JP2014513405A - 最小の色ずれ及び高性能での調光のための低ヨウ化タリウム/低ヨウ化インジウム系ドーズによるhidランプ - Google Patents

最小の色ずれ及び高性能での調光のための低ヨウ化タリウム/低ヨウ化インジウム系ドーズによるhidランプ Download PDF

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Abstract

本開示は、望ましくない色ずれ、ルーメン維持の損失、又は、ランプ効率の損失を被ることなく、最大定格電力未満で動作することができる放電ランプに関する。そのドーズ中に、低ドーズレベル、例えば、1mol%未満のヨウ化タリウム、及び、任意に、ヨウ化インジウムを有するセラミック金属ハロゲン化物ランプに関連して特定の用途を見出す。
【選択図】図1

Description

本開示は、最大定格電力未満で動作することができ、望ましくない色ずれを被ることなく、優れたルーメン維持及び高い発光効率を示す放電ランプに関する。そのドーズ中に低ヨウ化タリウム及び任意に低ヨウ化インジウムを有するセラミック金属ハロゲン化物ランプに関連して特定の用途を見出し、それらを特に参照しながら説明する。
高輝度放電(HID)ランプは、比較的小さい光源から大量の光を生成することができる高効率ランプである。これらのランプは、ほんの少し例を挙げれば、小売りの陳列の照明、高速道路及び道路の照明、競技場のような大きい施設の照明、工業及び商業ビルディングや商店の投光照明、並びに、プロジェクタを含む、多くの用途で広く使用されている。「HIDランプ」という用語は、様々な種類のランプを示すために使用される。これらは、水銀ランプ、金属ハロゲン化物ランプ、及びナトリウムランプを含む。金属ハロゲン化物ランプは、特に、比較的低コストで高いレベルの輝度を必要とする分野で広く使用されている。HIDランプは、それらの機能する環境が、長期間に渡って高温及び高圧での動作を必要とするため、他のランプとは異なる。また、これらHIDランプは、それらの使用法及びコストのため、比較的長い寿命を有し、一貫したレベルの光の輝度及び色を生じることが望ましい。HIDランプは、原理的には、交流(AC)電源又は直流(DC)電源のどちらでも動作することができるが、実際には、ランプは、通常はAC電源によって駆動される。
放電ランプは、希ガス、金属ハロゲン化物、及び水銀の混合物のような蒸気充填材料を、2つの電極間を通る電気アークでイオン化することによって、光を生成する。電極及び充填材料は、励起された充填材料の圧力を維持し、放射される光が透過することができる、半透明又は透明な放電容器内に密封される。ランプ「ドーズ」としても知られる充填材料は、電気アークによって励起されることで、所望のスペクトルエネルギー分布を放射する。例えば、ハロゲン化物は、光特性、例えば、色温度、演色、及び発光効率の幅広い選択を提供するスペクトルエネルギー分布をもたらす。
より効率的で経済的なエネルギーの利用を取り巻く社会の現在の意識を踏まえ、ランプ性能を犠牲にすることなく、特に、望ましくない色ずれを起こすことなく、最適に、エネルギー消費を低減して動作することができるランプを提供することに対する、照明業界での関心が高まっている。1つの解決法は、ランプを、低下した電力レベルで動作させることであろう。社会として我々のエネルギー資源の消費を削減する機会と同様に、商業的照明目的のエネルギー消費の潜在的節約が重要である。
しかしながら、その最大定格電力未満で照明するセラミック金属ハロゲン化物(CMH)ランプの動作には、少なくとも1つの欠点が存在する。動作ランプ電力レベルが低下するにつれて、放射される光の色は、1000°K程度又はそれ以上のランプの相関色温度(CCT)の上昇と相関して、白から緑色にずれる。CMHランプの色は、主に、アーク管内の気相のハロゲン化物ドーズの組成によって決定される。典型的なCMHランプは、例えば、NaI、TlI、CaI2、及び、DyI3、HoI3、TmI3のような1つ又は複数の希土類ヨウ化物を含む。CMHランプが減光する場合、アーク管内のハロゲン化物の蒸気圧は、アーク管温度の低下と共に低下することになる。しかしながら、TlIの蒸気圧は、希土類ハロゲン化物の蒸気圧よりゆっくり低下する。TlIは、緑色光を発し、充填材内の他のハロゲン化物と比べて比較的高い蒸気圧のままであるため、ランプによって放射される光は、減光した状態で、白色から緑色への色ずれを示す。光の色のこのようなずれは、商用利用には重大な影響がある可能性がある。例えば、その長い寿命及び集束される光放射のため、しばしばCMHランプを用いる小売り及び展示施設は、展示されている物品を引き立たせるように提示しない、すなわち、白色光の下で提示しない照明にかなり悩まされる可能性がある。同じことが、照明が顧客によって体験されるムード又は雰囲気に寄与する公共施設にも当てはまる。
現在の技術では、ランプの化学的性質は、大部分の性能測定基準で非常に有益な特性を提供する。しかしながら、エネルギー消費を低減するためにランプが低下した電力で動作する場合、これらの性能測定基準は、変化する可能性があり、特に、放射される光の色は、悪影響を受ける可能性があり、すなわち、色ずれを生じる可能性がある。ランプをその電力定格の100%未満で動作させる場合に生じる望ましくない色ずれを、ドーズの化学的性質を変更することによって低減する試みが行われているが、しばしばこれらの試みは、色ずれの低減が成功した場合、しばしば、結果として、他のランプ測定基準の損害を生じた。すなわち、一般的に、ドーズが、所望のランプ特性を最適化するために変更される場合、別の性能パラメータでのトレードオフが存在する。例えば、所望の発光色が保持されるいくつかの場合では、ランプは、効率の低下、及び/又は、ランプの寿命に渡って劣ったルーメン維持の損害を受けた。これらのパラメータは、ランプによって放射される光の色に直接関係し、したがって、ランプを使用する顧客の満足度に直接影響する。したがって、発光色の問題を、ランプのドーズを変更することによって解決することを目的とする努力は、ドーズの化学的性質の変更が最小限であった場合でも、結果として、他の性能及び測光パラメータに関係する損失、特には実質的な損失を生じていた。大部分の場合、ランプの色を改善するための努力は、他の重要なランプパラメータを犠牲にして行われていた。
例えば、米国特許第6,501,220号、米国特許第6,717,364号、及び米国特許第7,012,375号は、DyI3、TmI3、又はHoI3を含み、TlIを含まないランプドーズを開示しており、これらは、CMHランプのタングステンハロゲンサイクルを妨害することが知られている。結果として、これらのランプでは、ルーメン維持が低下している。加えて、上記特許の一部は、MgI2を含み、MgI2は、色ずれを全く又は実質的に含まない減光特性に関して有益であるかもしれないが、ランプ効率及びルーメン維持の低下も引き起こす。従来、優れた減光特性を提供することができ、同時に、良好なルーメン維持及び効率を提供することができるCMHランプドーズは、不足している。上記の欠点は、減光、省エネルギー条件下でのCMHランプの普及を制限する要因となっている。
したがって、放射される光の知覚される白色の損失を被ることなく、特に、放射される光のより多くの緑の色相へのずれを生じることなく、ルーメン維持を低下させることなく、そして、ランプ効率を損なうことなく、よりエネルギー効率的な方法で、公称電力未満で、すなわち、減光下で動作することができる、照明の解決法の必要性が存在する。望まれるのは、白色の発光、良好なルーメン維持、及びランプの効率を維持しながら、顧客の選択で、最高50%低い電力までも低下した電力定格で動作することができるランプである。
米国特許第2010/052531号
期せずして、本発明は、ランプの他の性能及び測光パラメータでの損失を全く又は無視できる損失しか生じずに、上記の所望のパラメータのすべてを達成する。これは、他のハロゲン化物の組成の最適化と共に、全ハロゲン化物充填材に対して1mol%未満の量のヨウ化タリウム、及び、任意に、同様に1mol%未満のヨウ化インジウムを含むランプドーズを用いることによって達成される。結果は、ルーメン、効率に関して優れた性能を示し、知覚される色ずれを示さないランプである。
例示的な実施形態では、ランプは、放電容器を含み、放電容器の内部には、少なくとも、不活性ガス、水銀、及びハロゲン化物成分を含むイオン化可能な充填材が密封され、このハロゲン化物成分は、内部に存在する全ハロゲン化物に対して1%未満のタリウム、及び、任意に、1%未満のインジウムを有し、残りのハロゲン化物成分は、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、及び希土類ハロゲン化物を含む。例えば、ハロゲン化物成分は、1mol%未満のハロゲン化タリウム、任意に、1mol%未満のハロゲン化インジウム、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化カルシウム又はハロゲン化ストロンチウムのうちの少なくとも一方、及び、ハロゲン化セリウム又はハロゲン化ランタンのうちの少なくとも一方を含んでよい。
本発明のさらに別の実施形態では、ランプを形成する方法が提供される。方法は、内部にイオン化充填材が密封された放電容器を設ける工程を含み、この充填材は、不活性ガス、水銀、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、及び、La又はCeのうち少なくとも一方を含む希土類ハロゲン化物を含む。ハロゲン化物成分は、例えば、1mol%未満のハロゲン化タリウム、1mol%未満のハロゲン化インジウム、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化セリウム及びハロゲン化ストロンチウムのうちの少なくとも一方、並びに、ランタン及びセリウムから構成される群から選択された希土類ハロゲン化物の少なくとも1つを含んでよい。方法は、さらに、電極に印加される電圧に応じて充填材を励起するために、放電容器内に電極を配置する工程を含む。本発明は、どのような特定の製造方法又は処理にも限定されないことは、理解されるであろう。
本発明の一実施形態によるランプによって実現される主な利点は、主に、充填材中のハロゲン化物の全mol%に対して低量のすなわち約1mol%までのヨウ化タリウム、及び、任意に、低量のすなわち約1mol%までのヨウ化インジウムの含有により、知覚可能な色ずれがない、ランプが、ランプの最大電力定格未満で、典型的には、最大電力定格の約50%の低下時に動作する場合に放射される光の向上した色である。
本発明の一実施形態によるランプによって実現される別の利点は、3000時間の動作後の、従来技術のCMHランプより15%以上向上したルーメン維持であり、すなわち、他のランプは、ルーメン維持の低下を示すが、本ランプは、85%のルーメン維持を示す。
本発明の一実施形態によるランプによって実現されるさらに別の利点は、90LPWを超える、向上した効率である。
本発明によるランプの他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明を読み、理解することから、さらに明らかになるであろう。
例示的な実施形態によるHIDランプの断面図である。 同等の従来のランプと比較した、本発明の一実施形態によるランプの、ランプの公称ランプ電力の低下のパーセンテージに対する、ケルビン度(°K)でのランプCCTのずれを示すグラフである。 同等の従来のランプと比較した、本発明の一実施形態によるランプの、ランプの公称ランプ電力の低下のパーセンテージに対する、ケルビン度(°K)でのランプCCTのずれを示す別のグラフである。 同等の従来のランプと比較した、本発明によるランプの寿命に渡るルーメン維持を示すグラフである。
本開示は、望ましくない色ずれ、ルーメン維持の損失、又はランプ効率の損失を被ることなく、最大定格電力未満で動作させることができる放電ランプに関する。少ない、すなわち、約1mol%までのモル分離のヨウ化タリウム、及び、任意に、少ない、すなわち約1mol%までのモル分率のヨウ化インジウムを含むセラミック金属ハロゲン化物ランプに関する特定の用途を見出し、このランプは、その公称ランプ電力未満で、例えば、約50%で、例えば、公称電力の40%と低く動作する場合、実質的に色ずれを示さず、良好なルーメン維持及び良好な効率を示す。以下の開示は、時々、70WのCMHランプ、又は70Wウルトラランプを例証するかもしれないが、提供される新規なドーズの組成は、すべてではないとしても、大部分のCMHランプ設計で、同等の利点を有することが理解される。
例示的な実施形態では、ランプは、内部にイオン化可能な充填材が密封された放電容器を含み、このイオン化可能な充填材は、少なくとも、不活性ガス、水銀、及びハロゲン化物成分を含み、このハロゲン化物成分は、少ない、すなわち1mol%未満のヨウ化タリウム、及び、任意に、少ない、すなわち1mol%未満のヨウ化インジウムを有し、さらに、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、及び希土類ハロゲン化物を含む。例えば、ハロゲン化物成分は、ヨウ化ナトリウム、ハロゲン化カルシウム又はハロゲン化ストロンチウムのうちの少なくとも一方、ハロゲン化セシウム又はハロゲン化ランタンのうちの少なくとも一方、並びに、1mol%未満のハロゲン化タリウム及びハロゲン化インジウムを含んでよい。1mol%未満のハロゲン化タリウムを含むランプは、定格ランプ電力未満で動作する場合、公称電力の50%と低くても、知覚可能な色ずれを示さない。ヨウ化インジウムが存在する必要はないが、1mol%未満のハロゲン化物充填材を含むことは、ランプの測光及び性能パラメータをさらに向上させることが示されている。
一実施形態では、上記による放電ランプが提供され、放電ランプは、90より大きく、好適には、94という高いワットあたりのルーメン(LPW)を示し、さらに、3000時間の動作後に、約93%より高いルーメン維持を示す。ランプCCTは、定格ランプ電力の約50%程度の低い低下した電力レベルで動作する場合、±250K未満ずれる。本明細書で使用するとき、「定格電力」、「公称ランプ電力」、及び「ランプ電力定格」という用語、又は、交換可能に使用され得るそれらの任意の変形は、業界標準による、ランプが動作することが意図される最適なワット数を示す。この点で、例えば、白熱ランプは、100W、70W、又は50Wのランプとして市販される場合があり、ワット(W)は、ランプの最大電力定格を示す。同様に、HIDランプは、一般的に、150W、100W、70W、50W、39W、及び20Wとして市販される場合がある。
別の実施形態では、セラミック金属ハロゲン化物ランプが提供され、このセラミック金属ハロゲン化物ランプは、その公称ランプ電力の80%未満で動作する場合、及び、その公称ランプ電力の約50%未満で動作する場合でも、その公称ランプ電力の100%で動作する場合のランプのCCTと実質的に同じCCT、又は、その±約100°K内のCCTを示す。したがって、CCTが実質的に同じままであるという事実によって、ランプによって放射される光の色は、知覚可能なずれを生じない。上記に加えて、本発明の少なくとも1つの実施形態によるランプは、優れたルーメン出力及び効率を示す。これらの特性を示すCMHランプは、1mol%未満のヨウ化タリウム、任意に、1mol%未満のヨウ化インジウム、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化カルシウム及び/又はハロゲン化ストロンチウム、及び、ハロゲン化セリウム又はハロゲン化ランタンのうちの少なくとも一方を含むドーズを含む。このように、以下の開示は、そのようなランプが公称ランプ電力未満で動作する場合でも、現在利用可能な他の同等のランプより改善された効率及び良好な色性能を有するランプを提供する。
様々な態様で説明するように、ランプは、目的とする信頼性又はルーメン維持を損なうことなく、測光目標を同時に満足させることができる。本明細書によるランプ設計で、少なくとも十分に達成され、場合によっては向上される測光特性は、とりわけ、初期ルーメン出力、ルーメン維持(LPW)、及びCCTである。
ルーメン、CRI、CCT、Dccy、CCTずれ、及びCRIずれを含む以下の測光及び性能パラメータを考慮して、所望の目標を達成するための最適なドーズの内容を決定するために、以下の表1にmol%として示すハロゲン化物ドーズ成分を試験した。すべてのランプのドーズは、示される他のハロゲン化物に加えて、70mol%ヨウ化ナトリウム及び24molヨウ化カルシウムを含めた種々のパラメータの最適化が、各ドーズ成分について決定された。標本13は、NaIの代わりにLaI3を含み、標本14は、CaI2の代わりにSrI2を含んだ。すべてのパラメータを最適に満たす組成は、見つからなかった。しかしながら、試験の結果を考慮して、他の性能パラメータを維持しながら、色ずれに関して最適な性能を提供するランプに到達することができた。示すデータに照らして、TlI及びInIをそれぞれ1mol%未満含むハロゲン化物ドーズが最高の結果を提供することが、決定されている。このドーズは、3.0〜6.0mol%のCeI3を含んでもよい。さらなる試験データが、この結論を支持するために、以下に及び図面に提供される。
「ルーメン」という用語は、本明細書では、光源、この例ではCMHランプから放射された可視光の総量を示す。ランプの効率、又は発光効率は、通常はワットで測定される電力に対する、ルーメンでの光束の比である。一般に、光源の出力を測定する際、又は、光源が所定の量の電気から可視光をどれくらい良好に提供するかを測定する際、発光は、ワット当たりのルーメン、LPWで測定される。言い換えると、発光効率は、装置によって放射される全光束(ルーメン)と、装置によって消費される入力電力の総量(ワット)との比を表す。入力エネルギーの一部は、可視光放射以外の熱又は他の形で失われる。
相関色温度、すなわちCCTは、黒体放射体の色度(色)が、光源の色度と最も合致する場合の、黒体放射体の、ケルビン度(°K)で表される絶対温度を示す。CCTは、国際照明委員会(Commission International de l’Eclairage)(CIE)1960 color spaceの色度座標(u,v)の位置から推定することができる。この観点から、CCT評価は、光源がどれくらい「暖色」又は「寒色」であるかの指標である。数値が高いほど、ランプはより寒色である。数値が低いほど、ランプはより暖色である。例示的なランプは、例えば、約2700Kから約4500Kの間の、約3300Kから約2900K、例えば、3000Kの間の相関色温度(CCT)を提供することができる。例えば、不活性ガス及び水銀と共に、3mol%を超えるNaI、CaI2、TlI、及び、LaI3を含む従来の充填材の組成を有するCMHランプは、その公称ランプ電力の70%で、約3000°KのCCTで動作することができる。同じ充填材を有するこの同じランプは、しかしながら、その公称ランプ電力の約50%で動作する場合にCCTが約4400°Kに上昇するように、低下したランプ電力で動作する場合にCCTの上昇を経験する。約1400°KのCCTのこの上昇は、白色から緑色に向かう色ずれに対応する。しかしながら、そのドーズの組成に、非常に低量のヨウ化タリウム及びヨウ化インジウム、すなわち1mol%未満のTlI、及び、任意に、1mol%未満のInIしか有さず、さらに、NaI、CaI2、及び/又はSrI2、並びに、LaI3及び/又はCeI3を含む本明細書の少なくとも1つの実施形態によるランプが同様に試験されると、その公称ランプ電力の100%で、3000°KのCCTを示し、その公称ランプ電力の50%で、わずか約3100°KのCCTを示す。3000°Kから3100°Kへの約100°KのCCTのこのわずかな上昇は、大部分の顧客によって知覚されるのに十分な大きさの色ずれを生じない。したがって、本発明によるランプは、低下した電力で放射される光の向上した色品質を提供し、ランプをエネルギー効率的な照明の選択肢にする。上記は、単なる例示的なものであり、主題のランプドーズがどのように向上した色品質を与えるかを示すためだけに提供される。このように、本発明は、上述して特定の実施形態に如何ようにも限定されず、充填材及び温度を含めてそれらの種々の変更形態が本明細書中で考慮されることを理解されたい。
光の色の別の尺度、Dccyは、Y軸(CCY)上のランプの色点の色度の、標準黒体曲線の色度との差である。100%の公称ランプ電力から始まり、続いて、80%、70%、60%、及び50%へと低下する異なる動作電力で測定される単一のランプの色点は、変化しないと認識されるために、放射される色に関する「MacAdam楕円」として一般に知られるものの中にとどまらなければならない。MacAdam楕円という用語は、従来の色度図上の領域を示し、この領域は、平均的な人間の目には楕円の中心の色と区別がつかないすべての色を含む。楕円は、色点の独立した観察者によって行われた比較を使用して開発された。MacAdamは、観察者によって行われた比較のすべてが、CIE1931色度図上のその色に関する楕円内に入ることを観察した。測定は、色度図上の25の点で行われ、色度図上の楕円の大きさ及び向きは、試験色に応じて大きく異なることがわかった。一般に、6以上のMPCDの色点における差(最小知覚可能色差)は、放射される光の色の知覚可能なずれを示すことが理解される。
さらに別の一般的に使用される色指標が、演色評価数(CRI)である。CRIは、個々の色を示すランプの能力の、基準と比較した指標であり、同じ色温度で基準(典型的には黒体)と比較したランプのスペクトル分布の比較から導出される。基準色タイルを照明するために使用される場合の光源の演色性を定義する特殊演色評価数(Ri、ここでi=1〜14)が、14個ある。平均演色評価数(Ra)は、0〜100のスケールで表される(非飽和色に対応する)最初の8個の特殊演色評価数の平均である。特に断らない限り、本明細書では、演色は、「Ra」を単位として表される。本明細書によるランプと同等の充填材を有するが、より多い量のヨウ化タリウム及びヨウ化インジウムを含む従来の70WのCMHランプの演色評価数は、約80〜90の範囲内の場合がある。前述したように、低下した動作電力で放射される光の色ずれを回避する従来の試みは、ドーズからTlIを除去することを含んでいた。しかしながら、これらの試みの結果として、ランプは、80をかなり下回るCRIを示した。これに対し、本明細書に記載のように、非常に低量のヨウ化タリウム又はヨウ化インジウムを含み、残りのハロゲン化物ドーズ成分を含むランプは、86という高いCRIを示すことが示されている。業界では、約80をいくらか上回るCRIが優れていると考えられることが理解されている。
これらの範囲及びパラメータ、すなわち、約3000°Kの、±250°K内の一貫したCCT、及び、少なくとも約86のCRIを、ランプの公称の定格電力の80%で、又は80%以下で動作する場合に、本ランプの設計によって同時に満たすことができる。意外なことに、これを、ランプ効率及びルーメン維持に悪影響を及ぼすことなく達成することができる。したがって、例えば、例示的なランプは、80%未満、さらには約50%、例えばまさに約45%程度に低下した公称ランプ電力で動作する間、向上した色品質、すなわち、白色光放射に相関するCCT、CRI、及び色点を示すことができ、さらに、既知の所望の基準に合ったルーメン効率及びランプ寿命を維持することができる。
一実施形態では、放電容器、及び放電容器内に延在する電極を含むランプが提供される。ランプは、さらに、容器内に密封されたイオン化可能な充填材を含む。イオン化可能な充填材は、非常に少ないドーズ量、すなわち、約1mol%未満のヨウ化タリウム及びヨウ化インジウムを含む。本明細書では、ヨウ化タリウム、及び、存在するならばヨウ化インジウムの量を、ハロゲン化物充填材の1%(モル分率)に等しいか、又はそれ未満のドーズに減らすことによって、さらに、以下によるハロゲン化物ドーズ成分を含むことによって、発光色及び性能に関する上記パラメータを有利に達成できることがわかっている。この有利なCMHランプのイオン化可能な充填材は、不活性ガス、Hg、及び他のハロゲン化物成分を含み、このハロゲン化物成分は、アルカリ金属ハロゲン化物、少なくとも1つのアルカリ土類金属ハロゲン化物、及び少なくとも1つの希土類ハロゲン化物を含む。
図1を参照すると、例示的なHIDランプ10の断面図が示されている。このランプは、例えば、一般に、70WのウルトラCMHランプと呼ばれる種類であってよい。しかしながら、イオン化可能な充填材を使用する任意のランプの種類が、以下の開示から利益を受けることになると理解される。ランプは、放電容器又はアーク管12を含み、放電容器又はアーク管12は、内部チャンバ14を画定し、シュラウド、若しくは外側エンベロープ、又はジャケット32内に収容することができる。放電容器壁16は、アルミナのようなセラミック材料、又は、石英ガラスのような他の適切な光透過性材料で形成することができる。イオン化可能な充填材18が、内部チャンバ14内に密封される。タングステンで形成することができる電極20、22が、放電容器の両端に配置され、電流が電極20、22に供給されると、充填材を励起する。2つの電極20及び22には、典型的には、ベース34を貫通して、(例えば、図示しない安定器から)導体24、26を介して、交流電流が供給される。電極20、22の先端28、30は、アークギャップを画定する距離dの間隔が開けられる。ランプ10が給電され、ランプへの電流の流れを指示すると、2つの電極間に電圧差が形成される。この電圧差は、電極の先端28、30間のギャップを横断するアークを発生させる。アークは、結果として、電極先端28、30間の領域にプラズマ放電を引き起こす。可視光が発生し、壁16を通って、チャンバ14の外に出て行く。本発明を実施する際に、任意の適切なランプ構成を使用することができ、図1は、単にこのような構成の1つであることが理解される。
イオン化可能な充填材18は、不活性ガス、水銀(Hg)、及びハロゲン化物ドーズを含み、このハロゲン化物ドーズは、1mol%のヨウ化タリウム、及び、任意に、1mol%までのヨウ化インジウムを含む。ハロゲン化物成分は、希土類ハロゲン化物を含み、さらに、1つ又は複数のアルカリ金属ハロゲン化物及びアルカリ土類金属ハロゲン化物を含んでよい。動作時に、電極20、22は、電極の先端28、30間にアークを生成し、このアークは、充填材をイオン化して、放電空間内にプラズマを生成する。生成される光の放射特性は、主に、充填材料の成分、電極間の電圧、チャンバの温度分布、チャンバ内の圧力、及びチャンバの形状に依存する。さらに、ランプが、その公称ランプ電力未満で動作する場合、これらのパラメータは組み合わさり、ランプから放射される光の色に大きな影響を及ぼす。ハロゲン化物ドーズ中のヨウ化タリウム及びヨウ化インジウムの量を減らすことによって、公称ランプ電力より低い電力でのランプ性能に良い影響を及ぼすことができ、したがって、性能を低下させることなくエネルギーを節約し、場合によっては、ランプ性能を向上させる。充填材の以下の説明では、成分の量は、特に断らない限り、放電容器内に最初に密封される量、すなわち、ランプの動作前の量を示す。
バッファガスは、アルゴン、キセノン、クリプトン、又はそれらの組み合わせのような不活性ガスであってよく、内部チャンバ14の立方センチメートル当たり約2〜20マイクロモル(μmol/cm3)で充填材中に存在してよい。バッファガスは、ランプ動作の初期段階で光を生成するための始動ガスとして機能することもできる。CMHランプに適した一実施形態では、ランプにArが充填される。他の実施形態では、Xe又はArが、少量の追加のKr85と共に使用される。放射性Kr85は、ランプを始動するのを助けるイオン化をもたらす。冷却充填圧力は、約60〜300Torrであってよいが、より高い冷却充填圧力が除外されるものではない。一実施形態では、少なくとも約240Torrの冷却充填圧力が使用される。高すぎる圧力は、ランプの始動を損なう可能性がある。低すぎる圧力は、ランプの寿命に渡るルーメン低下の増大につながる可能性がある。
水銀ドーズは、アーク管の体積の約2〜35mg/cm3で存在してよい。水銀の重量は、選択された安定器から電力を引き出すための所望のアーク管動作電圧が得られるように調整される。
本明細書によるランプのハロゲン化物ドーズは、ハロゲン化物ドーズの一部として、ヨウ化タリウムを約1mol%まで、及び、任意に、ヨウ化インジウムを約1mol%までしか含まない。上述したように、ドーズ材料からハロゲン化タリウムを完全に除去することが知られている。しかしながら、ハロゲン化タリウム、特にヨウ化タリウムを含まないこれらのランプは、ランプ効率の低下を経験しており、ハロゲン化タリウムの使用を望ましくしている。ヨウ化タリウムを含める必要性は、ランプが公称電力未満、例えば、公称電力の80%以下で動作する場合の、放射される光の色ずれに影響を与えるその既知の傾向とバランスを取らなければならない。従来のCMHランプは、1mol%よりはるかに多くの、例えば、5%まで、さらにそれより多くのTlIを含んでいた。しかしながら、ドーズ中のハロゲン化タリウム、例えば、TlIの量を、約1mol%未満に制限することによって、及び、任意に、等しく低量の、すなわち約1mol%未満のハロゲン化インジウムを添加することによって、測光ランプ特性に悪影響を及ぼさないランプを達成することができることが、現在、予想外に実現されている。本明細書で先に指摘したように、低ドーズ量のハロゲン化インジウムを有さない、すなわち、1mol%未満しかTlIを含まないランプは、減光状況下で向上した性能を示す。しかしながら、低ドーズ量のハロゲン化インジウム、好適にはヨウ化インジウムの添加は、ランプ性能をさらに向上させることがわかっている。加えて、本明細書にしたがって残りのドーズ成分を慎重に選択することは、ランプ性能を向上させる。このように、現在では、以下のドーズ成分を有するCMHランプは、公称動作電力未満、80%未満、例えば、50%で動作する場合、望ましくない色ずれを示さず、ルーメン維持の低下を示さず、良好な発光効率を示すことがわかっている。ドーズは、1mol%未満のヨウ化タリウム、及び、任意に、1mol%未満のヨウ化インジウムを含み、さらに、NaI2、CaI2、及び/又はSrI2、並びに、CeI3及び/又はLaI3を含む。
ハロゲン化物成分中のハロゲン化物(複数可)を、それぞれ、塩化物、臭化物、ヨウ化物、及びこれらの組み合わせから選択することができる。一実施形態では、ハロゲン化物は、すべてヨウ化物である。ヨウ化物は、充填材中のヨウ化物成分によるアーク管及び/又は電極の腐食が、それ以外の類似の塩化物又は臭化物成分によるより少ないため、より長いランプ寿命をもたらす傾向がある。ハロゲン化物成分は、通常、化学量論的な関係で存在するであろう。
ハロゲン化物成分の希土類ハロゲン化物は、少なくともランタン(La)及びセリウム(Ce)のハロゲン化物を含んでよく、さらに、プラセオジム(Pr)、ユーロピウム(Eu)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、及びこれらの組み合わせのハロゲン化物を含んでよい。充填材の希土類ハロゲン化物(複数可)は、一般形REX3を有することができ、ここで、REは、La及びCeから、任意に、Pr、Nd、Eu、及びSmから選択され、Xは、Cl、Br、及びI、並びに、これらの組み合わせから選択され、当業者には既知のように、任意の適切な濃度で充填材中に存在してよい。この群からの例示的な希土類ハロゲン化物は、ハロゲン化ランタン及びハロゲン化セリウムである。充填材は、一般的に、これらのハロゲン化物の少なくとも1つを含むことになり、希土類ハロゲン化物のモル濃度は、充填材中の総ハロゲン化物の少なくとも1%、少なくとも約3%、例えば、約4.8%である。
アルカリ金属ハロゲン化物は、存在する場合、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、及びセシウム(Cs)のハロゲン化物、並びに、これらの組み合わせから選択されてよい。特定の一実施形態では、アルカリ金属ハロゲン化物は、ハロゲン化ナトリウムを含む。充填材のアルカリ金属ハロゲン化物(複数可)は、一般形AXを有することができ、ここで、Aは、Li、Na、K、及びCsから選択され、Xは、上記で定義されており、及びそれらの組み合わせであり、当業者には既知のように、任意の適切な濃度で充填材中に存在してよい。
アルカリ土類金属ハロゲン化物は、存在する場合、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、及びストロンチウム(Sr)のハロゲン化物、並びに、これらの組み合わせから選択されてよい。充填材のアルカリ土類金属ハロゲン化物(複数可)は、一般形MX2を有することができ、ここで、Mは、Ca、Ba、及びSrから選択され、Xは、上記で定義されており、及びそれらの組み合わせである。特定の一実施形態では、アルカリ土類金属ハロゲン化物は、ハロゲン化カルシウムを含む。別の実施形態では、アルカリ土類金属ハロゲン化物は、ハロゲン化ストロンチウムを含む。アルカリ土類金属ハロゲン化物は、当業者には既知のように、任意の適切な濃度で充填材中に存在してよい。しかしながら、アルカリ土類金属ハロゲン化物成分は、MgX2を含まない。本発明者らの理解では、MgX2の使用は、ランプが公称ランプ電力若しくは公称ランプ電力未満で動作する場合、結果としてルーメン維持を低下させ、又は、初期のランプルーメン効率を抑制する可能性がある。
一実施形態では、充填材は、
0.1〜1モル%ハロゲン化タリウム、
68〜72mol%のアルカリ金属ハロゲン化物、
10〜25mol%のアルカリ土類金属ハロゲン化物、及び
2〜6mol%の希土類ハロゲン化物、を含み、
ここで、ハロゲン化物成分は、上記開示と一致するように選択される。
一実施形態では、充填材は、
0.1〜1モル%のハロゲン化タリウム、
0.1〜1モル%のハロゲン化インジウム、
68〜72mol%のアルカリ金属ハロゲン化物、
10〜25mol%のアルカリ土類金属ハロゲン化物、及び
2〜6mol%の希土類ハロゲン化物、を含み、
ここで、ハロゲン化物成分は、上記開示と一致するように選択される。
別の実施形態では、充填材は、
0.1〜0.9モル%のハロゲン化タリウム、
0.1〜0.9モル%のハロゲン化インジウム、
68〜72mol%のアルカリ金属ハロゲン化物、
10〜25mol%のアルカリ土類金属ハロゲン化物、
2〜6mol%の希土類ハロゲン化物、及び
少なくとも1.0mol%のハロゲン化セシウム、を含み、
ここで、ハロゲン化物成分は、上記開示と一致するように選択される。
上記範囲のすべては、ドーズ成分に関するだけでなく、色パラメータに関しても、本発明のランプ設計で同時に満たすことができる。意外なことに、これは、ランプの信頼性又はルーメン維持に悪影響を及ぼすことなく、達成することができる。したがって、例えば、例示的なランプは、公称ランプ動作電力未満で動作している間も、向上した色品質、すなわち、白色光放射に相関するCCT、CRI、及び色点を示すことができ、さらに、既知の望ましい基準に合った、又はそれより良好なルーマン出力及びランプ寿命を維持することができる。
以下の表2は、後述のグラフのデータを生成するために使用されたランプに関するハロゲン化物ドーズの内容物を、モル分率で提供する。本発明によるランプAは、1mol%未満のヨウ化タリウム及びヨウ化インジウムを含むことに留意されたい。同様に本発明によるランプBは、1mol%未満のヨウ化タリウム及びヨウ化インジウムを含む。しかしながら、ランプCは、望ましい1mol%の上限をかなり上回る4.2mol%のヨウ化タリウム量を含み、ヨウ化インジウムを含まないハロゲン化物ドーズを含む、市販の70Wのウルトラランプである。ランプDは、望ましい1mol%の上限をかなり上回る4.0mol%のヨウ化タリウム量を含み、ヨウ化インジウムを含まないハロゲン化物ドーズを含む、市販の150Wのウルトラランプである。
図2は、水平及び垂直発光位置(それぞれ、ランプCv、Ch、Dv、及びDh)の両方での、少なくとも4mol%のTlIを含む従来の70W及び150WのCMHランプに関する、低下する電力レベルでのランプCCTのグラフを提供する。データは、本発明の一実施形態による70WのCMHランプ(ランプB)についても提供される。データは、ランプC及びDについて提供される。100%の公称電力では、示されたすべてのランプが、グラフ上で0に相関する約3000°KのCCTを示す。動作電力が低下するにつれて、従来のランプは、750°Kから1350°Kに増大するCCTを示した。このCCTの上昇は、緑色に向かう発光色の望ましくないずれに相関する。しかしながら、本発明によるランプは、100%の動作電力でのランプCCTの±250°Kの範囲内のCCTを示した。これは、1mol%未満のTlIを含めることに起因する。
図3は、CCTを、ランプの公称(最大)電力のパーセンテージの関数として示すグラフであり、これらのランプの充填材は、上記表2に示されている。ランプ(A)は、Ce/Sr/Na並びに1mol%未満のTlI及びInIを含むドーズを有する。ランプ(B)は、Ce/Ca/Na並びに1mol%未満のTlI及びInIのドーズを有する。ランプCは、Na/La/Tl/Caの充填材を含む従来の70ワットのウルトラランプであり、TlIが、1mol%を超えるレベルで含まれ、ハロゲン化インジウムを含まない。図示のように、両方のランプA及びBは、公称電力の55%で、最大200°KのCCTのずれを経験した。対照的に、従来のランプCは、緑色に向かうランプ放射の色ずれに相関する、公称電力の55%での約850°KのCCTのずれを経験した。
図4は、ルーメン維持、すなわち、数千時間のランプの寿命の関数としてのルーメン維持のパーセンテージを示すグラフである。ランプA〜Dのルーメン維持が示される。わかるように、本発明によるランプA及びBは、2500時間後に、少なくとも約90%のルーメン維持を示した。
表3は、すべて70Wでの動作について、上記表2に示すドーズを有するランプA、B、及びCによって発生されたデータを、CCTに関するだけでなく、同様に他の測光性能パラメータに関しても提供する。データは、ランプBに合致する充填材を有する2つのランプ、基準安定器をオフにして動作した1つ、及び、電気安定器をオフにした1つについて提供される。
表3は、本開示によるランプドーズ(ランプA及びB)が、1mol%を超えるヨウ化タリウムを含み、ヨウ化インジウムを含まないハロゲン化物ドーズを有する従来のランプ(ランプC)によって示されるものと等しい、又はそれよりも良好な性能及び測光パラメータを示すことを明らかに示す。さらに重要なことには、上記に提示したデータと併せて、本開示によるランプは、既知のランプと等しく又はそれよりも良好に機能しながら、さらに、減光状況の下で、すなわち公称電力未満で、さらに公称電力のわずか50%程度の低い電力で動作する場合に、望ましくない色ずれを示さないことがわかる。このように、本明細書によるハロゲン化物ドーズを有するランプは、現在利用可能なランプよりも経済的な照明の解決法を意味する。
本発明を、好適な実施形態を参照して説明してきた。明らかに、上記の詳細な説明を読み、理解すれば、変更及び変形が想到されるであろう。本発明は、すべてのこのような変更及び変形を含むものとして解釈されることが意図される。
10 HIDランプ
12 放電容器
14 内部チャンバ
16 放電容器壁
18 イオン化可能な充填材
20 電極
22 電極
24 導体
26 導体
28 先端
30 先端
32 ジャケット
34 ベース

Claims (20)

  1. 放電容器と、
    前記放電容器に作動的に関連付けられた電極と、
    前記容器内に密封されたイオン化可能な充填材であって、
    (a)不活性ガスと、
    (b)水銀と、
    (c)1mol%未満のハロゲン化タリウムと、
    (d)(i)アルカリ金属ハロゲン化物と、
    (ii)アルカリ土類金属ハロゲン化物と、
    (iii)ランタン及びセリウム、並びに、任意に、プラセオジム、ユーロピウム、ネオジウム、及びサマリウム、並びに、これらの組み合わせで構成される群から選択された少なくとも1つの希土類ハロゲン化物とを含むさらなるハロゲン化物成分とを含む充填材とを備える、ランプ。
  2. 前記ハロゲン化物ドーズの1mol%未満でハロゲン化物インジウムをさらに含む、請求項1記載のランプ。
  3. 公称ランプ電力の50%で動作する場合、公称ランプ電力の100%で動作する場合のCCTの±250°K内のCCTを示す、請求項1記載のランプ。
  4. 公称ランプ電力の50%で動作する場合、公称ランプ電力の100%で動作する場合のCCTの±100°K内のCCTを示す、請求項1記載のランプ。
  5. 公称電力での3000時間後に、少なくとも約85%のルーメン維持を示す、請求項1記載のランプ。
  6. 公称電力での3000時間後に、少なくとも約93%のルーメン維持を示す、請求項1記載のランプ。
  7. 公称電力未満で動作する場合、90以上のLPWを示す、請求項1記載のランプ。
  8. 前記ハロゲン化物成分は、ヨウ化タリウム、ヨウ化インジウム、ハロゲン化ナトリウム、ハロゲン化物カルシウム又はハロゲン化ストロンチウムのうちの少なくとも一方、及び、ハロゲン化セリウム又はハロゲン化ランタンのうちの少なくとも一方を含む、請求項1記載のランプ。
  9. 前記充填材中のすべての前記ハロゲン化物は、ヨウ化物である、請求項1記載のランプ。
  10. 前記充填材の前記ハロゲン化物成分は、
    0.1〜1.0mol%のハロゲン化タリウムと、
    68〜72mol%のアルカリ金属ハロゲン化物と、
    10〜25mol%のアルカリ土類金属ハロゲン化物と、
    2〜6mol%の希土類ハロゲン化物と、を含む、請求項1記載のランプ。
  11. 前記充填材の前記ハロゲン化物成分は、
    0.1〜2.0mol%のハロゲン化タリウムと、
    0.1〜1.0mol%のハロゲン化インジウムと、
    68〜72mol%のアルカリ金属ハロゲン化物と、
    10〜25mol%のアルカリ土類金属ハロゲン化物と、
    2〜6mol%の希土類ハロゲン化物と、を含む、請求項2記載のランプ。
  12. 前記充填材は、
    0.1〜0.9mol%のヨウ化タリウムと、
    0.1〜0.9mol%のヨウ化インジウムと、
    68〜72mol%のハロゲン化ナトリウムと、
    20〜25mol%のハロゲン化カルシウム又はハロゲン化ストロンチウムのうちの少なくとも一方と、
    3〜5mol%のハロゲン化セリウム又はハロゲン化ランタンのうちの少なくとも一方と、を含む、請求項2記載のランプ。
  13. 公称ランプ電力で動作する場合、少なくとも約86のCRIを示す、請求項1記載のランプ。
  14. 前記ドーズは、不活性ガス、Hg、TlI、NaI、CaI2、及びLaI3を含む、請求項1記載のランプ。
  15. 前記ドーズは、不活性ガス、Hg、TlI、InI、NaI、CaI2、及びLaI3を含む、請求項2記載のランプ。
  16. 前記ドーズは、不活性ガス、Hg、TlI、InI、NaI、SrI2、及びLaI3を含む、請求項2記載のランプ。
  17. 前記ドーズは、不活性ガス、Hg、TlI、InI、NaI、CaI2、及びCeI3を含む、請求項2記載のランプ。
  18. ランプを形成する方法であって、
    放電容器を設ける工程と、
    前記放電容器内にイオン化充填材を密封する工程と、を含み、前記充填材は、
    (a)不活性ガスと、
    (b)水銀と、
    (c)1mol%未満のハロゲン化タリウム、及び、任意に、1mol%未満のハロゲン化インジウムと、
    (d)(i)アルカリ金属ハロゲン化物と、
    (ii)アルカリ土類金属ハロゲン化物と、
    (iii)ランタン及びセリウム、並びに、任意に、プラセオジム、ユーロピウム、ネオジウム、及びサマリウム、並びに、これらの組み合わせで構成される群から選択された少なくとも1つの希土類ハロゲン化物とを含むさらなるハロゲン化物成分とを含む、工程を含み、さらに、
    電極に印加された電圧に応じて前記充填材を励起するために、前記放電容器内に前記電極を配置する工程を含み、
    前記ランプは、その公称ランプ電力の50%未満で動作する場合、6未満のMPCDを示す、方法。
  19. 前記ランプのCCTは、その公称ランプ電力未満で動作する場合、公称ランプ電力で動作する同じランプのCCTと比較して、250°Kを超えて増大又は減少しない、請求項18記載の方法。
  20. 前記ランプは、公称電力の80%未満で動作する場合、公称電力時の3000°Kから±250°を超えないCCTのずれ、少なくとも約86のCRI、少なくとも約90のLPW、及び、3000時間の動作の間の約93%のルーメン維持を示す、請求項18記載の方法。
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