JP2014229634A - 半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】SOI基板上のMISFETの高抵抗化を防ぎ、半導体装置の性能を向上させる。
【解決手段】SOI基板上部のSOI層SLの上面から半導体基板SBの途中深さまで達する素子分離領域STIと、BOX膜BXおよびSOI層SLからなる積層膜との間に保護膜PFを介在させることにより、素子分離領域STIの密度を高める。これにより、素子分離領域STI形成後のエッチング工程によりSOI層SLの側壁が素子分離領域STIから露出することに起因して、SOI層SLの幅が小さくなることを防ぐ。
【選択図】図10

Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いた半導体装置およびその製造方法に適用して有効な技術に関するものである。
寄生容量の発生を抑えることのできる半導体装置として、現在、SOI基板を用いた半導体装置が使用されている。SOI基板は、高抵抗なSi(シリコン)などからなる支持基板上にBOX(Buried Oxide)膜(埋め込み酸化膜)が形成され、BOX膜上にSi(シリコン)を主に含む薄い層(シリコン層、SOI層)が形成された基板である。SOI基板上にMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor:MIS型電界効果トランジスタ)を形成した場合、シリコン層に形成された拡散領域に発生する寄生容量を低減することができる。このため、SOI基板を用いて半導体装置を製造することで、半導体装置の集積密度および動作速度の向上、ラッチアップフリー化などが期待できる。
特許文献1(特開2010−251366号公報)には、SOI基板の支持基板と、素子分離領域との境界に対し、SOI層の端部を後退させ、また、支持基板の上面の端部のエッジを丸めることが記載されている。
特許文献2(特開2003−332416号公報)には、SOI基板のSOI層の上面に、BOX膜まで達しない溝を形成し、続いて当該溝の内側の側壁を熱処理により酸化させた後、当該溝の底部をエッチングすることで、SOI層を貫通し、BOX膜の上面に達する溝を形成し、その後当該溝内に絶縁膜を埋め込むことが記載されている。
特許文献3(特開2005−294759号公報)には、シリコン基板の上面に溝を形成し、続いて当該溝の内側の側壁に絶縁膜を形成した後、当該溝の底部をさらにエッチングし、これにより形成された溝内に絶縁膜を埋め込むことが記載されている。
特開2010−251366号公報 特開2003−332416号公報 特開2005−294759号公報
SOI基板上に複数種類の素子を用形成する場合、支持基板に打ち込む不純物などを素子間で分離するために、SOI層およびBOX膜を貫通して支持基板の途中深さまで達する溝に絶縁膜を埋め込むことで素子分離領域を形成する。この場合、当該溝を形成する過程で、溝の側壁に露出するBOX膜の側壁が、支持基板およびSOI層の側壁よりも後退して窪みが形成されることが考えられる。
その後の工程で当該後退部分、つまり窪みに埋め込まれた絶縁膜はエッチングなどにより除去されやすいため、当該絶縁膜が除去されてSOI層の側壁が当該絶縁膜から露出すると、SOI層の側壁が除去され、SOI層の幅が小さくなる虞がある。SOI層の幅が狭まると、SOI基板上に形成する素子の抵抗が高くなり、素子の所望の特性が得られず、半導体装置の性能が低下する問題が生じる。
その他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
一実施の形態である半導体装置の製造方法は、支持基板上のBOX膜およびSOI層を開口する溝の側壁を保護膜により覆った後、SOI層の上面から半導体基板の途中深さまで達する溝を形成し、当該溝内に素子分離領域を形成するものである。
また、一実施の形態である半導体装置は、SOI基板上部のSOI層の上面から半導体基板の途中深さまで達する素子分離領域を有し、当該素子分離領域と、BOX膜およびSOI層からなる積層膜との間に介在する保護膜を有するものである。
本願において開示される一実施の形態によれば、半導体装置の性能を向上させることができる。特に、半導体装置の抵抗を低減することができる。
本発明の一実施の形態である半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図1に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図2に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図3に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図4に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図5に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図6に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図7に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図8に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図9に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図10に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図11に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図12に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図12に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図13に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図15に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図16に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図17に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図18に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図19に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図20に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図21に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図22に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図23に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図24に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図25に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図26に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図27に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置の製造方法を示す断面図である。 比較例である半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図30に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図31に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図32に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図33に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図34に続く半導体装置の製造方法を示す断面図である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
本実施の形態では、SOI基板に対し素子分離領域を形成する際に、BOX膜上のSOI層の幅が小さくなり、SOI基板上の素子の抵抗が上昇することを防ぐことについて、以下に説明する。
まず、本実施の形態による、SOI基板上の素子分離領域およびMIS型電界効果トランジスタ(以下単にMISFETと呼ぶ)の製造工程を、図面を参照して説明する。図1〜図28は、本実施の形態である半導体装置、つまりSOI基板上およびバルクシリコン基板上のそれぞれに形成する、nチャネル型およびpチャネル型のMISFETの製造工程中の断面図である。特に、図1〜図10では、本実施の形態の特徴である素子分離領域の形成工程について説明する。
まず、図1に示すように、上方にBOX膜BXおよびSOI層(シリコン層)SLが積層された半導体基板SBを用意する。半導体基板SBはSi(シリコン)からなる支持基板であり、半導体基板SB上のBOX膜BX、つまり第1絶縁膜は酸化シリコン膜であり、BOX膜BX上の第1半導体層であるSOI層SLは1〜10Ωcm程度の抵抗を有する単結晶シリコンからなる層である。
本願では、支持基板である半導体基板SBと、半導体基板SB上の埋め込み酸化膜であるBOX膜BXと、BOX膜BX上のSOI層SLとをまとめてSOI基板と呼ぶ。また、後述する工程でBOX膜BXおよびSOI層SLから露出する半導体基板SBをバルクシリコン基板と呼ぶことがある。また、半導体基板SBの上面がBOX膜BXおよびSOI層SLにより覆われた領域をSOI領域と呼び、半導体基板SBの上面がBOX膜BXおよびSOI層SLから露出している領域であって、半導体素子を形成する領域をバルク領域と呼ぶ。
半導体基板SB、BOX膜BXおよびSOI層SLからなるSOI基板は、以下の手順により形成することができる。つまり、まず、Si(シリコン)からなる半導体基板SBの主面に高いエネルギーでO(酸素)をイオン注入し、その後の熱処理でSi(シリコン)と酸素とを結合させ、半導体基板の表面よりも少し深い位置に埋め込み酸化膜(BOX膜)を形成するSIMOX(Silicon Implanted Oxide)法で形成することができる。
また、SOI基板は、表面に酸化膜を形成した半導体基板SBと、もう1枚のSi(シリコン)からなる半導体基板とを高熱および圧力を加えることで接着して貼り合わせた後、片側のシリコン層を研磨して薄膜化することで形成することもできる。
次に、SOI層SL上に、例えば高密度プラズマ(HDP:High Density Plasma)CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて、酸化シリコン膜からなる絶縁膜HM1を形成する。その後、絶縁膜HM1上に、例えばCVD法を用いて窒化シリコン膜からなる絶縁膜HM2を形成する。
次に、図2に示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング法を用いて、絶縁膜HM2、HM1を一部除去して開口し、SOI層SLの上面を一部露出させる。
次に、図3に示すように、絶縁膜HM1、HM2をハードマスクとしてドライエッチングを行うことにより、上記開口の直下のSOI層SLおよびBOX膜BXを除去することで、半導体基板SBの上面を露出させる。これにより、SOI層SLおよびBOX膜BXを開口し、第1の溝である溝W1を形成する。
その後、アンモニア過酸化水素水およびフッ酸(HF)などの溶液を用いて半導体基板SBの上面を洗浄することで、上記エッチング工程により生じたエッチング残渣などを除去する。ここで、Si(シリコン)からなるSOI層SLおよび窒化シリコン(SiN)からなる絶縁膜HM2に比べて、酸化シリコン(SiO)からなる絶縁膜HM1およびBOX膜BXは、上記溶液に対し溶けやすい。このため、図3に示すように、溝W1の側壁およびその上部において、絶縁膜HM1およびBOX膜BXの側壁は、絶縁膜HM2の側壁およびSOI層SLの側壁よりも後退する。
つまり、上記洗浄により後退した絶縁膜HM1およびBOX膜BXの側壁は、溝W1の中央部に対し、SOI層SLの側壁よりも外側に位置している。これにより、溝W1の側壁において、絶縁膜HM2およびSOI層SLの間、並びに、SOI層SLおよび半導体基板SBの間のそれぞれに窪みが形成される。よって、BOX膜BXの側壁近傍の窪みの上には、SOI層SLの端部が庇状に張り出して形成される。BOX膜BXの側壁の、SOI層SLの側壁に対する後退量、つまり後退した距離は、例えば5nmである。ここでいう後退量とは、半導体基板SBの主面に沿う方向において、溝W1内の一方の側壁の、SOI層SLの側壁からBOX膜BXの側壁までの距離である。
BOX膜BXの側壁近傍の窪みは、その内側にBOX膜BXの側壁、半導体基板SBの上面、およびSOI層SLの底面を露出している。また、絶縁膜HM1の側壁近傍の窪みは、その内側に絶縁膜HM1の側壁、SOI層SLの上面、および絶縁膜HM2の底面を露出している。
次に、図4に示すように、例えばCVD法を用いて、半導体基板SB上に、例えば窒化シリコン膜からなる保護膜PFを形成する。第2絶縁膜である保護膜PFは、絶縁膜HM1、HM2からなる積層膜の上面および側壁と、溝W1の側壁および底面とを覆う膜である。ここで、保護膜PFは、上記窪みを完全に埋め込むように形成し、また、溝W1を完全に埋め込まない膜厚で形成する。
つまり、溝W1内でBOX膜BXの側壁に接する領域の保護膜PFの表面であって、溝W1内に露出している表面が、溝W1の中央に向かって庇状に突出したSOI層SLの側壁よりも、溝W1の中央に近くなる膜厚で保護膜PFを形成する。ここで保護膜PFの膜厚は、例えば5nmとする。これにより、上記窪み内の同方向における保護膜PFの膜厚は、同方向における上記後退量以上の大きさとなっている。保護膜PFの膜厚をこのような大きさにすることにより、上記窪みを完全に埋め込む。
保護膜PFの膜厚は、半導体基板SBの主面に沿う方向における、溝W1の一方の側壁側における、SOI層SLの側壁とBOX膜BXの側壁との間の距離、つまりBOX膜BXの後退量以上の厚さである。
次に、図5に示すように、絶縁膜HM1、HM2からなる積層膜をハードマスクとしてドライエッチングを行うことにより、絶縁膜HM2上の保護膜PF、溝W1の底面を覆う保護膜PF、および溝W1の底部の半導体基板SBの表面の一部を除去する。この工程により、半導体基板SBの表面は半導体基板SBの途中深さまで除去される。これにより、半導体基板SB、BOX膜BXおよびSOI層SLからなるSOI基板を、SOI層SLの上面から半導体基板SBの途中深さまで達する第2の溝である溝W2を形成する。半導体基板SBの上面から溝W2の底面までの深さは、例えば260nm程度である。
ここで、溝W1(図4参照)の側壁を覆う保護膜PFは、半導体基板SB上にサイドウォール状に残り、BOX膜BX、SOI層SL、絶縁膜HM1およびHM2のそれぞれの側壁を覆っている。つまり、絶縁膜HM2およびSOI層SLの間、並びに、SOI層SLおよび半導体基板SBの間のそれぞれに形成された窪みには、保護膜PFが埋め込まれたままとなっている。また、半導体基板SBおよびSOI層SL間の領域と同じ高さにおいて、BOX膜BXの側壁に隣接する保護膜PFの表面には、窪みが形成されていない。したがって溝W2の側壁は、絶縁膜HM2の上面の端部近傍から、半導体基板SBの底面に亘ってなだらかな形状で形成されている。
具体的にいえば、溝W2はSOI層およびBOX膜からなる積層膜の側壁を覆う保護膜PFと、当該保護膜PFの下の半導体基板SBとを開口している。つまり、溝W2は保護膜PFの上面から、半導体基板SBの途中深さまで達している。したがって、溝W2の内側の側壁に露出している面は、半導体基板SBの側面と、保護膜PFの側面のみである。
次に、溝W2を形成する上記エッチングの後、洗浄工程を行うことでエッチング残渣などを除去する。図3を用いて説明した洗浄工程では、互いに材料が異なるSOI層SLおよびBOX膜BXからなる積層膜の側壁が溝W1内に露出していたため、洗浄用の溶液に対する耐性の違いにより、BOX膜BXの側壁近傍に窪みが形成された。これに対し、ここではBOX膜BXおよびSOI層SLのそれぞれの側壁が保護膜PFにより覆われているため、洗浄を行っても溝W2の側壁に上記窪みのような凹凸は形成されない。
次に、図6に示すように、SOI基板に対し熱処理を施すことにより、溝W2の底部に露出している半導体基板SBの表面に、ライナー酸化膜である絶縁膜LXを形成する。第4絶縁膜である絶縁膜LXは、溝W2の底面に露出する半導体基板SBの上面を覆い、さらに、溝W2の側壁に露出する半導体基板SBの側壁を覆うように形成される。絶縁膜LXの膜厚は例えば5nmである。
保護膜PFは、上記のように窒化シリコン膜により形成してもよいが、その他に、酸化シリコン膜またはポリシリコン膜を用いて形成しても構わない。ここで、上記保護膜PFを第2半導体層であるポリシリコン膜により形成した場合は、絶縁膜LXを形成する熱処理の際に、保護膜PFの膜厚が全て酸化するように熱処理を行う。これにより、保護膜PFがポリシリコン膜により構成されたまま残ることに起因して、SOI層SLおよび半導体基板SBが保護膜PFを介して導通してしまうことを防ぐことができる。
保護膜PFの材料に窒化シリコン膜を用いた場合、絶縁膜HM1(HDP膜)および絶縁膜CSの一部を除去する場合など、SOI層SL上の酸化シリコン膜を除去する工程を行なっても、保護膜PFは酸化シリコンとは異なる材料であるから除去されず、SOI層SLを保護できる。
また、保護膜PFの材料に酸化シリコン膜を用いた場合、BOX膜BXと同種の膜であるため、分離端部の電気的な性質を同じにでき、活性幅変動に伴うトランジスタ特性変動を抑制することができる。また、上記のようにポリシリコン膜を酸化させて形成した酸化シリコン膜により保護膜PFを形成すると、上記効果に加え、保護膜PFのウェットエッチング耐性を向上させることができる。
次に、図7に示すように、半導体基板SB上に、例えばCVD法を用いて酸化シリコン膜からなる第3絶縁膜である絶縁膜CSを形成し、溝W2内を完全に埋め込む。つまり、絶縁膜CSの上面の高さは、いずれの領域においてもSOI層SLの上面より高くなるように、絶縁膜CSの膜厚を調整する。
次に、図8に示すように、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いて絶縁膜CSの上面を研磨し、絶縁膜HM2の上面を露出させる。
次に、図9に示すように、フッ酸(HF)を用いて絶縁膜CSの上部を一部除去することで、絶縁膜CSの高さを調整する。なお、絶縁膜CSの上面の高さはSOI層SLの上面の高さよりも高くする。ここでは例えば、絶縁膜CSの上面の高さを、絶縁膜CSと同様に酸化シリコン膜からなる絶縁膜HM1の上面と同等の高さにする。
次に、図10に示すように、リン酸(HPO)を用いてウェットエッチングを行い、絶縁膜HM2を除去することで絶縁膜HM1の上面を露出させる。ここでは絶縁膜HM1が存在することで、絶縁膜HM2を除去する際にリン酸(HPO)によりSOI層SLがダメージを受けることを防ぐことができる。
続いて、ウェットエッチングを行うことで絶縁膜HM1を除去し、SOI層SLの上面を露出させる。このとき、絶縁膜HM1と同様に酸化シリコン膜からなる絶縁膜CSも一部が除去され、上面が低くなる。これにより、SOI層SLの上面から半導体基板SBの途中深さに達し、絶縁膜CSおよびLXを含む素子分離領域STIを複数形成する。素子分離領域STIは、STI(Shallow Trench Isolation)構造を有しており、主に絶縁膜CSにより構成されている。
絶縁膜HM1、HM2の側壁を覆うように形成された保護膜PFは、図8を用いて説明した研磨工程、図9を用いて説明した絶縁膜CSの除去工程、および絶縁膜HM1、HM2の除去工程において、隣接する絶縁膜CS、HM1、HM2と共に除去される。なお、素子分離領域STIの上面の中央部は、素子分離領域STIの上面の端部に比べ、高く盛り上がった形状を有している。
ここで、絶縁膜HM1を除去する際、絶縁膜CSの上面の端部が過剰に除去され、当該端部の上面の高さがSOI層の上面よりも低い位置まで後退したとしても、SOI層SLの側壁は保護膜PFにより覆われているため、SOI層SLの側壁は露出しない。したがって、SOI層SLの側壁がエッチング液に晒されて除去されることを防ぐことができる。つまり、SOI層SLの側壁が後退し、SOI基板の主面に沿う方向において、SOI層SLの幅が小さくなることを防ぐことができる。
図10に示すように、素子分離領域STIを構成する絶縁膜CSと、BOX膜BXとの間には保護膜PFが形成されており、BOX膜BXの当該側壁近傍の窪みは、保護膜PFにより完全に埋め込まれている。保護膜PFが、BOX膜BXおよびSOI層SLのそれぞれの側壁を覆うように、サイドウォール状の形状で形成されているため、絶縁膜CSは上記窪みのように凹んだ領域を埋め込むように形成されていない。このため、絶縁膜CSを、保護膜PFの近傍も含め、全体的に高い密度で形成することができる。
溝W2の内側の側壁に凹部を形成しないために、上述のように、BOX膜BXの側壁近傍の窪みは保護膜PFにより完全に埋め込まれている。つまり、BOX膜BXの当該側壁に対して垂直な方向において、当該窪み内に形成された保護膜PFの膜厚は、前記方向におけるSOI層SLの側壁とBOX膜BXの側壁との間の距離以上の大きさを有している。
以上に、半導体基板SB上に形成する各素子を分離する素子分離領域STIの形成工程について説明した。以下では、図11〜図28を用い、半導体基板SB上にSOI領域およびバルク領域を設け、それぞれの領域にp型およびn型のMISFETを形成する工程について説明する。図11〜図13、図15〜図28では、図の左側にSOI領域1Aを示し、図の右側にバルク領域1Bを示している。なお、図11〜図28では図を簡略化するため、図10に示す絶縁膜LXおよび絶縁膜CSをまとめて素子分離領域STIと呼び、一つの構造体として示す。ここで、保護膜PFは素子分離領域STIには含まれない。図14は、製造工程中の半導体装置の断面図であり、バックゲートコンタクト領域1Cを示している。
以下では、SOI領域に形成するMISFETをSOI−MISFETと呼び、バルク領域に形成するMISFETをバルク−MISFETと呼ぶ。また、SOI領域1A、バルク領域1Bおよびバックゲートコンタクト領域1Cの各領域間を分離するように、複数の素子分離領域STIが形成されている。また、SOI領域1Aおよびバルク領域1Bのそれぞれにおいて、素子を形成する領域を分離するように複数の素子分離領域STIが形成されている。
次に、図11に示すように、熱酸化法を用いて、SOI層の上面に酸化シリコン膜からなる絶縁膜OXを形成する。なお、図10を用いて説明した工程において、絶縁膜HM1を残すことにより、SOI層SLの上面を覆う絶縁膜HM1からなる絶縁膜OXを形成しても構わない。
その後、絶縁膜SOI−MISFETを形成するSOI領域1Aに、リソグラフィ技術を用いて、薄い絶縁膜OX、薄いSOI層SLおよび薄いBOX膜BXを介したイオン注入により、半導体基板SBの所望領域に選択的にp型ウエルP1としきい電圧制御拡散領域E1を形成する。続いて同様に、半導体基板SBの所望領域に選択的にn型ウエルN1としきい電圧制御拡散領域E2を形成する。
続いて、図12に示すように、SOI−MISFETを形成するSOI領域1Aに、フォトレジストパターンPR1を形成する。具体的には、SOI基板上に、フォトレジスト膜を塗布し、リソグラフィ技術によりバルク−MISFETを形成するバルク領域1Bと、バックゲートコンタクトを形成するバックゲートコンタクト領域1C(図14参照)を開口するようなフォトレジストパターンPR1を形成する。
なお、バックゲートコンタクトとは、SOI領域1Aに素子を形成した場合に、半導体基板SBに給電し、BOX膜BXを介して当該素子の下部のSOI層SLのチャネルの変調を行うために、半導体基板SBに対して電気的に接続された導体膜を形成することをいう。このとき、SOI領域1Aとバルク領域1Bとの境界の素子分離領域STI、およびSOI領域1Aとバックゲートコンタクト領域1C(図14参照)の境界の素子分離領域STIとにかかるようにフォトレジストパターンPR1を形成する。これにより、SOI領域1AをフォトレジストパターンPR1で覆う。
続いて、図13および図14に示すように、開口されたバルク領域1B、バックゲートコンタクト領域1Cの絶縁膜OXを、例えばフッ酸洗浄により除去する。このとき、酸化シリコン膜からなるバルク領域1Bの素子分離領域STI上部の一部も削れ、バルク領域1Bにおいて、半導体基板SBと素子分離領域STIとの段差を調整することが可能であり、かつ、フォトレジストパターンPR1の境界部に発生するSTI上の段差をなだらかにすることが可能である。次いで、例えばドライエッチング技術によりBOX膜BXをストッパーとしてSOI層SLを選択的に除去した後、フォトレジストパターンPR1を除去する。
この後、必要があれば、例えばフッ酸洗浄によりバルク領域1Bの半導体基板SB上のBOX膜BXを除去した後、熱酸化法により半導体基板SBの表面を10nm程度酸化し、その形成された酸化シリコン膜を除去する犠牲酸化法を用い、SOI層SLを除去したドライエッチングによって半導体基板SBに導入されたダメージ層を除去してもよい。その後、例えば熱酸化法により半導体基板SB上に10nm程度の薄い酸化シリコン膜を形成しなおすことで、図13および図14と同じ状態が再現される。
以上の工程を経て形成されたバルク領域1Bおよびバックゲートコンタクト領域1Cにおいては、半導体基板SB表面とSOI領域1AのSOI層SL表面との段差が20nm程度と小さい。これは、後のゲートとなるポリシリコン膜の堆積と加工において、SOI−MISFETとバルク−MISFETを同一の工程で形成することを可能にし、段差部の加工残りまたはゲート断線の防止などに対して有効となる。
続いて、図15に示すように、バルク領域1Bでは、リソグラフィ技術と薄いBOX膜BXを介したイオン注入により、半導体基板SBの所望領域に選択的にp型ウエルP2およびしきい電圧制御拡散領域E3を形成する。続いて同様に、半導体基板SBの所望領域に選択的にn型ウエルN2およびしきい電圧制御拡散領域E4を形成する。
続いて、図16に示すように、SOI領域1AでSOI−MISFETのゲート絶縁膜F1、バルク領域1Bでバルク−MISFETのゲート絶縁膜F2を形成する。その後、例えばCVD法により40nm厚のポリシリコン膜G1、50nm厚の酸化シリコン膜D1、30nm厚の窒化シリコン膜D2を順に積層し、リソグラフィ技術と異方性ドライエッチングにより、ポリシリコン膜G1からなるゲート電極と、酸化シリコン膜D1および窒化シリコン膜D2からなるゲート保護膜を形成する。
ここで、SOI領域1AでのSOI−MISFETのゲート絶縁膜F1、およびバルク領域1Bでバルク−MISFETのゲート絶縁膜F2は、具体的には以下のようにして形成する。まず、バルク領域1Bの表面に露出しているBOX膜BXを、例えばフッ酸洗浄により除去して半導体基板SB表面を露出させる。続いて、例えば熱酸化法により半導体基板SB上に7.5nmの熱酸化膜を形成する。
このとき、SOI領域1Aも同様に、表面に露出していた絶縁膜OXが除去され、SOI層SL上に厚さ7.5nmの熱酸化膜が形成されている。これを例えばリソグラフィ技術とフッ酸洗浄により選択的に除去した後、エッチング残渣およびエッチング液などを除去するために洗浄を行った後、例えば熱酸化法によりSOI層SL上に厚さ1.9nmの熱酸化膜を形成する。
これら7.5nm厚の熱酸化膜および1.9nm厚の熱酸化膜の表面をNOガスにより窒化することにより0.2nmの窒化膜を主表面に積層形成し、それぞれSOI層SL上に形成された絶縁膜をゲート絶縁膜F1、半導体基板SB上に形成された絶縁膜をゲート絶縁膜F2とする。その後、上述したようにポリシリコン膜G1、酸化シリコン膜D1およびD2を形成する。
このようにして、SOI−MISFETのゲート絶縁膜F1より、バルク−MISFETのゲート絶縁膜F2を厚く形成することができる。これにより、バルク−MISFETの耐圧を高くし、高電圧動作が可能となる。
また、本実施の形態では、前述したようにSOI領域1Aとバルク領域1Bとの段差が20nm程度と低いため、リソグラフィ時において焦点深度の許容範囲内であり、両領域を同時に形成できる。
次に、図17に示すように、リソグラフィ技術によりn型のバルク−MISFETには、例えばAs(ヒ素)イオンを、p型のバルク−MISFETには、例えばBFイオンを、45keVの加速エネルギーにより、それぞれ注入量3×1013/cm、5×1013/cmの条件でイオン注入する。このとき、ゲート保護膜となっている窒化シリコン膜D2および酸化シリコン膜D1によって、ゲート電極となるポリシリコン膜G1およびゲート下のチャネル領域には不純物が注入されず、自己整合的に半導体基板SBの表面領域に浅いn型拡散層(以下、エクステンション層という)X3と、浅いp型拡散層(同じく、エクステンション層という)X4が形成される。なお、このイオン注入において、SOI領域1Aはフォトレジスト膜(図示しない)により保護されており、不純物は注入されない。
続いて、図18に示すように、10nm厚の酸化シリコン膜O1、40nm厚の窒化シリコン膜を、例えばCVD法により順に堆積し、酸化シリコン膜O1をストッパーとして窒化シリコン膜を選択的に異方性エッチングすることで、窒化シリコン膜からなるサイドウォールS1を形成する。本手法では、薄いSOI層SLは酸化シリコン膜O1によって保護されているため、ドライエッチングによる膜厚の減少やダメージの導入を防ぐことが可能である。
続いて、図19に示すように、例えばフッ酸洗浄により、露出している酸化シリコン膜O1を除去し、ソース・ドレイン領域となるSOI−MISFETのSOI層SLおよびバルク−MISFETの半導体基板SBを露出する。このとき必要であれば、イオン注入またはドライエッチング等により導入されたSOI層SLおよび半導体基板SB表面のダメージ層を除去するため、CDE(Chemical Dry Etching)を行っても良い。その後、エッチング残渣などを除去するため、半導体基板SBを洗浄する。
次に、図20に示すように、選択エピタキシャル成長法を用いて、露出した単結晶シリコン(SOI層SL、半導体基板SB)上にシリコンあるいはシリコンゲルマニウムからなる積上げ単結晶層を選択的に形成する。つまり、選択エピタキシャル成長法を用いて、SOI領域1Aにおいて露出するSOI層SL上にエピタキシャル層(積上げ層)T1を形成し、バルク領域1Bにおいて露出する半導体基板SB上にエピタキシャル層(積上げ層)T2を形成する。
ここでは、選択エピタキシャル成長法において、下地となる単結晶シリコンに含まれる不純物の濃度により、成長される単結晶半導体層の膜厚が異なる特性を利用し、SOI領域1Aとバルク領域1Bとでエピタキシャル層T1、T2のそれぞれの膜厚に差を設けている。つまり、下地となるシリコン層に含まれる不純物濃度が濃くなるほど、成長されるエピタキシャル膜の膜厚が薄くなる性質を利用する。
バルク−MISFETにおいて下地となる半導体基板SBにはエクステンション層X3およびX4が形成されているため、バルク領域1Bに比べ、SOI領域1Aにおいて下地となるSOI層SLの不純物濃度は低くなっている。したがって、図20に示すように、前述の下地となる単結晶シリコン層の不純物濃度に対するエピタキシャル膜厚の依存性により、一度のエピタキシャル成長によって、バルク−MISFETのエピタキシャル層T2の膜厚よりも、SOI−MISFETのエピタキシャル層T1の膜厚を厚く形成できる。
例えば、SOI−MISFETに対しては、膜厚50nmのエピタキシャル層T1を形成し、バルク−MISFETに対しては、膜厚30nmのエピタキシャル層T2を形成する。
次に、図21に示すように、リソグラフィ技術を用いて、n型のSOI−MISFETとn型のバルク−MISFETに、例えばAsイオンを、加速エネルギー11keV、注入量4×1015/cmの条件でイオン注入する。このとき、ゲート保護膜となっている窒化シリコン膜D2および酸化シリコン膜D1によって、ゲート電極となるポリシリコン膜G1およびゲート下のチャネル領域には不純物が注入されず、自己整合的にSOI−MISFETのn型拡散層SD1およびバルク−MISFETのn型拡散層SD3が形成される。
すなわち、n型のSOI−MISFETでは、エピタキシャル層T1およびその下のSOI層SLに不純物が注入されて、ソース・ドレイン領域を構成するn型拡散層SD1が形成される。この際、n型拡散層SD1を構成するSOI層SLの領域が半導体領域Y1として形成される。同様に、n型のバルク−MISFETでは、エピタキシャル層T2およびその下の半導体基板SBに不純物が注入されて、ソース・ドレイン領域を構成するn型拡散層SD3が形成される。この際、n型拡散層SD3を構成する半導体基板SBの領域が半導体領域Y3として形成される。
また、図示は省略するが、追加で例えばP(リン)イオンを、加速エネルギー12keV、注入量5×1014/cmの条件でイオン注入することによって、SOI−MISFETにおけるBOX膜BX下の半導体基板SB中にもSOI−MISFETの拡散層不純物補償領域を形成してもよい。これは、ソース・ドレイン領域を構成する拡散層の接合容量低減を目的とするものであり、先に注入されたしきい電圧制御拡散領域E1を、反対導電型のイオンを注入することで補償し、真性不純物領域に近づける不純物補償領域を形成するためのものである。
以上のイオン注入においては、プロセス簡略化のため、注入条件を調整し、SOI−MISFETとバルク−MISFETに対して共通の工程で行うことが可能である。
続いて、p型のSOI−MISFETとバルク−MISFETに対しても、前記と同様に、SOI−MISFETのp型拡散層SD2およびバルク−MISFETのp型拡散層SD4を形成する。すなわち、p型のSOI−MISFETでは、エピタキシャル層T1およびその下のSOI層SLに不純物が注入されて、ソース・ドレイン領域を構成するp型拡散層SD2が形成される。この際、p型拡散層SD2を構成するSOI層SLの領域が半導体領域Y2として形成される。同様に、p型のバルク−MISFETでは、エピタキシャル層T2およびその下の半導体基板SBに不純物が注入されて、ソース・ドレイン領域を構成するp型拡散層SD4が形成される。この際、p型拡散層SD4を構成する半導体基板SBの領域が半導体領域Y4として形成される。
また、p型のSOI−MISFETの半導体基板SBの上面に、拡散層不純物補償領域(図示しない)を形成してもよい。
次に、図22に示すように、例えば熱燐酸による洗浄により、窒化シリコン膜からなるサイドウォールS1と、ゲート保護膜の窒化シリコン膜D2を選択的に除去する。
次に、図23に示すように、リソグラフィ技術を用いて、n型のSOI−MISFETに、例えばAsイオンを、加速エネルギー4keV、注入量5×1015/cmの条件でイオン注入する。このとき、ゲート保護膜となっている酸化シリコン膜D1によって、ゲート電極となるポリシリコン膜G1およびゲート下のチャネル領域には不純物が注入されず、自己整合的にn型のエクステンション層X1が形成される。
同様に、p型のSOI−MISFETに、例えばB(ホウ素)イオンを、加速エネルギー2keV、注入量5×1014/cmの条件でイオン注入し、p型のエクステンション層X2が形成される。
続いて、例えば窒素雰囲気中の1050℃のRTA(Rapid Thermal Anneal)により、注入された不純物を活性化し、かつ拡散させ、エクステンション層X1およびX2とゲートとの距離を制御する。
このとき、あらかじめ堆積してあったゲート側壁の酸化シリコン膜O1がオフセットスペーサとして、イオン注入時におけるエクステンション層X1およびX2とゲートとの距離を制御する役割を果たすことが可能である。
また、本実施の形態では、エクステンション層X1およびX2を形成した後の熱負荷を減らすことが可能であるため、熱拡散によるエクステンション層の拡大を防ぎ、制御性良く形成することが可能となる。
さらには、高濃度のイオン注入によりエクステンション層X1およびX2が非晶質化してしまったとしても、両脇のゲート直下のチャネル領域および半導体領域Y1またはY2は本工程の注入イオンが到達せず単結晶層であるため、これをシード層としてエクステンション層は単結晶化させることができ、外部抵抗の増大を防ぐことが可能である。
次に、図24に示すように、SOI基板の全面に40nm厚の窒化シリコン膜を堆積し、異方性エッチングを行うことで、ゲート脇に窒化シリコン膜からなるサイドウォールS2を形成する。このとき、エピタキシャル層T1およびT2と素子分離領域STIとの間にもサイドウォール(図示しない)が形成される。これは、後のシリサイド工程において、STI上に堆積されたNi(ニッケル)が積上げ層にまで拡散し、過剰にシリサイド層を形成することを防ぐ役割を果たす。
次に、図25に示すように、ゲート保護膜の酸化シリコン膜D1を、例えばフッ酸洗浄により選択的に除去し、ゲートとなるポリシリコン膜G1を露出させる。
次に、図26に示すように、例えばスパッタ法により金属膜、例えば20nm厚のNi膜をSOI基板の全面に被着(堆積)させ、320℃の熱処理によりシリコンと反応させシリサイド層を形成する。続いて、未反応のNi膜を、例えば塩酸と過酸化水素水の混合水溶液により除去した後、550℃の熱処理を加えシリサイド層の位相を制御する。
これにより、露出されていたポリシリコン膜G1からなるゲート電極の全領域をフルシリサイド化されたゲート電極GSを形成する。また、これにより、n型およびp型の高濃度拡散層であるn型拡散層SD1、SD3、p型拡散層SD2およびSD4のそれぞれの少なくとも上部領域にシリサイド層SCを形成する。
前記シリサイド処理において、不純物未添加のポリシリコン膜G1は、ゲート絶縁膜F1およびF2に接する領域まですべてシリサイド層に変換され、ゲート電極GSが形成される。これにより、ゲート配線の低抵抗化と、そのシリサイド層の仕事関数によりMISFETの所望のしきい電圧値が実現される。また、ポリシリコンゲート電極において問題となるゲート空乏化を抑制することが可能となる。
上記の工程により、SOI領域1Aには、ソース・ドレイン領域とゲート電極GSとを有するn型およびp型のSOI−MISFETが形成される。また、バルク領域1Bには、ソース・ドレイン領域とゲート電極GSとを有するn型およびp型のバルク−MISFETが形成される。
次に、図27に示すように、窒化シリコン膜からなりエッチングストッパ膜として利用される絶縁膜ES、および酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜ILの堆積と平坦化を行う。
次に、図28に示すように、ゲート、バックゲート、ソース・ドレイン領域に至るコンタクトプラグCPを形成することにより、本実施の形態の半導体装置構造が完成する。その後、図示は省略するが、金属膜の堆積とパターニングおよび配線間絶縁膜の堆積と平坦化研磨等を含む配線工程を経て、半導体装置が略完成する。
上述したように、半導体基板SBの上面には、p型ウエルP1、P2、n型ウエルN1、N2、および電圧制御拡散領域E1〜E4が形成されている。これらの半導体領域を形成するために打ち込まれた不純物が、他の素子が形成された領域に移動することを防ぐために、素子分離領域STIはSOI層SLを貫通するのみでなく、半導体基板SBの上面から半導体基板SBの途中深さまで達している必要がある。このような素子分離領域STIを形成することにより、各素子を分離することができる。
また、半導体基板SB上に、SOI領域1Aのみでなくバルク領域1Bを設けてバルク−MISFETなどを形成する場合、バルク領域1Bの半導体基板SBの上面には、当該バルク−MISFETのソースドレイン領域、またはウエルなどを形成するために不純物が導入される。したがって、半導体基板SB上にSOI領域1Aおよびバルク領域1Bを有する場合、SOI領域1Aの素子とバルク領域1Bの素子とを分離するためにも、素子分離領域STIはSOI層SLを貫通するのみでなく、半導体基板SBの途中深さまで達する必要がある。
本実施の形態の半導体装置の製造工程は、図16を用いて説明したように、SOI領域1Aの素子分離領域STI上に形成した絶縁膜OX(図15参照)などの膜を除去する工程を有している。また、図19を用いて説明したように、ゲート絶縁膜F1を形成する過程では、SOI領域1Aの絶縁膜OXが除去され、その後、SOI層SL上に厚さ7.5nmの熱酸化膜が除去される工程が行われる。
このとき、素子分離領域STIの上面がエッチング溶液または洗浄液などに晒されるため、図29に示すように、素子分離領域STIの上面が一部除去されることが考えられる。この場合、SOI層SLの側壁に隣接する保護膜PFの側壁であって、素子分離領域STI側の側壁が露出する。なお、図29は本実施の形態における半導体装置の製造工程を説明する断面図であり、素子分離領域STIの上面が一部除去された場合の構造を示すものである。
素子分離領域STIの上面は、その中央部が端部よりも高く盛り上がる形状となる。このため、上記エッチング工程および洗浄工程において、素子分離領域STIの上面の端部は特に下方に後退しやすい傾向があり、図29に示すように、保護膜PFの一方の側壁は露出しやすい。
上記エッチング工程などでは、SOI層SLもその露出する表面が一部除去されることが考えられるが、SOI層SLの側壁は保護膜PFにより覆われているため、上記のように素子分離領域STIの上面が後退し、SOI層SLの上面よりも低くなったとしても、SOI層SLがその側壁から除去されることを防ぐことができる。このように、保護膜PFは、SOI層SLがその側壁が後退することを防ぎ、半導体基板SBの主面に沿う方向において、SOI層SLの幅が小さくなることを防ぐ役割を有している。
次に、本実施の形態の半導体装置の効果について、図30〜図35に示す比較例の半導体装置の製造工程を用いて説明する。図30〜図35は、比較例の半導体装置の製造工程を説明する断面図である。
比較例の半導体装置の製造工程では、まず図1および図2を用いた工程と同様の工程を行うことで、SOI基板上にハードマスクとして用いられる絶縁膜のパターンを形成する。
次に、図30に示すように、絶縁膜HM1、HM2をハードマスクとするドライエッチングを行うことで、SOI層SLおよびBOX膜BXを貫通し、半導体基板SBの途中深さまで達する溝W3を形成する。ここでは、溝W3はSOI層SLの上面から半導体基板SBの途中深さまで一度のエッチング工程により一括で形成される。
その後、アンモニア過酸化水素水およびフッ酸などを用いる洗浄を行うことでエッチング残渣などを除去する。SiO(酸化シリコン)はSi(シリコン)および窒化シリコン(SiN)に比べてエッチング液などにより除去されやすいため、上記洗浄工程では絶縁膜HM1およびBOX膜BXが絶縁膜HM2、SOI層SLまたは半導体基板SBなどより大きく除去される。その結果、絶縁膜HM1の側壁およびBOX膜BXの側壁は後退し、それらの側壁の近傍には、SOI層SLの側壁および半導体基板SBの側壁に対して凹んだ窪みが形成される。
次に、図31に示すように、CVD法などを用いて、例えば酸化シリコン膜絶縁膜からなる絶縁膜CSを溝W3内に埋め込む。
次に、図32に示すように、図8〜図10を用いて説明した工程と同様の工程を行うことで、素子分離領域STIを形成する。すなわち、CMP法を用いた研磨工程(図8参照)を行った後、溶液を用いた絶縁膜CSの高さ調整の工程(図9参照)を行い、続いて絶縁膜HM1、HM2を除去する工程(図10参照)を行う。これにより、溝W3を埋め込む絶縁膜CSを主に含む素子分離領域STIを形成する。
なお、ここでは図示していないが、図30を用いて説明した工程および図31を用いて説明した工程の間に熱処理工程を行うことで、溝W3内に露出するSi(シリコン)を酸化して、ライナー酸化膜を形成してもよい。この場合、上記工程で形成する素子分離領域STIは、上記ライナー酸化膜も含む。ただし、この場合溝W3内に露出するSOI層SLの側壁も酸化されてしまうため、SOI層SLの幅が狭くなる。
上述した本実施の形態は、半導体基板SBの途中深さまで達する溝を形成する前に保護膜PF(図4参照)を形成し、当該溝の側壁に露出する側壁に露出する窪みを埋め込み、また、SOI層SLの側壁を覆う工程を有しているが、比較例ではそのような工程を行わない。したがって、比較例ではSTIを主に構成する絶縁膜CSが上記窪みを埋め込み、また、SOI層SLの側壁を覆う。
ただし、図31に示すように、絶縁膜HM1の側壁およびBOX膜BXの側壁が後退することで形成された窪みは埋め込み性が悪いため、溝W3に例えば酸化シリコン膜からなる絶縁膜CSが埋め込まれた場合、当該窪みの近傍の絶縁膜CSの密度は低くなり、エッチング液などに対する耐性が低下する。したがって、SOI層SLを挟むように形成された絶縁膜HM1およびBOX膜BXのそれぞれの側壁近傍の絶縁膜CSの密度が低くなることで、絶縁膜HM1、SOI層SLおよびBOX膜BXからなる積層膜の側壁に隣接する絶縁膜CSはエッチングなどにより除去されやすくなる。
図32に示すように、素子分離領域STIの上面のうち、中央部に比べて端部の方が凹むような形状となっている理由の一つは、上記のように、絶縁膜HM1の側壁近傍の絶縁膜CSが、絶縁膜CSの上面の中央部に比べて密度が低いことに起因して、絶縁膜HM1の除去工程において大きく除去されることにある。
図32に示す工程を行うことで素子分離領域STIを形成した後は、図11〜図28を用いて説明した工程と同様の工程を行うことで、比較例の半導体装置が略完成する。ここで、比較例の半導体装置の製造工程において、図16または図19などにおいて説明した、SOI層SLの上面に接する絶縁膜の除去工程を行う場合の、素子分離領域STI近傍の断面図を図33〜図35に示す。
例えば、図16を用いて説明した工程では、SOI層の上面を熱酸化することにより形成した絶縁膜OX(図33参照)を、ドライエッチングにより除去している(図34参照)。図34に示すように、SOI層SLの端部に接する素子分離領域STIの上面は、当該ドライエッチングにより除去される。したがって、素子分離領域STIの上面は全体的に下方に後退する。ここで、上述したように絶縁膜HM1、SOI層SLおよびBOX膜BXからなる積層膜の側壁に隣接する絶縁膜CSはエッチングなどにより除去されやすくなっているため、素子分離領域STIの上面がエッチングされることで、SOI層SLの側壁が露出する虞がある。
この場合、SOI層SLの側壁が露出した後、図35に示すように、当該側壁がさらにエッチング液などに晒されることにより、SOI層SLの側壁が除去されて後退する。つまり、半導体基板SBの主面に沿う方向におけるSOI層SLの幅が小さくなる。このように、素子分離領域STIの端部がエッチング工程により除去されることで、SOI層SLの側壁が露出する虞があるのは図19を用いて説明した工程でも同様である。また、当該エッチング工程がウェットエッチングであってもドライエッチングであっても同様に、SOI層SLの側壁が露出する虞がある。また、ウェットエッチングではSOI層SLがその側壁側から除去されるため、SOI層SLの幅の縮小が顕著となる。
SOI領域に形成するSOI−MISFETはバルク−MISFETと異なり、半導体基板SBに比べて極薄い層であるSOI層SLをソース・ドレイン領域およびチャネル領域として用いる素子である。バルク−MISFETが形成されるバルクシリコン基板はSi(シリコン)の膜厚が厚いため、その上面の幅が縮小してもバルク−MISFETのソース・ドレイン領域およびチャネル領域の抵抗値はあまり上昇しない。しかし、膜厚が薄いSOI層SLの幅が縮小すると、SOI−MISFETのソース・ドレイン領域およびチャネル領域の抵抗値が大きく上昇するため、SOI−MISFETに大きな電流を流すことが困難となる。したがって、SOI−MISFETの所望の特性が得られず、半導体装置の性能が低下する問題が生じる。
なお、図20に示すように、SOI層SLの上部にエピタキシャル層をT1を形成することで、ソース・ドレイン領域の膜厚を大きくすることが考えられる。しかし、エピタキシャル層T1を形成するのは、シリサイド層の形成によりソース・ドレイン領域が全てシリサイド化してしまうことを防ぐためである。したがって、エピタキシャル層T1を形成しても、エピタキシャル層T1の大部分はシリサイド化するため、SOI−MISFETのソース・ドレイン領域の膜厚が薄いことに変わりはない。また、上記のようにSOI層SLの幅が縮小すれば、その上に形成するエピタキシャル層T1の幅も縮小する。
上記の問題が生じる第1の原因は、図31に示す絶縁膜HM1およびBOX膜BXのそれぞれの側壁近傍の窪みに絶縁膜CSを形成することで、埋め込み性の悪い当該窪み内およびその近傍に形成された絶縁膜CSの密度が低くなり、エッチングに対する耐性が低くなることにある。また、上記の問題が生じる第2の原因は、素子分離領域STIを構成する絶縁膜CS(図34参照)の端部の高さが過剰に低くなった場合に、SOI層SLの側壁が露出することにある。
上記第1の原因を除去できれば、絶縁膜CSの端部の高さが過剰に低くなってSOI層SLの側壁が露出することを防ぐことができるため、上記第2の原因が発生することがない。したがって、上記問題が生じることを防ぐことができる。また、上記第1の原因が除去できず、絶縁膜CSの端部の高さが過剰に低くなったとしても、SOI層SLの側壁を絶縁膜CSとは異なる膜で覆うことで上記第2の原因が除去できれば、上記問題が生じることを防ぐことができる。つまり、素子分離領域STIの密度を高めてエッチング耐性を高めるか、SOI層の側壁を絶縁膜CSとは別の膜で保護できれば、上記問題の発生を防ぐことができる。
また、図示はしていないが、図30に示す溝W3を形成した後に熱処理を行いライナー酸化膜を形成すると、溝W3内に露出するSOI層SLの側壁が酸化され、SOI層SLの幅が小さくなることで、上記問題と同様の問題が生じる。
そこで、本実施の形態では、図3に示すようにSOI層SLおよびBOX膜BXを貫通し、かつ半導体基板SBの上面を掘り下げない溝W1を形成した後、図4に示すように保護膜PFを形成することで絶縁膜HM1およびBOX膜BXのそれぞれの側壁近傍の窪みを埋め込む工程を設けている。その後、図5に示すように保護膜PFの一部を除去することで、上記窪みを埋め込み、かつSOI層SLの側壁を覆うサイドウォール状の保護膜PFを形成する。また、このエッチング工程により、半導体基板SBの途中深さまで達する溝W2を形成する。
上記のように、本実施の形態の半導体装置は、製造工程において、素子分離領域STIを埋め込む溝を、SOI層SLの上面から1回のエッチング工程により一括で形成するのではなく、2回のエッチング工程に分けて形成する特徴を有している。また、本実施の形態の半導体装置は、製造工程において、素子分離領域STIを埋め込む溝を形成する上記2回のエッチング工程のそれぞれの間に、SOI層SLの側壁を覆う保護膜PFを形成し、また、BOX膜BXの側壁近傍の窪みを保護膜PFにより埋め込む工程を行う特徴を有している。
上記窪みは保護膜PFの膜厚を調整することで完全に埋め込むことができるため、上記のようにして形成した溝W2の内側の側壁は窪みがなく、なだらかな壁面となっている。したがって、図7を用いて説明した絶縁膜CSの埋め込み工程では、絶縁膜CSを溝W2内のいずれの領域においても埋め込み性よく形成することができる。つまり、絶縁膜HM1、SOI層SLおよびBOX膜BXからなる積層膜の側壁に隣接する領域の絶縁膜CSは高い密度で形成され、上記比較例に対してエッチング耐性の高い膜となる。
このため、素子分離領域STIを構成する絶縁膜CS(図10参照)の上面の端部が、図16または図19を用いて説明した工程においてエッチング液などに晒された際に、絶縁膜CSを含む素子分離領域STIの表面の一部が除去されたとしても、素子分離領域STIの表面が過度に大きく除去されることを防ぐことができる。このため、絶縁膜CSの上面の端部の高さが、SOI層SLの側壁の高さより低くなることを防ぐことができるため、SOI層SLの側壁が除去されて、SOI層SLの幅が小さくなることを防ぐことができる。したがって、SOI領域に形成するSOI−MISFETを低抵抗化し、より大きな電流を流すことが容易となるため、半導体装置の性能を向上させることができる。
また、図29に示すように、素子分離領域STIの上面の端部が除去され、素子分離領域STIの上面の高さがSOI層SLの上面より低くなることにより、素子分離領域STIからSOI層SLの側壁が露出したとしても、SOI層SLの側壁は保護膜PFにより覆われているため、SOI層SLの側壁がエッチング液などに晒されて後退することを防ぐことができる。
つまり、図10に示すように、素子分離領域STIとSOI層SLとの間に保護膜PFを形成することで、SOI層SLの側壁は保護膜PFにより覆われるため、図29に示すように素子分離領域STIの上面が過度に除去されたとしても、SOI層SLの幅が縮小することを防ぐことができる。したがって、SOI領域に形成するSOI−MISFETを低抵抗化し、より大きな電流を流すことが容易となるため、半導体装置の性能を向上させることができる。
また、図6を用いて説明したように、熱処理により絶縁膜LXを形成したとしても、当該熱処理を行う際、SOI層SLの側壁は保護膜PFにより覆われているため、SOI層SLの側壁に酸化膜が形成されることに起因して、当該側壁が後退することを防ぐことができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
1A SOI領域
1B バルク領域
1C バックゲートコンタクト領域
BX BOX膜
CS 絶縁膜
CP コンタクトプラグ
D1 酸化シリコン膜
D2 窒化シリコン膜
E1〜E4 電圧制御拡散領域
ES 絶縁膜
F1、F2 ゲート絶縁膜
G1 ポリシリコン膜
GS ゲート電極
HM1、HM2 絶縁膜
IL 層間絶縁膜
LX 絶縁膜
N1、N2 n型ウエル
O1 酸化シリコン膜
OX 絶縁膜
P1、P2 p型ウエル
PF 保護膜
PR1 フォトレジストパターン
S1、S2 サイドウォール
SB 半導体基板
SC シリサイド層
SD1、SD3 n型拡散層
SD2、SD4 p型拡散層
SL SOI層(シリコン層)
STI 素子分離領域
T1、T2 エピタキシャル層(積上げ層)
W1〜W3 溝
X1〜X4 エクステンション層
Y1〜Y4 半導体領域

Claims (14)

  1. (a1)半導体基板、前記半導体基板上の第1絶縁膜、および前記第1絶縁膜上の半導体層を有するSOI基板を用意する工程、
    (b1)前記半導体層および前記第1絶縁膜を開口し、前記半導体基板の上面を露出する第1の溝を形成する工程、
    (c1)前記第1の溝の側壁を第2絶縁膜により覆う工程、
    (d1)前記第1の溝の底部の前記半導体基板を除去することで、前記半導体層の上面から前記半導体基板の途中深さまで達する第2の溝を形成する工程、
    (e1)前記第2の溝内に第3絶縁膜を埋め込むことで、前記第3絶縁膜を含む素子分離領域を形成する工程、
    (f1)前記半導体層上に、前記素子分離領域により他の領域と分離された半導体素子を形成する工程、
    を有し、
    前記第1絶縁膜と前記第3絶縁膜との間には、前記第2絶縁膜が介在する、半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記半導体層と前記第3絶縁膜との間に前記第2絶縁膜が介在する、半導体装置の製造方法。
  3. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b1)工程では、前記第1の溝内の側壁において、前記第2絶縁膜の側壁が前記半導体層の側壁よりも後退することで、前記第1絶縁膜の側壁の近傍であって、前記半導体層と前記半導体基板との間に窪みが形成され、
    前記第2絶縁膜は前記窪みを埋め込んでいる、半導体装置の製造方法。
  4. 請求項3記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(c1)工程では、前記(b1)工程で前記半導体層の側壁に対して前記第2絶縁膜が後退した長さ以上の膜厚を有する前記第2絶縁膜を形成する、半導体装置の製造方法。
  5. 請求項3記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b1)工程は、
    (b2)前記半導体層および前記第1絶縁膜を開口し、前記半導体基板の上面を露出する前記第1の溝を形成する工程、
    (b3)前記SOI基板を洗浄する工程、
    を含み、
    前記(b3)工程により、前記第1絶縁膜の側壁が後退して前記窪みが形成される、半導体装置の製造方法。
  6. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記第2絶縁膜は窒化シリコンまたは酸化シリコンを含む、半導体装置の製造方法。
  7. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    (d2)前記(d1)工程の後、前記(e1)工程の前に熱処理を行い、前記第2の溝内に露出する前記半導体基板の表面に第4絶縁膜を形成する工程をさらに有する、半導体装置の製造方法。
  8. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(f1)工程では、前記素子分離領域の表面の一部がエッチングにより除去される、半導体装置の製造方法。
  9. (a1)半導体基板、前記半導体基板上の第1絶縁膜、および前記第1絶縁膜上の第1半導体層を有するSOI基板を用意する工程、
    (b1)前記第1半導体層および前記第1絶縁膜を開口し、前記半導体基板の上面を露出する第1の溝を形成する工程、
    (c1)前記第1の溝の側壁を第2半導体層により覆う工程、
    (d1)前記第1の溝の底部の前記半導体基板を除去することで、前記第1半導体層の上面から前記半導体基板の途中深さまで達する第2の溝を形成する工程、
    (d2)熱処理を行い、前記第2半導体層の全膜厚を酸化して第2絶縁膜を形成する工程、
    (e1)前記第2の溝内に第3絶縁膜を埋め込むことで、前記第3絶縁膜を含む素子分離領域を形成する工程、
    (f1)前記第1半導体層上に半導体素子を形成する工程、
    を有し、
    前記第1絶縁膜と前記第3絶縁膜との間には、前記第2絶縁膜が介在する、半導体装置の製造方法。
  10. 半導体基板、前記半導体基板上の第1絶縁膜、および前記第1絶縁膜上の半導体層を有するSOI基板と、
    前記半導体層の上面から前記半導体基板の途中深さまで達する溝内に埋め込まれた素子分離領域と、
    前記素子分離領域および前記第1絶縁膜との間に形成された第2絶縁膜と、
    前記半導体層上に形成された半導体素子と、
    を有する、半導体装置。
  11. 請求項10記載の半導体装置において、
    前記素子分離領域および前記半導体層との間に前記第2絶縁膜が介在する、半導体装置。
  12. 請求項10記載の半導体装置において、
    前記第1絶縁膜の側壁の近傍であって、前記半導体層と前記半導体基板との間に、前記半導体層の側壁に対して凹んでいる窪みが形成されており、
    前記第2絶縁膜は前記窪みを埋め込んでいる、半導体装置。
  13. 請求項12記載の半導体装置において、
    前記窪み内の前記第2絶縁膜の膜厚は、前記溝内の一方の側壁において、前記半導体層の側壁と前記第1絶縁膜の側壁間との間の距離以上の大きさを有している、半導体装置。
  14. 請求項10記載の半導体装置において、
    前記第2絶縁膜は窒化シリコンまたは酸化シリコンを含む、半導体装置。
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JP2017017320A (ja) * 2015-07-03 2017-01-19 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置の作製方法
CN107453134A (zh) * 2016-05-20 2017-12-08 矢崎总业株式会社 插头连接器和电源电路断开装置
JP2018046234A (ja) * 2016-09-16 2018-03-22 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置の製造方法

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