JP2017135641A - 無線通信装置、方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】DL−MU−MIMOに必要な処理の負荷が小さい無線通信装置、方法及びプログラムを提供すること。
【解決手段】実施形態によれば、無線通信装置は、無線ネットワークに接続される無線通信手段と、無線通信手段を制御する制御手段と、を具備する。制御部は、無線ネットワークの通信に関する特性情報を無線通信手段に通知し、無線通信手段は、特性情報に基づいて複数の信号を無線ネットワークへ同時に送信する。
【選択図】図1
【解決手段】実施形態によれば、無線通信装置は、無線ネットワークに接続される無線通信手段と、無線通信手段を制御する制御手段と、を具備する。制御部は、無線ネットワークの通信に関する特性情報を無線通信手段に通知し、無線通信手段は、特性情報に基づいて複数の信号を無線ネットワークへ同時に送信する。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、複数の情報を複数の通信相手に同時に送信する無線通信装置、方法及びプログラムに関する。
無線ネットワークを介して複数の情報を複数の通信相手に同時に送信する技術として、マルチユーザMIMO(Multi User- Multi Input Multi Output)がある。この技術を基地局から端末への無線通信に適用したものはダウンリンクマルチユーザMIMO(DL−MU−MIMO)と呼ばれ、IEEE 802.11acなどの無線LANの規格に採用されている。
DL−MU−MIMOを用いて送信を行う基地局は、送信相手との電波状況などを考慮しながら同時に送信する複数の情報を決定し、複数の情報に符号化などの処理を行ったうえで複数の情報を電波として送信する処理を繰り返す。
無線で情報を送信する場合、基地局と端末との間の電波環境により送信する情報の符号長が異なる。その結果、送信する情報の符号長と空間の占有時間とが一致しないため、システムスループットを最大化するためには、各送信処理で適切な符号長の情報を選択することが重要である。
システムスループットを高めるため、占有時間が異なる複数の情報を送信する場合、同一端末に向けて送信される複数の情報を集約したフレームを生成して、複数の端末の占有時間を揃えた後、複数の端末に向けて送信する技術がある。
DL−MU−MIMOにおいては、多数の情報の中から複数の情報を選び、その情報を複数の端末に同時に送信するため、無線通信装置に接続される多数の端末を、一例として、それぞれが任意の複数の端末からなるいくつかの端末グループに分割し(グループ分割処理、グルーピング処理とも称する)、グループ間の順番を決める(どのグループに先ず送信し、次にどのグループに送信するか等であり、スケジューリング処理とも称する)ことが必要であるが、これらの処理は複雑であり消費エネルギーが大きいという問題がある。なお、グルーピング処理とスケジューリング処理の順番は逆でもよい。
本発明の目的は、DL−MU−MIMOに必要な処理の負荷が小さい無線通信装置、方法及びプログラムを提供することである。
実施形態によれば、無線通信装置は、無線ネットワークに接続される無線通信手段と、無線通信手段を制御する制御手段と、を具備する。制御部は、無線ネットワークの通信に関する特性情報を無線通信手段に通知し、無線通信手段は、特性情報に基づいて複数の信号を無線ネットワークへ同時に送信する。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明では、無線ネットワークを介して複数の情報を複数の通信相手に同時に送信する技術として、DL−MU−MIMOを説明するが、これに限らず、直交周波数分割多元接続OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)でもよい。また、DL−MU−MIMOを実行する無線通信方式としてはIEEE 802.11として規定される、いわゆる無線LANを対象として説明するが、本発明が適用される通信方式はそれに限定されない。
第1実施形態
図1は第1実施形態の無線通信装置10の一例を示すブロック図である。無線通信装置10は、無線LANにおける無線基地局に対応し、アクセスポイントとも称される。無線通信装置10は、無線LAN(を構成する無線LAN端末(端末とも称する)61〜6n)と有線LAN8との間の通信を中継する機能を具備する。
図1は第1実施形態の無線通信装置10の一例を示すブロック図である。無線通信装置10は、無線LANにおける無線基地局に対応し、アクセスポイントとも称される。無線通信装置10は、無線LAN(を構成する無線LAN端末(端末とも称する)61〜6n)と有線LAN8との間の通信を中継する機能を具備する。
無線通信装置10は、内部バスに接続された主制御部12、有線I/F14、メモリ16、無線I/F20を含む。主制御部12は、無線通信装置10全体を制御するものであり、ハードウェアにより実現されてもよいし、OSや特定の機能を実現するアプリケーションプログラムを実行するCPUにより実現されてもよい。主制御部12は、OSやアプリケーションプログラムを格納するための不揮発性のメモリ、例えばNAND型フラッシュメモリ等を含む。メモリ16は主制御部12が実行するソフトウェアが利用するデータや、無線通信装置10が端末61〜6nへ転送するデータを一時的に保存する際に使用される。メモリ16の一例は、SDRAMのような揮発性の半導体メモリがある。有線I/F14は無線通信装置10を有線LAN8に接続するインタフェースである。無線I/F20は無線通信装置10を端末61〜6nからなる無線LANに接続するインタフェースである。端末61〜6nはスマートフォン、タブレット、ノートブック型パーソナルコンピュータ等の携帯端末である。
無線I/F20は、無線I/F内部バスに接続された通信制御部22、無線通信部24、メモリ26を含む。通信制御部22、無線通信部24、メモリ26は、無線LANチップとも称される1チップ集積回路で構成されてもよい。通信制御部22は、主制御部12からの通信要求、送信指示を受け付けたり、無線I/F20の動作を制御したりする。通信制御部22も、主制御部12と同様に、ハードウェアにより実現されてもよいし、OSや特定の機能を実現するアプリケーションプログラムを実行するCPUにより実現されてもよい。メモリ26は、無線I/F20が送信する、もしくは受信するデータを一時的に保存するバッファである。メモリ26の一例は、SRAMやSDRAMなどの揮発性のメモリである。無線通信部24は、通信制御部22から送信が指示されたデータをメモリ26から読み出して電波として送信できる信号に変換して送信する処理や、電波として受信した信号からデータを取り出して通信制御部22が参照できる状態にしたうえでメモリ26に保存する処理等を行う。無線通信部24は、DL−MU−MIMOに対応するため、多重数mに等しい数のアンテナ301〜30mに接続される。無線通信部24は既知の信号を端末61〜6nに送信し、各端末61〜6nが無線の伝搬環境を推定し、無線通信部24に推定結果をフィードバックする。無線通信部24は、端末61〜6nからフィードバックされた無線の伝搬環境の推定結果に基づいて送信ビームを形成し、空間分割多元接続伝送を行う。この送信ビームフォーミングにより、空間リソースの活用が可能である。
無線I/F20を1チップとする可能性を説明したが、図1の各部を1チップとしても良いし、無線I/F20を別個の部品から構成しても良い。別個の部品から構成する場合でも、主制御部12と通信制御部22とを一体とし、メモリ16、26を一体としてもよい。
図2、図3を参照して、無線通信装置10の動作例を説明する。図2は、有線LAN8からフレームを受信して無線LANへ転送する無線通信装置10の主制御部12の動作に関するシーケンス図、図3は無線I/F20の送信動作に関するシーケンス図である。図2の動作は図3の動作を開始するトリガのひとつであり、図3の動作は図2とは独立に実行できる。図3の動作を開始するトリガは図2に限らず、無線通信装置10のアプリケーションプログラムによって図3の送信動作が開始してもよい。無線通信装置は受信動作も実行するが、DL−MU−MIMOに関する実施形態との関連が少ないため、受信動作の説明は省略する。
図2に示すように、実施形態の送信は、有線I/F14が有線LAN8から無線LAN端末6へ転送するデータ(以下、フレームとも称する)を受信すると開始する。有線I/F14は、受信したフレームをメモリ16に格納する。その後、有線I/F14は主制御部12に対してフレームを受信したことを通知する。主制御部12は、メモリ16内のフレームに対して、転送に必要な種々の処理(転送可否の判断、転送テーブルの検索、転送に使う出力I/Fの決定、有線と無線の間のフレームフォーマットの変換等)と、特性情報の更新処理を実施する。転送可否はフレームのヘッダの情報に基づいて行うことができる。無線方式が同じでも周波数が異なると異なる出力I/Fと呼ばれる。特性情報の詳細は後述するが、特性情報とは、端末6が無線通信装置10を介して行う通信を定量的に表現した情報である。無線I/Fが特性情報に基づいて、複数の端末6への無線通信の効率を改善することができる。特性情報は主制御部12のメモリ、あるいはメモリ16に格納される。
その後、主制御部12は、無線I/F20に対して送信指示を出し、無線を用いたデータ送信を行う。
主制御部12から無線I/F20に出力された送信指示(図2参照)は、図3に示すように、無線I/F20の通信制御部22により解釈される。通信制御部22は、指示内容を解釈し、無線通信装置10のメモリ16から送信対象となるフレームを、無線I/F20の内部バッファであるメモリ26にコピーする。なお、コピーに限らず、主制御部12がメモリ26にフレームを直接書き込む等の他の方法を用いても良い。
DL−MU−MIMOでは、アクセスポイントからデータを同時に送信可能な複数の端末が1グループとして決定されている。グループは複数存在する場合がある。グループの決定方法は、メモリ26内に実装されているキューに各端末宛のフレームが最大サイズで絶え間なく供給される(この場合、スループットが高い)よう、特性情報に基づいて決定される。グループ分けは周期的に行われる。送信対象となるフレームがメモリ26内のキューに格納されると、通信制御部22は同時送信の宛先であるグループを構成する端末群を変更(再構成とも称する)する必要があるかどうかを判断する。
グループを決定した後、電波状況が変化した場合や、グループに含まれる端末が通信圏外に移動した場合など、グループを再構成する必要があると判断された場合には、通信制御部22はグループの再構成処理を行い、新しいグループの情報を各端末61〜6nに送信するために、無線通信部24にグループ情報(どの端末がどのグループに属するか)の送信指示を送る。再構成が不要と判断された場合には、そのまま処理が継続される。
続いて、通信制御部22は実際に送信すべきグループの順番を決めるスケジューリングを行う。スケジューリングにおいては、通信制御部22は、要求されたQoSを維持しながら可能な限りシステムスループットを高めるようにグループの送信順番を決定する。送信順番の決定後、通信制御部22は、メモリ26内のキュー内のフレームに対して送信のための前処理(符号処理や多重化等)を行う。無線通信部24は、前処理を終えたフレーム群を適切なタイミングでメモリ26内のキューから読み出し、無線通信部24を介して電波として送信する。
図2に示す主制御部12による特性情報更新について説明する。転送処理と送信指示の間に記載されている特性情報更新は、本実施形態に特徴的な処理の1つである。特性情報更新処理では転送するフレームを事前に定められた分類基準に基づき分類し、その分類ごとにそのフレームの無線通信についての特性情報を把握する。特性情報とは、前述したように通信を定量的に表現した指標であり、無線通信の効率の改善に寄与するものである。特性情報は、例えば、スループット、フレーム間隔、平均フレーム長、平均バースト長、スループットのジッタ、フレーム間隔のジッタのいずれか、あるいは、いずれか2つ以上の組み合わせで定義される。分類基準や特性情報は、メモリ16に格納される。
分類基準が宛先MACアドレスの場合、同一の宛先MACアドレスに対するフレーム群のスループットやフレーム間隔が特性情報となる。スループットは単位時間に転送したフレームの数や合計サイズを宛先MACアドレス毎に数えることにより算出される。フレーム間隔はフレームを受信した時刻を逐次記憶したうえで、直前の受信時刻との差を求めることで算出される。スループットとフレーム間隔は特性情報の一例であり、他の特性情報を用いても良い。
宛先MACアドレス以外の分類基準として、例えば、送信元MACアドレス、宛先IPアドレス、送信元IPアドレス、宛先ポート番号、送信元ポート番号、通信プロトコル等がある。個々の基準の組み合わせを分類基準とすることも可能である。さらに、上位層のデータ部に現れる特定の情報などの上位層の情報を分類基準として使うことも可能である。例えばHTTPのような通信プロトコルであれば、要求する情報の種別(テキスト、画像、動画など)を分類基準とすることもできる。また、特性情報は適切な粒度になるよう離散的な値に変換した上で管理するようにしても良い。
1フレームの転送処理ごとに特性情報を動的に把握するのではなく、メモリ16に事前に格納されている事前特性情報と対象フレームの分類基準に相当する部分とを比較し、一致する事前特性情報を特性情報として利用するように実装しても良い。その際、事前特性情報を先に述べた方法で動的に把握した特性情報を用いて修正してもよい。メモリ16に格納される事前特性情報は、特性情報の対象となる通信とは別の通信を通じて何らかの形で追加・削除・更新されても良い。これは、例えば中央集権的にネットワークを制御する装置が存在し、その装置が無線通信装置10の制御を行うような場合に適用できる。言い換えれば、制御プレーンとデータプレーンが分離されたネットワークアーキテクチャに適用可能である。
図4(a)は分類基準、図4(b)は特性情報、図4(c)は事前特性情報の例を示す。なお、図4では表の形で各情報を記載しているが、実際には種々の実装形式で実現してよい。
図4(a)の分類基準の例では、2つのエントリが記載されている。分類基準No.1の1つめのエントリは“MAC1”で特定されるMACアドレスを持つ端末宛の送信元ポート番号が“80”であるTCP通信を特定する分類基準である。2つ目のエントリは“MAC2”で特定されるMACアドレスを持つ端末宛の送信元ポートが“PORT1”で宛先ポートが“PORT2”であるUDP通信を特定する分類基準である。図4(a)に示すように、分類基準は、かならずしもすべてのパラメータを使用する必要は無い。図4(a)では未使用のパラメータは「−」を記載している。
図4(b)は検出した特性情報を管理している。分類基準No.の列は図4(a)の分類基準No.と同じである。例えば、特性情報の1つ目のエントリは、図4(a)に記載した分類基準No.1にマッチした特性情報であることを示している。収集していな情報については、図4(a)と同様に「−」を記載している。
図4(c)は事前特性情報の例であり、左側の列部分に分類基準を、その右側の列部分に分類基準に一致した通信の特性情報を記載している。
図2、図3に示した本実施形態のシーケンス図における主制御部12から無線I/F20へ送信される送信指示について説明する。一般的に、送信指示は、大きく分けて、送信を指示する命令情報と送信すべきフレームデータの2つの情報を含む。本実施形態の送信指示は、これらの情報に加えて特性情報を含む。
特性情報を送信指示に追加する方法は2つある。第1の方法は送信指示に特性情報を直接追加する方法であり、送信指示のメッセージにフィールドを追加することで実現できる。第2の方法は何らかのセッション単位で特性情報を通知する方法である。事前に定めた条件が満たされたと主制御部12が判断した場合に、主制御部12は、無線I/F20との間でセッション情報を交換して特性情報を通知する。条件の例は、図4(a)に示した分類基準、図4(b)に示した特性情報に一致するエントリがメモリ16に存在しない場合等がある。主制御部12から無線I/F20へセッションを特定する情報として先に述べた分類基準を通知し、無線I/F20から主制御部12へセッションIDなどの形のセッションの特定が容易な識別子が返される。主制御部12は通知された識別子を送信指示に追加して送信を指示する。図5(b)に示すように、メモリ16ではセッションIDを伴う形で特性情報が管理される。図5(a)は図4(a)と同じである。
第2の方法で特性情報を通知した場合、セッションが維持されている状況で対応する特性情報を適宜更新しても良い。この場合、主制御部12はセッションIDと新たな特性情報とを無線I/F20に通知すればよい。また、無線I/F20に通知されたセッションは所定の条件が成立した際に無効にされる。具体的には、セッションIDを発行してから所定の時間が経過した時、最後の送信指示が行われた後に所定の時間経過した時、主制御部12から特性情報の削除が明示的に指示された時、等に無効にされる。
図3に示す通信制御部22によるグループ再構成処理(最初のグループ化であるグループ構成処理も含む)について説明する。通信制御部22は、各端末との間の無線通信の状況を踏まえ、特性情報に基づいて特性が類似する端末同士を同時送信の宛先端末群とし、それらをMIMOのグループと対応づける。
特性が類似することは、比較している各通信に属する複数のフレームが近いタイミングで、あるいは同様のQoS要件下で送信される可能性が高いと判断されること、もしくは複数のフレームが所定の情報を送信する際の占有時間(電波を送信する時間)が近いと判断されること等を含む。例えば、特性情報がスループットであった場合には、スループットが所定の範囲内に収まっている端末には、同じようなタイミングでフレームが送信される可能性が高い。
無線環境を考慮すると、スループットの類似性判断の基準が変化することがある。例えば、第1端末のスループットが第2端末のスループットの2倍であっても、第1端末のリンク速度が第2端末のリンク速度の2倍であれば、両端末にフレームを送信するために必要となる時間は同じである。よって、両端末は同じグループにして、両端末宛のフレームを同時に送信することができる。
グループ構成・再構成処理は、より詳細には以下の手順となる。初めに、電波状況の類似性に基づいてグループ候補を作る。その後、通知された特性情報を参照しながら候補を絞り込む。グループ候補は電波状況を表す特徴的なパラメータ、例えばリンク速度、によっていくつかに分類し、その分類の中で効率的に送信できるグループを決定していく。現在確認中の分類の中で全てのグループ候補を確認したら、次の分類に移って同様の処理を行う。なお、最終的にどのグループにも属さない端末が残る可能性がある。その場合、電波状況に基づく分類の基準を緩やか、例えば、より広い範囲のリンク速度を同じグループとして認める、にして、残った端末に関する処理を行う。それでもグループにまとめられない場合には、その端末はDL−MU−MIMOを利用することなく送信する。このように処理することでグループ構成処理が行われる。
先に述べた通り、特性情報の通知はフレームの送信指示毎に行われる場合もあるし、セッションを単位として行われる場合もある。しかし、グループ構成・再構成処理は所定の時間間隔もしくは所定量のフレームの送信毎に行う。その際、はじめに再構成の要否を判断し、再構成が必要と判断された場合に行うとする。
図6にグループ構成・再構成処理の一例を示す。この例は、実施形態をDL−MU−MIMOにおける空間多重化に適用した場合の例である。図6(a)に示すように、4ストリームの多重化に対応するアクセスポイントとして動作する無線通信装置10に対して7台の端末61〜67が接続されている。特性情報はスループットであるとする。各端末のスループットは図中の四角内に示す。全ての端末61〜67がDL−MU−MIMOに対応していると仮定し、各端末は1ストリームの通信を行うと仮定する。無線通信装置10と各端末61〜67は本実施形態の手順により図6(a)に示すようにグループ分けされている。すなわち、端末61〜64がグループ1に、端末65〜67がグループ2に属するようにグループ構成されている。
この状態で新しい端末68が無線通信装置10に追加的に接続された場合を考える。端末68が無線通信装置10とのアソシエーションを完了すると通信を開始する。この通信を通じて無線通信装置10は端末68の無線通信の特性情報を把握する。その結果、無線通信装置10はグループの再構成が必要になったと判断する。
無線通信装置10は、端末68を含む各端末の通信環境に関する情報と特性情報とを参照し、DL−MU−MIMOを実現するための電波状況(空間的に離れているかどうか、ストリーム数が適切か、など)を確認し、かつ特性情報が類似する端末同士を同一グループとしてまとめていく。新しいグループが決まると、無線通信装置10は各端末に対してグループの情報を通知する。
図6(b)の例では、無線通信装置10との距離がおおむね等しい端末(電波状況が類似すると判断できる端末)が5台(端末61〜64、68)になるため、初めにこれらを要素とするグループ候補が生成される。無線通信装置10は4ストリームの多重化に対応すると仮定しているので、1つのグループは最大4台の端末で構成されなければならない。すなわち、5台の中から4台が選択される。この段階で生成した組み合わせが一意であれば、特性情報を確認することなく一意に特定できた組み合わせが採用できる。ただし、図6(b)の例では、5通りの組み合わせが候補となるため、各々について特性情報に基づく優先度がつけられる。5通りの中では端末62〜64、68の組み合わせが最も特性情報の類似度が高い(スループットが1Mbpsと等しい)ため優先度が最高であり、図6(b)に示すように、この組み合わせがグループ1として採用される。
続いて、電波状況が類似する端末65〜67に対応する分類についてグループの候補が確認される。グループの候補は3台からなるので、そのまま1つのグループにすることもできる。しかし、特性情報(スループットが1Mbpsと等しい)を考慮して、端末65、67でグループ2が作られる。
2つの電波状況に対応する分類にてグループを構成した結果、端末61と端末66がいずれのグループにも属さない未処理の端末として残る。この時、無線通信装置10は電波状況を分類していた条件を緩和し、グループの構成を継続する。すなわち、端末61と端末66が同一無線環境として扱われ、グループの候補にされる。その後、端末61と端末66の特性情報が比較され、同一グループとしての類似性を有するかどうかが判断される。端末66に向けて2Mbpsで通信するのと同時に、端末61に向けて通信を行えるかどうかが判断される。仮に端末66のリンク速度が端末61の1/2であると仮定すると、端末61が得られるスループットはリンク速度の差から生じる4Mbpsである。これは端末61の特性情報を満たす。よって、端末61、66が同じグループとされ、端末61、66で構成されるグループ3が生成される。
端末61、66をグループ3とした結果として両端末に送信されるフレームは図7のように構成される。例えば、端末61へ送信されるフレーム数は端末66へ送信されるフレーム数の2倍である。そのため、端末61の受信処理のバースト性が高くなる。受信処理のバースト性を低く保ちたい場合、フレーム間隔も特性情報に含めることで対応できる。最後に残った端末65と端末67について確認を行い、図6(b)に示すように、端末65、67によりグループ2が生成される。
以上の説明に基づく概念を図8、図9のフローチャートを参照して説明する。図8は、無線通信装置10の通信制御部22の処理の流れの一例である。電源がオンされると、通信制御部22は、ブロック102で、電波状況の変化を確認し、ブロック104で、電波状況が変化しているか否かを判定する。変化していない場合、処理は終了し、変化している場合、通信制御部22は、ブロック106で、電波状況が類似する複数の端末を組み合わせ、いくつかのグループ候補を生成する。
通信制御部22は、ブロック108で、複数のグループ候補を電波状況を示す特徴的なパラメータ(例えば、リンク速度)によりいくつかの分類に分け、ブロック110で、ある分類の候補の中で効率的な無線通信が実現できる候補を決定する(端末の組み合わせを構築する)。ブロック110の詳細を図9に示す。
通信制御部22は、ブロック112で、未処理の分類があるか否かを判定し、未処理の分類がある場合、処理はブロック108、110に戻り、次の分類の候補を決定する。全ての分類についての処理が完了すると、通信制御部22は、ブロック114で、どのグループに所属しない未処理の端末があるか否かを判定し、未処理の端末がない場合、処理は終了し、未処理の端末がある場合、通信制御部22は、ブロック116で、分類条件が変更可能か否かを判定する。分類条件の変更とは、より多くの端末がいずれかのグループに属するように分類条件を緩やかにすることであり、変更が可能でない場合、処理は終了する。変更が可能な場合、通信制御部22は、ブロック118で、分類条件を変更して、ブロック106からの処理を再び実行する。
図9を参照して、端末の組み合わせ処理(ブロック110)を説明する。ブロック132で、通信制御部22は、候補となるグループに含まれる端末を未処理端末リストに追加する。ブロック134で、通信制御部22は、あるグループについて、特性情報を確認し、ブロック136で、特性情報が所定の条件を満たすか否かを確認する。満たす場合、ブロック142で、通信制御部22は、そのグループを「送信可」とマークし、満たさない場合、ブロック138で、通信制御部22は、そのグループを「確認済み」とマークし、処理をブロック152に進める。
ブロック142の次に、ブロック144で、通信制御部22は、グループ内の端末の特性情報の類似度に基づいて、そのグループに優先度を付与する。ブロック148で、通信制御部22は、その対象グループに含まれる端末を未処理端末リストから削除する。
通信制御部22は、ブロック152で、未確認の次のグループを探し、ブロック154で、未確認のグループがあるか否かを判定する。未確認のグループがある場合、ブロック134の処理に戻り、有る場合、ブロック156で、通信制御部22は、「送信可」とマークされたグループのうち、端末が重複せず、優先度が高いものからグループとして決定する。
第1実施形態の変形例
主制御部12から無線I/F20に通知した特性情報が、無線通信装置10と端末6との間の無線通信路の特性から大きく異なる場合が生じうる。例えば、特性情報としてスループットを用いる場合、通知されたスループットが1Mbpsであるのに対して無線通信路のリンク速度が100Mbps以上である状況が考えられる。このような場合、グルーピング処理、再構成処理およびスケジューリング処理の過程でMU−MIMOの割り当てストリーム数を削減しても良い。同様に、端末がサポート可能であれば割り当てストリーム数を増やしても良い。
主制御部12から無線I/F20に通知した特性情報が、無線通信装置10と端末6との間の無線通信路の特性から大きく異なる場合が生じうる。例えば、特性情報としてスループットを用いる場合、通知されたスループットが1Mbpsであるのに対して無線通信路のリンク速度が100Mbps以上である状況が考えられる。このような場合、グルーピング処理、再構成処理およびスケジューリング処理の過程でMU−MIMOの割り当てストリーム数を削減しても良い。同様に、端末がサポート可能であれば割り当てストリーム数を増やしても良い。
実施形態として、特性情報を用いたグループ分けをDL−MU−MIMOのグループ分けに適用する場合が説明された。しかし、実施形態は、DL−MU−MIMOに限定されず、複数の端末に同時に通信をする可能性がある他の多重化方式にも適用できる。具体的には、OFDMAにおけるキャリアを共有する端末のグループ割り当てにも実施形態を適用できる。OFDMAにおいても、上記の変形例と同様に、特性情報に応じてサブキャリアの本数を変更できる。
なお、MU−MIMOとOFDMAを同時に用いる場合には、それぞれのグループ決定について実施形態がそれぞれ適用可能である。
第1実施形態のまとめ
上述したように、第1施形態によれば、送信先の端末が行う通信の特性情報を主制御部12から無線I/F20に通知し、無線I/F20はその特性情報に基づいて同時送信宛先となる端末のグループを構成する。これにより、通信効率を改善するように同時にフレームを送信するグループを適切に構成できるとともに、グルーピング処理に関する無線I/F20の処理負荷を低減できる。また、同時に送信する可能性が高い端末同士をグループ化することができるので、送信フレームが不足する状況を抑制できるため、システムスループットの向上が期待できる。
上述したように、第1施形態によれば、送信先の端末が行う通信の特性情報を主制御部12から無線I/F20に通知し、無線I/F20はその特性情報に基づいて同時送信宛先となる端末のグループを構成する。これにより、通信効率を改善するように同時にフレームを送信するグループを適切に構成できるとともに、グルーピング処理に関する無線I/F20の処理負荷を低減できる。また、同時に送信する可能性が高い端末同士をグループ化することができるので、送信フレームが不足する状況を抑制できるため、システムスループットの向上が期待できる。
以下、他の実施形態を説明する。以下の説明において、第1実施形態と同じ部分は同じ参照数字を付してその詳細な省略する。
第2実施形態
第2実施形態の無線通信装置10Aの一例のブロック図を図10に示す。図1に示した第1実施形態の無線通信装置10との違いは、大容量のストレージ18を具備する点である。ストレージ18はSSDやHDDなどで構成され、メモリ16よりも大きな容量のデータを保存できる。
第2実施形態の無線通信装置10Aの一例のブロック図を図10に示す。図1に示した第1実施形態の無線通信装置10との違いは、大容量のストレージ18を具備する点である。ストレージ18はSSDやHDDなどで構成され、メモリ16よりも大きな容量のデータを保存できる。
第2実施形態における無線通信装置10Aは端末6へ提供するデータをストレージ18に格納することができ、端末6からのデータ送信要求に応じてストレージ18から読み出してユーザに送信することができる。なお、格納しているデータはオリジナルのデータであってもよいし、有線LAN8から受信したデータ(複製データ)であっても良い。端末6からのデータ送信要求は、無線通信装置10Aの主制御部12によって直接受信しても良いし、他のサーバに向かう通信を主制御部12が横取りすることによって強制的に受信しても良い。後者の場合、無線通信装置10Aはいわゆるインターセプト型プロキシとして動作することになる。
第2実施形態の無線通信装置10Aにおける基本的な動作は、第1実施形態の無線通信装置10と同じである。ただし、異なる部分が2つある。1つ目は、主制御部12が無線I/F20へ通知する特性情報に、送信するデータのソース(起源)を含めることができることである。具体的には、図2、図3の送信指示が、ストレージ18に蓄積されたデータを送信するフレームの送信指示(ソースとしてローカルを通知する)であるか、有線LAN8上の通信相手から送信されたフレームの送信指示(ソースとしてネットワークを通知する)であるかを識別することができることである。2つ目は、当該通知に基づく無線I/F20の処理である。グループ分けを行う際の基本的な判断基準は第1実施形態と同じであり、通知された特性が類似するもの同士が同一のグループとなる。本実施形態においては、類似性を考慮する際に送信するデータのソースも加味される点が異なる。
一般に、ネットワークを介して情報を送受信する際のスループットやフレーム受信間隔は、様々な要因により変動する。そのため、無線通信装置10Aはメモリ26内のキューに送信データをバッファすることでこれらの変動を吸収する。これは無線LANアクセスポイントでも同様であるが、DL−MU−MIMOやOFDMAなど複数の端末に対して同時に送信を行う実施形態の場合には、その変動が送信処理の動作やシステムスループットに影響を与える。
第1実施形態で述べたように、DL−MU−MIMOを利用する際は、事前に同時送信グループを決定する必要がある。しかし、ネットワークの変動により送信対象となるフレームが無線通信装置10Aに到達していない状況が発生しうる。その結果、別のグループに対する送信を優先したり、キューにフレームが到着するのを待機したりするなどの悪影響が出る可能性がある。これはOFDMAで多重化する場合にも同様である。
これに対して、第2実施形態によれば、無線通信装置10Aの内部にあるストレージ18からデータを送信する場合、送信対象となるフレームが無線通信装置に到達していない状況が生じ得ないので、情報が送信できる状態になるまで待機することがなく、通信に対する悪影響が出る可能性が非常に少ない。すなわち、内部ストレージ18からデータを送信する際は、安定的にフレームを生成して送信できる可能性が高いと言える。第2実施形態において、送信データのソースの情報をグループ構成の判断に用いることで、安定的に送信できる可能性が高い端末を同じグループにまとめることができる。その結果、事前にグループを決めた際に期待した通信が行われる可能性が高くなり、フレームを送信するごとのスケジューリングに要する負荷が抑えられる。また、送信に必要なタイミングで送信データが供給されている可能性が高いため、情報が送信できる状態になるまで待機することがなく、システムスループットの低下も避けることができる。
送信データのソースとしてローカルとネットワークの2種類を述べたが、必ずしもこれらの2つに限定されない。例えば、ネットワークを複数、例えば同一LAN、イントラネット、インターネットのように細分しても良い。ソースの情報を細かく定義してグループ分けを行うことで、変動の影響をさらに受けにくくなる。
第2実施形態ではストレージ18からの送信を表現するために情報のソースを用いたが、ソースの代わりにスループット/フレーム間隔のジッタを用い、その大小で類似性を表現すれば、同様の処理は可能である。一般的に、ネットワークからのデータの送信時の方がジッタが大きい。
第2実施形態のまとめ
上述したように、第2実施形態によれば、主制御部12が無線I/F20に通知する特性情報に端末6に送信するデータのソースも含めることにより、無線I/F20は、データのソースも考慮したグループの構成・再構成を行う。これにより、第1実施形態に比べて、通信効率をさらに改善するように同時にフレームを送信するグループを適切に構成できるとともに、グルーピング処理に関する無線I/F20の処理負荷をさらに低減できる。また、同時に送信する可能性が高い端末同士をグループ化することができるので、送信フレームが不足する状況を抑制できるため、システムスループットのさらなる向上が期待できる。
上述したように、第2実施形態によれば、主制御部12が無線I/F20に通知する特性情報に端末6に送信するデータのソースも含めることにより、無線I/F20は、データのソースも考慮したグループの構成・再構成を行う。これにより、第1実施形態に比べて、通信効率をさらに改善するように同時にフレームを送信するグループを適切に構成できるとともに、グルーピング処理に関する無線I/F20の処理負荷をさらに低減できる。また、同時に送信する可能性が高い端末同士をグループ化することができるので、送信フレームが不足する状況を抑制できるため、システムスループットのさらなる向上が期待できる。
第3実施形態
第1および第2実施形態では、MU−MIMOやOFDMAといった同時に情報を送信する際のグループ分けについて、特性情報に基づくことで無線I/F20の処理負荷を下げる方法を示した。第3実施形態では、通信制御部22で行うスケジューリングに特性情報を利用することを説明する。無線通信装置10の構成は図1、または図10と同じでもよい。
第1および第2実施形態では、MU−MIMOやOFDMAといった同時に情報を送信する際のグループ分けについて、特性情報に基づくことで無線I/F20の処理負荷を下げる方法を示した。第3実施形態では、通信制御部22で行うスケジューリングに特性情報を利用することを説明する。無線通信装置10の構成は図1、または図10と同じでもよい。
図11はメモリ26に実装されているキューの模式図である。キューからの送信は通知された特性情報を利用するスケジューラによって管理される。スケジューラは、例えば、通信制御部24に実装されている。例えば、特性情報がフレーム間隔の場合、図11(a)に示すように、その間隔と同じタイミングもしくはその整数倍のタイミングでスケジューラが実行されるようにタイマーが管理される。図11では、例えば4台の端末61〜64が管理されており、それぞれ異なるタイマー間隔で送信処理が実行される。端末62および端末64はフレーム間隔の整数倍で送信処理が実行されるように設定されている。スループットが高くフレーム間隔が短い通信の場合、フレーム間隔で送信処理が頻繁に実行されると、効率が低下するからである。この際、複数の送信フレームをアグリゲーションすることで、更なる効率の向上が期待できる。
図11は各キューに対して個別のタイマーを備える場合を示しているが、タイマー数に制限がある場合、特性情報(例えば、フレーム間隔)が類似する複数の端末をひとつのタイマーで管理してもよい。
図11(b)に示すように、タイマーの代わりにキュー長に関する閾値を設け、その閾値に達した場合にスケジューラが実行されるにしても良い。閾値は特性情報として通知されたスループットやフレーム間隔から算出できる。例えば、スループットが高い場合やフレーム間隔が小さい場合、閾値を大きくしてフレームアグリゲーションを促したうえでスケジューラが実行される。逆に、スループットが低い場合やフレーム間隔が大きい場合、次のフレームを待つことなくスケジューラが実行される。図11(b)の三角形が閾値を表す。閾値は図の右側になるほど小さい。
また、第2実施形態のように特性情報としてフレームのソースに関する情報が利用できる場合には、その情報を利用してタイマーや閾値を設定してもよい。ソースがローカルの場合、キューに蓄える必要が無いことからタイマーは短く、閾値は小さく設定することができる。ソースがネットワークの場合、その逆にタイマーは長く、閾値は大きく設定することができる。さらに、第1実施形態で説明したスループットやフレーム間隔等の特性と、ソースとの組み合わせで複数の設定値を設けても良い。例えばスループットの大小と、ソースの組み合わせ(スループット大/ローカル、スループット大/ネットワーク、スループット小/ローカル、スループット小/ネットワーク)に対して各々異なる値を設けても良い。いずれの場合も無線通信装置10と端末6との間の無線環境を考慮してもよい。データサイズが同じであっても無線環境に応じて利用できる符号に基づき送信時間が異なるため、キューに蓄えるべきフレーム量が変化するからである。
さらに、これらタイマーや閾値を設定する方法は、無線通信装置10を利用するネットワークの運用形態に依存する。そのため、特性情報と設定値は一意には決定できない。
第3実施形態まとめ
上述したように、第3実施形態によれば、主制御部12から無線I/F20に特性情報を通知し、無線I/F20はそれを送信スケジューリングに利用する。これにより、スケジューラはフレームが蓄積しやすいキューから順番に送信処理を行うことができ、送信すべきフレームが無い状態で送信処理が実行される可能性が減り、無駄な処理が少なくなって通信制御部22の処理が効率的になる。
上述したように、第3実施形態によれば、主制御部12から無線I/F20に特性情報を通知し、無線I/F20はそれを送信スケジューリングに利用する。これにより、スケジューラはフレームが蓄積しやすいキューから順番に送信処理を行うことができ、送信すべきフレームが無い状態で送信処理が実行される可能性が減り、無駄な処理が少なくなって通信制御部22の処理が効率的になる。
第4実施形態
第1〜第3実施形態で述べたように、主制御部12から無線I/F20に特性情報を通知することにより、システムスループットの減少を招きにくい同時送信グループを作ることができる。しかしながら、通信環境の大きな変動の影響で送信対象のフレームが準備できない状況が生じうる。第4実施形態では、第1もしくは第2実施形態で述べた同時送信を行うグループの構成に対して、第3実施形態で述べた送信処理の実行タイミングを加える場合について説明する。図4実施形態の構成は、図1または図10と同じである。
第1〜第3実施形態で述べたように、主制御部12から無線I/F20に特性情報を通知することにより、システムスループットの減少を招きにくい同時送信グループを作ることができる。しかしながら、通信環境の大きな変動の影響で送信対象のフレームが準備できない状況が生じうる。第4実施形態では、第1もしくは第2実施形態で述べた同時送信を行うグループの構成に対して、第3実施形態で述べた送信処理の実行タイミングを加える場合について説明する。図4実施形態の構成は、図1または図10と同じである。
図12(a)に示すように、5つの端末61〜65が無線通信装置10に接続されているとする。無線通信装置10は各端末が行う通信の特性情報を把握しており、第1もしくは第2実施形態に従ってグループ分けがなされているとする。すなわち、端末61〜63がグループ1に、端末64、65がグループ2とされている。この状態では、各グループにおける送信フレームの蓄積されやすさを考慮した送信処理のスケジューリングは実現されていない。例えば、単純なラウンドロビン方式によってスケジューリングを実行すると、送信フレームが準備できていないタイミングで送信処理が実行される可能性がある。
これに対して、第3実施形態で述べた送信処理の実行タイミングを制御する仕組みを追加する。すなわち、グループ構成後、そのグループ内の各端末向けの送信キューに対して、キュー長に対する閾値を設け、それらがすべて満たされた場合に送信処理を実行するようにする。グループ1の各端末61〜63に向けて送信されるフレームは、無線通信装置10内のストレージ18から読み出されるデータである。よって、スムーズに送信処理が行えるため、図12(b)に示すように、小さい閾値を設定する。図12(b)の三角形が閾値を表す。閾値は図の右側になるほど小さい。一方、グループ2の各端末64〜65はネットワークを介して受信したフレームを送信するため、大きい閾値を設定して、なるべく多くのフレームが蓄積された状態で無線ネットワークへの送信をスケジューリングするよう設定する。閾値に限らず、第3実施形態で説明したように、タイマーの設定時間を調整することによりスケジューリングを制御してもよい。
第4実施形態まとめ
上述したように、第4実施形態によれば、無線I/F20は特性情報に基づいて、同時に送信可能なグループを構成し、さらに特性情報に応じて送信処理のスケジューリングを制御する。これにより送信可能なフレームが不足しているグループに対する送信処理の発生を抑制でき、システムスループットの低下を抑制できる。また、情報が不足する可能性が小さくなるため、余計な処理が発生せずに通信制御部22の動作を効率化できる。
上述したように、第4実施形態によれば、無線I/F20は特性情報に基づいて、同時に送信可能なグループを構成し、さらに特性情報に応じて送信処理のスケジューリングを制御する。これにより送信可能なフレームが不足しているグループに対する送信処理の発生を抑制でき、システムスループットの低下を抑制できる。また、情報が不足する可能性が小さくなるため、余計な処理が発生せずに通信制御部22の動作を効率化できる。
第5実施形態
上述した実施形態では、無線通信装置10の主制御部12から無線I/F20の通信制御部22に対して無線通信の特徴を示す特性情報が通知されている。第5実施形態では無線I/F20から主制御部12に向けて無線通信の状況を通知する機能を実現する。
上述した実施形態では、無線通信装置10の主制御部12から無線I/F20の通信制御部22に対して無線通信の特徴を示す特性情報が通知されている。第5実施形態では無線I/F20から主制御部12に向けて無線通信の状況を通知する機能を実現する。
第5実施形態の構成は図1、または図10と同じである。ただし、第5実施形態はフレーム用バッファが必要であり、ストレージ18を含まない図1の場合、フレームをメモリ16内に蓄積する仕組みが必要となる。ストレージ18を含む図10の場合、ストレージ18の一部をフレーム用バッファとして利用すればよい。
図13、図14を参照して、第5実施形態の無線通信装置10Aの動作を説明する。図13は、有線LAN8からフレームを受信して無線LANへ転送する無線通信装置10の動作に関するシーケンス図、図14は無線I/F20の送信動作に関するシーケンス図である。このシーケンス図は、第5実施形態の構成は、図10の第2実施形態の構成である前提である。
送信処理とは別に無線I/F20にて端末のグルーピング処理が行われている。グループが再構成されると、図13に示すように、無線I/F20はグループ更新通知を主制御部12に送信する。この通知にはグループの識別子、グループに含まれる端末の識別子、各端末の通信レート(もしくは、それと同等の情報、例えばMCS(Modulation and Coding Scheme)値)が含まれる。主制御部12はこの情報に基づいて同時送信サイズを更新する。この情報はメモリ16に格納されており、同時送信の対象となる端末と同時送信で必要になるデータのサイズを対応づけて管理しておく。なお、様々なサイズに対応できるようにするため複数のフレームサイズを保存してもよいし、何らかの計算式と対応づけて保存しておいてもよい。いずれせよ、決定された同時送信の各グループについて、少なくとも1つの端末に対する送信フレームが決定した際に、同時送信する他の端末に必要となるフレームのサイズが決定できる情報をメモリ16上に構築する。
一連の同時送信サイズ情報の更新とは独立に、有線I/F14が無線LANへ転送すべきフレームを受信すると、図2の第1実施形態と同様に、受信フレームはメモリ16に格納される。その後、有線I/F14から主制御部12に対してフレームを受信したことが通知される。主制御部12は、メモリ16内のフレームに対して、転送に必要な種々の処理を施す。
その後、主制御部12は、メモリ16に格納しておいたグループ毎の同時送信サイズ情報を参照し、同時送信の対象となる端末およびその端末宛に必要となる送信フレームサイズを特定する。送信サイズを特定すると、主制御部12は、そのサイズのフレームデータをストレージ18から読み出し、メモリ16に格納したうえで無線ネットワークへ転送するための処理(フレームの生成など)を行う。主制御部12は、同時に送信する別の端末があるか否かを判定し、別の端末がある場合、同じ処理を複数回繰り返す。最終的に、主制御部12は、同時に送信する全ての端末に対して転送処理を行ったら、無線I/F20に対して送信指示を出す。
送信指示を受けた無線I/F20は、同時送信する全ての端末に対してフレームが揃った状態で送信指示を受け取ることになる。図14に示すように、通信制御部22および無線通信部24が、図3と同様に、スケジューリング、前処理を行い、フレームを無線通信に適した形に変換して、電波として送信する。なお、図3に示したグループ再構成処理は、図14の処理とは独立して別個に行われるので、図14には示していない。
なお、図13の説明では、有線LAN8から無線LANに転送すべきフレームを受信したことをきっかけとして、同一グループに設定された他の端末に対応するデータをストレージ18から読み出している。しかし、転送すべきフレームは必ずしも有線LAN8から受信するフレームである必要は無い。ストレージ18からフレームを読み出すことを契機として処理が始まってもよい。ただし、データの転送先の端末が複数ある場合、ストレージ18から読み出したデータだけではすべての端末に対するデータを揃えることができない可能性がある。
これに対する解決方法は二つある。第一の方法は、有線LAN8から受信したフレームをメモリ16にてバッファしておく方法である。端末6へ転送すべきデータが追加的に必要になった場合、メモリ16からフレームを読み出し、無線I/F20に送信することにより、ストレージ18からフレームを読み出した場合と同様に処理することができる。メモリ16に必要なバッファサイズは個々の通信に依存する。ただし、ACKの有無により無線通信装置10でバッファできる情報の量が変化するプロトコルの場合、プロトコルの規定を超えてバッファすることはできない。第二の方法は、有線LAN8から受信したフレームが必要となる端末を1台に限定するようにグループを決定する方法である。グループの決定に際して、第2実施形態で述べたように主制御部12から特性情報としてソースに関する情報を伝えることにより、第二の方法は実現できる。
第5実施形態まとめ
上述したように、第5実施形態によれば、無線I/F20から主制御部12へ同時送信に必要なサイズを計算するのに必要な情報を通知する仕組みを設け、指定された長さの情報をストレージ18から読み出して送信するようにした。ストレージ18からの読み出しはネットワークの影響を受けずにスムーズに実行できるため、不確定な動作が発生しない。結果として通信制御部22での無駄な処理が削減でき、処理の効率が高まる。また、同時送信するグループにおいてフレームの不足を抑制できるため、システムスループットの向上が期待できる。
上述したように、第5実施形態によれば、無線I/F20から主制御部12へ同時送信に必要なサイズを計算するのに必要な情報を通知する仕組みを設け、指定された長さの情報をストレージ18から読み出して送信するようにした。ストレージ18からの読み出しはネットワークの影響を受けずにスムーズに実行できるため、不確定な動作が発生しない。結果として通信制御部22での無駄な処理が削減でき、処理の効率が高まる。また、同時送信するグループにおいてフレームの不足を抑制できるため、システムスループットの向上が期待できる。
第6実施形態
第5実施形態では、無線I/F20が決定した同時送信グループで最も効果的にフレームを送信するために必要な情報を主制御部12に通知するようにした。一方、第6実施形態では、送信時にフレームの不足が生じた場合、その旨を無線I/F20が主制御部12にフィードバックする方法を説明する。端末の移動などにより環境は変化するため、グループを決定した時とは異なる方法で通信を行う可能性がある。その結果、第5実施形態の方法を用いて事前に主制御部12に必要な情報を伝えていたとしても、送信フレームの過不足が生じる場合がある。グループの再構成処理が行われた場合には第5実施形態の手法で対応できるが、グループの再構成処理が行われない場合には本実施形態の方法で対応する。
第5実施形態では、無線I/F20が決定した同時送信グループで最も効果的にフレームを送信するために必要な情報を主制御部12に通知するようにした。一方、第6実施形態では、送信時にフレームの不足が生じた場合、その旨を無線I/F20が主制御部12にフィードバックする方法を説明する。端末の移動などにより環境は変化するため、グループを決定した時とは異なる方法で通信を行う可能性がある。その結果、第5実施形態の方法を用いて事前に主制御部12に必要な情報を伝えていたとしても、送信フレームの過不足が生じる場合がある。グループの再構成処理が行われた場合には第5実施形態の手法で対応できるが、グループの再構成処理が行われない場合には本実施形態の方法で対応する。
本実施形態のブロック図は第2実施形態と同じである。図15に第6実施形態の無線通信装置10Aの動作シーケンスを示す。このシーケンスは、主制御部12が無線I/F20に送信指示を発行した後の動作を示す。無線I/F20は指示された情報を送信するが、グループ決定時とは異なる送信、例えば異なる送信レートの送信を行った場合、主制御部12に対してその旨のフィードバックを返す。このフィードバックは、対象となった端末の識別子と、変更された送信レートを含む。これを受け、主制御部12はメモリ16に保存されている同時送信サイズ情報を更新する。以後、更新されたサイズ情報を用いて、第5実施形態と同様の処理を行うことで効率的な送信処理を継続することができる。
図15の例では、ストレージ18からデータを送信するイベントが発生したと仮定している。例えば、コンテンツ送信プログラムが取得要求に応える形で送信を行っている場合がこの例に相当する。主制御部12は、イベントで送信が通知された端末に対して、その端末と同時に送信する端末の有無とフィードバックを受けて更新された情報のサイズを取得し、それを用いて複数のデータを読み出して転送処理を行った後、無線I/F20に対して送信指示を出す。
第6実施形態まとめ
上述したように、第6実施形態によれば、無線I/F20内で通信レートが変化した場合、その情報を無線I/F20が主制御部12に通知することにより、適切なサイズでの送信処理が継続できるようになる。
上述したように、第6実施形態によれば、無線I/F20内で通信レートが変化した場合、その情報を無線I/F20が主制御部12に通知することにより、適切なサイズでの送信処理が継続できるようになる。
第7実施形態
第5、第6実施形態では、同時送信サイズを算出するための通信レート等の情報が無線I/F20から主制御部12へ通知されている。同時送信処理が発生した際、どの端末に向かうどのデータがどれくらい不足するかは送信処理を行うまでわからないため、無線I/F20は同時送信サイズ算出のための情報を提供する。主制御部12は、この情報に基づいて、実際に複数の端末宛てのデータを、同じ時間だけ占有して同時に送信するための同時送信サイズを算出する。
第5、第6実施形態では、同時送信サイズを算出するための通信レート等の情報が無線I/F20から主制御部12へ通知されている。同時送信処理が発生した際、どの端末に向かうどのデータがどれくらい不足するかは送信処理を行うまでわからないため、無線I/F20は同時送信サイズ算出のための情報を提供する。主制御部12は、この情報に基づいて、実際に複数の端末宛てのデータを、同じ時間だけ占有して同時に送信するための同時送信サイズを算出する。
第7実施形態は第5もしくは第6実施形態の変形例である。先の2つの実施形態では、主制御部12は、無線I/F20からの通知を受けて、その通知以降に行われる送信処理に必要なデータサイズを変更していた。第7実施形態では、無線I/F20にて送信データの不足を検出したら送信処理を保留し、主制御部12にその旨を通知する。主制御部12は、通知がデータの不足に関する情報であった場合、通知に基づいて不足するサイズのデータを即座に無線I/F20へ供給する。
第7実施形態のブロック図は第1もしくは第2実施形態と同じである。第2実施形態と同じ構成の場合、不足するデータはストレージ18から読み出されるが、第1実施形態と同じ構成の場合、ストレージ18が無いので、不足するデータはメモリ16から読み出される。
図16は第2実施形態のブロック図を用いる場合の第7実施形態のシーケンス図である。主制御部12からの送信指示により無線I/F20が送信処理を実行する。無線I/F20は、無線環境が変化しており当初とは異なる空間占有時間となる端末があることを認識する。これを受け、無線I/F20は主制御部12に対して占有時間の変更による不足するサイズのデータを要求する。主制御部12は要求された端末向けの情報をメモリ16もしくはストレージ18から読み出し、転送処理を施した後、無線I/F20に通知する。無線I/F20は追加された情報を含めて同時に送信できる状態に変換し、端末6へ送信する。
図17は、上記処理において同時に送信する無線フレームの構成を模式的に示したものである。当初端末A、B、Cによってグループを構成した際には、図17(a)に示すように、端末A、B、Cについて同じ空間占有時間で送信できる同時送信サイズが決まっていたとする。しかし、端末AとCに対する電波状況が変化し、主制御部12に通知していたサイズを送信するためにはより長い時間が必要になったとする。端末Aよりも端末Cが長い時間が必要になったとする。そのため、主制御部12から送信依頼されたサイズでは、図17(b)に示すように、端末A、Bについて不足する部分(斜線部)が生じる。これを認識した通信制御部22は、主制御部12に対して不足サイズを通知し、不足している情報の送信を要求する。図17(b)の場合、端末Aに対する不足分と、端末Bに対する不足分を要求する。両端末に対する情報が追加で取得できれば、最終的には、同時送信フレームは図17(c)に示すように再構成される。不足分である端末Aと端末Bの追加の情報が得られなかった場合は、デリミタ等の冗長な情報をパディングしてフレームの空間占有時間を揃えてフレームを送信してもよい。
第7実施形態まとめ
複数の端末へ複数の無線フレームを同時に送信する際に、複数の無線フレームの空間占有時間が不揃いになり、グループ内の他の端末へ送信される無線フレームに比べて空間占有時間が短い無線フレームが生じて、送信するデータが不足する端末が生じることがある。上述したように、第7実施形態によれば、無線I/F20は不足分のデータの送信を主制御部12に要求する。主制御部12はそのデータをメモリ16あるいはストレージ18から読み込だして無線I/F20に供給する。これにより、通信レートが変化した場合でも、当初決めた同時送信サイズでの送信処理が継続できるので、通信制御部22はより確実に同時送信が行えるようになる。また、キューとして使用するメモリ26のサイズを小さくできる。
複数の端末へ複数の無線フレームを同時に送信する際に、複数の無線フレームの空間占有時間が不揃いになり、グループ内の他の端末へ送信される無線フレームに比べて空間占有時間が短い無線フレームが生じて、送信するデータが不足する端末が生じることがある。上述したように、第7実施形態によれば、無線I/F20は不足分のデータの送信を主制御部12に要求する。主制御部12はそのデータをメモリ16あるいはストレージ18から読み込だして無線I/F20に供給する。これにより、通信レートが変化した場合でも、当初決めた同時送信サイズでの送信処理が継続できるので、通信制御部22はより確実に同時送信が行えるようになる。また、キューとして使用するメモリ26のサイズを小さくできる。
本実施形態の処理はコンピュータプログラムによって実現することができるので、このコンピュータプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を通じてこのコンピュータプログラムをコンピュータにインストールして実行するだけで、本実施形態と同様の効果を容易に実現することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
6…端末、8…有線LAN、10…無線通信装置、12…主制御部、16…メモリ、18…ストレージ、20…無線I/F、22…通信制御部、24…無線通信部、30…アンテナ。
Claims (13)
- 無線ネットワークに接続される無線通信手段と、
前記無線通信手段を制御する制御手段と、を具備する無線通信装置であって、
前記制御手段は、前記無線ネットワークの通信に関する特性情報を前記無線通信手段に通知し、
前記無線通信手段は、前記特性情報に基づいて複数の信号を前記無線ネットワークへ同時に送信する無線通信装置。 - 前記特性情報は、前記無線ネットワークに接続される端末との間で交換する情報の送受信を特徴づける指標を示す請求項1記載の無線通信装置。
- 前記無線通信手段は、多数の端末の中から前記特性情報に基づいて選択された複数の端末へ前記複数の信号を同時に送信する請求項2記載の無線通信装置。
- 前記特性情報は、前記無線通信手段が前記無線ネットワークへ同時に送信する前記複数の信号のサイズもしくは当該サイズを算出するに必要な情報を示す請求項1記載の無線通信装置。
- 前記特性情報が示すサイズは、前記無線通信手段が前記無線ネットワークへ同時に送信する前記複数の信号の送信時間を同じとするためのデータ量である請求項4記載の無線通信装置。
- 前記特性情報は前記通信のスループットとフレーム間隔の少なくとも1つを示す請求項1〜請求項5のいずれか一項記載の無線通信装置。
- 有線ネットワークから情報を受信する受信手段と、
前記無線ネットワークに接続される端末へ送信する情報を記憶する記憶手段と、
をさらに具備し、
前記特性情報は、前記無線ネットワークへ送信される情報が前記記憶手段に記憶されている情報であるか、あるいは前記受信手段により前記有線ネットワークから受信される情報であるかをさらに示す請求項1〜請求項6のいずれか一項記載の無線通信装置。 - 前記無線通信手段は、多数の端末を前記特性情報に基づいて任意の複数の端末からなる複数のグループに分け、複数のグループへの送信順番を前記特性情報に基づいて決定する請求項1〜請求項7のいずれか一項記載の無線通信装置。
- 前記無線通信手段は、前記グループの一つに属する複数の端末へ同時に送信する複数の信号のサイズもしくは当該サイズを算出するに必要な情報を前記制御手段へ通知する請求項8記載の無線通信装置。
- 前記制御手段は、前記無線通信手段から通知されたサイズに基づいたサイズもしくは前記無線通信手段から通知された前記情報に基づいて算出されたサイズの情報を次回の無線通信時に前記無線通信手段を介して送信する請求項9記載の無線通信装置。
- 前記制御手段は、前記無線通信手段から通知されたサイズに基づいて追加送信する信号を前記無線通信手段へ供給し、
前記無線通信手段は、前記無線ネットワークへ同時に送信される複数の信号を前記追加送信する信号に基づいて再構成する請求項10記載の無線通信装置。 - 無線ネットワークに接続される無線通信手段と、前記無線通信手段を制御する制御手段とを具備する無線通信装置における無線通信方法であって、
前記制御手段は、前記無線ネットワークの通信に関する特性情報を前記無線通信手段に通知し、
前記無線通信手段は、前記特性情報に基づいて複数の信号を前記無線ネットワークへ同時に送信する無線通信方法。 - コンピュータにより実行されるプログラムであって、前記コンピュータは、無線ネットワークに接続される無線通信手段と、前記無線通信手段を制御する制御手段とを具備する無線通信装置を制御するものであり、前記プログラムは、
前記無線ネットワークの通信に関する特性情報を前記制御手段から前記無線通信手段へ通知することと、
前記特性情報に基づいて複数の信号を前記無線通信手段から前記無線ネットワークへ同時に送信すること、
を実行させるものであるプログラム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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