JP2014105783A - 回転機器 - Google Patents

回転機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2014105783A
JP2014105783A JP2012259435A JP2012259435A JP2014105783A JP 2014105783 A JP2014105783 A JP 2014105783A JP 2012259435 A JP2012259435 A JP 2012259435A JP 2012259435 A JP2012259435 A JP 2012259435A JP 2014105783 A JP2014105783 A JP 2014105783A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dynamic pressure
flange
shaft
rotating device
radial
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012259435A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryusuke Sugiki
隆介 杉木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Samsung Electro Mechanics Japan Advanced Technology Co Ltd
Original Assignee
Samsung Electro Mechanics Japan Advanced Technology Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Samsung Electro Mechanics Japan Advanced Technology Co Ltd filed Critical Samsung Electro Mechanics Japan Advanced Technology Co Ltd
Priority to JP2012259435A priority Critical patent/JP2014105783A/ja
Priority to US14/086,275 priority patent/US9068589B2/en
Priority to CN201310613066.3A priority patent/CN103854672A/zh
Publication of JP2014105783A publication Critical patent/JP2014105783A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/02Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only
    • F16C17/026Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only with helical grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure, e.g. herringbone grooves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/10Construction relative to lubrication
    • F16C33/1025Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant
    • F16C33/1045Details of supply of the liquid to the bearing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/10Construction relative to lubrication
    • F16C33/1025Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant
    • F16C33/106Details of distribution or circulation inside the bearings, e.g. details of the bearing surfaces to affect flow or pressure of the liquid
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/10Construction relative to lubrication
    • F16C33/1025Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant
    • F16C33/106Details of distribution or circulation inside the bearings, e.g. details of the bearing surfaces to affect flow or pressure of the liquid
    • F16C33/107Grooves for generating pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2370/00Apparatus relating to physics, e.g. instruments
    • F16C2370/12Hard disk drives or the like

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Rotational Drive Of Disk (AREA)

Abstract

【課題】流体動圧軸受を備えた回転機器の薄型化を容易にする技術を提供する。
【解決手段】回転機器は、上ロッド10と下ロッド14と、その外周面から外側に延伸する上フランジ12と、下フランジ16とを備える軸体6と、上フランジと下フランジとの間で軸体を環囲するシャフト環囲部材を備える軸受体8と、シャフト環囲部材と上フランジとに形成された第1スラスト対向部86と、シャフト環囲部材と下フランジとに形成された第2スラスト対向部88と、軸体とシャフト環囲部材との隙間に設けられた潤滑剤溜まり部82と、第1及び第2ラジアル動圧軸受部80,84と、第1スラスト対向部、第1及び第2ラジアル動圧軸受部、潤滑剤溜まり部、及び第2スラスト対向部に介在する潤滑剤と、第1スラスト対向部と潤滑剤溜まり部とを連通させる第1連通路36と、第2スラスト対向部と潤滑剤溜まり部とを連通させる第2連通路38とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、相対回転可能に支持される軸体と軸受体とを備える回転機器に関する。
ディスク駆動装置などの回転機器は、小型化、大容量化が進み、種々の電子機器に搭載されている。特にノートパソコンや携帯型音楽再生機器などの携帯型の電子機器へのディスク駆動装置の一種であるハードディスクドライブの搭載が進んでいる。このような携帯型の電子機器に搭載されるディスク駆動装置などの回転機器に対しては、デスクトップパソコンなどの据置型の電子機器に搭載されるものと比べて、持ち運びによる振動や落下などの衝撃にも耐えうるように耐衝撃性および耐振動性(以下「耐振動特性等」と表記する。)の向上が求められている。また一方で、このような回転機器に対しては、デスクトップパソコンなどの据置型の電子機器に搭載されるものと比べて、薄型化や軽量化が求められている。一般的に薄型化と耐振動特性等の向上とはトレードオフの関係にある。
本出願人は例えば特許文献1において、軸体と軸受体との間に流体動圧軸受機構を形成し、シャフト含む軸体をベースに固定したディスク駆動装置である回転機器を提案している。特許文献1に記載の回転機器においては、軸体と軸受体のラジアル方向に対向する隙間にラジアル動圧軸受が形成され、軸方向に対向する隙間にスラスト動圧軸受が形成されている。
特開2010−261580号公報
特許文献1に記載のディスク駆動装置のような回転機器においては耐振動特性等を向上するために、ラジアル動圧軸受の剛性(以下「ラジアル剛性」と表記する。)を向上する要請がある。ラジアル剛性を向上するためにラジアル軸受を構成する軸体と軸受体の部材の半径方向の隙間を狭くする方法がある。しかしながら、このような回転機器の場合、軸体と軸受体との隙間が小さ過ぎると、回転中にこれらが接触して回転に支障を来し、最悪の場合、これらに損傷を与える可能性が高くなる。
また、ラジアル動圧を高くするとラジアル軸受部に発生する動圧のバランスが不均衡になる可能性が高くなる。動圧のバランスが不均衡になることによって潤滑剤に負圧領域が発生することがある。潤滑剤に負圧領域が発生すると、その領域で潤滑剤に溶け込んでいた気体が気化して気泡を生成する。このような気泡はラジアル動圧軸受部に入り込むとその動圧発生機能を低下させ、最悪の場合、潤滑剤介在領域から潤滑剤が吹き出して軸受機能を損なう可能性が高くなる。
このような背景から、本発明者らは、回転機器の耐振動特性等を向上するためには、ラジアル軸受部の動圧のバランスの不均衡を軽減して負圧領域の発生を防止することが課題であると認識した。
なお、このような課題は、携帯型の電子機器に搭載される回転機器に限らず他の種類の電子機器でも生じうる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は回転機器の薄型化と耐振動性等の向上の両立を図ることである。
本発明のある態様は、回転機器に関する。この回転機器は、シャフトと、シャフトの一端側の外周面から半径方向外側に延伸する第1フランジと、シャフトの他端から半径方向外側に延伸する第2フランジとを備える軸体と、軸方向において第1フランジと第2フランジとの間でシャフトを環囲するシャフト環囲部材備え、軸体に対して相対回転可能にされる軸受体と、軸方向におけるシャフト環囲部材と第1フランジとの隙間に形成された第1スラスト対向部と、軸方向におけるシャフト環囲部材と第2フランジとの隙間に形成された第2スラスト対向部と、半径方向におけるシャフトとシャフト環囲部材との隙間に設けられた潤滑剤溜まり部と、隙間において、潤滑剤溜まり部の第1スラスト対向部側に設けられた第1ラジアル動圧軸受と、潤滑剤溜まり部の第2スラスト対向部側に設けられた第2ラジアル動圧軸受とを含むラジアル動圧軸受部と、第1スラスト対向部、ラジアル動圧軸受部、潤滑剤溜まり部、及び第2スラスト対向部を通じて連続的に介在する潤滑剤と、第1スラスト対向部と潤滑剤溜まり部とを連通させる第1連通路と、第2スラスト対向部と潤滑剤溜まり部とを連通させる第2連通路と、を備える。
この態様によると、第1スラスト対向部と第2スラスト対向部のそれぞれが潤滑剤溜まり部と連通することができる。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、動圧軸受を備えた回転機器の薄型化を容易にする技術を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る回転機器を示す分解斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 図2の軸体と軸受体の周辺を拡大して示す拡大断面図である。 軸体にトップカバーを取り付けた状態を示す断面図である。 実施の形態に係る回転機器のラジアル動圧の分布の模式図である。 本発明の第1変形例に係る回転機器の図2に対応する断面図である。 本発明の第2変形例に係る回転機器の図2に対応する断面図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
実施の形態に係る回転機器は、例えば、磁気的にデータを記録する磁気記録ディスクを搭載し、それを回転駆動するハードディスクドライブなどのディスク駆動装置として好適に用いられる。特にシャフトがシャーシーに対して固定的に設けられ、ハブがシャフトに対して回転するようなシャフト固定型のディスク駆動装置として好適に用いられる。例えばこの回転機器は、静止体に軸支手段を介して回転自在に取り付けられる回転体を含む。回転体は例えば磁気記録ディスクなどの被駆動メディアを搭載しうる搭載手段を含む。軸支手段は、例えば、静止体と回転体の何れかに構成されたラジアル軸支手段を備えている。また、軸支手段は、例えば、静止体と回転体の何れかに構成されたスラスト軸支手段を備えている。一例として、スラスト軸支手段はラジアル軸支手段の半径方向外側に位置する。ラジアル軸支手段やスラスト軸支手段は、一例として、潤滑媒体に動圧を発生させる。ラジアル軸支手段やスラスト軸支手段は、例えば潤滑流体を含むことができる。さらに、この回転機器は、回転体に回転トルクを与えるために回転駆動手段を備える。この回転駆動手段は、例えば、ブラシレススピンドルモータである。この回転駆動手段は、例えば、コイルとマグネットとを含む。
(実施の形態)
図1は、実施の形態に係る回転機器100を示す斜視図である。図1は、発明の理解を容易にするため、トップカバー22を分離した状態を示す。図1では説明する上で重要ではない部材、例えば、クランパーや電子回路等は省略して示している。回転機器100は、シャーシー24と、上シャフト部材110と、ハブ26と、磁気記録ディスク62と、データリード/ライト部60と、トップカバー22と、中央ネジ74と、例えば6個の周辺ネジ104と、を含む。
以降シャーシー24に対してハブ26が搭載される側を上側として説明する。また、回転体の回転軸Rに沿った方向を軸方向と、回転軸Rに鉛直な平面上で回転軸Rを通る任意の方向を半径方向と、当該平面上における任意の方向を平面方向ということがある。かかる方向の表記は回転機器100が使用される姿勢を制限するものではなく、回転機器100は任意の姿勢で使用され得る。
磁気記録ディスク62は、例えば、直径が65mmのガラス製の2.5インチ型磁気記録ディスクであり、その中央の孔の直径は20mmである。磁気記録ディスク62の厚みを薄くすると剛性が低下し回転機器100の製造時に研磨する際に反って加工平面度が低下することがある。一方磁気記録ディスク62の厚みを厚くすると重量が増大することがある。磁気記録ディスク62は、少なくとも厚みが0.5mmから1.25mmの範囲で剛性および重量について実用性を有することが判明している。本実施の形態において、磁気記録ディスク62の厚みは0.7mmから0.9mmとしており、加工平面度の低下を抑制して記録密度の低下を防いでいる。例えば1枚の磁気記録ディスク62が、ハブ26に搭載され、ハブ26の回転に伴って回転する。磁気記録ディスク62は、スペーサー72(不図示)とクランパー78(不図示)とによってハブ26に固定される。
シャーシー24は、回転機器100の底部を形成する底板部24Aと、磁気記録ディスク62の載置領域を囲むように底板部24Aの外周に沿って形成された外周壁部24Bと、を有する。外周壁部24Bの上面には、ネジ孔24Cが、例えば6つ設けられる。
データリード/ライト部60は、記録再生ヘッド(不図示)と、スイングアーム64と、ボイスコイルモータ66と、ピボットアセンブリ68と、を含む。記録再生ヘッドは、スイングアーム64の先端部に取り付けられ、磁気記録ディスク62にデータを記録し、あるいは、磁気記録ディスク62からデータを読み取る。ピボットアセンブリ68は、スイングアーム64をシャーシー24に対してヘッド回転軸Sの周りに揺動自在に支持する。ボイスコイルモータ66は、スイングアーム64をヘッド回転軸Sの周りに揺動させ、記録再生ヘッドを磁気記録ディスク62の上面上の所望の位置に移動させる。ボイスコイルモータ66およびピボットアセンブリ68は、ヘッドの位置を制御する公知の技術を用いて構成される。
トップカバー22は、略矩形の薄板状で、周辺に設けられる例えば6つのネジ貫通孔22Cと、カバー凹部22Eと、カバー凹部22Eの中央部に設けられる中央孔22Dとを有する。カバー凹部22Eは回転軸Rを中心として周設される。トップカバー22は、例えばアルミニウム板や鉄鋼板をプレス加工することによって所定の形状に形成される。トップカバー22は、腐食を防止するため例えばメッキ等の表面処理が施されてもよい。トップカバー22は、例えば、6つの周辺ネジ104を用いてシャーシー24の外周壁部24Bの上面に固定される。6つの周辺ネジ104は、6つのネジ貫通孔22Cと、6つのネジ孔24Cにそれぞれ対応する。特にトップカバー22と外周壁部24Bの上面とは、それらの接合部分から回転機器100の内側へリークが生じないように互いに固定される。ここで回転機器100の内側とは具体的には、シャーシー24の底板部24Aと、外周壁部24Bと、トップカバー22と、で囲まれる清浄空間70である。この清浄空間70は密閉されるように、つまり外部からのリークインもしくは外部へのリークアウトが無いように設計される。清浄空間70は、パーティクルが除去された清浄な空気で満たされる。これにより、磁気記録ディスク62へのパーティクルなどの異物の付着が抑えられ、回転機器100の動作の信頼性が高められている。中央ネジ74は、上シャフト部材110の収納孔10Aに対応する。トップカバー22は、中央ネジ74が中央孔22Dを貫通して収納孔10Aに螺合して嵌め合わされることによって上シャフト部材110の後述する上ロッド10に結合される。
図2は図1のA−A線断面図である。図3は図2の軸体と軸受体の周辺を拡大して示す拡大断面図である。図2は回転軸Rに沿って左右対称である同一の部材については左右何れかの参照符号の表示を省略することがある。
図2を参照して、静止体2は、軸体6と、ステータコア32と、コイル30と、磁性リング34と、をさらに含む。軸体6は上シャフト部材110と下シャフト部材112と、を含む。上シャフト部材110は上ロッド10と上フランジ12とを有する。下シャフト部材112は下ロッド14と下フランジ16とフランジ環囲部18とを有する。以下、上ロッド10と下ロッド14とを合わせて単にシャフトと表記することがある。
回転体4は、軸受体8と、キャップ48と、円筒状のマグネット28と、をさらに含む。軸受体8はスリーブ42と、結合部44と、リング状部46とを有する。回転体4と静止体2は、軸体6と軸受体8の隙間の一部に潤滑媒体として潤滑剤20が連続的に介在する。スリーブ42と、結合部44と、リング状部46とはシャフトを環囲する部材でありシャフト環囲部材と表記することがある。
また、軸体6と、軸受体8と、潤滑剤20とは後述する動圧発生部とともに流体軸受ユニットを構成する。
シャーシー24を形成する材料や方法に特別な制限はない。実施の形態においては、一例として、シャーシー24をアルミニウムの合金をダイカストにより成型して一体に形成している。シャーシー24は、例えば、ステンレスやアルミニウムのなどの金属板をプレス加工して形成してもよい。シャーシー24は、一部に切削加工された切削面を含んでもよい。シャーシー24は、例えば、ニッケルメッキなどの表面処理層を有してもよい。また、シャーシー24は、例えば、一部が樹脂で形成された部分を含んでもよい。さらに、シャーシー24は、例えば、エポキシ樹脂等のコーティング層を有してもよい。シャーシー24の底板部24Aは2枚以上の板を積層して形成してもよい。
実施の形態においては、底板部24Aは、中央部分のベース24Hと、ベース24Hの外周から半径方向外側に延在するフレーム24Jとを有する。換言すると、ベース24Hはフレーム24Jに環囲される。ベース24Hの軸方向投影領域の外縁はハブ26の軸方向投影領域の外縁を包囲する。つまり、ベース24Hは、底板部24Aのうちハブ26と軸方向に対向する領域を全て含む。ベース24Hは、回転体4の回転軸Rを中心とした開口24Dと、開口24Dを環囲する円筒状の突出部24Eと、を含む。突出部24Eはベース24Hの上面からハブ26に向かって突出する。底板部24Aのベース24Hには環状の凹部24Nが回転軸Rを中心に周設される。環状の凹部24Nは後述するハブ26の載置部26Jと軸方向に対向する位置に設けられる。外周壁部24Bはフレーム24Jからハブ26に向かって突出する。底板部24Aは、ベース24Hとフレーム24Jとが別々に形成された後に結合されて形成される。ベース24Hとフレーム24Jとは同一の材料から形成されることがある。
実施の形態においては、ベース24Hは、例えば、SUS303などの鋼材から切削加工して形成され、フレーム24Jは、例えば、アルミニウムの合金をダイカスト成形により形成される。SUS303のヤング率は100GPaより大きく、アルニウム合金のヤング率は100GPaより小さい。したがって、ベース24Hは、フレーム24Jを形成するアルニウム合金よりヤング率が大きな材料から形成されている。また、SUS303の比重は6より大きく、アルニウム合金の比重は3より小さい。したがって、フレーム24Jは、ベース24Hを形成する材料より比重(密度)が小さな材料から形成されている。
ベース24Hの外周面には嵌合用の外側段差24Kが設けられ、フレーム24Jの内周面には外側段差24Kに嵌合する形状の内側段差24Lが設けられる。外側段差24Kと内側段差24Lの代わりに互いに嵌合する形状のテーパー面を設けてもよい。ベース24Hはフレーム24Jに、例えば、接着により固定される。締り嵌めを併用してもよい。ベース24Hの外周面とフレーム24Jの内周面の少なくとも一方には周方向に延在して接着剤が塗布される接着溝24Mが設けられる。一方の周面の接着溝24Mと他方の周面の接着溝24Mとは少なくとも一部が半径方向に対向している。
ステータコア32は円環部と、円環部から半径方向外向きに延在する、例えば、12個の突極とを有する。ステータコア32は円環部の内周側がベース24Hに圧入、接着またはこれらを併用した方法によって結合される。ステータコア32は、例えば、0.2mm厚の電磁鋼板を5枚積層しカシメにより一体化して形成される。ステータコア32の表面には表面層が設けられる。ステータコア32の表面、すなわち、この表面層には、例えば、電着塗装や粉体塗装などの絶縁塗装が施される。
コイル30は、ステータコア32の各突極に導体ワイヤが所定の回数だけ巻回されて形成される。コイル30は駆動電流が流されることによって突極に沿って界磁磁界を発生する。導体ワイヤは、例えば、軟銅などの芯線の表面に、例えば、ウレタン樹脂の絶縁層を被覆して形成される。導体ワイヤの表面には、摩擦抵抗を小さくするように潤滑物質が付着される。潤滑物質に特別の制限はないが、本実施形態においては、潤滑物質としてポリアミド化合物を主成分としてワイヤに付着させ、パラフィンなどのハイドロカーボンの付着を極力少なくしている。さらに、突極に巻回後のコイル30は、純水や界面活性剤あるいはエステルを含む洗浄液に浸して超音波を加えながら洗浄することによって表面に付着するハイドロカーボンを一層少なくしている。この結果、コイル30に付着するハイドロカーボンの総量はコイル30に付着するポリアミド化合物の総量より少ない。
磁性リング34は軸方向に薄い中空リング状で、その内周面がマグネット28と回転軸Rに沿って同軸に配置される。磁性リング34は、例えば接着、カシメまたはこれらを併用した方法によってベース24Hの上面に固着される。磁性リング34は、軟磁性を有する例えば鋼板からプレス加工によって形成される。磁性リング34は、マグネット28の下面と軸方向に非接触状態で対向する。磁性リング34は、マグネット28に下向きの吸引力を与える。このように構成することで回転体4の軸方向の浮上を抑制する。
ハブ26は、中央部から半径方向外側へ延在する円盤部26Dと、円盤部26Dの外周部から軸方向下側に延在する円環部26Eと、円環部26Eの下側の外周面から半径方向外向きに延在する載置部26Jと、載置部26Jの下側からベース24Hに向かって軸方向に突出する突出壁部26Nと、を含む。円盤部26Dと、円環部26Eと、載置部26Jと、突出壁部26Nと、はそれぞれ回転軸Rに沿って同軸の環状に形成される。この結果、ハブ26は略カップ状を呈する。円盤部26Dと円環部26Eと載置部26Jと突出壁部26Nとは一体に形成される。ハブ26は、例えば軟磁性を有するSUS430F等の鉄鋼材料から形成される。ハブ26の円環部26Eには円盤状の磁気記録ディスク62の中央孔が嵌合し、載置部26Jには磁気記録ディスク62が載置される。突出壁部26Nの一部はベース24Hに設けられた環状の凹部24Nに軸方向に進入する。突出壁部26Nと凹部24Nの隙間はラビリンスを形成する。
上側の磁気記録ディスク62と下側の磁気記録ディスク62とを離間させるため、スペーサー72が設けられている。スペーサー72は、中空リング状で、内周面が円環部26Eに嵌合している。スペーサー72は、下側の磁気記録ディスク62と上側の磁気記録ディスク62の間に挟まれる。また、上側の磁気記録ディスク62を押えることによって磁気記録ディスク62がハブ26から外れないようにするため、クランパー78が設けられる。クランパー78は中空円盤状で、例えば、スクリュウーなどのファスナーによってハブ26に固定される。
マグネット28は中空のリング状で、その外周面がハブ26の内周面に、例えば、接着によって固定される。マグネット28の上面はハブ26の突出部に接している。マグネット28は、例えば、フェライト系の磁石材料や希土類系の磁石材料から形成される。バインダーとして、例えば、ポリアミドなどの樹脂を含んでいる。マグネット28は、フェライト系マグネットの層と希土類系マグネットの層とが積層されて形成されてもよい。マグネット28の表面には、例えば、電着塗装やスプレー塗装などによる表面層を有する。表面層を有することによってマグネット28の酸化が抑制され、あるいはマグネット28の表面のはく離が抑制される。マグネット28は内周面に周方向に、例えば、16極の磁極が設けられ、内周面がコア32の突極の外周面と隙間を介して半径方向に対向する。
次に、図3を参照して流体軸受ユニットおよびその周辺について説明する。図3は、図2における軸体6と軸受体8の周辺を拡大して示す拡大断面図である。図3は主に回転軸Rの左側を示す。
下シャフト部材112は、上向きに突出するロッド状の下ロッド14と、下ロッド14の下端側から半径方向外側に延在する円盤状の下フランジ16と、下フランジ16から上向きに突出する円環状のフランジ環囲部18とを含む。下ロッド14は、その外周面に雄ネジ部14Aが設けられる。下シャフト部材112は、例えば、下ロッド14と下フランジ16とフランジ環囲部18とが一体に形成される。この場合、下シャフト部材112の製造誤差を低減でき、接合の手間を省くことができる。あるいは衝撃荷重に対する下シャフト部材112の変形を抑制することができる。下シャフト部材112は、例えば、SUS303などの金属材料から切削加工によって形成される。回転機器100の用途や設計の制限等によっては、下シャフト部材112は樹脂などの他の材料や、プレス加工やモールディングなど他の方法を用いて形成されてもよい。
下シャフト部材112は、フランジ環囲部18の外周面が開口24Dの内周面に、例えば、接着されることによってベース24Hに固定される。フランジ環囲部18は、その上端18Cが、例えば、軸方向において後述する第2ラジアル動圧溝50の配設領域またはその上側に位置する。
下フランジ16は外周にベース24Hの開口24Dより大形にされる鍔部16Bを有する。ベース24Hには、開口24Dの縁に環状の凹部である鍔収納部24Gが設けられる。鍔収納部24Gは鍔部16Bの少なくとも一部を収納する。下シャフト部材112は、鍔部16Bがベース24Hの鍔収納部24Gの端面と軸方向に対向している。鍔部16Bと鍔収納部24Gの間には接着剤が介在する。
上シャフト部材110は、ロッド状の上ロッド10と、上ロッド10の上端側から半径方向外側に延在する略円盤状の上フランジ12と、を含む。上フランジ12は上ロッド10に接する第1張出部12Gと、第1張出部12Gの半径方向外側に接続されるフランジ張出部12Hと、を含む。上フランジ12は、その外周面に、ベース24Hに近づくほど回転軸Rからの半径方向の距離が大きくなるようなテーパー面12Jを有する。
上ロッド10は、上端に設けられる収納孔10Aと下端に設けられ下ロッド14を収納する孔であるロッド収納部10Bとを有する。収納孔10Aとロッド収納部10Bとはそれぞれが袋孔で非貫通にされる。収納孔10Aとロッド収納部10Bとは軸方向に連通していてもよい。上ロッド10は、収納孔10Aに雌ネジ部10Eが設けられ、ロッド収納部10Bの内周面には雌ネジ部10Dが設けられる。
上シャフト部材110は、上ロッド10と上フランジ12の第1張出部12Gとが一体に形成される。上ロッド10と第1張出部12Gとは別々に形成した後に結合されてもよい。第1張出部12Gとフランジ張出部12Hとは別々に形成した後に結合される。第1張出部12Gとフランジ張出部12Hとは一体に形成されてもよい。この場合、上シャフト部材110の寸法精度を高めることができ、接合作業を省くことが可能になる。
上シャフト部材110は、例えば、SUS420J2やSUS430やSUS303などの鉄鋼材料から切削加工によって形成される。上シャフト部材110は、硬度を高めるために焼き入れされることがある。上シャフト部材110は、寸法精度を向上するために上ロッド10の外周面10Cと上フランジ12の下面12Cとが研摩されることがある。上シャフト部材110は樹脂などの他の材料や、プレス加工やモールディングなど他の方法を用いて形成されてもよい。
下ロッド14は、下ロッド14に設けた雄ネジ部14Aが上ロッド10のロッド収納部10Bに設けた雌ネジ部10Dに螺合されて上ロッド10に結合される。下ロッド14と上ロッド10との半径方向隙間にはシール剤76が介在する。また、シール剤76は、例えば、上ロッド10と下ロッド14との軸方向の隙間に介在してもよい。さらに、シール剤76は、例えば、雌ネジ部10Dと雄ネジ部14Aの半径方向隙間に介在することがある。シール剤76は、潤滑剤20のリークアウトを抑制し、あるいは下ロッド14と上ロッド10の接合強度を向上する。シール剤76は、例えば、嫌気性の接着剤を用いることができる。
軸受体8は、上ロッド10を環囲する略円筒状のスリーブ42と、スリーブ42を環囲する結合部44と、結合部44の上端側に設けられ上フランジ12を環囲するリング状部46と、を含む。軸受体8は、スリーブ42と、結合部44と、リング状部46と、が一体に形成される。軸受体8は、スリーブ42と、結合部44と、リング状部46と、のいずれかを別に形成した後に結合してもよい。軸受体8は、スリーブ42が上ロッド10を隙間を介して環囲し、相対回転可能にされる。軸受体8は、スリーブ42が上フランジ12と下フランジ16の間に隙間を介して間在する。軸受体8は、結合部44がハブ26に環囲される。軸受体8はハブ26と一体に形成される。軸受体8はハブ26とは別々に形成した後に結合してもよい。軸受体8は、スリーブ42がフランジ環囲部18に隙間を介して環囲される。このように構成されることによって、ハブ26はベース24Hに対して回転自在に支持される。
軸受体8とハブ26は、例えば、SUS430などの金属材料から切削加工して形成される。軸受体8とハブ26は、例えば、無電解ニッケルメッキなどによって形成される表面層を有することがある。軸受体8は、例えば、黄銅など別の材料から形成されてもよい。
スリーブ42は、中空の略円筒状で、内周面42Aと、外周面42Bと、上面42Cと、下面42Dと、を有する。スリーブ42は、内周面42Aが上ロッド10を隙間を介して環囲する。スリーブ42の内周面42Aと上ロッド10の外周面10Cの半径方向隙間には第1ラジアル動圧軸受部80と、潤滑剤溜まり部82と、第2ラジアル動圧軸受部84と、が設けられる。第1ラジアル動圧軸受部80は第2ラジアル動圧軸受部84の上方に当該第2ラジアル動圧軸受部84から離間して設けられ、第1ラジアル動圧軸受部80と第2ラジアル動圧軸受部84の間に潤滑剤溜まり部82が設けられる。スリーブ42の内周面42Aのうち、第1ラジアル動圧軸受部80に対応する領域にはラジアル動圧を発生する第1ラジアル動圧溝52が設けられる。第1ラジアル動圧溝52はスリーブ42の代りに上ロッド10の外周面10Cに設けてもよい。スリーブ42の内周面42Aのうち、第2ラジアル動圧軸受部84に対応する領域にはラジアル動圧を発生する第2ラジアル動圧溝50が設けられる。第2ラジアル動圧溝50はスリーブ42の代りに上ロッド10の外周面10Cに設けてもよい。スリーブ42の内周面42Aの潤滑剤溜まり部82に対応する領域は半径方向外向きに窪んだ大径部が設けられる。なお、本実施形態の説明において、第2ラジアル動圧溝50および第1ラジアル動圧溝52が設けられる領域をラジアル動圧溝の配設領域と表記することがある。
図5は、実施の形態に係る回転機器100のラジアル動圧の分布DPを模式的に示す圧力分布図である。矢印Hは圧力が高い方向を示す。第1ラジアル動圧発生溝52は、例えば、屈曲部を有するヘリングボーン形状とすることができる。第1ラジアル動圧発生溝52の屈曲部の頂点B1は第1ラジアル動圧発生溝52の配設領域の軸方向中心C1の上側に位置する。この場合、圧力分布DPは、第1ラジアル動圧発生溝52の下端で最も低く、屈曲部の頂点B1に向かって高くなり、屈曲部の頂点B1付近で最大になり、屈曲部の頂点B1から上側に向かって低くなる。つまり、第1ラジアル動圧発生溝52が発生する動圧の軸方向の最大圧力発生部位P1は屈曲部の頂点B1付近に生じる。言い換えると、第1ラジアル動圧発生溝52の最大圧力発生部位P1は軸方向中心C1の上フランジ12側に位置する。このような構成では、軸受体8と軸体6とが相対回転するとき、第1ラジアル動圧軸受部80は潤滑剤20を後述する第1スラスト対向部86に向かって押し出す。第1ラジアル動圧溝52はスパイラル形状などの他の形状にされてもよい。
第2ラジアル動圧発生溝50は、例えば、屈曲部を有するヘリングボーン形状とすることができる。第2ラジアル動圧発生溝50の屈曲部の頂点B2は第2ラジアル動圧発生溝50の配設領域の軸方向中心C2の下側に位置する。上記した最大圧力発生部位P1と同様のメカニズムにより、第2ラジアル動圧発生溝52の最大圧力発生部位P2は軸方向中心C2の下フランジ16側に位置する。このような構成では、軸受体8と軸体6とが相対回転するとき、第2ラジアル動圧軸受部84は潤滑剤20を後述する第2スラスト対向部88に向かって押し出す。第2ラジアル動圧溝50はスパイラル形状などの他の形状にされてもよい。
第1ラジアル動圧発生溝52は、その溝幅がその配設領域の端部より中央部(屈曲部の頂点B1)の方が狭く、その溝深さがその配設領域の端部より中央部(屈曲部の頂点B1)の方が浅い。第1ラジアル動圧発生溝52は、溝幅と溝深さの少なくともいずれかが略均一であってもよい。
第2ラジアル動圧発生溝52は、その溝幅がその配設領域の端部より中央部(屈曲部の頂点B2)の方が狭く、その溝深さがその配設領域の端部より中央部(屈曲部の頂点B2)の方が浅い。第2ラジアル動圧発生溝50は、溝幅と溝深さの少なくともいずれかが略均一であってもよい。
図3に戻る。上フランジ12とスリーブ42とには、下面12Cと上面42Cとが軸方向に対向する隙間に第1スラスト対向部86が設けられる。スリーブ42の上面42Cの第1スラスト対向部86に対応する領域に、スラスト動圧を発生するために第1スラスト動圧溝54が設けられる。第1スラスト動圧溝54はスリーブ42の代りに上フランジ12の下面12Cの第1スラスト対向部86に対応する領域に設けてもよい。下フランジ16とスリーブ42とには、上面16Aと下面42Dとが軸方向に対向する隙間に第2スラスト対向部88が設けられる。スリーブ42の下面42Dの第2スラスト対向部88に対応する領域に、スラスト動圧を発生するために第2スラスト動圧溝56が設けられる。第2スラスト動圧溝56はスリーブ42の代りに下フランジ16の上面16Aの第2スラスト対向部88に対応する領域に設けてもよい。なお、本実施形態の説明において、第1スラスト動圧溝54または第2スラスト動圧溝56が設けられる領域をスラスト動圧溝の配設領域と表記することがある。
第1スラスト動圧溝54と第2スラスト動圧溝56は、例えば、スパイラル形状にされる。第1スラスト動圧溝54と第2スラスト動圧溝56はヘリングボーン形状などの他の形状にされてもよい。第2ラジアル動圧溝50、第1ラジアル動圧溝52、第1スラスト動圧溝54および第2スラスト動圧溝56は、例えば、プレス加工、ボール転造加工、電解エッチング加工、切削加工などの方法によって形成される。これらの動圧発生溝はそれぞれ異なった方法によって形成されてもよい。
結合部44は、中空の環状で、上面には軸方向下向きに窪んだ環状凹部44Gが設けられ、上フランジ12の一部が環状凹部44Gに進入する。具体的には、上フランジ12のフランジ張出部12Hの先端部が第1張出部12Gから下垂して環状凹部44Gに軸方向に進入する。フランジ張出部12Hは環状凹部44Gの中で非接触状態で相対回転する。結合部44はスリーブ42の外周の上側の一部を環囲して設けられる。結合部44の下面はフランジ環囲部18の上端18Cと隙間を介して軸方向に対向してラビリンスを形成する。結合部44の外周からハブ26の円盤部26Dが半径方向外向きに延在する。
スリーブ42の外周面42Bは、フランジ環囲部18の内周面18Aと半径方向に対向する領域にその上端に近いほど半径が小さくなる傾斜面42Gを有する。傾斜面42Gと内周面18Aとの半径方向隙間は軸方向上側に向けて徐々に拡大するテーパー状の空間を形成している。傾斜面42Gと内周面18Aとは、後述する潤滑剤20の環囲部側気液界面122が接し、毛細管力によって潤滑剤20の飛散を抑制する第2キャピラリーシール92を構成する。例えば、環囲部側気液界面122は、軸方向において第2ラジアル動圧溝50の配設領域またはその上側に位置する。例えば、環囲部側気液界面122は、第1スラスト対向部86と第2スラスト対向部88の半径方向外側に設けられる。
リング状部46は、上フランジ12を環囲するように結合部44の内周側に設けられる。リング状部46の内周面46Aと上フランジ12のテーパー面12Jとの半径方向隙間は、上方に向かって徐々に拡がるテーパー状の空間を形成している。リング状部46の内周面46Aと上フランジ12のテーパー面12Jとは、潤滑剤20のフランジ側気液界面124が接し、毛細管力によって潤滑剤20の飛散を抑制する第1キャピラリーシール90を構成する。第1キャピラリーシール90の配設領域は第1ラジアル動圧発生溝52の配設領域と軸方向において少なくとも一部が重複する。
スリーブ42には、潤滑剤溜まり部82に開口する潤滑剤20の連通路が設けられる。当該連通路はスリーブ42と上ロッド10の半径方向隙間とは別に設けられ、潤滑剤20が介在する領域内の圧力差を抑制する。具体的には、スリーブ42は、第1スラスト対向部86のフランジ側気液界面124側の領域と潤滑剤溜まり部82とを連通する潤滑剤20の第1連通路36と、第2スラスト対向部88の環囲部側気液界面122側の領域と前記潤滑剤溜まり部82とを連通する潤滑剤の第2連通路38と、を有する。第1連通路36と第2連通路38とは、例えば、ドリル加工された孔であってもよい。第1連通路36と第2連通路38とはそれぞれの連通路の両端の圧力差を抑制する。
キャップ48は、軸方向に薄い中空リング状で、例えば、SUS303やSUS430などのステンレス材料から切削加工して形成される。キャップ48は、その他の金属材料や樹脂材料から、プレス加工やモールディングによって形成されてもよい。キャップ48は内周側が軸体6を隙間を介して環囲するように軸受体8に固定的に設けられる。具体的には、キャップ48の内周面が上ロッド10の外周面と非接触状態で対向し、キャップ48の外周側が結合部44とリング状部46とに接着固定される。キャップ48はフランジ側気液界面124と上フランジ12の一部を覆う。キャップ48の内周部には回転軸Rを中心に下向きに延在する周状凸部48Eが設けられる。周状凸部48Eの一部は上フランジ12の上面に回転軸Rを中心に周設される周状凹部12Eに軸方向に進入する。キャップ48と上シャフト部材110とは潤滑剤20のラビリンスを形成し、潤滑剤20の飛散を抑制する。キャップ48は軸体6に固定的に設けられ、軸受体8とは非接触状態にされることがある。
潤滑剤20は、軸受体8と軸体6の隙間にフランジ側気液界面124から環囲部側気液界面122まで連続して介在する。具体的には、潤滑剤20は、テーパー面12Jと内周面46Aとの隙間と、上フランジ12と結合部44との隙間と、上フランジ12とスリーブ42との隙間と、スリーブ42と上ロッド10との半径方向隙間と、スリーブ42と下フランジ16との隙間と、傾斜面42Gと内周面18Aとの隙間と、第1連通路36と第2連通路38と、を含む領域に介在する。換言すると、潤滑剤20は、第1スラスト対向部86と、第1ラジアル動圧軸受部80と、潤滑剤溜まり部82と、第2ラジアル軸受部84と、第2スラスト対向部88と、を含む領域に連続的に充填されている。
軸受体8が軸体6に対して相対的に回転するとき、第2ラジアル動圧溝50、第1ラジアル動圧溝52、第1スラスト動圧溝54、第2スラスト動圧溝56はそれぞれ潤滑剤20に動圧を発生させる。この動圧によって軸受体8に接続された回転体4は、軸体6に接続された静止体2に対して非接触状態で半径方向および軸方向に支持される。
図4は、軸体6にトップカバー22を取り付けた状態を示す断面図である。理解を容易にするため重要ではない部材は省略して示す。トップカバー22は、ファスナーが収納孔10Aに嵌合されることによって軸体6の上ロッド10に結合される。具体的には、中央ネジ74がトップカバー22の中央孔22Dを貫通して上ロッド10の収納孔10Aに設けられた雌ネジ部10Eの一部に螺合される。トップカバー22は、そのカバー凹部22Eの中央孔22Dの周縁が中央ネジ74の鍔と上ロッド10の上端面とに挟まれて上ロッド10に固定される。このように軸体6の両端がシャーシー24とトップカバー22とに固定される構成によって、回転機器100の耐振動特性等を高めることができる。
以上のように構成された回転機器100の動作を説明する。磁気記録ディスク62を回転させるために、3相の駆動電流がコイル30に供給される。その駆動電流がコイル30を流れることにより、ステータコア32の突極に沿って界磁磁束が発生する。この界磁磁束とマグネット28の駆動磁極の磁束との相互作用によってマグネット28にトルクが与えられ、ハブ26およびそれに嵌合された磁気記録ディスク62が回転する。同時にボイスコイルモータ66がスイングアーム64を揺動させることによって、記録再生ヘッドが磁気記録ディスク62上の揺動範囲を行き来する。記録再生ヘッドは磁気記録ディスク62に記録された磁気データを電気信号に変換して制御基板(不図示)へ伝え、また制御基板から電気信号の形で送られてくるデータを磁気記録ディスク62上に磁気データとして書き込む。
以上のように構成された本実施の形態の回転機器100は以下のような特徴を有する。
軸受体8と軸体6とが相対的に回転することにより、第1ラジアル動圧軸受部と第2ラジアル動圧軸受部の間の潤滑剤に負圧が生じることがある。潤滑剤に負圧が生じると、潤滑剤に溶け込んでいた空気が気化して気泡を生成する。このような気泡はラジアル動圧軸受部に入りこむと動圧発生機能を阻害して回転機器の信頼性を低下させる可能性がある。しかしながら、回転機器100では、上記の説明のように、潤滑剤溜まり部82に開口する連通路を設けたから第1ラジアル動圧軸受部80と第2ラジアル動圧軸受部84の間における潤滑剤に負圧の発生を抑制できる。
回転機器100では、軸受体8と軸体6とが相対回転するとき、第1ラジアル動圧軸受部80は潤滑剤20を第1スラスト対向部86に向かって押し出すから、第1スラスト対向部86と第1ラジアル動圧軸受部80の境界部付近の動圧の低下を抑制できる。また、第2ラジアル動圧軸受部84は潤滑剤20を第2スラスト対向部88に向かって押し出すから、第2スラスト対向部88と第2ラジアル動圧軸受部84の境界部付近の動圧の低下を抑制できる。この結果、回転体4が静止体2に接触する可能性を低くすることができる。
回転機器100では、第1ラジアル動圧発生溝52が発生する動圧の軸方向の最大圧力発生部位P1は第1ラジアル動圧発生溝52の配設領域の軸方向中心C1の上フランジ12側に位置するから、実効的な軸受スパンを上方向に長くできる。また、第2ラジアル動圧発生溝50が発生する動圧の軸方向の最大圧力発生部位P2は第2ラジアル動圧発生溝50の配設領域の軸方向中心C2の下フランジ16側に位置するから、実効的な軸受スパンを下方向に長くできる。
回転機器100では、第1ラジアル動圧発生溝52は、その屈曲部の頂点B1が配設領域の軸方向中心C1の上フランジ12側に位置するから、実効的な軸受スパンを上方向に長くできる。また、第2ラジアル動圧発生溝50は、その屈曲部の頂点B2が配設領域の軸方向中心C2の下フランジ16側に位置するから、実効的な軸受スパンを下方向に長くできる。
回転機器100では、軸受体8は上フランジ12に近い方の端面に軸方向に凹んだ環状凹部44Gが設けられ、上フランジ12の少なくとも一部が環状凹部44Gに進入するフランジ張出部12Hを有しているから、第1ラジアル動圧軸受部80の配設領域は第1キャピラリーシール90の配設領域と軸方向で重複して設けられる。この場合、ラジアル軸受の軸受スパンを長くすることができる。
回転機器100では、上フランジ12は上ロッド10と一体に形成される部分を有するから、上フランジ12が上ロッド10から脱落する可能性が抑制され、上フランジ12と上ロッド10の境界部を薄くできる。また、下フランジ16は下ロッド14と一体に形成される部分を有するから、下フランジ16と下ロッド14の接合強度の低下が抑制され、下フランジ16と下ロッド14の境界部を薄くできる。
回転機器100では、上ロッド10の雌ネジ部10Dに下ロッド14の雄ネジ部14Aを螺合して固定しているから、下ロッド14と上ロッド10の接合強度の低下を抑制できる。
回転機器100では、下フランジ16は外周に開口24Dより大形にされる鍔部16Bを有し、鍔部16Bが抜け止めとして機能するから、衝撃を受けた場合にも下シャフト部材112がベース24Hから脱落する可能性を抑制できる。また、開口24Dの縁に鍔収納部24Gが設けられるから、鍔部16Bの軸方向下側への出っ張りを抑制できる。
回転機器100では、底板部24Aのベース24Hは、フレーム24Jよりヤング率が大きな材料から形成されるから、所望の強度を確保しながらベース24Hを薄くできる。また、フレーム24Jはベース24Hより比重(密度)が小さな材料から形成されるから、重量の増大を抑制できる。
回転機器100では、フランジ環囲部18はその上端18Cが軸方向で第2ラジアル動圧溝50の配設領域またはその上側に位置するから、フランジ環囲部18の内周面18Aと軸受体8の外周面との隙間の体積を大きくできる。また、環囲部側気液界面122は、軸方向において第2ラジアル動圧溝50の配設領域またはその上側に位置するから、多くの量の潤滑剤20を保持して、潤滑剤20の欠乏による障害発生の可能性を低減できる。
回転機器100では、ハブ26の突出壁部26Nの一部がベース24Hの環状の凹部24Nに進入することによって通路抵抗が増大するから、環囲部側気液界面122から飛散した潤滑剤20の磁気記録ディスク62配設空間への拡散を抑制できる。
コイルに電流が流れそのジュール熱によって温度上昇するとコイル表面に付着したハイドロカーボンなどのパラフィン成分は揮発して雰囲気中に拡散し、やがて磁気記録ディスクの表面に達する。その揮発成分は結露して磁気記録ディスク表面に徐々に堆積し、ディスク駆動装置の動作を阻害する。最悪の場合は、ディスク駆動装置の故障の原因となる。しかしながら、回転機器100では、コイル30に付着するハイドロカーボンの総量はコイル30に付着するポリアミド化合物の総量より少ないから、ハイドロカーボンの揮発による障害発生の可能性を低減できる。
(第1変形例)
次に、上記実施の形態の変形例について説明する。図6は上記実施の形態の第1変形例に係る回転機器200の図2に対応する断面図である。製品の仕様によっては、製造プロセスにおいて、部品の加工に必要な時間を短縮し、製造プロセス数を減らしたいという要望がある。そこで、この回転機器200では、フランジ環囲部218はベース224Hと一体に設けられる。この場合、下シャフト部材212の形成が容易になるから、加工時間を短縮できる。また、第1連通路236は第2連通路238と同軸に形成されている。この場合、第1連通路236と第2連通路238とは同一のドリルで連続して加工できるから、加工時間を短縮できる。回転機器200のその他の部分の構成は回転機器100と同様であり、回転機器200によると回転機器100によって奏される作用効果と同様の作用効果が奏される。
(第2変形例)
図7は上記実施の形態の第2変形例に係る回転機器300の図2に対応する断面図である。回転機器300では、下シャフト部材312はベース324Hと一体に設けられる。この場合、下シャフト部材312とベース324Hの接合の手間を省くことができる。回転機器300のその他の部分の構成は回転機器100と同様であり、回転機器300によると回転機器100によって奏される作用効果と同様の作用効果が奏される。
以上、実施の形態に係る回転機器およびその変形例に係る回転機器の構成と動作について説明した。これらは例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな展開が可能なこと、またそうした構成も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上記実施の形態及びその変形例では、回転体4が軸受体8に接続され、軸体6が静止体2に接続される場合について説明したが、これに限られない。回転体4が軸体6に接続され、軸受体8が静止体2に接続されてもよい。
実施の形態及びその変形例では、シャフトは上ロッド10と下ロッド14とが別々に形成されて結合される場合について説明したが、これに限られない。例えば、上ロッド10と下ロッド14と下フランジ16とフランジ環囲部18とを一体に形成するようにしてもよい。上ロッド10に対する下フランジ16やフランジ環囲部18の製造誤差を抑制することができる。この状態でシャフトに軸受体8を嵌合した後、上フランジ12をシャフトに結合することができる。
実施の形態及びその変形例では、ステータコアがマグネットに環囲される場合について説明したが、これに限られない。例えば、マグネットがステータコアに環囲される構成としてもよい。
実施の形態及びその変形例では、スリーブ42の上面42Cの第1スラスト対向部86に対応する領域に、第1スラスト動圧溝54が設けられる場合について説明したが、これに限られない。例えば、第1スラスト対向部86には上面42Cと第1フランジの上フランジ12の下面12Cのいずれにもスラスト動圧溝を設けない構成であってもよい。
100、200、300 回転機器
2 静止体
4 回転体
6 軸体
8 軸受体
10 上ロッド
12 上フランジ
14 下ロッド
16 下フランジ
18、218 フランジ環囲部
22 トップカバー
24、224、324 シャーシー
24H、224H、324H ベース
26 ハブ
28 マグネット
30 コイル
32 ステータコア
34 磁性リング
36、236 第1連通路
38、238 第2連通路
42 スリーブ
44 結合部
46 リング状部
48 キャップ
50 第2ラジアル動圧溝
52 第1ラジアル動圧溝
54 第1スラスト動圧溝
56 第2スラスト動圧溝
60 データリード/ライト部
62 磁気記録ディスク
64 スイングアーム
66 ボイスコイルモータ
68 ピボットアセンブリ
70 清浄空間
72 スペーサー
74 中央ネジ
76 シール剤
78 クランパー
80 第1ラジアル動圧軸受部
82 潤滑剤溜まり部
84 第2ラジアル動圧軸受部
86 第1スラスト対向部
88 第2スラスト対向部
104 周辺ネジ
110 上シャフト部材
112、212、312 下シャフト部材
R 回転軸
C1、C2 軸方向中心
P1、P2 最大圧力発生部位

Claims (14)

  1. シャフトと、前記シャフトの一端側の外周面から半径方向外側に延伸する第1フランジと、前記シャフトの他端から半径方向外側に延伸する第2フランジとを備える軸体と、
    軸方向において前記第1フランジと前記第2フランジとの間で前記シャフトを環囲するシャフト環囲部材備え、前記軸体に対して相対回転可能にされる軸受体と、
    軸方向における前記シャフト環囲部材と前記第1フランジとの隙間に形成された第1スラスト対向部と、
    軸方向における前記シャフト環囲部材と前記第2フランジとの隙間に形成された第2スラスト対向部と、
    半径方向における前記シャフトと前記シャフト環囲部材との隙間に設けられた潤滑剤溜まり部と、
    前記隙間において、前記潤滑剤溜まり部の前記第1スラスト対向部側に設けられた第1ラジアル動圧軸受と、前記潤滑剤溜まり部の前記第2スラスト対向部側に設けられた第2ラジアル動圧軸受とを含むラジアル動圧軸受部と、
    前記第1スラスト対向部、前記ラジアル動圧軸受部、前記潤滑剤溜まり部、及び前記第2スラスト対向部を通じて連続的に介在する潤滑剤と、
    前記第1スラスト対向部と前記潤滑剤溜まり部とを連通させる第1連通路と、
    前記第2スラスト対向部と前記潤滑剤溜まり部とを連通させる第2連通路と、
    を備えたことを特徴とする回転機器。
  2. 前記軸受体と前記軸体とが相対回転することにより、
    前記第1ラジアル動圧軸受は、前記潤滑剤を前記第1スラスト対向部に向けて押し出し、
    前記第2ラジアル動圧軸受は、前記潤滑剤を前記第2スラスト対向部に向けて押し出す、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転機器。
  3. 前記第1ラジアル動圧軸受は、前記シャフトの外周面または前記シャフト環囲部材の内周面のいずれかに設けられた第1動圧発生溝を備え、
    前記第1動圧発生溝が発生する動圧の軸方向における最大圧力発生位置は、前記第1動圧発生溝が設けられた領域の中心よりも第1フランジ寄りに位置し、
    前記第2ラジアル動圧軸受は、前記シャフトの外周面または前記シャフト環囲部材の内周面のいずれかに設けられた第2動圧発生溝を備え、
    前記第2動圧発生溝が発生する動圧の軸方向における最大圧力発生位置は、前記第2動圧発生溝が設けられた領域の中心よりも第2フランジ寄りに位置する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の回転機器。
  4. 前記第1動圧発生溝は、ヘリングボーン形状であって、その屈曲部が前記第1動圧発生溝が設けられた領域の中心よりも前記第1フランジ寄りに位置するヘリングボーン形状を有し、
    前記第2動圧発生溝は、ヘリングボーン形状であって、その屈曲部が前記第2動圧発生溝が設けられた領域の中心よりも前記第2フランジ寄りに位置するヘリングボーン形状を有する、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の回転機器。
  5. 前記第1フランジは、前記第1フランジの外周面から半径方向外向きに張出すフランジ張出部を備え、
    前記軸受体は、軸方向に凹む環状の凹部であって前記フランジ張出部の少なくとも一部が進入する環状凹部を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の回転機器。
  6. 毛細管力によって前記潤滑剤の漏れ出しを抑制する第1キャピラリーシールをさらに備え、
    軸方向において、前記第1キャピラリーシールが設けられた領域と、前記ラジアル動圧軸受が設けられた領域とは、少なくとも部分的に重複する、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の回転機器。
  7. 前記第1フランジは、前記シャフトと一体に形成される部分を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の回転機器。
  8. 前記第2フランジは、前記シャフトと一体に形成される部分を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の回転機器。
  9. 前記第1スラスト対向部と前記第2スラスト対向部との少なくとも一方は、スラスト動圧軸受を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の回転機器。
  10. 前記軸体は、少なくとも前記シャフト環囲部材の一部をラジアル隙間を介して環囲するフランジ環囲部をさらに備え、
    前記ラジアル隙間は、軸方向において前記第1フランジに向かって徐々に拡大する部分を有し、
    前記ラジアル隙間には、前記潤滑剤が前記第2スラスト対向部から連続的に介在することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の回転機器。
  11. 前記軸体の少なくとも一部を収納して固定するベース孔が形成されたベースと、
    前記軸受体と一体に回転するハブと、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の回転機器。
  12. 前記第2フランジは、その外周に、前記ベース孔よりも大形の鍔部を備え、
    前記鍔部は、前記ベースと軸方向において対向し、
    前記ベースは、前記鍔部の少なくとも一部を収容する鍔収容部が形成されている、
    ことを特徴とする請求項11に記載の回転機器。
  13. 前記ベースは、少なくとも前記ハブと軸方向において対向する部分を有する内側部材と、前記内側部材を固定的に環囲する外側部材とを備え、
    前記内側部材は、前記外側部材よりもヤング率が大きな材料から形成される、
    ことを特徴とする請求項11または12に記載の回転機器。
  14. シャフトと、前記シャフトの一端側の外周面から半径方向外側に延伸する第1フランジと、前記シャフトの他端から半径方向外側に延伸する第2フランジとを備える軸体と、
    軸方向において前記第1フランジと前記第2フランジとの間で前記シャフトを環囲するシャフト環囲部材を備えた軸受体と、
    半径方向における前記シャフトと前記シャフト環囲部材との隙間に設けられた少なくとも一つのラジアル動圧軸受部と、
    前記隙間のうち、前記ラジアル動圧軸受が形成された部分以外の部分の少なくとも一部に設けられた潤滑剤溜まり部と、
    軸方向における前記シャフト環囲部材と前記第1フランジとの隙間に形成された第1スラスト対向部と、
    軸方向における前記シャフト環囲部材と前記第2フランジとの隙間に形成された第2スラスト対向部と、
    前記第1スラスト対向部、前記ラジアル動圧軸受部、前記潤滑剤溜まり部、及び前記第2スラスト対向部を通じて連続的に介在する潤滑剤と、
    前記第1スラスト対向部と前記潤滑剤溜まり部とを連通させる第1連通路と、
    を備えたことを特徴とする回転機器。
JP2012259435A 2012-11-28 2012-11-28 回転機器 Pending JP2014105783A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012259435A JP2014105783A (ja) 2012-11-28 2012-11-28 回転機器
US14/086,275 US9068589B2 (en) 2012-11-28 2013-11-21 Rotating device
CN201310613066.3A CN103854672A (zh) 2012-11-28 2013-11-27 旋转机器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012259435A JP2014105783A (ja) 2012-11-28 2012-11-28 回転機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014105783A true JP2014105783A (ja) 2014-06-09

Family

ID=50773363

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012259435A Pending JP2014105783A (ja) 2012-11-28 2012-11-28 回転機器

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9068589B2 (ja)
JP (1) JP2014105783A (ja)
CN (1) CN103854672A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017027644A (ja) * 2015-07-24 2017-02-02 日本電産株式会社 スピンドルモータおよびディスク駆動装置

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014207037A (ja) * 2013-04-12 2014-10-30 サムスン電機ジャパンアドバンスドテクノロジー株式会社 回転機器
US9418697B2 (en) * 2013-11-19 2016-08-16 Seagate Technology Llc Radial channel with fluid reservoir
US9368149B2 (en) * 2014-02-18 2016-06-14 Nidec Corporation Disk drive spindle motor with adhesive connection between shaft flange and bearing cup
US9721608B2 (en) * 2015-03-13 2017-08-01 Nidec Corporation Spindle motor and disk drive apparatus
JP2017028895A (ja) * 2015-07-24 2017-02-02 日本電産株式会社 スピンドルモータおよびディスク駆動装置

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5533811A (en) 1995-02-14 1996-07-09 Quantum Corporation Hydrodynamic bearing having inverted surface tension seals
US6412984B2 (en) * 1998-05-14 2002-07-02 Nsk Ltd. Dynamic pressure bearing apparatus
US7056024B2 (en) * 2003-06-27 2006-06-06 Seagate Technology Llc Through hub oil fill and vent for a fluid dynamic bearing motor
US7635936B2 (en) * 2003-11-07 2009-12-22 Nidec Corporation Fluid dynamic pressure bearing and spindle motor
CN100417824C (zh) * 2003-11-07 2008-09-10 日本电产株式会社 流体动压轴承及主轴马达
JP2005155689A (ja) * 2003-11-21 2005-06-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 流体軸受装置
JP4619763B2 (ja) * 2004-12-10 2011-01-26 ミネベア株式会社 流体動圧軸受装置および該流体動圧軸受装置を備えたスピンドルモータ並びに記録ディスク駆動装置
KR101405075B1 (ko) * 2006-06-07 2014-06-10 엔티엔 가부시키가이샤 유체 베어링 장치, 및 그 제조 방법
DE102008052469B4 (de) * 2007-11-30 2020-10-08 Minebea Mitsumi Inc. Spindelmotor mit fluiddynamischem Lagersystem und feststehender Welle
JP5274820B2 (ja) * 2007-12-07 2013-08-28 Ntn株式会社 流体軸受装置
JP5384014B2 (ja) * 2008-02-21 2014-01-08 Ntn株式会社 焼結軸受
JP2009216183A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Nippon Densan Corp 流体動圧軸受装置、スピンドルモータ、及びディスク駆動装置
US8243383B2 (en) * 2009-01-30 2012-08-14 Alphana Technology Co., Ltd. Disk drive device provided with fluid dynamic bearing
US8107195B2 (en) 2009-05-01 2012-01-31 ALPHANA Technology, Co., Ltd. Fluid dynamic bearing unit and disk drive device including the same
JP5233854B2 (ja) 2009-06-12 2013-07-10 日本電産株式会社 軸受装置、スピンドルモータ、及びディスク駆動装置
JP2012087867A (ja) 2010-10-19 2012-05-10 Alphana Technology Co Ltd 回転機器及び回転機器の製造方法
US8858084B2 (en) 2011-01-17 2014-10-14 Samsung Electro-Mechanics Japan Advanced Technology Co., Ltd. Rotating device and component for fluid dynamic bearing unit thereof
US8807836B2 (en) * 2012-06-05 2014-08-19 Samsung Electro-Mechanics Japan Advanced Technology Co., Ltd. Rotating device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017027644A (ja) * 2015-07-24 2017-02-02 日本電産株式会社 スピンドルモータおよびディスク駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN103854672A (zh) 2014-06-11
US20140147065A1 (en) 2014-05-29
US9068589B2 (en) 2015-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014105783A (ja) 回転機器
US7661882B2 (en) Fluid dynamic pressure bearing device, spindle motor provided with the fluid dynamic pressure bearing device, and recording disk drive device
JP2012172781A (ja) 回転機器
JP2014033487A (ja) 回転機器
JP2013255412A (ja) 回転機器
JP2008259261A (ja) スピンドルモータおよびディスク状媒体記録再生装置
JP2013179727A (ja) 回転機器
JP2013224705A (ja) 回転機器およびその生産方法
JP2010187440A (ja) モータおよび記録ディスク駆動装置
JP2014060909A (ja) スピンドルモータ及びこれを含むハードディスクドライブ
JP2014203482A (ja) ディスク駆動装置
JP2014040893A (ja) 回転機器
JP2013133865A (ja) 流体動圧軸受ユニットおよび回転機器
JP2014234841A (ja) 回転機器
JP2012175838A (ja) 回転機器
JP2015050788A (ja) 回転機器
JP2014146397A (ja) ディスク駆動装置
US9082449B2 (en) Disk drive device with structure that enables thinning and increase of recording capacity
JP2013172569A (ja) 回転機器
JP2012163203A (ja) 回転機器
JP2014032713A (ja) 回転機器
JP2015019510A (ja) 回転機器
JP2015152080A (ja) 回転機器
JP2014103765A (ja) 回転機器
JP2004364398A (ja) スピンドルモータ及び記録ディスク駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20150327