JP2014507664A - ヒト胚における異数性の検出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】これらの方法、組成物およびキットは、ヒトにおける不妊症の治療に最も有用な、in vitroでの胚および卵母細胞の識別において、用途が見出される。
【選択図】なし
Description
本出願は、2011年、2月23日に出願された米国特許仮出願第61/445,863号、および2011年、9月21日に出願された同61/537,336号に基づく優先権を主張し、これらの出願はともに、参照によりその全体がすべての目的のために本明細書に組み込まれる。
本明細書において論じられる刊行物は、本出願の出願日前の、それらの開示としてのみ提供される。本明細書におけるいかなる記載も、本発明が先の発明を根拠として、そのような刊行物に先行する資格が無いと認めるものと解釈されるべきではない。さらに、提供される刊行物の日付は、独立して確認される必要があり得る実際の公表日とは異なっている場合がある。
1つもしくは複数の胚もしくは多能性細胞の発生能、および/または1つもしくは複数の胚もしくは多能性細胞における染色体異常の存在を判定するための、方法、組成物およびキットを提供する。これらの方法、組成物およびキットは、ヒトにおける不妊症の治療において最も有用である、in vitroでの胚および卵母細胞の識別において用途を見出す。本発明のこれらおよび他の目的、利点、および特徴は、以下に詳細に記載される、本発明の方法および組成物の詳細を読むことにより、当業者には明らかになるであろう。
本発明の方法において、胚または多能性細胞の1つまたは複数の細胞パラメータを測定することにより、ならびにこれらの測定値を使用して、胚または多能性細胞の発生能、異数性、および/または染色体内容を判定することにより、1つまたは複数の胚または多能性細胞の発生能、異数性、および/または染色体内容を評価する。このようにして得た情報を、臨床判断、例えばin vitroで受精させた胚を移植するかどうか、培養した細胞または複数の細胞を移植するかどうかの指針として、使用することもできる。
いくつかの実施形態においては、微速度撮像により細胞パラメータを測定することにより、胚/多能性細胞を評価する。胚/多能性細胞を、標準の培養皿において培養することもできる。あるいは、胚/多能性細胞を、特別仕様の培養皿、例えば、本明細書に記載される、光学品質のマイクロウェルを備えた特別仕様の培養皿において、培養することもできる。そのような特別仕様の培養皿において、各マイクロウェルは単一の胚/多能性細胞を保持し、単一の皿内の胚の群全体を、細胞有糸分裂プロセスを追跡するために十分な解像度を備えた単一の小型顕微鏡により、同時に撮像することができるように、各マイクロウェルの底面は、光学品質仕上げになっている。マイクロウェルの群全体は、培養皿中で同一の培地ドロップ(media drop)を共有し、および、培地ドロップを安定させるためにマイクロウェル周囲に配置された外壁、およびマイクロウェルの近くに配置された基準マーカー(fiducial marker)をも含み得る。表面の疎水性を、プラズマエッチングまたは別の処理により調節して、マイクロウェルを培地で満たした際に、泡の形成を予防することもできる。標準の培養皿または特別仕様の培養皿のどちらを使用するかどうかに関わらず、培養の間、1つまたは複数の発達中の胚を、同一の培地で培養してもよく、例えば培養皿あたり、1〜25個の胚を培養してもよい。
いくつかの実施形態においては、遺伝子発現を測定することにより、胚または多能性細胞を評価する。そのような実施形態において、細胞パラメータは、遺伝子発現レベルまたは遺伝子発現プロファイルである。1つまたは複数の遺伝子の発現の判定、すなわち、発現プロファイルまたは発現評価の取得は、例えばmRNAなどの、1つもしくは複数の目的の遺伝子の核酸転写産物、例えば核酸の発現プロファイルを測定することにより;または1つもしくは複数の目的の遺伝子の発現産物である1つもしくは複数の異なるタンパク質/ポリペプチドのレベル、例えばプロテオーム発現プロファイルを測定することにより、行ってもよい。言い換えれば、「発現プロファイル」および「発現評価」という用語は、広い意味で使用され、RNAレベルまたはタンパク質レベルでの遺伝子発現プロファイルを含む。
発現プロファイルの生成において、いくつかの実施形態において、試料をアッセイして、少なくとも1つの遺伝子/タンパク質、時には複数の遺伝子/タンパク質の発現データを含む発現プロファイルを生成し、ここで複数とは、少なくとも2つの異なる遺伝子/タンパク質を意味し、多くの場合、少なくとも約3つ、一般には少なくとも約10以上、およびより一般には少なくとも約15以上、例えば、50以上、もしくは100以上等の、異なる遺伝子/タンパク質を意味する。
いくつかの実施形態において、胚または多能性細胞の染色体内容について評価する。一実施形態においては、胚において、異数性を検出するための方法を提供する。いくつかの実施形態において、胚はヒト胚である。いくつかの実施形態においては、1つまたは複数の細胞パラメータを測定して細胞測定値を得ることにより、およびその測定値を使用して、胚が異数体かどうかを判定することにより、胚の異数性を評価する。本発明のある特定の実施形態において、異数体であることが判明した胚は、有糸分裂のエラーに起因する異数体であり、および他の実施形態においては、異数体であることが判明した胚は、減数分裂のエラーに起因する異数体である。従って、本明細書において、正常から、最も重症の異数性型までに、胚をランク付けする方法を提供する。より詳細には、細胞パラメータ測定値に基づいて、正常な染色体内容、有糸分裂のエラーに起因する異数体、または減数分裂のエラーに起因する異数体を含む胚として、胚をランク付けする方法を提供する。
ひとたび細胞パラメータ測定値が得られたら、その測定値を使用して、胚/多能性細胞の発生能を判定する。上述の通り、「発生能」および「発達能力」という用語は、多能性細胞または組織が、成長または発達する能力または可能性を指す。例えば、卵母細胞または胚の場合、発生能は、その卵母細胞または胚が、健康な胚盤胞に成長または発達する能力または可能性であり得る。別の例として、幹細胞の場合、発生能は、1つまたは複数の目的の細胞、例えばニューロン、筋肉、B細胞またはT細胞等に成長または発達する能力または可能性である。いくつかの実施形態において、卵母細胞または胚の発生能は、その卵母細胞または胚が健康な胚盤胞へ発達して;子宮に首尾よく着床し;妊娠期間を経て;および/または生存して誕生する、能力または可能性である。いくつかの実施形態において、多能性細胞の発生能は、その多能性細胞が、1つまたは複数の目的の細胞、例えばニューロン、筋肉、B細胞もしくはT細胞等に発達する;および/またはin vivoで目的の組織に寄与する、能力または可能性である。
(真陽性の数)
感度= --------------------------
(真陽性の数+偽陰性の数)
として表すことができる。
(真陽性の数)
特異度= --------------------------
(真陰性の数+偽陽性の数)
として表すことができる。
ひとたび細胞パラメータ測定値が得られたら、その測定値を使用して、胚の異数性の状況および/または染色体内容を判定する。上述の通り、「異数性」とは、限定されないが、例えばトリソミー、モノソミーおよびモザイク現象を含む、有糸分裂のエラーまたは減数分裂のエラーに起因するものを含む、異常な染色体内容を有する胚を指す。
いくつかの実施形態において、胚または多能性細胞の評価には、本発明の胚/多能性細胞の当業者の評価、例えば「発生能の評価」、「染色体異常の評価」等を含む、書面の報告書を作成することが含まれる。従って、本発明の方法は、そのような評価の結果を提供する報告書を作成または出力するステップをさらに含んでもよく、その報告書は、電子媒体(例えば、コンピュータモニタ上の電子表示)の形態、または有形媒体(例えば、紙に印刷された報告書または他の有形媒体)の形態で提供することができる。
上述の通り、本発明の方法を使用することにより、胚または多能性細胞を評価してそれらの発生能を判定し、異数性を検出し、正常染色体数を有する胚を選択し、および/または異数性型に基づいて胚をランク付けすることができる。これらの判定を、臨床判断および/または行動の指針として、使用することができる。例えば、妊娠率を増加させるために、医師はしばしば複数の胚を患者に移植するが、これは母体および胎児両方に健康上のリスクを呈する多胎妊娠をもたらす可能性がある。本発明の方法から得られた結果を使用することにより、移植される胚が胎児に発達する発生能を移植前に判定し、リスクを最小化しつつ満期妊娠の成功の確率を最大化するために、いくつの胚を移植するかを、実施者が判断することができる。さらに、例えば、トリソミー16などの致死性の染色体異常またはトリソミー21などの非致死性の異常を有し得る胚を選択しないことが可能なことにより、妊娠率を増加させるだけでなく、流産率を減少させ、かつ非致死性の異数性の出生率を減少させるために、本発明の方法を使用して、異数体ではない、正常染色体数を有する胚を、移植のために選択することができる。
上述の方法のうちの1つまたは複数を実施するための、試薬、デバイス、およびそのキットもまた提供する。本発明の試薬、デバイス、およびそのキットは、非常に多様であり得る。目的の試薬およびデバイスは、前述の細胞パラメータのうちのいずれかを測定する方法に関して上で述べられたものを含み、ここで、そのような試薬は、実施される特定の測定プロトコルに応じて、培養皿、培地、顕微鏡、撮像ソフトウェア、撮像解析ソフトウェア、核酸プライマー、核酸プローブのアレイ、抗体、シグナル生成システム試薬等を含み得る。例えば、試薬は、上述の通り、コフィリン、DIAPH1、ECT2、MYLC2/MYL5、DGCR8、ダイサー/DICER1、TARBP2、CPEB1、シンプレキン(Symplekin)/SYMPK、YBX2、ZAR1、CTNNB1、DNMT3B、TERT、YY1、IFGR2/IFNGR2、BTF3、およびNELF遺伝子のうちの1つまたは複数に対して特異的なPCRプライマーを含んでもよい。試薬の他の例としては、1つまたは複数の目的の遺伝子に対して特異的なプローブを含むアレイ、または、これらの目的の遺伝子によってコードされるタンパク質に対する抗体が挙げられる。
上述の方法のうちのいくつかは、微速度撮像を介して、胚および幹細胞の発達を観察する機能を必要とする。これは、標準のインキュベーター内に収まり得る、小型のマルチチャネル顕微鏡アレイから成るシステムを使用して、達成することができる。これは、皿を物理的に移動する必要なく、複数の試料を迅速かつ同時に撮像することを可能にする。図22に示す、1つの実例となるプロトタイプは、暗視野照明を備える3チャネル顕微鏡アレイから成るが、他の型の照明を使用することもできる。「3チャネル」とは、3つの別個の培養皿を同時に撮像する、3つの独立した顕微鏡を有することを意味する。ステッパーモーターを、焦点合わせのための焦点位置の調節または3D画像スタックを取得するために使用する。照明には白色光LEDを使用するが、ヒト胚において、赤色または近赤外(IR)LEDを使用することにより、細胞膜と細胞の内部部分とのコントラスト比を改善し得ることが観察されている。この改善されたコントラスト比は、手動および自動両方の画像解析を補助することができる。さらに、赤外領域へ移動することにより、試料に対する光毒性を低減することができる。画像は、低コスト、高解像度ウェブカメラにより撮像されるが、他の型のカメラを使用することもできる。
ペトリ皿を異なるステーション間で移動する際、時には胚が移動され、胚の同一性の追跡を維持することが困難になり得る。これは、微速度撮像が1つのステーションで実施され、胚がその後、胚の選択と移植のために第2のステーションに移動される場合、問題となる。1つの方法は、胚を個々のペトリ皿で培養することである。しかしながら、これは、各胚がそれぞれの培地ドロップを有することを必要とする。通常のIVFまたはICSI処置において、患者の胚のすべてを同一のペトリ皿および同一の培地ドロップ中で培養することが一般に望ましい。この問題に対処するために、マイクロウェルを備えた特別仕様のペトリ皿を設計した。これは、インキュベーターまたは撮像ステーションへ、またはそれらからの移動の際に、胚が移動することを防ぎ、ペトリ皿上のそれらの配置を維持する。さらに、胚が同一の培地ドロップを共有でき、および同一の顕微鏡によりすべてを同時に見ることができるように、ウェルは十分小さく、緊密に配置される。各マイクロウェルの底面は、光学品質仕上げになっている。図27Aは、一実施形態の寸法を伴う図を示す。この型においては、1.7x1.7mmの視野内に、25のマイクロウェルが緊密に配置される。図27Bは、皿表面から約100ミクロンくぼんだ、マイクロウェルの3D図を示す。識別を補助するために、文字、数字、および他の印を含む基準マーカー(fiducial marker)が、皿の上に含まれている。
本試験で使用した胚は全て、複数の胎生学者が数年間かけて回収し、受精させて凍結保存したものであった。患者一人当たりの胚の平均数は、我々の試験においては3個であり、IVF施設の通常業務で対応した全ての年齢群を含めた。標準的なロング・ルプロン法(cdc.gov/art)によって刺激した。凍結保存は、余剰なヒト胚を凍結保存液(1.5Mの1,2プロパンジオール+0.2Mのショ糖)中に入れて、25分間、室温(22+2℃)に置き、次いで胚を緩慢凍結法(1分当たり−1℃で−6.5℃まで;5分間保持;蒔種;5分間保持;−0.5℃/分で−80oCまで;液体窒素に沈める)で凍結することによって行った。委員会。保護されている医療情報で、これらの胚に関連づけられるものはなかった。
4回の実験で、242個の前核期胚(それぞれ、61個、80個、64個および37個)を追跡した。実験では毎回、1日目にヒトの接合体を融解し、小集団で、複数のプレートで培養した。各プレートをそれぞれ独立して、それぞれ別の撮像ステーションを使用して、微速度顕微鏡により、暗視野照明下で観察した。およそ24時間ごとに、胚の入ったプレートを1つ撮像システムから取り、高処理のリアルタイム定量的PCRによる遺伝子発現の解析用に、単一の胚か或いは単一の細胞(割球)のいずれかを回収した。通常、それぞれのプレートには、回収時点で予想された発生段階に達していた胚の混合物(「正常」と呼ぶ)、およびより前段階で発生が停まったか若しくは発生が遅れた胚の混合物、または多くが断片化を起こした胚の混合物(「異常」と呼ぶ)が入っていた。胚は、単一のインタクトな胚として、または単一の割球に分離して、そのいずれかを解析し、その後、遺伝子特異的にRNAを増幅した。胚のうちのいくつか(242個中の100個)については、5日目または6日目まで撮像し、胚盤胞の形成を観察した。
貯蔵タンクの液体窒素から凍結保存バイアルを取り出し、室温に置くことでヒト胚を融解した。融解したらバイアルを開け、胚を手術用顕微鏡で目視観察した。その後、バイアルの内容物を3003培養皿の底部に注いだ。胚が液滴の中に入るようにして、各胚の生存状態を評価・記録した。室温で、1.0Mの1,2プロパンジオール+0.2Mのショ糖の入った3037培養皿に胚を移して5分おき、その後0.5Mの1,2プロパンジオール+0.2Mのショ糖で5分、さらに、0.0Mの1,2プロパンジオール+0.2Mのショ糖に5分おいた。次いで胚を、10%のQuinn’s Advantage血清タンパク質代用物(SPS;CooperSurgical)を添加したQuinn’s Advantage卵割培地(CooperSurgical)で1〜3日目まで培養し、3日目以降は、10%のSPSを添加したQuinn’s Advantage胚盤胞培地(CooperSurgical)を使用し、油を使った微小滴中で培養した。全実験で、同型の卵割期培地を使ったが、最初の実験の間、2つのステーションでは、Global培地(Life Global、ギルフォード、コネチカット)を使用した。この少さな亜集団(12個)では、胚は胚盤胞形成率はやや低かった(12個中3個、25%)が、この群に対する我々の予測パラメータの感受性と特異性は両方とも100%であった。
単一胚または単一割球についてのqRT−PCR解析を行うために、胚をまず酸性タイロード液で処理して透明帯を除去した。単一割球を回収するため、Ca2+とMg2+を含まず、HEPESの入ったQuinn’s Advantage培地(CooperSurgical)を使用して、胚を5〜20分間、37℃で、注意深くピペット操作しながらインキュベートした。試料を回収して、そのまま10μlの反応緩衝液に加えた。その後、既に記載のあるように、1ステップで逆転写/プレ増幅反応を行った。逆転写およびプレ増幅反応には、プールしておいたABIのassay−on−demandq RT−PCRのプライマーとプローブの混合液(20×、アプライドバイオシステムズ)を遺伝子特異的なプライマーとして使用した。高処理のqRT−PCR反応を、フリューダイム社のBiomark96.96Dynamic Arraysを使用し、ABIのassay−on−demand qRT−PCRプローブを使って既に記載したように行った。全試料について同じものを3つか4つ準備して試験した。qRT−PCRのデータ解析は、qBasePlus(Biogazelle)、マイクロソフト社のExcel、および特別仕様のソフトウェア使って行った。データの質が悪かったこと(例えばPCR増幅曲線の不良)または、評価した胚での発現が低かったか或いは発現していなかったことから、特定の遺伝子はデータ解析から除外した。割球齢の分析のために、用いた母系の転写産物パネルは、DAZL、GDF3、IFITM1、STELLAR、SYCP3、VASA、GDF9、PDCD5、ZAR1およびZP1を含み、胚性遺伝子パネルは、ATF7IP、CCNA1、EIF1AX、EIF4A3、H2AFZ、HSP70.1、JARID1B、LSM3、PABPC1、およびSERTAD1を含むものであった。基準となる遺伝子であるGAPDHおよびRPLPOと比較した場合、並びに遺伝子平均と比較した場合の各遺伝子の発現値をgeNormおよびΔΔCt法を用いて算出した。この試験の基準遺伝子として、遺伝子安定性と変動係数(GAPDHは1.18および46%、RPLPOは1.18および34%)に基づいて、経験的に、GAPDHおよびRPLPOを選択した。この2つの遺伝子は、試験した10種類のハウスキーピング遺伝子の中で最も安定であり、かつ、典型的な不均一の試料セットの範囲に収まった。第二に、単一割球内では、予想通り、RPLPOとGAPDHの転写産物の量は、1細胞期から8細胞期にかけて、分裂1回当たりおよそ1Ct値低下した。このことは、ヒトの発生の最初の3日間、EGAの前にはそれぞれの細胞は、新しい転写産物の蓄積なしに、1回卵割分裂するごとに、蓄えられていたmRNAのおよそ半分を受け継ぐという予測と一致する。第三に、EGAが開始した後、8細胞期から桑実期の間、単一割球内でのこれら基準遺伝子の発現レベルが、安定に維持されたことを認めた。インタクトな胚のレベルでは、RPLPOおよびGAPDH両方のCt値は、発生の間、桑実胚期までほぼ一定に維持された。その後の胚盤胞期では、発現量はやや上昇するが、これはおそらく、割球数が非常に多くなり、転写産物のレベルが増加するからであろう。しかしながら本研究で行った遺伝子発現解析の大部分は、桑実胚期よりも前の発生段階に焦点を当てたが、その間基準遺伝子の発現レベルは非常に安定していた。
細胞追跡アルゴリズムには、コンピュータービジョンの分野では粒子フィルタと呼ばれることが多い、逐次モンテカルロ法に基づく確率論的な枠組みを使用した。この粒子フィルタは、主な3つの変数、すなわち、状態、制御、および測定変数の伝搬を経時的に追跡する。状態変数は胚のモデルであり、かつ、楕円の集積として表される。制御変数は状態変数を変換する入力であり、かつ、我々の細胞の増殖・分化モデルから構成される。測定変数は状態の観察結果であり、微速度顕微鏡で取得した画像からなる。各時点における、現在どの状態にあるかという予測は、事後確率分布によって表される。事後確率分布は、粒子と呼ばれる、重み付けした一組の試料によって近似される。用語「粒子」と「胚モデル」は同じ意味で用いられ、この場合粒子とは、所定の時間における、胚モデルに対する1つの仮説である。粒子フィルタは、初期化した後、3つのステップ、すなわち予測、測定、および更新を繰り返し適用する。
凍結しておいた1細胞のヒト胚(接合体とも呼ばれる)を融解し、培養液に入れて、IVFまたはICSIの手順で用いられる条件下で培養した。上でより詳細に記載したように、これらの胚は2PN期で、選別せずに凍結保存したことから、典型的な体外受精(IVF)集団を代表するものであると考えられる。このことは、新しい周期にある最も質の高い胚だと認知されている、移植後、一般的に発生のより遅い段階で凍結保存される胚とは大きく異なる。いくつかの実験用には、胚を標準的な培養皿に入れた。他の実験では、光学用の品質のマイクロウェルを備えた、特別仕様の培養皿で胚を培養した。
着床前の健康なヒト胚の培養液中での発生の時系列を、微速度撮像で6日間にわたって記録した(図2)。正常なヒトの接合体では、2日目の早い内に第1卵割が起こることが観察された。次いで胚は、2日目の遅くと3日目にそれぞれ、4細胞および8細胞胚に卵割し、その後、コンパクションを起こし、4日目には桑実胚になる。細胞分化の最初の形態学的な証拠は5日目と6日目、胚盤胞が形成されている間に見られ、この時、全能性をもつ割球は、胎盤のような胚体外構造になる栄養外胚葉細胞か、或いはin vivoでは胎児に、in vitroでは多能性胚性幹細胞に発生する内部細胞塊のいずれかに分化する。
我々の解析は、最初の3回の卵割における有糸分裂と細胞質分裂の間、時系列に厳密に従う胚は、胚盤胞期まで発達し、かつ、増殖した内部細胞塊(ICM)を伴った良質な胚盤胞を形成する傾向が強いことを示している。この動的形態パラメータを使用して、移植または凍結保存に最適な胚を選択することができる。これらのパラメータはまた、質の異なる胚盤胞を区別するために使用することができ、このことによって、ある群の中に含まれている胚を相対的な発生能に基づいて順位付けすることができる。IVFクリニックでの標準的な慣行では8細胞期(3日目)で移植する。胚盤胞移植の着床率が3日目での移植の2倍に達することから、いくつかの病院は、胚盤胞期(5日目)まで胚を培養することを選択している。しかしながら、後成的な障害の危険性が高いことから、多くの病院ではより長い培養は避けられている。予測的な撮像パラメータを使用して、4細胞期(2日目)まで、かつ、胚性遺伝子が活性化される前に、胚の生存能を予測することができる。このことによって、通常行われているよりも丸一日早く、かつ、胚が分子プログラムに有意な変化を受ける前に、胚を移植または凍結保存することができる。これにより、PGDまたは他の種類の解析に最適な胚を選択することも可能である。
凍結しておいた、接合体とも呼ばれる1細胞のヒト胚を融解し、培養液に入れて、IVFの手順で用いられる条件下で培養した。いくつかの実験用には、胚を標準的な培養皿に入れた。他の実験では、光学品質のマイクロウェルを備えた、特別仕様の培養皿で胚を培養した。
形態学的な事象の根底をなしていると考えられる分子機序を明かにするために、相関遺伝子発現プロファイリングを行った。1試料あたり、異なるカテゴリーに属す96種類の遺伝子の発現レベルについて試験した。これらの遺伝子には、ハウスキーピング遺伝子、生殖細胞マーカー、母性因子、EGAマーカー、栄養芽細胞マーカー、内部細胞塊マーカー、多能性マーカー、エピジェティック制御因子、転写因子、ホルモン受容体その他が含まれた(図19表1)。2回の別々の実験組において、重複しているが僅かに異なる2種類の遺伝子セットについて試験した。これにより、ヒト胚の運命を診断する固有の遺伝子セットが得られる。モデル生物由来の胚またはヒト胚性幹細胞の遺伝子発現に関するデータ、および我々自身の未発表のマイクロアレイデータから、この独自の遺伝子セットを集めた。本試験において、これら遺伝子セットのヒトの着床前の胚における発現状態が、初めて明らかにされる。
現行のIVF法を制限している主な問題の1つに、卵母細胞の質と利用可能度がある。例えば、現在のIVFの手順では、小さい周期プールから卵母細胞を採取するため、少ない数の卵母細胞しか受精用に得られない(例えば1〜20個)。さらに、IVF法の過程でホルモン刺激を与えた後に採卵した卵母細胞のうち、およそ20%が未成熟と分類され、これらは通常、現在の培養条件下では胚の発生能が低いため、破棄される。
微速度画像解析は、他の細胞型、例えば幹細胞、人工多能性幹細胞(iPSC)、およびヒト胚性幹細胞(hESC)の生存能、発生能および転帰を評価するのにも使用することができる。幹細胞の発生能は、微速度画像解析を使用して、細胞の発生および分化中の形態変化を測定することで評価することができる(図17)。その後、分化した細胞を解析し、in vivo移植または他の用途に選択することができる。幹細胞の複数のパラメータ、例えば、細胞質分裂の持続時間、有糸分裂の間の時間、細胞の大きさと形、細胞数、細胞運動、分裂パターン、分化、非対照分裂(この場合、1つの娘細胞が幹細胞を維持し、その他の細胞は分化する)、対称分裂(この場合、娘細胞は両方とも、幹細胞を保持するか、或いは両方とも分化する)、および運命特定(幹細胞がいつ分化するかを正確に決定すること)を微速度画像から抽出し、分析してもよい。
粒子フィルタは、モンテカルロシミュレーションに基づく、モデル予測技術である。この方法は、仮説モデルの分布を生成し、これらのモデルを観察データと比較することで、未知のまたは「隠れた」モデルを予測するために使用されている。任意の運動(動力学、位置移動描画)と測定の不確定性を適用させるその能力によって、粒子フィルタは、細胞分裂を追跡するための理想的な候補である。
二次元空間では、細胞は楕円として表される。細胞はそれぞれ、長軸、短軸、および、以下の式によって求められる、デカルト座標上の2次元座標をもつ。
粒子フィルタの第一ステップは予測であり、このステップでは、制御入力を用いて、各粒子を伝搬する。ここでのの用途では、2種類の挙動についてモデル化したいと考えられる。第1の挙動は細胞運動を含み、細胞運動としては、並進、ヨー角を軸とした回転、および長軸および短軸の長さの変化が挙げられる。第2の挙動は細胞分裂で、ここで細胞は2つの新しい細胞に別れる。
制御入力を各粒子に適用した後、粒子表示を、実際の画像と比較することが可能なシミュレート画像へと変換しなければならない。画像を正確にシミュレートする処理は難しいものになり得、かつ、光線追跡や光学モデルが必要になる場合が多い。そこで本発明の方法では、写実的にシミュレートするよりも、画像において容易に識別できる特徴をシミュレートすることを目的とした。具体的には、細胞膜の画像をシミュレートする。
測定変数zについて説明する。本発明の方法の目的は、シミュレート画像と比較するために、顕微鏡像から細胞膜の二値画像を抽出することである。これらの膜は、曲がっていて、コントラストの強い像を示すが、強度または色に基づく閾値化法による抽出は容易ではない。そのため、主曲率に基づく検出装置を使用する。この方法では、ヘッセ演算子を使用する。
「粒子フィルタの枠組み」という標題の節で説明したように、粒子フィルタの第2の主要なステップは測定の更新であり、このステップでは、特定のモデルに付与された現在の測定の確率に相当する重みを割り当てる。我々の例では、上で論じた前処理した顕微鏡像と、これも上で論じたシミュレート画像を比較することで重要性の重みを決定する。
粒子フィルタの第3の主要なステップは再サンプリングであり、このステップで、粒子がそれらの重みに比例して選択され、新しい粒子セットが作成される。低確率の粒子は破棄され、一方、高確率の粒子は増加される。これまで、再サンプリングの効率的なアルゴリズムの開発に関する多くの研究があった。本方法では、分散の少ないアプローチを使用する。
上述の2次元細胞追跡アルゴリズムは、胚の細胞の数、ならびにそれらの2次元形状を判定するのに有用である。しかしながら、根底にある物理的表示がないという事実により制限される。これは、胚の生存能を評価するための、自動的な細胞分割の追跡に重要である場合も、重要でない場合もある。例えば、細胞質分裂の持続時間、および細胞分割間の時間等の特定のパラメータは、2次元細胞追跡アルゴリズムを使用して測定され得る。次の節で我々は、2次元モデルを3次元に拡張する。2次元画像から3次元形状を推定することにより生じる遮蔽および深度の曖昧さに対処するために、幾何制約および細胞容量の保存に対する制約を適用する。
この節では、細胞分割の3次元追跡用のアルゴリズムを説明する。2次元アルゴリズムからのステップの多くがこのアルゴリズムに引き継がれるが、重要な例外がいくつかある。3次元で使用するために、細胞は新しい方法で表示される。細胞は3次元空間では、以下の式によって求められる楕円体として表される。
我々の3次元細胞分割および撹乱モデルは、4節「細胞の撹乱および分割」のモデルと類似しているが、重要な例外がいくつかある。3次元形状の推定を使用して、強制的に体積を保存することができる。これは、細胞が任意に、特にz方向に大きく成長することを防止する。体積の保存は、2つの状況において適用される。第1に、細胞撹乱では、軸aおよびbは変動し、cは、その個々の細胞の体積が保存されるように計算される。第2に、細胞分割では、以下の制約が適用される。
重なっていて見えないこと、および深度の曖昧さの問題は、体積の保存を通して部分的に軽減される。しかしながら、隣接する楕円体の空間関係に関する制約も必要とされる。第1の制約は、細胞は、半径の20%を超える重複が禁止されることである。許容量の範囲内で重複する細胞は、それらが互いに平らにしあっていると想定する。この現象は、説明している粒子モデルでは、画像のシミュレーションを行っている間、楕円体を交差する内側点を無視することによって表される。これは、経験的に動機づけされ、物理的に観察された挙動とよく相関する。
実施例で使用した暗視野照明の利点は、細胞膜が細胞内部より多く光を分散することである。この作用は、細胞膜が光軸(z軸)に平行である位置で最も顕著である。従って、我々の3次元モデルでは、画像をシミュレートするために、これらの位置を検索する。これらの位置は、回転のため、楕円体の赤道に位置するとは限らない。見えた輪郭および見えなかった輪郭に関しても、上述のように、同じ規則に従う。
この実施例は、自動化した細胞顕微鏡に関し、細胞分割を2次元で追跡するために上述のアルゴリズムを使用する。このモデルは、画像中の細胞の数、ならびに細胞膜の2次元輪郭を追跡するために設計されている。第1のステップは画像の取得であり、このステップによって、画像シミュレーションおよび画像前処理等の以下の節が誘導される。この実施例の一連の微速度画像は、10×対物レンズを備えた特別仕様のオリンパスIX−50倒立顕微鏡を用いて取得された。顕微鏡は、暗視野照明に改変され、ここで、中空の光錐は、光源と集光レンズとの間に円形の開口部を設置することにより、試料に焦点を合わせる。対物レンズは、試料によって分散された光を収集し、直接透過した光を排除し、暗い背景上に明るい画像を産生する。暗視野照明の利点は、細胞膜が細胞内部より多く光を分散する傾向にあり、それによって、それらのコントラストが強まることである。顕微鏡には、加熱ステージおよび特別仕様のインキュベーションチャンバーが装備されており、最大5日または6日間にわたる胚の培養を可能にする。画像は、IX−50のサイドポート上に載置されたオリンパスSLRデジタルカメラにより、5分間隔で捕捉された。
図32に、上述の3次元アルゴリズムを使用して、1細胞期から4細胞期までの追跡に成功した2つの例を示す。図33は、粒子が1細胞から2細胞への分割中にどのように分布するかの例を示す図である(図32に示される最初の実施例と対応する)。このプロットは、各細胞の中心の3次元での位置を示す。細胞が分割し始めると、予測は、どの娘細胞が他の上に重なり合うかに関しては曖昧さを示すが、これは数フレーム内に解決される。
前述の方法を使用して胚をモデル化したら、特定のパラメータをモデルから抽出することができる。通常、最適なモデルまたは最も高確率のモデルが使用される。これらのパラメータは、例えば、第1細胞質分裂の持続時間、第1と第2の細胞分割との間の時間、および第2と第3の細胞分割との間の時間を含む。細胞質分裂の持続時間は、細胞のモデルが2つの細胞に分裂する前にどのくらい長く伸長したかを測定することにより近似され得る。伸長は、楕円の長軸対短軸の比率を調べることにより測定してもよい。モデルから抽出することができる他のパラメータは、受精と第1細胞分割との間の時間、細胞および分割プロセスの形状および対称性、分割の角度、断片化等を含む。パラメータは、2次元細胞追跡アルゴリズムまたは3次元細胞追跡アルゴリズムのいずれかを使用して抽出することができる。
図35に上述の方法を要約したフローチャートを示す。フローチャート(これは複数の胚または他の種類の細胞および幹細胞にも適用され得るが)は、単一胚をどのように分析され得るかを示す。第1ステップでは、胚の画像が微速度顕微鏡を用いて取得する(「測定」)。この画像はファイルに保存され、後の時点で再度開くことができる。画像は、一般に、必須ではないが、ある特色を強調するために前処理される。取り得る胚構成のモデルが予測され、これらのモデルから画像はシミュレートされる(「予測」)。シミュレーション画像は、前述の細胞膜の画像、または前処理前の顕微鏡画像をより正確に表す画像を含み得る。次いで、モデルは、前処理された顕微鏡画像と比較される(「比較」)。この比較を使用して最良の予測が保持される一方、不良な予測は廃棄される。次いで、得られた予測の組は、次の画像の予測を改善するために使用される。複数の連続した画像にこのプロセスを実施した後、例えば、細胞質分裂の持続時間、および有糸分裂事象間の時間等の、形態パラメータを最良のモデルから直接測定することが可能である。これらのパラメータは、既に説明したように、胚の生存能を評価するために使用することができる。
上述の方法は、顕微鏡を介して細胞の発生を追跡する機能を必要とする。胚に関しては、複数の胚を追跡することが望ましく、これは同一の培養皿で一緒に培養される。本明細書で使用される分析方法には、画像が定期的に撮像されることも必要である(例えば、胚に対しては、1〜5日間にわたり1〜30分毎、幹細胞などの他の細胞型については異なる時間間隔が使用され得る)。そのため、自動的に胚の発生を追跡する撮像方法を考案した。
図13は、関連する撮像および分子解析に基づくヒトの胚の発生のモデルを示す。胚盤胞まで発生が上手くいくかを予測するのに重要な短い時間と、胚発生の図を含む、接合体から胚盤胞までの発生を時系列で示す。主要な分子データは、図に示したように、ヒトの胚は、母親から受け継がれた卵母細胞に固有なRNAのセットを伴って一生を開始することを示している。このRNAのセットは、卵子中では、特定のRNA管理プログラムによって、維持・パッケージングされる。受精の後、卵子に特異的な母性RNAの一部(ESSP1;胎生期特異的パターン1)は必ず減滅され、同時に、卵母細胞から胚への移行が始まる。並行して、発生の継続に伴い、他のRNA(ESSP4)は理想的には、それぞれの割球へ等しく分配される。RNAの減滅と分配が成功すると、最終的に、胚性ゲノムが活性化(EGA)され、ESSP2の遺伝子が細胞内で自律的に転写される。特に、胚の割球は卵割の間、独立して停止または進行する場合がある。胚における細胞の自律的な発生の結果は、個々の割球が停止または進行するということであり、8細胞胚が桑実胚やそれ以降の期まで進行することから、胚盤胞の質は、停止した細胞の数か、或いは8細胞期を越えて進行した細胞の数に影響を受けるようである。撮像データは、成功または失敗を予測する重要な発生期間があることを示しており、これらは、最初の細胞質分裂、第2卵割、および第2卵割と第3卵割の同調性である。これらのパラメータは、前述の細胞追跡アルゴリズムおよびソフトウェアを使用して、自動的に測定することができる。記載のシステムおよび方法を使用し、鍵となる画像予測装置を使って、胚の転帰を予測することができ、このことによって、発生のより初期段階にある(EGAより前の)、より少ない数の胚を移植することができる。
図34は、一組14個の胚についての手動画像分析と自動画像分析の比較を示す。胚1から10(プロットに標識される)は、様々な形態を有して、胚盤胞期に達した。胚11から14は停止し、胚盤胞に達しなかった。図34Aは、第1細胞質分裂の持続時間の測定の比較を示し、図34Bは、有糸分裂の第1分裂と第2分裂の間の時間の測定値の比較を示す。示したように、2つの方法は基本的に、良く一致している。第1細胞質分裂の持続時間におけるわずかな矛盾が予想されるが、それらは、我々の自動分析が、前述の通り、伸長を測定することにより近似を行うという事実に起因し得るためである。いくつかの例では、細胞質分裂の持続時間、および有糸分裂の第1分裂と第2分裂の間の時間の双方において、自動分析と手動分析との間により大きな不一致がある。このような不一致はいくつかの異常胚において生じ、手動で特徴付けることも自動的に追跡することもどちらも困難な、異常な挙動に起因する。この群の胚に、最初の2つの基準(第1細胞質分裂の持続時間、および有糸分裂の第1分裂と第2分裂の間の時間)のみを使用することにより、自動アルゴリズムの偽陽性はゼロになる。これは、偽陽性が回避されなければならないIVFの手順において、非常に重要であろう。手動画像分析は、偽陰性(胚9)が1個で、一方、自動アルゴリズムは、偽陰性(胚9および10)が2個であった。しかしながら、胚9および10の双方は基準から言えば胚盤胞期に達したが、これらは他の胚盤胞と比較して不良な形態を示し、移植の候補にはあまり最適ではないだろう。手動画像分析では、胚14は、これらの2つの基準に基づきおそらく偽陽性であり、真の陰性を与えるには、第3のパラメータである第2と第3の有糸分裂との間の持続時間が必要である。しかしながら、自動アルゴリズムは、最初の2つの基準だけで正しい予測を行う。これらの結果は、我々の自動アルゴリズムが胚盤胞対非胚盤胞を適切に予測し、ならびに質の異なる胚盤胞を区別できることを示す。よって、IVFの手順の間に、複数の胚が好ましい発生能を有すると判断される場合に、それらの相対的な質の等級を計算し、上位1つまたは2つの胚を選択して、移植することが可能である。
接合体期または2前核期(2PN)で凍結したヒト胚をQuinn’s Advantage融解キット(CooperSurgical、トランブル、コネチカット)を使用し、2段階の迅速融解プロトコールで融解した。簡単に説明すると、凍結毛細管または凍結バイアルのいずれかを液体窒素から取り出し、大気中にさらし、その後37℃の水浴中でインキュベートした。融解したら、胚を0.5mol/Lのショ糖溶液に10分間移し、その後、0.2mol/Lのショ糖溶液にさらに10分間移した。次いで胚を、Hepes(CooperSurgical)と5%の血清タンパク質代用物(SPS;CooperSurgical)を加えたQuinn’s Advantage培地で洗浄し、それぞれを、ミネラル油(シグマ、セントルイス、ミズーリ)を使った微小滴(60μl)中の、10%のSPSを添加したQuinn’s Advantage卵割培地(CooperSurgical)に移し、37℃、6%のCO2、5%のO2および89%のN2で培養した。撮像とそれ以降の操作中、個々の胚をそれぞれ追跡するのを補助するために専用に作成したポリスチレン製の培養皿中で培養した。培養皿の設計はIVFに使用されている市販の培養皿と同様であるが、25個の個別のマイクロウェルのアレイを中心部に置いた。各マイクロウェルは、幅250ミクロン、深さ100ミクロンであり、発生中の1個の胚に合わせたものである。ウェルの底部は平らで、光学的な品質で仕上げられており、これにより、胚をはっきりと撮像することができる。群毎の培養を維持するために、マイクロウェルは全て、押し出しリングで安定化された、共通の培地滴を共有する。識別のために、小さい基準となるマーカー(文字と数字)をマイクロウェルの近くに置く。ヒト胚に使用するために、標準的なマウス胚アッセイ(MEA)手順により、培養皿の毒性について試験した。
培養した、着床前のヒトの健康な胚の発生の時系列を、2日間にわたって微速度撮像で記録した。正常なヒトの接合体では、最初の卵割が2日目の早くに起こることが観察された。続いて、胚は2日目の遅くと3日目に、4細胞および8細胞にそれぞれ卵割し、その後、コンパクションを起こして4日目には桑実胚となった。
減数分裂と有糸分裂の異常を区別できたことに加えて、我々は、より重大な染色体の欠損を、これらの多くは減数分裂の異常に由来する、初期の細胞周期パラメータにおける僅かな挙動の変化として検出できることも決定した。我々の撮像パラメータと動的パラメータの解析により、我々は、胚の各割球にそれぞれ1コピーまたは3コピーの染色体が含まれる一染色体性と三染色体性を、発生中に正常な胚から区別できることを決定した。図37Aに示すように、正常な核型の胚のパラメータ値からはかなり外れたパラメータを有する、複数の三倍性の胚を特定した。より具体的には、我々は、21トリソミーである少なくとも2つの胚を検出し(出産まで生存してダウン症を生じる、最も一般的な常染色体の三倍性の内の1種;図37B)、かつ、これらの胚が、異型の細胞周期特徴を、特に2つ目のパラメータ、すなわち、有糸分裂の第1分裂と第2分裂の間の時間で示したことを決定した。同様に、我々は、一染色性の胚を複数特定することができ、これらには、ごく僅かだが、22モノソミーが含まれていた(図37B)。22モノソミーの胚は、21トリソミーの胚と同様に、正常な胚のクラスターとははなれた領域に集合する傾向にあり、かつ、示した2つ目のパラメータ値が低かった(図37A)。染色体の一染色性のほとんどは胚性致死なため(X染色体のみが例外である)、一染色性の胚と、正常な影響を受けていない胚の細胞周期パラメータの違いは、各胚の根底にある染色体組成によって説明できる。そのため、我々の微速度撮像解析は、ヒト胚における染色体の重複(三染色性)と欠損(一染色性)を正確に検出することができ、いずれの種類の胚を移植することも回避することができるだろう。
染色体異常に関するこのような極端な例に加えて、我々は、有糸分裂の異常から生じた、モザイク現象の程度に関する変異を識別することができた。モザイク現象の程度は、異なる撮像プロファイルをもつ胚同士の間の、影響を受けた染色体の数として測定した。我々の細胞周期パラメータと染色体組成の包括的な解析に基づいて、我々は、4本以下の染色体に欠損がある胚は低モザイク型と見なすことができ、4本を上回る染色体が影響を受けている胚を高モザイク型と表すことができるだろうと判定した(図38A)。図38Bに示すように、12個のうちの9個が、正常な胚の近くにクラスタリングされる有糸分裂の低モザイク胚であったが、有糸分裂の異常から生じた高モザイク胚が示すパラメータのクラスターは、より散在していた。染色体組成のより詳細な解析から、高モザイク胚はより分裂しない傾向にあり、それによって、染色体対は分裂中に、それぞれの娘細胞に正確に分離せず、このことが、微速度撮像で研究津可能な細胞周期の挙動に影響を及ぼし得ることも明らかになった。この発見は、低度のモザイク現象を示す胚は、正常により近く、かつ、胚盤胞期までに自己修正する傾向にあるが、高度のモザイク現象は異常であると予測され、かつ、生存しそうにないということを示している、これまでの研究からも支持される(Baart et al.(2004)HumReprod.19:685−693;Munneetal.(2005)Fertil Steril 84:1328−1334;Barbash−Hazan et al.(2008)Fertil Steril 92:890−896;Johnson et al.(2010)Hum Reprod 25:1066−1075)。従って、我々の撮像技術は、胚を倍数性のモザイク現象によって等級付けることができる情報を提供し、どの胚を移植するかの決定を補助することができる。
ヒト胚の発生能を評価するのに、現在、最も一般的に使用されている形態的な特徴は、典型的には、ヒト胚の発生にのみ見られる現象である、細胞の断片化の度合である(Antczak and VanBlerkom,1999 Human Reprod.14,429−447;Alikani et al.,1999 Fertil.Steril.71,836−842;Ebner et al.,2001 Fertil.Steril.76,281−285)。異数性の胚の個々の割球が、染色体の欠損または重複のいずれかを示したことを考慮すれば、その合計は、必ずしも、割球1個当たり各染色体2コピーになっておらず(例えば、割球が4個であれば、合計、8コピーの各染色体を有するはずである)、我々は、断片が形成される中で、失われた染色体が発生中の胚からつまみ取られた可能性があると推理した。発生が進むにつれ、これらの断片はDNAと細胞質の別個の単位として維持されたか、或いは、同じ若しくは近隣の割球に再吸収された。断片化は、8個の正倍数性の胚のうちの1個でのみ観察されたが、34個の異数性の胚のうち、27個が断片化を示した(図40A)。断片化を起こさなかった7個の異数性の胚のうち、少なくとも5個の胚の時間パラメータは、正常な時間パラメータをもつ胚のクラスターの外側にプロットされ、移植の候補にはならないようであった。興味深いことに、第1細胞質分裂の異常に基づいて三倍性であると認識した3個の胚のうちの2個でも、断片化が検出された。このことは、三倍性の胚の同定を補助するために、1細胞から3割球への表現型または他のパラメータと合わせて、断片化も使用することができることを示唆している(図40A)。
我々の解析は、最初3回の卵割の間に有糸分裂と細胞質分裂の厳密なタイミングに従う胚は、胚盤胞期まで発生し、かつ、拡張した内部細胞塊(ICM)を有する高品質な胚盤胞を形成する、両方の可能性が高いという観察をさらに確認し、精密にするものである。これらの結果は、IVFまたはICSIの手順中の移植または凍結保存に最適な胚の選抜に、動的形態パラメータを使用することができることを、さらに確認するものである。
上に記載したように、酸性タイロード液(ミリポア)で透明帯(ZP)を除去し、このZPを除去した胚を、0.1%ウシ胎仔血清(BSA;シグマ−アルドリッチ)を添加したリン酸緩衝液(PBS;インビトロジェン、カールスバッド)で3回洗浄し、その後、PBSに溶解した4%パラホルムアルデヒド(USB Corp.、クリーブランド、オハイオ)で、室温(RT)で20分間かけて固定した。固定した後、胚をPBS−0.1%BSAで3回洗浄して固定液が残存しないように除去し、1μg/mlのDAPIと0.5μg/mlのMitoTracker Red CMXRos(インビトロジェン)で、室温で15分間かけて免疫染色した。続く撮像により免疫蛍光を可視化し、これによって、チャネルトラックを、ツァイスのLSM510 Meta倒立レーザー走査型共焦点顕微鏡(http://nism.stanford.edu/Equipment/LSM510Meta01v01.htmlに記載されている)を使用し、チャネル間の相互汚染を回避するために各フレームに切り替えた。胚全体の共焦点面の画像を1μm毎に捕捉し、Z−スタック画像解析用にImageJ(NIH)で処理した。IMARIS(Bitplane)を使用して、胚を3次元に再構築した。
現在、最も一般的には、ヒト胚の発生能は、3日目または5日目のいずれかで、割球数や対称性および/または細胞の断片化の度合を含み得る、形態学的な特徴に基づいて評価される。興味深いことに、断片化は通常、ヒトの胚のみで見られる。ヒト胚の細胞の断片化がin vivoで生じることを示唆する証拠もあり、このことは、断片化はin vivo培養の結果ではないことを示している。断片化を示した胚と示さなかった胚の細胞周期撮像パラメータを解析した時、我々は、断片化の動的評価を行うことで、正倍数性、すなわち正常な胚と、正常な時間パラメータの領域にクラスターを形成する異数性の胚を区別できるだろうと判断した(図41A)。断片化が認められた胚をさらに解析した後、我々は、減数分裂の異常および有糸分裂の異常が根底にあった、低度および高度のモザイク現象が見られた、並びに三倍性に見えた胚の数を決定した(図41B)。加えて、我々のパラメータ解析と合わせてさらに別の断片化基準、例えば細胞断片化の度合や発生のタイミング、または割球の非対称性を含めることで、胚の評価を補助することもできることを示した(図44B)。
各胚の染色体組成を評価しているうちに、異数性の胚の個々の割球が染色体の欠損または追加のいずれかを示すことが多く、染色体の合計が、常に割球1個当たり各染色体2コピーになっているわけではなかったことを認めた。従って、異数性の胚が断片化と関連があるようであるということを前提として(図41)、我々は、失われた染色体が、発生の間、断片中にかくまわれ得るか否かを調べた。実際には、指定した染色体について、正しい総コピー数を有していなかった胚の多くで断片化が観察されたと判断した(11/14個)。断片化を起こさなかった3個の異数性の胚のうちの1個だけが、正倍数性、すなわち正常なパラメータの時間帯に入った(図45A)。不適当な染色体のコピー数を示した3個の胚で断片化が見られなかったことは、いくつかの断片は、微速度顕微鏡を含む光学顕微鏡で検出するのが容易ではない可能性があるが、別の光学系を利用したより高倍率では認識できるというこれまでの知見によって説明できるだろうと推測した。
ヒトの胚では断片化が頻繁に生じ得るが、我々の微速度画像解析は、発生が進行するにつれて断片は、我々が微小核と命名した染色体DNAと細胞質の個別の単位として維持され得ることを示唆している。あるいは、これらの微小核はまた、これら小核が生じたのと同じ割球に再吸収される、または近くの割球に融合される場合もある(図44A)。染色体を含有している微小核が、それらの元となった割球に融合する場合、その割球は、核膜崩壊以降は胚の正倍数性を回復できる可能性があり(図44C)、かつ、胚発生の間に染色体修正が起こる場合があるというこれまでの発見を説明することができる。しかしながら、同等、或いはそれ以上に、染色体をかくまっている微小核が近くの割球に融合し(図44C)、本研究および他の研究において複雑な遺伝子型を生じる可能性がある。
我々は、ヒトに特有の高頻度に発症する胚の異数性は主に、減数分裂および有糸分裂紡錘体とは別のヒトに特異的な現象によって、自動追跡によって検出可能な細胞の断片化を介して生じ得ることを示した。微小核と命名した、染色体を含む細胞断片がその後、胚の割球に再吸収される場合もされない場合もあることの証拠を示しただけでなく、断片化のタイミングや画像解析に基づいて、我々は、ヒトの胚は、染色体組成を認識し、生存するために断片化を起こする可能性があることも示唆している。
BioMarkDynamicArrayマイクロ流体システム(フリューダイム、サンフランシスコ、カリフォルニア)を使用して、ヒト胚での遺伝子発現を解析した。ZPを除去した胚を、Hepesと5%のSPSを添加したQuinn’s Advantage培地で3回洗浄し、その後、0.1%のウシ胎仔血清(BSA;シグマ−アルドリッチ)を添加したリン酸緩衝液(PBS;インビトロジェン、カールスバッド)に入れ、ドライアイス上で素早く凍結させ、使用するまで−80℃で保存した。CellsDirectOne−Step qRT−PCRキット(インビトロジェン)と20×TaqMan遺伝子発現アッセイ(アプライドバイオシステムズ、フォスターシティ、カリフォルニア)を使用し、製造業者によるプロトコール(フリューダイム)に従って、個々の胚をプレ増幅した。2×のUniversalMasterMix(アプライドバイオシステムズ)と試料添加緩衝液(フリューダイム)と合わせて2.25μlのプレ増幅したcDNAを、48.48または96.96いずれかのDynamicArray(DA;フリューダイム)の試料用インレットに負荷した。各プローブにつき、20×のTaqMan遺伝子発現アッセイおよびアッセイ添加緩衝液(フリューダイム)をDAのアッセイ用インレットに負荷した。各試料を3重で試験し、6〜10種類のハウスキーピング遺伝子の発現を対照として解析した。較正正規化相対量(Calculated normalized relative quantity、CNRQ)の値を、qBasePlus 1.3解析ソフトウェア(http://www.biogazelle.com)を使って算出し、CTNNB1およびGAPDGHに対して正規化した。
DNAトランスポゾンと呼ばれており、DNAを直接「カット−アンド−ペースト」する機構によって移動する要素が、ヒトゲノムの最大45%に含まれていると考えられている。トランスポゾンは通常、後成的な機構を介したプロモーターCpGのメチル化によって抑制されているが、包括的に脱メチル化されている短い期間は例外であり、この脱メチル化は、哺乳類の発生の桑実胚期までに完了する。トランスポゾンは、着床前の発生段階では後成的なサイレンシングから逃れ、一旦活性化すると、減数分裂と有糸分裂の間の染色体対合を阻害し得るゲノムの再構成(おそらくは不等交差や非分離が生じる)を引き起こす可能性を踏まえて、我々は、卵割期のヒト胚で高頻度に見られる染色体の不安定性は、トランスポゾン活性の上昇によるものであろうと推理した。DNAのメチル化、ヒストンの修飾、H3リシン4およびリシン9のメチル化、並びにRNA緩衝(RNAi)がトランスポゾンのサイレンシングまたは活性化と関連があるという最近の知見に基づいて、我々は、新規のDNAメチルトランスフェラーゼであるDNMT3AとDNMT3B、ヒストン修飾酵素のSETD7とSETDB1(これらはそれぞれ、ヒストンH3のリシン4とリシン9の修飾を仲介する)、およびRNAi関連酵素であるダイサーの発現を、ヒトの着床前の発生全体にわたって評価した。ヒストン修飾がトランスポゾン活性の上昇と関連することが示されているSETD7を除き、DNMT3A、DNMT3B、SETDB1およびダイサー全ての発現が、後成的な抹消が完了し、高レベルのモザイク現象が観察される桑実胚までに有意に減少した。このことは、着床前の胚が発生している間の後成的およびRNAiによる制御の欠如が、染色体のコピー数の差として検出される、トランスポゾンによって引き起こされるゲノムの再構成に寄与する可能性があることを示唆している(図43)。
Claims (102)
- ヒト胚の発生能を測定する方法であって、前記方法が:
(a)第1細胞質分裂の持続時間;
(b)細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの少なくとも1つを測定すること;ならびに
前記測定値を使用して、前記胚の発生能を判定すること;
を含み、ここで、前記胚の良好な発生能が:
(i)約14.3±6.0分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(ii)約11.1±2.1時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(iii)約1.0±1.6時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
により示される、方法。 - (a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの少なくとも2つを測定することを含む、請求項1に記載の方法。 - (a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
の3つすべてを測定することを含む、請求項1に記載の方法。 - 前記測定値を、微速度顕微鏡検査により測定する、請求項1に記載の方法。
- 細胞周期1の持続時間を測定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記ヒト胚の良好な発生能が、約20〜27時間である細胞周期1の持続時間により示される、請求項5に記載の方法。
- 前記ヒト胚における1つまたは複数の遺伝子の遺伝子発現レベルを測定して、遺伝子発現測定値を得ることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記1つまたは複数の遺伝子が、コフィリン、DIAPH1、ECT2、MYLC2/MYL5、DGCR8、ダイサー/DICER1、TARBP2、CPEB1、シンプレキン(Symplekin)/SYMPK、YBX2、ZAR1、CTNNB1、DNMT3B、TERT、YY1、IFGR2/IFNGR2、BTF3、およびNELFから成る群から選択される、請求項7に記載の方法。
- 前記ヒト胚の発生能の判定を提供するために、前記ヒト胚の1つまたは複数の遺伝子の遺伝子発現レベルを、基準の胚の1つまたは複数の遺伝子の遺伝子発現レベルと比較することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
- 前記胚における、コフィリン、DIAPH1、ECT2、MYLC2/MYL5、DGCR8、ダイサー/DICER1、TARBP2、CPEB1、シンプレキン(Symplekin)/SYMPK、YBX2、ZAR1、CTNNB1、DNMT3B、TERT、YY1、IFGR2/IFNGR2、BTF3、およびNELFから成る群から選択される1つまたは複数の遺伝子の、前記基準の胚と比較してより低いレベルの発現が、不良な発生能を示す、請求項9に記載の方法。
- 前記第1細胞質分裂の持続時間が約30分超であり、かつ前記胚が異数体である、請求項1に記載の方法。
- 前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔が約8時間未満であり、かつ前記胚が異数体である、請求項1に記載の方法。
- 前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔が約90分超であり、かつ前記胚が異数体である、請求項1に記載の方法。
- 良好な発生能を有するヒト胚を女性に提供する方法であって、前記方法が:
(a)胚の発達に十分な条件下で、1つまたは複数の胚を培養すること;
(b)前記1つまたは複数の胚における1つまたは複数の細胞パラメータを測定して、細胞パラメータ測定値を得ること;
(c)前記細胞パラメータ測定値を使用して、前記1つまたは複数の胚の発生能の判定を提供することであって;ここで、ヒト胚の良好な発生能は:
(i)約14.3±6.0分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(ii)約11.1±2.1時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;または
(iii)約1.0±1.6時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
によって示されることと、および
(d)良好な発生能を示す、前記1つまたは複数の胚を、それを必要とする女性に移植すること;
を含む、方法。 - (a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの少なくとも1つを測定することを含む、請求項14に記載の方法。 - (a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの少なくとも2つを測定することを含む、請求項14に記載の方法。 - (a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
の3つすべてを測定することを含む、請求項14に記載の方法。 - 前記胚が、in vitroでの卵母細胞の受精により産生される、請求項14に記載の方法。
- 前記卵母細胞を、in vitroで成熟させる、請求項18に記載の方法。
- 前記卵母細胞を、in vivoで成熟させる、請求項18に記載の方法。
- 前記ヒト胚を、測定前に凍結する、請求項1に記載の方法。
- 前記ヒト胚を、測定前に凍結しない、請求項1に記載の方法。
- 前記ヒト胚が、卵細胞質内精子注入法により産生される、請求項1に記載の方法。
- ヒト胚において異数性を検出する方法であって、前記方法が:
(a)前記ヒト胚の1つまたは複数の細胞パラメータを測定して、細胞パラメータ測定値を得ること;
(b)前記細胞パラメータ測定値を使用して、前記ヒト胚が異数体かどうかを判定すること;
を含む、方法。 - 前記細胞パラメータを、微速度顕微鏡検査により測定する、請求項24に記載の方法。
- 前記1つまたは複数の細胞パラメータが:
(a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
から成る群から選択される、請求項24に記載の方法。 - 前記測定される細胞パラメータのうちの1つまたは複数において正常範囲外である細胞測定値により、異数性が検出され、ここで、前記測定される細胞パラメータの正常範囲が:
(a)約0〜約30分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約8〜15時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約0〜5時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
である、請求項26に記載の方法。 - 異数性が検出され、かつ1つまたは複数の細胞パラメータが:
(a)約30分超である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約8時間未満である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約90分超である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
を含む、請求項26に記載の方法。 - 前記測定される細胞パラメータの正常範囲が:
(a)14.4±4.2分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)11.8±0.71時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および
(c)約0.96±0.84時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
である、請求項27に記載の方法。 - 前記異数性が、有糸分裂または減数分裂のエラーに起因するかどうかを判定することをさらに含む、請求項24に記載の方法。
- 有糸分裂のエラーが:
(a)約35分間より長い、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約7時間よりも短い、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約2時間よりも長い、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
により判定される、請求項30に記載の方法。 - 有糸分裂のエラーが:
(a)約36.0±66.9分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約6.4±6.6時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約2.0±3.9時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
により判定される、請求項31に記載の方法。 - 減数分裂のエラーが:
(a)約100分間よりも長い、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約4時間よりも短い、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約2時間よりも長い、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
により判定される、請求項30に記載の方法。 - 減数分裂のエラーが:
(a)約117.2±166.5分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約4.0±5.2時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約2.0±4.3時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
により判定される、請求項31に記載の方法。 - 検出される前記異数性がモノソミーである、請求項24に記載の方法。
- 前記モノソミーがモノソミー22である、請求項35に記載の方法。
- 検出される前記異数性がトリソミーである、請求項24に記載の方法。
- 前記トリソミーがトリソミー21である、請求項35に記載の方法。
- 前記ヒト胚が、in vitroでの卵母細胞の受精により産生される、請求項24に記載の方法。
- 前記卵母細胞を、in vitroで成熟させる、請求項39に記載の方法。
- 前記卵母細胞を、in vivoで成熟させる、請求項39に記載の方法。
- 前記ヒト胚を、測定前に凍結する、請求項24に記載の方法。
- 前記ヒト胚を、測定前に凍結しない、請求項24に記載の方法。
- 前記ヒト胚が、卵細胞質内精子注入法により産生される、請求項24に記載の方法。
- 正常染色体数を有する胚を選択する方法であって、前記方法が:
(a)前記ヒト胚の1つまたは複数の細胞パラメータを測定して、細胞パラメータ測定値を得ること;
(b)前記細胞パラメータ測定値を使用して、前記ヒト胚が正常染色体数を有するかどうかを判定すること;
を含む、方法。 - 前記細胞パラメータを、微速度顕微鏡検査により測定する、請求項45に記載の方法。
- 前記1つまたは複数の細胞パラメータが:
(a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
から成る群から選択される、請求項45に記載の方法。 - (a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔
のうちの少なくとも2つを測定することを含む、請求項47に記載の方法。 - (a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
の3つすべてを測定することを含む、請求項47に記載の方法。 - 正常染色体数が:
(a)約0〜約30分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約8〜15時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約0〜5時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの1つまたは複数により示される、請求項47に記載の方法。 - 正常染色体数が:
(a)14.4±4.2分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)11.8±0.71時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約0.96±0.84時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの1つまたは複数により示される、請求項50に記載の方法。 - 前記細胞周期1の持続時間を測定することをさらに含む、請求項45に記載の方法。
- 正常染色体数が、約20〜27時間である細胞周期1の持続時間により示される、請求項52に記載の方法。
- 正常染色体数を有するヒト胚を女性に提供する方法であって、前記方法が:
(a)胚の発達に十分な条件下で、1つまたは複数の胚を培養すること;
(b)前記1つまたは複数の胚において、1つまたは複数の細胞パラメータを測定して、細胞パラメータ測定値を得ること;
(c)前記細胞パラメータ測定値を使用して、前記胚が正常染色体数を有するかどうかを判定することであって;ここで、ヒト胚の正常染色体数は:
(i)約14.4±4.2分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(ii)約11.8±0.71時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(iii)約0.96±0.84時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
により示されることと、ならびに
(d)正常染色体数を有する前記1つまたは複数の胚を、それを必要とする女性に移植すること;
を含む、方法。 - 前記胚が、in vitroでの卵母細胞の受精により産生される、請求項45に記載の方法。
- 前記卵母細胞を、in vitroで成熟させる、請求項55に記載の方法。
- 前記卵母細胞を、in vivoで成熟させる、請求項55に記載の方法。
- 前記ヒト胚を、測定前に凍結する、請求項45に記載の方法。
- 前記ヒト胚を、測定前に凍結しない、請求項45に記載の方法。
- 前記ヒト胚が、卵細胞質内精子注入法により産生される、請求項45に記載の方法。
- (a)正常染色体数を有する;
(b)有糸分裂のエラーに起因する異数体である;または
(c)減数分裂のエラーに起因する異数体である;
として、ヒト胚をランク付けする方法であって、前記方法が、
前記ヒト胚の1つまたは複数の細胞パラメータを測定して、細胞パラメータ測定値を得ること;および前記細胞測定値を使用して、前記ヒト胚が、正常染色体数を有するかどうか、有糸分裂のエラーを原因とする異数体または減数分裂のエラーを原因とする異数体であるかどうかを判定すること;を含む、方法。 - 前記細胞パラメータを、微速度顕微鏡検査により測定する、請求項61に記載の方法。
- 前記1つまたは複数の細胞パラメータが:
(a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
から成る群から選択される、請求項61に記載の方法。 - (a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの少なくとも2つを測定することを含む、請求項63に記載の方法。 - (a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔:および
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
の3つすべてを測定することを含む、請求項63に記載の方法。 - 前記第1細胞周期の持続時間を測定することをさらに含む、請求項61に記載の方法。
- 正常染色体数が:
(a)約0〜約30分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約8〜15時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約0〜5時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの1つまたは複数により示される、請求項61に記載の方法。 - 正常染色体数が:
(a)約14.4±4.2分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約11.8±0.71時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約0.96±0.84時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの1つまたは複数により示される、請求項67に記載の方法。 - 正常染色体数が:
(a)約14.4±4.2分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約11.8±0.71時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約0.96±0.84時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの2つ以上により示される、請求項67に記載の方法。 - 正常染色体数が:
(a)約14.4±4.2分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約11.8±0.71時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および
(c)約0.96±0.84時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
により示される、請求項67に記載の方法。 - 有糸分裂のエラーに起因するヒト異数性胚が:
(a)約35分間よりも長い、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約7時間よりも短い、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約2時間よりも長い、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの1つまたは複数により示される、請求項61に記載の方法。 - 有糸分裂のエラーに起因するヒト異数性胚が:
(a)約36.0±66.9分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約6.4±6.6時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約2.0±3.9時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの1つまたは複数により示される、請求項71に記載の方法。 - 有糸分裂のエラーに起因するヒト異数性胚が:
(a)約36.0±66.9分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約6.4±6.6時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約2.0±3.9時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの2つ以上により示される、請求項71に記載の方法。 - 有糸分裂のエラーに起因するヒト異数性胚が:
(a)約36.0±66.9分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約6.4±6.6時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および
(c)約2.0±3.9時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
により示される、請求項71に記載の方法。 - 減数分裂のエラーに起因するヒト異数性胚が:
(a)約100分間よりも長い、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約4時間よりも短い、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約2時間よりも長い、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの1つまたは複数により示される、請求項61に記載の方法。 - 減数分裂のエラーに起因するヒト異数性胚が:
(a)約117.2±166.5分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約4.0±5.2時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約2時間よりも長い、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの1つまたは複数により示される、請求項75に記載の方法。 - 減数分裂のエラーに起因するヒト異数性胚が:
(a)約117.2±166.5分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約4.0±5.2時間である細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約2時間よりも長い細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの2つ以上により示される、請求項75に記載の方法。 - 減数分裂のエラーに起因するヒト異数性胚が:
(a)約117.2±166.5分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約4.0±5.2時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および
(c)約2時間よりも長い、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
により示される、請求項75に記載の方法。 - 前記胚の断片化の存在もしくは不存在および/または断片化のレベルを検出することをさらに含む、請求項24に記載の方法。
- ヒト胚において異数性を検出する方法であって、前記方法が:
(a)前記ヒト胚の1つまたは複数の細胞パラメータを測定して、細胞パラメータ測定値を得ること;
(b)前記胚の断片化の存在もしくは不存在および/または断片化のレベルを検出すること;ならびに
(c)前記細胞パラメータを使用して、前記ヒト胚が異数体であるかどうかを判定すること;
を含む、方法。 - 前記細胞パラメータ測定値および断片化を、微速度顕微鏡検査により測定する、請求項80に記載の方法。
- 前記1つまたは複数の細胞パラメータが:
(a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
から成る群から選択される、請求項80に記載の方法。 - 前記測定される細胞パラメータのうちの1つまたは複数において正常範囲外である細胞測定値により、異数性が検出され、ここで、前記測定される細胞パラメータの正常範囲が:
(a)約0〜約30分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約8〜15時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および
(c)約0〜5時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
である、請求項82に記載の方法。 - 異数性が検出され、かつ1つまたは複数の細胞パラメータが:
(a)約30分超である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)約8時間未満である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および/または
(c)約90分超である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
を含む、請求項82に記載の方法。 - 前記測定される細胞パラメータの正常範囲が:
(a)14.4±4.2分間である、第1細胞質分裂の持続時間;
(b)11.8±0.71時間である、細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔;および
(c)約0.96±0.84時間である、細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
である、請求項83に記載の方法。 - 前記異数性が、増加したトランスポゾン活性に起因する、請求項24に記載の方法。
- ヒト胚において異数性を検出する方法であって、前記方法が:
(a)ヒト胚においてトランスポゾン活性を測定すること;
(b)前記トランスポゾン活性測定値を使用して、前記ヒト胚が異数体かどうかを判定すること;
を含む、方法。 - ヒト胚において異数性を検出する方法であって、前記方法が:
(a)胚が胚盤胞に達する可能性を判定すること、および胚盤胞に達する可能性を有する胚を選択すること;
(b)前記胚盤胞に達する可能性を有する胚における断片化のレベルを測定すること;
を含み、ここで高レベルの断片化が異数性を示す、方法。 - 高レベルの断片化が、細胞質の約25体積%超の断片化である、請求項88に記載の方法。
- 前記断片化のレベルを、微速度顕微鏡検査により測定する、請求項88に記載の方法。
- 前記胚が胚盤胞に達する可能性を判定することが、1つまたは複数の細胞パラメータを測定すること、遺伝子発現レベルおよび/またはパターンを測定すること、または胚の形態を解析することにより達成される、請求項88に記載の方法。
- 正常染色体数を有する胚を選択する方法であって、前記方法が:
(a)胚が胚盤胞に達する可能性を判定すること、および胚盤胞に達する可能性を有する胚を選択すること;
(b)前記胚盤胞に達する可能性を有する胚における断片化のレベルを測定すること;
を含み、ここで低レベルの断片化が、正常染色体数を有する胚を示す、方法。 - 低レベルの断片化が、細胞質の約25体積%未満の断片化である、請求項92に記載の方法。
- 前記断片化のレベルを、微速度顕微鏡検査により測定する、請求項92に記載の方法。
- 前記胚が胚盤胞に達する可能性を判定することが、1つまたは複数の細胞パラメータを測定すること、遺伝子発現レベルおよび/またはパターンを測定すること、または胚の形態を解析することにより達成される、請求項92に記載の方法。
- 前記胚が:
(a)前記第1細胞質分裂の持続時間;
(b)前記細胞質分裂1と細胞質分裂2との間の時間間隔:および/または
(c)前記細胞質分裂2と細胞質分裂3との間の時間間隔;
のうちの少なくとも1つを測定する前に、培養皿において培養される、請求項1に記載の方法。 - 前記胚が良好な発生能を有すると判定された際、前記培養皿から前記胚を取り出すことをさらに含む、請求項96に記載の方法。
- 前記胚が良好な発生能を有すると判定された後に、前記培養皿から取り出した前記胚を、さらに女性受容者に移植する、請求項97に記載の方法。
- 前記胚の発達に十分な条件下で1つまたは複数の胚を培養することが、培養皿において実施される、請求項14に記載の方法。
- ステップ(c)において良好な発生能を有すると判定された胚を、ステップ(d)における前記胚の移植前に、前記培養皿から取り出す、請求項99に記載の方法。
- 前記胚の発達に十分な条件下で1つまたは複数の胚を培養することが、培養皿において実施される、請求項54に記載の方法。
- ステップ(c)において良好な発生能を有すると判定された胚を、ステップ(d)における前記胚の移植前に、前記培養皿から取り出す、請求項101に記載の方法。
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