JP2014510953A - コンタクトレンズを形成するための組成物 - Google Patents

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Abstract

コンタクトレンズを形成するための、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成するための組成物であって、1個の第1のエチレン性不飽和基エチレン性不飽和基を有する少なくとも1種の第1のビニルモノマー又はマクロマー、及び1個の第2のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種の第2のビニルモノマー又はマクロマーを含む組成物が記載されるが、ここで第1及び第2のエチレン性不飽和基は、互いに異なり、そしてこの組成物は更に、上記と同義の第1及び第2のエチレン性不飽和(重合性)基の一方に対して1.0未満の選択された共重合反応速度パラメーターrを持つ、少なくとも2個のエチレン性不飽和(重合性)基を持つ架橋剤を含む。

Description

本発明は一般に、眼内レンズ又はコンタクトレンズのような眼用レンズを形成するための、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成するための組成物であって、1個の第1のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種の第1のビニルモノマー又はマクロマー、及び1個の第2のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種の第2のビニルモノマー又はマクロマーを含む組成物に関するが、ここで第1及び第2のエチレン性不飽和基は、互いに異なり、そしてこの組成物は更に、上記と同義の第1及び第2のエチレン性不飽和(重合性)基の一方に対して1.0未満の選択された共重合反応速度パラメーターrを持つ、少なくとも2個のエチレン性不飽和(重合性)基を持つ架橋剤を含む。
発明の背景
数多く経済的に生産することを目的とする、眼用レンズ、好ましくはコンタクトレンズ、そして特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズは、好ましくは剛性成形型を使用するいわゆるモールド法又はフルモールド法により生産される。この方法において、レンズは、2個の型半分の間のその最終形状として生産されるため、続くレンズ表面の機械加工もエッジの機械加工も必要としない。このような成形方法は、例えば、WO-A-87/04390、EP-A-0367513又はUS-A-5894002に更に詳細に記載されている。
既知の成形方法では、生産されるコンタクトレンズの形状は、2個の型半分の2個のレンズ形成表面の間の型穴により画定される。コンタクトレンズのエッジも同様に成形型内に形成され、そしてエッジの形状は、レンズ形成材料の重合及び/又は架橋に使用されるUV光の空間的制限により画定される。
コンタクトレンズ、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを生産するために、第1工程で通常特定量の流動性レンズ形成材料を雌型中に導入する。次に雄型半分を定位置に置くことにより成形型を閉じる。続いてUV光での照射及び/又は加熱を利用してレンズ形成材料の重合及び/又は架橋を行う。この方法では、型穴中のレンズ形成材料及びあふれた過剰材料(又はいわゆるリザーバー)が硬化するか、又は型穴中のレンズ形成材料だけが硬化し、一方あふれた過剰材料は「流出物(flash)」のまま残るかのいずれか又は両方である。過剰材料からレンズを欠陥無く分離するために、2個の型半分が互いに接触するゾーンにおいて、あるいはレンズ形成材料の重合及び/又は架橋に使用されるUV光の空間的制限を画定するゾーンにおいて、過剰材料の良好な密封又は排出が達成される必要がある。
レンズが形成された後、成形型を分解してレンズを取り出す。検査、抽出、水和、表面処理及び滅菌のような追加の処理工程を、最後に包装前のレンズに実施してもよい。
レンズ形成材料を重合及び/又は架橋すると、収縮が起こることがあり、そしてこれが最終レンズにストレスをもたらすか、かつ/又は成形プロセス中に型表面からのレンズ形成材料の剥離をもたらすことがあり、そして不均一なレンズ表面が生じることがある。レンズ形成材料の硬化における(即ち、重合及び/又は架橋における)収縮の問題は、当該分野において知られており、以下のような様々な技術的解決策により対処してきた:
US 4,197,266は、眼用レンズを形成するための方法及び装置を開示しており、この装置は型穴を形成するように協働する第1及び第2の型表面を含んでいる。組立てられた成形型は更に、型穴と接続する環状リザーバーを含む。動作中、該リザーバーは、レンズ形成材料をレンズの型穴に供給することにより、硬化によるレンズ材料の収縮を補う。詳しくは、リザーバーには一定体積のレンズ形成材料が入り、そしてこの材料は、ポリマー形成反応中、型穴中のレンズ形成材料よりも長く流動性状態で保持される。
US 4,565,348は、ソフトコンタクトレンズを注型成形するための雄型部分及び雌型部分を含むプラスチック成形型組立体を開示しているが、ここで重合収縮の補償は、1つの柔軟性成形型部分及び1つの剛性成形型部分を備えることにより実現する。
US 4,955,580は、重合により収縮する重合性モノマー組成物からコンタクトレンズを注型成形するためのポリオレフィン成形型を開示しているが、ここで該成形型は、雄型半分及び雌型半分を含み、そして少なくともその一方は、レンズ状表面に相当する表面を備えるように形作られた柔軟性ダイヤフラム部を有しており、該型半分は、閉じられると、協働して一定体積の該モノマー組成物を受けるための型穴を画定するが、それによって使用中、型穴中で重合するとき該モノマー組成物により該成形型にかかる力の下で、該ダイヤフラムは該閉じた型穴の中へたわみ、その結果、重合により発生する収縮を補う。
US 5,466,147は更に、仕上がったエッジを有する、コンタクトレンズのようなレンズを成形するための方法及び装置を提供しているが、ここで硬化中の収縮を調整するために、一方の成形型部分は、変形しやすい周縁を含み、そしてもう一方の成形型部分は、逆に角度がついた変形しやすいはめ合い表面を含む。
先行技術の全ての試みにもかかわらず、収縮はなお、コンタクトレンズ、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造において、特に剛性成形型を用いるコンタクトレンズの完全自動化製造において対処すべき問題であり、剛性成形型を用いるシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造においては尚のことである。よって本発明は、コンタクトレンズを形成するための、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成するための改善された組成物に関する。
現在コンタクトレンズとして使用するためのほぼ全てのシリコーンヒドロゲル材料は、かなり大量の重合性モノマー(及び/又はマクロマー)を含有する配合物から製造される。モノマーの合計と比較したポリマーが占める体積の減少のため、反応混合物は重合により体積が収縮する。この体積収縮は、通常数%程度であるが、高含量のモノマーを含む配合物では15%に上ることもある。従来のコンタクトレンズ製造技術では、通常ポリプロピレン又は類似の熱可塑性樹脂から作られ、そのため重合体積収縮を補うのに充分に柔軟性である、柔軟性成形型部が使用される。別のコンタクトレンズ製造技術(例えば、Lightstream(商標)技術)は、剛性の型半分を利用する。剛性成形型部の間の距離を重合プロセス中一定に保持しても、型表面から重合材料の部分的又は完全な剥離が起こることがあり、得られるコンタクトレンズの光学特性に悪影響を及ぼしうる表面のむらを起こす可能性がある。
よって本発明の目的は、剛性成形型中のレンズ形成材料の重合及び/又は架橋によるレンズ形成材料の収縮に起因して発生する、表面のむら及び/又は不均一なレンズ表面を減少又は回避させる、コンタクトレンズを形成するための、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成するための改善された組成物及びプロセスを提供することである。また、該組成物及びプロセスを用いて製造される、コンタクトレンズ、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを提供することが、本発明の更なる目的である。
発明の要約
これらの目的は、各独立請求項による組成物、コンタクトレンズ、プロセス及び使用によって達成される。本発明の組成物、コンタクトレンズ、プロセス及び使用の改善点及び有利な実施態様は、各従属請求項に規定される。
定義
特に断りない限り、本明細書に使用される全ての技術及び科学用語は、本発明が属する当該技術分野における通常の技術者が共通に理解する意味と同じ意味を有する。一般に、本明細書に使用される命名法及び実験手順は、当該技術分野において周知であり共通に利用される。これらの手順には、当該技術分野及び種々の一般参考文献において提供される手順のような従来法が使用される。ある用語が単数形で与えられる場合、本発明者らは、この用語の複数形も考慮している。一般に、本明細書に使用される全ての百分率は、特に断りない限り、重量百分率である。
「コンタクトレンズ」とは、装用者の目の上又は中に置くことができる構造のことをいう。コンタクトレンズは、使用者の視力を矯正、改善、又は変化させることができるが、必ずしもそうでなくともよい。コンタクトレンズは、当該技術分野において既知の又は後に開発される任意の適切な材料から作られたものであってよく、そしてソフトレンズ、ハードレンズ、又はハイブリッドレンズであってよい。
「ヒドロゲル」又は「ヒドロゲル材料」とは、完全に水和されると、少なくとも約10重量パーセントの水を吸収できる架橋ポリマー材料のことをいう。
「シリコーンヒドロゲル」又は「シリコーンヒドロゲル材料」とは、完全に水和されると、少なくとも約10重量パーセントの水を吸収でき、そして少なくとも1種のシリコーン含有ビニルモノマー又は少なくとも1種のシリコーン含有マクロマー又は少なくとも1種の架橋性シリコーン含有プレポリマーを含む、重合性組成物の共重合により得られる、シリコーン含有架橋ポリマー材料のことをいう。
「シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ」とは、シリコーンヒドロゲル材料を含むコンタクトレンズのことをいう。
「ビニルモノマー」とは、エチレン性不飽和基を1つのみ有する低分子量化合物のことをいう。
「ビニルマクロマー」とは、エチレン性不飽和基を1つのみ有する中及び高分子量化合物のことをいう。
「低分子量」は、典型的には700ダルトン未満の平均分子量を意味する。
中及び高分子量は、典型的には700ダルトンを超える平均分子量を意味する。
「親水性」とは、本明細書に使用されるとき、脂質とよりも容易に水と会合する材料又はその一部を言い表す。
「親水性ビニルモノマー又はマクロマー」とは、本明細書に使用されるとき、水溶性であるか、又は少なくとも約10重量パーセントの水を吸収できるポリマーを典型的にはホモポリマーとして生成させる、ビニルモノマー又はマクロマーのことをいう。「疎水性ビニルモノマー又はマクロマー」とは、本明細書に使用されるとき、水不溶性であり、かつ約10重量パーセント未満の水しか吸収できないポリマーを典型的にはホモポリマーとして生成させる、ビニルモノマー又はマクロマーのことをいう。
「架橋剤」とは、2個以上のエチレン性不飽和基を含む化合物又はポリマーのことをいう。架橋剤は、低分子量又は中及び高分子量を有することができる。
「プレポリマー」とは、2個以上のエチレン性不飽和基を含有する、中及び高分子量ポリマーのことをいう。
「ポリマー」は、1種以上のモノマー又はマクロマー又はプレポリマーを重合及び/又は架橋することにより形成される材料を意味する。
「エチレン性不飽和基」という用語は、本明細書では広い意味で使用され、そして化学線又は熱により重合及び/又は架橋することができる、>C=C<基を含有する任意の基を包含するものである。例となるエチレン性不飽和基は、特に限定されないが、アクリロイル、メタクリロイル、アリル、ビニル、スチレニル、又は他のC=C含有基を包含する。好ましくは、エチレン性不飽和基は、ビニル系の基である。
「(メタ)アクリルアミド」という用語は、メタクリルアミド及び/又はアクリルアミドのことをいう。「(メタ)アクリレート」という用語は、メタクリレート及び/又はアクリレートのことをいう。
「硬化」という用語は、本発明の文脈において、レンズ形成材料(又は組成物)の重合及び/又は架橋を含む。好ましくは硬化という用語は本明細書において、モノマーシステムの重合、及び/又はモノマー、マクロマー若しくはプレポリマーシステムの架橋、又はこれらの混合を含む。
本明細書に使用されるとき、重合性組成物(即ち、モノマー、マクロマー又はプレポリマー混合物)の硬化、架橋又は重合に関して「化学線により」とは、その硬化(例えば、架橋及び/又は重合)が、例えば、UV線、電離放射線(例えば、電子線、γ線又はX線)、マイクロ波放射線のような、化学線を適用することにより実施されることを意味する。好ましくは化学線は、UV線である。一般に、熱硬化又は化学線硬化法は、当業者には周知である。
「アミド型ビニルモノマー(又はマクロマー)」とは、下記式:
Figure 2014510953

[式中、Xは、共有結合された水素、又はメチル基(−CH)である]で示されるエチレン性不飽和基を1つのみ含む、ビニルモノマー(又はマクロマー)のことをいう。
「アクリルアミドモノマー(又はマクロマー)」という用語は、下記式:
Figure 2014510953

で示されるエチレン性不飽和基を有する、ビニルモノマー(又はマクロマー)のことをいう。
「メタクリルアミドモノマー(又はマクロマー)」という用語は、下記式:
Figure 2014510953

で示されるエチレン性不飽和基を有する、ビニルモノマー(又はマクロマー)のことをいう。
「アクリレートモノマー(又はマクロマー)」という用語は、下記式:
Figure 2014510953

で示されるエチレン性不飽和基を有する、ビニルモノマー(又はマクロマー)のことをいう。
「メタクリレートモノマー(又はマクロマー)」という用語は、下記式:
Figure 2014510953

で示されるエチレン性不飽和基を有する、ビニルモノマー(又はマクロマー)のことをいう。
「シリコーン含有プレポリマー」とは、シリコーンを含有するプレポリマーのことをいう。
「ポリシロキサン含有ビニルモノマー(又はマクロマー)」とは、少なくとも1個のエチレン性不飽和基及び下記式:
Figure 2014510953

[式中、R及びRは、独立に1価のC−C10アルキル、1価のC−C10アミノアルキル、1価のC−C10ヒドロキシアルキル、C−C10エーテル、C−C10フルオロアルキル、C−C10フルオロエーテル又はC−C18アリール基、−alk−(OCHCH−OR(ここで、alkは、C−Cアルキレンの2価基であり、Rは、水素又はC−Cアルキルであり、そしてmは、1〜10の整数である)であり;そしてnは、3以上の整数である]で示される2価基を含有する、ビニルモノマー(又はマクロマー)のことをいう。
「流体」という用語は、本明細書に使用されるとき、ある材料が液体のように流動できることを示す。
ポリマー材料(モノマー又はマクロマー材料を包含する)の「分子量」とは、本発明に使用されるとき、特に断りない限り又は別に試験条件が示されない限り、数平均分子量のことをいう。
本明細書に使用されるとき、「複数」という用語は、3個以上のことをいう。
「光開始剤」とは、光の使用によりラジカル架橋/重合反応を開始させる化学物質のことをいう。当該技術分野において知られている好適な光開始剤は、特に限定されないが、ベンゾインメチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイルホスフィンオキシド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、市販のDarocur(登録商標)型、及びIrgacure(登録商標)型、好ましくはDarocur(登録商標)1173及びIrgacure(登録商標)2959を包含する。
「型半分(mold half)」は、コンタクトレンズ、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを、好ましくはいわゆるモールド法又はフルモールド法で、形成するための成形型組立体(又は成形型)の一部である。型半分は、少なくとも胴部、更には成形面、即ち、レンズ形成領域を含む。一般に、雄型半分のレンズ形成領域は凸形状を有しており、そして雌型半分のレンズ形成領域は凹形状を有する。成形型に組立てられるとき、2個の型半分の成形面は、雄型成形面と雌型成形面の間にコンタクトレンズの形状を画定する型穴を形成する。本発明では、成形型は好ましくは剛性成形型、即ち、成形プロセス中に何ら実質的な変形のない成形型である。
高分子化学では、共重合は、化学反応において少なくとも2つのタイプのモノマーを一緒に反応させることにより、三次元ネットワーク又はポリマー鎖を形成するプロセスである。共重合の基本原理は、例えば、B. Tiekeの教科書;Makromolekulare Chemie; Wiley-VCH, 2005に記載されている。
コポリマー式(copolymer equation)
高分子化学におけるMayo-Lewis式即ちコポリマー式は、コポリマー中のモノマーの分布を、特に二元コポリマー系、即ち、2種の異なるモノマー成分から得られるコポリマーについて記述する。この方程式は、理論から誘導され、よって全ての理論同様に幾らかの固有の限界を有する。当業者には周知のとおり、根底にある理論は、反応混合物中で比較的高希釈のモノマー、更には比較的低消費量のモノマー(即ち、約5〜10%)を仮定している。よって共重合反応の後期での反応速度論の限界としての残留(未反応)モノマーの及びポリマーネットワーク中の残留(未反応)エチレン性不飽和基の接近可能性は、根底にある理論に完全に反映されるわけではない。それにもかかわらず、Mayo-Lewis式は、共重合系を記述するため及びその反応及び組成を予測するために広く使用されている。そこから誘導されるパラメーターと一緒に、Mayo-Lewis式は、当業者には共通の一般知識である。
2つの成分M及びMのモノマー混合物、並びにどちらかのモノマーで終わる反応性鎖末端(M)でその反応速度定数kにより起こりうる4種の異なる反応を考慮に入れると:
Figure 2014510953
次に反応性比は以下のとおり定義される:
Figure 2014510953
したがってコポリマー式は、以下のとおり与えられる:
Figure 2014510953
この方程式は、重合中の任意の瞬間でのコポリマー組成を与えるが、ここでMは、成分のモル濃度である。
パラメーターr及びr(共重合反応速度パラメーターとも呼ばれる)は、モノマーM又はMが、M又はM基のどちらかを持つ反応性鎖末端に結合する確率を表す。
例えば、もしr<1ならば、モノマーMは、好ましくはM単位を持つ反応性鎖末端に結合する。r>1については、全く正反対である。もし両方のパラメーターが1であれば、4種の反応のどれも好ましくなく、理想的な統計的分布のモノマーによりコポリマーが形成される。
上記方程式から、幾つかの限界事例を誘導できる:
両方の反応性比が非常に高いr=r>>1では、2種のモノマーは、それら自体とを除いて互いに反応する傾向がなく、2種のホモポリマーの混合物をもたらす。
両方の比が1より大きいr=r>1では、成分Mの単独重合が好まれるが、Mによる交差重合が起きる(不利な)場合では鎖末端がそれ自体としてブロックコポリマーを生成させ続ける。
=r≒1、即ち、両方の比がおよそ1の場合は、モノマーMは、別のモノマーM又はモノマーMと同様に速く反応して、ランダムコポリマーが生じる。
=r≒0、即ち、両方の値がゼロに近い場合は、モノマーは、単独重合で反応することができず、結果は交互ポリマーである。
>>1>>r、即ち、rが1.0よりはるかに小さく、かつrが1.0よりはるかに大きい場合は、以下が起こる:共重合の初期には、モノマーMが速く組み込まれ、そしてコポリマーはモノマーMを多く含む。このモノマーが枯渇すると、多くのモノマーMセグメントが加えられる。この効果は、組成ドリフトと呼ばれる。
実施例3のレンズ形成材料から調製した試料についての、光硬化反応速度の結果(G’=f(t))更には試料の厚さの経時的変化を示している。 実施例4のレンズ形成材料から調製した試料についての、光硬化反応速度の結果(G’=f(t))更には試料の厚さの経時的変化を示している。 実施例5のレンズ形成材料から調製した試料についての、光硬化反応速度の結果(G’=f(t))更には試料の厚さの経時的変化を示している。
実施態様の詳細な説明
今や驚くべきことに、コンタクトレンズの製造における収縮効果を軽減するための1つの選択肢は、大部分のモノマー(又はマクロマー)が既に反応した反応の経過中の点まで、ポリマー配合物のゲル化を遅延させることであるということが見出された。「ゲル化」という用語は、本明細書に使用されるとき、反応性配合物の重合成分から三次元的に架橋されたネットワークが形成される、時間又は反応進行における瞬間を規定している。ゲル化前、反応混合物は、未だ粘性流体であり、そのため流動でき、かつ重合収縮を補償できるが、ゲル化後には、反応混合物は多かれ少なかれ寸法的に安定な成形品になっている。本発明の組成物は、反応過程における後の点でのゲル化を提供している。
現在この業界で使用される重合性組成物では、特にコンタクトレンズを形成するための光重合性組成物では、反応座標に沿ってかなり早くにゲル化の点に到達する。これは、単独重合に関して、更には共重合に関して、反応混合物の個々の成分、即ち、個々の重合性基の反応速度パラメーターに起因する。
典型的な組成物では、例えば、配合物中に唯一の二官能基成分であるメタクリレート末端架橋剤と共に、例えば、メタクリレート及びアクリルアミド基である、2種の異なるタイプのエチレン性不飽和反応性基の混合物が使用される。特定の化合物及びその対応する反応性基は、例えば、Lightstream(商標)プロセスのような工業規模の製造プロセスにおいて有用であるためにその重合及び架橋プロセスが充分に速くなるように、更には好ましくはコンタクトレンズ材料として有利な使用のため高い酸素透過度を持つ水含有二相性ヒドロゲルが生じるように、通常選択される。
反応速度の研究により、成分の該組合せが、反応座標に沿って非常に早くゲル化の点に到達する(図1を参照のこと)ことを今や明らかにしたが、このことは、上記例ではメタクリレート末端架橋剤(即ち、配合物中の唯一の二官能基成分)がアクリルアミド官能基の成長鎖と優先的に速く反応するが、一方メタクリレート官能基ははるかに遅いペースで互いに反応することを暗示している。結果として、該レンズ形成材料は、工業規模の製造プロセスに充分な速度で反応するが、かなり顕著な収縮に曝され(図1を参照のこと、実施例6において5.1〜5.4%)、そして剛性成形型部から剥離する傾向がある。
根底にある科学理論に束縛されるものではないが、今や驚くべきことに、ゲル化の点を反応座標の後の点に延期させることにより、未だ粘性でしたがって流動可能な材料が、型穴中で収縮でき、それ以上の反応性配合物を型半分のエッジ(そこでは、UV光の空間的制限を利用する硬化プロセスにおいて、UVマスクが光開始重合を防止している)から吸い込めることが見い出された。よって、架橋材料の総収縮量は同じままであるが、型表面からの剥離を誘導するのに有効な部分は減少する。上記組成物中のアクリルアミド官能基とメタクリレート官能基の共重合を記述する反応速度パラメーターは、末端にアクリルアミド基を持つ成長鎖が、アクリルアミドとよりもメタクリレート基と反応しやすいこと(r=0.42)、及びラジカルとして活性なメタクリレート末端基が、アクリルアミドとよりもメタクリレートと反応しやすいこと(r=2.30)を裏付ける(r及びrの値は、G. Saini、A. Leoni及びS. FrancoによりDie Makromolekulare Chimie 146: 165-171 (1971)(その全体が引用例として本明細書に取り込まれる)に報告される)。
よってゲル化の遅延は、レンズ形成組成物の反応性モノマー、マクロマー、及び架橋剤上の、具体的にはレンズ形成組成物の二官能基又はそれ以上の官能基成分である架橋成分上の、官能基の有利な選択により到達できる。
したがって、1つの態様において本発明は、コンタクトレンズ、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを、好ましくは化学線の空間的制限を利用する硬化法により製造するのに適切なレンズ形成組成物を提供する。この組成物は、1個の第1のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種の第1のビニルモノマー又はマクロマー;1個の第2のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種の第2のビニルモノマー又はマクロマー;及び少なくとも1個の第3のエチレン性不飽和基及び少なくとも1個の第4のエチレン性不飽和基を持つ少なくとも1種の架橋剤、好ましくは低分子量架橋剤を含むが、ここで、第1のエチレン性不飽和基は、第2のエチレン性不飽和基とは異なり、そして第3及び第4のエチレン性不飽和基は、同一であるか又は異なるかのいずれかであり、そして第3及び第4のエチレン性不飽和基の少なくとも一方は、第1のエチレン性不飽和基と同一であり、そして第1のエチレン性不飽和基は、第2のエチレン性不飽和基に対して約1.0未満、好ましくは約0.8未満、更に好ましくは約0.5未満の共重合反応速度パラメーターrを有する。
好ましい実施態様において、第2のエチレン性不飽和基は、それぞれ第1のエチレン性不飽和基に対して、約1.3を超える、好ましくは約1.5を超える、そして最も好ましくは約2.0を超える、共重合反応速度パラメーターrを有する。
別の好ましい実施態様において、第3及び第4のエチレン性不飽和基は同一である。
更なる好ましい実施態様において、本組成物は(1)親水性ビニルモノマー;(2)シロキサン含有ビニルモノマー;(3)ポリシロキサン含有ビニルモノマー又はマクロマー;及び(4)架橋剤を含むが、ここで成分(1)〜(3)の少なくとも1種は、1個の第1のエチレン性不飽和基を含有し、そして成分(1)〜(3)の少なくとも1種は、第2のエチレン性不飽和基を1つのみ含有する。
別の更なる好ましい実施態様において、第2のエチレン性不飽和基は、メタクリレート基であり、第2のエチレン性不飽和基は、アクリルアミド基であり、そして場合により第3のビニルモノマー又はマクロマーは、アクリルアミド基又はメタクリレート基のどちらかを含む。
更に別の好ましい実施態様において、第2のエチレン性不飽和基は、架橋剤の第3及び第4のエチレン性不飽和基の一方と同一であり、そしてそれぞれ第1のエチレン性不飽和基に対して、1.3を超える、好ましくは1.5を超える、そして最も好ましくは2.0を超える共重合反応速度パラメーターrを有する。
別の態様において、本発明は、硬化した上記と同義の組成物を含む、コンタクトレンズ、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ、更にはコンタクトレンズ、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを製造するための上記と同義の組成物の使用を提供する。
更なる態様において、本発明は、コンタクトレンズ、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造方法であって、少なくとも第1及び第2の型半分を含む成形型組立体を用意すること;レンズ形成材料を第1の型半分に注入すること(ここでレンズ形成材料は、上記の態様中と同義の組成物である);第1及び第2の型半分を閉じることにより、コンタクトレンズの少なくとも第1及び第2の表面を画定する型穴を形成すること;型穴中のレンズ形成材料を硬化させること;第1及び第2の型半分を開くこと;第1又は第2の型半分からコンタクトレンズを取り出すことの工程を含む方法を提供する。硬化は、好ましくは型穴中のレンズ形成材料の化学線への曝露により達成するが、ここで成形型組立体は、更にコンタクトレンズのエッジを画定する化学線の空間的制限を提供するマスクを含む。
当然のことながら、本発明の好ましい実施態様を包含する種々の実施態様は、別々に上記されるかもしれないが、その種々の実施態様の態様は、全体に又は部分的に入れ替えることができるか、あるいはいかなる方法でも組合せるか、かつ/又は一緒に使用することができる。
本発明のレンズ形成組成物は、好ましくはビニルモノマー又はマクロマーとして(1)好ましくはN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ジメチルアクリルアミド(DMA)、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸、メタクリル酸、4−アミノスチレン、3−メタクリルオキシメチル−7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン(CHOMA)、N−メタクリルオキシエチル−マレイミド(DMI−O−MA)、メタクリル酸グリシジル(GMA)、メタクリル酸アンモニウムエチル塩酸塩(AEMA)又はメタクリル酸アンモニウムプロピル塩酸塩(APMA)、モノエチレングリコールアクリレート、モノエチレングリコールメタクリレート、アクリル酸及びメタクリル酸ヒドロキシ置換低級アルキル、ヒドロキシ置換低級アルキル−アクリルアミド及び−メタクリルアミド、ヒドロキシ置換低級アルキルビニルエーテル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸から選択される、少なくとも1種の親水性ビニルモノマー、最も好ましくはジメチルアクリルアミド(DMA);(2)好ましくはシロキサン含有(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリルアミドモノマーから選択される、更に好ましくは(メタ)アクリル酸トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル、N−[トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル](メタ)アクリルアミドから選択される、少なくとも1種のシロキサン含有ビニルモノマー、そして最も好ましくはN−[トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル]アクリルアミド;(3)ポリジメチルシロキサンセグメント含有ビニルモノマー又はマクロマーのような、少なくとも1種のポリシロキサン含有ビニルモノマー又はマクロマーを含み;そして更に(4)好ましくはアクリレート又はアクリルアミド又はメタクリルアミドから選択される、少なくとも2個のエチレン性不飽和末端基を持つ少なくとも1種の架橋剤(ここで、少なくとも2個のエチレン性不飽和末端基は、同一であるか又は異なっており、そして第1のエチレン性不飽和基と同一であり、そしてここで、第1のエチレン性不飽和基は、上記と同義の第2のエチレン性不飽和基に対して1.0未満の共重合反応速度パラメーターrを有する)を含む。
上記(3)に使用されるときポリシロキサン含有ビニルモノマー又はマクロマーは、好ましくは既知の手順、例えば、米国特許第4,136,250号、4,486,577号、4,605,712号、5,034,461号、5,416,132号、及び5,760,100号(これらは、その全体が引用例として本明細書に取り込まれる)に記載される手順により調製されるポリシロキサン含有ビニルモノマー又はマクロマーである。更に好ましくはポリシロキサン含有ビニルモノマー又はマクロマーは、ポリジメチルシロキサン(PDMS)ビニルモノマー又はマクロマー、最も好ましくは実施例で調製されるPDMSビニルモノマー又はマクロマーである。
架橋剤は、2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物である。低分子量架橋剤は、2個以上のエチレン性不飽和基を有し、かつ700ダルトン未満の分子量を有する化合物である。適切な低分子量架橋剤の例は、特に限定されないが、ジアクリル酸テトラ(エチレングリコール)、ジアクリル酸トリ(エチレングリコール)、ジアクリル酸エチレングリコール、ジアクリル酸ジ(エチレングリコール)、ジメタクリル酸テトラエチレングリコール、ジメタクリル酸トリエチレングリコール、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸ジ(エチレングリコール)、トリメタクリル酸トリメチロプロパン、テトラメタクリル酸ペンタエリトリトール、ジメタクリル酸ビスフェノールA、メタクリル酸ビニル、メチレンビスアクリルアミド(MBA)、エチレンジアミンジメタクリルアミド、ジメタクリル酸グリセロール、イソシアヌル酸トリアリル、シアヌル酸トリアリル、メタクリル酸アリル、及びこれらの組合せを包含する。好ましい架橋剤は、ジアクリル酸テトラ(エチレングリコール)、ジアクリル酸トリ(エチレングリコール)、ジアクリル酸エチレングリコール、ジアクリル酸ジ(エチレングリコール)、メチレンビスアクリルアミド(MBA)、イソシアヌル酸トリアリル、又はシアヌル酸トリアリルであり、最も好ましくはメチレンビスアクリルアミド(MBA)である。
一般に、本発明のレンズ形成組成物には低分子量架橋剤が使用されることが好ましい。
架橋剤の量は、総ポリマーに対する重量の含量で表され、好ましくは0.05%〜4%の範囲にあり、そして更に好ましくは0.1%〜2%の範囲にあり、そして最も好ましくは1.0%〜1.6%の範囲にある。
本発明では、レンズ形成組成物は更に、当業者には一般に知られているとおり、光開始剤、重合禁止剤充填剤、視界着色剤(例えば、染料、顔料、又はこれらの混合物)、生物活性剤、浸出性潤滑剤などのような、種々の成分を含むことができる。
本発明では、レンズ形成組成物は、少なくとも1種の光開始剤を0.05%〜2.0重量%;好ましくは0.5〜1.5重量%、最も好ましくは約1.0重量%の量で含む。好ましい光開始剤は、市販されている、Darocur(登録商標)1173、Darocur(登録商標)TPO、Irgacure(登録商標)819、及びIrgacure(登録商標)2959である。
エチレン性不飽和基を持たない親水性ポリマー又はコポリマーは、浸出性潤滑剤として使用することができる。非架橋性親水性ポリマーの好ましい例は、特に限定されないが、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアミド、ポリイミド、ポリラクトン、ビニルラクタムのホモポリマー、1種以上の親水性ビニルコモノマーの存在下又は非存在下の少なくとも1種のビニルラクタムのコポリマー、アクリルアミド又はメタクリルアミドのホモポリマー、1種以上の親水性ビニルモノマーとのアクリルアミド又はメタクリルアミドのコポリマー、ポリエチレンオキシド(即ち、ポリエチレングリコール(PEG))、ポリオキシエチレン誘導体、ポリ−N,N−ジメチルアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリ−2−エチルオキサゾリン、ヘパリン多糖類、多糖類、及びこれらの混合物を包含する。非架橋性親水性ポリマーの数平均分子量Mnは、好ましくは5,000〜500,000、更に好ましくは10,000〜300,000、更により好ましくは20,000〜100,000である。
本発明では、適切なレンズ形成材料は、約20℃〜約85℃の温度で溶液又は溶融液であってよい組成物である。好ましくは、レンズ形成材料は、水、又は有機溶媒、又は水と1種以上の有機溶媒との混合物中の全ての所望の成分の溶液である。
本発明のレンズ形成組成物は、全ての所望の成分を当業者には既知の任意の適切な溶媒に溶解することにより、調製できる。適切な溶媒の例は、特に限定されないが、水、テトラヒドロフラン、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールn−ブチルエーテル、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトンなど)、ジエチレングリコールn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸i−プロピル、塩化メチレン、2−ブタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、メントール、シクロヘキサノール、シクロペンタノール及びエキソノルボルネオール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、3−メチル−2−ブタノール、2−ヘプタノール、2−オクタノール、2−ノナノール、2−デカノール、3−オクタノール、ノルボルネオール、tert−ブタノール、tert−アミルアルコール、2−メチル−2−ペンタノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチル−2−ヘキサノール、3,7−ジメチル−3−オクタノール、1−クロロ−2−メチル−2−プロパノール、2−メチル−2−ヘプタノール、2−メチル−2−オクタノール、2−メチル−2−ノナノール、2−メチル−2−デカノール、3−メチル−3−ヘキサノール、3−メチル−3−ヘプタノール、4−メチル−4−ヘプタノール、3−メチル−3−オクタノール、4−メチル−4−オクタノール、3−メチル−3−ノナノール、4−メチル−4−ノナノール、3−メチル−3−オクタノール、3−エチル−3−ヘキサノール、3−メチル−3−ヘプタノール、4−エチル−4−ヘプタノール、4−プロピル−4−ヘプタノール、4−イソプロピル−4−ヘプタノール、2,4−ジメチル−2−ペンタノール、1−メチルシクロペンタノール、1−エチルシクロペンタノール、1−エチルシクロペンタノール、3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブテン、4−ヒドロキシ−4−メチル−1−シクロペンタノール、2−フェニル−2−プロパノール、2−メトキシ−2−メチル−2−プロパノール、2,3,4−トリメチル−3−ペンタノール、3,7−ジメチル−3−オクタノール、2−フェニル−2−ブタノール、2−メチル−1−フェニル−2−プロパノール及び3−エチル−3−ペンタノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−メチル−2−プロパノール、t−アミルアルコール、イソプロパノール、1−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルプロピオンアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルプロピオンアミド、N−メチルピロリジノン、及びこれらの混合物を包含する。
好ましい溶媒は、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノールであり、最も好ましい溶媒は、1−プロパノールである。
好ましい実施態様において、本発明のレンズ形成組成物は、(1)約5%〜約60重量%、好ましくは約10%〜約50重量%、更に好ましくは約15%〜約45重量%、更により好ましくは約20%〜約40重量%の親水性アミド型ビニルモノマー;(2)約5%〜約50重量%、好ましくは約10%〜約40重量%、更に好ましくは約15%〜約30重量%のシロキサン含有アクリレート又はアクリルアミド又はメタクリルアミドビニルモノマー;(3)約5%〜約50重量%、好ましくは約10%〜約40重量%、更に好ましくは約15%〜約35重量%のポリシロキサン含有ビニルモノマー又はマクロマー;(4)0.05%〜4%、好ましくは0.1%〜2%、そして更に好ましくは1.0%〜1.6%の架橋剤、好ましくは上記と同義の低分子量架橋剤;及び(5)約0.05%〜約1.5重量%、好ましくは約0.1%〜約1.3重量%、更に好ましくは約0.5%〜約1.1重量%の光開始剤を含む。
前記の範囲の組合せは、列挙される成分及び任意の追加の成分が合計100重量%になるという条件で提示されている。
本発明では、レンズ形成組成物は、任意の既知の方法によって、成形型により形成される空洞に導入(分注)することができる。コンタクトレンズを製造するためのレンズ成形型は、当業者には周知であり、そして例えば、注型成形又は回転成形に利用される。例えば、成形型(注型成形用)は一般に、少なくとも2個の成形型部分(又は部)又は型半分、即ち、第1及び第2の型半分を含む。第1の型半分は、第1の成形面(又は光学面)を画定し、そして第2の型半分は、第2の成形面(又は光学面)を画定する。第1及び第2の型半分は、第1の成形面と第2の成形面の間にレンズ形成空洞が形成されるように、互いに受け合うよう構成される。型半分の成形面は、成形型の空洞形成表面であり、そしてレンズ形成材料と直接接触している。好ましくはコンタクトレンズのエッジは、レンズ形成材料を架橋するのに使用される化学線の空間的制限により形成される。
レンズ形成組成物が成形型に分注された後、これを重合/架橋することによりコンタクトレンズが生産される。架橋/重合は、組成物中の重合性成分を硬化するために成形型内のモノマー混合物を化学線に曝露することによって開始させることができる。本発明の架橋は、非常に短時間で、例えば、≦約120秒で、好ましくは≦約80秒で、更に好ましくは≦約50秒で、更により好ましくは≦約30秒で、そして最も好ましくは5〜30秒で達成できる。好ましくは、化学線の空間的制限はマスクにより提供することができる。
成形レンズを成形型から取り出すことができるように成形型を開くことは、それ自体既知のやり方で行うことができる。場合により、成形コンタクトレンズは、1種以上の抽出処理に付すことにより、非重合ビニルモノマー又はマクロマー成分を除去することができる。抽出溶媒は、当業者には既知の任意の溶媒であってよい。適切な抽出溶媒の例は、レンズ形成組成物を調製するための上記された溶媒である。抽出後、レンズは水又は湿潤剤(例えば、親水性ポリマー)の水溶液中で水和させることができる。
最後に、成形コンタクトレンズは、例えば、表面処理(例えば、プラズマ処理、化学処理、レンズの表面への親水性モノマー又はマクロマーのグラフト化、交互積層コーティングなど);レンズパッケージへの、約0.005%〜約5重量%の湿潤剤(例えば、上記のような親水性ポリマー)及び/又は粘度増強剤(例えば、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、又はこれらの混合物)を含有することができるパッケージング溶液と一緒の包装;滅菌などのような更なる処理に付すことができる。
本発明の種々の実施態様は、特定の用語、装置、及び方法を用いて記載されているが、このような記載は例証目的のためだけに存在する。使用される文言は、限定よりはむしろ記述の文言である。当然のことながら、当業者であれば、以下の請求の範囲に明記される本発明の本質又は範囲を逸することなく、変更及び変形を加えることができる。更に当然のことながら、種々の実施態様の態様は、全体に又は部分的に入れ替えることができるか、あるいはいかなる方法でも組合せるか、かつ/又は一緒に使用することができる。したがって、添付の請求の範囲の本質及び範囲は、そこに含まれる好ましい見解の記述に限定すべきでない。
前記の開示により、当該分野において普通の技能を有する人は本発明を実施できるようになる。読者が特定の実施態様及びこれらの利点をより深く理解できるように、以下の非限定的な実施例への言及が提案される。しかし、以下の実施例は、本発明の範囲を限定するものと読み取ってはならない。
実施例1
2個の末端メタクリレート基を持つ鎖延長ポリジメチルシロキサン(CE−PDMS)架橋剤の調製(CE−PDMS架橋剤)
第1段階で、α,ω−ビス(2−ヒドロキシエトキシプロピル)−ポリジメチルシロキサン(Mn=2000、Shin-Etsu、KF-6001A)は、α,ω−ビス(2−ヒドロキシエトキシプロピル)−ポリジメチルシロキサン49.85gをジラウリン酸ジブチルスズ(DBTDL)0.063gの存在下でジイソシアン酸イソホロン(IPDI)11.1gと反応させることにより、ジイソシアン酸イソホロンでキャップをする。反応器を45℃で2.5時間保持して、IPDI−PDMS−IPDIを形成する。第2段階で、α,ω−ビス(2−ヒドロキシエトキシプロピル)−ポリジメチルシロキサン(Mn=3300、Shin-Etsu、KF-6002A)164.8gは、DBTDLを更に0.063g加えたIPDI−PDMS−IPDI溶液に加える。反応器を55℃で3.5時間維持して、HO−PDMS−IPDI−PDMS−IPDI−PDMS−OHを形成する。第3段階で、末端ヒドロキシル基は、メタクリル酸イソシアナトエチル(IEM)7.77g及び追加されたDBTDL0.063gの添加により、メタクリロイルオキシエチル基でキャップをする。反応物を25℃で4時間保持して、IEM−PDMS−IPDI−PDMS−IPDI−PDMS−IEMを形成する。
実施例2
末端メタクリレート基を1つだけ有するポリジメチルシロキサン(PDMS)ビニルマクロマーの調製
ω−(2−ヒドロキシルエトキシプロピル)−ポリジメチルシロキサン(Mn=1600、Gelest、Monocarbinol MCR-C22)は、ω−(2−ヒドロキシルエトキシプロピル)−ポリジメチルシロキサン37.88gをメタクリル酸イソシアナトエチル(IEM)7.77g及び追加されたDBTDL0.063gと反応させることにより、メタクリロイルオキシエチル基でキャップをして、IEM−PDMSを形成する。
実施例3(比較例)
レンズ形成材料の調製(配合物A)
32% CE−PDMSマクロマー架橋剤(上記実施例1により調製)
20% N−[トリス(トリメチルシロキシ)−シリルプロピル]アクリルアミドである、TRIS−アクリルアミド
23% N,N−ジメチルアクリルアミドである、DMA
2.0% Darocur(登録商標)1173、光開始剤
23% 1−プロパノール
実施例4(比較例)
レンズ形成材料の調製(配合物B)
31.5% IEM−PDMSマクロマー(上記実施例2により調製)
20.5% N−[トリス(トリメチルシロキシ)−シリルプロピル]アクリルアミドである、TRIS−アクリルアミド
22% N,N−ジメチルアクリルアミドである、DMA
1% ジメタクリル酸エチレングリコールである、EGDMA(低分子量架橋剤)
1.0% Darocur(登録商標)1173、光開始剤
23.5% 1−プロパノール
実施例5
レンズ形成材料の調製(配合物C)
31.5% IEM−PDMSマクロマー(上記実施例2により調製)
20.5% N−[トリス(トリメチルシロキシ)−シリルプロピル]アクリルアミドである、TRIS−アクリルアミド
21.4% N,N−ジメチルアクリルアミドである、DMA
1.6% メチレンビスアクリルアミドである、MBA(低分子量架橋剤)
1.0% Darocur(登録商標)1173、光開始剤
23.5% 1−プロパノール
実施例6
光レオロジー試験
光レオロジー試験は、実施例3〜5で調製される配合物A、B、及びCで行う。光レオロジー測定は、剪断弾性係数を測定するためのHAAKE製造の改良型RheoStress 600 Rheometerで実施する。剪断弾性係数は、上部プレートがBK7ガラスであり、そして底部プレートが石英ガラスである、平行プレート配置を用いて記録するが、これを光源からのUV照射は通過することができ、そして光開始剤に吸収されることにより、フリーラジカル架橋重合を開始させる反応種を形成する。光源は、Hamamatsu Mercury-Xenon電球(L10841)を取り付けたHamamatsu LC5 UVランプである。光源からの光は、光ガイドを下がり、Tafelmaier Dunnschicht Technik GmbHが製造したTM328カットオフフィルターを通るように導かれて、次に石英プレートに作用する。この光学配置を通過する光の強度は、ESE/QIAGENが製造したUVセンサー(UV Sens 1173 CV)で測定する。このUVセンサーは、製造業者の標準に対して較正する。強度値はmW/cmとして与えられ、そして見積もられる全ての硬化エネルギーは強度和(mW/cm)×時間(秒)であり、ミリジュール/cm(mJ/cm)として与えられる。光レオメーターの振動数は10Hzに設定し、粘度変化は時間分解法で測定する。測定は、典型的には粘度の上昇の停止後60秒で終了する。
光レオロジー実験から、ゲル化は、UV照射下でそれぞれ阻止時間後、それぞれ配合物Aでは19秒未満、そして配合物Bでは22秒以内に起こることが分かった。これが、約25秒後の完成した反応につながる。
本実験では、UV光強度は15.7mW/cmである。ゲル化の点は、UV照射下の試料の動的機械的応答測定におけるG’とG”の交差として求める。配合物A及び配合物Bの反応収縮は、それぞれ平均で約5.2%及び約5.1%であると決定される。光架橋による反応収縮は、光レオメーターを使用して、そして試料の厚さの縮小を測定して求める。個々の結果は図1に示す。
配合物Cではゲル化は、UV照射下で阻止時間の約38秒後に起こる。配合物Cの反応収縮を求めると、平均3.5%であった。個々の結果については図3を参照のこと。これは、配合物A及びBのそれぞれの反応収縮より33%小さいことを表す。
上で求められた光硬化反応速度の結果(G’=f(t))更には試料の厚さの変化(硬化前後の「測定ギャップ」)は、それぞれ実施例3、4及び5のレンズ形成材料から調製した試料について、図1〜3に示される。
実施例7
レンズの調製
剛性成形型の雌部に、上記実施例3、4及び5で調製したレンズ形成材料、約50マイクロリットルを充填し、そして成形型を剛性レンズ成形型の雄部(ベースカーブ成形型)で閉じる。コンタクトレンズは、閉じた成形型を約25秒間、約15.7mW/cmのUV光強度で、328nmでカットオフした波長で硬化することにより得られる。全3種の配合物A、B及びCは架橋後、試料レンズについて約150kPaのほぼ同じ剪断弾性係数(G’(kPa))を与えた。

Claims (11)

  1. コンタクトレンズを形成するための、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズを形成するための組成物であって、1個の第1のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種の第1のビニルモノマー又はマクロマー;1個の第2のエチレン性不飽和基を有する少なくとも1種の第2のビニルモノマー又はマクロマー;並びに少なくとも1個の第3のエチレン性不飽和基及び少なくとも1個の第4のエチレン性不飽和基を持つ少なくとも1種の架橋剤を含む組成物(ここで、第1のエチレン性不飽和基は、第2のエチレン性不飽和基とは異なり、そして第3及び第4のエチレン性不飽和基は、同一であるか又は異なるかのいずれかであり、そして第3及び第4のエチレン性不飽和基の少なくとも一方は、第1のエチレン性不飽和基と同一であり、そして第1のエチレン性不飽和基は、第2のエチレン性不飽和基に対して約1.0未満の共重合反応速度パラメーターrを有する)。
  2. 第1のエチレン性不飽和基が、第2のエチレン性不飽和基に対して0.8未満の共重合反応速度パラメーターrを有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 第1のエチレン性不飽和基が、第2のエチレン性不飽和基に対して0.5未満の共重合反応速度パラメーターrを有する、請求項1に記載の組成物。
  4. 第2のエチレン性不飽和基が、それぞれ第1のエチレン性不飽和基に対して、1.3を超える、好ましくは1.5を超える、そして最も好ましくは2.0を超える、共重合反応速度パラメーターrを有する、前請求項のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 架橋剤の第3及び第4のエチレン性不飽和基が、同一である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 第2のエチレン性不飽和基が、架橋剤の第3及び第4のエチレン性不飽和基の一方と同一であり、そしてそれぞれ第1のエチレン性不飽和基に対して、1.3を超える、好ましくは1.5を超える、そして最も好ましくは2.0を超える共重合反応速度パラメーターrを有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 組成物が、(1)親水性ビニルモノマー;(2)シロキサン含有ビニルモノマー;(3)ポリシロキサン含有ビニルモノマー又はマクロマー;及び(4)架橋剤を含む(ここで、成分(1)〜(3)の少なくとも1種は、1個の第1のエチレン性不飽和基を含み、そして成分(1)〜(3)の少なくとも1種は、1個の第2のエチレン性不飽和基を含む)、前請求項のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 第2のエチレン性不飽和基が、メタクリレート基であり、そして第2のエチレン性不飽和基が、アクリルアミド基であり、そして架橋剤のエチレン性不飽和基が、アクリルアミド基である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. コンタクトレンズ、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの製造方法であって、
    少なくとも第1及び第2の型半分を含む成形型組立体を用意すること;
    レンズ形成材料を第1の型半分に注入すること(ここで、レンズ形成材料は、請求項1〜8の組成物である);
    第1及び第2の型半分を閉じることにより、コンタクトレンズの少なくとも第1及び第2の表面を画定する型穴を形成すること;
    型穴中のレンズ形成材料を硬化させること;
    第1及び第2の型半分を開くこと;そして
    第1又は第2の型半分からコンタクトレンズを取り出すこと
    の工程を含む方法。
  10. 硬化が、型穴中のレンズ形成材料の化学線への曝露により達成され、そして成形型組立体が更に、コンタクトレンズのエッジを画定する化学線の空間的制限を提供するマスクを含む、請求項9に記載の方法。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の硬化した組成物を含む、コンタクトレンズ、特にシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ。
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