JP2014238263A - 血液成分分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受光量が外乱光の影響で変動する場合でも、血糖を正確に測定することができる血液成分分析装置を提供する。【解決手段】発光手段は、試験片に向けてパルス光を発光する。受光手段は、試験片で反射された光を電気信号に変換する。フィルタリング手段は、電気信号の交流成分を抑制した電気信号を生成する。差動増幅手段は、フィルタリング手段による濾波前の電気信号と濾波後の電気信号とを差動増幅する。第1サンプリング手段は、パルス光の消灯中での出力信号の信号レベルを第1タイミングで取得し、パルス光の発光中での出力信号の信号レベルを第2タイミングで取得する。基線変動レベル算出手段は、第1タイミングで取得した信号レベルに基づいて、出力信号の基線の変動レベルを算出する。血液成分量算出手段は、第1タイミングおよび第2タイミングで取得した出力信号の信号レベルと、基線の変動レベルとに基づいて成分の量を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、血液成分分析装置に関する。
近年、血糖測定装置など血液成分分析装置の小型化および軽量化に伴って、使用者が携行して屋外で血液成分分析装置を使用する機会が増加している。しかし、光学式の血液成分分析装置は、屋外での使用において外乱光による影響を強く受ける場合がある。光学的に血糖を測定する血糖測定装置を例にとると、屋外で血糖を測定する際、太陽光、照明、自動車のヘッドライトなどの外乱光の影響により測定誤差が生じる場合がある。外乱光による測定誤差を軽減する技術としては、下記の特許文献1の光学測定装置が知られている。特許文献1の光学測定装置では、発光素子が消灯中であるときの受光素子の受光量を基準値と定義し、発光素子が発光中であるときの受光量から上記基準値を差し引くことにより、外乱光の影響による測定誤差を軽減している。
特開2008−232662号公報
しかしながら、上記の特許文献1の光学測定装置では、発光素子を発光および消灯させている間に受光素子の受光量が大きく変動した場合、上記基準値が実際の受光素子の受光量と乖離してしまうおそれがある。このように、受光素子の受光量が大きく変動してしまう場合には、上記の特許文献1の光学測定装置のように、発光素子が消灯中であるときの受光素子の受光量を単純に平均して基準値を算出するのでは、血糖を正確に測定することは難しい。
本発明は、上述した問題を解決するためのなされたものである。したがって、本発明の
目的は、受光素子の受光量が外乱光の影響で突発的に大きく変動する場合でも、血液成分量を正確に測定することができる光学式の血液成分分析装置を提供することである。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
本発明の血液成分分析装置は、血液に含まれる成分と反応する試薬の発色度合いに基づいて前記成分を分析する血液成分分析装置であって、発光手段と、受光手段と、フィルタリング手段と、差動増幅手段と、第1サンプリング手段と、基線変動レベル算出手段と、血液成分量算出手段と、を有する。発光手段は、血液が付着した試験片に向けてパルス光を発光する。受光手段は、パルス光が試験片で反射された反射光を受光して電気信号に変換する。フィルタリング手段は、電気信号を濾波することによって電気信号の交流成分を抑制した濾波後の電気信号を生成する。差動増幅手段は、フィルタリング手段による濾波前の電気信号と濾波後の電気信号とを差動増幅して出力信号を取得する。第1サンプリング手段は、パルス光の消灯中での出力信号の信号レベルを第1タイミングで取得し、パルス光の発光中での出力信号の信号レベルを第1タイミングから所定時間経過後の第2タイミングで取得する。基線変動レベル算出手段は、第1タイミングで取得した信号レベルに基づいて、出力信号の基線の変動レベルを算出する。血液成分量算出手段は、第1タイミングおよび第2タイミングで取得した出力信号の信号レベルと、基線の変動レベルとに基づいて成分の量を算出する。
本発明によれば、発光素子をパルス状に連続発光させるとき、消灯時での差動増幅回路の出力信号の信号レベルと発光時での差動増幅回路の出力信号の信号レベルとの差分を差動増幅回路の出力信号の基線の変動レベルに応じて補正する。したがって、受光素子の受光量が外乱光の影響で突発的に大きく変動する場合でも、血液成分量を正確に測定することができる。
本発明の一実施の形態における血液成分分析装置を説明するための概略ブロック図である。 図1に示す受光処理部の構成を説明する概略ブロック図である。 図2に示すI/V変換回路の出力信号および差動増幅回路の出力信号のサンプリングを説明するための波形図である。 本発明の一実施の形態における血液成分分析装置が血液成分量を算出する方法を説明するためのフローチャートである。 図5(A)は図2に示すI/V変換回路の出力信号を例示する波形図であり、図5(B)は図2に示す差動増幅回路の出力信号を例示する波形図である。 図6(A)は図5(B)のCで示す期間を拡大した波形図であり、図6(B)は図5(B)のDで示す期間を拡大した波形図である。 サンプリングとサンプリングとの間で基線が大きく変動する場合を例示する波形図である。
以下、添付した図面を参照して本発明の血液成分分析装置の実施の形態を説明する。なお、図中、同一の部材には同一の符号を用いた。
(実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態における血液成分分析装置を説明するための概略ブロック図である。本実施の形態の血液成分分析装置は、発光素子をパルス状に連続発光させるとき、消灯時での差動増幅回路の出力信号の信号レベルと発光時での差動増幅回路の出力信号の信号レベルとの差分を差動増幅回路の出力信号の基線の変動レベルに応じて補正するものである。なお、以下では本実施の血液成分分析装置の主要部について説明し、従来の血液成分分析装置と同様の部分については説明を省略する。
本実施の形態では、血液に含まれるグルコースと反応する試薬の発色度合いに基づいて血糖値を測定する比色式血糖測定装置を例示して説明する。比色式血糖測定装置では、血液が付着した試験紙(試験片)に光を照射し、試験紙からの反射光を受光してグルコースと反応した試薬の発色の程度に基づいて血液に含まれるグルコース量を分析する。試験紙には、血液中のグルコースに反応して発色する試薬が含まれており、グルコース濃度が濃くなるほど試験紙の発色が濃くなる。この発色濃度の違いにより受光量が変化することを利用して血糖値を測定する。
図1に示すとおり、本実施の形態の血液成分分析装置(比色式血糖測定装置)100は、装着部110、発光素子120、発光駆動部130、受光素子140、受光処理部150、操作部160、表示部170、演算制御部180を有する。以下、図1に示す各構成要素を順に説明する。
本実施の形態の血液成分分析装置100では、試験紙111に血液が付着したことを検出して計時を開始し、所定時間経過後の吸光度に基づいて血糖値を算出する。血液を付着させる前の試験紙111は、白色に近い色であるため吸光度は小さい値を示す。一方、血液を付着させた後の試験紙111は、グルコースと試薬との反応が進行するにつれて発色して吸光度が増大する。このため、血糖値を算出する際の吸光度としては、グルコースと試薬との反応が完結した状態に近づき吸光度の増加率が所定値以内となったときの吸光度を採用することが望ましい。なお、試験紙111は、適当なホルダに保持された上で装着部110に着脱可能に装着される。装着部110は、血液成分分析装置100の筺体(不図示)に設けられている。これにより試験紙111と、発光素子120および受光素子140との位置関係が定まる。
発光素子120は、発光手段として、試験紙111に向けて所定の間隔でパルス光を発光する素子である。発光素子120は、その発光面が試験紙111の方向を向くように血液成分分析装置100の筺体内部に配置されている。発光素子120からの照射光は、図示されていないレンズによってスポット状に集光されて試験紙111を照射する。発光素子120は、たとえば、500〜720nm程度の波長の範囲内で発光する発光ダイオード(LED)である。
本実施の形態では、発光素子120は、赤色発光ダイオードおよび緑色発光ダイオードを有する。赤色発光ダイオードは、赤色光を発光して、グルコースと発色試薬の反応で生じた色素による呈色濃度を測定するために使用される。また、緑色発光ダイオードは、緑色光を発光して血液中の血色素に基づいて、ヘマトクリット値を測定するために使用される。なお、赤色発光ダイオードおよび緑色発光ダイオードは、別々の素子として互いに近接して配置してもよいし、1つの素子として一体的に構成されてもよい。
発光駆動部130は、発光素子120に駆動信号を供給する駆動回路である。より具体的には、発光駆動部130は、演算制御部180の指示に基づいて発光素子120に所定のパルス幅、強度、および周期を有するパルス信号を供給する。発光素子120は、供給されたパルス信号に応じてこのパルス幅の期間だけ発光し、次のパルス信号の立ち上がりまで消灯することを繰り返す。パルス幅は、概ね10〜1000μsの範囲内であり、好適には120μs程度である。また、周期は1〜10ms程度であり、好適には赤色光および緑色光の各々について2ms程度である。なお、赤色光と緑色光は交互に発光されるのが好ましい。パルス幅、強度、および周期は、他の構成要素の設計条件に応じて適宜変更されうる。
受光素子140は、受光手段として、パルス光が試験紙111で反射された反射光を受光して電流信号(光電流)に変換する素子である。受光素子140は、その受光面が試験紙111の方向に向くように血液成分分析装置100の筺体内に配置される。受光素子140は、たとえば、フォトダイオードである。
屋外で血液成分分析装置100を作動させる場合、受光素子140には、パルス光が試験紙111で反射された反射光の他に主に太陽光、照明、自動車のヘッドライトなどの外乱光も入射する可能性がある。一般に太陽光、照明などの外乱光は、時間的に変動の小さい定常的な光であるので、100Hz以下の低周波外乱光である。特に、太陽光は、時間的に変動の小さい光であり、その受光量の周波数が概ね0Hzである。そのため、受光素子140は、反射光の信号成分が外乱光の直流成分によってバイアスされた電流信号を生成する。
しかしながら、屋外で血液成分分析装置100を作動させる場合、使用環境によっては血液成分分析装置100へ入射する光量が大きく変動する場合がある。たとえば、測定中に血液成分分析装置100を動かすことによって、装着部110を太陽光や照明などの光源の方向に一瞬でも向けてしまうと、受光素子140が受光する光量が大きく変動する。また、自動車のヘッドライトなどの外乱光は、光源が移動するため、受光素子140が受光する光量が短時間に大きく変動しうる。
受光処理部150は、受光素子140で変換された電気信号を信号処理する回路である。より具体的には、受光処理部150は、受光素子140で変換された電気信号をローパスフィルタに通して、交流成分を抑制した信号を生成する。ここで、交流成分を抑制した信号は、外乱光による電圧上昇分として抽出されることになる。次いで、この電圧上昇分を電気信号から差し引くように差動増幅して出力信号を得る。この出力信号は、所定のタイミングでサンプリングされたのちディジタル信号に変換されて、演算制御部180に伝達される。受光処理部150の詳細については後述する。
操作部160は、操作者からの指示を演算制御部180に伝達する。操作部160は、たとえば押しボタンスイッチを有しており、血液成分分析装置100の筐体に取り付けられる。操作者は、操作部160を介して血液成分分析装置100の起動・停止、測定結果の表示などの指示をする。
表示部170は、演算制御部180で算出された血糖値を表示する。表示部170は、たとえば液晶表示パネルを有し、血液成分分析装置100の筐体に取り付けられる。
演算制御部180は、血液成分分析装置100の全体制御および血糖値の算出を実行する。より具体的には、演算制御部180は、たとえばCPU、メモリ、通信回路などを含む周辺回路を備えており、発光駆動部130、受光処理部150、操作部160、および表示部170と電気的に接続されている。演算制御部180は、操作部160を介して入力される、操作者からの指示に応じて血液成分分析装置100を起動し、所定の手順にしたがって血糖値の測定処理を実行する。
演算制御部180は、血液成分算出手段として、メモリに格納された信号レベルデータを利用して、試験紙111に血液を付着させる前後における試験紙111の吸光度を算出するとともに、試験紙111に血液が付着したことを検出して計時を開始し、所定時間経過後(例えば9秒後)の直前の期間(例えば1秒間)の吸光度のデータから、吸光度とグルコース濃度との対応関係を利用して血糖値を算出する。吸光度とグルコース濃度との対応関係は、ルックアップテーブルとして予めROMなどの不揮発性メモリに記憶されているか、あるいは吸光度とグルコース濃度との関係式から計算される。
血液成分分析装置100の起動手順および測定処理手順は、ROMなどの不揮発性メモリにプログラムとして予め記憶されており、CPUはプログラムを逐次的に実行する。演算制御部180は、血液成分分析装置100を起動したのち、発光駆動部130に対して所定のパルス信号を出力するように指示するとともに、受光処理部150で処理された信号を信号レベルデータとしてRAMなどの揮発性メモリに格納するように指示する。演算制御部180が受光処理部150で処理された信号を使用して血糖値を算出する手順の詳細については後述する。
次に、図1に示す受光処理部150について、図2を参照してより詳しく説明する。図2は、図1に示す受光処理部150の構成を説明する概略ブロック図である。
図2に示すとおり、本実施の形態における血液成分分析装置100の受光処理部150は、I/V変換回路(電流電圧変換回路)151、ローパスフィルタ回路152、差動増幅回路153、第1サンプリング回路154、第1A/Dコンバータ155、第2サンプリング回路156、および第2A/Dコンバータ157を有する。以下、図2に示す受光処理部150の構成要素を順に説明する。
I/V変換回路151は、受光素子140の受光量に応じて生成された電流信号(光電流)を電圧信号に変換する。この電圧信号が、ローパスフィルタ回路152および差動増幅回路153によって処理される電気信号となる。I/V変換回路151の入力端は受光素子140の出力端に接続され、I/V変換回路151の出力端は差動増幅回路153の第1の入力端およびローパスフィルタ回路152の入力端に接続される。なお、受光素子140が、受光量に応じた光電流ではなく受光量に応じた光電圧を出力する電圧出力型の素子である場合には、I/V変換回路151は省略される。
ローパスフィルタ回路152は、上記の電気信号(I/V変換回路151の出力信号)を濾波することによって当該電気信号の交流成分を抑制した濾波後の電気信号を生成するフィルタリング手段である。ローパスフィルタ回路152の入力端はI/V変換回路151の出力端に接続され、ローパスフィルタ回路152の出力端は差動増幅回路153の第2の入力端に接続される。
ここで、濾波後の電気信号は、直流あるいは低周波数の外乱光による電圧上昇分に対応する。つまり、ローパスフィルタ回路152は、外乱光による電圧上昇分を抽出する。ローパスフィルタ回路152が遮断する周波数帯域は、ローパスフィルタの高域遮断周波数で決定される。高域遮断周波数よりも高い信号成分はローパスフィルタ回路152により大幅に抑制され、高域遮断周波数より低い低周波成分、好適には直流成分がローパスフィルタ回路152から出力される。ローパスフィルタ回路152の高域遮断周波数は、他の構成要素の設計条件に応じて、数Hz〜1kHzの間で設定することができ、より好適には、300Hz以下、さらに好ましくは100Hz以下に設定される。
差動増幅回路153は、ローパスフィルタ回路152による濾波前の電気信号と同回路152による濾波後の電気信号とを差動増幅して出力信号を得る差動増幅手段である。つまり、直流あるいは低周波数の外乱光による電圧上昇分を電気信号から差し引くように差動増幅することにより、I/V変換回路151の出力信号に含まれる直流あるいは低周波数信号をキャンセルする。差動増幅回路153の第1の入力端にはIV変換回路151の出力端が接続され、第2の入力端にはローパスフィルタ回路152の出力端が接続される。差動増幅回路153は、第1および第2入力端にかかる電圧の差分を所定の増幅率で増幅した出力電圧を出力する。
第1サンプリング回路154は、差動増幅回路153の出力信号を所定のタイミングでサンプリングする。第1サンプリング回路154の入力端は差動増幅回路153の出力端に接続され、第1サンプリング回路154の出力端は第1A/Dコンバータ155の入力端に接続される。
第1サンプリング回路154によるサンプリングのタイミングは、発光素子120を発光させるタイミングと関連付けて決定される。演算制御部180は、発光素子120がパルス光を発光する直前(消灯中)の第1タイミングと、パルス光を消灯する直前(発光中)の第2タイミングとで、上記の出力信号をサンプリングする。第2タイミングは、第1タイミングから所定時間経過後に設定される。また、第1タイミングおよび第2タイミングは、パルス光の周期と同じ周期で繰り返される。取得されたアナログのサンプル値は、第1A/Dコンバータ155を介してディジタルの信号レベルに変換され、信号レベルデータとして演算制御部180に伝達される。
第2サンプリング回路156は、I/V変換回路151の出力信号を所定のタイミングでサンプリングする。第2サンプリング回路156の入力端はI/V変換回路151の出力端に接続され、第2サンプリング回路156の出力端は第2A/Dコンバータ157の入力端に接続される。
第2サンプリング回路156によるサンプリングのタイミングは、発光素子120を発光させるタイミングと関連付けて決定される。演算制御部180は、発光素子120がパルス光を消灯する直前(発光中)の第2タイミングでI/V変換回路151の出力信号をサンプリングする。取得されたアナログのサンプル値は、第2A/Dコンバータ157を介してディジタルの信号レベルに変換され、信号レベルデータとして演算制御部180に伝達される。なお、サンプリングのタイミングは、第2タイミングとは異なっていてもよく、発光素子120がパルス光を発光中の第3タイミングで上記出力信号をサンプリングしてもよい。
次に、図3および図4を参照して、本実施の形態の血液成分分析装置100が血液成分量を算出する方法について説明する。図3は図2に示すI/V変換回路151の出力信号および差動増幅回路153の出力信号のサンプリングを説明するための波形図であり、図4は本発明の一実施の形態における血液成分分析装置100が血液成分量を算出する方法について説明するためのフローチャートである。図3において、横軸は時間であり、縦軸は発光素子の発光強度または出力電圧である。なお、図3では、説明の便宜のため、発光素子の発光とI/V変換回路の出力信号および差動増幅回路の出力信号を重ね合せて示している。
図3に示すとおり、本実施の形態の血液成分分析装置100では、発光素子120を赤色および緑色で交互に繰り返し発光させ、発光に応じて生成されたI/V変換回路151の出力信号Aおよび差動増幅回路153の出力信号Bを所定のタイミングでサンプリングする。赤色発光に対するサンプリングおよび緑色発光に対するサンプリングは同様の過程で実施されるので、以下では赤色発光に対するサンプリングについて主に説明し、緑色発光に対するサンプリングについては、赤色発光と異なる部分以外は説明を省略する。
また、本実施の形態では、1回の血糖値算出処理につきN回のサンプリングを実施する。以下では、説明の都合上、第1回〜第(n−1)回のサンプリングが終了し、第n回目のサンプリングを実施するところから説明を始める。
図4に示すとおり、まず、差動増幅回路153の出力信号Bをサンプリングする(ステップS101)。図3に示すとおり、第1サンプリング回路154は、演算制御部180の指示を受けて、差動増幅回路153の出力信号Bを発光素子120が消灯中の第1タイミングT1nでサンプリングする。取得されたサンプル値B1nは、第1A/Dコンバータ155を介してディジタルの信号レベル(以下、信号レベルB1nと称する)に変換されて演算制御部180のRAMに格納される。なお、差動増幅回路153の出力信号Bがダイナミックレンジの範囲を超えた部分については、差動増幅回路153の出力信号Bが電源電圧またはグランド(0V)に張り付いてしまう。したがって、ダイナミックレンジの範囲を超えた部分については正確なサンプル値を得ることはできない。
次に、発光素子120を発光する(ステップS102)。演算制御部180は、発光駆動部130を制御して発光素子120を赤色に発光する。
次に、差動増幅回路153の出力信号Bをサンプリングする(ステップS103)。第1サンプリング回路154は、演算制御部180の指示を受けて、差動増幅回路153の出力信号Bを発光素子120が発光中の第2タイミングT2nでサンプリングする。取得されたサンプル値B2nは、第1A/Dコンバータ155を介してディジタルの信号レベル(以下、信号レベルB2nと称する)に変換されて演算制御部180のRAMに格納される。
次に、I/V変換回路151の出力信号Aをサンプリングする(ステップS104)。第2サンプリング回路156は、演算制御部180の指示を受けて、I/V変換回路151の出力信号Aを発光素子120が発光中の第2タイミングT2nでサンプリングする。取得されたサンプル値A2nは、第2A/Dコンバータ157を介してディジタルの信号レベル(以下、信号レベルA2nと称する)に変換されて演算制御部180のRAMに格納される。なお、本実施の形態では、I/V変換回路151の出力信号Aのサンプリングは、赤色発光のときのみ実施する。
次に、発光素子120を消灯する(ステップS105)。演算制御部180は、発光駆動部130を制御して発光素子120を消灯する。
次に、信号レベルと所定の閾値とを比較する(ステップS106)。演算制御部180は、RAMに格納された信号レベルA2n、B1n、およびB2nについて、それぞれ所定の閾値と比較して、信号レベルの大きさが所定の閾値の範囲にあれば、血液成分算出用の信号レベルデータとして登録する。一方、信号レベルの大きさが所定の閾値の範囲になければ、血液成分算出用の信号レベルデータとして登録しない。登録された信号レベルデータは、後の段階で血糖値算出に使用される。一方、登録されない信号レベルデータは血糖値算出に使用されない。
より具体的には、I/V変換回路151の出力信号Aに対しては、所定の閾値として第2の上限値が設定される。一方、差動増幅回路153の出力信号Bに対しては、所定の閾値として第1の上限値および第1の下限値が設定される。演算制御部180は、信号レベルA2nが第2の上限値以下であり、かつ、信号レベルB1nおよびB2nが第1の上限値と第1の下限値の間の範囲にある場合のみ、信号レベルB1nおよびB2nを血糖値算出用の信号レベルとして登録する。したがって、信号レベルB1nおよびB2nのうちの少なくとも一方が第1の上限値と第1の下限値の間の範囲にない場合に信号レベルB1nおよびB2nは登録されず、血糖値の算出に影響を及ぼすことを防止できる。
第2の上限値は、I/V変換回路151のダイナミックレンジの最大値から内側(下側)へ所定のマージンを有して設定することができる(図5(A)を参照)。また、第1の上限値および第1の下限値は、差動増幅回路153のダイナミックレンジの最大値および最小値から各々内側へ所定のマージンを有して設定することができる(図5(B)を参照)。
さらに、本実施の形態では、信号レベルB1nおよびB2nのうちの少なくとも一方が第1の上限値と第1の下限値の間の範囲にない場合、信号レベルB1nおよびB2nのみならず、信号レベルB1n-1およびB2n-1についても血糖値算出には使用しない。ここで、信号レベルB1n-1およびB2n-1は、B1nおよびB2nに対して1つ前のサンプリングの信号レベルである。信号レベルB1nおよびB2nのうちの少なくとも一方が第1の上限値と第1の下限値の間の範囲にない場合、信号レベルB1n-1およびB2n-1も外乱光の影響を受けている可能性が高い。したがって、信号レベルB1n-1およびB2n-1も使用しないことにより、信号レベルB1n-1およびB2n-1が血糖値の算出に影響を及ぼすことを防止できる。
なお、信号レベルB1nおよびB2nのうちの少なくとも一方が第1の上限値と第1の下限値の間の範囲にないときに信号レベルB1n-1およびB2n-1を使用して血糖値を算出した場合、血糖値の真値に対して1%以上ずれが生じる可能性がある。一方、信号レベルB1n-1およびB2n-1を使用せずに血糖値を算出する場合、血糖値の真値に対して0.6%以下のずれに抑えることができる。
次に、差動増幅回路153の出力信号Bの相対値を算出する(ステップS107)。差動増幅回路153の出力信号Bの相対値は、第2タイミングT2nでの差動増幅回路153の出力信号Bの信号レベルB2nと、第1タイミングT1nでの差動増幅回路153の出力信号Bの信号レベルB1nとの差分である。演算制御部180は、血液成分算出用の信号レベルとして登録された信号レベルB1nおよびB2nの差分、すなわち差動増幅回路153の出力信号Bnの相対値(以下、「相対値」と称する)を算出する。
次に、相対値を補正する(ステップS108)。発光素子120が消灯中の差動増幅回路153の出力信号Bの信号レベルを繋ぎ合せた線(以下、「基線」と称する)は、血液成分分析装置100に照射される外乱光の影響を受けると、上昇または下降しうる。たとえば、図3の第(n−1)回目のサンプリングでは外乱光の影響を受けず、基線は時間の経過に対して一定に推移している。一方、第n回目のサンプリングでは外乱光の影響を受け、基線は時間の経過にしたがって上昇している。演算制御部180は、基線変動レベル算出手段として、第(n−1)回目のおよび第n回目のサンプリングの第1タイミングT1nで取得した差動増幅回路153の出力信号Bの信号レベルに基づいて、差動増幅回路153の出力信号Bの基線の変動レベルを算出する。
血液成分分析装置100が外乱光の影響を受けない場合は、基線が変動しないので、相対値をそのまま使用して血糖値を算出することができる。しかしながら、血液成分分析装置100が外乱光の影響を受ける場合は、基線が変動するため、算出された相対値は誤差を含む可能性がある。したがって、相対値をそのまま血糖値算出に使用することはできない。
そこで、本実施形態の血液成分分析装置100では、基線の変動レベルに応じて、相対値を補正することにより、基線変動による相対値への影響を低減させてから血糖値を算出する。相対値を補正する具体的な方法については後述する。
次に、血糖値を測定するためのサンプリング回数が規定数Nに達したか否かを判定する(ステップS109)。本実施の形態では、1回の血糖値算出処理につきN回(例えば128回)のサンプリングを実施する。規定数Nはとくに限定されることはないが、測定値の信頼性を考慮すると、N=50以上に設定することが好ましい。本実施の形態では、Nとして100〜150が好適に使用される。取得サンプル数が規定数Nに達していない場合(ステップS109:NO)、ステップS101の処理に移行して、次の第(n+1)回目のサンプリング処理を実施する。
一方、サンプリング回数が規定数Nに達した場合(ステップS109:YES)、血糖値算出用信号レベルのデータ数が規定数NJ以上か否かを判定する(ステップS110)。血糖値算出用信号レベルのデータ数は、血糖値算出用信号レベルとして登録された信号レベルのデータ数である。規定数NJは、NJ≦Nを満たす限りとくに限定されることはない。血糖値算出の精度を確保するため、たとえばN=100のときNJ=20〜30に設定することが好ましい。血糖値算出用信号レベルデータ数が規定数NJ以上ではない場合(ステップS110:NO)、外乱光の光量の変動が著しいと判断し、血糖値算出処理を実施せずに処理を終了する。この際、演算制御部180は、必要に応じて表示部170に対して測定エラーである旨の警告を出力ように指示することもできる。
一方、血糖値算出用信号レベルデータ数が規定数NJ以上である場合(ステップS110:YES)、血糖値を算出する(ステップS111)。演算制御部180は、補正処理を実施した相対値(以下、「補正後の相対値」と称する)を血液成分算出用の信号レベルのデータ数で平均化処理し、その平均値に基づいて血糖値を算出する。
以下、図5〜図7を参照して、相対値を補正する方法を説明する。図5(A)は図2に示すI/V変換回路の出力信号を例示する波形図であり、図5(B)は図2に示す差動増幅回路の出力信号を例示する波形図である。図5(A)および図5(B)において、横軸は時間であり、縦軸はI/V変換回路の出力電圧または差動増幅回路の出力電圧である。
図5(A)に示すとおり、時間Tsにおいて血液成分分析装置100に対して外乱光の照射が急に増加し始め、ある光量に達したのち時間Teまで概ね一定の外乱光の照射が継続し、時間Teで外乱光の照射が急に減少する場合を例示する。血液成分分析装置100に対してこのように外乱光が照射されると、時間Tsまでの期間では、外乱光はまだ血液成分分析装置100に入射していないので、I/V変換回路151の出力信号Aの変動は小さい。しかし、時間Tsを過ぎたところで外乱光が入射するので、I/V変換回路151の出力信号Aは急に増大する。I/V変換回路151の出力信号Aは、外乱光の入射している間は大きい信号レベルを維持し、外乱光の入射の減少に伴い時間Te以降は急に低下する。
このように、外乱光が血液成分分析装置100に入射している期間において、I/V変換回路151の出力信号Aは、外乱光による直流電圧または低周波電圧の増加によって底上げされる。したがって、I/V変換回路151の出力信号Aの信号レベルは増大する。
なお、上述したとおり、I/V変換回路151の出力信号Aの信号レベルが第2の上限値を超える信号レベルである場合には、対応する差動増幅回路153の出力信号Bの信号レベルは血糖値算出には使用されない。
I/V変換回路151の出力信号Aは、ローパスフィルタ回路152および差動増幅回路153に伝達される。ローパスフィルタ回路152は、I/V変換回路151の出力信号を濾波することによって当該出力信号の交流成分を抑制した濾波後の電気信号を生成する。したがって、ローパスフィルタ回路152からは、I/V変換回路151の出力信号Aの直流および低周波数成分が出力される。
その結果、差動増幅回路153は、I/V変換回路151の出力信号Aと上記直流および低周波数成分とを差動増幅するので、出力信号としてI/V変換回路151の出力信号Aの信号成分を出力する。これにより、図5(B)に示すとおり、差動増幅回路153の出力信号Bは、I/V変換回路151の出力信号Aの直流および低周波数成分が概ねキャンセルされるので基線の変動が小さくなる。
しかしながら、ローパスフィルタ回路152は、抵抗およびコンデンサを有するので、信号伝達に遅延が生じる。この遅延は、ローパスフィルタ回路152の回路定数、すなわち上記抵抗の抵抗値およびコンデンサの容量値に依存する。
したがって、ローパスフィルタ回路152の出力信号とI/V変換回路151の出力信号Aの直流および低周波数成分とを差動増幅する際にタイミングのずれが生じる。その結果、外乱光の光量が急に増加および減少する期間、すなわち外乱光の光量の変化速度が大きい期間(たとえば、図5(B)のCおよびDに示す期間)おいて、I/V変換回路151の出力信号Aの直流および低周波数成分が完全にキャンセルされず、基線の変動が残ることになる。以下、図6(A)、図6(B)、および図7を参照して、基線が時間とともに増大する場合および減少する場合について、相対値を補正する方法について具体的に説明する。
なお、上述したとおり、差動増幅回路153の出力信号Bの信号レベルが第1の上限値と第1の下限値の間の範囲にない場合は、当該信号レベルは血糖値の算出には使用されない。
図6(A)は図5(B)のCで示す期間を拡大した波形図であり、図6(B)は図5(B)のDで示す期間を拡大した波形図である。また、図7は、サンプリングと次のサンプリングの間で基線が大きく変動する場合を例示する波形図である。図6(A)、図6(B)、および図7において、横軸は時間であり、縦軸は差動増幅回路の出力電圧である。
図6(A)に示すとおり、差動増幅回路153の出力信号Bを時間T1n-1でサンプリングしたとき、サンプル値B1n-1が取得され、出力信号Bを時間T2n-1でサンプリングしたとき、サンプル値B2n-1が取得される。また、出力信号Bを時間T1nでサンプリングしたとき、サンプル値B1nが取得され、出力信号Bを時間T2nでサンプリングしたとき、サンプル値B2nが取得される。B1n>B1n-1であり、差動増幅回路153の出力信号Bの基線は時間とともに増大している。
第2タイミングT2nでの出力信号Bの信号レベルB2nと、第1タイミングT1nでの出力信号Bの信号レベルB1nとの差、すなわち相対値は、B2n−B1nである。しかしながら、相対値は、基線の変動の影響で本来の値BdよりもBxだけ大きい値を有する。
時間T1n-1とT1nとの間は、たとえば2msほどの非常に短い期間であるので、この期間において基線を直線で近似することができると仮定すれば、Bxは下記の数式(1)の比例関係を満たすと考えられる。
したがって、相対値の本来の値Bdは、下記の数式(2)のように推定することができる。
また、図5(B)に示すとおり、基線が時間とともに減少する場合についても同様に相対値を補正することができる。Bxは下記の数式(3)の比例関係を満たすと考えられる。
したがって、相対値の本来の値Bdは、下記の数式(4)のように推定することができる。
したがって、基線が時間とともに増大する場合と減少する場合とを1つの数式にまとめると、相対値の本来の値Bdは、下記の数式(5)のように表すことができる。
以上のとおり、基線が時間とともに増大する場合および減少する場合について、差動増幅回路153の相対値を補正することができる。
図7は、サンプリングと次のサンプリングとの間で基線が大きく変動する場合を例示する波形図である。図7に示すとおり、第(n−1)回目のサンプリングと第n回目のサンプリングとの間の期間において急に基線が変動する場合がある。この場合、第(n−1)回目のサンプリングと第n回目のサンプリングとの間で基線の傾きが変化するため、差動増幅回路153の相対値の補正に誤差を生じる。
しかし、このようにサンプリングとサンプリングとの間で基線が大きく変動しても、本実施の形態では、以下のとおり対応することができる。上述のとおり、信号レベルB1nおよびB2nのうちの少なくとも一方が第1の上限値と第1の下限値の間の範囲にない場合、信号レベルB1nおよびB2nのみならず、1つ前の信号レベルB1n-1およびB2n-1についても血糖値算出には使用しない。したがって、基線が急に変動した場合であっても血糖値算出に影響を及ぼすことを防止することができる。
また、信号レベルB1nおよびB2nが第1の上限値と第1の下限値の間の範囲にある場合は、補正後の相対値を平均化処理するので、血糖値算出へ及ぼす影響を低く抑えることができる。
以上のとおり説明した本実施の形態の血液成分分析装置100は下記の効果を奏する。
(a)本実施の形態の血液成分分析装置100によれば、発光素子120が消灯中であるときの差動増幅回路153の出力信号の信号レベルと発光素子120が発光中であるときの差動増幅回路153の出力信号の信号レベルとの差分を差動増幅回路153の出力信号の基線の変動レベルに応じて補正する。したがって、受光素子140の受光量が外乱光の影響で突発的に大きく変動する場合でも、血糖を正確に測定することができる。
(b)I/V変換回路151の出力信号の信号レベルA2nが第2の上限値以下である場合のみ、差動増幅回路153の出力信号の信号レベルB1nおよびB2nを血糖値の算出に使用する。したがって、信号レベルA2nが第2の上限値を超えているときの信号レベルB1nおよびB2nに基づく血糖値の算出を防止できる。
(c)信号レベルA2nが第2の上限値以下であり、かつ、信号レベルB1nおよびB2nが第1の上限値と第1の下限値の間の範囲にある場合のみ、信号レベルB1nおよびB2nを血糖値の算出に使用する。したがって、信号レベルB1nまたはB2nが前記範囲にないとき、それらの信号が血糖値の算出に影響を及ぼすことを防止できる。
(d)信号レベルB1nおよびB2nのうちの少なくとも一方が第1の上限値と第1の下限値の間の範囲にない場合、信号レベルB1nおよびB2nのみならず、信号レベルB1n-1およびB2n-1についても血糖値算出には使用しない。したがって、信号レベルB1n-1およびB2n-1も使用しないことにより、信号レベルB1n-1およびB2n-1が血糖値の算出に影響を及ぼすことを防止でき、算出した血糖値の信頼性を上げることができる。
(e)血糖値算出用信号レベルのデータ数が所定値以上のとき血糖値を算出するので、血糖値の算出に対する信頼度を確保できる。
以上のとおり、実施の形態において、本発明の血液成分分析装置について説明した。しかしながら、本発明は、その技術思想の範囲内において当業者が適宜に追加、変形、および省略することができることはいうまでもない。
たとえば、本実施の形態では、血液成分算出用の信号レベルに基づいて相対値を算出し、当該相対値に対して基線変動の影響を補正し、さらに、補正後の相対値を血液成分算出用の信号レベルのデータ数で平均して血糖値算出に使用することを説明した。しかしながら、上記相対値の算出、基線変動の影響の補正の手順を入れ替えることもできる。たとえば、血液成分算出用の信号レベルの各々について、基線変動の影響を補正し、補正後の信号レベルを平均した値に基づいて相対値を算出し、この相対値を血糖値算出に使用することもできる。
また、本実施の形態では、信号レベルA2n、B1n、およびB2nと所定の閾値を比較して、信号レベルA2n、B1n、およびB2nが所定の閾値の範囲にあるか否かに基づいて、信号レベルB1nおよびB2nを血糖値算出に用いるか否かを判断することを説明した。しかしながら、信号レベルが所定の閾値の範囲にあることが予め予測できる場合は、信号レベルA2n、B1n、およびB2nと所定の閾値との比較を省略することもできる。
また、本発明は、血糖値を算出するのに好適に用いることができるが、パルス波の透過光や反射光の受光量を定量的に測定して血液成分分析を行う分野において広く利用できることはもちろんである。
100 血液成分分析装置、
110 装着部、
111 試験紙(試験片)
120 発光素子(発光手段)、
130 発光駆動部、
140 受光素子(受光手段)、
150 受光処理部、
151 I/V変換回路、
152 ローパスフィルタ回路(フィルタリング手段)、
153 差動増幅回路(差動増幅手段)、
154 第1サンプリング回路(第1サンプリング手段)、
155 第1A/Dコンバータ、
156 第2サンプリング回路、
157 第2A/Dコンバータ、
160 操作部、
170 表示部、
180 演算制御部(基線変動レベル算出手段、血液成分量算出手段)。

Claims (6)

  1. 血液に含まれる成分と反応する試薬の発色度合いに基づいて前記成分を分析する血液成分分析装置であって、
    前記血液が付着した試験片に向けてパルス光を発光する発光手段と、
    前記パルス光が前記試験片で反射された反射光を受光して電気信号に変換する受光手段と、
    前記電気信号を濾波することによって当該電気信号の交流成分を抑制した濾波後の電気信号を生成するフィルタリング手段と、
    前記フィルタリング手段による濾波前の電気信号と前記濾波後の電気信号とを差動増幅して出力信号を取得する差動増幅手段と、
    前記パルス光の消灯中での前記出力信号の信号レベルを第1タイミングで取得し、前記パルス光の発光中での前記出力信号の信号レベルを前記第1タイミングから所定時間経過後の第2タイミングで取得する第1サンプリング手段と、
    前記第1タイミングで取得した信号レベルに基づいて、前記出力信号の基線の変動レベルを算出する基線変動レベル算出手段と、
    前記第1タイミングおよび第2タイミングで取得した前記出力信号の信号レベルと、前記基線の変動レベルとに基づいて前記成分の量を算出する血液成分量算出手段と、
    を有することを特徴とする血液成分分析装置。
  2. 前記血液成分量算出手段は、前記第1タイミングの周期と前記所定時間と前記基線の変動レベルとに基づいて、前記所定時間に変動した前記出力信号の変動レベルを算出し、前記第1タイミングと第2タイミングで取得した前記出力信号の信号レベルの差分から前記出力信号の変動レベルを差し引いた値を使用して前記成分の量を算出することを特徴とする請求項1に記載の血液成分分析装置。
  3. 前記血液成分量算出手段は、前記第1サンプリング手段で取得された前記出力信号の信号レベルに対して第1の上限値および第1の下限値を設定し、前記出力信号の信号レベルが前記第1の上限値と第1の下限値の間の範囲にある場合、前記出力信号の信号レベルを前記成分の量の算出に使用する一方で、前記出力信号の信号レベルが前記第1の上限値と第1の下限値の間の範囲にない場合、前記出力信号の信号レベルを前記成分の量の算出に使用しないことを特徴とする請求項1または2に記載の血液成分分析装置。
  4. 前記出力信号の信号レベルが前記第1の上限値と第1の下限値の間の範囲にない場合、前記出力信号の前記信号レベルに加えて、1つ前に取得された信号レベルも前記成分の量の算出に使用しないことを特徴とする請求項3に記載の血液成分分析装置。
  5. 前記成分の量の算出に使用する前記出力信号の信号レベルのデータ数が所定値以上のとき、前記成分の量を算出する一方で、前記データ数が所定値未満のとき、前記成分の量を算出しないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の血液成分分析装置。
  6. 前記電気信号の信号レベルを第2のタイミングで取得する第2サンプリング手段さらに有し、
    前記血液成分量算出手段は、前記第2サンプリング手段で取得された前記電気信号の信号レベルに対して第2の上限値を設定し、前記電気信号の信号レベルが前記第2の上限値以下の信号レベルである場合、前記出力信号の信号レベルを前記成分の量の算出に使用する一方で、前記電気信号の信号レベルが前記第2の上限値を超える信号レベルである場合、前記出力信号の信号レベルを前記成分の量の算出に使用しないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の血液成分分析装置。
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