JP2014241689A - 負荷分散システム、負荷分散装置、負荷分散方法およびプログラム - Google Patents

負荷分散システム、負荷分散装置、負荷分散方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】負荷の非対称性が発生し得る環境においても、処理の引き渡し元での処理負荷と、処理の引き渡し先での処理負荷とのバランスをとることができるように負荷分散を実現できる負荷分散システムを提供する。【解決手段】再配分部76は、自身の負荷分散部71における総負荷が目標負荷より大きい場合に、自身の負荷分散部71に配分されている処理対象の引き受け側となる他の負荷分散部71を決定する。このとき、再配分部76は、自身の負荷分散部71と接続状態となっている他の各負荷分散部71のうち、処理対象を引き渡した場合における引き受け側でのその処理対象に関する処理負荷から、自身の負荷分散部71における処理対象に関する処理負荷を減算した値が最も小さくなる負荷分散部71を、処理対象の引き受け側の負荷分散部71として決定する。【選択図】図18

Description

本発明は、負荷分散システム、負荷分散装置、負荷分散方法および負荷分散プログラムに関し、特に、大規模システムにおいて、各負荷の処理効率性が、処理を実行する装置によって異なる場合であっても、適切に負荷を分散させることができる負荷分散システム、負荷分散装置、負荷分散方法および負荷分散プログラムに関する。
近年、システムの規模および複雑度は増大の一途をたどっている。
システムの大規模化、複雑化の一例として、ITシステム、ネットワークシステムのクラウド化が挙げられる。クラウド化により、利用者・サービス提供者からみたときの使いやすさが飛躍的に向上した。そして、システム利用に伴うシステム側の負荷もまた、飛躍的に増大した。クラウド化の背景には、安価な大量のサーバ群とネットワーキングの活用があり、インフラストラクチャ側からみたときのクラウドシステムは、複雑化の一途をたどっている。
システムの大規模化、複雑化の他の例として、電力システムの分散化が挙げられる。震災時等における電力システムの不安定化の経験から、電力会社から各家庭や事業所への一方通行的な電力流通への懸念が生じるようになった。より安定的な電力システムとして、家庭等における太陽光発電機、小規模発電機、蓄電池を活用した電力システムへの変化が望まれている。しかし、そのような電力システムを安定的に運用するには、各家庭・事業所を包含するように大規模化したシステムにおいて、その場その場の状況変化に応じて運用方針を容易に変更できる仕組みが求められる。
システムの規模および複雑度の増加の他の例として、無線ネットワークが挙げられる。携帯電話ネットワークを例にとれば、スマートフォンやクラウド化の普及によって、無線ネットワークへの負荷は急激に上昇している。さらに既に携帯電話の普及台数は1人あたり1台を超えている。また、車やパーソナルコンピュータ、健康管理デバイス等にも携帯電話モジュールが付与される場合があり、端末装置の大規模化も並行して進展している。ネットワーク負荷の増大は、携帯電話ネットワーク単体ではなく、無線LAN(Local Area Network)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access )、ZigBee(登録商標)等の異種ネットワークとの連携によって解決され得る。しかし、異種システムの混在は、システムの最適化をさらに困難にする。
このように複雑化したシステムにおいて、負荷を好適に割り当てる手法が数多く提案されている。しかし、そのような手法のほとんどはシステム全体の情報を取得できることを前提としている。大規模化したシステムに対して、すべての構成要素から状態情報を取得するのにかかる時間は膨大である。たとえば日本国内であっても、東京と大阪との距離はRTT(Round-Trip Time )ベースで20msであることから、信頼性を持たせた情報のやりとりには、最低でも100ms程度の時間を要する。仮に100msの間に状態情報が大きく変動してしまうようでは、最適化の意味をなさない。
一方、全体の情報ではなく局所情報のみを用いることで、最適な負荷配分を決定しようとする手法が提案されている。例えば、特許文献1には、電力系統内の需給バランスをとるための手法として、システムの各発電装置が、各々局所的に得られた情報をもとに、自己の出力を決定する方法が開示されている。そして、特許文献1では、自己の発電装置における発電効率関数の勾配が、他の発電装置の発電効率関数の勾配と等しくなるように、自己の発電装置の出力を制御することが記載されている。
また特許文献2には、相互に関係を持つ複数の機能ブロックの起動状態、停止状態を制御するシステムが記載されている。
特開2002−165365号公報(段落0016,0018等参照) 国際公開第WO2012/160978号パンフレット(第6頁等参照)
本発明の発明者は、以下のような考察を行った。
特許文献1,2に記載された技術は、負荷の非対称性を考慮していない。負荷の非対称性とは、処理ブロックの特性や処理の属性によって、処理ブロック間で処理負荷が変動する状態を意味する。ここで、処理ブロックとは、処理を実行する要素である。処理ブロックの例として、発電システムにおける発電装置、クラウドシステムにおけるサーバ等の処理装置、ネットワークシステムにおける通信装置等が挙げられる。負荷の非対称性は、処理ブロック間での処理効率の違いに起因するものでなくても、例えば、処理効率が全く等しい処理ブロックの間であっても発生し得る。
図19および図20を用いて、負荷の非対称性をより詳しく説明する。図19は、負荷の非対称性が発生しない例を示した説明図であり、図19では発電システムを例示している。図20は、負荷の非対称性が発生する例を示した説明図であり、図20では無線ネットワークシステムを例示している。
図19に示すように、発電装置A1,A2,A3が接続されている状態を考える。発電装置A3は、発電効率関数A31で表される特性を有し、ある時点で発電出力A32を得ているとする。このとき、発電装置A3は、発電効率の勾配値A33も一意に決定できる。なお、発電装置A1,A2も同様に、発電効率関数、発電出力および発電効率の勾配値の情報を有する。
発電装置A3の発電効率の勾配値A33が、発電装置A1,A2の発電効率の勾配値よりも大きいと判定された場合、発電装置A3は、発電装置A3自身の発電出力を増大させる。一方、発電装置A1,A2は、その分、発電出力を減少させる。換言すれば、発電装置A3は、発電装置A1,A2が担当していた出力負荷を負担すると言うことができる。このとき、例えば、発電装置A1の発電出力を10kW、発電装置A2の発電出力を10kW、それぞれ減らし、発電装置A3の発電出力を20kW増やすと仮定する。発電装置A3が発電装置A1から引き受ける出力の負荷と、発電装置A2から引き受ける出力の負荷とは、10kWで等しい。そして、発電装置A1,A2のどちらから引き受ける出力であっても、発電装置A3が担当し、かつ同じ10kWという負荷である限り、発電装置A3での出力にかかる負荷は等しい。このように、どの装置からどの装置に処理が引き渡されたとしても、引き渡し元での処理負荷と引き渡し先での処理負荷とが変動しない状態が、「負荷の非対称性が発生しない」状態である。
次に、図20に示すように、通信装置B1,B2が接続されている状態を考える。通信装置B2は、通信効率関数B21で表される特性を有し、ある時点で通信負荷B22を得ているとする。このとき、通信装置B2は、通信効率の勾配値B23も一意に決定できる。なお、無線接続における通信効率関数は、送信権の獲得に関わる特性やトラフィック特性等から、発電効率関数と類似の関数を描くことができる。なお、通信装置B1も同様に、通信効率関数、通信負荷および通信効率の勾配値の情報を有する。
通信装置B2の通信効率の勾配値B23が、通信装置B1の通信効率の勾配値よりも大きいと判定された場合、通信装置B2は、自身の通信負荷を増大させ、通信装置Aは、通信負荷を減少させる。これを具体的に実現するには、通信装置Aに接続されている通信端末B11,B12,・・・のうちの一部の通信端末の接続先を、通信装置B2に変更すればよい。
例えば、通信端末B11の接続先を通信装置B2に変更するとする。このとき、通信装置B1に通信端末B11が接続されている状態と、通信装置B2に通信端末B11が接続されている状態とでは、通信端末B11によって発生する通信装置B1,B2の処理負荷は、電波強度の違い等の理由によって異なる。通信装置B1に近く、通信装置B2からは非常に遠い通信端末の場合、通信装置B2に接続されたときには、電波強度が著しく悪化する。その結果、通信装置B2の通信負荷は著しく大きくなる。また、通信装置B1に接続されている通信端末B11,B12,・・・のうち、どの通信端末の接続先を通信装置B2に変更するのかによっても、通信装置B2で生じる処理負荷は異なる。このように、どの装置にどのような処理が引き渡されるのかによって、引き渡し元での処理負荷と引き渡し先での処理負荷とが変動する状態が、「負荷の非対称性が発生する」状態である。
負荷の非対称性は、無線ネットワークのような、負荷が装置の空間配置に依存するシステム以外でも発生する。例えば、クラウドシステムであれば、サーバアーキテクチャの違いによっても、負荷の非対称性が発生する。また、発電システムであっても、システム規模が大きくなれば、送電ロスによって負荷の非対称性が発生する。
特許文献1,2に記載された手法では、負荷の非対称性を考慮せずに負荷分散を図っている。
そこで、本発明は、負荷の非対称性が発生し得る環境においても、処理の引き渡し元での処理負荷と、処理の引き渡し先での処理負荷とのバランスをとることができるように負荷分散を実現できる負荷分散システム、負荷分散装置、負荷分散方法および負荷分散プログラムを提供することを目的とする。
本発明による負荷分散システムは、互いに接続されている状態で、処理対象の引き渡しおよび引き受けを行う負荷分散手段を複数備え、個々の負荷分散手段が、処理対象に対する処理を行う処理手段と、処理対象に付随する情報と処理負荷または処理負荷の指標値との関係を定めた処理負荷データベース、および、総負荷と処理効率との関係を定めた関数を示す効用関数情報を記憶する記憶手段と、自身の負荷分散手段に配分されている処理対象に関して、処理負荷データベースに基づいて処理負荷を求め、処理負荷の総和として総負荷を算出し、当該総負荷と効用関数情報とを用いて、処理負荷の変動に対する処理効率の変動を表す効用情報を生成する効用情報生成手段と、自身の負荷分散手段と接続状態となっている他の各負荷分散手段との間で効用情報を交換し、自身の負荷分散手段の効用情報と他の各負荷分散手段の効用情報とに基づいて、負荷分散後の目標負荷を決定する目標負荷決定手段と、自身の負荷分散手段における総負荷が目標負荷より大きい場合に、自身の負荷分散手段に配分されている処理対象の引き受け側となる他の負荷分散手段を決定し、総負荷が目標負荷よりも小さい場合に、他の負荷分散手段から処理対象を引き受ける再配分手段とを備え、再配分手段が、自身の負荷分散手段と接続状態となっている他の各負荷分散手段のうち、処理対象を引き渡した場合における引き受け側でのその処理対象に関する処理負荷から、自身の負荷分散手段における処理対象に関する処理負荷を減算した値が最も小さくなる負荷分散手段を、処理対象の引き受け側の負荷分散手段として決定することを特徴とする。
また、本発明による負荷分散装置は、互いに接続されている他の負荷分散装置との間で処理対象の引き渡しおよび引き受けを行う負荷分散装置であって、処理対象に対する処理を行う処理手段と、処理対象に付随する情報と処理負荷または処理負荷の指標値との関係を定めた処理負荷データベース、および、総負荷と処理効率との関係を定めた関数を示す効用関数情報を記憶する記憶手段と、自身の負荷分散装置に配分されている処理対象に関して、処理負荷データベースに基づいて処理負荷を求め、処理負荷の総和として総負荷を算出し、当該総負荷と効用関数情報とを用いて、処理負荷の変動に対する処理効率の変動を表す効用情報を生成する効用情報生成手段と、自身の負荷分散装置と接続状態となっている他の各負荷分散装置との間で効用情報を交換し、自身の負荷分散装置の効用情報と他の各負荷分散装置の効用情報とに基づいて、負荷分散後の目標負荷を決定する目標負荷決定手段と、自身の負荷分散装置における総負荷が目標負荷より大きい場合に、自身の負荷分散装置に配分されている処理対象の引き受け側となる他の負荷分散装置を決定し、総負荷が目標負荷よりも小さい場合に、他の負荷分散装置から処理対象を引き受ける再配分手段とを備え、再配分手段が、自身の負荷分散装置と接続状態となっている他の各負荷分散装置のうち、処理対象を引き渡した場合における引き受け側でのその処理対象に関する処理負荷から、自身の負荷分散装置における処理対象に関する処理負荷を減算した値が最も小さくなる負荷分散装置を、処理対象の引き受け側の負荷分散装置として決定することを特徴とする。
また、本発明による負荷分散方法は、互いに接続されている状態で、処理対象の引き渡しおよび引き受けを行う負荷分散手段を複数備える負荷分散システムに適用される負荷分散方法であって、個々の負荷分散手段が、処理対象に対する処理を行い、処理対象に付随する情報と処理負荷または処理負荷の指標値との関係を定めた処理負荷データベース、および、総負荷と処理効率との関係を定めた関数を示す効用関数情報を記憶し、自身の負荷分散手段に配分されている処理対象に関して、処理負荷データベースに基づいて処理負荷を求め、処理負荷の総和として総負荷を算出し、当該総負荷と効用関数情報とを用いて、処理負荷の変動に対する処理効率の変動を表す効用情報を生成し、自身の負荷分散手段と接続状態となっている他の各負荷分散手段との間で効用情報を交換し、自身の負荷分散手段の効用情報と他の各負荷分散手段の効用情報とに基づいて、負荷分散後の目標負荷を決定し、自身の負荷分散手段における総負荷が目標負荷より大きい場合に、自身の負荷分散手段に配分されている処理対象の引き受け側となる他の負荷分散手段を決定し、総負荷が目標負荷よりも小さい場合に、他の負荷分散手段から処理対象を引き受け、引き受け側となる他の負荷分散手段を決定する際に、自身の負荷分散手段と接続状態となっている他の各負荷分散手段のうち、処理対象を引き渡した場合における引き受け側でのその処理対象に関する処理負荷から、自身の負荷分散手段における処理対象に関する処理負荷を減算した値が最も小さくなる負荷分散手段を、処理対象の引き受け側の負荷分散手段として決定することを特徴とする。
また、本発明による負荷分散プログラムは、互いに接続されている他の負荷分散装置との間で処理対象の引き渡しおよび引き受けを行う負荷分散装置として用いられ、処理対象に付随する情報と処理負荷または処理負荷の指標値との関係を定めた処理負荷データベース、および、総負荷と処理効率との関係を定めた関数を示す効用関数情報を記憶する記憶手段を備えたコンピュータに搭載される負荷分散プログラムであって、コンピュータに、 処理対象に対する処理、自身のコンピュータに配分されている処理対象に関して、処理負荷データベースに基づいて処理負荷を求め、処理負荷の総和として総負荷を算出し、当該総負荷と効用関数情報とを用いて、処理負荷の変動に対する処理効率の変動を表す効用情報を生成する効用情報生成処理、自身のコンピュータと接続状態となっている他の各負荷分散装置との間で効用情報を交換し、自身のコンピュータの効用情報と他の各負荷分散装置の効用情報とに基づいて、負荷分散後の目標負荷を決定する目標負荷決定処理、および、自身のコンピュータにおける総負荷が目標負荷より大きい場合に、自身のコンピュータに配分されている処理対象の引き受け側となる他の負荷分散装置を決定し、総負荷が目標負荷よりも小さい場合に、他の負荷分散装置から処理対象を引き受ける再配分処理を実行させ、再配分処理で、自身のコンピュータと接続状態となっている他の各負荷分散装置のうち、処理対象を引き渡した場合における引き受け側でのその処理対象に関する処理負荷から、自身のコンピュータにおける処理対象に関する処理負荷を減算した値が最も小さくなる負荷分散装置を、処理対象の引き受け側の負荷分散装置として決定させることを特徴とする。
本発明によれば、負荷の非対称性が発生し得る環境においても、処理の引き渡し元での処理負荷と、処理の引き渡し先での処理負荷とのバランスをとりつつ、負荷分散を実現できる。
本発明の負荷分散システムを適用した無線ネットワークシステムの例を示す模式図である。 本発明の負荷分散システムを適用した無線ネットワークシステムのシステム構成を示すブロック図である。 本発明の負荷分散装置の構成例を示すブロック図である。 処理負荷データベースの一例を示すグラフである。 効用関数情報の一例を示すグラフである。 負荷分散システムの初期状態の例を示した模式図である。 効用情報生成手段の動作を示すフローチャートである。 比較手段の動作を示すフローチャートである。 再配分手段の動作を示すフローチャートである。 再配分手段の動作を示すフローチャートである。 再配分手段での処理対象の選択に関わる指標を示した模式図である。 再配分手段の処理を終えた後の状態を示す模式図である。 負荷分散システムの初期状態の例を示した模式図である。 第2の実施形態の負荷分散装置の構成例を示すブロック図である。 初期配分手段の動作を示す概念図である。 初期配分手段の動作を示すフローチャートである。 各アクセスポイントの初期配分手段がステップS141〜S144の動作を完了した後の状態を示す模式図である。 本発明の負荷分散システムの主要部を示すブロック図である。 負荷の非対称性が発生しない例を示した説明図である。 負荷の非対称性が発生する例を示した説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。以下に示す各実施形態では、本発明の負荷分散システムを無線ネットワークシステムに適用し、無線ネットワークシステム内で負荷分散を実現する場合を例にして説明するが、本発明は、無線ネットワークシステム以外のシステムにも適用され得る。
実施形態1.
図1は、本発明の負荷分散システムを適用した無線ネットワークシステムの例を示す模式図である。本発明の負荷分散システムは、複数の負荷分散装置を備える。図1に示す例では、無線ネットワークアクセスポイント(以下、単にアクセスポイントと記す。)1−1,1−2,1−3がそれぞれ、本発明の負荷分散装置としての動作も行う。なお、以下の説明において、図1に示す各アクセスポイント1−1,1−2,1−3を特に区別する必要がない場合には、「アクセスポイント1」と記す。
図2は、本発明の負荷分散システムを適用した無線ネットワークシステムのシステム構成を示すブロック図である。本発明の負荷分散システムは、複数の負荷分散装置(本例では、アクセスポイント1)を備える。そして、各アクセスポイント1には、端末2が接続される(図2参照)。
アクセスポイント1は、複数の端末2のうち、自身に接続されている端末2との間で、通信情報を送受信する。通信情報とは、具体的には、パケットである。通信情報の一例として、インターネットアクセスやメールの送受信の際に端末2から送信されるパケットや、VoIP(Voice over Internet Protocol)におけるパケット等が挙げられるが、通信情報はこれらのパケットに限定されない。
また、アクセスポイント1は、他のアクセスポイント1と通信可能となるように、他のアクセスポイント1に接続されている。あるアクセスポイント1に着目した場合、そのアクセスポイント1に接続されている他のアクセスポイント1を、着目しているアクセスポイント1から見て、隣接するアクセスポイント1と記す。図2に示す例では、アクセスポイント1−1,1−2が接続され、また、アクセスポイント1−2,1−3が接続されている。
図3は、本発明の負荷分散装置の構成例を示すブロック図である。本例では、負荷分散装置は、個々のアクセスポイント1によって実現されている。アクセスポイント(負荷分散装置)1は、負荷分散手段10と、通信手段17とを備える。負荷分散手段10は、記憶手段11と、効用情報生成手段13と、比較手段14と、再配分手段15と、処理手段16とを備える。
記憶手段11は、処理負荷データベース(DB)11−1と、効用関数情報11−2とを記憶する記憶装置である。記憶手段11は、情報を一時的に、または恒久的に記憶する記憶装置であればよい。記憶手段11は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive )、SSD(Solid State Drive )、FDD(Floppy Disk Drive )、MD(Magnetic Drive)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等のNANDフラッシュメモリ等によって実現されてもよい。また、記憶手段11は、上記以外の記憶装置によって実現されてもよい。
処理負荷データベース11−1は、処理対象に付随する情報と、処理負荷または処理負荷の指標値との関係を定めたデータベースである。「処理対象」とは、負荷分散装置が処理を行う対象である。本実施形態では、アクセスポイント1が処理を行う対象となる通信情報(パケット)が処理対象に該当する。また、「処理対象に付随する情報」とは、処理対象毎に決定付けられ、処理負荷との間に関連性を有する情報である。本実施形態では、アクセスポイント1から見て、処理対象(パケット)の送受信の相手となる端末2毎に決定付けられ、処理負荷との間に関連性を有する情報として、電波強度の情報を用いる場合を例にして説明する。すなわち、処理対象に付随する情報として、処理対象(パケット)の送受信の相手となる端末2の電波強度の情報を用いる場合を例にする。
図4は、本実施形態における処理負荷データベース11−1の一例を示すグラフである。図4に例示するグラフでは、通信符号化方式毎に、電波強度と送信成功率との関係を示している。無線ネットワークにおいては、電波強度と送信成功率が密接に関係している。また、通信符号化方式(図4に例示する「QPSK(Quadrature Phase Shift Keying )」、「16QAM(Quadrature Amplitude Modulation )」)によっても、その関係は変化する。
図4に示す例では、電波強度が、処理対象に付随する情報である。また、送信成功率が、処理負荷の指標値である。
電波強度は、端末毎、つまり、アクセスポイント1から見たパケットの送受信の相手毎に異なる。また、送信成功率が低ければ、それだけ再送回数が増え、通信負荷が増大する。従って、送信成功率は、処理負荷の指標値として用いることができる。そして、電波強度と送信成功率の関係性が定まれば、処理対象に付随する情報として、パケットの送受信の相手となる端末の電波強度を利用し、処理負荷すなわち通信負荷を得ることできる。
なお、図4では、処理負荷データベース11−1をグラフ形式で示したが、処理負荷データベース11−1は、例えば、関数、表、またはプログラムの形式で記憶されていてもよい。処理負荷データベース11−1が、処理対象に付随する情報から処理負荷を返すように設計されたものであれば、処理負荷データベース11−1の具体的な形式は限定されない。
電波強度は、アクセスポイント1と端末2との距離に依存し、距離が小さいほど電波強度は強く、距離が大きいほど電波強度は弱い。図4に例示する処理負荷データベース11−1は、アクセスポイント1と端末2との距離に基づいて作成することができる。
効用関数情報11−2は、アクセスポイント1の担当する総負荷と、効用との関係を定めた関数である。図5は、本実施の形態における効用関数情報11−2の一例を示すグラフである。図5に例示するグラフでは、アクセスポイント1の総負荷すなわち通信負荷と、通信効率との関係を示している。図5に示す例では、通信効率が効用に該当する。通信効率は、単位時間あたりの通信に成功した情報量である。
ここで、通信負荷と通信効率との関係を説明する。通信帯域に余裕がある場合には、通信負荷を与えれば、その分を処理することができる。このため、通信負荷が低い場合には、通信負荷を与えれば、それだけ通信効率も上昇する(図5参照)。しかし通信帯域に余裕がなくなってくると、通信負荷を与えても送信待ちの状態になり、処理しきれなくなる。むしろ、通信待ちの端末間で衝突を招き、スループットは低下する。つまり、通信負荷が高い場合には、通信負荷を与えても通信効率の増分は少ないか、むしろ低下する(図5参照)。
なお、図5では、効用関数情報11−2をグラフ形式で示したが、効用関数情報11−2は、例えば、関数、表、またはプログラムの形式で記憶されていてもよい。効用関数情報11−2が、総負荷から効用情報を返すように設計されたものであれば、その具体的な形式は問わない。
なお、効用情報とは、負荷分散装置における処理負荷の変動に対する処理効率の変動を表す情報である。本例では、処理負荷として、通信負荷(端末2毎に処理対象の量を送受信成功率で重み付けし、その総和をとったもの)を用いる。また、処理効率として、通信効率(単位時間あたりの通信に成功した情報量)を用いる。そして、効用情報として、処理負荷を与えたときの処理効率の増減量を用いる。
効用情報生成手段13は、負荷分散手段10に配分された処理対象と、処理負荷データベース11−1と、効用関数情報11−2とをもとに、自身の効用情報を生成する。効用情報生成手段13は、配分された処理対象毎(より具体的には、アクセスポイント1から見て処理対象の送受信の相手となる端末2毎)に、処理負荷データベース11−1に基づいて、各々の端末2毎の処理負荷を得る。続いて、効用情報生成手段13は、処理対象の送受信の相手となる端末2毎に求めた処理負荷の合計を計算することで、アクセスポイント1に割り当てられた処理負荷の総和である通信負荷を得る。そして、効用情報生成手段13は、得られた通信負荷を効用関数情報11−2に当てはめて、効用情報を得る。
効用情報の内容は、効用関数情報11−2の内容に依存する。本例では、前述のように、処理負荷を与えたときの処理効率の増減量を効用情報として用いる。より具体的には、通信負荷を与えた時の通信効率の変分、すなわち効用関数の勾配値を効用情報として用いる。
比較手段14は、効用情報生成手段13によって得られた効用情報を、隣接するアクセスポイント1で同様に得られた効用情報と比較する。このとき、比較手段14は、その比較手段14自身が設けられているアクセスポイント1と、隣接する全てのアクセスポイント1との間で、効用情報が等しくなるような目標負荷を決定する。目標負荷とは、負荷分散後における自身のアクセスポイント1の総負荷の目標値である。目標負荷の決定方法として、ラグランジェの未定乗数法を用いる方法や、特許文献1、特許文献2で示された方法を用いることができる。
再配分手段15は、比較手段14によって決定された目標負荷を参照して、処理対象を再配分する。具体的には、再配分手段15は、自アクセスポイント1の負荷分散手段10の現在の処理負荷が目標負荷よりも低い場合には、処理負荷が目標負荷よりも高いアクセスポイント1から、そのアクセスポイント1の負荷分散手段10に割り当てられた処理対象を引き受ける。逆に、再配分手段15は、自アクセスポイント1の負荷分散手段10の現在の処理負荷が目標負荷よりも高い場合には、負荷分散手段10に割り当てられている処理対象の一部を、処理負荷が目標処理負荷よりも低いアクセスポイント1に引き渡す。なお、負荷分散手段10の現在の処理負荷とは、具体的には、処理手段16の現在の処理負荷である。
ここで、処理対象を引き受けるとは、他のアクセスポイント1から見て処理対象(パケット)の送受信の相手となっている端末2を、そのアクセスポイント1から引き受けることである。このように、他のアクセスポイント1から端末2を引き受ければ、その端末2は自アクセスポイント1の送受信の相手となり、自アクセスポイント1は、その端末2を送信元または宛先とするパケットの処理を引き受けることになる。
また、処理対象を引き渡すとは、自アクセスポイント1から見て送受信の相手となっている端末2を、他のアクセスポイント1に引き渡すことである。このように、他のアクセスポイント1に端末2を引き渡せば、その端末2は他のアクセスポイント1の送受信の相手となる。自アクセスポイント1が担当していたその端末2に関するパケットの処理は、他のアクセスポイント1に移行する。
処理手段16は、処理対象を処理する。本実施形態の例であれば、処理手段16は、自アクセスポイント1と接続している端末2との間で、処理対象であるパケットを送受信する。
通信手段17は、他のアクセスポイント1に備えられた負荷分散手段10と制御情報や効用情報等を交換するためのインタフェースである。なお、アクセスポイント1同士が交換する制御情報として、他のアクセスポイント1に対する指示がある。通信手段17の一例として、無線LANや3G(3rd. Generation )、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、Ethernet(登録商標)、特定小電力無線等の各インタフェースが挙げられるが、これらに限定されるものではない。自身以外の負荷分散手段10と制御情報や効用情報等を交換することが可能であれば、通信手段17の具体的な形式は問わない。なお、本実施形態では、処理対象がパケットであることから、通信手段17が、さらに、端末2とのパケット送受信インタフェースとして機能してもよい。
端末2は、複数のアクセスポイント1のうちのいずれか1台を選択し、選択したアクセスポイント1に接続される。接続先となるアクセスポイント1は、アクセスポイント1での負荷分散処理に基づいて決定される。また、端末2はパケットを生成する。また、端末2は、接続中のアクセスポイント1との間でパケットを送受信する。
以下、第1の実施形態における処理経過について説明する。
図6は、負荷分散システムの初期状態の例を示した模式図である。各端末2がそれぞれ、複数台のアクセスポイント1のうち、最も近傍のアクセスポイント1に接続されている状態を想定する。また、通信手段17を介して、アクセスポイント1−1,1−2が通信可能となるように接続されている。同様に、アクセスポイント1−2,1−3も通信可能となっている。
図6に例示した端末2の配分では、アクセスポイント1−2に接続されている端末2の数が多く、逆に他のアクセスポイント1−1,1−3に接続されている端末2の数は少ない。この状態では、アクセスポイント1−2の総負荷が上昇してしまい、処理負荷に対する通信効率は低くなる。個々の負荷分散装置(アクセスポイント1)は、隣接するアクセスポイント1との間で、処理対象の引き渡し、引き受けを行い、システム全体でみたときの通信効率を引き上げる。
図7は、効用情報生成手段13の動作を示すフローチャートである。効用情報生成手段13は、一定周期毎に図7に示す処理を開始してもよい。あるいは、効用情報生成手段13は、隣接の負荷分散手段10からのトリガに基づき、処理を開始してもよい。これらは、効用情報生成手段13の動作開始態様の例示であり、他の態様で効用情報生成手段13が動作を開始してもよい。
効用情報生成手段13はまず、自アクセスポイント1の負荷分散手段10(具体的には、処理手段16)に配分された処理対象について、処理負荷データベース11−1に基づき、それぞれ処理負荷を取得する(ステップS111)。例えば、効用情報生成手段13は、処理対象の送受信の相手となる端末2毎に、処理対象に付随する情報(本例では、電波強度)を求める。そして、効用情報生成手段13は、処理対象に付随する情報と、処理負荷データベース11−1(図4参照)とに基づいて、送信成功率を求める。そして、処理対象の送受信の相手となる端末2毎に、端末2との間で送受信する処理対象の量を、送信成功率で重み付けすることによって、端末2毎の処理負荷を算出する。
次に、効用情報生成手段13は、送受信の相手となる端末2毎に算出した処理負荷を合算し、自アクセスポイントの負荷分散手段10(具体的には、処理手段16)の総負荷を算出する(ステップS112)。
そして、効用情報生成手段13は、ステップS112で算出した総負荷と、効用関数情報11−2(図5参照)とに基づいて、効用情報を取得する(ステップS113)。本実施形態では、効用情報として、図5に例示する効用関数情報11−2における勾配値を用いる。従って、効用情報生成手段13は、ステップS112で算出した総負荷に対応する勾配値を、効用関数情報11−2に基づいて求めればよい。
図8は、比較手段14の動作を示すフローチャートである。効用情報生成手段13の動作(ステップS111〜S113、図7参照)が完了すると、比較手段14は、以下に示す動作を開始する。
比較手段14は、まず、現在の総負荷(ステップS112で得られた総負荷)を暫定的な目標負荷に設定する(ステップS121)。目標負荷は、負荷分散を行う上での目標となる総負荷である。換言すれば、目標負荷は、負荷分散後における自アクセスポイント1の負荷分散手段10(具体的には、処理手段16)の総負荷の目標値である。なお、負荷分散手段10の処理負荷、総負荷は、具体的には、負荷分散手段10内の処理手段16の処理負荷、総負荷である。同様に、負荷分散手段10の総負荷の目標値は、負荷分散手段10内の処理手段16の総負荷の目標値である。
次に、比較手段14は、自身および隣接の負荷分散手段10から、効用情報を取得する(ステップS122)。自身の効用情報は、ステップS113で得られた効用情報である。また、比較手段14は、通信手段17を介して、自アクセスポイント1に隣接する全てのアクセスポイント1に対して効用情報を要求し、それらのアクセスポイント1から効用情報を受信する。続いて、比較手段14は、得られた効用情報を比較する(ステップS123)。なお、自アクセスポイント1の効用情報および隣接する全ての効用情報に差が生じていなければ、処理を終了し、次回のステップS111の開始タイミングまで待機する。
得られた効用情報に差が生じていれば、比較手段14は、自アクセスポイント1および隣接する全てのアクセスポイント1の全ての負荷分散手段10で、処理対象の総和を一定に保ちつつ、効用情報が等しくなるように、ステップS121で設定した目標負荷を増減させる(ステップS124)。比較手段14は、例えば、自アクセスポイント1の効用情報、および隣接する全てのアクセスポイント1の効用情報の平均値を算出し、その効用情報の平均値に合わせて、目標負荷を増減させる。各アクセスポイント1が同様にこの処理を行うことで、隣接するアクセスポイント1同士で目標負荷が近づく。ステップS124では、比較手段14が、目標負荷を、負荷分散の効果が得られる値に近づけていると言える。
図9および図10は、再配分手段15の動作を示すフローチャートである。比較手段14の動作(ステップS121〜S124、図8参照)が完了すると、再配分手段15は、以下に示す動作を開始する。
再配分手段15は、自アクセスポイント1の負荷分散手段10に配分された総負荷(ステップS112で算出された総負荷)と、目標負荷とを比較する(ステップS131)。総負荷が目標負荷よりも大きい場合(ステップS131のYes)、自アクセスポイント1の負荷分散手段10で担当している処理対象の一部を、隣接する他のアクセスポイント1の負荷分散手段10に引き渡すことによって総負荷を減らし、自アクセスポイント1の負荷分散手段10の総負荷を目標負荷に近づける。逆に、総負荷が目標負荷よりも小さい場合(ステップS131のNo)、再配分手段15は、隣接する他のアクセスポイント1の負荷分散手段10が担当している処理対象を引き受けることによって総負荷を増やし、自アクセスポイント1の負荷分散手段10の総負荷を目標負荷に近づける。以下、ステップS131に続く処理について、より詳細に説明する。
総負荷が目標負荷よりも大きい場合(ステップS131のYes)、再配分手段15は、隣接する各アクセスポイント1の負荷分散手段10のうち、総負荷が目標負荷より小さくなっている負荷分散手段10を1つ選択する(ステップS132)。なお、各アクセスポイント1の再配分手段15は、通信手段17を介して、自アクセスポイント1に隣接する全てのアクセスポイント1に対して、負荷分散手段10の総負荷および目標負荷を要求し、それらのアクセスポイント1から負荷分散手段10の総負荷および目標負荷の情報を受信する。この情報を用いて、再配分手段15は、ステップS132の処理を行えばよい。また、総負荷が目標負荷より小さくなっている隣接する負荷分散手段10が複数存在する場合、再配分手段15は、その負荷分散手段10のうち、例えば、目標負荷と総負荷との差分が最も大きい負荷分散手段10を選択してもよい。ただし、総負荷が目標負荷より小さくなっている隣接する負荷分散手段10が複数存在する場合、その負荷分散手段10のうち、1つの負荷分散手段10を選択する基準は、他の基準であってもよい。
ステップS131で選択された他のアクセスポイント1の負荷分散手段10は、処理対象の引き受け側となる負荷分散手段10である。
次に、再配分手段15は、自身の負荷分散手段10が担当する処理対象のうち、引き受け側の負荷分散手段10(ステップS132で選択した負荷分散手段10)でその処理対象を処理した場合の処理負荷(後述のμΔλ)から、自身の負荷分散手段10におけるその処理対象の処理負荷(後述のΔλ)を減算した値が最も小さくなるような処理対象を選択する(ステップS133)。本実施形態では、再配分手段15は、処理対象(パケット)の送受信の相手となる端末2毎に、引き受け側の負荷分散手段10(ステップS132で選択した負荷分散手段10)に端末2を引き渡した場合における、その引き受け側の負荷分散手段10でのその端末2に関する処理負荷から、自身の負荷分散手段10におけるその端末2に関する処理負荷を差し引いた値が最も小さくなる端末2を選択する。端末2によって、処理対象(パケット)の集合を区別できるので、端末2を選択するということは、処理対象の集合を特定することであるということができる。
ステップS133では、再配分手段15は、引き受け側の負荷分散手段10に引き渡された場合に、処理負荷が最も改善することになる処理対象を選択するか、あるいは、処理負荷が改善することになる処理対象がない場合には、処理対象の悪化が最も小さくなるような処理対象を選択することになる。
図11は、再配分手段15での処理対象の選択に関わる指標を示した模式図である。図11(a)は、引き渡し側の効用関数情報11−2を示し、図11(b)は、引き受け側の効用関数情報11−2を示している。また、本実施形態では、効用情報として、効用関数情報11−2が表している関数の勾配値を用いる。処理対象の再配分前における引き渡し側の総負荷、引き受け側の総負荷をそれぞれ、λcrnt_a,λcrnt_bとする。すると、引き渡し側の負荷分散手段10の効用情報は、勾配値21aで表され、引き受け側の負荷分散手段10の効用情報は、勾配値21bで表される。この場合、引き渡し側の効用情報が小さく、引き受け側の効用情報が大きいので、引き渡し側から引き受け側に処理対象を引き渡すことによって、互いの効用情報を近づけることができる。
ここで、ある端末2を選択した場合、引き渡し側において、その端末2に関するパケット群の処理負荷がΔλであるとする。引き渡し側の負荷分散手段10では、引き受け側にその端末2を引き渡した後(換言すれば、その端末2に関するパケット群を引き渡した後)、総負荷がΔλだけ減少する。しかし、処理対象(パケット)の処理負荷は、どのアクセスポイント1の負荷分散手段10が処理するのかに依存して変化する。従って、引き受け側の負荷分散手段10がその端末2を引き受けた後には、その引き受け側の負荷分散手段10では、μΔλの処理負荷が増加する。ここで、μは、端末2に対応する処理対象群毎と、各アクセスポイント1の負荷分散手段10との組み合わせ毎に決まる係数である。そして、μΔλとΔλとの差分だけ、引き渡し側の総負荷と、引き受け側の総負荷の和も変化する。両者の総負荷の和を小さくするためには、ステップS133において、以下の式(1)を満たす処理対象を選択すればよい。なお、本実施形態では、再配分手段15は、ステップS133において、以下の式(1)を満たす端末2を選択する。上述のように、端末2を選択するということは、処理対象の集合を特定することであると言える。
Minimize Δλ(μ−1) 式(1)
すなわち、再配分手段15は、ステップS133において、Δλ(μ−1)が最小となる端末2を選択すればよい。
ここで、μは、端末2の接続先となるアクセスポイント1が変更されたときの、電波強度変化に伴う送信成功率の変化を吸収するためのパラメータである。再配分手段15は、例えば、電波強度(処理対象に付随する情報)を算出し、処理負荷データベース11−1に基づいてμを決定してもよい。例えば、再配分手段15は、以下に示す式(2)の計算によって、μを算出してもよい。
Figure 2014241689
式(2)において、pbeforeは、処理の再配分前の送信成功率を表し、pafterは、処理の再配分後の送信成功率を表している。また、nは、試行回数を表している。再配分手段15は、式(2)における送信成功確率を処理負荷データベース11−1に基づいて特定し、式(2)の計算によって、μを得ることができる。なお、np(1−p)n−1は、「試行回数」×「当該試行回数で送信が成功する確率」を示している。この和を計算することで、データあたりの送信回数の期待値が算出される。
あるいは、予め、端末2とアクセスポイント1の組み合わせ毎に定められたμを再配分手段15が記憶していてもよい。そして、再配分手段15は、予め記憶していたμを用いて、Δλ(μ−1)が最小となる端末2を選択してもよい。
ステップS133の次に、再配分手段15は、選択した処理対象群(換言すれば、選択した端末2)を引き渡した後における自身の負荷分散手段10の処理負荷が、目標負荷よりも大きいままであるか否かを判定する(ステップS134)。引き渡し後の処理負荷が目標負荷よりも大きければ(ステップS134のYes)、再配分手段15は、ステップS113で選択した処理対象群(換言すれば、選択した端末2)をステップS132で選択した隣接する負荷分散手段10に引き渡す(ステップS135)。そして、再配分手段15は、自身の負荷分散手段10における総負荷の情報を更新する(ステップS136)。
一方、引き渡し後の処理負荷が目標負荷よりも小さくなる場合(ステップS134のNo)、ステップS113で選択した処理対象群を他の負荷分散手段10に引き渡さずに、処理を終了する。
また、ステップS131において、総負荷が目標負荷よりも小さいと判定した場合(ステップS131のNo)、再配分手段15は、隣接するアクセスポイント1の負荷分散手段10からの要求に従い、その負荷分散手段10から処理対象群を引き受ける。その後、再配分手段15は、処理負荷データベース11−1を参照し、処理対象群の引き受けに伴う処理負荷の増加量を算出し、自身の負荷分散手段10における総負荷の情報を更新する(ステップS138)。
ここで、処理対象の引き渡しおよび引き受けの具体的な動作の例を説明する。処理対象を引き渡す場合、再配分手段15は、その処理対象に対応する端末2に対して、引き受け側のアクセスポイント1に接続先を切り替えるように指示する。さらに、再配分手段15は、引き受け側のアクセスポイント1の再配分手段15に対して、その端末2から接続要求があった場合、その接続要求を受け入れ、その端末2と接続状態にするように指示する。この結果、端末2は、引き受け側のアクセスポイント1に接続要求を行い、引き受け側の再配分手段15はその接続要求を受け入れる。そして、端末2は引き受け側のアクセスポイント1に接続され、両者の間でパケットの送受信が開始される。
処理対象を引き受ける場合、再配分手段15は、他のアクセスポイント1の再配分手段15から、端末2を指定され、その端末2からの接続要求を受け入れる旨の指示を受ける。再配分手段15は、その指示に従って、指定された端末2から接続要求があった場合、その接続要求を受け入れ、その端末2と接続状態にする。そして、端末2は引き受け側のアクセスポイント1に接続され、両者の間でパケットの送受信が開始される。
本実施形態によれば、再配分手段15が、自身の負荷分散手段10の総負荷が目標負荷よりも大きい場合、Δλ(μ−1)が最も小さい端末2を選択し、その端末2を、他のアクセスポイント1の負荷分散手段1に引き渡す。従って、負荷の非対称性が発生し得る場合であっても、処理の引き渡し側と、処理の引き受け側とで、処理負荷のバランスを取ることができ、適切に負荷分散を実現できる。Δλ(μ−1)が最も小さい端末2を選択して、他のアクセスポイント1に引き渡すということは、処理負荷が最も改善することになる処理対象を選択しているか、あるいは、処理負荷が改善することになる処理対象がない場合には処理対象の悪化が最も小さくなるような処理対象を選択して、優先的に引き渡していると言える。よって、総負荷の増加を抑えつつ、良好な負荷分散を実現できる。
図12は、再配分手段15の処理を終えた後の状態を示す模式図である。図6に示す初期状態では、アクセスポイント1−2に多数の端末2が接続され、各アクセスポイント1の通信負荷に偏りが生じていた。本実施形態の各負荷分散装置の動作により、全てのアクセスポイント1にほぼ均等に端末2が接続されるように、負荷分散が実現される。そして、その結果、各アクセスポイント1の通信負荷の偏りが解消される。
なお、上記の実施形態では、再配分手段15は、ステップS134において、自身の負荷分散手段10の処理負荷が、目標負荷よりも大きいままであるか否かを判定することによって、端末2を他のアクセスポイント1に引き渡すか否かを判定している。再配分手段15は、ステップS134において、引き受け側の負荷分散手段10での端末2の引き受け後の総負荷と、引き受け側の負荷分散手段10の負荷目標との比較によって、端末2を引き受け側のアクセスポイント1に引き渡すか否かを判定してもよい。このとき、再配分手段15は、引き受け側の負荷分散手段10での端末2に関する処理負荷を、その端末2に対応する処理対象の情報、および処理負荷データベース11−1に基づいて決定する。このような構成では、処理対象の引き受け側の総負荷が必要以上に増大することを防ぎ、より効果的な負荷分散を実現できる。
実施形態2.
第2の実施形態は、初期状態での処理負荷の偏りが大きい場合でも、より効率的な負荷分散を実現可能とする。
図13は、負荷分散システムの初期状態の例を示した模式図である。図13に示す例では、各端末2がそれぞれ、ランダムにアクセスポイント1に接続されている状態を想定している。なお、第1の実施形態で示した例と同様に、図13では、アクセスポイント1−1,1−2が通信可能であり、アクセスポイント1−2,1−3が通信可能である状態を例示している。
図6に例示した初期状態では、各端末2は近傍のアクセスポイント1を接続先としているため、端末2毎の処理負荷は、最も小さい状態になっている。しかし、図13に例示するように、各端末2がランダムに接続先のアクセスポイント1を決定している場合もある。このような場合には、各アクセスポイント1での総負荷の総和が大きい状態になっている。そのような状態から、第1の実施形態で示した負荷分散動作を行うだけでは、全体の負荷が最適状態よりも大きい状態で負荷分散を終了する可能性がある。第2の実施形態の負荷分散システムは、各アクセスポイント1の総負荷の総和を最小化するように、初期状態の配分を変更し、その後、第1の実施形態と同様の動作を行う。
図14は、第2の実施形態の負荷分散装置の構成例を示すブロック図である。第2の実施形態においても、負荷分散装置が個々のアクセスポイント1によって実現されている場合を例にして説明する。第1の実施形態と同様の要素については、図3と同一の符号を付し説明を省略する。アクセスポイント(負荷分散装置)1は、負荷分散手段10aと、通信手段17とを備える。負荷分散手段10aは、第1の実施形態の負荷分散手段10の要素(図3参照)に加えて、初期配分手段12を備える。
初期配分手段12は、処理負荷を小さくすることを主目的に、処理対象の配分を行う。それぞれのアクセスポイント1に設けられた初期配分手段12は、自身のアクセスポイント1および隣接するアクセスポイント1の間で、担当している処理対象の引き渡し、引き受けを行い、処理負荷が最も小さくなるように、処理対象の配分を変更する。本実施形態では、初期配分手段12は、初期状態から、端末2の接続先を変更する。
図15は、初期配分手段12の動作を示す概念図である。例えば、無線ネットワークの場合、電波強度は、通信端点間の距離と強い相関を有する。そして、距離が短ければ、電波強度は強くなる。このため、図15(a)に例示する接続状態であると、遠くのアクセスポイント1を接続先としている端末2へのパケット送信やその端末2からのパケット受信による処理負荷は、その端末2の接続先をより端末2により近いアクセスポイント1に変更させることによって、より引き下げることができる。初期配分手段12は、図15(b)に例示する状態のように、各端末2が、それぞれ端末2自身に最も近いアクセスポイント1に接続されるように、アクセスポイント1が担当する端末2を変更する。
次に、第2の実施形態の処理経過について説明する。第2の実施形態では、初期配分手段12の動作から開始する。図16は、初期配分手段12の動作を示すフローチャートである。なお、初期配分手段12は、一定周期毎に図16に示す処理を開始してもよい。あるいは、初期配分手段12は、隣接の負荷分散手段10aからのトリガに基づき、処理を開始してもよい。これらは、初期配分手段12の動作開始態様の例示であり、他の態様で初期配分手段12が動作を開始してもよい。
初期配分手段12は、自アクセスポイント1の負荷分散手段10a(具体的には処理手段16)が担当している処理対象に関する情報と、隣接する各アクセスポイント1の負荷分散手段10aが担当している処理対象に関する情報とを取得する(ステップS141)。ここでは、処理対象に関する情報として、処理対象(パケット)の送受信の相手となる端末2の識別情報を取得する場合を例にして説明するが、端末2の識別情報以外の情報を取得してもよい。
ステップS141では、初期配分手段12は、自アクセスポイント1に接続されている各端末2の識別情報を取得するとともに、通信手段17を介して、隣接する各アクセスポイント1に対して、そのアクセスポイント1に接続されている各端末2の識別情報を要求し、それらのアクセスポイント1から端末2の識別情報を受信する。ステップS141の結果、初期配分手段12は、自アクセスポイント1に接続されている各端末2の識別情報、および、隣接する各アクセスポイント1に接続されている各端末2の識別情報を取得する。
次に、初期配分手段12は、処理対象に関する情報(本例では、端末2の識別情報)によって識別される処理対象群毎に、自アクセスポイント1の負荷分散手段10aでの処理負荷を取得する(ステップS142)。初期配分手段12は、処理負荷データベース11−1を用いて、処理負荷を導出すればよい。例えば、初期配分手段12は、ステップS141で取得した識別情報によって識別される端末2毎に、自アクセスポイント1との距離、あるいは、電波強度を取得し、処理負荷データベース11−1と突き合わせて、処理負荷を取得してもよい。ステップS142で初期配分手段12が処理負荷を取得する方法は、上記の方法に限定されない。
初期配分手段12は、ステップS141で、隣接するアクセスポイント1に接続されている端末2の識別情報も取得する。よって、初期配分手段12は、ステップS142において、自アクセスポイント1に接続されている端末2だけでなく、隣接するアクセスポイント1に接続されている端末2に関しても、処理負荷を求めることになる。
また、図16に示すフローチャートの動作は、各アクセスポイント1の初期配分手段12がそれぞれ行う。従って、各アクセスポイント1の初期配分手段12がステップS141,S142の動作を行うことによって、各アクセスポイント1の初期配分手段12は、それぞれ、自アクセスポイント1に接続されている端末2の処理負荷と、隣接するアクセスポイント1に接続されている端末2を自アクセスポイント1で引き受けた場合の処理負荷を導出した状態になっている。そして、1つの端末2に着目すると、その端末2が現在接続されているアクセスポイント1における処理負荷と、その端末2がそのアクセスポイント1に隣接するアクセスポイント1に接続された場合に、その隣接するアクセスポイント1で生じる処理負荷とが、それぞれ導出されていることになる。
ステップS142の後、各アクセスポイント1(各負荷分散手段10a)の初期配分手段12は、それぞれ、隣接する負荷分散手段10aの初期配分手段12との間で、ステップS142で導出した端末2毎の処理負荷を交換する。そして、各初期配分手段12は、ステップS141で取得した識別情報を順次、選択する(換言すれば、ステップS141で取得した識別情報によって識別される端末2を順次、選択する)。各初期配分手段12は、選択した端末2毎に、自アクセスポイント1(自装置の負荷分散手段10a)における処理負荷と、隣接する各アクセスポイント1(隣接する各負荷分散手段10a)における処理負荷とを比較し、処理負荷が最小となっている負荷分散手段10aで、選択中の端末2を担当すべきであると判定する(ステップS143)。
ステップS143に続いて、各アクセスポイント1(各負荷分散手段10a)の初期配分手段12はそれぞれ、各処理対象を、その処理対象を担当すべきと判定した負荷分散手段10aに配分する(ステップS144)。
本例では、初期配分手段12は、端末2の引き渡しや引き受けを行うことによって、各アクセスポイント1間での処理対象群の引き渡しや引き受けを行う。
初期配分手段12は、自アクセスポイント1に接続されている端末2に関し、自身の負荷分散手段10aで担当すべきと判定しているのであれば、その端末2に関しては、ステップS144で受け渡しを行わなくてよい。
また、初期配分手段12は、自アクセスポイント1に接続されている端末2に関し、隣接する他のアクセスポイント1の負荷分散手段10aで担当すべきと判定しているのであれば、担当すべきと判定したアクセスポイント1の負荷分散手段10aに対して、その端末2を引き渡す。
また、初期配分手段12は、隣接するアクセスポイント1に接続されている端末2に関し、自身の負荷分散手段10aで担当すべきと判定しているのであれば、その隣接するアクセスポイント1の初期配分手段12から、その端末2を引き受ける。
ステップS144において、初期配分手段12同士が、端末2を引き渡したり、引き受けたりする動作は、第1の実施形態で説明した再配分手段15による引き渡し、引き受けの動作と同様である。
初期配分手段12によるステップS141〜S144の動作が完了した後に、効用情報生成手段13、比較手段14および再配分手段15は、第1の実施形態と同様の動作を行う。この動作については、第1の実施形態と同様であり、説明を省略する。
図17は、各アクセスポイント1の初期配分手段12がステップS141〜S144の動作を完了した後の状態を示す模式図である。初期配分手段12の動作終了後では、個々の端末2は、それぞれ最も処理負荷が小さくなるアクセスポイント1(最も電波強度が強くなるアクセスポイント1、あるいは、最も距離が短いアクセスポイント1)に接続されることになる。
このように初期配分手段12の動作によって、初期配分の状態(図13に例示する状態)から、処理負荷の総和を最小限に抑えた状態(図17に例示する状態)に変更する。そして、このように、処理負荷の総和を最小限に抑えた状態から、第1の実施形態と同様の動作を開始する。従って、より効率のよい負荷分散を実現することができる。
次に、上記の各実施形態の変形例について説明する。
上記の実施形態では、負荷分散手段10の要素が全てアクセスポイント1に配置されている場合を示したが、負荷分散手段10の要素が異なる装置に配置されていてもよい。例えば、負荷分散手段10のうち、処理手段16のみをアクセスポイント1に配置し、他の要素をアクセスポイント1の外部の装置(図示せず。)に配置する構成であってもよい。そして、その外部の装置が、アクセスポイント1と情報を交換しながら、負荷分散を実現してもよい。そのような構成により、システムの自由度を向上させることができる。
また、負荷分散手段10が複数の処理手段16を担当し、各々の処理手段16に処理対象を配分する構成であってもよい。そのような構成によれば、単体の装置で複数の処理アーキテクチャを採用する場合において、処理負荷の見積もりや、各種情報の交換に伴う処理を削減することができる。
ここでは、負荷分散手段10を例に変形例を説明したが、第2の実施形態の負荷分散手段10aに関しても、同様の変形例が適用可能である。
第1の実施形態の負荷分散手段10や第2の実施形態の負荷分散手段10aは、例えば、記憶装置を備え、負荷分散プログラムに従って動作するコンピュータシステムのCPUによって実現される。この場合、CPUが、負荷分散プログラムを読み込み、そのプログラムに従って、負荷分散手段10や負荷分散手段10aとして動作すればよい。負荷分散手段10や負荷分散手段10aの一部が、負荷分散プログラムに従って動作するCPUによって実現されてもよい。コンピュータシステムは、OSや、周辺機器等のハードウェアを含んでいてもよい。
また、負荷分散プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されていてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例として、光磁気ディスク、ROM、不揮発性半導体メモリ等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等記憶装置が挙げられる。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、インターネット等のネットワーク回線や電話回線等のように、プログラムを送信可能な通信線であってもよい。すなわち、短時間の間、動的にプログラムを保持するものであってもよい。そして、プログラムを送受信するサーバ、クライアントからなるコンピュータシステム内部の不揮発性メモリを、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」としてもよい。
また、負荷分散プログラムが、負荷分散装置の全ての機能を実現してもよい。あるいは、コンピュータシステムに既に記憶されているプログラムと負荷分散プログラムの組み合わせによって、負荷分散装置の各機能が実現されてもよい。
次に本発明の主要部について説明する。図18は、本発明の負荷分散システムの主要部を示すブロック図である。本発明の負荷分散システムは、複数の負荷分散部71(例えば、負荷分散手段10,10a)を備える。負荷分散部71は、互いに接続されている状態で、処理対象の引き渡しおよび引き受けを行う。
また、個々の負荷分散部71は、処理部72と、記憶部73と、効用情報生成部74と、目標負荷決定部75と、再配分部76とを備える。
処理部72(例えば、処理手段16)は、処理対象に対する処理を行う。
記憶部73(例えば、記憶手段11)は、処理対象に付随する情報と処理負荷または処理負荷の指標値との関係を定めた処理負荷データベース、および、総負荷と処理効率との関係を定めた関数を示す効用関数情報を記憶する。
効用情報生成部74(例えば、効用情報生成手段13)は、自身の負荷分散部71に配分されている処理対象に関して、処理負荷データベースに基づいて処理負荷を求め、処理負荷の総和として総負荷を算出し、当該総負荷と効用関数情報とを用いて、処理負荷の変動に対する処理効率の変動を表す効用情報を生成する。
目標負荷決定部75(例えば、比較手段14)は、自身の負荷分散部71と接続状態となっている他の各負荷分散部71との間で効用情報を交換し、自身の負荷分散部71の効用情報と他の各負荷分散部71の効用情報とに基づいて、負荷分散後の目標負荷を決定する。
再配分部76(例えば、再配分手段15)は、自身の負荷分散部71における総負荷が目標負荷より大きい場合に、自身の負荷分散部71に配分されている処理対象の引き受け側となる他の負荷分散部71を決定し、総負荷が目標負荷よりも小さい場合に、他の負荷分散部71から処理対象を引き受ける。
そして、再配分部76は、自身の負荷分散部71と接続状態となっている他の各負荷分散部71のうち、処理対象を引き渡した場合における引き受け側でのその処理対象に関する処理負荷から、自身の負荷分散部71における処理対象に関する処理負荷を減算した値が最も小さくなる負荷分散部71を、処理対象の引き受け側の負荷分散部71として決定する。
このような構成によって、負荷の非対称性が発生し得る環境においても、処理の引き渡し元での処理負荷と、処理の引き渡し先での処理負荷とのバランスをとりつつ、負荷分散を実現できる。
また、目標負荷決定部75が、自身の負荷分散部71の効用情報と、自身の負荷分散部71と接続状態となっている他の各負荷分散部71の効用情報とが等しくなるように、負荷分散後の目標負荷を決定する構成であってもよい。
また、再配分部76が、処理対象の引き受け側となる他の負荷分散部71を決定した場合、処理負荷を他の負荷分散部71に引き渡した後の総負荷が目標負荷よりも大きいことを条件に、処理負荷を他の負荷分散部71に引き渡す構成であってもよい。
また、再配分部76が、他の負荷分散部71から処理対象を引き受けた場合、および、他の負荷分散部71に処理対象を引き渡した場合に、自身の負荷分散部71の総負荷の情報を更新する構成であってもよい。
また、個々の負荷分散部71が、自身の負荷分散部71の処理対象と、自身の負荷分散部71と接続状態となっている他の各負荷分散部71の処理対象とを特定し、特定したそれぞれの処理対象に関して、自身の負荷分散部71の処理負荷を求め、当該処理負荷の情報を他の各負荷分散部71との間で交換し、処理対象を、その処理対象に関する処理負荷が最も小さい負荷分散部71に引き渡す初期配分部(例えば、処理配分手段12)を備える構成であってもよい。
記憶部73は、自身の負荷分散部71と、処理対象の送信元あるいは送信先となる装置(例えば、端末2)との距離に基づいて作成された処理負荷データベースを記憶してもよい。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記の実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
本発明は、負荷分散システムに好適に適用される。
1:アクセスポイント(負荷分散装置)
10,10a 負荷分散手段
11 記憶手段
12 初期配分手段
13 効用情報生成手段
14 比較手段
15 再配分手段
16 処理手段
17 通信手段

Claims (9)

  1. 互いに接続されている状態で、処理対象の引き渡しおよび引き受けを行う負荷分散手段を複数備え、
    個々の負荷分散手段は、
    処理対象に対する処理を行う処理手段と、
    処理対象に付随する情報と処理負荷または処理負荷の指標値との関係を定めた処理負荷データベース、および、総負荷と処理効率との関係を定めた関数を示す効用関数情報を記憶する記憶手段と、
    自身の負荷分散手段に配分されている処理対象に関して、前記処理負荷データベースに基づいて処理負荷を求め、前記処理負荷の総和として総負荷を算出し、当該総負荷と前記効用関数情報とを用いて、処理負荷の変動に対する処理効率の変動を表す効用情報を生成する効用情報生成手段と、
    自身の負荷分散手段と接続状態となっている他の各負荷分散手段との間で効用情報を交換し、自身の負荷分散手段の効用情報と前記他の各負荷分散手段の効用情報とに基づいて、負荷分散後の目標負荷を決定する目標負荷決定手段と、
    自身の負荷分散手段における総負荷が目標負荷より大きい場合に、自身の負荷分散手段に配分されている処理対象の引き受け側となる他の負荷分散手段を決定し、前記総負荷が目標負荷よりも小さい場合に、他の負荷分散手段から処理対象を引き受ける再配分手段とを備え、
    前記再配分手段は、自身の負荷分散手段と接続状態となっている他の各負荷分散手段のうち、処理対象を引き渡した場合における引き受け側でのその処理対象に関する処理負荷から、自身の負荷分散手段における前記処理対象に関する処理負荷を減算した値が最も小さくなる負荷分散手段を、前記処理対象の引き受け側の負荷分散手段として決定する
    ことを特徴とする負荷分散システム。
  2. 目標負荷決定手段は、
    自身の負荷分散手段の効用情報と、自身の負荷分散手段と接続状態となっている他の各負荷分散手段の効用情報とが等しくなるように、負荷分散後の目標負荷を決定する
    請求項1に記載の負荷分散システム。
  3. 再配分手段は、
    処理対象の引き受け側となる他の負荷分散手段を決定した場合、前記処理負荷を前記他の負荷分散手段に引き渡した後の総負荷が目標負荷よりも大きいことを条件に、前記処理負荷を前記他の負荷分散手段に引き渡す
    請求項1または請求項2に記載の負荷分散システム。
  4. 再配分手段は、
    他の負荷分散手段から処理対象を引き受けた場合、および、他の負荷分散手段に処理対象を引き渡した場合に、自身の負荷分散手段の総負荷の情報を更新する
    請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の負荷分散システム。
  5. 個々の負荷分散手段は、
    自身の負荷分散手段の処理対象と、自身の負荷分散手段と接続状態となっている他の各負荷分散手段の処理対象とを特定し、特定したそれぞれの処理対象に関して、自身の負荷分散手段の処理負荷を求め、当該処理負荷の情報を前記他の各負荷分散手段との間で交換し、処理対象を、その処理対象に関する処理負荷が最も小さい負荷分散手段に引き渡す初期配分手段を備える
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の負荷分散システム。
  6. 記憶手段は、
    自身の負荷分散手段と、処理対象の送信元あるいは送信先となる装置との距離に基づいて作成された処理負荷データベースを記憶する
    請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の負荷分散システム。
  7. 互いに接続されている他の負荷分散装置との間で処理対象の引き渡しおよび引き受けを行う負荷分散装置であって、
    処理対象に対する処理を行う処理手段と、
    処理対象に付随する情報と処理負荷または処理負荷の指標値との関係を定めた処理負荷データベース、および、総負荷と処理効率との関係を定めた関数を示す効用関数情報を記憶する記憶手段と、
    自身の負荷分散装置に配分されている処理対象に関して、前記処理負荷データベースに基づいて処理負荷を求め、前記処理負荷の総和として総負荷を算出し、当該総負荷と前記効用関数情報とを用いて、処理負荷の変動に対する処理効率の変動を表す効用情報を生成する効用情報生成手段と、
    自身の負荷分散装置と接続状態となっている他の各負荷分散装置との間で効用情報を交換し、自身の負荷分散装置の効用情報と前記他の各負荷分散装置の効用情報とに基づいて、負荷分散後の目標負荷を決定する目標負荷決定手段と、
    自身の負荷分散装置における総負荷が目標負荷より大きい場合に、自身の負荷分散装置に配分されている処理対象の引き受け側となる他の負荷分散装置を決定し、前記総負荷が目標負荷よりも小さい場合に、他の負荷分散装置から処理対象を引き受ける再配分手段とを備え、
    前記再配分手段は、自身の負荷分散装置と接続状態となっている他の各負荷分散装置のうち、処理対象を引き渡した場合における引き受け側でのその処理対象に関する処理負荷から、自身の負荷分散装置における前記処理対象に関する処理負荷を減算した値が最も小さくなる負荷分散装置を、前記処理対象の引き受け側の負荷分散装置として決定する
    ことを特徴とする負荷分散装置。
  8. 互いに接続されている状態で、処理対象の引き渡しおよび引き受けを行う負荷分散手段を複数備える負荷分散システムに適用される負荷分散方法であって、
    個々の負荷分散手段が、
    処理対象に対する処理を行い、
    処理対象に付随する情報と処理負荷または処理負荷の指標値との関係を定めた処理負荷データベース、および、総負荷と処理効率との関係を定めた関数を示す効用関数情報を記憶し、
    自身の負荷分散手段に配分されている処理対象に関して、前記処理負荷データベースに基づいて処理負荷を求め、前記処理負荷の総和として総負荷を算出し、当該総負荷と前記効用関数情報とを用いて、処理負荷の変動に対する処理効率の変動を表す効用情報を生成し、
    自身の負荷分散手段と接続状態となっている他の各負荷分散手段との間で効用情報を交換し、自身の負荷分散手段の効用情報と前記他の各負荷分散手段の効用情報とに基づいて、負荷分散後の目標負荷を決定し、
    自身の負荷分散手段における総負荷が目標負荷より大きい場合に、自身の負荷分散手段に配分されている処理対象の引き受け側となる他の負荷分散手段を決定し、前記総負荷が目標負荷よりも小さい場合に、他の負荷分散手段から処理対象を引き受け、
    引き受け側となる他の負荷分散手段を決定する際に、自身の負荷分散手段と接続状態となっている他の各負荷分散手段のうち、処理対象を引き渡した場合における引き受け側でのその処理対象に関する処理負荷から、自身の負荷分散手段における前記処理対象に関する処理負荷を減算した値が最も小さくなる負荷分散手段を、前記処理対象の引き受け側の負荷分散手段として決定する
    ことを特徴とする負荷分散方法。
  9. 互いに接続されている他の負荷分散装置との間で処理対象の引き渡しおよび引き受けを行う負荷分散装置として用いられ、処理対象に付随する情報と処理負荷または処理負荷の指標値との関係を定めた処理負荷データベース、および、総負荷と処理効率との関係を定めた関数を示す効用関数情報を記憶する記憶手段を備えたコンピュータに搭載される負荷分散プログラムであって、
    前記コンピュータに、
    処理対象に対する処理、
    自身のコンピュータに配分されている処理対象に関して、前記処理負荷データベースに基づいて処理負荷を求め、前記処理負荷の総和として総負荷を算出し、当該総負荷と前記効用関数情報とを用いて、処理負荷の変動に対する処理効率の変動を表す効用情報を生成する効用情報生成処理、
    自身のコンピュータと接続状態となっている他の各負荷分散装置との間で効用情報を交換し、自身のコンピュータの効用情報と前記他の各負荷分散装置の効用情報とに基づいて、負荷分散後の目標負荷を決定する目標負荷決定処理、および、
    自身のコンピュータにおける総負荷が目標負荷より大きい場合に、自身のコンピュータに配分されている処理対象の引き受け側となる他の負荷分散装置を決定し、前記総負荷が目標負荷よりも小さい場合に、他の負荷分散装置から処理対象を引き受ける再配分処理を実行させ、
    再配分処理で、自身のコンピュータと接続状態となっている他の各負荷分散装置のうち、処理対象を引き渡した場合における引き受け側でのその処理対象に関する処理負荷から、自身のコンピュータにおける前記処理対象に関する処理負荷を減算した値が最も小さくなる負荷分散装置を、前記処理対象の引き受け側の負荷分散装置として決定させる
    ことを特徴とする負荷分散プログラム。
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