JP2014230326A - 電子機器におけるコネクタ実装構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子機器のコネクタ部に接続されるケーブルの引出方向が運用時に変更できるコネクタ実装構造を低コストで実現する。【解決手段】電子機器である通信装置1は、外部との間で情報を送受し所定の処理を実行する機能を有した電子回路8と、外部から引き込まれるケーブル5を電子回路8用の収容ケーブル9に通信可能に接続するケーブルコネクタ6cを備えるコネクタ部6と、基板4b上にコネクタ部6を設置可能に形成した機能ブロック4と、機能ブロック4を搭載するための収納ユニット3を内部に有したキャビネット構造の実装架2と、を有する。コネクタ部6と機能ブロック4とのうちの少なくともいずれか一方は、実装架2において予め定められた位置の範囲内でコネクタ部6の位置を可変とするように構成され、このコネクタ実装構造には、スライド構造、自由軸構造、それらの組み合わせ又は磁石や面ファスナ等の脱着可能な接続構造体を利用できる。【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器におけるコネクタ実装構造に係り、特に通信装置等の電子機器が備える機能ブロックと外部から引き込まれるケーブルとの接続を行うためのコネクタ実装構造に関する。
従来、通信装置等の電子機器は、機能ブロック(例えば電子回路パッケージ)を備えている。図1に示す通信装置1は、複数の機能ブロック4を備えている。この通信装置1は、居室や屋外又は通信装置室に設置される。通信装置1は、キャビネット構造をした実装架2内に、収納ユニット3を1個または複数個搭載している。さらに、収納ユニット3は、機能ブロック4を1個または複数個搭載している。
通信装置1内の機能ブロック4は、外部との通信トラヒック等を、ケーブル(例えば光ファイバケーブル)5を介して送受し処理する。ケーブル5は、実装架2の収納ユニット3の前面(図1において左面)又は裏面(図1において右面)から引き込まれる。図1では、実装架2の架下から配線されたケーブル5を、収納ユニット3の前面から引き込む場合を示している。引き込まれたケーブル5は、機能ブロック4上(図1において紙面に直交する側)に設置されるコネクタ部(例えば光コネクタ)6を介して機能ブロック4に接続される。
実装架2は、前面や裏面に、扉(前面扉7f、裏面扉7b)が設置される構造となっているのが一般的である。扉を設置する理由は、床下から送られる冷却風が実装架2から漏れることの防止、防塵対策、地震等への耐災性向上及び内部保護等のためである。なお、図1では、2つの扉を図示したが、扉がどちらか一方のみ設けられている場合もある。
コネクタ部6は、ケーブル5が装着されるケーブルコネクタ6cを備えている。コネクタ部6が設置される機能ブロック4上の基板4bの一面には、例えば光モジュール等の電子回路8が形成されている。電子回路8用の配線である収容ケーブル9は、コネクタ部6を介してケーブル5と通信可能に接続される。
通信装置1では、外部からのケーブル5としてメタリックケーブルや光ケーブルを実装架2の前面や裏面を介して収容ケーブル9と接続する場合等の設置時や保守時に、作業性や美観を考慮して、各機能ブロック4からのケーブル5にあまり余長を持たせずに適切に折り曲げ、複数のケーブル5を束ねて実装架2外に引き出すケーブル処理を実施している。このようなケーブル処理を実施することで、ケーブル5とコネクタ部6との接続の作業のため、あるいは機能ブロック4の故障取り換え等のための保守スペースを確保したり、美観の観点からケーブルを整然と配列させたりすることができる。
この際に、前面扉7fまたは裏面扉7bを閉じた場合にケーブル5が扉に当たらないようにケーブル処理する必要がある。さらに光ケーブル等では、ケーブルの曲げによる光の損出増大を防ぐため、許容される最小曲げ半径(以下、許容曲率半径Rという)の範囲内でケーブル処理する必要がある。光ファイバの種類にもよるが、特性を保つためには、許容曲率半径Rは例えば30mm以上必要とされている。よって、機能ブロック4と前面扉7fとの間隔d1、または、機能ブロック4と裏面扉7bとの間隔d2については、許容曲率半径Rに起因した所定長さを確保する必要があるという制限が課されている。ここで、間隔d1と間隔d2とは一般に異なっているが同じであってもよい。
従来、通信装置1等の電子機器の実装架2において、外部からケーブル5を接続するための様々な構造が知られている。以下、いくつかの従来例を図2(a)、図2(b)、図3(a)及び図3(b)に拡大して示す。
図2(a)に示す従来技術の第1の例では、機能ブロック14と、コネクタ部16とを備えている。なお、本明細書において、図1の符号に合わせて、機能ブロックの符号の下1桁を4で表し、コネクタ部の符号の下1桁を6で表すこととする。
コネクタ部16は、外部からのケーブル5等を接続するためのものである。このコネクタ部16は、機能ブロック14に固定された構造となっている。図2(a)に示す例では、機能ブロック14からケーブル5等が水平方向外向き(前方:図2(a)において左方)に引き出されるようにコネクタ部16が固定されている。
しかし、図2(a)に示す従来技術の第1の例では、前記した光ファイバ等のケーブル5の許容曲率半径Rを確保する必要がある場合に、機能ブロック14から扉までの間隔d1,d2(図1参照)を大きくとる目的のため、実装架2のサイズを大きくしなければならない。または、実装架2のサイズを変更しないような設計の場合には、収納ユニット3および機能ブロック14の奥行方向の長さを縮小して構成しなければならない。
これに対して、特許文献1や特許文献2にそれぞれ示す従来技術の第2の例及び第3の例によれば、光ファイバ等のケーブル5の許容曲率半径Rに起因した、扉までの間隔d1,d2(図1参照)の長さの制限を軽減することが可能である。
図2(b)に示す従来技術の第2の例(特許文献1参照)では、機能ブロック24と、コネクタ部26とを備えている。コネクタ部26は、外部からのケーブル5等を接続するためのものである。このコネクタ部26は、保守時にはケーブル5等の挿抜を容易にする水平係止状態(ロック状態)にさせて用い、運用時(ケーブル5等の収容時)には、水平から所定角度回転させた後で機能ブロック24に固定された状態(ロック状態)にさせて用いる構造となっている。図2(b)に示す例では、運用時において、機能ブロック24からケーブル5が水平から角度θ=45°下向き、即ちケーブル5が鉛直方向からの角度45°の向きにて引き出されるようにコネクタ部26がロックされている。これにより、扉までの間隔d1,d2の長さの制限を軽減することができる。
図3(a)及び図3(b)に示す従来技術の第3の例(特許文献2参照)では、機能ブロック34と、コネクタ部36とを備えている。コネクタ部36は、外部からのケーブル5等を接続するためのものである。このコネクタ部36は、機能ブロック34に固定された構造となっている。コネクタ部36は、ケーブル5が装着されるケーブルコネクタ36cを備えている。ケーブルコネクタ36cは、所謂、多段階曲げ式コネクタとなっており、自在に折り曲げられる構造となっている。図3(a)では、ケーブルコネクタ36cを折り曲げる前の状態で、機能ブロック34からケーブル5を水平方向に引き出す場合を示している。図3(b)では、ケーブルコネクタ36cを折り曲げた後の状態で、一例として水平から45°下向きに引き出す場合を示している。これにより、扉までの間隔d1,d2の長さの制限を軽減することができる。
特開2002−90581号公報 特開2009−163108号公報
図2(b)に示す従来技術の第2の例(特許文献1参照)では、機能ブロック24からケーブル5が引き出される方向が運用時において水平とはならないものの、運用時においてコネクタ部26がロックされているときの水平からの角度は唯1つに限定されている。そのため、運用時のケーブル引出方向(または挿入方向)を変更することはできない。
一方で、通信装置1(図1参照)等の電子機器によっては、ケーブル5を挿入する方向を変更するのが望ましい場合もあるのが現状である。また、ケーブル5を実装架2へ導入するにあたっては、実装架2の上方や側面側(図1において紙面に直交する側)から引き込む場合もあり得る。また、例えば通信装置1は前記したように居室や屋外又は通信装置室に設置されるため、設置場所によってケーブル5の適切な引出方向が異なる場合もある。
このような現状に対処して通信装置1を汎用的にするためには、機能ブロック4においてコネクタ部6の固定される方向(角度)が異なるような複数種類の機能ブロック4を予め準備したり、1つの機能ブロック4においてコネクタ部6の固定される方向(角度)が異なるような複数種類のコネクタ部6を予め準備したりする必要がある。このような場合、通信装置1等の電子機器において、機能ブロック4の製造や管理が煩雑になるなどの問題があった。
また、図3(a)及び図3(b)に示す従来技術の第3の例(特許文献2参照)では、コネクタ部36は、自在に折り曲げられる構造のケーブルコネクタ36cを備えているため、光ファイバ等のケーブル5の許容曲率半径Rに起因した、扉までの間隔d1,d2(図1参照)の長さの制限を軽減できる利点がある一方、ケーブルコネクタ36cの構造が複雑なため高価となってしまう。その結果、仮に通信装置1等の電子機器においてケーブル5の収容数が増大し、それに伴って、折り曲げ自在の構造のケーブルコネクタ36cの個数が増加すると、コスト高となってしまい、経済的に電子機器を構成できなくなるという問題があった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、低コストであって電子機器のコネクタ部に接続されるケーブルが引き出される方向が運用時に変更できるような電子機器におけるコネクタ実装構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る電子機器におけるコネクタ実装構造は、外部との間で情報を送受し所定の処理を実行する機能を有した電子回路と、外部から引き込まれるケーブルを前記電子回路用の配線に通信可能に接続するコネクタ部と、基板上に前記コネクタ部を設置可能に形成した機能ブロックと、前記機能ブロックを搭載するための搭載枠を内部に有したキャビネット構造の実装架と、を備える電子機器におけるコネクタ実装構造であって、前記コネクタ部と前記機能ブロックとのうちの少なくともいずれか一方が、前記実装架において前記コネクタ部の位置又は方向を可変とするように構成されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、コネクタ実装構造は、コネクタ部と機能ブロックの両方またはいずれか一方がコネクタ部の位置又は方向を可変とするように構成されている。したがって、運用時にコネクタ部の位置又は方向を実装架において変更することで、コネクタ部に接続するケーブルが引き出される方向を間接的に変更できる。また、コネクタ部の位置又は方向を変更できるので、コネクタ部には例えば折曲自在の構造が不要であり、製造コストを低減できる。
また、本発明に係る電子機器におけるコネクタ実装構造は、前記コネクタ部と前記機能ブロックとのうちの少なくともいずれか一方に、脱着可能な接続構造体が接続されていることが好ましい。
かかる構成によれば、コネクタ実装構造は、脱着可能な接続構造体を利用してコネクタ部の位置や方向を可変とすることで、コネクタ部に接続するケーブルが引き出される方向を間接的に変更できる。また、脱着可能な接続構造体として、例えば磁石や面ファスナを用いることで製造コストを低減できる。
また、本発明に係る電子機器におけるコネクタ実装構造は、前記脱着可能な接続構造体が、前記コネクタ部と前記機能ブロックとの接合面の少なくともいずれか一方に沿って、直線状、曲線状又は島状であり、かつ、一体的又は複数に分離されていることが好ましい。
かかる構成によれば、コネクタ実装構造は、脱着可能な接続構造体を、コネクタ部と機能ブロックとの接合面の両面または一面の所望の位置に予め形成しておくことで、コネクタ部を所望の位置へ移動できる。例えばコネクタ部に磁石を設けて、鉄製の基板の機能ブロックに対してコネクタ部を脱着可能とすることができる。
また、本発明に係る電子機器におけるコネクタ実装構造は、前記機能ブロック以外の前記実装架において予め定められた部位と、前記コネクタ部とのうちの少なくともいずれか一方に、脱着可能な接続構造体を備えていることが好ましい。
かかる構成によれば、コネクタ実装構造は、機能ブロック以外の所望の位置にコネクタ部を移動したり、方向を変更したりすることができ、汎用性が向上する。例えばコネクタ部に磁石を設けて、鉄製の基板の機能ブロックや鉄製の搭載枠に対してコネクタ部を脱着可能とすることができる。
また、本発明に係る電子機器におけるコネクタ実装構造は、前記コネクタ部を前記機能ブロックの基板面に沿って前記実装架において線状に摺動自在に移動させるスライド構造を備えることが好ましい。
かかる構成によれば、コネクタ実装構造は、コネクタ部を機能ブロックに設置した状態でロックすることなく運用時に線状に摺動自在に移動させることで、コネクタ部に接続するケーブルが引き出される方向を間接的に変更できる。また、スライド構造は複雑な構造ではなく製造コストを低減できる。
また、本発明に係る電子機器におけるコネクタ実装構造は、前記コネクタ部を前記機能ブロックの基板面に沿った面内で回動自在とする自由軸構造を備えることが好ましい。
かかる構成によれば、コネクタ実装構造は、コネクタ部を機能ブロックに設置した状態でロックすることなく運用時に回動自在に方向転換させることで、コネクタ部に接続するケーブルが引き出される方向を間接的に変更できる。また、自由軸構造は複雑な構造ではなく製造コストを低減できる。
また、本発明に係る電子機器におけるコネクタ実装構造は、前記コネクタ部を前記機能ブロックの基板面に沿って前記実装架において線状に摺動自在に移動させるスライド構造と、前記コネクタ部を前記基板面に沿った面内で回動自在とする自由軸構造と、を組み合わせた構造を備えることが好ましい。
かかる構成によれば、コネクタ実装構造は、コネクタ部を機能ブロックに設置した状態でロックすることなく運用時に直線状に摺動自在に移動させ且つ回動自在に方向転換させることで、コネクタ部に接続するケーブルが引き出される方向を間接的に変更する自由度が増す。また、スライド構造と自由軸構造との組み合わせは複雑な構造ではなく製造コストを低減できる。
本発明に係る電子機器におけるコネクタ実装構造によれば、コネクタ部に接続されるケーブルが引き出される方向が運用時に変更でき、且つ低コストで実現できる。
また、本発明に係る電子機器におけるコネクタ実装構造によれば、光ファイバ等のケーブルの許容曲率半径に起因した、機能ブロックから実装架の扉までの間隔の長さの制限を軽減することができる。
本発明の実施形態に係る通信装置の実装構成を模式的に示す図である。 (a)は第1の従来技術に係る通信装置に外部からケーブルを接続するための構造を模式的に示す図であり、(b)は第2の従来技術に係る通信装置に外部からケーブルを接続するための構造を模式的に示す図である。 第3の従来技術に係る通信装置に外部からケーブルを接続するための構造を模式的に示す図であり、(a)は折り曲げる前、(b)は折り曲げた後を示している。 本発明の第1実施形態に係る通信装置に外部からケーブルを接続するための構造を模式的に示す図であり、(a)は前方スライド状態、(b)は後方スライド状態を示している。 本発明の第2実施形態に係る通信装置に外部からケーブルを接続するための構造を模式的に示す図であり、(a)は上方スライド状態、(b)は下方スライド状態を示している。 本発明の第3実施形態に係る通信装置に外部からケーブルを接続するための構造を模式的に示す図であり、(a)は水平配置状態、(b)は右回転配置状態を示している。 本発明の第4実施形態に係る通信装置に外部からケーブルを接続するための構造を模式的に示す図であり、(a)は前方配置状態、(b)はスライド及び回転状態を示している。 本発明の第5実施形態に係る通信装置に外部からケーブルを接続するための構造を模式的に示す図であり、(a)は面ファスナの一方が接続された機能ブロック、(b)は面ファスナの他方が接続されたコネクタ部、(c)は前方接着状態、(d)は後方接着状態、(e)は右回転接着状態を示している。 本発明の第6実施形態に係る通信装置に外部からケーブルを接続するための構造を模式的に示す図であり、(a)は面ファスナの一方が接続された機能ブロック、(b)は上方接着状態、(c)は左回転接着状態を示している。 本発明の第7実施形態に係る通信装置に外部からケーブルを接続するための構造を模式的に示す図であり、(a)は面ファスナの一方が接続された機能ブロック、(b)は前方下端接着状態、(c)は後方上端接着状態を示している。 本発明の第8実施形態に係る通信装置に外部からケーブルを接続するための構造を模式的に示す図であり、(a)は面ファスナの一方が接続された機能ブロック及び搭載枠、(b)は基板側の接着状態、(c)は搭載枠側の接着状態を示している。
本発明に係る電子機器におけるコネクタ実装構造を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。
以下では、図1に示す通信装置1を電子機器の一例として説明する。なお、既に説明した構成については記載を適宜省略して説明する。
図1に示すように、通信装置1は、キャビネット構造をした実装架2内に、機能ブロック4を搭載するための搭載枠として、収納ユニット3を1個搭載している例として説明する。さらに、収納ユニット3は、機能ブロック4をここでは4個搭載していることとする。通信装置1は、外部との間で情報を送受し所定の処理を実行する機能を有した電子回路8を基板4b上に設けた機能ブロック4を備えている。ここで、機能ブロック4は、例えば電子回路パッケージである。また、電子回路8は例えば光モジュールである。
ケーブル5は、例えば光ファイバケーブルである。ケーブル5は、ここでは、実装架2の収納ユニット3の前面(図1において左面)から引き込まれている。引き込まれたケーブル5は、機能ブロック4の基板4bの一面に設置されるコネクタ部6を介して機能ブロック4に接続される。コネクタ部6は、ケーブル5が装着されるケーブルコネクタ6cを備えている。電子回路8用の配線である収容ケーブル9は、コネクタ部6を介してケーブル5と通信可能に接続される。収容ケーブル9は、例えば光ファイバケーブルである。ケーブルコネクタ6cは、収容ケーブル9とケーブル5とを接続するものであり、例えば光ファイバ同士を通信可能に接続する光コネクタである。実装架2には、前面扉7fおよび裏面扉7bが設置されている。
図1では図示を省略しているが、通信装置1は、実装架2において予め定められた位置の範囲内でコネクタ部6の位置を可変とするように構成されたコネクタ実装構造を有している。このコネクタ実装構造の具体例について、コネクタ実装構造の第1実施形態〜第8実施形態として、図4〜図11に拡大して示し、以下、順次説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るコネクタ実装構造について図4を参照して説明する。
図4に示すように、第1実施形態では、機能ブロック44と、コネクタ部46と、を備えている。コネクタ部46は、外部からのケーブル5等を接続するためのものである。機能ブロック44とコネクタ部46とは、図1に示す機能ブロック4とコネクタ部6とに相当する。コネクタ部46は、機能ブロック44上にスライド構造を介して設けられている。第1実施形態に係るコネクタ実装構造は、スライド構造である。スライド構造は直線状に摺動自在とする公知の構造である。本実施形態では、一例として、スライド構造441,461が、コネクタ部46を機能ブロック44の基板4b面に沿って実装架2において前後方向に直線状に摺動自在に移動させることとした。
スライド構造441は、摺動部材(スライダ)をガイドするガイド部材である。ここでは、スライド構造441は、一例として、機能ブロック44の基板4bに形成された所定長さの直線状の孔(溝)であるものとした。
スライド構造461は、摺動部材である。ここでは、スライド構造461の形状を、一例として板状部材に直線状の突起部が形成された断面T字状であるものとした。
スライド構造461の突起部は、スライド構造441の溝幅に係合する幅と所定の長さを有し、コネクタ部46の裏面(機能ブロック44に対向する面)に接合されている。
スライド構造461の板状部材は、機能ブロック44の基板4bを介在させてコネクタ部46とは反対側に配置されている。
スライド構造461の材料は特に限定されず一般的な金属や樹脂等でも構わない。
スライド構造461の突起部とコネクタ部46との接合方法は特に限定されず一般的な接着剤による接着やネジ止め等でも構わない。
スライド構造461の形状の他の例としては、例えば2枚の板状部材の間に直線状の突起部が形成された断面H字状であってもよい。この場合、2枚の板状部材の間に機能ブロック44の基板4bを介在させればよい。
スライド構造441は、摺動部材(スライド構造461)をガイドすることができれば基板4bに形成された溝に限定されず、例えば基板4bの表面に形成された直線状で断面T字状の突起(レール)であってもよい。この場合、スライド構造461はレール上を摺動できるようにレールを挟持する構造とし、レールの両端に移動を規制する留め具を配設する。
図4(a)では、コネクタ部46は、機能ブロック44において前方(図4(a)において左方)に位置しているが、コネクタ部46をスライドさせることで、図4(b)に示すように、機能ブロック44において後方(図4(b)において右方)に移動させることができる。つまり、ケーブル5等の接続構造の位置を前後に変更することができる。このようにコネクタ部46の位置を前後に変更することで、光ファイバ等のケーブル5の許容曲率半径Rに起因した、扉までの間隔d1,d2(図1参照)の長さの制限を軽減することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係るコネクタ実装構造について図5を参照して説明する。
図5に示すように、第2実施形態では、機能ブロック54と、コネクタ部56と、を備えている。機能ブロック54とコネクタ部56とは、図1に示す機能ブロック4とコネクタ部6とに相当する。コネクタ部56は、外部からのケーブル5等を接続するためのものである。
コネクタ部56は、機能ブロック54上にスライド構造541,561を介して設けられている。第2実施形態に係るコネクタ実装構造は、スライド構造541,561である。スライド構造541,561は、コネクタ部56を機能ブロック54の基板4b面に沿って実装架2において上下方向に直線状に摺動自在に移動させる。コネクタ部56の移動方向が異なる点を除いて、第2実施形態は、第1実施形態と同様なので説明を省略する。なお、図5にて500番台で示す符号は、図4にて400番台で示す符号と同様の意味で用いている。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係るコネクタ実装構造について図6を参照して説明する。
図6に示すように、第3実施形態では、機能ブロック64と、コネクタ部66と、を備えている。機能ブロック64の基板4bには、コネクタ部66に固着された固定軸が貫通する貫通孔が所定位置に穿設されている。機能ブロック64とコネクタ部66とは、図1に示す機能ブロック4とコネクタ部6とに相当する。コネクタ部66は、外部からのケーブル5等を接続するためのものである。
コネクタ部66は、機能ブロック64上に自由軸構造を介して設けられている。第3実施形態に係るコネクタ実装構造は、自由軸構造である。自由軸構造は所定回転軸周りに自由に回転動作が可能な公知の構造である。本実施形態では、一例として、自由軸構造641,661が、コネクタ部66を機能ブロック64の基板4b面に沿った面内で回動自在とすることとした。
自由軸構造641は、コネクタ部66に固着された固定軸の回転に従って回転する従動部材である。ここでは、自由軸構造641の形状を、一例として円板状部材とした。自由軸構造641は、機能ブロック64の基板4bの貫通孔を介在させてコネクタ部66とは反対側に配置されている。自由軸構造641は、貫通孔を介して自由軸構造661の一端に接合されている。
自由軸構造661は、固定軸となる部材である。自由軸構造661は例えば円柱形状である。この円柱の高さは機能ブロック64の基板4bの厚みより僅かに大きくなっており、機能ブロック64の基板4b面とコネクタ部66との間に例えば座金を介在させることができる。また、自由に回転できるように円柱の外径は、機能ブロック64の基板4bの貫通孔の内径より僅かに小さくなっている。自由軸構造661の他端はコネクタ部66に接合されている。
自由軸構造641,661の材料は特に限定されず一般的な金属や樹脂等でも構わない。自由軸構造641と自由軸構造661の一端との接合方法や、自由軸構造661の他端とコネクタ部66との接合は、例えば一般的な接着剤による接着等でも構わない。
自由軸構造の形状の他の例としては、例えばコネクタ部66に固着された固定軸と、機能ブロック64の基板4bの貫通孔を介在させてコネクタ部66とは反対側に配置される従動部材とを一体成型した部材としてもよい。この一体成型した部材はコネクタ部66に例えば接着される。
上記説明では、機能ブロック64の基板4bに貫通孔を形成することとしたが、これには限定されず、例えば基板4bの表面に軸受部材を予め配設しておくこととしてもよい。この場合、自由軸構造の形状の他の例としては、軸受部材で軸支されて回転する回転軸としてもよい。
図6(a)では、コネクタ部66は、機能ブロック64において水平方向(図6(a)において左方)にケーブル5を引き出す方向に位置しているが、コネクタ部66を例えば時計回りに回転させることで、図6(b)に示すように、機能ブロック64において斜め上方45°にケーブル5を引き出す方向に変更させることができる。つまり、ケーブル5等の接続構造の方向を任意の角度方向に変更することができる。このようにコネクタ部66の方向を変更することで、光ファイバ等のケーブル5の許容曲率半径Rに起因した、扉までの間隔d1,d2(図1参照)の長さの制限を軽減することができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係るコネクタ実装構造について図7を参照して説明する。
図7に示すように、第4実施形態では、機能ブロック74と、コネクタ部76と、を備えている。機能ブロック74とコネクタ部76とは、図1に示す機能ブロック4とコネクタ部6とに相当する。コネクタ部76は、外部からのケーブル5等を接続するためのものである。
第4実施形態は、第1実施形態のスライド構造と第3実施形態の自由軸構造とを組み合わせたものである。つまり、機能ブロック74に接続される接続構造体は、スライド構造と自由軸構造とを組み合わせた構造(以下、ハイブリッド構造という)である。本実施形態では、一例として、ハイブリッド構造741,761が、コネクタ部76を機能ブロック74の基板4b面に沿って実装架2において前後方向に直線状に摺動自在に移動させるスライド構造と、コネクタ部76を基板4b面に沿った面内で回動自在とする自由軸構造とを組み合わせた構造を実現させることとした。
ハイブリッド構造741は、図4に示すスライド構造441と同様のガイド部材である。ここでは、ハイブリッド構造741は、一例として、機能ブロック74の基板4bに形成された所定長さの直線状の孔(溝)であるものとした。この溝幅は、ハイブリッド構造761の回転軸の外径よりも僅かに大きくなるように形成されている。
ハイブリッド構造761は、図6に示す自由軸構造661と同様にコネクタ部76に固着された固定軸となる部材である。
なお、ハイブリッド構造741,761は、上記実施形態に限定されず、第1実施形態の変形例や第3実施形態の変形例を適宜組み合わせた構造としてもよい。
図7(a)では、コネクタ部76は、機能ブロック74において前方(図7(a)において左方)に位置し且つ前方にケーブル5を引き出す角度方向に位置しているが、コネクタ部76をスライドさせ且つ例えば時計回りに回転させることで、図7(b)に示す配置も可能である。つまり、ケーブル5等の接続構造の方向を前後方向に変更し、かつ任意の回転角度方向に変更することができる。これにより、第1実施形態および第3実施形態と同様の効果を奏すると共に、ケーブル等の曲率半径に起因した長さの制限を軽減する方法の自由度が増す。
なお、同様にして第2実施形態のスライド構造と第3実施形態の自由軸構造とを組み合わせたハイブリッド構造を設け、コネクタ部を上下方向にスライドさせたり、任意の角度に回転させたりしてもよく、その場合も同様の効果を奏する。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態に係るコネクタ実装構造について図8(a)〜図8(e)を参照して説明する。第5実施形態では、図8(a)に示す機能ブロック84と、図8(b)に示すコネクタ部86と、を備えている。機能ブロック8とコネクタ部86とは、図1に示す機能ブロック4とコネクタ部6とに相当する。図8(a)では、コネクタ部86を取り外した状態の機能ブロック84を模式的に示し、図8(b)では、コネクタ部86を取り付けるときに機能ブロック84に対向する面(コネクタ部86の裏面)を模式的に示す。
第5実施形態に係るコネクタ実装構造では、コネクタ部86と機能ブロック84とのうちの少なくともいずれか一方が、脱着可能な接続構造体を備えている。
脱着可能な接続構造体は、例えば磁石や面ファスナ等で構成されている。ここでは、コネクタ部86と機能ブロック84との両方が、脱着可能な接続構造体を備えるものとする。そのため、脱着可能な接続構造体を一例として面ファスナであるものとして説明する。機能ブロック84は面ファスナの一方の部材を備え、コネクタ部86が面ファスナの他方の部材を備えている。また、便宜的に、面ファスナの他方の部材がフック状に起毛された側(以下、単にフックという)であり、面ファスナの一方の部材がループ状に密集して起毛された側(以下、単にループという)であるものとする。なお、ループとフックの配置を入れ替えてもよい。
図8(a)に示すように、機能ブロック84には、基板4b面に沿って一例としてフック841,842が直線状に前後方向に2つに分離されて形成されている。
図8(b)に示すように、コネクタ部86の裏面には、一例としてフック841,842と同形状で同サイズのループ861が形成されている。
フックの分離数は3以上でもよいし、図8(a)に仮想線で示すように分離することなく機能ブロック84の前後方向に長い帯状の1つのフック843としてもよい。
面ファスナ(フック841,842、ループ861)の材質や厚みは特に限定されず一般的なもので構わない。フック841,842と機能ブロック84との接合方法や、ループ861とコネクタ部86との接合方法は特に限定されず一般的な接着剤による接着でも構わない。フック841,842の形状やサイズは特に限定されないが、機能ブロック84の基板4b面において他の電子部品や配線等の妨げにならないように設けることが好ましい。
図8(c)は、コネクタ部86の裏面のループ861の四隅を、機能ブロック84においてフック841の四隅に位置合わせしてから、コネクタ部86を前方(図8(c)において左方)のフック841に固着した状態を示している。このコネクタ部86をフック841から取り外して、同じ向きのまま後方(図8(c)において右方)のフック842に固着した状態を図8(d)に示す。また、図8(e)は、コネクタ部86の裏面のループ861を、機能ブロック84においてフック841に位置合わせする際に、コネクタ部86を時計回りに45°回転させてからフック841に固着した状態を示している。
このように、コネクタ部86の位置の移動や方向の変更に伴ってケーブル5等の接続構造の方向を前後に変更したり任意の角度方向に変更したりすることで、光ファイバ等のケーブル5の許容曲率半径Rに起因した、扉までの間隔d1,d2(図1参照)の長さの制限を軽減することができる。
また、第5実施形態に係るコネクタ実装構造は、例えば磁石や面ファスナ等の脱着可能な接続構造体を備えるので、コネクタ部6(図1参照)をスライド可能にしたり回転可能にしたりする特別なメカニカルな構造が不要であり、そのため基板4bへのスライド溝や回転軸孔を形成する加工等の手間やコストを削減できる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態に係るコネクタ実装構造について図9(a)〜図9(c)を参照して説明する。第6実施形態では、図9(a)に示す機能ブロック94と、図9(b)に示すコネクタ部96と、を備えている。機能ブロック94とコネクタ部96とは、図1に示す機能ブロック4とコネクタ部6とに相当する。図9(a)では、コネクタ部96を取り外した状態の機能ブロック94を模式的に示している。第6実施形態では、図9(a)に示すように、機能ブロック94には、基板4b面に沿って一例としてフック941,942が直線状に上下方向に2つに分離されて形成されている点が第5実施形態と相違している。他は同様なので詳細な説明を省略する。なお、フックの分離数は3以上でもよいし、図9(a)に仮想線で示すように分離することなく機能ブロック94の上下方向に長い帯状の1つのフック943としてもよい。
図9(c)は、コネクタ部96の裏面のループ861(図8(b)参照)を、機能ブロック94においてフック942に位置合わせする際に、コネクタ部96を反時計回りに45°回転させてからフック942に固着した状態を示している。
このように、コネクタ部96の位置の移動に伴ってケーブル5等の接続構造の方向を上下方向や任意の角度方向に変更することで、光ファイバ等のケーブル5の許容曲率半径Rに起因した、扉までの間隔d1,d2(図1参照)の長さの制限を軽減することができる。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態に係るコネクタ実装構造について図10(a)〜図10(c)を参照して説明する。第7実施形態では、図10(a)に示す機能ブロック104と、図10(b)に示すコネクタ部106と、を備えている。機能ブロック104とコネクタ部106とは、図1に示す機能ブロック4とコネクタ部6とに相当する。図10(a)では、コネクタ部106を取り外した状態の機能ブロック104を模式的に示している。第7実施形態は、第5実施形態と第6実施形態とを組み合わせた実施形態である。すなわち、第7実施形態では、図10(a)に示すように、機能ブロック104には、基板4b面に沿って一例としてフック101,102が直線状に斜め方向(上下方向かつ前後方向)に2つに分離されて形成されている点が第5及び第6実施形態と相違している。他は同様なので詳細な説明を省略する。なお、フックの分離数は3以上でもよいし、図10(a)に仮想線で示すように分離することなく機能ブロック104の斜め方向に長い帯状の1つのフック103としてもよい。
図10(c)は、コネクタ部106の裏面のループ861(図8(b)参照)の四隅を、機能ブロック104においてフック102の四隅に位置合わせしてからフック102に固着した状態を示している。このように、コネクタ部106の位置の移動に伴ってケーブル5等の接続構造の方向を前後方向かつ上下方向に変更することで、光ファイバ等のケーブル5の許容曲率半径Rに起因した、扉までの間隔d1,d2(図1参照)の長さの制限を軽減することができる。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態に係るコネクタ実装構造について図11(a)〜図11(c)を参照して説明する。第8実施形態では、図11(a)に示す機能ブロック114と、図11(b)に示すコネクタ部116と、を備えている。機能ブロック114とコネクタ部116とは、図1に示す機能ブロック4とコネクタ部6とに相当する。第8実施形態では、第5〜第7実施形態と同様に、脱着可能な接続構造体(例えば磁石や面ファスナ)を介してコネクタ部116を設けていることに加えて、機能ブロック114以外の場所にもコネクタ部116を取り付けることができるように構成した。そのために、機能ブロック114以外の場所にも例えばフックを設けることとした。以下では、機能ブロック114以外の場所を、機能ブロック114を搭載する搭載枠30として説明する。
図11(a)では、コネクタ部116を取り外した状態の機能ブロック114と、機能ブロック114の搭載枠30とを模式的に示す。搭載枠30は、図1に示す実装架2の内部に設けられている。搭載枠30は、図1に示す4段構成の収納ユニット3の1段分に相当する。
搭載枠30は、例えば金属フレームで形成され、ここでは、底板31と、天板32と、底板31および天板32の間の四隅の柱33と、底板31の前方(図11(a)において左方)の前板35とを備えている。
機能ブロック114は、底板31と天板32との間において、基板4b面を側方に向けた状態で、後方を図示しない基板コネクタホルダで固定され、前方を前板35で固定されている。なお、前板35の前方には前面扉7f(図1参照)が設置される。
図11(a)に示すように、機能ブロック114には、フック111が形成されている。また、搭載枠30の前板35には、その外側の面に、一例としてフック111と同形状で同サイズのフック112が形成されている。また、図11(b)に示すコネクタ部116の裏面にはループ861(図8(b)参照)が形成されている。
図11(b)は、コネクタ部116を、機能ブロック114においてフック111に固着した状態を示している。図11(c)は、コネクタ部116を、搭載枠30の前板35においてフック112に固着した状態を示している。このように、コネクタ部116を機能ブロック114以外の所望の位置に移動したり、方向を変更したりすることができ、汎用性が向上する。さらに、コネクタ部116の移動や方向変更に伴って機能ブロック114の前面および裏面のみならず、必要とされる適宜な方向にケーブル5等を引き出すことが可能となる。
以上、説明したように、各実施形態のコネクタ実装構造では、機能ブロック上に設けられたコネクタ部をスライドさせたり、回転させたり、位置変更することにより任意の方向に変更できる構造を設ける。これにより、外部から引き込む接続ケーブル等の曲げ半径による制限を従来技術より軽減することが可能となる。また、1種類の機能ブロックで複数の方向からのケーブル等の引き込みに対応できるため、機能ブロックの製造、管理が煩雑になるなどの課題を解決でき、経済的な機能ブロックの構成が可能となる。
また、一種類の機能ブロックを複数種類の電子機器(対象装置)に搭載する場合、対象装置にケーブル(例えば光ケーブル)を挿入する方向を対象装置ごとに変更することが望ましい場合がある。例えば、図1では、ケーブル5等が実装架2の下方から導入される場合を示しているが、通信装置1の設置場所によっては、実装架2の上方から導入する場合もある。また、実装架2が複数並んで設置される場合、隣の通信装置架から側面を経由して実装架2に導入される場合もある。このような事態に対して、従来の技術では、対象装置ごとに、導入方向を変えたコネクタ部を設けた該当の機能ブロックを複数種準備する必要があった。しかしながら、本発明は、機能ブロックのコネクタ部をスライドさせたり、回転させたり、位置変更する接続構造を設けたので、これにより、ケーブルとの接続に融通性を持たせることができる。そのため、本発明によれば、実装架2の下方から導入されるケーブルに対応できるだけではなく上方や側面を経由して実装架2に導入される場合にも単一の機能ブロックで対応でき、機能ブロックを対象装置間で共用することができる利点がある。
本発明は、前記した各実施形態に限定されるものではない。例えば、上記第5〜7実施形態では、フックが基板4b面において直線状に形成されているものとしたが、曲線状又は島状に形成されてもよい。また、フックを曲線状又は島状に形成した際に、複数に分離して形成してもよいし、分離することなく1つのフックとしてもよい。
また、上記第5〜8実施形態では、脱着可能な接続構造体は、面ファスナであるものとして説明したが、面ファスナの代わりに、例えば磁石、吸着シート、吸盤、吸盤シート、フック等を用いてもよい。
このうち、脱着可能な接続構造体に磁石を用いる場合、次の(1)〜(4)のどの組み合わせでも構わない。
(1)コネクタ側の表面の少なくとも一部が磁石のN極であり、かつ、機能ブロック側の表面のコネクタ配設部が磁石のS極である組み合わせ
(2)コネクタ側の表面の少なくとも一部が磁石のS極であり、かつ、機能ブロック側の表面のコネクタ配設部が磁石のN極である組み合わせ
(3)コネクタ側の表面の少なくとも一部が磁石であり、かつ、機能ブロック側の表面のコネクタ配設部が鉄等の金属である組み合わせ
(4)コネクタ側の表面の少なくとも一部が鉄等の金属であり、かつ、機能ブロック側の表面のコネクタ配設部が磁石である組み合わせ
面ファスナの場合、コネクタ部と機能ブロックとの両方に脱着可能な接続構造体(フック、ループ)を設ける必要があるが、磁石を用いた上記(3)、(4)の場合、コネクタ部と機能ブロックとのいずれか一方に磁石を設ければよいので、脱着可能な接続構造体としては、面ファスナよりも磁石の方がより好ましい。
また、上記(4)よりも上記(3)の場合の方がより好ましい。その理由は、機能ブロックの基板として鉄(ステンレス)製の基板を用いることが多いためである。よって、コネクタ側に磁石を配設し、かつ、鉄(ステンレス)製の基板の機能ブロックに対して脱着可能とすることが好ましい。この場合、コネクタ底面が小さいので、高価な磁石を節約できる効果もある。
さらに、通信装置1の実装架2において、鉄(ステンレス)製の搭載枠30を用いることが多いので、上記(3)の場合、コネクタ部に磁石を設けて、鉄(ステンレス)製の基板の機能ブロックや鉄(ステンレス)製の搭載枠に対してコネクタ部を脱着可能とすることができる。
また、上記第8実施形態では、搭載枠30は、前板35を備えることとしたが、前板35は必須ではない。例えば鉄(ステンレス)製の搭載枠30を用いてコネクタ側に磁石を配設した場合、前板35は不要である。
また、搭載枠30は、底板31と天板32と四隅の柱33とを備えることとして説明したが、柱と板との組み合わせはこれに限定されず、例えば、前板と後板とそれらの間の四隅の柱としてもよいし、左右の側面板とそれらの間の四隅の柱としてもよいし、柱だけの骨格としてもよい。なお、前板を用いる場合、前板にケーブル引出口を設けてもよい。
また、各実施形態では、電子機器を通信装置として説明したが、本発明は、機能ブロックを対象装置間で共用することができる効果があるため、通信装置以外の電子計算機(コンピュータ)等の電子機器においても本発明に係るコネクタ実装構造を適用できる。
また、コネクタ部が設置される機能ブロックは、コネクタ部の設置機能を有する基板であればよく、電子回路パッケージ以外に、電子回路の配設されていないパッケージであってもよい。
さらに、本発明に係るコネクタ実装構造は、ケーブルとして光ファイバケーブルを用いるものに限定されるものではなく、例えばメタリックケーブルを用いるものにおいても適用できる。つまり、メタリックケーブルにて曲げ半径を考慮する場合にも本発明は適用できる。太いケーブル(芯の多いケーブル)では、曲げづらいことがあり、このような場合であっても、本発明によればコネクタ部の向きを容易に変えることができる。
1 通信装置
2 実装架
3 収納ユニット
4 機能ブロック
4b 基板
5 ケーブル
6 コネクタ部
6c ケーブルコネクタ
7b 裏面扉
7f 前面扉
8 電子回路
9 収容ケーブル(配線)
30 搭載枠
31 底板
32 天板
33 柱
35 前板
44,54,64,74,84,94,104,114 機能ブロック
46,56,66,76,86,96,106,116 コネクタ部
441,541 スライド構造(ガイド部材)
461,561 スライド構造(摺動部材)
641 自由軸構造(従動部材)
661 自由軸構造(固定軸部材)
741 ハイブリッド構造(ガイド部材)
761 ハイブリッド構造(固定軸部材)
841,842,843 フック
941,942,943 フック
101,102,103,111,112 フック
861 ループ

Claims (7)

  1. 外部との間で情報を送受し所定の処理を実行する機能を有した電子回路と、外部から引き込まれるケーブルを前記電子回路用の配線に通信可能に接続するコネクタ部と、基板上に前記コネクタ部を設置可能に形成した機能ブロックと、前記機能ブロックを搭載するための搭載枠を内部に有したキャビネット構造の実装架と、を備える電子機器におけるコネクタ実装構造であって、
    前記コネクタ部と前記機能ブロックとのうちの少なくともいずれか一方は、前記実装架において前記コネクタ部の位置又は方向を可変とするように構成されていることを特徴とする電子機器におけるコネクタ実装構造。
  2. 前記コネクタ部と前記機能ブロックとのうちの少なくともいずれか一方に、脱着可能な接続構造体を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器におけるコネクタ実装構造。
  3. 前記脱着可能な接続構造体は、前記コネクタ部と前記機能ブロックとの接合面の少なくともいずれか一方に沿って、直線状、曲線状又は島状であり、かつ、一体的又は複数に分離されていることを特徴とする請求項2に記載の電子機器におけるコネクタ実装構造。
  4. 前記機能ブロック以外の前記実装架において予め定められた部位と、前記コネクタ部とのうちの少なくともいずれか一方に、脱着可能な接続構造体を備えていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電子機器におけるコネクタ実装構造。
  5. 前記コネクタ部を前記機能ブロックの基板面に沿って前記実装架において線状に摺動自在に移動させるスライド構造を備えることを特徴とする請求項1に記載の電子機器におけるコネクタ実装構造。
  6. 前記コネクタ部を前記機能ブロックの基板面に沿った面内で回動自在とする自由軸構造を備えることを特徴とする請求項1に記載の電子機器におけるコネクタ実装構造。
  7. 前記コネクタ部を前記機能ブロックの基板面に沿って前記実装架において線状に摺動自在に移動させるスライド構造と、前記コネクタ部を前記基板面に沿った面内で回動自在とする自由軸構造と、を組み合わせた構造を備えることを特徴とする請求項1に記載の電子機器におけるコネクタ実装構造。
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