JP2014237091A - 下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置および回収方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】下水汚泥焼却灰に含まれるリンを純度の高いリン酸として効率的に回収することができる下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置および回収方法を提供する。【解決手段】電解槽11と、電解槽11の中央部に配置される透析セル12と、透析セル12の両側面側にそれぞれ配置される電極13,14と、電極13,14に接続される直流電源15とを備え、透析セル12は、第一の陽イオン交換膜16と第一の陰イオン交換膜17とにより隔てられた中間槽18と、中間槽18と隣接し、第一の陽イオン交換膜16と離隔して対向する第二の陰イオン交換膜19により隔てられた陽イオン回収槽20と、中間槽18と隣接し、第一の陰イオン交換膜17と離隔して対向する第二の陽イオン交換膜21により隔てられた陰イオン回収槽22とを有し、電解槽11における電極13,14が配置される部分が電極槽23,24をなしている下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置10。【選択図】図1
Description
本発明は、下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置および回収方法に関する。
リン(P)は生物にとって必須の元素であり、肥料等に用いられている。日本では、国内で利用されるリンのほぼ全量を輸入に依存している。
下水汚泥の焼却灰(以下、「下水汚泥焼却灰」と言う。)には一割程度のリンが含まれている。そのリンを回収して再利用するために、下水汚泥焼却灰に酸またはアルカリを加えて、下水汚泥焼却灰からリンを溶出する方法が知られている。その方法では、リン以外に、アルミニウム(Al)や鉄(Fe)などの重金属も溶出するため、その重金属類とリンを分離する必要がある。
下水汚泥の焼却灰(以下、「下水汚泥焼却灰」と言う。)には一割程度のリンが含まれている。そのリンを回収して再利用するために、下水汚泥焼却灰に酸またはアルカリを加えて、下水汚泥焼却灰からリンを溶出する方法が知られている。その方法では、リン以外に、アルミニウム(Al)や鉄(Fe)などの重金属も溶出するため、その重金属類とリンを分離する必要がある。
下水等の排水中の溶解性リン酸イオンを晶析反応させて、粒状物として回収するリン回収装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このリン回収装置は、電解処理槽内に陰イオン交換膜を介して陽極および陰極を浸漬するとともに、陰イオン交換膜と陰極との間の隔室にリン成分含有被処理水を導入し、陽極と陰極の間に通電して電解処理する手段を備え、さらに、陽極側の濃縮液をアルカリ性側のpH域でリン晶析反応させるリン晶析反応槽を備え、リン晶析反応により被処理水中のリン成分をリン酸マグネシウムアンモニウムの粒状物として回収するというものである。
このリン回収装置は、電解処理槽内に陰イオン交換膜を介して陽極および陰極を浸漬するとともに、陰イオン交換膜と陰極との間の隔室にリン成分含有被処理水を導入し、陽極と陰極の間に通電して電解処理する手段を備え、さらに、陽極側の濃縮液をアルカリ性側のpH域でリン晶析反応させるリン晶析反応槽を備え、リン晶析反応により被処理水中のリン成分をリン酸マグネシウムアンモニウムの粒状物として回収するというものである。
また、電解処理により塩を含む溶液を、「酸と塩基および塩の混合物の2成分」、「塩基と塩の2成分」、および、「塩と塩基と酸の3成分」に分離する装置としては、電気透析装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
この電気透析装置では、イオンの分離膜として、双極性膜(バイポーラ膜)と、陽イオン交換膜または陰イオン交換膜と、が用いられている。
この電気透析装置では、イオンの分離膜として、双極性膜(バイポーラ膜)と、陽イオン交換膜または陰イオン交換膜と、が用いられている。
ところで、特許文献2に記載されているような電気透析装置では、陰極槽において水の還元反応により水素ガスと水酸化物イオンが生じる。その陰極槽に重金属イオンが移動して、水酸化物イオンと重金属イオンが反応すると、金属水酸化物が生成し、電極(陰極)の表面に、その金属水酸化物の沈殿物が析出して、電気の流れを妨げる原因となっていた。そのため、この電気透析装置を、下水汚泥焼却灰に含まれるリンの分離に適用したとしても、リンを、純度の高いリン酸として効率的に回収することは難しかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、下水汚泥焼却灰に含まれるリンを、純度の高いリン酸として効率的に回収することができる下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置および回収方法を提供することを目的とする。
本発明の下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置は、電解槽と、前記電解槽の中央部に配置される透析セルと、前記電解槽において、前記透析セルの両側面側にそれぞれ配置される一対の電極と、前記一対の電極に接続される直流電源と、を備え、前記透析セルは、互いに離隔して対向する一対の第一の陽イオン交換膜と第一の陰イオン交換膜とによって隔てられた中間槽と、前記中間槽の一方の側面と隣接し、前記第一の陽イオン交換膜と離隔して対向する第二の陰イオン交換膜によって隔てられた陽イオン回収槽と、前記中間槽の他方の側面と隣接し、前記第一の陰イオン交換膜と離隔して対向する第二の陽イオン交換膜によって隔てられた陰イオン回収槽と、を有し、前記電解槽における前記電極が配置される部分が電極槽をなしていることを特徴とする。
本発明の下水汚泥焼却灰からのリン酸回収方法は、本発明の下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置を用いた下水汚泥焼却灰からのリン酸回収方法であって、前記下水汚泥焼却灰に塩酸または硫酸を接触させて、前記下水汚泥焼却灰に含まれるリンおよび重金属を溶出し、pH1の溶出液を調製する工程と、前記溶出液をメンブレンフィルター等によりろ過して、前記リンおよび前記重金属を含むろ液を分離する工程と、前記中間槽に前記ろ液を供給し、前記陽イオン回収槽と前記陰イオン回収槽にpH0.5または1の塩酸または硫酸を供給し、前記電極槽に水を供給する工程と、前記一対の電極間に通電して、前記ろ液から前記リンをリン酸として分離するとともに、前記ろ液から前記重金属を重金属塩として分離する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、電極の表面に重金属塩を析出させることがなく、下水汚泥焼却灰に含まれるリンを、純度の高いリン酸として効率的に回収することができる。
本発明の下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置および回収方法の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置]
図1は、本発明の下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置(以下、「リンの回収装置」と略すことがある。)の一実施形態を示す模式図である。
本実施形態のリンの回収装置10は、電解槽11と、電解槽11の中央部に配置される透析セル12と、電解槽11において、透析セル12の両側面側にそれぞれ配置される一対の電極13,14と、一対の電極13,14に接続される直流電源15とから概略構成されている。
なお、電極13を陽極13、電極14を陰極14と言うことがある。
図1は、本発明の下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置(以下、「リンの回収装置」と略すことがある。)の一実施形態を示す模式図である。
本実施形態のリンの回収装置10は、電解槽11と、電解槽11の中央部に配置される透析セル12と、電解槽11において、透析セル12の両側面側にそれぞれ配置される一対の電極13,14と、一対の電極13,14に接続される直流電源15とから概略構成されている。
なお、電極13を陽極13、電極14を陰極14と言うことがある。
透析セル12は、互いに離隔して対向する一対の第一の陽イオン交換膜16と第一の陰イオン交換膜17とによって隔てられた中間槽18と、中間槽18の一方の側面と隣接し、第一の陽イオン交換膜16と離隔して対向する第二の陰イオン交換膜19によって隔てられた陽イオン回収槽20と、中間槽18の他方の側面と隣接し、第一の陰イオン交換膜17と離隔して対向する第二の陽イオン交換膜21によって隔てられた陰イオン回収槽22とから概略構成されている。
また、電解槽11における電極13,14が配置される部分が、電極槽23,24をなしている。なお、電極槽23を陽極槽23、電極槽24を陰極槽24と言うことがある。
電解槽11における陽極13が配置される部分、すなわち、電解槽11における、透析セル12を構成する第二の陽イオン交換膜21よりも外側の部分が陽極槽23をなしている。同様に、電解槽11における陰極14が配置される部分、すなわち、電解槽11における、透析セル12を構成する第二の陰イオン交換膜19よりも外側の部分が陰極槽24をなしている。
電解槽11における陽極13が配置される部分、すなわち、電解槽11における、透析セル12を構成する第二の陽イオン交換膜21よりも外側の部分が陽極槽23をなしている。同様に、電解槽11における陰極14が配置される部分、すなわち、電解槽11における、透析セル12を構成する第二の陰イオン交換膜19よりも外側の部分が陰極槽24をなしている。
言い換えれば、透析セル12は、中央に中間槽18を有し、中間槽18の一方の側面は、第一の陽イオン交換膜16を介して、陽イオン回収槽20と隣接している。また、中間槽18の他方の側面は、第一の陰イオン交換膜17を介して、陰イオン回収槽22と隣接している。
また、陽イオン回収槽20は、第二の陰イオン交換膜19を介して、陰極槽24と隣接している。また、陰イオン回収槽22は、第二の陽イオン交換膜21を介して、陽極槽23と隣接している。
また、陽イオン回収槽20は、第二の陰イオン交換膜19を介して、陰極槽24と隣接している。また、陰イオン回収槽22は、第二の陽イオン交換膜21を介して、陽極槽23と隣接している。
このように、電解槽11は、2つの陽イオン交換膜(第一の陽イオン交換膜16、第二の陽イオン交換膜21)と、2つの陰イオン交換膜(第一の陰イオン交換膜17、第二の陰イオン交換膜19)を交互に配設することによって、(1)対象となる溶液(本実施形態では、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液)を供給するとともに、リン酸を回収する中間槽18と、(2)金属塩(重金属イオンを含む)を回収する陽イオン回収槽20と、(3)酸を回収する陰イオン回収槽22と、(4)陽極槽23と、(5)陰極槽24とから構成される5槽構造をなしている。
電解槽11としては、塩酸や硫酸、下水汚泥焼却灰に含まれる成分、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液の電気透析によって生じるイオン等によって劣化することがなく、安定な材質からなるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂等から構成されるものが挙げられる。
陽極13、陰極14としては、電気透析に一般的に用いられるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、チタンからなる基体の一面に、導電性の酸化チタン層と白金層が順に積層されてなるチタン・白金電極が挙げられる。
第一の陽イオン交換膜16、第二の陽イオン交換膜21としては、電気透析に一般的に用いられるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、デュポン社製の陽イオン交換膜である、Nafion PFSA Membrane等から構成されるものが挙げられる。
第一の陰イオン交換膜17、第二の陰イオン交換膜19としては、電気透析に一般的に用いられるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、アストン社製の陰イオン交換膜である、ネオセプタ等から構成されるものが挙げられる。
直流電源15としては、例えば、直流安定化電源等の30V程度の定電圧の設定が可能なものであれば特に限定されるものではない。
本実施形態のリンの回収装置10によれば、陰極14の表面に重金属塩を析出させることがなく、下水汚泥焼却灰に含まれるリンを、純度の高いリン酸として効率的に回収することができる。
[下水汚泥焼却灰からのリン酸回収方法]
次に、図1を参照して、下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置10を用いた、下水汚泥焼却灰からのリン酸回収方法を説明する。
下水汚泥焼却灰は、水循環センター(下水処理場)等で発生する下水汚泥を所定の方法で焼却処理した際に発生する焼却灰である。
次に、図1を参照して、下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置10を用いた、下水汚泥焼却灰からのリン酸回収方法を説明する。
下水汚泥焼却灰は、水循環センター(下水処理場)等で発生する下水汚泥を所定の方法で焼却処理した際に発生する焼却灰である。
下水汚泥焼却灰に塩酸または硫酸を接触させて、下水汚泥焼却灰に含まれるリンおよび重金属を溶出し、pH1の溶出液を調製する(工程A)。
工程Aでは、まず、下水汚泥焼却灰と水を混合して、この混合物を恒温室内にて振盪する。
工程Aでは、まず、下水汚泥焼却灰と水を混合して、この混合物を恒温室内にて振盪する。
また、恒温室内にて、下水汚泥焼却灰と水の混合物を振盪する時間は、1〜24時間であることが好ましい。
次いで、下水汚泥焼却灰と水の混合物を振盪している間、一定時間毎に、前記の混合物に塩酸または硫酸を添加し、下水汚泥焼却灰に塩酸または硫酸を接触させて、下水汚泥焼却灰に含まれるリンおよび重金属を溶出し、リンおよび重金属を含むpH1の溶出液を調製する。
下水汚泥焼却灰と水の混合物に添加する塩酸の濃度は、0.5%程度であることが好ましい。
下水汚泥焼却灰と水の混合物に添加する硫酸の濃度は、0.5%程度であることが好ましい。
下水汚泥焼却灰と水の混合物に、塩酸または硫酸を添加する時間の間隔は、特に限定されるものではなく、例えば、30分毎、1時間毎、数時間毎とする。
下水汚泥焼却灰と水の混合物に添加する塩酸の濃度は、0.5%程度であることが好ましい。
下水汚泥焼却灰と水の混合物に添加する硫酸の濃度は、0.5%程度であることが好ましい。
下水汚泥焼却灰と水の混合物に、塩酸または硫酸を添加する時間の間隔は、特に限定されるものではなく、例えば、30分毎、1時間毎、数時間毎とする。
溶出液のpHが1よりも高い場合では、リン酸の溶出率の低下が起こる。
次に、溶出液をろ過して、リンおよび重金属を含むろ液を分離する(工程B)。
工程Bでは、まず、溶出液を遠心分離する。
次いで、遠心分離した溶出液の上澄み液を、メンブレンフィルター等のろ過膜を用いてろ過し、得られたろ液を、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液とする。
工程Bでは、まず、溶出液を遠心分離する。
次いで、遠心分離した溶出液の上澄み液を、メンブレンフィルター等のろ過膜を用いてろ過し、得られたろ液を、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液とする。
次に、中間槽18にろ液を供給し、陽イオン回収槽20と陰イオン回収槽22にpH0.5または1の塩酸または硫酸を供給し、陽極槽23と陰極槽24に水を供給する(工程C)。
工程Cにおいて、中間槽18に供給するろ液の量と、陽イオン回収槽20と陰イオン回収槽22に供給する塩酸または硫酸の量と、陽極槽23と陰極槽24に供給する水の量とは、体積比で、1:2:2程度であることが好ましい。
次に、直流電源15から、陽極13と陰極14の間に通電することにより、ろ液を電気透析する(工程D)。
陽極13と陰極14の間に印加する電圧は、直流15V〜30Vであることが好ましい。
陽極13と陰極14の間に通電する時間、すなわち、ろ液を電気透析する時間は、特に限定されるものではなく、例えば、3時間〜5時間であることが好ましい。
陽極13と陰極14の間に印加する電圧は、直流15V〜30Vであることが好ましい。
陽極13と陰極14の間に通電する時間、すなわち、ろ液を電気透析する時間は、特に限定されるものではなく、例えば、3時間〜5時間であることが好ましい。
これにより、図1に示すように、電流を流す前に中間槽18内に存在していたアルミニウムイオン(Al3+)、カルシウムイオン(Ca2+)、その他の重金属イオン(Me2+)は、第一の陽イオン交換膜16を透過して、陽イオン回収槽20へ移動する。一方、電流を流す前に中間槽18内に存在していたリンは、その一部がリン酸イオン(H2PO4 2−)として第一の陰イオン交換膜17を透過するものの、大部分がリン酸(H3PO4)として中間槽18内に留まる。
陰極14における水の電気分解によって生じた水酸化物イオン(OH−)が、第二の陰イオン交換膜19を透過して、陽イオン回収槽20へ移動し、陽イオン回収槽20内の溶液のpHが上昇する。そして、陽イオン回収槽20内のpHの上昇の度合いが大きいと、この水酸化物イオンと重金属イオンイオンが反応して、重金属の水酸化物(重金属塩)が生成し、第二の陰イオン交換膜19の表面に析出する。例えば、図1に示すように、水酸化物イオンとアルミニウムイオンが反応して、水酸化アルミニウム(Al(OH)3)が生成する。このように、第二の陰イオン交換膜19の表面に重金属の水酸化物が析出することを防止するために、陽イオン回収槽20にpH0.5または1の塩酸または硫酸を供給する。
なお、アルミニウムイオン(Al3+)、カルシウムイオン(Ca2+)、その他の重金属イオン(Me2+)は、第二の陰イオン交換膜19を透過することができないので、陰極槽24にて、水酸化物イオンと重金属イオンイオンが反応して、陰極14の表面に重金属塩が析出することはない。
なお、アルミニウムイオン(Al3+)、カルシウムイオン(Ca2+)、その他の重金属イオン(Me2+)は、第二の陰イオン交換膜19を透過することができないので、陰極槽24にて、水酸化物イオンと重金属イオンイオンが反応して、陰極14の表面に重金属塩が析出することはない。
また、中間槽18内に留まっているリン酸イオンは、ろ液に含まれる塩酸または硫酸に由来する水素イオン(H+)と反応して、リン酸(H3PO4)が生成し、ろ液から分離、回収することができるようになる。
本実施形態の下水汚泥焼却灰に含まれるリンの分離方法によれば、陰極14の表面に重金属塩を析出させることがなく、下水汚泥焼却灰に含まれるリンを、純度の高いリン酸として効率的に回収することができる。
以下、実験例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実験例に限定されるものではない。
「実験例1」
本実験例で用いた下水汚泥焼却灰について、元素の含有量を分析した。
下水汚泥焼却灰を、塩酸と硝酸による分解法により前処理し、ICP(誘導結合プラズマ)発光分析装置(型式:ICPE−9000、島津製作所社製)を用いて、下水汚泥焼却灰の元素の含有量を分析した。結果を表1〜3に示す。
本実験例で用いた下水汚泥焼却灰について、元素の含有量を分析した。
下水汚泥焼却灰を、塩酸と硝酸による分解法により前処理し、ICP(誘導結合プラズマ)発光分析装置(型式:ICPE−9000、島津製作所社製)を用いて、下水汚泥焼却灰の元素の含有量を分析した。結果を表1〜3に示す。
「実験例2」
図1に示すリンの回収装置10と同様の装置を用いて、下水汚泥焼却灰に含まれるリンを分離した。
下水汚泥焼却灰150g(湿潤重量、含水率67%)と水850mLを混合して、この混合物を、25℃の恒温室内にて、48時間振盪した。
下水汚泥焼却灰と水の混合物を振盪している間、一定時間毎(振盪開始から0時間、0.5時間、1時間、6時間、12時間、24時間、48時間)に、前記の混合物に塩酸または硫酸を添加し、下水汚泥焼却灰に塩酸または硫酸を接触させて、下水汚泥焼却灰に含まれるリンおよび重金属を溶出し、pH1の溶出液を調製した。
次いで、溶出液を、遠心分離機により、10分間遠心分離し、その上澄み液を、孔径が0.45μmのメンブレンフィルターを用いてろ過し、このろ液を、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液とした。
次いで、中間槽18に、前記のろ液を75mL供給し、陽イオン回収槽20と陰イオン回収槽22にpH0.5の塩酸または硫酸を125mL供給し、陽極槽23と陰極槽24に水を1200mL供給した。
次いで、直流電源15から、陽極13と陰極14の間に31.6Vの電圧を印加し、電気透析を行った。電解時間は、塩酸を用いた場合に60分間、硫酸を用いた場合に120分間とした。
また、陽イオン回収槽20の取り出しを1回行った。
電気透析終了後、中間槽18、陽イオン回収槽20、陰イオン回収槽22、陽極槽23および陰極槽24(電極槽)の溶液を採取し、pHを測定した。また、各槽から採取した溶液を100倍に希釈したものを、ICP発光分析装置(型式:ICPE−9000、島津製作所社製)を用いて、元素分析した。
図1に示すリンの回収装置10と同様の装置を用いて、下水汚泥焼却灰に含まれるリンを分離した。
下水汚泥焼却灰150g(湿潤重量、含水率67%)と水850mLを混合して、この混合物を、25℃の恒温室内にて、48時間振盪した。
下水汚泥焼却灰と水の混合物を振盪している間、一定時間毎(振盪開始から0時間、0.5時間、1時間、6時間、12時間、24時間、48時間)に、前記の混合物に塩酸または硫酸を添加し、下水汚泥焼却灰に塩酸または硫酸を接触させて、下水汚泥焼却灰に含まれるリンおよび重金属を溶出し、pH1の溶出液を調製した。
次いで、溶出液を、遠心分離機により、10分間遠心分離し、その上澄み液を、孔径が0.45μmのメンブレンフィルターを用いてろ過し、このろ液を、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液とした。
次いで、中間槽18に、前記のろ液を75mL供給し、陽イオン回収槽20と陰イオン回収槽22にpH0.5の塩酸または硫酸を125mL供給し、陽極槽23と陰極槽24に水を1200mL供給した。
次いで、直流電源15から、陽極13と陰極14の間に31.6Vの電圧を印加し、電気透析を行った。電解時間は、塩酸を用いた場合に60分間、硫酸を用いた場合に120分間とした。
また、陽イオン回収槽20の取り出しを1回行った。
電気透析終了後、中間槽18、陽イオン回収槽20、陰イオン回収槽22、陽極槽23および陰極槽24(電極槽)の溶液を採取し、pHを測定した。また、各槽から採取した溶液を100倍に希釈したものを、ICP発光分析装置(型式:ICPE−9000、島津製作所社製)を用いて、元素分析した。
電気透析後の各槽におけるアルミニウムとリンの回収率を図2に示す。なお、回収率(%)は、それぞれの槽の溶液に含まれる元素の通電前の質量に対する、それぞれの槽の溶液に含まれる元素の通電後の質量(=元素の通電後の質量/元素の通電前の質量)を百分率で示した値である。この回収率により、どの槽に、どの程度の割合で元素が移動したかが分かる。
図2の結果から、下水汚泥焼却灰の塩酸による溶出液のろ液を用いた場合、約6割のアルミニウム(Al)が陽イオン回収槽20に移動し、約6割のリン(P)が中間槽18に留まったことが分かる。また、全体の回収率(全ての槽の回収率を合わせた回収率)は80%程度であった。
また、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液に通電した際の最大電流値と、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液のpHを図3に示す。図3の結果から、下水汚泥焼却灰の塩酸による溶出液のろ液を用いた場合、それぞれの槽の溶液のpHが1.5程度まで上昇しており、第一の陽イオン交換膜16の表面に、アルミニウム等の重金属の塩が析出して、回収率が低下したものと考えられる。
一方、下水汚泥焼却灰の硫酸による溶出液のろ液を用いた場合、図2の結果から、約7割のアルミニウム(Al)が陽イオン回収槽20に移動し、約8割のリン(P)が中間槽18に留まったことが分かる。また、全体の回収率(全ての槽の回収率を合わせた回収率)はほぼ100%であった。また、図3の結果から、下水汚泥焼却灰の硫酸による溶出液のろ液を用いた場合、それぞれの槽の溶液のpHが1.0程度であった。
図2の結果から、下水汚泥焼却灰の塩酸による溶出液のろ液を用いた場合、約6割のアルミニウム(Al)が陽イオン回収槽20に移動し、約6割のリン(P)が中間槽18に留まったことが分かる。また、全体の回収率(全ての槽の回収率を合わせた回収率)は80%程度であった。
また、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液に通電した際の最大電流値と、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液のpHを図3に示す。図3の結果から、下水汚泥焼却灰の塩酸による溶出液のろ液を用いた場合、それぞれの槽の溶液のpHが1.5程度まで上昇しており、第一の陽イオン交換膜16の表面に、アルミニウム等の重金属の塩が析出して、回収率が低下したものと考えられる。
一方、下水汚泥焼却灰の硫酸による溶出液のろ液を用いた場合、図2の結果から、約7割のアルミニウム(Al)が陽イオン回収槽20に移動し、約8割のリン(P)が中間槽18に留まったことが分かる。また、全体の回収率(全ての槽の回収率を合わせた回収率)はほぼ100%であった。また、図3の結果から、下水汚泥焼却灰の硫酸による溶出液のろ液を用いた場合、それぞれの槽の溶液のpHが1.0程度であった。
「実験例3」
図1に示すリンの回収装置10と同様の装置を用いて、下水汚泥焼却灰に含まれるリンを分離した。
直流電源15から、陽極13と陰極14の間に通電する際、電解時間を、塩酸を用いた場合にも、硫酸を用いた場合にも240分間とし、陽イオン回収槽20の取り出しを60分毎に4回行った以外は実験例2と同様にして、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液の電気透析を行った。
電気透析終了後、中間槽18、陽イオン回収槽20、陰イオン回収槽22、陽極槽23および陰極槽24(電極槽)の溶液を採取し、pHを測定した。また、各槽から採取した溶液を100倍に希釈したものを、ICP発光分析装置(型式:ICPE−9000、島津製作所社製)を用いて、元素分析した。
図1に示すリンの回収装置10と同様の装置を用いて、下水汚泥焼却灰に含まれるリンを分離した。
直流電源15から、陽極13と陰極14の間に通電する際、電解時間を、塩酸を用いた場合にも、硫酸を用いた場合にも240分間とし、陽イオン回収槽20の取り出しを60分毎に4回行った以外は実験例2と同様にして、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液の電気透析を行った。
電気透析終了後、中間槽18、陽イオン回収槽20、陰イオン回収槽22、陽極槽23および陰極槽24(電極槽)の溶液を採取し、pHを測定した。また、各槽から採取した溶液を100倍に希釈したものを、ICP発光分析装置(型式:ICPE−9000、島津製作所社製)を用いて、元素分析した。
電気透析後の各槽におけるアルミニウムとリンの回収率を図4に示す。なお、図4において、陽イオン回収槽1は電解時間が60分の時に取り出した陽イオン回収槽、陽イオン回収槽2は電解時間が120分の時に取り出した陽イオン回収槽、陽イオン回収槽3は電解時間が180分の時に取り出した陽イオン回収槽、陽イオン回収槽4は電解時間が240分の時に取り出した陽イオン回収槽をそれぞれ示す。
図4の結果から、下水汚泥焼却灰の塩酸による溶出液のろ液を用いた場合、約半分のアルミニウム(Al)と約8割のリン(P)が中間槽18に留まったことが分かる。また、下水汚泥焼却灰の硫酸による溶出液のろ液を用いた場合、ほぼ全部のアルミニウム(Al)が陽イオン回収槽20に移動したものの、約8割のリン(P)が陽イオン回収槽20に移動してしまったことが分かる。
また、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液に通電した際の最大電流値と、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液のpHを図5に示す。なお、図5において、陽イオン回収槽60分は電解時間が60分の時に取り出した陽イオン回収槽、陽イオン回収槽120分は電解時間が120分の時に取り出した陽イオン回収槽、陽イオン回収槽180分は電解時間が180分の時に取り出した陽イオン回収槽、陽イオン回収槽240分は電解時間が240分の時に取り出した陽イオン回収槽をそれぞれ示す。
図3に示す最大電流値の結果と、図5に示す最大電流値の結果とから、最大電流値が高くなると、アルミニウム(Al)およびリン(P)を分離しやすくなることが分かる。
図4の結果から、下水汚泥焼却灰の塩酸による溶出液のろ液を用いた場合、約半分のアルミニウム(Al)と約8割のリン(P)が中間槽18に留まったことが分かる。また、下水汚泥焼却灰の硫酸による溶出液のろ液を用いた場合、ほぼ全部のアルミニウム(Al)が陽イオン回収槽20に移動したものの、約8割のリン(P)が陽イオン回収槽20に移動してしまったことが分かる。
また、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液に通電した際の最大電流値と、下水汚泥焼却灰の塩酸または硫酸による溶出液のろ液のpHを図5に示す。なお、図5において、陽イオン回収槽60分は電解時間が60分の時に取り出した陽イオン回収槽、陽イオン回収槽120分は電解時間が120分の時に取り出した陽イオン回収槽、陽イオン回収槽180分は電解時間が180分の時に取り出した陽イオン回収槽、陽イオン回収槽240分は電解時間が240分の時に取り出した陽イオン回収槽をそれぞれ示す。
図3に示す最大電流値の結果と、図5に示す最大電流値の結果とから、最大電流値が高くなると、アルミニウム(Al)およびリン(P)を分離しやすくなることが分かる。
「実験例4」
図1に示すリンの回収装置10と同様の装置を用いて、実験例1と同様にして、下水汚泥焼却灰に含まれるリンを分離した。
電気透析前と電気透析終了後に、中間槽18の溶液を採取し、その溶液を100倍に希釈したものを、ICP発光分析装置(型式:ICPE−9000、島津製作所社製)を用いて、元素分析した。
図1に示すリンの回収装置10と同様の装置を用いて、実験例1と同様にして、下水汚泥焼却灰に含まれるリンを分離した。
電気透析前と電気透析終了後に、中間槽18の溶液を採取し、その溶液を100倍に希釈したものを、ICP発光分析装置(型式:ICPE−9000、島津製作所社製)を用いて、元素分析した。
下水汚泥焼却灰の塩酸による溶出液のろ液を用いた場合の元素分析の結果を図6に示す。また、下水汚泥焼却灰の硫酸による溶出液のろ液を用いた場合の元素分析の結果を図7に示す。図6および図7において、折れ線グラフが電気透析前の元素濃度、棒グラフが電気透析終了後の元素濃度を示す。
図6の結果から、下水汚泥焼却灰の塩酸による溶出液のろ液を用いた場合、ほぼ全部のリン(P)が中間槽18に留まり、約半分のアルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)が中間槽18から他の槽に移動し、ほぼ全部のカリウム(K)、亜鉛(Zn)が中間槽18から他の槽に移動したことが分る。
また、図7の結果から、下水汚泥焼却灰の硫酸による溶出液のろ液を用いた場合、リン(P)の濃度が約1g/L減少したものの、アルミニウム(Al)やその他の元素は、下水汚泥焼却灰の塩酸による溶出液のろ液を用いた場合と比べて、他の槽への移動量が多かった。
図6の結果から、下水汚泥焼却灰の塩酸による溶出液のろ液を用いた場合、ほぼ全部のリン(P)が中間槽18に留まり、約半分のアルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)が中間槽18から他の槽に移動し、ほぼ全部のカリウム(K)、亜鉛(Zn)が中間槽18から他の槽に移動したことが分る。
また、図7の結果から、下水汚泥焼却灰の硫酸による溶出液のろ液を用いた場合、リン(P)の濃度が約1g/L減少したものの、アルミニウム(Al)やその他の元素は、下水汚泥焼却灰の塩酸による溶出液のろ液を用いた場合と比べて、他の槽への移動量が多かった。
以上の結果から、電気透析により、下水汚泥焼却灰の塩酸による溶出液のろ液と下水汚泥焼却灰の硫酸による溶出液のろ液のどちらを用いた場合でも、溶出液中のアルミニウム(Al)の一部とリン(P)を分離できることが確認された。また、硫酸による溶出液を用いると、最大電流値が高くなる傾向にあり、溶出液中の重金属を良好に分離することができた。
本発明は、下水汚泥焼却灰に含まれるリンの分離への利用が可能である。
10・・・下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置(リンの回収装置)、11・・・電解槽、12・・・透析セル、13・・・陽極(電極)、14・・・陰極(電極)、15・・・直流電源、16・・・第一の陽イオン交換膜、17・・・第一の陰イオン交換膜、18・・・中間槽、19・・・第二の陰イオン交換膜、20・・・陽イオン回収槽、21・・・第二の陽イオン交換膜、22・・・陰イオン回収槽、23・・・陽極槽(電極槽)、24・・・陰極槽(電極槽)。
Claims (2)
- 電解槽と、前記電解槽の中央部に配置される透析セルと、前記電解槽において、前記透析セルの両側面側にそれぞれ配置される一対の電極と、前記一対の電極に接続される直流電源と、を備え、
前記透析セルは、互いに離隔して対向する一対の第一の陽イオン交換膜と第一の陰イオン交換膜とによって隔てられた中間槽と、前記中間槽の一方の側面と隣接し、前記第一の陽イオン交換膜と離隔して対向する第二の陰イオン交換膜によって隔てられた陽イオン回収槽と、前記中間槽の他方の側面と隣接し、前記第一の陰イオン交換膜と離隔して対向する第二の陽イオン交換膜によって隔てられた陰イオン回収槽と、を有し、
前記電解槽における前記電極が配置される部分が電極槽をなしていることを特徴とする下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置。 - 請求項1に記載の下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置を用いた下水汚泥焼却灰からのリン酸回収方法であって、
前記下水汚泥焼却灰に塩酸または硫酸を接触させて、前記下水汚泥焼却灰に含まれるリンおよび重金属を溶出し、pH1の溶出液を調製する工程と、
前記溶出液をろ過して、前記リンおよび前記重金属を含むろ液を分離する工程と、
前記中間槽に前記ろ液を供給し、前記陽イオン回収槽と前記陰イオン回収槽にpH0.5または1の塩酸または硫酸を供給し、前記電極槽に水を供給する工程と、
前記一対の電極間に通電して、前記ろ液から前記リンをリン酸として回収するとともに、前記ろ液から前記重金属を重金属塩として回収する工程と、を有することを特徴とする下水汚泥焼却灰からのリン酸回収方法。
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JP2013121073A JP2014237091A (ja) | 2013-06-07 | 2013-06-07 | 下水汚泥焼却灰からのリン酸回収装置および回収方法 |
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CN111020614A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-04-17 | 湖北永绍科技股份有限公司 | 一种电解混合酸溶液回收磷酸的方法 |
-
2013
- 2013-06-07 JP JP2013121073A patent/JP2014237091A/ja active Pending
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CN109650683B (zh) * | 2017-10-10 | 2023-08-18 | 广东科达洁能股份有限公司 | 一种从铝业污泥中回收钙和铝的方法和系统 |
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