JP2014238992A - 燃料電池モジュール用気化器およびそれを備えた燃料電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】気化を安定させることができる燃料電池モジュール用気化器およびそれを備えた燃料電池モジュールを提供する。【解決手段】気化器30は、燃焼室11から熱を受けるように配置される燃料電池モジュール用気化器であって、気化される改質用水を収容する筐体部31と、筐体部31に水を供給するために筐体部31の一方側に設けられた水供給口33と、筐体部31から水蒸気を排出するために筐体部31の他方側に設けられた蒸気排出口34とを備える。水供給口33から蒸気排出口34に向かう方向に水または水蒸気を流通させ、かつ、気化器30の断面積よりも小さい断面積を有する流路35が筐体部31の内部に形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、一般的には燃料電池モジュール用気化器およびそれを備えた燃料電池モジュールに関し、特に固体酸化物形燃料電池モジュール用気化器およびそれを備えた固体酸化物形燃料電池モジュールに関するものである。
一般的には、固体酸化物形燃料電池モジュールは、都市ガス等の燃料ガスを改質して水素含有ガス(改質ガス)を発生させるための改質器と、改質器で得られた改質ガスと空気(酸化剤ガス)を電気化学的に反応させて発電する発電部としての燃料電池とを備えている。燃料ガスを改質するために改質器には、燃料ガスと水蒸気とが供給される。この水蒸気を生成するために水を気化する気化器が設けられている。
たとえば、特開2009−43669号公報(以下、特許文献1という)には、燃料電池システム及び改質原料気化方法が開示されている。
特許文献1に開示された燃料電池システムは、改質器に水蒸気を供給するために改質用水を気化する気化器と、改質器で生成された改質ガスを用いて発電を行う固体酸化物形燃料電池スタックと、固体酸化物形燃料電池スタックの熱を熱伝導によって気化器に伝える伝導受熱部または輻射受熱部とを備える。特許文献1の燃料電池システムでは、気化器の筐体部内に多数の伝熱性の粒子を充填することによって、気化器の熱容量を増加させ、改質用水が接する伝熱面積を増大させている。あるいは、特許文献1の燃料電池システムでは、気化器の筐体部内に複数の放熱フィンを設けることによって、水蒸気を安定して気化器に供給するための伝熱面積を確保しやすくしている。
しかしながら、特許文献1に開示された燃料電池システムでは、気化器の断面積が大きいので、気化器の筐体部内を通過する水の流速は高くならない。このため、気化器の筐体部内では対流による水への熱伝達を期待することができない。したがって、水の供給量を増加させた場合、気化器の筐体部内の位置によって、すなわち、筐体部内の中央部と周辺部とでは、気化のタイミングが異なり、気化器の筐体部内において気化のタイミングが不均一になる。いいかえれば、気化器の筐体部内で圧力変動が生じる。その結果、水を安定して気化させることができないという問題がある。
また、気化器の筐体部内に伝熱性の粒子を充填する場合、粒子間に形成される隙間は一定ではない。このため、気化器の筐体部内に供給された水と伝熱面との距離は一定とはならず、水の加熱は不均一になるので、気化が不安定になる。
上記のように気化器の筐体部内で改質用水の気化が不安定になると、燃料配管内において圧力変動が生じ、改質器で生成される改質ガスの生成量が不安定になる。そうすると、改質器で得られた改質ガスと酸化剤ガスを電気化学的に反応させて発電する発電部としての燃料電池の燃料利用率が不安定になり、発電性能が低下するという問題がある。また、気化が不安定になると、水の供給量が過多になることにより、もしくは、減少することにより、改質器内でのコーキングが進行し、もしくは、改質触媒の酸化が進行し、改質触媒性能の低下を引き起こし、燃料電池の寿命が低下するという問題もある。
そこで、本発明の目的は、気化を安定させることができる燃料電池モジュール用気化器およびそれを備えた燃料電池モジュールを提供することである。
本発明に従った燃料電池モジュール用気化器は、燃焼室から熱を受けるように配置される燃料電池モジュール用気化器であって、気化される液体を収容する筐体部と、筐体部に液体を供給するために筐体部の一方側に設けられた液体供給口と、筐体部から気体を排出するために筐体部の他方側に設けられた気体排出口とを備える。液体供給口から気体排出口に向かう方向に液体または気体を流通させ、かつ、気化器の断面積よりも小さい断面積を有する流路が筐体部の内部に形成されている。
このように気化器の断面積よりも小さい断面積を有する流路が液体供給口から気体排出口に向かう方向に液体または気体を流通させるように形成されているので、筐体部内に液体が供給されると、液体の流速が高くなり、気化器の筐体部の伝熱面から液体への熱伝導率が高くなる。これにより、気化器の筐体部内の位置によって、すなわち、筐体部内で流路の中央部と壁面部とでは、気化器の筐体部内に供給される液体の気化のタイミングの差が、小さくなり、気化器の筐体部内において気化のタイミングが均一になる。いいかえれば、気化器の筐体部内で生じる圧力変動を抑制することができる。その結果、液体を安定して気化させることができる。
また、気化器の筐体部内に流路が形成されているので、気化器に供給される液体の量が変化した場合、液体が気化する位置(液体の気化が完了する位置)が変動しやすくなる。たとえば、気化器への液体の供給量を増加させた場合、液体が気化する位置が流路の上流側から下流側に変位しやすくなる。これにより、たとえば、気化器への液体の供給量を増加させた場合、気化器への液体の供給量を増加させる前に液体が溜っていて低温になっている伝熱面から離れた伝熱面で液体が熱を受けることができるので、負荷応答性(液体の気化速度)が高くなる。
本発明の燃料電池モジュール用気化器において、流路は屈曲部分を有することが好ましい。
このように構成することにより、気化器の筐体部内に長い流路を形成することができ、気化のタイミングをより均一にすることができる。
また、本発明の燃料電池モジュール用気化器において、流路はジグザグ部分を有することが好ましい。
このように構成することにより、気化器の筐体部内に長い流路を密に形成することができ、気化のタイミングをより均一にすることができる。
さらに、本発明の燃料電池モジュール用気化器において、流路は筐体部内に配置された壁部材によって形成されていることが好ましい。
このように構成することにより、流路を筐体部内に形成することが容易になる。
この場合、流路は、壁部材を介して隣接した複数の流路部分を含むことが好ましい。
このように構成することにより、壁部材の配置によって長い流路を筐体部内に密に形成することができ、気化のタイミングをより均一にすることができる。
なお、壁部材は、液体供給口から気体排出口に向かう方向と交差する平面を有するように形成してもよい。
壁部材は、筐体部を形成する内壁面に接触している部分を有することが好ましい。
このように構成することにより、流路を形成する壁部材も伝熱面の役割を果たすことができ、気化器の伝熱面積が増加するため、気化器をコンパクトにすることができる。また、壁部材の熱伝導により、気化器内で対向する筐体部の両側壁面の間で温度を均一にすることができるので、液体を安定して加熱することができ、液体の気化を安定させることができる。
また、壁部材は、筐体部を形成する内壁面から離隔した部分を有することが好ましい。
このように構成することにより、液体から気化した気体が、筐体部の内壁面と流路を形成する壁部材との間の隙間を通過することができるので、気体発生による筐体部内の圧力の増加を緩和することができ、筐体部内に生じる応力を低減することができる。
本発明の燃料電池モジュール用気化器において、筐体部は、液体供給口から気体排出口に向かう方向を長手方向とし、長手方向に直交する一つの方向で扁平した直方体形状を有することが好ましい。
このように構成することにより、気化器をコンパクトにすることができる。
本発明に従った燃料電池モジュールは、上述したいずれかの構成を有する燃料電池モジュール用気化器を備える。
液体供給口から気体排出口に向かう方向がほぼ鉛直方向になるように燃料電池モジュール用気化器を配置してもよく、あるいは、液体供給口から気体排出口に向かう方向が鉛直方向とほぼ直交する方向になるように燃料電池モジュール用気化器を配置してもよい。
後者の場合、前者の場合に比べて、気化の安定、伝熱面積の増加、および、負荷応答性の向上という作用効果が顕著に現れる。後者の場合に、本発明の流路が気化器の筐体部内に形成されていないとき、気化器の筐体部内の上部の伝熱面に液体が達しない、あるいは、供給された液体が伝熱面の全体に拡がらないという現象が起こるので、気化器から液体への伝熱面積と熱伝達率が小さくなる。このような場合に、本発明の流路が気化器の筐体部内に形成されていると、供給される液体は流路に沿って気化器の筐体部の内部を通過するので、気化器から液体への伝熱面積と熱伝導率が大きくなる。
本発明の燃料電池モジュールの好ましい一つの形態は、燃焼室と、燃料ガスを改質して改質ガスを生成する改質器と、改質器に供給される気体を生成する気化器と、燃焼室内に配置され、改質器で生成された改質ガスが供給される燃料電池とを備える。本発明の上述したいずれかの構成を有する燃料電池モジュール用気化器が、燃焼室から熱を受けるように配置されている。
このように燃料電池モジュールを構成することにより、気化器の筐体部内で改質用水の気化が安定になるので、改質器で生成される改質ガスの生成量が安定になる。そうすると、燃料電池の発電性能の低下と寿命の低下とを抑制することができる。
以上のように本発明によれば、気化を安定させることができる燃料電池モジュール用気化器を提供することができ、その気化器を備えた燃料電池モジュールにおいては、燃料電池の発電性能の低下と寿命の低下とを抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、固体酸化物形燃料電池モジュール(ホットモジュールともいう)1は、断熱材10により包囲された燃焼室11を有する。燃焼室11内には、発電部としての燃料電池20が配置されている。
燃料ガス流路12は、燃料電池20に燃料ガスを供給するためのものである。燃料ガス流路12の一部は、燃焼室11内に配置されている。燃料ガス流路12中には、改質器14が設けられている。燃料ガス流路12の改質器14よりも上流側の部分には、気化器30と、気化器30に改質用水を供給するための改質用水流路15が接続されている。改質器14と気化器30は、燃焼室11内で、燃料電池20に隣接して配置されている。改質用水流路15には、改質用の水が供給される。改質用の水は、改質用水流路15の燃焼室11内に位置している気化器30で気化し、水蒸気になる。この水蒸気と都市ガス等の原燃料ガスとが、混合されて改質器14に供給される。燃焼室11内において、燃料ガス流路12の改質器14よりも上流側と下流側の部分には、燃料ガスを燃焼室11内で予熱するための予熱部16が設けられている。燃料ガスは、燃焼室11内で予熱部16によって予熱されて改質器14に供給され、水蒸気によって改質されて水素含有ガス(改質ガス)になる。この改質ガスは、燃焼室11内で予熱部16によって予熱されて、燃焼室11内の燃料電池20に供給される。
酸化剤ガス流路13は、燃料電池20に空気等の酸化剤ガスを供給するためのものである。酸化剤ガス流路13の一部は、燃焼室11内に配置されている。酸化剤ガスは、燃焼室11内で予熱部16によって予熱されて、燃焼室11内の燃料電池20に供給される。
燃料電池20は、燃料極層、固体酸化物電解質層、および、空気極層を有し、固体酸化物電解質層の一方面に燃料極層、他方面に空気極層が形成されている。燃料電池20には、改質された燃料ガスを供給するための燃料ガス流路12と、酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス流路13とが接続されている。燃料電池20の燃料極層側には、燃料ガス流路12を通じて、改質されかつ予熱された燃料ガスが供給される。燃料電池20の空気極層側には、酸化剤ガス流路13を通じて、酸化剤ガスが供給される。これによって発電が行われる。燃料電池20の動作温度は、燃料電池20を構成する材質にもよるが、一般的に固体酸化物形燃料電池では約600〜1000℃程度の温度範囲に保たれていることが好ましい。発電に寄与しなかった燃料ガスと酸化剤ガスとは、それぞれ、燃料ガス排出口20aと酸化剤ガス排出口20bとから、燃焼室11内に排出される。排出された燃料ガスと酸化剤ガスとは、燃焼室11内で燃焼する。この燃焼熱(オフガス燃焼熱)で、燃料電池20が加熱されて上記の動作温度に保たれるとともに、燃料ガスと酸化剤ガスとが予熱される。また、この燃焼熱と燃料電池20の輻射熱とが気化器30の熱源になる。燃焼ガスは、燃焼室11の外壁に設けられた排ガス口11aから燃焼室11外に排出される。
図2に示すように、実施形態1では、気化器30は、改質用水を収容する筺体部31を備える。筺体部31は、ステンレス鋼(SUS)等の金属で形成されている。筐体部31の底面には改質用水を筐体部31内に供給するための水供給口33が設けられ、頂面には改質用水が気化されて生成された蒸気を筐体部31外に排出するための蒸気排出口34が設けられている。水供給口33と蒸気排出口34には改質用水流路15が接続されている。筐体部31内には、筺体部31の底面に平行に、一例として平板からなる複数の壁部材32、32a、32bが配置されることによって、流路35が形成されている。この実施形態では、一例として、複数の壁部材32、32a、32bによって流路35は、ジグザグ形状または蛇行形状に形成されている。壁部材32aの一方端(図2にて右側端)は筐体部31を形成する内壁面に接触するように配置され、壁部材32bの他方端(図2にて左側端)は、筐体部31を形成する内壁面に接触するように配置されている。なお、対向する二つの壁部材32aと32bとの間隔は、たとえば、10mm程度である。
水供給口33を通じて矢印Pで示す方向に気化器30の筐体部31内に供給された改質用水は、燃焼室11の燃焼熱により、順次、気化されて水蒸気になる。水蒸気は、筐体部31内で矢印Rに示す方向に、流路35に沿ってジグザグに、または蛇行して流通する。そして、水蒸気は、蒸気排出口34を通じて矢印Qで示す方向に気化器30の筐体部31外に排出される。
以上のように構成されているので、気化器30は、燃焼室11から熱を受けるように配置されている。上記の実施形態では、気化器30は燃焼室11内に配置されることによって熱を受けているが、気化器30の熱源が少なくとも燃焼室11で発生する燃焼熱であればよく、気化器30は燃焼室11外に配置されていてもよい。
要約すれば、気化器30は、気化される液体の一例である水を収容する筐体部31と、筐体部31に水を供給するために筐体部31の一方側に設けられた液体供給口としての水供給口33と、筐体部31から気体の一例である水蒸気を排出するために筐体部31の他方側に設けられた気体排出口としての蒸気排出口34を備える。複数の壁部材32、32a、32bによって形成される流路35は、筐体部31の内部に形成され、少なくとも、水供給口33から蒸気排出口34に向かう方向に水または水蒸気を流通させ、かつ、気化器30の断面積よりも小さい断面積を有する。なお、流路35は、鉛直方向と逆の方向に水または水蒸気を流通させないように形成されている。
このように気化器30の断面積よりも小さい断面積を有する流路35が、少なくとも、水供給口33から蒸気排出口34に向かう方向に水または水蒸気を流通させるように形成されているので、筐体部31内に水が供給されると、水の流速が高くなり、気化器30の筐体部31の伝熱面から水への熱伝導率が高くなる。これにより、気化器30の筐体部31内の位置によって、すなわち、筐体部31内で流路35の中央部と壁面部とでは、気化器30の筐体部31内に供給される水の気化のタイミングの差が、小さくなり、気化器30の筐体部31内において気化のタイミングが均一になる。いいかえれば、気化器30の筐体部31内で生じる圧力変動を抑制することができる。その結果、水を安定して気化させることができる。
また、気化器30の筐体部31内に流路35が形成されているので、気化器30に供給される水の量が変化した場合、水が気化する位置(水の気化が完了する位置)が変動しやすくなる。たとえば、気化器30への水の供給量を増加させた場合、水が気化する位置が流路35の上流側から下流側に変位しやすくなる。これにより、たとえば、気化器30への水の供給量を増加させた場合、気化器30への水の供給量を増加させる前に水が溜っていて低温になっている伝熱面から離れた伝熱面で水が熱を受けることができるので、負荷応答性(水の気化速度)が高くなる。
さらに、流路35は図2に示すように屈曲部分を有するので、気化器30の筐体部31内に長い流路35を形成することができ、気化のタイミングをより均一にすることができる。
さらにまた、流路35は図2に示すようにジグザグ部分または蛇行部分を有するので、気化器30の筐体部31内に長い流路35を密に形成することができ、気化のタイミングをより均一にすることができる。
なお、流路35は、ジグザグ部分または蛇行部分を有する形態に限定されるものではなく、渦巻部分、螺旋部分等の種々の屈曲部分を有する形態でもよい。
流路35は筐体部31内に配置された壁部材32、32a、32bによって形成されているので、流路35を筐体部31内に形成することが容易になる。なお、流路を形成する手段としては、壁部材の配置に限定されることはなく、種々の形態の部材で流路が形成されてもよい。
この場合、流路35は、図2に示すように壁部材32、32a、32bを介して隣接した複数の流路部分を含むことにより、壁部材32、32a、32bの配置によって長い流路35を筐体部31内に密に形成することができ、気化のタイミングをより均一にすることができる。
なお、この実施形態では、壁部材32、32a、32bは、水供給口33から蒸気排出口34に向かう方向とほぼ直交する平面を有するように形成されているが、水供給口33から蒸気排出口34に向かう方向と交差するように形成されてもよく、ほぼ平行な平面を有する壁部材を配置して流路を形成してもよい。また、この実施形態では、複数の壁部材32、32a、32bが平板からなるが、平板に限定されることはなく、曲板等の種々の形状の板から構成されてもよい。
壁部材32a、32bは、筐体部31を形成する内壁面に接触している部分を有するので、流路35を形成する壁部材32a、32bも伝熱面の役割を果たすことができ、気化器30の伝熱面積が増加するため、気化器30をコンパクトにすることができる。また、壁部材32a、32bの熱伝導により、気化器30内で対向する筐体部31の両側壁面の間で温度を均一にすることができるので、水を安定して加熱することができ、水の気化を安定させることができる。
筐体部31は、水供給口33から蒸気排出口34に向かう方向を長手方向とし、長手方向に直交する一つの方向で扁平した直方体形状を有するので、気化器30をコンパクトにすることができる。ただし、気化器30の筐体部の形状は、扁平した直方体形状に限定されるものではなく、箱形の直方体形状、円筒形状等の種々の形状でもよい。
図1に示すように燃料電池モジュール1は、図2に示す気化器30を備えているが、図2に示す実施形態1のように、水供給口33から蒸気排出口34に向かう方向がほぼ鉛直方向(図2にて縦方向)になるように気化器30を配置してもよく、あるいは、図3に示す実施形態2のように、水供給口33から蒸気排出口34に向かう方向が鉛直方向とほぼ直交する方向になるように気化器30を配置してもよい。
図3に示すように気化器30を配置した場合、図2に示すように気化器30を配置した場合に比べて、気化の安定、伝熱面積の増加、および、負荷応答性の向上という作用効果が顕著に現れる。図3に示すように気化器30を配置した場合に、本発明の流路35が気化器30の筐体部31内に形成されていないとき、気化器30の筐体部31内の上部の伝熱面に水が達しない、あるいは、供給された水が伝熱面の全体に拡がらないという現象が起こるので、気化器30から水への伝熱面積と熱伝達率が小さくなる。このような場合に、本発明の流路35が気化器30の筐体部31内に形成されていると、供給される水は流路35に沿って気化器30の筐体部31の内部を通過するので、気化器30から水への伝熱面積と熱伝導率が大きくなる。
図1に示すように本発明の燃料電池モジュール1は、少なくとも、燃焼室11と、燃料ガスを改質して改質ガスを生成する改質器14と、改質器14に供給される気体の一例である水蒸気を生成する気化器30と、燃焼室11内に配置され、改質器14で生成された改質ガスが供給される燃料電池20とを備えていればよい。図2または図3に示す気化器30が、燃焼室11から熱を受けるように配置されていればよい。
このように燃料電池モジュール1を構成することにより、気化器30の筐体部31内で改質用水の気化が安定になり、燃料配管内の圧力が安定し、改質器14で生成される改質ガスの生成量が安定になる。そうすると、改質器14で得られた改質ガスと酸化剤ガスを電気化学的に反応させて発電する発電部としての燃料電池20の燃料利用率が安定し、改質器14内でのコーキングと改質触媒の酸化も抑制され、発電性能の低下と燃料電池の寿命の低下とを抑制することができる。
また、図2または図3に示す気化器30の筐体部31内に配置される壁部材32a、32bにおいて、図4に示す実施形態3のように、壁部材32a、32bは、筐体部31を形成する内壁面から離隔した部分を有することが好ましい。具体的には、図4(A)に示すように、壁部材32aと筐体部31の一つの内壁面との間には隙間36が形成されている。図4(B)に示すように、壁部材32bと筐体部31の一つの内壁面との間には隙間36が形成されている。
このように構成することにより、水から気化した水蒸気が、筐体部31の内壁面と流路35を形成する壁部材32a、32bとの間の隙間36を通過することができるので、水蒸気発生による筐体部31内の圧力の増加を緩和することができ、筐体部31内に生じる応力を低減することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は以上の実施の形態と実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものであることが意図される。
本発明によれば、気化を安定させることができる燃料電池モジュール用気化器を提供することができ、その気化器を備えた燃料電池モジュールにおいては、燃料電池の発電性能の低下と寿命の低下とを抑制することができるので、本発明は、燃料電池の実用化に貢献することができる。
1:燃料電池モジュール、11:燃焼室、11a:排ガス口、12:燃料ガス流路、13:酸化剤ガス流路、14:改質器、15:改質用水流路、16:予熱部、20:燃料電池、20a:燃料ガス排出口、20b:酸化剤ガス排出口、30:気化器、31:筐体部、32,32a,32b:壁部材、33:水供給口、34:蒸気排出口、35:流路、36:隙間。
Claims (13)
- 燃焼室から熱を受けるように配置される燃料電池モジュール用気化器であって、
気化される液体を収容する筐体部と、
前記筐体部に液体を供給するために前記筐体部の一方側に設けられた液体供給口と、
前記筐体部から気体を排出するために前記筐体部の他方側に設けられた気体排出口と、
を備え、
前記液体供給口から前記気体排出口に向かう方向に液体または気体を流通させ、かつ、当該気化器の断面積よりも小さい断面積を有する流路が前記筐体部の内部に形成されている、燃料電池モジュール用気化器。 - 前記流路が、屈曲部分を有する、請求項1に記載の燃料電池モジュール用気化器。
- 前記流路が、ジグザグ部分を有する、請求項2に記載の燃料電池モジュール用気化器。
- 前記流路が、前記筐体部内に配置された壁部材によって形成されている、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の燃料電池モジュール用気化器。
- 前記流路が、前記壁部材を介して隣接した複数の流路部分を含む、請求項4に記載の燃料電池モジュール用気化器。
- 前記壁部材が、前記液体供給口から前記気体排出口に向かう方向と交差する平面を有する、請求項4または請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池モジュール用気化器。
- 前記壁部材が、前記筐体部を形成する内壁面に接触している部分を有する、請求項4から請求項6までのいずれか1項に記載の燃料電池モジュール用気化器。
- 前記壁部材が、前記筐体部を形成する内壁面から離隔した部分を有する、請求項4から請求項7までのいずれか1項に記載の燃料電池モジュール用気化器。
- 前記筐体部が、前記液体供給口から前記気体排出口に向かう方向を長手方向とし、長手方向に直交する一つの方向で扁平した直方体形状を有する、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の燃料電池モジュール用気化器。
- 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の燃料電池モジュール用気化器を備えた、燃料電池モジュール。
- 前記液体供給口から前記気体排出口に向かう方向がほぼ鉛直方向になるように前記燃料電池モジュール用気化器を配置した、請求項10に記載の燃料電池モジュール。
- 前記液体供給口から前記気体排出口に向かう方向が鉛直方向とほぼ直交する方向になるように前記燃料電池モジュール用気化器を配置した、請求項10に記載の燃料電池モジュール。
- 燃焼室と、
燃料ガスを改質して改質ガスを生成する改質器と、
前記改質器に供給される気体を生成する気化器と、
前記燃焼室内に配置され、前記改質器で生成された改質ガスが供給される燃料電池と、
を備え、
前記気化器が、前記燃焼室から熱を受けるように配置されている前記燃料電池モジュール用気化器である、請求項10から請求項12までのいずれか1項に記載の燃料電池モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013121427A JP2014238992A (ja) | 2013-06-10 | 2013-06-10 | 燃料電池モジュール用気化器およびそれを備えた燃料電池モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016177882A (ja) * | 2015-03-18 | 2016-10-06 | 富士電機株式会社 | 燃料電池モジュール |
JP2018018699A (ja) * | 2016-07-28 | 2018-02-01 | Toto株式会社 | 固体酸化物形燃料電池装置 |
JP2019220490A (ja) * | 2019-10-03 | 2019-12-26 | Toto株式会社 | 固体酸化物形燃料電池装置 |
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JP2008287959A (ja) * | 2007-05-16 | 2008-11-27 | Nippon Oil Corp | 間接内部改質型高温型燃料電池 |
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-
2013
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