JP2014234880A - 転がり軸受ユニット - Google Patents

転がり軸受ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP2014234880A
JP2014234880A JP2013117076A JP2013117076A JP2014234880A JP 2014234880 A JP2014234880 A JP 2014234880A JP 2013117076 A JP2013117076 A JP 2013117076A JP 2013117076 A JP2013117076 A JP 2013117076A JP 2014234880 A JP2014234880 A JP 2014234880A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner ring
disposed
ring member
axis
tone wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013117076A
Other languages
English (en)
Inventor
陽 楊
Yang Yang
陽 楊
石川 寛朗
Hiroo Ishikawa
寛朗 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2013117076A priority Critical patent/JP2014234880A/ja
Priority to CN201420313764.1U priority patent/CN203939866U/zh
Publication of JP2014234880A publication Critical patent/JP2014234880A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C41/00Other accessories, e.g. devices integrated in the bearing not relating to the bearing function as such
    • F16C41/007Encoders, e.g. parts with a plurality of alternating magnetic poles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/14Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load
    • F16C19/18Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls
    • F16C19/181Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact
    • F16C19/183Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles
    • F16C19/184Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement
    • F16C19/186Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement with three raceways provided integrally on parts other than race rings, e.g. third generation hubs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2326/00Articles relating to transporting
    • F16C2326/01Parts of vehicles in general
    • F16C2326/02Wheel hubs or castors
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/723Shaft end sealing means, e.g. cup-shaped caps or covers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】性能の低下を抑制できる転がり軸受ユニットを提供する。【解決手段】転がり軸受ユニットは、懸架装置の支持部材に接続される。転がり軸受ユニットは、所定の軸の周囲に配置される内輪部材と、内輪部材の周囲に配置される外輪部材と、内輪部材と外輪部材との間に配置される転動体と、軸と平行な方向に関して一側を向く第1側面、及び軸を囲むように第1側面に配置された複数の歯部を含み、第1側面と支持部材に支持される磁気センサとが対向するように内輪部材の外周面に支持されるトーンホイールと、外輪部材と支持部材との間に配置されたシール部材と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車輪支持用の転がり軸受ユニットに関する。
自動車の車輪は、転がり軸受ユニットを介して懸架装置に支持され、転がりユニットは、懸架装置の部材(例えばナックル)に接続される。転がり軸受ユニットにおいて、例えば特許文献1から特許文献3に開示されているような、車輪の回転速度を検出可能な転がり軸受ユニットが知られている。
中国実用新案第202560811号 米国特許第6045267号 特開2000−211302号
転がり軸受ユニットにおいて、転動体が配置される空間に異物が侵入すると、その転がり軸受ユニットの性能が低下する可能性がある。そのため、シール部材を用いて異物の侵入を抑制することが考えられる。一方、シール部材が配置される位置によっては、車輪の回転速度を検出する検出システムの構造などが制約を受けてしまう可能性がある。その結果、その検出システムの検出精度が低下する可能性がある。
本発明は、性能の低下を抑制できる転がり軸受ユニットを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の転がり軸受ユニットは、懸架装置の支持部材に接続される転がり軸受ユニットであって、所定の軸の周囲に配置される内輪部材と、前記内輪部材の周囲に配置される外輪部材と、前記内輪部材と前記外輪部材との間に配置される転動体と、前記軸と平行な方向に関して一側を向く第1側面、及び前記軸を囲むように前記第1側面に配置された複数の歯部を含み、前記第1側面と前記支持部材に支持される磁気センサとが対向するように前記内輪部材の外周面に支持されるトーンホイールと、前記外輪部材と前記支持部材との間に配置されたシール部材と、を備える。
従って、外輪部材と支持部材との間に配置されたシール部材によって、転動体が配置される内輪部材と外輪部材との間の空間に異物が侵入することが抑制される。シール部材は外輪部材と支持部材との間に配置されるため、そのシール部材によって、内輪部材に支持されるトーンホイールの構造、又はトーンホイールが配置される位置が制約を受けてしまうことが抑制される。そのため、磁気センサの検出精度の低下が抑制され、転がり軸受ユニットの性能の低下が抑制される。
本発明の転がり軸受ユニットでは、前記軸と平行な方向に関して、前記トーンホイールの前記第1側面は、前記支持部材と対向する前記内輪部材の内端面、及び前記支持部材と対向する前記外輪部材の内端面よりも前記磁気センサに近い位置に配置される。
従って、トーンホイールと支持部材に支持されている磁気センサとの距離(センサギャップ)が短くなり、磁気センサの検出精度の低下が抑制される。また、内輪部材及び外輪部材が鋼などの磁性体で製造される場合、トーンホイール(歯部)が内輪部材及び外輪部材よりも磁気センサ側に突出するように配置されることによって、磁気センサの検出精度の低下が抑制される。
本発明の転がり軸受ユニットでは、前記内輪部材の内端面は平坦であり、前記支持部材の平坦面と間隙を介して対向する。
従って、内輪部材と支持部材との距離が短くなり、漏洩磁束が少なく、トーンホイールと磁気センサとの間において効率良い磁気回路が形成される。
本発明の転がり軸受ユニットでは、前記内輪部材は、前記軸の周囲に配置されるハブと、前記ハブの外周面に設けられた凹部に配置される内輪と、を含み、前記凹部の内面は、前記軸と平行な方向に関して一側を向く第1内側面と、前記軸と平行な方向に関して他側を向き、間隙を介して前記第1内側面と対向可能な第2内側面と、を含み、前記ハブは、前記第2内側面を含み、前記第1内側面との間において前記内輪を挟むように塑性変形された加締め部を有し、前記内輪部材の内端面は、前記加締め部に配置される。
従って、内輪は、加締め部によってハブに良好に固定される。
本発明の転がり軸受ユニットでは、前記ハブは、前記軸と平行な方向に関して前記内端面よりも前記磁気センサから離れた端面を有し、前記加締め部は、前記内端面と前記端面とを結ぶ接続面を有し、前記トーンホイールは、前記内輪に嵌められ、前記軸と平行な方向に関して、前記第1側面の反対側を向く前記トーンホイールの第2側面は、前記加締め部の前記接続面と前記ハブの前記端面との境界よりも前記磁気センサから離れた位置に配置される。
従って、加締め部によってハブに固定されている内輪のフープストレス(円周方向応力)は、その内輪に嵌められるトーンホイールによって低減(緩和)される。
本発明の転がり軸受ユニットでは、前記トーンホイールは、前記内輪部材の外周面と接触する内周面と前記第1側面とを有する環状の本体部を含み、前記歯部は、前記軸を中心として前記第1側面の周方向に複数配置され、前記軸と直交する面内における前記内周面の形状は、円形であり、前記面内において前記内周面の中心が前記軸に一致するように、前記内周面が加工されている。
従って、複数の歯部の中心と内周面の中心とが一致することにより、トーンホイールの回転に伴う磁束密度の変化を磁気センサで検出する場合、累積ピッチ誤差の発生が抑制される。これにより、磁気センサの検出精度の低下が抑制される。
本発明の転がり軸受ユニットによれば、性能の低下が抑制される。
図1は、本実施形態に係る転がり軸受ユニットの一例を示す断面図である。 図2は、図1の一部を拡大した図である。 図3−1は、本実施形態に係るハブに対する内輪の固定方法の一例を説明するための図である。 図3−2は、本実施形態に係るハブに対する内輪の固定方法の一例を説明するための図である。 図3−3は、本実施形態に係るハブに対する内輪の固定方法の一例を説明するための図である。 図4は、本実施形態に係るトーンホイールの一例を示す斜視図である。 図5は、本実施形態に係るトーンホイールの製造方法の一例を説明するための図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。所定面内の一方向をX軸方向、所定面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。X軸は、YZ平面と直交する。Y軸は、XZ平面と直交する。Z軸は、XY平面と直交する。
図1は、本実施形態に係る転がり軸受ユニット1の一例を示す断面図であり、図2は、図1の一部を拡大した図である。転がり軸受ユニット1は、車輪支持用の転がり軸受ユニットであって、自動車の車輪を回転可能に支持し、本実施形態においては、自動車の従動輪を回転可能に支持する。転がり軸受ユニット1は、前輪駆動の自動車(FF車)の場合、後輪を支持し、後輪駆動の自動車(FR車)の場合、前輪を支持する。転がり軸受ユニット1の少なくとも一部が車輪と接続され、転がり軸受ユニット1の少なくとも一部が自動車の懸架装置と接続される。自動車の車輪は、転がり軸受ユニット1を介して懸架装置に支持される。転がり軸受ユニット1を、ハブベアリング1と称してもよい。
図1及び図2において、車輪の軸(回転軸)Jは、X軸と平行である。自動車の幅方向は、X軸方向であり、+X側は車体側(内側)であり、−X側は車輪側(外側)である。
転がり軸受ユニット1は、懸架装置の部材10に接続される。部材10は、例えばナックルを含み、転がり軸受ユニット1を支持する。以下の説明において、転がり軸受ユニット1が接続される懸架装置の部材10(例えばナックル)を適宜、支持部材10と称する。支持部材10は、例えば鋼に代表される磁性体製である。
図1及び図2において、転がり軸受ユニット1は、軸Jの周囲に配置される内輪部材23と、内輪部材23の周囲に配置される外輪(外輪部材)4と、内輪部材23と外輪4との間に配置される転動体5と、内輪部材23に支持されるトーンホイール7と、外輪4と支持部材10との間に配置されたシール部材30とを備えている。
支持部材10には、磁気センサ8が支持される。トーンホイール7は、磁気センサ8と対向するように内輪部材23に支持される。トーンホイール7及び磁気センサ8を含む検出システム6によって、車輪の回転速度が検出される。
内輪部材23は、ハブ2と内輪3とを含む。ハブ2は、軸Jの周囲に配置され、軸Jを中心にθX方向に回転可能である。ハブ2は、車輪(不図示)と接続されるフランジ部2Fを有する。X軸方向に関して、フランジ部2Fは、ハブ2の中心よりも−X側(外側)に配置され、車輪を支持可能である。フランジ部2Fと車輪とは、ボルトなどの固定部材9により固定され、ハブ2は、車輪に接続された状態で、車輪と一緒に回転する。内輪3は、ハブ2の周囲に配置され、軸Jを中心にθX方向に回転可能である。内輪3は、ハブ2に接続(固定)され、ハブ2と内輪3とは一緒に回転可能である。なお、駆動輪の場合、ハブ2は中空構造であり、中空部は、駆動シャフト(等速ジョイントの軸部、不図示)と接続される。駆動シャフトの作動により、ハブ2は回転する。
外輪4は、ハブ2及び内輪3の周囲に配置され、懸架装置の支持部材10と接続される。本実施形態において、支持部材10は、ナックルを含み、外輪4は、支持部材10(ナックル)と接続されるフランジ部4Fを有する。
転動体5は、内輪部材23と外輪4との間に配置され、本実施形態においては、ハブ2と外輪4との間、及び内輪3と外輪4との間のそれぞれに配置される。転動体5は、ハブ2と外輪4との間に配置される複数の転動体5Aと、内輪3と外輪4との間に配置される複数の転動体5Bとを含む。複数の転動体5Aはそれぞれ、ハブ2と外輪4との間において転がり、複数の転動体5Bはそれぞれ、内輪3と外輪4との間において転がる。転動体5(転動体5A及び転動体5B)はそれぞれ、保持器5Hに保持される。本実施形態において、転動体5は、玉であるが、ころ(テーパころ)でもよい。例えば、重量が大きい自動車に転がり軸受ユニット1を適用する場合、転動体5としてテーパころが使用されてもよい。
ハブ2は、転動体5Aの少なくとも一部が配置される凹部11と、内輪3が配置される凹部12とを有し、凹部11及び凹部12のそれぞれは、軸Jを囲むように、ハブ2の外周面に設けられる。X軸方向に関して、凹部11は、フランジ部2Fよりも+X側(内側)に配置され、凹部12は、フランジ部2F及び凹部11よりも+X側(内側)に配置される。凹部11の内側に、転動体5Aの少なくとも一部が配置される。以下の説明において、凹部11を適宜、内輪軌道11と称する。
内輪3は、転動体5Bの少なくとも一部が配置される凹部13を有し、凹部13は、軸Jを囲むように、内輪3の外周面に設けられる。X軸方向に関して、凹部13は、内輪軌道11よりも+X側(内側)に配置され、凹部13の内側に、転動体5Bの少なくとも一部が配置される。以下の説明において、凹部13を適宜、内輪軌道13と称する。
外輪4は、転動体5Aの少なくとも一部が配置される凹部14と、転動体5Bの少なくとも一部が配置される凹部15とを有し、凹部14及び凹部15のそれぞれは、軸Jを囲むように、外輪4の内周面に設けられる。X軸方向に関して、凹部15は、凹部14よりも+X側(内側)に配置される。凹部14の内側に、転動体5Aの少なくとも一部が配置され、凹部15の内側に、転動体5Bの少なくとも一部が配置される。以下の説明において、凹部14を適宜、外輪軌道14と称し、凹部15を適宜、外輪軌道15と称する。
転動体5Aは、内輪軌道11と外輪軌道14との間に配置され、転動体5Bは、内輪軌道13と外輪軌道15との間に配置される。
内輪3は、ハブ2の外周面に設けられた凹部12の内側に配置され、ハブ2に固定される。凹部12の内面は、+X側(内側)を向く第1内側面12Aと、−X側(外側)を向き、間隙を介して第1内側面12Aと対向可能な第2内側面12Bと、第1内側面12Aと第2内側面12Bとを結ぶように配置され、軸Jに対する放射方向に関して外側を向く支持面12Cとを含む。内輪3は、第1内側面12Aと対向する側面3Aと、第2内側面12Bと対向する側面3Bと、支持面12Cと対向する内周面3Cとを有する。側面3Aは、−X側(外側)を向き、側面3Bは、+X側(内側)を向く。第1内側面12Aと側面3Aとは接触し、第2内側面12Bと側面3Bとは接触し、支持面12Cと内周面3Cとは接触する。本実施形態において、内輪3は、第1内側面12Aと第2内側面12Bとに挟まれることによって、ハブ2に固定される。
図3−1、図3−2、及び図3−3は、内輪3をハブ2に固定する方法の一例を示す模式図である。本実施形態においは、揺動加締め方法により、内輪3がハブ2に固定される。揺動鍛造装置100によって、ハブ2の少なくとも一部が冷間条件で塑性加工されることにより、内輪3がハブ2に固定される。
図3−1に示すように、塑性加工前において、ハブ2は、内輪3の側面3Bよりも+X側に突出する円筒状の部分20を有する。塑性加工前において、ハブ2には第1内側面12A及び支持面12Cが設けられており、第1内側面12Aと側面3Aとが接触し、支持面12Cと内周面3Cとが接触するように、内輪3がハブ2に嵌められる。図3−2に示すように、揺動鍛造装置100により、部分20が軸Jに対する放射方向に関して外側に折り曲げられる。揺動鍛造装置100は、部分20を外側に折り曲げて、ハブ2の少なくとも一部を塑性変形させる。これにより、図3−3に示すように、第1内側面12Aとの間で内輪3を挟む第2内側面12Bを有する部分20が形成される。以下の説明において、部分20を適宜、加締め部20、と称する。また、揺動鍛造装置100にはリベッティング機も含む。
加締め部20は、第2内側面12Bを含み、第1内側面12Aとの間において内輪3を挟むように塑性変形されたハブ2の一部分である。加締め部20によって、内輪3がハブ2に固定される。
図1及び図2において、トーンホイール7は、円環状であり、軸J及び内輪3の周囲に配置され、回転軸Jを中心にθX方向に回転可能である。トーンホイール7は、内輪3に嵌められ、トーンホイール7を内輪3に嵌めることによって、トーンホイール7が内輪3に接続(固定)される。トーンホイール7と内輪3とは一緒に回転可能であり、車輪が回転すると、トーンホイール7も回転する。
図4は、本実施形態に係るトーンホイール7の一例を示す斜視図である。図1、図2、及び図4に示すように、トーンホイール7は、+X側(内側)を向く第1側面7Aと、第1側面7Aの反対側の−X側(外側)を向く第2側面7Bと、軸Jを囲むように配置される内周面7Cとを有する。また、トーンホイール7は、第1側面7Aに配置された複数の歯部17を有し、複数の歯部17は、軸Jを囲むように、間隔をあけて配置される。本実施形態において、複数の歯部17は、軸Jの周囲において、等間隔で配置される。すなわち、歯部17は、トーンホイール7(軸J)の周方向に等間隔で複数配置される。
本実施形態において、歯部17は、第1側面7Aから+X方向に突出するように配置される。歯部17を、凸部17と称してもよいし、山部17と称してもよい。歯部17と、その歯部17に隣り合う歯部17との間に凹部18が形成される。凹部18を、谷部18と称してもよい。
すなわち、本実施形態において、トーンホイール7は、転がり軸受ユニット1のアキシアル方向に突出する歯部(凸部)17を有する、所謂、アキシアルタイプ(アキシアル方向歯型タイプ)のトーンホイール7である。
本実施形態において、トーンホイール7は、第1側面7Aと第2側面7Bと内周面7Cとを有する環状(円環状)の本体部70を有する。本体部70と歯部17とは一体である。
トーンホイール7は、金属を含む磁性体である。本実施形態において、トーンホイール7は、鋼製であり、焼結により成型される。トーンホイール7が、鉄系の焼結合金で製造されてもよい。また、アキシアル方向歯型タイプであることを生かし、複数の成型を並べ、同時に複数のトーンホイール7を成型する多数個取りを行ってもよい。
磁気センサ8は、歯部17が配置されているトーンホイール7の第1側面7Aと対向するように配置される。トーンホイール7は、第1側面7Aと支持部材10に支持される磁気センサ8とが対向するように、内輪3の外周面3Dに支持される。上述のように、トーンホイール7を内輪3に嵌めることによって、トーンホイール7が内輪3に固定される。内輪3の外周面3Dとトーンホイール7の内周面7Cとが接触する。
図2に示すように、磁気センサ8は、磁石8Mと、磁石8Mに接続された鉄芯8Aと、鉄芯8Aの周囲に配置されるコイル8Cとを含む。磁石8Mは、鉄芯8Aよりも+X側に配置され、鉄芯8Aの−X側の先端部8Pは、トーンホイール7と近接対向している。先端部8Pは、検出部8Pとして機能する。
磁石8M、鉄芯8A、及びコイル8Cは、合成樹脂8Hで覆われる(モールドされる)。磁石8Mと鉄芯8Aとコイル8Cと合成樹脂8Hとは一体であり、合成樹脂8Hは、磁石8M、鉄芯8A、及びコイル8Cを保持するセンサホルダとして機能する。磁気センサ8は、棒状であり、支持部材10に形成された孔(貫通孔)10Hに配置される。磁気センサ8(合成樹脂8H)の外周面と、孔10Hの内周面との間にシール部材31が配置される。本実施形態においては、合成樹脂8Hの外周面に凹部(溝)が形成され、その凹部と孔10Hの内周面との間にシール部材31が配置される。シール部材31は、磁気センサ8を囲むように配置されるOリングを含む。磁気センサ8は、磁石8Mの周囲に支持部材10が配置され、磁気センサ8の検出部(先端部)8Pの周囲に支持部材10が配置されないように、支持部材10(孔10H)に支持される。
車輪が回転すると、トーンホイール7も回転し、検出部8Pと対向する位置に歯部17と凹部18とが交互に配置される。磁気センサ8は、検出部8Pと対向する位置に交互に配置される歯部17と凹部18とを検出することによって、車輪の回転速度を検出する。検出部8Pと対向する位置に歯部17と凹部18とが交互に配置されることにより、鉄芯8Aを通過する磁束密度が変化し、コイル8Cの起電圧が変化する。このコイル8Cから出力される起電圧の周波数により、車輪の回転速度が検出される。このように、本実施形態においては、トーンホイール7及び磁気センサ8を含む検出システム6により、車輪の回転速度が検出される。検出された回転速度は、アンチロックブレーキ装置の制御、又はトラクションコントロール装置の制御に使用される。
本実施形態において、磁気センサ8は、検出対象物のトーンホイール7に働きかけることなく、トーンホイール7の回転により変化する磁束密度の変化を直接検出することによって回転速度を検出するパッシブ型センサである。なお、トーンホイール7の回転により変化する磁束密度の変化を検出可能な磁気センサ8の一例が、例えば特開平06−174736号公報に開示されている。
シール部材30は、転動体5が配置される内輪部材23と外輪4との間の空間に異物(雨水、泥など)が侵入することを抑制し、転動体5の潤滑剤が外部に漏出することを抑制する。シール部材30は、外輪4と支持部材10との間に配置され、外輪4の周囲に配置されるOリングを含む。軸Jに対する放射方向に関して、シール部材30は、トーンホイール7(検出システム6)よりも外側に配置される。
支持部材10は、+X側(内側)を向く外輪4(フランジ部4F)の側面4Aと対向する対向面10Aと、軸Jに対する放射方向に関して外側を向く外輪4の外周面4Bと対向する内周面10Bとを有する。対向面10Aは、YZ平面と平行であり、内周面10Bは、軸J(X軸)と平行である。側面4Aと対向面10Aとは接触し、外周面4Bと内周面10Bとは接触する。XZ平面と平行な断面において、対向面10Aと内周面10Bとがなす角度は、ほぼ90度であり、対向面10Aと内周面10Bとの間にコーナー部10Kが形成される。コーナー部10Kは、面取りされた面取り部を含み、シール部材30は、コーナー部10K(面取り部)と外輪4との間に配置される。
本実施形態において、外輪4は、側面4Aよりも+X側(内側)に突出する凸部4Pを有し、外周面4Bは、凸部4Pに配置される。また、凸部4Pは、トーンホイール7の外周面7Dと対向する内周面4Cを有し、内周面4Cと外周面7Dとは平行である。本実施形態において、内周面4C及び外周面7Dは、軸J(X軸)と平行である。外輪4(凸部4P)の内周面4Cと、トーンホイール7の外周面7Dとの間に間隙が形成され、内周面4Cと外周面7Dとは、間隙を介して対向する。内周面4Cと外周面7Dとの間隙の寸法は、十分に小さい。
なお、シール部材30は、側面4Aと対向面10Aとの間に配置されてもよい。その場合、側面4A及び対向面10Aの一方又は両方に、シール部材(Oリング)30を配置するための溝が形成されてもよい。なお、例えば側面4Aに溝を形成することによって外輪4(フランジ部4F)の強度の低下が懸念される場合、例えばフランジ部4Fの肉厚を大きく(厚く)してもよい。なお、シール部材30は、外周面4Bと内周面10Bとの間に配置されてもよい。その場合、外周面4B及び内周面10Bの一方又は両方に、シール部材(Oリング)30を配置するための溝が形成されてもよい。なお、例えば外周面4Bに溝を形成することによって外輪4(凸部4P)の強度の低下が懸念される場合、例えば凸部4Pの肉厚(軸Jに対する放射方向に関する寸法)を大きく(厚く)してもよい。なお、コーナー部10Kと外輪4との間にシール部材(Oリング)30が配置されることにより、溝の形成が省略可能である。そのため、加工コストが抑制される。また、溝の形成が省略されることにより、外輪4及び支持部材10の強度が低下することが抑制される。また、溝の形成が省略されることにより、例えばフランジ部4Fの肉厚を厚くしたり、凸部4Pの肉厚を厚くしたりする必要が無くなる。
図1に示すように、本実施形態において、ハブ2と外輪4との間にシール部材16が配置される。シール部材16は、転動体5(5A、5B)よりも−X側(外側)に配置され、転動体5の周囲に外部から異物(雨水、泥など)が浸入することを抑制し、転動体5の潤滑剤が外部に漏出することを抑制する。
本実施形態において、X軸方向に関して、トーンホイール7の第1側面7Aは、支持部材10と対向する内輪部材23の内端面2T、及び支持部材10と対向する外輪4の内端面4Tよりも磁気センサ8に近い位置に配置される。すなわち、第1側面7Aは、内端面2T及び内端面4Tよりも+X側(内側)に配置される。
内端面2Tは、+X側(内側)を向く内輪部材23の表面のうち、最も+X側(内側)に配置される領域を含み、ハブ2に配置される。換言すれば、内輪部材23の内端面2Tは、ハブ2の内端面を含む。本実施形態において、内端面2Tは、加締め部20に配置される。
内端面4Tは、+X側(内側)を向く外輪4の表面のうち、最も+X側(内側)に配置される領域を含み、本実施形態においては、凸部4Pに配置される。
上述のように、本実施形態において、磁気センサ8は、パッシブ型センサであるため、磁気センサ8の検出精度(検出感度)の低下を抑制するために、トーンホイール7と磁気センサ8との距離(センサギャップ)を小さくすることが有効である。本実施形態においては、トーンホイール7の第1側面7Aが、内輪部材23の内端面2T、及び外輪4の内端面4Tよりも+X側(内側)に配置されるため、トーンホイール7と磁気センサ8との距離(センサギャップ)を小さくすることができる。したがって、磁気センサ8の検出精度(検出感度)の低下が抑制される。
また、内輪部材23及び外輪4が鋼などの磁性体で製造されている場合、トーンホイール7(歯部17)が内輪部材23及び外輪4よりも+X側に突出するように配置されることによって、磁気センサ8の検出精度の低下が抑制される。すなわち、トーンホイール7(歯部17)の周囲に、内輪部材23及び外輪4が配置されないようにすることによって、検出システム6の検出精度の低下が抑制される。
トーンホイール7の少なくとも一部を内輪部材23及び外輪4よりも+X側に突出するように配置する場合、転動体5が配置される内輪部材23と外輪4との間の空間に異物が侵入することを抑制するためのシール部材を、内輪部材23と外輪4との間に配置することが困難となる可能性がある。一方、シール部材を、内輪部材23と外輪4との間に配置しようとすると、トーンホイール7の少なくとも一部を内輪部材23及び外輪4よりも+X側に突出させることが困難となる可能性がある。本実施形態においては、外輪4と支持部材10との間にシール部材30が配置される。これにより、シール部材30が、トーンホイール7の構造、又はトーンホイール7が配置される位置を制約してしまうことが抑制される。すなわち、シール部材30が外輪4と支持部材10との間に配置されることによって、トーンホイール7の構造及び位置の自由度が制約されることが抑制される。
本実施形態において、内輪部材23の内端面2Tは、平坦(平坦面)であり、軸J(X軸)と直交するYZ平面と平行である。本実施形態において、X軸方向に関して、内輪部材23の内端面2Tは、外輪4の内端面4Tよりも、支持部材10に配置された磁気センサ8に近い位置に配置される。換言すれば、内端面2Tは、内端面4Tよりも+X側(内側)に配置される。支持部材10は、内端面2Tと対向する対向面10Tを有する。対向面10Tは、平坦(平坦面)であり、YZ平面と平行である。すなわち、内端面2Tと対向面10Tとは平行である。内輪部材23の内端面2Tと、支持部材10の対向面10Tとの間に間隙が形成され、内端面2Tと対向面10Tとは、間隙を介して対向する。内端面2Tと対向面10Tとの間隙の寸法は、十分に小さい。
内端面2Tは、加締め部20に配置される。図3を参照して説明したような揺動鍛造装置100によって、内端面2Tが平坦となるように、加締め部20が加工されてもよい。なお、揺動鍛造装置100によって加締め部20が形成された後、内端面2Tが平坦となるように、揺動鍛造装置100とは別の加工装置によって加締め部20が加工されてもよい。また、支持部材10の対向面10Tが平坦となるように、加工装置によって支持部材10が加工されてもよい。また、対向面10Tの加工を容易にするため、対向面10Tは円環状あるいは円柱状としてもよい。
図2に示すように、磁気センサ8とトーンホイール7との間に、ラインMG1で示すような磁気回路、及びラインMG2で示すような磁気回路が形成される。本実施形態において、磁気回路MG1は、磁気センサ8の先端部(検出部)8P、支持部材10、外輪4(凸部4P)、及びトーンホイール7を磁束が通るように形成される。磁気回路MG2は、磁気センサ8の先端部(検出部)8P、支持部材10、内輪部材23(内輪3及びハブ2の加締め部20)、及びトーンホイール7を磁束が通るように形成される。
パッシブ型センサである磁気センサ8においては、トーンホール7と対向する磁気センサ8の先端部(検出部)8Pを磁束が通るように磁気回路が形成されることが好ましい。上述したように、本実施形態においては、磁気センサ8は、磁石8Mの周囲に支持部材10が配置され、−X側の磁気センサ8の先端部8Pの周囲に支持部材10が配置されないように、支持部材10に支持される。そのため、磁気回路MG1の磁束及び磁気回路MG2の磁束が、磁気センサ8の先端部8Pを通ることができる。
また、上述したように、本実施形態においては、トーンホイール7の第1側面7Aが、内輪部材23の内端面2T及び外輪4の内端面4Tよりも+X側に配置される。そのため、磁気センサ8には、歯部(凸部17、山部)17を通る磁束が到達し、凹部(谷部)18などから漏れる磁気が磁気センサ8に到達することが抑制される。
また、上述したように、本実施形態において、トーンホイール7の外周面7Dと外輪4(凸部4P)の内周面4Cとの間隙は十分に小さい。そのため、磁気回路MG1の磁束はトーンホイール7の外周面7D及び外輪4の内周面4Cを通り、磁気回路MG1の磁束が転動体5を通ることが抑制される。例えば、外輪4を通った磁束が、転動体5を通った後、内輪部材23を通る場合、その磁束により、外輪軌道15又は転動体5に磁性体の異物(例えば硬い酸化摩耗粉)が付着し易くなる可能性がある。外輪軌道15又は転動体5に異物が付着すると、転がり軸受ユニット1の転がり摩耗寿命が短くなってしまう可能性がある。本実施形態においては、転動体5(転動体5B)よりも+X側(トーンホイール7側及び磁気センサ8側)にトーンホイール7の外周面7Dと外輪4(凸部4P)の内周面4Cとの間隙が設けられ、その間隙の寸法が十分に小さいので、磁束が転動体5を通ることが抑制される。したがって、転がり摩耗寿命が短くなってしまうことが抑制される。
なお、外周面7Dと内周面4Cとの間隙が十分に小さいとは、外輪4(凸部4P)の寸法公差、トーンホイール7の寸法公差、及び内輪部材23に作用するモーメントに起因するトーンホイール7と外輪4(凸部4P)との相対的な位置関係(相対的な傾斜)を考慮して定められた、外周面7Dと内周面4Cとが接触しない範囲における最小間隙の寸法をいう。
また、上述したように、本実施形態において、内輪部材23(加締め部20)の内端面2Tと支持部材10の対向面10Tとの間隙は十分に小さく、対向する面積は広い。そのため、磁気回路MG2の磁束は内輪部材23(加締め部20)の内端面2T及び支持部材10の対向面10Tを通り、磁気回路MG2の磁束が転動体5を通ることが抑制される。例えば、内輪3を通った磁束が、転動体5を通った後、外輪4を通る場合、玉と軌道面の曲率は僅かに異なるだけなので、接触楕円の近傍は玉と軌道面が極めて近接しており、漏洩磁束があるので、その漏洩磁束により、内輪軌道13又は転動体5に磁性体の異物(例えば硬い酸化摩耗粉)が付着し易くなる可能性がある。内輪軌道13又は転動体5に異物が付着すると、転がり軸受ユニット1の転がり摩耗寿命が短くなってしまう可能性がある。本実施形態においては、転動体5(転動体5B)よりも+X側(トーンホイール7側及び磁気センサ8側)に内輪部材23(加締め部20)の内端面2Tと支持部材10の対向面10Tとの間隙が設けられ、その間隙の寸法が十分に小さいので、磁束が転動体5を通ることが抑制される。したがって、転がり摩耗寿命が短くなってしまうことが抑制される。
なお、内端面2Tと対向面10Tとの間隙が十分に小さいとは、内輪部材23の寸法公差、支持部材10の寸法公差、及び内輪部材23に作用するモーメントに起因する内輪部材23と支持部材10との相対的な位置関係(相対的な傾斜)を考慮して定められた、内端面2Tと対向面10Tとが接触しない範囲における最小間隙の寸法をいう。
本実施形態において、ハブ2は、軸Jに対する放射方向に関して内端面2Tの内側に配置された端面2Sを有する。X軸方向に関して、端面2Sは、内端面2Tよりも磁気センサ8から離れた位置に配置される。すなわち、端面2Sは、内端面2Tよりも−X側(外側)に配置される。
加締め部20は、第2内側面12Bと、内端面2Tと、内端面2Tと端面2Sとを結ぶ接続面2Uとを含む。接続面2Uは、軸Jを囲むように配置される。本実施形態において、X軸方向に関して、トーンホイール7の第2側面7Bは、加締め部20の接続面2Uとハブ2の端面2Sとの境界2Kよりも、磁気センサ8から離れた位置に配置される。すなわち、第2側面7Bは、接続面2Uと端面2Sとの境界2Kよりも、−X側(外側)に配置される。
上述のように、本実施形態においては、冷間条件において揺動鍛造装置100を用いる揺動加締め方法によりハブ2の一部が塑性変形され、その塑性変形によって形成された加締め部20により内輪3がハブ2に固定される。この場合、内輪3が膨張して、その内輪3のフープストレス(円周方向応力)が増大する可能性がある。
本実施形態においては、内輪3にトーンホイール7が嵌め込まれている。これにより、内輪3の応力場は圧縮方向に移り、内輪3のフープストレスが低減される。本実施形態においては、トーンホイール7の第2側面7Bが、接続面2Uと端面2Sとの境界2Kよりも、−X側(外側)に配置される。これにより、内輪軌道13に圧縮応力が付与され、内輪3のフープストレスが低減(緩和)される。したがって、転がり軸受寿命が短くなることが抑制される。
図5は、本実施形態に係るトーンホイール7の製造方法の一例を示す図である。歯部17は、軸Jを中心として第1側面7Aの周方向に複数配置される。軸Jと直交するYZ平面内におけるトーンホイール7の内周面7Cの形状は、円形である。本実施形態においては、YZ平面において、内周面7Cの中心が軸J(複数の歯部17の中心)に一致するように、内周面7Cが加工される。換言すれば、周方向に配置される複数の歯部17を基準として、内周面7Cが加工される。
内周面7Cの加工は、切削加工を含む。内周面7Cの加工は、トーンホイール7のサイジング(ならし加工)の後に行われてもよい。図5に示すように、内周面7Cの加工は、固定部材50を凹部(谷部)18に配置して、トーンホイール7を固定することと、トーンホイール7が固定された状態で、内周面7Cに切削工具51を接触させて、その内周面7Cを切削することと、を含む。固定部材50は、チャック装置のチャック爪を含み、軸Jに対する放射方向に関して外側に向かって細くなるテーパ状である。固定部材50は、凸部(山部)17と接触するように、凹部18に配置される。これにより、凸部(歯部)17を基準とした芯出しが可能となる。
複数の歯部17の中心は、例えば軸Jに面する歯部17の内端部17Tを結ぶ仮想線(仮想円)の中心を含む。内端部17Tは、固定部材50(チャック爪)と接触する部分を含む。
なお、図5に示す例では、固定部材50は、トーンホイール7の中心側から凹部18に挿入されている。固定部材50が、トーンホイール7の外側から凹部18に挿入されてもよい。その場合、複数の歯部17の中心は、歯部17の外端部17Sを結ぶ仮想線(仮想円)の中心を含む。外端部17Sは、固定部材50(チャック爪)と接触する部分を含む。
なお、内周面7Cの加工が、研削加工を含んでもよい。すなわち、内周面7Cの加工が、固定部材50でトーンホイール7を固定することと、トーンホイール7が固定された状態で、内周面7Cに砥石を接触させて、その内周面7Cを研削することと、を含んでもよい。
上述のように、トーンホイール7は、焼結により成型され、内周面7Cと外周面3Dとが接触するように内輪3に嵌められるため、内周面7Cに関して高い加工精度(形状精度)が要求される。本実施形態においては、焼結によりトーンホイール7を成型した後、内周面7Cが所望の形状となるように、その内周面7Cが加工される。また、本実施形態において、トーンホイール7は、アキシアルタイプ(アキシアル方向歯型タイプ)である。磁気センサ8が対向する複数の歯部17の中心と、内輪3の外周面3Dに支持される内周面7Cの中心とが一致しないと、トーンホイール7の回転に伴う磁束密度の変化を磁気センサ8で検出する場合、累積ピッチ誤差が発生する可能性がある。本実施形態においては、複数の歯部17の中心と内周面7Cの中心とが一致するように、歯部17を基準として内周面7Cが加工されるため、累積ピッチ誤差の発生が抑制される。これにより、磁気センサ8の検出精度の低下が抑制される。
以上説明したように、本実施形態によれば、外輪4と支持部材10との間にシール部材30が配置されるので、転動体5が配置される内輪部材23と外輪4との間の空間に異物が侵入することが抑制される。シール部材30は外輪4と支持部材10との間に配置されるため、そのシール部材30によって、内輪部材23に支持されるトーンホイール7の構造、又はトーンホイール7が配置される位置が制約を受けてしまうことが抑制される。本実施形態においては、トーンホイール7の少なくとも一部が内輪部材23の内端面2T及び外輪4の内端面4Tよりも+X側(磁気センサ8側)に配置されるように、トーンホイール7が内輪部材23に支持される。そのため、磁気センサ8の検出精度の低下が抑制され、転がり軸受ユニット1の性能の低下が抑制される。
また、本実施形態においては、X軸方向に関して、トーンホイール7の第1側面7Aは、内輪部材23の内端面2T、及び外輪4の内端面4Tよりも磁気センサ8に近い位置に配置される。これにより、トーンホイール7と磁気センサ8との距離(センサギャップ)が短くなり、その結果、磁気センサ8の検出精度の低下が抑制される。また、内輪部材23及び外輪4が鋼などの磁性体で製造される場合、トーンホイール7(歯部17)が内輪部材23及び外輪4よりも磁気センサ8側に突出するように配置されることによって、磁気センサ8の検出精度の低下が抑制される。
また、本実施形態においては、内周面4Cと外周面7Dとの間隙の寸法が十分に小さいため、漏洩磁束が少なく、トーンホイール7と磁気センサ8との間において、効率良い磁気回路MG1が形成される。また、本実施形態においては、内端面2Tと対向面10Tとの間隙の寸法が十分に小さいため、漏洩磁束が少なく、トーンホイール7と磁気センサ8との間において、効率良い磁気回路MG2が形成される。
また、本実施形態においては、内輪部材23は、ハブ2と内輪3とを含み、内輪3は、加締め部20によって第1側面12Aと第2側面12Bとの間に挟まれるように凹部12に配置される。これにより、内輪3は、ハブ2に良好に固定される。
また、本実施形態においては、トーンホイール7は、内輪3に嵌め込まれることによって内輪3と固定され、トーンホイール7の第2側面7Bが、加締め部20の接続面2Uとハブ2の端面2Sとの境界2Kよりも−X側(外側)に配置される。これにより、内輪3のフープストレスは、そのトーンホイール7によって低減(緩和)される。
また、本実施形態においては、複数の歯部17の中心と内周面7Cの中心とが一致するように、それら複数の歯部17を基準として内周面7Cが加工されるので、トーンホイール7の回転に伴う磁束密度の変化を磁気センサ8で検出する場合、累積ピッチ誤差の発生が抑制される。これにより、磁気センサ8の検出精度の低下が抑制される。
1 転がり軸受ユニット
2 ハブ
2K 境界
2S 端面
2T 内端面
2U 接続面
3 内輪
3D 外周面
4 外輪
4T 内端面
5 転動体
7 トーンホイール
7A 第1側面
7B 第2側面
7C 内周面
7D 外周面
8 磁気センサ
10 支持部材
10T 対向面
12 凹部
12A 第1内側面
12B 第2内側面
17 歯部
20 加締め部
23 内輪部材
30 シール部材
70 本体部

Claims (6)

  1. 懸架装置の支持部材に接続される転がり軸受ユニットであって、
    所定の軸の周囲に配置される内輪部材と、
    前記内輪部材の周囲に配置される外輪部材と、
    前記内輪部材と前記外輪部材との間に配置される転動体と、
    前記軸と平行な方向に関して一側を向く第1側面、及び前記軸を囲むように前記第1側面に配置された複数の歯部を含み、前記第1側面と前記支持部材に支持される磁気センサとが対向するように前記内輪部材の外周面に支持されるトーンホイールと、
    前記外輪部材と前記支持部材との間に配置されたシール部材と、を備える転がり軸受ユニット。
  2. 前記軸と平行な方向に関して、前記トーンホイールの前記第1側面は、前記支持部材と対向する前記内輪部材の内端面、及び前記支持部材と対向する前記外輪部材の内端面よりも前記磁気センサに近い位置に配置される請求項1に記載の転がり軸受ユニット。
  3. 前記内輪部材の内端面は平坦であり、前記支持部材の平坦面と間隙を介して対向する請求項2に記載の転がり軸受ユニット。
  4. 前記内輪部材は、前記軸の周囲に配置されるハブと、前記ハブの外周面に設けられた凹部に配置される内輪と、を含み、
    前記凹部の内面は、前記軸と平行な方向に関して一側を向く第1内側面と、前記軸と平行な方向に関して他側を向き、間隙を介して前記第1内側面と対向可能な第2内側面と、を含み、
    前記ハブは、前記第2内側面を含み、前記第1内側面との間において前記内輪を挟むように塑性変形された加締め部を有し、
    前記内輪部材の内端面は、前記加締め部に配置される請求項3に記載の転がり軸受ユニット。
  5. 前記ハブは、前記軸と平行な方向に関して前記内端面よりも前記磁気センサから離れた端面を有し、
    前記加締め部は、前記内端面と前記端面とを結ぶ接続面を有し、
    前記トーンホイールは、前記内輪に嵌められ、
    前記軸と平行な方向に関して、前記第1側面の反対側を向く前記トーンホイールの第2側面は、前記加締め部の前記接続面と前記ハブの前記端面との境界よりも前記磁気センサから離れた位置に配置される請求項4に記載の転がり軸受ユニット。
  6. 前記トーンホイールは、前記内輪部材の外周面と接触する内周面と前記第1側面とを有する環状の本体部を含み、
    前記歯部は、前記軸を中心として前記第1側面の周方向に複数配置され、
    前記軸と直交する面内における前記内周面の形状は、円形であり、
    前記面内において前記内周面の中心が前記軸に一致するように、前記内周面が加工されている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の転がり軸受ユニット。
JP2013117076A 2013-06-03 2013-06-03 転がり軸受ユニット Pending JP2014234880A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013117076A JP2014234880A (ja) 2013-06-03 2013-06-03 転がり軸受ユニット
CN201420313764.1U CN203939866U (zh) 2013-06-03 2014-06-03 滚动轴承单元

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013117076A JP2014234880A (ja) 2013-06-03 2013-06-03 転がり軸受ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014234880A true JP2014234880A (ja) 2014-12-15

Family

ID=51859181

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013117076A Pending JP2014234880A (ja) 2013-06-03 2013-06-03 転がり軸受ユニット

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2014234880A (ja)
CN (1) CN203939866U (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6704887B2 (ja) * 2017-10-17 2020-06-03 株式会社神戸製鋼所 軸受状態検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN203939866U (zh) 2014-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2980432B1 (en) Wheel bearing device
JP5576222B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5894389B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2006284402A (ja) 回転速度検出装置付き車輪用軸受装置
US9505264B2 (en) Cover for a wheel-hub bearing
JP4784967B2 (ja) 回転速度検出装置付き車輪用軸受装置
JP2008175645A (ja) 回転速度検出装置付き車輪用軸受装置
JP2012082970A (ja) 転がり軸受装置及びそれを備えたダイレクトドライブモータ
JP4628049B2 (ja) 回転速度検出装置付き車輪用軸受装置
JP2014234880A (ja) 転がり軸受ユニット
JP6012803B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2013116689A (ja) 車輪用軸受装置およびその製造方法
EP1605268A1 (en) Axle-supporting device
JP2014190464A (ja) 車輪用軸受装置
JP2015096762A (ja) 転がり軸受ユニット
JP5914213B2 (ja) 車輪用軸受装置
WO2006035616A1 (ja) 磁気エンコーダおよびそれを備えた車輪用軸受装置
JP6671909B2 (ja) エンコーダリングを備えた密封装置の圧入方法
JP6383550B2 (ja) 軸受用キャップ
US20080219608A1 (en) Bearing apparatus for axle and method of manufacturing the same
JP2013133880A (ja) 車輪支持用軸受ユニット
IT201900010791A1 (it) Anello di impulso magnetico, unità di cuscinetti e macchina elettrica rotante comprendente un anello di impulso magnetico, e metodo per ottenere un anello di impulso magnetico.
JP2008089131A (ja) 車輪軸受装置
CN217421909U (zh) 轴承锁圈安装工装
JP6012478B2 (ja) 回転速度検出装置付き車輪用軸受装置