JP2014240047A - 濾過膜エレメントおよび濾過用膜モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】機械的強度が高め、処理済み液流路が閉鎖されないようにして、長期に渡り安定した透過流量が得られる濾過膜エレメントを提供する。【解決手段】PTFE多孔質膜と不織布を積層して熱融着して一体化した積層多孔質シートを前記不織布を内周側とした筒型とし、該積層多孔質シートで囲まれる中空部が処理済み液流路とされる筒型の濾過膜と、前記筒型の濾過膜の内周側に配置され、筒型に保形された樹脂製のネット支持体とを備えている。【選択図】図2
Description
本発明は、濾過膜エレメント及び複数の濾過膜エレメントを集束した濾過用膜モジュールに関し、環境保全分野、医薬・食品分野等の固液分離処理を行う濾過装置に使用されるものである。
従来から、複数の濾過用多孔質膜を集束して構成した膜モジュールが、浸漬型吸引濾過装置あるいは外圧式濾過装置に装着され、河川水、湖沼水の浄化といった所謂浄水処理の分野において広く使用されている。近時、これらの膜モジュールは、浄水分野に限らず、下水の二次処理、三次処理や、排水、産業廃水、工業用水等の濾過といった高汚濁性水処理用としても利用されてきている。
該膜モジュールを備えた濾過装置を用いて高濁度排水の処理を継続すると、膜表面及び膜間に、被処理液中に含まれる懸濁成分が堆積し、さらには、膜閉塞を生じて、透過流量の低下が生じる。そのため、膜モジュールを用いた濾過装置は、通常、運転時には加圧空気を送り、エアバブリング等で排水の流れを作り、これによる堆積物の剥離や濾過膜の揺動による機械的負荷による堆積物を取り除く清浄操作(散気処理)が行われる。さらに、散気処理で除去できない堆積物や膜内に詰まった堆積物は、堆積物の種類に応じて、水酸化ナトリウム等の強アルカリや塩酸、クエン酸、蓚酸などの酸、次亜塩素酸ナトリウム等の強酸化剤の水溶液により分解洗浄するメンテナンス作業により、繰り返し濾過機能を回復させる必要がある。また、特に、異常な高濁度排水の流入など不測の事態が発生した場合には、より高圧で洗浄液を供給する可能性もある。そのため、濾過膜エレメントを構成する濾過膜は酸化剤や酸・アルカリに対して優れた耐薬品性と共に、高圧が負荷されても易易に破損しない機械的強度を兼ね備えていることが要望されている。
従来、この種の濾過膜エレメントとして、本出願人は特開2009−101311号公報(特許文献1)で、耐薬品性および強度を有するPTFE多孔質膜を備える多孔質シートを筒型に形成し、該筒型とした多孔質シートで囲まれる中空部を処理済み液流路としている筒型の濾過膜と、前記処理済み液流路となる中空部保持用のサポート材を備えた濾過膜エレメントを提供している。
前記特許文献1で提供した濾過膜エレメントは、従来提供されている中空糸膜タイプや平膜タイプの濾過膜エレメントより、濾過性能に優れると共に耐薬品性に優れる利点がある。
しかしながら、濾過運転時や洗浄時の膜間差圧が大きいと、前記PTFE多孔質膜および内周のサポート材が筒形状を保持できずに変形し、処理済み液流路となる中空部が閉塞し、処理済み液流路を確保できない状態が発生する恐れがある。
また、濾過膜とサポート材とが固着せずに分離している場合、膜間差圧により、濾過膜のPTFE多孔質膜がパンチングメタル等の金属製のサポート材に押し付けられると、強度を有するPTFE多孔質膜でも破損が発生しやすい。一方、PTFE多孔質膜とサポート材とを固着して一体化しても、強度のバランスが取れていなければ、膜間差圧でPTFE多孔質膜がサポート材に押し付けられた際に、PTFE多孔質膜に破損が生じる恐れがある。
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、50kPa程度の大きな膜間差圧が負荷され、濾過膜がサポート材に押し付けられても、濾過膜が破損せず、サポート材も処理済み液流路となる中空部を閉鎖することがなく、長期間に渡って安定した濾過性能を得ることができる濾過膜エレメントを提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、
PTFE多孔質膜と不織布を積層して固着一体化した積層多孔質シートを前記不織布を内周側とした筒型とし、該積層多孔質シートで囲まれる中空部が処理済み液流路とされる濾過膜と、
前記筒型の濾過膜の内周側に配置され、筒型に保形された樹脂製のネット支持体と、
を備えていることを特徴とする濾過膜エレメントを提供している。
PTFE多孔質膜と不織布を積層して固着一体化した積層多孔質シートを前記不織布を内周側とした筒型とし、該積層多孔質シートで囲まれる中空部が処理済み液流路とされる濾過膜と、
前記筒型の濾過膜の内周側に配置され、筒型に保形された樹脂製のネット支持体と、
を備えていることを特徴とする濾過膜エレメントを提供している。
本発明の濾過膜エレメントは、多孔質シートをPTFE多孔質膜と不織布との積層体から形成して、PTFE多孔質膜単体と比較して濾過膜の強度を上げている。かつ、濾過膜のサポート材として本発明は筒型に保形された樹脂製のネット支持体を用いている。本発明のネット支持体は、繊維製ネット等からなるクロスする縦横糸が撓むものではない。
また、本発明のネット支持体は、ネット全体が容易に変形して中空部を閉塞するものではない。該本発明のネット支持体は各縦横糸が撓まず、全体的にも中空部が閉塞するような撓みを発生せず、筒型に保形されるものとし、濾過膜の支持強度を高めている。
また、本発明のネット支持体は、ネット全体が容易に変形して中空部を閉塞するものではない。該本発明のネット支持体は各縦横糸が撓まず、全体的にも中空部が閉塞するような撓みを発生せず、筒型に保形されるものとし、濾過膜の支持強度を高めている。
前記本発明の濾過膜エレメントは、50kPa以下の膜間差圧が負荷された状態で、前記濾過膜は破損しない強度を有すると共に、前記ネット支持体は変形しない強度を有するものとしている。
本発明では、前記のように、筒型とする積層多孔質シートからなる濾過膜の強度を高めると共に、該濾過膜を支持する前記ネット支持体の保形強度も高めている。よって、50kPaの大きな膜間差圧が負荷された時にネット支持体が変形せず、処理済み液流路を閉鎖せずに、処理能力を低下させない。かつ、濾過膜がネット支持体に押し付けられても、不織布をネット支持体に接触させ、PTFE多孔質膜を直接にネット支持体に接触させないため、PTFE多孔質膜に損傷が発生するのを防止できる。
また、濾過層とするPTFE多孔質膜は、極めて耐久性に優れ、従来使用できなかった高濃度の酸化剤やアルカリを用いて膜面に付着した懸濁物質をほぼ完全に分解して洗浄することができる。かつ、不織布と積層して強度を高めているため、散気処理において強い機械的負荷をかけることができ、使用条件によるが濾過機能を初期状態近くまで回復させることが可能になる。このように、濾過膜の強度を高めると共に、耐薬品性にも優れているため、結果として、膜エレメントの寿命を大幅に延長することができ、長期に渡り、安定した透過水量を得ることができる。よって、高濁度排水処理において極めて有用性を発揮することができる。前記構成からなる本発明の濾過膜エレメントは、懸濁成分を多く含む被処理液中、特に活性汚泥を含む排水中に浸漬して固液分離処理を行う濾過膜エレメントとして好適に用いられる。
前記濾過膜を構成するPTFE多孔質膜は、延伸PTFE多孔質膜からなり、平均孔径が0.01μm〜5.0μm、空孔を囲む繊維状骨格の平均最大長さが30μm以下、平均膜厚が200μm以下であり、
前記不織布はポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂からなり、目付量が40g/m2〜120g/m2、厚みが0.3mm〜0.9mm、破裂強さが199kPa〜600kPa、突刺強さが8N〜24N、気孔率が65%〜90%であることが好ましい。
前記不織布はポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂からなり、目付量が40g/m2〜120g/m2、厚みが0.3mm〜0.9mm、破裂強さが199kPa〜600kPa、突刺強さが8N〜24N、気孔率が65%〜90%であることが好ましい。
濾過層とするPTFE多孔質膜は、延伸PTFE多孔質膜の単体膜から構成されていてもよいし、孔径等の仕様の異なるPTFE多孔質膜同士の積層体としてもよい。
延伸PTFE多孔質膜は押出のみならず圧延及び高倍率の延伸工程を経て製造されるので、膜厚が薄く、高度な分子配向により高い強度を有し、かつ高度な多孔性を発現でき、高気孔率でありながら目詰まりしにくい繊維状骨格を形成することができるため、流量抵抗が小さく、濾過性能に優れる膜材を提供することができる。
延伸PTFE多孔質膜は押出のみならず圧延及び高倍率の延伸工程を経て製造されるので、膜厚が薄く、高度な分子配向により高い強度を有し、かつ高度な多孔性を発現でき、高気孔率でありながら目詰まりしにくい繊維状骨格を形成することができるため、流量抵抗が小さく、濾過性能に優れる膜材を提供することができる。
そのため、前記のように、平均孔径を0.01μm〜5.0μmとして、数多くの微細孔を設けても、透過水量が多い高性能の濾過膜とできる。該平均孔径はPMI社製パームポロメーター(型番 CFP-1200A)により測定している。
さらに、延伸PTFE多孔質膜の最外層における空孔を囲む繊維状骨格の平均最大長さを30μm以下とし、特に、活性汚泥を含む排水や微小な粒子を含む排水を被処理液とする場合では、空孔を囲む繊維状骨格の平均最大長さが5μm以下とすることがより好ましい。この膜表面の最外層における空孔を囲む繊維状骨格の平均最大長さは、樹脂部及びそれに連結する繊維で構成される空孔の外周上の2点を結ぶ距離の最大値をSEM画像上で測定して求めている。
かつ、延伸PTFE多孔質膜の平均膜厚は200μm以下が好ましい。なお、下限は特に限定されないが1μm以上が好ましい。気孔率は40%〜90%が好ましい。該平均膜厚はダイヤルゲージにより測定して、気孔率はASTM D792に記載の方法で測定している。
さらに、延伸PTFE多孔質膜の最外層における空孔を囲む繊維状骨格の平均最大長さを30μm以下とし、特に、活性汚泥を含む排水や微小な粒子を含む排水を被処理液とする場合では、空孔を囲む繊維状骨格の平均最大長さが5μm以下とすることがより好ましい。この膜表面の最外層における空孔を囲む繊維状骨格の平均最大長さは、樹脂部及びそれに連結する繊維で構成される空孔の外周上の2点を結ぶ距離の最大値をSEM画像上で測定して求めている。
かつ、延伸PTFE多孔質膜の平均膜厚は200μm以下が好ましい。なお、下限は特に限定されないが1μm以上が好ましい。気孔率は40%〜90%が好ましい。該平均膜厚はダイヤルゲージにより測定して、気孔率はASTM D792に記載の方法で測定している。
また、延伸PTFE多孔質膜は、JIS K 7113に規定の引張強度が10N/mm2以上であることが好ましい。
さらに、3質量%の硫酸、4質量%の水酸化ナトリウム水溶液、有効塩素濃度10%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液の各々に温度50℃で10日間浸漬しても透過水量が低下せず、損傷されない、優れた耐薬品性を有するものとすることが好ましい。
さらに、3質量%の硫酸、4質量%の水酸化ナトリウム水溶液、有効塩素濃度10%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液の各々に温度50℃で10日間浸漬しても透過水量が低下せず、損傷されない、優れた耐薬品性を有するものとすることが好ましい。
前記延伸PTFE多孔質膜と積層して固着一体化する前記不織布は、ポリオレフィン系樹脂製またはポリエステル系樹脂製とすることが好ましく、コストの面からポリプロピレンが特に好ましい。
前記のように、不織布の目付量は40g/m2〜120g/m2、厚みは0.3mm〜0.9mm、気孔率は65%〜90%とし、JIS L 1096Aに準拠する破裂強さが199kPa〜600kPa、JIS T 8115に準拠する突刺強さが8N〜24Nであることが好ましい。
前記特性を有するものとすると、機械的強度を高めることができ、50kPaの膜間差圧が負荷されて、濾過膜がネット支持体に押し当てられても、外周側に積層したPTFE多孔質膜に損傷を発生させないように不織布で保護できる。なお、固着する方法は特に限定されないが、熱融着することが好ましい。
前記のように、不織布の目付量は40g/m2〜120g/m2、厚みは0.3mm〜0.9mm、気孔率は65%〜90%とし、JIS L 1096Aに準拠する破裂強さが199kPa〜600kPa、JIS T 8115に準拠する突刺強さが8N〜24Nであることが好ましい。
前記特性を有するものとすると、機械的強度を高めることができ、50kPaの膜間差圧が負荷されて、濾過膜がネット支持体に押し当てられても、外周側に積層したPTFE多孔質膜に損傷を発生させないように不織布で保護できる。なお、固着する方法は特に限定されないが、熱融着することが好ましい。
前記不織布の内周に配置して濾過膜をサポートする前記ネット支持体は、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂またはフッ素系樹脂で設けた外側線材と内側線材の交点を熱融着してネットとし、
該ネット支持体の外側線材と内側線材の一方または両方を、筒型の中心軸線に対して傾斜させ、該外側線材と内側線材で囲まれる穴を菱形とすることが好ましい。
該ネット支持体の外側線材と内側線材の一方または両方を、筒型の中心軸線に対して傾斜させ、該外側線材と内側線材で囲まれる穴を菱形とすることが好ましい。
このように、本発明のネット支持体は、縦糸と横糸とを上下に交差させて編成しておらず、一方の線材を常時外側、他方を線材を常時内側に位置させ、交点で内外に重ねて熱融着している。外側線材を筒型の軸線方向の縦線とすると共に内側線材を縦線と直交方向の横線としても良いし、逆にして、外側線材を横線とすると共に内側線材を縦線としてもよい。
具体的には、前記樹脂からなる外側線材と内側線材とを加熱押出成形機で押し出して成形し、円筒型のネット支持体を設けている。このように、押し出し成形して、容易に撓まず、円筒型に保持される保形力を持たせることができる。
具体的には、前記樹脂からなる外側線材と内側線材とを加熱押出成形機で押し出して成形し、円筒型のネット支持体を設けている。このように、押し出し成形して、容易に撓まず、円筒型に保持される保形力を持たせることができる。
かつ、前記のように、外側線材と内側線材の一方または両方を、筒型の中心軸線に対して傾斜させ、該外側線材と内側線材で囲まれる穴を菱形形状としていることが好ましい。 内外線材を傾斜させると、径方向負荷及び軸方向負荷に対する圧潰強度を高めることができる。
前記ネット支持体の外側線材および内側線材の径はそれぞれ1mm〜3mm、前記外側線材と内側線材で囲まれる穴の大きさは0.1mm2〜10mm2で、該穴の対角線の長さは7mm以下、該ネット支持体は径方向荷重0.5kg/cm以上の圧潰強度を有することが好ましい。
前記外側線材および内側線材の径を1mm〜3mmとしているのは、1mm未満であると撓み易くなると共に破損しやすくなり、3mmを越えると穴が小さくなり、処理済み液の透過性が低下する。かつ、外側線径を内側線径より大とすると、交点と非交点の段差を小さくできるため好ましい。よって、内側線径は1.2mm〜1.6mm、外側線径は1.3mm〜1.7mmがより好ましく、前記段差は0.5mm以下、好ましくは0.2mm以下とする。このように、段差を小さくすると、不織布がネット支持体に押し付けられた時に、不織布へのネット支持体の交点の当たりを弱くして不織布およびPTFE多孔質膜の損傷発生を防止できる。
また、ネット支持体の穴の大きさは0.1mm2〜10mm2、穴の対角線の長さは7mm以下としているのは、前記下限未満であると処理済み液の透過性が悪くなり、上限を越えると強度が低下することに加え、膜の食い込みが大きくなって形成される凹みに濁質がたまりやすくなることによる。該穴の大きさは好ましくは0.1mm2〜4mm2、穴の対角線の長さは3mm〜4mmである。
前記筒型の濾過膜およびネット支持体は円筒形状とし、
前記ネット支持体の外径は10mm〜50mm、内径は6mm〜50mm、
前記濾過膜の内径は前記ネット支持体の外径±0〜+2mm、該濾過膜の外径は10mm〜52mm、
前記濾過膜の内周面と前記ネット支持体の外周面とは、その一部または全面を固着してもよいし、固着せずに当接してもよい。
なお、前記濾過膜の内径は前記範囲より大きくても構わないが、膜が無駄になると共に、シワができるのでそこに濁質がたまりやすくなる。
前記ネット支持体の外径は10mm〜50mm、内径は6mm〜50mm、
前記濾過膜の内径は前記ネット支持体の外径±0〜+2mm、該濾過膜の外径は10mm〜52mm、
前記濾過膜の内周面と前記ネット支持体の外周面とは、その一部または全面を固着してもよいし、固着せずに当接してもよい。
なお、前記濾過膜の内径は前記範囲より大きくても構わないが、膜が無駄になると共に、シワができるのでそこに濁質がたまりやすくなる。
前記筒型の濾過膜の有効長さ(濾過膜として機能する部分の長さ)は任意であるが、0.5m〜4.0mが望ましい。特に2m以上の長尺のものにおいて有効である。本発明の濾過用分離膜エレメントによれば、他に例をみない有効長さ3m以上の膜モジュールも製造可能である。
本発明の濾過膜エレメントは、濾過膜およびネット支持体の径を上記設定として、処理済み液流路を中空糸膜よりも大きくできるので、処理済み液の取出口への移動に関する抵抗が小さく、筒型の濾過膜の有効長さを大きくとっても圧力損失が小さく、流量低下を抑えることができる。よって、膜モジュールの大型化に有利である。
また、前記筒型の濾過膜を形成する前記積層多孔質シートは、巻回して両端を重ねて結合した筒型とすると共に、軸線方向の両端に封止部を設け、少なくとも一端の封止部に処理済み液取出口をあけている。
前記のように、筒型濾過膜を形成する前記積層多孔質シートは、1枚の積層多孔質シートを巻回して両端を結合するだけで作製できるので、組立てが容易で、コスト的にも有利である。PTFE多孔質膜は十分な曲げ強度及び柔軟性を有し、かつ、不織布を積層して強度を上げているため、湾曲させても強度および濾過性能は損なわれない。
前記シートの巻始め側と巻終わり側との結合は加圧加熱ローラ、レーザー等によりシールすることが好ましい。
前記のように、筒型濾過膜を形成する前記積層多孔質シートは、1枚の積層多孔質シートを巻回して両端を結合するだけで作製できるので、組立てが容易で、コスト的にも有利である。PTFE多孔質膜は十分な曲げ強度及び柔軟性を有し、かつ、不織布を積層して強度を上げているため、湾曲させても強度および濾過性能は損なわれない。
前記シートの巻始め側と巻終わり側との結合は加圧加熱ローラ、レーザー等によりシールすることが好ましい。
第2の発明として、前記濾過膜エレメントを複数個備え、これら濾過膜エレメントを空間をあけて連結している外圧濾過用あるいは浸漬型外圧吸引濾過用の濾過用膜モジュールを提供している。
本発明の前記濾過用膜モジュールは、例えば前記濾過膜エレメントを並設すると共に、その上方に共通処理済み液集水管を配置し、前記並設した各濾過用分離膜エレメントの上面に設けた前記処理済み液取出口に前記共通処理済み液集水管から分岐する分岐管の先端を連結して、前記濾過用分離膜エレメントを吊り下げ支持する構成とする。本構成とすると、多数の濾過膜エレメントを設置することができ、大きな有効膜面積を確保することができ、大きな処理容量が得られる。また、各濾過膜エレメントの間に散気装置を設置して膜表面を均一に洗浄することができる。なお、濾過膜エレメントは、必ずしも並列配置する必要はなく、空間をあけて複数配置させる構成であればよい。
本発明の濾過用膜モジュールは、耐薬品性及び機械的強度に極めて優れているので、活性汚泥を含む排水からなる被処理液に対して、好適に用いることができる。
本発明の濾過用膜モジュールは、耐薬品性及び機械的強度に極めて優れているので、活性汚泥を含む排水からなる被処理液に対して、好適に用いることができる。
前述したように、本発明の濾過膜エレメントは、筒型の濾過膜を耐薬品性及び強度を有するPTFE多孔質膜に不織布を積層一体化して更に強度を高め、かつ、該濾過膜を筒型の保形力を有する樹脂製のネット支持体でサポートしているため、膜間差圧が大きい場合にネット支持体が変形して処理済み液流路となる中空部を閉塞することはなく、処理性能を確保できる。かつ、膜間差圧が大きい場合、濾過膜の不織布がネット支持体に押し付けられて接触し、PTFE多孔質膜は直接接触しないため損傷を受けず、長期に渡り安定した透過流量が得られる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図4に本発明の実施形態を示す。
実施形態の濾過膜エレメント1は、延伸PTFE多孔質膜3と不織布4とを積層して熱融着して一体化した積層多孔質シート5を、不織布4を内周側として円筒型に形成し、筒型の濾過膜2としている。該筒型の濾過膜2の内周側に円筒型のネット支持体6を配置し、前記濾過膜2およびネット支持体6の上下開口を封止材7、8で閉鎖している。上面の封止材7の中央に処理済み液の取出口9を設け、前記ネット支持体6で囲まれる処理済み液流路10から取出口9を通して処理済み液を取り出す構成としている。前記上下面の封止材7、8はPFA等のフッ素樹脂製の円形板からなり、円筒型とした濾過膜2とネット支持体6の上下面に熱融着して取り付けている。
本実施形態の濾過膜エレメント1は直径を3mm〜50mm、長さを500mm〜4000mmとしている。
図1乃至図4に本発明の実施形態を示す。
実施形態の濾過膜エレメント1は、延伸PTFE多孔質膜3と不織布4とを積層して熱融着して一体化した積層多孔質シート5を、不織布4を内周側として円筒型に形成し、筒型の濾過膜2としている。該筒型の濾過膜2の内周側に円筒型のネット支持体6を配置し、前記濾過膜2およびネット支持体6の上下開口を封止材7、8で閉鎖している。上面の封止材7の中央に処理済み液の取出口9を設け、前記ネット支持体6で囲まれる処理済み液流路10から取出口9を通して処理済み液を取り出す構成としている。前記上下面の封止材7、8はPFA等のフッ素樹脂製の円形板からなり、円筒型とした濾過膜2とネット支持体6の上下面に熱融着して取り付けている。
本実施形態の濾過膜エレメント1は直径を3mm〜50mm、長さを500mm〜4000mmとしている。
前記濾過膜2を構成する延伸PTFE多孔質膜3は、図3に示すように、穴径と厚みを相違させた2層の延伸PTFE多孔質膜3A、3Bの積層体からなる。筒型の状態で外周側となる位置に穴径が小さく薄い延伸PTFE多孔質膜3Aを配置し、内周となる位置に穴径が大きく厚い延伸PTFE多孔質膜3Bを配置し、これらを積層した後、焼結一体化して製造している。
前記延伸PTFE多孔質膜3Aは、平均孔径が0.01μm〜0.45μm、平均膜厚が200μm以下、空孔を囲む繊維状骨格の平均最大長さを5μm以下とし、粒子径0.45μmの粒子捕捉率を90%以上としている。延伸PTFE多孔質シート3Bは平均孔径を1μm〜15μm、平均膜厚を5μm〜195μm、空孔を囲む繊維状骨格の平均最大長さを15μm〜100μmとしている。
この延伸PTFE多孔質膜3Aと3Bを積層した延伸PTFE多孔質膜3は、平均孔径が0.01μm〜5.0μm、空孔を囲む繊維状骨格の平均最大長さが30μm以下、平均膜厚が200μm以下、気孔率は40%〜90%となる。
さらに、延伸PTFE多孔質膜3A、3Bの積層体とした延伸PTFE多孔質膜3は、JIS K 7113に規定の引張強度が10N/mm2以上の強度を有し、3質量%の硫酸、4質量%の水酸化ナトリウム水溶液、有効塩素濃度10%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液の各々に温度50℃で10日間浸漬しても透過水量が低下せず、損傷されない優れた耐薬品性を備えている。
この延伸PTFE多孔質膜3Aと3Bを積層した延伸PTFE多孔質膜3は、平均孔径が0.01μm〜5.0μm、空孔を囲む繊維状骨格の平均最大長さが30μm以下、平均膜厚が200μm以下、気孔率は40%〜90%となる。
さらに、延伸PTFE多孔質膜3A、3Bの積層体とした延伸PTFE多孔質膜3は、JIS K 7113に規定の引張強度が10N/mm2以上の強度を有し、3質量%の硫酸、4質量%の水酸化ナトリウム水溶液、有効塩素濃度10%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液の各々に温度50℃で10日間浸漬しても透過水量が低下せず、損傷されない優れた耐薬品性を備えている。
なお、延伸PTFE多孔質膜3Aの表面に、PTFE、PFAの微粒子を分散した溶液を塗布後焼結して、緻密な濾過層となる緻密層を設けてもよい。
また、延伸PTFE多孔質膜3は、複数のPTFE多孔質膜を積層した構成とせず、対象捕捉物質の大きさに応じて、延伸PTFE多孔質膜3Aあるいは3Bのみからなる単層としてもよい。
また、延伸PTFE多孔質膜3は、複数のPTFE多孔質膜を積層した構成とせず、対象捕捉物質の大きさに応じて、延伸PTFE多孔質膜3Aあるいは3Bのみからなる単層としてもよい。
前記延伸PTFE多孔質膜3の内面(筒型の状態で内周面)に積層一体化する不織布4はポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂からなり、本実施形態では耐薬品性を有すると共に低コストで入手できるポリプロピレンからなる。
目付量は40g/m2〜120g/m2とし、本実施形態では60g/m2とし、厚みは0.3mm〜0.9mmとしている。破裂強さはJIS L 10096Aに準拠する測定で199kPa〜600kPa、本実施形態では265kPaとしている。突刺強さはJIS T 8115に準拠する測定で8N〜24N、本実施形態では13Nとしている。
該不織布4の気孔率は65%〜90%とし、かつ、前記延伸PTFE多孔質膜3の穴径より大きい空孔を設けている。
目付量は40g/m2〜120g/m2とし、本実施形態では60g/m2とし、厚みは0.3mm〜0.9mmとしている。破裂強さはJIS L 10096Aに準拠する測定で199kPa〜600kPa、本実施形態では265kPaとしている。突刺強さはJIS T 8115に準拠する測定で8N〜24N、本実施形態では13Nとしている。
該不織布4の気孔率は65%〜90%とし、かつ、前記延伸PTFE多孔質膜3の穴径より大きい空孔を設けている。
前記延伸PTFE多孔質膜3と不織布4との一体化の好ましい態様として熱融着して一体化した積層多孔質シート5は、不織布4を内周として巻回して両端を重ね、加熱ローラを加圧して結合し、筒型の濾過膜2を形成している。
前記濾過膜2の内周に配置して、濾過膜2をサポートする前記ネット支持体6は、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂またはフッ素系樹脂からなり、本実施形態では耐薬品性を有すると共に低コストで入手できるポリプロピレンからなる。図4に示すように、ポリプロピレンで形成した外側線材6aと内側線材6bは編成してクロス状とするのではなく、外側線材6aを内側線材6bの外面にクロスさせて重ね、その交点6cを熱融着してネットとしている。
具体的には、外側線材6aと内側線材6bとを加熱押出成形機で押し出し成形して円筒型のネット支持体6を成形している。このように、押し出し成形でネット支持体6を形成し、各外側、内側外線材6a、6bは容易に撓まず円筒型に保持される保形力を持たせている。
具体的には、外側線材6aと内側線材6bとを加熱押出成形機で押し出し成形して円筒型のネット支持体6を成形している。このように、押し出し成形でネット支持体6を形成し、各外側、内側外線材6a、6bは容易に撓まず円筒型に保持される保形力を持たせている。
外側線材6aおよび内側線材6bの線径はそれぞれ1mm〜3mmとし、好ましくは内側線径6bは1.2mm〜1.6mm、外側線径6aは1.3mm〜1.7mmとしている。図4(C)に示すように、ネット支持体6では外側線材6aと内側線材6bとを重ねる交点6cは他の部分より厚さより外方へ突出し、厚さ方向の段差tsが生じる。この段差tsを小さくすると濾過膜2が押し当てられた時、濾過膜2の不織布4に与える衝撃荷重を低減できる。該段差tsは0.5mm以下、このましくは0.2mm以下としている。段差tsを小さくするには外側線材6aの線径を内側線材6bの線径より小さく(即ち、外側線径>内側線径)することが好ましい。よって、本実施形態では外側線材6aの線径を1.6mm、内側線材6bの線径を1.5mmとしている。
また、本実施形態では、外側線材6aと内側線材6bとは、円筒型とした時の軸線に対して±45度で傾斜させている。即ち、外側線材6aを縦線とすると軸線に+45度傾斜させ、内側線材6bを横線とすると軸線に−45度傾斜(軸直角線に対して+45度傾斜)させている。よって、外側線材6aと内側線材6bで囲まれる穴6hは菱形としている。穴6hの大きさは0.1mm2〜10mm2、好ましくは0.1mm2〜4mm2とし、穴6hの対角線lsの長さは7mm以下、好ましくは3mm〜4mmとし、本実施形態では3.8mmとしている。
前記のように、外側線材6aと内側線材6bを軸線に対して傾斜させ、穴6hを菱形としている。このように、傾斜させると軸線方向及び径方向の荷重に対する圧潰強度を高めることができる。具体的にはネット支持体6は径方向荷重0.5kg/cm以上の圧潰強度を有するものとしている。
前記円筒型とした濾過膜2の内周に円筒型に成形した前記ネット支持体6を挿入し、濾過膜2の内周面にネット支持体6の外周面を沿わせて配置している。本実施形態では固着していないが、ネット支持体6の外周面と濾過膜2の不織布4からなる内周面とを部分的または全面的に固着しても良い。該固着は熱融着装置を用いて行うことができる。
前記構成からなる濾過膜エレメント1は、図5(A)に示すように、複数並列して濾過用膜モジュール50としている。
濾過用膜モジュール50は、浸漬型外圧吸引濾過用として用いられるものであり、前記濾過膜エレメント1を並設し、上方に配置する共通処理済み液の集水管51から分岐する分岐管52を各濾過膜エレメント1の前記処理済み液取出口9に連結して吊り下げている。
濾過用膜モジュール50は、浸漬型外圧吸引濾過用として用いられるものであり、前記濾過膜エレメント1を並設し、上方に配置する共通処理済み液の集水管51から分岐する分岐管52を各濾過膜エレメント1の前記処理済み液取出口9に連結して吊り下げている。
図5(B)に示すように、濾過用膜モジュール50は濾過装置60の槽61内にセットされる。該槽61内に懸濁成分を含む被処理液70が導入される。該被処理液70は前記集水管51に接続する吸引ポンプ63の駆動により各濾過膜エレメント1の筒型の濾過膜2を透過させて固液分離を行い、処理済み液取出口9に連結した分岐管52より共通処理済み液取出管51に吸引され、処理済み液として回収される。
濾過膜エレメント1の表面に堆積した懸濁成分を剥離除去するため、エアバブリングを行っている。詳細には、図5(B)に示すように、ブロア65を作動させて清浄用パイプ66に加圧空気を導入し、清浄用パイプ66の気体噴射穴(図示せず)より加圧空気を被処理液70中に噴射する。発生した気泡67を濾過膜エレメント1の濾過膜2の外表面に接触させながら上昇し、濾過膜エレメント1の表面に付着堆積する懸濁成分を強力に剥離除去している。これにより膜濾過を安定して継続させることができる。エアバブリングは、常時行っても良いし、定期的に行ってもよい。
このように、本発明の濾過膜エレメント1は、中空糸膜よりも直径が大きい筒型の濾過膜2としているため、処理済み液の筒型の濾過膜2の内部での移動に伴う圧力損失を抑えることができる。特に、濾過膜2は延伸PTFE多孔質膜3と不織布4の積層体として強度を高め、かつ、筒型の濾過膜2を内周側でサポートするネット支持体6は容易に撓まず筒型としての保形力を与えて機械的強度を高めていため、大きな膜間差圧が負荷されても変形して中空部を閉塞する状態で潰れないようにしているため、処理済み液流路を確保できる。
図6(A)(B)に濾過膜エレメントのネット支持体の変形例を示す。
図6(A)に示す第1変形例では、ネット支持体6−1の外側線材は軸線と平行な縦線6aとし、内側線材は軸直角方向の横線6bとしている。該ネット支持体6−1は濾過膜の内周側の不織布と全面固着している。また、濾過膜の延伸PTFE多孔質膜は単層としている。
図6(A)に示す第1変形例では、ネット支持体6−1の外側線材は軸線と平行な縦線6aとし、内側線材は軸直角方向の横線6bとしている。該ネット支持体6−1は濾過膜の内周側の不織布と全面固着している。また、濾過膜の延伸PTFE多孔質膜は単層としている。
図6(B)に示す第2変形例では、ネット支持体6−2の外側線材6aは軸線と平行な縦線とし、内側線材6bは軸直角方向に対して45度傾斜させた横線としている。該ネット支持体6−2は濾過膜の内周側の不織布4とを部分的に固着している。
図7に本実施形態の濾過用膜モジュールの変形例を示す。
図7に示す変形例の濾過用膜モジュール53では、複数の濾過膜エレメント1の上端部1aおよび下端部1bを上下に配置する集束ケース54a、54b内に挿入し、該集束ケース54a、54b内に充填するウレタン樹脂55で前記複数の濾過膜エレメント1を並列保持する構成としている。
上方の集束ケース54aの上部に処理済み液を集水する集水ケース56を設け、各濾過膜エレメント1の上端部1aの開口と該集水ケース56とを連通させていると共に、該集水ケース56の側方より集水管57を突設している。
また、下方の集束ケース54bの下部にも集水ケース58を設け、各濾過膜エレメント1の下端部1bの開口と該ケース58とを連通させている。
なお、本変形例では濾過膜エレメント1の上下開口を閉鎖する封止材は設けていない。
図7に示す変形例の濾過用膜モジュール53では、複数の濾過膜エレメント1の上端部1aおよび下端部1bを上下に配置する集束ケース54a、54b内に挿入し、該集束ケース54a、54b内に充填するウレタン樹脂55で前記複数の濾過膜エレメント1を並列保持する構成としている。
上方の集束ケース54aの上部に処理済み液を集水する集水ケース56を設け、各濾過膜エレメント1の上端部1aの開口と該集水ケース56とを連通させていると共に、該集水ケース56の側方より集水管57を突設している。
また、下方の集束ケース54bの下部にも集水ケース58を設け、各濾過膜エレメント1の下端部1bの開口と該ケース58とを連通させている。
なお、本変形例では濾過膜エレメント1の上下開口を閉鎖する封止材は設けていない。
1 濾過膜エレメント
2 筒型の濾過膜
3 延伸PTFE多孔質膜
4 不織布
5 積層多孔質シート
6 ネット支持体
6a 外側線材
6b 内側線材
6c 交差部
6h 穴
50、53 濾過用膜モジュール
2 筒型の濾過膜
3 延伸PTFE多孔質膜
4 不織布
5 積層多孔質シート
6 ネット支持体
6a 外側線材
6b 内側線材
6c 交差部
6h 穴
50、53 濾過用膜モジュール
Claims (8)
- PTFE多孔質膜と不織布を積層して固着一体化した積層多孔質シートを前記不織布を内周側とした筒型とし、該積層多孔質シートで囲まれる中空部が処理済み液流路とされる筒型の濾過膜と、
前記筒型の濾過膜の内周側に配置され、筒型に保形された樹脂製のネット支持体と、
を備えていることを特徴とする濾過膜エレメント。 - 50kPa以下の膜間差圧が負荷された状態で前記筒型の濾過膜は破損しない強度を有すると共に前記ネット支持体は変形しない強度を有する請求項1に記載の濾過膜エレメント。
- 前記筒型の濾過膜の前記PTFE多孔質膜は、延伸PTFE多孔質膜からなり、平均孔径が0.01μm〜5.0μm、空孔を囲む繊維状骨格の平均最大長さが30μm以下、平均膜厚が200μm以下、
前記不織布はポリオレフィン系樹脂またはポリエステル系樹脂からなり、目付量が40g/m2〜120g/m2、厚みが0.3mm〜0.9mm、破裂強さが199kPa〜600kPa、突刺強さが8N〜24N、気孔率が65%〜90%である請求項1または請求項2に記載の濾過膜エレメント。 - 前記ネット支持体はポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂またはフッ素系樹脂からなる外側線材と内側線材の交点を熱融着してネットとし、
前記ネット支持体の外側線材と内側線材の一方または両方を、筒体の中心軸線に対して傾斜させ、該外側線材と内側線材で囲まれる穴を菱形としている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の濾過膜エレメント。 - 前記ネット支持体の外側線材および内側線材の径はそれぞれ1mm〜3mm、
前記外側線材と内側線材で囲まれる穴の大きさは0.1mm2〜10mm2であると共に、該穴の対角線の長さは7mm以下、
前記ネット支持体は径方向荷重0.5kg/cm以上の圧潰強度を有する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の濾過膜エレメント。 - 前記筒型の濾過膜およびネット支持体は円筒形状とし、
前記ネット支持体の外径は10mm〜50mm、内径は6mm〜50mm、
前記濾過膜の内径は前記ネット支持体の外径±0〜+2mm、該濾過膜の外径は10mm〜52mm、
前記濾過膜の内周面と前記ネット支持体の外周面の一部または全面を固着し、または固着せずに当接している請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の濾過膜エレメント。 - 前記筒型の濾過膜を形成する前記積層多孔質シートは、巻回して両端を重ねて結合した筒型とすると共に、軸線方向の両端に封止部を設け、少なくとも一端の封止部に処理済み液取出口をあけている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の濾過膜エレメント。
- 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の濾過膜エレメントを複数個備え、これら濾過膜エレメントを空間をあけて連結している外圧濾過用あるいは浸漬型外圧吸引濾過用の濾過用膜モジュール。
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JP2013123036A JP2014240047A (ja) | 2013-06-11 | 2013-06-11 | 濾過膜エレメントおよび濾過用膜モジュール |
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WO2018230531A1 (ja) * | 2017-06-14 | 2018-12-20 | 株式会社ロキテクノ | フランジ部材およびフランジ形成方法 |
JP2019042183A (ja) * | 2017-09-04 | 2019-03-22 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 洗濯機 |
-
2013
- 2013-06-11 JP JP2013123036A patent/JP2014240047A/ja active Pending
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