JP2014502930A - パイプの補修方法および補修されたパイプ - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、特許シリアルナンバー61/425076号(2010年12月20日出願)について米国仮出願の出願日の利益を主張し、ここで参照をもって開示されるものとする。
この開示は、構造的な欠陥を有するパイプの補修方法に関する。
パイプライン、例えば、ダクタイル鋳鉄、コンクリート、アスベストコンクリート、粘土タイル、および他のパイプ建造物製の、下水、ガス、蒸気および水のパイプは、多くの場合、地下にあるか、またはアクセスしにくい場所にある。機械的な損傷、時期尚早な摩損、製造欠陥、腐食、侵食、悪い稼働条件、および他の要因のために、それらのパイプは劣化し、クラック、リーク、または弱い領域が発生し、交換または修復が必要となる。穴を掘り、且つ、アクセスしにくいまたは地下のパイプの部分を外的に補修または交換することは非常に費用がかかる。
構造的な欠陥を有するパイプのin−situでの補修方法が開示される。該パイプ補修方法は、そのパイプを非稼働にすることなく、劣化したパイプの構造的な保全性を復活させる。
支持スリーブは、パイプラインの著しい部分の構造負荷(フープ応力または縦方向の応力)を支えることを意味しない。セメント状組成物が高い圧縮強度を有する一方で、それは限定された引張強度を有する。従って、繊維状材料の強化層は、引張応力、および別の形式で主パイプの補修領域においてセメント状組成物にクラック形成またはそれを破壊しかねない負荷を吸収することによって、硬化されたセメント状組成物を強化するために使用される。従って、該方法は、セメント状組成物、例えば浸出耐性グラウト組成物と、支持スリーブと、繊維状材料の強化層との複合材を提供し、前記強化層は主パイプに結合されており且つパイプ内の新たなパイプとして独立するために充分な引張強度、軸方向強度、圧縮強度、およびフープ強度を有し、且つ、パイプの所望の圧力定格を高める。
ここに記載されるとおり、セメント状組成物が、強化布の開口部内に浸透する。特定の実施態様によれば、強化布内に浸透するセメント状組成物は、浸出耐性水硬性ペースト、浸出耐性グラウト、浸出耐性モルタル、および浸出耐性コンクリートから選択できる。浸出耐性セメント状組成物は、浸出耐性グラウトを含んでよい。
ポリマー材料の可とう性の管状支持スリーブは、その外表面上に、主パイプの内側に向かい、且つ主パイプの内側から隔置されて形成されたスペーシング部品を含む。スペーシング部品は、突起物、ひだ(flute)、リブ、スパイク、シーム、および/または起伏であって軸上で且つ放射状にスリーブの外部表面から突き出しているものを含んでよい。スペーシング部品の構成、形状およびサイズを、性能の要請に合致するように設計できる。非浸出グラウトを、主パイプの内壁とスリーブの外部表面との中間に形成された環状の間隙中に入れる場合、該グラウトは硬化前にスペーシング部品を取り囲み、且つ、スペーシング部品の間の空隙を満たす。スペーシング部品はグラウト中に完全に埋め込まれ、スリーブと新たに硬化したグラウトとの間に機械的な接合をもたらし、パイプ内で、パイプの内径を過度に制限しないで新たに形成されたパイプの構造強度を強化する。
Claims (32)
- 内径および長さを有するパイプの補修方法であって、
強化布をパイプの少なくとも一部内に配置すること、および
前記強化布に、少なくとも部分的に浸出耐性セメント状組成物を浸透させること
を含む前記方法。 - 前記強化布を、前記パイプの内部表面から隔置して、前記布と前記パイプとの間に環状の間隙を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記強化布に、前記浸出耐性セメント状組成物を浸透させることが、前記組成物を前記布中、および前記パイプと前記布との間の環状の間隙中に浸透させることを含む、請求項2に記載の方法。
- 前記強化布が、一方向布、二方向布、または全方向布の1つを含む、請求項3に記載の方法。
- 前記二方向布が、アラミド繊維、バサルト繊維、カーボン繊維、ガラス繊維、ポリマー繊維およびそれらの組み合わせを含む、請求項4に記載の方法。
- 前記二方向布が、ガラス繊維を含む、請求項5に記載の方法。
- 前記浸出耐性セメント状組成物が、浸出耐性水硬性ペースト、浸出耐性グラウト、浸出耐性モルタル、および浸出耐性コンクリートからなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
- 前記浸出耐性セメント状組成物が、浸出耐性グラウトを含む、請求項7に記載の方法。
- 内部表面と長さとを有するパイプの補修方法であって、
前記パイプの内部表面に隣接してスペーサー層を配置し、パイプの内部表面とスペーサー層の外部表面との間に環状の間隙を形成すること、
前記スペーサー層の内部表面上に強化布を配置すること、および
強化布および環状の間隙に、セメント状組成物を少なくとも部分的に浸透させること
を含む前記方法。 - スペーサー層の内部表面上に強化繊維を配置することが、強化層をスペーサー層の内部表面に接触させて施与することを含む、請求項9に記載の方法。
- 強化布および環状の間隙にセメント状組成物を浸透させることが、セメント状組成物を強化布中に、および環状の間隙中に、ポンピングすることまたは重力流し込みすることを含む、請求項10に記載の方法。
- 強化布および環状の間隙にセメント状組成物を浸透させることが、ポンピングを含む、請求項11に記載の方法。
- さらに、セメント状組成物を硬化させて、スペーサー層の突起部とパイプとの間、およびスペーサー層と強化布との間に機械的な結合を形成することを含む、請求項12に記載の方法。
- 前記パイプ内で前記スペーサー層を配置することが、パイプの内部表面から隔置してパイプの内部でポリマースリーブを配置することを含み、該ポリマースリーブは内部表面および外部表面を有し、該ポリマースリーブの外部表面が、該ポリマースリーブの外部表面から放射状に外向きに突き出している複数のスペーシング部品を有する、請求項9に記載の方法。
- 前記スリーブが、主パイプの内部表面と、ポリマースリーブの外部表面との間に環状の間隙が形成されるような外径を有する、請求項14に記載の方法。
- スペーサー層内で強化布を配置することが、繊維状材料の管状の強化層を、主パイプ内のスペーサー層の内部表面と接触させて配備することを含む、請求項9に記載の方法。
- さらに、広げることができるエキスパンダを管状の強化層の内側に配置すること、および、前記エキスパンダを広げて強化層およびスペーサー層を、主パイプの内部表面に向かって放射状に外向きに押すことを含む、請求項16に記載の方法。
- 強化布および環状の間隙に、セメント状組成物を浸透させることが、セメント状組成物を強化布中に、および環状の間隙中に、ポンピングすることまたは重力流し込みすることを含む、請求項9に記載の方法。
- 強化布および環状の間隙に、セメント状組成物を浸透させることが、ポンピングを含む、請求項18に記載の方法。
- セメント状組成物を、スリーブと主パイプの内部表面との間の環状の間隙中に、前記パイプ沿いの第一の点でポンピングし、該セメント状組成物を、主パイプを通じて一般に長手方向に、第一の点から離れて前記パイプ沿いに第二の点に向かって流すことによって環状の間隙を充填し、スペーシング部品は、該組成物が環状の間隙を流れる際に該組成物を貫く、請求項19に記載の方法。
- セメント状組成物を硬化させて、強化層、スペーサー層、およびセメント状組成物の複合材を形成し、該複合材がパイプ内のパイプを形成し、スペーシング部品が、セメント状組成物の硬化の際にセメント状組成物内に埋め込まれることを含む、請求項20に記載の方法。
- さらに、セメント状組成物を硬化させる前に、環状の間隙中へのセメント状組成物のポンピングを終了させることを含む、請求項9に記載の方法。
- セメント状組成物が、自立性であるために充分に硬化するまでエキスパンダを広げて保持すること、および、前記エキスパンダを収縮させることを含む、請求項9に記載の方法。
- エキスパンダをマンドレルの上に搭載し、且つ、配置段階が、スペーサー層を前記マンドレルおよび前記エキスパンダの周りに重ねて、前記マンドレルおよび前記エキスパンダを、主パイプの内部表面に面するスペーサー層の外部表面から突き出しているスペーシング部品と共にパイプ内に入れること、および、それを補修されるべき箇所に移動させることを含む、請求項23に記載の方法。
- エキスパンダをマンドレルの上に搭載し、且つ、強化布の配置段階が、強化層を前記マンドレルおよび前記エキスパンダの周りに重ねて、その後、前記マンドレルおよび前記エキスパンダをパイプ内側のスペーサー層に入れること、および、それを補修されるべき箇所に移動させることを含む、請求項9に記載の方法。
- エキスパンダが膨張式のブラダーを含み、且つ、エキスパンダを広げる段階が、ブラダーを加圧流体で膨張させることを含む、請求項23に記載の方法。
- スペーサー層が、高密度ポリエチレンを含む、請求項9に記載の方法。
- 内部表面および長さを有する主パイプ、および
前記主パイプの前記内部表面と隣接して接触、または前記内部表面に結合されている硬化された複合材
を含む補修されたパイプであって、前記複合材が、少なくとも部分的に浸出耐性セメント状組成物を浸透させた強化布を含む、前記補修されたパイプ。 - 内部表面および長さを有する主パイプ、
前記パイプの内部表面と隣接するスペーサー層、および
前記スペーサー層の前記内部表面に隣接する硬化された複合材
を含む、請求項28に記載の補修されたパイプであって、前記複合材が、少なくとも部分的に浸出耐性セメント状組成物を浸透させた強化布を含む、前記補修されたパイプ。 - 内部表面を有する主パイプ、
パイプの内部表面上に配備されたスペーシング部品を設けられたスペーサー層
スペーサー層の内部表面と隣接して接触する二方向強化布、および
強化布とスペーサー層との複合材を形成する硬化されたセメント状組成物
を含む請求項29に記載の補修されたパイプ。 - 硬化されたセメント状組成物が、支持スリーブを通じて強化布と接触している、請求項30に記載の補修されたパイプ。
- 内部表面および外部表面を有するスペーサー層、および
スペーサー層の内部表面と隣接して接触する強化布層
を含み、前記スペーサー層の外部表面は、前記層の外部表面から放射状に外向きに突き出しているスペーシング部品を含む、主パイプのライニングのための補修ライナー。
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