JP2014505319A5 - - Google Patents
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本願発明は電子部品の熱管理についての装置および方法、より詳細には高電力負荷下で用いる敷設されたワイヤーまたはケーブルの熱消散装置に関する。
異なる温度の2つの材料間での熱伝達は、しばしば伝導、放射および/または対流により行われる。電子機器の分野では、狭い領域、例えば集積回路のダイ蓋(例えば銅−タングステン)とヒートシンク間での界面では、集積回路の温度は一般的に約40℃〜200℃である。このような状況では一般的には伝導により熱管理は行われる。しかし、集積回路からヒートシンクへの熱伝達を促進するために、界面において平板を使用することは、最適でないことが証明されている。とりわけ、平板の使用は集積回路および/またはヒートシンクの間に20〜50の原子レベルの(または微少な、atomic points)接点しか与えることができない。結果として、温まった集積回路から発生する熱は、これらの接点を通じて放出することしかできない。
ヒートシンクへの熱伝達を向上させるために、最近の技術では通常、集積回路のダイ蓋とヒートシンクの間に放熱グリスを介在させる。このヒートシンクデバイスは、一般的に、受動的ヒートシンク、ペルチェ冷却器、冷却銅ブロック、ヒートパイプ、アクティブファンタイプまたは埋設されたヒートパイプが装置の外に設置された水冷バスへと熱を運ぶ銅ブロックを含む、様々な種類のものであってよい。
現在、商業的に利用できる放熱グリスは一般的に銀粉または銀フレークを含んでおり、機械加工された(ときに粗研磨された)ヒートシンクと集積回路の蓋部に塗布される。しかし、これらの商業的に利用できる放熱グリスの熱伝導率は、最も優れたものでも約9.0W/m・K程度である。例えば、(i)Arctic Silver IIIは約9.0W/m・Kの熱伝導率を有し、(ii)AOS・サーマル・コンパウンドは約7.21W/m・Kの熱伝導率を有し、(iii)シンエツ G−751は約4.5W/m・Kの熱伝導率を有し、(iv)AOS・サーマル・コンパウンドのHTC−60は約2.51W/m・Kの熱伝導率を有し、(v)ThermagonのT−greaseは約1.3W/m・Kの熱伝導率を有し、(vi)RadioShackの放熱グリスは、約0.735W/m・Kの熱伝導率を有している。一例を挙げれば、熱源とヒートシンク間での20Kの違いは、接合部での熱抵抗を示すことが可能であり、そしてグリスによって与えられた粗悪な界面により熱をヒートシンクへ逃がす能力が阻害されたであろうことを示唆しうる。
金属ファイバー構造と材料は、きわめて小さな力で接続損失を少なくすることができ、その結果として、高効率かつ低荷重の電気接点を提供することができると知られている。相対的に動いているまたは止まっているファイバーブラシが、界面を介して効率よく電流を伝達する能力は、熱を伝達する能力と類似している。とりわけファイバーブラシが低負荷で作動し、非常に低い抵抗しか有さないため、ファイバー構造は滑らかな界面よりも相対的により多くの熱を放散することができる。さらに、ファイバーブラシは熱源とヒートシンクの間に相当な数の接触点を供給することができ、効率的な熱伝達を可能となる。その結果、金属ファイバーブラシは、冷却または加熱のための熱導管として熱界面で使用されてきた。(米国特許第6,245,440号)
本願発明は、1つの要旨において、高電力負荷下で使用されるワイヤーまたはケーブル(すなわち、導体または同軸ケーブル)のような熱源から、熱または熱エネルギーを消散させる装置に関する。1つの実施形態において、前記装置は、熱源に接触して配置され熱源から熱を放出するための熱伝導性の部材と、前記熱伝導部材の周囲に配置され導電性部材方向への電気抵抗を低減するようにカーボンナノチューブの層からできた導電性部材とを含んでいる。前記装置はさらに、前記熱伝導性部材から熱をより一層消散させるように、前記導電性部材に幾何学的模様が含まれている。
いくつかの実施形態において、前記熱伝導性部材は熱源の周囲に、設置のための十分な外周を有しており、さらにその熱伝導性部材の周囲に前記導電性部材を円周方向に設置することができる。
いくつかの実施形態において、前記装置は電気伝導体として使用することができ、他の実施形態においては、前記装置はケーブルまたはケーブルアセンブリの一部として組み込まれてもよい。いくつかの実施形態において前記装置は、同軸ケーブルの中心導体から熱を消散するように同軸ケーブルの中に取り込むことが出来る。
いくつかの実施形態において、前記熱伝導性部材は比較的高い熱伝導率を持つ材料により作られてもよい。例えば、熱伝導性部材は熱拡散特性をもつ材料により作られてもよい。いくつかの実施形態において、前記熱伝導性部材はグラファイトの繊維、薄膜、もしくは箔のうちの1つ、またはこれらの組み合わせにより作られてもよい。いくつかの実施形態において、前記熱伝導性部材は、例えばカーボンナノチューブから作られたような、それぞれが導電性である複数の繊維によって作られてもよい。前記熱伝導繊維は、本発明に関連して使用する糸の中に巻き込まれる、またはシート材料、マット材料、もしくは繊維材料の中に織り込まれてもよい。前記熱伝導性部材はまた、熱源から熱を消散するように多孔質のメッシュを含んでもよい。いくつかの実施形態において、前記熱伝導性部材は全体にわたり分散した高分子材料を含んでいる。前記高分子材料はポリアミド、エポキシの1つ、またはこれらの組み合わせを含むことが出来る。
いくつかの実施形態において、前記導電性部材は複数のカーボンナノチューブのワイヤーにより作られる。いくつかの実施形態において、前記導電性部材はそれぞれが導電性である複数の糸、複数の繊維、複数のワイヤー、複数のシート、マット、または織物の材料の1つから作られる。前記導電性部材は前記熱伝導性部材の周囲に編みこみ、または織り込まれてもよい。いくつかの実施形態において、前記導電性部材はカーボンナノチューブから作られたシートである。前記導電性部材は前記熱伝導性部材の上に積層してもよい。
前記導電性部材はまた、前記熱伝導性部材の周囲の円周方向に格子として形成してもよい。あるいは、前記導電性部材は熱伝導性部材の周囲の円周方向に据えられた複数の導電層を含んでよい。ある場合は、前記複数の導電層はそれ自身にらせん状にまき付けられてよい。いくつかの実施形態において、前記複数の導電層は隣接する導電層対の各々の間の少なくとも1つの熱伝導層とらせんを形成する。
いくつかの実施形態において、前記装置はさらに接着剤を含み、前記熱伝導性部材上に前記導電性部材を保持する。いくつかの実施形態において、前記装置はさらにフィン(fin)を含み、熱源からの熱エネルギーの放出を容易にすることが可能となる。
本発明は、1つの要旨において、導体のような熱源から熱を消散する方法に関する。いくつかの実施形態において、熱伝導層は熱を消散するように、熱源に据え付けてもよい。その一方導電層は前記熱伝導層の周囲に置いてよい。熱源からの熱の消散を促進するように、前記導電層に模様(またはパターン、pattern)を付与してもよい。
本発明は、1つの実施形態において、電子部品の熱管理のための装置を提供する。当該装置は1つの実施形態において、高電力の負荷と関連して使用するワイヤーまたはケーブルのような熱源から熱または熱エネルギーを消散するように構成してよい。いくつかの実施形態において、前記装置は敷設されたワイヤーまたはケーブルの内部のインピーダンスを低減するように構成してもよい。前記、ワイヤーまたはケーブルは、場合によっては、同軸ケーブル、および/または捻った一対のケーブルでよい。
前記装置は、1つの実施形態において、熱源に接触して配置して熱源から熱を消散させるための熱伝導性部材、および前記熱伝導性部材に接触し、たとえば、複数のカーボンナノチューブからから作られる導電性ナノ構造部材を含んでよい。
図1を参照する。本発明の1つの実施形態に係る熱管理のための装置10を示す。装置10は、1つの実施形態において、熱伝導性部材11および熱伝導性部材11の周囲に配置した導電性部材15を含む。
熱伝導性部材11は、1つの実施形態において、同軸ケーブル内の中心導体のような熱源の周囲に配置して、熱源から熱を消散するように構成してよい。言い換えれば、熱伝導性部材11は、熱源からの熱伝達を容易にするように、例えば伝導、連結などの、様々な手法により実施してよい。そのため、熱源から生じた熱は、熱伝導性部材11によってその表面方向へと運ばれてよい。いくつかの実施形態において、熱伝導性部材11は、その表面において熱源から熱伝導性部材11に沿って熱を伝える任意の材料を含む、ヒートシンクとつなぐように構成してよい。
熱源(たとえば、同軸ケーブル内の中心導体)から熱を外部へ消散するように、熱伝導性部材11は実質的に熱伝導性である任意の材料から形成されてよい。熱伝導性部材11はまた、約100W/m・Kより大きい熱伝導率を有する任意の材料から形成されてもよい。場合によっては、熱伝導性部材11は、平面方向には相対的に大きな熱伝導率を有し、面貫通方向には相対的に小さな熱伝導率を有する任意の材料から形成されてよい。さらに別の場合によっては、熱伝導性部材11は、面貫通方向には相対的に大きな熱伝導率を有し、高平面方向(high-plane)には相対的に小さな熱伝導率を有する任意の材料から形成されてよい。ひとつの実施形態において、熱伝導性部材11は高い熱伝導率を有するグラファイトの繊維、薄膜または箔から形成されてよい。熱伝導性部材11はまた、1つの実施形態において、個々の繊維を撚り合わせて1つの束とした糸14、またはシート、マット、もしくは他の適切な繊維材料から形成することも出来る。必要に応じて、熱伝導性部材11は、米国特許第7,611,579号(参照することにより本明細書に取り込まれる)に開示されているような、カーボンナノチューブから作られた糸またはシート14から形成されてよい。
熱源から外部への熱伝導を向上および促進させるように、熱伝導性部材11は、1つの実施形態において、メッシュで有り得、多孔質構造を備えることができ、本質的な管状であってよく、またはこれらの組み合わせであってよい。このようにして、空気またはその他の流体が、メッシュ、気孔または管によって形成された流路を通って、熱伝導性部材11の内部を流れるようにすることで、熱源から外部への熱の消散および熱伝導を助力してよい。
図1を更に参照する。装置10はさらに、熱伝導性部材11の上に配置された導電性部材15を含んでよい。導電性部材15の存在は、熱伝導性部材11から熱を引き出すことで、装置10の内部の熱抵抗を低減するように作用(または機能、act)することができる。さらに、導電性部材15は、その長手方向に沿って電気を通すように作用(または機能)することができる。このようにして、導電性部材15は、1つの実施形態において、装置10内部のインピーダンスを制御するように作用(または機能)することもできる。
1つの実施形態において、導電性部材15は 熱伝導性部材11の周囲に編まれたまたは織られた複数の自立ワイヤー状材料(self-supported wire-like material)16であってよく、熱伝導性部材11の周囲に格子またはマトリクス(または母材、matrix)を提供することができる。導電性部材15を編むまたは織ることで得られる模様または構造は、1つの実施形態として、任意の幾何学的模様となることが可能であるが、本発明はこの形態に限定されることを意図していない。加えて、当然のことながら熱伝導性部材11の周囲の経路の数は熱伝導性部材11の直径またはワイヤー状材料16の線径(または外径、gauge)に影響されてよい。
本発明の1つの実施形態に係る、導電性部材15は実質的に導電性である任意の材料から形成されてよい。このようにして、導電性部材15に使用される材料は、導電性部材15の長手方向の電気抵抗を低減するように作用(または機能)することができる。1つの実施形態において、導電性部材15は、装置10の内部の熱抵抗も低減することができる材料から作られてもよい。たとえば、導電性部材15は、米国特許第7,611,579号(参照することにより本明細書に取り込まれる)により作り出され開示されているものと同様のカーボンナノチューブから形成されてよい。導電性部材15はまた、1つの実施形態において、個々の糸、繊維を撚り合わせて1つの束としたカーボンナノチューブ、ワイヤー、またはシート、マットもしくは他の適切な繊維材料から形成されてもよい。
1つの実施形態において、本発明の導電性部材15に関して使用されるカーボンナノチューブは、任意の線径(または外径)のワイヤー16の中に巻き込んでよい。一例として、カーボンナノチューブワイヤー16は、AWG20程度からAWG45程度の線径(または外径)を有してもよい。カーボンナノチューブワイヤー16はまた、絶縁されてもよく、また裸でもよい。当然のことながら、導電性部材15の格子またはマトリクス模様(lattice or matrix design)は、導電性部材15のメッシュにより形成される流路を通じてより多くの空気または流体が流れるようにすることで、装置10が熱源からより一層熱を奪い易くすることを可能とする。必要であれば、導電性部材15は、1つの実施形態において、その構造的一体性を強化するように、および/またはその電気容量ならびに/もしくは熱容量(electrical and/or thermal capacibilities)を向上するように、全体にわたり分散した高分子材料に染み込ませてよい。高分子材料の例としては、たとえば、ポリアミド、エポキシ、その他のポリマー、またはこれらの組み合わせを含む。
図3Aを参照する。いくつかの実施形態において、必要であれば、熱源からの熱伝導をより容易にするように、装置10はフィン30を備えてよい。とりわけ、フィン30は、熱伝導部材11からフィン30により多くの熱エネルギーが向くように構成してよく、装置10を横切る空気の流れによる効果も含め、熱または熱エネルギーを装置10から放射および対流することが可能となる。
図3Aに示されるように、フィン30は装置10の長さ方向に沿って配置された、複数の部材であってよい。フィン30は、熱伝導性部材11からの熱の除去を最大限にするように、間隔を空けてよい。フィン30は、1つの実施形態において、熱伝導性部材11を実質的に横断して配置してよい。使用されるフィン30の数は、利用する用途に従って変わってよいことに留意すべきである。また、複数のフィン30が示されているが、1つの実施形態において、1つのフィン30が使用されてよい。フィン30は、熱伝導性部材11からの熱の除去を容易に出来るものであれば、本発明に関して使用されるカーボンナノチューブから作られる材料を含む任意の材料から作られてよい、ということに留意すべきである。さらに当然のことながら、本発明はこの形態に限定していないので、フィン30は任意の幾何学的形状を有してよい。
図1および図3Aの実施形態を実施するように、まず第一に必要であれば、熱伝導性部材11は当技術分野において知られた方法に従って構成されてよい。一旦、熱伝導性部材11が構成されると、導電性部材15は熱伝導性部材11の周囲に配置されてよい。導電性部材15は、図1に示されるようにメッシュの形態であってよい。メッシュは伝導性部材11の周囲に編むことができ、また導電性部材15の上にはめ込むことができる管とすることもできる。必要であれば、熱の除去を最大限にするように、フィン30を当該装置の長手方向に沿って付け加えてよい。
使用に当たって、図1および図3Aに示す装置は、熱源から熱を吸収するように作用(または機能)してよい。とりわけ、熱源からの熱は、熱伝導性部材11を通って熱源から遠ざけられるように向かわせてよい。熱源から熱が離れるにつれて、導電性部材15は装置10の内部の熱抵抗を低減させてよい。熱伝導性部材11を通過した後、熱は外側へ移動してもよい。フィン30は、熱源からの熱の放出を助力してもよい。
図2Aおよび図2Bは、本発明におけるさらなる実施形態に係る、熱管理のための他の装置20を示す。装置20は、熱伝導性部材21および導電性部材25を含むという点で、実質的に装置10と類似している。
熱伝導性部材21は、1つの実施形態において、図1に示すものと同じ熱伝導性部材であることが可能である。とりわけ、熱伝導性部材21は熱源から熱を移動させるように構成されてよい。熱伝導性部材21は熱源からの半径方向の熱移動をし易くするように作用(または機能)してよく、熱源からの熱はその後、たとえば、ヒートシンクに運ばれる。1つの実施形態において、熱伝導性部材21は、熱源から熱伝導性部材21に沿って熱を伝導する任意の材料を含む、ヒートシンクに繋がってよい。
熱伝導性部材21は、実質的に熱伝導性である任意の材料から形成されてよい。熱伝導性部材21はまた、約100W/m・Kより大きい熱伝導率を有する任意の材料から形成されてよい。場合によっては、熱伝導性部材21は、平面方向には相対的に大きな熱伝導率を有し、面貫通方向には相対的に小さな熱伝導率を有する任意の材料から形成されてよい。さらに別の場合によっては、熱伝導性部材21は、面貫通方向には相対的に大きな熱伝導率を有し、高平面方向には相対的に小さな熱伝導率を有する任意の材料から形成されてよい。熱伝導性部材21はまた、1つの実施形態において、個々の繊維を撚り合わせて1つの束とした糸、またはシート、マット、もしくは他の適切な繊維材料から形成することも出来る。1つの実施形態において、熱伝導性部材21は高い熱伝導率を有するグラファイトの繊維、薄膜または箔から形成されてよい。必要であれば、熱伝導性部材21はカーボンナノチューブから作られた糸またはシートから形成されてよい。
導電性部材25は、一方で、1つの実施形態において、カーボンナノチューブのシートから形成されてよい。導電性部材25を形成するカーボンナノチューブのシートは、1つの実施形態において、1つ以上の層を備えるように熱伝導性部材21の周りに巻き付けてよい。1つの実施形態において、導電性部材25の複数の層26を、図2Aに示すものと同様に備えてよい。当該複数層26は、1つの実施形態において、複数の層26を形成するように、熱伝導性部材21の周囲に複数回巻き付けられた一枚のシートから作られてよい。または、当該複数層26は、複数層26を形成するようにお互いの上に積み重ねられ、および一巻きされた複数枚のシートから形成されてよい。
場合によっては、層26の間の界面を除去または縮小するように、熱伝導性部材21の上の導電性部材25の層26を凝縮または低減することが望ましいであろう。層26の凝縮は、1つの実施形態において、熱が進まなければいけない経路を低減することによって装置20の内部の熱抵抗および電気抵抗を低減するように作用することができる。熱伝導性部材21の上の層26を凝縮するために、たとえば、1つ以上の化学薬品または1つ以上の溶媒を含む、様々な溶液が使用されてよい。層26を凝縮するために、当技術分野において知られた任意の溶液または溶媒を使用してよい。
図3Bを参照する。いくつかの実施形態に従って、必要であれば、熱源からの熱伝導をさらに容易にするように、装置20にフィン30を供給してよい。とりわけ、フィン30は、熱エネルギーを熱源から装置20の表面へ移動するように構成されてよく、その結果、装置20を横切る空気の流れにより熱エネルギーが放射および対流されるようになる。
図3Bに示すように、フィン30は装置20の長手方向に沿って配置された複数の部材であってよい。フィン30は、熱伝導性部材21からの熱除去を最大限にするように、間隔を空けてよい。フィン30は、1つの実施形態において、実質的に熱伝導性部材21を横断して配置してよい。使用されるフィン30の数は利用する用途に従って変わってよいことに留意すべきである。さらに、複数のフィン30が示されているが、1つの実施形態において、1つのフィン30が使用されてよい。フィン30は、熱伝導性部材21からの熱の除去を容易に出来るものであれば、本発明に関して使用されるカーボンナノチューブから作られた材料を含む、任意の材料から作られてよいことに留意すべきである。さらに当然のことながら、本発明はこの形態に限定していないので、フィン30は任意の幾何学的形状を有してよい。
図2A、図2B、および図3Bの実施形態を実施するように、まず第一に必要であれば、熱伝導性部材21は当技術分野において知られた方法に従って構成されてよい。一旦、熱伝導性部材21が構成されると、導電性部材25は熱伝導性部材21の周囲に配置されてよい。導電性部材25は、図2Aおよび図2Bに示されるようにシートの形態であってよい。いくつかの実施形態において、導電性部材25は複数の層26から形成されてよい。場合によっては、層26の間の界面を除去または縮小するように、溶液を使って層26を凝縮することが望ましいであろう。層26の凝縮は、装置20の内部の電気抵抗および熱抵抗を低減するように作用してもよい。必要であれば、熱伝導性部材21からの熱の除去を最大限にするように、フィン30を当該装置の長手方向に沿って付与してよい。
使用に当たって、図2A、図2B、および図3Bに示す装置は、熱源から熱を吸収するように作用(または機能)してよい。具体的には、熱源からの熱は、熱伝導性部材21を通って、熱源から移動してよい。熱が熱源から消散されるにつれて、装置20の内部の熱抵抗は低減されてよい。熱伝導性部材21を通過した後、熱は外側の導電性部材25の方へ消散してよい。フィン30は、熱源からの熱の移動を助力してよい。
図4Aおよび図4Bを参照されたい。本発明の更なる実施形態に係る、熱管理のための装置40を示す。装置40は、装置10と同様に、熱伝導性部材41および導電性部材45を含んでよい。図4Aに示すように、熱伝導性部材41は実質的な平面を含んでよい。上述の実施形態と同様に、熱伝導性部材41は、実質的な平面を形成するように配列された複数の個々の導電繊維から形成されてよい。あるいは、シートまたは一片の導体を使用してもよい。
装置40は、1つの実施形態において、熱が熱源から離れるように構成されてよい。そのため、熱伝導性部材41は熱源からの熱の除去を容易にするように作用(または機能)してよく、熱源からの熱はその後に、熱伝導性部材41から熱が離れるように伝導する任意の材料を含む、例えば、ヒートシンクへと運ばれる。
熱を熱源から離れるように移動するため、熱伝導性部材41は、実質的に熱伝導性である任意の材料から形成されてよい。熱伝導性部材41はまた、約100W/m・Kより大きい熱伝導率を有する任意の材料から形成されてもよい。場合によっては、熱伝導性部材41は、平面方向には相対的に大きな熱伝導率を有し、面貫通方向には相対的に小さな熱伝導率を有する任意の材料から形成されてよい。さらに別の場合に、熱伝導性部材41は、面貫通方向には相対的に大きな熱伝導率を有し、高平面方向には相対的に小さな熱伝導率を有する任意の材料から形成されてよい。熱伝導性部材41はまた、1つの実施形態において、個々の繊維を撚り合わせて1つの束とした糸、またはシート、マット、もしくは他の適切な繊維材料から形成することも出来る。1つの実施形態において、熱伝導性部材41は高い熱伝導率を有するグラファイトの繊維、薄膜または箔から形成されてよい。必要であれば、熱伝導性部材41は、発生した熱を除去する能力があるカーボンナノチューブから作られた糸またはシートから形成されてよく、導体を所望の温度に保持することが出来る。熱源から外部への熱伝導を向上および促進するように、熱伝導性部材41は、1つの実施形態において、メッシュで有り得、また多孔質構造を備えてよい。このようにして、空気またはその他の流体が、メッシュまたは気孔によって形成された流路を通って、熱伝導性部材41の内部を流れるようにすることで、熱源から外部への熱の消散および熱除去を助力してよい。
上述の通り、装置40はまた導電性部材45を含んでもよい。1つの実施形態において、導電性部材45は、例えば上述の実施形態に関連して使用した、カーボンナノチューブのシートのような、実質的に導電性の任意の材料から形成されてよい。熱伝導性部材または媒体41は、図4Aおよび図4Bに示すように、導電性部材45上に位置してよい。導電性部材45は、1つの実施形態において、個々の繊維を撚り合わせて1つの束としたカーボンナノチューブの糸(carbon nanotube yarns)、または織布もしくは不織布のカーボンナノチューブ(carbon nanotube woven or non-woven sheets)から形成することができる。1つの実施形態において、熱伝導性部材41は、導電性部材45に自身を固定するように(to secure it to)、導電性部材45の実質的な平面の上に積層してよい。当然のことながら、レゾールの熱分解により作られたガラス状炭素(Resol-pyrolyzed to glassy carbon)、ポリアミド、エポキシ、その他のポリマー、またはこれらの組み合わせのような材料が使われてよい。いくつかの実施形態において、導電性部材45および熱伝導性部材41は、図4Bに示すように、サンドイッチまたはラップ構造を形成するよう巻くことができる。
図4Aおよび図4Bに示す実施形態を実施するように、まず第一に必要であれば、熱伝導性部材41は当技術分野において知られた方法に従って構成または製作されてよい。一旦、熱伝導性部材41が構成されると、導電性部材45は熱伝導性部材41の上に配置し、そしてそこへ固定してよい。導電性部材45は、1つの実施形態において、熱伝導性部材41の表面上に積層してよい。いくつかの実施形態において、導電性部材45および熱伝導性部材41は、図に示すように、サンドイッチまたはラップ構造を形成するように巻くことができ、導電性部材の複数の層および熱伝導性部材の複数の層を有する装置40を供給することができる。当然のことながら、この構成は導電性部材が電気を通すことが出来、一方で熱伝導性部材が各層から熱を取り除くことを可能とする。
使用にあたって、図4Aおよび図4Bに示す装置40は、熱を熱源から離れたところへ向かわせるように作用(または機能)してよい。具体的には、熱源からの熱は熱伝導性部材41を通って、熱源から離れて導電性部材45へと移動してよい。熱が熱源から外部へ消散されるにつれて、装置40の内部の熱抵抗は低減されてよい。一例を挙げると、導体(たとえば、ケーブル)が1より大きい抵抗温度係数(temperature coefficient of resistivity)を有しているとき、図4Aおよび図4Bに示される構成は導体内の熱を低減するように作用(または機能)することができる。加えて、この構成では装置40内の導電率は増加してよい。熱伝導性部材41を通過した後、熱は装置40から外部へ消散してよい。
図1〜図4に示す各実施形態において、熱伝導性部材41に接触して導電性部材45を保持するのに、接着剤を使用してよいことに留意すべきである。本発明の1つの実施形態において、レゾール、ガラス状炭素、ポリアミド、エポキシ、その他のポリマー、またはこれらの組み合わせのような接着剤を使用してよい。これに代えて、またはこれに加えて、接着剤は導電性部材と伝導性部材の間に堆積(または蒸着、deposited)させた被覆または電気メッキした被覆であってよい。熱伝導性部材上への導電性部材の堆積(または蒸着)または電気メッキは、当技術分野においてよく知られた方法を使用して実行することができる。電気メッキした接着剤の例としては、金、銀、ニッケル、アルミニウム、銅、ビスマス、スズ、亜鉛、カドミウム、スズ−ニッケル合金、銅合金、スズ−亜鉛合金、ビスマス−銅合金、銅−ニッケル合金、カドミウム−ニッケル合金、その他の導電性の高い金属、およびそれらの合金、またはこれらの組み合わせを含む。1つの実施形態において、1つ以上の接着剤が熱伝導性部材上の任意の場所に配置されてもよい。
接着剤は、1つの実施形態において、導電性部材の上に実質的に均一に堆積および電気メッキしてよく、熱伝導性部材の接触面全体にわたって導電性部材内のナノチューブの実質的に均一な接触が可能となる。そのため接着剤は、導電率に活発に作用することが出来る導電性部材の内部の導電性ナノ構造体(conductive nanostructure)の数を実質的に最大限にするように作用(または機能)することができ、電気および熱の移動の効率を高めることが出来る。
・用途
本発明における熱管理のための装置は、たとえば、電気伝導体のようなものを含む、種々の用途に使用することが可能である。本発明における装置の特有の(unique)構成により、導電性部品は電気伝導体として機能することが出来、一方、熱伝導性部品は熱の消散をするように機能することが出来る。本発明におけるカーボンナノチューブの導体は、きわめて高い理論上および実験上での伝導率、ならびにテラヘルツ領域までの伝導率の上昇能力により、高周波数において銅およびアルミニウムより高い性能が観測されている。さらに、本発明のカーボンナノチューブの導体は、他の金属と同様の疲労の問題を経験せず、より強い化学耐性および1.5g/ccより軽い密度となり得る。
本発明における熱管理のための装置は、たとえば、電気伝導体のようなものを含む、種々の用途に使用することが可能である。本発明における装置の特有の(unique)構成により、導電性部品は電気伝導体として機能することが出来、一方、熱伝導性部品は熱の消散をするように機能することが出来る。本発明におけるカーボンナノチューブの導体は、きわめて高い理論上および実験上での伝導率、ならびにテラヘルツ領域までの伝導率の上昇能力により、高周波数において銅およびアルミニウムより高い性能が観測されている。さらに、本発明のカーボンナノチューブの導体は、他の金属と同様の疲労の問題を経験せず、より強い化学耐性および1.5g/ccより軽い密度となり得る。
加えて、これらの導体は、本発明におけるいくつかの実施形態に記述されるように、ケーブル、ケーブルアセンブリ、または同軸ケーブルの中に構成することが出来る。本発明の導体の利用、たとえば、カーボンナノチューブのデータケーブルおよび/またはカーボンナノチューブの電力ケーブルとしての利用は、カーボンナノチューブの心線および遮蔽材の両方について、データケーブルでは約50%の軽量化、電力ケーブルでは約25%の軽量化が可能であることを示している。たとえ銅心線を用いても、本発明における導体の構成を利用することにより、減量および減容の両方を達成することができる。
・実施例1
図5は、アルミニウムワイヤーおよび銅ワイヤーの周波数および抵抗率と比較した、カーボンナノチューブのワイヤーの周波数および抵抗率のグラフを示す。具体的には、この実験は、6層の絶縁されていないカーボンナノチューブ、ならびに20°Cおよび100°Cにおける35AWGゲージ(35 AWG gauge)のアルミニウムワイヤーおよび銅ワイヤーを使用して行った。電気計測は約1ワット未満で実施した。
図5は、アルミニウムワイヤーおよび銅ワイヤーの周波数および抵抗率と比較した、カーボンナノチューブのワイヤーの周波数および抵抗率のグラフを示す。具体的には、この実験は、6層の絶縁されていないカーボンナノチューブ、ならびに20°Cおよび100°Cにおける35AWGゲージ(35 AWG gauge)のアルミニウムワイヤーおよび銅ワイヤーを使用して行った。電気計測は約1ワット未満で実施した。
図5に示すように、カーボンナノチューブで構成されたバルク材は高い周波数において伝導率の改善を示す。例えば、約1.E+05Hzにおいて、カーボンナノチューブで構成されたバルク材は約1.E−04Ω・cmから約1.E−05Ω・cmへの電気抵抗率の低下を示す。いくつかの場合、より優れた電気的挙動のためにカーボンナノチューブのワイヤーをドープしてもよい。
・実施例2
熱管理装置の電力に対する温度を試験する実験の設定(setup)は、2組のカーボンナノチューブのワイヤーの使用を含んだ。一組目は、絶縁されていない大口径のカーボンナノチューブのワイヤーの、2つの6インチの試料を含んだ。カーボンナノチューブのワイヤーの直径は25(〜AWG29)、50(〜AWG26)、100(〜AWG23)、および150(〜AWG21)の層を含んでいる。これらのカーボンナノチューブのワイヤーは、両端をニッケル、続いて銅でメッキし、形成した。二組目は、300°Cで内径が0となる収縮チューブ(with a zero inner diameter shrink tubing rated to 300℃)で絶縁された、同じ直径のカーボンナノチューブのワイヤーを含んだ。各組とも空気中に吊され、試料全体に電流が流れ電圧が印加されるように、直流電源が使用された。印加された電力は約0ワットから約10ワットまでの範囲であった。電源は電流を制限するように設定し、温度が安定した時点で0.5ボルト(half volt)毎に測定値を記録した。測定した温度は、約0°Cから約200°Cまでの範囲であった。温度は、Wahl Heat Spy HSI3000 Thermal Imagerで測定された。絶縁されたワイヤーおよび絶縁されていないワイヤーの両方とも、少なくとも150°Cまで試験された。
熱管理装置の電力に対する温度を試験する実験の設定(setup)は、2組のカーボンナノチューブのワイヤーの使用を含んだ。一組目は、絶縁されていない大口径のカーボンナノチューブのワイヤーの、2つの6インチの試料を含んだ。カーボンナノチューブのワイヤーの直径は25(〜AWG29)、50(〜AWG26)、100(〜AWG23)、および150(〜AWG21)の層を含んでいる。これらのカーボンナノチューブのワイヤーは、両端をニッケル、続いて銅でメッキし、形成した。二組目は、300°Cで内径が0となる収縮チューブ(with a zero inner diameter shrink tubing rated to 300℃)で絶縁された、同じ直径のカーボンナノチューブのワイヤーを含んだ。各組とも空気中に吊され、試料全体に電流が流れ電圧が印加されるように、直流電源が使用された。印加された電力は約0ワットから約10ワットまでの範囲であった。電源は電流を制限するように設定し、温度が安定した時点で0.5ボルト(half volt)毎に測定値を記録した。測定した温度は、約0°Cから約200°Cまでの範囲であった。温度は、Wahl Heat Spy HSI3000 Thermal Imagerで測定された。絶縁されたワイヤーおよび絶縁されていないワイヤーの両方とも、少なくとも150°Cまで試験された。
図6Aおよび図6Bに結果を示す。図6Aおよび図6Bに示すように、絶縁されていないカーボンナノチューブのワイヤーおよび絶縁されたカーボンナノチューブのワイヤーは100°Cに達する前に約2ワットを扱うことが出来る。この結果は、絶縁されたカーボンナノチューブのワイヤーの低い熱伝導率と、銅と比較してかなり高い抵抗率を有することに起因するかもしれない。
・実施例3
熱管理装置の電力に対する温度を試験する実験の設定は、1枚のカーボンナノチューブの導電体(すなわち、導電性部材)の使用および高い熱伝導性グラファイト(すなわち、熱伝導性部材)の薄層の積層を含んだ。得られた積層構造体はその後、約6インチの長さの円柱を形成するように、緊密に巻かれた。試料は空気中に吊され、試料全体に電流が流れ電圧が印加されるように、直流電源が使用された。印加された電力は、約0ワットから約10ワットまでの範囲であった。電源は電流を制限するように設定し、温度が安定した時点で0.5ボルト毎に測定値を記録した。測定した温度は、約0°Cから約200°Cまでの範囲であった。温度は、Wahl Heat Spy HSI3000 Thermal Imagerで測定された。図7に応答(または結果、response)を示す。応答(または結果)は、いかなる熱の消散の助力もない純粋なカーボンナノチューブ(CNT)の導体と比較している。
熱管理装置の電力に対する温度を試験する実験の設定は、1枚のカーボンナノチューブの導電体(すなわち、導電性部材)の使用および高い熱伝導性グラファイト(すなわち、熱伝導性部材)の薄層の積層を含んだ。得られた積層構造体はその後、約6インチの長さの円柱を形成するように、緊密に巻かれた。試料は空気中に吊され、試料全体に電流が流れ電圧が印加されるように、直流電源が使用された。印加された電力は、約0ワットから約10ワットまでの範囲であった。電源は電流を制限するように設定し、温度が安定した時点で0.5ボルト毎に測定値を記録した。測定した温度は、約0°Cから約200°Cまでの範囲であった。温度は、Wahl Heat Spy HSI3000 Thermal Imagerで測定された。図7に応答(または結果、response)を示す。応答(または結果)は、いかなる熱の消散の助力もない純粋なカーボンナノチューブ(CNT)の導体と比較している。
・実施例4
熱管理装置の電力に対する温度を試験する実験の設定は、1枚のカーボンナノチューブ(CNT)の導電体(すなわち、導電性部材)の使用および高い熱伝導性を有するカーボンファイバー(すなわち、熱伝導性部材)の周りへの、1枚のカーボンナノチューブの導電体の巻付け(wrapping)を含んだ。CNTの導電体は、ボイドの除去および層間の接触界面を拡大するように、アセトンにより凝縮した。試料は空気中に吊され、試料全体に電流が流れ電圧が印加されるように、直流電源が使用された。印加された電力は、約0ワットから約10ワットまでの範囲であった。電源は電流を制限するように設定し、温度が安定した時点で0.5ボルト毎に測定値を記録した。測定した温度は、約0°Cから約200°Cまでの範囲であった。温度は、Wahl Heat Spy HSI3000 Thermal Imagerで測定された。図7に応答(または結果)を示す。応答(または結果)は、いかなる熱の消散の助力もない純粋なCNTの導体、およびCNTの導電体を含んでいない高い熱伝導性を有するカーボンファイバーと比較している。
熱管理装置の電力に対する温度を試験する実験の設定は、1枚のカーボンナノチューブ(CNT)の導電体(すなわち、導電性部材)の使用および高い熱伝導性を有するカーボンファイバー(すなわち、熱伝導性部材)の周りへの、1枚のカーボンナノチューブの導電体の巻付け(wrapping)を含んだ。CNTの導電体は、ボイドの除去および層間の接触界面を拡大するように、アセトンにより凝縮した。試料は空気中に吊され、試料全体に電流が流れ電圧が印加されるように、直流電源が使用された。印加された電力は、約0ワットから約10ワットまでの範囲であった。電源は電流を制限するように設定し、温度が安定した時点で0.5ボルト毎に測定値を記録した。測定した温度は、約0°Cから約200°Cまでの範囲であった。温度は、Wahl Heat Spy HSI3000 Thermal Imagerで測定された。図7に応答(または結果)を示す。応答(または結果)は、いかなる熱の消散の助力もない純粋なCNTの導体、およびCNTの導電体を含んでいない高い熱伝導性を有するカーボンファイバーと比較している。
本発明は、これらの特定の実施形態に関して説明されているが、さらなる改良が可能であることが理解されるであろう。さらに本出願は、本発明が属する技術分野において、既知また慣用される範囲からもたらせるような本発明からの逸脱を含む、いかなる本発明の変形、使用または適応を含むことを意図している。
Claims (19)
- 熱源から熱を逃がす熱伝導性部材と;
導電性部材であって、該導電性部材に沿った電気抵抗を低減するように、前記熱伝導性部材の周囲に配置され、カーボンナノチューブの層から作られた導電性部材と;
前記熱伝導性部材からの熱の消散を促進するように前記導電性部材に付された幾何学的模様と、を含む装置。 - 前記熱伝導性部材が、比較的高い熱伝導率を有する材料から作られている請求項1に記載の装置。
- 前記熱伝導性部材が、熱拡散特性を有する材料から作られている請求項1に記載の装置。
- 前記熱伝導性部材が、グラファイトの繊維、膜もしくは箔の1つ、またはこれらの組み合わせから作られた請求項1に記載の装置。
- 前記熱伝導性部材が、前記熱源からの熱の消散を促進するように多孔質のメッシュを含む請求項1に記載の装置。
- 前記導電性部材が、前記熱伝導性部材の周囲に円周方向に配置されている請求項1に記載の装置。
- 前記導電性部材が、それぞれが導電性である複数の糸、複数の繊維、複数のワイヤー、複数のシート、マット、もしくは織物材料の1つから作られている請求項1に記載の装置。
- 前記導電性部材が、前記熱伝導性部材の周囲に編まれている、または織られている請求項1に記載の装置。
- 前記導電性部材が、シートを形成し、前記熱伝導性部材の上に積層されている請求項1に記載の装置。
- 前記導電性部材に付された前記幾何学的模様が、前記熱伝導性部材の周囲に円周方向に配置された格子である請求項1に記載の装置。
- 前記導電性部材に付された前記幾何学的模様が、前記熱伝導性部材の周囲に円周方向に配置された複数の導電層を含んでいる請求項1に記載の装置。
- 前記導電性部材に付された前記幾何学的模様が、それ自身にらせん状に巻き付いた複数の層を含んでいる請求項1に記載の装置。
- 前記熱源からの熱の移動を容易にするようにフィンを更に含んでいる請求項1に記載の装置。
- 前記熱伝導性部材と前記導電性部材の間に接着剤を更に含んでいる請求項1に記載の装置。
- 電気伝導体として使用する請求項1に記載の装置。
- 前記導体が、ケーブルまたはケーブルアセンブリの一部として組み込まれている請求項1に記載の装置。
- 前記導体が、同軸ケーブルの一部として組み込まれている請求項1に記載の装置。
- (a)熱源から熱を消散するように、前記熱源に接触して熱伝導層を配置する工程と、
(b)前記熱伝導層の周囲に導電層を配置する工程と、
(c)前記熱源からの熱の消散を促進するように、前記導電層に模様を付す工程と、
を含む熱を消散する方法。 - 前記配置の工程において、前記熱源が導体である請求項18に記載の方法。
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