JP2014511466A - 構造制振システム及び方法 - Google Patents

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    • F16F7/1005Vibration-dampers; Shock-absorbers using inertia effect characterised by active control of the mass
    • F16F7/1011Vibration-dampers; Shock-absorbers using inertia effect characterised by active control of the mass by electromagnetic means

Abstract

同調質量ダンパは、振り子質量102に結合される1つ以上の回転磁気ダンパ108を使用して形成され得る。このように形成される同調質量ダンパは、人工構造体の動きを抑制するために使用され得る。同調質量ダンパの質量308は、振り子質量の大きさを調整することによって調整され得る。同調質量ダンパの固有振動数は、振り子質量の質量中心から振り子の回動点までの距離を調整することによって同調され得る。抑制されるべき動きは、例えば波、地震、又は、風などの環境要因によって発生される場合がある。

Description

開示される主題は、特に高層ビル、橋、及び、タワーなどの人工構造体における望ましくない動きを制振することに関する。
風及び他の環境要因、例えば水の波作用や地震は、人工構造体をそのような構造体の驚かされる潜在的に危険な揺れを減らすように建設するべく建設業者に促してきた。環境に誘発される構造的移動を減らすための1つの手法は、同調質量ダンパ(TMD)の使用である。TMDは、振動エネルギーを熱へと散逸して、共鳴振動が危険なレベルに達することを防止する。同調質量ダンパは、一般に、移動質量と、スプリング機構と、ダッシュポット機構とを含む。スプリング及び質量は、制振されるべき振動モードの固有振動数よりも設計により僅かに小さい固有振動数をもたらす。TMDは、TMDのダッシュポット要素によりエネルギーが熱へと散逸される場合には振動エネルギーをそれ自体に引きつけるべくベース構造体のターゲットモードと相互に作用する。しばしば“ダンパ”とも呼ばれるダッシュポットは、それにわたる相対速度に比例する力をそれを通じて生み出す装置である。建物又は他の土木構造物のためのTMDにおいて、質量は、一般に、スプリング及びダッシュポットを介してベース構造体に接続される大きなコンクリート又はスチール体である。
1977年に建てられたNew York CityのCiticorpビルディングは、同調質量ダンパを用いて動きを減らす最初の超高層ビルのうちの1つであった。台湾の台北にあるタイペイ101タワーは、振り子として吊り下げられるとともにTMDの上端にある振り子固定具とTMDの下端にある大規模な液圧ダンパとを介して建物に接続される730トンの5.486メートル(18フィート)直径のスチール球を使用する。その機能は、風や地震を含む環境的な力に対する建物の応答を減少させることである。このTMDは、建物の揺れを30〜40%減らす。
既存のTMDシステムは構造的な揺れをある程度軽減するが、これらのシステムは、一般に、自動車用のショックアブソーバーに類似するがそれよりも大きい液圧ダンパをそれらのダッシュポット要素として使用する。液圧ダンパは、土木構造物に必要な長い耐用年数にわたって漏れやすい加圧粘性油を使用する。そのようなダンパによって使用される有機材料、エラストマー材料、又は、液状材料は、経時的に劣化する場合がある。液圧ダンパで使用される油の粘性は常に温度に影響される。それに伴う粘性変化により、ダンパは、野外温度の一般的な範囲にわたって最適な態様で動作することが困難になる。
タイペイ101により使用されるような液圧シリンダは、TMD質量の動きを受け入れるべくかなり長くなければならず、そのため、TMDのための大きな“設置面積”をベース構造体内で受け入れることが困難になる場合がある。線形(並進)液圧ダッシュポットは、移動質量の重量を支持するインタフェースに加えて、ベース構造体に対するそれら自体のインタフェースを必要とする。これにより、TMDのベース構造体への組み込みが複雑になる。加えて、液圧ダッシュポットを使用するTMDのシール及び流体においては定期的なメンテナンスが必要とされる。
建物用のTMDは、しばしば、振り子の形態を成し、その場合、振り子長さと組み合わされる重力がスプリング機構を与える。TMD質量がワイヤーロープによって支持される場合には、これら及びそれらの端部取付具が疲れに晒されて寿命が制限される場合がある。他の手法は複雑な能動部品を含む場合があり、そのため、費用が嵩み、メンテナンス労力が増大するとともに、信頼性が低下する場合がある。
特許請求される主題の原理にしたがった例示的な装置及び方法において、回転磁気ダンパは、振り子として吊り下げられる質量(本明細書中では“振り子質量”とも称される)に結合され、それにより、質量が吊り下げられるベース構造体の動きを抑制することができる。
例示的な実施例において、振り子質量の固有揺動振動数は、質量中心から質量の回動点までの距離を調整することにより、更には揺動質量のその質量中心周りの慣性モーメントを調整することにより同調され得る。振り子質量は、例えば、質量の吊り下げ点を通る単一の水平回動軸に対して垂直な単一の垂直面内で或いはそれぞれが質量の吊り下げ点を通る複数の垂直面内で自由に揺動することができる。動きを複数の方向で抑制するために複数の回転磁気ダンパが振り子質量に結合され得る。
例示的な実施例では、質量を剛性アセンブリによって支持することができ、この剛性アセンブリは、アセンブリが少なくとも1つの平面内で移動できるようにするジョイントを介して人工構造体に結合できるように構成される。例示的な実施例では、アセンブリがケージを含むことができ、また、ジョイントがユニバーサルジョイントであることができ、このユニバーサルジョイントは、ユニバーサルジョイントの中心点を通る任意の水平軸周りでケージに支持された質量が自由に揺動できるようにする。そのような実施例において、質量は、モジュールであることができ、また、ダンパを好ましい質量に調整するために質量に付加され或いは質量から取り去られ得る例えば複数のスチールプレート又は他の形状の錘から形成され得る。特許請求される主題の原理にしたがって、ケージは、同調質量ダンパの固有振動数を同調させるための調整機構を含んでもよい。モジュール質量が剛性ケージにより支持される実施例において、質量は、例えば、同調質量ダンパの振動数を調整するためにケージの底部から異なる距離で移動され得る。ケージ内の質量の分布は、質量中心を通る様々な方向の軸周りの質量の慣性モーメントを変えることにより装置の固有振動数を更に同調させるべく調整され得る。
例示的な実施例において、1つ以上の回転磁気ダンパは、ケージを支持する構造体に対するケージの回転に応じて回転磁気ダンパのロータを回転させるように、質量を収容する剛性ケージに結合され得る。回転速度、したがってそのような回転磁気ダンパによって引き起こされる制振は、例えば、ダンパの回転要素を振り子質量よりも速い速度又は遅い速度で回転させるベルトドライブ又はギアシステムなどの動作増幅器によって変えられ得る。
例示的な実施例では、新規のタイプのユニバーサルジョイントが、スチールプレートの積層体などのモジュール質量を収容するケージなどの剛性構造体と、ケージの回転に応じて作用する回転磁気ダンパの系とを吊り下げる。そのような例示的な実施例において、ユニバーサルジョイントは、風、水の波、又は、地震などの環境要因に応じてベース構造体が揺れるときに振り子質量がベース構造体と位相がずれて且つベース構造体よりも大きい振幅で移動できるようにするために使用され得る。そのような実施例では、ユニバーサルジョイントが第1のヒンジを含むことができ、この第1のヒンジは、一方側がベース構造体に強固に結合され、他方側が中間要素に強固に接続される。この実施例は、第1のヒンジの軸に対して90°を成して方向付けられる軸を有する第2のヒンジを有することができ、この場合、第2のヒンジの一方側が中間要素に強固に結合され、他方側が振り子質量に強固に結合される。そのようなユニバーサルジョンイトの中間要素は、第1及び第2のヒンジの一部としてのクロスシャフトを含むことができ、クロスシャフトは4つのシャフト端を含む。例示的な実施例では、それぞれがロータとステータとを含む4つの回転磁気ダンパをユニバーサルジョイントのクロスシャフトに結合することができ、この場合、回転磁気ダンパのそれぞれのロータは、シャフト端と協働して移動するように4つのシャフト端のうちの異なる1つに結合される。加えて、回転磁気ダンパのうちの2つのステータをベース構造体に強固に結合することができ、それにより、構造体と中間要素との間の相対的な回転動作に応じて、対応する回転磁気ダンパのロータが第1の軸周りに回転される。他の2つの回転磁気ダンパのステータを強固に中間要素に結合することができそれにより、中間要素と振り子質量との間の相対的な回転動作に応じて、対応する回転磁気ダンパのロータが第2の軸周りに回転される。
例示的な実施例において、ユニバーサルジョイントのシャフトは、例えばギアボックス、チェーン、又は、ベルトドライブなどの動作増幅要素を介して回転磁気質量ダンパに結合され得る。そのような要素により、回転磁気ダンパのロータは、振り子質量が吊り下げられるベース構造体と振り子質量自体との間の相対回転よりも大きい回転を実行する。例示的な実施例では、スチールケージ内のモジュール質量がスチールプレート又は他の形状の錘を含み、また、ケージ内に収容される全体の質量は、同調質量ダンパが望ましい質量を有するようにするべくスリールプレートをケージに加える或いはケージから取り去ることによって調整され得る。振り子の有効長、すなわち、移動質量の質量中心からユニバーサルジョイントの回動軸の交差部までの距離は、吊り下げられたケージ/質量系により形成される振り子の固有振動数を同調させるべく調整され得る。ケージ内の質量の分布を、移動質量のその質量中心周りの慣性モーメントを変えるように調整することができ、それにより、振り子固有振動数を同調させる二次的な手段が達成される。
特許請求される主題の原理にしたがった人工構造体が同調質量ダンパを含むことができ、この同調質量ダンパは、同調質量ダンパが取り付けられるベース構造体の動きを抑制するために振り子質量に結合される1つ以上の回転磁気ダンパを含む。そのようなベース構造体は、例えば、太陽光集光タワー、集風タワー、石油掘削プラットフォーム又は石油圧送プラットフォーム、橋支持タワー、或いは、商業的建物、工業的建物、住居用建物、又は、複合的建物であり得る。
本発明の原理にしたがった同調質量ダンパは、液圧ダンパにおいて見られるような漏れる場合がある含有流体又は機能しなくなる場合があるシールを排除することができ、また、主に金属から構成され、それにより、経時的に劣化し得る有機材料、エラストマー材料、又は、液状材料を排除することができる。また、適切に設計された回転磁気ダンパでは速度と力との間の関係が非常に線形であるため、特許請求される主題の原理にしたがった同調質量ダンパは、制振が最も必要とされるとき、及び、液圧ダンパがそれらの非線形特性に起因してあまり効果的でないときに、高速で更に効果的となり得る。また、特許請求の範囲に記載される主題の原理にしたがった同調質量ダンパは、経時的に比較的安定であり、加えて、外部電源又はインテリジェント制御を必要としない。加えて、特許請求の範囲に記載される主題の原理にしたがった磁気制振要素は、速度と力との比率又は回転速度とトルクとの比率が液圧ダンパのように温度に伴ってあまり変化しない。
以下の図を参照して、非限定的で非包括的な実施例について説明する。この場合、同様の参照符号は、他に指示されなければ、様々な図の全体にわたって同様の部分を示す。
特許請求される主題の原理にしたがった同調質量ダンパの一実施例のブロック図である。 特許請求される主題の原理にしたがった制振プロセスの一実施例のフローチャートである。 図3A及び図3Bは、特許請求される主題の原理にしたがった振り子同調質量ダンパの一実施例の斜視図である。 図3に示される結合要素の一実施例の斜視図である。 図4に示される結合要素の水平断面図である。 図5Aに示されるスパイダーブロック及びシャフトの分解図である。 図5Aに示されるスパイダーブロック、シャフト、及び、プレートの拡大水平断面図である。 図6A,6B,6C,6Dは、図3に示される回転磁気制振要素及び速度増幅装置の斜視図である。 図3に示される振り子同調質量ダンパの質量の調整を示す斜視図である。 特許請求される主題の原理にしたがった振り子同調質量ダンパを含むタワー構造体の斜視図である。
特許請求される主題を特定の実施例に関して説明するが、本明細書中に記載される利点及び特徴の全てを与えない実施例を含む他の実施例もこの発明の範囲内に入る。本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、様々な構造的変更、論理的変更、及び、プロセスステップ変更をなすことができる。フローチャートは、削除され或いは改変され得るステップを含むことができ、また、特定のフローチャート内に記載されるシーケンスは、本発明の範囲内にとどまりつつ改変され得る。コンパス方位への言及は、単なる例示目的のために意図されており、特許請求の範囲に記載される主題の原理にしたがって例示の実施例の方向又は例示の実施例の要素を限定しようとするものではない。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照することによってのみ規定される。
図1のブロック図は、特許請求の範囲に記載される主題の原理にしたがった同調質量ダンパ100の一実施例の要素を示している。この例示的な実施例において、振り子質量102は、振り子質量102が少なくとも1つの平面内で自由に揺動できるようにするカップリング106を介して取り付け要素104に結合される。取り付け要素104と振り子質量102との間の相対的な動きに抵抗するように回転磁気ダンパ108がカプラ106に接続される。振り子質量102、取り付け要素104、カップリング106、及び、回転磁気ダンパ108の例示的な実施例を以下の図に関連する議論において更に詳しく説明する。
例示的な実施例において、取り付け要素104は、ソーラーコレクタータワーなどの人工構造体に強固に取り付けられ得る。そのような用途では、取り付け要素104がプラットフォームを与えることができ、このプラットフォームから結合要素106及び回転軸ダンパ108が吊り下げられる。取り付け要素104は、人工構造体に対して強固に取り付けられるが、それが取り付けられる構造体に呼応して動く。強風、波、又は、地震などの環境要因に応じて構造体が揺れれば、取り付け要素104は、構造体の動きと同相で構造体と共に揺れる。結合要素106は、振り子質量102が構造体から垂れ下がって1つ以上の平面内で取り付け要素104に対して自由に揺動できるようにする。ベース構造体が外力に起因してそれ自体の固有振動数で周期的動作を伴って動くと、同調質量ダンパの質量要素が取り付け要素に対して移動できる。同調質量ダンパがベース構造体の固有振動数よりも僅かに小さい特定の値に調整されるそれ自体の固有振動数を有するため、同調質量ダンパは、TMD100の質量が接続要素104及びベース構造体よりも大きい振幅を伴って移動するようにベース構造体と動的に相互作用する。これは、ベース構造体とTMD質量要素102との間の大きな相対動作を引き起こす。カプラー要素106は、磁気制振要素108のロータのステータに対する大きな回転を生み出すためにギアなどの動作増幅要素を含む。回転ダンパの磁気要素は、ロータとステータとの間の相対角速度に比例し且つ相対角速度と反対のドラグトルクを生み出し、それにより、組み合わされた系の振動のエネルギーが熱へと散逸される。ダンパの作用は、ベース構造体の揺れ動作に抗してこの揺れ動作を減少させる。同調質量ダンパの振動数が構造体の固有振動数に対して正確に同調されることにより、ベース構造体のその休止位置からの極端な偏位が抑制される。
図2のフローチャートは、特許請求される主題の原理にしたがった構造体動作制振プロセスの一実施例を示している。個々のステップ及び関連する構造体を以下の他の図に関連する議論において更に詳しく説明する。プロセスは、ステップ200で始まり、そこからステップ202へと進み、ステップ202では、構造体のために振り子質量が与えられる。ステップ204では、振り子質量が少なくとも1つの平面内で自由に移動できるようにする態様で、振り子質量が構造体に結合される。重力の作用は、振り子質量をその動作範囲内に中心付けた状態に保つ傾向にある効果的な剛性(すなわち、“スプリング”要素)を与える。例示的な実施例において、振り子質量は、この質量が任意の垂直面内で自由に揺動できるようにする態様で構造体に対して結合される。すなわち、そのような実施例では、質量の動きがコンパスの任意の方位で限られた円弧を規定することができる。ステップ204から、プロセスがステップ206へと進み、このステップ206では、回転磁気ダンパがエネルギーを熱として散逸することにより構造体の動きを制振できるようにする態様で、回転磁気ダンパが振り子質量に結合される。例示的な実施例では、4つの回転磁気ダンパが振り子質量に結合され、それにより、ダンパは、任意のコンパス方位で起こり得る構造体の動きを制振できる。ステップ206から、プロセスがステップ208での終了へと進む。
例示的な実施例において、振り子質量は、剛性ケージにより担持されるモジュール質量を含むことができ、また、質量モジュールを加える或いは取り去ることによって質量の大きさが調整され得る。そのような質量モジュールは例えばスチールプレートの形態を成し得る。そのような実施例において、振り子質量を含む振り子の固有振動数は、モジュール質量の質量中心と結合要素の回転点との間の距離を調整することによって同調され得る。また、振り子の振動数は、全体の質量が不変であっても、ケージ内での質量の分布を調整して移動質量のそれ自体の質量中心周りの慣性モーメントを変えることによって同調され得る。
図3A及び図3Bの斜視図は、特許請求される主題の原理にしたがった同調質量ダンパ300の例示的な実施例の図を与える。図3A及び図3Bにおいて、例示的な取り付け要素302は、実質的に、その動きがダンパ300によって制振されるようになっている人工構造体内の支持構造体へ挿入して支持構造体と嵌め合い係合するように構成されるボックスの状態へと形成される剛性スチールビームから構成される。この例示的な実施例において、取り付け要素302はリベット又はボルトを受け入れるための開口を含み、これらのリベット又はボルトを用いて同調質量ダンパ300が人工構造体に接続され得る。
図3A及び図3Bの例示的な実施例では、4つの回転磁気ダンパ304N,304S,304E,304Wが構成される。回転磁気ダンパ304N,304Sはベース構造体の動きを東西方向で制振する。回転磁気ダンパ304E,304Wは動きを南北方向で制振する。例えば北東〜南西などの他の方向の動きは、4つの全ての回転磁気ダンパによって制振される。前述したように、コンパス方位は、単なる説明の便宜のために言及される。特許請求の範囲に記載される主題の原理にしたがった質量ダンパは、その想定し得る方向が限定されない。
回転磁気ダンパ304N,304S,304E,304Wのロータは、ダンパ300が取り付けられるベース構造体に対して同調質量ダンパの質量要素と共に回転するシャフトに結合される。クロスシャフトに対するロータの結合は、回転磁気ダンパのロータとステータとの間の相対角速度がベース構造体と振り子質量との間の相対角速度よりも大きくなるように回転動作を増幅させる例えばギアボックスなどの要素を介し得る。この例示的な実施例では、剛性ケージ306がモジュール質量308を支持する。この例示的な実施例において、ケージ306は、モジュール質量308を形成するスチールプレート309の積層体を取り囲むスチールチューブ又はスチールバー307を含む。プレート309をモジュール質量308に加えて或いはモジュール質量308から取り去って、ダンパ300にとって望ましい移動質量を得ることができる。ダンパ300の固有振り子振動数は、ケージの底部310からの質量308の距離を調整することによって同調され得る。そのような振動数調整は、例えば、油圧ジャッキを用いてケージ底部310から質量308を持ち上げることにより、随意的には、適切な質量中心位置が得られると直ぐに所定位置で質量にシムを入れることによって達成され得る。また、振動数調整は、ケージ306及びプレート積層体308を含む移動質量全体のその組み合わせ質量中心周りの慣性モーメントを変えることによって達成され得る。ケージ内で質量308を持ち上げると、両方の効果を有することができる。すなわち、それによって、有効振り子長さを変えることができるとともに、移動質量全体306,308のその組み合わせ質量中心周りの慣性モーメントを変えることもできる。
以下で更に詳しく説明するように、磁気回転ダンパのそれぞれのステータは、同調質量ダンパ300が取り付けられる構造体に呼応して移動するように取り付け要素302に(直接的に或いは間接的に)結合され、また、磁気回転ダンパのそれぞれのロータは、振り子質量(この場合には、質量308及びケージ306)に呼応して回転するように振り子質量に対して直接的に或いは間接的に結合される。この例示的な実施例において、結合要素312は、図4に関する議論において更に詳しく説明されるユニバーサルタイプのジョイントアセンブリである。僅かに上向きの斜視図を与える図3Bは、結合要素312と回転磁気ダンパ304N,304S,304E,304Wとの間の接続をより明確に示している。
図4は、結合要素312のより詳細な図を与える。この例示的な実施例では、剛性構造体、この場合にはモジュール質量308を収容するケージ306を吊り下げるためにユニバーサルジョイントが使用される。そのような例示的な実施例において、ユニバーサルジョイントは、風、水の波、又は、地震などの環境要因に応じて建物が様々な方向に揺れるときに振り子質量が任意の垂直面内で建物に対して揺動できるようにするために使用され得る。振り子質量が任意の垂直面内で揺動できるようにすることにより、建物又は他のベース構造体の任意の方向の水平揺れ動作を制振することができる。そのような実施例では、以下で更に説明するように、ユニバーサルジョイントは、本明細書ではスパイダーブロックと名付けられる中間要素408に対してベース構造体を結合する第1のヒンジを含む。また、ユニバーサルジョイントは、第1のヒンジに対して90度を成して方向付けられる軸を有する第2のヒンジも含む。第2のヒンジは、スパイダーブロック408を振り子質量に接続する。そのようなユニバーサルジョイントは、第1及び第2のヒンジの一部であるクロスシャフトの系を含んでもよい。
図4,5A,5B,5Cを参照すると、例示的な実施例では、それぞれがロータ及びステータを含む4つの回転磁気ダンパ304E,304W,304N,304Sがユニバーサルジョイントに結合され、この場合、各回転磁気ダンパのロータは、シャフトのうちの1つの一端に結合されて、そのシャフト端と協働して回転する。磁気ダンパ304E,304Wのロータは、スパイダーブロック408を完全に貫通して延びる長いクロスシャフト502の端部に結合される。振り子質量306が南北方向に揺動すると、東西に向けられる長いクロスシャフト502は、振り子質量と共に回転するとともに、スパイダーブロック408に対して回転する。長いクロスシャフト502は、スパイダーブロック408の東西側のカウンターボア付きの凹部内に装着される転動体ベアリング504E,504W内で回転する。振り子質量の純然たる南北揺動においては、スパイダーブロック408が移動しない。磁気ダンパ304N,304Sのロータのそれぞれは、短いクロスシャフト500N,500Sのうちの一方の外端に接続する。2つの短いクロスシャフト500N,500Sは、同軸であり、南北に向けられるとともに、いずれもスパイダーブロック408に強固にピン留めされて、図5Cに示されるようにそれぞれがスパイダーブロック408に半分未満まで突き通る。短いクロスシャフト500N,500Sは、上側ハンガープレート402内に装着される転動体ベアリング504N,504Sのそれぞれの内部で回転する。振り子質量の純然たる東西揺動において、スパイダーブロック408及び振り子質量は、短いクロスシャフト500N,500Sにより規定される軸を中心に一緒に回転する。
図4の例示的な実施例において、上側ハンガープレート402は、短いクロスシャフト500N,500Sをそれぞれ支持する転動体ベアリング504N,504Sを含む。短いクロスシャフト500N,500Sは、スパイダーブロック408内へ突き通って、スパイダーブロック408に強固に固定され、それにより、上側ヒンジ又は第1のヒンジを形成する。上側ハンガープレート402は、吊り下げ要素302への取り付けのためにネジ穴をそれらの上面に含む。
下側ハンガープレート410は、振り子質量のケージ306に強固に固定される。スパイダーブロック408は、その東西側のカウンターボアのそれぞれに転動体ベアリング504E,504Wを装着する。長いクロスシャフト502は、スパイダーブロック408を全体にわたって貫通して延びるとともに、スパイダーブロック408に埋め込まれるベアリング504E,504W上で回転し、それにより、下側ヒンジ又は第2のヒンジを形成する。下側又は第2のヒンジの軸は、上側又は第1のヒンジの軸に対して垂直である。例示的な実施例において、下側ヒンジの軸は、スパイダーブロック、回転磁気ダンパ304W,304E、及び、これらの2つのダンパを駆動させるギアボックスの寄与度に起因して東西方向で揺動するための回転慣性が更に大きくなり得るという事実にもかかわらず、東西方向及び南北方向の固有揺動振動数を等しくするために、上側ヒンジの軸に対して僅かに下方へ変位され得る。下側ハンガープレート410は、長いクロスシャフト502にスプライン結合され、したがって、振り子質量306が南北方向に揺動する際に長いクロスシャフト502と共に回転する。下側ハンガープレート410は、振り子質量のケージ306に対して強固に締結される。
この例示的な実施例において、北回転磁気ダンパ304N及び南回転磁気ダンパ304Sのステータは、遊星ギアボックス412N,412Sのハウジングにそれぞれ強固に取り付けられる。遊星ギアボックス412N,412Sのハウジングのフートプレートは、上側ハンガープレート402に強固に固定される取り付けブラケット414に強固に固定される。この例示的な実施例において、振り子質量の東西方向の揺動は、南北に向けられる短いクロスシャフト500N,500Sの軸を中心とするスパイダーブロック408の回転を引き起こす。スパイダーブロック408及び強固に取り付けられた短いクロスシャフト500N,500Sの回転は、ギアボックス412N,412Sを介して、北回転磁気ダンパ304N及び南回転磁気ダンパ304Sのロータへ伝えられる。ロータの回転が図4に矢印により示されている。動作中、遊星ギアボックス412N,412Sは、同調質量ダンパが取り付けられる構造体の東/西方向の動きの更に大きな渦電流制振をもたらすために、振り子質量及びスパイダーブロック408の回転動作を増幅させる。
同様に、東西回転磁気ダンパ304E,304Wのロータは、遊星ギアボックス412E,412Wを介して、長いクロスシャフト502の東西端部に結合される。振り子質量の南北方向の揺動は、スパイダーブロック408に埋め込まれるベアリング内での長いクロスシャフト502の回転を引き起こす。この例示的な実施例において、東西回転磁気ダンパ304E,304Wのステータは、結局トルクチューブ411に強固に装着される東遊星ギアボックス412E及び西遊星ギアボックス412Wのハウジングに固定されてこれらのハウジングにより支持される。トルクチューブ411はスパイダーブロック408に強固に固定される。この例示的な実施例において、回転磁気ダンパ304E,304Wのステータは、振り子質量306の東/西揺動に応じてスパイダーブロック408と共に移動する。回転磁気ダンパ304E,304Wのロータは、示唆されるように、ベース構造体に対する振り子質量306の任意の南/北揺動に伴って回転する。遊星ギアボックス412E,412Wは、それらの渦電流制振を高めるために、回転磁気ダンパ304E,304Wのそれぞれのロータの回転速度を増幅させる。
図5は、結合要素312の例示的なユニバーサルジョイント実施例の断面図を与える。この例示的な実施例において、ユニバーサルジョイントに結合されるシャフトは、ギアボックスを介して、回転磁気質量ダンパに結合され得る。ギアボックスにより、回転磁気ダンパのロータとステータとの間の相対角速度がTMD装着要素302と振り子質量との間の相対角速度よりも大きくなり、したがって、効果的な制振が高められる。結合要素312は、スパイダーブロック408と、ギアボックス412N,412S,412E,412Wと、回転磁気ダンパ304N,304S,304E,304Wと、4つの同一のシャフトカプラ416と、ハンガープレート402とスパイダーブロック408との間の第1の或いは上側ヒンジと、スパイダーブロック408と下側ハンガープレート410との間の第2の或いは下側ヒンジとを含む。
この例示的な実施例において、南北回転磁気ダンパ304N,304Sは、スパイダーブロック408に対して強固にピン留めされ或いはボルト締結される短いクロスシャフト500N,500Sによって駆動され、スパイダーブロック408は、前述したように、ハンガープレート402から吊り下げられた状態で東/西方向の相対的な構造的動作に応じて回転する。上側ハンガープレート402の転動体ベアリングは短いクロスシャフト500N,500Sを支持する。この例示的な実施例における東西回転磁気ダンパ304E,304Wは、下側ハンガープレート410にスプライン結合される長いクロスシャフト502によりギアボックス412E,412Wを介して駆動される。長いクロスシャフト502はスパイダーブロック408の転動体ベアリング504E,504Wによって支持される。前述したように、東西回転磁気ダンパ304E,304Wは、スパイダーブロック408に対する振り子質量306の回転動作によって駆動される。
図6A〜図6Dは、回転磁気ダンパ600の更に詳細な図を与える。図6Aは、回転ダンパ600と、動作増幅遊星ギアボックス412と、シャフトカプラ416とから成る4つの同一のアセンブリのうちの1つを描いている。図6Cは、そのようなダンパ600のそのハウジングの一部が除去された状態のステータを描いている。この例示的な実施例では、永久磁石608,610の2つの同心リングがダンパ600のステータを形成する。各リングは、永久磁石材料とアルミニウムなどの非磁性材料との交互の環状セグメントから構成される。磁石セグメントは径方向で分極されており、その場合、極性が径方向内側と径方向外側との間で交互になってリングの周囲で進む。内側磁石リング608及び外側磁石リング610のいずれも、回転ダンパのロータを駆動させる遊星ギアボックス412のハウジングフランジに固定されるベースプレート612に固定される。内側磁石リングと外側磁石リングとの間には径方向隙間が形成される。環状導体リング606が隙間内に位置される。ダンパのロータは、銅などの高導電性材料の環状導体リング606と、導体リング606と同軸な中心シャフト614と、導体リング606とシャフト614とを接続するためのインタフェース要素とから構成される。インタフェース要素は、シャフト614にキー止めされ或いはスプライン結合されるフランジ604と、フランジ604及び導体リング606に固定される円形プレート616とから構成される。
図6Dは、内側及び外側磁石リング608,610の周方向セグメントを示している。また、導体リング606の一部も示されている。太くて黒い矢印により図6Dに示される磁化方向は、径方向内側と径方向外側との間で交互に入れ替わってリングの周囲で進む。外側背面鉄リング618が磁石の外側リングの外側に位置され、また、内側背面鉄リング620が磁石の内側リングの内側に位置される。外側又は内側磁石リングのいずれかの磁石のそれぞれの連続する対であって、それらの磁石間で背面鉄リングの一部と組み合わされる磁石のそれぞれの連続する対は、ホースシュー磁石を形成する。反対の極が互いに対向する状態で1つが導体リングの内側にあるとともに1つが導体リングの外側にある2つのそのようなホースシューの各対は、磁束のループをもたらす。磁束ループは、それぞれが内側磁石セグメントと外側磁石セグメントとの間に位置される2つの領域(“パッチ”)にわたって導体リングを貫通する。導体が磁場に対して回転すると、各磁束パッチ内で軸方向電界が導体中に誘導され、電界は、リングの周囲で進むと、交互の軸方向に向いて、導体リング中を流れる渦電流ループをもたらす。磁束パッチ内で軸方向に流れる電流とパッチ内の径方向磁束場との相互作用は、導体リングの接線速度と反対でこの接線速度に比例する接線方向の抵抗力を生み出し、それにより、回転磁気ダッシュポットが与えられる。
この例示的な実施例において、環状導体リング606は、内側及び外側磁石リング608,610間の径方向隙間内に嵌合する。動作時、シャフト614の回転は、永久磁石608,610からの固定磁場と導体リング606との間の接線方向の相対動作を生み出す。これは、環状導体606内に渦電流ループを誘導する。当該技術分野において知られるように、静磁場に対する導体の相対接線速度が更に大きくなると、確立される渦電流は導体の動きに対するより大きな抵抗を生じる。ギアボックス416内のステップアップギアリングは、環状導体606の回転速度を増幅させ、それにより、回転ダンパ600の制振トルクが増幅される。
図7の斜視図は、振り子質量の質量を調整できるプロセスを示している。この例示的な実施例において、ケージ307を形成するスチールバーの一部は、振り子質量の大部分を形成するスチールプレート309を付加する或いは取り除くために除去されてしまっている。前述したように、振り子質量の質量中心から支持要素302までの距離は、ケージ底部310とモジュール質量308との間の距離を調整することによって調整され得る。
図8の斜視図は、同調質量ダンパ100を含むスチールタワー構造体800を示している。この例示的な実施例の構造体800は、風に起因するタワーの揺れに脅かされ得る機械系を含むタワーである。タワーの疲れ寿命は、TMDの制振作用が無ければ、風に誘発される動きによって悪影響を受ける。この例示的な実施例において、TMDの振り子質量は、ターゲットモードの形状がTMDの装着位置での単位変位に正規化されると、そのモードのモード質量の約2%である。
この明細書全体にわたる“1つの実施例”又は“一実施例”への言及は、実施例に関連して説明される特定の特徴、構造、又は、特性が特許請求される主題の少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。したがって、この明細書全体にわたる様々な個所での“1つの実施例において”又は“一実施例”という表現の出現は、必ずしも全てが同じ実施例を示しているとは限らない。また、特定の特徴、構造、又は、特性が1つ以上の実施例で組み合わされ得る。実例の実施例であると現在考えられるものについて図示して説明してきたが、当業者であれば分かるように、特許請求される主題から逸脱することなく、様々な他の改変をなすことができ、また、等価物と置き換えることができる。また、本明細書中に記載される主要概念から逸脱することなく、特定の状況を特許請求の範囲に記載される主題の教示内容に適合させるために多くの改変をなすことができる。したがって、特許請求される主題が開示される特定の実施例に限定されず、そのような特許請求される主題が添付の特許請求の範囲及びその等価物の範囲内に入る全ての実施例を含み得ることが意図される。

Claims (20)

  1. ベース構造体に結合できるように構成される振り子質量と、
    前記振り子質量に結合されることにより、前記振り子質量と前記振り子質量が結合される前記ベース構造体との間の相対的な動きを制振し、それにより、前記ベース構造体の動きを制振する回転磁気ダンパと、
    を備える、構造体用のダンパ。
  2. 前記振り子質量は、剛性キャリアと、前記剛性キャリアにより支持されるモジュール質量とを含む請求項1のダンパ。
  3. 前記振り子質量が固有振動数によって特徴付けられ、前記振り子質量がその固有振動数を調整できるように構成される請求項1のダンパ。
  4. 制振要素の固定要素と移動要素との間で、前記振り子質量と前記ベース構造体との間で生じるよりも大きな角度動作を制振要素に受けさせるように構成される動作増幅器を更に備える請求項1のダンパ。
  5. 前記動作増幅器が遊星ギアボックスを備える請求項4のダンパ。
  6. 前記回転磁気ダンパが環状導体と嵌合されるロータを含む請求項1のダンパ。
  7. 前記振り子質量を前記構造体に結合するための結合要素を更に備え、前記結合要素は、
    前記構造体と強固に係合するための第1のヒンジと、
    前記第1のヒンジに対して90°を成して方向付けられ、前記振り子質量と強固に係合するための第2のヒンジと、
    前記第1のヒンジと前記第2のヒンジとを接続するとともに、4つのシャフト端を含むクロスシャフトと、
    を備え、
    前記ダンパが4つの前記回転磁気ダンパを含み、前記各回転磁気ダンパがロータとステータとを含み、前記回転磁気ダンパのそれぞれの前記ロータは、前記シャフト端と協働して移動するために4つの前記シャフト端のうちの異なる1つに結合され、前記回転磁気ダンパのうちの2つの前記ステータが前記第1のヒンジに結合され、それにより、前記構造体と前記クロスシャフトとの間の相対動作に応じた対応する前記回転磁気ダンパのロータとステータとの間の第1の軸周りの相対回転を可能にし、前記回転磁気ダンパのうちの他の2つの前記ステータが前記第2のヒンジに結合され、それにより、前記クロスシャフトと前記振り子質量との間の相対動作に応じた対応する前記回転磁気ダンパのロータとステータとの間の第2の軸周りの相対回転を可能にする、
    請求項1のダンパ。
  8. 前記振り子質量は、モジュール質量を担持する剛性ケージを含む請求項7のダンパ。
  9. 前記モジュール質量がスチールプレートを含む請求項8のダンパ。
  10. 人工構造体と、
    ダンパと、
    を備え、前記ダンパは、剛性キャリアにより支持されるモジュール質量を含む振り子質量と、前記振り子質量を前記構造体に結合するための結合要素とを含み、前記結合要素は、前記構造体と強固に係合するための第1のヒンジと、前記第1のヒンジに対して90°を成して方向付けられ、前記振り子質量と強固に係合するための第2のヒンジと、前記第1のヒンジと前記第2のヒンジとを接続するとともに、4つのシャフト端を含む中間要素とを含み、
    前記ダンパが4つの前記回転磁気ダンパを含み、前記各回転磁気ダンパがロータとステータとを含み、前記回転磁気ダンパのそれぞれの前記ロータは、前記シャフト端と協働して移動するために4つの前記シャフト端のうちの異なる1つに結合され、前記回転磁気ダンパのうちの2つの前記ステータが前記第1のヒンジに結合され、それにより、前記構造体と前記中間要素との間の相対動作に応じた対応する前記回転磁気ダンパのロータとステータとの間の第1の軸周りの相対回転を可能にし、前記回転磁気ダンパのうちの他の2つの前記ステータが前記第2のヒンジに結合され、それにより、前記中間要素と前記振り子質量との間の相対動作に応じた対応する前記回転磁気ダンパのロータとステータとの間の第2の軸周りの相対回転を可能にし、前記シャフト端と前記回転磁気ダンパとの間の結合は、前記シャフト端の回転速度と比べて前記回転磁気ダンパのロータの回転速度を増大させる遊星ギアボックスを含む、装置。
  11. 振り子質量を構造体に結合するステップと、
    前記振り子質量を回転磁気ダンパに結合することにより、前記振り子質量と前記構造体との間の相対的な動きを制振し、それにより、前記構造体の絶対動作を制振するステップと、
    を備える方法。
  12. 振り子質量を前記構造体に結合する前記ステップは、剛性キャリアにより支持されるモジュール質量を結合するステップを含む請求項11の方法。
  13. 前記振り子質量を支持要素から吊り下げて、前記支持要素からの前記振り子質量の質量中心の距離を調整するステップを更に備える請求項11の方法。
  14. 制振要素の固定要素と移動要素との間で、前記振り子質量と前記ベース構造体との間で生じるよりも大きな角度動作を制振要素に受けさせるステップを更に備える請求項11の方法。
  15. 動作を増幅させる前記ステップは、遊星ギアボックスを使用して前記構造体と前記振り子質量との間の相対動作の角速度を増加させることを含む請求項14の方法。
  16. 回転磁気ダンパを結合する前記ステップは、環状導体と嵌合される回転磁気ダンパを結合することを含む請求項11の方法。
  17. 前記振り子質量を結合要素を介して前記構造体に結合するステップであって、前記結合要素が、前記構造体と強固に係合するための第1のヒンジと、前記第1のヒンジに対して90°を成して方向付けられ、前記振り子質量と強固に係合するための第2のヒンジと、前記第1のヒンジと前記第2のヒンジとを接続するとともに、4つのシャフト端を含む中間要素とを含む、ステップと、
    4つの前記回転磁気ダンパのそれぞれのロータを前記シャフト端と協働して移動するように4つの前記シャフト端のうちの異なる1つに結合し、前記回転磁気ダンパのうちの2つのステータを前記第1のヒンジに結合することにより、前記構造体と前記中間要素との間の相対動作に応じた対応する前記回転磁気ダンパのロータとステータとの間の第1の軸周りの相対回転を可能にするとともに、前記回転磁気ダンパのうちの他の2つのステータを前記第2のヒンジに結合することにより、前記中間要素と前記振り子質量との間の相対動作に応じた対応する前記回転磁気ダンパのロータとステータとの間の第2の軸周りの相対回転を可能にする、ステップと、
    を更に備える請求項11の方法。
  18. 振り子質量を結合する前記ステップは、モジュール質量を取り囲む剛性ケージを結合するステップを含む請求項17の方法。
  19. 振り子質量を結合する前記ステップは、スチールプレートを備えるモジュール質量を結合するステップを含む請求項18の方法。
  20. 剛性キャリアにより支持されるモジュール質量を含む振り子質量を結合要素を介して結合するステップであって、前記結合要素が、
    前記構造体と強固に係合されるための第1のヒンジと、前記第1のヒンジに対して90°を成して方向付けられ、前記振り子質量と強固に係合されるための第2のヒンジと、前記第1のヒンジと前記第2のヒンジとを接続するとともに、4つのシャフト端を含む中間要素とを含む、ステップと、
    ロータとステータとを含む4つの前記回転磁気ダンパのそれぞれの前記ロータを前記シャフト端と協働して移動するように4つの前記シャフト端のうちの異なる1つに結合するステップと、
    前記回転磁気ダンパのうちの2つのステータを前記第1のヒンジに結合することにより、前記構造体と前記中間要素との間の相対動作に応じた対応する前記回転磁気ダンパのロータとステータとの間の第1の軸周りの相対回転を可能にするステップと、
    前記回転磁気ダンパのうちの他の2つのステータを前記第2のヒンジに結合することにより、前記中間要素と前記振り子質量との間の相対動作に応じた対応する前記回転磁気ダンパのロータとステータとの間の第2の軸周りの相対回転を可能にするステップと、
    を更に備え、
    前記シャフト端と前記回転磁気ダンパとの結合は、前記シャフト端の回転速度と比べて前記回転磁気ダンパのロータの回転速度を増大させる遊星ギアボックス及びシャフトカプラを使用して前記シャフト端と前記回転磁気ダンパとの間を結合するステップを含む、
    請求項11の方法。
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