JP2014232078A - 環境試験装置及びパッキン - Google Patents

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昭 大槻
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敏之 井餘田
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Abstract

【課題】 試験室や開閉扉が多少歪む様なことがあったとしても試験室内の空気が外に漏れることが防止されて試験室内の環境を維持することができ、且つ結露を防止することもできる封止構造を有し、且つ組み立ても容易な環境試験装置を提供する。
【解決手段】 扉本体13によって装置開口11が閉じられた状態のとき、凸状部35が装置開口11に嵌まり込む。試験室5内の低温の空気や高温高湿の空気が前記した隙間sに流れ込む。隙間sの扉本体13側の奥には、パッキン15の薄膜部52があり、当該薄膜部52と扉本体13との間に空気層78がある。さらに空気層78と、試験室5外との間には、厚肉弾性部50の中の空気層75がある。そのため試験室5内は、薄膜部52内の空気層78と、厚肉弾性部50の中の空気層75によって二重に断熱される。
【選択図】図8

Description

本発明は、試験室内を目標とする温度や湿度に調整可能な環境試験装置に関するものであり、特に試験室の開口と、当該開口を閉鎖する開閉体との間にパッキンが存在する環境試験装置に関するものである。
また本発明は、パッキンに関するものである。
製品や素材等の性能や耐久性を試験する装置として、環境試験装置がある。環境試験装置は、試験対象の試料体が載置される試験室を備え、この試験室内の温度や湿度を所望の試験環境に調整するものである。
ところで、環境試験の内容は、試料体によって様々であり、試料体を低温環境にさらす場合もあれば、高温環境にさらす場合もある。また、温度環境だけでなく、同時に、湿度環境を変化して試験を行う場合もある。そのため、環境試験中、試験室内と外部環境との間においては、温度及び湿度に著しい格差が生じることがある。
そのため環境試験中、試験室内が外部環境の影響を受けると、折角調整した試験環境が乱れ、試験の信頼性を大幅に低下させることがある。
そのため、環境試験装置は、試験室内の空気が漏れない様な構造とする必要がある。また環境試験装置は、試験室と外部との間を断熱する必要がある。
ここで通常の環境試験装置は、試験室が設けられた装置本体に外部と連通した開口が設けられ、その開口を介して、試料体の出し入れが行われる。そして環境試験装置は、装置本体に対して、開閉自在に取り付けられた開閉扉によってその開口を閉鎖できる構成となっている。通常、環境試験装置は、装置本体の開口端近傍又は開閉扉にパッキンが設けられ、開閉扉を閉鎖した際に試験室内の空気が漏れない様に設計されている。
環境試験装置のパッキンに断熱性能が要求される理由は、前記した試験室内の環境を維持するという目的の他に、結露を防止するという目的もある。
即ち環境試験装置は、外気と異なる温度や湿度の環境に試料体をさらすものである。ここで、試料体を低温環境にさらす場合を考えると、試験室内には相当の低温環境が作られることがある。
この様な場合において、パッキンの断熱性能が低いと、パッキンの外部に面する部位の温度が外気よりも相当に低い温度となってしまう。その結果、パッキンの外部に面する部位で外気が冷やされて開閉扉の端面が結露してしまう場合がある。
逆に、試料体を高温かつ高湿度にさらす場合を考えると、試験室内には相当の高温かつ高湿度の環境が作られることがある。
この様な場合において、パッキンの断熱性能が低いと、パッキンの試験室側に面する部位の温度が試験室内の他の部位よりも相当に低い温度となってしまう。その結果、パッキンの試験室側に面する部位や、装置本体の開口近傍に結露し、環境試験装置の内部を濡らしてしまう場合がある。
そこで試験室内外の気密性と、断熱性を確保するため、パッキンを二重に設ける方策が採用されている。例えば開閉扉を閉鎖した状態を基準として、装置本体の開口の周囲を環状に覆う内側パッキンを開閉扉に設け、さらに当該内側パッキンの外側に、外側パッキンを設ける。そして開閉扉を閉鎖した際に、内側パッキンと外側パッキンの双方を装置本体の開口の周囲に当接させる。
その結果、開閉扉を閉鎖した状態の際に、内側パッキンと外側パッキンの間に環状の気密空間が形成され、その内部に残留する空気が断熱層として機能する。そのため試験室内の空気が外に漏れることが防止され、さらに試験室の開口近傍や開閉扉の縁に結露が生じることも防止する。
特開平10−288451号公報
パッキンを二重に設けた構造は、前記した様に、二つのパッキンの間に気密空間が形成され、その内部に残留する空気によって断熱層が確保される。そのため試験室内の空気が外に漏れることが防止されて試験室内の環境を維持することができ、且つ結露を防止することもできる。
しかしながら、上記した構造は、内側パッキンと外側パッキンの双方が開口の周囲にしっかりと当接することにより本来の性能を発揮するものであり、いずれか一方でもパッキンが開口側から離れると、途端に試験室内の環境を維持することができなくなり、且つ結露が発生してしまう。
ここで環境試験装置は、試験室内に高温環境や低温環境を作るものであり、試験室内の温度変化が大きくなることがある。そのため試験室や開閉扉が歪み、いずれかのパッキンの一部が開口側から離れてしまうことがある。
例えば内側パッキンの一部が開口側から離れてしまうと、内側パッキンと外側パッキンの間に形成される空隙の気密性が破れ、二つのパッキンの間の空間に試験室内の空気が流れ込む。
そして試験室内が低温環境であるならば外側パッキンの周囲の温度が低下し、開閉扉の縁に結露が生じることがある。
また試験室内が高温高湿環境であるならば、外側パッキンの内面側によって試験室内の空気が冷やされ、開口の近傍に結露が発生してしまうことがある。
さらにパッキンを二重に設ける構成は、組み立てが困難であるという不満もある。即ちパッキンを二重に設ける構成は、前記した様に内側パッキンと外側パッキンの双方が開口の周囲にしっかりと当接することにより本来の性能を発揮する。そのため内外のパッキンの高さを揃える必要がある。また内側パッキンと外側パッキンの平行度を確保する必要がある。そのためパッキンを二重に設ける場合は、通常の一列のパッキンを設置する作業に比べて2倍を超える労力を強いられる。
そこで、本発明では、試験室や開閉扉が多少歪む様なことがあったとしても試験室内の空気が外に漏れることが防止されて試験室内の環境を維持することができ、且つ結露を防止することもできる封止構造を有し、且つ組み立ても容易な環境試験装置を提供することを課題とする。
また環境試験装置その他の装置の封止性を確保することができるパッキンを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、所望の温度環境及び/又は湿度環境が形成される試験室を内側に有する試験装置本体と、試験室と外部とを連通する開口と、前記開口を開放・閉鎖可能な開閉体と、パッキンとを有する環境試験装置において、前記試験装置本体における開口の近傍、又は開閉体のうちの一方をパッキン固定側部材とし、他方をパッキン当接側部材とし、前記パッキンは前記開口を取り巻くものであり、前記パッキンの断面形状は、厚肉弾性部と、厚肉弾性部から離れた位置に設けられた薄膜側固定部と、前記厚肉弾性部と前記薄膜側固定部とを繋ぐ薄膜部とを有するものであり、前記厚肉弾性部と薄膜側固定部が共にパッキン固定側部材に固定され、前記開閉体によって前記開口が封鎖された状態のとき、パッキン当接側部材が少なくとも厚肉弾性部と当接し、且つ前記厚肉弾性部と薄膜部とによって仕切られたパッキン固定側部材側の空間に空気層が残存することとなることを特徴とする環境試験装置である。
本発明の環境試験装置では、パッキンの厚肉弾性部と薄膜側固定部が共にパッキン固定側部材に固定される。そしてパッキンは、厚肉弾性部と薄膜側固定部とを繋ぐ薄膜部を有している。そのため厚肉弾性部と薄膜部とパッキン固定側部材側に囲まれた空間が形成される。この空間は、試験室や開閉扉が多少歪む様なことがあったとしても破壊されることはない。
また本発明の環境試験装置では、開閉体によって試験室の開口が封鎖された状態のとき、パッキン当接側部材が厚肉弾性部に接すると共に、厚肉弾性部の側面側に閉塞された空間が確保され、当該空間内の空気層が断熱層として機能する。
そのため結露の発生を防止することができる。
また取り付けの際、作業者は内外のパッキンの高さを揃える作業や内側パッキンと外側パッキンの平行度を確保する作業から開放されるので、パッキンを取り付ける作業が軽減される。
請求項2に記載の発明は、パッキンが存在しないと仮定した場合に、開閉体の一部と試験装置本体との間に試験室の内外を連通する狭窄経路が存在することとなり、前記厚肉弾性部が前記狭窄経路の一部を閉塞し、前記パッキンの前記空間が前記狭窄経路の他の一部を閉塞し、試験室内から試験室外に至る間が少なくとも二箇所で閉塞されていることを特徴とする請求項1に記載の環境試験装置である。
本発明の環境試験装置では、試験室の内外が二重に断熱される。
請求項3に記載の発明は、前記パッキン固定側部材は前記開閉体であり、前記パッキン当接側部材は前記試験装置本体における開口の近傍であり、前記試験装置本体には前記開口を取り巻く開口周辺部と、開口の内壁たる開口側壁があり、前記開閉体には、前記開口周辺部に対向する開口辺対向面と、前記開口側壁に対向する側壁対向面があり、前記厚肉弾性部が前記開口辺対向面に固定され、前記薄膜側固定部が前記側壁対向面に固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置である。
本発明は、パッキンを開閉体側に設けた構成である。本発明の環境試験装置では、開閉体には開口の周辺部に対向する開口辺対向面と、開口の側壁に対向する側壁対向面がある。そのため開口辺対向面と側壁対向面との間に角がある。そしてパッキンの厚肉側固定部が前記開口辺対向面に固定され、薄膜側固定部が前記側壁対向面に固定されている。そのため薄膜部は開口辺対向面と側壁対向面との間に形成される角を覆うこととなり、大きな空隙が確保される。
請求項4に記載の発明は、前記パッキン固定側部材は前記試験装置本体における開口の近傍であり、前記パッキン当接側部材は前記開閉体であり、前記開口の開口端は段状であって、開口の中心方向に面する開口端内向壁と試験室の外側に面する開口端外向壁があり、前記厚肉弾性部が前記開口端外向壁に固定され、前記薄膜側固定部が前記開口端内向壁に固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置である。
本発明は、パッキンを試験装置本体側に設けた構成である。本発明の環境試験装置では、開口の開口端は段状であって、開口の中心方向に面する開口端内向壁と試験室の外側に面する開口端外向壁がある。そしてパッキンの厚肉弾性部が開口端外向壁に固定され、パッキンの薄膜側固定部が開口端内向壁に固定されている。そのため薄膜部は開口端の段状部分を覆うこととなり、大きな空隙が確保される。
請求項5に記載の発明は、パッキン固定側部材の一部に薄板があり、パッキンには厚肉弾性部をパッキン固定側部材に固定する厚肉側固定部があり、前記厚肉側固定部は前記薄板を挟む二枚の挟持壁を有し、前記厚肉弾性部は、その内部が空洞であり、パッキンにはパッキン固定側部材に固定される接着壁が設けられ、接着壁に薄膜側固定部が接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の環境試験装置である。
本発明の環境試験装置は、パッキンの取り付けが容易である。
請求項6に記載の発明は、装置の本体側に設けられた開口と、前記開口を開放・閉鎖可能な開閉体との間に介在されるパッキンであって、前記本体側における開口の近傍、又は開閉体のうちの一方をパッキン固定側部材とし、他方をパッキン当接側部材とし、パッキン固定側部材には段部があって開閉体の開閉方向に面する正面側表面と、正面側表面と交差する側面側表面とを有するパッキンにおいて、断面形状は、厚肉弾性部と、厚肉弾性部を正面側表面に固定する厚肉側固定部と、厚肉側固定部から離れた位置にあって側面側表面に固定される薄膜側固定部と、前記厚肉弾性部と薄膜側固定部とを繋ぐ薄膜部とを有し、前記開閉体によって前記開口が封鎖された状態のとき、前記厚肉弾性部と薄膜部とによって仕切られる空間に空気層が残存することとなることを特徴とするパッキンである。
本発明のパッキンは、前記した環境試験装置のパッキンであり、開閉体によって開口が封鎖された状態のとき、厚肉弾性部の側面部分に必ず他の空間から隔離された空間が確保され、当該空間内の空気層が断熱層として機能する。
そのため本発明のパッキンは、高い断熱性を発揮することができる。
なお本発明のパッキンの用途は、環境試験装置に限定されるものではない。
請求項7に記載の発明は、厚肉側固定部は対向して配された二枚の挟持壁を有し、厚肉弾性部は薄膜によって環状に覆われていてその内部が空洞であり、側面側表面に固定される接着壁が設けられ、接着壁に薄膜側固定部が接続されていることを特徴とする請求項6に記載のパッキンである。
本発明のパッキンは、取り付けが容易である。
本発明の環境試験装置は、試験室内の空気が外に漏れることが防止されて試験室内の環境を維持することができ、且つ開閉体等に結露が発生することを防止する。また本発明の環境試験装置は、組み立ても容易な環境試験装置を提供することを課題とする。
本発明のパッキンは、気密性と断熱性を兼ね備えている。
本発明の実施形態に係る環境試験装置を示す斜視図である。 図1の環境試験装置の開閉扉を開放した状態を示す斜視図である。 図1の環境試験装置の内部構成を示す概念図である。 図1の環境試験装置の試験室及び開閉扉の構造を一部破断して図1のA−A断面方向から観察した拡大断面図である。 図1の環境試験装置で採用されるパッキンの断面斜視図である。 開閉扉と開口の拡大図であり、開閉扉が僅かに開いている状態を示す。 開閉扉と開口の拡大図であり、開閉扉が閉じかけた状態を示す。 開閉扉と開口の拡大図であり、開閉扉が閉じた状態を示す。 本発明の他の実施形態のパッキンの断面斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態のパッキンの断面斜視図である。 図10に示すパッキンを開閉扉に装着した場合における開閉扉と開口の拡大図であり、開閉扉が閉じた状態を示す。 本発明の他の実施形態に係る環境試験装置における開閉扉と開口の拡大図であり、開閉扉が閉じた状態を示す。 本発明のさらに他の実施形態に係る環境試験装置における開閉扉と開口の拡大図であり、開閉扉が閉じた状態を示す。 本発明のさらに他の実施形態のパッキンの断面図である。 本発明のさらに他の実施形態における開閉扉と開口の拡大図であり、開閉扉が閉じた状態を示す。
以下さらに、本発明の実施形態に係る環境試験装置1について説明する。
本実施形態の環境試験装置1は、ウォークインタイプの恒温恒湿室と称される装置であり、人が中に入ることができる程度の大きさを有する恒温恒湿装置である。そして本実施形態では、図1,2に示すように、その主たる構成として、装置本体4と、その装置本体4に対して開閉自在な開閉扉(開閉体)6が備えられている。
なお装置本体4及び開閉扉6は、いずれも断熱性を備えた構造となっている。
図3に示す様に装置本体4は、周囲を断熱材8で覆われた筐体2である。筐体2は、その内部に断熱室33を構成するものであり、その内部が仕切壁3によって、試験室5と、空調用通路7とに区切られている。そして、断熱室33の上部側と下部側には、試験室5と空調用通路7とを連通する通風開口9,10が設けられている。
試験室5は、環境試験を行う際に、試料体となる機器や部品等を配置する空間で、当該空間の温度を検知する室内温度検知手段14と、当該空間の相対湿度を検知する室内湿度検知手段16が設けられている。室内温度検知手段14は、例えば、従来公知の測温抵抗体等の温度センサである。一方、室内湿度検知手段16は、例えば、従来公知の湿度センサである。
本実施形態の試験室5は、天井高が1.8m程度であり、人が立ったままの状態で入ることができる。
空調用通路7は、所望の温度や湿度の空気を生成する部分であり、下部側(空気の流れ方向上流側)から順番に、冷却器20、加湿器21、加熱器22、送風機25が配されている。
冷却器20は、公知の冷却装置26の一部であり、より具体的には蒸発器であって冷凍サイクルの一部を担うべく機能するものである。即ち冷却装置26は、冷却器(蒸発器)20の他、圧縮機30、凝縮器29、膨張手段32を有し、これらが環状に接続されている。そして内部に相変化する冷媒が流通し、一連の冷凍サイクルを構成する。前記した冷媒は、冷却器(蒸発器)20の一次側を流れ、冷却器20内で気化して周囲の熱を奪い、冷却器20の表面温度を低下させる。
加湿器21は、一種のボイラーであり、蒸気を放出するものである。空調用通路7には蒸気を放出する部位だけがあり、ボイラーの本体部分(図示せず)は、断熱室33の外にある。
加熱器22は、従来公知の電気ヒータであり、空調用通路7を通過する空気を加熱するものである。
送風機25は、従来公知の多翼型の遠心送風機である。
環境試験装置1は、送風機25によって断熱室33内の空気を循環して、試験室5内に所望の環境が作られる。即ち断熱室33内の空気は、送風機25によって仕切壁3の下部側の通風開口10から空調用通路7側に吸入され、空調用通路7を鉛直上方に向けて通過して、仕切壁3の上部側の通風開口9から試験室5側に吐出される。そして空調用通路7と試験室5との間で空気を循環させる。空調用通路7は通風環境となるものであり、内部の機器に送風が順次通過する。
より詳細に説明すると、送風機25が起動されると、図3に矢印で示すように、空調用通路7内の空気が送風機25の吸気口27に吸い込まれて、吐出口28から吐出される。そして、送風機25から吐出された空気は、仕切壁3の上部側の通風開口9から試験室5側に送り出される。試験室5内を通過して、仕切壁3の下部側の通風開口10に到達した空気は、再び空調用通路7内に戻る。空調用通路7には、前記したように、空気の流れ方向に沿って順番に冷却器20、加湿器21、加熱器22が配置されているため、空調用通路7に導入された空気は、冷却器20で冷却及び除湿され、加湿器21で必要に応じて加湿されて湿度が調整され、さらに加熱器22で加熱されて温度調節され、再度送風機25の吸気口27に吸い込まれて、吐出口28から吐出される。
なお、環境試験装置1は、室内温度検知手段14と室内湿度検知手段16によって、試験室5内の現状の温度(現状気温)と現状の相対湿度(現状相対湿度)が監視され、所定の設定条件に基づいて、各機器(冷却装置26、加湿器21、加熱器22、送風機25等)が制御される。即ち室内温度検知手段14と室内湿度検知手段16の検知信号が、図示しない制御装置に入力され、所定のプログラムで処理される。そして制御装置から出力される信号によって、冷却装置26、加湿器21及び加熱器22等が駆動される。
また装置本体4には、図2に示すように、その正面側に、試験室5に試料体を出し入れするための装置開口11が設けられている。この装置開口11は、試験室5の内外を連通する位置に配されており、正面視した形状が縦長のほぼ長方形状を呈している。そして装置開口11は、人が立ったままの状態で通過できる高さと幅を持っている。
一方、開閉扉6は、図1、2に示すように、装置本体4に対して、ヒンジ40を介して取り付けられた開き戸型の扉であり、扉本体13と、パッキン15を備えている。
扉本体13には窓37がある。扉本体13は、板状であって中央側が試験室5に向かって突出した形状であり、中央側の厚みが周辺部に比べて厚くなっている。
即ち扉本体13は、図2、4に示すように、直方体形状の凸状部35を備えた構成となっている。具体的には、本実施形態では、扉本体13の試験室5側の辺部に基部36があり、中央側には、装置開口11に嵌り込む凸状部35が設けられた構成となっている。前記した基部36は、凸状部35の全周を取り巻いている。
扉本体13には前記した様に基部36と凸状部35がある。
そのため図4,6,7,8に示すように、扉本体13の辺部近傍には、装置開口11の開口周辺部42に対向する開口辺対向面43と、装置開口11の側壁45に対向する側壁対向面46がある。そして開口辺対向面43と、側壁対向面46は、略垂直に交差する面であり、両者の間に角部47がある。扉本体13の辺部近傍は、段状であるとも言える。
また本実施形態では、開口辺対向面43と平行に金属の薄板48が設けられている。なお作図の都合上、図4,6,7,8では、薄板48を扉本体13の他の部位と一体のものとして図示している。ただし開口辺対向面43と薄板48との間には隙間49がある。
凸状部35は、図7、図8に示す様に、装置開口11に嵌め込まれた状態において、凸状部35の側壁対向面46と装置開口11の側壁45との間に、ほぼ均等な隙間sが形成される大きさに設計されている。
また扉本体13によって装置開口11が閉じられた状態のとき、扉本体13の開口辺対向面43と、装置開口11の開口周辺部42との間には、図8の様にほぼ均等な隙間cができる。
そのためパッキン15が存在しないと仮定した場合に、扉本体13と装置開口11側との間には、隙間s及び隙間cによって試験室5の内外を連通する一連の狭窄経路が存在することとなる。
パッキン15は、樹脂を押し出し成形して作られた長尺物であり、どの部位の断面形状も同一である。
即ちパッキン15の断面形状は、図5の通りであり、厚肉弾性部50と、厚肉側固定部51と、薄膜部52と、接着壁53とを有している。
厚肉弾性部50は、他の部位よりも見掛け上、厚さTが厚い部位である。ただし図5の断面形状を見て明らかな様に、厚肉弾性部50は、厚さ1mm程度の薄い樹脂膜56で覆われて形成されており、内部は中空部55となっている。
即ち厚肉弾性部50は、基端壁部57と、先端壁部58と、この両者を繋ぐ縦壁部60,61を有し、これらが隙間無く環状に繋がっていてその内部に中空部55が形成されたものである。
本実施形態では、基端壁部57は平坦な壁である。これに対して先端壁部58は、外側に向かって突出する円弧面を形成している。
また縦壁部60と縦壁部61は略平行である。
厚肉側固定部51は、上記した厚肉弾性部50の基端壁部(挟持壁)57と、当該基端壁部57に対して平行に設けられた固定用挟持壁62によって構成されている。
即ち厚肉弾性部50を構成する縦壁部60が延長され、その端部が垂直に折れ曲がった形状をしていて前記した基端壁部57と平行の固定用挟持壁62を構成している。言い換えると、基端壁部57に対向し、基端壁部57に対して隙間59を設けて固定用挟持壁62が平行に設けられ、固定用挟持壁62と厚肉弾性部50とが縦壁部60の延長部分67で接続された構造となっている。
本実施形態においては、厚肉側固定部51は、基端壁部(挟持壁)57と、固定用挟持壁62の二枚の挟持壁を有した構造となっている。
薄膜部52は、厚肉弾性部50からひれ状に張り出した部位であり、厚さ1mm程度の薄い樹脂膜である。
薄膜部52の基端部63は、厚肉弾性部50の中間の高さの位置にある。より具体的には、薄膜部52の基端部63は、縦壁部61と先端壁部58の境界部分にある。そして薄膜部52は、縦壁部61に対して略垂直方向に張り出している。
薄膜部52の他端側は厚肉側固定部51から離れた位置にあって薄膜側固定部65となっており、接着壁53の中央近傍に接続されている。
接着壁53は、上記した厚肉側固定部51の固定用挟持壁62に対して略垂直方向に広がる壁である。接着壁53についても厚さは1mm程度である。
接着壁53の外側面は、図5の様な凹凸面となっている。凹凸面を構成する凹面部68a,b,cは凸面部70a,b,c,dに対して平行な面である。
凹面部68a,b,cの深さはいずれも同一である。凸面部70a,b,c,dの外表面は、いずれも同一平面にある。従って他の平面に接着壁53を押し当てると、全ての凸面部70a,b,c,dが他の平面に密接する。
パッキン15は、図2の様に扉本体13の凸状部35を取り巻く位置に取り付けられている。
即ちパッキン15は扉本体13の凸状部35を隙間無く環状に取り巻いている。
パッキン15は、前記した様に樹脂を押し出し成形して作られた長尺物であり、製造時は直線である。パッキン15を扉本体13に取り付ける場合には、パッキン15を適当な長さに切ってこれを予め環状に繋いでおく。
またはパッキン15の弾性を利用して凸状部35に沿わせる。或いはパッキン15を適当な長さに切って、これを個別に固定する。
いずれの場合においても、厚肉弾性部50内の中空部55の気密性が確保できる様に端面処理を行うことが望ましい。
パッキン15と、扉本体13との位置関係は、図6,7,8の通りである。即ちパッキン15の厚肉弾性部50が扉本体13の開口辺対向面43にあり、パッキン15の薄膜側固定部65は扉本体13の側壁対向面46にある。
即ち厚肉弾性部50は、パッキン15の厚肉側固定部51を介して扉本体13の開口辺対向面43に取り付けられている。
より詳細には、扉本体13の開口辺対向面43に設けられた薄板48が、パッキン15の厚肉側固定部51の、基端壁部(挟持壁)57と、固定用挟持壁62に挟まれ、厚肉弾性部50を開口辺対向面43に固定している。
一方、パッキン15の接着壁53が扉本体13の側壁対向面46に接着され、パッキン15の薄膜側固定部65が扉本体13の側壁対向面46に固定されている。
上記した様に、パッキン15の厚肉弾性部50が扉本体13の開口辺対向面43に取り付けられており、パッキン15の薄膜側固定部65が側壁対向面46に固定されている。
その一方で、扉本体13の開口辺対向面43と、扉本体13の側壁対向面46は、垂直に交差する面であり、両者の間に角部47がある。
またパッキン15の厚肉弾性部50と薄膜側固定部65の間には薄膜部52があり、且つ薄膜部52の基端部63は、厚肉弾性部50の中間の高さの位置にある。
従って、扉本体13の開口辺対向面43の表面と、側壁対向面46の表面および両者の間に形成される角部47は、パッキン15の薄膜部52によって覆われる。さらに薄膜部52の基端部63は、厚肉弾性部50の中間の高さの位置にあるから、扉本体13側の表面と、薄膜部52の間には大きな空隙部71が形成される。
即ち本実施形態では、扉本体13の開口辺対向面43の表面と、側壁対向面46の表面と、パッキン15の薄膜部52と、パッキン15の厚肉弾性部50の縦壁部61によって閉塞された空隙部71が形成される。
また空隙部71は、凸状部35の周囲を環状に取り囲むものであり、気密性が確保されていて外部との空気の出入りは無い。
本実施形態の環境試験装置1は、試験室5内に所望の温度や湿度の環境を作ることができる。そして試験室5内に試料体(図示せず)を入れて試験環境に晒し、耐久試験や性能試験等の所望の試験を行うことができる。
本実施形態の環境試験装置1は、開閉扉6を操作して装置開口11を開閉し、試料体(図示せず)を出し入れする。
ここで、開閉扉6が閉じられた際には、図8の様にパッキン15の厚肉弾性部50が装置開口11の開口周辺部42と接し、押圧されて気密性を確保する。また図8の様に、装置開口11の開口端31が、パッキン15の薄膜部52に当たる。より詳細には、装置開口11の開口周辺部42の平面部分と、側壁45の交点たる開口端31が、パッキン15の薄膜部52に当たる。
図6に示す様に開閉扉6が開かれた状態から開閉扉6を閉じようとすると、図7の様にパッキン15の厚肉弾性部50の円弧形状をした先端壁部58の突端が装置開口11の開口周辺部42に当たる。そしてさらに開閉扉6を閉じると、先端壁部58が装置開口11の開口周辺部42に押厚され、やや変形して広い面積で装置開口11の開口周辺部42と接する。
より具体的には、厚肉弾性部50は、薄膜部52の基端部63の近傍まで圧縮される。しかしながら厚肉弾性部50内には、中空部55があり、中空部55は気密性が確保されていて空気層75が存在している。
そしてさらに、空気層75の隣には、厚肉弾性部50の縦壁部61を隔てて空隙部71があり、空隙部71にも空気層78がある。
また厚肉弾性部50内の空気層75と、薄膜部52で覆われた空気層78は独立しており、両者が入れ混ざることはない。
即ちパッキン15は、環状に繋がっていて厚肉弾性部50の中空部55が一体化されているか、あるいは端面処理が施されていて厚肉弾性部50の長手方向両端が封鎖されている。そのためパッキン15の厚肉弾性部50内にある中空部55は、独立した気室を形成している。
同様に薄膜部52で覆われた空隙部71についても環状に連通しており、独立した気室を形成している。
そのためパッキン15の厚肉弾性部50内にある空気は、中空部55から出入りせず、薄膜部52で覆われた空隙部71内の空気についても空隙部71から出入りしない。
また前記した様にパッキン15の厚肉弾性部50が装置開口11の開口周辺部42と接している。さらに本実施形態では、パッキン15の薄膜部52に装置開口11の開口端31が、当たっている。
即ちパッキン15と装置開口11の近傍部分は、二箇所で接している。そのため、扉本体13と装置開口11側との間の隙間s及び隙間cは、二箇所で閉塞されている。即ちパッキン15の厚肉弾性部50が、隙間s及び隙間cによって必然的に形成される狭窄経路の一部を閉塞し、パッキン15の薄膜部52によって形成される空隙部71がその内側を閉塞している。そのため本実施形態では、試験室5内から試験室外に至る間が二箇所で閉塞されている。
扉本体13によって装置開口11が閉じられた状態のとき、凸状部35が装置開口11に嵌まり込み、凸状部35の側壁対向面46と装置開口11の側壁45に、ほぼ均等な隙間sが形成される。そしてパッキン15が存在しないと仮定した場合に、前記した隙間sは、扉本体13の開口辺対向面43と装置開口11の開口周辺部42との間の隙間cに連通し、一連の狭窄経路となる。
前記した様に、凸状部35の側壁対向面46と装置開口11の側壁45の間に、ほぼ均等な隙間sが存在するから、試験室5内の低温の空気や高温高湿の空気が前記した隙間sに流れ込む。しかしながら、本実施形態の環境試験装置1では、試験室5内と試験室5の外との間に、2層に渡って空気層75,78がある。
即ち図8の様に、試験室5内と直接的に連通する部位、即ち隙間sの扉本体13側の奥には、パッキン15の薄膜部52があり、当該薄膜部52と扉本体13との間に空気層78がある。
さらに空気層78と、試験室5外との間には、厚肉弾性部50の中の空気層75がある。そのため試験室5内は、薄膜部52内の空気層78と、厚肉弾性部50の中の空気層75によって二重に断熱される。
また上記した厚肉弾性部50の中の空気層75は、パッキン15内に形成された成形による空気層であるから、扉本体13が歪んでも破壊されることはない。
同様に空気層78も、扉本体13側に固定されたパッキン15と扉本体13によって形成されるものであるから扉本体13が歪んでも破壊されることはない。
そのため二つの空気層75,78は、容易なことでは破壊されない。そのため試験室5の内外は、厳重に断熱され、結露等の発生を予防することができる。
以上説明した実施形態では、接着壁53と厚肉側固定部51とが切り離されているが、図9に図示するパッキン79の様に両者が繋がっていてもよい。
要するに、厚肉弾性部50が固定される部位と薄膜部52の接続端とが離れた位置にあれば足る。
なおパッキン79では、固定用挟持壁は無い。他の構成は、図面に先の実施形態と同一の番号を付することによって重複した説明を省略する。
また以上説明した実施形態では、扉本体13は、外観が一方向に突出した形状であり、中央側の厚みが周辺部に比べて厚くなっているものを例示した。しかしながら、本発明は、この構成に限定されるものではなく、フラットな形状の扉本体であってもよい。
扉本体の形状がフラット形状である場合は、図10に示すような形状のパッキン80が使用される。なおパッキン80についても、先の実施形態と同一の部材には同一の番号を付し、重複する説明を省略する。
図10に示すパッキン80は、接着壁81が、厚肉側固定部51に対して略平行の平面にある。
図10に示すパッキン80についても、図11に示す様に、試験室5内は、薄膜部52と開閉扉との間に形成される空気層83と、厚肉弾性部50の中の空気層75によって二重に断熱される。
以上説明した実施形態では、パッキン15の端面を処理して厚肉弾性部50を封鎖し、中空部55の気密性を確保した。この構成は推奨されるものであるが、必須では無く、厚肉弾性部50のいずれかの部位が外部と連通していても、ある程度の効果は期待できる。
以上説明した実施形態では、パッキン15,80を扉本体13側に設けたが、装置本体4側に設けてもよい。
図12は、パッキン15を装置本体4側に設けた例である。
図12に示す環境試験装置85では、装置開口11の開口端が段状になっている。より詳細には、装置開口11の開口端には、装置開口11の中心軸86方向に面する開口端内向壁87と試験室5の外側に面する開口端外向壁88がある。
そしてパッキン15は、装置開口11の開口端に設けられている。具体的には、パッキン15の厚肉弾性部50が開口端外向壁88に固定され、パッキン15の接着壁53が、開口端内向壁87に取り付けられている。
本実施形態においては、厚肉弾性部50の先端に扉本体13の開口辺対向面43が接している。またパッキン15の薄膜部52に扉本体13の先端部分が当たっている。そのため本実施形態においても、試験室5内は、薄膜部52内の空気層78と、厚肉弾性部50の中の空気層75によって二重に断熱される。
パッキン15を装置本体4側に設ける場合には、装置本体4側を段状とし、開口端内向壁87と、これらと交差する開口端外向壁88を設けるので、扉本体はフラットな形状であってもよい。図13は、フラットな形状の扉本体を使用した例である。
図13に示す実施形態については、先の実施形態と同一の部材に同一の番号を付し、重複する説明を省略する。
以上説明した実施形態では、厚肉弾性部50の内部が中空となっているが、中実構造であってもよい。また多孔質構造であってもよい。
また前記したパッキン15,80では、薄膜側固定部65を、接着壁53,81の中央近傍に接続したが、本発明はこの構成に限定されるものではなく、図14に示すパッキン92の様に薄膜側固定部65を接着壁53の端部に接続してもよい。要するに、薄膜側固定部65は、接着壁53,81のいずれの部分に接続されていてもよい。さらに、接着壁53,81を採用せず、直接的に薄膜側固定部65を扉本体13等に固定してもよい。即ち薄膜側固定部65を扉本体13等に固定する手段は任意であり、薄膜側固定部65を扉本体13等に直接取り付けてもよく、扉本体13等に取り付けられる接着壁53,81や、挟持壁等のいずれかの部位に接続されていてもよい。
厚肉弾性部50のパッキン固定側部材への取り付け方法や、薄膜側固定部65のパッキン固定側部材への取り付け方法は任意であり、本実施形態で例示した金属の薄板48を基端壁部(挟持壁)57と、固定用挟持壁62で挟む方法や接着剤を利用する方法の他、ネジ等の締結要素を利用する方法も可能である。また、どの箇所の固定にどの方法を採用するかという点についても任意であり、薄膜側固定部65の取り付け方法として金属の薄板48を挟む方法を採用してもよく、厚肉弾性部50を取り付ける方法として接着剤を活用してもよい。
もちろん厚肉弾性部50の取り付けと、薄膜側固定部65の取り付けを、共に接着剤で行ってもよく、厚肉弾性部50の取り付けと、薄膜側固定部65の取り付けを、共に金属の薄板48を挟む方法で行ってもよい。
また上記した実施形態では、パッキン15の薄膜部52に、装置開口11の開口端31や、扉本体13の先端部分が当たる構成を例示したが、必ずしもパッキン15の薄膜部52にこれらが当たる必要はない。例えば厚肉弾性部50と薄膜部52の境界に装置開口11の開口端31や、扉本体13の先端部分が当たる構造であってもよい。
さらに図15の様に、厚肉弾性部50の一部だけに装置開口11の開口端31や、扉本体13の先端部分が当たる構造であってもよい。図15の様な当接構造となる場合、厳密には試験室5内が二重に断熱されることにはならない。しかしながら、相当の断熱効果はある。
上記実施形態では、環境試験装置1の一例としてウォークインタイプの恒温恒湿室を開示したが、本発明はこれに限定されず、通常サイズの恒温恒湿装置にも本発明を適用することができる。また恒温恒湿装置以外の環境試験装置にも本発明を適用することができる。例えば冷熱衝撃試験装置や、温度サイクル試験装置等にも本発明を適用することができる。
またパッキン15,79,80,92自体の用途は任意であり、液晶ディスプレイ等のワーク(被加熱物)を熱処理する熱処理装置に採用しても構わない。すなわち、一般的に、熱処理装置は、ワークを熱処理するための熱処理室を有し、当該熱処理室を所定の温度環境に調整するため、装置本体と開閉扉との間には、環境試験装置と同様の構造が形成される。そのため、この熱処理装置に、前記した実施形態と同様の構成を付与しても、同様の作用効果を期待することができる。
要するに本体側に設けられた開口と、前記開口を開放・閉鎖可能な開閉体を有する装置に本発明のパッキン15,79,80,92を採用することができる。
この場合、本体側における開口の近傍、又は開閉体のうちの一方にパッキン15,79,80,92を取り付け、他方をパッキン15,79,80, 92に当接させる。
またパッキンを固定する部材には段部を設け、開閉体の開閉方向に面する正面側表面と、正面側表面と交差する側面側表面とにパッキンを取り付けることが望ましい。
1,85 環境試験装置
5 試験室
6 開閉扉
11 装置開口
13 扉本体(パッキン固定側部材)
15,79,80,92 パッキン
35 凸状部
42 開口周辺部(パッキン当接側部材)
43 開口辺対向面
45 側壁
46 側壁対向面
48 薄板
50 厚肉弾性部
51 厚肉側固定部
52 薄膜部
53,81 接着壁
55 中空部
57 基端壁部(挟持壁)
58 先端壁部
62 固定用挟持壁
65 薄膜側固定部
71 空隙部
75 空気層
78 空気層
83 空気層

Claims (7)

  1. 所望の温度環境及び/又は湿度環境が形成される試験室を内側に有する試験装置本体と、試験室と外部とを連通する開口と、前記開口を開放・閉鎖可能な開閉体と、パッキンとを有する環境試験装置において、
    前記試験装置本体における開口の近傍、又は開閉体のうちの一方をパッキン固定側部材とし、他方をパッキン当接側部材とし、
    前記パッキンは前記開口を取り巻くものであり、前記パッキンの断面形状は、厚肉弾性部と、厚肉弾性部から離れた位置に設けられた薄膜側固定部と、前記厚肉弾性部と前記薄膜側固定部とを繋ぐ薄膜部とを有するものであり、
    前記厚肉弾性部と薄膜側固定部が共にパッキン固定側部材に固定され、前記開閉体によって前記開口が封鎖された状態のとき、パッキン当接側部材が少なくとも厚肉弾性部と当接し、且つ前記厚肉弾性部と薄膜部とによって仕切られたパッキン固定側部材側の空間に空気層が残存することとなることを特徴とする環境試験装置。
  2. パッキンが存在しないと仮定した場合に、開閉体の一部と試験装置本体との間に試験室の内外を連通する狭窄経路が存在することとなり、前記厚肉弾性部が前記狭窄経路の一部を閉塞し、前記パッキンの前記空間が前記狭窄経路の他の一部を閉塞し、試験室内から試験室外に至る間が少なくとも二箇所で閉塞されていることを特徴とする請求項1に記載の環境試験装置。
  3. 前記パッキン固定側部材は前記開閉体であり、前記パッキン当接側部材は前記試験装置本体における開口の近傍であり、前記試験装置本体には前記開口を取り巻く開口周辺部と、開口の内壁たる開口側壁があり、
    前記開閉体には、前記開口周辺部に対向する開口辺対向面と、前記開口側壁に対向する側壁対向面があり、
    前記厚肉弾性部が前記開口辺対向面に固定され、前記薄膜側固定部が前記側壁対向面に固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置。
  4. 前記パッキン固定側部材は前記試験装置本体における開口の近傍であり、前記パッキン当接側部材は前記開閉体であり、前記開口の開口端は段状であって、開口の中心方向に面する開口端内向壁と試験室の外側に面する開口端外向壁があり、
    前記厚肉弾性部が前記開口端外向壁に固定され、前記薄膜側固定部が前記開口端内向壁に固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置。
  5. パッキン固定側部材の一部に薄板があり、パッキンには厚肉弾性部をパッキン固定側部材に固定する厚肉側固定部があり、前記厚肉側固定部は前記薄板を挟む二枚の挟持壁を有し、
    前記厚肉弾性部は、その内部が空洞であり、
    パッキンにはパッキン固定側部材に固定される接着壁が設けられ、接着壁に薄膜側固定部が接続されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の環境試験装置。
  6. 装置の本体側に設けられた開口と、前記開口を開放・閉鎖可能な開閉体との間に介在されるパッキンであって、前記本体側における開口の近傍、又は開閉体のうちの一方をパッキン固定側部材とし、他方をパッキン当接側部材とし、パッキン固定側部材には段部があって開閉体の開閉方向に面する正面側表面と、正面側表面と交差する側面側表面とを有するパッキンにおいて、
    断面形状は、厚肉弾性部と、厚肉弾性部を正面側表面に固定する厚肉側固定部と、厚肉側固定部から離れた位置にあって側面側表面に固定される薄膜側固定部と、前記厚肉弾性部と薄膜側固定部とを繋ぐ薄膜部とを有し、
    前記開閉体によって前記開口が封鎖された状態のとき、前記厚肉弾性部と薄膜部とによって仕切られる空間に空気層が残存することとなることを特徴とするパッキン。
  7. 厚肉側固定部は対向して配された二枚の挟持壁を有し、厚肉弾性部は薄膜によって環状に覆われていてその内部が空洞であり、側面側表面に固定される接着壁が設けられ、接着壁に薄膜側固定部が接続されていることを特徴とする請求項6に記載のパッキン。
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