JP2014231785A - 浮体式風力発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】前後方向の動揺を効果的に抑制することが可能な浮体式風力発電装置を提供する。【解決手段】浮体式風力発電装置は、浮体と、ハブと該ハブに取り付けられたブレードとを含むロータを有し浮体上に立設された風力発電機と、ロータの回転数を定格回転数に維持するようにブレードのピッチ角を制御する制御モードを実行可能な制御装置と、を備える。制御装置は、制御モードにおいて、風力発電機の前後方向の移動速度を表す第1信号から、少なくとも、浮体に作用する波の周波数成分を除去又は低減した第2信号に基づいて、ロータのトルク制御を行うように構成される。【選択図】 図5

Description

本開示は、浮体上に立設された風力発電機を備える浮体式風力発電装置に関する。
海上等に風力発電装置を設置する場合、水深が浅い領域では、水底に基礎を設置し、その上に風力発電機を設置する着底式の風力発電装置が一般的に採用される。一方、水深が深い領域では、かかる着底式の風力発電装置は不経済となるため、水面に浮かぶ浮体の上に風力発電機を設置してなる浮体式風力発電装置の採用が検討される。
非特許文献1や特許文献1では、浮体の動揺に伴う風力発電機の移動速度(ナセルの移動速度やタワーの傾斜角変化等)を検知し、その移動速度に応じてロータのトルク制御を行うことで、浮体式風力発電装置の動揺を抑制する浮体式風力発電装置が記載されている。
欧州特許公開第2400153A2号公報
ところで、浮体式風力発電装置においては、ロータが受けるスラスト成分の空力荷重(スラスト力)と、浮体の動揺との間には相互に密接な関係がある。そのため、ロータの回転数を定格回転数に維持するようにブレードのピッチ角を制御するモードを浮体式風力発電装置において実行している場合に次のような現象が生じ得る。
ロータの回転数を定格回転数に維持するようにブレードのピッチ角を制御するモードを実行している間に、浮体の動揺に起因した風力発電機の風上側への移動(傾斜)に伴ってロータに対する相対風速が増大すると、ロータの回転数を定格回転数に維持するためにブレードのピッチ角を増大させる制御が行われることになる。風力発電機が風上側へ移動している時にブレードのピッチ角を増大させると、ロータが風から受けるスラスト力が減少するので、風力発電機の風上側への移動が助長されてしまい、風力発電機が風上側へ大きく傾くことになる。
一方、ロータの回転数を定格回転数に維持するようにブレードのピッチ角を制御するモードを実行している間に、浮体の動揺に起因した風力発電機の風下側への移動(傾斜)に伴ってロータに対する相対風速が減少すると、ロータの回転数を定格回転数に維持するためにブレードのピッチ角を減少させる制御が行われることになる。風力発電機が風下側へ移動している時にブレードのピッチ角を減少させると、ロータが風から受けるスラスト力が増大するので、風力発電機の風下側への移動が助長されてしまい、風力発電機が風下側へ大きく傾くことになる。
このように、ロータの回転数を定格回転数に維持するようにブレードのピッチ角を制御するモードを実行している時に、浮体式風力発電装置が前後方向に動揺すると、ピッチ角の制御にともなって浮体式風力発電装置の前後動揺が助長されてしまう場合があった。
この点に関し、特許文献1及び非特許文献1に記載の浮体式風力発電装置では、浮体の動揺に伴う風力発電機の移動速度に応じたロータのトルク制御によって、浮体式風力発電装置の前後動揺を少なからず抑制できるかもしれないが、その動揺抑制効果は限定的であった。
この原因を鋭意検討した結果、風力発電機における前後方向の移動速度のうち浮体に作用する波の周波数成分が大きな原因であることが明らかとなった。
本発明の少なくとも一実施形態の目的は、前後方向の動揺を効果的に抑制することが可能な浮体式風力発電装置を提供することである。
本発明の少なくとも一実施形態に係る浮体式風力発電装置は、浮体と、ハブと該ハブに取り付けられたブレードとを含むロータを有し、前記浮体上に立設された風力発電機と、前記ロータの回転数を定格回転数に維持するように前記ブレードのピッチ角を制御する制御モードを実行可能な制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記制御モードにおいて、前記風力発電機の前後方向の移動速度を表す第1信号から、少なくとも、前記浮体に作用する波の周波数成分を除去又は低減した第2信号に基づいて、前記ロータのトルク制御を行うように構成されたことを特徴とする。
上記浮体式風力発電装置によれば、ロータの回転数を定格回転数に維持するようにブレードのピッチ角を制御する制御モードにおいて、風力発電機の前後方向の移動速度を表す第1信号から、浮体式風力発電装置の動揺を抑制する上で大きな妨げとなる波の周波数成分を除去又は低減した第2信号に基づいてロータのトルク制御を行うので、浮体式風力発電装置の前後方向の動揺を効果的に抑制することが可能となる。なお、ここでの「風力発電機の前後方向」とは、風力発電機のロータの回転面に直交する方向を意味する。他箇所においても、「前後方向」という表現は、特記しない限り、この意味で用いることとする。また、「移動速度」は、速度であってもよいし角速度であってもよい。
幾つかの実施形態では、前記制御装置は、前記第1信号から少なくとも前記波の周波数成分を除去又は低減して、前記第2信号を生成するためのフィルタを備え、前記制御モードにおいて、前記第2信号に基づいて算出した前記ロータのトルク指令値に基づいて前記ロータのトルク制御を行うように構成されていてもよい。
このように、第1信号から少なくとも波の周波数成分をフィルタによって確実に除去又は低減して生成した第2信号に応じて算出したロータのトルク指令値に基づき、ロータのトルク制御を行うことで、浮体式風力発電装置の前後方向の動揺を効果的に抑制することが可能となる。
幾つかの実施形態では、前記フィルタは、前記第1信号から、少なくとも前記浮体に作用する波の周波数成分と当該浮体式風力発電装置における曲げモードの固有振動数成分とを除去又は低減して、前記第2信号を生成するよう構成されていてもよい。
このように、第1信号から、浮体に作用する波の周波数成分だけでなく浮体式風力発電装置における曲げモードの固有振動数成分をも除去又は低減することで、浮体式風力発電装置の前後方向の動揺をより効果的に抑制することが可能となる。
幾つかの実施形態では、前記フィルタは、前記第1信号から、当該浮体式風力発電装置におけるピッチ方向の動揺の固有振動数よりも高い周波数成分を除去又は低減して、前記第2信号を生成するよう構成されていてもよい。
このように、第1信号から、浮体式風力発電装置におけるピッチ方向の動揺の固有振動数よりも高い周波数成分を除去又は低減して生成された第2信号に基づいてロータのトルク制御を行うことで、浮体式風力発電装置のピッチ方向の動揺をより効果的に抑制することが可能となる。ここで、「ピッチ方向」とは、浮体の設計上の前後方向(基本的には、その地点における最も頻度の高い風向(主風向)に沿った方向)を意味する。すなわち、風向変化に追従したロータの配向の変更に伴って風力発電機の前後方向が変化しうる場合であっても、「ピッチ方向」は固定された方向である。「ピッチ方向」という表現は、他箇所においても特記しない限りこの意味で用いることとする。
幾つかの実施形態では、前記フィルタは、前記第1信号から当該浮体式風力発電装置における前記ピッチ方向の動揺の前記固有振動数よりも低い周波数成分を除去又は低減して、前記第2信号を生成するよう構成されていてもよい。
第1信号から、浮体式風力発電装置におけるピッチ方向の動揺の固有振動数よりも高い周波数成分だけでなく、浮体式風力発電装置におけるピッチ方向の動揺の固有振動数よりも低い周波数成分をも除去又は低減すれば、浮体式風力発電装置におけるピッチ方向の動揺を低減するために必要な成分を効果的に抽出することができる。したがって、浮体式風力発電装置のピッチ方向の動揺をより効果的に抑制することが可能となる。
幾つかの実施形態では、当該浮体式風力発電装置における前記ピッチ方向の動揺の前記固有振動数は0.03〜0.05Hzであり、前記フィルタは、前記第1信号から0.05Hzよりも高い周波数成分と、0.03Hz未満の周波数成分とを除去又は低減して、前記第2信号を生成するように構成されていてもよい。
このように、第1信号から、浮体式風力発電装置におけるピッチ方向の動揺の固有振動数範囲の最大値0.05Hzよりも高い周波数成分と、浮体式風力発電装置におけるピッチ方向の動揺の固有振動数範囲の最小値0.03Hzよりも低い周波数成分との両方を除去又は低減することで、浮体式風力発電装置におけるピッチ方向の動揺を低減するために必要な成分を効果的に抽出することができる。したがって、浮体式風力発電装置の前後方向の動揺をより効果的に抑制することが可能となる。
幾つかの実施形態では、前記フィルタの位相特性における位相が、当該浮体式風力発電装置における前記ピッチ方向の動揺の前記固有振動数において略0となるように、前記フィルタが構成されていてもよい。
これにより、第1信号から、ピッチ方向の動揺の固有振動数成分と同相の第2信号が得られるので、浮体式風力発電装置の前後方向の動揺をより効果的に抑制することが可能となる。
幾つかの実施形態では、前記制御装置は、前記第2信号に基づき、前記ロータのトルク加算値を算出するための加算値算出部と、前記ロータの回転数、前記ブレードのピッチ角、風速のうち少なくとも1つに基づいて算出されたトルク指令値に前記加算値算出部により算出された前記トルク加算値を加算するための加算器と、を含んでいてもよい。
このように、風力発電機の前後方向の移動速度を表す第1信号から、少なくとも、浮体に作用する波の周波数成分を除去又は低減した第2信号に基づき、ロータのトルク加算値を算出し、そのトルク加算値をトルク指令値に加算するので、浮体式風力発電装置の前後方向の動揺を効果的に抑制可能なトルク指令値を算出することができる。なお、ここでの「加算値」とは、正の値であってもよいし、負の値であってもよい。
幾つかの実施形態では、前記加算値算出部は、前記トルク加算値の上限値をトルク定格値の0〜20%に相当する値に設定するためのリミッタを含んでいてもよい。
このように、トルク加算値の上限値をトルク定格値の0〜20%に相当する値に設定することで、ロータのトルク制御を行うための機器(発電機、油圧トランスミッション等)に過大なトルクが加算されることを防ぎ、当該機器を効果的に保護することが可能となる。
幾つかの実施形態では、前記加算値算出部は、前記トルク加算値の上限値および下限値を設定するためのリミッタを含み、前記トルク加算値の上限値は、正の値または0であり、前記トルク加算値の下限値は負の値であり、前記トルク加算値の下限値の絶対値は、前記トルク加算値の上限値の絶対値よりも大きくてもよい。
トルク加算値の絶対値に上限値および下限値を設けることで、トルクの加算に伴うトルク変動が大きくなりすぎるのを制限することができる。ただし、トルク加算値の上限値は、ロータのトルク制御を行うための機器に過大なトルクがかからないようにするために、絶対値を比較的小さくする必要があるのに対し、トルク加算値の下限値は、上限値ほど絶対値を小さくする必要がない。従って、トルク加算値の下限値の絶対値を、トルク加算値の上限値の絶対値よりも大きくすることで、ロータのトルク制御を行うための機器を効果的に保護しつつ、トルク変動を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、前記加算値算出部はゲインを含み、前記ゲインは、前記風力発電機が風上方向に移動するときには前記トルク加算値として正の値を算出し、前記風力発電機が風下方向に移動するときには前記トルク加算値として負の値を算出するよう調整されていてもよい。
これにより、風力発電機が風上方向に移動するときにはトルク指令値を増加させ、風力発電機が風下方向に移動するときにはトルク指令値を減少させることができるので、浮体式風力発電装置の前後方向の動揺を効果的に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、前記制御装置は、前記風力発電機における発電機ユニットのトルク制御、又は発電機ユニットとロータとの間に油圧トランスミッションを介する場合には該油圧トランスミッションが有する油圧ポンプのトルク制御、によって、前記制御モードにおける前記ロータのトルク制御を行うよう構成されていてもよい。
すなわち、浮体式風力発電装置の前後方向の動揺を効果的に抑制するための上述のロータのトルク制御は、風力発電機における発電機ユニットのトルク制御、又は発電機ユニットとロータとの間に油圧トランスミッションを介する場合には油圧トランスミッションが有する油圧ポンプのトルク制御によって実現してもよい。
幾つかの実施形態では、更に、前記風力発電機に設置された加速度計を備え、前記第1信号は、前記加速度計により計測された加速度のうち前記風力発電機の前後方向の成分を積分することで生成されてもよい。
幾つかの実施形態では、更に、前記風力発電機に設置された傾斜計を備え、前記第1信号は、前記傾斜計により計測された傾斜角のうち前記風力発電機の前後方向の成分を微分することで生成されてもよい。
このように、風力発電機における前後方向の移動速度は、種々の構成で生成することが可能であり、速度であってもよいし、角速度であってもよい。
幾つかの実施形態では、前記浮体は、セミサブ型、又はスパー型であってもよい。すなわち、特定の型に限られない。
本発明の少なくとも一実施形態の浮体式風力発電装置によれば、ロータの回転数を定格回転数に維持するようにブレードのピッチ角を制御する制御モードにおいて、風力発電機の前後方向の移動速度を表す第1信号から、浮体式風力発電装置の動揺を抑制する上で大きな妨げとなる波の周波数成分を除去又は低減した第2信号に基づいてロータのトルク制御を行うので、浮体式風力発電装置の前後方向の動揺を効果的に抑制することが可能となる。
一実施形態に係る浮体式風力発電装置の斜視図である。 ロータの回転エネルギーを電気エネルギーに変換するための構成を説明するための図である。 ピッチ角を説明するためのブレード断面図である。 風力発電機の前後方向の加速度のパワースペクトル図である。 制御装置の構成を説明するためのブロック図である。 3通りの構成のフィルタの周波数特性を示す図であり、(A)は3通りの構成のフィルタの振幅特性で、(B)は3通りの構成のフィルタの位相特性である。 トルク指令値の算出フローを説明するための図である。 トルク指令値Tの入力先の例を説明するための図であり、(A)は、二次給電式誘導発電機を用いた構成における例で、(B)は、永久磁石式同期発電機(増速機有)を用いた構成における例で、(C)は、永久磁石式同期発電機(増速機無)を用いた構成における例である。 スパー型の浮体を採用した浮体式風力発電装置を説明するための図である。 ケース1およびケース2の解析結果であり、(A)は、トルク指令値Tの時系列変化を示す図で、(B)は、ピッチ方向における浮体の傾斜角の時系列変化を示す図で、(C)は、タワーベース部(タワーにおける浮体との接合部近辺の部分)の重心周りのモーメントの時系列変化を示す図である。
以下、添付図面に従って本発明の一実施形態について説明する。ただし、実施形態として以下に記載され、あるいは、実施形態として図面で示された構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
<浮体式風力発電装置>
図1は、本発明の一実施形態に係る浮体式風力発電装置1の斜視図である。図1に示されるように、浮体式風力発電装置1は、水面に浮かぶ浮体20と、浮体20に設置された風力発電機10と、浮体20を水底に係留するための係留装置34(34a〜34h)とを備えている。
浮体20は、3つのコラム22(22a〜22c)、コラム22aとコラム22bとを接続する第1ロワーハル24a、コラム22aとコラム22cとを接続する第2ロワーハル24b、を備えており、平面視において略V字状に形成されている。そして、コラム22およびロワーハル24に作用する浮力によって浮体式風力発電装置1が水面に浮かぶように、コラム22およびロワーハル24は中空構造に形成されている。
また、図1に示されるように、コラム22の上面22uがロワーハル24の上面24uよりも上方に位置するように形成されるとともに、浮体式風力発電装置1が設置された状態においては、ロワーハル24の上面24uが水没し、且つコラム22の上面22uは水面よりも上方に位置するようになっている。すなわち、浮体20は所謂セミサブ型の浮体である。また、上述した3つのコラム22の内、真ん中に位置するコラム22a上には、風力発電機10が設置されている。
風力発電機10は、コラム22a上に固定されているタワー11と、タワーに支持されているナセル12と、ナセル12に対して回転可能に取り付けられたロータ13とを備えている。ロータ13は、ナセル12に対して回転可能に取り付けられたハブ14と、ハブ14に取り付けられたブレード15とを有している。また、ナセル12は、タワー11によってタワー11の軸を回転軸として回転可能(ヨー方向に回転可能)に支持されており、風向きに応じてロータ13を風上側へと配向させるようになっている。
図2は、風力発電機10におけるロータ13の回転エネルギーを電気エネルギーに変換するための構成を表す図である。ロータ13には、メインシャフト16を介して油圧ポンプ5が連結される。油圧ポンプ5には、高圧油ライン17及び低圧油ライン18を介して油圧モータ6が接続される。具体的には、油圧ポンプ5の出口が高圧油ライン17を介して油圧モータ6の入口に接続され、油圧ポンプ5の入口が低圧油ライン18を介して油圧モータ6の出口に接続される。油圧ポンプ5は、メインシャフト16によって駆動されて作動油を昇圧し、高圧の作動油(圧油)を生成する。油圧ポンプ5で生成された圧油は高圧油ライン17を介して油圧モータ6に供給され、この圧油によって油圧モータ6が駆動される。油圧モータ6で仕事をした後の低圧の作動油は、油圧モータ6の出口と油圧ポンプ5の入口との間に設けられた低圧油ライン18を経由して、油圧ポンプ5に再び戻される。
油圧モータ6には、ロータ4の回転エネルギーを電力に変換するための発電機7が連結される。発電機7は、油圧モータ6によって駆動される同期発電機であり、インバータを含む電力変換回路を介さずに電力系統に連系される。
浮体式風力発電装置は、ブレード15のピッチ角およびロータ13のトルクを制御するための制御装置50と、ロータ13の回転数(回転速度)を計測するための回転数計51と、風力発電機の前後方向の加速度を計測するための加速度計52と、をナセル内に備えており、ブレードのピッチ角を調節するためのピッチ角調節機構53をハブ内に備えている。
ここで、ブレード15のピッチ角について図3を用いて説明する。
各ブレード15は、図3に示すように、前縁151から後縁152に亘って、正圧面153と負圧面154とが延在した翼型を有する。なお、前縁151と後縁152とを結ぶ直線155は、コードと称される。
ブレードのピッチ角とは、コード155の延長線Lと、ブレード回転方向(ロータ回転面)に平行な直線Lとの間の角度を意味し、図3に示される角度Θである。風力発電機10の通常運転時における各ブレード15のピッチ角は典型的には概ね0度であり、このときのピッチ角はファイン位置と称されることがある。これに対し、風力発電機10の完全停止時における各ブレード2のピッチ角は典型的には概ね90度(最大角)であり、このときのピッチ角はフェザー位置と称されることがある。各ブレード15のピッチ角をファイン位置(約0度)からフェザー位置(約90度)に向けて大きくすると、空力的な制動力がロータ13に作用して、ロータ13の回転数は低下する。逆に、各ブレード15のピッチ角をフェザー位置(約90度)からファイン位置(約0度)に向けて小さくすると、各ブレード15に加わる揚力が増大し、ロータ13の回転数は上昇する。
制御装置50は、ロータ13の回転数を定格回転数に維持するようにブレード15のピッチ角を制御する制御モードを実行可能に構成されている。そして、当該制御モードに起因して浮体式風力発電装置1の前後動揺が助長されてしまうことを抑制するために、当該制御モードの実行時に風力発電機10の前後方向の移動速度に基づいてロータ13のトルク制御を行うよう制御装置50が構成されている。
ただし、当該制御モードの実行時において、風力発電機10の前後方向の移動速度に基づいてロータ13のトルク制御を行っても、浮体式風力発電装置1の前後動揺の抑制効果が十分に得られない場合がある。
この原因について本願発明者が鋭意検討を行った。
浮体式風力発電装置1が前後方向に動揺している時の風力発電機10の前後方向の加速度および加速度を積分した移動速度には、様々な周波数成分が含まれている。図4は、浮体式風力発電装置1が前後方向に動揺している時の風力発電機10の前後方向の加速度αを高速フーリエ変換(FFT)して得たパワースペクトルである。図4において、浮体式風力発電装置1のピッチ方向の動揺の固有振動数(0.03〜0.05Hz)の成分におけるパワースペクトルが最も大きいが、それ以外にも、波の周波数(0.05〜0.2Hz)の成分、浮体式風力発電装置1の曲げモードの固有振動数(0.3〜0.07Hz)の成分、低周波数(0.03未満)の成分等が含まれていることがわかる。これらの成分のうち、浮体20に作用する波の周波数成分が浮体式風力発電装置1の前後動揺を抑制する上で大きな妨げとなっていることが明らかとなった。
そこで、制御装置50は、風力発電機10の前後方向の移動速度を表す第1信号から、少なくとも、浮体20に作用する波の周波数成分を除去又は低減した第2信号に基づいて、ロータ13のトルク制御を行うように構成されている。
このように、ロータ13の回転数を定格回転数に維持するようにブレード15のピッチ角を制御する制御モードにおいて、風力発電機10の前後方向の移動速度を表す第1信号から、浮体式風力発電装置1の動揺を抑制する上で大きな妨げとなる波の周波数成分を除去又は低減した第2信号に基づいてロータのトルク制御を行うことで、浮体式風力発電装置1の前後方向の動揺を効果的に抑制することが可能となる。
図5は、制御装置50の詳細構成を説明するためのブロック図である。制御装置50は、ピッチ角調節機構53によるブレード15のピッチ角の調節を制御するためのピッチ角制御部54と、ロータ13のトルクを制御するためのトルク制御部55と、を備えている。図5における風車90とは、浮体式風力発電装置1のうち制御装置50以外の部分を表す。
まず、ピッチ角制御部54の詳細について図5を用いて説明する。
ピッチ角制御部54は、減算器60及びPI演算部61を有する。減算器60は、回転数計51によって計測されたロータ13の現在回転数Ωをロータ13の目標回転数Ωから減算してロータ13の回転数偏差ΔΩ(=Ω−Ω)を算出する。減算器60により算出されたロータ13の回転数偏差ΔΩに対してPI演算部61がPI制御のための演算を行ってピッチ角指令値Θを算出する。ピッチ角制御部54は、PI演算部61によって算出されたピッチ角指令値Θをピッチ角調節機構53に入力して、ピッチ角調節機構53によるブレード15のピッチ角の調節を制御するよう構成されている。ピッチ角制御部54は、発電機出力が定格出力に達した場合に、ロータ13の回転数を定格回転数に維持するためのピッチ角制御モードを実行する。
次に、トルク制御部55の詳細について図5を用いて説明する。
トルク制御部55は、積分器70、フィルタ71、加算値算出部72、減算器73、PI演算部74、スイッチ75及び加算器76を有する。
積分器70は、加速度計52によって計測された加速度のうち風力発電機10の前後方向の成分αを時間積分することで、風力発電機10の前後方向の移動速度V(第1信号)を算出する。
フィルタ71は、風力発電機10の前後方向の移動速度Vから、少なくとも、浮体に作用する波の周波数成分を除去又は低減して、第2信号Vを生成するよう構成されている。これにより、移動速度Vから、浮体式風力発電装置の動揺を抑制する上で大きな妨げとなる波の周波数成分を除去又は低減した第2信号Vに基づいてロータのトルク制御を行うので、浮体式風力発電装置1の前後方向の動揺を効果的に抑制することが可能となる。
フィルタ71は、望ましくは、風力発電機10の前後方向の移動速度Vから、少なくとも浮体20に作用する波の周波数成分と浮体式風力発電装置1における曲げモードの固有振動数成分とを除去又は低減して、第2信号を生成するよう構成されていてもよい。このように、移動速度Vから、浮体20に作用する波の周波数成分だけでなく浮体式風力発電装置1における曲げモードの固有振動数成分をも除去又は低減することで、浮体式風力発電装置1の前後方向の動揺をより効果的に抑制することが可能となる。この場合、除去又は低減の対象とする曲げモードの固有振動数成分としては、例えば1次の曲げモードの固有振動数成分だけでもよいし、2次以上の曲げモードの固有振動数成分も含んでもよい。
フィルタ71は、望ましくは、移動速度Vから、浮体式風力発電装置1のピッチ方向の動揺の固有振動数(0.03〜0.05Hz)よりも高い周波数成分と低い周波数成分とを除去又は低減して、第2信号Vを生成してもよい。これにより、浮体式風力発電装置1におけるピッチ方向の動揺を低減するために必要な成分を効果的に抽出することができ、浮体式風力発電装置1のピッチ方向の動揺をより効果的に抑制することが可能となる。
フィルタ71の具体的構成としては、ローパスフィルタ(LPF)やハイパスフィルタ(HPF)、バンドパスフィルタ(BPF)等、種々のフィルタを使用することができる。例えば遮断周波数ωが0.02Hzのハイパスフィルタと、遮断周波数ωcが0.1Hzのローパスフィルタとで構成してもよい。
図6に、3通りの構成のフィルタにおける周波数特性を示す。図6(A)は3通りの構成のフィルタにおける振幅特性であり、図6(B)は3通りの構成のフィルタにおける位相特性である。図6(A)および図6(B)において、一点鎖線は0.02Hzの遮断周波数ωを有するハイパスフィルタ(HPF)を表し、破線は0.01Hzの遮断周波数ωを有するローパスフィルタを表し、実線は0.02Hzの遮断周波数ωを有するハイパスフィルタと0.01Hzの遮断周波数ωを有するローパスフィルタとを組み合わせたフィルタを表す。
本実施形態に使用するフィルタ71としては、図6(A)の実線で示したフィルタのように、フィルタの振幅特性における振幅が、浮体式風力発電装置1におけるピッチ方向の動揺の固有振動数を基準として±0.01Hzの範囲内で最大となるように構成されていることが望ましい。これにより、移動速度Vにおけるピッチ方向の動揺の固有振動数成分を効率的に抽出できるので、浮体式風力発電装置1の前後方向の動揺をより効果的に抑制することが可能となる。
また、本実施形態に使用するフィルタ71としては、図6(B)の実線で示したフィルタのように、フィルタの位相特性における位相が、浮体式風力発電装置1におけるピッチ方向の動揺の固有振動数において略0となるように構成されていることが望ましい。これにより、移動速度Vにおけるピッチ方向の動揺の固有振動数成分と同相の第2信号が得られるので、浮体式風力発電装置1の前後方向の動揺をより効果的に抑制することが可能となる。
加算値算出部72は、ゲイン77と、リミッタ78とを有する。ゲイン77は、フィルタ71によって生成された第2信号Vに基づきトルク加算値Td2を算出する。ゲイン77は、風力発電機10が風上方向に移動するときにはトルク加算値Td2として正の値を算出し、風力発電機10が風下方向に移動するときにはトルク加算値Td2として負の値を算出するよう調整されている。
これにより、風力発電機10が風上方向に移動するときにはトルク指令値Tを増加させ、風力発電機が風下方向に移動するときにはトルク指令値Tを減少させることができるので、浮体式風力発電装置の前後方向の動揺を効果的に抑制することができる。
ゲイン77によって算出されたトルク加算値Td2は、リミッタ78によって上限値および下限値が設定され、リミッタ78を通過してトルク加算値Td3となる。
ここで、トルク加算値Td3の上限値は、トルク定格値の0〜20%に相当する値に設定することが望ましい。このように、トルク加算値Td3の上限値をトルク定格値の0〜20%に相当する値に設定することで、ロータのトルク制御を行うための機器(発電機、油圧トランスミッション等)に過大なトルクが加算されることを防ぎ、当該機器を効果的に保護することが可能となる。
また、トルク加算値Td3の上限値は、正の値または0であり、トルク加算値Td3の下限値は負の値であり、トルク加算値Td3の下限値の絶対値は、トルク加算値Td3の上限値の絶対値よりも大きいことが望ましい。
このように、トルク加算値Td3の絶対値に上限値および下限値を設けることで、トルクの加算に伴うトルク変動が大きくなりすぎるのを制限することができる。ただし、トルク加算値Td3の上限値は、ロータのトルク制御を行うための機器に過大なトルクがかからないようにするために、絶対値を比較的小さくする必要があるのに対し、トルク加算値Td3の下限値は、上限値ほど絶対値を小さくする必要がない。従って、トルク加算値Td3の下限値の絶対値を、トルク加算値Td3の上限値の絶対値よりも大きくすることで、ロータのトルク制御を行うための機器を効果的に保護しつつ、トルク変動を抑制することができる。
以上のように、加算値算出部72は、第2信号Vに基づき、ロータ13のトルク加算値Td3を算出するよう構成されている。
減算器73は、回転数計51によって計測された現在回転数Ωをロータの目標回転数Ωから減算してロータの回転数偏差ΔΩ(=Ω−Ω)を算出する。減算器73により算出されたロータの回転数偏差ΔΩに対してPI演算部74がPI制御のための演算を行ってトルク指令値Td1を算出する。
なお、トルク指令値Td1の算出方法はこれに限らず、ロータの回転数、ブレードのピッチ角、風速のうち少なくとも1つに基づいて算出可能である。
スイッチ75および加算器76は、以下のように動作する。
ロータの回転数を定格回転数に維持するためのピッチ角制御モードを実行中でない場合(ピッチ角制御部54によって算出されたピッチ角指令値Θが所定のピッチ角Θ以下である場合)には、スイッチ75がOFFとなり、PI演算部74によって算出されたトルク指令値Td1がそのままトルク制御対象部56に入力される。
なお、典型的な可変速風車では、ロータの回転数が定格回転数未満である比較的風速が低い場合(可変速域)において、最大効率が得られるほぼ一定の周速比(設計周速比)で運転される。すなわち、設計周速比が実現されるように、風速に応じた適切なロータ回転数にて可変速運転が行われる。このような可変速域では、ピッチ角は所定値Θ以下のファイン位置(典型的には概ね0度)でほぼ一定に維持される。
風力発電機10がこの種の典型的な可変速風車である場合、ロータの回転数が定格回転数未満である比較的風速が低い可変速域において、スイッチ75がOFFとされる。このとき、PI演算部74によって算出されてトルク制御対象部56にそのまま入力されるトルク指令値Td1は、設計周速比が実現されるような最大効率が得られるトルク指令値である。
一方、ロータの回転数を定格回転数に維持するためのピッチ角制御モードを実行中である場合(ピッチ角制御部54によって算出されたピッチ角指令値Θが所定のピッチ角Θよりも大きい場合)には、スイッチ75がONとなり、PI演算部74によって算出されたトルク指令値Td1に対して加算値算出部72によって算出されたトルク加算値Td3を加算器76が加算してトルク指令値Td4を算出し、トルク指令値Td4がトルク制御対象部56に入力される。
トルク制御部55は、以上のように、ロータの回転数を定格回転数に維持するためのピッチ角制御モードを実行中か否かによってトルク加算値Td3をトルク指令値Td1に加算するかどうか(トルク指令値Tとしてトルク指令値Td1とトルク指令値Td4のいずれを採用するか)を決定している。
従って、浮体式風力発電装置1の前後動揺を抑制する上で効果的なタイミング(ロータの回転数を定格回転数に維持するためのピッチ角制御モードの実行時)で、トルク加算値Td3を加算することができる。また、ロータの回転数を定格回転数に維持するためのピッチ角制御モードの非実行時には、トルク加算値Td3がトルク指令値Td1に加算されない。そのため、設計周速比が実現されるような最大効率が得られるトルク指令値Td1をそのままトルク制御対象部56に与えることができ、可変速域における風力発電機1の運転効率を向上させることができる。
図7は、上述したトルク指令値Tの算出フローを説明するための図である。
まず、ロータの目標回転数Ωとロータの現在回転数Ωとの偏差に基づきPI演算部74がトルク指令値Td1を算出する(S1)。次に、回転数維持のためのピッチ角制御モードを実行中かどうかをピッチ角指令値Θに基づき判定する(S2)。
回転数維持のためのピッチ角制御モードを実行中でない場合(Θ≦Θの場合)、トルク指令値Td1に基づくロータのトルク制御が実行される(S3)。
回転数維持のためのピッチ角制御モードを実行中である場合(Θ>Θの場合)、以下のS4〜S8の動作を行う。まず、フィルタ71が風力発電機10の前後方向の移動速度V(第1信号)から少なくとも浮体に作用する波の周波数成分をフィルタリングして第2信号Vを生成する(S4)。続いて、第2信号Vに基づきゲイン77がトルク加算値Td2を算出する(S5)。次に、トルク加算値Td2がリミッタ78を通過して、トルク加算値d3が生成される(S6)。加算器76がこのトルク加算値Td3をトルク指令値Td1に加算してトルク指令値Td4を算出し(S7)、トルク指令値Td4に基づくロータのトルク制御が実行される(S8)。
以上の算出フローで算出したトルク指令値Tの入力先であるトルク制御対象部56としては、例えば上述の実施形態のように油圧ポンプ5および油圧モータ6を組み合わせた油圧トランスミッションを介してロータ13の回転エネルギーを発電機7で電力に変換する構成では、油圧ポンプ5が好適である。すなわち、トルク制御部55よって算出されたトルク指令値Tを油圧ポンプ5に入力して油圧ポンプ5のトルクを制御することで、ロータ13のトルクを制御することができる。
ただし、トルク指令値Tの入力先であるトルク制御対象部56としては、油圧ポンプ5に限らず、他の構成も採用しうる。図8は、トルク指令値Tの入力先の例を説明するための図であり、図8(A)は、二次給電式誘導発電機を用いた構成における例で、図8(B)は、永久磁石式同期発電機(増速機有)を用いた構成における例で、図8(C)は、永久磁石式同期発電機(増速機無)を用いた構成における例である。図8(A)〜図8(C)に示す構成例においては、以下のように、電力変換回路におけるインバータ40(Inverter: INV)をトルク制御対象部56として採用することができる。
図8(A)に示す構成では、ロータ13の回転エネルギーは増速機41(ギア)を介して二重給電式誘導発電機8(Double Fed Induction Generator: DFIG)で電力に変換され、該電力が変圧器42を介して電力系統に連系される。この構成においては、二重給電式誘導発電機8に接続されたインバータ40にトルク指令値を入力することでロータ13のトルクを制御することができる。
図8(B)に示す構成では、ロータ13の回転エネルギーは増速機41(ギア)を介して永久磁石式同期発電機9(Permanent Magnet Synchronous Generator: PMSG)で電力に変換され、該電力が変圧器42を介して電力系統に連系される。この構成においては、永久磁石式同期発電機9に接続されたインバータ40にトルク指令値を入力することでロータ13のトルクを制御することができる。
図8(C)に示す構成では、ロータ13の回転エネルギーは増速機(ギア)を介さずに永久磁石式同期発電機9で電力に変換され、該電力が変圧器42を介して電力系統に連系される。この構成においては、永久磁石式同期発電機9に接続されたインバータ40にトルク指令値を入力することでロータ13のトルクを制御することができる。
このように、風力発電機における発電機ユニットのトルク制御、又は発電機ユニットとロータとの間に油圧トランスミッションを介する場合には該油圧トランスミッションが有する油圧ポンプのトルク制御、によって、ロータのトルク制御を行うことができる。
なお、上述の実施形態では風力発電機10の前後方向の移動速度を、加速度計52によって計測された加速度のうち風力発電機の前後方向の成分を積分することで生成した。ただし、風力発電機10の前後方向の移動速度の求め方はこれに限らない。例えば加速度計52の代わりに傾斜計を浮体式風力発電装置1が備え、風力発電機10の前後方向の移動速度は、傾斜計により計測された傾斜角のうち風力発電10機の前後方向の成分を微分することで生成されてもよい。また、加速度計52の代わりに角加速度計を備え、風力発電機10の前後方向の移動速度は、角加速度計により計測された角加速度のうち風力発電機10の前後方向の成分を積分することで生成されてもよい。このように、風力発電機10における前後方向の移動速度は、種々の構成で生成することが可能であり、速度であってもよいし、角速度であってもよい。
また、上述の実施形態では、浮体20として所謂セミサブ型の浮体を採用した構成例を示したが、浮体の構成はこれに限らない。例えば、図9に示すような所謂スパー型の浮体80を採用した浮体式風力発電装置2であってもよい。浮体式風力発電装置2は、水面に浮かぶ円柱型の浮体80と、浮体80上に設けられた風力発電機10と、浮体80を水底に係留するための係留装置81とを備えている。浮体式風力発電装置2における風力発電機10の詳細構成は、浮体式風力発電装置1における風力発電機10の詳細構成と同様である。
このようなスパー型の浮体80を用いた浮体式風力発電装置2において、ロータの回転数を定格回転数に維持するようにブレードのピッチ角を制御する制御モードを実行している時に、以下の2つのケースについて浮体式風力発電装置2の挙動を解析した。
(ケース1)従来のトルク制御(風力発電機の前後方向の移動速度を考慮せず、前述のトルク指令値Td1のみを用いてロータのトルク制御)を実行。
(ケース2)風力発電機の前後方向の移動速度を表す信号から、浮体に作用する波の周波数成分を除去又は低減した信号に基づいて、ロータのトルク制御を実行。すなわち、図5を用いて説明した制御装置50によって、図7のS4〜S8で算出したトルク指令値Td4を用いてロータのトルク制御を実行。
解析結果を図10に示す。図10(A)は、トルク指令値Tの時系列変化を示す図である。図10(B)は、ピッチ方向における浮体80の傾斜角の時系列変化を示す図である。図10(C)は、タワーベース部(タワー11における浮体80との接合部近辺の部分)の重心周りのモーメントの時系列変化を示す図である。図10における一点鎖線はケース1の解析結果を表し、図10における実線はケース2の解析結果を表す。
図10の解析結果について以下に説明する。
まず、図10(A)に示されるように、ケース1のトルク指令値は大きく変動しているが、ケース2のトルク指令値は略安定している。なお、ケース1の時間tにおいてトルク指令値が小さな値となっているのは、浮体の動揺にともなって、時間tにおいて風力発電機が後方(風下)に向かって移動している(この時ピッチ方向における浮体の傾斜角が0であり、移動速度は相対的に大きい)からである。ケース2の時間tにおけるトルク指令値はトルク加算値の加算により算出されたトルク指令値Td4に対応する。
また、図10(B)に示されるように、ケース1では、ピッチ方向における浮体の傾斜角(タワーの傾斜角と略同等)は大きく変動しており、浮体が大きく動揺している一方、ケース2では、ピッチ方向における浮体の傾斜角は略安定している。ケース2で傾斜角が略安定しているのは、風力発電機の前後方向の移動速度を表す信号から、浮体に作用する波の周波数成分を除去又は低減した信号に基づいて、ロータのトルク制御を実行することで、浮体の前後方向の動揺が効果的に抑制されているからである。
また、図10(C)に示されるように、ケース1では、タワーベース部の重心周りのモーメントは、ピッチ方向における浮体の傾斜に伴って大きく変動している一方、ケース2では、タワーベース部のモーメントは略安定している。
以上のように、ケース2の浮体式風力発電装置では、ケース1と比較してトルク指令値の変動が小さいため、ロータのトルク変動を小さくすることができる。
また、ケース2の浮体式風力発電装置では、ケース1と比較してピッチ方向における浮体の傾斜角の変動を小さくすることができ、これに伴って、タワーベース部の重心周りのモーメントも小さくすることができる。従って、タワーベース部にかかる荷重を小さくすることができ、疲労破壊のリスクを低減することができる。
1 浮体式風力発電装置
5 油圧ポンプ
6 油圧モータ
7 発電機
11 タワー
12 ナセル
13 ロータ
14 ハブ
15 ブレード
16 メインシャフト
17 高圧油ライン
18 低圧油ライン
20 浮体
22 コラム
24 ロワーハル
34 係留装置
50 制御装置
51 回転数計
52 加速度計
53 ピッチ角調節機構
54 ピッチ角制御部
55 トルク制御部
56 トルク制御対象部
70 積分器
71 フィルタ
72 加算値算出部
73 減算器
74 PI演算部
75 スイッチ
76 加算器
80 浮体
81 係留装置

Claims (15)

  1. 浮体と、
    ハブと該ハブに取り付けられたブレードとを含むロータを有し、前記浮体上に立設された風力発電機と、
    前記ロータの回転数を定格回転数に維持するように前記ブレードのピッチ角を制御する制御モードを実行可能な制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記制御モードにおいて、前記風力発電機の前後方向の移動速度を表す第1信号から、少なくとも、前記浮体に作用する波の周波数成分を除去又は低減した第2信号に基づいて、前記ロータのトルク制御を行うように構成されたことを特徴とする浮体式風力発電装置。
  2. 前記制御装置は、前記第1信号から少なくとも前記波の周波数成分を除去又は低減して、前記第2信号を生成するためのフィルタを備え、前記制御モードにおいて、前記第2信号に基づいて算出した前記ロータのトルク指令値に基づいて前記ロータのトルク制御を行うように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の浮体式風力発電装置。
  3. 前記フィルタは、前記第1信号から、少なくとも前記浮体に作用する波の周波数成分と当該浮体式風力発電装置における曲げモードの固有振動数成分とを除去又は低減して、前記第2信号を生成するよう構成されたことを特徴とする請求項2に記載の浮体式風力発電装置。
  4. 前記フィルタは、前記第1信号から、当該浮体式風力発電装置におけるピッチ方向の動揺の固有振動数よりも高い周波数成分を除去又は低減して、前記第2信号を生成するよう構成されたことを特徴とする請求項2又は3に記載の浮体式風力発電装置。
  5. 前記フィルタは、前記第1信号から当該風力発電装置における前記ピッチ方向の動揺の前記固有振動数よりも低い周波数成分を除去又は低減して、前記第2信号を生成するよう構成されたことを特徴とする請求項4に記載の浮体式風力発電装置。
  6. 当該浮体式風力発電装置における前記ピッチ方向の動揺の前記固有振動数は0.03〜0.05Hzであり、
    前記フィルタは、前記第1信号から0.05Hzよりも高い周波数成分と、0.03Hz未満の周波数成分とを除去又は低減して、前記第2信号を生成するように構成されたことを特徴とする請求項5に記載の浮体式風力発電装置。
  7. 前記フィルタの位相特性における位相が、当該浮体式風力発電装置における前記ピッチ方向の動揺の前記固有振動数において略0となるように、前記フィルタが構成されていることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の浮体式風力発電装置。
  8. 前記制御装置は、
    前記第2信号に基づき、前記ロータのトルク加算値を算出するための加算値算出部と、
    前記ロータの回転数、前記ブレードのピッチ角、風速のうち少なくとも1つに基づいて算出されたトルク指令値に前記加算値算出部により算出された前記トルク加算値を加算するための加算器と、
    を含むことを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載の浮体式風力発電装置。
  9. 前記加算値算出部は、前記トルク加算値の上限値をトルク定格値の0〜20%に相当する値に設定するためのリミッタを含むことを特徴とする請求項8に記載の浮体式風力発電装置。
  10. 前記加算値算出部は、前記トルク加算値の上限値および下限値を設定するためのリミッタを含み、前記トルク加算値の上限値は、正の値または0であり、前記トルク加算値の下限値は負の値であり、
    前記トルク加算値の下限値の絶対値は、前記トルク加算値の上限値の絶対値よりも大きいことを特徴とする請求項8又は9に記載の浮体式風力発電装置。
  11. 前記加算値算出部はゲインを含み、
    前記ゲインは、前記風力発電機が風上方向に移動するときには前記トルク加算値として正の値を算出し、前記風力発電機が風下方向に移動するときには前記トルク加算値として負の値を算出するよう調整されていることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の浮体式風力発電装置。
  12. 前記制御装置は、前記風力発電機における発電機ユニットのトルク制御、又は発電機ユニットとロータとの間に油圧トランスミッションを介する場合には該油圧トランスミッションが有する油圧ポンプのトルク制御、によって、前記制御モードにおける前記ロータのトルク制御を行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の浮体式風力発電装置。
  13. 更に、前記風力発電機に設置された加速度計を備え、
    前記第1信号は、前記加速度計により計測された加速度のうち前記風力発電機の前後方向の成分を積分することで生成されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の浮体式風力発電装置。
  14. 更に、前記風力発電機に設置された傾斜計を備え、
    前記第1信号は、前記傾斜計により計測された傾斜角のうち前記風力発電機の前後方向の成分を微分することで生成されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の浮体式風力発電装置。
  15. 前記浮体は、セミサブ型、又はスパー型であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の浮体式風力発電装置。
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