JP2014516486A - 画像再生検証の方法 - Google Patents

Abstract

ディスプレイ上のメディア・コンテンツの再生を検証する処理は、ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツの少なくとも一部のディジタル表現を受信するステップと、受信されたディジタル表現をディジタル表現がキャプチャされたディスプレイ上で再生されるようにスケジュールされていたメディア・コンテンツと比較するステップと、受信されたディジタル表現と比較されたメディア・コンテンツとがマッチングするかどうか、受信されたディジタル表現の再生を検証するステップと、を含む。この処理は、ディスプレイ上で再生されるメディア・コンテンツの少なくとも一部のディジタル表現をキャプチャし、キャプチャされたディジタル表現を広告表示される位置に送信するようにディスプレイの視聴者を促すステップをさらに含むことができる。

Description

本出願は、２０１１年３月３０日付で出願された米国仮特許出願第６１／４６９，４１６号の利益を主張するものであり、その開示内容全体が全ての目的のために本明細書に組み込まれる。

本発明は、概ねメディア再生に関し、より詳しくは、画像再生検証を通じて実績検証を提供する方法に関する。

小売業広告環境のようなメディア再生環境においては、現在では、検証システムを使用して店内広告システムのための全てのメディア再生イベントを記録している。これらの検証システムは、複雑であり、再生画面上で再生する全てのメディアの時間および名前を記録するように動作する。例えば、このようなシステムは、再生機器におけるセンサを使用して何が再生されているかを監視し、再生結果のログを記録する。これらのログは、分析および広告主への報告のため、通信リンクを介して１つの中央記憶場所（ｃｅｎｔｒａｌ ｌｏｃａｔｉｏｎ）に送信される。この「実績検証」のログの記録は、広告の価値にとって重要である。しかしながら、画面が適切に動作しているかどうかを監視すること、画面上で再生される内容を記録すること、さらに、中央記憶場所にそのデータを送信するために使用されるこのようなシステムは、高価であり、運用のための人員を必要とする。ログを移動させるために、または、ログを記録するためにさえ帯域幅のコストが発生することなく、画面が正しいメディアを再生しているかどうかを判定する方法が必要とされている。

本発明の各態様は、画像再生検証のための方法を提供することによって、従来技術の欠点に取り組むものである。

本発明の一態様によれば、画像再生検証を提供する方法は、店内ビデオ画面／ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツの少なくとも一部のディジタル表現をキャプチャするステップと、キャプチャされたディジタル表現を広告表示される場所に送信するステップとを含む。この方法は、ディジタル表現がキャプチャされたときに、例えば、ディジタル画像がキャプチャされた日付、時刻、位置に関する受信されたディジタル表現における情報を使用して、受信されたディジタル表現と、ディジタル表現がキャプチャされた画面上で再生されるようにスケジュールされていたメディア・コンテンツにおける画像とを比較するステップをさらに含む。比較結果がマッチングする場合には、受信されたディジタル表現と比較されたメディア・コンテンツの再生が行われたと検証される。

本発明の代替的な態様によれば、この方法は、店内のビデオ画面上に再生されているメディア・コンテンツのディジタル画像をキャプチャするように買物客に促すステップと、キャプチャされたディジタル画像が広告表示される場所に送信されるように買物客に補償または報酬を提供するステップとを含む。

本発明の開示内容は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を考慮することによって容易に理解できる。

本発明の実施形態が適用されるコンテンツ配信システムのハイレベル・ブロック図である。 店内広告を提供する店内広告ネットワークのハイレベル・ブロック図である。 本発明の実施形態により画像を比較する方法のフロー図である。 本発明の実施形態による、例えば、ユーザがディジタル表現をキャプチャし、かつこのディジタル表現を広告表示場所に送信可能な図１のコンテンツ配信システムにおいて、メディアを再生出力する画面の例を描いた図である。 本発明の実施形態による画像再生検証の方法のフロー図である。

図面は、本発明の概念を例示するためのものであり、本発明を例示する想定された構成のみを必ずしも示すものではないことを理解すべきである。理解を容易にするために、これらの図面に対して共通な同一の要素を示すために、可能な箇所では、同一の参照符号を使用している。

本発明は、画像再生検証のための方法を有益に提供する。本発明は、主に、店内小売業広告ネットワーク環境の関連で説明されるが、本発明の特定の実施形態は、本発明の範囲を限定するように解釈されるべきではない。本発明の開示内容により情報を得た当業者であれば、本発明の概念を、ビデオオンデマンド・システムなどのような、メディア・コンテンツを表示する画面またはディスプレイを利用したどのようなコンテンツ配信または通信ネットワークにも、有益に適用可能であることが理解できよう。

図面において示される様々な要素の機能は、専用のハードウエアの使用により提供されてもよく、適切なソフトウエアと関連付けてソフトウエアを実行することが可能なハードウエアの使用によって提供されてもよい。機能がプロセッサによって提供される場合にも、単一の専用プロセッサによって提供されてもよく、単一の共有プロセッサによって提供されてもよく、複数の別個のプロセッサによって提供されてもよく、プロセッサの中に共有されているものがあってもよい。さらに、用語「プロセッサ」または「コントローラ」を明示的に使用した場合であっても、ソフトウエアを実行することが可能なハードウエアのみを意味するように解釈されるべきではなく、限定するものではないが、ディジタル信号プロセッサ（ＤＳＰ）・ハードウエア、ソフトウエアを格納する読み出し専用メモリ（ＲＯＭ）、ランダム・アクセス・メモリ（ＲＡＭ）、および不揮発性の記憶装置を黙示的に含むことがある。また、本明細書における本発明の原理、態様、および、実施形態についての全ての記載、さらに、その特定の例は、構造的な均等物、機能的な均等物の双方を包含するように意図したものである。さらに、このような均等物は、現在公知の均等物だけでなく、将来において開発される均等物、すなわち、構造に係らず、同一の機能を実行するように開発された全ての要素を包含するように意図されている。

従って、例えば当業者であれば、本明細書において示されたブロック図は、本発明の原理を実施する例示的なシステム・コンポーネントおよび／または回路の概念図を表していることが理解できるであろう。同様に、フローチャート、フロー図、状態遷移図、擬似コードなどは、いずれも様々な処理を表すことが理解できるであろう。これらの処理は、コンピュータ可読媒体において実質的に表すことができ、コンピュータまたはプロセッサにより実行され、このようなコンピュータまたはプロセッサがはっきりと図示されているかどうかに係るものではない。

図１は、本発明の実施形態が適用されるコンテンツ配信システムのハイレベル・ブロック図を示している。図１のコンテンツ配信システム１００は、少なくとも１つのサーバ１１０と、チューニング／復号手段のような複数の受信装置（例示的には、セットトップ・ボックス（ＳＴＢ））１２０_１〜１２０_ｎと、セットトップ・ボックス１２０_１〜１２０_ｎのそれぞれのための各ディスプレイ１３０_１〜１３０_ｎと、オーディオ出力装置（例示的には、スピーカ・システム）１３５_１〜１３５_ｎのような、他の受信装置とを例示的に含んでいる。図１のシステム１００においては、複数のセットトップ・ボックス１２０_１〜１２０_ｎの各々が例示的に単一のディスプレイにそれぞれ接続されているが、本発明の代替的な実施形態においては、複数のセットトップ・ボックス１２０_１〜１２０_ｎの各々を複数のディスプレイに接続してもよい。さらに、図１のコンテンツ配信システム１００においては、チューニング／復号手段は例示的にセットトップ・ボックス１２０として描かれているが、本発明の代替的な実施形態においては、本発明のチューング／復号手段は、ディスプレイ１３０に組み込まれているチューニング／復号回路などの代替的なチューニング／復号手段、または、スタンドアローンのチューニング／復号装置などからなるものとすることができる。さらにまた、本発明の受信装置は、オーディオ、ビデオ、および／または、オーディオ／ビデオ・コンテンツなどのコンテンツを受信可能などのような装置を含むことができる。

本発明の一実施形態においては、図１のコンテンツ配信システム１００を店内広告ネットワークの一部とすることができる。例えば、図２は、店内広告を提供する店内広告ネットワーク２００のハイレベル・ブロック図を示している。図２の広告ネットワーク２００においては、広告ネットワーク２００および配信システム１００は、音楽記録物の目録作成、配信、再生出力、および使用トラッキング、ホーム・ビデオ、製品デモンストレーション、広告コンテンツ、およびその他のこのようなコンテンツをエンターテインメント・コンテンツ、ニュース、さらに、店内環境における同様の消費者向け情報コンテンツと共に提供するソフトウエアおよびハードウエアの組み合わせを用いる。コンテンツには、圧縮された、または、非圧縮されたビデオおよびオーディオ・ストリーム形式（例えば、ＭＰＥＧ４／ＭＰＥＧ４ Ｐａｒｔ １０ ＡＶＣ−Ｈ．２６４、ＶＣ−１、Ｗｉｎｄｏｗｓ Ｍｅｄｉａなど）を含めることができるが、本システムは、このような形式のみの使用に限定されるべきではない。

本発明の一実施形態においては、店内広告ネットワーク２００およびコンテンツ配信システム１００の様々な要素を制御するソフトウエアには、ウインドウ環境（例えば、マイクロソフトウインドウズ（商標）またはエックスウインドウのオペレーティング・システム）および高性能演算ハードウエアを使用した３２ビットのオペレーティング・システムを含めることができる。広告ネットワーク２００は、分散型のアーキテクチャを利用することができ、集中型のコンテンツ管理および配信制御を、一実施形態においては、衛星、（または、他の方法では、例えば、広域ネットワーク（ＷＡＮ）、インターネット、一連のマイクロ波リンク、または、同様のメカニズム）、および店内モジュールを介して提供する。

図２に示されているように、店内広告ネットワーク２００およびコンテンツ配信システム１００のためのコンテンツは、広告主２０２、レコーディング会社２０４、映画スタジオ２０６、または他のコンテンツ・プロバイダ２０８から提供することができる。広告主２０２は、製品の製造者であってもよく、サービス・プロバイダであってもよく、製造者またはサービス・プロバイダを代理する広告会社、または他の事業体であってもよい。広告主２０２からの広告コンテンツは、コマーシャル、インフォマーシャル（ｉｎｆｏ−ｍｅｒｃｉａｌｓ）、製品情報、および製品デモンストレーションなどを含む、オーディオビジュアル（ＡＶ）コンテンツとすることができる。

レコーディング会社２０４は、レコード・ラベル、音楽出版社、ライセンシング／出版事業体（例えば、ＢＭＩまたはＡＳＣＡＰ）、個人アーティスト、または、他の音楽関連コンテンツのこのようなソースとすることができる。レコーディング会社２０４は、音楽クリップ（記録された音楽の短いセグメント）、音楽ビデオ・クリップなどのＡＶコンテンツを提供する。映画スタジオ２０６は、映画スタジオ、フィルム製作会社、広報担当者、または、フィルム業界に関連する他のソースとすることができる。映画スタジオ２０６は、映画クリップ、俳優や女優との予め記録されたインタビュー、映画レビュー、「舞台裏」プレゼンテーション、および同様のコンテンツを提供することができる。

他のコンテンツ・プロバイダ２０８は、例えば、図１のコンテンツ配信システム１００を介して配信および表示可能なビデオ、オーディオ、またはＡＶコンテンツのどのような他のプロバイダであってもよい。

本発明の一実施形態においては、コンテンツは、例えば、従来の記録メディア（テープ、ＣＤ、ビデオなど）を使用して、ネットワーク管理センター（ＮＭＣ：ｎｅｔｗｏｒｋ ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ ｃｅｎｔｅｒ）２１０を介して取得される。ＮＭＣ２１０に対して提供されるコンテンツは、例えば、ローカル配信システム１００に配信されるのに適した形態にコンパイルされ、ローカル配信システム１００はローカルのサイトでコンテンツを配信および表示する。

ＮＭＣ２１０は、受信したコンテンツをディジタル化し、そのコンテンツをディジタル化されたデータ・ファイル２２２の形態でネットワーク・オペレーション・センター（ＮＯＣ：Ｎｅｔｗｏｒｋ Ｏｐｅｒａｔｉｏｎｓ Ｃｅｎｔｅｒ）２２０に提供する。なお、データ・ファイル２２２は、ディジタル・コンテンツの観点で言及されるものであるが、ストリーミング・オーディオ、ストリーミング・ビデオ、または他のこのような情報であってもよい。ＮＭＣ２１０によってコンパイルされ、かつ受信されるコンテンツには、コマーシャル、ニュース予告（ｂｕｍｐｅｒｓ）、グラフィック、オーディオなどを含めることができる。好ましくは、全てのファイルに名前がつけられ、これらは、一意に識別可能である。より具体的には、ＮＭＣ２１０は、店舗の位置など、特定のサイトを対象とし、スケジュールに従って、またはオンデマンドで１つ以上の店舗に配信される配信パックを作成する。配信パックが使用される場合には、この配信パックは、既にそのサイトに存在する既存のコンテンツを置き換えるか、拡張するように意図されたコンテンツを含む（サイトのシステムが最初に初期化されるものではない場合には、配信されるパッケージは、サイトの初期コンテンツの基礎を形成する）。代替的には、ファイルは、圧縮され、かつ別個に転送されてもよく、あるいは、何らかのタイプのストリーミング圧縮プログラムが用いられてもよい。

この例では、ＮＯＣ２２０は、ディジタル化されたデータ・ファイル２２２を、通信ネットワーク２２５を介して、商業販売店２３０のコンテンツ配信システム１００に送信する。通信ネットワーク２２５は、幾つかの技術のうちのいずれかの１つを用いて実施することができる。例えば、本発明の一実施形態においては、ディジタル化されたデータ・ファイル２２２を衛星リンクを使用して商業販売店２３０のコンテンツ配信システム１００に配信することができる。これにより、コンテンツを様々な位置にブロードキャスト（またはマルチキャスト）して、容易に配信することができる。代替的には、インターネットを使用して、ＡＶコンテンツを商業販売店２３０に配信することと、商業販売店２３０からフィードバックできるようにすることと、の双方を行うことができる。通信ネットワーク２２５を実施する他の方法として、本発明の代替的な実施形態により、専用回線の使用、マイクロ波ネットワーク、または、他のこのようなメカニズムを使用することもできる。

コンテンツ配信システム１００のサーバ１１０は、コンテンツ（例えば、配信パック）を受信でき、従って、店内のセットトップ・ボックス１２０、ディスプレイ１３０、およびスピーカ・システム１３５などの様々な受信装置にコンテンツを配信する。すなわち、コンテンツ配信システム１００において、コンテンツが受信され、かつストリーミングのために設定される。ストリーミングは、一緒に、または、一斉に動作するように設定された１つ以上のサーバによって行うことができる。ストリーミング・コンテンツには、商業販売店２３０（例えば、店舗）の随所にある様々な異なる位置または製品のために設定されたコンテンツを含めることができる。例えば、各々のセットトップ・ボックス１２０、ディスプレイ１３０、および様々なスピーカ・システム１３５は、商業販売店２３０の随所にある特定の位置に設けることができ、それぞれ、各セットトップ・ボックスおよび各ディスプレイの位置から所定の距離内に位置する製品に関連するコンテンツを表示し、かつオーディオをブロードキャストするように構成されている。

コンテンツ配信システム１００のサーバ１１０は、コンテンツを受信し、かつ店内の随所に存在する様々な受信装置に対して送信されるオーディオ、ビデオ、またはオーディオ／ビデオの様々な異なるストリーム（例えば、コンテンツ・チャンネル）を生成する。ストリームは、無線周波数配信上に変調されたオーディオ、ビデオ、および／または、オーディオ／ビデオの個別のチャンネルであってもよく、あるいは、ユニキャストまたはマルチキャストのインターネット・プロトコール（ＩＰ）ネットワーク内でデータ・フローとして伝送されてもよい。これらのストリームは、制御ソフトウエアの同一の論理セットの下にある１つ以上のサーバから生じさせることができる。

本発明の様々な実施形態は、画像再生検証の方法を提供する。本発明の一実施形態においては、図１のコンテンツ配信システム１００を含む店舗のディスプレイ１３０などの、店内ビデオ・ディスプレイ上で再生されるメディア・コンテンツの少なくとも一部のディジタル表現が、ディジタル・カメラ、または、ディジタル・カメラを有する携帯電話などの携帯機器を使用してキャプチャされる。本発明の一実施形態においては、キャプチャされるメディア・コンテンツの部分は、静止画像またはディジタル・ピクチャの形態でキャプチャされる。本発明の代替的な実施形態においては、キャプチャされるメディア・コンテンツの一部は、メディア・クリップまたはビデオ・クリップとしてキャプチャすることができる。本発明の一実施形態においては、ディジタル表現はジオタギング（ｇｅｏｔａｇｇｉｎｇ）を有効にしてキャプチャされ、これにより、メディア・コンテンツがキャプチャされる際、このメディア・コンテンツの一部を用いてディジタル画像の日付、時刻、および位置が記録される。

ディスプレイ１３０上で再生されているメディア・コンテンツの一部のキャプチャされたディジタル表現は、次に、広告表示場所に送信される。すなわち、本発明の実施形態によれば、キャプチャされたディジタル表現を送信可能な場所に広告表示される。本発明の一実施形態においては、キャプチャされたディジタル画像を送信する対象となる場所に、コンテンツ配信システム１００のディスプレイ１３０または他のサイネージ上で広告を表示可能であり、または、これをユーザの携帯通信端末に直接送信することさえ可能である。ディジタル表現を送信可能な広告表示場所は、例えば、コンテンツ配信システム１００のサーバ１１０、または、店内広告ネットワーク２００のＮＭＣ２１０あるいはＮＯＣ２２０などの中央記憶場所である。キャプチャされたディジタル表現は、例えば、ＭＭＳまたは電子メールを通じて、または、何らかの「ドロップ・ボックス」ファイル転送のようなものを介して、中央記憶場所に送信することができる。中央記憶場所へのディジタル表現の送信は、一実施形態においては、スマート・フォンを使用して、インターネットまたはイントラネットを介して行うこともできる。本発明の代替的な実施形態においては、小売店の環境／店舗がＷｉＦｉ接続を提供する場合には、そのリンクを使用して、キャプチャされたディジタル表現を中央記憶場所に送信することができる。しかしながら、本発明の概念によれば、有利なことに、コンテンツ配信システム１００または店内広告ネットワーク２００によって提供されるネットワーク接続は、ディジタル表現をキャプチャするために使用される携帯機器のサービス・プロバイダとして必要とされるのではなく、関連する携帯機器をキャプチャされたディジタル表現を中央記憶場所に送信するために使用することができる。

中央記憶場所では、受信されたディジタル表現は、ディジタル表現がキャプチャされた画面上で再生されるようにスケジュールされていたメディア・コンテンツ内の画像と比較され、これは、本発明の一実施形態においては、ディジタル表現がキャプチャされたときに、例えばディジタル画像がキャプチャされた日付、時刻、および、位置に関する、受信されたディジタル表現における情報を使用して行われる。比較結果が一致である場合には、受信されたディジタル表現と比較されたメディア・コンテンツの再生が行われたものと検証される。より詳しくは、中央記憶場所では、店内広告ネットワーク２００におけるコンテンツ配信システム１００のディスプレイなどの、全ての場所および全ての画面上で再生されるようにプログラムされていた全てのメディア・ファイル／コンテンツについての情報は既知である。

本発明の一実施形態においては、メディア・ファイルは、完全な動画ビデオからビデオ・フレーム毎の別個の画像セットに変換される。ビデオは、通常毎秒３０フレームであるため、表示されるようにプログラムされるビデオには毎秒少なくとも３０枚の写真画像が使用される。本発明のこのような実施形態においては、これらの画像は、中央記憶場所に記憶され、各特定位置（店舗または他の広告表示場所）で再生されることを対象としたビデオ・ファイルにどの画像セットが正確にマッチングするかを知るために、インデックスが付けられる。本発明の様々な実施形態においては、特定のメディア・ファイルが各場所の各ディスプレイ上で表示されるようにプログラムされた日付および時刻、および、各場所の地理的位置を含む、店舗等のプレイアウト場所についてのメタデータもまた、中央記憶場所に記録される。

本発明の一実施形態においては、マッチング処理の前に、各画像フレームが高速フーリエ変換（ＦＦＴ）を適用することによって位相空間に変換される。この処理は、メディア・クリップ画像毎に一回のみ適用する必要がある。その結果として得られる位相空間画像が保存される。その結果として得られるデータ・セットは、（行列として記憶される）位相空間画像の大量のセットであり、もはや実際の画像ではない。

キャプチャされたディジタル表現が中央記憶場所で受信されると、これらは、マッチングを判定するために処理される。本発明の一実施形態においては、マッチングのためにサーチしなければならない画像の量を絞るために、キャプチャされたディジタル表現の各々は、データベース・システムに記録され、誰からディジタル表現が提供されたか、いつ、どのように、何時にディジタル表現がキャプチャされたか、さらに、どの地理的位置で取得されたかをトラッキングできるようにする。従って、その位置と一致する店舗または場所が特定される。マッチングするディスプレイ（または、ディスプレイのセット）上で再生されるようにスケジュールされていた、プログラムされたメディア・ファイルのセットは、中央記憶場所で既に利用可能なプログラム情報に基づいて定められる。

本発明の様々な実施形態によれば、ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツのキャプチャされたディジタル表現をメディア・コンテンツにマッチングさせることが可能な幾つかの選択肢が存在する。キャプチャされたディジタル画像表現がビデオ・クリップである場合には、キャプチャされたビデオ・クリップの各フレームを別個の画像として扱うことができる。なお、低ビデオ解像度のビデオでは、一致の計算をより困難なものにするような幾分の複雑性が発生することがあるが、これは、ＨＤビデオを用いることによって解決することができる。

ディスプレイ上で再生されているメディアのキャプチャされたディジタル画像表現と、ディスプレイ上で再生されるように想定された既知のメディア・コンテンツとのマッチングのため、本発明の一実施形態においては、ディジタル表現がキャプチャされたディスプレイの境界が検出され、その情報を用いてディジタル表現が切り取られる。切り取られたディジタル表現は、次に、クリップ・フレームと比較され、普通の単純な画像の差分を使用して、上述したように判定される。このアプローチは、効果的ではあるが、画面境界の隠蔽、画像の歪み（グレアなど）、さらに、カメラの軽微な傾きさえにも影響をこうむることがある。

本発明の代替的な実施形態においては、上述したメディア・クリップ・フレームのように、受信したキャプチャされたディジタル表現は、さらに、ＦＦＴにより位相空間に変換される。キャプチャされたディジタル表現が位相空間にあると、最終的な基準画像を形成するために複素共役が求められる。この基準画像は、マッチング処理のために、メモリに記憶または保持される。従って、（医用画像のような）標準画像登録技術を使用して、画像の比較を行うことができる。より詳しくは、周波数領域（位相空間）における相互相関を使用することができ、一実施形態においては、結果として得られる位相マップを閾値と比較して、２つの（またはより多くの）画像にマッチングするかどうかを判定することができる。位相空間におけるこの計算の実行に要求される演算リソースは、通常空間における相互相関よりも大幅に少なくなる。

例えば、図３は、本発明の実施形態により画像を比較する方法のフロー図を示している。図３に示されているように、ビデオの形態のプログラムされたメディア・コンテンツが画像フレームに変換される。変換された画像フレーム（フレーム毎に１つ）は、ＦＦＴ処理され、位相空間画像に変換される。図３の実施形態においては、並列的に、ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツからキャプチャされた画像の受信されたディジタル表現もまた、ＦＦＴ処理され、位相空間画像に変換される。そして、マッチングが存在するかどうかを判定するために、本明細書中に述べられているように位相空間画像が比較される。

本発明の一実施形態においては、写真とメディア・クリップ画像との間の相関は、２つの位相空間画像を（行列として）乗算し、その結果を正規化することによって計算される。その結果に対して逆フーリエ変換が適用され、最終的な相関マップが取得される。このマップは、大抵は零値から構成される２Ｄ画像の形態をとる。しかしながら、キャプチャされたディジタル画像表現のどこかにメディア・クリップが見つけられる場合には、相関マップは、非零値の「ピーク」を含む小さな領域を含む。これらの値の大きさは、２つの画像間の相関の度合いを示すため、普通の閾値アプローチを利用してマッチングが成功であるかどうかを判定することができる。相関マップが閾値を超える値を含んでいない場合には（または、閾値を超える値が多すぎる、すなわち、空白フレームの場合のように、クリップと一致する場所が多すぎる場合には）、キャプチャされたディジタル画像表現はメディア・クリップからのフレームを含んでいないと判定することができる。なお、本方法は、アフィン画像変換（並進など）のパラメータを計算する一方で、そのアプローチは、これらの値を使用せず、むしろ、単に、ブーリアン画像マッチング・テスト（Ｂｏｏｌｅａｎ ｉｍａｇｅ ｍａｔｃｈｉｎｇ ｔｅｓｔ）を提供する。

例えば、図４は、本発明の実施形態による、ユーザがディジタル表現をキャプチャし、かつこのディジタル表現を広告表示場所に送信可能な、例えば、図１のコンテンツ配信システムにおいて、メディアを再生出力する画面の例を示している。図４において、広告画面は、ビデオ広告を表示している。本発明の実施形態によれば、その画面で再生されるようにプログラムされた全てのビデオ・ファイルは、フレーム毎に１つの、複数の別個の画像に分割される。次に、全ての画像が位相空間に変換され、上述した行列乗算を使用して比較される。結果として得られるマッチングは、メディアがその場所で、そのときに再生されていたことを裏付けるものである。

上述した画像登録の方法は、演算が効率的であることが知られているが、このような方法をさらに最適化し、以下のようにパフォーマンスをさらに高めることも可能である。
１．クリップおよびキャプチャされたディジタル表現画像をスケール・ダウンして、必要な演算量を幾何学的に低減することができる（解像度をＮの因数で低下させることにより、演算量がＮ^２だけ低下する）。この方法は、（制御ポイントよりもむしろ）画像間の位相差に依存するため、解像度の穏やかな低下があってもロバストである。
２．クリップ・フレームがキャプチャされたディジタル表現画像に対して並列に相関され、このアプローチを、クラスタ化された、または、クラウドベースのハードウエア・アレイのための候補とする。
３．キャプチャされたディジタル表現画像は、目的が、個々のフレームのマッチングではなく、クリップのマッチングであるため、個々のフレームよりもむしろ、（Ｉフレームや幾つかのフレームの平均などの）代表的なクリップ・フレームに対して相関可能である。

当業者であれば、本発明の概念に従って、対象場所にあるディプレイ上で再生されるようにスケジュールされた全てのビデオのフレームを含む画像のいずれかに対して、受信したキャプチャされたディジタル表現画像の一部がマッチングするかどうかを判定する画像処理の他の方法も同様に考えられることが理解できよう。

本発明の一実施形態においては、本発明の概念には、ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツのディジタル表現をキャプチャし、このようなディジタル表現を広告される中央記憶場所に送信することに、買物客が参加する動機を与えることが含まれる。より詳しくは、本発明の一実施形態においては、図１のコンテンツ配信システム１００を収容している店舗内の買物客は、例えば、ディスプレイ１３０または他のサイネージを介して、ディジタル・カメラやディジタル・カメラを備えた携帯電話などの自己の携帯機器を使用して、コンテンツ配信システム１００の様々な位置のディスプレイ１３０上で再生されているメディア・コンテンツの少なくとも一部のディジタル表現をキャプチャするように促される。本発明の一実施形態においては、買物客は、「ジオタギング」が有効にされたディジタル表現をキャプチャすることを促され、これにより、ディジタル表現がキャプチャされる際に、このディジタル表現と共に、ディジタル表現の日付、時刻、および位置が記録される。

本発明によれば、買物客がキャプチャされたディジタル表現を送信することが可能な場所が通知される。本発明の一実施形態においては、キャプチャされたディジタル表現を送信する場所は、コンテンツ配信システム１００の画面上または他のサイネージ上で公示可能であり、あるいは、買物客の携帯通信機器上で買物客に対して直接送信することも可能である。その場所は、例えば、コンテンツ配信システム１００のサーバ１１０、または、店内広告ネットワーク２００のＮＭＣ２１０あるいはＮＯＣ２２０などの中央記憶場所とすることができる。キャプチャされたディジタル表現は、買物客によって、例えば、ＭＭＳまたは電子メールを通じて、または、何らかの「ドロップ・ボックス」ファイル転送のようなものを介して、中央記憶場所に送信することができる。中央記憶場所に対するディジタル表現の通信は、一実施形態においては、スマート・フォンを使用して、インターネットまたはイントラネットを介して行うこともできる。本発明の代替的な実施形態においては、小売店環境／店舗がＷｉＦｉ接続を提供する場合には、そのリンクを使用して、キャプチャされたディジタル表現を中央記憶場所に送信することができる。しかしながら、本発明の概念によれば、有利なことに、コンテンツ配信システム１００または店内広告ネットワーク２００によって提供されるネットワーク接続は、ディジタル表現をキャプチャするために使用される携帯機器のサービス・プロバイダとして必要とされるのではなく、関連する機器をキャプチャされたディジタル表現を中央記憶場所に送信するために使用することができる。

中央記憶場所では、受信されたディジタル表現は、上述したようにディジタル表現がキャプチャされたときにディジタル表現がキャプチャされた画面上で再生されるようにスケジュールされていたメディア・コンテンツ内の画像と比較される。

ディジタル表現を取得して、それを中央記憶場所に送信することと引き換えに、買物客に対して、何らかの報酬或いは補償、または、チャンスなどを提示することができる。なお、このような実施形態においては、ディジタル表現をキャプチャしようとする試みは買物客によって行われており、さらに、買い物客は、キャプチャされたディジタル表現を、例えば、自己の携帯機器を介して提供されるリソースおよびサービスを使用して送信するために、帯域幅に対する費用を負担している。店内環境がＷｉＦｉ接続を提供する場合には、そのリンクを使用して、キャプチャされたディジタル表現を中央記憶場所に送信することもできる。しかしながら、コンテンツ配信システム１００または店内広告ネットワーク２００によって提供されるネットワーク接続機能は、本発明のこのような実施形態においては必要とはならない。

本発明のさらに代替的な実施形態においては、コンテンツ配信システム１００または店内広告ネットワーク２００のユーザまたは技術者は、本発明の概念を利用して、上述したように、コンテンツ配信システムの様々な位置に存在するディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツのディジタル表現をキャプチャし、キャプチャされたディジタル表現を中央記憶場所に送信することができる。

図５は、本発明の実施形態による画像再生検証の方法のフロー図を示している。図５の方法５００は、ステップ５０２で開始する。ステップ５０２において、ビデオ画面／ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツの少なくとも一部のディジタル表現が受信される。次に、方法５００は、ステップ５０４に進む。

ステップ５０４において、例えば、一実施形態においては、ディジタル表現がキャプチャされたときに、受信されたディジタル表現は、ディジタル表現がキャプチャされたビデオ画面／ディスプレイ上で再生されるようにスケジュールされていたメディア・コンテンツ中の画像と比較される。次に、方法５００は、ステップ５０６に進む。

ステップ５０６において、受信されたディジタル表現が、ディジタル表現がキャプチャされたディスプレイ上で再生されるようにスケジュールされていた比較済みのメディアとマッチングするかどうか、受信されたディジタル表現の再生が検証される。

ここで、方法５００は終了する。

画像再生検証のための方法の様々な実施形態について説明したが、（これらは例示的な目的で説明され、限定されるものではなく、）上述した開示内容に鑑み、当業者であれば、改変および変形を施すことができる点に留意すべきである。従って、開示した本発明の特定の実施形態においてなされる変更は、本発明の範囲に含まれることを理解すべきである。上述した内容は、本発明の様々な実施形態に関するが、本発明の基本的な範囲を逸脱することなく、本発明の他の実施の形態、別の実施の形態を企図することも可能である。

Claims (21)

1. 画像再生検証の方法であって、
   ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツの少なくとも一部のディジタル表現を受信するステップと、
   前記受信されたディジタル表現を、前記ディスプレイ表現がキャプチャされた前記ディスプレイ上で再生されるようにスケジュールされていたメディア・コンテンツと比較するステップと、
   前記受信されたディジタル表現が前記比較されたメディア・コンテンツとマッチングするかどうか、前記受信されたディジタル表現の再生を検証するステップと、
   を含む前記方法。
2. ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツの少なくとも一部の前記受信されたディジタル表現は、ディジタル・カメラを使用してキャプチャされる、請求項１に記載の方法。
3. ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツの少なくとも一部の前記受信されたディジタル表現は、静止画像、ディジタル・ピクチャ、メディア・クリップ、およびビデオ・クリップのうちの少なくとも１つを含む、請求項２に記載の方法。
4. ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツの少なくとも一部の前記受信されたディジタル表現は、前記ディジタル表現の再生の日付、時刻、および位置のうちの少なくとも１つが記録されるようにキャプチャされる、請求項１に記載の方法。
5. ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツの少なくとも一部の前記受信されたディジタル表現が送信されるべき場所を広告するステップをさらに含む、請求項１に記載の方法。
6. 前記場所が前記ディスプレイ上に公示される、請求項５に記載の方法。
7. 前記場所が、前記ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツの少なくとも一部の前記ディジタル表現を通信するために使用されるユーザの携帯通信機器のディスプレイ上に通知される、請求項１に記載の方法。
8. ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツの少なくとも一部の前記ディジタル表現は、マルチメディア・メッセージング・サービス、電子メール、ドロップ・ボックス・ファイル転送、イントラネット、無線通信、およびインターネットのうちの少なくとも１つを介して受信される、請求項１に記載の方法。
9. ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツの少なくとも一部の前記ディジタル表現は、携帯通信機器を使用してキャプチャされ、かつ通信される、請求項１に記載の方法。
10. 前記ディジタル表現がキャプチャされた時間に最も近い時間に前記ディスプレイに表示されるようにスケジュールされているメディア・コンテンツのみを比較することによって、前記受信されたディジタル表現と比較されるメディア・コンテンツを減少させるステップを含む、請求項１に記載の方法。
11. 特定のディスプレイ上で再生されるようにプログラムされたメディア・コンテンツの場所、日付、および時刻のうちの少なくとも１つに関する情報が既知である、請求項１に記載の方法。
12. 前記比較するステップは、前記メディア・コンテンツおよび前記受信されたディジタル表現のうちの少なくとも一方を、ビデオ・フレーム毎の別個の画像のセットに変換するステップを含む、請求項１に記載の方法。
13. 前記比較するステップは、高速フーリエ変換を適用することによって、少なくとも１つの画像フレームを位相空間に変換するステップを含む、請求項１２に記載の方法。
14. 位相空間画像の大量のセットが行列として記憶される、請求項１３に記載の方法。
15. 前記比較するステップは、前記位相空間内の２つ以上の画像がマッチングしているどうかを判定するために周波数領域内の相互相関を使用するステップをさらに含む、請求項１３に記載の方法。
16. 前記比較されたメディア・コンテンツおよび前記受信されたディジタル表現は、位相空間に変換され、前記位相空間の間の相関は、２つの位相空間画像を行列として乗算し、乗算結果を正規化し、結果に対して逆フーリエ変換を適用して最終的な相関マップを取得することによって計算される、請求項１３に記載の方法。
17. 前記最終的な相関マップが零値を含む場合には相関が存在せず、前記最終的な相関マップが非零値のピークを含む場合には相関が存在する、請求項１６に記載の方法。
18. 前記受信されたディジタル表現の解像度をスケール・ダウンして前記比較ステップに必要な演算量を幾何学的に低減するステップをさらに含む、請求項１に記載の方法。
19. 前記ディジタル表現がキャプチャされた前記ディスプレイの境界を検出し、かつ、前記ディジタル表現を切り取るために当該境界の情報を使用して、前記ディジタル表現がキャプチャされた前記ディスプレイ上で再生されるようにスケジュールされていた前記メディア・コンテンツとの比較を改善する、請求項１に記載の方法。
20. ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツのディジタル表現をキャプチャし、当該ディジタル表現を広告表示される場所に送信することに買物客が参加する動機を与えるステップをさらに含む、請求項１に記載の方法。
21. 画像再生検証の方法であって、
    ディスプレイの視聴者に、前記ディスプレイ上で再生されているメディア・コンテンツの少なくとも一部のディジタル表現をキャプチャし、当該キャプチャされたディジタル表現を広告表示される場所に送信するように促すステップと、
    前記広告表示される場所で、前記ディスプレイ上で再生されるメディア・コンテンツの少なくとも一部の前記ディジタル表現を受信するステップと、
    前記受信されたディジタル表現を、前記ディジタル表現がキャプチャされた前記ディスプレイ上で再生されるようにスケジュールされていたメディア・コンテンツと比較するステップと、
    前記受信されたディジタル表現が前記比較されたメディア・コンテンツとマッチングするかどうか、前記受信されたディジタル表現の再生を検証するステップと、
    を含む前記方法。
    

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