JP2014235403A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 静電荷像現像用トナーは、ビニル樹脂と、ビニル重合セグメントとポリエステル重合セグメントとが結合してなる非晶性樹脂(A)とよりなるコア粒子、および、当該コア粒子を被覆する、ビニル重合セグメントとポリエステル重合セグメントとが結合してなる非晶性樹脂(B)よりなるシェル層からなるトナー粒子よりなり、非晶性樹脂(A)におけるビニル重合セグメントの含有割合Vaが40質量%以上65質量%以下であり、含有割合Vaの、非晶性樹脂(B)におけるビニル重合セグメントの含有割合Vbに対する比Va/Vbが、1.0以上であることを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
また、熱定着時にビニル樹脂とポリエステル樹脂との相溶性が低く、全体においてなじまない部分が生じるために、形成される画像に微小な画像光沢ムラが生じる、という問題もあった。
前記非晶性樹脂(A)におけるビニル重合セグメントの含有割合Vaが40質量%以上65質量%以下であり、かつ、
当該非晶性樹脂(A)におけるビニル重合セグメントの含有割合Vaの、前記非晶性樹脂(B)におけるビニル重合セグメントの含有割合Vbに対する比Va/Vbが、1.0以上であることを特徴とする。
前記非晶性樹脂(B)のガラス転移点が55℃以上65℃以下であることが好ましい。
当該離型剤が、コア粒子に含有されることが好ましい。
詳細には、コア粒子を構成するビニル変性ポリエステル樹脂(A)におけるビニル重合セグメントの含有割合Vaが40質量%以上65質量%以下であり、かつ、当該ビニル変性ポリエステル樹脂(A)におけるビニル重合セグメントの含有割合Vaの、シェル層を構成するビニル変性ポリエステル樹脂(B)におけるビニル重合セグメントの含有割合Vbに対する比Va/Vb(以下、「ビニル重合セグメントの比Va/Vb」ともいう。)が、1.0以上、好ましくは1.2〜4.0であることを特徴とするものである。
この理由は、以下の通りであると考えられる。
すなわち、コア粒子のビニル変性ポリエステル樹脂(A)およびシェル層のビニル変性ポリエステル樹脂(B)のそれぞれにおけるポリエステル重合セグメントによって低温定着性が確保される。しかも、ビニル変性ポリエステル樹脂(A)はビニル重合セグメントの含有割合Vaが高いものであるので、メイン樹脂であるビニル樹脂に対しての相溶性が高く、従って、当該ビニル変性ポリエステル樹脂(A)による低温定着性を極めて効率的に発揮することができる。また、ビニル変性ポリエステル樹脂(B)も、ビニル重合セグメントを有するためにメイン樹脂であるビニル樹脂に対して熱定着時に相溶性が得られて、当該ビニル変性ポリエステル樹脂(B)による低温定着性も発揮される。
また、上述のようにシェル層のビニル変性ポリエステル樹脂(B)が、コア粒子のビニル樹脂およびビニル変性ポリエステル樹脂(A)に対して、熱定着時に相溶性が得られるので、全体においてなじまない部分が生じることが抑制されて、形成される画像に微小な画像光沢ムラが生じることが抑止される。
また、シェル層のビニル変性ポリエステル樹脂(B)のビニル重合セグメントの含有割合Vbがコア粒子のビニル変性ポリエステル樹脂(A)のビニル重合セグメントの含有割合Vaよりも低くなるよう設計されているために、トナーの保管時にはコア粒子のビニル樹脂およびビニル変性ポリエステル樹脂(A)への相溶が防止されて耐熱保管性が得られる。一方、コア粒子を構成するビニル樹脂およびビニル変性ポリエステル樹脂(A)との親和性は十分に得られるために、シェル層が均一性が高くコア粒子への接着性が高いものとなって、前記の耐熱保管性を長期間にわたって得られると共に、長期間にわたって耐破砕性が得られ、現像器内における撹拌によりシェル層の剥離が生じることが抑制されて、画像ノイズの発生を抑止することができる。
ビニル重合セグメントの比Va/Vbが4.0以下であることにより、ビニル変性ポリエステル樹脂(A)とビニル変性ポリエステル樹脂(B)との高い親和性が得られてコア粒子に対するシェル層の接着性を高めることができ、従って、優れた耐破砕性が確実に得られる。
一方、ビニル重合セグメントの比Va/Vbが1.0未満である場合には、ビニル樹脂に対する相溶性が、ビニル変性ポリエステル樹脂(A)よりもビニル変性ポリエステル樹脂(B)の方が高くなるため、ビニル変性ポリエステル樹脂(B)がコア粒子と相溶してしまい、シェル層を形成することが困難となって十分な耐熱保管性が得られない、という不具合が生じてしまう。
本発明に係るトナー粒子を構成するコア粒子には、ビニル樹脂およびビニル重合セグメントとポリエステル重合セグメントとが結合してなるビニル変性ポリエステル樹脂(A)が含有されており、このビニル樹脂およびビニル変性ポリエステル樹脂(A)は、互いに相溶状態とされている。
コア粒子を構成するビニル樹脂は、ビニル基を有する単量体(以下、「ビニル単量体」という。)を用いて形成されるものであり、具体的には、ビニル樹脂は、スチレン−アクリル共重合体、スチレン重合体、アクリル重合体などからなるものとすることができ、スチレン−アクリル共重合体からなることが好ましい。
(1)スチレン系単量体
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンおよびこれらの誘導体など。
(2)(メタ)アクリル酸エステル系単量体
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルおよびこれらの誘導体など。
(3)ビニルエステル類
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなど。
(4)ビニルエーテル類
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなど。
(5)ビニルケトン類
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトンなど。
(6)N−ビニル化合物類
N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなど。
(7)その他
ビニルナフタレン、ビニルピリジンなどのビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどのアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体など。
カルボキシ基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステルなどが挙げられる。また、スルフォン酸基を有する単量体としては、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸などが挙げられる。さらに、リン酸基を有する単量体としてはアシドホスホオキシエチルメタクリレートなどが挙げられる。
ビニル樹脂の重量平均分子量(Mw)が20,000以上であることにより、当該ビニル樹脂とシェル層を構成するビニル変性ポリエステル樹脂(B)との相溶が生じずに、十分な耐熱保管性が確実に得られる。また、ビニル樹脂の重量平均分子量(Mw)が60,000以下であることにより、十分な低温定着性が得られる。
ビニル樹脂のガラス転移点は35℃以上50℃以下であることが好ましい。
ビニル樹脂のガラス転移点が35℃以上であることによって、十分な耐熱保管性が確実に得られる。一方、ビニル樹脂のガラス転移点が50℃以下であることによって、十分な低温定着性が確実に得られる。
測定手順としては、測定試料(ビニル樹脂)3.0mgをアルミニウム製パンに封入し、ホルダーにセットする。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。測定条件としては、測定温度0℃〜200℃、昇温速度10℃/分、降温速度10℃/分で、Heat−cool−Heatの温度制御で行い、その2nd.Heatにおけるデータをもとに解析を行い、第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移点とする。
ビニル変性ポリエステル樹脂(A)は、ビニル重合セグメントとポリエステル重合セグメントとが結合してなる樹脂である。
ポリエステル重合セグメントは、1分子中にカルボキシ基を2個以上含有する多価カルボン酸および1分子中に水酸基を2個以上含有する多価アルコールにより形成される非晶性のものであって、具体的には、示差走査熱量測定(DSC)において明確な吸熱ピークを有さないものをいう。
多価カルボン酸は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
多価アルコールは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ビニル重合セグメントの含有割合は、具体的には、ビニル変性ポリエステル樹脂を合成するために用いられる樹脂材料の全質量、すなわち、ポリエステル重合セグメントとなる多価カルボン酸および多価アルコールと、ビニル重合セグメントとなるビニル単量体と、これらを結合させるための両反応性モノマーとを合計した全質量に対する、ビニル単量体の質量の割合である。
ビニル重合セグメントの含有割合Vaが65質量%以下であることによって、ポリエステル重合セグメントが所期の量で含有されることになり、低温定着性が得られる。一方、ビニル重合セグメントの含有割合Vaが40質量%以上であることによって、コア粒子を構成するメイン樹脂であるビニル樹脂との高い相溶性が得られ、低温定着性を確実に発揮することができる。
ビニル変性ポリエステル樹脂におけるビニル重合セグメントの含有割合は、当該ビニル変性ポリエステル樹脂を合成する際に反応させる単量体の量を調整することによって制御することができる。
ビニル変性ポリエステル樹脂(A)のガラス転移点は、35℃以上50℃以下であることが好ましい。
ビニル変性ポリエステル樹脂(A)のガラス転移点が35℃以上であることによって、得られるトナーが熱的強度の高いものとなって十分な耐熱保管性が得られる。一方、ガラス転移点が50℃以下であることによって、十分な低温定着性が得られる。
ビニル変性ポリエステル樹脂のガラス転移点は、当該ビニル変性ポリエステル樹脂を合成する際に反応させる単量体の種類および使用量、並びに分子量を調整することによって制御することができる。
ビニル変性ポリエステル樹脂(A)のGPCによって測定される分子量分布から算出された重量平均分子量(Mw)は7,000〜20,000であることが好ましい。
ビニル変性ポリエステル樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)が7,000以上であることによって、シェル層を構成するビニル変性ポリエステル樹脂(B)との非相溶性を確保することができ、その結果、耐熱保管性についての効果が確実に得られる。一方、重量平均分子量(Mw)が20,000以下であることによって、低温定着性についての効果が確実に得られる。
トナー粒子を構成する全樹脂、すなわち結着樹脂に対するビニル変性ポリエステル樹脂(A)の含有割合は5質量%以上30質量%以下であり、好ましくは5質量%以上20質量%以下である。
ビニル変性ポリエステル樹脂(A)の含有割合が5質量%以上であることによって、十分な低温定着性が得られ、また、ビニル変性ポリエステル樹脂(B)との親和性が得られてシェル層を高い均一性で形成させることができる。一方、30質量%以下であることによって、耐熱保管性が損なわれることがない。
ビニル変性ポリエステル樹脂は、ポリエステル重合セグメントとビニル重合セグメントとを両反応性モノマーを介して結合することにより製造することができる。詳細には、ビニル重合セグメントを形成するためのビニル単量体を付加重合させる工程の前、中および後の少なくともいずれかの時点で、ポリエステル重合セグメントを形成するための多価カルボン酸・多価アルコールを存在させて縮重合反応を行うことによって、製造することができる。
具体的には、既存の一般的なスキームを使用することができる。代表的な方法としては、以下の3つが挙げられる。
(1)ビニル重合セグメントを形成するためのビニル単量体の付加重合反応を行った後、ポリエステル重合セグメントを形成するための多価カルボン酸および多価アルコールの縮重合反応を行い、必要に応じて架橋剤となる3価以上のビニル単量体を反応系に添加し、縮重合反応をさらに進行させる方法。
(2)ポリエステル重合セグメントを形成するための多価カルボン酸および多価アルコールの縮重合反応を行った後、ビニル重合セグメントを形成するためのビニル単量体の付加重合反応を行い、その後、必要に応じて架橋剤となる3価以上のビニル単量体を反応系に添加し、縮重合反応に適した温度条件下で、縮重合反応をさらに進行させる方法。
(3)付加重合反応に適した温度条件下で、ビニル重合セグメントを形成するためのビニル単量体の付加重合反応、および、ポリエステル重合セグメントを形成するための多価カルボン酸および多価アルコールの縮重合反応を平行して行い、付加重合反応が終了した後、必要に応じて架橋剤となる3価以上のビニル単量体を反応系に添加し、縮重合反応に適した温度条件下で縮重合反応をさらに進行させる方法。
また、両反応性モノマーとして、多価のビニル系カルボン酸よりも、一価のビニル系カルボン酸を用いることが、トナーの耐久性の観点から好ましい。これは、一価のビニル系カルボン酸とビニル単量体との反応性が高いため、ハイブリッド化し易いためと考えられる。一方、フマル酸などのジカルボン酸を両反応性モノマーとして用いた場合、トナーの耐久性がやや劣るものとなる。これは、ジカルボン酸とビニル単量体との反応性が低く、均一にハイブリッド化しにくいため、ドメイン構造をとるためと考えられる。
本発明に係るトナー粒子を構成するシェル層は、ビニル重合セグメントとポリエステル重合セグメントとが結合してなるビニル変性ポリエステル樹脂(B)を含有する。
このシェル層は、コア粒子を完全に被覆した構造を有することが好ましい。このような構造を有することによって、確実に耐熱保管性を得ることができる。
シェル層を構成するビニル変性ポリエステル樹脂(B)は、トナーの保管時の温度範囲において、コア粒子を構成するビニル樹脂およびビニル変性ポリエステル樹脂(A)のいずれとの相溶性も低いものである。
ビニル変性ポリエステル樹脂(B)におけるビニル重合セグメントの含有割合Vbが5質量%以上であることによって、シェル層を均一性が高くコア粒子への接着性の高いものとすることができて、高い耐破砕性を確実に得ることができる。一方、ビニル変性ポリエステル樹脂(B)におけるビニル重合セグメントの含有割合Vbが50質量%以下であることによって、トナーの保管時におけるコア粒子のビニル樹脂およびビニル変性ポリエステル樹脂(A)への相溶が防止されて高い耐熱保管性が得られる。
ビニル変性ポリエステル樹脂(B)のガラス転移点は、55℃以上65℃以下であることが好ましい。
ビニル変性ポリエステル樹脂(B)のガラス転移点が上記の範囲にあることによって、トナーの保管時には十分な耐熱保管性を確保することができながら、熱定着時に十分な低温定着性が得られる。
ビニル変性ポリエステル樹脂(B)のGPCによって測定される分子量分布から算出された重量平均分子量(Mw)は10,000〜100,000であることが好ましい。
ビニル変性ポリエステル樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)が10,000以上であることによって、コア粒子を構成する樹脂との過度の相溶が抑制されて、コア粒子を完全に被覆したシェル層を形成することができ、その結果、耐熱保管性についての効果が確実に得られる。一方、重量平均分子量(Mw)が100,000以下であることによって、コア粒子との親和性が高くシェル層とコア粒子との接着性が高くなり、画像光沢ムラの発生を抑制する効果が確実に得られる。
トナー粒子を構成する全樹脂、すなわち結着樹脂に対するビニル変性ポリエステル樹脂(B)の含有割合は5質量%以上15質量%以下であり、好ましくは5質量%以上10質量%以下である。
ビニル変性ポリエステル樹脂(B)の含有割合が上記の範囲にあることによって、シェル層がコア粒子の表面全域を覆うことができながら薄く均一性の高いものとなって、低温定着性と、耐熱保管性および耐破砕性とを確実に両立して得ることができる。
本発明に係るトナー粒子におけるコア粒子およびシェル層の質量比率(コア粒子:シェル層)は、85:15〜95:5の範囲にあることが好ましい。
トナー粒子におけるコア粒子の質量比率が95質量%以下であることにより、コア粒子がシェル層によって完全に被覆された構造のトナー粒子を得ることができ、その結果、耐熱保管性が確実に得られる。一方、トナー粒子におけるコア粒子の質量比率が85質量%以上であることにより、十分な低温定着性を確実に得られる。
本発明に係るトナー粒子中には、コア粒子やシェル層を構成する樹脂(結着樹脂)の他に、必要に応じて着色剤や、離型剤、荷電制御剤などの内添剤が含有されていてもよい。
着色剤や離型剤、荷電制御剤は、それぞれ、コア粒子に含有されていてもよく、シェル層に含有されていてもよく、両方に含有されていてもよいが、離型剤はコア粒子に含有されていることが好ましい。
着色剤としては、一般に知られている染料および顔料を用いることができる。
黒色のトナーを得るための着色剤としては、ファーネスブラック、チャンネルブラックなどのカーボンブラック、マグネタイト、フェライトなどの磁性体、染料、非磁性酸化鉄を含む無機顔料などの公知の種々のものを任意に使用することができる。
カラーのトナーを得るための着色剤としては、染料、有機顔料などの公知のものを任意に使用することができ、具体的には、有機顔料としては例えばC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同81:4、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、同238、同269、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントブルー15;3、同60、同76などを挙げることができ、染料としては例えばC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同68、同11、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同69、同70、同93、同95などを挙げることができる。
各色のトナーを得るための着色剤は、各色について、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜8質量部である。
離型剤としては、特に限定されるものではなく公知の種々のワックスを用いることができ、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの分枝鎖状炭化水素ワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、ベヘン酸ベヘネート、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
離型剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して通常1〜30質量部とされ、より好ましくは5〜20質量部の範囲とされる。離型剤の含有割合が上記範囲内であることにより、十分な定着分離性が得られる。
荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
荷電制御剤の含有割合は、結着樹脂100質量部に対して通常0.1〜5.0質量部とされる。
本発明のトナーの平均粒径は、例えば体積基準のメジアン径で3〜9μmであることが好ましく、更に好ましくは3〜8μmとされる。この粒径は、例えば後述する乳化重合凝集法を採用して製造する場合には、使用する凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、融着時間、重合体の組成によって制御することができる。
体積基準のメジアン径が上記の範囲にあることにより、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドットなどの画質が向上する。
本発明のトナーは、このトナーを構成する個々のトナー粒子について、転写効率の向上の観点から、平均円形度が0.930〜1.000であることが好ましく、より好ましくは0.950〜0.995である。
具体的には、試料(トナー粒子)を界面活性剤入り水溶液にてなじませ、超音波分散処理を1分間行って分散させた後、「FPIA−2100」(Sysmex社製)により、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数3,000〜10,000個の適正濃度で撮影を行い、個々のトナー粒子について下記式(T)に従って円形度を算出し、各トナー粒子の円形度を加算し、全トナー粒子数で除することにより算出される。
式(T):円形度=(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
本発明のトナーは、混練・粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法、乳化重合凝集法、その他の公知の種々の方法によって製造することができるが、コア粒子の表面に均一にシェル層を形成させることができることから、乳化凝集法を用いることが好ましい。
具体的には、水系媒体に分散されたビニル樹脂の微粒子、ビニル変性ポリエステル樹脂(A)の微粒子を凝集、融着させてコア粒子となる凝集粒子を形成し、当該コア粒子となる凝集粒子の表面にシェル層を形成すべきビニル変性ポリエステル樹脂(B)の微粒子を凝集、融着させることによりトナー粒子を得る乳化凝集法によって製造することが好ましい。
コア粒子となる凝集粒子は、水系媒体に分散された状態において、ビニル変性ポリエステル樹脂(A)のポリエステル重合セグメントがその極性の高さによって当該凝集粒子の表面側に配向する傾向がある。従って、乳化凝集法によってトナーを製造することによって、ポリエステル重合セグメントの含有割合が比較的高いビニル変性ポリエステル樹脂(B)によるシェル層を、極めて薄く均一性の高いものとすることができる。
また、乳化重合凝集法を用いてトナーを製造する場合においては、ビニル樹脂の微粒子を形成する際に、予め、ビニル樹脂を形成するための単量体溶液に着色剤や離型剤、荷電制御剤などを溶解または分散させておくことによってこれらをトナー粒子中に導入することもできる。
上記のトナー粒子は、そのままで本発明のトナーを構成することができるが、流動性、帯電性、クリーニング性などを改良するために、当該トナー粒子に、いわゆる後処理剤である流動化剤、クリーニング助剤などの外添剤を添加して本発明のトナーを構成してもよい。
これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイルなどによって、耐熱保管性の向上、環境安定性の向上のために、光沢処理が行われていることが好ましい。
本発明のトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。
キャリアとしては、例えば鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、これらの中ではフェライト粒子を用いることが好ましい。また、キャリアとしては、磁性粒子の表面を樹脂などの被覆剤で被覆したコートキャリアや、バインダー樹脂中に磁性体微粉末を分散してなる樹脂分散型キャリアなどを用いてもよい。
キャリアとしては、体積平均粒径が15〜100μmのものが好ましく、25〜80μmのものがより好ましい。
本発明のトナーは、一般的な電子写真方式の画像形成方法に用いることができ、このような画像形成方法が行われる画像形成装置としては、例えば静電潜像担持体である感光体と、トナーと同極性のコロナ放電によって当該感光体の表面に一様な電位を与える帯電手段と、一様に帯電された感光体の表面上に画像データに基づいて像露光を行うことにより静電潜像を形成させる露光手段と、トナーを感光体の表面に搬送して前記静電潜像を顕像化してトナー像を形成する現像手段と、当該トナー像を必要に応じて中間転写体を介して転写材に転写する転写手段と、転写材上のトナー像を加熱定着させる定着手段を有するものを用いることができる。
また、本発明のトナーは、定着温度(定着部材の表面温度)が100〜200℃とされる比較的低温のものにおいて好適に用いることができる。
また、本発明のトナーは、高速で出力する場合や、転写材として厚紙などへ出力する場合、あるいは高画質の画像を出力する場合などの、高機能化された画像形成方法に好適に用いることができる。
(1)ビニル変性ポリエステル樹脂の合成
窒素導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を装備した四つ口フラスコに、
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物(BPA−PO) 389g
・テレフタル酸(TPA) 86g
・フマル酸(FA) 51g
・エステル化触媒(オクチル酸スズ) 2g
を入れ、230℃で8時間縮重合反応させ、さらに、8kPaで1時間反応させ、160℃まで冷却した後、
・アクリル酸(AA) 25g
・スチレン(St) 310g
・ブチルアクリレート(BA) 139g
・重合開始剤(ジ−t−ブチルパーオキサイド) 100g
の混合物を滴下ロートにより1時間かけて滴下し、滴下後、160℃に保持したまま、1時間付加重合反応を継続させた後、200℃に昇温し、10kPaで1時間保持し、その後、未反応のアクリル酸、スチレン、ブチルアクリレートを除去することにより、ビニル重合セグメントとポリエステル重合セグメントとが化学的に結合されてなるビニル変性ポリエステル樹脂〔1〕を得た。ビニル変性ポリエステル樹脂〔1〕のガラス転移点は43℃であった。
(2)ビニル変性ポリエステル樹脂微粒子の作製
得られたビニル変性ポリエステル樹脂〔1〕100質量部を、「ランデルミル 形式:RM」(徳寿工作所社製)で粉砕し、予め作製した0.26質量%濃度のラウリル硫酸ナトリウム溶液638質量部と混合し、撹拌しながら超音波ホモジナイザー「US−150T」(日本精機製作所製)を用いてV−LEVEL、300μAで30分間超音波分散することにより、体積基準のメジアン径が180nmであるビニル変性ポリエステル樹脂〔1〕の微粒子が分散されたビニル変性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔1〕を調製した。
ビニル変性ポリエステル樹脂微粒子分散液の調製例1において、下記表1の単量体処方に従ったことの他は同様にして、ビニル重合セグメントとポリエステル重合セグメントとが化学的に結合されてなるビニル変性ポリエステル樹脂〔2〕〜〔10〕を得、これを用いて同様にして水系媒体中にビニル変性ポリエステル樹脂〔2〕〜〔10〕の微粒子が分散されたビニル変性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔2〕〜〔10〕を調製した。
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム4gとイオン交換水3000gとを仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
昇温後、過硫酸カリウム(KPS)10gをイオン交換水200gに溶解させたものを添加し、液温を75℃とした後、
・スチレン 568g
・n−ブチルアクリレート 164g
・メタクリル酸 68g
からなる単量体混合液〔a〕を1時間かけて滴下し、滴下終了後、75℃において2時間にわたって加熱、撹拌することによって重合(第1段重合)を行い、これにより樹脂微粒子〔a〕の分散液を作製した。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム2gをイオン交換水3000gに溶解させた溶液を仕込み、80℃に加熱後、上記の樹脂微粒子〔a〕を固形分換算で42gと、
・スチレン 195g
・n−ブチルアクリレート 91g
・メタクリル酸 20g
・n−オクチルメルカプタン 3g
からなる単量体混合液に
・ワックス:ベヘン酸ベヘニル 70g
を80℃において溶解させた単量体混合液〔b〕とを添加し、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック社製)により、1時間混合、分散させて、乳化粒子(油滴)を含有する分散液を調製した。
次いで、この分散液に、過硫酸カリウム5gをイオン交換水100gに溶解させた開始剤溶液を添加し、この系を80℃において1時間にわたって加熱、撹拌することによって重合(第2段重合)を行い、これにより樹脂微粒子〔b〕の分散液を得た。
上記の樹脂微粒子〔b〕の分散液に、過硫酸カリウム10gをイオン交換水200gに溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下において、
・スチレン 315g
・n−ブチルアクリレート 145g
・メタクリル酸 32g
・n−オクチルメルカプタン 6g
からなる単量体混合液〔c〕を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたって加熱、撹拌することによって重合(第3段重合)を行い、その後、28℃まで冷却することにより、水系媒体中にビニル樹脂微粒子〔C〕が分散されたビニル樹脂微粒子分散液〔C〕を調製した。
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解し、この溶液を撹拌しながら、カーボンブラック「モーガルL」(キャボット社製)420質量部を徐々に添加し、次いで、撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤微粒子〔Bk〕が分散されてなる着色剤微粒子分散液〔Bk〕を調製した。着色剤微粒子分散液〔Bk〕における着色剤微粒子〔Bk〕の体積基準のメジアン径をマイクロトラック粒度分布測定装置「UPA−150」(日機装社製)を用いて測定したところ、117nmであった。
(凝集・融着工程)
撹拌装置、温度センサー、冷却管を取り付けた反応容器に、コア粒子を形成するためのビニル樹脂微粒子分散液〔C〕280g(固形分換算)、同じくコア粒子を形成するためのビニル変性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔1〕80g(固形分換算)およびイオン交換水2000gを投入後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。
次いで、着色剤微粒子分散液〔Bk〕40g(固形分換算)を投入し、さらに、塩化マグネシウム60gをイオン交換水60gに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃において10分間かけて添加した。その後、3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて80℃まで昇温し、80℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。この状態で「マルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)にて会合粒子の粒径を測定し、体積基準のメジアン径が6.0μmになった時点で、シェル層を形成するためのビニル変性ポリエステル樹脂微粒子分散液〔6〕40g(固形分換算)を30分間かけて投入し、反応液の上澄みが透明になった時点で、塩化ナトリウム190gをイオン交換水760gに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させた。さらに、昇温を行い、90℃の状態で加熱撹拌することにより、粒子の融着を進行させ、トナーの平均円形度の測定装置「FPIA−2100」(Sysmex社製)を用いて(HPF検出数を4000個)測定した平均円形度が0.945になった時点で30℃に冷却して、トナー粒子〔1〕の分散液を得た。
(洗浄・乾燥工程)
このトナー粒子〔1〕の分散液を、遠心分離機で固液分離してトナー粒子のウェットケーキを得、これを遠心分離機を用いて濾液の電気伝導度が5μS/cmになるまで35℃のイオン交換水で洗浄し、その後「フラッシュジェットドライヤー」(セイシン企業社製)に移し、水分量が0.5質量%となるまで乾燥した。
(外添剤添加工程)
乾燥させたトナー粒子〔1〕に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm)1質量%および疎水性チタニア(数平均一次粒子径=20nm)0.3質量%を添加し、ヘンシェルミキサーにより混合することにより、トナー〔1〕を得た。
トナーの製造例1において、表2の処方に従ったことの他は同様にして、トナー〔2〕〜〔10〕を作製した。
(1)キャリアの作製
フェライトコア100質量部とシクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体樹脂粒子5質量部とを、撹拌羽根付き高速混合機に投入し、120℃で30分間撹拌混合して機械的衝撃力の作用でフェライトコアの表面に樹脂コート層を形成させることにより、体積基準のメジアン径が50μmであるキャリアを得た。
キャリアの体積基準のメジアン径は、湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパティック社製)により測定した。
トナー〔1〕〜〔10〕の各々に対して、上記のキャリアをトナー濃度が6質量%となるように添加し、ミクロ型V型混合機(筒井理化学器株式会社製)によって回転速度45rpmで30分間混合することにより、現像剤〔1〕〜〔10〕を製造した。
市販のカラー複合機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタ社製)において、定着温度を、定着上ベルトの定着温度を150〜200℃の範囲で変更することができるように改造したものを用い、上記の現像剤を装填して、厚紙「mondi Color Copy 350g/m2 」(mondi社製)上にトナー付着量は8g/m2 のベタ画像を出力する定着実験を、設定される定着温度を150℃から5℃刻みで増加させるように変更しながら200℃まで繰り返し行った。定着速度は620mm/secとし、定着下ローラの温度は定着上ベルトの定着温度よりも20℃低く設定した。
そして、コールドオフセットが発生しない定着実験のうち、最低の定着温度に係る定着実験の当該定着温度を、定着下限温度として評価した。結果を表3に示す。なお、この定着下限温度が低ければ低いほど、低温定着性に優れると言える。本発明においては、定着下限温度が165℃未満であるものを合格と判断する。
市販のカラー複合機「bizhub PRO C6500」(コニカミノルタ社製)を用い、上記の現像剤を装填して、「POD128gグロスコート(128g/m2 )」(王子製紙社製)上にトナー付着量は4g/m2 のベタ画像を出力した。定着速度は620mm/secとし、定着上ベルトの定着温度を200℃とし、定着下ローラの温度は定着上ベルトの定着温度よりも20℃低く設定した。
得られたベタ画像について目視およびルーペによって観察を行い、下記の評価基準に従って評価した。結果を表3に示す。
−評価基準−
◎:目視でもルーペでも画像光沢ムラがまったく検知されない(合格)
○:目視では画像光沢ムラがまったく検知されず、ルーペで拡大すると画像光沢ムラが検知される(合格)
×:目視でドメイン状の画像光沢ムラが検知される(不合格)
「CFペーパー(80g/m2 )」(コニカミノルタ社製)について、まず印字されていない白紙についてマクベス反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用いて20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、白紙濃度とした。次に、印字率5%の帯状ベタ画像を形成する印刷を10万枚行った。10万枚目のベタ画像の白地部分について、同様に20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均し、この平均濃度から白紙濃度を引いた値をカブリ濃度として評価した。結果を表3に示す。カブリ濃度が0.010未満であるものを実用的に問題ないものと判断した。
トナー0.5gを内径21mmの10mLガラス瓶に取り、蓋を閉めて、タップデンサー「KYT−2000」(セイシン企業社製)を用いて室温で600回振とうした後、蓋を取った状態で温度50℃、湿度35%RHの環境下に2時間放置した。次いで、トナーを48メッシュ(目開き350μm)の篩上に、トナーの凝集物が解砕しないよう注意しながらのせて、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)にセットし、押さえバー、ノブナットで固定し、送り幅1mmの振動強度に調節し、10秒間振動を加えた後、篩上に残存した残存トナー量を測定し、下記式(1)により残存トナー量の比率であるトナー凝集率を算出した。なお、20質量%以下であれば実用上問題なく、合格と判断される。結果を表3に示す。
式(1):トナー凝集率(%)={残存トナー量(g)/0.5(g)}×100
Claims (5)
- ビニル樹脂と、当該ビニル樹脂に相溶する、ビニル重合セグメントとポリエステル重合セグメントとが結合してなる非晶性樹脂(A)とよりなるコア粒子、および、当該コア粒子を被覆する、ビニル重合セグメントとポリエステル重合セグメントとが結合してなる非晶性樹脂(B)よりなるシェル層からなるコア−シェル構造のトナー粒子よりなり、
前記非晶性樹脂(A)におけるビニル重合セグメントの含有割合Vaが40質量%以上65質量%以下であり、かつ、
当該非晶性樹脂(A)におけるビニル重合セグメントの含有割合Vaの、前記非晶性樹脂(B)におけるビニル重合セグメントの含有割合Vbに対する比Va/Vbが、1.0以上であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 前記比Va/Vbが、1.2〜4.0であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記非晶性樹脂(A)の含有割合が、前記トナー粒子を構成する全樹脂に対して5質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
- 前記非晶性樹脂(A)のガラス転移点が35℃以上50℃以下であり、
前記非晶性樹脂(B)のガラス転移点が55℃以上65℃以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。 - 前記トナー粒子が離型剤を含有するものであり、
当該離型剤が、コア粒子に含有されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
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