JP2014506150A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、アルツハイマー病へ進行するリスクのある軽度認知障害患者を識別する方法およびシステムに関する。
一般的に、アルツハイマー病(AD)の病理は十分に理解されていない。臨床医は長年、薬物及びその他の治療に基づく新たな治療選択の開発の必要性を感じてきた。さらには、アルツハイマー病の発症の早期発見は、現在はほとんど不可能であるが、新たな治療の臨床試験を行うためには非常に有益となる。
臨床試験での治療効果を示すために、その利益を受ける可能性が最も高い人々が含まれる患者集団を採用することが必要である。これができない場合は、治療効果を証明するための臨床試験の能力を大きく低下させることとなる。この結果、有効ではあるが、その効果が統計的手段により実証されない医薬や治療を拒絶することとなり得る。そこで臨床試験集団が適切であることは、アルツハイマー病の新たな治療を開発するための重要な要因である。
認知症の種々の状態の正確な診断は今日の臨床実務上では困難である。診断ではしばしば、神経心理学的検査(NPT)を用いることが試みられている。広い範囲のNPTが知られており、知能指数(IQ)領域からのもの、及び例えばADAS−Cogなどの特に認知症のために考案されたものなどである。NPTスコア(点数)を用いた診断判定は、なお多くの状況で困難又は不可能である。
アルツハイマー病に関して、「軽度認知障害」(MCI)なる概念が知られ、臨床使用のために採用されてきた。MCIは、まだ公式の診断分類ではなく、例えばDSM−IVコードは持たない。MCIとされるには一般的に、人が社会的及び専門的に機能する能力を深刻に損なわれていないが少なくとも1つの認知機能障害が存在することが必要とされる。
MCIであると診断される患者のいくらかがアルツハイマー病を発症し得る。MCIからADへの変化・進行は数年を要し得る。どのMCI患者がADになり得るかを判断する方法は、ADの早期発見において、及び続くその病理学の進展において非常に重要となるであろう。
加えて、臨床医は、しばしば、多量の臨床測定結果の意味を理解しなければならないという課題に直面している。これは、性能試験、実験値、画像などからの評価基準などであり得る。さらに、重要な臨床判断を行う必要から、含まれるべき内容として一連の過去の同一又は類似の情報があり得る。
例えば、認知について訴える患者を評価する場合、臨床医はしばしばNPT試験を実施する。これらの試験は、例えば記憶、行動制御、及び言語などの多くの方向で認知能力を定量化することを試みるものである。臨床医にとって、これらの一連の情報を利用することが困難となる場合があり、なぜなら、多量のNPT試験結果のデータは乱雑であるばかりではなく、種々の認知分野かつ時間にわたるスコアを検討する必要があるからである。
特許文献1は、ADを有する又は有する疑いがある患者の個人化された健康管理を提供する方法を開示し、この方法は、診断、予後または治療を提供するために、異種のデータを用いた情報の融合または機械的学習を使用することを含む。
一般的に、この分野のこれらの方法及びその他の方法は、かかるデータの過剰適合が問題となり、この結果誤った診断を起こす原因となり得る。誤った結果は、擬陽性及び擬陰性を含むだけでなく、軽度認知障害のリスクがあるか又は軽度認知障害であると診断されるべき軽度認知障害を持つ患者を識別するための感度又は特異度が不十分となる。
これまで長い間、医師や臨床医のための道具(ツール)であって、比較患者の状態を変換して表示し、解釈、診断及び治療選択のための基礎を提供するだけでなく、アルツハイマー病の発症を検出するための道具(ツール)を提供する方法及びシステムへの要求が存在した。
アルツハイマー病のリスクがあるコホート群又は患者を、軽度認知障害を持つ患者集団と選択するために、医師及び臨床医のために道具(ツール)を提供する方法及びシステムへの長期にわたる要求があった。
アルツハイマー病の進展での、診断、予後及び治療選択の過程をモニターする、医師及び臨床医のための道具(ツール)を提供する方法及びシステムへの長期にわたる必要性があった。
本発明はかかる要求に鑑み、アルツハイマー病へ進行するリスクのある軽度認知障害患者を識別するための方法およびシステムを提供することを課題とする。
ここでは、1つ又は複数の例示的実施態様において、アルツハイマー病へ変化するリスクのある軽度認知機能障害を持つ患者を、個人的診断、治療及び識別するシステムが開示される。ここでは、1つ又は複数の例示的実施態様において、軽度認知機能障害を持つ患者集団から、リスクを持つコホート群又は患者を選択する方法が開示される。前記方法は、次のステップを実行するように構成されるコンピュータを用いる:患者の集団の一部分から正規化学習データを取得し;前記正規化学習データから一組の決定木を作成し;前記集団の1つ又は複数の患者から患者データを取得することを含み、前記患者データは前記学習データから独立したデータであり;前記患者データを、前記作成された一組の決定木を用いてクラス分けして患者閾値を取得し;及び前記患者閾値を表示する、ことを含む。
前記方法はまた、前記集団からリスクのあるコホート群又は患者を選択することを含み、前記選択されたリスクを持つコホート群又は患者は、前記学習データを提供した前記集団には含まれず、前記リスクを持つコホート群又は患者は前記患者閾値に基づき医学目的のために選択される。リスクを持つコホート群又は患者は、次の前記医学目的のために選択される:アルツハイマー病に関連する臨床研究を実施する、アルツハイマー病患者を治療する、アルツハイマー病患者の治療のために投与する薬物を決定する、アルツハイマー病患者の治療のために投与する薬物の投与量を決定する、ためである。
さらに、前記決定木作成の設定は、ブースティング繰り返し数の数値範囲、分離されるノード内の患者の最小数の数値範囲、及び最大ノード深さの数値範囲を決定するために使用され、それにより少なくとも80%の又は85%の学習データの精度を持つ一組の決定木を提供する。
また、前記学習データは、軽度認知機能障害を持つ患者の集団から得られた第1の学習データセットを含み、ここで、前記第1の学習データセットが得られた患者が前記第1の学習データセットを得られた後6ヶ月から2年以内にアルツハイマー病へ変化したことが観察され、前記第1の学習データセットは神経心理学的検査結果及びバイオマーカーを含み;及び軽度認知機能障害を持つ患者の集団から得られた第2の学習データセットを含み、前記第2の学習データセットが得られた患者が前記第2の学習データセットを得られた後6ヶ月から2年以内にアルツハイマー病へ変化せず、前記第2の学習データセットは神経心理学的検査結果及びバイオマーカーを含む。
バイオマーカーの例は、医用イメージング、PETイメージング、FDG−MRIイメージングからのデータを含む。ある実施態様では、前記バイオマーカーは、分子バイオマーカー、CSFバイオマーカー又は血液サンプルバイオマーカーである。他のデータは、遺伝子試験、又はマイクロアレイを含み、とりわけ、例えばApoE、因子II、因子III又は因子IVのアレル体についての試験である。
ある側面では、前記患者データは、軽度認知機能障害を持つ患者の集団における患者から得られたデータ、及び神経心理学的検査結果及びバイオマーカーを含む。
ある実施態様はさらに、軽度認知機能障害を持つ患者集団からリスクを持つコホート群又は患者を選択する方法を実行するようにプログラムされたコンピュータを提供する。前記方法は、前記患者の集団の一部分からの正規化学習データを受けることを含み;前記正規化学習データにより一組の決定木を作成し;前記集団の1又は複数の患者からの患者データを受け取り、そこで前記患者データが前記学習データとは独立しており;前記患者データを、前記作成された決定木によりクラス分けして患者閾値を得て;及び前記患者閾値を表示する、ことを含む。
ある側面では、患者閾値を得るために作成された決定木を用いて前記患者データをクラス分けすることは、患者閾値を得るために作成された決定木を用いて前記患者データ交差検定し得ることであり、前記交差検定は、k−交差検定であり、kは2、3、4、5、6、7、8、9、10又それ以上であり得る。ある実施態様では、前記患者データの交差検定は5−交差検定である。
一例示的実施態様では、コンピュータ可読記録媒体が開示され、これは軽度認知機能障害を持つ患者集団からリスクを持つコホート群又は患者を選択するための方法を実行するよう操作され得る命令が含まれ得る。
さらなる側面では、これら方法は、患者のアルツハイマー病のための薬物治療手順(プロトコル)の有効性を増加させるために含まれる。前記方法は、最初の患者データを提供することが含まれ;最初の患者閾値を得るために一組の決定木を用いて前記最初の患者データをクラス分けし;前記患者に前記薬物を投与し;追従(フォローアップ)患者データを提供し;及び前記フォローアップ患者データを、追従患者閾値を得るために一組の決定木を用いてクラス分けし;前記フォローアップ患者閾値の減少が前記薬物投与の継続の必要性を示し;及び前記フォローアップ患者閾値の増加が前記薬物投与を止める必要性を示す。
この開示の前記方法及びシステムは、MCIに伴うパターンを示すが、ADへの変化のパターンには適合しない患者の不安を解消することで有利である。
この開示の前記方法及びシステムは、治療薬、手順及び投与量の選択をモニターすること、及び病理学的進展の評価を可能にする。
また、処方過大又は過小のリスク、即ち有益ではない治療を患者に与えるとか、又は必要な治療を患者に与えないこと、ということが低減され得る。
ある側面では、この開示の前記方法及びシステムは、治療薬、手順及び投与量を特定の患者の必要性に合わせて個人化することを可能にする。
さらには、この開示は、ある時間経過、例えば1年又はそれ以上でAD症状を示す可能性がある患者を選択し又は募集する方法を含む。これらの実施態様は、臨床試験の結論を強化し、又は臨床試験の統計能力を増加させるために有利に使用され得る。軽度認知機能障害を持つ患者集団からアルツハイマー病のリスクを持つコホート群又は患者を選択することで、例示的実施態様は、前記臨床の治療群とプラセボ群との間の区別を増加させることで臨床試験の結果について大きな改善を提供する。
ある側面では、この開示は、比較患者の臨床結果を変換して理解し、診断及び治療の選択のための基礎ばかりでなく、アルツハイマー病の発症の検出のための基礎を提供する。
さらなる実施態様では、この開示は、アルツハイマー病の進行において、選択された治療の経過をモニターする方法及びシステムを提供する。
一つの例示的実施態様では、患者閾値に基づく方法及びシステムが開示される。この開示の方法で患者閾値はNPTスコアのバッテリーの結果を採用し得る。前記NPTスコアは、前処理されて存在し得るバイアスを除去してZ−スコアへ変換される。
ある実施態様では、前記患者閾値は、受信者操作曲線で表示され得る。
さらなる実施態様では、選択された臨床データは、単独患者について単独エントリーとして測定値の強度プロフィルとして表示され得る。
ある実施態様では、臨床プロフィルがどのように時間経過とともに変化するかを示すために使用され得る。臨床的に重要な構成又はドメインを共に捕捉する選択された測定値の集合は、どのようにして時間経過とともに変化するかを示すために表示され得る。種々の変更実施態様で、前記表示は、前記観察された変化が臨床的に有意であることを保証するために測定の時間経過に適した信頼区間を含む。
さらなる実施態様では、ヒートマップ表示が、多量の測定値及びその時間変化を迅速に処理するために使用され得る。
前記開示された実施態様を実施し、使用するために当業者を補助するために図面が添付され参照される。ここで開示されたシステム及び方法のさらなる構成、機能及び利点は、以下の詳細な説明を添付図面とともに参照することでより明らかとなる。
ここで説明されるように、本開示の例示的実施態様は、医者及び臨床医のための一連の方法及びシステムを提供し、医者及び臨床医に、比較患者状態を変換して表し、解釈、診断及び治療選択のための基礎を提供するばかりでなく、アルツハイマー病の発症の検出のための基礎を提供する。
さらなる例示的実施態様では、この開示は、医者及び臨床医のために、軽度認知機能障害を持つ患者の集団からアルツハイマー病のリスクを持つコホート群又は患者を選択する一連の方法及びシステムを提供する。
この開示のさらなる例示的実施態様は、医師及び臨床医のために、アルツハイマー病の進行の診断、予後及び治療経過をモニターする一連の方法及びシステムを提供する。
さらに理解されるべきことは、特定の例が例示的実施態様を説明するためにここで列挙されているが、例は説明するためだけのものであり、本開示を限定するものではない、ということである。多くの変形、置換及び均等物は、ここで開示された実施態様を考慮する者に明らかであろう。
図1Aで示されるように、アルツハイマー病へ変化するリスクを持つ軽度認知機能障害患者を個人的診断、治療及び識別するシステムは、とりわけデータレコーダー200及びプロセッサーCPU220と接続された合成モジュール210を含む。合成モジュール210は、データレコーダー200から患者データを取得する。データレコーダー200は、例えば臨床データ、臨床試験結果、NPT試験結果、遺伝子情報、医療履歴データ、医療画像データ及びバイオマーカーデータなどを含む患者データを取得するように適合される。合成モジュール210は、患者データを変形し、変形データを他の患者データと1つ又は複数の変形方法により組み合わせる手段を含む。患者データを変形する手段は、患者データを変形する1又は複数の方法を実行するように操作可能な命令を含むコンピュータ可読記憶媒体を含む。患者データを変形する方法は、例えば、学習技術、分類方法、ランダムフォレスト、サポートベクトルマシン、k−最近傍、統計的手法、ベクトル解析、意思決定分析、決定木、ベイズ分類、遺伝学的分類、パターン発見方法だけではなく、数値分類、クラスタ分析、直交変換及び行列分解法が含まれる。患者データの変換は、例えば、元スコアを、バイアスを補正するために変形してZ−スコアへ変換し、信頼区間を生成することを含む。
合成モジュール210は、変換方法の種々のステップでプロセッサー220を使用する。プロセッサー220は、パーソナルコンピューター、ラップトップコンピュータ、医用コンピュータ、データ管理コンピュータ又はサーバーであり得る。合成モジュール210は、患者データを出力し、患者データを変形し又は患者データと変形患者データを組合せ、表示モジュール230へ表示する。
表示モジュール230は表示制御装置240を含み、これは医者又は健康管理提供者であり得るオペレーターのためにグラフィックユーザーインタフェースを含む。表示モジュール230は、患者データ、変形患者データ及び組み合わせたデータを表示する表示装置を含む。表示装置は、任意のデジタル又はアナログ表示装置であり、フラットディスプレイ又は携帯電話、スマートフォン,PDA、パーソナルタブレット又はパッド装置又はコンピュータで使用される表示を含む。表示制御装置240はさらに、入力装置を含み、例えばユーザーインタフェースを介してオペレーター選択を入力するキーボード、マウスなどが含まれる。表示制御装置240でのオペレーター選択は、合成モジュール210に患者データ、変形患者データ又は組合せデータでの望ましい変更を交信することで表示に変化を起動し得る。
個人化モジュール250は、個人化患者情報を決定し表示するために表示モジュール230と交信する。個人化モジュール250は、フラットディスプレイなどの表示装置を含む。個人化モジュール250は、病理の進展をモニターするために異なる時点で得られた個人患者データを比較する方法を含む。個人化モジュール250は、表示モジュール230に含まれる変形患者データ又は組合せデータに基づく個人患者について治療選択決定する方法を含む。
表示制御装置240でのオペレーター選択は、臨床データを変形して、表示装置制御装置240で、又は個人化モジュール250で表示され得る形で使用されてオペレーターによる診断決定のための証拠を提供する。表示制御装置240は、臨床データ及び個人患者データに基づき、場合により信頼区間とオペレーターによる他の基準入力を組み合わせて診断する方法を含み得る。
システムのプロセッサー220及び他のモジュールは、フラッシュメモリ、RAMメモリ、ROMメモリ、磁気ディスク、CD又はDVDなどのコンピュータ可読記憶装置内に保存された命令セットを含む方法を含み得る。プロセッサーCPU220からの接続だけでなく、システムの他のモジュール及び装置から又はそれらの間の接続は、ハードウェア、USB、ネットワーク、ワイヤレス、イーサネット(登録商標)、LAN、WAN、Wi−Fi、ブルーツース(商標)、エアーポート(商標)又はIEEE802.11n又はIEEE802.11a/b/gワイヤレス装置を含み得る。
ここで開示される方法は、臨床情報配列の臨床的重要性の迅速な理解をサポートするものである。ある場合には臨床情報は、神経心理学的検査(NPT)のバッテリーである。ここで開示されるグラフィック表示及び方法は、他のタイプのデータ及びデータタイプの組合せにも等しく十分に適用される。
神経心理学的検査バッテリーからの検査スコアを組み合わせ、及び患者閾値を生成する意思決定補助がまた提供される。患者閾値及び関連するROC曲線は、軽度認知機能障害と既に診断された患者について、一年などの期間内にアルツハイマー病へ変化するかを診断、予後又はその可能性を決定する方法を提供し得る。
推定されるAD治療についての臨床試験の成功は、患者の募集に敏感に依存し得る。試験がAD病を患っていない患者又はその病理が治療が迅速に有効であり得る点を超えて進行した患者が過剰に含まれる場合、試験結果の統計は、利益を説得力を持って示すことができない恐れがある。
図1Bで示されるように、アルツハイマーへ変化するリスクを持つ軽度認知機能障害を持つ患者を識別するシステムのためのフローチャートは、とりわけ正規化学習データを受けるステップ270を含む。正規化学習データは、決定木の設定を作成するステップ275で使用される。患者データを受けるステップ280の後、作成された決定木の設定は、患者データを分類するステップ285で使用される。患者データを分類するステップ285は、患者閾値を与え、患者情報を表示するステップ290で使用される。患者情報を表示するステップ290は、患者閾値を、例えばROC曲線で表示することを含む。患者情報を表示するステップ290は、場合により、個人化診断、個人化治療計画、個人化治療薬物、プロトコル又は投与選択又は個人化健康管理判断補助を含む他の患者情報を表示することを含む。
NPT試験は、試験−再試験信頼性、学習効果及び、年齢、性及び教育年数などの要素によるバイアスに関する不確実性の対象となる。NPT試験スコアはZ−スコアに変換されることができ、即ち適切な正規化コホートの平均値からの標準偏差の数を反映する。
正規化学習データで決定木の設定を調節することは、学習データに関して最高の精度の結果を与えるNPT試験スコアについて上限及び下限カットオフスコアを得るために学習データを複数に分けることを含む。正規化学習データで決定木の設定を作成することは、さらに、ブースティング繰り返し数、ノードで分ける最小の患者データ及び最大のノード深さを独立して変更することを含み得る。
決定木の設定を作成することは、ブースティング繰り返し数の数値範囲、ノードで分ける患者の最小数の数値範囲、及び最大ノード深さの数値範囲を決定するために使用され得る。ブースティング繰り返し数の数値範囲は、25以上、50以上、100以上、最大200、又は25から200、又は50から200、又は25から75であり得る。ノードで分けられる最小患者数の数値範囲は、12から40、又は18又は24、又は30又は36であり得る。
ノードで分けられる最小患者数の数値範囲は、12から40、又は18又は40、又は24から40、又は30から40、又は12から40、又は12から36又は18から30であり得る。最大ノード深さの数値範囲は、6から15、又は8、10又は12であり得る。
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作成された決定木の設定を含むかかる例示的実施態様は、学習データを過大適用の問題を有利に避けることができ、従って、患者の正しい分類又は診断を提供する能力を増加する。
患者閾値方法の一例では、試験スコアのベクトルが決定木の設定を通じて適用され得る。決定木の設定は、安定なMCIでありADへ変換しない患者の診断分類を行うため、及びMCIであり一年以内にADへ変化し得る患者の診断分類を行うために作成され得る。
試験スコアのベクトルは、患者の閾値nを決定するために作成された決定木に適用され得る。患者閾値nは、1つのMCIがADへ変化する患者を分類する作成された一組の決定木での決定木の数である。患者閾値はゼロから、調節された決定木の組みでの決定木の総数まで変化し得る。
例えば、患者閾値は、アルツハイマー患者に変化するものとして患者をクラス分けする決定木の組みでの決定木の数であり、決定木の組みでの決定木の数はブースティング繰り返し数であり得る。患者閾値はゼロからブースティング繰り返し数までの範囲にある。
患者の集団の患者閾値は、ROC曲線として表示され得る。ROC曲線は、患者閾値の任意の値について決定閾値と予測され得る真陽性率及び偽陽性率を示す。
ある側面では、学習データは、ある期間、例えば6ヶ月又は1年又は2年又は3年またそれ以上の期間にわたり得られる試験及び再試験結果を含み得る。
多数のNPT試験のバッテリーから試験のサブセットを選択することで、軽度認知障害を持つ患者の集団からリスクのあるコホート群又は患者を識別する方法において、学習データとして使用され得る。多数のNPT試験のバッテリーからの試験のサブセットは、学習データに基づく結果が他の患者とクロス検定される場合に最も高い精度を達成し得る。
例示的患者閾値方法において、図2に示されるROC曲線が生成されて表示され得る。図2は、200人の高齢者コントロール、400人の軽度認知障害、及び200人のアルツハイマー患者を含む800人の対象体についてのアルツハイマー疾患神経画像イニシアティブ(ADNI)からの患者についての患者閾値の決定木ROC(DT−ROC)の1つの実施態様を示す。ANDIデータベースは、「www.loni.ucla.edu/ADNI」に説明されている。DT−ROC表示は、nの患者閾値について予想され得る真陽性率及び偽陽性率を表す。x−軸は、量「1マイナス選択率」を表し、y−軸は量「感度」を表す。
さらにADについて例示的患者閾値方法において、5倍交差検定が用いられた。学習データの精度は87.4%であり、かつ5倍交差検定での患者データの全精度は70.5%であった。
ADについてさらなる例示的患者閾値方法では、FDG−PET画像化マーカーが使用された。学習データの精度は86.2%であり、5倍交差検定での患者データの精度は74.4%であった。
個別患者について個人化モジュールは、図2で示されるようなDT−ROC表示から見た個別患者データに基づき表示され得る。ある実施態様では、個人化患者閾値が、個別化治療計画選択肢及び個別化医療決定補助を策定し表示するために使用され得る。
一例示患者閾値方法では、次の4つの個別化医療選択肢が表示され得る。
・個別化医療選択肢1: MCI患者に、ADが差し迫っていることを心配すべきではないことを助言。患者閾値がゼロの患者については、DT−ROC曲線が、いかなる患者もADへ変化し得ないことを示す。
・個別化医療選択肢2: 過大処方リスクを最小化する安全薬剤治療を処方。患者閾値が1以上である患者では、DT−ROC曲線は、治療を必要とする全ての人が治療を受けること、従って感度=100%となる。加えて、安定なMCI患者の62%がまた、治療(過剰処方)を受け得る。
・個別化医療選択肢3: 過剰投与のより深刻なリスクを伴う治療薬の処方。患者閾値が10以上の患者では、DT−ROC曲線は、これは62%から約7%へ過剰処方を低減させることが予想され得ることを示し、一方で利益となり得る約20%について処方することを失敗し得ることを示し、従って感度=80%である。
・個別化医療選択肢4: 推定AD−治療の臨床試験での患者を含む。患者閾値が17以上を持つ患者について、DT−ROC曲線は、全ての入院患者は治療されない場合には一年内にADへ変化し得る、ということを示す。実際にリスクのある患者の約55%はこの基準に合致する。この選択は、プラセボと妥当な時間内の臨床試験の治療群間での有意差を生じる高い可能性を持つ。
・個別化医療選択肢1: MCI患者に、ADが差し迫っていることを心配すべきではないことを助言。患者閾値がゼロの患者については、DT−ROC曲線が、いかなる患者もADへ変化し得ないことを示す。
・個別化医療選択肢2: 過大処方リスクを最小化する安全薬剤治療を処方。患者閾値が1以上である患者では、DT−ROC曲線は、治療を必要とする全ての人が治療を受けること、従って感度=100%となる。加えて、安定なMCI患者の62%がまた、治療(過剰処方)を受け得る。
・個別化医療選択肢3: 過剰投与のより深刻なリスクを伴う治療薬の処方。患者閾値が10以上の患者では、DT−ROC曲線は、これは62%から約7%へ過剰処方を低減させることが予想され得ることを示し、一方で利益となり得る約20%について処方することを失敗し得ることを示し、従って感度=80%である。
・個別化医療選択肢4: 推定AD−治療の臨床試験での患者を含む。患者閾値が17以上を持つ患者について、DT−ROC曲線は、全ての入院患者は治療されない場合には一年内にADへ変化し得る、ということを示す。実際にリスクのある患者の約55%はこの基準に合致する。この選択は、プラセボと妥当な時間内の臨床試験の治療群間での有意差を生じる高い可能性を持つ。
グラフィック表示及びその方法がさらにオプションとして与えられ、臨床情報配列の臨床的重要性の迅速な理解を支持するための選択肢として提供される。ある場合には、臨床情報は、神経心理学的検査(NTP)のバッテリーである。グラフィック表示及び方法は他のタイプのデータへ及びデータタイプの組合せへ等しく適用される。
この開示の表示は、いくつかの共に集められたいくつかの異なる測定を含むデータの集団の理解作業を容易にするように設計され、データはいくつかの共に収集された異なる測定値を含み、及び特に集合が多くの変数を含めて時間的に繰り返され得る。さらに個別の測定は、試験−再試験信頼性などのそれ自体の統計的性質を持ち得る。
この開示の表示を特徴づける構成は:
(a)単一エンティティとしての測定のプロフィル、
(b)このプロフィルが時間経過でどのよう変化するかを観察する能力、
(c)臨床的に重要な構造又はドメインを共に捕捉する測定値の集合の表示及びいかにしてそれらが時間的に変化するのかの表示、
(d)観測された変化が臨床的に有意義であるかどうかを確認するために全ての測定の時間経過について適切な信頼性を見る能力、及び
(e)大量の測定値及びその時間変化を迅速に同化させるヒートマップ表示を含む。
(a)単一エンティティとしての測定のプロフィル、
(b)このプロフィルが時間経過でどのよう変化するかを観察する能力、
(c)臨床的に重要な構造又はドメインを共に捕捉する測定値の集合の表示及びいかにしてそれらが時間的に変化するのかの表示、
(d)観測された変化が臨床的に有意義であるかどうかを確認するために全ての測定の時間経過について適切な信頼性を見る能力、及び
(e)大量の測定値及びその時間変化を迅速に同化させるヒートマップ表示を含む。
この開示のある方法では、例示的臨床データは、性、年齢、人種及び公式教育年数の効果につき補正され、かつより高いスコアが常により良い認知能力を示すようにいくつかの測定値へ変換するだけでなく、ADNI正常コホートに基づきZ−スコアへ変換されることで前処理される。この開示に本質的ではないが、この前処理ステップは可視化を補助し得る。それにも拘わらず、非正規化又は生スコア値、及び異なるアップ/ダウン解釈を持つスコア値がまた表示され得る。
一例示的実施態様では、強度表示が開示される。任意的強度表示は、正規化範囲に関して患者の全NPTプロフィルの可視化を与える。繰り返し評価は、追加のプロフィル重ね合わせとして表示され、場合により、異なる色で、より最近の評価についてはプロットシンボルサイズをより大きくして示される。これらの説明での見出部分は、患者のIDコード(RID)、年齢、性及び診断履歴のみを示す。臨床使用では、これらの見出部分は、適切と思われる全ての他の人口統計的又は医学履歴的特徴を含む。この表示の他の構造は、x軸に沿った試験の順序である。試験結果は、ANDI研究でアルツハイマー患者の最も強く認知的に損なわれたサンプルから得られる順で整列化され、かつ、全ての繰り返し訪問で平均化された場合に正常からのずれが最も高くランク付けされた試験結果を最も左に配置するように計算される。求められる効果は、患者がアルツハイマータイプの傾向増加を示すに従いこれらのプロフィルが左下へ向かうものとなる。
図3を参照して、ベースライン又は最初の評価の日付での、81歳の女性患者の選択されたNPT試験についての補正Z−スコアの強度表示の実施態様が示される。この強度表示は、臨床的に正常(NL)と評価された患者(RID223)を表す。彼女の試験スコアの大部分は、4つの例外があるが、95%信頼区間−2から+2内で正常範囲内にある。
図3で示される選択されたNPTは左から右へ:
MMSCORE
ADAS_COG_TOTALMOD
ADAS_COG_TOTAL11
ADAS_COG_Q4_DEL_WORD_REALL
LDELTOTAL
ADAS_COG_Q1_WORD RECALL
ADAS_COG_Q7_ORIENTATION
LIMMTOTAL
CLOCK_DRAW
LDELCUE
TRAIL_B_SCORE
ADAS_COG_Q14_NUMBER_CANCEL
ADAS_COG_Q8_WORD_RECOG
AVDEL30MIN
AVTOT6
CAT_VG_SCORE
TRAIL_B_ERR_OM
CAT_AN_SCORE
ADAS_COG_Q3_CONSTRUCTION
CLOCK_COPY
ADAS_COG_Q5_NAMING
ADAS_COG_Q11_WORD_FINDING
ADAS_COG_Q2_COMMAND
DSPAN_BAC
ADAS_COG_Q9_RECALL_INSTR
ADAS_COG_Q10_SPOKEN_LANG
AVDELERR2
ADAS_COG_Q6_IDEA_PRAXIS
DIGITSCOR
DSPAN_FOR
ADAS_COG_Q12_COMPREHENSION
DSPAN_F_LTH
DSPAN_B_LTH
CAT_AN_PERS
BNTTOTAL
AVDEL_TOT
TRAIL_A_ERR_OM
AT_VG_INTR
TRAIL_A_SCORE
TRAIL_B_ERR_COM
TRAIL_A_ERR_COM
CAT_AN_INTR
AV_ERR6
AVDEL_ERR1
CAT_VG_PERS
CDR_GLOBAL
ANART_ERR
である。
図3で示される選択されたNPTは左から右へ:
MMSCORE
ADAS_COG_TOTALMOD
ADAS_COG_TOTAL11
ADAS_COG_Q4_DEL_WORD_REALL
LDELTOTAL
ADAS_COG_Q1_WORD RECALL
ADAS_COG_Q7_ORIENTATION
LIMMTOTAL
CLOCK_DRAW
LDELCUE
TRAIL_B_SCORE
ADAS_COG_Q14_NUMBER_CANCEL
ADAS_COG_Q8_WORD_RECOG
AVDEL30MIN
AVTOT6
CAT_VG_SCORE
TRAIL_B_ERR_OM
CAT_AN_SCORE
ADAS_COG_Q3_CONSTRUCTION
CLOCK_COPY
ADAS_COG_Q5_NAMING
ADAS_COG_Q11_WORD_FINDING
ADAS_COG_Q2_COMMAND
DSPAN_BAC
ADAS_COG_Q9_RECALL_INSTR
ADAS_COG_Q10_SPOKEN_LANG
AVDELERR2
ADAS_COG_Q6_IDEA_PRAXIS
DIGITSCOR
DSPAN_FOR
ADAS_COG_Q12_COMPREHENSION
DSPAN_F_LTH
DSPAN_B_LTH
CAT_AN_PERS
BNTTOTAL
AVDEL_TOT
TRAIL_A_ERR_OM
AT_VG_INTR
TRAIL_A_SCORE
TRAIL_B_ERR_COM
TRAIL_A_ERR_COM
CAT_AN_INTR
AV_ERR6
AVDEL_ERR1
CAT_VG_PERS
CDR_GLOBAL
ANART_ERR
である。
図4を参照して、同じ個人患者の、ベースライン又は最初の評価後6ヶ月での選択されたNPT試験結果につき補正Z−スコアの強度表示の実施態様が、ベースラインスコアに対して示される。この強度表示は患者(RID223)を表し、軽度認知障害と評価され、いくつかの試験での彼女のスコアは悪化していた。留意すべきは、全ての試験結果が、6ヶ月訪問で実施されたものではないということである。ベースラインでの正常範囲の外側にあった4つの例外が改善された。選択されたNTP試験は図3につき上で与えられたものと同じであった。
図5を参照して、ベースライン又は初期評価後12ヶ月でのある個人患者の選択されたNPT試験についての補正Z−スコアの強度表示の実施態様が先にスコアに相対的に示される。この強度表示は、いくつかの試験で悪化したスコアを示す患者(RID2223)を表し、これにはMMSE及び2つのADAS−Cog合計(x軸の最初の3つ)及びリジカルメモリ試験(#5、#8、#10)を含む。選択されたNPT試験は図3で与えられたものと同じであった。
図6を参照して、ベースライン又は初期評価後24ヶ月での個人患者の選択されたNPT試験についての補正されたZ−スコアの強度表示の実施態様が、以前のスコアに関連して示されている。この強度表示は、改善されない一般的認知プロフィルを持つ患者(RID223)を表す。選択されたNPT試験は、図3で与えられたものと同じであった。
図7を参照して、ベースライン又は初期評価後36ヶ月での個人患者の選択されたNPT試験につき補正されたZ−スコアの強度表示の実施態様が、これまでのスコアに関連させて示されている。この強度表示は、アルツハイマー病(AD)の診断を受ける可能性があるほど進行した患者(RID223)を表す。選択されたNPT試験は、上の図3で与えられたものと同じであった。
強度表示が雑然となる場合、強度表示は任意的に、拡大されて、時間経過のサブセットを選択するか、試験のNPTバッテリーのサブセットを選択する。
強度表示は、NPTプロフィルが直接見られるという利点を持つ。この開示の強度表示は、アルツハイマー病の発症検出、軽度認知機能障害を持つ患者の集団からアルツハイマー病のリスクのあるコホート群又は患者を選択するための診断の実施、処置の選択の決定を行うため、又はアルツハイマー病の進展において診断、予後及び治療経過をモニターするために有利に使用され得る。
他の例示的実施態様では、時間経過表示が開示される。時間経過表示は、x−軸で表され、かつ複数の臨床試験結果が同時に表示される。ある数の試験のNPTプロフィルが時間経過表示で示される。結果が表示されるべき試験は、類似の認知ドメインを測定するために選択され得る。
図8を参照して、個人患者についての3つのNPT試験の時間経過表示の1つの実施態様が示される。NPT試験は、CDGLOBAL、TOTAL11、及びTOTALMODである。この時間経過表示は、試験スコアで示されるように、一定して下がる患者(RID223)を表し、試験スコアが0月で約0から36ヶ月で−6の値まで下がっていくことが示される。−2での水平線は、信頼区間の下限を示す。
図9を参照して、個人患者の6つの記憶ドメインNPT試験の時間経過表示の実施態様を示す。NPT試験は、LIMMTOTAL、LDELTOTAL、LDELCUE、MMSCORE、Q1−WrdRecall、及びQ4−DelWrdRecallであった。この時間経過表示は、試験スコアが初期減少し続いて一定化する患者(RID223)の時間経過を示す。
図10を参照して、個人患者につき5つの言語ドメインNPT試験の時間経過表示の実施態様を示す。試験は、Q5−Naming、Q8−WordRecog、Q10−SpokLang、Q11−WordFind、及びBNTTOTALであった。この時間経過は、24ヶ月後に言語認識及び言語発見において急激にスコアが減少する患者(RID223)の時間経過表示を表す。
図11を参照して、図11は、個人患者につき6つのトレイルメイキング試験の時間経過表示の実施態様を示す、ここには比較正常コホート間の観測された試験−再試験変動に基づく95%信頼区間(CI)と共に示す。NPT試験は、TRAASCOR、TRAAERRCOM、TRAAERROM、TRABSCOR、TRABERRCOM及びTRABERROMであった。この時間経過表示は、患者(RID223)が、明瞭な傾向のない変動を持つことが示される。
図12を参照して、個人患者につきNPT試験の言語ドメインクラスタの補正時間経過表示の実施態様を示す。この時間経過は、24ヶ月まで識別可能な小さな変動を持つが、36ヶ月で明らかに有意な減少を示した。この時間経過表示は、ADAS−CogQ11言語発見項目での低下が有意かどうかを確認するために使用され得る。クリック可能な選択肢により、図12で示される補正時間経過表示が生成され、それぞれの試験項目がその信頼区間CIを持ち、及びそれぞれの興味のある試験項目が別々に表示され得る。
他の実施態様では、ヒートマップ表示が開示される。この開示のヒートマップはx−軸上の時間で表される。ヒートマップ表示では、全ての試験は、強度表示につき使用された同じ順でy−軸上に配列される。試験Z−スコアの強度はマッピングにより色でコードされる。例えば、正常な信頼区間での試験スコアはピーチ色から黄色で示され、−2から−4標準偏差の間のスコアは黄色から緑で、及び−4以下のでは青から紫色で示され得る。欠失評価は白で示され、これらは白色背景に溶け込み、明らかに欠失していることを示す。
他の実施態様では、ヒートマップは、認識ドメイン(1)によるグループ分けでy−軸に沿って順序を持ち、及び異なる色/影付き図(これらの色につき種々の境界を持つ)を用いる。いくつかの実施態様では、全ての試験は、強度表示で使用される同じ順序でy−軸上に配列され得るが、また、認識度ドメイン(例えば、記憶、会話/言語、注意、執行機能、視空間など)によりグループ化されて配列され得る。ある実施態様では、正常の信頼区間内の試験スコアは、次々に色合いを変えて示され、他の色で置換して示され得る。ひとつの実施態様では、交通信号スタイルであって、青は平均健康以上(z>0)、緑は平均健康(−1<z≦0)、黄色は平均ないし低平均健康(−2<z≦−1)、オレンジはやや減少(−3<z≦−2)、及び赤は大きく減少(z<−3)となる。
実施例1: 一組のNPTを表1に示す。
表1:入力に必要なNPT
表1:入力に必要なNPT
実施例2: 元スコアは最初に、ADNI研究で安定な正常コントロールのコホートで有意であることが見出された場合、性、人種、年齢及び教育年数で補正される。補正は表2にまとめられる。
表2: Z−スコア補正のまとめ
表2: Z−スコア補正のまとめ
ある項目では高スコアは認知性がよりよいことを示すが、一方他の項目、例えば誤差カウントではその逆も真の場合があるという事実を補正するために、全てのZ−スコアについて、低スコアでは認知性がより悪いことを示すように解釈され得るように、ある項目では反転[(元−平均)の代わりに(平均−元)]されて示される。臨床的に、−1のスコアは、NL平均より1sd(標準偏差)小さいことを示すが、これは認知障害を示し、−1.5から−2の間は大きな認知障害を示す。
実施例3: ひとつの例示的実施態様で、以下に、一組の決定木が示され、これは前記のZ−スコアを入力データとして使用する。これらの補正Z−スコアを用いて、25の決定木のそれぞれが、出力ゼロ(0)値を返す場合はMCIからADへの変化が存在しないことを表し、又は出力値1(1)を返す場合はMCIからADへの変化を表す。患者閾値nは、25の決定木についての出力値の総和である。
ある実施態様、側面又は変更が説明され、かつ多くの詳細が説明することを目的として記載されてきたが、当業者に明らかであるべきことは、追加の実施態様、側面又は変形もまた含まれ得ることであり、ここで説明された詳細はここで記載されたことから大きく離れることなく変更され得るものである、ということである。従って、理解され、示唆され又は含まれる追加の実施態様、側面及び変更及び全ての改変及びそれらの均等物は、ここで記載された本発明の一部である。例えば、本出願は、ここで記載された種々の説明部分及び例の構成、用語、又は要素のあらゆる組合せを含む。
本発明の説明及び特許請求の範囲で使用される用語「ひとつの」、「1つの」、「前記」及びそれらと類似の用語は、単数及び複数を含み、例えば「1つ又は複数の」を含むように解釈されるべきである。
用語「含む」、「持つ」は開放用語として解釈されるべきである、例えば「含むがこれに限定されない」という意味である。用語「なる」、「含む」は包括的であるが排他的ではない。
ここで与えられた例示、及びここで使用された例示的言語は説明を目的とするものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。全ての実施例及び実施例の列記は、なんら限定なものではないと理解されるべきである。
Claims (15)
- 軽度認知機能障害を持つ患者の集団からリスクを持つコホート群又は患者を選択する方法であって、
前記患者の集団の一部から正規化学習データを取得するステップと;
前記正規化学習データに一組の決定木を調整するステップと;
前記集団の1又は複数の患者からの患者データを取得する、前記患者からのデータが前記正規化学習データとは独立している、ステップと、;
前記患者データを、前記調整された決定木を用いて分類して患者閾値を得るステップと;
前記患者閾値を表示するステップと
を実行するように構成されるコンピュータを用いることを含む、方法。 - さらに、前記集団からリスクを持つコホート群又は患者を選択するステップを含み、前記選択されたリスクを持つコホート群又は患者が前記学習データを提供した前記集団の一部には含まれず、前記リスクを持つコホート群又は患者が、前記患者閾値に基づき医学的目的のために選択される、請求項1に記載の方法。
- 前記リスクを持つコホート群又は患者が、アルツハイマー病に関連する臨床研究及びアルツハイマー病の患者の治療のうち少なくとも一方の医学的目的のために選択される、請求項2に記載の方法。
- 前記リスクをもつコホート群又は患者が、アルツハイマー病の前記患者を治療するために投与される薬物、及びアルツハイマー病の前記患者を治療するために投与される薬物の投与量の少なくとも1つを決定する医学目的のために選択される、請求項2に記載の方法。
- 前記患者閾値が、受信者動作曲線で表示され、前記一組の決定木を調整するステップは、ブースティング繰り返し数の数的範囲、分離されるノードの患者の最小数の数的範囲、及び最大ノード深さの数的範囲を決定し、それにより前記学習データに対して少なくとも85%精度を持つ一組の決定木を与える、請求項1に記載の方法。
- 前記ブースティング繰り返し数の範囲が25以上である、請求項5に記載の方法。
- 前記ブースティング繰り返し数の範囲が25から200である、請求項5に記載の方法。
- 前記分離されるノードでの患者の最小数の範囲が12から40である、請求項5に記載の方法。
- 前記分離されるノードでの患者の最小数が24である、請求項5に記載の方法。
- 前記最大ノード深さの範囲が6から15である、請求項5に記載の方法。
- 前記学習データが:
軽度認知機能障害を持つ患者の集団から取得される第1の学習データセットであって、前記第1の学習データセットが取得された前記患者が、前記第1の学習データセットの取得から6ヶ月から2年以内にアルツハイマー病に変化することを観察され、前記第1の学習データセットが神経心理学的検査結果及びバイオマーカーを含む、第1の学習データセットと;
第2の学習データセットの取得後6ヶ月から2年以内にアルツハイマー病に変化しない軽度認知機能障害を持つ患者の集団の患者から取得される第2の学習データセットであって、神経心理学的検査結果とバイオマーカーを含む第2の学習データセットとを含み、
前記バイオマーカーが、医用イメージング、PETイメージング又はMRIイメージングから得られ、
前記バイオマーカーが分子バイオマーカー、CSFバイオマーカー又は血液サンプルバイオマーカーである、請求項1に記載の方法。 - 前記患者データが、軽度認知機能障害を持つ患者の集団内の患者から取得されるデータを含み、神経心理学的検査結果及びバイオマーカーを含み、
前記バイオマーカーが、医用イメージング、PETイメージング又はMRIイメージングから得られ、前記バイオマーカーが分子バイオマーカー、CSFバイオマーカー又は血液サンプルバイオマーカーである、請求項1に記載の方法。 - 前記リスクを持つコホート群又は患者にアルツハイマー病治療薬を投与するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 軽度認知機能障害を持つ患者の集団からリスクを持つコホート群又は患者を選択する方法を実行するようにプログラムされたコンピュータであり、前記方法が、
前記患者の集団の一部から正規化学習データを取得するステップと;
前記正規化学習データに一組の決定木を調整するステップと;
前記集団の1又は複数の患者からの患者データを取得する、前記患者データが前記学習データとは独立している、ステップと、;
前記患者データを、前記調整された決定木を用いて分類して患者閾値を取得するステップと;
前記患者閾値を表示するステップとを含む、コンピュータ。 - 前記方法がさらに、前記集団からリスクを持つコホート群又は患者を選択するステップを含み、前記選択されたリスクを持つコホート群又は患者が前記学習データを提供した前記集団の一部には含まれず、前記リスクを持つコホート群又は患者が、前記患者閾値に基づき医学的目的のために選択される、請求項14に記載のコンピュータ。
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