JP2014508270A - 太陽熱集熱体のための過熱保護機構 - Google Patents

太陽熱集熱体のための過熱保護機構 Download PDF

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Abstract

過熱保護装置(OPD)は太陽熱集熱体の循環システムから独立して実施され、環境から遮断されている。当該システムは、(臨界温度を超えて動作を減少若しくは停止する温度に対して)昇温された内部温度で太陽熱集熱体の動作を促進する。OPDは少なくとも二つの流体を備えたヒート配管を含む。非熱伝導状態で、当該ヒート配管の蒸発器部分での温度は遷移温度を下回り、前記二流体は少なくとも一つの液体状態と、少なくとも一つの気体状態を含む。前記蒸発器の温度が予め定義された遷移温度を超えると、OPDは熱伝導状態への急激な遷移を受け、それによって前記二流体は前記蒸発器領域から前記凝縮器領域に熱を伝達し、それゆえ、環境からの熱絶縁の状態から強い熱的な結合の状態に遷移する。
【選択図】図3

Description

本発明は、一般に太陽エネルギー集熱体に関し、特に、太陽熱集熱体の保護機構を過熱に関する。
典型的な太陽熱収集システムの図である図1を参照すると、太陽熱ユニット(100)は、太陽熱集熱体、太陽エネルギー集熱体、太陽熱パネル、または太陽熱モジュールとして知られており、住宅産業若しくは工業用構造物内の様々な適用物(102)のために、太陽熱放射を熱エネルギーに変換する。代表的な適用には、水の加熱(104)、空間の加熱(106)、工業プロセス加熱(108)太陽熱冷却(110)、およびその他の適用物(112)が含まれる。様々な太陽熱集熱体が商業的に入手可能であり、従来の太陽熱集熱体の導入、運用、およびメンテナンスは、業界でよく知られている。本明細書ではわかりやすくするために、単数形の用語「適用物(application)」が頻繁に使用されているが、単数形の適用物(application)に限定するものではなく、当業者であれば、複数の適用物「適用物(applications)」が含まれることを理解するであろう。本明細書の文脈において、用語「太陽熱収集システム」とは、一般に、1つ以上の太陽熱集熱体、適用部品及びおよび関連する支持部品をいう。
熱赤外放射線に対して低い透過率を有する一方で、太陽熱放射に対して透過性をもつ熱絶縁パネルは、すべてKlierとNovikに付与された特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、および特許文献5に開示されている。透明絶縁性材料または熱ダイオードともばれる熱絶縁パネルは、材料および材料およびまたはパネルの形状の光学特性の結果として、太陽熱赤外線(IR)及び可視波長光に対して透明な合成材料又はガラスからなるハニカムであってもよく、熱IR線逆放射に対して不透明であってもよい。同時に、透明な絶縁材料は、材料の形状及び物理的特性の結果として、熱対流を抑制するもの、及び材料の熱特性の結果として、熱伝導を抑制するものであり、例えばハニカムの薄い壁を含む材料の熱的特性の結果として熱伝導性である。
入ってくる太陽熱放射に対する透明性と、熱赤外線逆放射の可能な抑制と関連した低い対流と伝導による制限されたエネルギー損失の不均衡は、サーマルダイオード(thermal diode)を生成し、熱の捕獲を可能にし、様々なエネルギーの用途のために獲得された熱を利用する。絶縁パネルの使用は、特に絶縁パネルを使用しないシステムと比較して、寒い気候では、周囲温度および条件の非常に広い範囲にわたって大きなエネルギー変換効率を可能にする。特定の実施形態では、太陽吸収面は、熱赤外スペクトルにおいて実質的に不透明であるように、透明絶縁性を不要にする、熱赤外スペクトルにおいて再放出熱抑制するスペクトル選択性層で被覆されている。
米国特許第4,480,632号明細書 米国特許第4,719,902号明細書 米国特許第4,815,442号明細書 米国特許第4,928,665号明細書 米国特許第5,167,217号明細書
透明絶縁材料をもつ太陽熱集熱体は絶縁太陽熱パネルとして知られている。この場合、 「絶縁」とは、太陽熱集熱体の背部及び両側部で典型的に使用される従来の絶縁材とは対照的に、透明絶縁材料をいう。絶縁された太陽熱パネルは、イスラエル国、ネべ・ヤラクのティギ社から入手可能である利用可能である。従来の太陽熱集熱体に比べて絶縁太陽熱パネルは、極めて大きいエネルギー変換効率をもつ太陽熱集熱体を提供する。例えば冬季の高緯度において、これは、特に周囲温度と当該集熱体内の循環液(例えば、温水)の温度との間の実質的な温度差の条件下で発生する。図2を参照すると、関数としての集熱体効率(H)のプロット(X)は、温度と太陽放射照度に基づく(ここで、X= ΔT/Gであり、ここで、ΔTは周囲と平均集熱体の温度との温度差であり、Gはグローバルな太陽熱放射である)。Xの値が高ければ高いほどより寒いことを示し、晴れた日がより少ない状態を示す。現在の図から分かるように、環境がより寒くなり及び/又は利用可能な太陽熱]放射の量が減少しても、従来のフラットパネル・集熱体と比較して、絶縁太陽熱パネルの効率は高いままである。典型的な従来のフラットパネル・集熱体の効率が約零(例えば0〜10%範囲内)まで低下しても、絶縁太陽熱パネルは依然として約40%の効率で動作することができる。絶縁された太陽熱パネルでのより大きい効率は、従来の太陽熱パネルよりも大きなメリットを提供する一方で、正常な動作のために対処しなければならない運用と保守の課題を生じる。特に、太陽熱集熱体の加熱保護機構のための必要性が存在する。
本実施形態の教示によれば、吸収体を含む太陽熱集熱体とヒート配管を含む過熱保護のための装置が提供され、前記装置は、少なくとも二つの流体を含む蒸発器を備え、当該流体の組み合わせが前記熱吸収体と熱接触する蒸発器に二流体熱伝達流体のように熱を伝達するために構成され、前記装置は、前記蒸発器と動作可能に接続された凝縮器を備え、当該凝縮器は太陽熱集熱体の外側の環境と熱的に接触し、非熱伝導状態における太陽熱蒸発器の温度は遷移温度以下であり、二流体熱伝達流体は、流体状態の少なくとも1つの流体と、少なくとも一つの気体状態の流体を含み、そして熱伝達状態で蒸発器の温度は、予め定義された遷移温度を超え、前記二流体熱伝達流体は熱を蒸発器から凝縮器に伝達する。随意の実施形態において、太陽熱集熱体は、絶縁された太陽熱パネルである。別の随意の実施形態において、二流体熱伝達流体は、凝縮器から蒸発器を熱的に分離する状態から、前記蒸発器を前記凝縮器と熱的に結合する状態への急激な遷移を有するように構成されている。別の随意の実施形態において、前記急激な遷移は、摂氏10度の活性化範囲内で発生する。
随意の実施形態において、前記装置は、さらに、動作可能に接続された膨張容積部を含み、温度が遷移温度に近づくにつれて、前記二流体熱伝達流体の一部が、前記ヒート配管から膨張容積部に流れ、それによってヒート配管の内圧が周囲圧力の所定の範囲内にある温度を超えた温度範囲に拡張する。
別の随意の実施形態において、蒸発器はさらに、蓄熱装置として機能する。
本実施形態の教示によれば、吸収体を含む太陽熱集熱体と、熱伝達機構を備えた過熱保護のための装置が提供され、前記熱伝達機構は流出部と戻り部を有する蒸発器を備え、当該蒸発器は熱伝達流体を含み、かつ前記吸収体と熱的に接触し、前記熱伝達機構は流入部と流出部を有する凝縮器を含み、該凝縮器は前記太陽熱集熱体の外側の環境と熱的に接触し、前記熱伝達機構は、凝縮器と蒸発器とを接続する少なくとも1本の柔軟性の配管を備え、当該少なくとも一本の柔軟性の配管は、周囲圧力を下回る内圧に対応する予め定義された遷移温度であるとき、折り畳まれた状態になるように構成され、蒸発器から凝縮器への熱伝達流体の流れを防止するように構成され、それによって、凝縮器を蒸発器から熱的に分離し、凝縮器から蒸発器への熱伝達を不能にし、吸収体の温度が周囲圧力を超える内圧に対応する予め定義された遷移温度を超えるとき、場合膨張した状態で蒸発器から凝縮器への熱伝達流体の流れをゆるし、それによって凝縮器を蒸発器と連結し、蒸発器から凝縮器への熱伝達を可能にする。
随意の実施形態において、太陽熱集熱体は、絶縁された太陽熱パネルである。別の随意の実施形態において、熱伝達流体は、二流体熱伝達流体である。別の随意の実施形態において、少なくとも一本の柔軟性の配管が蒸発器の流出部と凝縮器入力とを接続する。別の随意の実施形態において、少なくとも一本の柔軟性の配管が、凝縮器流出部を蒸発器戻り部と接続する。別の随意の実施形態において、少なくとも一本の柔軟性の配管が熱的に絶縁されている。
随意の実施形態において、蒸発器は、太陽熱集熱体の内部にある。随意の実施形態において、凝縮器の位置は、太陽熱集熱体器の外側で、かつ蒸発器よりも比較的高い。随意の実施形態では、凝縮された流体は凝縮器から重力の支援による戻り部機構を使用して蒸発器に戻る。随意の実施形態において、予め定義された遷移温度は摂氏98から108度(℃)である。
本実施形態の教示によれば、以下の工程を含む、過熱保護するための方法が提供される。すなわち、当該方法は、太陽熱集熱体の吸収体と熱的に接触する蒸発器を配置する工程を含み、該蒸発器は少なくとも2つの流体を含み、該少なくとも2つの流体の組み合わせは二流体熱伝達流体として熱を伝達するように構成され、前記方法はさらに、太陽熱集熱体の外部環境と熱的に接触するように凝縮器を配置する工程を含み、前記凝縮器は前記蒸発器と動作可能に接続され、非熱伝導状態において、前記蒸発器の温度は遷移温度を下回り、二流体熱伝達流体は、流体状態において少なくとも1つの流体と気体の状態で少なくとも1つの流体を含み、および熱伝導状態で蒸発器の温度は予め定義された遷移温度を超え、かつ二流体熱伝達流体は、蒸発器から凝縮器に熱を伝達する。
随意の実施形態において、太陽熱集熱体は、絶縁太陽熱パネルである。
随意の実施形態において、二流体熱伝達流体は、蒸発器を熱的に凝縮器から隔離した状態から、蒸発器との凝縮器の熱的結合状態への急激な遷移を有するように構成されている。別の随意の実施形態において、急激な遷移は、摂氏10度の活性化範囲内で発生する。別の随意の実施形態において、遷移温度は、装置の動作の前に予め定義されている。別の随意の実施形態において、遷移温度は、装置の動作を開始した後に第2の遷移温度に調整される。
別の随意の実施形態において、遷移温度は、二流体熱伝達流体の組成を改変することによって調整され、当該組成物は、空気/水、空気/グリコール/水、アルゴン/水、アルゴン/グリコール/水、窒素/水、及び窒素/グリコール/水からなる群から選択される。
別の随意の実施形態において、遷移温度は改変に調整され、当該改変は、二流体熱伝達流体の少なくとも2つの流体の比率を変更すること、装置内の二流体熱伝達流体の量を変更すること、および凝縮器に膨張容積部を加えることからなる群から選択される。
随意の実施形態において、当該方法はつぎの工程を含む。すなわち、前記凝縮器に動作可能に接続された膨張容積部を配置する工程を含み、温度が遷移温度に近づくにつれて、二流体熱伝達流体の流れの一部はヒート配管から膨張容積部に流れ、これによって、温度範囲を拡張し、当該温度範囲を超えてもヒート配管の内部圧力が所定の範囲内に留まる。
別の随意の実施形態において、蒸発器はさらに、蓄熱装置として機能する。
本実施形態の教示によれば、以下の工程を含む過熱保護するための方法が提供される。すなわち当該方法は、流出部と戻り部を有する蒸発器を配置する工程を含み、当該蒸発器は熱伝達流体を含み、太陽熱集熱体の吸収体と熱伝達流体と熱的に接触させており、当該方法は、流入部と流出部を有する凝縮器を配置する工程を含み、当該凝縮器は太陽熱集熱体の外部環境と熱的に接触し、当該方法は、凝縮器に蒸発器を接続する少なくとも一本の柔軟性の配管を配置する工程を含み、当該少なくとも一本の柔軟性の配管は、吸収体の温度が周囲圧力を下回る内圧に対応する予め定義された遷移温度を下回る場合折り畳まれた状態になり、凝縮器から凝縮器への熱伝達流体の流れを防止し、これによって、蒸発器を凝縮器から熱的に分離し、及び蒸発器から凝縮器へ熱伝達を不能にし、吸収体の温度が周囲圧力を超える内圧に対応する予め定義された遷移温度を超える場合膨張した状態になり、蒸発器からの凝縮器の熱伝達の流れを可能にし、これによって、蒸発器を凝縮に熱的に連結し、蒸発器から凝縮への熱伝達を可能にする。
随意の実施形態において、太陽熱集熱体は、絶縁太陽熱パネルである。
別の随意の実施形態において、熱伝達流体は、二流体熱伝達流体である。
本明細書に添付の図面を参照しながら、実施形態を単なる例として記載する。
図1は、典型的な太陽集システムの図である。 図2は、温度や日射量に基づく関数(X)として集熱体効率(h)をプロットした図である。 図3は、過熱防止装置(OPD)付き、及び過熱防止装置(OPD)なしで800W/mで太陽熱絶縁材の場合の集熱体効率対集熱体内部温度のプロットである。 図4Aは過熱保護装置の正面図を示す図であり、該過熱保護装置は遷移温度T未満で熱絶縁体として動作し、そのような温度を超えるところで熱結合器として動作し、図4Bは過熱保護装置の断面図を示す図であり、該過熱保護装置は遷移温度T未満で熱絶縁体として動作し、そのような温度を超えるところで熱結合器として動作する。 図5Aは、凝縮した流体が蒸発器に戻ることを保証するために僅かに傾けられた凝縮器を備えたOPDの正面図を示す図であり、図5Bは凝縮した流体が蒸発器に戻ることを保証するために僅かに傾けられた凝縮器を備えたOPDの断面図を示す図である。 図6Aは、膨張容積部を含むOPDを備えた集熱体設計の非限定的な実施形態の正面図を示す図であり、図6Bは、膨張容積部を含むOPDを備えた集熱体設計の非限定的な実施形態の断面図を示す図である。 図7は、グリコールの重量百分率(%EG)に基づくグリコール/水の二流体の摂氏の大気圧での沸点を示すチャートである。 図8Aは、ストレージ集熱体として機能する統合過熱保護装置を備えた太陽熱集熱体の正面図を示す図であり、図8Bは、ストレージ集熱体として機能する統合過熱保護装置を備えた太陽熱集熱体の断面図を示す図である。 図9は、OPDにおける熱分離のための絞り弁を用いた実施例を示す図である。 図10は、二流体OPDの動作中の温度のプロットである。
本実施形態に係るシステムの原理および動作は、図面と付随する詳細な説明を参照してよりよく理解され得る。本発明は、太陽熱集熱体の過熱保護するためのシステムおよび方法である。システムは受動的又は能動的な過熱防止装置を容易にし、当該過熱防止装置は太陽熱集熱体の循環システムから独立して実行することができ、環境から分離され得る。当該システムは(臨界温度を超えて動作を減じるか、又は中止するのとは対照的に)上昇した温度での太陽熱集熱体の動作を促進する。アクチュエータの自動温度誘発作用により太陽熱集熱体の内部の温度を受動的または能動的に制限することは、環境からの熱分離の状態から強い熱結合の状態への急激な遷移を引き起こす。
ここに記載された発明は、エネルギー資源のより効率的な利用と保全のために適用することができる。太陽熱収集パネルは、例えば、家庭及び産業用に湯を提供する「グリーンテクノロジー」を可能にするものとして広く知られている。太陽熱収集パネル用エネルギーの供給源は、太陽エネルギー、すなわち一次再生可能なエネルギー源である。従来、非再生可能エネルギー源の代わりとしての太陽熱収集パネルの使用は、直接温室効果気体排出量の削減に貢献する。特に、本発明の実施形態は、既存の資源を良好に利用するため、かつ有効に新規の高効率集熱体を作るために使用することができ、当該新規の高効率集熱体は、広い温度範囲にわたって動作し、入射太陽熱放射の放射照度の広い範囲での動作を可能にする。これらの機能は、以前には動作するために費用効果がなかった場所での太陽熱集熱体の展開を促進し、減少した日光の期間中に太陽熱集熱体の動作を拡張する。
過熱保護装置は、少なくとも二つの流体が充填されたヒート配管を含み、当該二つの流体の組み合わせは、二流体熱伝達流体として熱を伝達するように構成されている。非熱伝導状態では、ヒート配管の蒸発器部分の温度が遷移温度以下であり、二流体は、流体状態で少なくとも1つの流体および気体の状態で、少なくとも1つの流体を含む。熱伝導状態では、蒸発器の温度が事前定義された遷移温度を超えており、当該二流体は、蒸発器領域から集光領域に熱を伝達する。
随意に、少なくとも一本の柔軟性の配管は蒸発器を凝縮器と接続する。柔軟性の性配管は、折り畳まれた状態で吸収体の温度が(ヒート配管の蒸発器部分で)、ヒート配管の内圧が予め定義された遷移温度を下回り、対応して、ヒート配管の内圧が周囲圧力を下回り、および柔軟性の配管が、熱凝縮器から蒸発器への熱伝達の著しい流れを防止するように構成され、これによって、蒸発器を凝縮器から熱的に分離する。柔軟性の配管は、拡張状態で、周囲圧力で、または周囲圧力を超える内圧に対応して、吸収体の温度が予め定義された遷移温度を超え、柔軟性の配管は、蒸発器から凝縮器への熱伝達流体の著しい流れを可能にするために十分に緩和されるように構成され、それによって蒸発器を熱凝縮器に熱的に結合する。柔軟性の・コネクタの更なる特徴は、柔軟性の・コネクタが、遷移温度未満で蒸発器を凝縮器から分離する熱絶縁材料から製造されることである。
絶縁された太陽熱パネルでは、革新的な解決策は、絶縁太陽熱パネルの損傷を防止するために、温度制限を可能にするため、典型的には、従来の太陽熱集熱体よりも有意に高い温度での動作を可能にすることが要求される。絶縁された太陽熱集熱体の温度制限のための下記の実施形態の特徴は、温度制限が、温度制限のために接続された適用物、または太陽熱集熱体が従来の動作範囲を超えるとき、動作システムを停止するかのいずれかに依存する従来のシステムとは対照的に、絶縁された太陽熱パネルによって提供されることである。下記の実施形態の他の特徴は、当該実施形態が、太陽熱集熱体の密閉要素から独立して実施されること、すなわち太陽熱集熱体の内部部品が環境から分離されたままであり、同時に、太陽熱集熱体の内部温度が環境との熱結合を介して制限され得ることである。以下の実施形態によって促進された追加の特徴は、アクティブシステムおよび/または密閉された太陽熱集熱体外側の温度制限システムの一部として代替の実施を可能にしながら、密封された太陽熱集熱体内部の受動クローズドシステムとしての実施を含む。
真空管の集熱体又は希気体を充填した集熱体を有する実施例の場合のように寿命を延ばし、太陽熱集熱体の性能を保証するために、太陽熱集熱体は、時には、封止されている。本実施形態では、このような封止は、環境から透明な絶縁体などの内部要素の絶縁を可能にする。シールは絶縁太陽熱パネルにおいて特に重要である。なぜなら、さもなければ(水の)結露が、集熱体前面の内面に発生し得、透明な絶縁体はパネルの透明なカバーと接触するからである。このような凝縮は、透明な絶縁体の存在下で除去することが困難であり、短期的な効率低下と集熱体の長期的な劣化を生じ得る。本明細書の文脈において、用語「"環境」は一般的に太陽熱集熱体の外側の領域を意味し、また周囲雰囲気としても知られている。環境は、限定されないが、太陽熱集熱体が隣接している、太陽熱集熱体及び/又は材料を囲む空気(地球での適用において)または真空(宇宙での適用)を含み、限定されないが、太陽熱ユニットのための、建物の壁及び支持構造を含む。密閉は、結露や残留化学物質汚染のリスクを低減する。密封された筐体はまた、優れた熱特性(低速伝導と対流)の媒体(アルゴンやクリプトンなど)を備えた太陽熱集熱体内の周囲気体の交換を可能にする。しかし、太陽熱集熱体の密閉は、圧力の増加や筐体の壊滅的破壊に関連するリスクなどの新たな課題をもたらす。絶縁された太陽熱パネルでは、これらのリスクは、透明絶縁で可能になった温度変動のより広い範囲で、透明絶縁層を含めることに起因する太陽熱パネルの量の増加によって悪化している。
太陽熱収集システムでは、2つの温度、太陽熱集熱体の内部温度と循環液の温度が検討される。本明細書の文脈において、用語「内部温度」は、典型的には、吸収体の近傍での、太陽熱集熱体または絶縁された太陽熱パネル内部の温度を意味する。本明細書の文脈において、用語「吸収体」は典型的には黒(通常は金属の高い熱伝導性)の表面を言い、これは熱伝達流体(循環流体)によってシステムの外に引き続き伝達される熱へ太陽熱放射を変換する役割を果たす。極端な条件下で、太陽熱集熱体の内部温度は淀み温度に到達することができる。当該淀み温度は、その温度ではエネルギーがシステムから引き出されない温度、又は換言すれば、太陽放射エネルギーがパネルに入力されるが、追加のエネルギーが太陽熱収集システムから引き出されない温度である。循環する流体の温度は、典型的には、適用に関連する安全装置によって制限される。安全装置の1つの一般的な例は、過熱や適用物の要素の損傷を防止するために使用される圧力逃がし弁である。
正常な動作条件の下で、従来のフラットパネル太陽熱集熱体は、典型的には、(摂氏30度乃至90度(°C)、約150°Cから可能であるが200°Cの淀み温度の範囲内の内部温度で動作する。従来の真空管の太陽熱集熱体は約130の最大動作温度と、約200°Cの淀み温度に達する可能性がある。
上述したように、絶縁された太陽熱パネルは、従来の太陽熱集熱体と比較して、はるかに大きいエネルギー変換効率をもつ太陽熱集熱体を提供する。それに対応して、絶縁太陽熱パネルの淀み温度は、従来の太陽熱集熱体に比べてかなり高く、典型的には約250°Cまでであり、内部温度は270〜300°Cまで可能である。絶縁太陽熱パネルの内部温度が制限されていない場合は、内部温度は、絶縁太陽熱パネルの部品の損傷をもたらし、これらの有意に高い淀み温度に達する可能性がある。対照的に、従来の太陽集システムは、典型的には160°C乃至200°Cの範囲の淀み温度に達するが、これらの温度で部品の損傷に耐えるように設計されており、太陽熱集熱体で温度を制限する必要はない。
<過熱保護装置(OPD)−受動的熱スイッチとしてのヒート配管>
上述の温度で絶縁太陽熱パネルを動作し、絶縁太陽熱パネル及び太陽収集システムの損傷を防ぐために、革新的な解決策により絶縁太陽熱パネルの淀み温度を制限する必要がある。本実施形態では明確にするために、本発明は、一般に絶縁太陽熱パネルに関連して記載されている。この発明は、限定されるものではないが、従来のフラットプレート・集熱体などの太陽熱集熱体などの適用物において実施され得る。
一つの革新的な解決策は受動熱スイッチとしてループヒート配管を使用することを含み、そこで予め定義された温度、すなわち指定された遷移温度Tにおける温度誘発されるアクションは、環境から強い熱結合の状態熱的への急激な遷移を引き起こす。詳細については、世界知的所有権機関の国際出願番号第PCT/IB2011/050208号において見出すことができ、参照により本明細書に含まれる。
集熱体内部内温度の関数としての集熱体効率の過熱防止装置(OPD)効果の一例が図3すなわち、100°Cの遷移温度Tに対して過熱保護装置(OPD)付きと、過熱保護装置(OPD)なしで、800W/mでの太陽熱絶縁の場合の集熱体効率対集熱体内部温度のプロットに示されている。同図から明らかなように、集熱体内部の温度が100を超えて上昇し、環境にエネルギーを流すにしたがって、集熱体効率が急激に低下する。一実施形態では、ループヒート配管は、集熱体からの熱を適用物に伝達する一次ループからの別の流体をもつ独立した循環システムを含む。システムレベルとは対照的に、集熱体レベルでの過熱防止策を有するものとして、集熱体レベルで過熱防止策を有する大きな利点は、例えば、熱のために、システムレベルで設置される追加のハードウェア(例えば、一次熱伝達ループで動作するヒートダンプ)の必要性をなくする。さらに、一般的な方法は凍結する冬の周囲温度による配管の損傷を回避するために、いわゆるドレインバックシステムを設置することである。グリコールの凍結防止特性がもはや必要でないので、ドレンバックシステムの使用は、太陽熱パネルの一次熱伝達流体として水とグリコールの交換を可能にするので、これは望ましい。しかしながら一次ループ内での流体の存在下で、集熱体温度が急激に上昇することができ、淀み温度に達し、集熱体の損傷を引き起こすので、そのようなドレインバックシステムをもつ主要な危険の要因が存在する。
集熱体レベルのOPDが実施されている場合、この危険因子を除去する。図4Aおよび図4Bを参照すると、それぞれ、遷移温度未満で熱絶縁体として、遷移温度Tを超える温度で、熱カプラーとして、動作する、過熱保護装置を備えた絶縁された太陽熱パネル(集熱体)(450)の正面図及び断面図である。以下の図では、このような絶縁太陽熱パネル(450)としての集熱体は、明快さと単純化のために、垂直方向に描かれていないことに注意されたい。当業者は、集熱体の正常な設置は、角度で設置の要件に応じて角度であることを理解するであろう。
ガラス(400)はフレーム(402)によって保持され、光(近赤外及び可視光波長が典型的には、この文脈で言及される)を吸収体(406)に到達せしめている。一般的に、ガラス(400)は、低放射率(低−E)ガラスである。吸収体(406)は吸収板としても知られている。太陽熱放射を受け入れるために位置づけられているか、又は一般的な意味において太陽熱放射線源の方を向いている低−Eガラスの外面、又は面は、集熱パネルの表面として知られている。循環管(420)(黒で示され、かつ断面図において吸収体(406)の下/後の円で示されるように、一次ループとして断面図で知られている)は、吸収体(406)から熱を吸収し、適用物に熱を伝達するための伝達流体を循環させる。図では明確にするために、循環配管(420)と適用物との間の接続が示されていないことに留意されたい。わかりやすくするために、単一の太陽熱パネルが表示されていることにも注意されたい。典型的には、複数の太陽熱パネルは、太陽熱アレイ内の太陽熱パネルの間の直列および/または並列接続で使用されている。このような場合に、単一の太陽熱パネルの循環配管への接続、単一の太陽熱パネルの循環配管からの接続は、(それぞれ)適用物又は1つ又は複数の太陽熱パネルからの接続、又は適用物又は1つ又は複数の太陽熱パネルへの接続であり得る。太陽熱パネルと適用物との間の構成との接続は当業者には自明である。メラミン絶縁体などの絶縁体(407)は、吸収板(406)の背面と太陽熱パネルの裏側の間で内部絶縁体を提供する。横絶縁体(405)と後部絶縁408体は、両側部と背面に、太陽熱パネルの内部と環境との間で熱障壁を提供する。
絶縁された太陽熱パネルは、集熱パネルの表面のための透明絶縁材料の層を有する太陽熱集熱体ある。透明絶縁体(404)は、集熱パネル(ガラス(400))の内部表面と吸収体(406)の間の太陽熱パネルに組み込まれている。光は、吸収体(406)に到達するために、透明絶縁体(404)を通って伝達(通過)される。この場合、「絶縁された」とは、集熱パネルの表面の背後にある透明絶縁体(404)材料−すなわちガラス(400)と吸収体(406)の間の太陽熱パネルの内側にある透明絶縁体(404)材料を言い、典型的には熱集熱体(405、08)の背部と両側部で使用される従来の絶縁体とは対照的である。
(吸収体(406)の下/背部に丸印で示したように、白や断面図に示されるように)循環配管(430)は、ヒート配管の蒸発部を提供する。蒸発器として機能するヒート配管の第1の部分は、集熱体の吸収板(406)に熱的に結合されたハープ配管(harp pipe)(430)として示されている。用語「ハープ配管」は、と蒸発器の上部と底部の間で単一の流路よりも多く存在することを示すために使用される。説明の明確化のために、用語「ハープ配管」の使用は、特定の適用物に依存して単一の流路及び/又は他のヒート配管の構成を使用するオプションを排除してはならない。本実施形態の重要な特徴は、ヒート配管の蒸発器430は、集熱体の一次熱伝達ループ(420)から独立した構造であることである。凝縮器(434)として機能するヒート配管の第2の部分は、環境に熱的に結合されたラジエーター(または蛇行配管などの他の便利な構成)である。本図において、凝縮器は、集熱体のアルミケースの外部にある。これにより、凝縮器は、集熱体の内部と熱接触しているので、熱伝達効率の利点を有するが、集熱体のアルミニウム筐体内ではあるが、凝縮器が集熱器の内部に存在し、かつ環境と熱的に接触するように、集熱体(407)の絶縁体の外側に(438で示されるような)凝縮器を排除するものではない。凝縮器入口接続部(432)は蒸発器と凝縮器とを接続し、凝縮器出口接続部(436)は凝縮器と蒸発器とを接続する。
本図において、凝縮器(434)(または438)は、外部環境に直接結合されるように特定されているが、流体の環境との熱的結合のための他の機構、集熱器のフレーム(402)などのヒートシンクを介して結合するような可能性もあり得る。別のオプションは、分離された状態から結合された急激な遷移状態を生成するためのサーモスタット弁(図示せず)の追加である。
図5A及び図5Bは、それぞれ絶縁された太陽熱パネル(集熱器)(450)の正面図及び断面図であり、OPDは凝縮された流体のドレイン蒸発器に戻ることを保証するために僅かに傾けられている。この代替の例示的な実施形態では、凝縮器(434)は、フィン付き管の傾いた凝縮器(534)として実施され、凝縮された流体のドレインが蒸発器に戻ることを保証するために傾けられている。
本発明の革新的で重要な機能は、製造時にあらかじめ設定する機能であり、または現場で設定する機能であり、すなわち遷移温度Tで、OPDは、集熱体内部と環境の間で、熱的に隔離する状態から熱的に結合する状態へ変換する。この特徴は重要である。なぜなら異なる太陽熱の適用物は異なる供給温度を必要とし、その一方で、異なる集熱体アーキテクチャは、異なる損傷閾値温度を有し得るからである。Tの所望の構成可能性(configurability)は、以下に説明するように、多くの異なる方法で達成することができる。熱的に隔離する状態から熱的に結合する状態への遷移ために明確に定義された閾値温度を持つための重要な理由は、T未満で太陽熱集熱体の変換効率の見地からの性能が過熱防止装置を介した寄生熱損失によって損なわれないことを保証することである。
<二流体ヒート配管の革新的な使用>
従来の方法は、熱伝達流体の導入に先立ってヒート配管を排気することである。現在の取り組みは、単一の流体だけがヒート配管内に存在することを保証し、他の流体(流体および気体を含む)がヒート配管に漏れないことを保証するために、ヒート配管の堅牢性と寿命を延ばすことに焦点が当てられている。ここでヒート配管の革新的な使用が記載され、周囲温度及び圧力条件下でのヒート配管を充填することを含む。換言すれば、従来技術とは対照的に、ヒート配管は、熱伝達流体でヒート配管を充填する前に排気する必要はない。例えば、ヒート配管は、熱伝達流体を蒸発器の高さの80%まで充填し、マットヒート配管内にとどまる空気は、蒸発器、凝縮器、および接続部の残りの部分を充填する。このように、この構成では、ヒート配管流体は、空気や水などの二成分を有する。
明確にするために、例示的な実施形態は、一般に、ヒート配管の一部として、蒸発器と凝縮器を使用するものとして記載されている。ヒート配管は、一般的に凝縮器の部分から蒸発器の部分への凝縮された流体の戻りを促進するための、ウィッキング機構(wicking mechanism)を含む。本明細書に記載されているヒート配管の使用は、ヒート配管をベースにした発明に限定するものではなく、ウィッキング機構なしの代替的な実施が加熱保護装置を提供することに成功することが示されている。
本明細書の文脈において、用語「二流体熱伝達流体」または単に「二流体」とは、一般的に、熱を伝達するために構成された少なくとも2つの流体の組み合わせを言う。本明細書の文脈において、用語「流体」とは、一般的に、流れることができる流体または気体などの物質を言う。流体は、流体が配置される容器に応じて形状を変化させることができる。用語「二流体」とは、互いに使用される及び/又は使用中に互いに効果を有する2つ以上の流体を言う。用語「流体」及び「流体状態」とは、一般的に互いに自由に移動する分子からなる物質を言うが、気体のように分離する傾向はない。すなわち気体でも固体でもない。用語「気体」及び「気体の状態」は、一般的に、物理的な状態の物質を言い、当該
物質は形状の変化に抵抗せず、随意の容器充填するために無限に膨張する。
本明細書の文脈において、用語「熱伝達」及び「熱伝達」とは、一般に、寄生熱損失とは対照的に、所定量を上回るかなりの量の熱伝達を言う。重要である熱伝達の所与の量は、用途に依存する。寄生熱損失は、所定量を下回る熱量の移動を引き起こす。好ましくは、二流体はTを下回って変換効率の見地からのOPDの性能がOPDの構造を通して寄生熱損失によって損なわれないことを保証するように熱的に隔離状態から熱的に結合状態へと変位するための遷移温度として知られている閾値温度をもつように設計されている。
説明を明確にするために、遷移温度Tは、一般に、特異的あると言われている。当業者は、遷移温度が理論遷移温度付近の範囲で変化することを認識するであろう。この範囲は、OPDの特定の実施に基づいて算出することができ、本明細書に記載されているように、システム運用の利益のためにOPD設計者およびチューナーによって使用することができる。本明細書に記載された修正の変形及び組み合わせが、単独又は遷移温度の範囲との組み合わせで、特許請求の範囲に記載されたOPDを実施するために当業者によって使用され得ることが予想される。
本明細書の文脈において、用語「熱接触」とは、一般的に二つの対象の間で交換することができるように互いに構成されている2つの対象を言う。対照的に、用語「熱的に隔離される」とは、一般的に、熱交換が実質的にゼロに等しいか、或いは最小の寄生交換である領域を言う。
本明細書の文脈において、用語「内圧」とは、一般に、OPDの内部の流体による圧力を意味し、とくに真空排気又は非真空排気ヒート配管(蒸発器部と凝縮器部を含む)の内部の一つ以上の流体による圧力を言う。用語「周囲圧力」とは、一般にOPDの外側の圧力を言い、とくに蒸発器と凝縮器の外側の、ヒート配管の循環システムの外側の圧力を言う。(宇宙ベースの適用などの適用とは対照的に)太陽熱集熱体が地球の大気で使用されている典型的な場合では、周囲の圧力は大気圧であり、用語「周囲」及び「大気」は交換可能に使用することができる。
このような二流体熱伝達流体組成物の効果は、実質的に、集熱体内部の温度及び太陽放射レベルの関数としてのヒート配管内部の内圧上昇を抑制することである。内部の圧力を近い周囲の圧力に維持することにより、遷移温度Tは、二流体の流体成分の大気沸点に近いままである。二流体ヒート配管内部の圧力が、排気ヒート配管の場合よりもはるかにゆっくりと温度や日射量に伴って増加するが、内部の圧力がそれにもかかわらず、弱い正の依存性を示す。残留内圧が内部温度と放射度と共に増加する速度は、制御され得るシステムパラメータの数に依存する。例えば、気体体積に対する流体体積の比が低くなればなるほど、温度と放射度への内部の圧力上昇依存性が弱くなる。
本明細書において過熱保護のための装置は、過熱保護装置(OPD)として一般的にヒート配管に基づいている。ヒート配管は、少なくとも二つの流体を含有する蒸発器を含んでおり、当該流体の組み合わせは二流体熱伝達流体として熱を伝達するように構成されている。凝縮器は動作可能に接続されている。非熱伝導状態で蒸発器の温度が遷移温度を下回り、二流体は、流体状態で少なくとも1つの流体および気体の状態で、少なくとも1つの流体を含む。熱伝導状態において、蒸発器の温度は予め定義された遷移温度を超えており、二流体は蒸発器から凝縮器へ熱を伝達する。
OPDは太陽熱集熱体と関連する適用物及び関連しない様々な適用物で使用することができる。太陽熱集熱体と共に使用されるとき、蒸発器は吸収体と熱的に接触し、凝縮器は太陽熱集熱体の外部環境と熱的に接触する。太陽熱集熱体が絶縁された太陽熱パネルであるときOPDは特に便利である。二流体は、好ましくは、熱凝縮器から熱的に隔離した状態から、蒸発器を凝縮器に熱的に結合する状態への急激な遷移を有するように構成されている。本明細書の文脈において、用語「突然の遷移」は、一般に摂氏約10度の典型的な「活性化範囲」内で生じる遷移を言う。言い換えれば、突然の遷移は、約Tのマージンで起こり、流体は熱的に分離することから熱的に結合することへ遷移する。上述したように、遷移温度は、実際には「遷移温度範囲」である。なぜなら、用語「突然の遷移」は「活性化範囲」内にある「遷移温度範囲」を言うからである。特定の用途に応じて、摂氏10℃の典型的な例活性化範囲以外の活性化範囲を所望してもよい。この記述に基づいて、当業者は、特定の適用物に対して特異的活性化の範囲を選択することができるであろう。遷移温度を調整することは、本実施形態の特徴であり、以下にさらに記載される。
<遷移温度の調整>
気体体積に対する流体体積の比は、製造中または設置中にシステムを構成することによって制御することができ、それにより特定の設置および/または適用物のOPDのための遷移温度を調整する。遷移温度は、以下の教示によって、製造中および/または家庭での操作時に設定することができ、以下の教示は:
蒸発器の流体充填割合の変更、
凝縮器容量の変更、
流体または気体の組成の変更、
システムの内部圧力の変更、および
膨張容積部の追加
を含む。
遷移温度は、装置の動作の前に予め定義されている場合、OPDは、配置に先立ち、および/配置後、製造中に設定することができる。遷移温度は、装置の動作開始後に第2遷移に調整することができる。OPDは特定の適用物と設置の詳細に応じて、複数の時間を設定したり、調整したりすることができる。非限定的な例では、OPDは、操作の前に初期遷移温度に設定されている。本明細書に記載されているように、OPDの監視動作の後に、異なる遷移温度が所望されると、異なる遷移温度を達成するために、1以上の修正がシステムの1つまたは複数の構成要素に加えられた。別の非限定的な例において、太陽熱集熱体の寿命の間に、遷移温度を減じることが集熱体の老化部品の内部温度を制限し、集熱体の寿命を延長することが望ましい場合がある。
二流体組成のヒート配管の設計の自由度が、蒸発器の流体充填割合の修正である。一つの修正では、ヒート配管の流体の内容の組み合わせを調整している。換言すれば、二流体熱伝達流体内の少なくとも2つの流体の比率を修正する。遷移温度は、二流体の組成および/または比率を修正することによって調整することができる。別の随意の改変は、装置内において二流体の量を変更している。流体組成物の組み合わせの非包括的なリストは、
空気/水
空気/グリコール/水
アルゴン/水
アルゴン/グリコール/水
チッ素/水
窒素/グリコール/水
を含む。
1つの二流体を用いる非限定的な例は、空気/グリコール/水の組み合わせである。エチレン(またはプロピレン)グリコール/水の流体溶液を広い範囲の比率にわたって変えることができる。これは、グリコール/水の比率が、吸収板と環境との間で熱的に隔離することから、熱的に結合することへの装置の遷移温度Tを修正するために使用される実施形態を促進する点で重要である。グリコール/水の混合物の沸点は、組成物に依存する。図7を参照すると、チャートはグリコールの重量百分率(%EG)に基づくグリコール/水の二流体の摂氏の大気沸点を示す。
(熱伝達流体として水だけを使用する)純水と比較して、二流体の流体成分のグリコール/水混合物を使用することのさらなるかつ非自明な特徴は、沸点未満の減圧蒸気圧に起因することである。これは、グリコール/水混合物を使用することは、遷移温度T未満の過熱保護装置により、残留寄生熱伝達を低減するので、重要である。空気の存在下でエチレングリコールは、熱サイクルの結果として低下することがあり、それ故に安定化添加物を添加することも選択肢である。
二流体組成のヒート配管の設計の他の自由度が、OPDの成分の体積の修正である。遷移温度は、OPDの成分の体積の変形によって調整され得、当該OPDの成分は、凝縮器容量を変更し、蒸発器の容積を変更することを含むが、これに限定されるものではない。多自由度を有することは、遷移温度を制御することができる。できるだけ高く蒸発器に充填すると、吸収板が遷移温度に達し、超えると、熱伝達機構は、吸収板の高さ全体にわたって動作マットを確保することが望ましい。
流体が到達するために高さは、また、集熱体の傾斜角の関数であり、多くの場合、夏や冬のいずれかに緯度および最適化に応じて変化する。傾斜角は空気に対する流体の比率を制限する可能性があり、さもなければ遷移温度に影響を及ぼす。したがって、膨張容積部を追加または流体組成を変更するオプションは、望まれ得る。
二流体組成物のヒート配管の設計の別の自由度が、OPDの内圧の修正である。遷移温度は、製造、設置中、動作開始後、および/または時点の組み合わせのいずれかでOPDの内圧を修正することによって調整することができる。周囲圧力に関してOPDの内圧を増加または減少することは、二流体のためにより高いか、或いはより低い遷移温度を引き起こす。
<膨張容積部>
図6Aおよび図6Bを参照すると、それぞれ膨張容積部(600)を含むOPDを備えた集熱体設計の非限定的な例の正面図及び断面図である。膨張容積部の目的は、集熱体内部が遷移温度Tに近づき、蒸気が凝縮器に侵入すると、気体の状態で存在する二流体の一部が、蒸気は凝縮器に入る凝縮器から脱出できるようにすることである。太陽熱パネルの内部温度が増加すると、蒸発器の温度が増加し、遷移温度に近づき、ヒート配管の内圧が上昇し始め、および二流体の一部が沸騰し始め、流体状態から気体の状態に遷移し始める。1気圧の周りの内部圧力を維持すること(大気圧が周囲圧力であること)は、特定の所望の遷移温度を維持するのに役立つ。膨張容積部の追加は沸点流体から気体又は蒸気が流れることができる容器を提供することであり、それによって、温度が上昇し始めると、ほぼ周囲圧力での内部圧力を維持する。膨張容積部は、内部圧力変動を緩和することによって遷移温度を制御するのに役立つ。
よく知られた理想気体の法則:
すなわち、
PV=nRT
に関して、OPDの凝縮器部分の動作の簡略化した説明を考える。
ここで、Pは圧力であり、Vは体積であり、nは気体の物質量であり、Rは理想的または普遍的なガス定数、Tは温度である。OPDが一定の体積を有している場合において、蒸発器の温度が上昇し、かつ蒸気が凝縮器に入ると、凝縮器内の圧力は上昇する。二流体の気体部分の凝縮器内の増加した圧力は、二流体の液体部分に増加した圧力を付与する。この増加した圧力は流体部分の遷移温度を上昇させ、それ故、圧力と温度との間に比較的強い依存性を生成する。しかし、膨張容積部の追加は、膨張する追加の体積を提供することによって、二流体の気体部分の凝縮器での圧力の増加を遅くする。これは、普遍的な気体の法則、すなわち、
から理解され得る。すなわち、温度による圧力上昇の増加率は体積に反比例する。これは、膨張容積部のないシステムと比較して、圧力と温度との間の弱い依存性を引き起こす。
膨張容積部の体積、位置、材質および構造は、OPDの動作及び設置の要件に依存して変化する。膨張容積部は、柔軟な空気袋などの剛性の材料又は変形可能な材料から構成され得る。OPD内の圧力が変化すると、剛性の膨張容積部とは対照的に、柔軟な空気袋は、更に、内部の圧力変動を緩和することによって膨張及び収縮することができ、さらに遷移温度を制御することを助けることができる。柔軟な空気袋の膨張および収縮は温度範囲を拡張することができ、当該拡大された温度範囲にわたって、ヒート配管内の内部圧力が周囲に近接したままであり、実際には、広い温度範囲にわたってほぼ一定の周囲内圧を確保することができる。
膨張容積部が環境と熱接触して配置されている場合は、別の可能性は、膨張容積部内の蒸気が環境へ熱を移送し、それ故に、蒸気の温度を低下させることである。この場合には、冷却蒸気の一部が膨張容積部内で凝縮し得、流体状態に戻る。膨張容積部内の流体の可能性が与えられると、膨張容積部は、好ましくは、膨張容積部内で凝縮し得る残留流体が蒸発器に戻って排出されることを保証するように構成されるべきである。凝縮器の横及び下の膨張容積部(600)を示す本図面を参照されたい。両方の図において、膨張容積部は蒸発器の上方に配置されており、凝縮液が蒸発器に戻って排出することができる。
膨張容積部(600)は、凝縮器の側部などの他の位置(図示せず)でOPDに追加することができる。他の適用(図示せず)において、膨張容積部は、蒸発器の側部に配置されている。膨張容積部は凝縮器や蒸発器に動作可能に接続され得る。この記述に基づいて、当業者は、特定の用途に適した膨張容積部の場所を選択することができるであろう。
一般に、OPD装置は、さらに動作可能ヒート配管に接続された膨張容積部を含むことができる。蒸発器の温度が遷移温度に近づくにつれて、二流体の流れの一部は、ヒート配管から膨張容積部に流れ、それによって温度の範囲が広がり、当該温度範囲にわたってヒート配管内の圧力は周囲圧力あたりの所定の範囲内に留まる。
典型的には、二流体の気体部分は空気であり、「膨張容積部」は、本明細書の文脈において、「空気膨張容積部」と言う。二流体熱伝達流体における流体の一つとして使用すること、および二流体熱伝達流体における流体の一つと言うことが、限定であると考えられるべきではない。上述したように、例えば、アルゴン、窒素などの他の流体を使用することができる。
二流体OPDの動作中の温度のプロットである図10を参照されたい。縦軸は摂氏温度であり、横軸は日中の時間である。太陽熱放射(太陽)への太陽熱集熱体の意味のある露出が朝の11:00頃に開始し、午後の時間まで続く。プロットから分かるように、集熱体が日光にさらされると、吸収体の温度(正方形のデータ点)が上昇し始める。同様に、タイムラグの後に蒸発器の温度(“x”のデータ点)が上昇し始める。OPDは能動的ではない、そして凝縮器(入口および出口)の温度は安定している(約35°Cであり、僅かに環境温度を超えている)。
蒸発器の温度(この場合は100°C)が12:45頃に、OPDの遷移温度に近づくと、凝縮器の入口の温度(三角形のデータ点)でOPDが作動し、温度が上昇し始める。
OPDの動作中(1:00以降)、太陽熱集熱体が動作を継続する。吸収体の温度がこの場合には約165°Cで安定し、淀み温度未満に集熱体の内部温度を維持し、集熱体の構成要素の過熱を防止する。蒸発器の温度と対応する凝縮器入口の温度は、それぞれ約110°Cと105°Cで安定する。凝縮器から蒸発器に戻る凝縮された液体の温度が、環境温度を僅かに超えた温度で安定している凝縮器出口温度(円形のデータ点)として示されている。
<ストレージ集熱体と一体化されたOPD>
例えば、上述したような太陽熱集熱体は、一般に遠隔ストレージタンク(storage tank)と組み合わせて使用されているが、ストレージタンクを太陽熱集熱体に近接して一体化する必要性もある。ストレージタンク、またはストレージ集熱体は、適用物によって次の使用のために過剰な熱を格納するために一体化された解決策を提供することができる。ストレージタンクを太陽熱集熱体に近接して配置することは当該技術分野で知られており、近接とは、略、太陽熱集熱体の位置であり、適用物の場所に置かれているリモートストレージタンクとは対照的である。太陽熱集熱体にストレージ集熱体近い従来の配置の普及した実施では、家庭での適用のためにお湯を提供するためのものである。従来のストレージの集熱体では、清水が使用され(通常は加圧水)、迅速な使用のために入手可能である。
革新的な実施形態では、非加圧の不活性ストレージタンクは、貯蔵のために使用され、例えばハープ(または随意の他の形態)などの加圧された「熱交換器」は、例えば家庭用温水などの適用のために、ストレージタンクへのエネルギーの循環のために使用される。本実施形態の好ましいオプション機能は、ストレージ集熱体への過熱保護装置の革新的な一体化である。
図8Aおよび図8B、すなわちストレージ集熱体として機能する一体化された過熱保護装置を備えた太陽熱集熱体の模式図の正面図および断面図を参照すると、ストレージ集熱体(800)は、絶縁された太陽熱パネル(450)の内部に配置され、吸収体(406)と熱的に接触している。この実施では、ストレージ集熱体(800)は、循環配管(430)(図4参照)の所定の位置にある。絶縁された太陽熱パネル(450)の内側のストレージ集熱体(800)の配置は、ストレージ集熱体(450)が透明絶縁体(404)によって保護されるようにし、それによって対流を介して環境への熱損失を低減し、全体的な集電効率を向上させる。本実施形態では、ストレージ容積は集熱体において二重の役割を果たしており、過熱保護装置のための蒸発器(前の図の要素(430))としても機能する。上記実施形態では、蒸発器の典型的な構成は、0.1〜10リットルの流体(二流体熱伝達流体の一部など)を含むことができる。蓄熱用蒸発器(ストレージ集熱体など)を使用して、本実施形態の蒸発器は、10〜200リットルの流体を含有することができる。
上述の集熱体アーキテクチャのように、過熱保護装置は一次熱伝達ループ(420)(適用物に熱を伝達する)から独立しているループヒート配管として機能する。しかし、本アーキテクチャにおいて、蒸発器は、上記指定された選択された二流体の組み合わせのいずれかで充填することができる蓄熱容量部である。また、一次伝熱ループ(420)からの蒸発器(800)の物理的分離のために、ストレージ流体はまた、相変化材料であり得る。上記のアーキテクチャにおけるように、ストレージ集熱体過熱保護装置は、フィン付き管凝縮器(534)または膨張容積部(600)などの追加機能のいずれかで増強することができる。
ストレージ集熱体はまた膨張バッグ(802)を設置することができ、当該膨張バッグ(802)は配管(808)を介してストレージ集熱体(蒸発器)(800)と拡張バッグカバー(804)に接続され、その結果、集熱体(450)の内部は密閉内圧を構築せずに密閉されたままである。膨張バッグが柔軟性の膜である場合、膨張バッグは、通常、遷移温度よりも低い周囲温度で収縮させることができる。吸収体の温度が上昇し、遷移温度に近づくと、ストレージ集熱体(800)はそれに応じて上昇し、液体状態から気体流体状態への二流体の一部の蒸発が始まる。気体は膨張バッグ(802)内で膨張することができ、周囲圧力でOPDの内部圧力を安定させ、それ故に太陽熱集熱体の内部温度が上昇するように二流体の遷移温度を安定化させる。この説明にもとづいて、当業者であれば、膨張バッグ(802)にストレージ集熱体(蒸発器)(800)からの位置および接続を選択することができるであろう。
<絶縁された絞り弁>
上述した装置およびオプションは、過熱保護装置(OPD)を提供する上で非常に効果的である。革新的な絞り弁の使用は、内部圧力を有する真空ヒート配管とシステムを含む実施において追加の効率を提供し得、当該内部圧力は周囲温度で準周囲である。明確にするために、絞り弁の実施は、図4を参照して一般的に上述したように、太陽熱集熱体と組み合わせて説明される。この説明は、実装に限定されず、実装が絶縁太陽熱パネル、及び圧力の異なる状態での動作中に部分の分離から利益を得る他の装置で可能である。
図9、OPDの熱絶縁のために絞り弁を使用する実施例の図、を参照されたい。蒸発器(430)として機能するヒート配管の第一の部分では、熱的に集熱体の吸収プレート(406)に結合されている蛇行配管である。凝縮器(434)として機能するヒート配管の第二の部分は、熱的に大気に結合される蛇行配管(または他の随意の都合の良い構成)である。蛇行配管が本図に示されているが、当業者は、凝縮器及び/又は蒸発器の種々の特定の用途に応じて使用することができることを理解することに留意されたい。随意の実施態様では、凝縮部は、ヒートシンクを備える。
明確にするために、蒸発器の上端は、蒸発した流体の蒸気が当該上端から凝縮器(434)に向かって蒸発器(430)を出るが、「流出部」(902)と呼ばれる。蒸発器の下端は、その凝縮された流体が凝縮器から戻り蒸発器に入るが、「戻り部」(904)と呼ばれる。凝縮器の上端は、蒸発した流体の蒸気が蒸発器から当該上端に侵入するが、「入口」(906)と呼ばれる。凝縮器の下端は、凝縮された流体が当該下端から凝縮器に侵入し、蒸発器に戻るが、「出口」(908)と呼ばれる。
流出部(蒸発器の上端部)(902)は一本の柔軟性の配管(910)によって剛性の、好ましくは熱伝導性の管の入口(入口/下端部)(906)に接続されている。蒸発器、凝縮器、および接続管(伝導性及び非伝導性)における配管の長さに比べて、柔軟性の配管の長さは、典型的に短い。柔軟性の配管の具体的な長さは、使用するチューブの用途、種類、および配管の機械的特性に依存する。テフロン(登録商標)などの製品は、一般的に入手可能であり、正常な柔軟性の配管のために使用されている。当業者は、この説明をもとに柔軟性の配管のための適切な材料、長さ、および幅を選択することができる。
出口(凝縮部/球体の下端)(908)は、硬質、好ましくは、熱伝導配管によって第2の(追加の)短い柔軟性の配管(912)を介して戻り部(蒸発部/球体の基部)(904)に接続される。
現在、説明している実施例は二本の柔軟性の配管(910、912)を含み、各一本は蒸発器と凝縮器との間の接続部である。一般的に、実施例は一本以上の柔軟性の配管を含み得る。例えば、非ループ・ヒート配管において、単一の柔軟性のチューブは、蒸発器と凝縮器端部との間で使用される。単一のループヒート配管において(単一のループは蒸発器と凝縮器との間にある)、単一の柔軟性のチューブ蒸発器の流出部または戻り部のいずれか(または等価的に凝縮器の入口または出口のいずれか)で使用することができる。複数の接続が蒸発器と凝縮器との間に存在する場合、それぞれの接続は、柔軟性の配管を含むことができる。
閉じたループヒート配管は、熱伝達流体の導入に先立って排気される。その結果、熱の内圧は、蒸気/液平衡の分圧のみによるものである。熱伝達流体の沸点未満の温度で、熱伝達流体の分圧が大気圧となる。すなわち、凝縮器部および蒸発器部の内圧が熱伝達流体の蒸気圧に等しくなる。流体の蒸気圧が温度と共に変化するにつれて、この内圧は、したがって、温度と共に変化する。後述するように、この機能は、重要な機能的意義を有する。
好ましくは、一本以上の柔軟性の配管は絶縁されている。換言すれば、柔軟性の配管は非熱伝導性材料で構成されていて、凝縮部の熱伝導性配管から蒸発部の熱伝導配管を熱的に絶縁する役割を果たす。
一本以上の熱的絶縁性をもつ柔軟性の配管は複数の役割を果たすことができる。第一に、熱的絶縁性をもつ柔軟性の配管は伝熱障壁として作用することができ、その結果、蒸発器と凝縮器の間を連結している剛性の(熱伝導性の)配管部は、配管内の流体の流れの状態とは無関係に配管自体を介して、遷移温度Tより低い温度で吸収プレートから離れて熱を伝導しない。第二に、柔軟性の配管は柔軟であるので、柔軟性の配管は、圧力で作動する「絞り弁」として作用し、その結果、ヒート配管の内圧が周囲圧力を下回る場合には、柔軟性の配管は、第1の、折りたたまれた状態にあり、熱伝達流体の流れは、柔軟性の配管の圧力によって誘起された折り畳みにより阻害される。ヒート配管内の圧力が周囲圧力に近づくと、柔軟性の配管は、第2の、膨張した状態に遷移し、配管は膨張し、蒸気状態の熱伝達流体は蒸発器からが凝縮器に移動し、かつ戻すことができ、吸収板と外部環境との間の強い熱結合を可能にする。上述したように、内部圧力が常に熱伝達流体の蒸気圧に等しいので、遷移温度Tは周囲圧力で熱伝達流体の沸点になる。なぜなら、流体の沸点において流体の蒸気圧が周囲圧力に等しい、すなわち

(Patm
からである。
代替の実施形態において、(下部絞り弁)第2の短い長さ部(912)(凝縮器の出口から蒸発器の戻り部まで)が、剛を有する、配管の絶縁部で置き換えられる。この場合には、剛性の絶縁性配管部は、熱伝導障壁として作用するが、吸収板の温度とは無関係に、凝縮液が重力により蒸発器に戻ることを可能にする。一方向のフロー弁はまた、反対方向に流れる流体を防ぐために、下部絶縁管部の外側に設置されてもよい。
一般的には、過熱保護のための装置は、吸収体と伝熱機構を備えた太陽熱集熱体を含む。熱伝達機構は、蒸発器、凝縮器、および少なくとも一本の柔軟性の配管を有している。蒸発器は、入口と出口を有している。蒸発器は、熱伝達流体を含み、吸収体と熱的に接触している。凝縮器は、入力および凝縮器は、太陽熱集熱体の外部環境と熱的に接触している出口を有する。少なくとも一本の柔軟性の配管は、凝縮器に蒸発器を接続する。柔軟性の配管は折り畳まれた状態と展開された状態の2つの状態を有するように構成されている。折り畳まれた状態で、吸収体の温度が周囲圧力を下回る内圧に対応する予め定義された遷移温度である場合、柔軟性の配管は、蒸発器から凝縮器への熱伝達流体の流れを阻止し、それによって凝縮器から蒸発器を熱的に分離し、および蒸発器から凝縮器への熱伝達を不能にする。膨張状態において、吸収体の温度が、周囲圧力を超える内圧に対応する予め定義された遷移温度を超えている場合には、柔軟性の配管は、蒸発器から凝縮器への熱伝達流体の流れを可能にし、蒸発器を凝縮器と熱的に結合し、および蒸発器から凝縮器への熱伝達を可能にする。
この絞り弁は、従来の太陽熱集熱体と絶縁された太陽熱パネルを使用することができる。蒸発器部は、通常、太陽熱集熱体の中に置かれている。凝縮器は、典型的には、太陽熱集熱体の外側にあるが、太陽熱集熱体の中にも存在し得、太陽熱集熱体の環境と接触する。典型的には、凝縮器は、蒸発器の位置より相対的に高い位置に配置される。典型的には、凝縮液は重力による支援復帰を用いて蒸発器に戻る。
本実施形態の説明を補うために簡略化された計算の使用は、本発明の有用性および基本的な利点を損なうべきではない。
上述の例において使用された数字は本実施形態記載を助けるためのものであることに注意されたい。うっかりした入力ミスや数学的な間違いの説明を補助するために、本発明の有用性および基本的な利点を損なうべきではないことに留意すべきである。
なお、上記の説明は、例としてのみ機能し、他の多くの実施形態が、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲内で可能であることを意図していることは理解されるであろう。

Claims (29)

  1. (a)吸収含む太陽熱集熱体、および
    (b)ヒート配管を含む
    過熱保護のための装置であって、
    (i)前記ヒート配管は、少なくとも二つの流体を含有する蒸発器を含み、当該少なくとも二つの流体の組み合わせが二流体熱伝達流体として、前記吸収体と熱的に接触して前記蒸発器に熱を伝達するように構成され、
    (ii)前記ヒート配管は、前記蒸発器に動作可能に接続されている凝縮器を含み、当該凝縮器は、前記太陽熱集熱体の外部環境と熱的に接触し、
    非熱伝導状態で、前記蒸発器における温度は遷移温度を下回り、前記二流体熱伝達流体は、少なくとも一つが流体状態の流体であり、および少なくとも一つが気体状態であり、
    熱電動状態において、前記蒸発器における温度が予め定義された遷移温度を超え、前記二流体熱伝達流体が前記蒸発器から前記凝縮器に熱を伝達してなる
    ことを特徴とする過熱保護のための装置。
  2. 前記太陽熱集熱体が絶縁された太陽熱パネルである請求項1に記載の装置。
  3. 前記二流体熱伝達流体が前記凝縮器から前記蒸発器を熱的に絶縁する状態から、前記凝縮器に前記蒸発器を熱的に結合する状態への急激な遷移を有して成ることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  4. 前記急激な遷移が摂氏10度の活性化範囲内で発生することを特徴とする請求項3に記載の装置。
  5. (b)前記ヒート配管に動作可能に接続された膨張容積部をさらに備え、
    前記温度が前記遷移温度に近づくと、前記二流体熱伝達流体の一部が前記ヒート配管から前記膨張容積部に流れ、それによって温度の範囲を拡張し、当該拡大した温度範囲にわたって、前記ヒート配管の内部の圧力が周囲圧力辺りで所定の範囲内に留まる
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  6. 前記蒸発器が、蓄熱装置として追加的に機能する請求項1乃至5のいずれかに記載の装置。
  7. 過熱保護のための装置であって、当該装置は、
    (a)吸収体を含む太陽熱集熱体と、
    (b)熱伝達機構を含み、
    (i)前記熱伝達機構は、流出部と戻り部を有する蒸発器を含み、当該蒸発器は熱伝達流体を含み、かつ前記吸収体と熱的に接触し、
    (ii)前記熱伝達機構は、入口と出口を有する凝縮器を含み、当該凝縮器は前記太陽熱集熱体の外側の環境と熱的に接触し、及び
    (iii)前記熱伝達機構は、前記蒸発器と前記凝縮器を連結する少なくとも一本の柔軟性の配管を含み、
    当該少なくとも一本の柔軟性の配管は、
    (A)前記吸収体における温度が周囲圧力を下回る内部圧力に対応する予め定義された遷移温度を下回るとき、前記蒸発器から前記凝縮器への熱伝達の流れを阻止し、それによって前記凝縮器から前記凝縮器を熱的に分離し、前記蒸発器から前記凝縮器への熱伝達を不能にするために折り畳まれた状態になり、および
    (B)前記吸収体の温度が周囲圧力を超える内部圧力に対応する予め定義された遷移温度を超えるとき、前記蒸発器から前記凝縮器への前記熱伝達流体の流れを可能にし、それによって前記蒸発器を前記凝縮器と熱的に結合し、前記蒸発器から前記凝縮器への熱伝達を可能にする膨張状態になる
    ように構成されることを特徴とする過熱保護のための装置。
  8. 前記太陽熱集熱体が絶縁された太陽熱パネルであることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  9. 前記熱伝達流体は、二流体熱伝達流体であることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  10. 少なくとも一本の柔軟性の配管が前記凝縮器の入口に蒸発器流出部を接続することを特徴とする請求項7に記載の装置。
  11. 少なくとも一本の柔軟性の配管が前記蒸発器の戻り部に前記凝縮器の出口を接続することを特徴とする請求項7に記載の装置。
  12. 少なくとも一本の柔軟性の配管が熱的に絶縁されてなることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  13. 前記蒸発器が前記太陽熱集熱体の内側に配されてなることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  14. 前記凝縮器の位置が、
    (a)前記太陽熱集熱体の外側であり、および
    (b)前記蒸発器よりも相対的に高い
    ことを特徴とする請求項7に記載の装置。
  15. 凝縮液が、重力支援戻り部を使用して前記凝縮器から前記蒸発器に戻ることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  16. 前記あらかじめ定義された遷移温度が摂氏98度(°C)から摂氏108度(°C)の範囲であることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  17. 過熱保護のための方法であって、
    (a)該方法は、太陽熱集熱体の吸収体と熱的に接触する蒸発器を配置する工程を含み、前記蒸発器は少なくとも二つの流体を含み、前記流体の組み合わせは、二流体熱伝達流体として熱を伝達するように構成され、
    (b)該方は、前記太陽熱集熱体の外部環境と熱接触するように凝縮器を配置する工程を含み、前記凝縮器は前記蒸発器と動作可能に接続され、
    非熱伝導状態で、前記蒸発器の温度が遷移温度を下回り、前記二流体熱伝達流体は、少なくとも一つが流体状態の流体と、前記少なくとも一つが気体状態の流体を含み、熱伝導状態で、前記蒸発器の温度が予め定義された遷移温度を超え、前記二流体熱伝達流体が前記蒸発器から前記凝縮器へ熱を伝達してなる
    ことを特徴とする過熱保護のための方法。
  18. 前記太陽熱集熱体が絶縁された太陽熱パネルであることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記二流体熱伝達流体が、前記凝縮器から前記蒸発器を熱的に隔離する状態から、前記蒸発器と前記凝縮器を熱的に結合する状態への急激な遷移を有するように構成されてなることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  20. 前記急激な遷移が摂氏10度の活性化範囲内で発生することを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 前記遷移温度は、前記装置の動作の前に予め定義されてなることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  22. 前記遷移温度は、前記装置の動作を開始した後に、第二の遷移温度に調節されなることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  23. 前記遷移温度は、二流体熱伝達流体前記の組成を変更することにより調整され、前記組成が、
    (a)空気/水、
    (b)空気/グリコール/水;
    (c)アルゴン/水、
    (d)アルゴン/グリコール/水、
    (e)窒素/水、及び
    (f)窒素/グリコール/水
    から成る群からなることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  24. 前記遷移温度は、
    (a)前記二流体熱伝達流体における前記少なくとも2つの流体の比率を変更すること、
    (b)前記装置内の二流体熱伝達流体の量を変更すること、
    (c)前記凝縮器の体積を変更すること、
    (d)前記蒸発器の体積を変更すること、
    (e)前記装置の内部圧力を変更する工こと、及び
    (f)前記凝縮器への膨張容積部の追加
    からなる群から選択された変更により調節されてなる
    ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  25. (c)前記凝縮器に動作可能に接続された膨張容積部を配置する工程をさらに含み、
    前記温度が前記遷移温度に近づくと、前記二流体熱伝達流体の一部は前記ヒート配管から前記膨張容積部に流れ、それによって温度の範囲を拡張し、当該温度の範囲にわたって、前記ヒート配管の内部圧力が周囲圧力の辺りで与えられた範囲内に留まる
    ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  26. 前記蒸発器が蓄熱装置として機能する請求項17乃至25のいずれかに記載の方法。
  27. 過熱保護のための方法であって、
    (a)当該方法は、流出部と戻り部を有す蒸発器を配置する工程を含み、前記蒸発器は太陽熱集熱体の吸収体と熱的に接触する熱伝達流体を含み、
    (b)当該方法は、入口と出口を有する凝縮器を配置する工程を含み、前記凝縮器は前記太陽熱集熱体の外側の環境と熱的に接触し、
    (c)当該方法は、前記凝縮器に前記蒸発器を接続する少なくとも一本の柔軟性の配管を配置する工程を含み、
    (i)当該一本の柔軟性の配管を配置する工程は、前記吸収体の温度が周囲圧力を下回る内圧に対応する予め定義された遷移温度を下回る温度であるとき、折り畳まれた状態で、前記蒸発器から前記凝縮器への熱伝達流体の流れを阻止し、それによって前記蒸発器を前記凝縮器を熱的に分離し、及び前記蒸発器から前記凝縮への熱伝達を不能にするように構成され、
    (ii)当該一本の柔軟性の配管を配置する工程は、前記吸収体の温度が、周囲圧力を超える前記内部圧力に対応する予め定義された遷移温度を超える温度であるとき膨張された状態で、前記蒸発器から前記凝縮器へ前記熱伝達流体の流れを可能にし、それによって前記蒸発器を前記凝縮器と熱的に結合し、前記蒸発器から前記凝縮器への熱伝達を可能にするように構成されてなる
    ことを特徴とする過熱保護のための方法。
  28. 前記太陽熱集熱体が絶縁された太陽熱パネルである請求項27に記載の方法。
  29. 前記熱伝達流体は、二流体熱伝達流体であることを特徴とする請求項27に記載の方法。
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