JP2014504057A - 超伝導磁束量子ビット読出しのためのシステム及び方法 - Google Patents

超伝導磁束量子ビット読出しのためのシステム及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 量子ビットの状態を表す磁束を可変変圧器回路内のDC−SQUIDに結合することができる、超伝導磁束量子ビットの状態を読み出すためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】 経時変化する(例えばAC)駆動電流が量子ビットの状態に依存する比率でDC−SQUIDと一次インダクタとの間で分けられるように、DC−SQUIDが一次インダクタと電気的に並列結合される。DC−SQUIDを電圧状態に切り替えさせることなく、量子ビットの状態を示す経時変化する(例えばAC)出力信号を提供するために、一次インダクタを二次インダクタに誘導結合する。超伝導磁束量子ビットとDC−SQUIDとの間の結合は、複数のラッチング量子ビットを含む経路指定システムによって成り立つことができる。単一の可変変圧器回路を用いて複数の量子ビットの状態を測定するために、複数の超伝導磁束量子ビットを同じ経路指定システムに結合することができる。
【選択図】 図6

Description

関連出願の相互参照
米国特許法第119条(e)の下、本願は、2010年11月11日に出願され、参照によりその全体を本明細書に援用する「超伝導磁束量子ビット読出しのためのシステム及び方法」と題された米国仮特許出願第61/412,691号の利益を主張する。
背景
分野
本システム及び方法は、一般に超伝導磁束量子ビットを実行する超伝導量子プロセッサのための読出し方式に関する。
超伝導量子ビット
量子コンピュータで使用することを検討中の多くの異なるハードウェア及びソフトウェアの手法がある。あるハードウェア手法は、アルミニウム及び/またはニオビウムなどの超伝導材料で形成される集積回路を用いて超伝導量子ビットを特徴付ける。超伝導量子ビットは、情報を符号化するために使用される物理的特性に応じていくつかのカテゴリに分けることができる。例えば、超伝導量子ビットは、荷電装置、磁束装置、及び位相装置に分けることができる。荷電装置は、装置の荷電状態において情報を記憶/操作し、磁束装置は、装置のある部分を通る磁束に関する変量において情報を記憶/操作し、位相装置は、位相装置の2つの領域間の超伝導相の差に関する変量において情報を記憶/操作する。
当技術分野では、超伝導磁束量子ビットの多くの異なる形態が実施されているが、成功した全ての実装形態が、一般に少なくとも1つのジョセフソン接合によって遮断される超伝導ループ(すなわち「量子ビットループ」)を含む。一部の実施形態では、直列及び/または並列に接続される複数のジョセフソン接合(すなわち複合ジョセフソン接合)を実装し、一部の実施形態では複数の超伝導ループを実装する。
量子プロセッサ
量子プロセッサは、超伝導量子プロセッサの形態をとることができる。超伝導量子プロセッサは、いくつかの量子ビット及び関連する局所バイアス装置、例えば2つ以上の超伝導量子ビットを含むことができる。超伝導量子プロセッサは、量子ビット間の通信結合をもたらす結合装置(すなわち「結合器」)を使用することもできる。本システム及び方法と併せて使用することができる例示的な量子プロセッサのさらなる詳細及び実施形態が、米国特許第7,533,068号、米国特許第8,008,942号、米国特許出願公開第2008−0176750号、米国特許出願公開第2009−0121215号、及びPCT特許出願公開第2009−120638号(今は米国特許出願公開第2011−0022820号)に記載されている。
断熱的量子計算
断熱的量子計算は、分かっている初期ハミルトニアン(ハミルトニアンとは、その固有値がシステムの許容エネルギーである演算子である)からのシステムを、ハミルトニアンを徐々に変えることにより、最終ハミルトニアンに発展させることを一般に含む。断熱発展の単純な一例は次の通りであり、
=(1−s)H+sH
ただしHは初期ハミルトニアンであり、Hは最終ハミルトニアンであり、Hは発展または瞬間ハミルトニアンであり、sは発展の速度を制御する発展係数である。システムが発展するときs係数sは0から1になり、そのため開始時(すなわちs=0)には発展ハミルトニアンHは初期ハミルトニアンHに等しく、終了時(すなわちs=1)には発展ハミルトニアンHは最終ハミルトニアンHに等しい。発展が開始する前に、典型的にはシステムを初期ハミルトニアンHの基底状態に初期化し、目標は、発展の終了時にシステムが最終ハミルトニアンHの基底状態となるようにシステムを発展させることである。発展が速過ぎる場合、システムは第1の励起状態などのより高いエネルギー状態に励起させることができる。本システム及び方法では、「断熱」発展は以下の断熱条件を満たす発展であると考え、
Figure 2014504057

ただし
Figure 2014504057

はsの時間導関数であり、g(s)はsの関数としてのシステムの基底状態と第1の励起状態との間のエネルギー差(本明細書では「ギャップサイズ」とも呼ぶ)であり、δは1よりも極めて小さい係数である。
断熱的量子計算における発展過程をアニーリングと呼ぶ場合がある。sが変化する速度は発展またはアニーリングスケジュールとも呼ばれ、通常はシステムが発展している間は常に発展ハミルトニアンの瞬間的基底状態にあるように十分遅く、反交差(すなわち、ギャップサイズが最小のとき)における遷移が避けられる。断熱的量子計算システム、方法、及び装置に関するさらなる詳細は、米国特許第7,135,701号及び米国特許第7,418,283号に記載されている。
量子アニーリング
量子アニーリングとは、通常好ましくはシステムの基底状態である低エネルギー状態を見つけるために利用できる計算方法である。本方法は古典的アニーリングと概念的に類似しており、より低いエネルギー状態はより安定しているので、自然のシステムはより低いエネルギー状態へ向かう傾向にあるという原理に依拠する。しかし、古典的アニーリングがシステムをその大域的なエネルギー極小に導くために古典的な熱ゆらぎを用いるのに対し、量子アニーリングは古典的アニーリングよりも正確にかつ/または速く大域的なエネルギー極小に到達するよう、量子トンネリングなどの量子効果を用いることができる。システムのハミルトニアンの基底状態内に組合せ最適化問題などの困難問題の解が符号化され得ることが分かっており、したがって量子アニーリングを用いてそのような困難問題の解を見つけることができる。断熱的量子計算は、理想的にはシステムがその基底状態で始まり、断熱発展の全体を通して基底状態のままである量子アニーリングの特別な事例である。したがって、量子アニーリングシステム及び方法は、一般に断熱量子コンピュータ上で実施でき、逆の場合も同様であることを当業者なら理解されよう。文脈上他の意味に解すべき場合を除き、本明細書及び添付の特許請求の範囲の全体を通して、量子アニーリングへのいかなる言及も断熱量子計算を包含することを意図する。
量子アニーリングとは、アニーリング過程中の無秩序の源(source of disorder)として量子力学を利用するアルゴリズムである。最適化問題はハミルトニアンH内で符号化され、本アルゴリズムはHとやり取り(commute with)しない無秩序化ハミルトニアンHを加えることにより強い量子ゆらぎを導入する。一事例を次式に示す。
=H+ΓH
ただし、Γは発展中に大きな値からほぼゼロにまで変化し、Hは上記の断熱的量子計算の文脈で説明したHと同様の発展ハミルトニアンとして考えることができる。無秩序は、Hを除去(すなわちΓを低減)することにより徐々に取り除かれる。したがって量子アニーリングは、システムが初期ハミルトニアンで始まり、発展ハミルトニアンを通し、その基底状態が問題の解を符号化する最終の「問題」ハミルトニアンHに発展するという点で断熱的量子計算と似ている。発展が十分に遅い場合、システムは通常、厳密解に近い局所極小に落ち着くことになる。残留エネルギー(目的関数を用いた厳密解からの距離)対発展時間により、計算性能を評価することができる。計算時間は、ある許容可能閾値未満の残留エネルギーを発生させるのに必要な時間である。量子アニーリングでは、Hは最適化問題を符号化することができ、したがってHは解を符号化する量子ビットの部分空間において対角とすることができるが、システムは必ずしも常に基底状態にとどまるとは限らない。Hのエネルギー景観は、その大域的極小が解こうとする問題の解であり、低い局所極小が良好な近似であるように作ることができる。
量子アニーリングにおけるΓの緩やかな低減はアニーリングスケジュールとして知られる規定スケジュールに従い得る。システムがその基底状態で始まり、発展の全体を通して基底状態のままである断熱的量子計算の従来の形式とは異なり、量子アニーリングでは、システムは全アニーリングスケジュールを通してその基底状態のままでなくてもよい。そのため、基底状態のエネルギー近傍のエネルギーを有する低エネルギー状態が問題の近似解を与えることができる発見的技法として量子アニーリングを実施することができる。
断熱的量子計算及び量子アニーリングにおける磁束量子ビット読出し
断熱的量子計算及び量子アニーリングの両方において、量子ビットのネットワークを第1の構成で開始し、アニーリングスケジュールに従って量子過程により第2の構成に発展させる。第2の構成は、量子発展の終了時における量子ビットの状態によって規定される。量子ビットの状態は、読出しシステムを用いて読み出される。断熱的量子計算及び量子アニーリングの重要な特徴は、量子ビットの状態を通常は量子発展が終了するアニーリングスケジュールの終了時にのみ読み出せばよいことである。つまり、読み出される量子ビットの状態は実際には古典的状態である。
断熱的量子計算及び/または量子アニーリングを実行するように設計されたプロセッサ内の磁束量子ビット読出しのシステム及び方法は、典型的には量子発展の終了時に単に量子ビットの古典的な0及び1の状態を読み出すために使用される。これは、読出しシステムが計算過程の間に量子ビットの状態を破壊することなしに探る必要があり得るゲートモデル及び/または回路モデル量子計算を実行するように設計されたプロセッサ内の読出しシステム及び方法とは対照的である。
超伝導磁束量子ビットの古典的な0及び1の状態は、一般に量子ビットループ内の時計回り及び反時計回りの循環電流に関連する(それぞれに、だが方向の割り当ては任意であり、すなわち0の状態が時計回りの循環電流に関連することができるのに対し、1の状態は反時計回りの循環電流に関連し、または0の状態が反時計回りの循環電流に関連することができるのに対し、1の状態は時計回りの循環電流に関連する)。量子ビットループ内の循環電流は一般に、結果として作り出される磁場(または磁束)の方向から循環電流の方向を推測することにより間接的に測定される。例えば図1Aは、量子ビットループ101a及び複合ジョセフソン接合102aを有する超伝導磁束量子ビット100aの概略図である。量子ビット100aを例示的な0の状態で図示し、矢印110aによって示すように量子ビットループ101a内の循環電流は時計回りの方向に流れる。量子ビットループ101a内の時計回りの循環電流110aは、図1Aのページ内への方向を有する磁場120aを作り出す。量子ビット100aの0の状態は、DC−SQUIDなどの磁気計を量子ビットループ101aの十分近くに配置し、少なくとも磁場120aの方向を求めることによって読み出すことができる。
逆に、図1Bは、量子ビットループ101b及び複合ジョセフソン接合102bを有する超伝導磁束量子ビット100bの概略図である。量子ビット100bを例示的な1の状態で図示し、矢印110bによって示すように量子ビットループ101b内の循環電流は反時計回りの方向に流れる。量子ビットループ101b内の反時計回りの循環電流110bは、図1Bのページ外への方向を有する磁場120bを作り出す。量子ビット100bの1の状態は、DC−SQUIDなどの磁気計を量子ビットループ101bの十分近くに配置し、少なくとも磁場120bの方向を求めることによって読み出すことができる。当業者は、電流(または磁場)の方向と量子ビットの状態との間の割当が任意であることを理解されよう。
図2は、DC−SQUID磁気計201を用いて超伝導磁束量子ビット202の古典的状態を読み出す読出しシステム200の概略図である。先に述べたように、量子ビット202の状態は量子ビットループ211内の循環電流の方向によって示される。量子ビット202は、矢印250によって示すように時計回りの循環電流を有する0の状態で図示する。時計回りの循環電流は、図2のページ内への方向を有する磁場260を作り出す。磁場260がDC−SQUID磁気計201に誘導結合されるように(例えば点線矢印270で示す)、量子ビット202の量子ビットループ211をDC−SQUID磁気計201の十分近くに配置する。このようにして、量子ビット202の状態をDC−SQUID磁気計201によって測定し、またさもなければ突き止める(すなわち読み出す)。
図2に示す読出しシステム200は、当技術分野でよく知られている。それにもかかわらず、読出し事象がかなりのエネルギー散逸を伴い得るので、読出しシステム200の実際の実装は問題をはらむことがある。DC−SQUID201は、必然的に熱を発生させ、その結果量子ビット202の温度を上げる電圧状態に切り替わることにより量子ビット202の状態を指示する。
超伝導量子ビットの性能特性は、超伝導量子ビットを動作させる温度の影響を強く受けることが分かっている。一般に、超伝導量子ビットを可能な限り低温で、典型的には〜20mK程度で動作させることが有利である。読出しシステム200は電圧状態に切り替わったDC−SQUID201を使用するので、読出しシステム200の動作は不所望に量子ビット201を加熱し、量子ビット201の性能特性に悪影響を及ぼす。したがって、読出しシステム200を動作させた後、量子ビット201を用いてさらなる計算または発展を行う前に、量子ビット201が再び冷却し(すなわち「熱化し」)、その基底温度に戻るのを待つ必要がある。
先に述べたように、断熱的量子計算及び量子アニーリングの応用例では、典型的には量子発展の終了時に量子ビットの古典的状態を求めることだけが望まれる。単一の計算では、読出し後に必要とされる量子ビットのさらなる発展はないが、読出しシステム200の加熱効果は依然として問題をはらむことがある。それは、読出し確率の分布を求めるために、計算の単一の反復後でさえ複数の読出し操作を実行することが往々にして有利だからである。この場合、システムがより低い温度に戻ることを可能にするために、連続した読出し操作を熱化時間によって分ける必要がある。さらに、断熱的量子計算及び量子アニーリングは計算を行うための本質的に発見的な手法であり、したがって一般に複数の反復を実行することで恩恵を受けることができる。例えば、断熱的量子計算または量子アニーリングを用いて問題を解くために、断熱的量子計算または量子アニーリングアルゴリズムの複数の反復を実行し、問題の解として「最良の」出力を選択することが好ましい場合がある。つまり、量子プロセッサの量子ビットを第1の構成に初期化し、量子プロセッサの量子ビットを第2の構成に発展させ、量子ビットの状態を読み出し、量子ビットを第1の構成に再び初期化し、次いで量子ビットを第1の構成に再初期化し、量子ビットを第2の構成に再発展させ、量子ビットの状態を再び読み出すことで第2の反復を繰り返し、その後何らかの解の基準を満たす解が出力されるまで追加の反復を再び繰り返すこと等により、好ましくは計算問題を解くことができる。
上述の断熱的量子計算及び量子アニーリングについての反復的手法では、第1の反復の読出し後に量子ビットが再び冷却するのを第2の反復に進む前に待つ必要があるので、読出しシステム200内のDC−SQUID201の加熱効果が著しい「熱化遅延」を生ぜしめる可能性がある。使用される冷却システムの冷却能力及び量子ビットへの熱的接続の質にもよるが、結果として生じる熱化遅延は計算問題の満足のいく解をもたらすのにかかる時間を大幅に長くすることがある。したがって、これらの熱化遅延を減らしまたはなくし、それにより反復的な断熱的量子計算及び量子アニーリングアルゴリズムの全体的な性能速度を高める読出しシステムが当技術分野で依然として求められている。
簡単な概要
超伝導読出しシステムは、臨界温度未満で超伝導である材料で形成される量子ビットループ及び少なくとも1つのジョセフソン接合を含む第1の超伝導磁束量子ビットと、信号入力線と、信号出力線と、DC−SQUID、一次インダクタ、及び二次インダクタを含む可変変圧器回路(variable transformer circuit)とを含み、DC−SQUIDは第1の超伝導磁束量子ビットの量子ビットループに通信結合可能であり、DC−SQUIDと一次インダクタとが信号入力線に対して互いに電気的に並列接続され、一次インダクタ及び二次インダクタが、その間で信号を誘導結合するために互いに十分近く配置され、二次インダクタが信号出力線と電気的に直列接続されるものとして要約することができる。一部の実施形態は、超伝導材料の第1のループ及び超伝導材料の第1のループを遮断する複合ジョセフソン接合を含む第1のラッチング量子ビットをさらに含むことができ、複合ジョセフソン接合は、少なくとも2つのジョセフソン接合によって遮断される超伝導材料の閉ループを含み、超伝導材料の第1のループ及び複合ジョセフソン接合が閉じた超伝導電流経路を形成し、第1のラッチング量子ビットの超伝導材料の第1のループが、第1の超伝導磁束量子ビットの量子ビットループに通信結合可能であり、それによりDC−SQUIDは、第1のラッチング量子ビットを介して第1の超伝導磁束量子ビットの量子ビットループに通信結合可能である。一部の実施形態は、超伝導材料の第1のループ及び超伝導材料の第1のループを遮断する複合ジョセフソン接合を含む少なくとも1つの追加のラッチング量子ビットをさらに含むことができ、複合ジョセフソン接合は、少なくとも2つのジョセフソン接合によって遮断される超伝導材料の閉ループを含み、超伝導材料の第1のループ及び複合ジョセフソン接合が閉じた超伝導電流経路を形成し、少なくとも1つの追加のラッチング量子ビットの超伝導材料の第1のループが、第1のラッチング量子ビットに通信結合可能であり、それによりDC−SQUIDは、第1のラッチング量子ビット及び少なくとも1つの追加のラッチング量子ビットを介して第1の超伝導磁束量子ビットの量子ビットループに通信結合可能である。第1のラッチング量子ビットの超伝導材料の第1のループを、少なくとも1つの追加のラッチング量子ビットの超伝導材料の第1のループの十分近くに配置し、その間で信号を誘導結合することができる。第1のラッチング量子ビットは、流電結合または誘導結合により第1の超伝導磁束量子ビットに通信結合可能とすることができる。
一部の実施形態では、超伝導読出しシステムが、臨界温度未満で超伝導である材料で形成される量子ビットループ及び少なくとも1つのジョセフソン接合を含む第2の超伝導磁束量子ビットであって、可変変圧器回路のDC−SQUIDが第2の超伝導磁束量子ビットの量子ビットループに通信結合可能である、第2の超伝導磁束量子ビットと、第2の超伝導磁束量子ビットの量子ビットループに通信結合可能な第2のラッチング量子ビットと、可変変圧器回路のDC−SQUIDに通信結合可能な第3のラッチング量子ビットと、複数の追加のラッチング量子ビットであって、第1のラッチング量子ビット、第2のラッチング量子ビット、及び第3のラッチング量子ビットのそれぞれが複数の追加のラッチング量子ビットに通信結合可能であり、それによりDC−SQUIDは、第1のラッチング量子ビット、第3のラッチング量子ビット、及び複数の追加のラッチング量子ビットの少なくとも第1のサブセットを介して第1の超伝導磁束量子ビットに通信結合可能であり、DC−SQUIDは、第2のラッチング量子ビット、第3のラッチング量子ビット、及び複数の追加のラッチング量子ビットの少なくとも第2のサブセットを介して第2の超伝導磁束量子ビットに通信結合可能である、複数の追加のラッチング量子ビットとを含むことができる。複数の追加のラッチング量子ビットは、超伝導シフトレジスタとして動作するように構成し、配置することができる。あるいは複数の追加のラッチング量子ビットは、マルチプレクサ回路として動作するように構成し、配置することができる。第3のラッチング量子ビットは、流電結合または誘導結合により可変変圧器回路のDC−SQUIDに通信結合可能とすることができる。第1のラッチング量子ビット、第2のラッチング量子ビット、及び第3のラッチング量子ビットのそれぞれは、流電結合または誘導結合により、複数の追加のラッチング量子ビット内のそれぞれの追加のラッチング量子ビットに通信結合可能とすることができる。一部の実施形態は、励起電圧を発生させ、それにより経時変化する駆動電流を信号入力線内にもたらすための信号入力源を含むことができる。一部の実施形態は、信号出力線の特性に応答し、第1の超伝導磁束量子ビットの状態を示す可変変圧器回路を通る伝送電力を求める装置を含むことができる。この装置は、電圧振幅、電圧位相、電流振幅、及び電流位相のうちの少なくとも1つに応答することができる。
さらなる実施形態をもたらすために上記の実施形態のどれを組み合わせてもよい。
超伝導磁束量子ビットの状態を読み出す方法は、超伝導磁束量子ビットの状態を表す磁束を超伝導磁束量子ビットからDC−SQUIDに結合するステップであって、DC−SQUIDは信号入力線に対して一次インダクタと電気的に並列結合される、結合するステップと、経時変化する駆動電流を信号入力源によって信号入力線内に加えるステップであって、それにより経時変化する駆動電流の一部が一次インダクタを経由する、加えるステップと、一次インダクタを二次インダクタに誘導結合するステップであって、二次インダクタは信号出力線と電気的に直列接続され、それにより経時変化する出力信号が信号出力線を介して伝送される、誘導結合するステップと、超伝導磁束量子ビットの状態を示す経時変化する出力信号の特性を求めるステップとして要約することができる。一部の実施形態では、この方法は、経時変化する駆動電流をDC−SQUIDと一次インダクタとの間で分けるステップも含むことができ、それにより経時変化する駆動電流の第1の部分がDC−SQUIDを経由し、経時変化する駆動電流の第2の部分が一次インダクタを経由し、DC−SQUIDを経由する経時変化する駆動電流の第1の部分は超伝導磁束量子ビットの状態に依存する。一次インダクタを経由し得る経時変化する駆動電流の第2の部分は、超伝導磁束量子ビットが0の状態にある場合は経時変化する駆動電流の第1の部分を表し、超伝導磁束量子ビットが1の状態にある場合は経時変化する駆動電流の第2の部分を表す。経時変化する駆動電流を加えるステップは、マイクロ波の周波数範囲内の周波数を有するAC駆動電流を加えるステップを含むことができる。超伝導磁束量子ビットの状態を表す磁束を超伝導磁束量子ビットからDC−SQUIDに結合するステップは、ラッチ状態を規定するためにラッチング量子ビットを用いて超伝導磁束量子ビットの状態をラッチし、ラッチング量子ビットからDC−SQUIDにラッチ状態を結合するステップを含むことができる。一部の実施形態では、ラッチング量子ビットからDC−SQUIDにラッチ状態を結合するステップが、複数の追加のラッチング量子ビットを含む経路指定システムを介し、ラッチング量子ビットからDC−SQUIDにラッチ状態を逐次的に経路指定するステップを含むことができる。
さらなる実施形態をもたらすために上記の実施形態のどれを組み合わせてもよい。
複数の超伝導磁束量子ビット内の各超伝導磁束量子ビットの状態を読み出す方法は、複数のラッチ状態を規定するためにそれぞれのラッチング量子ビットを用いて各超伝導磁束量子ビットの状態をラッチするステップと、複数の追加のラッチング量子ビットを含む経路指定システムにラッチ状態を結合するステップと、第1の超伝導磁束量子ビットに対応するラッチ状態を経路指定システムからDC−SQUIDに結合するステップであって、DC−SQUIDは信号入力線に対して一次インダクタと電気的に並列結合される、結合するステップと、経時変化する駆動電流を信号入力源を用いて信号入力線内に加えるステップであって、それにより経時変化する駆動電流の一部が一次インダクタを経由する、加えるステップと、一次インダクタを二次インダクタに誘導結合するステップであって、二次インダクタは信号出力線と電気的に直列結合され、それにより経時変化する出力信号が信号出力線を介して伝送される、誘導結合するステップと、第1の超伝導磁束量子ビットの状態を求めるために経時変化する出力信号の特性を求めるステップと、第2の超伝導磁束量子ビットに対応するラッチ状態を経路指定システムからDC−SQUIDに結合するように経路指定システムを動作させるステップと、第2の超伝導磁束量子ビットに対応するラッチ状態を経路指定システムからDC−SQUIDに結合するステップと、経時変化する駆動電流を信号入力源を用いて信号入力線内に加えるステップであって、それにより経時変化する駆動電流の一部が一次インダクタを経由する、加えるステップと、一次インダクタを二次インダクタに誘導結合するステップであって、それにより経時変化する出力信号が信号出力線を介して伝送される、誘導結合するステップと、第2の超伝導磁束量子ビットの状態を求めるために経時変化する出力信号の特性を求めるステップとして要約することができる。一部の実施形態では、この方法は、追加の超伝導磁束量子ビットに対応するラッチ状態を経路指定システムからDC−SQUIDに結合するように経路指定システムを動作させるステップと、追加の超伝導磁束量子ビットに対応するラッチ状態を経路指定システムからDC−SQUIDに結合するステップと、経時変化する駆動電流を信号入力源を用いて信号入力線内に加えるステップであって、それにより経時変化する駆動電流の一部が一次インダクタを経由する、加えるステップと、一次インダクタを二次インダクタに誘導結合するステップであって、それにより経時変化する出力信号が信号出力線を介して伝送される、誘導結合するステップと、追加の超伝導磁束量子ビットの状態を求めるために経時変化する出力信号の特性を求めるステップとをさらに含むことができる。信号入力源は、経路指定システムの動作と位相同期されたマイクロ波周波数を有するAC駆動電流を加えるために使用することができる。
さらなる実施形態をもたらすために上記の実施形態のどれを組み合わせてもよい。
図面の簡単な説明
図面では、同一の参照番号は類似の要素または動作を示す。図面内の要素のサイズ及び相対位置は必ずしも縮尺通りではない。例えば、様々な要素の形状及び角度は縮尺通りに描かれておらず、これらの要素の一部は、図面を分かりやすくするために任意に拡大して位置決めしている。さらに、描かれている要素の特定の形状は、特定の要素の実際の形状に関するいかなる情報を伝えることも意図しておらず、ただ単に図面を認識しやすいように選択した。
量子ビットループ及び複合ジョセフソン接合を有する超伝導磁束量子ビットの概略図であり、超伝導磁束量子ビットを0の状態で示している。 量子ビットループ及び複合ジョセフソン接合を有する超伝導磁束量子ビットの概略図であり、超伝導磁束量子ビットを1の状態で示している。 DC−SQUID磁気計を用いて超伝導磁束量子ビットの古典的状態を読み出す読出しシステムの概略図である。 本システム及び方法の少なくとも1つの実施形態による超伝導読出しシステムの概略図である。 少なくとも1つの実施形態本システム及び方法による、バッファ要素としてラッチング量子ビットを使用する超伝導読出しシステムの概略図である。 少なくとも2つの超伝導磁束量子ビットから単一の読出し回路に磁束信号を経路指定するように動作可能な、超伝導シフトレジスタを含む超伝導読出しシステムの概略図である。 少なくとも1つの実施形態本システム及び方法による、超伝導磁束量子ビットの状態を読み出す方法の流れ図である。 少なくとも1つの実施形態本システム及び方法による、複数の超伝導磁束量子ビットの状態を測定するために単一の読出し回路を使用する方法の流れ図である。
詳細な説明
以下の説明では、開示する様々な実施形態の完全な理解を与えるために、いくつかの具体的詳細を含める。しかし、これらの具体的詳細の1つまたは複数を用いずに、または他の方法、コンポーネント、材料等を用いて実施形態を実施できることを当業者なら理解されよう。他の例では、本システム及び方法の実施形態の説明を不必要に曖昧にするのを避けるために、量子素子、結合装置、マイクロプロセッサ及び駆動回路を含む制御システムなど、量子プロセッサに関連する周知の構造を詳しくは図示しまたは説明していない。本明細書及び添付の特許請求の範囲を通して、用語「要素」は、これだけに限定されないが、量子プロセッサに関連するそのような全ての構造、システム、及び装置、ならびにそれらの関連するプログラム可能パラメータを包含するように用いる。
文脈上他の意味に解すべき場合を除き、以下の本明細書及び特許請求の範囲を通して、用語「含む(comprise)」及び「含む(comprisesやcomprising)」などのその変形体は、「含むがそれだけに限定されない」のように排他的でなく、包括的な意味で解釈すべきである。
本明細書を通して「一実施形態」または「実施形態」もしくは「別の実施形態」と言及する場合、実施形態に関して説明する特定の指示対象の特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通して様々な個所で出現する表現「一実施形態では」または「実施形態では」もしくは「別の実施形態」は、必ずしも全て同じ実施形態を指すものではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性を1つまたは複数の実施形態において任意の適した方法で組み合わせることができる。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用するとき、文脈において明白に指示しない限り、単数形「a」、「an」、及び「the」は複数の指示対象を含むことに留意されたい。したがって、例えば「量子プロセッサ」を含む問題解決システムへの言及は、単一の量子プロセッサ、または2つ以上の量子プロセッサを含む。文脈において明白に指示しない限り、用語「または」は一般に、「及び/または」を含む意味で用いることにも留意されたい。
本明細書に示す見出しは便宜上のものに過ぎず、実施形態の範囲または意味を説明するものではない。
本明細書に記載する様々な実施形態は、超伝導磁束量子ビット読出しのシステム及び方法を提供する。特に、本明細書に記載する読出しシステム及び方法は、当技術分野で既に知られている技法(図2の読出しシステム200など)よりも少ないエネルギーを散逸させながら超伝導磁束量子ビットの古典的状態を測定することを目的とする。これは、かなりのエネルギーをどの装置にも不所望に散逸させることなしに、量子ビット信号が可変変圧器回路を通る伝送電力に影響を及ぼすように、量子ビット信号を可変変圧器回路内に結合することによって達成される。
図3は、本システム及び方法の少なくとも1つの実施形態による超伝導読出しシステム300を示す。読出しシステム300は、超伝導磁束量子ビット301及び読出し回路302を含む。超伝導磁束量子ビット301は、臨界温度未満で超伝導である材料で形成される量子ビットループ311及び複合ジョセフソン接合312を含む。読出し回路302は、信号入力線321、量子ビット301の量子ビットループ311に通信結合可能な(例えば誘導結合される)可変変圧器回路322、及び信号出力線323を含む。可変変圧器回路322は、DC−SQUID331、信号入力線321に対してDC−SQUID331と電気的に並列結合される一次インダクタ332、及び間で信号を誘導結合するために一次インダクタ332の十分近くに配置される二次インダクタ333を含む。二次インダクタ333は、信号出力線323と電気的に直列結合される。次に読出しシステム300の動作について説明する。
DC−SQUID331は、量子ビット301の量子ビットループ311に通信結合可能である(例えば誘導結合される)。代替的実施形態では、DC−SQUID331を量子ビット301の量子ビットループ311に流電結合することができる。したがって、(図1A、図1B、及び図2に関して記載したように)量子ビット301の状態を表す磁束が、量子ビット301からDC−SQUID331に結合される。一部の実施形態では、明瞭さを高めるために図3から省略した磁束バイアス線にDC−SQUID331を通信結合可能としてもよい(例えば誘導結合される)。DC−SQUID331の磁束バイアスは、例えばDC−SQUID331の実効臨界電流(すなわちDC−SQUIDがそのジョセフソン接合の臨界電流のどれ位近くで動作するのか)を制御するために用いることができる。DC−SQUID331内の全磁束はDC−SQUID331の実効臨界電流を制御し、つまりDC−SQUID331内の全磁束は、DC−SQUID331をその電圧状態に切り替えさせてエネルギーを散逸させることなしに、信号入力線321からDC−SQUID331を通すことができる電流の最大量を制御する。DC−SQUID331内の全磁束は、磁束バイアス線から加えられる磁束に、量子ビット301からDC−SQUID331内に結合される磁束を加えたものに等しい。
図3には可変変圧器回路322に流電結合された信号入力線321を示すが、代替的実施形態では、信号入力線321を可変変圧器回路322に誘導結合してもよい。
読出し回路302はvinの励起電圧(例えばAC電圧などの経時変化する信号)によって駆動され、結果として生じる駆動電流(例えばAC駆動電流などの経時変化する駆動電流)を2つの経路、つまりDC−SQUID331及び一次インダクタ332によって接地に分路させる。したがって少なくとも一部の実施形態は、励起電圧を発生させ、それにより経時変化する駆動電流を信号入力線321内にもたらすvinにおける信号入力源を含む。駆動電流は2つの並列経路間で分け、つまり駆動電流の第1の部分をDC−SQUID331を通し、駆動電流の第2の部分(すなわち残り)は一次インダクタ332を通す。DC−SQUID331を通る駆動電流の第1の部分は、DC−SQUID331内にある全磁束に依存する。言い換えれば、DC−SQUID331を通る駆動電流の第1の部分は、DC−SQUID331の実効臨界電流に依存する。DC−SQUID331がその臨界電流を超える場合、DC−SQUID331は電圧状態に切り替わり、抵抗性があるようになる。一次インダクタ332はDC−SQUID331を効果的に分路し、DC−SQUID331が抵抗性があるようになることを防ぐ。DC−SQUID331内の全磁束は量子ビット301の状態に依存するので、一次インダクタ332を通る駆動電流の第2の部分は、量子ビット301が0の状態にある場合は全駆動電流の第1の部分を表し、量子ビット301が1の状態にある場合は全駆動電流の第2の部分を表す。一次インダクタ332は二次インダクタ333と通信結合可能であり(例えば誘導結合され)、それによりvinに由来する励起電圧は、信号出力線323を通るvoutの出力電圧(例えばAC出力電圧などの経時変化する出力信号)を発生させる。voutの出力電圧の振幅及び/または位相は、量子ビット301の状態を示す。したがって一部の実施形態は、信号出力線323の特性を測定し、感知し、または他の方法で求めるための測定装置またはセンサを含み、それにより量子ビット301の状態を示す可変変圧器回路322を通る伝送電力を測定し、感知し、または他の方法で求める。測定され、感知され、または他の方法で求められる信号出力線323の特性には、電流及び/または電圧の方向及び/または大きさ、ならびに/または位相が含まれ得る。
例えば量子ビット301が0の状態にあるとき、DC−SQUID331は第1の実効臨界電流で動作し、駆動電流の第1の部分が一次インダクタ332によって分路され、二次インダクタ333に誘導結合される。この駆動電流の第1の部分は、量子ビット301の0の状態に対応するvoutの第1の出力電圧を引き起こす。あるいは量子ビット301が1の状態にあるとき、DC−SQUID331は第2の実効臨界電流で動作し、駆動電流の第2の部分が一次インダクタ332によって分路され、二次インダクタ333に誘導結合される。この駆動電流の第2の部分は、量子ビット301の1の状態に対応するvoutの第2の出力電圧を引き起こす。したがって読出しシステム300は、可変変圧器回路322を通る伝送電力を測定することにより、どのコンポーネントも電圧状態に切り替えさせ、著しいエネルギーを散逸させることなしに、量子ビット301の0の状態と1の状態とを区別する方法を与える。読出しシステム300はほぼ無散逸であり、例えば断熱的量子計算及び/または量子アニーリングを実行するように設計された超伝導量子プロセッサでの使用によく適している。
一次インダクタ332はリアクタンス回路素子であり、したがって著しいエネルギーを散逸させることなしにDC−SQUID331を分路できることを当業者なら理解されよう。
読出しシステム300が動作する速度は、信号入力線321を通して加えられる駆動電流の周波数によって少なくとも部分的に制御することができる。従来の(図2の読出しシステム200に関して説明したような)DC−SQUIDのスイッチング測定の読出し時間は、一般にμs台である。しかし読出しシステム300は、信号入力線321を通して加えられる駆動電流に関するマイクロ波信号を一部の実施形態で実行することにより、著しく速い(例えばns)時間尺度で動作することができる。本システム及び方法では、用語「マイクロ波信号」は、一般に100MHzから300GHzの範囲内の周波数を有する信号を述べるために用いる。それでも、読出し回路302及び/または量子ビット301内にノイズがあることにより、読出しシステム300を実際に動作させることができる速度が制限され得ることを当業者なら理解されよう。一部の実施形態では、約1GHzから20GHzの範囲内の周波数を有するマイクロ波信号を用いて動作させることが好ましい場合がある。
一部の実施形態では、量子ビット301とDC−SQUID331との間の通信結合を仲裁するためにバッファ要素を含めることが有利であり得る。そのようなバッファ要素は、例えばさもなければ量子ビット301の状態に不所望に影響(例えば破壊)し得る、読出し回路302から量子ビット301に対する任意の反動を減らすのに役立つことがある。本システム及び方法によれば、量子ビット301の量子ビットループ311と読出し回路302のDC−SQUID331との間の通信結合は、少なくとも1つのラッチング要素、例えば米国特許第7,843,209号、米国特許第8,018,244号、米国特許出願公開第2009−0078931号、及びPCT出願公開第2009−149086号(今は米国特許出願公開第2011−0065586号)に記載の「ラッチング量子ビット」によって成り立つことができる。
超伝導磁束量子ビットは、一般に計算の要素(すなわち「計算量子ビット」)として動作させる。しかし、上記に列挙した特許出願の中で教示されるように、超伝導磁束量子ビットの電気回路はラッチング装置としても動作させることができる。本システム及び方法では、用語「超伝導磁束量子ビット」は、一般に量子プロセッサ内の計算素子として用いる量子ビット構造を述べるために使用する。逆に、用語「ラッチング量子ビット」は、量子プロセッサ内のラッチング装置として用いる類似の量子ビットのような構造を述べるために使用する。動作面では、「超伝導磁束量子ビット」は計算アルゴリズムに従って初期状態から最終状態に発展させられるのに対し、「ラッチング量子ビット」は瞬間的なソース信号をロードし、ソース信号の変動または発展にかかわらず瞬間信号を保持し、ラッチング操作が止められるまで瞬間信号を継続的に出力するための論理回路素子として用いられる。したがって、用語「ラッチング量子ビット」は、本明細書ではこの過程を実施するように構成されかつ/または結合される装置を述べるために使用するのに対し、用語「超伝導磁束量子ビット」は、本明細書では量子計算を実行するように発展する量子ビットを述べるために使用する。
一部の実施形態では、ラッチング量子ビットが、超伝導材料の第1のループ及び超伝導材料の第1のループを遮断する複合ジョセフソン接合(「CJJ」)を含むことができ、CJJは、少なくとも2つのジョセフソン接合によって遮断される超伝導材料の閉ループを含み、超伝導材料の第1のループ及びCJJは閉じた超伝導電流経路を形成する。ラッチング量子ビットのラッチング動作は、ラッチング量子ビットのCJJに結合される(例えば誘導結合される)クロック信号によって制御される。一部の実施形態では、クロック信号がパルスを発するたびに、ラッチング量子ビットが、ラッチング量子ビットの超伝導材料の第1のループに結合される(例えば流電結合または誘導結合される)入力信号をロードし、その瞬間信号を保持し、保持した瞬間信号をクロックパルスの持続時間にわたり出力(例えばラッチング量子ビットの超伝導材料の第1のループに流電結合または誘導結合される別の装置)に伝送する。
用語「ラッチング量子ビット」は、本明細書では米国特許第7,843,209号の中で紹介されているように基本的な回路コンポーネントまたは論理装置として実装できる量子磁束パラメトロン型の装置を述べるために使用することを当業者なら理解されよう。ラッチング量子ビットは超伝導磁束量子ビットと構造面で類似し得るが、ラッチング量子ビットは一般に量子ビットとして動作されない。
図4は、本システム及び方法の少なくとも1つの実施形態による、バッファ要素としてラッチング量子ビット450を使用する超伝導読出しシステム400を示す。読出しシステム400は、超伝導磁束量子ビット401、ラッチング量子ビット450、及び読出し回路402を含む。読出し回路402は図3の読出し回路302とほぼ同様で、DC−SQUID431を含む。図3の読出しシステム300と同様に、DC−SQUID431は量子ビット401と通信結合可能だが、読出しシステム400では、DC−SQUID431と量子ビット401との間の通信結合をラッチング量子ビット450が仲裁する。つまりDC−SQUID431は、ラッチング量子ビット450を介して量子ビット401に通信結合可能である。一部の実施形態では、DC−SQUID431を誘導結合によってラッチング量子ビット450に通信結合可能とし得る一方、他の実施形態では、DC−SQUID431を流電結合によってラッチング量子ビット450に通信結合可能とすることができる。同様に、一部の実施形態では、量子ビット401を誘導結合によってラッチング量子ビット450に通信結合可能とし得る一方、他の実施形態では、量子ビット401を流電結合によってラッチング量子ビット450に通信結合可能とすることができる。ラッチング量子ビット450は量子ビット401の状態をラッチするために使用でき、読出し回路402は、量子ビット401を直接探ることなしにラッチング量子ビット450からラッチ状態を読み取るために使用することができる。このようにして、ラッチング量子ビット450は、読出し操作中に読出し回路402によって引き起こされる任意の反動から量子ビット401を隔離するのを助けることができる。一部の実施形態では、DC−SQUID431への強い結合に耐えるよう、ラッチング量子ビット450を特別に設計することができる。ラッチング量子ビット450のラッチング動作は、ラッチング量子ビット450の複合ジョセフソン接合451に結合されるクロック信号線460によって制御される。ラッチング量子ビット450のラッチング機構を制御することについてのさらなる詳細は、米国特許第7,843,209号、米国特許第8,018,244号、米国特許出願公開第2009−0078931号、及びPCT出願公開第2009−149086号(今は米国特許出願公開第2011−0065586号)の中で示されている。
本システム及び方法によれば、量子ビット401と読出し回路402との間の通信結合を仲裁するために、任意の数のラッチング量子ビット450を使用することができる。例えば一部の実施形態は、DC−SQUID431が第1のラッチング量子ビットを介して第1の超伝導磁束量子ビット401の量子ビットループに通信結合可能であるように、第1の超伝導磁束量子ビット401の量子ビットループに通信結合可能な第1のラッチング量子ビットを含むことができる。第1のラッチング量子ビットは、流電結合または誘導結合により第1の超伝導磁束量子ビット401に通信結合可能とすることができる。一部の実施形態では、DC−SQUID431が、第1のラッチング量子ビット及び少なくとも1つの追加のラッチング量子ビットを経由する逐次的結合により第1の超伝導磁束量子ビット401の量子ビットループに通信結合可能であるように、第1のラッチング量子ビットに少なくとも1つの追加のラッチング量子ビットを通信結合可能とすることができる。少なくとも1つの追加のラッチング量子ビットは、第1のラッチング量子ビットとの間で信号を誘導結合するように第1のラッチング量子ビットの十分近くに配置することができ、または少なくとも1つの追加のラッチング量子ビットは第1のラッチング量子ビットに流電結合することができる。
本システム及び方法によれば、磁束信号を各超伝導磁束量子ビットから読出し回路に経路指定するシステムを組み込むことにより、複数の超伝導磁束量子ビットの状態を読み出すために単一の読出し回路(例えば読出し回路302または402)を使用することができる。一部の実施形態では、磁束信号を複数の超伝導磁束量子ビットから単一の読出し回路に経路指定するシステムは、複数のラッチング量子ビットを含むことができる。
図5は、少なくとも2つの超伝導磁束量子ビット501a、501bから単一の読出し回路502に磁束信号を経路指定するように動作可能な、超伝導シフトレジスタ560を含む超伝導読出しシステム500の一実施形態の概略図である。一部の実施形態では、読出しシステム500が、例えば断熱的量子計算及び/または量子アニーリングを実行するように構成され得る超伝導量子プロセッサの少なくとも一部分を構成する。読出しシステム500は、第1の超伝導磁束量子ビット501a及び第2の超伝導磁束量子ビット501bを含む。図示の実施形態では、第1の超伝導磁束量子ビット501aが流電結合により第1のラッチング量子ビット551aに通信結合可能であり、第2の超伝導磁束量子ビット501bが流電結合により第2のラッチング量子ビット551bに通信結合可能だが、第1の超伝導磁束量子ビット501aと第1のラッチング量子ビット551aとの間の通信結合、及び/または第2の超伝導磁束量子ビット501bと第2のラッチング量子ビット551bとの間の通信結合は、誘導結合などの代替的な結合形式を介してもよいことを当業者なら理解されよう。
読出しシステム500は、米国特許第7,843,209号、米国特許第8,018,244号、及び米国特許出願公開第2009−0078931号の教示に従い、超伝導シフトレジスタ560として動作するように構成され配置される複数の追加のラッチング量子ビットをさらに含む。超伝導シフトレジスタ560は、構成要素であるラッチング量子ビットを通る伝搬の方向を制御するために、3相のクロッキングシステムを使用することができる。米国特許第7,843,209号、米国特許第8,018,244号、及び米国特許出願公開第2009−0078931号の中で教示されるように、この3相のクロッキングシステムを実現するために、複数の(例えば3本の)クロック信号線(より明瞭にするために図5には不図示)を超伝導シフトレジスタ560に通信結合できることを当業者なら理解されよう。
超伝導シフトレジスタ560は、読出し回路502内のDC−SQUID531に通信結合可能な第3のラッチング量子ビット553を含む。図示のように、第3のラッチング量子ビット553は誘導結合によってDC−SQUID531に通信結合可能だが、流電結合などの代替的な結合形式も同様に使用できることを当業者なら理解されよう。DC−SQUID531は、第1のラッチング量子ビット551a及び超伝導シフトレジスタ560内の(第3のラッチング量子ビット553を含む)複数の追加のラッチング量子ビットの少なくとも第1のサブセットを介し、第1の超伝導磁束量子ビット501aの量子ビットループに通信結合可能である一方、DC−SQUID531は、少なくとも第2のラッチング量子ビット551b及び超伝導シフトレジスタ560内の(第3のラッチング量子ビット553を含む)複数の追加のラッチング量子ビットの第2のサブセットを介し、第2の超伝導磁束量子ビット501bの量子ビットループに通信結合可能である。
動作面では、第1の超伝導磁束量子ビット501a及び第2の超伝導磁束量子ビット501bの量子ビット状態のそれぞれをラッチするために、第1のラッチング量子ビット551a及び第2のラッチング量子ビット551bを使用することができる。ラッチしたこれらの量子ビット状態は、直接または(図5に示すように)それぞれの追加のラッチング量子ビット552a及び552bを介して超伝導シフトレジスタ560内に結合することができる。次いで超伝導シフトレジスタ560を使用し、超伝導磁束量子ビット501a及び501bのラッチした量子ビット状態を、読出し回路502内のDC−SQUID531に逐次的に通信結合することができる。例えば、第1の超伝導磁束量子ビット501aのラッチ状態を、超伝導シフトレジスタ560内の第3のラッチング量子ビット553から読出し回路502内のDC−SQUID531に通信結合することができる。次いで読出し回路502を使用し、第1の超伝導磁束量子ビット501aの状態を表す信号を、図3の読出し回路302及び図4の読出し回路402のそれぞれに関して説明したのと同様の方法で出力することができる。第1の超伝導磁束量子ビット501aのラッチ状態を読み出したら、第2の超伝導磁束量子ビット501bのラッチ状態を第3のラッチング量子ビット553に経路指定するように超伝導シフトレジスタ560を動作させることができ、次いで読出し回路502を使用し、第2の超伝導磁束量子ビット501bのラッチ状態を読み出すことができる。このようにして、超伝導シフトレジスタ560によって経路指定される任意の数の超伝導磁束量子ビットの状態を読み出すために、読出し回路502を使用することができる。一部の実施形態では、そのときどきでどの量子ビットの状態が読み出されているのかを追跡するのに役立つように、読出し回路502を制御する駆動電流の位相を超伝導シフトレジスタ560のクロック信号の位相と同期させることができる。一部の実施形態では、第2の量子ビットの状態に移るように超伝導シフトレジスタ560を動作させる前に、第1の量子ビットの状態の複数の読出し操作を実行することが有利な場合がある。そのような実施形態では、超伝導シフトレジスタ560が動作する周波数よりも速い周波数で読出し回路502を動作させることができるが、2つの信号の位相は依然として同期させることができる(例えば100読出し回路期間当たり、1シフトレジスタ期間等)。
図5の読出しシステム500の実施形態は例示目的で示し、実際には厳密な配置、構成、及び使用するラッチング量子ビットの数は代替的実施形態において異なってもよいことを当業者なら理解されよう。例えば、結合された装置間の一層の隔離をもたらし、かつ/またはラッチ信号の伝搬方向をより良く制御するために、追加のラッチング量子ビットを用いて図5に示す通信結合の一部または全てを仲裁することができる。米国特許第7,843,209号、米国特許第8,018,244号、及び米国特許出願公開第2009−0078931号は、ラッチング量子ビットを用いた超伝導シフトレジスタの様々な代替的概略図を示し、それらの改変形態のどれも、及び同様にいかなるさらなる改変形態も、本システム及び方法で同様に使用できることを当業者なら理解されよう。
PCT出願公開第2009−149086号(今は米国特許出願公開第2011−0065586号)は、基本的なスイッチング素子としてラッチング量子ビットを使用するデマルチプレクサ回路について説明している。ラッチング量子ビットを使用するデマルチプレクサ回路をマルチプレクサ回路として代わりに逆に動作させてもよく、本システム及び方法によれば、複数の超伝導磁束量子ビットと単一の読出し回路との間の通信結合を仲裁するために、ラッチング量子ビットを使用するマルチプレクサ回路を用いることができる。つまり一部の実施形態では、読出しシステム500内で超伝導シフトレジスタ560として動作するように構成され配置される複数の追加のラッチング量子ビットは、マルチプレクサ回路として動作するように代わりに構成し配置することができる。
本明細書に記載する様々な実施形態は、例えば超伝導量子プロセッサ内の、1つまたは多くの超伝導磁束量子ビットの状態を読み出す方法を提供する。
図6は、超伝導磁束量子ビットの状態を読み出す方法600を示す。方法600は4つの行為601〜604を含むが、代替的実施形態では、方法600の様々な応用例において特定の行為を省くことができかつ/または追加の行為もしくはステップを含めてもよいことを当業者なら理解されよう。601で、超伝導磁束量子ビットの状態を表す磁束をDC−SQUIDに結合し、DC−SQUIDは入力信号線に対して一次インダクタと電気的に並列結合される。DC−SQUIDと一次インダクタとの並列の組合せは、合わさって図3に示す可変変圧器回路322などの可変変圧器回路の一部を形成することができる。先に述べたように、超伝導磁束量子ビットの状態を表す磁束はDC−SQUID内に直接結合することができ、または超伝導磁束量子ビットの状態を表す磁束はラッチング量子ビットによってラッチすることができ、このラッチ状態を直接、または複数の追加のラッチング量子ビットを通すことによりDC−SQUIDに結合することができる。
602で、駆動電流の一部が一次インダクタを通るように、信号入力源が駆動電流(例えばAC駆動電流などの経時変化する駆動電流)を信号入力線内に加える。一部の実施形態では、加える駆動電流は100MHzから300GHzなどのマイクロ波周波数とすることができるが、他の実施形態ではこの範囲外の周波数を用いてもよい。一部の実施形態では、駆動電流の周波数を1GHzから20GHzの範囲内とすることができる。駆動電流の第1の部分がDC−SQUIDを通り、駆動電流の第2の部分が一次インダクタを通るように、駆動電流をDC−SQUIDと一次インダクタとの並列の組合せの間で分ける。DC−SQUIDを通る駆動電流の第1の部分は超伝導磁束量子ビットの状態に依存し、したがって一次インダクタを通る駆動電流の第2の部分も超伝導磁束量子ビットの状態に依存する。一次インダクタを通る駆動電流の第2の部分は、超伝導磁束量子ビットが0の状態にある場合は全駆動電流の第1の部分を表し、超伝導磁束量子ビットが1の状態にある場合は全駆動電流の第2の部分を表す。
603で、一次インダクタを二次インダクタに誘導結合し、出力信号(例えばAC出力信号などの経時変化する出力信号)が信号出力線を介して伝送されるように、二次インダクタは信号出力線と電気的に直列結合される。出力信号は、一次インダクタを通る駆動電流の第2の部分に比例する。したがって出力信号は、超伝導磁束量子ビットが0の状態にある場合は第1の特性または大きさを示し、超伝導磁束量子ビットが1の状態にある場合は第2の特性または大きさを示す。604で、出力信号の特性を測定し、感知し、または他の方法で求め、超伝導磁束量子ビットの状態を明らかにする。一部の実施形態では、出力信号の電圧の振幅及び/または位相を測定し、感知し、または他の方法で求めることができるのに対し、他の実施形態では出力信号の電流の振幅及び/または位相を測定することができる。
一部の実施形態では、測定される量子ビット状態の精度を確かめるために、少なくとも行為602〜604を複数回の反復にわたり繰り返すことができる。
単一の読出し回路を用いて複数の超伝導磁束量子ビットの状態を読み出すために、軽微な適合及び/または追加とともに方法600の行為を適用することができる。そのような読出しは、超伝導シフトレジスタや超伝導マルチプレクサ回路などの経路指定システムの動作をこの読出し方法に取り入れることによって可能となる。
図7は、単一の読出し回路を用いて複数の超伝導磁束量子ビットの状態を測定し、感知し、または他の方法で求める方法700を示す。方法700は9つの行為701〜709を含むが、代替的実施形態では、方法700の様々な応用例において特定の行為を省くことができ及び/または追加の行為もしくはステップを含めてもよいことを当業者なら理解されよう。701で、それぞれのラッチング量子ビットを用いて(例えば超伝導量子プロセッサ内の)複数の超伝導磁束量子ビット内の各超伝導磁束量子ビットの状態をラッチする。一部の実施形態では、各超伝導磁束量子ビットを流電結合または誘導結合により、それぞれのラッチング量子ビットに通信結合することができる。702で、ラッチ状態を全て複数の追加のラッチング量子ビットを含む経路指定システムに結合する。一部の実施形態では、複数の追加のラッチング量子ビットを超伝導シフトレジスタとして動作するように構成し配置することができる。他の実施形態では、複数の追加のラッチング量子ビットを超伝導マルチプレクサ回路、または所望の経路指定機能を与える他の任意の構成として動作するように構成し配置することができる。
行為703〜706は、図6に示した方法600の行為601〜604と少なくとも何らかの点で似ている。703で、第1の超伝導磁束量子ビットに対応するラッチ状態を経路指定システムからDC−SQUIDに結合し、DC−SQUIDは信号入力線に対して一次インダクタと電気的に並列結合される。DC−SQUIDと一次インダクタとの並列の組合せは、合わさって図3に示す可変変圧器回路322などの可変変圧器回路の一部を形成することができる。704で、駆動電流の一部が一次インダクタを通るように、信号入力源を用いて駆動電流(例えばAC駆動電流などの経時変化する駆動電流)を信号入力線内に加える。一部の実施形態では、加える駆動電流は100MHzから300GHzなどのマイクロ波領域内の周波数を有することができるが、他の実施形態ではこの範囲外の周波数を用いてもよい。駆動電流の第1の部分がDC−SQUIDを通り、駆動電流の第2の部分が一次インダクタを通るように、駆動電流をDC−SQUIDと一次インダクタとの並列の組合せの間で分ける。DC−SQUIDを通る駆動電流の第1の部分は第1の超伝導磁束量子ビットのラッチ状態に依存し、したがって一次インダクタを通る駆動電流の第2の部分も第1の超伝導磁束量子ビットのラッチ状態に依存する。一次インダクタを通る駆動電流の第2の部分は、第1の超伝導磁束量子ビットのラッチ状態が0の状態の場合は全駆動電流の第1の部分を表し、第1の超伝導磁束量子ビットのラッチ状態が1の状態の場合は全駆動電流の第2の部分を表す。
705で、一次インダクタを二次インダクタに誘導結合し、出力信号(例えばAC出力信号などの経時変化する出力信号)が信号出力線を介して伝送されるように、二次インダクタは信号出力線と電気的に直列結合される。出力信号は、一次インダクタを通る駆動電流の第2の部分に比例する。したがって出力信号は、第1の超伝導磁束量子ビットのラッチ状態が0の状態の場合は第1の特性または大きさを示し、第1の超伝導磁束量子ビットのラッチ状態が1の状態の場合は第2の特性または大きさを示す。706で、出力信号の特性を測定し、感知し、または他の方法で求め、第1の超伝導磁束量子ビットの状態を明らかにする。一部の実施形態では、出力信号の電圧の振幅及び/または位相を測定し、感知し、または他の方法で求めることができるのに対し、他の実施形態では出力信号の電流の振幅及び/または位相を測定し、感知し、または他の方法で求めることができる。
707で、追加の超伝導磁束量子ビットに対応するラッチ状態を経路指定システムからDC−SQUIDに結合するように経路指定システムを動作させる。一部の実施形態では、複数の追加のラッチング量子ビット内の第1のラッチング量子ビットから複数の追加のラッチング量子ビット内の第2のラッチング量子ビットにラッチ状態を経路指定するために、経路指定システムの動作には複数の追加のラッチング量子ビット内のラッチング量子ビットのそれぞれの対の間でラッチ状態を逐次的に結合すること(例えば超伝導シフトレジスタまたはマルチプレクサ回路を具体化すること)が含まれ、複数の追加のラッチング量子ビット内の第2のラッチング量子ビットは、ラッチ状態を第2のラッチング量子ビットに誘導結合するためにDC−SQUIDの十分近くに配置され、または複数のラッチング量子ビット内の第2のラッチング量子ビットはDC−SQUIDに流電結合される。
708で、行為704〜706を繰り返して追加の超伝導磁束量子ビットの状態を求める。具体的には、行為704〜706は、第1の超伝導磁束量子ビットに対応するラッチ状態の代わりに、追加の超伝導磁束量子ビットに対応するラッチ状態を用いて繰り返し、追加の超伝導磁束量子ビットに対応するラッチ状態は行為707でDC−SQUIDに経路指定している。
709で、行為707及び708を繰り返し、複数の超伝導磁束量子ビット内の残りの全ての超伝導磁束量子ビットの状態を逐次的に求める。
本明細書及び添付の特許請求の範囲の全体を通して、「駆動回路」についてしばしば言及した。一部の実施形態では、単一の読出し回路を用いた複数の超伝導磁束量子ビットの読出しを助けるために、経時変化する駆動電流(例えばAC駆動電流)を使用する。本開示に照らし、ラッチ状態を制御された速度で経路指定システムを伝搬させることができるように、経路指定システム(図5の超伝導シフトレジスタ560など)を変調波またはACクロック信号によって駆動し及び/またはクロック制御できることを当業者なら理解されよう。したがって、複数の超伝導磁束量子ビットのラッチ状態の逐次的な読み出しが自動化され比較的高速な過程であるように、本明細書に記載した読出し回路の様々な実施形態の中で用いられる経時変化する駆動電流(例えばAC駆動電流)は、経路指定システム内で用いる変調波またはACクロック信号と位相同期するように選択することができ、または逆の場合も同様に、経路指定システム内で用いる変調波またはACクロック信号を、読出し回路を動作させるために用いる駆動電流と位相同期するように選択することができる。DC−SQUIDが電圧状態に切り替わらず、それにより不所望の熱化遅延の発生が回避されることにより、この自動化され同期された経路指定/読取り過程の速度はさらに速くなる。
本システム及び方法の一部の実施形態では、単一の超伝導量子プロセッサアーキテクチャ内で複数の読出し回路(例えば読出し回路302、402、及び/または502)を使用することが有利であり得る。シフトレジスタ560などの経路指定システムを使用することにより、単一の読出し回路が量子プロセッサ内の複数の量子ビットの高速読出しを行うことを可能にし得るが、一部の実施形態では、複数の読出し回路を実装することで読出し過程をより高速に、より効率的に、より単純にすることができ、または違った風に改善することができる。例えば、量子プロセッサ内の量子ビットの配置にもよるが、信号を全ての量子ビットから同じ読出し回路に経路指定するには複雑な経路指定システムが必要であり得るのに対し、一部の量子ビットからの信号を第1の読出し回路に経路指定でき、他の量子ビットからの信号を第2の読出し回路に経路指定できるように第2の読出し回路を設ける場合、経路指定システムを単純化することができる。複数の読出し回路を設けることはさらに、読出し回路のうちの1つに欠陥がある場合に冗長性をもたらす。
本システム及び方法の一部の実施形態では、ラッチング量子ビットが2つの装置間の(例えば量子ビットとDC−SQUIDとの間の)調整可能な相互インダクタンスとして働くレジームでラッチング量子ビットを動作させることができる。そのような実施形態では、ラッチング量子ビットの動作は、強磁性結合と反強磁性結合との間で調整可能な結合強度を提供する米国特許第7,898,282号に記載の結合装置、及び/または米国特許出願公開第2011−0060780号に記載のマルチプライヤの動作に酷似し得る。
本明細書及び添付の特許請求の範囲の全体を通して、用語「DC−SQUID」(例えばDC−SQUID331、DC−SQUID431、DC−SQUID531等)は、入力端子、出力端子、ならびに入力端子及び出力端子に対して並列接続される2つのジョセフソン接合を有する超伝導材料のループを述べるために用いる。ただし、本明細書に記載した様々な実施形態では、DC−SQUIDの入力端子及び出力端子は、一次インダクタ(例えば一次インダクタ332等)を介して互いに電気的に直列接続される。当業者は、この回路を複合ジョセフソン接合を有するRF−SQUIDとみなし得ることも理解されよう。
本明細書に記載した様々な実施形態は、反復的な断熱的量子計算及び量子アニーリングアルゴリズムの全体的な性能速度にさもなければ悪影響を及ぼし得る、熱化遅延を減らしまたはなくすためのシステム及び方法を提供する。本システム及び方法は、当技術分野で見られる他の適した無散逸読出し方式で一般に使用される(例えば量子計算のゲートモデル及び/または回路モデルの実装形態で用いる)大きな共振器回路を必要とすることなく、そのような利益をもたらす。本明細書に記載した様々な実施形態は、当技術分野で知られている他の無散逸読出し方式よりも著しくサイズが小さい無散逸読出しシステムを提供し、その結果、読出しシステムに割り当てる必要がある量子プロセッサアーキテクチャ内の空間量を大幅に減らす。
本明細書の全体を通して、断熱的量子計算及び/または量子アニーリングを実行するように設計された超伝導量子プロセッサと併せ、本明細書に記載した読出しシステムの様々な実施形態の実装についてしばしば言及した。本システム及び方法は、(断熱的量子計算及び/または量子アニーリングを実行するように設計された超伝導量子プロセッサが、少なくとも量子発展の終了時に量子ビットの古典的状態だけが読み出されることを概して必要とするので)かかる応用で使用するのにとりわけ適しているが、超伝導磁束量子ビット状態を読み出すためのシステム及び方法は、有利には、ゲートモデル量子計算及び/または回路モデル量子計算など、他の形式の量子計算を実行するように設計された超伝導量子プロセッサに適用できることを当業者なら理解されよう。
本システム及び方法の特定の態様は室温で実現することができ、特定の態様は超伝導温度で実現することができる。したがって、本明細書及び添付の特許請求の範囲を通して、用語「超伝導」及び「超伝導体」は、適切な温度で超伝導体として振る舞うことができる材料を指すために使用する。超伝導材料は、本システム及び方法の全ての実施形態において必ずしも常に超伝導体として機能するとは限らない。一部の実施形態では、本明細書に記載した超伝導回路素子の少なくとも一部を超伝導の伝導トレースによって電気的に接続することができる。他の実施形態では、本明細書に記載した超伝導回路素子の少なくとも一部を非超伝導の伝導トレースによって電気的に接続することができる。
要約書に記載の内容も含め、図示の実施形態についての上記の説明は、網羅的であることも開示した厳密な形態に実施形態を限定することも意図しない。説明目的で特定の実施形態及び例を本明細書に記載したが、当業者なら理解されるように、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な等価の修正を加えることができる。本明細書に示した様々な実施形態の教示は、必ずしも上記で広く説明した量子計算の例示的なシステム及び方法ではなく、量子計算の他のシステム及び方法にも適用することができる。
上記で述べた様々な実施形態を組み合わせ、さらなる実施形態をもたらすことができる。本明細書で言及し及び/または出願データシートに列記した米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願、及び非特許文献の全ては、参照によりその全体を本明細書に援用する。様々な特許、出願、及び文献のシステム、回路、及び概念を使用するために実施形態の側面を必要に応じて修正し、さらなる実施形態をもたらすことができる。
これらの及び他の変更は、上記の詳細な説明に照らして実施形態に加えることができる。概して、添付の特許請求の範囲において使用する用語は、本明細書及び特許請求の範囲の中で開示する特定の実施形態に特許請求の範囲を限定するように解釈すべきでなく、かかる特許請求の範囲の権利が与えられる等価物の全範囲とともに、あり得る全ての実施形態を含むように解釈すべきである。したがって、特許請求の範囲が本開示によって限定されることはない。

Claims (25)

  1. 臨界温度未満で超伝導である材料で形成される量子ビットループ及び少なくとも1つのジョセフソン接合を含む第1の超伝導磁束量子ビットと、
    信号入力線と、
    信号出力線と、
    DC−SQUID、一次インダクタ、及び二次インダクタを含む可変変圧器回路と
    を含み、前記DC−SQUIDは前記第1の超伝導磁束量子ビットの前記量子ビットループに通信結合可能であり、前記DC−SQUIDと前記一次インダクタとが前記信号入力線に対して互いに電気的に並列接続され、前記一次インダクタ及び前記二次インダクタが、その間で信号を誘導結合するために互いに十分近く配置され、前記二次インダクタが前記信号出力線と電気的に直列接続される
    超伝導読出しシステム。
  2. 超伝導材料の第1のループ及び超伝導材料の前記第1のループを遮断する複合ジョセフソン接合を含む第1のラッチング量子ビットをさらに含み、前記複合ジョセフソン接合は、少なくとも2つのジョセフソン接合によって遮断される超伝導材料の閉ループを含み、超伝導材料の前記第1のループ及び前記複合ジョセフソン接合が閉じた超伝導電流経路を形成し、
    前記第1のラッチング量子ビットの超伝導材料の前記第1のループが、前記第1の超伝導磁束量子ビットの前記量子ビットループに通信結合可能であり、それにより前記DC−SQUIDは、前記第1のラッチング量子ビットを介して前記第1の超伝導磁束量子ビットの前記量子ビットループに通信結合可能である、
    請求項1に記載の超伝導読出しシステム。
  3. 超伝導材料の第1のループ及び超伝導材料の前記第1のループを遮断する複合ジョセフソン接合を含む少なくとも1つの追加のラッチング量子ビットをさらに含み、前記複合ジョセフソン接合は、少なくとも2つのジョセフソン接合によって遮断される超伝導材料の閉ループを含み、超伝導材料の前記第1のループ及び前記複合ジョセフソン接合が閉じた超伝導電流経路を形成し、
    前記少なくとも1つの追加のラッチング量子ビットの超伝導材料の前記第1のループが、前記第1のラッチング量子ビットに通信結合可能であり、それにより前記DC−SQUIDは、前記第1のラッチング量子ビット及び前記少なくとも1つの追加のラッチング量子ビットを介して前記第1の超伝導磁束量子ビットの前記量子ビットループに通信結合可能である、
    請求項2に記載の超伝導読出しシステム。
  4. 前記第1のラッチング量子ビットの超伝導材料の前記第1のループを、前記少なくとも1つの追加のラッチング量子ビットの超伝導材料の前記第1のループの十分近くに配置し、その間で信号を誘導結合する、請求項3に記載の超伝導読出しシステム。
  5. 前記第1のラッチング量子ビットが、流電結合または誘導結合により前記第1の超伝導磁束量子ビットに通信結合可能である、請求項2に記載の超伝導読出しシステム。
  6. 臨界温度未満で超伝導である材料で形成される量子ビットループ及び少なくとも1つのジョセフソン接合を含む第2の超伝導磁束量子ビットであって、前記可変変圧器回路の前記DC−SQUIDが前記第2の超伝導磁束量子ビットの前記量子ビットループに通信結合可能である、第2の超伝導磁束量子ビットと、
    前記第2の超伝導磁束量子ビットの前記量子ビットループに通信結合可能な第2のラッチング量子ビットと、
    前記可変変圧器回路の前記DC−SQUIDに通信結合可能な第3のラッチング量子ビットと、
    複数の追加のラッチング量子ビットであって、前記第1のラッチング量子ビット、前記第2のラッチング量子ビット、及び前記第3のラッチング量子ビットのそれぞれが前記複数の追加のラッチング量子ビットに通信結合可能であり、それにより前記DC−SQUIDは、前記第1のラッチング量子ビット、前記第3のラッチング量子ビット、及び前記複数の追加のラッチング量子ビットの少なくとも第1のサブセットを介して前記第1の超伝導磁束量子ビットに通信結合可能であり、前記DC−SQUIDは、前記第2のラッチング量子ビット、前記第3のラッチング量子ビット、及び前記複数の追加のラッチング量子ビットの少なくとも第2のサブセットを介して前記第2の超伝導磁束量子ビットに通信結合可能である、複数の追加のラッチング量子ビットと
    を含む、請求項2に記載の超伝導読出しシステム。
  7. 前記複数の追加のラッチング量子ビットが、超伝導シフトレジスタとして動作するように構成され配置される、請求項6に記載の超伝導読出しシステム。
  8. 前記複数の追加のラッチング量子ビットが、マルチプレクサ回路として動作するように構成され配置される、請求項6に記載の超伝導読出しシステム。
  9. 前記第3のラッチング量子ビットが、流電結合または誘導結合により前記可変変圧器回路の前記DC−SQUIDに通信結合可能である、請求項6に記載の超伝導読出しシステム。
  10. 前記第1のラッチング量子ビット、前記第2のラッチング量子ビット、及び前記第3のラッチング量子ビットのそれぞれが、流電結合または誘導結合により、前記複数の追加のラッチング量子ビット内のそれぞれの追加のラッチング量子ビットに通信結合可能である、請求項6に記載の超伝導読出しシステム。
  11. 励起電圧を発生させ、それにより経時変化する駆動電流を前記信号入力線内にもたらすための信号入力源
    をさらに含む、請求項1に記載の超伝導読出しシステム。
  12. 前記信号出力線の特性に応答し、前記第1の超伝導磁束量子ビットの状態を示す、前記可変変圧器回路を通る伝送電力を求める装置
    をさらに含む、請求項11に記載の超伝導読出しシステム。
  13. 前記装置が、電圧振幅、電圧位相、電流振幅、及び電流位相のうちの少なくとも1つに応答する、請求項12に記載の超伝導読出しシステム。
  14. 請求項1から13の任意の組合せによる、超伝導読出しシステム。
  15. 超伝導磁束量子ビットの状態を読み出す方法であって、
    前記超伝導磁束量子ビットの前記状態を表す磁束を前記超伝導磁束量子ビットからDC−SQUIDに結合するステップであって、前記DC−SQUIDは信号入力線に対して一次インダクタと電気的に並列結合される、結合するステップと、
    経時変化する駆動電流を信号入力源によって前記信号入力線内に加えるステップであって、それにより前記経時変化する駆動電流の一部が前記一次インダクタを経由する、加えるステップと、
    前記一次インダクタを二次インダクタに誘導結合するステップであって、前記二次インダクタは信号出力線と電気的に直列結合され、それにより経時変化する出力信号が前記信号出力線を介して伝送される、誘導結合するステップと、
    前記超伝導磁束量子ビットの前記状態を示す前記経時変化する出力信号の特性を求めるステップと
    を含む方法。
  16. 前記経時変化する駆動電流を前記DC−SQUIDと前記一次インダクタとの間で分けるステップをさらに含み、それにより前記経時変化する駆動電流の第1の部分が前記DC−SQUIDを経由し、前記経時変化する駆動電流の第2の部分が前記一次インダクタを経由し、前記DC−SQUIDを経由する前記経時変化する駆動電流の前記第1の部分は前記超伝導磁束量子ビットの前記状態に依存する、請求項15に記載の方法。
  17. 前記一次インダクタを経由する前記経時変化する駆動電流の前記第2の部分は、前記超伝導磁束量子ビットが0の状態にある場合は前記経時変化する駆動電流の第1の部分を表し、前記超伝導磁束量子ビットが1の状態にある場合は前記経時変化する駆動電流の第2の部分を表す、請求項16に記載の方法。
  18. 経時変化する駆動電流を加えるステップが、マイクロ波の周波数範囲内の周波数を有するAC駆動電流を加えるステップを含む、請求項15に記載の方法。
  19. 前記超伝導磁束量子ビットの前記状態を表す磁束を前記超伝導磁束量子ビットからDC−SQUIDに結合するステップが、ラッチ状態を規定するためにラッチング量子ビットを用いて前記超伝導磁束量子ビットの前記状態をラッチし、前記ラッチング量子ビットから前記DC−SQUIDに前記ラッチ状態を結合するステップを含む、請求項15に記載の方法。
  20. 前記ラッチング量子ビットから前記DC−SQUIDに前記ラッチ状態を結合するステップが、複数の追加のラッチング量子ビットを含む経路指定システムを介し、前記ラッチング量子ビットから前記DC−SQUIDに前記ラッチ状態を逐次的に経路指定するステップを含む、請求項19に記載の方法。
  21. 請求項15から20の任意の組合せによる方法。
  22. 複数の超伝導磁束量子ビット内の各超伝導磁束量子ビットの状態を読み出す方法であって、
    複数のラッチ状態を規定するためにそれぞれのラッチング量子ビットを用いて各超伝導磁束量子ビットの前記状態をラッチするステップと、
    複数の追加のラッチング量子ビットを含む経路指定システムに前記ラッチ状態を結合するステップと、
    第1の超伝導磁束量子ビットに対応する前記ラッチ状態を前記経路指定システムからDC−SQUIDに結合するステップであって、前記DC−SQUIDは信号入力線に対して一次インダクタと電気的に並列結合される、結合するステップと、
    経時変化する駆動電流を信号入力源を用いて前記信号入力線内に加えるステップであって、それにより前記経時変化する駆動電流の一部が前記一次インダクタを経由する、加えるステップと、
    前記一次インダクタを二次インダクタに誘導結合するステップであって、前記二次インダクタは信号出力線と電気的に直列結合され、それにより経時変化する出力信号が前記信号出力線を介して伝送される、誘導結合するステップと、
    前記第1の超伝導磁束量子ビットの前記状態を求めるために前記経時変化する出力信号の特性を求めるステップと、
    第2の超伝導磁束量子ビットに対応するラッチ状態を前記経路指定システムから前記DC−SQUIDに結合するように前記経路指定システムを動作させるステップと、
    前記第2の超伝導磁束量子ビットに対応する前記ラッチ状態を前記経路指定システムから前記DC−SQUIDに結合するステップと、
    経時変化する駆動電流を前記信号入力源を用いて前記信号入力線内に加えるステップであって、それにより前記経時変化する駆動電流の一部が前記一次インダクタを経由する、加えるステップと、
    前記一次インダクタを前記二次インダクタに誘導結合するステップであって、それにより経時変化する出力信号が前記信号出力線を介して伝送される、誘導結合するステップと、
    前記第2の超伝導磁束量子ビットの前記状態を求めるために前記経時変化する出力信号の特性を求めるステップと
    を含む方法。
  23. 追加の超伝導磁束量子ビットに対応する前記ラッチ状態を前記経路指定システムから前記DC−SQUIDに結合するように前記経路指定システムを動作させるステップと、
    前記追加の超伝導磁束量子ビットに対応する前記ラッチ状態を前記経路指定システムから前記DC−SQUIDに結合するステップと、
    経時変化する駆動電流を前記信号入力源を用いて前記信号入力線内に加えるステップであって、それにより前記経時変化する駆動電流の一部が前記一次インダクタを経由する、加えるステップと、
    前記一次インダクタを前記二次インダクタに誘導結合するステップであって、それにより経時変化する出力信号が前記信号出力線を介して伝送される、誘導結合するステップと、
    前記追加の超伝導磁束量子ビットの前記状態を求めるために前記経時変化する出力信号の特性を求めるステップと
    をさらに含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記経路指定システムの動作と位相同期されたマイクロ波周波数を有するAC駆動電流を加えるために前記信号入力源を使用する、請求項22に記載の方法。
  25. 請求項22から24の任意の組合せによる方法。
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