JP2014515929A - 微細藻類からのスクアレンの調製および抽出方法 - Google Patents

微細藻類からのスクアレンの調製および抽出方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、好ましくは100gの乾燥バイオマスに対して2〜12gの濃度でトラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)に属する微細藻類からスクアレンを産生する方法に関する。この方法は:トラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)に属する微細藻類を、25〜35℃、好ましくは28〜32℃、より好ましくは約30℃の温度で培養するステップと、前記培養培地に1リットルの培養培地当たり1〜1000μgのビタミンB12を添加するステップとを含むステップを含むことを特徴とする。

Description

本発明は、トラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)の微細藻類からの発酵によるスクアレンの製造を最適化するための方法に関する。
本発明の目的上、「トラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)の微細藻類」という表現は、シゾキトリウム エスピー(Schizochytrium sp.)、オーランチオキトリウム エスピー(Aurantiochytrium sp.)およびトラウストキトリウム エスピー(Thraustochytrium sp.)に属する微細藻類を意味することが意図されている。
スクアレンは、30個の炭素原子および50個の水素原子を含む、式:2,6,10,15,19,23−ヘキサメチル−2,6,10,14,18,22−テトラコサ−ヘキセンのトリテルペン(イソプレノイド)である。
これは、ヒトを含むすべての高等生物において天然に生じる脂質である(皮脂において見出される)。スクアレンは、実際には、コレステロール、ステロイドホルモンおよびビタミンDの生合成における重要な中間体である(コレステロール代謝経路の酵素(スクアレンモノオキシゲナーゼ)は、スクアレン分子の一端部を酸化することにより環化を誘引してラノステロールをもたらし、これがコレステロールおよび他のステロイドに変換されることとなる)。
工業的には、スクアレンは、食品分野、化粧品分野および薬学分野において特に用いられる。
栄養補助食品としては、スクアレンは通常カプセルまたは油として配合される。
化粧品分野においては、この分子は、脂肪の跡または脂っぽさを残すことなく直ぐに皮膚に浸透し、他の油およびビタミンと良好に混合される保湿クリームにおいて、抗酸化剤、帯電防止および皮膚軟化剤として用いられることが可能である。
この分野においては、スクアレン(6つの不飽和性)のきわめて低い安定性のために、スクアレンは飽和されてスクアレンよりも良好な抗酸化剤であるスクアラン(水素化によって得られる)を形成し、これは、一般にきわめて高い純度レベル(99%)で市場において見出されることに留意すべきである。
毒性に関する研究では、化粧品において用いられている濃度では、スクアレンおよびスクアランは全く毒性を示さず、ヒトの皮膚に対する刺激物でも感作物質でもないことが示されている。
薬学分野においては、スクアレンはワクチンの補助剤として用いられる。
これらの補助剤は、免疫系を刺激し、ワクチンに対する応答を高める物質である。
スクアレンは、ワクチンを免疫原性とするために、1997年から、インフルエンザワクチン(季節性インフルエンザに対するChiron社製のFluad)において、一投与量当たりおよそ10mgのスクアレンで、ワクチン投与物質に添加されるエマルジョンの形態で用いられている。
スクアレンを含有するすべてのワクチンと同様、これらのエマルジョンは乳白色の外観を有する。
スクアレンはまた:
− Glaxosmithkline社によって、2009年におけるインフルエンザの流行に対するPandemrixおよびArepanrixワクチンにおいて用いられたAS03アジュバント系の特許取得された構成成分として、
− Novartis社によって用いられたMF59アジュバント系の特許取得された構成成分として、
新興のウイルスH5N1、次いで、2009 H1N1を標的とする特に実験用ワクチン、抗マラリア剤またはインフルエンザワクチンのワクチンアジュバントとして用いられる。
スクアレンはまた、メモリーCD4細胞の産生を介してヒトの身体の免疫応答を刺激するためにインフルエンザワクチンに添加されている。
これは、季節性インフルエンザウイルス抗原と組み合わされて市場に出されたインフルエンザワクチン用の最初の水中油型アジュバントである。
この応用分野においてスクアレンの純度レベルは重要である。
実際に、経口摂取される場合、スクアレンは完全に安全であると考えられるが;しかしながら、注射経路は議論の対象となる。
実際に、医学分野においては、このアジュバントは当然のようにその不純物に対しても強い免疫応答を誘起してしまうことが可能であるために、スクアレンが不純物により汚染されている場合に、ヒトレシピエントに対する有害性リスクが高まってしまう場合がある。
従って、スクアレンは不純物(微量の金属、特に水銀、および他の毒素)を含有しない高品質のものであることが重要である。
一定数のスクアレンの製造経路が文献において提案されている。
これは、深海鮫などの軟骨魚類の肝臓に蓄えられていることが見出されることの多い化合物である(よってこの名とされている)。
従って、これが乱獲される1つの理由であるが、鮫は鰭を採るために既に漁の対象とされている。鮫の肝臓は、現在、「健康によい」と表現されるゲルカプセルの製造用に販売されている。
しかしながら、それ故、市販されているスクアレンは主に鮫の肝臓から抽出されているが、健康上の問題が存在している。
これは、鮫は、ヒトに有害な物質を産する可能性がある病原菌に感染している可能性があるためである。加えて、生体の解毒および精製器官である鮫の肝臓は、ヒトに有害であるカーチャトキシン(carchatoxin)などの毒素を含有している場合がある。
これらの環境問題(鮫の生息数の大幅な減少)および健康上の問題(魚の肝臓もまた健康に関する懸念材料である毒素を有する)により、これを植物から抽出することが促されている。
それ故、オリーブ油およびヤシ油、ならびに、穀類からの他の油またはアマランス、種子、米ぬかまたはコムギ麦芽に由来する他の油からこれを単離することが可能である。
しかしながら、この場合における主な欠点は、スクアレンは、約0.1%〜0.7重量%ときわめて少量でしか抽出されないことである。
鮫の肝臓または植物からのこれらの抽出方法の最初の代替として、微生物:天然酵母または組み換え型酵母、特にサッカロミセス属(Saccharomyces)タイプからスクアレンを生成するための最初の方法が提案されているが、相当量の濃縮および精製方法が行われるために経済的ではなくなってしまう場合が多い。
そして、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)がスクアレンを産生することが可能であることが知られているが、しかしながら、その量は、約0.041mg/バイオマス1gときわめて少量である(Bhattacharjee、P.et al.、2001、World J.Microb.Biotechnol.、17、pp.811−816)。
従って、遺伝子組み換えによってこれらの産生能を最適化するための研究が行われている。
スクアレンを産出する組み換え型酵母は、それ故、以下の利点を有する。
− 宿主細胞と同一のGRAS(一般に安全と認められる(Generally Regarded As Safe))ステータスによる利点を有する、
− 宿主細胞と同様に病原菌、プリオンまたは毒素を含まない、および
− ワクチン分野において既に使用実績がある(B型肝炎抗原を含有するベクターを発現するこれらの酵母など)。
しかしながら、医学分野について国際公開第2010/023551号パンフレットによって提示されているとおり(ワクチンアジュバントとしての97%を超える純度を有するスクアレンの生産)、この最初の代替は、組み換え型酵母によりスクアレンを過剰産出させる(乾燥細胞の15重量%超)ことが可能である場合にのみ工業化が可能である。
実際のところ、これらの組み換え型細胞を得るためには、分子生物学的ツールを用い、スクアレン生合成経路の刺激およびスクアレン異化反応経路の阻害をもたらす数多くの面倒で、時間がかかり、複雑な代謝工学ステップを実施する必要がある。
実際に、前記国際公開第2010/023551号パンフレットを再度引用すると、メバロン酸キナーゼ、ホスホメバロン酸キナーゼ、ピロホスホメバロン酸デルカルボキシラーゼ、イソペンテニルピロリン酸イソメラーゼ、HMGR(3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−CoAレダクターゼ)およびスクアレンシンセターゼを含む多くの遺伝子がスクアレン生合成に関与している。
異化反応経路については、遺伝子が、スクアレンエポキシダーゼ(ERG1)、ラノステロールシンセターゼ、C14−ジメチラーゼ、d14−レダクターゼ、C4−メチルオキシダーゼ、C4−デルカルボキシラーゼ(ERG26)、3−ケトレダクターゼ、C24−メチルトランスフェラーゼ、C8−イソメラーゼ、C5−デサチュラーゼ、d22−デサチュラーゼおよびd24−レダクターゼを含む、スクアレンのエルゴステロールへの変換に関与する数多くの酵素をコードする。
しかも、LEU2(β−イソプロピルリンゴ酸脱水素酵素)、オキシドスクアレンシクラーゼ、ジモステロール−24−メチルトランスフェラーゼおよびエルゴスタ−5,7,24(28)−トリエノール−22−脱水素酵素といった他の分解酵素もまた考慮されなければならない。
鮫の肝臓または植物からの抽出方法の第2の代替として、トラウストキトリアレス科(Thraustochytriales)(トラウストキトリウム(Thraustochytrium)属、オーランチオキトリウム(Aurantiochytrium)属およびシゾキトリウム(Schizochytrium)属を含む)、特にシゾキトリウムマングローヴァイ(Schizochytrium mangrovei)またはシゾキトリウムリマシナム(Schizochytrium limacinum)の微細藻類からスクアレンを生産する有望な方法が提案されている。
これらの微細藻類は、従属栄養的条件下(暗中;炭素源としてのグルコースの供給)でスクアレンを産生し、従って、微生物発酵分野における当業者により容易に操作され得る。
従って、これらの方法は、制御された発酵条件によって、食品、化粧品および医学的な要求を満たすための精製を容易に行うことが可能であるスクアレンの品質を提供する。
しかしながら、これらのトラウストキトリアレス科(Thraustochytriales)の微細藻類において、スクアレンは、ω3族の多価不飽和脂肪酸である、ドコサヘキサエン酸(またはDHA)などの対象である他の脂質化合物の副産物である。
それ故、スクアレンは、市販のDHA油の不鹸化性画分の成分の一種として特に記載される(カロチノイドおよびステロールと共に)と考えられる。
比較として、シゾキトリウムマングローヴァイ(Schizochytrium mangrovei)FB1菌株は、0.017%のスクアレンに対して、細胞の乾燥重量基準で6.2%の割合でDHAを産生する。
その結果、スクアレンを自然に産生するこれらの微生物は、その量は以下のように少量である。
− トラウストキトリド(Thraustochytrid)ACEM 6063(Lewis et al.、Mar.Biotechnol.、2001、439−447を参照のこと)については約0.1mg/バイオマス1g、
− シゾキトリウムマングローヴァイ(Schizochytrium mangrovei)FB1(Jiang et al.、J.Agric.Food Chem.、2004、52、pp.1196−1200を参照のこと)については約0.162mg/バイオマス1g。
産生を増加させるためには、従って、発酵条件を最適化することが重要であることが見受けられる。
Qian Li et al.、J.Agric.Food Chem.、2009、57、4267−4272による論文においては、スクアレンはステロール生合成の重要な中間体であり、スクアレンのステロールへの変換の第1のステップは酸素−依存スクアレンエポキシダーゼによって触媒されることが明記されている。
従って、溶存酸素に富む条件は、反対に、細胞内スクアレンを蓄積するために必要に応じて回避されるべきである。
それ故、低溶存酸素レベル(0〜5%飽和度)でのトラウストキトリド(Thraustochytrid)ACEM 6063の培養により、1mg/gを上回るスクアレンを蓄積することが可能となり、一方で、より高い溶存酸素レベル(40%〜60%)での増殖では、0.01mg/gのスクアレンの達成しか可能ではない。
同様に、15℃の温度での培養は、トラウストキトリド(Thraustochytrid)ACEM 6063によるスクアレンの産生は1.2mg/gであり、一方で、20℃ではわずかに0.7mg/gである(Lewis et al.、Mar.Biotechnol.、2001、3、439−447を参照のこと)。
G.Chen et al.、New Biotechnology、2010、27−4、pp.382−389による論文においては、シゾキトリウム(Schizochytrium)はポリケチドシンターゼ(頭字語:PKS)経路によってDHAを主に産生するが、一方で、スクアレンは代わりにコレステロール生合成経路によって合成され、これは、これらの2種の化合物に対するトラウストキトリド(thraustochytrid)の栄養上の要求は異なっていることを意味することが想起される。
彼らの研究の目的は、従って、スクアレンの産生における種々の窒素源の効果を系統的に調べることであった。
それ故、G.Chenらは、シゾキトリウム(Schizochytrium)は、グルタミン酸ナトリウム、イースト菌抽出物およびトリプトンからなる窒素源の混合物を含有する培養培地中では、急速に増殖して「大」量のスクアレンを蓄積することが可能であることを見出した。
これに関わらず、このスクアレンの「大量」の産生は完全に相対的である。
これらの著者らは、基準となる培養培地の値と比して、スクアレン含有量および収率をそれぞれ26.3%および10.1%で顕著に増加させることに成功しているが、これらの最適化された条件は、実際には0.72mg/gのスクアレン含有量および5.90mgl/lの滴定量をもたらす。
スクアレンの産生を最適化するという同一の目的で、K.W.Fan et al.、World J.Microbiol.Biotechnol.、2010、26−3、pp.1303−1309では、スクアレンモノオキシゲナーゼ(ステロール生合成における重要な酵素)の抑制剤であるテルビナフィンヒドロキシクロリドが用いられている。
スクアレン含有量および収率は、微生物培養の熟成度に関連していることは公知である。
細胞培養の熟成度が高いほどスクアレンの蓄積は少なくなり;実際には、ステロール生合成経路における前記スクアレンの消費が増えてしまう。
従って、テルビナフィンは、ステロール経路に向かうこのスクアレンの消費を防止するよう作用し、従って、細胞内における対照に比して36%〜40%以下までのスクアレンの蓄積を促進させることが可能である。
しかしながら、出芽酵母(S.cerevisiae)について記載のもの(0.041mg/バイオマス1g)よりもかなり高く、または、トルラスポラデルブリュッキイについて記載のもの(0.24mg/バイオマス1g)よりも高いが、この研究において用いられたオーランチオキトリウムマングローヴァイ(Aurantiochytrium mangrovei)FB3菌株で達成された最も高いスクアレンの産生は、わずかに0.53mg/バイオマス1gである。
しかも、この代謝経路の転換ではスクアレンが比較的多量にもたらされるが、これらの同一の細胞の脂質メンブランの産生に必須であるステロールの産生がこれにより限定されて、細胞が弱化するというリスクが伴う。
文献において報告されている微細藻類を用いる最高のスクアレン産生結果のうち、C−J YueおよびY.Jiang、Process Biochemistry、2009、44、923−927による論文には、代謝経路の重要な酵素であるスクアレンシンセターゼに直接的に作用することにより、スクアレン合成の前記代謝経路の変調にジャスモン酸メチルを用いる、1.17±0.6mg/シゾキトリウムマングローヴァイ(Schizochytrium mangrovei)のバイオマス1gの最大スクアレン含有量が記載されている。
それ故、成されたすべての試みに関わらず、これらの値は、オリーブ油に係る基準値(約4.24mg/g)よりもかなり低く、工業規模において要求される値に遠く及ばない。
従来技術において記載されているものよりもかなり効果的であると共にかなり経済的な産生方法の開発に関して、本出願人は、トラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)の微細藻類に係る発酵条件の最適化に対して独自のリサーチを行った。
本発明は、従って、100グラムの乾燥バイオマスに対して1グラムの規模、すなわちこの分野における文献において通常記載されているものの最大で1000倍でスクアレンを得るための方法に関する。
本発明はまた、得られる発酵培養培地からのスクアレンを抽出および精製するための方法に関する。
シゾキトリウム(Schizochytrium)の発酵によるスクアレンの産生
先ず、本出願人の功績は、発酵を制御するためのすべてのパラメータのうちの2種が、それら自体によって、これらの微細藻類におけるスクアレン産生レベルを顕著に増加させることが可能であることを見出したことである。
これらの2種の重要なパラメータは、培養培地の温度、ならびに、ビタミン、より正確にはビタミンB1およびB6、特にビタミンB12の添加である。
従って、本発明は、以下のステップ:
− トラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)に属する微細藻類を25〜35℃、好ましくは28〜32℃、より好ましくは約30℃の温度で培養するステップと、
− 培養培地に、1リットルの培養培地当たり1〜1000μgのビタミンB12を添加するステップと
を含むことを特徴とするトラウストキトリアレス科(Thraustochytriales sp.)に属する微細藻類によりスクアレンを産生する方法に関する。
好ましくは、本明細書中以下に記載するとおり、本出願人は:
・1リットルの培養培地当たり0.1mg〜200mgのビタミンB1、および/または
・1リットルの培養培地当たり0.1mg〜200mgのビタミンB6
を添加することを推奨する。
当然のように、この方法は、スクアレン富化バイオマスを回収するステップおよび/またはスクアレンを回収もしくは抽出するステップを含んでいることが好ましい。
より具体的には、以下の市販されている菌株をテストした:
− ATCC 20888と称されるシゾキトリウム エスピー(Schizochytrium sp.)、
− ATCC PRA 276と称されるオーランチオキトリウム エスピー(Aurantiochytrium sp.)。
しかも、本出願人はまた、自身の産生菌株である、2011年4月14日に、フランスにおいて、パスツール研究所(Institut Pasteur)のCollection Nationale de Cultures de Microorganismes[National Collection of Microorganism Cultures]にNo.CNCM I−4469で寄託し、および、中国においても、武漢大学(University of Wuhan)、Wuhan 430072、P.R.ChinaのCHINA CENTER FOR TYPE CULTURE COLLECTIONに、No.M 209118で寄託したシゾキトリウム エスピー(Schizochytrium sp.)を有する。
また、本明細書中以下において例示するとおり、シゾキトリウムマングローヴァイ(Schizochytrium mangrovei)の菌株を対照としてテストした。
特に、本発明による方法では、100gの乾燥バイオマスに対して2g以上、好ましくは100gの乾燥バイオマスに対して2〜12gのスクアレン含有量を達成することが可能である。特に、産生されたスクアレンの定量化は、実験の段落において詳述されている方法に従って実施され得る。
本発明による方法において、従って、第1の重要な特徴は、微細藻類の培養およびそのスクアレン産生の両方を行う温度の選択である。
それ故、温度は25〜35℃、好ましくは28〜32℃、より好ましくは約30℃で選択される。
従って、本出願人は、これらの微細藻類は25℃以下で培養すべきことが必要であるとする第1の技術的な予想を打開した。
実際に、トラウストキトリアレス(Thraustochytriales)におけるスクアレンの産生に関する上記に言及した論文のほとんどにおいて、産生温度は、研究対象の微細藻類の増殖温度に基づいて設定されており、すなわち15℃、22℃または25℃に設定されていた。
本発明の方法によれば、本出願人は、対照的に:
− 細胞バイオマスによって産生されるスクアレン濃度が33℃以下の温度で増加する一方で、30℃を超えると、バイオマスの量が顕著に低減し、それ故、スクアレン滴定量が限定され、
− 25℃の温度では、スクアレン濃度は検出不可能であるかきわめて低い
という点に留意することができたため、これらの微細藻類を28および32℃で培養することを推奨する。
この温度範囲は、従って、微細藻類の最適な培養のための温度と、効果的なスクアレンの産生のための温度との間の中間である。
従って、25℃以下の温度は、従来技術において通例用いられるものとは対照的に、スクアレン産生を最良に促進させる温度ではない。
本発明による方法において、第2の重要な特徴は、スクアレンの産生のためにシゾキトリウム(Schizochytrium)培養培地に供給されるビタミンB12の量であって、すなわち、1リットルの培養培地当たり1〜1000μgのビタミンB12の割合である。
好ましくは、このビタミンB12の添加を:
・1リットルの培養培地当たり0.1mg〜200mgのビタミンB1、および/または
・1リットルの培養培地当たり0.1mg〜200mgのビタミンB6
で補うことが可能である。
上記の微細藻類によるスクアレンの産生に関する文献において、ビタミンの役割は考慮されていない。ビタミンの供給は、イースト菌抽出物を添加することにより簡便に行われる。
実際には、当業者には、これらのビタミンはイースト菌抽出物中に:
− 50〜120mg/kgのビタミンB1(チアミン)、
− 40〜80mg/kgのビタミンB6(ピリドキシン)、
− 1〜5.5μg/kgのビタミンB12(シアノコバラミン)
(これらの3種のビタミンBは単なる例である)
の割合で自然に存在していることは周知である。
しかしながら、培養培養培地に導入されるイースト菌抽出物の供給はわずかに100mlの培養培地に対して1〜2gであり(上記に列挙した科学論文を参照のこと)、これは、きわめて少ないビタミン投与量である(例えば、ビタミンB12に関しては、このイースト菌抽出物によるビタミンB12の供給は0.07μg/lに相当する)。
それはさておき、本書面は、微細藻類におけるスクアレンの産生のためのビタミンB1、B6またはB12の含有量の制御を記載するものでも示唆するものでもない。
いかなる理論によっても束縛されることはないが、本出願人は、スクアレンの産生におけるビタミンB12の主な役割は(本明細書中以下において例示するとおり)、スクアレン生合成に関与する重要な酵素のいくつかの補助因子としての関与が示唆されることを見出した。
ビタミンB1に関して、これはロイシン分解経路を刺激し、これが細胞内のスクアレン前駆体の量を増加させ、および、ビタミンB6は、シトクロムの作用を改変することにより、スクアレン分解を防止するであろう。
本出願人は、従って、ビタミンB12の供給は、28℃および30℃とした温度と共に、スクアレンの産生を顕著に増加させる(1g/100gの乾燥バイオマスの規模で)ために重要であり、ならびに、ビタミンB1およびB6の供給により、実際には、本明細書中以下において実証するとおり、スクアレン産生能を特に増加させることが可能となることを見出した。
本発明による方法の他の特徴は、ビタミンの添加は、産生フェーズにおいてのみならず、発酵プロセスを通して、または、そのステップのいくつかの最中において行われることが可能であることである。
しかしながら、発酵プロセス全体を通して1〜1000μg/lのビタミンB12の供給が維持されなければならない。
従来において、実験で実施される微細藻類によるスクアレン産生条件を最適化するための研究に関連する文献においては、発酵は従来の微生物の接種および産生連鎖に基づいて実施されており、これは、最も一般的に作業が行われてきた産生条件である。
トラウストキトリウム(Thraustochytrium)からのスクアレンの産生は、実際には:寒天皿上の単離したコロニーから開始され、菌株を活性化するために前培養し、最後に、それ自体の培養(=産生)といった3つの連続したステップを必要とする。
例えば、上記のG.Chenによる論文には、以下の連続的なステップを含む方法が記載されている。
− グルコース、グルタミン酸ナトリウム、イースト菌抽出物および種々の微量元素を含む寒天栄養培養培地上で維持した菌株から開始し、
− 活性化されたバイオマスを得るために、オービタルシェーカ上のエルレンマイヤーフラスコ中において、pH6、25℃の温度で、前培養培地を調製し、
− 前培養において用いられたものと同一の培養培地を有する他の系列の産生エルレンマイヤーフラスコに、約0.5%(v/v)の前段のステップにおいて得られたバイオマスを接種し、温度を25℃に維持する。
実際のところ、前記論文において読み取ることが可能であるとおり(これは、この分野における他の論文においても当てはまることが判明している)、専門家は、発酵条件を最適化するために、後述の培養ステップで作業する。
換言すると、従来技術における最適化研究は、スクアレンの産生に対する産生培養培地の1種以上の成分を変更した場合の影響を研究するために、この成分を変更することを含む。
しかしながら、本明細書中以下において展開されるとおり、本出願人は、対照的に、工業規模における実施がより複雑であることが判明していても、第1のステップから発酵条件を制御することを推奨する。
この規模では、実際には、接種連鎖は、実際の産生ステップに先だつ一連の数回の前培養ステップから構成されていることが可能である。
本発明による方法の好ましい一実施形態は、従って、以下の一連のステップ:
− エルレンマイヤーフラスコにおける、28℃の温度での、寒天皿上の単離したコロニーからの24〜36時間のトラウストキトリアレス科(Thraustochytriales)の微細藻類の第1の前培養ステップと、
− エルレンマイヤーフラスコにおける、28℃の温度での、第1の前培養ステップからもたらされる1%(v/v)の接種での24〜36時間の第2の前培養ステップと、
− 30℃での、最大で45mmol/l/時間の酸素移動容量が観察されるようコンディショニングされた発酵槽における、第2の前培養ステップからもたらされる0.5%〜2%(v/v)の接種での60〜150時間の培養ステップと
から構成され得る。
この連鎖においては、操作条件に応じて、本明細書中以下において例示するとおり、ビタミンの添加は、単一の前培養ステップで、2つの前培養ステップで、または、培養連鎖を通じて実施され得る。
本明細書中以下において実証されるとおり、単一の前培養ステップにおけるビタミンの添加によってすでに顕著な結果を得ることが可能となっており、最適なモードでは、すべてのステップにおける添加を実施することが必要とされる。
微細藻類の増殖に要求される炭素源はグルコースであることが好ましい。
従って、本出願人は、供給されるグルコースの総量が15%〜22.5重量%となるよう、グルコースの添加を制御することを推奨する。
それはさておき、選択されるシゾキトリウム(Schizochytrium)菌株について本明細書中以下において例示するとおり、8重量%以下のゼロではないグルコース残存含有量で作業することが好ましい。
窒素源の性質に関して、本出願人は、イースト菌抽出物、尿素、グルタミン酸ナトリウムおよび硫酸アンモニウムからなる群から単独で、または、組み合わせで選択することが可能であることを見出した。
従来技術における方法において慣習的に用いられているイースト菌抽出物、5ml/lで用いられるSigma社により販売されているBME反応混液などのビタミン反応混液が加えられた尿素を選択することが可能である。
同様に、尿素を、グルタミン酸ナトリウムで完全にもしくは部分的に置き換えること、または、グルタミン酸ナトリウムと硫酸アンモニウムとの混合物を用いることが可能である。
本出願人は、硝酸形態の窒素源を用いないことを特に推奨する。
培養培地のpHに関して、本明細書中以下において例示するとおり、これは、5.5〜6.5、好ましくは6の固定値で維持されることとなる。
pHは、例えば2N硫酸、次いで、8N水酸化ナトリウムを添加することによる、当業者に公知であるいずれかの手段により調節され得る。
最後に、溶存酸素含有量は、20%〜0%の値で調節され、0%で放置される前に、好ましくは、24または48時間、好ましくは36時間の最初の期間の間5%で維持され得る。
酸素移動容量に関して、これは、さらに、45mmol/l/時間を超えることがないよう、当業者に公知のいずれかの手段によって調節されることとなる。
本明細書中以下において例示するとおり、発酵の終了時にこれらの操作条件下で得られるバイオマスは、50g/l超であり、好ましくは50〜100g/l、約80g/lである。
スクアレン含有量に関しては、100gの乾燥バイオマスに対して1g超、好ましくは100gの乾燥バイオマスに対して2〜15g、さらに好ましくは100gの乾燥バイオマスに対して5〜10gである。
発酵培養培地からのスクアレンの抽出および精製
バイオマスは、それ自体が当業者に公知であるいずれかの方法によって発酵培養培地から回収され、例えばバイオマスは、発酵槽から取り出され、精密ろ過もしくは遠心分離によって単に濃縮されるか、または、水溶液による一連の濃縮−希釈を介して洗浄され得る。
脂質内容物を抽出するための細胞の破壊は、機械的、化学的または酵素的経路といった種々の経路で実施され得る。
数回にわたる順次の抽出において、ヘキサン/エタノールで細胞ライセートから油が抽出される。
ヘキサン画分が分離され、次いで、原油が単離されるようヘキサンが蒸発される。
最後に、本発明は、医学分野、化粧品分野および食品分野向けの組成物の調製における、本発明の方法のいずれか1つにより産生されたスクアレンの使用に関する。それ故、本発明は、本発明の方法のいずれか1つによるスクアレンの産生、次いで、医学分野、化粧品分野および食品分野向けの組成物の調製を含む医学分野、化粧品分野および食品分野向けの組成物の調製方法に関する。
本発明は、例示であると共に非限定的であることが意図される以下の実施例によってより明白に理解されるであろう。
実施例1:スクアレン産生に対する、ビタミンB1、B6およびB12の添加の研究、ならびに、温度の影響の研究
前培養および培養培養培地
ここでは、実際の培養/産生フェーズに先だつ2回の事前の連続した前培養フェーズで微細藻類の発酵を行った。
この実験に関して、ビタミンは第1の前培養培地に添加したが、第2の前培養培地および産生への添加は任意とした。
従って、前培養培養培地は、以下の表IおよびIIに記載の組成を有していた。
Figure 2014515929
Figure 2014515929
一般に、Clerol FBA3107消泡剤を1ml/lで用いた。
任意により、50mg/lのペニシリンGナトリウム塩を用いて汚染細菌の増殖を防止した。
KHPOで、グルコースを残りの培養培地とは別に滅菌し、これにより、沈殿物(マグネシウム−アンモニウム−リン酸)の形成を防止した。
ビタミン混合物および微量元素を滅菌ろ過の後に添加した。
培養/産生培養培地の組成が以下の表IIIにより記載されている。
Figure 2014515929
ビタミン混合物および微量元素の組成が以下の表IVおよびVに記載されている:
Figure 2014515929
Figure 2014515929
発酵の実施
第1の前培養は、Cognis GmbH Duesseldorf社製のClerol FBA 3107消泡剤を滴下した500mlバッフル付エルレンマイヤーフラスコで実施した。
その構成成分を完全に溶解させた後に培養培地をろ過し、任意により、ペニシリンGナトリウム塩を0.25mg/lの割合で追加した。
ペトリ皿中で培養した微細藻類のコロニーと採ることにより接種を行った(1つの10μlループの割合で)。
インキュベーションを、28℃の温度で、100rpmで振盪しながら(オービタルシェーカで)24〜36時間行った。
バイオマスは沈殿する(または、壁に付着する)ため、エルレンマイヤーフラスコをよく振盪した後に3〜5mlのサンプルを採取するよう注意した。
第2の前培養に対しては、管を取り付けた2リットルのバッフル付エルレンマイヤーフラスコを用いた。
1滴の消泡剤およびイースト菌抽出物を100mlの水に添加した。
培養培地の構成成分のすべてを300mlの脱イオン水中に溶解させた後にろ過した。任意により、ペニシリンGナトリウム塩を添加すること、および、その滅菌に先だって、事前にエルレンマイヤーフラスコに1滴の消泡剤を添加することが可能であった。
次いで、接種を3〜5mlの第1の前培養培地で行った。
インキュベーションを、28℃で、さらに24〜36時間、100rpmで振盪しながら行った。
実際の培養は、20l反応器中で以下の方法により行った:
− 反応器中の培養培地の一部、および、沈殿物の形成が防止されるよう別個に他の部分を滅菌し
− 第2の前培養の終了時に産生されたバイオマスを、培養培地の0.5%v/vの割合で用いて接種を行い、
− 培養を30℃で維持し、
− 酸素移動速度を35〜40mmol/l/hで固定し、
− 0.2〜0.3VVMでエアレーションし、
− 初期pH>5.5とし、
− 15〜70g/lのグルコース濃度が維持されるよう、濃度が>20%となったらすぐにグルコースを供給した。
以下の表に、本出願人のシゾキトリウム エスピー(Schizochytrium sp.)で得られた結果が記載されている。
この表には:
− スクアレンの産生に対する温度の効果(2つの前培養操作:テスト「B」および「C」においてのみビタミンは添加)、ならびに
− ビタミンの添加を伴わない標準(テスト「A」)と比した、前培養ステップおよび産生ステップ(テスト「D」および「E」)におけるビタミンB1、B6およびB12の添加の効果
が記載されている。
25℃での追加的なビタミンの添加を行わなかった対照もまた実施した。
Figure 2014515929
文献の従来の条件下での対照「A」では、テストした微細藻類菌株について、検出可能な量のスクアレンが産生されなかったことに留意すべきである。
テスト「B」および「C」:
前培養操作における28℃の前培養温度、ならびに、ビタミンB1、B6およびB12の存在では、100gのバイオマスに対して約1gのスクアレン産生(テスト「B」)、(すなわち、文献において記載されているもののおよそ1000倍超(例えば、トラウストキトリド(Thraustochytrid)ACEM 6063またはS.マングローヴァイ(S.mangrovei)FB1によるスクアレンの産生について))をもたらすことが既に可能であった。
テスト「D」および「E」:
すべての培養ステップ(2つの前培養操作および産生)におけるビタミンの添加と組み合わせた温度の効果は顕著である。テスト「D」では、温度を25℃のままとした場合、100gのバイオマスに対して3.3gのスクアレンの産生が可能であり、これは、温度を30℃にしたテスト「E」では、8.2g/lに増加した。
相当量のビタミンB1、B6およびB12の添加を組み合わせた25℃超の温度での発酵条件の実施では、従って、最高のスクアレン収率および産生能を達成することが可能となる。
シゾキトリウム エスピー(Schizochytrium sp.)バイオマスにおけるスクアレンの定量化方法
バイオマスのビーズによる破壊およびクロロホルム/メタノールでの冷抽出後に、分析を25℃でプロトンNMRにより実施した。定量化は、以下に記載のとおり内標準により実施した。
スペクトルを、400MHzで操作されるAvance III 400分光計(Bruker Spectrospin)で得た。
バイオマスの破壊:およそ200mgの新鮮なバイオマスを正確に計量する。およそ1〜1.5cmのガラスビーズおよび0.1mlのメタノールを加える。チューブを気密封止し、ボルテックス(Vortex)ミキサにより少なくとも5分間撹拌する。
冷抽出:およそ2mgのトリフェニルリン酸(TPP)、0.9mlのメタノールおよび2mlのクロロホルムを添加する。チューブを気密封止し、ボルテックス(Vortex)ミキサにより1分間撹拌する。冷蔵庫に入れる。沈殿による分離の後(最低で1時間)、透明な上方相を注意深く回収し、これをガラスジャーに移し、周囲温度で、窒素流下に乾燥するまで蒸発させる。乾燥した抽出物を0.5mlのCDClおよび0.1mlのCDODに溶解させ、これをNMR管に移す。
スペクトルの記録:機器を適切に設定した後、溶剤抑制を行わず、回転させず、少なくとも15秒間の緩和時間で取得を行う。スペクトル窓は、7.25ppmのクロロホルムピークで較正されたスペクトルで少なくとも−1〜9ppmの間でなければならない。マニュアルモードにおけるフーリエ変換、位相補正およびベースラインの減算(指数関数的増幅を伴わない、LB=GB=0)後にスペクトルを用いる。
シグナルの使用:7.05〜7.15ppmのクロロホルムシグナルを含有しないTPP未解像ピークを値100とする(9つのTPPプロトンとして計数)。1.55ppmでのスクアレンシグナルの面積を積分する(6つのプロトンとして一重項の計数)。計算および結果の表記:結果は、粗重量割合として表記した。
Figure 2014515929

ここで、
:1.55ppmでのスクアレンシグナルの面積。
TPP:積分したTPP未解像ピークのプロトンの数:9
TPP:計量したTPPの重量(グラム)
TPP:モル質量(グラム/TPP1モル)(MTPP=326g/mol)
:モル質量(グラム/スクアレン1モル)(M=410g/mol)
PE:新鮮なバイオマスの重量(グラム)
実施例2:ビタミンB1、B6およびB12の影響の研究
ここで行った実験の目的は、スクアレン収率および産生能におけるビタミンの相対的な重要性を考慮することであった。
前培養培養培地の温度は28℃で実施例1と同様に定義し、培養/産生培養培地の温度は30℃で維持した。
2つの実験系列を実施した:
− 種々の前培養ステップおよび産生ステップでのビタミンB1、B2およびB6の添加、
− 単独での、または、ビタミンB1およびB6と組み合わせたビタミンB12の役割。全体的な培養条件は実施例1に記載のものであったが、しかしながら、培養の2%v/vとした第2の前培養培地での接種に関して変更を行った。
以下の表VIには、本出願人のシゾキトリウム エスピー(Schizochytrium sp)の菌株で得られた結果が一緒に示されている。
Figure 2014515929
テスト「G」、「H」および「I」:
− テスト「G」については、スクアレンの産生が100gの乾燥バイオマスに対して0.4g(すなわち、4mg/バイオマス1g)に達していることが示されており、これはC−J YueおよびY.Jiang、Process Biochemistry、2009、44、923−927による論文において得られている結果の3倍であり、すなわち、ジャスモン酸メチルの存在下で1.17±0.6mg/gのシゾキトリウムマングローヴァイ(Schizochytrium mangrovei)バイオマスの最大スクアレン含有量である。
− この結果は、第2の前培養ステップの最中にもビタミンの供給を維持した場合にさらに顕著な値に達し(100gの乾燥バイオマスに対して7.7g)、および、このビタミンの添加を産生において再度実施した場合には100gの乾燥バイオマスに対して9gに近い値に達した。
テスト「J」および「K」に関して、これらは、ビタミンB12の添加が、100gのバイオマスに対して9gの値に達するために必要であり十分であることを特に実証する。
この値は、ビタミンB6およびB1を第2の前培養培地に添加した場合には、さらに100gの乾燥バイオマスに対して10gに達する。
テスト「I」とテスト「J」との間の差はスクアレン滴定量に関するものであることに留意すべきである:100gの乾燥バイオマスに対して産生された9gのスクアレンについて、滴定量は「I」と比してテスト「J」において低く:ビタミンB1およびB6は、従って、この系の産生能を明らかに増加させることが可能であった(バイオマスを増加することにより)。
比較例3:比較テスト
この実験の目的は、実施例1および2においてテストした操作条件は本出願人が保持する他のタイプの微細藻類にも適用可能であることを実証することである。
− ATCC 20888と称されるシゾキトリウム エスピー(Schizochytrium sp.)
− ATCC PRA 276と称されるオーランチオキトリウム エスピー(Aurantiochytrium sp.)
操作条件は、実施例2のテスト「I」と同等であった。
対照:スクアレンの産生能に係る文献において従来用いられていた菌株:シゾキトリウムマングローヴァイ(Schizochytrium mangrovei)。
以下の表VIIに得られた結果が記載されている。
Figure 2014515929
テストした亜科種のすべてのトラウストキトリアレス(Thraustochytriales)について、スクアレン産生は100gのバイオマス当たり2g超であった。S.マングローヴァイ(S.mangrovei)のものは、文献に記載のものに適合している(得られた最良の結果について):2mgのスクアレン/乾燥バイオマス1g。
実施例4:発酵により産生されたスクアレンに富む原油の入手
実施例1(テスト「E」)の終了時に得たバイオマスは、発酵の終了時に54g/lの濃度であった。
発酵の終了時に得たスクアレン滴定量は4.4g/lであった。
バイオマスを発酵槽から取り出し、次いで、遠心分離により120g/lに濃縮した。
バイオマスを50lタンクの中で150rpmで攪拌し続け、60℃に加熱した。
次いで、pHを45%水酸化カリウムで10に調節した。
アルカリ溶解を完了するために、これらの条件を6時間維持した。
溶解の質を、光学顕微鏡で、および、サンプルの遠心分離(2分間、10000g)により監視した。
溶解の終了時に、10リットルのエタノール(1体積のエタノール/ライセートの体積)を45℃に維持したタンクに添加し、10分間撹拌した。
次いで、10リットルのヘキサンをタンクに添加して30分間攪拌し続けた。
次いで、軽質画分(ヘキサン+油)を分離するために混合物を遠心分離し、これを1mタンクに保管した。
重質(水性)相を再度10リットルのヘキサンと一緒にし、抽出収率を高めるために、既述のものと同一のスキームに従って2回目の抽出を行った。
ロータリーエバポレータにおいてヘキサンの蒸発を行うために2つの有機画分を組み合わせた。
抽出した油のヘキサン残渣をワイパー付き薄膜式エバポレータにおける蒸発(80℃;1mbar)により除去した。
これにより原油を70%の収率で回収した。
Figure 2014515929
Figure 2014515929
Figure 2014515929

Claims (11)

  1. − トラウストキトリアレス エスピー(Thraustochytriales sp.)ファミリーに属する微細藻類を25〜35℃、好ましくは28〜32℃、より好ましくは約30℃の温度で培養するステップと、
    − 前記前培養培地または培養培地に、1リットルの培養培地当たり1〜1000μgのビタミンB12を添加するステップと
    を含むことを特徴とする前記トラウストキトリアレス エスピー(Thraustochytriales sp.)ファミリーに属する微細藻類によりスクアレンを産生する方法。
  2. 以下:
    ・1リットルの培養培地当たり0.1mg〜200mgのビタミンB1、および/または
    ・1リットルの培養培地当たり0.1mg〜200mgのビタミンB6
    を添加することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記トラウストキトリアレス(Thraustochytriales)ファミリーの前記微細藻類が、シゾキトリウム エスピー(Schizochytrium sp.)、オーランチオキトリウム エスピー(Aurantiochytrium sp.)およびトラウストキトリウム エスピー(Thraustochytrium sp.)からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記トラウストキトリアレス(Thraustochytriales)の前記微細藻類が、パスツール研究所の国立微生物培養コレクションに、No.CNCM I−4469で寄託されたシゾキトリウム エスピー(Schizochytrium sp.)ATCC 20888、オーランチオキトリウム エスピー(Aurantiochytrium sp.)ATCC PRA 276および前記シゾキトリウム エスピー(Schizochytrium sp.)の菌株からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 得られる前記スクアレン含有量が、100gの乾燥バイオマスに対して2g以上、好ましくは100gの乾燥バイオマスに対して2g〜12gであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記トラウストキトリアレス エスピー(Thraustochytriales sp.)ファミリーに属する前記微細藻類の前記培養が、以下の一連のステップ:
    − エルレンマイヤーフラスコにおける、28℃の温度での、寒天皿上の単離したコロニーからの24〜36時間の第1の前培養ステップと、
    − エルレンマイヤーフラスコにおける、28℃の温度での、前記第1の前培養ステップからもたらされる1%(v/v)の接種での24〜36時間の第2の前培養ステップと、
    − 30℃での、最大で45mmol/l/時間の酸素移動が観察されるようコンディショニングされた発酵槽における、前記第2の前培養ステップからもたらされる0.5%〜2%(v/v)の接種での60〜150時間の培養ステップと
    により実施されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記ビタミンB12の添加が、ビタミンの総含有量が1〜10μg/培養培地1lとなるよう前記2つの前培養ステップで行われることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. ビタミンB1およびB6もまた、ビタミンの総含有量が100〜200μg/培養培地1lとなるよう前記2つの前培養ステップで添加されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記ビタミンB12の添加が:
    − ビタミンの総含有量が1〜10μg/培養培地1lとなるよう前記2つの前培養ステップで、
    − ビタミンの総含有量が約1000μg/培養培地1lとなるよう前記産生ステップで
    行われることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  10. ビタミンB1およびB6もまた:
    − ビタミンの総含有量が100〜200μg/培養培地1lとなるよう前記2つの前培養ステップで、
    − ビタミンの総含有量が150〜200mg/培養培地1lとなるよう前記産生ステップで
    添加されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 医学分野、化粧品分野および食品分野向けの組成物の調製における、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法によって産生されたスクアレンの使用。
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