JP2014234845A - ディスクブレーキの製造方法 - Google Patents

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崇 牧野
秋彦 小林
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Abstract

【課題】製造効率を向上させることが可能となるディスクブレーキの製造方法の提供。【解決手段】C字状の係止部材53を、その外周側から押圧して縮径させる縮径工程と、縮径された係止部材53の両端部の保持部に保持部材168を係合させる保持工程と、係止部材53を保持部材168により縮径状態を保持しつつシリンダ23内に挿入する挿入工程と、係止部材53が係合溝36の位置に達した状態で、保持部材168による係止部材53の縮径状態の保持を解除して係止部材53を係合溝36に係合させる係合工程と、を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、自動車等を制動するためのディスクブレーキの製造方法に関する。
シリンダ内に形成された環状溝に、固着リングを係合させて、シリンダ内に部品を係止する構造がある(例えば、特許文献1参照)。
特表平10−508080号公報
上記構造では、組み付け作業が繁雑となり、製造効率が低下してしまう。
したがって、本発明は、製造効率を向上させることが可能となるディスクブレーキの製造方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、C字状の係止部材を、その外周側から押圧して縮径させる縮径工程と、縮径された前記係止部材の両端部の保持部に保持部材を係合させる保持工程と、前記係止部材を前記保持部材により縮径状態を保持しつつシリンダ内に挿入する挿入工程と、前記係止部材が係合溝の位置に達した状態で、前記保持部材による前記係止部材の縮径状態の保持を解除して前記係止部材を前記係合溝に係合させる係合工程と、を有する。
本発明のディスクブレーキの製造方法によれば、製造効率を向上させることが可能となる。
本発明に係る一実施形態のディスクブレーキの製造方法で製造されるディスクブレーキを示す平面図である。 本発明に係る一実施形態のディスクブレーキの製造方法で製造されるディスクブレーキを示す側断面図である。 本発明に係る一実施形態のディスクブレーキの製造方法で製造されるディスクブレーキの係止部材を示す平面図である。 本発明に係る一実施形態のディスクブレーキの製造方法で用いられる製造装置を概略的に示す側面図である。 本発明に係る一実施形態のディスクブレーキの製造方法で用いられる製造装置の把持機構を示す下面図であって、(a)は把持前の状態、(b)は把持後の状態を示すものである。 本発明に係る一実施形態のディスクブレーキの製造方法で用いられる製造装置の保持機構および押圧機構を示す正断面図であって、(a)は押圧機構による押圧前を、(b)は押圧機構による押圧後を、(c)は保持機構による保持解除後を、それぞれ示すものである。
本発明に係る一実施形態のディスクブレーキの製造方法を図面に基づいて説明する。
図1および図2は、本実施形態の製造方法で製造されるディスクブレーキ10を示すものである。図1に示すように、ディスクブレーキ10は、車両の非回転部に固定されるキャリア11と、このキャリア11にディスク12を介して両側に配設された状態で摺動可能に支持される一対の摩擦パッド13,13と、キャリア11にディスク12の軸線方向に沿って摺動可能となるようにディスク周方向両側の摺動案内部14,14に支持されて一対の摩擦パッド13,13を両側から挟持するキャリパ15とで構成されている。
図2に示すように、キャリパ15は、筒部20と筒部20の一端を閉塞する底部21とを有し一方の摩擦パッド13のディスク12に対し反対側に開口部22を対向させる有底筒状のシリンダ23と、このシリンダ23の半径方向における一側からディスク12の外周部を跨いで延出するディスクパス部24と、このディスクパス部24のシリンダ23に対し反対側から他方の摩擦パッド13のディスク12に対し反対側に対向するように延出する爪部25とを有するキャリパ部材26を有している。以下、筒部20の内周面をボア27と呼ぶ。
キャリパ部材26の底部21には、ボア27の中央位置にボア27の軸線方向に沿って貫通する中央貫通穴31が形成されており、ボア27の半径方向におけるこの中央貫通穴31よりも外側位置にボア27側から所定の深さ位置までピン穴32が形成されている。このピン穴32には、円柱状の回止ピン33が嵌合固定されている。中央貫通穴31は、ボア27側の端部が大径となる段差状をなしている。
キャリパ部材26の筒部20のボア27には、最も底部21側に一定径の底穴34が形成されており、この底穴34の開口部22側に底穴34よりも大径の中径穴35が同軸状に形成されている。中径穴35の軸方向中間位置には、中径穴35よりも大径の円環状の係合溝36が同軸状に形成されている。
また、筒部20のボア27には、中径穴35よりも開口部22側に、係合溝36よりも大径の大径穴37が同軸状に形成されており、この大径穴37よりも開口部22側に、大径穴37よりも小径で係合溝36よりも大径の摺動穴38が形成されている。さらに、筒部20のボア27には、この摺動穴38の開口部22側の端部近傍に、摺動穴38よりも大径の円環状のシール溝39が同軸状に形成されており、このシール溝39よりも開口部22側に、摺動穴38よりも大径の円環状のブーツ溝40が同軸状に形成されている。
また、キャリパ15は、有蓋筒状に形成されて蓋側を摩擦パッド13側に向けてシリンダ23の摺動穴38に摺動可能に挿入されるピストン45と、シリンダ23のシール溝39に保持されて、ピストン45とシリンダ23のボア27との隙間をシールする円環状のピストンシール46と、一端がシリンダ23のブーツ溝40に嵌合され、他端がピストン45の外周部に嵌合された伸縮可能なブーツ47とを有している。
キャリパ15は、シリンダ23とピストン45との間に導入されるブレーキ液圧によって、ピストン45をシリンダ23の摺動穴38内で摺動させてシリンダ23から摩擦パッド13の方向に突出させる。これによって、ピストン45と爪部25とで一対の摩擦パッド13,13を両側から押圧することになり、円板状のディスク12にこれら摩擦パッド13,13を押圧する。
ピストン45は、ブレーキペダルへの踏み込み操作による通常制動時には、図示せぬマスタシリンダからシリンダ23内に導入されるブレーキ液圧でシリンダ23から爪部25の方向に突出させられることにより一対の摩擦パッド13,13をディスク12に押圧させて制動力を発生させるものであるが、シリンダ23内には、ピストン45をこのようなブレーキ液圧ではなく機械的に推進することにより一対の摩擦パッド13,13をディスク12に押圧させて制動力を発生させる推進機構51が配置されている。推進機構51は、シリンダ23内に形成された係合溝36に係合される係止部材53によって、シリンダ23内に係止される。
推進機構51は、底部21の中央貫通穴31から一部を外側に突出させてキャリパ部材26のシリンダ23内に配置されるボール&ランプ機構52を有している。このボール&ランプ機構52は、シリンダ23内に配置されて底部21に当接する固定ランプ部材55と、固定ランプ部材55の底部21とは反対側に設けられるボール56と、ボール56を固定ランプ部材55との間に保持する移動ランプ部材57とを有している。
固定ランプ部材55は、その径方向の中央に軸線方向に貫通する貫通穴61が形成されており、また、径方向の貫通穴61の外側位置にも軸線方向に貫通する回止穴62が形成されている。さらに、固定ランプ部材55には、底部21とは反対側に円周方向位置により深さが変わるランプ溝63が形成されており、外周面に径方向外方に突出する突起部64が形成されている。固定ランプ部材55は、底部21に当接する際に、回止穴62に、底部21のピン穴32に嵌合された回止ピン33を挿通させることになり、これにより、シリンダ23に対して回り止めがなされる。
移動ランプ部材57は、軸部71と、軸部71の一端から軸部71と同軸をなして径方向に広がる円板部72とを有しており、円板部72の軸部71側の面には、ボール保持凹部73が形成されている。移動ランプ部材57の軸部71には、先端側に全周にわたってセレーション75が形成され、セレーション75よりもさらに先端側の端部にオネジ76が形成されている。
この移動ランプ部材57は、固定ランプ部材55のランプ溝63にボール56を配置した状態でボール56をボール保持凹部73に収容しつつ軸部71を固定ランプ部材55の貫通穴61に挿通させることになり、軸部71をさらに底部21の中央貫通穴31に挿通させて、底部21よりも外側に突出させる。ここで、底部21の中央貫通穴31には、カラー78およびOリング79が嵌合されており、移動ランプ部材57は、軸部71においてこれらOリング79およびカラー78の内側に挿入されることになり、Oリング79が移動ランプ部材57とシリンダ23との隙間をシールする。
移動ランプ部材57の軸部71のセレーション75およびオネジ76は、シリンダ23から外側に突出することになり、セレーション75にはレバー81が嵌合固定され、オネジ76にはナット82が螺合されている。レバー81は、セレーション75によって移動ランプ部材57の軸部71に回転不可に嵌合することになり、ナット82が軸部71に締結されると、移動ランプ部材57に一体に固定される。シリンダ23の底部21の外側には軸カバー83が嵌合されており、この軸カバー83は軸部71に嵌合するとともにレバー81のシリンダ23側の面に当接する。
上記のようにして、レバー81がシリンダ23の外側で移動ランプ部材57に一体に結合されることになり、運転室内に設けられたパーキングブレーキレバーまたはパーキングブレーキペダルからなる操作部材が操作され、レバー81が回転入力を受けると、ボール&ランプ機構52は、このレバー81に結合された移動ランプ部材57がレバー81と一体に回転することになる。そして、この移動ランプ部材57の回転に応じて、そのボール保持凹部73に保持されたボール56が固定ランプ部材55のランプ溝63を円周方向に移動して移動ランプ部材57を軸線方向に直動作動させることになる。つまり、ボール&ランプ機構52は、レバー81の回転運動を移動ランプ部材57の直動運動に変換する。図1に示すように、シリンダ23の底部21には、レバー81を作動させる図示略のケーブルを支持するケーブルガイド84が取り付けられている。
図2に示すように、推進機構51は、シリンダ23内において、ボール&ランプ機構52の移動ランプ部材57の円板部72の軸部71とは反対側に配置される円環状の滑動板91と、この滑動板91の円板部72とは反対側に配置され、移動ランプ部材57の直動押圧力を受承してシリンダ23の軸線方向に移動するプッシュロッド92とを有している。つまり、プッシュロッド92は、シリンダ23内に配置されて、ボール&ランプ機構52の直線運動で同方向に移動する。
プッシュロッド92は、移動ランプ部材57の円板部72の軸部71とは反対の端面と略同径をなし、移動ランプ部材57の直動押圧力を滑動板91を介して受承する円板状のフランジ部95と、フランジ部95の中央から移動ランプ部材57とは反対側に軸状に突出する、オネジ96が形成されたネジ軸部97とを有している。プッシュロッド92には、フランジ部95の中央に、ネジ軸部97とは反対に突出する位置決め凸部98が形成されている。この位置決め凸部98は、プッシュロッド92が移動ランプ部材57との間に滑動板91を挟持する際に、滑動板91の内周部に嵌合されることになり、これにより滑動板91を中央に位置決めして保持する。
推進機構51は、プッシュロッド92の一部を覆うように設けられたカバー部材101と、プッシュロッド92のフランジ部95とカバー部材101との間に介装されてプッシュロッド92をボール&ランプ機構52の方向に向けて押圧するプッシュロッド付勢スプリング102とを有している。言い換えれば、カバー部材101は、プッシュロッド付勢スプリング102をプッシュロッド92との間で保持する。これらカバー部材101およびプッシュロッド付勢スプリング102もシリンダ23内に配置されている。
カバー部材101は、環状蓋部105と、この環状蓋部105の外周端縁から軸線方向一側に延出する胴部106とを有するカップ状をなしている。胴部106の軸方向の中間位置には、径方向外方に突出して係止部材53に係止される係止片部107が形成されており、胴部106の環状蓋部105とは反対側には、固定ランプ部材55の突起部64を嵌合させる規制溝108が形成されている。
カバー部材101は、上記したように、係止片部107において、シリンダ23の係合溝36に保持された係止部材53の底部21側に係止されており、その結果、開口部22の方向への移動が規制される。また、カバー部材101は、規制溝108に固定ランプ部材55の突起部64を嵌合させることで、シリンダ23に対する回転が規制される。
上記したプッシュロッド92は、カバー部材101に対し、図示略の回転規制機構で回転が規制されて軸方向移動可能となっており、よって、移動ランプ部材57の直動押圧力を受承すると、そのネジ軸部97が、シリンダ23に対する回転が規制された状態で、移動ランプ部材57の直動押圧力を伝達して直動出力することになる。
推進機構51は、シリンダ23内に配置されてプッシュロッド92のネジ軸部97のオネジ96に、内径側に形成されたメネジ111で螺合される略円筒状のクラッチ部材112を有している。クラッチ部材112は、先端側にピストン45に嵌合する嵌合部114が形成されており、この嵌合部114と軸方向に隣り合って径方向に延出する押圧フランジ部115が形成されている。押圧フランジ部115の嵌合部114側の外周部はテーパ状に形成されており、クラッチ部材112は、この部分でピストン45を軸方向に押圧する。クラッチ部材112の嵌合部114にはリング状のクラッチ部材シール116が保持されている。このクラッチ部材シール116は、クラッチ部材112の嵌合部114とピストン45との間の隙間をシールする。クラッチ部材112は、メネジ111が形成された内周部の軸方向の嵌合部114側の端部が蓋体117で閉塞されている。
ここで、ボール&ランプ機構52の移動ランプ部材57を回転運動させることにより、移動ランプ部材57をプッシュロッド92側に直動移動させると、移動ランプ部材57で押圧されてプッシュロッド92が軸線方向に直動移動し、このプッシュロッド92で押圧されてクラッチ部材112が軸線方向に直動移動して、クラッチ部材112がピストン45をシリンダ23に対し摩擦パッド13側に強制的に摺動させる。つまり、クラッチ部材112は、移動ランプ部材57の直動押圧力をピストン45に伝達する。
なお、プッシュロッド92のネジ軸部97のオネジ96とクラッチ部材112のメネジ111とは、互いに回転せずに所定量軸方向に移動可能なクリアランスを有している。
推進機構51は、シリンダ23内においてクラッチ部材112とプッシュロッド92との位置調整を行うアジャスト機構121を有している。このアジャスト機構121は、ピストン45の内周部に係止されるC字状の止め輪122によってピストン45とクラッチ部材112の押圧フランジ部115との間に支持されており、ピストン45がシリンダ23内に導入されたブレーキ液圧によって軸方向に移動する際には、実質的には停止状態にあるプッシュロッド92に対し、クラッチ部材112を回転させながらピストン45に追従させて軸方向に移動させる。また、アジャスト機構121は、プッシュロッド92が軸線方向に直動する際には、クラッチ部材112をプッシュロッド92に対し回転させることがなく、その結果、ネジ軸部97のオネジ96とメネジ111とによってクラッチ部材112をプッシュロッド92と一体に直動させる。
このような構成のディスクブレーキ10では、図示せぬパーキングブレーキレバーあるいはパーキングブレーキペダルが操作されることによりレバー81が回転しボール&ランプ機構52の移動ランプ部材57が回転すると、移動ランプ部材57がボール56を固定ランプ部材55のランプ溝63内で移動させることになり、ボール56で押されて直動移動する。すると、移動ランプ部材57により押圧されて、プッシュロッド92が、シリンダ23に対し非回転でディスク12の方向に移動する。すると、このプッシュロッド92と一体にクラッチ部材112が移動して、ピストン45をディスク12の方向に移動させて、機械的に一対の摩擦パッド13をディスク12に押し付ける。
他方、通常のブレーキペダルによるブレーキ操作でブレーキ液圧がシリンダ23とピストン45との間に導入されると、ピストン45にはピストンシール46による受圧面積に対し液圧が作用してディスク12の方向への推進力が発生することになるが、クラッチ部材112にもクラッチ部材シール116による受圧面積に対し液圧が作用してディスク12の方向への推進力が発生し、初期においてはメネジ111およびプッシュロッド92のネジ軸部97のオネジ96における螺合のクリアランス分回転せずに軸線方向に移動してピストン45を押すことになる。
そして、さらにブレーキ液圧がシリンダ23内に導入されて、所定液圧以上になると、クラッチ部材112へ作用する液圧でクラッチ部材112がピストン45に押し付けられることになり、ピストン45に液圧が作用してディスク12の方向への推進力が発生することになり、クラッチ部材112にも液圧が作用してディスク12の方向への推進力が発生することになる。
係止部材53は、図3に示すように、円環の一部が切り欠かれて開口部131が形成されたC字状をなしており、同一平面内で円弧状に湾曲している。係止部材53は、開口部131を形成する両端部が、内周側に保持凹部132,132を有する一対の保持部133,133となっている。一対の保持凹部132,132は、係止部材53の径方向の中間位置から内周側に抜ける形状をなしており、係止部材53が図3に示すように自然状態にあるとき、係止部材53の中心と保持部133,133間の中心とを結ぶ線に対して係止部材53の中心側ほど離れるように傾斜している。また、係止部材53には、その中心よりも若干開口部131側の外周面に径方向内方に凹む一対の係合凹部134,134が形成されている。
次に、上記したディスクブレーキ10を製造する製造装置150およびこれを用いて行われる本実施形態の製造方法について説明する。
製造装置150は、図4に示すように、係止部材53が装填される筒状の装填部151と、装填部151から一枚ずつ係止部材53を切り出して搬送する取出機構152とを有している。装填部151は、多数の係止部材53を、中心位置を合わせ円周方向(回転方向)に位置決めした状態で上下方向に重ねて収容する。取出機構152は、係止部材53の一枚の厚さ分の深さの取出凹部155を有するパレット156を有しており、パレット156を、装填部151の下部位置にて水平移動させることにより、装填部151に装填された多数の係止部材53の中から下端の一枚の係止部材53のみを取出凹部155に受け入れて取り出す。取出凹部155は、係止部材53をその円周方向も含んで位置決めした状態で収容する。
製造装置150は、パレット156で搬送されてきた係止部材53を把持して搬送する把持機構160を有している。把持機構160は、図5(a)に示すように、互いに近接および離間する一対の把持部材161,161を有しており、一対の把持部材161,161には、それぞれ、凹部押圧ピン162と押さえピン163とが、突設状態で固定されている。
把持機構160は、一対の把持部材161,161を離間させた状態で、一対の凹部押圧ピン162,162と一対の押さえピン163,163とを、図4に示すように係止部材53を収容した状態のパレット156の取出凹部155に入り込ませる。このとき、凹部押圧ピン162,162および押さえピン163,163は、取出凹部155に位置決め状態で収容されている係止部材53の外周側に配置される。
この状態で、図5(b)に示すように、把持機構160が一対の把持部材161,161を近接させると、一対の凹部押圧ピン162,162が、係止部材53の一対の係合凹部134,134に入り込みながら近接してこれら一対の係合凹部134,134を外周側から内周方向に押圧することになる。また、これと並行して、一対の押さえピン163,163が、係止部材53の一対の係合凹部134,134に対し一対の保持部133,133とは反対側の外周部分に当接しながら近接してこれらを外周側から内周方向に押圧することになる。これにより、係止部材53は、縮径状態となり、一対の係合凹部134,134の保持部133,133側の端部が、一対の凹部押圧ピン162,162で押さえられ、一対の係合凹部134,134に対し一対の保持部133,133とは反対側の外周部が一対の押さえピン163,163で押さえられることになる。よって、把持機構160に把持された状態の係止部材53は、所定の縮径状態となるとともに、図5(b)に示すように、把持機構160に対し円周方向を含んで位置決めされた状態となる。その結果、係止部材53は、一対の保持凹部132,132を含む保持部133,133が、自然状態にあるときよりも所定距離近づいて把持機構160に対し位置決めされた状態になる。
このように、取出機構152と把持機構160とで行われる工程が、係止部材53を、その外周側から押圧して縮径させる縮径工程となっている。
製造装置150は、図4に示すように把持機構160で搬送されてきた係止部材53を縮径状態のまま受け取って保持する保持機構166を有している。保持機構166は、図6(a)に示すように、支持台167と、支持台167内を上下に貫通する一対(図6では断面とした関係上一方のみ図示)のピン状の保持部材168,168とを有している。保持機構166は、一対の保持部材168,168を同時に昇降させることにより、支持台167の上面から突出させたり退避させたりする。保持機構166は、把持機構160で搬送されてきた係止部材53を、一対の保持部材168,168を支持台167の上面から突出させた状態で受け取る。つまり、把持機構160は、位置決め状態で把持している係止部材53を、支持台167の上面上に配置することになり、その際に、一対の保持部133,133の保持凹部132,132に、図5(b)に二点鎖線で示すように一対の保持部材168,168を入り込ませる。この状態で、把持機構160が一対の把持部材161,161を離間させて係止部材53の把持を解除すると、係止部材53はそのバネ性で拡径しようとするが、一対の保持部材168,168が一対の保持凹部132,132の奥端部に当接してその拡径を規制する。一対の保持部材168,168が一対の保持凹部132,132の奥端部に当接することで、係止部材53が図6に示す支持台167に対し位置決めされた状態となる。このとき、係止部材53は、把持機構160で把持されていた際に生じていた歪みが解消され、一定の円形となる。
このように、把持機構160と保持機構166とで行われる工程が、縮径工程にて縮径された係止部材53の両端部の保持部133,133に一対の保持部材168,168を係合させる保持工程となっている。
図6(a)に示すように、支持台167には、上面から下方に凹む配置凹部171と、配置凹部171の底面の中央から下方に凹む挿入凹部172とが形成されている。上記した保持工程の後、作業者が、配置凹部171にカバー部材101を環状蓋部105を下にして挿入する。すると、カバー部材101が係止片部107において係止部材53上に載置される。次に、作業者は、このカバー部材101内にプッシュロッド付勢スプリング102を挿入する。すると、プッシュロッド付勢スプリング102はカバー部材101の環状蓋部105上に載置される。次に、作業者は、プッシュロッド92を、そのネジ軸部97をプッシュロッド付勢スプリング102の内側およびカバー部材101の環状蓋部105の内側に通して支持台167の挿入凹部172に挿入し、フランジ部95においてプッシュロッド付勢スプリング102上に載置させる。
次に、作業者は、滑動板91をその内側に位置決め凸部98を嵌合させるようにしてプッシュロッド92上に載置させ、その上に、移動ランプ部材57を円板部72において載置させ、移動ランプ部材57のボール保持凹部73にボール56を載置させ、固定ランプ部材55を貫通穴61に移動ランプ部材57の軸部71を通しながら、ボール56の上にランプ溝63において載置させる。このとき、固定ランプ部材55の突起部64を、カバー部材101の規制溝108に入り込ませる。これにより、推進機構51がサブアッシーされることになる。なお、本実施形態においては、製造装置150によるディスクブレーキ10を製造場所において、推進機構51をサブアッシーするようにしているが、これに限らず、製造装置150とは別の場所で、推進機構51を組み立てたのち、サブアッシーされた推進機構51を配置凹部171に挿入するようにしてもよい。次に、作業者は、Oリング79を移動ランプ部材57の軸部71を通しながら固定ランプ部材55の上に載置させ、カラー78を移動ランプ部材57の軸部71を通しながらOリング79の上に載置させる。
次に、予めピン穴32に回止ピン33が圧入された状態のキャリパ部材26のシリンダ23を、支持台167および支持台167に載置された上記部品に被せる。その際に、移動ランプ部材57の軸部71、カラー78およびOリング79を、シリンダ23の中央貫通穴31に通すことになり、回止ピン33を固定ランプ部材55の回止穴62に通す。最終的にキャリパ部材26をシリンダ23の底部21において、固定ランプ部材55に載置させる。このように、キャリパ部材26を被せると、一対の保持部材168,168で縮径状態に保持されて支持台167の上面に載置されている係止部材53が、シリンダ23内に挿入される。その後、キャリパ部材26と移動ランプ部材57の軸部71との間に軸カバー83を嵌合させる。
上記した保持工程の後、シリンダ23を、支持台167および支持台167に載置された上記部品に被せる工程が、係止部材53を一対の保持部材168,168により縮径状態を保持しつつシリンダ23内に挿入する挿入工程となる。なお、支持台167上に上記部品を搭載しこれらにキャリパ部材26のシリンダ23を被せる工程は、作業者の手作業により行われることになるが、製造装置150にシリンダ23を搬送するロボットハンド等を追加して、これらの一部または全部を製造装置150により行うようにしても良い。
製造装置150は、上記挿入工程の後にキャリパ部材26を上方から押圧する押圧機構175を有している。押圧機構175は、キャリパ部材26を上方から押圧することで、プッシュロッド付勢スプリング102を押し縮めながら、キャリパ部材26を所定の高さ位置まで下げて、図6(b)に示すように、係合溝36の高さを、支持台167上の係止部材53の高さに合わせる。このとき、係止部材53は、支持台167と、プッシュロッド付勢スプリング102で付勢されるカバー部材101の係止片部107とで挟持されることになり、高さが安定する。このように、押圧機構175が係合溝36の高さを係止部材53の高さに合わせると、図6(c)に示すように、保持機構166が一対の保持部材168,168を支持台167の上面から退避させる。すると、一対の保持部材168,168が、支持台167の上面で停止している係止部材53の保持凹部132,132から抜け出すことになり、保持部133,133の保持つまり係止部材53の縮径状態の保持を解除する。すると、係止部材53は開放されそのバネ性で拡径して係合溝36に係合する。
このように、押圧機構175によりキャリパ部材26を押圧した後、保持機構166の一対の保持部材168,168を退避させる工程が、係止部材53が係合溝36の位置に達した状態で、保持部材168,168による係止部材53の縮径状態の保持を解除して係止部材53を係合溝36に係合させる係合工程となっている。
上記した特許文献1に記載の技術では、固着リングをシリンダ内に組み付ける際に、固着リングの両端部で内周面に向かって開口する凹部に掴み具を係合させて、この掴み具で固着リングを縮径状態とし、この固着リングの外向き凹部にスリーブの端面に設けられた突起を係合させることで縮径状態を維持しつつ、スリーブとともに固着リングをシリンダ内に挿入するようになっている。この方法では、両端部の内周側の凹部を用いて固着リングを縮径させる際に、固着リングの両端部とは反対側の部分が固着リングの肉厚方向に変形してしまうことがあり、このような状態が生じると、この変形を押さえながら縮径状態を維持しなければならず、組み付け作業が繁雑となり、製造効率が低下してしまう。
これに対し、本実施形態のディスクブレーキの製造方法によれば、縮径工程において、係止部材53を、その外周側から押圧して縮径させることになり、その後、保持工程において、縮径された係止部材53の両端部の保持部133,133に保持部材168,168を係合させるため、係止部材53の両端部の保持部133,133とは反対側の部分が係止部材53の肉厚方向に変形してしまうことを抑制できる。その後、挿入工程において、係止部材53を保持部材168,168により縮径状態を保持しつつシリンダ23内に挿入し、係合工程において係止部材53が係合溝36の位置に達した状態で、保持部材168,168による係止部材53の縮径状態の保持を解除して係止部材53を係合溝36に係合させることになる。したがって、組み付け作業が容易となり、製造効率を向上させることが可能となる。
以上に述べた本実施形態は、摩擦パッドを押圧するピストンが挿入されるシリンダと、該シリンダ内に配置されて前記ピストンを推進する推進機構と、前記シリンダ内に形成された係合溝に係合されて、前記推進機構を前記シリンダ内に係止するC字状の係止部材と、を有するディスクブレーキの製造方法において、前記係止部材を、その外周側から押圧して縮径させる縮径工程と、縮径された前記係止部材の両端部の保持部に保持部材を係合させる保持工程と、前記係止部材を前記保持部材により縮径状態を保持しつつ前記シリンダ内に挿入する挿入工程と、前記係止部材が前記係合溝の位置に達した状態で、前記保持部材による前記係止部材の縮径状態の保持を解除して前記係止部材を前記係合溝に係合させる係合工程と、を有する。これにより、縮径工程において、係止部材を、その外周側から押圧して縮径させることになり、その後、保持工程において、縮径された係止部材の両端部の保持部に保持部材を係合させるため、係止部材の両端部とは反対側の部分が係止部材の肉厚方向に変形してしまうことを抑制できる。その後、挿入工程において、係止部材を保持部材により縮径状態を保持しつつシリンダ内に挿入し、係合工程において、係止部材が係合溝の位置に達した状態で、保持部材による係止部材の縮径状態の保持を解除して係止部材を係合溝に係合させることになる。したがって、組み付け作業が容易となり、製造効率を向上させることが可能となる。
10 ディスクブレーキ
13 摩擦パッド
23 シリンダ
36 係合溝
45 ピストン
51 推進機構
53 係止部材
133 保持部
168 保持部材

Claims (1)

  1. 摩擦パッドを押圧するピストンが挿入されるシリンダと、
    該シリンダ内に配置されて前記ピストンを推進する推進機構と、
    前記シリンダ内に形成された係合溝に係合されて、前記推進機構を前記シリンダ内に係止するC字状の係止部材と、を有するディスクブレーキの製造方法において、
    前記係止部材を、その外周側から押圧して縮径させる縮径工程と、
    縮径された前記係止部材の両端部の保持部に保持部材を係合させる保持工程と、
    前記係止部材を前記保持部材により縮径状態を保持しつつ前記シリンダ内に挿入する挿入工程と、
    前記係止部材が前記係合溝の位置に達した状態で、前記保持部材による前記係止部材の縮径状態の保持を解除して前記係止部材を前記係合溝に係合させる係合工程と、
    を有することを特徴とするディスクブレーキの製造方法。
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