以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る映像信号処理装置の構成を示すブロック図である。図1の映像信号処理装置は、メディアプレーヤ、テレビ等のような映像信号を処理する装置、そのもので実現されてよく、その装置に搭載されて映像信号を処理するモジュールやチップで実現されてよい。
図1によると、映像信号処理装置100は、バックライト駆動部110と、同期信号処理部120と、サブフレーム算出部130およびディスプレイ処理部140を含む。
バックライト駆動部110は、バックライトユニット内に設けられた互いに異なるカラーを有する複数の光源を順次に点灯する。具体的に、バックライト駆動部110は、ディスプレイタイミングに合わせて複数の光源をカラー別に、予め定められた順に順次にターンオンさせるための駆動信号を出力する。
サブフレーム算出部130は、入力映像信号のフレームを複数個のサブフレームに区分する。一例として、サブフレーム算出部130は、入力同期信号の中の垂直同期信号をトグリング(toggling)し、入力映像信号の毎フレームをそれぞれ奇数ラインサブフレームと偶数ラインサブフレームとに区分してよい。ここで、奇数ラインサブフレームとは、当該フレームの全ライン中で奇数ラインのみを含むサブフレームを意味し、偶数ラインサブフレームとは、偶数ラインのみを含むサブフレームを意味する。
ここで、サブフレーム算出部130が区分するサブフレームの数は、3以上であってよい。すなわち、サブフレーム算出部130は、各フレームをn個のサブフレーム(nは2以上の整数)に区分することができる。一例として、1、4、7、…、mラインを含む第1サブフレームと、2、5、8、…、m+1ラインを含む第2サブフレームと、3、6、9、…、m+2ラインを含む第3サブフレームのように、3つのサブフレームに区分することもでき、それと異なるパターン、異なる数でサブフレームを生成することもできる。
ディスプレイ処理部140は、サブフレーム算出部130によって区分された各サブフレームがディスプレイパネル上に順次に出力されるように処理する。
一方、同期信号処理部120は、各サブフレーム内で複数の光源が順次に1回ずつ点灯されるようにバックライト駆動部110に同期信号を出力する。結果的に、複数の光源が順次に点灯される動作が、各サブフレームごとに行われるようになるため、1つのフレーム内では、複数回行われるようになる。それにより、視線軌跡に沿って客体ディスプレイ状態が変わるとしても、色割れ現象が軽減することができる。
同期信号処理部120は、各サブフレームごとに複数の光源が順次に1回ずつ駆動できるように、複数の光源を駆動させるための同期信号の状態をサブフレームの数に基づいて調整する。
例えば、上述のように、1つのフレームが奇数ラインサブフレームと偶数ラインサブフレームとに区分され、複数の光源がR光源、G光源、B光源からなる場合を例えると、同期信号処理部120は、奇数ラインサブフレームがディスプレイパネル上に表示される間、R光源、G光源、B光源が順次に点灯され、偶数ラインサブフレームがディスプレイパネル上に表示される間、R光源、G光源、B光源が再び順次に点灯されるように出力同期信号を調整する。
すなわち、1つのフレームがn個のサブフレームに区分されるとしたら、同期信号処理部120は、出力垂直同期信号の周波数を入力垂直同期信号の周波数よりn倍増大させ、出力水平同期信号の数を入力水平同期信号の1/n倍に減少させることができる。例えば、1つのフレームが4つのサブフレームに区分される場合、同期信号処理部120は、1つのフレームが表示される時間の間、R、G、B光源がそれぞれ4回ずつ点灯されるように、出力垂直同期信号の周波数を4倍早く調整し、出力水平同期信号の数は1/4倍に減らすようになる。
図2は、本発明の別の実施形態に係る映像信号処理装置の構成を示すブロック図である。図2によると、映像信号処理装置100は、バックライト駆動部110と、同期信号処理部120と、サブフレーム算出部130と、ディスプレイ処理部140および補正部150を含み、ここで、ディスプレイ処理部140は、分離部141と、データ選択部142とを含む。
図2において、バックライト駆動部110と、同期信号処理部120およびサブフレーム算出部130の動作は、図1の構成と同一であるため、それに対する繰り返し説明は省略する。
ディスプレイ処理部140内に設けられた分離部141は、入力映像信号を複数の色成分に分離する。具体的には、分離部141は、入力映像信号から出力フレームの同期信号に応じて、R、G、Bチャネルを分離することができる。すなわち、分離部141は、映像信号の各フレームを色空間変換方式を用いて、R、G、Bチャネルに変換する。変換されたR、G、Bチャネルは、単独でR、G、Bフィールドを実現することもでき、相互組み合わせられて、シアン(Cyan)、マジェンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)、ホワイト(White)のようなフィールドを形成することもできる。
データ選択部142は、サブフレーム算出部130で区分された複数のサブフレームに応じて、入力映像信号のデータを選択的にディスプレイパネルに提供する。
すなわち、データ選択部142は、分離部141で分離されたそれぞれのカラーチャネルを予め設定された順に応じて順次にディスプレイパネルに提供する。ディスプレイパネルは、別途に設けられた制御部(図示せず)の制御に従って入力されるスキャン信号およびデータ信号に基づいて、各液晶セルをスイッチングさせてイメージを表示する。
一方、バックライト駆動部110は、上述のように、同期信号処理部120によって調整された出力同期信号に応じて、複数の光源を順次に点灯し、ディスプレイパネルで各サブフレームが表示される間に複数の光源が1回ずつ点灯されるように駆動する。
補正部150は、出力されるイメージを補正する構成を意味する。具体的には、補正部150は、動き推定または動き補償方式を用いて、毎サブフレームにおけるイメージ客体の表示位置を補正する。すなわち、複数個の連続するフレームの間でマッピングされるピクセルまたはピクセル群を検出する。それにより、検出されたピクセルまたはピクセル群に該当するイメージ客体のモーションベクトルを推定する。その後、当該モーションベクトルの大きさおよび方向に応じて、イメージ客体の表示位置を補正した後、補正された位置のイメージ客体を有する補間フレームを生成する。このように、補正部150が追加されて、動き推定または動き補償が同時に適用されると、色割れ現象をより効果的に低減することができる。
実施形態に応じて、補正部150は省略されてよい。なお、図1および図2における各構成要素の接続関係も実施形態に応じて変更されてよく、一部図示していない構成要素が更に追加されたり、省略されてよい。なお、上述のような実施形態においては、R、G、BチャネルまたはC、M、Y、Wチャネル等に色分離が行われるものとして説明しているが、それに制限されるものではなく、色表現領域を拡張させるために使用される更なる基本色または混色等に対するチャネルが更に使用されてよい。
図3は、本発明の多様な実施形態に係る色割れ現象防止効果を説明するための図である。
図3の(a)は、1つのフレームごとにR、G、B光源を順次に点灯させる一般の装置における駆動方法を示す。図3の(a)において、横軸は時間を示し、縦軸は画面上におけるピクセル位置を示す。図3の(a)でのように、N−1フレームにおける客体10の位置がNフレームで移動した場合、ユーザの視線軌跡は矢印のように動く。この場合、視線軌跡に沿って重なる領域30においては、Rカラーフレーム、Gカラーフレーム、Bカラーフレームが全て含まれるため、色が正常に表示されるが、重ならないその他の領域では、Rカラーフレーム、Gカラーフレーム、Bカラーフレームのうち少なくとも1つは含まれない。それにより、色割れ(color break up)現象が発生するようになる。
図3の(b)は、本発明の一実施形態によって、1つのフレームを奇数ラインサブフレームと偶数ラインサブフレームとに区分し、R、G、B光源を点灯させる映像信号処理装置におけるバックライト駆動方法を示す。図3の(b)のように、1つのサブフレーム内でR、G、B光源が順次に点灯する。その後、次のサブフレームが開始されるまで、R、G、B光源を全て点滅、すなわち、ターンオフさせるか、R、G、B光源の光量を全て一定の値に減らすことができる。それにより、次のサブフレームの偶数ラインサブフレームである場合、奇数ラインでカラーが表示されないようにすることができる。
このように、1つのフレームを2つのサブフレームで区分して表示するようになると、視線軌跡に沿って重なる領域30’の大きさがずっと大きくなる。それにより、色割れが発生する部分が大きく減少するようになり、ユーザの認識する色割れ現象が軽減することができる。
図3の(b)において、1つのフレームを2つのサブフレームに区分する実施形態のみを示しているが、3つ以上のサブフレームで区分する実施形態も可能である。
一方、図4は、ディスプレイパネルにおけるカラーデータ表示方法を説明するための図である。
図4によると、240Hzで動作するディスプレイパネルである場合、奇数ラインサブフレームと偶数ラインサブフレームとは、それぞれ120Hzレートの水平同期信号、480Hzの垂直同期信号に応じて表示される。
個の場合、1つのサブフレームを計4つの区間に区分し、1番目の区間ではRカラーデータ(11r)、2番目の区間ではGカラーデータ(11g)、3番目の区間ではBカラーデータ(11b)を表示する。4番目の区間では、ブラック(11k)を表示する。それにより、次のサブフレームで表示されるカラーラインに影響を及ぼさなくなる。すなわち、次に継続する偶数ラインサブフレームの1番目の区間であるRカラーデータ(12r)が正常に表示されてよい。偶数ラインサブフレームでも、偶数ラインに対するRカラーデータ(12r)以後にGカラーデータ(12g)、Bカラーデータ(12b)が順次に表示された後、再びブラック(12k)を表示する。このような表示をPseudo 480Hz駆動方式と称してよい。このように、Pseudo 480Hz駆動方式と120Hzの動き推定または動き補償を同時を行い、色割れ現象を防止し、それにより、映像品質が低下することも防止することができる。一方、図3の(b)で示すように、ディスプレイパネルでブラックが表示される間、バックライトユニットでは、R、G、B光源を全て点滅させるか、R、G、B光源の光量を一定水準以下に減らすことができる。
図5は、本発明の一実施形態に係るディスプレイ装置の構成を示すブロック図である。図5によると、ディスプレイ装置200は、バックライトユニット210と、バックライト駆動部220と、ディスプレイ部230と、制御部240と、処理部300とを含む。図5のディスプレイ装置は、テレビ、モニタ、デジタルフォトフレーム、携帯電話、PDA、MP3等のような多様な装置で実現されてよい。
バックライトユニット210は、互いに異なるカラーの複数の光源を含む。例えば、R、G、B光源を備える。このような光源は、発光ダイオード(LED)、冷陰極蛍光ランプ(Cool Cathode Florescent Lamp:CCFL)等で実現されてよい。各カラーごとに複数の光源が設けられてよい。直下型ディスプレイ装置である場合には、各光源はバックライトユニット210の前面に配置され、エッジ型ディスプレイ装置である場合には、エッジ部分に配置される。各光源は、バックライト駆動部220から入力される駆動信号に応じてターンオン/オフされる。
ディスプレイ部230は、ディスプレイパネル、ゲート駆動電極、データ電極等を含み、処理部300で処理されたデータをディスプレイする。ディスプレイパネルには、複数の液晶セルがマトリックス形態で配列される。そして、各セルには、データラインとゲートラインとが連結され、そのラインの交差時点にはTFTが形成される。
制御部240は、処理部300で処理されたデータに応じて、ゲート電極およびデータ電極に信号を印加してTFTをスイッチングさせる。それにより、各液晶セルをターンオンまたはターンオフ制御することができる。
一方、処理部300は、入力映像信号のフレームを複数個のサブフレームに区分し、順次に出力するようにディスプレイ部230に提供する。そして、処理部300は、各サブフレームごとに複数の光源が順次に点灯されるようにバックライト駆動部に同期信号を出力する。図5における処理部300が、1つの単一チップまたはモジュールからなってよい。
バックライト駆動部220は、処理部300で提供される同期信号に応じて、バックライトユニット210に設けられた複数の光源を順次に駆動させて点灯させる。
制御部240は、このようなバックライト駆動部220と、処理部300と、ディスプレイ部230の動作を制御し、フレームシーケンシャルカラー駆動方式でディスプレイが行われるようにする。
図6は、本発明の別の実施形態に係るディスプレイ装置の構成を示すブロック図である。
図6によると、ディスプレイ装置は、バックライトユニット210と、バックライト駆動部220と、ディスプレイ部230と、制御部240と、同期信号処理部310と、サブフレーム算出部320と、ディスプレイ処理部330とを含む。
ここで、サブフレーム算出部320は、図1および図2において説明しているように、入力映像信号のフレームをn個のサブフレーム(nは2以上の整数)に区分する構成である。ここで、nが2である場合には、奇数ラインに該当する奇数ラインサブフレームと、偶数ラインに該当する偶数ラインサブフレームとに区分されてよい。
なお、同期信号処理部310は、サブフレームの数に応じて、出力垂直同期信号および出力水平同期信号を調整し、バックライト駆動部220に出力する。
ディスプレイ処理部330は、n個のサブフレームをディスプレイパネル上に順次に出力する。
1つのフレームがn個のサブフレームに区分された場合、同期信号処理部310は、出力垂直同期信号の周波数を入力垂直同期信号の周波数よりn倍増大させ、出力水平同期信号の数を入力水平同期信号の1/n倍に減少させる。
同期信号処理部310で調整された同期信号は、ディスプレイ処理部330およびバックライト駆動部220に提供される。
図6によると、ディスプレイ処理部330は、入力映像信号を複数の色成分に分離する分離部331と、サブフレーム算出部320で区分された複数のサブフレームに応じて入力映像信号のデータを選択的にディスプレイ部230に提供するデータ選択部332と、そして、補正部333とを含んでよい。
分離部331は、同期信号処理部310から提供される同期信号に応じて入力映像信号から複数のカラーチャネルを分離する。
そして、データ選択部332は、分離部331で分離されたそれぞれのカラーチャネルを予め設定された順に応じて順次にディスプレイ部230に提供する。
補正部333は、上述のように、動き推定または動き補償方式を用いて、毎サブフレームにおけるイメージ客体の表示位置を補正する。
図6において、補正部333は、ディスプレイ処理部330内に設けられているが、ディスプレイ処理部330の外部に別途のモジュールとして設けられてよい。
一方、サブフレーム算出部320は、nが2に設定された場合には、入力映像信号のフレームを、前記フレームの全ラインの中の奇数ラインを示す奇数ラインサブフレームおよび偶数ラインを示す偶数ラインサブフレームに区分することができる。
それにより、ディスプレイ処理部330は、奇数ラインサブフレームおよび偶数ラインサブフレームを順次にディスプレイし、同期信号処理部310は、奇数ラインサブフレームおよび偶数ラインサブフレームに合わせて、各サブフレーム内で複数の光源が順次に点灯されるように同期信号を出力する。
R、G、B光源を含むバックライトユニット210なら、バックライト駆動部220は同期信号に合わせて、1つのサブフレーム内でR、G、B光源が順次に点灯され、次のサブフレームが開始される際に、再びR、G、B光源が順次に点灯されるように各光源に対する駆動信号を出力する。一方、データ選択部は、1つのサブフレーム内で、各カラーフレームが表示されると、次のサブフレームが表示される前にディスプレイ部230にブラックを表示するように処理する。
図7は、本発明の一実施形態に係るディスプレイ方法を説明するためのフローチャートである。図7によると、フレームを複数個のサブフレームに区分し(S710)、そのサブフレームの数に応じて、出力同期信号を生成する(S720)。出力同期信号には、出力垂直同期信号、出力水平同期信号が含まれる。
その後、サブフレームを順次にディスプレイパネル上に表示しつつ、出力同期信号に応じてバックライトユニット内の互いに異なるカラーの光源を順次に点灯させる(S730)。すなわち、1つのサブフレーム内において、各カラー光源が1回ずつ点灯される。それにより、1つのフレーム単位内で、各カラー光源が複数回点灯されるため、視線軌跡に沿って客体が移動するとしても、色割れ現象が大きく軽減することができる。
図8は、本発明の一実施形態に係るディスプレイ方法における光源駆動ステップを具体的に説明するためのフローチャートである。
図8によると、1つのサブフレーム出力時点と同期し、R光源を点灯させる(S810)。それにより、予め設定されたRターンオン時間の間、R光源点灯状態を保持する。このような状態において、Rターンオン時間が経過すると(S820)、R光源を消し、G光源を点灯する(S830)。その後、予め設定されたGターンオン時間が経過すると(S840)、G光源を消し、B光源を点灯する(S850)。その後、Bターンオン時間が経過すると(S860)、予め設定された時間の間、ブラックをディスプレイする(S870)。ここで、予め設定された時間は、1つのサブフレーム内の残存時間になってよい。
その後、次のサブフレームが出力されると(S880)、再びR、G、B光源を順次に点灯する過程を繰り返し行う。
以上では、R、G、B光源が使用された場合について説明したが、上述のように、光源の種類は多様に変更されてよく、その数も多様に決定されてよい。なお、点灯順も、必ずしもR、G、B順に制限されるわけではなく、多様に変更されてよい。
以上のように、本発明の多様な実施形態によると、1つのフレームを複数のサブフレームに区分し、フレーム(または、フィールド)シーケンシャルカラー駆動を行う。それにより、客体移動によって発生する色割れ現象を効果的に防止することができるようになる。
上述の本発明の多様な実施形態に係る映像信号処理方法またはディスプレイ方法は、多様な記録媒体に保存され、各種電子装置に備えられたCPUによって実行できるプログラムコードによって実現されてよい。
具体的には、上述の方法を実行するためのコードは、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、メモリカード、USBメモリ、CD−ROMなどのように、端末機で読取可能な多様な記録媒体に保存されていてよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は以上の実施形態に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的趣旨の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。