JP2014520673A - せん断変形を生じさせる装置および方法 - Google Patents

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Abstract

工作物にせん断変形を生じさせる装置であって、工作物が通過する加工経路であって、互いにある角度で交差する第1および第2経路部分を含む加工経路と、工作物にせん断変形を生じさせるべく工作物が第1経路部分から第2経路部分へ移動するように、加工経路を通して工作物を推進すべく工作物の両側と係合するように構成された複数の推進部材と、第1および第2経路部分の交差部に配置された推進面であって、工作物と係合し、交差部を通して工作物を前進させるように構成された推進面とを含み、第1経路部分の対向する側面が一対の成形面によって画定され、成形面に対して推進部材が回転可能に固定され、成形面の離隔距離が、加工経路を通した工作物の推進を維持すべく、工作物の厚さ変化に応答して変化できる装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、せん断変形プロセスを実行することによって材料を加工する装置および方法に関する。より具体的には、しかし排他的ではなく、本発明は、金属にせん断変形を生じさせることに関する。
材料の物理的特性を改善するために厳密な塑性変形プロセスを用いることができる。工作物にせん断変形を生じさせる機械がこれまでに提案されたが、商業的実施化には問題がある。具体的には、このプロセスは、工作物が装置内で引っ掛かりプロセスを停止させる傾向があるので、連続したシート製品を維持することが困難である。
本発明の例は、工作物にせん断変形を生じさせる従来の機械の1つまたは複数の不利点を解決しようと努める、または少なくとも改善しようと努める。
本発明によれば、工作物にせん断変形を生じさせる装置が提供され、この装置は、工作物が通過する加工経路であって、互いにある角度で交差する第1および第2経路部分を含む加工経路と、工作物にせん断変形を生じさせるべく工作物が第1経路部分から第2経路部分へ移動するように、加工経路を通して工作物を推進すべく工作物の両側と係合するように構成された複数の推進部材と、第1および第2経路部分の交差部に配置された推進面であって、工作物と係合し、交差部を通して工作物を前進させるように構成された推進面とを含み、第1経路部分の対向する側面が一対の成形面によって画定され、成形面に対して推進部材が回転可能に固定され、成形面の離隔距離が、加工経路を通した工作物の推進を維持すべく工作物の厚さ変化に応答して変化できる。
本発明によれば、工作物にせん断変形を生じさせる装置が同じく提供され、この装置は、工作物が通過する加工経路であって、互いにある角度で交差する第1および第2経路部分を含む加工経路と、工作物にせん断変形を生じさせるべく工作物が第1経路部分から第2経路部分へ移動するように、加工経路を通して工作物を推進すべく工作物の両側と係合するように構成された複数の推進部材と、第1および第2経路部分の交差部に配置された推進面であって、工作物と係合し、交差部を通して工作物を前進させるように構成された推進面とを含み、第1経路部分の対向する側面が一対の成形面によって画定され、成形面に対して推進部材が回転可能に固定され、成形面の離隔距離が、推進部材によって工作物にかけられる圧力が実質的に一定のレベルに維持されるように、工作物の厚さ変化に応答して変化できる。
好ましくは、各成形面は、材料を支持すべく、したがって屈曲を防止すべく案内プレートによってそれぞれ分離された複数の推進部材を含む。推進部材の外面は、工作物に圧力をかけるために、第1経路部分の中へ延びることができる。好ましくは、各推進部材は、ローラの形態であり、その外面は成形面の一部を形成する。
好ましくは、各成形面のローラはダイブロック内に配置され、その外面は成形面を形成する。成形面の離隔距離は、1つのダイブロックを他方のダイブロックに対して移動させることによって、変えることができる。1つのダイブロックは、成形面の離隔距離が変化することを可能にするように、第1経路部分に対して垂直に配置された複数のシャフト上に摺動可能に支持することができる。
シャフトに沿ったダイブロックの移動は、各成形面によって工作物にかけられる圧力が実質的に一定のままであるように、ダイブロックに作用する弾性ばね要素の作用によって制限することができる。
好ましくは、シャフトの少なくとも1つがその一端に頭部を有し、弾性ばね要素が、少なくとも1つの頭部とダイブロックとの間に配置される複数のばね座金である。
1つのダイブロックは、油圧装置の作用の下で移動可能であってもよい。
一実施形態では、推進部材は複数の対向するクランプ要素を含む。
好ましくは、クランプ要素は一対の循環式推進部材の周りに配置され、各循環式推進部材の直線部分の周りを移動するとき、工作物と係合する。好ましくは、各循環式推進部材はチェーンである。
好ましくは、工作物と係合するように配置されるクランプ要素の表面には溝が形成され、溝は支持部材の対応する突出部を受け入れるように構成され、その結果、クランプ要素が循環式推進部材の湾曲部の周りを移動するとき、工作物との接触がクランプ要素から各支持部材へ移動する。
支持部材は装置に固定可能であり、支持部材の外面は第1経路部分の一部を形成することができる。好ましくは、クランプ要素の離隔距離は、油圧装置の作用の下で変化可能である。
好ましくは、装置はさらに、加工経路を通して工作物を引くために第2経路部分に配置された複数の推進部材を含む。好ましくは、推進部材は、第1経路部分において工作物に作用する推進部材の合計接触面積が第2経路部分において工作物に作用する推進部材の合計接触面積と実質的に等しくなるように構成される。
装置はさらに、第1および第2経路部分の交差部にローラを含むことができ、ローラは推進面の向かい側に加工経路を隔てて配置される。好ましくは、ローラの半径は、工作物のせん断変形の低減を未然に防ぐように、工作物の厚さの半分未満である。実際に、推進面は交差部によって形成されたコーナー部分の外側にあり、ローラはコーナー部分の内側にある。
好ましくは、装置はさらに、工作物が交差部を通過する前に工作物に潤滑油を供給するように構成された潤滑装置を含む。
好ましくは、推進面はローラの外面である。
本発明によれば、金属を加工する方法が同じく提供され、方法は、処理すべき工作物を、交差しかつ互いにある角度で配置される第1および第2経路部分を有する加工経路を通して推進するステップを含み、工作物は前記第1および第2経路の交差部領域でせん断変形を受け、工作物は、工作物を複数の推進部材と係合させることによって、第1経路部分を通して推進され、方法は、工作物の推進を維持すべく工作物の厚さ変化に応答して推進部材の離隔距離を変化させるステップを含む。
好ましくは、工作物は、交差部を通過するとき、約90度の角度で推進される。好ましくは、推進部材は第1および第2経路部分の両方において工作物と係合し、第1経路部分の係合の接触面積は第2経路部分の係合の接触面積と実質的に等しい。
方法はさらに、工作物の前縁が第2経路を出た後、工作物の前縁を捻るステップと、工作物の前縁を、連続したメービウスの帯を形成するために工作物の後縁に固定するステップと、工作物の前縁を第1経路に戻して供給するステップとを含む。好ましくは、メービウスの帯を加工経路に4回通過させる。
本発明を、単に非限定的な例として、添付図面を参照してさらに記載する。
図1は、本発明の一実施形態の、工作物にせん断変形を生じさせる装置の概略的な断面図である。 図2は、図1の装置の拡大断面図である。 図3は、図1の装置の別の拡大断面図であり、断面は異なる面に沿って取られている。 図4は、工作物にせん断変形を生じさせる別の装置の拡大断面図である。 図5は、工作物にせん断変形を生じさせる別の装置の斜視図である。 図6は、図5の装置の拡大側面図である。 図7は、図5の装置のより拡大した図である。 図8は、図5の装置の拡大斜視図である。 図9は、図5の装置の別の拡大斜視図であり、分かりやすくするため支持部材の1つが取り除かれている。
図1を参照すると、工作物にせん断変形を生じさせるための装置10が示されている。装置10は、加工経路12を含み、その中を工作物が通過する。加工経路12は、それぞれ実質的に等しい断面を有しかつ互いにある角度で交差する第1および第2経路部分14、16を含む。第1および第2経路部分14、16は、互いに90度の角度で存在するように示されるが、第1および第2経路部分14、16を他の角度(好ましくは90〜135度の範囲であろう)で配置できることは認識されよう。
対向する推進ローラの形態の複数の推進部材18が設けられ、加工経路12を通して工作物を推進すべく工作物の両側と係合するように構成され、その結果、工作物は第1経路部分14から第2経路部分16へ移動し、工作物にせん断変形を生じさせる。
装置10はまた、推進ローラの外面の形態にある推進面20を含み、推進面20は、切込みによって形成されるコーナー部分の外側において、第1および第2経路部分14、16の交差部に配置される。推進面20は工作物と係合し、交差部を通して工作物を前進させるように構成される。交換可能な摩耗チップ31が、交差部によって形成されたコーナー部分の内側において、推進ローラ20の向かい側に配置されてもよい。摩耗チップは炭化タングステンから形成してもよい。
図2に示すように、第1経路部分14の両側は、一対の成形面22a、22bによって画定され、成形面22a、22bに対して、推進ローラ18が回転可能に固定される。成形面22a、22bの離隔距離は、加工経路を通した工作物の推進を維持すべく、工作物の厚さ変化に応じて変化可能である。成形面22a、22bの離隔距離の変化により、推進ローラ18によって工作物にかけられる圧力を、実質的に一定レベルに維持することが可能になる。
工作物に使用される材料の厚みの変化が、加工に何らかの相当な影響を有することはこれまで考慮されなかった。厚さ変化の大きさを、せん断変形を生じさせるのに必要な力と比較すると、そのような問題は直感に反するものとこれまで考えられてきた。何故なら、材料厚さの変化は一般的にミリメートルの10分の1の桁数で小さく、また、せん断変形プロセスに一般に使用される材料は増大した接触圧力に耐えることを可能にする弾性特性を有するからである。意外にも、工作物の厚さの変化により、製造者の許容誤差内の変化でさえ、工作物の流れが中断し、またプロセスが停止する可能性があることが見出された。
出願人は、材料厚さのわずかな変化を考慮しかつ工作物に一定の推進圧力を提供できる装置を提供することによって、推進を工作物に維持可能であり、また、プロセスの意図しない中断を低減することができ、それによって、より連続的なプロセスを得ることが可能になることを見出した。
従来の装置では、第1経路16の高さ、すなわち成形面22a、22b間の間隙、または一般的にローラまたはベルトを含む推進手段18間の間隙は、進入する材料の厚みの公称厚さに等しかった。実際には、工作物の厚さは少しの量変化する可能性があり、結果として、工作物が固定された間隙のローラを通して供給されているとき、厚さが減少または増大するにつれ、それぞれ、ローラは工作物により少ないまたはより多い圧力を適用し得る。工作物のより厚い部分がローラを通過するとき、材料は可塑的に変形される場合があり、それにより、材料はせん断プロセスを経る前に加工硬化される。これはプロセスの結果に影響を及ぼし得るばかりでなく、材料を押出し、また機器の損傷を引き起こす可能性もある。より薄い材料がローラを通過するとき、ローラは、機械を通して工作物を推進するその能力に影響を及ぼす牽引力を失い、それによりプロセスが停止する可能性がある。
一例では、各成形面22a、22bは、材料を支持しかつ屈曲を防止すべく案内面24によってそれぞれ分離される複数の推進ローラ18を含む。案内面24は板の形態であってもよい。推進ローラ18の外面は第1経路14の中へ延び、成形面の一部を形成し、工作物と係合するように工作物に圧力をかけ、加工経路12を通して工作物を推進する。推進ローラが第1経路部分の中へ延びるので、圧縮力が工作物にかけられ得る。工作物中の圧縮応力のレベルは、工作物が加工経路12を通過するときに押出されないように可塑的な変形が生じるレベル未満であり得る。
各成形面22a、22bの推進ローラ18は、各ダイブロック26a、26b内に配置される。各ダイブロック26a、26bの外面は、外面が成形面22a、22bを形成するように、屈曲面24を組み込む。
推進ローラ18および案内面24をダイブロックに組み込むことによって、成形面22a、22bの離隔距離は、ダイブロックのどちらかまたは両方を移動することによって、変えることができる。簡単にするため、装置10において、1つのダイブロックが、内側ダイブロック26bだけが他方ダイブロック26aに対して移動し、それにより、推進ローラ18によって工作物にかけられる圧力を実質的に一定に維持し、加工経路を通した工作物の推進を維持することが許容される。
内側ダイブロック26bは、ボアホール28によって受け入れられる複数のシャフト(不図示)に摺動可能に支持される。下側のボアホール28だけが図1に示されているが、上側および下側両方のボアホール28が設けられる。図3は上側ボアホール28の構造を示している。上側および下側両方のボアホールは、互いにジグザグに配置されてもよく、または他の方法で整列されてもよい。シャフトは、成形面22a、22bの離隔距離が略平行な関係を維持しながら互いに変化することを可能にするように、第1経路部分14に対して垂直に配置される。シャフトはダイブロック26a、26b間に、使用中、工作物より高いおよび/または低いであろう高さにおいて、第1経路部分14を通って延びる。
シャフトは、シャフトが第1経路部分14と衝突しないように、装置に対して他の方法で固定されてもよいことは認識されよう。これに関して、内側ダイブロック26bを、第1経路部分14の外側の固定ダイブロック26aに対して、装置10内で浮遊させてもよい。
シャフトに沿った内側ダイブロック26bの移動は、各ダイによって工作物にかけられる圧力が実質的に一定に維持されるようにダイブロック26bに作用する弾性ばね要素(不図示)の作用によって制限される。これに関して、シャフトはその一端に頭部を有する。シャフトの頭部は、ボアホール28内の対応して成形された開口に受け入れられるように構成される。弾性ばね要素は、頭部とダイブロックとの間に配置される複数のばね座金である。
内側ダイブロック26bの移動を、ばね荷重システムに関して記載した。単一ダイブロック26bの移動は、油圧システムの作用下など、他の手段によって同様に実行されてもよいことは認識されよう。
装置10はさらに、加工経路12を通して工作物を引くために第2経路部分16に配置された複数の推進部材18を含む。示される実施形態では、これらは同じくローラの形態である。推進部材18は、第1経路部分14の工作物に作用する推進部材18の合計接触面積が第2経路部分16の工作物に作用する推進部材18の合計接触面積と実質的に等しくなるように構成される。工作物を引くように第2経路部分に作用する推進部材18は、第1経路部分に作用する推進部材によって適用される制御圧力との組み合わせにおいて装置の入口側および出口側の力の比率を制御するように制御された圧力を工作物に適用し、それにより制御された張力が工作物に適用される。
図4は、第1および第2経路部分14、16の交差部を通る工作物の移動を補助すべく設けられたローラ30を示す。ローラ30は推進ローラ20の向かい側に第2経路部分16を隔てて、従って交差部によって形成されるコーナー部分の内側に配置される。ローラ30の半径は、工作物の厚みまたは厚さの半分未満である。ローラ30の半径が大きすぎる場合、工作物によって実行されるせん断変形の量は低減するであろうことは認識されよう。ローラの半径が小さすぎる場合、製造が困難でありかつ損傷しやすいであろう。工作物に潤滑油を導入するために、ローラ30の後ろに空隙32を設けてもよい。そのような構成では、ローラ30はその表面周りにおよび工作物上に潤滑油を導くであろう。
図1〜4に示す実施形態では、推進部材は推進ローラ18として示されている。推進ローラ18をベルトなど他の推進手段で代用してもよいことは認識されよう。
図5は本発明の別の実施形態を示す。この実施形態では、装置110は複数のクランプ要素118を含み、クランプ要素118は工作物と接触するための略平坦な面を有し、かつそれぞれがチェーンの形態である一対の循環式推進部材130a、130bの周りに配置される。各チェーン130a、130bは一対の対向スプロケット132の周りを移動する。各スプロケット132は、各チェーンに結合されるクランプ要素118が、他方チェーンに結合されるクランプ要素と対向する関係にあり、その結果第1経路部分114がクランプ要素118間に画定されるように、配置される。クランプ要素118は、各チェーン130a、130bの直線部分を移動するときに工作物111と係合し、それにより装置110を通して工作物111が推進される。
第1および第2経路部分114、116は実質的に等しい断面であり、互いに90度の角度で交差するが、第1および第2経路部分14、16は好ましくは90〜135度の範囲内であろう他の角度で配置されてもよいことは認識されよう。第2経路部分116は推進ローラ120の外面とダイ部材134との間に延びる。工作物111が第1経路部分114から第2経路部分116へ装置110を通過するとき、工作物は工作物111と係合しかつ交差部を通して工作物を前進させる推進ローラ120と接触し得る。第2経路部分116は湾曲プロファイルを有するように示されているが、第1および第2経路部分は90度の角度で交差し、工作物は90度の角度を介してせん断変形にかけられ得ることは認識されよう。
推進ローラ120に隣接して配置されるのは、推進ローラ120に対して回転可能に固定された複数のアイドラプーリ136である。推進ローラ120とアイドラプーリと間の間隔は、工作物111が第2経路部分116を通過するとき、工作物が第2経路部分116を通して引かれるようにアイドラプーリと推進ローラ120との間で圧縮されるような間隔である。第1実施形態との関連において考察されるように、工作物が装置を通して引かれるとき、制御された張力が工作物に適用される。
図8に示されるように、工作物111と係合するように配置されるクランプ要素118の表面には溝が形成される。溝140は支持部材144の対応突出部142を受け入れるように構成され、その結果、クランプ要素118がチェーン130a、130bの湾曲部分の周りを移動するとき、工作物111との接触がクランプ要素118から第1経路部分114の各成形面へ移動する。
図9は、上側支持ブロック140が取り外された装置110を示す。溝140とぴったり一致して係合するように突出部142が構成されていることを見ることができる。支持部材144のそれぞれは装置110内に固定され、支持部材144の外面は第1経路部分114の一部を形成する。
クランプ要素118の離隔距離、従って第1経路部分114の高さは、2つの水槌ポンプ150を含む油圧装置の作用の下で可変である。各ポンプは、スプロケット132の上側ペアを、続いてそれに結合されたチェーン130aおよびクランプ要素118を、スプロケットの下側ペアに向けて押し、それによりクランプ要素によって工作物111に適用される接触圧力を制御するように、結合部材150に作用する。水槌ポンプ150は、厚さの変化にもかかわらず相対的に一定の圧力が工作物111に適用されるように、相対的に一定の圧力をスプロケットに適用するべく構成される。第1経路部分114の高さを変えられない場合、工作物の厚さが変わると工作物にかかる圧力が変わり得るので、クランプ要素118は係合を失い、プロセスを停止させる可能性がある。
工作物111が第2経路部分116を通過した後、工作物は、コンベア138に沿って装置110から出て、そこで巻かれ得るか、別のプロセスを介して加工され得る。
装置110はまた、第1および第2経路部分114、116の交差部によって形成されたコーナー部分の内側にローラ(不図示)を含んでもよい。ローラは推進ローラ120の向かい側に第2経路部分116を隔てて配置され得る。ここでもまた、ローラの半径は、工作物の厚みまたは厚さの半分未満である。ローラの半径が大きすぎる場合、工作物によって実行されるせん断変形の量は低減するであろうことは認識されよう。工作物に潤滑油を導入するために、ローラの後ろに空隙を設けてもよい。そのような構成では、ローラはその表面周りにおよび工作物上に潤滑油を導くであろう。
本発明の実施形態は、装置内の摩擦を低減するための手段を含んでもよい。これに関して、装置10、110のどちらも、工作物が第1および第2経路部分の交差部を通過する前に工作物に潤滑油を適用するように構成された潤滑装置を含むことができる。
本発明の実施形態はまた、金属を加工する方法に関する。方法は、処理すべき工作物を、交差しかつ互いにある角度で配置される第1および第2経路部分を有する加工経路を通して推進するステップを含む。工作物は前記第1および第2経路の交差部領域でせん断変形を受ける。工作物は、工作物を複数の推進部材と係合させることによって、第1経路部分を通して推進される。方法は、工作物の推進を維持すべく工作物の厚さ変化に応答して推進部材の離隔距離を変化させるステップを含む。工作物の推進一貫性およびプロセスの連続性に支障を来すことなく、工作物の厚さ変化を有利に調整することができる。
工作物は、交差部を通過するとき、約90度の角度で推進される。推進部材は、第1および第2経路部分の両方において工作物と係合し、かつ第1経路部分における係合の接触面積が第2経路部分における係合の接触面積と実質的に等しいように構成される。
工作物は一方向においてせん断変形を受けるので、記載した方法は、工作物に均一の材料特性を提供しない。従って、より均一の材料特性を工作物に提供するべく、反対方向にせん断変形を実行することによって、材料に加工を繰り返すことが望ましい。これは、2つの装置を互いに直列に配置することによって達成できるが、そのような構成の費用は桁違いに高くなる可能性があることは認識されよう。
一実施形態では、方法は、工作物の前縁が第2経路を出た後、工作物の前縁を捻るステップと、それを第1経路に戻して連続したメービウスの帯を形成するステップとを含む。工作物の前縁は、再び加工されるべく装置の中に引かれるように、捻ったあと、工作物の後縁に溶接されてもよい。
工作物を複数回加工した場合、程度は減少するが、その材料特性は増大し続けることが見出された。工作物を4回、すなわち両方向に2回加工することは、特性の増大と加工回数との点で良好な妥協点であると分かっている。従って、方法は、メービウスの帯を加工経路に4回通過させるステップを含んでもよい。
実施形態は例としてのみ記載され、開示した本発明の範囲内で修正が可能である。

Claims (28)

  1. 工作物にせん断変形を生じさせる装置であって、前記装置が、
    前記工作物が通過する加工経路であって、互いにある角度で交差する第1および第2経路部分を含む加工経路と、
    前記工作物にせん断変形を生じさせるべく前記工作物が前記第1経路部分から前記第2経路部分へ移動するように、前記加工経路を通して前記工作物を推進すべく前記工作物の両側と係合するように構成された複数の推進部材と、
    前記第1および第2経路部分の交差部に配置された推進面であって、前記工作物と係合し、前記交差部を通して前記工作物を前進させるように構成された推進面と
    を含み、
    前記第1経路部分の対向する側面が一対の成形面によって画定され、前記成形面に対して前記推進部材が回転可能に固定され、前記成形面の離隔距離が、前記加工経路を通した前記工作物の推進を維持すべく、前記工作物の厚さ変化に応答して変化できることを特徴とする装置。
  2. 工作物にせん断変形を生じさせる装置であって、前記装置が、
    前記工作物が通過する加工経路であって、互いにある角度で交差する第1および第2経路部分を含む加工経路と、
    前記工作物にせん断変形を生じさせるべく前記工作物が前記第1経路部分から前記第2経路部分へ移動するように、前記加工経路を通して前記工作物を推進すべく前記工作物の両側と係合するように構成された複数の推進部材と、
    前記第1および第2経路部分の交差部に配置された推進面であって、前記工作物と係合し、前記交差部を通して前記工作物を前進させるように構成された推進面と
    を含み、
    前記第1経路部分の対向する側面が一対の成形面によって画定され、前記成形面に対して前記推進部材が回転可能に固定され、前記成形面の離隔距離が、前記推進部材によって前記工作物にかけられる圧力が実質的に一定のレベルに維持されるように、前記工作物の厚さ変化に応答して変化できることを特徴とする装置。
  3. 請求項1又は2に記載の装置において、各成形面が、案内プレートによってそれぞれ分離された複数の推進部材を含むことを特徴とする装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の装置において、前記推進部材の外面が、前記工作物に圧力をかけるために、前記第1経路部分の中へ延びることを特徴とする装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の装置において、各推進部材がローラの形態であり、前記ローラの外面が前記成形面の一部を形成することを特徴とする装置。
  6. 請求項5に記載の装置において、各成形面のローラがダイブロック内に配置され、前記ローラの外面が前記成形面を形成することを特徴とする装置。
  7. 請求項6に記載の装置において、前記成形面の離隔距離が、1つのダイブロックを他方のダイブロックに対して移動させることによって、変えることができることを特徴とする装置。
  8. 請求項7に記載の装置において、前記1つのダイブロックが、前記成形面の離隔距離が変化することを可能にするように、前記第1経路部分に対して垂直に配置された複数のシャフト上に摺動可能に支持されることを特徴とする装置。
  9. 請求項8に記載の装置において、前記シャフトに沿った前記ダイブロックの移動が、各成形面によって前記工作物にかけられる圧力が実質的に一定のままであるように、前記ダイブロックに作用する弾性ばね要素の作用によって制限されることを特徴とする装置。
  10. 請求項9に記載の装置において、前記シャフトの少なくとも1つがその一端に頭部を有し、前記弾性ばね要素が、前記少なくとも1つの頭部と前記ダイブロックとの間に配置される複数のばね座金であることを特徴とする装置。
  11. 請求項7に記載の装置において、前記1つのダイブロックが、油圧装置の作用の下で移動可能であることを特徴とする装置。
  12. 請求項1又は2に記載の装置において、前記推進部材が複数の対向するクランプ要素を含むことを特徴とする装置。
  13. 請求項12に記載の装置において、前記クランプ要素が一対の循環式推進部材の周りに配置され、前記クランプ要素が、各循環式推進部材の直線部分の周りを移動するとき、前記工作物と係合することを特徴とする装置。
  14. 請求項13に記載の装置において、各循環式推進部材がチェーンであることを特徴とする装置。
  15. 請求項12乃至14の何れか1項に記載の装置において、前記工作物と係合するように配置された前記クランプ要素の表面に溝が形成され、前記溝が支持部材の対応する突出部を受け入れるように構成され、その結果、前記クランプ要素が循環式推進部材の湾曲部の周りを移動するとき、前記工作物との接触が前記クランプ要素から各支持部材へ移動することを特徴とする装置。
  16. 請求項15に記載の装置において、前記支持部材が前記装置に固定され、前記支持部材の外面が前記第1経路部分の一部を形成することを特徴とする装置。
  17. 請求項11乃至16の何れか1項に記載の装置において、前記クランプ要素の離隔距離が、油圧装置の作用の下で変化可能であることを特徴とする装置。
  18. 請求項1乃至17の何れか1項に記載の装置がさらに、前記加工経路を通して前記工作物を引くために前記第2経路部分に配置された複数の推進部材を含むことを特徴とする装置。
  19. 請求項18に記載の装置において、前記推進部材が、前記第1経路部分において前記工作物に作用する前記推進部材の合計接触面積が前記第2経路部分において前記工作物に作用する前記推進部材の合計接触面積と実質的に等しくなるように構成されることを特徴とする装置。
  20. 請求項1乃至19の何れか1項に記載の装置において、前記装置がさらに前記第1および第2経路部分の前記交差部の内側コーナー部分にローラを含み、前記ローラが前記推進面の向かい側に前記加工経路を隔てて配置されることを特徴とする装置。
  21. 請求項20に記載の装置において、前記ローラの半径が、前記工作物の厚さの半分未満であることを特徴とする装置。
  22. 請求項1乃至21の何れか1項に記載の装置において、前記装置がさらに、前記工作物が前記交差部を通過する前に前記工作物に潤滑油を供給するように構成された潤滑装置を含むことを特徴とする装置。
  23. 請求項1乃至22の何れか1項に記載の装置において、前記推進面がローラの外面であることを特徴とする装置。
  24. 金属を加工する方法であって、処理すべき工作物を、交差しかつ互いにある角度で配置される第1および第2経路部分を有する加工経路を通して推進するステップを含み、前記工作物が前記第1および第2経路の交差部領域でせん断変形を受け、前記工作物が、前記工作物を複数の推進部材と係合させることによって、前記第1経路部分を通して推進され、前記方法が、前記工作物の推進を維持すべく前記工作物の厚さ変化に応答して前記推進部材の離隔距離を変化させるステップを含むことを特徴とする方法。
  25. 請求項24に記載の方法において、前記工作物が、前記交差部を通過するとき、約90度の角度で推進されることを特徴とする方法。
  26. 請求項24又は25に記載の方法において、前記推進部材が前記第1および第2経路部分の両方において前記工作物と係合し、前記第1経路部分の係合の接触面積が前記第2経路部分の係合の接触面積と実質的に等しいことを特徴とする方法。
  27. 請求項24乃至26の何れか1項に記載の方法がさらに、前記工作物の前縁が前記第2経路を出た後、前記工作物の前縁を捻るステップと、前記工作物の前縁を、連続したメービウスの帯を形成するために前記工作物の後縁に固定するステップと、前記工作物の前縁を前記第1経路に戻して供給するステップとを含むことを特徴とする方法。
  28. 請求項27に記載の方法において、前記メービウスの帯を前記加工経路に4回通過させることを特徴とする方法。
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