JP2014236305A - 通信システム、通信装置及びアンテナ要素配置方法 - Google Patents

通信システム、通信装置及びアンテナ要素配置方法 Download PDF

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    • H04B7/04Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas
    • H04B7/0413MIMO systems

Abstract

【課題】送信機及び受信機が空間分割多重(SDM)方式で通信を行う通信システムにおいて、適切な通信品質を保証する条件の下で送信機及び受信機を配置する自由度を従来よりも拡大すること。【解決手段】通信システムは、1列に配置されたNt個の送信アンテナ要素を有し、空間分割多重方式で信号を送信する送信機と、1列に配置されたNr個の受信アンテナ要素を有し、空間分割多重方式で信号を受信する受信機とを有し、1列に配置されたNt個の送信アンテナ要素のうち端部から1番目及び2番目の送信アンテナ要素の間隔と、端部から2番目及び3番目の送信アンテナ要素の間隔とが異なり、1列に配置されたNr個の受信アンテナ要素のうち端部から1番目及び2番目の受信アンテナ要素の間隔と、端部から2番目及び3番目の送信アンテナ要素の間隔とが異なる。【選択図】図1

Description

開示される実施の形態は通信システム、通信装置及びアンテナ要素配置方法等に関連する。
無線通信の技術分野では、同時に送受信できる情報量を増やす等のために空間分割多重(Space Division Multiplexing:SDM)方式がしばしば使用される。SDM方式は、送信機及び受信機がそれぞれ複数のアンテナ要素を用いる複数入力複数出力(Multiple Input Multiple Output:MIMO)方式により実現される(例えば、特許文献1参照)。
一方、利用可能なスペクトルが豊富なミリ波帯域で高速な無線通信を行うことが市場で強く求められている。ミリ波又はミリメートル波による通信は、信号波長が短いことに起因して、見通し線(Line−of−sight:LOS)環境で行われる。従って、高速大容量通信等の観点からは、ミリ波帯域を利用してLOS環境でMIMO方式(LOS−MIMO方式)による通信を行うことが考えられる。そのような通信は様々な無線通信に利用可能であるが、特に、移動通信システムの基地局間の通信、バックホール通信(back haul communication)、中継局との通信等のような固定された通信局同士の通信に使用することが有利である。なぜなら、LOS−MIMO方式による通信は、通信局間にケーブルを敷設することが容易でない状況でさえ、通信局間で通信を高速に行うことができるからである。そのような状況は、例えば、河川を隔てて通信する場合や、災害時に任意の場所で通信する場合等である。
特開2012−253709号公報
従来のLOS−MIMO方式では、送信機及び受信局各々に備わる複数のアンテナ要素は、等間隔に所定の間隔dだけ隔てて1列に(直線状に)並べられている。間隔dは、d=√(λR/N)により表現され、Rは送信機及び受信機間の距離(送信機のアンテナと受信機のアンテナとの間の距離)であり、λは通信する信号の波長λであり、Nはアンテナ要素数である。送信機及び受信機各々で複数のアンテナ要素を等間隔にdずつ隔てて配置すると、送信機及び受信機間の距離が、RだけでなくRを含む或る範囲内にある場合に、送信機及び受信機は適切な品質で通信を実行できる。この範囲は、送信機及び受信機間で適切な品質で通信を保証できる通信保証範囲である。
通信保証範囲外の距離R'を隔てて通信しなければならない送信機及び受信機に対しては、設計をやり直す必要がある。すなわち、その距離R'に相応しいアンテナ要素の間隔d'を計算し、アンテナ要素を等間隔にd'ずつ隔てて配置する必要がある。アンテナ要素間の間隔の再計算及びアンテナ要素の再配置等は、手間がかかる上に面倒である。従ってそのような手間をかけないようにする等の観点からは、通信保証範囲が広いことが望ましい。通信保証範囲が広いと、送信機及び受信機を配置する自由度が高くなるからである。しかしながら、従来のLOS−MIMO方式における送信機及び受信機の場合、通信保証範囲が充分に広いとは言えず、送信機及び受信機を配置できる場所はかなり制限されてしまう。
開示される実施の形態の課題は、送信機及び受信機が空間分割多重(SDM)方式で通信を行う通信システムにおいて、適切な通信品質を保証する条件の下で送信機及び受信機を配置する自由度を従来よりも拡大することである。
実施の形態による通信システムは、
1列に配置されたN個の送信アンテナ要素を有し、空間分割多重方式で信号を送信する送信機と、
1列に配置されたN個の受信アンテナ要素を有し、空間分割多重方式で信号を受信する受信機とを有し、
前記1列に配置されたN個の送信アンテナ要素のうち端部から1番目及び2番目の送信アンテナ要素の間隔と、該端部から2番目及び3番目の送信アンテナ要素の間隔とが異なり、
前記1列に配置されたN個の受信アンテナ要素のうち端部から1番目及び2番目の受信アンテナ要素の間隔と、該端部から2番目及び3番目の送信アンテナ要素の間隔とが異なる、通信システムである。
適切な通信品質を保証する条件の下で送信機及び受信機を配置する自由度を従来よりも拡大することができる。
実施の形態で使用される通信システムを示す図。 送信機及び受信機各々の複数のアンテナ素子が全て等間隔に設けられた通信システムを示す図。 基準間隔dの数値例を示す図。 送信機のアンテナ要素数Nt及び受信機のアンテナ素子数Nrが共に4である場合(d12=0.5d、N=4)の条件数及び容量を示す図。 「不均一システム」により適切なSDM通信を行うことが可能な送信機Txと受信機Rxの位置関係を模式的に示す図。 送信機のアンテナ要素数Nt及び受信機のアンテナ素子数Nrが共に5である場合(d12=0.5d、N=5)の条件数及び容量を示す図。 送信機のアンテナ要素数Nt及び受信機のアンテナ素子数Nrが共に6である場合(d12=0.5d、N=6)の条件数及び容量を示す図。 送信機のアンテナ要素数Nt及び受信機のアンテナ素子数Nrが共に7である場合(d12=0.5d、N=7)の条件数及び容量を示す図。 通信局の複数のアンテナ要素を配置するために行われるアンテナ要素配置方法のフローチャートを示す図。 送信機Txのアンテナ要素のうちAt1が1番目であり、受信機Rxのアンテナ要素のうちAr1が1番目である場合の例を示す図。 送信機Txのアンテナ要素のうちAt1が1番目であり、受信機Rxのアンテナ要素のうちAr4が1番目である場合の例を示す図。 送信機Txのアンテナ要素のうちAt4が1番目であり、受信機Rxのアンテナ要素のうちAr4が1番目である場合の例を示す図。 送信機Txのアンテナ要素のうちAt4が1番目であり、受信機Rxのアンテナ要素のうちAr1が1番目である場合の例を示す図。 d12=0.25d及びN=4の場合のシミュレーション結果を示す図。 d12=0.25d及びN=5の場合のシミュレーション結果を示す図。 α=−0.2(d12=0.3d)及びN=6の場合のシミュレーション結果を示す図。 α=−0.2(d12=0.3d)及びN=7の場合のシミュレーション結果を示す図。 d12=d/3=0.333d及びN=4の場合のシミュレーション結果を示す図。 d12=d/3=0.333d及びN=5の場合のシミュレーション結果を示す図。 α=−0.1(d12=0.4d)及びN=6の場合のシミュレーション結果を示す図。 α=−0.1(d12=0.4d)及びN=7の場合のシミュレーション結果を示す図。 α=+0.1(d12=0.6d)及びN=6の場合のシミュレーション結果を示す図。 α=+0.1(d12=0.6d)及びN=7の場合のシミュレーション結果を示す図。 α=+0.2(d12=0.7d)及びN=6の場合のシミュレーション結果を示す図。 α=+0.2(d12=0.7d)及びN=7の場合のシミュレーション結果を示す図。 図4、図6−図8、図14−図25に示すシミュレーション結果を、アンテナ要素間隔d12及びアンテナ要素数Nの観点から分類した様子を示す図。
添付図面を参照しながら以下の観点から実施の形態を説明する。
1.通信システム
2.シミュレーション結果
3.アンテナ要素配置方法
4.第1の変形例(不等間隔にする場所)
5.第2の変形例(変動パラメータα)
これらの項目の区分けは開示される実施の形態に本質的ではなく、説明の便宜を図るためになされているにすぎない。
<1.通信システム>
図1は実施の形態で使用される通信システム10を示す。通信システム10は、送信機Txと受信機Rxとを含む。送信機Tx及び受信機Rxの区別は相対的であり、送信機Txは通信装置における送信側の機能に着目しており、受信機Rxは通信装置の受信側の機能に着目している。送信機Txは、直線状に1列に並んだ又は配置されたNt個のアンテナ要素At1−AtNtを有する。Ntは一例として4であるが、このことは実施の形態に必須ではない。3以上の適切な任意の数(Nt)のアンテナ要素が使用されてよい。アンテナ要素At1−AtNtの各々は、典型的にはパラボラアンテナやホーンアンテナであるが、用途に応じて適切な如何なる種類のアンテナが使用されてもよい。1列に並んだアンテナ要素At1−AtNtは、At1の座標を0とすると、
[0,dt/2,2dt,3dt,...,(Nt−1)dt]
により表現される座標又は場所にある。このdtは、アンテナ要素数Nt、送信する信号の波長λ及び送信機Txと受信機Rxとの間の距離Rから決定される基準間隔である。具体的には、dt=√(λR/Nt)である。仮に、Nt個のアンテナ要素At1−AtNtを等間隔にdtずつ隔てて並べたとすると、それらの座標は、
[0,dt,2dt,3dt,...,(Nt−1)dt]
となる。実施の形態では、図1に示されているように、端部から2番目のアンテナ要素At2の位置が、等間隔に並ぶ場合とは異なり、dt/2の位置にあることに留意を要する。このため、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔はdt/2となり、端部から2番目及び3番目のアンテナ要素の間隔は3dt/2となり、端部から3番目及び4番目のアンテナ要素の間隔はdtとなり、それ以降のアンテナ要素間の間隔もdtに等しい。
受信機Rxも、直線状に1列に並んだ又は配置されたNr個のアンテナ要素Ar1−ArNrを有する。Nrは一例として4であるが、このことは実施の形態に必須ではない。3以上の適切な任意の数(Nr)のアンテナ要素が使用されてよい。アンテナ要素At1−ArNrの各々は、典型的にはパラボラアンテナやホーンアンテナであるが、用途に応じて適切な如何なる種類のアンテナが使用されてもよい。1列に並んだアンテナ要素Ar1−ArNrは、Ar1の座標を0とすると、
[0,dr/2,2dr,3dr,...,(Nr−1)dr]
により表現される座標又は場所にある。このdrは、アンテナ要素数Nr、送信する信号の波長λ及び送信機Txと受信機Rxとの間の距離Rから決定される基準間隔である。具体的には、dr=√(λR/Nr)である。仮に、Nr個のアンテナ要素Ar1−ArNrを等間隔にdrずつ隔てて並べたとすると、それらの座標は、
[0,dr,2dr,3dr,...,(Nr−1)dr]
となる。実施の形態では、図1に示されているように、端部から2番目のアンテナ要素Ar2の位置が、等間隔に並ぶ場合とは異なり、dr/2の位置にあることに留意を要する。このため、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔はdr/2となり、端部から2番目及び3番目のアンテナ要素の間隔は3dr/2となり、端部から3番目及び4番目のアンテナ要素の間隔はdrとなり、それ以降のアンテナ要素間の間隔もdrに等しい。
送信機Txにおいて端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔をdt/2にし、受信機Rxにおいても端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔をdr/2にすることで、適切な品質の通信を保証する条件の下で送信機及び受信機を配置できる範囲を従来よりも拡大できる。すなわち、通信保証範囲を拡大することにより、送信機及び受信機を配置する自由度を拡大できる。ただし、図1に示す例で送信機Txの1列に並んだアンテナ要素At1−AtNtのうちAt1又はAtNtの何れを1番目のアンテナ要素とするかは任意である。同様に、受信機Rxの1列に並んだアンテナ要素Ar1−ArNrのうちAr1又はArNrの何れを1番目のアンテナ要素とするかも任意である。この点については第1の変形例において説明する。
送信機Tx及び受信機Rxは距離Rだけ離れている。距離Rは、正確に言えば、送信機Txのアンテナ要素Atiと受信機Rxのアンテナ要素Arjとの間の距離であるが(i,j=1,2,3,...)、混同のおそれがない限り、送信機Tx及び受信機Rx間の距離と言及する。距離Rは、例えば数センチメートルないし数メートルの範囲内の値をとってもよいが、具体的な数値は実施の形態に本質的ではなく、適切な如何なる数値が使用されてもよい。
送信機Tx及び受信機Rxは、典型的には所定の位置に固定される基地局であるが、適切な任意の通信装置であってよい。ただし、送信機Tx及び受信機Rxは、見通し線(LOS)環境において空間多重分割(SDM)方式で適切な通信方式に従って信号を送信及び受信する必要がある。ただし、完全な見通し線(LOS)環境で通信が行われてもよいし、或いは若干の反射波が存在するが見通し線(LOS)環境が支配的な環境で通信が行われてもよい。SDM方式は複数入力複数出力(MIMO)方式又はマルチアンテナシステムにより実現される。
送信機Tx及び受信機Rx間の通信に使用される通信方式は、典型的には、符号分割多重接続(CDMA)方式、直交周波数分割多重接続(OFDM)方式又はシングルキャリア周波数分割多重接続(SC−FDMA)方式等であるが、適切な如何なる通信方式が使用されてもよい。送受信される信号は、典型的にはミリ波帯域(30GHzないし300GHz)(波長が1mmないし10mm)に属するが、他の帯域の信号であってもよい。例えば、周波数が300GHzないし3000GHz(波長が0.1mmないし1mm)であるサブミリ波や、周波数が10GHzないし30GHz(波長が10mmないし30mm)である準ミリ波等が使用されてもよい。
送信機Txは送信する情報系列を複数のストリームに分割し、複数のアンテナ要素At1−AtNtから送信する。受信機Rxは、複数のアンテナ要素Ar1−ArNrにより受信した信号に対して信号分離処理又は信号検出処理を行うことで、送信機Txから送信された情報系列を復元する。信号分離処理又は信号検出処理は、例えば、ゼロフォーシング(Zero Focing:ZF)法、最小二乗平均誤差(Minimum Mean Square Error:MMSE)法、減算型干渉キャンセル(Succession Interference Cancelation:SIC)法、Mアルゴリズムと共にQR分解を用いた最尤検出(QR decomposition with M algorithm−Maximum Likelihood Detection:QRM−MLD)法等であるが、これらに限定されない。
<2.シミュレーション結果>
次に、図1に示すような通信システムに関するシミュレーション結果を示す。比較のため、送信機及び受信機各々の複数のアンテナ素子が全て等間隔に設けられた通信システム(図2)に関するシミュレーション結果も示される。説明の便宜上、図1に示すように端部から2番目のアンテナ要素の位置が不等間隔を形成している通信システムは、「不均一システム又は非均一システム(Non−Uniform system)」と言及される。これに対して、図2に示すように全てのアンテナ要素が等間隔に並んでいる通信システム20は、「均一システム(Uniform system)」と言及される。上述したように、複数のアンテナ要素を等間隔に並べる場合の基準間隔dは、アンテナ要素数N(N=Nt又はNr)、送受信する信号の波長λ及び送信機Txと受信機Rxとの間の距離Rから決定され、具体的には、d=√(λR/N)である。
図3は基準間隔dの数値例を示す。図3の2行目は、周波数fが60GHz及び距離Rが5mである場合の基準間隔dを、アンテナ要素数N=2、3、4の各々について示す。図3の3行目は、周波数fが60GHz及び距離Rが500mである場合の基準間隔dを、アンテナ要素数N=2、3、4の各々について示す。図3の4行目は、周波数fが83GHz及び距離Rが1000mである場合の基準間隔dを、アンテナ要素数N=2、3、4の各々について示す。アンテナ要素数Nが増えると基準間隔dは小さくなる。また、距離Rが増えると基準間隔dは大きくなる。
図4は、送信機のアンテナ要素数Nt及び受信機のアンテナ素子数Nrが共に4である場合の「均一システム」及び「不均一システム」についての条件数(condition number)及び容量(capacity)を示す。端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔d12は、等間隔の場合の半分(d/2)である。条件数cond(H)は、次式のように定義される量である。
Figure 2014236305

ここで、Hは、送信機Tx及び受信機Rx間の無線チャネルの状態を表すチャネル行列である。チャネル行列の行列要素は、送信機Txの1つのアンテナ要素Atjと受信機Rxの1つのアンテナ要素Ariとの間のチャネルインパルス応答hijを示す。λmax(H)は、相関行列(correlation matrix)HHH又はHHHの固有値(特異値分解した場合の固有値)のうちの最大値を示す。上付きの「H」は共役転置(conjugate transpose)を示す。λmin(H)は、相関行列HHH又はHHHの固有値(特異値分解した場合の固有値)のうちの最小値を示す。
数式(1)から分かるように、条件数cond(H)は、λmax(H)とλmin(H)の大小関係に依存する。固有値λi(i=1,2,...)は無線チャネルの状態の良否を表す。小さな固有値λiに対応する無線チャネルが伝送できる情報量は少なく、大きな固有値λiに対応する無線チャネルが伝送できる情報量は多い。従って、複数のチャネルを用いて効果的にMIMO多重を実現できるのは、複数の固有値各々に対応する無線チャネル状態が何れも同程度に良い場合である。これは、条件数cond(H)が1に近いことを意味する。
逆に、条件数cond(H)が大きい場合、大きな固有値と小さな固有値が存在し、その小さな固有値に対応する無線チャネルは多くの情報を伝送できず、その無線チャネルは適切な伝搬路とはならない。このため、条件数cond(H)が大きい場合にMIMO多重により伝送可能な情報量は、条件数cond(H)が小さい場合にMIMO多重により伝送可能な情報量より少ない。条件数cond(H)の大小は、適切な如何なる基準で判定されてもよいが、一例として、条件数cond(H)の大小が、10より大きいか否かで判定されてもよい。
容量(capacity)Cは、次式で定義される。
Figure 2014236305

ここで、ρは通信品質を表し、例えば信号対雑音比(SNR)、信号対干渉プラス雑音比(SINR)等により表現される。容量Cが多いほど通信システム全体で達成可能なスループットは高くなり、容量Cが少ないほど通信システム全体で達成可能なスループットは低くなる。
図4に示されているように、「均一システム」の場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、800m≦距離R≦1600mの領域において、条件数は10以下の小さな値になっている。この範囲では容量Cが比較的高い値になっており、独立レイリー分布(iidレイリー)の場合の容量を上回っている。特に、距離Rが1000mの場合、条件数は1になっており、容量Cも最大値を示しているので、最適な状態で通信できることが示されている。これは、均一システムにおけるアンテナ要素の間隔dがR=1000mとして設計されているためである。
しかしながら、距離Rが約800m以下の場合(距離R≦800m)、条件数cond(H)は10より大きな値を示す場合があり、特に距離Rが750mである場合と500mである場合に、条件数cond(H)はピークを示している。この距離Rの付近では容量Cは低い値となっている。更に、距離Rが約600mである場合及び約400mである場合も、条件数cond(H)は10より小さく容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。従って、「均一システム」の場合、適切な品質で通信を実行できる範囲(通信保証範囲)は、800m≦距離R≦1600mの範囲内(又は距離R=400m付近又は600m付近)である。なお、条件数が10以下であるか否かにより、無線チャネル状態の良否を判定することは単なる一例にすぎず、10以外の値の条件数に基づいて無線チャネル状態の良否が判定されてもよい。
これに対して、「不均一システム」の場合、400m≦距離R≦1600m以下の全範囲において条件数は10以下の小さな値になっており、容量Cも400m≦距離R≦1600m以下の全範囲にわたって、独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。このように、端部から1番目と2番目のアンテナ要素の間隔を、等間隔の場合と異なるd/2にすることで、適切な品質の通信を保証できる距離Rの範囲(通信保証範囲)を、800m≦距離R≦1600m(又はR=600m又はR=400m)という範囲から、400m≦距離R≦1600mという広い範囲に拡張することができる。このため、送信機Tx及び受信機Rxは、400m≦距離R≦1600mの範囲内の任意の値の距離Rに対して、適切なSDM通信を行うことができる。
図5は、「不均一システム」により適切なSDM通信を行うことが可能な送信機Txと受信機Rxの位置関係を模式的に示す。図中の白丸印が送信機Tx又は受信機Rxに対応する。仮に、「均一システム」であった場合は、距離Rが500mや750mであったときに適切な品質で通信を行うことはできない。
図6は、送信機のアンテナ要素数Nt及び受信機のアンテナ素子数Nrが共に5である場合の「均一システム」及び「不均一システム」についての条件数及び容量を示す。図6に示されているように、「均一システム」の場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、850m≦距離R≦1550mの領域において、条件数は10以下の小さな値になっている。この範囲では容量Cが比較的高い値になっており、独立レイリー分布(iidレイリー)の場合の容量を上回っている。特に、距離Rが1000mの場合、条件数は1になっており、容量Cも最大値を示しているので、最適な状態で通信できることが示されている。これは、均一システムにおけるアンテナ要素の間隔dがR=1000mとして設計されているためである。しかしながら、距離Rが850m以下の場合(距離R≦850m)、条件数cond(H)は10より大きな値を示す場合があり、特に距離Rが800mである場合と600mである場合に、条件数cond(H)はピークを示している。この距離Rの付近では容量Cは低い値となっている。一方、距離R=700m付近の場合及び距離R=500m付近の場合、条件数cond(H)が小さく容量Cは独立レイリー分布の場合を上回っている。従って、「均一システム」の場合、適切な品質で通信を実行できる範囲(通信保証範囲)は、850m≦距離R≦1550m(又は距離R=700m付近又は500m付近)の範囲内である。
これに対して、「不均一システム」の場合、410m≦距離R≦1550mの広い範囲にわたって条件数は10以下の小さな値になっており、容量Cも、410m≦距離R≦1550mの全範囲にわたって、独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。このように、端部から1番目と2番目のアンテナ要素の間隔を、等間隔の場合と異なるd/2にすることで、適切な品質の通信を保証できる距離Rの範囲(通信保証範囲)を、850m≦距離R≦1550mという範囲から、400m≦距離R≦1550mという広い範囲に拡張することができる。このため、送信機Tx及び受信機Rxは、410m≦距離R≦1550mの範囲内の任意の値の距離Rに対して、適切なSDM通信を行うことができる。
図7は、送信機のアンテナ要素数Nt及び受信機のアンテナ素子数Nrが共に6である場合の「均一システム」及び「不均一システム」についての条件数及び容量を示す。図7に示されているように、「均一システム」の場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、850m≦距離R≦1400mの領域において、条件数は10以下の小さな値になっている。この範囲では容量Cが比較的高い値になっており、独立レイリー分布(iidレイリー)の場合の容量を上回っている。特に、距離Rが1000mの場合、条件数は1になっており、容量Cも最大値を示しているので、最適な状態で通信できることが示されている。これは、均一システムにおけるアンテナ要素の間隔dがR=1000mとして設計されているためである。しかしながら、距離Rが850m以下の場合(距離R≦850m)、条件数cond(H)は10より大きな値を示す場合があり、特に距離Rが830m、660m、500m付近である場合に、条件数cond(H)はピークを示している。この距離Rの付近では容量Cは低い値となっている。一方、距離R=750m付近の場合、距離R=550m付近の場合及び距離R=450m付近の場合、条件数が10以下であり容量は独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。従って、「均一システム」の場合、適切な品質で通信を実行できる範囲(通信保証範囲)は、850m≦距離R≦1400mの範囲内(又は距離R=450m付近、550m付近又は750m付近)である。
これに対して、「不均一システム」の場合、550m≦距離R≦1400mの広い範囲にわたって条件数は10以下の小さな値になっており、容量Cも、400m≦距離R≦1500m以下の広い範囲にわたって、独立レイリー分布(iidレイリー)の場合の容量を上回っている。また、距離R=450m付近においても条件数が10以下であり容量は独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。このように、端部から1番目と2番目のアンテナ要素の間隔を、等間隔の場合と異なるd/2にすることで、適切な品質の通信を保証できる距離Rの範囲(通信保証範囲)を、850m≦距離R≦1400m(又は距離R=450付近、550m付近又は750m付近)という範囲から、550m≦距離R≦1400m(又は距離R=450m付近)という広い範囲に拡張することができる。このため、送信機Tx及び受信機Rxは、550m≦距離R≦1400m(又は距離R=450m付近)の範囲内の任意の値の距離Rに対して、適切なSDM通信を行うことができる。
図8は、送信機のアンテナ要素数Nt及び受信機のアンテナ素子数Nrが共に7である場合の「均一システム」及び「不均一システム」についての条件数及び容量を示す。図8に示されているように、「均一システム」の場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、900m≦距離R≦1300m以下の領域において、条件数は10以下の小さな値になっている。この範囲では容量Cが比較的高い値になっており、独立レイリー分布(iidレイリー)の場合の容量を上回っている。特に、距離Rが1000mの場合、条件数は1になっており、容量Cも最大値を示しているので、最適な状態で通信できることが示されている。これは、均一システムにおけるアンテナ要素の間隔dがR=1000mとして設計されているためである。しかしながら、距離Rが900m以下の場合(距離R≦900m)、条件数cond(H)は10より大きな値を示す場合があり、特に距離Rが850m、710m、570m及び420m付近である場合に、条件数cond(H)はピークを示している。この距離Rの付近では容量Cは低い値となっている。一方、距離R=800m付近の場合、距離R=650m付近の場合及び距離R=500m付近の場合、条件数が10以下であり容量は独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。従って、「均一システム」の場合、適切な品質で通信を実行できる範囲(通信保証範囲)は、900m≦距離R≦1300mの範囲内(又は距離R=500m付近、650m付近又は800m付近)である。
これに対して、「不均一システム」の場合、600m≦距離R≦1300mの広い範囲にわたって条件数は10以下の小さな値になっており、容量Cも、450m≦距離R≦1500mの広い範囲にわたって、独立レイリー分布(iidレイリー)の場合の容量を上回っている。また、距離R=500m付近の場合も、条件数が10以下であり容量は独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。このように、端部から1番目と2番目のアンテナ要素の間隔を、等間隔の場合と異なるd/2にすることで、適切な品質の通信を保証できる距離Rの範囲(通信保証範囲)を、900m≦距離R≦1300m(距離R=500m付近、650m付近又は800m付近)という範囲から、600m≦距離R≦1300m(又は距離R=500m付近)という広い範囲に拡張することができる。このため、送信機Tx及び受信機Rxは、600m≦距離R≦1300m(又は距離R=500m付近)の範囲内の任意の値の距離Rに対して、適切なSDM通信を行うことができる。
図4−図8に示すように、端部から1番目と2番目のアンテナ要素の間隔を、等間隔の場合と異なるd/2とした「不均一システム」は、適切な品質の通信を保証できる距離R(通信保証範囲)の範囲を拡大することができる。これにより、送信機及び受信機を配置する自由度を拡大できる。
<3.アンテナ要素配置方法>
図9は、送信機又は受信機においてN個のアンテナ要素を配置するためのアンテナ要素配置方法のフローチャートを示す。アンテナ要素配置方法は、設計を行う任意の装置により実行されてもよい。図9に示されているフローチャートによるアンテナ要素の配置方法は、送信機及び受信機各々について実行されてもよいが、送信機Txと受信機Rxとが同じ配置を採用する場合、何れか一方について決定されたアンテナ要素の配置を他方に適用してもよい。
フローはステップ91から始まり、ステップ92に進む。
ステップ92において、アンテナ要素数N、信号の波長λ(及び周波数f=c/λ)及び送信機Txと受信機Rxとの間の距離Rから、基準間隔dが算出される。ただし、cは光速を表す。基準間隔dは、具体的には、d=√(λR/N)である。
ステップ93において、N個のアンテナ要素は、等間隔に基準間隔dずつ隔てて1列に並べられる。
ステップ94において、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔がd/2となるように(端部から2番目及び3番目のアンテナ要素の間隔が3d/2となるように)、端部から2番目のアンテナ要素の位置が変更される。そして、フローはステップ95に進み、終了する。
図9に示されている例では、ステップ93を行った後にステップ94を実行しているが、このことは実施の形態に必須ではない。例えば、ステップ93の後にステップ94を実行する代わりに、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔をd/2とし、端部から3番目以降のアンテナ要素同士の間隔をdとするように、N個のアンテナ要素の位置が一度に決定されてもよい。
<4.第1の変形例>
図1に示す例では、送信機TxのNt個のアンテナ要素のうち1番目はAt1であり、受信機RxのNr個のアンテナ要素のうち1番目はAr1である。すなわち、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間(及び2番目及び3番目のアンテナ要素の間)の不均一な間隔は、送信機TxではAt1及びAt2、受信機RxではAr1及びAr2により形成されている。しかしながら、1番目がAt1及びAr1であることは実施の形態に必須ではない。送信機Txの1列に並ぶアンテナ要素のうち端にあるAtNtが1番目であってもよい。また、受信機Rxの1列に並ぶアンテナ要素のうちArNrが1番目であってもよい。従って、送信機Txにおけるアンテナ要素の1番目が、端部のアンテナ要素At1又はAtNtの何れであるか、受信機Rxにおけるアンテナ要素の1番目が、端部のアンテナ要素Ar1又はArNrの何れであるかに応じて、以下の4つの形態が考えられる。
図10は、送信機Txのアンテナ要素のうちAt1が1番目であり、受信機Rxのアンテナ要素のうちAr1が1番目である場合の例を示す。1番目のアンテナ要素の場所は図1に示す例と同じであるが、説明の簡明化のため、Nt=Nr=4としている。基準間隔dは√(λR/N)である。この例の場合、送信機Txのアンテナ要素の座標は、At1のアンテナ要素の位置を0とすると、
[0,d/2,2d,3d]
となる。仮に、アンテナ要素数がNであった場合、送信機Txのアンテナ要素の座標は、
[0,d/2,2d,...,(N−2)d,(N−1)d]
となる。受信機Rxのアンテナ要素の座標は、Ar1のアンテナ要素の位置を0とすると、
[0,d/2,2d,3d]
となる。仮に、アンテナ要素数がNであった場合、受信機Rxのアンテナ要素の座標は、
[0,d/2,2d,...,(N−2)d,(N−1)d]
となる。
図11は、送信機Txのアンテナ要素のうちAt1が1番目であり、受信機Rxのアンテナ要素のうちAr4が1番目である場合の例を示す。この例の場合、送信機Txのアンテナ要素の座標は、At1のアンテナ要素の位置を0とすると、
[0,d/2,2d,3d]
となる。仮に、アンテナ要素数がNであった場合、送信機Txのアンテナ要素の座標は、
[0,d/2,2d,...,(N−2)d,(N−1)d]
となる。受信機Rxのアンテナ要素の座標は、Ar1のアンテナ要素の位置を0とすると、
[0,d,5d/2,3d]
となる。仮に、アンテナ要素数がNであった場合、受信機Rxのアンテナ要素の座標は、
[0,d,2d,...,(N−2+1/2)d,(N−1)d]
となる。
図12は、送信機Txのアンテナ要素のうちAt4が1番目であり、受信機Rxのアンテナ要素のうちAr4が1番目である場合の例を示す。この例の場合、送信機Txのアンテナ要素の座標は、At1のアンテナ要素の位置を0とすると、
[0,d,5d/2,3d]
となる。仮に、アンテナ要素数がNであった場合、送信機Txのアンテナ要素の座標は、
[0,d,2d,...,(N−2+1/2)d,(N−1)d]
となる。受信機Rxのアンテナ要素の座標は、Ar1のアンテナ要素の位置を0とすると、
[0,d,5d/2,3d]
となる。仮に、アンテナ要素数がNであった場合、受信機Rxのアンテナ要素の座標は、
[0,d,2d,...,(N−2+1/2)d,(N−1)d]
となる。
図13は、送信機Txのアンテナ要素のうちAt4が1番目であり、受信機Rxのアンテナ要素のうちAr1が1番目である場合の例を示す。この例の場合、送信機Txのアンテナ要素の座標は、At1のアンテナ要素の位置を0とすると、
[0,d,5d/2,3d]
となる。仮に、アンテナ要素数がNであった場合、送信機Txのアンテナ要素の座標は、
[0,d,2d,...,(N−2+1/2)d,(N−1)d]
となる。受信機Rxのアンテナ要素の座標は、Ar1のアンテナ要素の位置を0とすると、
[0,d/2,2d,3d]
となる。仮に、アンテナ要素数がNであった場合、受信機Rxのアンテナ要素の座標は、
[0,d/2,2d,...,(N−2)d,(N−1)d]
となる。
図10−図13の何れの形態であっても、図4、図6、図7及び図8に示す例と同様に、適切な通信品質を保証する条件の下で送信機及び受信機を配置できる範囲(通信保証範囲)を従来よりも拡大することができた。これにより、送信機及び受信機を配置する自由度を拡大できる。なお、図10−図13においては、送信側の端部から1番目のアンテナ要素がAt1又はAtNtであり、受信側の端部から1番目のアンテナ要素がAr1又はArNrであり、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素間隔がd/2であり、At1及びAr1それぞれのアンテナ要素の座標が原点に設定されている。しかしながらこのような原点の取り方は必須ではない。
<5.第2の変形例>
上記の説明では、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔がd/2(端部から2番目及び3番目のアンテナ要素の間隔が3d/2)であり、他のアンテナ要素間の間隔はdであったが、実施の形態は、アンテナ要素間の間隔が厳密にd/2(又は3d/2)及びdである場合に限定されない。実施の形態の第2の変形例では、アンテナ要素同士の間隔がαidだけずれている(i=2,...,N−1)(N≧3)。ただし、αiは端部からi番目のアンテナ要素の位置に対する変動パラメータであり、例えば−0.2≦αi≦0.2であり、好ましくは−0.15≦αi≦0.15であり、更に好ましくは−0.1≦αi≦0.1である。N個のアンテナ要素各々に対する変動パラメータの値αiは全て異なる値でもよいし、2つ以上が同じ値でもよいし、全てが同じ値でもよい。「4.第1の変形例」で説明したように、アンテナ要素が不等間隔に設けられる場所は、図10、図11、図12及び図13の4通りのうちの何れかである。
説明の便宜上、送信機TxのNt個のアンテナ要素のうち端部から2番目ないし(Nt−1)番目のアンテナ要素の変動パラメータをαi(i=2,...,Nt−1)とする。また、受信機RxのNr個のアンテナ要素のうち端部から2番目ないし(Nr−1)番目のアンテナ要素の変動パラメータをβj(j=2,...,Nr−1)とする。図1及び図10に示すアンテナ要素の配置の場合、送信機Tx及び受信機Rxのアンテナ要素の座標は、At1及びAr1のアンテナ要素の位置を0とすると、次のようになる。
送信機Tx:[0,(1/2+α2)d,(2+α3)d,...,(Nt−2+αNt−1)d,(Nt−1)d]
受信機Rx:[0,(1/2+β2)d,(2+β3)d,...,(Nr−2+βNr−1)d,(Nr−1)d]。
図11に示す例の場合、送信機Tx及び受信機Rxのアンテナ要素の座標は、At1及びAr1のアンテナ要素の位置を0とすると、次のようになる。
送信機Tx:[0,(1/2+α2)d,(2+α3)d,...,(Nt−2+αNt−1)d,(Nt−1)d]
受信機Rx:[0,(1+β2)d,(2+β3)d,...,(Nr−2+1/2+βNr−1)d,(Nr−1)d]。
図12に示す例の場合、送信機Tx及び受信機Rxのアンテナ要素の座標は、At1及びAr1のアンテナ要素の位置を0とすると、次のようになる。
送信機Tx:[0,(1+α2)d,(2+α3)d,...,(Nt−2+1/2+αNt−1)d,(Nt−1)d]
受信機Rx:[0,(1+β2)d,(2+β3)d,...,(Nr−2+1/2+βNr−1)d,(Nr−1)d]。
図13に示す例の場合、送信機Tx及び受信機Rxのアンテナ要素の座標は、At1及びAr1のアンテナ要素の位置を0とすると、次のようになる。
送信機Tx:[0,(1+α2)d,(2+α3)d,...,(Nt−2+1/2+αNt−1)d,(Nt−1)d]
受信機Rx:[0,(1/2+β2)d,(2+β3)d,...,(Nr−2+βNr−1)d,(Nr−1)d]。
シミュレーションでは、簡明化のため、送信機Txのアンテナ要素数Nt及び受信機Rxのアンテナ要素数NrがNに等しいことが仮定された(Nt=Nr=N)。また、送信機Txに対する変動パラメータαi(i=2,...,Nt−1)及び受信機Rxに対する変動パラメータβj(j=2,...,Nr−1)は、一般的には全て異なってよいが、簡明化のためそれらは全て等しい値αであるとした。
以下、変動パラメータα及びアンテナ数Nの様々な値について、条件数及び容量のシミュレーション結果を示す。
図14は、d12=0.25d及びN=4の場合の「不均一システム」についてのシミュレーション結果を示す。d12は、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔を示す。比較のため、「均一システム」についてのシミュレーション結果も示されている。「均一システム」についてのシミュレーション結果は、図4における「均一システムと同じであり、「均一システム」の通信保証範囲は、800m≦距離R≦1600m(又は距離R=400m付近又は600m付近)である。
「不均一システム」における第1及び第2のアンテナ要素の間隔d12は、0.25dである。この場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが900m以上になると(900m≦距離R)、条件数cond(H)は10より大きくなり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を下回ってしまう。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、400m≦距離R≦900mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。従って、「不均一システム」の場合に通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、400m≦距離R≦900mとなる。この範囲は、「均一システム」の場合にカバーできていない範囲ではあるが、900m≦距離Rの範囲をカバーできていないので、適切な品質の通信を保証できる範囲(通信保証範囲)を、アンテナ要素が等間隔の場合よりも拡大できているとは言えない。
図15は、d12=0.25d及びN=5の場合の「不均一システム」についてのシミュレーション結果を示す。「均一システム」についてのシミュレーション結果は、図6における「均一システム」と同じであり、「均一システム」の通信保証範囲は、850m≦距離R≦1550m(又は距離R=500m付近又は700m付近)である。
「不均一システム」における第1及び第2のアンテナ要素の間隔d12は、0.25dである。この場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが950m以上になると(950≦距離R)、条件数cond(H)は10より大きくなっている。この範囲において、容量Cは、420m≦距離R≦1300mの範囲において独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、400m≦距離R≦950mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。従って、「不均一システム」の場合に通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、400m≦距離R≦950mとなる。この範囲は、「均一システム」の場合にカバーできていない範囲を含むが、950m≦距離Rの範囲をカバーできていないので、適切な品質の通信を保証できる範囲(通信保証範囲)を、アンテナ要素が等間隔の場合よりも拡大しているとは言えない。
図16は、α=−0.2(d12=0.3d)及びN=6の場合の「不均一システム」についてのシミュレーション結果を示す。「均一システム」についてのシミュレーション結果は、図7における「均一システム」と同じであり、「均一システム」の通信保証範囲は、850m≦距離R≦1400m(又は距離R=450m付近、550m付近又は750m付近)である。
「不均一システム」における第1及び第2のアンテナ要素の間隔d12は、0.3dである。この場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが1150m以上になると(1150≦距離R)、条件数cond(H)は10より大きくなるが、容量Cは、400m≦距離R≦1450mの範囲において独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、650m≦距離R≦1150mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、400m≦距離R≦650mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10を超える場合があり、距離Rが600m及び500mの場合にピークを示している。一方、距離R=550付近の場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。従って、「不均一システム」の場合に通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、650m≦距離R≦1150m(又は距離R=550m付近)となる。この範囲は、「均一システム」の場合にカバーできていない範囲を含むが、1150m≦距離Rの範囲をカバーできていないので、適切な品質の通信を保証できる範囲(通信保証範囲)を、アンテナ要素が等間隔の場合よりも拡大しているとは言えない。
図17は、α=−0.2(d12=0.3d)及びN=7の場合の「不均一システム」についてのシミュレーション結果を示す。「均一システム」についてのシミュレーション結果は、図8における「均一システム」と同じであり、「均一システム」の通信保証範囲は、900m≦距離R≦1300m(又は距離R=500m付近、650m付近又は800m付近)である。
「不均一システム」における第1及び第2のアンテナ要素の間隔d12は、0.3dである。この場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが950m以上になると(950≦距離R)、条件数cond(H)はほぼ10より大きくなるが、容量Cは、400m≦距離R≦1450mの範囲において独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、700m≦距離R≦950mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、400m≦距離R≦700mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10を超える場合があり、距離Rが650m、550m及び450mの場合にピークを示している。一方、距離R=500m付近の場合及び距離R=550m付近の場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。従って、「不均一システム」の場合に通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、700m≦距離R≦950m(又は距離R=500m付近又は550m付近)となる。この範囲は、「均一システム」の場合にカバーできていない範囲を含むが、950m≦距離Rの範囲をカバーできていないので、適切な品質の通信を保証できる範囲(通信保証範囲)を、アンテナ要素が等間隔の場合よりも拡大しているとは言えない。
図18は、d12=d/3=0.333d及びN=4の場合の「不均一システム」についてのシミュレーション結果を示す。「均一システム」についてのシミュレーション結果は、図4及び図14における「均一システムと同じであり、「均一システム」の通信保証範囲は、800m≦距離R≦1600m(又は距離R=400m付近又は600m付近)である。
「不均一システム」における第1及び第2のアンテナ要素の間隔d12は、d/3=0.333dである。この場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが1400m以上になると(1400≦距離R)、条件数cond(H)は10より大きくなり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を下回ってしまう。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、400m≦距離R≦1400mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。従って、「不均一システム」の場合に通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、400m≦距離R≦1400mとなる。この範囲は、「均一システム」の場合にカバーできていた範囲の一部(1400m≦距離R)を含んでいないが、適切な品質の通信を保証できる範囲(通信保証範囲)をかなり拡大している。
図19は、d12=d/3=0.333d及びN=5の場合の「不均一システム」についてのシミュレーション結果を示す。「均一システム」についてのシミュレーション結果は、図6及び図15における「均一システム」と同じであり、「均一システム」の通信保証範囲は、850m≦距離R≦1550m(又は距離R=500m付近又は700m付近)である。
「不均一システム」における第1及び第2のアンテナ要素の間隔d12は、d/3=0.333dである。この場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが1300m以上になると(1300≦距離R)、条件数cond(H)は10より大きくなり、容量Cは、420m≦距離R≦1450mの範囲において独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。従って、「不均一システム」の場合に通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、420m≦距離R≦1300mとなる。この範囲は、「均一システム」の場合にカバーできていた範囲の一部(1300m≦距離R≦1550m)を含んでいないが、適切な品質の通信を保証できる範囲(通信保証範囲)をかなり拡大している。
図20は、α=−0.1(d12=0.4d)及びN=6の場合の「不均一システム」についてのシミュレーション結果を示す「均一システム」についてのシミュレーション結果は、図7及び図16における「均一システム」と同じであり、「均一システム」の通信保証範囲は、850m≦距離R≦1400m(又は距離R=450m付近、550m付近又は750m付近)である。
「不均一システム」における第1及び第2のアンテナ要素の間隔d12は、0.4dである。この場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが1300m以上になると(1300m≦距離R)、条件数cond(H)は10より大きくなるが、容量Cは、400m≦距離R≦1300mの範囲において独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、600m≦距離R≦1300mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、距離≦600mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10を超える場合があり、距離Rが580m及び500mの場合にピークを示している。従って、「不均一システム」の場合に通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、600m≦距離R≦1300mとなる。この範囲は、均一システムの場合にカバーできていた範囲の一部(1300m≦距離R≦1400m)を含んでいないが、均一システムの場合にカバーできていた範囲をほぼ含み、適切な品質の通信を保証できる範囲(通信保証範囲)はかなり拡大されている。
図21は、α=−0.1(d12=0.4d)及びN=7の場合の「不均一システム」についてのシミュレーション結果を示す。「均一システム」についてのシミュレーション結果は、図8及び図17における「均一システム」と同じであり、「均一システム」の通信保証範囲は、900m≦距離R≦1300m(又は距離R=500m付近、650m付近又は800m付近)である。
「不均一システム」における第1及び第2のアンテナ要素の間隔d12は、0.4dである。この場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが1250m以上になると(1250m≦距離R)、条件数cond(H)はほぼ10より大きくなり、容量Cは、450m≦距離R≦1500mの範囲において独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、650m≦距離R≦1250mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、400m≦距離R≦650mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10を超える場合があり、距離Rが630m、530m及び430mの場合にピークを示している。一方、距離R=500m付近の場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。従って、「不均一システム」の場合に通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、650m≦距離R≦1250m(又は距離R=500m付近)となる。この範囲は、均一システムの場合にカバーできていた範囲の一部(1250m≦距離R≦1300m)を含んでいないが、均一システムの場合にカバーできていた範囲をほぼ含み、適切な品質の通信を保証できる範囲(通信保証範囲)はかなり拡大されている。
図22は、α=+0.1(d12=0.6d)及びN=6の場合の「不均一システム」についてのシミュレーション結果を示す。「均一システム」についてのシミュレーション結果は、図7及び図16における「均一システム」と同じであり、「均一システム」の通信保証範囲は、850m≦距離R≦1400m(又は距離R=450m付近、550m付近又は750m付近)である。
「不均一システム」における第1及び第2のアンテナ要素の間隔d12は、0.6dである。この場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが1400m以上になると(1400m≦距離R)、条件数cond(H)は10より大きくなるが、容量Cは、400m≦距離R≦1600mの範囲にわたって独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、400m≦距離R≦1400mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。従って、「不均一システム」の場合に通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、400m≦距離R≦1400mとなり、適切な品質の通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、アンテナ要素が等間隔の場合よりもかなり拡大している。
図23は、α=+0.1(d12=0.6d)及びN=7の場合の「不均一システム」についてのシミュレーション結果を示す。「均一システム」についてのシミュレーション結果は、図8及び図17における「均一システム」と同じであり、「均一システム」の通信保証範囲は、900m≦距離R≦1300m(距離R=500m付近、650m付近又は800m付近)である。
「不均一システム」における第1及び第2のアンテナ要素の間隔d12は、0.6dである。この場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが1300m以上になると(1300m≦距離R)、条件数cond(H)はほぼ10より大きくなり、容量Cは、450m≦距離R≦1550mの範囲にわたって独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、760m≦距離R≦1300mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。距離R=750m付近で条件数が10より若干大きくなっているが、450m≦距離R≦720mの範囲内にある場合も、条件数cond(H)は10以下である。従って、「不均一システム」の場合に通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、450m≦距離R≦1300mとなり、適切な品質の通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、アンテナ要素が等間隔の場合よりもかなり拡大している。
図24は、α=+0.2(d12=0.7d)及びN=6の場合の「不均一システム」についてのシミュレーション結果を示す。「均一システム」についてのシミュレーション結果は、図7及び図16における「均一システム」と同じであり、「均一システム」の通信保証範囲は、850m≦距離R≦1400m(又は距離R=450m付近、550m付近又は750m付近)である。
「不均一システム」における第1及び第2のアンテナ要素の間隔d12は、0.7dである。この場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが1400m以上になると(1400m≦距離R)、条件数cond(H)は10より大きくなるが、容量Cは、400m≦距離R≦1600mの範囲にわたって独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、720m≦距離R≦1400mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。距離R≦720mの場合、条件数cond(H)は10より大きくなる場合があり、距離Rが700m、580m、500m、430mの場合にピークを示している。一方、距離R=500m付近又は600m付近の場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。従って、「不均一システム」の場合に通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、720m≦距離R≦1400m(又は距離R=500m付近又は600m付近)となり、適切な品質の通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、アンテナ要素が等間隔の場合よりも若干拡大している。
図25は、α=+0.2(d12=0.7d)及びN=7の場合の「不均一システム」についてのシミュレーション結果を示す。「均一システム」についてのシミュレーション結果は、図8及び図17における「均一システム」と同じであり、「均一システム」の通信保証範囲は、900m≦距離R≦1300m(距離R=500m付近、650m付近又は800m付近)である。
「不均一システム」における第1及び第2のアンテナ要素の間隔d12は、0.7dである。この場合、送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが1300m以上になると(1300m≦距離R)、条件数cond(H)はほぼ10より大きくなり、容量Cは、450m≦距離R≦1550mの範囲にわたって独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、780m≦距離R≦1300mの範囲内にある場合、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。送信機Tx及び受信機Rx間の距離Rが、780m以下(距離R≦780m)の範囲内にある場合、条件数cond(H)は10を超える場合があり、距離Rが750m及び580mの場合にピークを示す。一方、距離R=500m付近又は650m付近の場合も、条件数cond(H)は10以下であり、容量Cは独立レイリー分布(iidレイリー)の場合を上回っている。従って、「不均一システム」の場合に通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、780m≦距離R≦1300m(又は距離R=500m付近又は650m付近)となり、適切な品質の通信を保証できる範囲(通信保証範囲)は、アンテナ要素が等間隔の場合よりも若干拡大している。
図26は、図4、図6−図8、図14−図25に示すシミュレーション結果を、アンテナ要素の間隔d12及びアンテナ要素数Nの観点から分類した様子を示す。図中、二重丸印◎は、「不均一システム」が「均一システム」の通信保証範囲をかなり拡大できていることを示す。丸印○は、「不均一システム」が「均一システム」の通信保証範囲を拡大できていることを示す。三角印△は、「不均一システム」の通信保証範囲が、「均一システム」の通信保証範囲を完全にはカバーできていないこと(部分的にしか拡大できていないこと)を示す。×印は、「不均一システム」が、「均一システム」の通信保証範囲を充分に拡大できていないことを示す。図26に示すパラメータの組み合わせは全てではないが、少なくとも、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔d12が、0.5dだけでなく、0.5dを含む一定の範囲内であった場合に、通信保証範囲を拡大できることは分かる。具体的には、間隔d12は、一例として0.33d≦d12≦0.7dであり、好ましくはd12=0.4、0.5又は0.6である。変動パラメータα(d12=(1/2+α)d)の観点から言えば、変動パラメータαは、−0.2≦α≦0.2の範囲内にあることが好ましく、−0.15≦α≦0.15であることが更に好ましく、−0.1≦α≦0.1であることが更に好ましい。従って、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素同士の間隔は、厳密にd/2であることは必須ではなく、実質的にd/2に等しければよい。言い換えれば、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素同士の間隔d12は、(1/2+α)dに等しければよい。同様に、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素間以外のアンテナ要素間の間隔も、厳密にdであることは必須ではなく、実質的にdに等しければよい、すなわち(1+α)dに等しければよい。
以上、見通し線(LOS)環境における空間多重分割(SDM)方式の通信を行う実施の形態に関して説明を行ってきたが、実施の形態は、複数のアンテナ要素のうち端部から2番目のアンテナ要素の配置のみを不均一にする任意の形態に適用可能である。実施の形態は、具体的に説明されたものに限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を認めるであろう。実施の形態の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。また、実施の形態の理解を促すため具体的な数式を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数式は単なる一例に過ぎず、同様な結果をもたらす他の数式が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは開示される実施の形態に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。説明された具体的な実施の形態に対する様々な変形例、修正例、代替例及び置換例等は、添付の特許請求の範囲に包含される。
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
1列に配置されたN個の送信アンテナ要素を有し、空間分割多重方式で信号を送信する送信機と、
1列に配置されたN個の受信アンテナ要素を有し、空間分割多重方式で信号を受信する受信機とを有し、
前記1列に配置されたN個の送信アンテナ要素のうち端部から1番目及び2番目の送信アンテナ要素の間隔と、該端部から2番目及び3番目の送信アンテナ要素の間隔とが異なり、
前記1列に配置されたN個の受信アンテナ要素のうち端部から1番目及び2番目の受信アンテナ要素の間隔と、該端部から2番目及び3番目の送信アンテナ要素の間隔とが異なる、通信システム。
(付記2)
前記端部から1番目及び2番目の送信アンテナ要素の間隔が(1/2+α2)dtであり、前記端部から2番目及び3番目の送信アンテナ要素の間隔が(3/2+α3)dtであり、前記dは、前記N、送信する信号の波長λ及び前記送信アンテナ要素と前記受信アンテナ要素との間のアンテナ要素間距離Rから決定される基準間隔であり、
前記端部から1番目及び2番目の受信アンテナ要素の間隔が(1/2+β2)dであり、前記端部から2番目及び3番目の受信アンテナ要素の間隔が(3/2+β3)dであり、前記dは、前記N、前記波長λ及び前記アンテナ要素間距離Rから決定される基準間隔であり、
前記α2、α3、β2、β3はそれぞれ±0.15の範囲内の値をとる、付記1に記載の通信システム。
(付記3)
前記1列に配置されたN個の送信アンテナ要素の座標が、
[0,(1/2+α2)dt,(2+α3)dt,...,(Nt−2+αNt−1)dt,(Nt−1)dt
により表現され、前記1列に配置されたN個の受信アンテナ要素の座標が、
[0,(1/2+β2)dr,(2+β3)dr,...,(Nr−2+βNr−1)dr,(Nr−1)dr
により表現され、αi(i=2,...,Nt−1)及びβj(j=2,...,Nr−1)はそれぞれ±0.15の範囲内の値をとる、付記2に記載の通信システム。
(付記4)
前記1列に配置されたN個の送信アンテナ要素の座標が、
[0,(1/2+α2)dt,(2+α3)dt,...,(Nt−2+αNt−1)dt,(Nt−1)dt
により表現され、前記1列に配置されたN個の受信アンテナ要素の座標が、
[0,(1+β2)dr,(2+β3)dr,...,(Nr−2+1/2+βNr−1)dr,(Nr−1)dr
により表現され、αi(i=2,...,Nt−1)及びβj(j=2,...,Nr−1)はそれぞれ±0.15の範囲内の値をとる、付記2に記載の通信システム。
(付記5)
前記1列に配置されたN個の送信アンテナ要素の座標が、
[0,(1+α2)dt,(2+α3)dt,...,(Nt−2+1/2+αNt−1)dt,(Nt−1)dt
により表現され、前記1列に配置されたN個の受信アンテナ要素の座標が、
[0,(1+β2)dr,(2+β3)dr,...,(Nr−2+1/2+βNr−1)dr,(Nr−1)dr
により表現され、αi(i=2,...,Nt−1)及びβj(j=2,...,Nr−1)はそれぞれ±0.15の範囲内の値をとる、付記2に記載の通信システム。
(付記6)
前記1列に配置されたN個の送信アンテナ要素の座標が、
[0,(1+α2)dt,(2+α3)dt,...,(Nt−2+1/2+αNt−1)dt,(Nt−1)dt
により表現され、前記1列に配置されたN個の受信アンテナ要素の座標が、
[0,(1/2+β2)dr,(2+β3)dr,...,(Nr−2+βNr−1)dr,(Nr−1)dr
により表現され、αi(i=2,...,Nt−1)及びβj(j=2,...,Nr−1)はそれぞれ±0.15の範囲内の値をとる、付記2に記載の通信システム。
(付記7)
前記送信機及び前記受信機は、見通し線(LOS)環境において前記空間多重分割方式で信号を送信及び受信する、付記1−6の何れか1項に記載の通信システム。
(付記8)
前記送信機及び前記受信機はそれぞれ固定された基地局である、付記1−7の何れか1項に記載の通信システム。
(付記9)
1列に配置されたN個のアンテナ要素を有し、空間分割多重方式で信号を送信又は受信する通信装置であって、
前記1列に配置されたN個のアンテナ要素のうち端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔と、該端部から2番目及び3番目のアンテナ要素の間隔とが異なる、通信装置。
(付記10)
空間分割多重方式で信号を送信する送信機の1列に配置されたN個のアンテナ要素と、空間分割多重方式で信号を受信する受信機の1列に配置されたN個のアンテナ要素との配置を決定するために装置が実行するアンテナ要素配置方法であって、
、信号の波長λ、及び前記送信機のアンテナ要素と前記受信機のアンテナ要素との間のアンテナ要素間距離Rから基準間隔dを算出するステップと、
前記N個のアンテナ要素を等間隔に前記基準間隔dずつ隔てて1列に配置し、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔が該端部から2番目及び3番目のアンテナ要素の間隔と異なるように、前記2番目のアンテナ要素の位置をずらすことを、i=t及びrについて行うステップ
を有するアンテナ要素配置方法。
10 通信システム
Tx 送信機
Rx 受信機
At1〜AtNt 送信機に備わるアンテナ要素
Ar1〜ArNr 受信機に備わるアンテナ要素

Claims (5)

  1. 1列に配置されたN個の送信アンテナ要素を有し、空間分割多重方式で信号を送信する送信機と、
    1列に配置されたN個の受信アンテナ要素を有し、空間分割多重方式で信号を受信する受信機とを有し、
    前記1列に配置されたN個の送信アンテナ要素のうち端部から1番目及び2番目の送信アンテナ要素の間隔と、該端部から2番目及び3番目の送信アンテナ要素の間隔とが異なり、
    前記1列に配置されたN個の受信アンテナ要素のうち端部から1番目及び2番目の受信アンテナ要素の間隔と、該端部から2番目及び3番目の送信アンテナ要素の間隔とが異なる、通信システム。
  2. 前記端部から1番目及び2番目の送信アンテナ要素の間隔が(1/2+α2)dtであり、前記端部から2番目及び3番目の送信アンテナ要素の間隔が(3/2+α3)dtであり、前記dは、前記N、送信する信号の波長λ及び前記送信アンテナ要素と前記受信アンテナ要素との間のアンテナ要素間距離Rから決定される基準間隔であり、
    前記端部から1番目及び2番目の受信アンテナ要素の間隔が(1/2+β2)dであり、前記端部から2番目及び3番目の受信アンテナ要素の間隔が(3/2+β3)dであり、前記dは、前記N、前記波長λ及び前記アンテナ要素間距離Rから決定される基準間隔であり、
    前記α2、α3、β2、β3はそれぞれ±0.15の範囲内の値をとる、付記1に記載の通信システム。
  3. 前記送信機及び前記受信機は、見通し線(LOS)環境において前記空間多重分割方式で信号を送信及び受信する、請求項1又は2に記載の通信システム。
  4. 1列に配置されたN個のアンテナ要素を有し、空間分割多重方式で信号を送信又は受信する通信装置であって、
    前記1列に配置されたN個のアンテナ要素のうち端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔と、該端部から2番目及び3番目のアンテナ要素の間隔とが異なる、通信装置。
  5. 空間分割多重方式で信号を送信する送信機の1列に配置されたN個のアンテナ要素と、空間分割多重方式で信号を受信する受信機の1列に配置されたN個のアンテナ要素との配置を決定するために装置が実行するアンテナ要素配置方法であって、
    、信号の波長λ、及び前記送信機のアンテナ要素と前記受信機のアンテナ要素との間のアンテナ要素間距離Rから基準間隔dを算出するステップと、
    前記N個のアンテナ要素を等間隔に前記基準間隔dずつ隔てて1列に配置し、端部から1番目及び2番目のアンテナ要素の間隔が該端部から2番目及び3番目のアンテナ要素の間隔と異なるように、前記2番目のアンテナ要素の位置をずらすことを、i=t及びrについて行うステップ
    を有するアンテナ要素配置方法。
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