JP6762292B2 - 発電機および発電方法 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、再生可能エネルギの分野に関し、より具体的には、流体内で発生する渦からの、流体の動きに基づく発電の分野に関する。
発明の背景
化石燃料の燃焼または核エネルギに基づくものなどの再生不能エネルギの欠点のために、再生エネルギとして知られているものを開発しようと多大な努力がなされてきており、その中でも、流体の動きを用いて発電機を駆動することに基づく再生エネルギが発見されている。例えば、多翼風力発電機として知られている装置が存在し、これは、風を利用して発電機のロータを回転させる。しかし、これらの風力発電機は、世界中で大成功を収めており多くの国では消費される電気エネルギの大部分を発生させているが、通常は多数の可動部品を有し、それらの多くは回転する態様で互いに接触し、これは、潤滑剤の消費量、部品の摩耗などのせいでとりわけメンテナンスコストが比較的高いことを意味する。場合によっては、ブレードは鳥類に影響を及ぼし得るので、ブレードの速度が速いことも問題である可能性がある。
回転発電機を有する多翼風力発電機の代替案として、圧電素子または材料を用いて機械的エネルギを電気エネルギに変換することに基づく発電機の使用も提案されてきた。例えば、FR−2922607−A1には発電機が開示されており、当該発電機では、あるタイプのポールが圧電素子上に支持され、当該ポールが風によって駆動されるまたは動かされると、当該ポールの運動が圧電素子を介して電気エネルギに変換される。
一方、CN−201818437−Uには、低消費電力でセンサおよびシステムに電力を供給するための発電機が開示されており、これもブレードを有するロータに基づく。ロータは、磁石を備え、当該磁石は、ロータとともに回転し、圧電素子に連結された磁石と相互作用することで、ロータが回転することにより圧電素子上に力が発生し、その結果、ロータの回転が電気エネルギに変換される。
JP−2006−158113−Aには、磁石に取り付けられた圧電素子を用いて機械的エネルギを電気エネルギに変換するための別の機構が記載されている。
さらに、JP−2006−132397−Aには、水中のカルマン渦を用いて、水中に導入されるカラムを振動させ、当該カラムは圧電プレートに連結されることが記載されている。同様に、JP−2006−226221−AおよびWO−2012/017106−A1は、カルマン渦に基づく発電機に言及している。
例えば、WO−2012/017106−A1には、風によって駆動される発電機が記載されており、当該発電機は、高い電気機械的結合力を有する複数の要素で構成されるポールを有し、当該複数の素子は、圧電素子を包含する語である。ポールは、空気の静止した層流を乱流に故意に変換するセクションおよび構成を有し、同期的にポールの長さ全体にわたって渦巻きまたは渦が出現する。したがって、ポールは、2つの力、すなわち風と同じ方向の抗力と風の方向に垂直な方向に発生する揚力とを受け、揚力の方向は、新たな渦の出現頻度に対応する頻度で符号を変化させ、以下の式を用いて計算することができる。
=S*V/d
式中、Fは渦の出現頻度であり、Vは空気の速度であり、dはポールの特徴的寸法、例えば円形断面を有するポールの場合にはポールの直径である。Sは、ストローハル無次元数である。ヘルマン指数法則に従って空気の速度が高さとともに増加するものとして、渦の出現の点で同期を達成するために、WO−2012/017106−A1は、高さが高くなるにつれてポールの直径を大きくすることを提案している。
WO−2012/017106−A1では、ポールの運動がどのようにして電気エネルギに変換されるかについては詳細に説明されていない。とはいえ、ポール自体が高い電気機械的結合力を有する複数の要素で構成されることが示されているとすると、当該要素を変形させてそれによって影響を受けた要素の面間に力の差を生じさせるのは、ポールの揺動であることが理解される。一方、WO−2012/017106−A1は、高い電気機械的結合力を有する要素がさらされる電圧を変化させることによってポールの見掛けヤング率または見掛け弾性率を積極的に調整することを提案している。
引用によって本明細書に援用されるWO−2014/135551−A1には、カルマン渦に基づく発電機の他の例が開示されており、当該発電機では、圧電システムによってポールの振動運動が電気エネルギに変換される。また、WO−2014/135551−A1は、ポールの弾性コアを取囲む圧電材料に電圧を印加することによってポールの固有振動数をどのようにして変更できるかを説明している。
カルマン渦に基づくこのタイプの発電機は、ベアリング、歯車および潤滑剤なしで動作することができ、始動システムを必要としない。
圧電素子の使用は、流体の運動速度、例えば風速の変化とポールを同調させる問題に対する理想的な解決策であるように思われ、またカルマン渦によって自然に発生する運動などの振動および非回転運動を電気に変換することにとっても理想的な解決策であるように思われるかもしれないが、豊富な圧電材料の使用に対する技術的および経済的に実現可能な代替案を見つけ出すことが興味深いであろうということが分かった。
US−2008/0048455−A1には、ジャイロ発電機の使用をベースとした、カルマン渦に基づく発電機の別の例が記載されている。しかし、このタイプの機構は、対応するメンテナンスを必要とする回転発生要素を伴う。
WO−2012/066550−A1には、渦形成の頻度を積極的に制御してそれを取込み要素の固有振動数に調節することによる、カルマン渦の使用に基づく別の発電機が記載されている。
US−2005/0230973−A1には、渦離脱装置を含む別の振動ベースの発電機が開示されている。記載されている実施例は、形成物から発生する流体を活用した、坑井でのエネルギ生成の文脈に関する。圧電手段およびコイルと相互作用する磁石を含む、振動を電力に変換するためのさまざまな手段が開示されている。
JP−2012−151985−AおよびJP−2012−151982−Aには、コイルと連係して振動する磁石に基づき、共振振動数を変更するための手段を含む振動発電機が開示されている。
発明の説明
本発明の第1の局面は、発電機に関し、当該発電機は、例えば標柱、柱またはポールの形状の第1の部分を備え、当該第1の部分は、流体内、例えば空気中に位置するように構成されるが、水などの他の可能性もある。流体は、実質的に静止した層流、すなわち通常は風に存在する特徴を有し得る。例えばJP−2006−226221−A、JP−A−2006−132397−A、WO−2012/017106−A1またはWO−2014/135551−A1に記載されているように、第1の部分は、上記流体が動くと上記流体内に渦を発生させ、第1の部分に揚力を発生させて、第1の部分の振動運動を生じさせるように構成される。振動運動は、特定の態様で風速に関連する振幅を有する。
また、発電機は、第2の部分を有し、当該第2の部分は、実質的に静的であり得て、例えば第1の部分の土台に対応して第1の部分を少なくとも部分的に取囲む。本発明のいくつかの実施例では、第2の部分は、その円周の360°に対応して第1の部分を取囲むが、本発明の他の実施例では、第2の部分は、例えば第1の部分の2つの正反対の領域に対応して第1の部分の外周のある部分または複数の部分のまわりにのみ配置される。第1の部分は、実質的に剛直な部分と、土台または固定点に固定された別の実質的に柔軟な弾性部分とを備え得て、その結果、実質的に柔軟な部分の柔軟性または弾性を前提として、第1の部分は、固定点に対する振動または揺動または振れ運動を行うことができる。第2の部分は、上記土台に対応して第1の部分を少なくとも部分的に取囲むことができ、その結果、土台に対する第1の部分の振動運動が生じると、第1の部分、例えば第1の部分の柔軟な部分は、第2の部分の一方の側および第2の部分の他方の側の方に交互に傾斜して、第2の部分の一方の側に接近し、次いで第2の部分の他方の側に接近し得る。したがって、第1の部分は、振動周期の半分の周期ごとに一度、その中立位置から第2の部分に接近する。
本発明のこの局面に従って、発電機は、第1の部分と第2の部分との間に磁気反発力を生じさせる磁場を発生させるためのシステムを備え、反発力は、第1の部分の振動運動によって変化し、第1の部分の振動運動の振幅が増加すると増加する最大値(すなわち、第1の部分が第2の部分に対する最接近点に到達したときの、振動運動の周期の半分の周期ごとに一度生じる最大値)を有する。
したがって、第1の部分と第2の部分との間の磁気反発力は、振動運動の振幅が増加すると増加し、振動運動の振幅が減少すると減少する。風速が増加すると、第1の部分の振動運動の振幅も増加し、反発力の最大値も増加することが観察された。風速が増加し続けるにつれて、振幅が増加するペースは減少するが、反発力はそれどころか非常に急速に増加する。なぜなら、この増加は、好ましくは第1の部分と第2の部分との間の距離の二乗に反比例するからである。これにより、システムは位置エネルギを磁石に蓄えることができ、当該位置エネルギは、システムが曲げゼロの中立位置を通過するときに完全にまたは実質的に運動エネルギ(速度)に変換され、第1の部分の固有振動数を増加させることを可能にする。言い換えれば、反発力は、まるで第1の部分のヤング率または弾性率が可変であるかのように第1の部分の挙動を変更する。したがって、風速が増加すると、第1の部分の固有振動数も自動的に増加し、逆の場合も同様である。このように、風速に応じた第1の部分の共振振動数の受動的適合または受動的制御が実現され、これは、WO−2014/135551−A1に記載されている圧電材料に電圧を印加することに基づくものなどの積極的適合の代替案または補完物としての役割を果たすことができる。
例えば、共振振動数を適合させるためのシステムを持たないポールの形状の第1の部分の場合、風速が低すぎるとポールは振動しない。風速が増加して、渦の出現頻度が構造の固有振動数と一致する速度に接近するにつれて、ポールの振動の振幅は、最大値に達するまで増加する。風速が増加し続ける場合、振幅は減少し始める。なぜなら、構造の固有振動数は一定のままであるが、渦があまりにも急速に生成され始めるからである。最終的に、風速が十分に高速になると、ポールは振動を停止させる。ポールが振動し始める速度からポールが振動を停止させる速度までの小さな速度範囲は、「ロックイン」範囲と呼ばれる。本発明の1つの効果は、システムの固有振動数の適合によりロックイン範囲を広くすることができることである。
本発明のいくつかの実施例では、磁場を発生させるためのシステムは、第1の部分に関連付けられる(例えば、取り付けられる)少なくとも1つの第1の磁石(例えば、第1の部分の円周の、好ましくは正反対の、2つ以上の点に配置されて、例えば第1の部分の1つ以上の高さのところに連続的または不連続なリングを形成する、1つ以上の環状磁石または複数の磁石)と、第2の部分に関連付けられる(例えば、取り付けられる)少なくとも1つの第2の磁石(例えば、第2の部分の円周の、好ましくは正反対の、2つ以上の点に対応して配置されて、例えば第2の部分の1つ以上の高さのところに連続的または不連続なリングを形成する、1つもしくはいくつかの環状磁石または複数の磁石)とを備える。上記少なくとも1つの第1の磁石および上記少なくとも1つの第2の磁石は、互いに反発するように配置され、振動運動が第1の部分で生じたときに上記少なくとも1つの第1の磁石と上記少なくとも1つの第2の磁石との間の距離が上記振動運動に従って変化するように配置される。2つの磁石の間の反発力が当該磁石の間の距離の二乗に反比例するので、第1の部分の振動中は力が実質的に変化し、その最大値は、振動運動の振幅に著しく左右され得る。したがって、第1の部分の振動の振幅の変化は、最大反発力の変化、したがって第1の部分の固有振動数の変化に対応する。
本発明のいくつかの実施例では、上記少なくとも1つの第1の磁石は、少なくとも2つの正反対の部分を備え、上記少なくとも1つの第2の磁石は、上記少なくとも1つの第1の磁石の上記少なくとも2つの正反対の部分に対向する少なくとも2つの正反対の部分を備える。このように、第1の部分の揺動または振動運動が生じると、第1および第2の磁石は、第1の部分の一方の側で互いに接近する一方、正反対の側では遠ざかり、第1の部分で振動力が生成され、その符号および振幅は、磁石同士の間の距離によって周期的に変化する。
本発明のいくつかの実施例では、上記少なくとも1つの第1の磁石は、少なくとも1つのリングとして、例えば異なる高さにおけるいくつかのリングとして構成され、および/または、上記少なくとも1つの第2の磁石は、少なくとも1つのリングとして、例えば異なる高さにおけるいくつかのリングとして構成される。これらのリングは、並置された個々の磁石で形成することができる。リング、例えば水平リングの形状の磁石の使用は、発電機が風の方向にかかわらず同じように動作することに有用であろう。しかし、例えば、限られた方向範囲にのみ風が吹く(または他の流体が流動する)場所では、第1および第2の磁石の対を第1の部分の振動の予測可能な垂直平面に配置することで十分であろう。
本発明のいくつかの実施例では、上記少なくとも1つの第1の磁石は、発電機の土台から異なる高さのところに配置された複数の第1の磁石を備え、上記少なくとも1つの第2の磁石は、発電機の土台から異なる高さのところに配置された複数の第2の磁石を備える。
磁石のサイズおよび強さを選択することによって、垂直方向における磁石の数および磁石の列の数、ならびに、磁石の位置、第1の部分に関連付けられる磁石と第2の部分に関連付けられる磁石との間の相互作用を設定することができ、このことは、第1の部分の固有振動数が、渦の出現頻度と可能な限り最も整合した態様で変化し、ひいては流体(例えば、空気)と第1の部分との間の相対速度に従って変化することに役立つ。
いくつかの実施例では、上記少なくとも1つの第1の磁石は、第1の複数の磁石を備え、当該第1の複数の磁石は、実質的に互いに隣接して、例えば上下にまたは水平面において並べて配置され、上記第1の複数の磁石によって発生する磁場が、上記少なくとも1つの第2の磁石に対向する上記磁石の側で反対側よりも強くなるような極性で(例えば、ハルバッハ配列に従って)配置され、および/または、上記少なくとも1つの第2の磁石は、第2の複数の磁石を備え、当該第2の複数の磁石は、実質的に互いに隣接して、例えば上下にまたは並べて配置され、上記第2の複数の磁石によって発生する磁場が、上記少なくとも1つの第1の磁石に対向する側で反対側よりも強くなるような極性で(例えば、ハルバッハ配列に従って)配置される。この配置は、流体の速度が増加したときの第1の部分の共振振動数の増加への寄与の点で磁石の効率を向上させることに役立ち、逆の場合も同様である。すなわち、基本的には、例えばハルバッハ配列レイアウトに従ってこのように磁石を配置すると、すなわち配列の一方の側で磁場を高め、他方の側で磁場をゼロに近い状態に相殺すると、磁場は、第1および第2の磁石が互いに対向する側で最も強くなり、それによって、磁石の効率的な使用を提供する。
いくつかの実施例では、少なくとも1つの第1の磁石および少なくとも1つの第2の磁石は、第1の部分の垂直軸などの長手方向軸に対して傾斜した態様で配置される。いくつかの実施例では、当該傾斜は、磁石と第1の部分の対称軸または長手方向軸との間の距離が第1の部分の下端からの高さに応じて増加するようなものである。例えば、第1および第2の磁石は、円錐台形状または円錐台として成形された少なくとも1つの面を有する磁石のリングとして配置されてもよい。この傾斜は、第1の部分がその固有振動数に対応するモードとは異なる共振モードに入る傾向を低減または排除することに役立ち得るトルクを導入することに有用であることが分かった。
いくつかの実施例または局面では、第1の部分は、振動運動の振幅が少なくとも特定の速度範囲内で流体の速度とともに、例えば風速の増加とともに増加するように配置される。
前述したように、動作の原理は、本発明のいくつかの実施例では以下の通りであり得る。すなわち、第1の磁石または第1の複数の磁石と第2の磁石または第2の複数の磁石との間の反発力は、第1の磁石/第1の複数の磁石と第2の磁石/第2の複数の磁石との間の距離の二乗に反比例し、(風速などの)流体の速度が増加すると、振動運動の振幅は増加する傾向があり、それによって、磁石は、各振動周期の最大接近部分の最中は近付く傾向があり、それによって、各振動周期において第1の磁石(第1の複数の磁石)と第2の磁石(第2の複数の磁石)との間に生じる最大反発力は、それに従って増加する。反発力の増加は、第1の部分の共振振動数を増加させ、それによって、発電機の構造は、流体の速度が増加したときの第1の部分の共振振動数の自動的な増加に寄与し、逆の場合も同様である。
本発明の別の局面は、発電機に関し、当該発電機は、例えば標柱、柱またはポールの形状の第1の部分を備え、当該第1の部分は、流体内、例えば空気中に位置するように構成されるが、水などの他の可能性もある。流体は、実質的に静止した層流、すなわち通常は風に存在する特徴を有し得る。例えばJP−2006−226221−A、JP−A−2006−132397−A、WO−2012/017106−A1またはWO−2014/135551−A1に記載されているように、第1の部分は、上記流体が動くと上記流体内に渦を発生させ、第1の部分に揚力を発生させて、第1の部分の振動運動を生じさせるように構成される。
発電機は、第1の部分を少なくとも部分的に取囲む第2の部分も備える。
また、発電機は、(少なくとも1つの磁石を備える)磁石のサブシステムと、少なくとも1つのコイルとを備え、第1の部分の振動運動が、磁石のサブシステムと上記少なくとも1つのコイルとの間に相対的変位を生じさせて、上記少なくとも1つのコイルに起電力を発生させるように構成される。好ましくは、発電機は、好ましくは例えば1つ以上の円形の配列で、発電機の土台から1つ以上のレベルのところに、第1の部分の周囲に配置された複数のこれらのコイルを備える。したがって、第1の部分の振動運動は、コイルがさらされる磁場の変化を生じさせ、それによって、第1の部分の振動運動は電気エネルギに変換される。
本発明のいくつかの実施例では、磁石のサブシステムは、複数の磁石を備え、当該複数の磁石は、振動運動中に第1の部分が中立位置から極端に傾斜した位置に移動すると、上記少なくとも1つのコイルが磁場の少なくとも1つの極性または方向変化、好ましくは磁場の複数の方向変化にさらされるように配置される。
本発明のいくつかの実施例では、磁石のサブシステムは、発電機の土台から異なる高さのところに配置された少なくとも二組の磁石を備え、磁石の各組は、複数の磁石リングを備え、当該複数の磁石リングは、少なくとも1つの方向変化、好ましくは少なくとも2つの方向変化、より好ましくは少なくとも4つの方向変化を径方向に有する磁場が前記磁石の組の間に確立されるように、第1の部分の周囲に同軸に配置される。したがって、第1の部分が振動すると、コイルは、上記二組の磁石の間を動くことができ、磁石リングによって規定される極性の交番により磁場の極性または方向変化の繰返しにさらされる。多くの極性/方向変化は、第1の部分の揺動運動からの電気の生成を増加させることにとって好ましいであろう。
本発明のいくつかの実施例では、コイルは、第2の部分に配置され、磁石のサブシステムは、第1の部分に配置される。コイルを第2の部分に配置することは有利であろう。なぜなら、振動可動性が発電機の動作にとって不可欠である部分である第1の部分への接続なしに、電気システムに接続することができるからである。もしコイルが第1の部分にあれば、エネルギを排出する導体が疲労による劣化にさらされる可能性があり、粘性損失が不必要に増加する可能性がある。
本発明のいくつかの実施例では、発電機は、磁石または磁石のサブシステムと少なくとも1つのコイルとの間に相対的変位を生じさせるために、第1の発電機モジュールと、(ポールなどの)第1の部分の長手方向軸と平行に上記第1の発電機モジュールに対して動かせる第2の発電機モジュールとを備える発電機またはオルタネータサブシステムを備える。すなわち、磁石とコイルとの間の相対的動きが、渦による振動にさらされる要素の横方向への振動に基本的に対応するUS−2005/0230973−A1によって提案される配置などの先行技術の配置とは異なって、本発明のいくつかの実施例は、第1の部分の長手方向軸と実質的に平行な動き、すなわち、第1の部分が垂直に向けられる場合には垂直方向の動きを伴う。このような配置は、固定された第1の発電機モジュールに対する第2の発電機モジュールの振動運動に寄与するように例えば重力を利用することができる。また、このような配置は、第1の部分の振動数とは異なる振動数で振動する第2の発電機モジュールの実現を容易にすることに有用であろう。いくつかの実施例では、この配置は、発電機の長手方向軸の近くに発電機の要素を集中させることを容易にして、横方向の伸びまたは寸法を最小にすることにも有用であろう。第1の部分の長手方向軸への言及は、一般に、第1の部分が振動していないときの長手方向軸を指す。いくつかの実施例では、これは垂直軸である。
本発明のいくつかの実施例では、第1の発電機モジュールは、固定された発電機モジュールである。本発明のいくつかの実施例では、1つ以上のコイルは、好ましくは、例えば第2の発電機モジュールを外側から取囲む、および/または、第2の発電機モジュールによって取囲まれる固定された発電機モジュールに配置され得る。これらの実施例では、磁石は、第2の動かせる発電機モジュールに配置され得る。本発明の他の実施例では、コイルまたは複数のコイルが第2の発電機モジュールに配置されてもよく、磁石または複数の磁石が第1の発電機モジュールに配置されてもよい。本発明の他の実施例では、コイルおよび磁石が第1の発電機モジュールにも第2の発電機モジュールにも存在してもよい、などである。当該技術分野において公知であるように、コイルは、強磁性コアなどの、磁場を集中または最適化させることを助ける要素に関連付けられてもよい。
本発明のいくつかの実施例では、第2の発電機モジュールは、複数の接続部材によって第1の発電機モジュールに接続され、当該複数の接続部材は、第1の部分の長手方向軸と平行な第2の発電機モジュールの動きを可能にし、第2の発電機モジュールが第1の発電機モジュールと接触することを防止するように配置される。例えば、第2の発電機モジュールの動きは、接続部材の特定の曲げまたは屈曲によって生じ得る。接続部材は、実質的に耐伸長性を示してもよく、それによって、適切に配置されると、第2の発電機モジュールが横方向ではなく垂直方向などの第1の部分の長手方向軸と平行にのみ動くことができる、ということを保証することができる。例えば、接続部材は、炭素繊維、チタン、鋼などの、機械的品質係数が高くかつ疲労耐性が高い材料で作られてもよい。
本発明のいくつかの実施例では、接続部材の各々は、第1の接続点において第1の発電機モジュールに接続され、第2の接続点において第2の発電機モジュールに接続され、これらの接続点または第1の部分の長手方向軸に垂直な平面上のこれらの接続点の投影像は、第2の発電機モジュールの対称軸からみて、第1の部分の長手方向軸に垂直な平面において(すなわち、第1の部分が垂直に延在している場合には、水平面において)角度αだけ隔てられ、α≧20°、好ましくは≧40°、≧60°または≧90°であり、上記対称軸は、本発明の多くの実施例では、第1の部分の長手方向軸に対応する。取付点のこの実質的な角度離隔は、以下の点で有利であろう。すなわち、当該離隔により、比較的剛直な接続部材、例えば炭素繊維、チタン、鋼などからなるロッドまたは棒の使用が可能になり、第1の部分の長手方向軸に垂直な平面に実質的に固定された第1の発電機モジュールおよび第2の発電機モジュールの相対的位置を維持することに役立つことができ、それによって、第1の発電機モジュールと第2の発電機モジュールとの間の接触を防止しながら同時に垂直方向などの第1の部分の上記長手方向軸に平行な第1の発電機モジュールに対する第2の発電機モジュールの十分な大きさの動きを可能にするという点である。
本発明のいくつかの実施例では、接続部材は、曲げによって第1の部分の長手方向軸と平行な方向への第2の発電機モジュールのこの動きを可能にするように配置される。すなわち、回転または伸長による動きを可能にする部材を使用する代わりに、接続部材が特定の量まで曲がることができる能力が、第1の部分の長手方向軸と平行な第2の発電機モジュールの動きを可能にする。これは、潤滑を必要とするころ軸受が使用される多くのリニアオルタネータの場合に反して、潤滑剤を必要としない。本発明は、いかなるころ軸受もなしに実現可能であり、部品の交換または潤滑剤の供給なしに長期間にわたる使用を可能にする。
本発明のいくつかの実施例では、第1の発電機モジュールは、少なくとも1つの第1の環状フレーム部材を備え、第2の発電機モジュールは、少なくとも1つの第2の環状フレーム部材を備え、第1の環状フレーム部材および第2の環状フレーム部材は、同軸に配置され、上記接続部材のうちの少なくともいくつか(好ましくは、少なくとも3つ以上)は、一端が第1の環状フレーム部材に取り付けられ、他端が第2の環状フレーム部材に取り付けられる。
本発明のいくつかの実施例では、第2の環状フレーム部材は、複数の貫通穴を含み、接続部材は、これらの貫通穴のそれぞれを貫通し、それによって、貫通穴は、第2の発電機モジュールが第1の部分の長手方向軸と平行に動いているまたは振動しているときに第1の部分の長手方向軸と平行な接続部材と第2の環状フレーム部材との間の相対的動きを可能にするのに十分な、第1の部分の長手方向軸と平行な伸びを有する。
本発明のいくつかの実施例では、第2の発電機モジュールは、磁石および/またはばねを備える第1の付勢手段などの第1の付勢手段によって第1の方向に付勢され、当該第1の方向は、第1の部分の長手方向軸と平行である。本発明のいくつかの実施例では、この方向は上向きである。本発明のいくつかの実施例では、第2の発電機モジュールは、上記第1の方向とは反対の第2の方向にさらに付勢され、第2の発電機モジュールは、少なくとも重力によって第2の方向に付勢される。本発明のいくつかの実施例では、第2の発電機モジュールは、磁石および/またはばねなどの付勢手段によって、上記第1の方向とは反対の第2の方向に付勢される。本発明のいくつかの実施例では、第2の方向は下向きである。
すなわち、第2の発電機モジュールは、異なる手段または装置によって、付勢され、上向きおよび下向きなどの2つの反対の方向に作用する力を受ける。これらの実施例のうちのいくつかでは、上向きなどの第1の方向の付勢は、少なくとも部分的にばねおよび/または磁石によって行われる。下向きなどの第2の方向の付勢は、いくつかの実施例では、少なくとも部分的にばねおよび/または磁石および/または重力によって行わうことができる。この二重の付勢、すなわち、第2の発電機モジュールが反対方向の力を受けるという事実は、第2の発電機モジュールが付勢力の平衡位置に対して浮かんでいることができ、第1の部分の振動運動によって上記平衡位置に対して第2の発電機モジュールを振動させることができることを意味する。ばねおよび/または磁石から第2の発電機モジュールに対してかかる(例えば、第2の発電機モジュールの上からおよび/または下から作用する)力が第2の発電機モジュールの位置によって変化するので、この配置は、平衡位置から変位した後の上記位置に対する第2の発電機モジュールの振動を容易にする。
本発明のいくつかの実施例では、発電機は、第1の部分の振動運動中に、第1の部分の長手方向軸と平行に第2の発電機モジュールを変位させるように第2の発電機モジュールに対して力がかけられるように配置され、この力は、第1の部分の振動運動中に変化する。この変化は、第1の部分の長手方向軸と平行な第2の発電機モジュールの振動を生じさせることに役立つことができ、この振動は、磁石とコイルとの間の相対的動きによって運動エネルギを電気エネルギに変換することを暗に意味する。いくつかの実施例では、この力は、第1の部分の振動運動に従って動くように第1の部分に関連付けられる変位する磁石と、第2の発電機モジュールに関連付けられる変位した磁石との間の相互作用によって生じる。「変位する」および「変位した」という語は、第1の部分、すなわちポールなどの振動が第2の発電機モジュールの動きに由来するものであり、そのため、第2の発電機モジュールに設置されるまたはそうでなければ取り付けられるなどの第2の発電機モジュールに関連付けられる磁石との相互作用により、第1の部分に関連付けられる磁石が第2の発電機モジュールの動きを生じさせるという考え方を指す。
本発明のいくつかの実施例では、変位する磁石は、第1の部分の振動中に、変位した磁石のうちの対応する磁石と相互作用することによって第1の部分から第2の発電機モジュールに運動量を繰返し伝達するように、第1の部分の長手方向軸の周囲に、第1の部分の長手方向軸から離れて配置される。
本発明のいくつかの実施例では、変位する磁石および変位した磁石は、少なくとも部分的に球形の形状を有し、他の実施例では、変位する磁石および変位した磁石は、細長い形状を有し、第1の部分の長手方向軸に対して径方向に延在している。
本発明のいくつかの実施例では、発電機は、第1の部分の振動運動の結果として第2の発電機モジュールの振動運動が生じるように配置され、上記振動運動は、第1の部分の長手方向軸と平行な方向であり、第1の部分の振動運動の振動数よりも高い振動数を有する。本発明のこれらの実施例のうちのいくつかでは、第1の部分は、その振動運動により、第2の発電機モジュールと繰返し相互作用して第2の発電機モジュールに運動量を伝達し、それによって振動し続け、その振動数は、電力の生成による減衰、付勢手段の特性、接続部材の剛性、第2の発電機モジュールの質量などを含む複数の要因に左右される。
本発明のいくつかの実施例では、第1の部分は、第1の質量を有し、第2の発電機モジュールは、第1の質量の10%未満、5%未満または1%未満などの、第1の質量よりも実質的に小さな第2の質量を有する。この質量の差は、慣性の差に関連し得て、第1の振動数での第1の部分の振動運動を用いて、第1の振動数よりも高い第2の振動数で第2の発電機モジュールの運動を生じさせて維持する可能性に影響を及ぼす。明らかに、そのような第1の部分の質量とその慣性との間には直接的な関係はない。なぜなら、第1の部分は、直線的に動いているのではなく、特定の点に対して回動する動きまたは振り子のような動きを行い、そのため、その慣性は実質的な回転成分を有するからである。したがって、質量および速度だけでなく第1の部分内の質量分布も、その慣性に関係がある。しかし、大まかに言って、例えば上記の割合に沿った質量の実質的な差は、第2の発電機モジュールが第1の部分の振動数よりも高い振動数で振動することを可能にするのに有益であろう。
すなわち、本発明のいくつかの実施例では、第2の発電機モジュールの振動は、第1の部分の振動数よりも実質的に高い振動数で行われる。より具体的には、第1の部分の各振動周期中、第1の部分は、例えば変位する磁石と変位した磁石との間の反発力の急増を生じさせるこれらの磁石の間の近似により、例えば1つまたは2つの短いインパルスを第2の発電機モジュールに提供することができる。これにより、第2の発電機モジュールの変位が生じ、上記の対向する付勢力は、平衡点または平衡レベル付近での第2の発電機モジュールの振動の継続に寄与する。したがって、第1の部分の比較的ゆっくりとした振動は、第2の発電機モジュールのはるかに速い振動を生じさせることに役立つことができ、機械的エネルギの、電気エネルギへの変換効率を向上させる。
本発明のいくつかの実施例では、第2の部分は、磁石または複数の磁石、すなわち磁石のサブシステムと少なくとも1つのコイルとの間に相対的変位を生じさせるために、第1の発電機モジュールと、上記第1の発電機モジュールに対して動かせる第2の発電機モジュールとを備える。例えば、第2の発電機モジュールは、1つ以上の磁石を備え得て、第1の発電機モジュールは、コイルを備え得て、逆の場合も同様であり、発電機モジュールのうちの一方または両方が磁石とコイルとを含んでもよい。第2の発電機モジュールは、第1の部分の振動運動の振動数とは異なる振動数で第1の発電機モジュールに対して振動することができるように吊り下げられる。本発明の多くの実施例では、第1の部分は、比較的ゆっくりとした振動数で振動しており、電力の効率的な生成を向上させるために高い振動数で磁石とコイルとの間に変位を生じさせることが望ましいであろう。コイル内で生じる起電力は、コイルを横断する磁場の変化に比例する。したがって、第1の部分の振動数で振動するように連動させる代わりに、高い振動数で振動するように第2の発電機モジュールを配置することは、有利であると考えられた。
本発明のいくつかの実施例では、第2の発電機モジュールは、第1の部分からエネルギおよび運動量を受取るために第1の部分の上記振動運動中に第1の部分によって繰返し起動されるように配置される。すなわち、第1の部分は、渦によって動かされ、それによって、エネルギが流体から第1の部分に伝達され、次いで、このエネルギの一部は第2の発電機モジュールに伝達されて第2の発電機モジュールを振動させ、それによって、磁石(複数の磁石)とコイル(複数のコイル)との間の相対的動きによりこのエネルギの一部は電気エネルギに変換される。当該起動は、好ましくは、インパルスのようなものであり、すなわち、短期間で行われ得る。これは、例えば第2の発電機の運動方向に実質的に垂直な運動により、変位する磁石を変位した磁石に接近させることによって実現することができ、それによって、第2の発電機モジュールの運動方向と平行な方向の反発力の成分は、急増する。したがって、第2の発電機モジュールと第1の部分との間の相互作用により、第2の発電機モジュールの振動運動は、繰返し供給され、それによって維持される。関連する要素を含む第1の部分は、第2の発電機モジュールよりも実質的に大きな慣性および概して大きな質量を有し得て、それによって、この起動は、第1の部分の振動数と比較して比較的高い振動数で第2の発電機モジュールを振動させることができ、質量と慣性との間の関連性については上記の通りである。
本発明のいくつかの実施例では、第2の発電機モジュールは、第1の部分と第2の発電機モジュールとの間の磁気的相互作用によって、第1の部分の上記振動運動中に第1の部分によって繰返し起動されるように配置され得る。磁気的相互作用は、摩耗を引き起こす可能性がある直接的な衝撃を回避するために好ましいであろう。しかし、本発明の他の実施例では、直接的な衝撃による起動が検討されてもよい。磁気的相互作用を特徴とする実施例は、第1の部分によって変位されるように第1の部分の長手方向軸の周囲に例えば対称的に配置された複数の磁石(変位する磁石と呼ぶことができる)と、第2の発電機モジュールに取り付けられた対応する磁石(変位した磁石と呼ぶことができる)とを備え得る。変位する磁石と変位した磁石との間の反発力または引力は、磁石間の距離の二乗に反比例する。したがって、この力は、いわゆる変位する磁石およびいわゆる変位した磁石が互いに接近しているときに急増し、これはインパルスのような起動を提供し得て、第1の部分から第2の発電機モジュールに運動量が伝達される。
本発明のいくつかの実施例では、第2の発電機モジュールは、第1の部分が上記振動運動中に中央位置または中立位置に戻るたびに、例えば第1の部分が垂直軸と整列するたびに、第1の部分の上記振動運動中に第1の部分によって起動されるように配置される。この起動の選択は、例えば、第1の部分が振動している平面の向きにかかわらず適切な起動を提供するために、第1の部分に取り付けられた複数の磁石(「変位する磁石」)が第2の発電機モジュール上の対応する磁石(「変位した磁石」)に対して確実に適切に位置決めされるようにすることに役立つことができる。また、第1の部分の変位の速度の点での振動子運動の速度は中立位置または中央位置に到達したときに最大になるので、この瞬間に起動が行われるように配置することにより、起動のインパルスのような特徴ならびにエネルギおよび運動量の伝達が向上する。いくつかの実施例では、第1の部分が風の方向の特定の変位を受ける可能性があるという事実を考慮に入れて、変位する磁石および変位した磁石は配置される。いくつかの実施例では、例えば実質的に球形の磁石を使用する代わりに、第1の部分の長手方向軸に対して径方向に細長い磁石を使用することができる。
本発明のいくつかの実施例では、第2の発電機モジュールは、(チタンまたは鋼などの)金属、炭素繊維などからなる棒またはロッドなどの柔軟な接続部材によって第1の発電機モジュールに取り付けられ、当該柔軟な接続部材は、例えば接続部材の曲げによって軸方向への第2の発電機モジュールの変位を可能にするが、第2の発電機モジュールが第1の発電機モジュールと接触することを防止するように選択され、配置される。
本発明のいくつかの実施例では、これらの柔軟な接続部材は、第2の発電機モジュールの変位の上記軸方向と平行な方向の第1の幅と、上記軸方向に垂直な方向の第2の幅とを有する断面を有し、上記第2の幅は、上記第1の幅よりも大きい。それによって、軸方向の第2の発電機モジュールの動きが容易になるのに対して、上記軸方向に垂直な方向の動きは困難になる。
本発明のいくつかの実施例では、第1の部分は、第1の部分が振動していないときに概して垂直に延在する長手方向軸を有し、第2の発電機モジュールは、垂直に振動するように配置される。したがって、垂直軸に対する第1の部分の振動は、第2の発電機モジュールを上下に振動させるように配置される。第2の発電機モジュールは、第2の発電機モジュールを上向きに付勢する磁石またはばねによって、また任意に第2の発電機モジュールを下向きに付勢する磁石またはばねによって、浮いている態様で吊り下げることができる。
本発明のいくつかの実施例では、上記の第1の局面および第2の局面を両方とも組み入れる。本発明のこれらの実施例のうちのいくつかでは、コイル内に電流を生じさせるために使用される磁石のサブシステムの一部であるいくつかの磁石または全ての磁石は、第1の部分の固有振動数を風速に同調させることの少なくとも一部にも役立つことができる。例えば、第1の磁石のうちの少なくともいくつかは、コイル内に電流を生じさせるために使用されるサブシステムの一部であってもよく、これは、これらの磁石が2つの機能を有し得る理由である。
本発明のいくつかの実施例では、第1の部分は、カルマン渦の影響下で振動可能であるように構成された振動するポールを備え得て、第2の部分は、ポールの土台に対応して位置する静的構造を備え得る。本発明のいくつかの実施例では、第1の部分は、少なくとも1m、例えば2m、5m、10m、15m、60m、100mまたは200m以上の高さを有する。本発明の他の実施例では、ポールは、より小さくてもよく、例えば、1mよりも低い高さ、例えば10cmよりも低い高さ、1cmよりも低い高さ、またはさらに小さな高さを有していてもよい。非常に小さな機器でさえ、それらの振動数が高速であるものとして風(乱流)の変化に素早く適合することができるので、適切に動作できることが分かった。本発明の原理に基づいてナノメートル発電機を製造することさえ可能であり得ると考えられる。
本発明の別の局面は、発電機を風速と同調させるための方法に関する。当該方法は、発電機に適用可能であり、当該発電機は、例えば標柱、柱またはポールの形状の第1の部分を備え、当該第1の部分は、流体内、例えば空気中に位置するように構成されるが、水などの他の可能性もある。流体は、実質的に静止した層流、すなわち通常は風に存在する特徴を有し得る。例えばJP−2006−226221−A、JP−A−2006−132397−A、WO−2012/017106−A1またはWO−2014/135551−A1に記載されているように、第1の部分は、上記流体が動くと上記流体内に渦を発生させ、第1の部分に揚力を発生させて、第1の部分の振動運動を生じさせるように構成される。発電機は、上記第1の部分を少なくとも部分的に取囲む第2の部分も備える。
当該方法は、互いに反発するように少なくとも1つの第1の磁石および少なくとも1つの第2の磁石を第1の部分および第2の部分にそれぞれ配置するステップを備える。この配置により実現される効果は、前述の通りであり、第1の部分の固有振動数を渦の出現頻度に自動的に適合させることに役立つ。
本発明の別の局面は、発電機における複数の磁石の使用に関し、当該発電機は、例えば標柱、柱またはポールの形状の第1の部分を備え、当該第1の部分は、流体内、例えば空気中に位置するように構成されるが、水などの他の可能性もある。流体は、実質的に静止した層流、すなわち通常は風に存在する特徴を有し得る。例えばJP−2006−226221−A、JP−A−2006−132397−A、WO−2012/017106−A1またはWO−2014/135551−A1に記載されているように、第1の部分は、上記流体が動くと上記流体内に渦を発生させ、第1の部分に揚力を発生させて、第1の部分の振動運動を生じさせるように構成される。発電機は、上記第1の部分を少なくとも部分的に取囲む第2の部分も備える。磁石の使用は、風速への第1の部分の固有振動数の自動的な適合を生じさせることを意図している。
本発明の別の局面は、カルマン渦に基づく発電機のための取込み要素を製造するための方法に関し、当該取込み要素は、実質的に剛直な上部部分と、柔軟な弾性下部部分とを備える。この文脈において、「剛直な」および「柔軟な」という語は、振動運動が、実質的に剛直な部分の変形ではなく、実質的に柔軟な/弾性の部分の変形に実質的によるものであることを示すために使用される。剛直な上部部分は、柔軟な下部部分によって土台に取り付けられて、上記土台に対して振動することができる。柔軟な下部部分は、有効長「L」を有し、当該有効長は、剛直な上部部分が振動しているときに柔軟な下部部分が曲がる柔軟な下部部分の長さであり、すなわち、土台への取付部と剛直な上部部分への取付部との間の柔軟な下部部分のセクションである。
剛直な上部部分は、土台への柔軟な下部部分の取付点からの高さ「Y」によって変化する特徴的寸法(円形断面の場合には直径)を有する。
当該方法は、
上記取付点から0.3*L〜0.7*Lの高さのところに位置する点に対する剛直な上部部分の振動の推定に基づく式(それは、計算によって検証され、これは、このタイプの発電機にとってしばしば好ましい小さな振動角での空気と剛直な上部部分との間の相対的速度の実質的に現実的な推定を可能にし、推定は、高さに従って、風速の変化も振動運動による剛直な上部部分の速度の変化も適切に考慮に入れる)を用いて、上記取付点からの高さに従ったその特徴的寸法(円形断面を有する剛直な上部部分の場合には直径)の点で剛直な上部部分の設計を確立するステップと、
上記設計を示す剛直な上部部分を有する取込み要素を製造するステップとを備える。
このように、剛直な上部部分全体にわたって同期的に渦が出現するように適切に特徴的寸法が変化する取込み要素が得られる。
明細書を補足するため、および本発明の実際的な実施例の例に従って本発明の特徴をよりよく理解することを助ける目的で、限定的ではなく例として表わす図面一式が明細書の一体部分として添付されている。
本発明の考えられる実施例に従った発電機の構成要素のうちのいくつかを見ることができる概略立面図である。 この好ましい実施例に従った発電機の振動するポールおよびそれを取囲む流体内で発生する渦の概略断面図である。 技術水準に従った、ポールの半径(R)と地面からの高さ(H)との間の関係を概略的に示す図である(この図は、WO−2014/135551−A1に存在する)。 図1に示される好ましい実施例における振動するポールと静的構造との間の磁石およびコイルの分布をより詳細に示す。 本発明の2つの実施例に従った発電機の水平断面におけるコイルの2つの異なる分布を概略的に示す。 本発明の2つの実施例に従った発電機の水平断面におけるコイルの2つの異なる分布を概略的に示す。 本発明の考えられる実施例に従ったポールに関連付けられる二組の磁石を示す。 本発明の考えられる実施例に従ったポールに関連付けられる二組の磁石を示す。 図7および図8の二組の磁石および上記組が動く基準となるコイルの、垂直平面における断面を概略的に示す。 いかなる同調システムも持たないポールの挙動の単純化されたモデルを示す。 同調システムを有するポールの挙動の単純化されたモデルを示す。 ばね力(F)および磁気反発力(F)の、変位(x)に対する推移を示す。 最初の瞬間に瞬時の力の作用にさらされたときの、同調なしの装置(I)および同調された装置(II)(磁気反発による運動)の振幅(変位x)および振動数(時間軸tに沿った振動)の経時的変化を示す。 曲げ角度が小さい場合にポールの延長部が水平変位を受けない地面からの距離を決定するために使用される幾何学的方法を概略的に示す。 曲げ角度が小さい場合にポールの延長部が水平変位を受けない地面からの距離を決定するために使用される幾何学的方法を概略的に示す。 曲げ角度が小さい場合にポールの延長部が水平変位を受けない地面からの距離を決定するために使用される幾何学的方法を概略的に示す。 曲げ角度が小さい場合にポールの延長部が水平変位を受けない地面からの距離を決定するために使用される幾何学的方法を概略的に示す。 図13A〜図13Dに示されたものをいくつかの曲げ角度について確認するために実行される計算を示すグラフであり、角度が大きくなるにつれてゼロ変位の想定が正しくなくなることを示す。 最高部分β・D(H)および下部直径dにおける動作振幅での高さHのポールの直径の、高さに伴う推移を示す図である。 本発明の一実施例に従った第1および第2の磁石の配置を示す。 本発明の一実施例に従った第1および第2の磁石の配置を示す。 本発明の一実施例に従った第1および第2の磁石の配置を示す。 本発明の一実施例に従った第1および第2の磁石の配置を示す。 本発明の実施例に従った発電機の一部の断面側面図である。 図17の実施例の発電機の一部の断面上面図である。 図17および図18の実施例において使用することができる代替的な磁石アセンブリの概略上面図である。 図17および図18の実施例において使用することができる代替的な磁石アセンブリの概略上面図である。
発明の実施例の説明
図1は、本発明の考えられる実施例に従った発電機を概略的に示し、当該発電機は、地面1000から垂直に上向きに延びるポール1の形状の第1の部分を備え、ポール1は、セメント、コンクリートまたはその他の好適な材料で作られることができる固定土台13によって土の中に固定される。本発明の多くの実施例では、ポールは、長手方向軸100を有し、本発明の多くの実施例では、ポール1は、上記長手方向軸に対して実質的に対称である。
図2に示されるように、風の層流1001は、ポールの形状の第1の部分1に当たると一連の渦1002を発生させ、当該一連の渦1002は、ポール1の一方の側と他方の側とで交互に、ポールの各側の連続する渦同士の間の距離1003が一定である状態で発生する。したがって、風の方向の実質的に一定の抗力1004と、風の一般的方向および抗力の方向に対して実質的に垂直な揚力1005とがポール1で生成される。この揚力1005は、渦の開始に対応する頻度で周期的に符号が切り替わり、この力は、一方の側および他方の側の方へのポール1の振動を生じさせる。本発明のこの実施例では、ポール1は円形断面を有するため、風の取込みエネルギの点でのその性能は、風の方向に左右されず、経時的に変化し得る。本発明の他の実施例では、例えば流体の1つの非常に顕著な運動方向がある場合には、ポールは別のタイプの断面を有してもよいが、円形断面がしばしば最も適切な断面であり得る。
渦の出現頻度は、風速に左右される。したがって、ポールのエネルギ取込みを最大化するために、渦がポール1に沿って同期的に出現することが望ましいであろう。ヘルマン指数法則に従って風速が高さとともに増加し、渦の出現頻度が空気とポールとの間の相対速度に左右され(ひいては風速に左右され)、ポールの特徴的寸法(この場合、ポールの直径)にも左右されるとすると、空気とポールとの間の相対速度が高さとともに増加するにつれてポールの直径が高さとともに大きくなることが適切である。図3は、WO−2014/135551−A1に記載されているものに従って、地表面においておよそ60mmの半径(R)を有するポールの場合、当該半径がどのようにして地面から1メートルの高さ(H)でおよそ83mmに増加し、地面から4メートルの高さでおよそ105mmに増加するかを概略的に示す。高さに伴う半径の理想的な増加は、ヘルマン指数の値に左右され、この指数は、周囲の特徴に左右される。氷または芝生を有する平坦な場所ではその値は最小であり、非常に起伏の多い地形または都市ではその値は高くなる。
一方、知られているように、振動の力が要素または物体に印加されると、印加される力が対象の物体の固有振動数に対応する振動数で振動する場合には、対応するエネルギはより吸収される。固有振動数は、要素の密度および剛性などのパラメータに左右される。特定の構成および構造を有する第1の部分またはポール1では、渦が生成されて揚力1005が振動する頻度は、風速に左右される。WO−2012/017106−A1およびWO−2014/135551−A1に示されているように、第1の部分の固有振動数と渦の出現頻度とを同期させることが望ましいであろう。
この渦の出現頻度が所定の取込み要素またはポールでは風速に左右されるとすると、風速に基づいてポールの固有振動数を変化させることが望ましいであろう。
固い棒の場合、その固有振動数は以下の通りである:
ω=(((I*E*K)/d−a(1/2)
式中、Eはヤング率であり、Iは断面慣性モーメントであり、dは長さの単位当たりの棒の密度であり、Kは振動の空間モード(第1のモードおよびその高調波)であり、aは減衰定数である。構造が減衰されればされるほど(言い換えれば、粘性損失、摩擦などの形態でそこからエネルギが抽出されればされるほど)、振動数は低くなる。いかなる構造の固有振動数も、それがさらされる減衰に左右される。その結果、発電機から電力が抽出されればされるほど、例えば構造に張力をかけること、その剛性を増加させることなどによってこれがオフセットされない限り、その固有振動数は小さくなる。
WO−2014/135551−A1には、ポールの構造の一部である圧電材料に積極的に作用することによってこれをどのようにして実現できるかが記載されている。図1に示され詳細が図4に示される発電機は、ポール1に関連付けられる磁石の使用に基づいて固有振動数を適合させるための受動システムを有し、ポール1の土台に対応して、ポール1を取囲む静的構造2が配置されている。図1および図4は、本発明のこの実施例において静的構造2がどのようにしてポール1の下部部分に対応してポール1を取囲む実質的に円筒形の壁21を備えるかを示している。
図1および図4に示されるように、この静的構造2は、発電機の第2の部分を形成し、完全にまたは部分的にポール1を取囲む。ポール1は、比較的剛直な部分11を備え、当該比較的剛直な部分11は、実質的に中空であり、例えば炭素繊維、ガラス繊維、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、玄武岩繊維、バルサ材、アルミニウムおよび/またはチタンなどの軽量材料で作られることができる。材料が電気を通さないことが有利であろう。この剛直な部分は、構造剛性を提供するリブ、ブラケットまたは梁などの内部補強要素11aを含んでもよい。ポールの上端は、好ましくは、例えばキャップによって閉鎖される。
一方、ポール1は、比較的柔軟な部分12を備え、当該比較的柔軟な部分12は、剛直な部分11がその剛性にもかかわらず土台に対して実質的に振動することができるようにポール1を固定土台3に接合するものである。この柔軟な部分12は、振動する態様で横方向に弾性的に変形できることにより剛直な部分も振動することができるタイプの柔軟なロッドであってもよい。柔軟な部分12の下部部分は、静的構造2の土台22に埋め込まれ、その上部部分は、ポールの剛直な部分11内に収容される。図1は、柔軟なロッド12がどのようにして静的構造の土台22を貫通し、また固定土台に埋め込まれるかを示している。しかし、柔軟な部分12のかなりの部分は、上記の揚力により、自由であり、剛直な部分11とともに一方の側および他方の側の方に振動することができる。
図4は、ロッドの形状の柔軟な部分12が5個の磁石リング30を支持し、これらの磁石リング30に対して同軸に5個の磁石リング40があり、5個の磁石リング40は、ポールの柔軟な部分12に対して同軸に静的構造2に取り付けられている。ポール1の柔軟な部分12に取り付けられた磁石30と静的構造40に取り付けられた磁石40とは、互いに反発するように、言い換えれば、磁石の黒色部分がN極を表わし白色部分がS極を表わす図4に概略的に示されるように、同一の符号の極が互いに対向しているように、配置されている。
このように、ポール1の振動が起こると、柔軟な部分12は、一方の側および他方の側の方に曲がり、それによって、柔軟な部分12に取り付けられた磁石30の一部は、静的構造2に取り付けられた磁石40の一部に接近する一方、柔軟な部分12の正反対の側では、磁石30の一部は、磁石40の対応する部分から遠ざかる。磁石30と40との間の反発力は、磁石30と40との間の距離の二乗に反比例する。風が増加すると、ポールの振動運動の振幅は増加する傾向があり、それによって、磁石30および40は、各振動周期の最大接近部分の最中はますます近付く傾向があり、そのため、各振動周期において磁石30と40との間で生成される最大反発力は、それに従って増加する。この反発力の増加により、構造の共振振動数が増加する。このように、磁石30および40を有する図1および図4の発電機の構造こそが、風速が増加したときのポールの共振振動数の自動的な増加(逆の場合も同様)に寄与する。このように、磁石30および40を適切に選択および配置することによって、試行錯誤試験および/またはコンピュータシミュレーションによってできること、すなわち風速に対するポールの固有振動数の自動的な調節を実現することができ、その結果、ポールの固有振動数は常に渦の出現頻度と同調され、それによって、流体の運動からのエネルギの優れた取込みが実現される。言い換えれば、磁石30および40の機能は、ポールの固有振動数と渦の出現頻度との間の自動的な同調を得るというものであり得る。
言い換えれば、例えば、振動するポール1も固定された部分2も、例えば、同一の符号の極が反発する(N極対N極またはS極対S極)ように同軸に配置された、磁石リングまたはリングの形状に配置された個々の磁石の組の形状の磁石を備えている。これにより、ポールの運動を磁気的に制限することが可能になり、振動の振幅が増加するにつれてポールの振動数を増加させることが可能になる。
図16Aは、本発明の一実施例においてこれらの磁石をどのように配置することができるかを示す。磁石は、発電機の垂直な対称軸を取囲むリングの状態で配置され、それによって、磁石40は、静的構造の部分21に配置されて磁石の外側リングを形成し、磁石30は、ポール1の柔軟な部分12に配置されて磁石の内側リングを形成する。磁石40の外側リングは、上下に配置された5個の磁石40に対応する高さを有し、磁石の内側リングは、上下に配置された5個の磁石30に対応する高さを有する。両方のリングにおいて、磁石は、垂直方向にいわゆるハルバッハ配列に従って、すなわち極性が交互になる状態で配置され、そのため、磁石によって生成される磁場は、磁石の2つのリングが互いに対向している側で他方の側よりも強くなる。したがって、ポールの固有振動数の同調への寄与の点で磁石が効率的に使用される。
図16Bは、同様の配置であるが、垂直方向に連なる磁石が3個だけである配置を示す。
図16Cは、図16Bのものに従った配置であるが、磁石が傾斜した態様で配置され、そのため、外側リングも内側リングも円錐台に対応する形状を有する配置を示す。この配置は、柔軟な部分12に特定のトルクを発生させて、それが第1の部分の共振振動の第1のモードとは異なる共振モードに入ることを防止する目的で有用であると考えられる。
図16Dは、図16Cのものと同様の実施例を概略的に示し、相違点は、磁石の各リングが1個だけの磁石に対応する高さTを有していることである。この種類のレイアウトは、図16Cのものよりも製造するのが簡単であり得るが、ハルバッハ効果によって提供される利点を特徴としない。
図4は、側方への柔軟なロッド12の実質的な運動が生じる上部部分に対応して複数のコイル50がどのように静的部分2に取り付けられるかを示している。コイル50の巻きは、水平面に対して平行またはほぼ平行である。図4に示されるように、コイル50は、3つのレベル、すなわち発電機の土台から3つの異なる高さのところに分散されている。これらのコイル50は、強磁性コア51を備え得る。
コイルは、ポール1が振動したときに上記の磁石30のうちのいくつかがコイルの上方および下方を通過するように配置される。図4に示されるように、各コイル50について、コイルの少し上方の高さのところに位置する磁石30と、コイルの少し下方に位置する別の磁石30とがあり、これらの磁石の極性は逆になっており、その結果、コイルが磁石30のうちの1つの上方を通過すると、コイル50は、一方向(例えばN−S)に配向された磁場を一度通過し、反対方向(S−N)に配向された磁場を一度通過する。それは、図4におけるコイルおよび磁石の対のうちの1つに対応して概略的に示されている。変化する磁場をコイルが通過することにより、コイル内に起電力または電位が生じ、当該起電力または電位は、図4に概略的に示される電力システム60によって収集および適合され得る。
言い換えれば、巻きが起電力を生成して電力を発生させるようにするために、いくつかのレベルの磁石リング30(またはリングの形状に配置された個々の磁石の組)が柔軟なロッド12に配置されている。磁石リング30のレベルの数は、コイル+1のレベルの数に等しい(図4では、3つのレベルのコイル50に関連付けられる4つのレベルの磁石リングがある)。このように、磁石リングの運動は、コイル内の力線の方向および意味の変化を生じさせる。磁石リングの各レベルは、磁気の観点から、その隣接するレベルに対して対抗することになる。すなわち、図4に概略的に示されているように、磁石リングのレベルのうちの1つの最も外側の部分がS極である場合、その隣接するレベルは最も外側の部分にN極を有し、逆の場合も同様である。
図4は、柔軟な部分12に取り付けられた支持構造13に磁石30がどのように取り付けられるか、および、コイル50がどのように静的構造2自体に取り付けられるかを概略的に示している(図5も参照)。コイル50をポールに取り付けることも可能であろうが、現実的な観点から、コイル50を固定された部分に取り付けて、発生した電力を伝送することになっている外部ネットワークへの接続を容易にし、それによって導体の疲れ破壊のリスクを減らし、エネルギを排出して、不必要な粘性損失を回避することが好ましいであろう。コイル50によって発生したエネルギは、例えばインバータなどを含み得るパワーエレクトロニクスシステム60によって適切に整流および調整することができ、伝導システム61は、発生した電力を排出することができる。
図6は、コイルのあらゆるレベルに図4における3つのレベルのコイル50があり、コイルが2つの同心リングの状態で配置されている代替的な構成を示す。リングの数、コイルのサイズなどは、発電機の最適なまたは少なくとも許容できる性能を実現する目的で、発電機のサイズ、振動している間の柔軟な部分の横方向の変位などの側面に応じて当業者が選択することである。
図7、図8および図9は、本発明のいくつかの実施例において上記の支持体13に取り付けられた磁石をどのようにしてあらゆるレベルにおいて複数の同心リング30,31および32の形状で配置することができるかを概略的に示す。図9は、図7および図8に示される二組の磁石の垂直断面図であり、一方の組は、他方の組の上方に配置され、コイル50が収まる間隙によって切り離されている。示されるように、これら2つの組が垂直方向に互いから特定の距離のところに設置されることでセパレータ空間が確立され、当該セパレータ空間では磁場の極性または方向の3つの変化が各コイルで起こる。したがって、コイル50が振動運動により上記空間を通過すると、コイルは、複数回極性を変化させる磁場にさらされることになる。発生する電流が、コイルがさらされる磁場の変化に左右されるとすると、この磁場の高頻度の変化は、電流の発生に有益である。
本発明のいくつかの実施例では、例えば所与の空間内で磁場の極性/方向の変化の回数を増加させるために力線を好適な態様で実施して、ポールの振動周期中にコイル50がさらされる磁場の方向の変化の回数を最大化するために、柔軟なロッド12に取り付けられた磁石30,31および32には強磁性材料が取り付けられていてもよい。
前述したことに続いて、図1および図4からの実施例のような本発明の実施例では、静的部分の上部部分は、いかなるベアリングまたは減速ギヤボックスも使用することなくエネルギを生成するように設計された非従来的なオルタネータのステータの機能に対応する機能を有し、ロッド12が曲げられる方向にかかわらず電力を生成することができる。
図4は、磁石がどのようにして合計5列で取り付けられるかを示し、そのうちの上4つの列はコイル50との相互作用により発電に寄与するのに対して、上4つの列および最も下の列は両方とも風速に対する発電機の自動同調に寄与する。
図10Aおよび図10Bは、いかなる同調システムも持たないポールの挙動(図10A)および本発明の考えられる実施例に従った同調システムを有するポールの挙動(図10B)を概略的に示す。
同調機構の目的は、流体の速度に従って機器の固有振動数を変更することである。装置が同調システムを持たない場合、その運動は、減衰単調和振動子(a)の運動としてモデル化することができる(図10A)。
式中、mはその質量であり、cは装置自体の構造減衰、他の損失および電気エネルギに変換される機械的エネルギを含む減衰定数であり、kは弾性ロッドの弾性定数である。この場合、機器の固有振動数は以下の通りである。
渦が発生するとして、振動するポールが、(揚力係数の値が一定であると考えられる場合に振動数の二乗に比例する)最大値Fを有する正弦波力F、遅延φおよび振動数w=2・π・f(w[rad/s],f[Hz])によって影響を受ける場合、運動は、強制減衰調和振動子の運動としてモデル化することができる。
振動数wが機器の固有振動数wと一致する場合、後者は共振状態になり、流体からエネルギを吸収することができる能力が著しく向上する。
装置が(第1の振動モードにおいて)固有振動数を1つだけ有しているとすると振動数wは原理上は流体の速度に比例するので、装置が動作するであろう速度は1つだけになる。しかし、風力発電機などの発電機は、稼働できる時間数/年数が増えれば増えるほど収益が上がるであろう。前述したように、カルマン渦に基づく機器がその共振状態を維持することができる風速の範囲は小さい(ロックインという空気力学的現象)が、これは、ある程度競争力のある風力発電機にとって望ましいものよりもはるかに小さい。
この風速の範囲を大きくすることができるようにするために、装置の振動数を変更する同調機構を組み入れることができる。したがって、ポールは、高速の風速が存在する状態で、言い換えれば、渦の出現頻度の増加が存在する状態で、高頻度で振動することになる。
図10Bの配置は、反発モードにおける二対の磁石を追加した点で図10Aの配置とは異なっている。上記モデルの運動は、以下の式によって表わすことができる。
式中、bは(磁性のクーロンの法則)、透磁率の逆数および磁気質量の積を含み、dは磁石の各対の間の静止距離である。
図11に示されるように、ロッドの変形によって質量に生成されるばね力Fの、変位xに伴う推移と、二対の磁石によって生成される連携力Fの、変位xに伴う推移とは非常に異なっている。分かるように、および前述したように、質量(ポール)が曲げゼロの中立位置に近付くにつれて、ばね力は磁力に対して優勢になる。変位が増加するにつれて、その影響は等しくなり始め、高変位では、優勢な力は磁気由来である。
これにはいくつかの意味合いがある。
曲げゼロの中立位置を通過するときの振動するポールの運動エネルギは、どちらの場合にもその質量およびその速度の二乗に左右される。その変位が最大であるとき、蓄えられた位置エネルギはそれほどでもない。図10Aに示される例では、位置エネルギは弾性位置エネルギだけであり、図10Bに示される例では、位置エネルギは、弾性の性質も磁気的性質も有するが、相違点は、磁気由来の位置エネルギが弾性位置エネルギの場合のように変位の二乗ではなく三乗とともに増加することである。図12に示されるように、変位が大きい減衰単調和運動(I)と比較して、磁気反発による運動(II)の軌道は、その振動数が増加する。ほとんど全ての位置エネルギが弾性ロッドによって蓄積される、変位が小さい状態(グラフの右側)では、軌道は両方ともよく似たサイズの期間を有する。
図17は、本発明の別の実施例に従った発電機の一部を示す。ここでは、第1の部分は、概して、図1に示されるように成形され、柔軟な部分12を含み得る。図17の実施例では、この柔軟な部分は、発電機アセンブリによって取囲まれ、当該発電機アセンブリは、コイル50および500を含む固定された第1の発電機モジュール200と、第1の部分1の長手方向軸100に平行に、すなわちこの実施例では垂直方向に動かせる第2の発電機モジュール400とを備える。第2の発電機モジュール200は、積層されてリング状に配置された複数の磁石300を備え、第1の発電機モジュールは、第2の発電機モジュール400の外側の磁石を取囲むコイル50と、第2の発電機モジュール400内の磁石300によって取囲まれるコイル500とを備える。また、コイルは、磁場を集中させるために、501で概略的に示される鉄または強磁性要素を備え得る。当該技術分野において公知であるように、垂直方向への磁石300の動きは、コイルに起電力を発生させる。
第2の発電機モジュールは、磁石300の上に上部環状フレーム部材602を備え、磁石300の下に下部環状フレーム部材604を備える。したがって、第2の発電機モジュールは、第1の発電機モジュールのコイル50と500との間で垂直方向に動くように配置されたある種のピストンであると考えることができる。
同様に、第1の発電機モジュールは、2つの環状フレーム部材601および603を備える。上記環状フレーム部材601の上部は、図18に示されるロッド状の要素または接続部材605によって第2の発電機モジュールの上部環状フレーム部材602に取り付けられているのに対して、第1の発電機モジュール200の下部環状フレーム部材603は、同様のロッド状の部材608によって第2の発電機モジュールの下部環状フレーム部材604に取り付けられている。これらのロッド状の部材は、例えば、金属、炭素繊維、または十分な牽引および疲労耐性を特徴とするその他の材料でできていてもよい。
図18は、どのようにしてロッド部材605の一端が第1の発電機モジュールの環状フレーム部材601に取り付けられ、他端が第2の発電機モジュールの環状フレーム部材602に取り付けられるかを概略的に示す。環状フレーム部材602には3つの開口607が設けられており、上記開口により、対応するロッド状の部材605は環状フレーム部材602を貫通することができ、上記開口は、ロッド状の部材605と環状フレーム部材602との間で垂直方向の変位を可能にする垂直方向の伸びを有する。下部環状フレーム部材603および604に対応して、同様のロッド状の部材608および開口609が設けられている。
図18には、環状フレーム部材601および環状フレーム部材602のそれぞれへのロッド状の部材605の接続点605Aおよび605Bがどのようにして第2の発電機モジュールの対称軸606(この実施例では、この対称軸は、第1の部分1の対称軸100と位置合わせされる)に対して水平面において角度αだけ隔てられるかが概略的に示されている。この場合、この角度は、およそ120°である。取付点のこの実質的な離隔は、以下の点で有利であろう。すなわち、当該離隔により、比較的剛直な接続部材605、例えば金属または炭素繊維ロッドまたは棒の使用が可能になり、第1の部分の長手方向軸に垂直な平面に実質的に固定された第1の発電機モジュールおよび第2の発電機モジュールの相対的位置を維持することに役立つことができ、それによって、第1の発電機モジュールと第2の発電機モジュールとの間の接触を防止しながら同時に第1の部分の上記長手方向軸に平行な第1の発電機モジュールに対する第2の発電機モジュールの十分な大きさの動きを可能にするという点である。
図18ではロッド状の部材は3つだけ示されているが、その他の好適な数のロッド状の部材が使用されてもよく、環状フレーム部材への取付点の角度配置は、当業者によって好ましいように選択可能である。
図17は、第2の発電機モジュール400の下方に配置された磁石220のリングと第2の発電機モジュールの下部に配置された磁石420のリングとの間の反発により第2の発電機モジュールがどのようにして空中に吊り下げられるまたは浮かんでいるかを示している。したがって、これらの磁石220と420との間の相互作用は、重力による力に対して第2の発電機モジュールを上向きに付勢する。一方、本発明のこの実施例では、第1の発電機モジュールに関連付けられる磁石460および第2の発電機モジュールの上部の第2の発電機モジュール200に関連付けられる磁石260は、第2の発電機モジュールを下向きに付勢する。本発明のいくつかの実施例では、磁石をばねと置き換えてもよく、および/または、第2の発電機モジュールの上部に磁石は存在しない。なぜなら、いくつかの実施例では、重力だけが第2の発電機モジュールを下向きに付勢する働きをし得るからである。
一方、第2の発電機モジュール400の上部では第2の発電機モジュール400にさらなる磁石702または703が取り付けられ、当該さらなる磁石702または703は、第1の部分、この場合にはポール1の柔軟な部分12に取り付けられた対応する磁石700または701と相互作用するように配置される。より具体的には、これらの磁石700または701は、柔軟な部分12に取り付けられたフレーム705上に配置され、当該フレームは、複数のアーム(図19Aおよび図19Bに示される実施例では3つのアーム)を備える。図19Aでは、フレームのアームの端部に対応して、球形または部分的に球形の磁石700が配置されている。図19Bには、磁石701が水平面においてアームに沿って延びるストリップ状の形状を有する代替的な実施例が示される。図17には、対応する球形の形状702またはストリップ状の形状703を有する磁石がどのようにして第2の発電機モジュール400の上部に配置されるかが概略的に示されている。
図17は、中立位置における柔軟な部分12、すなわち垂直軸100に沿って垂直に延在する柔軟な部分12を示す。ここでは、フレーム705に取り付けられた変位する磁石700(または701)は、第2の発電機モジュール400の上部に配置された変位した磁石702(または703)の近くにあり、それによって、第2の発電機モジュールを下向きに付勢している。柔軟な部分12を含む第1の部分1の振動運動中は、変位する磁石700/701と変位した磁石702/703との間の距離は、周期的に増加したり減少したりする。一方、磁石220と420と(および/またはばね)の間および任意に磁石260と460と(および/またはばね)の間の相互作用により第2の発電機モジュールが吊り下げられる態様ならびに重力により、第2の発電機モジュールは、上下に振動し得る。第1の部分1の各振動周期中に、変位する磁石700/701と変位した磁石702/703との間の相互作用は、第2の発電機モジュール400にインパルスを繰返し提供し、それによって、第1の部分1から第2の発電機モジュール400にエネルギが伝達され、振動を開始して振動し続けることになり、それによって、この振動がコイル50および500に対して磁石300を変位させ、電気エネルギが発生する。
この配置は、渦によって生じる第1の部分の振動運動から電気エネルギを発生させるための適切な選択肢であることが分かった。また、記載されている実施例は、可動部分同士の間に摩擦がなく、潤滑を必要とするころ軸受がないという点で特に有利であると考えることができる。第1の発電機モジュールと第2の発電機モジュールとを物理的に相互接続するための、例えばチタン、鋼または炭素繊維からなる要素の使用は、適切かつ耐性のある解決策であり得て、摩耗による部品の交換を必要とせず、また潤滑を必要とせずに長期間にわたる動作を可能にする。第1の部分の振動数よりも高い振動数で第2の発電機モジュールを振動させることができるという事実は、第1の部分の振動によって表わされるエネルギの、電気エネルギへの変換効率の向上に有用であろう。
変位した磁石および変位する磁石の記載されている配置は、以下の点でも特に有利であると考えることができる。すなわち、変位する磁石の横方向の変位が暗に意味するのは、変位する磁石と変位した磁石との間の反発力が高い期間がかなり短く、それによって、第1の部分から第2の発電機モジュールへのエネルギの伝達が短期間でインパルスのような態様で行われることであるという点である。第2の発電機モジュールの振動は、一方ではこのインパルス、すなわち第1の部分から受取られるエネルギによって決定され、第2の発電機モジュールの質量、コイルからの電力の抽出により起こる減衰、接続部材105の剛性、ならびに磁石220/420および260/460による反発力によって決定される。
他方では、上記のように、WO−2012/017106−A1は、空気の速度が高さとともに増加するというヘルマン指数法則を導入して高さとともにポールの直径を大きくすることを提案している。このように、渦は、ポールの全てのセクションにおいて同期的に生成され得る。しかし、WO−2012/017106−A1は、ポールのまさに運動に起因するポールに対する空気の相対速度の変化を考慮に入れていない。
特定の高さで発生した渦が異なる高さで発生した渦によって完全にまたは部分的に相殺されることのないように、発生した渦がポールの長さ全体にわたって同期的に作用するように、ポールの形状は注意深く設計されるべきである。ポールの形状が適切なまたは最適な性能を有するようにするために、装置の動作領域における空気速度プロファイルを検討することが必要であるだけでなく、ポールの振動が空気とポールとの間の相対速度に影響を及ぼすものとしてポール自体の振動を考慮に入れることも必要である。
前述したように、本発明の多くの実施例では、ポールは、弾性ロッド12によって支えられるまたは支持される剛直な要素11を備え、当該弾性ロッド12は、本発明のいくつかの実施例では、一定の断面を有し、長手方向に等方性であると考えることができる。そうであれば、径方向平面X−Yのうちのいずれかにおけるその自由な上端(すなわち、ロッドの変形が剛直な要素への埋め込みによって制限されない領域の上端)の位置A(図13Aおよび図13Bを参照)は、以下のように計算することができる。
式中、Lはロッドの変形可能な領域(すなわち、土台または剛直な部分に埋め込まれないロッドの部分)の長さであり、θは垂直面に対する屈曲角である。
図13Cおよび図13Dは、上端が弾性ロッドの自由な上端と一致し、垂直面に対して角度θを有する状態で(図13Dを参照)、長さlを有する線分AA′をどのようにして引くことができるかを示す。A′の位置は、以下の式によって得られる。
屈曲角θが十分に小さい場合、ロッドの振動中に最小になるA′の変位でのlの値はl≒L/2になることを観察することができる(図14を参照)。この点の屈曲に対してそれが「不動である」ものとして、その位置においてフォンカルマンの式を適用することができる。ポールの直径dは、振動によって生じるその変位が無視できるほどのものである点、すなわちロッドの柔軟な部分の高さの半分の高さのところにおける設計パラメータとして設定することができる。
yの任意の値についてこの式を一般化できるようにするために、任意の高さ(∀y)において、装置が動作するレイノルズの範囲内で、ストローハルの値は、およそ一定であり、y=L/2であるときにとる値と同一であると想定することができる。渦の出現頻度が任意の高さにおいて一定のままであることを目的として設定することができる。
式中、νγ(y)は可動ポールに当たる空気の相対速度(i)である。
この相対速度は、2つの成分を有し、一方の成分は、地面に対する空気の絶対速度であり、他方の成分は、ポールの振動によって引き起こされるポールに対する速度である。明らかに、振動の平均速度は、期間によって除算される(またはその逆数である振動数によって乗算される)振動の最大振幅の4倍である。
X(y)は各々の高さyにおける振動の振幅である。式h)にi)を代入して二乗すると、以下が得られる。
それをg)の二乗に等しくすると、以下が得られる
合計高さHおよび点X(H)=β・D(H)における直径のβ倍の最上部部分における最大振動の「名目」振幅の装置では、ポールが完全に剛直であると考えられることを考慮に入れて、以下が得られる。
これをy=Hである場合の式k)に適用すると、以下が得られる。
これを式l)およびk)と組み合わせると、以下が得られる。
最終的に、以下のようになる。
この式は、空気速度プロファイルおよびポール自体の振動を考慮に入れた、同期的にその全長にわたって渦を発生させるポールの特徴的寸法の変化を表わす。
ν(y)(y=L/2、y=H、または0とHとの間に含まれるその他の値)を計算するために、高さに伴う空気の速度の分布をさまざまな忠実度で表現しようとする式を導入することができる。典型的には、中立の大気ではヘルマン指数法則を導入することができ、中立の大気、安定した大気および不安定な大気では、モニン・オブコフの相似則に関連した公式を導入することができる、などである。
図15は、最上部部分β・D(H)および下部直径dにおける動作振幅での高さHのポールの直径の、高さに伴う推移を概略的に示す。
直径dは、ポールの残部の直径(または特徴的寸法)の推移を表わすのに有用な数学的アーチファクトであるが、ポールの剛直な要素が実際に高さy=L/2のところにそのように、すなわち物理的に存在する必要はない。
「第1の発電機モジュール」および「第2の発電機モジュール」という表現は、コイルに対する磁石同士などの間の相対的変位によって運動エネルギを電気エネルギに変換することを担うアセンブリの、固定部分および可動部分などの異なる部分に言及するために使用されている。「モジュール」という語の使用は、発電機の特にモジュール式の特徴を表わすことを意図したものではない。
本文中、「磁石」という語は、一般に永久磁石を指すが、当業者によって容易に理解されるように、電磁石も適宜使用されてもよい。
本文中、「備える(comprises)」という語および(「備えている(comprising)」などの)その変形体は、除外的であると解釈されるべきではなく、すなわち、他の要素、ステップなどの可能性が本明細書に含まれることを除外するものではない。
一方、本発明は、記載された具体的な実施例に限定されるものではなく、例えば特許請求の範囲から得られるものの範囲内で(例えば、材料、寸法、構成要素、構成などの選択に関して)当業者が実施できる変形例も含む。

Claims (31)

  1. 発電機であって、
    第1の端部および第2の端部を有する第1の部分(1)を備え、前記第1の端部は、固定点に固定されるように構成され、前記第1の部分が前記固定点に対して振動運動を行なうことができ、かつ、前記振動運動が横方向の振動であるように、前記第2の端部は、前記第1の端部の上方にあり、かつ自由であり、前記第1の部分(1)は、流体内に位置するように構成され、前記流体が動くと前記流体内に渦を発生させ、前記第1の部分(1)に揚力を発生させて、前記固定点に対する前記第1の部分(1)の前記振動運動を生じさせるように構成され、前記振動運動は横方向の振動であり、かつ振幅を有し、前記発電機はさらに、
    前記第1の部分(1)を少なくとも部分的に取囲む第2の部分(2)を備え、
    前記発電機は、前記第1の部分(1)と前記第2の部分(2)との間に磁気反発力を生じさせる磁場を発生させるためのシステムを備え、前記磁気反発力は、前記第1の部分(1)の前記振動運動によって変化し、前記第1の部分(1)の前記振動運動の前記振幅が増加すると増加する最大値を有し、前記発電機は少なくとも1つのコイル(50,500)を含み、前記第1の部分(1)の振動運動が前記少なくとも1つのコイル(50,500)に起電力を生じさせるように、前記少なくとも1つのコイル(50,500)が構成され、
    磁場を発生させるための前記システムは、前記第1の部分(1)に接続される少なくとも1つの第1の磁石(30)と、前記第2の部分(2)に接続される少なくとも1つの第2の磁石(40)とを備え、
    前記少なくとも1つの第1の磁石(30)および前記少なくとも1つの第2の磁石(40)は、互いに反発するように配置され、前記第1の部分の前記振動運動が生じると前記振動運動に従って前記少なくとも1つの第1の磁石と前記少なくとも1つの第2の磁石との間の距離が変化するように配置され、
    前記発電機は、磁石のサブシステム(30,31,32,300)を備え、前記発電機は、前記第1の部分(1)の前記振動運動が、前記磁石のサブシステム(30,31,32,300)と前記少なくとも1つのコイル(50,500)との間に相対的変位を生じさせて、前記少なくとも1つのコイル(50,500)に前記起電力を発生させるように構成される、発電機。
  2. 前記少なくとも1つの第1の磁石(30)は、少なくとも2つの直径方向に沿って対向する部分を備え、前記少なくとも1つの第2の磁石(40)は、前記少なくとも1つの第1の磁石(30)の前記少なくとも2つの直径方向に沿って対向する部分に対向する少なくとも2つの正反対の部分を備える、請求項に記載の発電機。
  3. 前記少なくとも1つの第1の磁石は、少なくとも1つのリング(30)として構成される、請求項に記載の発電機。
  4. 前記少なくとも1つの第2の磁石(40)は、少なくとも1つのリングとして構成される、請求項またはに記載の発電機。
  5. 前記発電機の土台は、前記固定点を有し、前記少なくとも1つの第1の磁石(30)は、前記発電機の前記土台から異なる高さのところに配置された複数の磁石(30)を備え、前記少なくとも1つの第2の磁石(40)は、前記発電機の前記土台から前記異なる高さのところに配置された複数の磁石(40)を備える、請求項のいずれか1項に記載の発電機。
  6. 前記少なくとも1つの第1の磁石(30)は、第1の複数の磁石(30)を備え、前記第1の複数の磁石(30)は、実質的に互いに隣接して配置され、前記第1の複数の磁石(30)によって発生する磁場が、前記少なくとも1つの第2の磁石(40)に対向する前記磁石の側で反対側よりも強くなるような極性で配置され、および/または
    前記少なくとも1つの第2の磁石(40)は、第2の複数の磁石(40)を備え、前記第2の複数の磁石(40)は、実質的に互いに隣接して配置され、前記第2の複数の磁石(40)によって発生する磁場が、前記少なくとも1つの第1の磁石(30)に対向する側で反対側よりも強くなるような極性で配置される、請求項のいずれか1項に記載の発電機。
  7. 前記少なくとも1つの第1の磁石(30)および前記少なくとも1つの第2の磁石(40)は、前記第1の部分の長手方向軸に対して傾斜した態様で配置される、請求項のいずれか1項に記載の発電機。
  8. 前記第1の部分は、前記振動運動の前記振幅が少なくとも特定の速度範囲内で前記流体の速度とともに増加するように配置される、請求項1〜のいずれか1項に記載の発電機。
  9. 前記少なくとも1つの第1の磁石と前記少なくとも1つの第2の磁石との間の前記反発力は、前記第1の磁石と前記第2の磁石との間の前記距離の二乗に反比例し、前記流体の速度が増加すると、前記振動運動の前記振幅は増加する傾向があり、それによって、前記磁石は、前記振動運動の各振動周期の最大接近部分において近付く傾向があり、それによって、各振動周期において前記少なくとも1つの第1の磁石と前記少なくとも1つの第2の磁石との間に生じる最大反発力は、それに従って増加し、それによって、前記反発力の前記増加は、前記第1の部分の共振振動数を増加させ、それによって、前記発電機の構造は、前記流体の前記速度が増加したときの前記第1の部分の前記共振振動数の自動的な増加に寄与する、請求項のいずれか1項に記載の発電機。
  10. 前記第1の部分は、相対的に剛直な部分(11)と、前記固定点に固定された別の相対的に柔軟な弾性部分(12)とを備え、その結果、前記相対的に柔軟な弾性部分の柔軟性および弾性により、前記第1の部分は、前記固定点に対する振動運動を行なうことができる、請求項1〜のいずれか1項に記載の発電機。
  11. 前記磁石のサブシステムは、前記少なくとも1つの第1の磁石(30)を含む、請求項に記載の発電機。
  12. 前記磁石のサブシステム(30,31,32,300)は、複数の磁石を備え、前記複数の磁石は、前記振動運動中に前記第1の部分(1)が中立位置から傾斜した位置に移動すると、前記少なくとも1つのコイルが磁場の少なくとも1つの方向変化にさらされるように配置される、請求項に記載の発電機。
  13. 前記複数の磁石は、磁場の複数の方向変化にさらされるように配置される、請求項12に記載の発電機。
  14. 前記磁石のサブシステムは、前記発電機の土台から異なる高さのところに配置された少なくとも二組の磁石を備え、磁石の各組は、複数の磁石リング(30,31,32)を備え、前記複数の磁石リング(30,31,32)は、少なくとも1つの方向変化を径方向に有する磁場が前記磁石の組の間に確立されるように、前記第1の部分(1)の周囲に同軸に配置される、請求項12または請求項13に記載の発電機。
  15. 少なくとも2つの方向変化を径方向に有する磁場が前記磁石の組の間に確立される、請求項14に記載の発電機。
  16. 少なくとも4つの方向変化を径方向に有する磁場が前記磁石の組の間に確立される、請求項15に記載の発電機。
  17. 前記コイルは、前記第2の部分(2)に配置され、前記磁石のサブシステムは、前記第1の部分(1)に配置される、請求項15のいずれか1項に記載の発電機。
  18. 前記磁石のサブシステム(300)と前記少なくとも1つのコイル(50,500)との間に前記相対的変位を生じさせるために、第1の発電機モジュール(200)と、前記第1の部分(1)の長手方向軸(100)と平行に前記第1の発電機モジュール(200)に対して動かせる第2の発電機モジュール(400)とを備える発電機サブシステムを備え、前記少なくとも1つのコイルは前記第1の発電機モジュール(200)に含まれ、前記磁石のサブシステムは、前記第2の発電機モジュール(400)に含まれる、請求項に記載の発電機。
  19. 前記第1の発電機モジュール(200)は、固定された発電機モジュールである、請求項18に記載の発電機。
  20. 前記第2の発電機モジュール(400)は、複数の接続部材(605)によって前記第1の発電機モジュール(200)に接続され、前記複数の接続部材(605)は、前記第1の部分(1)の前記長手方向軸(100)と平行な前記第2の発電機モジュール(400)の動きを可能にし、前記第2の発電機モジュール(400)が前記第1の発電機モジュール(200)と接触することを防止するように配置される、請求項18および19のいずれか1項に記載の発電機。
  21. 前記第2の発電機モジュール(400)は、磁石(220,420)および/またはばねを備える第1の付勢手段によって第1の方向に付勢され、前記第1の方向は、前記第1の部分(1)の前記長手方向軸(100)と平行である、請求項1820のいずれか1項に記載の発電機。
  22. 前記第1の部分(1)の前記振動運動中に、前記第1の部分の前記長手方向軸(100)と平行に前記第2の発電機モジュールを変位させるように前記第2の発電機モジュール(400)に対して力がかけられるように前記発電機が構成され、前記力は、前記第1の部分(1)の前記振動運動中に変化する、請求項1821のいずれか1項に記載の発電機。
  23. 前記第1の部分の前記振動運動の結果として前記第2の発電機モジュール(400)の振動運動が生じるように配置され、前記第2の発電機モジュール(400)の前記振動運動は、前記第1の部分(1)の前記長手方向軸(100)と平行な方向であり、前記第1の部分(1)の前記振動運動の振動数よりも高い振動数を有する、請求項1822のいずれか1項に記載の発電機。
  24. 前記第1の部分(1)は、第1の質量を有し、前記第2の発電機モジュール(400)は、前記第1の質量よりも実質的に小さな第2の質量を有する、請求項1823のいずれか1項に記載の発電機。
  25. 前記第2の部分は、前記磁石のサブシステム(300)と前記少なくとも1つのコイル(50,500)との間に前記相対的変位を生じさせるために、第1の発電機モジュール(200)と、前記第1の発電機モジュール(200)に対して動かせる第2の発電機モジュール(400)とを備え、前記第2の発電機モジュール(400)は、前記第1の部分(1)の前記振動運動の振動数とは異なる振動数で前記第1の発電機モジュール(200)に対して振動することができるように、前記第1の発電機モジュール(200)によって吊り下げられる、請求項に記載の発電機。
  26. 前記第2の発電機モジュール(400)は、前記第1の部分(1)の前記振動運動中に前記第1の部分によって繰返し起電力を生じさせるように配置される、請求項25に記載の発電機。
  27. 前記第2の発電機モジュール(400)は、前記第1の部分(1)と前記第2の発電機モジュール(400)との間の磁気的相互作用によって、前記第1の部分(1)の前記振動運動中に前記第1の部分によって繰返し起動されるように配置される、請求項26に記載の発電機。
  28. 前記第1の部分は、前記第1の部分が前記振動運動をしていないときに概して鉛直に延在する長手方向軸(100)を有し、前記第2の発電機モジュール(400)は、鉛直に振動するように配置される、請求項2527のいずれか1項に記載の発電機。
  29. 前記第1の部分(1)は、振動運動するポールを備え、前記第2の部分(2)は、前記ポールの土台に対応して設けられる静的構造を備え、前記ポールの前記土台は前記発電機の土台に対応する、請求項1〜28のいずれか1項に記載の発電機。
  30. 前記反発力の増加は、前記第1の部分(1)の共振周波数を増加させる、請求項1〜29のいずれか1項に記載の発電機。
  31. 発電機を風速と同調させるための方法であって、前記発電機は、第1の端部および第2の端部を有する第1の部分(1)を備え、前記第1の端部は固定点に固定され、前記第2の端部は前記第1の端部の上方にあり、かつ自由であり、前記第1の部分(1)は、流体内に位置するように構成され、前記流体が動くと前記流体内に渦を発生させ、前記第1の部分(1)に揚力を発生させて、前記固定点に対する前記第1の部分(1)の振動運動を生じさせるように構成され、前記振動運動は、横方向の振動であり、前記発電機はさらに、前記第1の部分を少なくとも部分的に取囲む第2の部分(2)と、少なくとも1つのコイル(50,500)とを備え、前記第1の部分(1)の前記横方向の前記振動運動が前記少なくとも1つのコイル(50,500)に起電力を生じさせるように、前記少なくとも1つのコイル(50,500)が構成され、
    前記方法は、互いに反発するように少なくとも1つの第1の磁石(30)および少なくとも1つの第2の磁石(40)を前記第1の部分(1)および前記第2の部分(2)にそれぞれ配置するステップを備え、前記第1の部分(1)および前記第2の部分(2)の間の反発力は、前記第1の部分(1)の前記振動運動に従って変化し、前記第1の部分(1)の前記振動運動の振幅が増大したときに増大する最大値を有し、それにより、前記反発力の増大が前記第1の部分(1)の共振周波数を増大させて前記第1の部分の固有振動数が前記風速によって調整される、方法。
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