JP2014234841A - 回転機器 - Google Patents

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隆介 杉木
Ryusuke Sugiki
隆介 杉木
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B19/00Driving, starting, stopping record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor; Control thereof; Control of operating function ; Driving both disc and head
    • G11B19/20Driving; Starting; Stopping; Control thereof
    • G11B19/2009Turntables, hubs and motors for disk drives; Mounting of motors in the drive
    • G11B19/2036Motors characterized by fluid-dynamic bearings

Abstract

【課題】飛散する潤滑剤を捕捉し、回転体と固定体との間に回収することが可能な回転機器を提供すること。【解決手段】固定体と、前記固定体に回転自在に支持される回転体と、前記固定体と前記回転体との間隙に充填される潤滑剤と、前記間隙において前記潤滑剤の第1気液界面が形成されるシール部と、前記シール部に対向して設けられ、連通孔により前記間隙に繋がる溝状の空隙と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、回転機器に関する。
回転機器の一種である、例えばハードディスクドライブなどのディスク駆動装置では、回転体と固定体との間に潤滑剤が充填されてディスクを回転自在に保持する流体動圧軸受が用いられている。
この様な流体動圧軸受を搭載するディスク駆動装置では、潤滑剤が回転体と固定体との間から飛散して記録ディスク表面に付着すると、ディスクの読み込み又は書き込みにおいて動作不良が生じる場合がある。したがって、流体動圧軸受を有する装置では、長期に渡って動作不良などを招くこと無く使用するために、潤滑剤の飛散を防止することが必要となる。
そこで、回転体と固定体との間に介在する潤滑剤の気液界面付近に、潤滑剤の飛散を防止するためにテーパ形状に設けられたシール部や、回転体と固定体との間隙を覆うキャップ部材を有するディスク駆動装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−205375号公報
しかしながら、シール部やキャップ部材などが設けられていたとしても、回転機器が衝撃を受けると、潤滑剤が飛散して装置内を汚染し、様々な動作不良を招く可能性がある。特に、精密化が進むディスク駆動装置の様な装置では、飛散した潤滑剤に起因する不具合の発生を防止することが望まれている。
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、飛散する潤滑剤を捕捉し、回転体と固定体との間に回収することが可能な回転機器を提供することを目的とする。
本発明の一態様の回転機器によれば、固定体と、前記固定体に回転自在に支持される回転体と、前記固定体と前記回転体との間隙に充填される潤滑剤と、前記間隙において前記潤滑剤の第1気液界面が形成されるシール部と、前記シール部に対向して設けられ、連通孔により前記間隙に繋がる溝状の空隙と、を有する。
本発明の実施形態によれば、飛散する潤滑剤を捕捉し、回転体と固定体との間に回収することが可能な回転機器を提供できる。
第1の実施形態に係るディスク駆動装置の概略構成を例示する図である。 第1の実施形態に係るディスク駆動装置の軸受機構を例示する断面概略図である。 第2の実施形態に係るディスク駆動装置の軸受機構を例示する断面概略図である。 第3の実施形態に係るディスク駆動装置の軸受機構を例示する断面概略図である。 第4の実施形態に係るディスク駆動装置の軸受機構を例示する断面概略図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
<ディスク駆動装置の構成>
図1(a)〜(c)に、実施形態に係る回転機器としてのディスク駆動装置100を例示し、ディスク駆動装置100の全体構成について説明する。図1(a)は、ディスク駆動装置100の上面図である。図1(b)は、ディスク駆動装置100の側面図である。図1(c)は、トップカバー2を外したディスク駆動装置100の上面図である。
ディスク駆動装置100は、トップカバー2、ベース4を有し、トップカバー2及びベース4の内部に磁気記録ディスク8、データリード/ライト部10を有する。
なお、以下の説明では、ベース4にトップカバー2が取り付けられた状態において、トップカバー2側を上、ベース4側を下として説明する。
(ベース)
ベース4は、図1(c)に示す様に、ディスク駆動装置100の底部を形成する底板部4aと、磁気記録ディスク8の載置領域を囲む様に底板部4aの外周に沿って形成される外周壁部4bとを有する。外周壁部4bの上面4cには、トップカバー2が取り付けられる6つのねじ孔22が設けられている。
実施形態におけるベース4は、例えばアルミニウム合金を用いたダイカストにより形成されるが、形成方法はこれに限られない。例えば、アルミニウム板や鉄板などの金属板をプレス加工してベース4を形成してもよい。この場合は、ベース4の上側に凸部が形成される様にエンボス加工を施してもよい。所定の部位にエンボス加工を施すことによりベース4の変形を抑制することができる。
ベース4の表面の剥離を防止するために、ベース4には表面コーティングが施されている。表面コーティングは、例えばエポキシ樹脂などの樹脂材料を用いることができる。あるいは、例えばニッケルやクロムなどの金属材料をめっきすることによる表面コーティングであってもよい。本実施形態では、ベース4の表面に無電解ニッケルめっきが施されている。無電解ニッケルめっきによる表面コーティングは、樹脂材料によるコーティングと比較して、表面の硬度を高くし、摩擦係数を低くすることができる。また、例えば製造時において、磁気記録ディスク8がベース4の表面に接触した場合に、ベース4の表面や磁気記録ディスク8が損傷する可能性を低減できる。本実施形態では、ベース4の表面の静止摩擦係数は、0.1から0.6の範囲でコーティングが施されている。静止摩擦係数が低いため、製造時などにおけるベース4や磁気記録ディスク8の損傷可能性がより低減されている。
また、ベース4は、アルミニウム板や鉄板などの金属板からプレス加工によって形成される板金部と、アルミニウムダイカストにより形成されるダイカスト部を組み合わせて構成してもよい。例えば、底板部4aは板金部を含んで構成し、外周壁部4bはダイカスト部を含んで構成してもよい。この様に構成することで、ねじ孔22の剛性の低下を抑制できる。この場合には、例えば形成済みの板金部をアルミニウムダイカスト用の金型に組み込んだ状態でアルミニウムダイカストによりダイカスト部を形成する方法がある。この様な製造方法によれば、板金部とダイカスト部とを結合する作業を省略でき、板金部とダイカスト部の寸法精度が向上する。また、板金部とダイカスト部とを結合するための別部品を小さく又は無くすことが可能になり、この結果として、ベース4を薄くすることが可能になる。
(トップカバー)
トップカバー2は、図1(a)及び(b)に示す様に、ベース4の上面4cに設けられているねじ孔22に螺合する6つのねじ20により、ベース4の外周壁部4bの上面4cに固定される。
トップカバー2とベース4との間には、ディスク収納空間24が形成されている。ディスク収納空間24には、磁気記録ディスク8が収納されている。ディスク収納空間24は、磁気記録ディスク8表面に異物が付着するのを防止して動作の信頼性を高めるために、塵埃が除去された清浄な空気で満たされている。したがって、トップカバー2とベース4とは、ディスク収納空間24に大気中から塵埃などが入り込まない様に、ディスク収納空間24を密閉する様に設けられている。
(磁気記録ディスク)
磁気記録ディスク8は、シャフト26を環囲する図1には不図示のハブに載置されて回転する。磁気記録ディスク8は、直径が65mmのガラス製の2.5インチ型磁気記録ディスクであり、中央の孔の直径は20mm、厚さは0.65mmである。ディスク駆動装置100には、4枚の磁気記録ディスク8が搭載されている。
磁気記録ディスク8は、クランパ154により、不図示のスペーサと共にハブに押付けられて固定され、ハブと共にシャフト26を中心にして回転する。
(データリード/ライト部)
データリード/ライト部10は、図1(c)に示す様に、不図示の記録再生ヘッド、スイングアーム14、ボイスコイルモータ16、ピボットアセンブリ18を有する。
記録再生ヘッドは、スイングアーム14の先端部に取り付けられ、磁気記録ディスク8へのデータ記録、磁気記録ディスク8からのデータ読み取りを行う。
ピボットアセンブリ18は、スイングアーム14をベース4に対してヘッド回転軸Sの周りで揺動自在に支持する。
ボイスコイルモータ16は、スイングアーム14をヘッド回転軸Sの周りで揺動させ、記録再生ヘッドを磁気記録ディスク8の上面において所望の位置に移動させる。ボイスコイルモータ16及びピボットアセンブリ18は、ヘッドの位置を制御する公知の技術を用いて構成される。
<軸受機構の構成>
図2は、図1のディスク駆動装置100のA−A断面図であり、ディスク駆動装置100の軸受機構の構成を例示する断面概略図である。なお、以下の説明では、回転軸Rに平行な方向を軸方向、回転軸Rに直交する方向を半径方向、半径方向において回転軸Rから遠い方を外周側、回転軸Rに近い方を内周側として説明する。
ディスク駆動装置100は、磁気記録ディスク8が載置されて回転する回転体と、回転体を回転自在に支持する固定体とを有する。
回転体は、シャフト26、ハブ28、円筒状マグネット32、クランパ154を有する。固定体は、ベース4、積層コア40、コイル42、ハウジング102、スリーブ106を有する。シャフト26及びシャフト26の上端に固定されているハブ28は、スリーブ106及びハウジング102に支持されて回転する。シャフト26とスリーブ106との間には、潤滑剤92が充填されている。
(スリーブ)
スリーブ106は、ハウジング102の内周面に圧入又は接着、もしくは圧入接着され、ベース4の中心孔4dと同軸になる様に固定されている。スリーブ106は、シャフト26を環囲する環状の円筒部106a、円筒部106aの上端において外周側に延在するフランジ部106bを有する。スリーブ106は、円筒部106aとフランジ部106bとが一体に形成されているが、別部材として形成される円筒部106aとフランジ部106bとで形成されても良い。スリーブ106は、ステンレス鋼から切削加工によって形成される。スリーブ106は、他の金属や非金属材料から形成されても良い。
(ハブ)
ハブ28は、中心部分に設けられている中心孔28a、中心孔28aに挿入されるシャフト26を環囲する円環部28b、円環部28bの外周側に設けられている円筒部28c、円筒部28cの外周側下端に磁気記録ディスク8が載置されるディスク載置部28dを有する。
ハブ28の円環部28bの下面には、スラスト部材27が固定して設けられている。また、ハブ28の円筒部28cの内周面には、円筒状マグネット32が設けられている。円筒状マグネット32は、ベース4に設けられている積層コア40に対向する位置に固定されている。
ディスク載置部28dには、円環状のスペーサ152を間に挟んで、上下に重ねられた4枚の磁気記録ディスク8が載置されている。磁気記録ディスク8は、クランパ154とディスク載置部28dとの間に挟まれることで、スペーサ152と共にハブ28の円筒部28cの外周側に固定される。
ハブ28は、中心孔28aに固定されるシャフト26と一体に回転し、ディスク載置部28dに載置される磁気記録ディスク8と共に回転する。
ハブ28は、例えばアルミニウム合金から鍛造またはダイカストにより形成される。ハブ28は、所定の寸法精度に仕上げられるように所定の部分が切削加工されている。ハブ28は、マグネット32を環囲するように円筒状のヨークが取り付けられている。ヨークは軟磁性を有する鋼板からプレス加工により形成され、マグネット32のバックヨークとして機能する。アルミニウム合金を用いることで、軽量化できる。
ハブ28は、アルミニウム合金に代えて、例えば軟磁性を有するSUS430Fなどのステンレス鋼を用いたプレス加工、切削加工などにより形成されても良い。軟磁性を有する材料から形成することによって、ヨークを別に設けない構成が可能になる。
ハブ28は、アルミニウム合金に代えて、液晶ポリマ(Liquid crystal polymer)などの樹脂材料から形成してもよい。樹脂材料を用いることで、軽量化できる。
ハブ28は、例えば無電解ニッケルメッキなどのメッキや樹脂コーティングなどの表面処理が施されてもよい。加工面に付着する微小な残渣の剥離が抑制される。
(シャフト)
シャフト26は、圧入又は接着、もしくは圧入接着されることで、上端部がハブ28の中心孔28aに固定される。また、シャフト26の下端側は、スリーブ106に挿入され、スリーブ106の円筒部106aに環囲される。シャフト26は、例えばSUS420J2などのステンレス鋼を切削加工することにより形成される。シャフト26は、ハブ28と一体に形成されても良い。
(スラスト部材)
スラスト部材27は、スリーブ106を環囲する環囲部の一例であり、スリーブ106を環囲する円環部27a、ハウジング102を環囲する下垂部27bを有する。スラスト部材27は、円環部27aがハブ28の円環部28bの下面側に固定され、ハブ28と共に回転する。スラスト部材27は、ステンレス鋼から切削加工によって形成される。スラスト部材27は、他の金属や樹脂材料から形成されても良い。
スラスト部材27の円環部27aは、軸方向において、スリーブ106のフランジ部106bの下面とハウジング102の円筒部112の上面との間に設けられる。スラスト部材27は、ハブ28の円環部28bに接着、圧入あるいは圧入接着されることで固定される。
この様な構成により、スラスト部材27は、ディスク駆動装置100が軸方向に衝撃を受けた場合であっても、円環部27aがスリーブ106のフランジ部106bに引っ掛かることで、シャフト26及びハブ28がスリーブ106から脱落するのを防止する。
(クランパ)
クランパ154は、例えばクランプねじ孔28eに挿入されるクランプねじによってハブ28の上面に固定される。クランプねじ孔28eは、ハブ28の円環部28bを貫通し、例えばテープなどの閉塞手段34により下端が塞がれている。クランプねじ孔28eは、ハブ28を貫通する形状を有することで加工容易性が確保されている。また、閉塞手段34は、クランプねじ孔28eを塞ぐことで、潤滑剤92がクランプねじ孔28eを通じて上方へ拡散するのを防止する。
(円筒状マグネット)
円筒状マグネット32は、ハブ28の円筒部28cの内周面に接着固定される。円筒状マグネット32は、例えば希土類磁石材料やフェライト磁石材料で形成される。本実施形態における円筒状マグネット32は、ネオジウム系希土類磁石材料で形成されている。
円筒状マグネット32は、回転軸Rに直交する断面において回転軸Rを中心とする円の周方向に、例えば16極の駆動用磁極が配設されている。円筒状マグネット32の表面には、例えば電着塗装やスプレー塗装などにより表面層が形成され、発錆が抑制されている。円筒状マグネット32は、積層コア40の12本の突極と半径方向に対向する様に設けられている。
(積層コア)
積層コア40は、円環部、円環部から外周側に伸びる12本の突極を有し、ベース4の上面側に固定されている。積層コア40は、例えば積層された複数枚の薄型電磁鋼板がカシメにより一体化されることで形成される。積層コア40の表面には、例えば電着塗装や粉体塗装などによる絶縁塗装が施されている。積層コア40の各突極には、コイル42が巻き回されている。コイル42に3相の略正弦波状の駆動電流が流れることで、突極に沿って駆動磁束が発生する。
ベース4には、スラスト部材27を環囲してベース4の下面から上方に円筒状に突出する突出部4eが形成されている。積層コア40は、円環部の中心孔が突出部4eの外周面に嵌合されることで、ベース4に固定される。積層コア40の円環部は、突出部4eに圧入又は接着、もしくは圧入接着により固定される。積層コア40の振動を抑制するために、積層コア40の円環部の軸方向領域の90%以上が突出部4eに圧接されている。
なお、例えば積層コア40に代えてソリッドコアを用いてもよい。また、実施形態におけるディスク駆動装置100は、円筒状マグネット32が積層コア40の外周側に位置するアウターロータ型であるが、円筒状マグネット32が積層コア40の内周側に位置するインナーロータ型であってもよい。
(ハウジング)
ハウジング102は、シャフト26を支持する円環状の支持部110、支持部110の外周側から上方に突出する円筒部112を有する。円筒部112は、スリーブ106のベース4側下端部を環囲する。ハウジング102の円筒部112には、スリーブ106が圧入又は接着、もしくは圧入接着される。また、ハウジング102は、円筒部112がベース4の中心孔4dに圧入又は接着、もしくは圧入接着されることで、ベース4に固定される。
ハウジング102は、別部品として形成される支持部110と円筒部112とで構成されてもよい。別部品として構成されることによって、それぞれの部材の加工が容易になる。本実施形態では、支持部110と円筒部112とは一体形成されている。一体形成されることによって、製造誤差が低減されると共に接合工程が簡略化されている。
ハウジング102は、例えば銅系の合金、粉末冶金による焼結合金、ステンレス鋼のほか、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミドなどのプラスチック材料によって形成されてもよい。ハウジング102にプラスチック材料を用いる場合には、ディスク駆動装置100の静電気除去機能を確保するため、固有抵抗が10の6乗(Ω・m)以下となる様に、カーボン繊維を含むプラスチック材料により形成されることが好ましい。本実施形態では、ハウジング102はステンレス鋼から切削加工によって形成される。
(動圧発生部)
シャフト26の外周面と、スリーブ106の内周面との間には、潤滑剤92が充填されている。シャフト26の外周面と、スリーブ106の内周面との間には、シャフト26の上端側に第1ラジアル動圧発生部160、シャフト26の下端側に第2ラジアル動圧発生部162が形成されている。第1ラジアル動圧発生部160と第2ラジアル動圧発生部162とは、軸方向において離間する様に形成されている。
スリーブ106は、第1ラジアル動圧発生部160に対向する部分に、例えばヘリングボーン形状又はスパイラル形状の第1ラジアル動圧発生溝50を有する。また、スリーブ106は、第2ラジアル動圧発生部162に対向する部分に、例えばヘリングボーン形状又はスパイラル形状の第2ラジアル動圧発生溝52を有する。第1ラジアル動圧発生溝50及び第2ラジアル動圧発生溝52の何れか一方もしくは両方は、シャフト26の外周面に形成されてもよい。
シャフト26及びスリーブ106の下面と、ハウジング102の支持部110の上面との間には、潤滑剤92が充填されている。また、スリーブ106のフランジ部106bとハブ28の円環部28bとの間、スリーブ106のフランジ部106bとスラスト部材27の円環部27aの上面との間には、潤滑剤92が充填されている。
スリーブ106のフランジ部106bの上面とハブ28の円環部28bの下面との間には、第1スラスト動圧発生部164が形成されている。ハブ28は、円環部28bの下面であって、第1スラスト動圧発生部164に対向する部分に、例えばヘリングボーン形状又はスパイラル形状の第1スラスト動圧発生溝54を有する。第1スラスト動圧発生溝54は、スリーブ106のフランジ部106bの上面に形成されてもよい。
また、スリーブ106のフランジ部106bの下面とスラスト部材27の円環部27aの上面との間には、第2スラスト動圧発生部166が形成されている。スラスト部材27は、円環部27aの上面であって、第2スラスト動圧発生部166に対向する部分に、例えばヘリングボーン形状又はスパイラル形状の第2スラスト動圧発生溝56を有する。第2スラスト動圧発生溝56は、スリーブ106のフランジ部106bの下面に形成されてもよい。
シャフト26及びハブ28がスリーブ106に対して回転すると、第1ラジアル動圧発生部160、第2ラジアル動圧発生部162、第1スラスト動圧発生部164及び第2スラスト動圧発生部166において、それぞれ潤滑剤92に動圧が生じる。シャフト26及びハブ28は、潤滑剤92に生じる動圧によって、スリーブ106及びスラスト部材27と非接触状態で、軸方向及び半径方向に支持される。
スリーブ106には、潤滑剤92が介在する領域において潤滑剤92にかかる圧力差を小さくするように所定の領域をバイパスする連通路を設けることができる。スリーブ106には、連通路の一例として、第1スラスト動圧発生部164と、第2スラスト動圧発生部166とをバイパスする第1バイパス連通孔70が設けられている。また、スリーブ106には、連通路の一例として、第1スラスト動圧発生部164と、スリーブ106の上面側と下面側とをバイパスする第2バイパス連通孔72が設けられている。第1バイパス連通孔70及び第2バイパス連通孔72は、潤滑剤92が介在する領域において潤滑剤92にかかる圧力差を小さくし、潤滑剤92の挙動を安定に保つことができる。
(潤滑剤)
潤滑剤92は、蛍光体を含む。紫外線などの光が潤滑剤92に照射されると、潤滑剤92は、蛍光体の作用により、例えば青色や緑色の照射された光とは別の波長の光を放出する。潤滑剤92が蛍光体を含むことによって、潤滑剤92の液面をより容易に検査することができる。また、潤滑剤92の付着や漏れ出しの検出が容易になる。
(シール部)
スリーブ106の円筒部106aの外周面と、環囲部としてのスラスト部材27の円環部27aの内周面との間には、潤滑剤92の第1気液界面116を保持するシール部120が形成されている。
スリーブ106の円筒部106aの外周面は、シール部120において、スラスト部材27の円環部27aの内周面との間の間隔が下方に向かって徐々に大きくなる様に傾斜するテーパ形状を有する。この様な形状を有するシール部120では、間隔が狭くなる上方に向かって潤滑剤92に力がはたらくことで、潤滑剤92はスリーブ106とスラスト部材27との間に封じ込められている。
スリーブ106の円筒部106aの外周面と、ハウジング102の円筒部112の内周面との間には、軸方向においてシール部120に対向する位置に、溝状の空隙122が形成されている。スリーブ106の円筒部106aの外周面は、空隙122において、ハウジング102の円筒部112との間の間隔が上方に向かって徐々に大きくなる様に傾斜するテーパ形状を有する。
空隙122は、スリーブ106の円筒部106aの外周面と、ハウジング102の円筒部112の内周面との間に形成されている連通孔74により、ハウジング102の支持部110の上面とスリーブ106の下面との間の間隙に繋がっている。連通孔74が潤滑剤92で満たされた場合には、空隙122に潤滑剤92の第2気液界面118が形成される。
第2気液界面118が形成される場合は、空隙122は毛細管力によって潤滑剤を保持するキャピラリーシールとしても機能する。空隙122では間隔が狭くなる下方に向かって潤滑剤92に毛細管力がはたらくことで、潤滑剤92はスリーブ106とハウジング102との間に封じ込められる。
潤滑剤92の第1気液界面116が形成されるシール部120と、空隙122とが軸方向に対向して設けられることで、例えばディスク駆動装置100が軸方向に衝撃を受け、第1気液界面116から潤滑剤92が飛散した場合であっても、飛散した潤滑剤92は空隙122に捕捉される。空隙122に捕捉された潤滑剤92は、連通孔74を通じて、シャフト26とスリーブ106との間隙に回収される。
また、同様に軸方向に衝撃が加わり、空隙122から潤滑剤92が飛散した場合であっても、飛散した潤滑剤92はシール部120に捕捉され、スラスト部材27とスリーブ106との間隙に回収される。
この様に、ディスク駆動装置100が衝撃を受け、潤滑剤92がシール部120又は空隙122から飛散した場合であっても、飛散した潤滑剤92は対向して設けられているシール部120又は空隙122に捕捉される。したがって、潤滑剤92が装置内に飛散し、磁気記録ディスク8の表面などが汚染されることによる動作不良の発生が低減される。
なお、シール部120及び空隙122は、それぞれの開口部における開口面積が異なる様に構成されてもよい。シール部120及び空隙122は、開口面積が異なることにより、開口面積が大きい方は飛散した潤滑剤92を捕捉し易くなり、潤滑剤92による装置内の汚染がより低減される。
また、シール部120と空隙122との間から、積層コア40及びコイル42が収容される空間に通じる部分には、スラスト部材27、ハウジング102の円筒部112、ベース4の突出部4eの間でラビリンスシール124が形成されている。
ラビリンスシール124は、スラスト部材27の円環部27aの下面とハウジング102の円筒部112の上面との間、スラスト部材27の下垂部27bの内周面とハウジング102の円筒部112の外周面との間、スラスト部材27の外周面とベース4の突出部4の内周面との間に、軸方向又は半径方向に形成される間隙で構成されている。
シール部120又は空隙122から飛散した潤滑剤92は、対向するシール部120又は空隙122に捕捉されなかったとしても、ラビリンスシール124の経路内に付着することで、磁気記録ディスク8の表面などへの付着が防止される。
以上で説明した様に、第1の実施形態に係るディスク駆動装置100によれば、シール部120又は空隙122から飛散した潤滑剤92は、対向するシール部120又は空隙122に捕捉及び回収されるため、飛散した潤滑剤92による装置内の汚染が低減される。したがって、飛散した潤滑剤92に起因して発生する動作不良などが防止される。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、既に説明した実施形態と同一構成部分についての説明は省略する。
<軸受機構の構成>
図3は、第2の実施形態に係る回転機器としてのディスク駆動装置200の軸受機構を例示する断面概略図である。
ディスク駆動装置200は、磁気記録ディスク8が載置されて回転する回転体と、回転体を回転自在に支持する固定体とを有する。
回転体は、シャフト26、ハブ28、円筒状マグネット32、クランパ154を有する。固定体は、ベース4、積層コア40、コイル42、ハウジング102、スリーブ106を有する。シャフト26及びシャフト26の上端に固定されているハブ28は、スリーブ106及びハウジング102に支持されて回転する。シャフト26とスリーブ106との間には、潤滑剤92が充填されている。
(動圧発生部)
シャフト26の外周面と、スリーブ106の内周面との間には潤滑剤92が充填され、軸方向に離間する様に第1ラジアル動圧発生部160、第2ラジアル動圧発生部162が形成されている。スリーブ106の内周面又はシャフト26の外周面の少なくとも一方には、例えばヘリングボーン形状又はスパイラル形状の第1ラジアル動圧発生溝50、第2ラジアル動圧発生溝52が形成されている。
シャフト26及びスリーブ106の下面と、ハウジング102の支持部110の上面との間には、潤滑剤92が充填されている。また、スリーブ106のフランジ部106bとハブ28の円環部28bとの間、スリーブ106のフランジ部106bの下面とスラスト部材27の円環部27aの上面との間には、潤滑剤92が充填されている。
スリーブ106のフランジ部106bの上面とハブ28の円環部28bの下面との間には、第1スラスト動圧発生部164が形成されている。ハブ28は、円環部28bの下面であって、第1スラスト動圧発生部164に対向する部分に、例えばヘリングボーン形状又はスパイラル形状の第1スラスト動圧発生溝54を有する。第1スラスト動圧発生溝54は、スリーブ106のフランジ部106bの上面に形成されてもよい。
また、スリーブ106のフランジ部106bの下面外周側とスラスト部材27の円環部27aの上面との間には、第2スラスト動圧発生部166が形成されている。スラスト部材27は、円環部27aの上面であって、第2スラスト動圧発生部166に対向する部分に、例えばヘリングボーン形状又はスパイラル形状の第2スラスト動圧発生溝56を有する。第2スラスト動圧発生溝56は、スリーブ106のフランジ部106bの下面に形成されてもよい。
シャフト26及びハブ28がスリーブ106に対して回転すると、第1ラジアル動圧発生部160、第2ラジアル動圧発生部162、第1スラスト動圧発生部164及び第2スラスト動圧発生部166において、それぞれ潤滑剤92に動圧が生じる。シャフト26及びハブ28は、潤滑剤92に生じる動圧によって、スリーブ106及びスラスト部材27と非接触状態で、軸方向及び半径方向に支持される。
スリーブ106には、第1スラスト動圧発生部164と、後述する連通孔74とをバイパスする第1バイパス連通孔70が設けられている。また、スリーブ106のフランジ部106bには、第1スラスト動圧発生部164と、第2スラスト動圧発生部166とをバイパスする第2バイパス連通孔72が設けられている。第1バイパス連通孔70及び第2バイパス連通孔72は、潤滑剤92が介在する領域において潤滑剤92にかかる圧力差を小さくし、潤滑剤92の挙動を安定に保つことができる。
(シール部)
スリーブ106のフランジ部106bの下面外周側と、環囲部としてのスラスト部材27の円環部27aの上面との間には、潤滑剤92の第1気液界面116を保持するシール部120が形成されている。
スリーブ106のフランジ部106bの下面は、シール部120において、スラスト部材27の円環部27aの上面との間の間隔が内周側に向かって徐々に大きくなる様に傾斜するテーパ形状を有する。この様な形状を有するシール部120では、間隔が狭くなる外周側に向かって潤滑剤92に力がはたらくことで、潤滑剤92はスリーブ106とスラスト部材27との間に封じ込められている。
スリーブ106のフランジ部106bの下面と、ハウジング102の円筒部112の上面との間には、半径方向においてシール部120に対向する位置に、溝状の空隙122が形成されている。スリーブ106のフランジ部106bの下面は、空隙122において、ハウジング102の円筒部112の上面との間の間隔が外周側に向かって徐々に大きくなる様に傾斜するテーパ形状を有する。
空隙122は、スリーブ106の円筒部106aの外周面と、ハウジング102の円筒部112の内周面との間に形成されている連通孔74により、ハウジング102の支持部110の上面とスリーブ106の下面との間の間隙に繋がっている。連通孔74が潤滑剤92で満たされた場合には、空隙122に潤滑剤92の第2気液界面118が形成される。
第2気液界面118が形成される場合は、空隙122は毛細管力によって潤滑剤を保持するキャピラリーシールとしても機能する。空隙122では間隔が狭くなる方向に潤滑剤92に毛細管力がはたらくことで、潤滑剤92はスリーブ106とハウジング102との間に封じ込められる。
潤滑剤92の第1気液界面116が形成されるシール部120と、空隙122とが半径方向に対向して設けられることで、例えばディスク駆動装置200が半径方向に衝撃を受け、第1気液界面116から潤滑剤92が飛散した場合であっても、飛散した潤滑剤92は空隙122に捕捉される。空隙122に捕捉された潤滑剤92は、連通孔74を通じて、シャフト26とスリーブ106との間隙に回収される。
また、同様に半径方向に受けた衝撃により、空隙122から潤滑剤92が飛散した場合であっても、飛散した潤滑剤92はシール部120に捕捉され、スラスト部材27とスリーブ106との間隙に回収される。
この様に、ディスク駆動装置200が衝撃を受け、潤滑剤92がシール部120又は空隙122から飛散した場合であっても、飛散した潤滑剤92は対向して設けられているシール部120又は空隙122に捕捉される。したがって、潤滑剤92が装置内に飛散し、磁気記録ディスク8の表面などが汚染されることによる動作不良の発生が低減される。
また、シール部120と空隙122との間から、積層コア40及びコイル42が収容される空間に通じる部分には、スラスト部材27、ハウジング102の円筒部112、ベース4の突出部4eの間にラビリンスシール124が形成されている。
ラビリンスシール124は、スラスト部材27の下垂部27bの内周面とハウジング102の円筒部112の外周面との間、スラスト部材27の下垂部27bの外周面とベース4の突出部4の内周面との間の間隙で構成されている。
シール部120又は空隙122から飛散した潤滑剤92は、対向するシール部120又は空隙122に捕捉されなかったとしても、ラビリンスシール124の経路内に付着することで捕捉され、磁気記録ディスク8の表面などへの付着が防止される。
以上で説明した様に、第2の実施形態に係るディスク駆動装置200によれば、シール部120又は空隙122から飛散した潤滑剤92は、対向するシール部120又は空隙122に捕捉及び回収されるため、飛散した潤滑剤92による装置内の汚染が低減される。したがって、飛散した潤滑剤92に起因して発生する動作不良などが防止される。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、既に説明した実施形態と同一構成部分についての説明は省略する。
<軸受機構の構成>
図4は、第3の実施形態に係る回転機器としてのディスク駆動装置300の軸受機構を例示する断面概略図である。
ディスク駆動装置300は、磁気記録ディスク8が載置されて回転する回転体と、回転体を回転自在に支持する固定体とを有する。
回転体は、キャップ12、シャフト26、フランジ29、ハブ28、円筒状マグネット32、クランパ154を有する。固定体は、ベース4、積層コア40、コイル42、ハウジング102、スリーブ106を有する。シャフト26及びシャフト26の上端に固定されているハブ28は、スリーブ106及びハウジング102に支持されて回転する。シャフト26とスリーブ106との間には、潤滑剤92が充填されている。
(スリーブ)
スリーブ106は、ハウジング102の内周面に圧入又は接着、もしくは圧入接着され、ベース4の中心孔4dと同軸になる様に固定されている。スリーブ106は、シャフト26を環囲する環状の円筒部106a、円筒部106aの上端に圧入される円環部106cを有する。スリーブ106は、別体の円筒部106aと円環部106cとの2つの部品で構成されているが、1つの部品で構成されても良い。円環部106cはステンレス鋼から切削加工によって形成される。円環部106cは、他の金属や樹脂材料から形成されても良い。
(シャフト)
シャフト26は、圧入又は接着もしくは圧入接着により、上端がハブ28の中心孔28aに固定される。シャフト26の下端には、フランジ29が圧入により固定される。シャフト26とスリーブ106との間、フランジ29の上面とスリーブ106の下面との間、フランジ29の外周面とハウジング102の円筒部112の内周面との間は潤滑剤92で満たされている。また、フランジ29の下面及びシャフト26の下面とハウジング102の支持部110との間も潤滑剤92で満たされている。
(キャップ)
シャフト26には、ハブ28とスリーブ106との間に、キャップ12が設けられている。キャップ12は、圧入又は接着、もしくは圧入接着によりシャフト26に固定される。キャップ12はハブ28に固定されても良い。キャップ12はステンレス鋼から切削加工によって形成される。キャップ12は、他の金属や樹脂材料から形成されても良い。
キャップ12は、シャフト26を環囲する円環部12a、円環部12aの外周側端部から下方に延伸してスリーブ106を環囲する環囲部としての下垂部12bを有し、シャフト26と共に回転する。
(ハウジング)
ハウジング102は、シャフト26及びフランジ29を支持する円環状の支持部110、支持部110の外周側から上方に突出する円筒部112を有する。円筒部112は、フランジ29、スリーブ106及びキャップ12を環囲する。ハウジング102の円筒部112には、スリーブ106及び支持部110が圧入又は接着、もしくは圧入接着される。また、ハウジング102は、円筒部112がベース4の中心孔4dに圧入又は接着、もしくは圧入接着されることで、ベース4に固定される。なお、ハウジング102は、支持部110と円筒部112とが一体形成されてもよい。
(動圧発生部)
シャフト26の外周面と、スリーブ106の内周面との間には潤滑剤92が充填され、軸方向に離間する様に第1ラジアル動圧発生部160、第2ラジアル動圧発生部162が形成されている。スリーブ106の内周面又はシャフト26の外周面の少なくとも一方には、例えばヘリングボーン形状又はスパイラル形状の第1ラジアル動圧発生溝50、第2ラジアル動圧発生溝52が形成されている。
シャフト26及びフランジ29の下面と、ハウジング102の支持部110の上面との間、フランジ29の上面とスリーブ106の下面、フランジ29の外周面とハウジング102の円筒部112の内周面との間には、潤滑剤92が充填されている。
フランジ29の上面とスリーブ106の円筒部106aの下面との間には、第1スラスト動圧発生部164が形成されている。スリーブ106の下面には、第1スラスト動圧発生部164に対向する部分に、例えばヘリングボーン形状又はスパイラル形状の第1スラスト動圧発生溝54を有する。第1スラスト動圧発生溝54は、フランジ29の上面に形成されてもよい。
また、フランジ29の下面とハウジング102の支持部110の上面との間には、第2スラスト動圧発生部166が形成されている。フランジ29の下面には、第2スラスト動圧発生部166に対向する部分に、例えばヘリングボーン形状又はスパイラル形状の第2スラスト動圧発生溝56を有する。第2スラスト動圧発生溝56は、ハウジング102の支持部110の上面に形成されてもよい。
シャフト26、フランジ29及びハブ28がスリーブ106に対して回転すると、第1ラジアル動圧発生部160、第2ラジアル動圧発生部162、第1スラスト動圧発生部164及び第2スラスト動圧発生部166において、それぞれ潤滑剤92に動圧が生じる。シャフト26、フランジ29及びハブ28は、潤滑剤92に生じる動圧によって、スリーブ106及びスラスト部材27と非接触状態で、軸方向及び半径方向に支持される。
(シール部)
スリーブ106の円環部106cの外周面上端側と、キャップ12の下垂部12bの内周面との間には、潤滑剤92の第1気液界面116を保持するシール部120が形成されている。
スリーブ106の円環部106cの外周面は、シール部120において、キャップ12の下垂部12bの内周面との間の間隔が下方に向かって徐々に大きくなる様に傾斜するテーパ形状を有する。この様な形状を有するシール部120では、間隔が狭くなる上方に向かって潤滑剤92に力がはたらくことで、潤滑剤92がスリーブ106とキャップ12との間に封じ込められている。
スリーブ106の円環部106cの外周面下端側と、ハウジング102の円筒部112の内周面との間には、軸方向においてシール部120に対向する位置に、溝状の空隙122が形成されている。スリーブ106の円環部106cの外周面は、空隙122において、ハウジング102の円筒部112との間の間隔が上方に向かって徐々に大きくなる様に傾斜するテーパ形状を有する。
空隙122は、スリーブ106の円環部106cの外周面と、ハウジング102の円筒部112の内周面との間に形成されている連通孔74により、スリーブ106の下面とフランジ29の上面との間の間隙に繋がっている。連通孔74が潤滑剤92で満たされた場合には、空隙122に潤滑剤92の第2気液界面118が形成される。
第2気液界面118が形成される場合は、空隙122は毛細管力によって潤滑剤を保持するキャピラリーシールとしても機能する。空隙122では間隔が狭くなる下方に向かって潤滑剤92に毛細管力がはたらくことで、潤滑剤92はスリーブ106とハウジング102との間に封じ込められる。
潤滑剤92の第1気液界面116が形成されるシール部120と、空隙122とが軸方向に対向して設けられることで、例えばディスク駆動装置300が軸方向に衝撃を受け、第1気液界面116から潤滑剤92が飛散した場合であっても、飛散した潤滑剤92は空隙122に捕捉される。空隙122に捕捉された潤滑剤92は、連通孔74を通じて、シャフト26とスリーブ106との間隙に回収される。
また、同様に軸方向に衝撃が加わり、空隙122から潤滑剤92が飛散した場合であっても、飛散した潤滑剤92はシール部120に捕捉され、スラスト部材27とスリーブ106との間隙に回収される。
この様に、ディスク駆動装置300が衝撃を受け、潤滑剤92がシール部120又は空隙122から飛散した場合であっても、飛散した潤滑剤92は対向して設けられているシール部120又は空隙122に捕捉される。したがって、潤滑剤92が装置内に飛散し、磁気記録ディスク8の表面などが汚染されることによる動作不良の発生が低減される。
また、シール部120と空隙122との間から、積層コア40及びコイル42が収容される空間に通じる部分には、ハウジング102の円筒部112、ベース4の突出部4eの間でラビリンスシール124が形成されている。
ラビリンスシール124は、キャップ12の下垂部12bの外周面とハウジング102の円筒部112の内周面との間、ハウジング102の円筒部112の外周面とハブ28の円環部28bの内周面との間の間隙で構成されている。
シール部120又は空隙122から飛散した潤滑剤92は、対向するシール部120又は空隙122に捕捉されなかった場合には、ラビリンスシール124の経路内に付着することで捕捉され、磁気記録ディスク8の表面などへの付着が防止される。
以上で説明した様に、第3の実施形態に係るディスク駆動装置300によれば、シール部120又は空隙122から飛散した潤滑剤92は、対向するシール部120又は空隙122に捕捉及び回収されるため、飛散した潤滑剤92による装置内の汚染が低減される。したがって、飛散した潤滑剤92に起因して発生する動作不良などが防止される。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、既に説明した実施形態と同一構成部分についての説明は省略する。
<軸受機構の構成>
図5は、第4の実施形態に係る回転機器としてのディスク駆動装置400の軸受機構を例示する断面概略図である。
ディスク駆動装置400は、磁気記録ディスク8が載置されて回転する回転体と、回転体を回転自在に支持する固定体とを有する。
回転体は、シャフト26、フランジ29、ハブ28、円筒状マグネット32、クランパ154を有する。固定体は、ベース4、積層コア40、コイル42、ハウジング102、スリーブ106を有する。シャフト26及びシャフト26の上端に固定されているハブ28は、スリーブ106及びハウジング102に支持されて回転する。シャフト26とスリーブ106との間には、潤滑剤92が充填されている。
(ハブ)
ハブ28は、中心部分に設けられている中心孔28a、中心孔28aに挿入されるシャフト26を環囲する環囲部としての円環部28b、磁気記録ディスク8が載置されるディスク載置部28dを有する。
ハブ28の円環部28bは、軸方向においてそれぞれ位置が異なるシャフト26の上端部、スリーブ106の円環部106cの上端部、ハウジング102の円筒部112の上端部をそれぞれ環囲する様に、下面側が階段状に形成されている。
(シール部)
スリーブ106の円環部106cの外周面上端側と、ハブ28の円環部28bの内周面との間には、潤滑剤92の第1気液界面116を保持するシール部120が形成されている。
スリーブ106の円環部106cの外周面は、シール部120において、ハブ28の円環部28bの内周面との間の間隔が下方に向かって徐々に大きくなる様に傾斜するテーパ形状を有する。この様な形状を有するシール部120では、間隔が狭くなる上方に向かって潤滑剤92に力がはたらくことで、潤滑剤92がスリーブ106とハブ28の円環部28bとの間に封じ込められている。
スリーブ106の円環部106cの外周面下端側と、ハウジング102の円筒部112の内周面との間には、軸方向においてシール部120に対向する位置に、溝状の空隙122が形成されている。スリーブ106の円環部106cの外周面は、空隙122において、ハウジング102の円筒部112との間の間隔が上方に向かって徐々に大きくなる様に傾斜するテーパ形状を有する。
空隙122は、スリーブ106の円環部106cの外周面と、ハウジング102の円筒部112の内周面との間に形成されている連通孔74により、スリーブ106の下面とフランジ29の上面との間の間隙に繋がっている。連通孔74が潤滑剤92で満たされた場合には、空隙122に潤滑剤92の第2気液界面118が形成される。
第2気液界面118が形成される場合は、空隙122は毛細管力によって潤滑剤を保持するキャピラリーシールとしても機能する。空隙122では間隔が狭くなる下方に向かって潤滑剤92に毛細管力がはたらくことで、潤滑剤92はスリーブ106の円環部106cとハウジング102との間に封じ込められる。
潤滑剤92の第1気液界面116が形成されるシール部120と、空隙122とが軸方向に対向して設けられることで、例えばディスク駆動装置300が軸方向に衝撃を受け、第1気液界面116から潤滑剤92が飛散した場合であっても、飛散した潤滑剤92は空隙122に捕捉される。空隙122に捕捉された潤滑剤92は、連通孔74を通じて、シャフト26とスリーブ106との間隙に回収される。
また、同様に軸方向に衝撃が加わり、空隙122から潤滑剤92が飛散した場合であっても、飛散した潤滑剤92はシール部120に捕捉され、ハブ28とスリーブ106との間隙に回収される。
この様に、ディスク駆動装置300が衝撃を受け、潤滑剤92がシール部120又は空隙122から飛散した場合であっても、飛散した潤滑剤92は対向して設けられているシール部120又は空隙122に捕捉される。したがって、潤滑剤92が装置内に飛散し、磁気記録ディスク8の表面などが汚染されることによる動作不良の発生が低減される。
また、シール部120と空隙122との間から、積層コア40及びコイル42が収容される空間に通じる部分には、ハブ28の円環部28b、ハウジング102の円筒部112、ベース4の突出部4eの間でラビリンスシール124が形成されている。
ラビリンスシール124は、ハブ28の円環部28bとハウジング102の円筒部112との間、ハブ28の円環部28bとベース4の突出部4eとの間に、軸方向又は半径方向に形成される間隙で構成されている。
シール部120又は空隙122から飛散した潤滑剤92は、対向するシール部120又は空隙122に捕捉されなかったとしても、ラビリンスシール124の経路内に付着することで捕捉され、磁気記録ディスク8の表面などへの付着が防止される。
以上で説明した様に、第4の実施形態に係るディスク駆動装置400によれば、シール部120又は空隙122から飛散した潤滑剤92は、対向するシール部120又は空隙122に捕捉及び回収されるため、飛散した潤滑剤92による装置内の汚染が低減される。したがって、飛散した潤滑剤92に起因して発生する動作不良などが防止される。
以上、実施形態に係るディスク駆動装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
第1から第4の実施形態では、シャフト26がハブ28と一体に回転する場合について説明したが、これに限られない。例えば、シャフトがベースに固定的に設けられるシャフト非回転型であってもよい。
4 ベース
28 ハブ
26 シャフト
74 連通孔
92 潤滑剤
100,200,300,400 ディスク駆動装置(回転機器)
102 ハウジング
106 スリーブ
116 第1気液界面
118 第2気液界面
120 シール部
122 空隙

Claims (8)

  1. 固定体と、
    前記固定体に回転自在に支持される回転体と、
    前記固定体と前記回転体との間隙に充填される潤滑剤と、
    前記間隙において前記潤滑剤の第1気液界面が形成されるシール部と、
    前記シール部に対向して設けられ、連通孔により前記間隙に繋がる溝状の空隙と、
    を有することを特徴とする回転機器。
  2. 前記シール部は、前記空隙に対向する開口に向かって前記間隙が徐々に大きくなる形状を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転機器。
  3. 前記空隙は、前記シール部に対向する開口に向かって間隔が徐々に大きくなる形状を有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転機器。
  4. 前記シール部と前記空隙とは、前記回転体の回転軸方向に対向して設けられている
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の回転機器。
  5. 前記シール部と前記空隙とは、前記回転体の回転軸方向に直交する方向に対向して設けられている
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の回転機器。
  6. 前記シールの開口面積と、前記空隙の開口面積とが異なる
    ことを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の回転機器。
  7. 前記回転体は、記録ディスクが載置されるハブが固定されるシャフト及び前記スリーブを環囲する環囲部を有し、
    前記固定体は、前記シャフトを環囲するスリーブ及び前記スリーブを固定保持するハウジングを有し、
    前記シール部は、前記スリーブと前記環囲部との間に形成され、
    前記空隙は、前記スリーブと前記ハウジングとの間に形成されている
    ことを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の回転機器。
  8. 前記空隙に、前記潤滑剤の第2気液界面が形成されている
    ことを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の回転機器。
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