JP2014229574A - ワイヤハーネスの製造方法及びワイヤハーネス - Google Patents

ワイヤハーネスの製造方法及びワイヤハーネス Download PDF

Info

Publication number
JP2014229574A
JP2014229574A JP2013110552A JP2013110552A JP2014229574A JP 2014229574 A JP2014229574 A JP 2014229574A JP 2013110552 A JP2013110552 A JP 2013110552A JP 2013110552 A JP2013110552 A JP 2013110552A JP 2014229574 A JP2014229574 A JP 2014229574A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water stop
tube
wire
water
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013110552A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5907119B2 (ja
Inventor
一成 佐倉
Kazunari Sakura
一成 佐倉
松藤 茂雄
Shigeo Matsufuji
茂雄 松藤
須藤 博
Hiroshi Sudo
博 須藤
三谷 健一
Kenichi Mitani
健一 三谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2013110552A priority Critical patent/JP5907119B2/ja
Publication of JP2014229574A publication Critical patent/JP2014229574A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5907119B2 publication Critical patent/JP5907119B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)

Abstract

【課題】簡易に複数の絶縁電線の芯線の接合部を止水できること。【解決手段】第一止水チューブ2各々は、熱収縮チューブと内側の接着剤層と外側の接着剤層とを含む。第二止水チューブ3は熱収縮チューブと内側の接着剤層とを含む。複数の第一止水チューブ2を加熱した後に冷却する工程が、第一止水チューブ2各々を絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分に密着させるとともに隣り合う第一止水チューブ2どうしを接着する。第二止水チューブ3を加熱した後に冷却する工程が、第二止水チューブ3を電線束90における第一止水チューブ2が存在する部分から接合された芯線の先端までを含む止水領域に密着させる。【選択図】図7

Description

本発明は、複数の絶縁電線の芯線の接合部を覆う止水構造を有するワイヤハーネス及びその製造方法に関する。
自動車に代表される車両に搭載されるワイヤハーネスにおいて、複数の絶縁電線が電気的に接続される場合、複数の絶縁電線の芯線どうしが圧着金具又は溶接によって接合される。芯線の接合部は、電線束の端部又は中間部においていわゆる皮剥ぎ加工によって絶縁被覆から露出した複数の芯線が接合された部分である。
芯線の接合部は、例えば、1つの電源から複数の負荷へ分岐した給電用ワイヤハーネス、或いは複数の電装機器各々のグランド端子を車両の金属フレームなどの基準電位体の1箇所に短絡する接地用ワイヤハーネスなどに採用される。
ワイヤハーネスは、芯線の接合部への液体の浸入を防ぐ止水構造を備えている。例えば、特許文献1に示される接地用ワイヤハーネスは、止水構造として、電線束の端部及び芯線どうしを接合する端子金具の一部をインサート部材としてインサート成形されたモールド樹脂を備える。
一方、特許文献2に示されるように、1本の絶縁電線を含む端子付電線においては、熱収縮タイプの止水チューブが、止水構造の構成要素として採用される場合がある。この場合、止水チューブは、絶縁電線の絶縁被覆の部分から圧着端子における絶縁電線の芯線に接続された部分までを覆う。熱収縮タイプの止水チューブは、熱収縮チューブとその内側面に形成された熱可塑性接着剤の層とを含む2層構造を有している。
特開2005−005201号公報 特開2011−29102号公報
特許文献1に示される止水構造が採用される場合、インサート成形のための大規模な射出成形装置が必要となる。しかしながら、ワイヤハーネスの止水構造をより簡易な工程で実現できることが望まれている。
一方、特許文献2に示される例では、熱収縮タイプの止水チューブは、簡易な加熱工程を経るだけで止水領域を密封する状態となる。しかしながら、熱収縮タイプの止水チューブが、複数の絶縁電線の芯線の接合部を覆う止水構造に採用されると、複数の絶縁電線各々の絶縁被覆の部分の間に隙間が生じる。また、絶縁電線が太いほど大きな隙間が生じる。その隙間は、芯線の接合部への液体の浸入路となる。
本発明は、芯線どうしが接合された複数の絶縁電線を有するワイヤハーネスにおいて、簡易に芯線の接合部を止水できることを目的とする。
第1態様に係るワイヤハーネスの製造方法は、以下に示される接合工程と第一加熱・冷却工程と第二加熱・冷却工程とを含む。
(1)接合工程は、複数の絶縁電線各々の芯線どうしを接合する工程である。
(2)第一加熱・冷却工程は、束ねられた複数の上記絶縁電線各々における絶縁被覆の部分が複数の第一止水チューブ各々に貫通した状態で行われる。上記第一止水チューブ各々は、熱収縮チューブとその熱収縮チューブの内側面に形成された熱可塑性の第一接着剤層と上記熱収縮チューブの外側面に形成された熱可塑性の第二接着剤層とを含む3層構造を有する。上記第一加熱・冷却工程は、複数の上記第一止水チューブを加熱した後に冷却することにより、上記第一止水チューブ各々を上記絶縁電線各々の上記絶縁被覆の部分に密着させるとともに隣り合う上記第一止水チューブどうしを接着する工程である。
(3)第二加熱・冷却工程は、上記絶縁電線の束における上記第一止水チューブが存在する部分から接合された上記芯線の先端までを含む止水領域が第二止水チューブ内に位置する状態で行われる。上記第二止水チューブは、熱収縮チューブとその熱収縮チューブの内側面に形成された熱可塑性の接着剤層とを含む2層構造を有する。上記第二加熱・冷却工程は、上記第二止水チューブを加熱した後に冷却することにより、上記第二止水チューブを上記止水領域に密着させる工程である。
第2態様に係るワイヤハーネスの製造方法は、第1態様に係るワイヤハーネスの製造方法の一態様である。第2態様に係るワイヤハーネスの製造方法において、上記第二加熱・冷却工程が上記第一加熱・冷却工程を兼ねる。
また、第3態様に係るワイヤハーネスは、第1態様又は第2態様に係るワイヤハーネスの製造方法によって製造されるワイヤハーネスである。第3態様に係るワイヤハーネスは、電線束と複数の第一止水チューブと第二止水チューブとを備える。上記電線束は、芯線どうしが接合された複数の絶縁電線を含む。上記第一止水チューブ各々は、熱収縮チューブとその熱収縮チューブの内側面に形成された熱可塑性の第一接着剤層と上記熱収縮チューブの外側面に形成された熱可塑性の第二接着剤層とを含む3層構造を有する。上記第一止水チューブ各々は、熱を受けて収縮した状態で、複数の上記絶縁電線各々における絶縁被覆の部分に密着して上記絶縁被覆の部分を覆う。上記第二止水チューブは、熱収縮チューブとその熱収縮チューブの内側面に形成された熱可塑性の接着剤層とを含む2層構造を有する。上記第二止水チューブは、熱を受けて収縮した状態で、上記電線束における上記第一止水チューブが存在する部分から接合された上記芯線の先端までを含む止水領域に密着してその止水領域を覆う。
上記の各態様において、第一止水チューブの外側の接着剤層(第二接着剤層)と第二止水チューブの内側の接着剤層とが、複数の絶縁電線各々の絶縁被覆の部分の間を塞ぐ。また、上記の各態様によれば、複数の絶縁電線各々が貫通した複数の第一止水チューブと、電線束及び第一止水チューブを内包する第二止水チューブとを加熱するという簡易な工程により、芯線の接合部の止水構造が完成する。その際、射出成形装置のような大規模な装置は必要ない。
従って、上記の各態様によれば、芯線どうしが接合された複数の絶縁電線を有するワイヤハーネスにおいて、簡易に芯線の接合部の止水が可能となる。
また、第2態様においては、第二止水チューブを加熱及び冷却する工程が、第二止水チューブの内側に位置する複数の第一止水チューブを加熱及び冷却する工程を兼ねる。この場合、芯線の接合部を止水するための工程がより簡易となる。
第1実施形態に係るワイヤハーネス1の主要部の平面図である。 ワイヤハーネス1の第一止水チューブの位置の断面図である。 止水チューブが収縮する前のワイヤハーネス1の分解平面図である。 止水チューブが収縮する前のワイヤハーネス1の断面図である。 接合工程における電線束、端子金具及び圧着機の側面図である。 第一加熱工程におけるワイヤハーネス1の平面図である。 第二加熱工程におけるワイヤハーネス1の平面図である。 第2実施形態に係るワイヤハーネス1Aの第一止水チューブの位置の断面図である。 第二冷却工程におけるワイヤハーネス1A及び冷却用金型の断面図である。
以下、添付の図面を参照しながら、実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。以下の各実施形態におけるワイヤハーネスは、自動車などの車両に搭載される。
<第1実施形態>
まず、図1〜4を参照しつつ、第1実施形態に係るワイヤハーネス1について説明する。なお、図1,3において破線は隠れ線である。また、図2は図1におけるII−II平面での断面図である。また、図4は図3におけるIII−III平面での断面図である。
図1,3に示されるように、ワイヤハーネス1は、複数の絶縁電線9を含む電線束90、絶縁電線9各々に装着された複数の第一止水チューブ2及び電線束90に装着された第二止水チューブ3を備える。さらに、ワイヤハーネス1は、電線束90の端部に取り付けられた端子金具8をさらに備える。即ち、ワイヤハーネス1は、電線束90と端子金具8とを含む端子付電線である。
<電線束>
電線束90は並列に並ぶ複数の絶縁電線9を含む。絶縁電線9は、長尺な導体である芯線91と、その芯線91の周囲を覆う絶縁体である絶縁被覆92とを有する。通常、芯線91は、複数の細い素線が撚り合わされた撚り線であるが、芯線91が単線であることも考えられる。絶縁電線9の芯線91は、例えば、銅又はアルミニウムを主成分とする金属の線材である。
絶縁電線9各々の端部は、予め一定の長さの分の芯線91の周囲から絶縁被覆92が剥がれた状態、即ち、一定の長さ分の芯線91の端部が絶縁被覆92の端から延び出た状態に加工されている。
電線束90において、複数の絶縁電線9各々の芯線91の端部どうしが端子金具8によって接合されている。即ち、電線束90は、芯線91どうしが接合された複数の絶縁電線9を含む。後述するように、端子金具8の一部は、複数の芯線91を束ねて芯線91の接合部910を形成している。
<端子金具>
端子金具8は絶縁電線9の端部に取り付けられている。端子金具8は、少なくとも接点部81、中間部82及び芯線圧着部83を有している。本実施形態における端子金具8は、さらに被覆圧着部84を有している。
被覆圧着部84は、複数の絶縁電線9の絶縁被覆92の部分を束ねる部分であり、絶縁被覆の部分に圧着されている。
芯線圧着部83は、複数の芯線91を束ねて芯線91の接合部910を形成する部分である。芯線圧着部83は、複数の芯線91の端部に圧着された状態で複数の芯線91を束ねている。芯線圧着部83で束ねられた複数の芯線91の束が芯線91の接合部910をなしている。
中間部82は、芯線圧着部83と接点部81とに連なる部分である。本実施形態における中間部82は平板状である。
接点部81は、接続相手に直接接続される部分である。接点部81は、芯線圧着部83に対し反対側において中間部82に連なっている。本実施形態における接点部81は、平板状の部分である。例えば、接続相手への固定用のネジが通される孔811が、平板状の接点部81に形成されている。
ワイヤハーネス1において、絶縁電線9の芯線91と端子金具8とがそれぞれ異種の金属で構成されていることが考えられる。例えば、芯線91が、アルミニウム線、即ち、アルミニウムを主成分とする金属(アルミニウムまたはアルミニウム合金)の線材であることが考えられる。一方、端子金具8が、銅もしくは黄銅などの銅合金の基材に、錫(Sn)もしくは錫に銀(Ag)、銅(Cu)、ビスマス(Bi)などが添加された錫合金のメッキが施された部材であることが考えられる。この場合、端子金具8と接触する芯線91は、電解液となる液体が浸入すると腐食しやすい。
<止水構造>
ワイヤハーネス1は、芯線91の腐食を防ぐために液体の浸入を防ぐ止水構造を備えている。ワイヤハーネス1における止水構造は、絶縁電線9各々に装着された第一止水チューブ2及び電線束90に装着された第二止水チューブ3を含む。
<止水構造:第一止水チューブ>
第一止水チューブ2は、熱を受けて収縮するタイプのチューブである。図3は収縮前の第一止水チューブ2を示し、図1,2は収縮後の第一止水チューブ2を示している。
第一止水チューブ各々は、熱収縮チューブ21とその熱収縮チューブ21の内側面に形成された熱可塑性の第一接着剤層22と熱収縮チューブ21の外側面に形成された熱可塑性の第二接着剤層23とを含む3層構造を有する。
第一止水チューブ各々は、熱を受けて収縮した状態で、複数の絶縁電線9各々における絶縁被覆92の部分に密着してその絶縁被覆92の部分を覆っている。
即ち、第一止水チューブ2各々の熱収縮チューブ21は、絶縁電線9各々の絶縁被覆92の外側面に対しその全周方向に亘って第一接着剤層22によって隙間無く接着されている。さらに、隣り合う絶縁電線9の絶縁被覆92は、第一止水チューブ2各々の第二接着剤層23によって相互に隙間無く接着されている。
なお、第一止水チューブ2が採用されずに、流動状の接着剤が電線束90における絶縁被覆92の部分に流し込まれた場合、接着剤が隣り合う絶縁電線9の絶縁被覆92の間に浸透しにくい。そのため、液体が隣り合う絶縁電線9の間に、芯線91の接合部910への液体の浸入路が形成されやすい。
本実施形態におけるワイヤハーネス1は、2本の絶縁電線9を備えている。そのため、ワイヤハーネス1は2つの第一止水チューブ2を備えている。
<止水構造:第二止水チューブ>
第二止水チューブ3は、熱を受けて収縮する熱収縮タイプのチューブである。図3は、収縮前の第二止水チューブ3を示し、図1,2は収縮後の第二止水チューブ3を示している。
第二止水チューブ3は、熱収縮チューブ31とその熱収縮チューブ31の内側面に形成された熱可塑性の接着剤層32とを含む2層構造を有する。第二止水チューブ3は、熱を受けて収縮した状態で、電線束90、第一止水チューブ2及び端子金具8における止水領域に密着してその止水領域を覆っている。
止水領域は、電線束90における第一止水チューブ2が存在する絶縁被覆92の部分から接合された芯線91の先端までを含む領域である。本実施形態における止水領域は、電線束90及び端子金具8における第一止水チューブ2が存在する絶縁被覆92の部分から端子金具8の中間部82に亘る領域である。
即ち、第二止水チューブ3の熱収縮チューブ31は、第1の端部寄りの部分において、隣り合う絶縁被覆92の間を塞ぐ第一止水チューブ2の外側面に対し接着剤層32によって接着されている。さらに、第二止水チューブ3の接着剤層32は、第一止水チューブ2の第二接着剤層23とともに、第一止水チューブ2各々の熱収縮チューブ21と第二止水チューブ3の熱収縮チューブ31との間を隙間無く塞いでいる。
なお、熱収縮チューブ31の第1の端部は、芯線91の接合部910側に対して反対側の端部であり、熱収縮チューブ31の第2の端部は、芯線91の接合部910側の端部である。
さらに、熱収縮チューブ31は、第2の端部寄りの部分において、端子金具8の中間部82に対しその全周方向に亘って接着剤層32によって隙間無く接着されている。
例えば、図1が示すように、第二止水チューブ3における第2の端部寄りの部分に、高温状態で端子金具8の中間部82に圧着された跡である圧着跡33が形成されていることが望ましい。高温状態とは、第二止水チューブ3の接着剤層32が粘着可能な程度に軟化した状態である。
圧着跡33は、少なくとも中間部82における芯線91が位置する側の第一主面とその反対側の第二主面との各々を横断して形成されている。圧着跡33が、第二止水チューブ3の全周方向に亘って一連に形成されていればより望ましい。熱収縮チューブ31は、圧着跡33が形成されることにより、圧着跡33の部分において、端子金具8の中間部82に対しその全周方向に亘ってより確実に隙間無く接着される。
以上に示したように、第一止水チューブ2及び第二止水チューブ3は、芯線91の接合部910を密封している。
なお、熱収縮チューブ21,31は、例えば、ポリオレフィン系樹脂もしくはナイロン系樹脂などの合成樹脂からなる筒状の部材である。熱収縮チューブ21,31は、押し出し成形によりごく細い筒状に成形された樹脂部材が、加熱された状態で太い筒状へ引き伸ばされた後に急冷されることによって得られる。このようにして得られた熱収縮チューブ21,31は、加熱された場合、引き伸ばされる前の細い筒状まで収縮する形状記憶特性を有する。
<製造方法>
次に、図5〜7を参照しつつ、ワイヤハーネス1の製造方法について説明する。ワイヤハーネス1の製造工程は、接合工程と第一加熱・冷却工程と第二加熱・冷却工程とを含む。
なお、図5は接合工程における電線束、端子金具及び圧着機の側面図である。図6は第一加熱・冷却工程に含まれる加熱工程(第一加熱工程)におけるワイヤハーネス1の平面図である。図7は第二加熱・冷却工程に含まれる加熱工程(第二加熱工程)におけるワイヤハーネス1の平面図である。
<接合工程>
接合工程は、複数の絶縁電線9各々の芯線91どうしを接合する工程である。例えば、接合工程は、電線束90が第二止水チューブ3に通され、さらに、電線束90における絶縁電線9各々が第一止水チューブ2各々に通された後に行われる。
なお、接合工程が行われた後に、電線束90を第二止水チューブ3に通す工程、及び絶縁電線9各々を第一止水チューブ2各々に通す工程の一方又は両方が行われることも考えられる。例えば、絶縁電線9及び電線束90の各々を、接合部が形成される側に対し反対側の端部から第一止水チューブ2及び二止水チューブ3の各々に通すことが可能な場合に、接合工程を先に行うことが可能である。
図5に示される接合工程は、端子金具8を複数の絶縁電線9の束の端部に圧着することにより、複数の絶縁電線9の芯線91どうしを束ねて接合する圧着工程である。
図5に示される例では、接合工程(圧着工程)が圧着機6を用いて行われる。圧着機6は、プレス成形用の金型であるアンビル61及びクリンパ62を備えている。アンビル61及びクリンパ62は、端子金具8における芯線圧着部83及び被覆圧着部84の部分とその部分の上に配置された電線束90の端部とを挟み込む。
アンビル61は、端子金具8における芯線圧着部83及び被覆圧着部84の底面を成形する金型である。クリンパ62は、端子金具8における芯線圧着部83及び被覆圧着部84のかしめ片を電線束90の芯線91の部分及び絶縁被覆92の部分にかしめる金型である。
なお、接合工程が、超音波溶接又は熱抵抗溶接などの他の接合手段によって複数の絶縁電線9各々の芯線91どうしを接合する工程であることも考えられる。
<第一加熱・冷却工程>
図6が示すように、第一加熱・冷却工程は、束ねられた複数の絶縁電線9各々における絶縁被覆92の部分が複数の第一止水チューブ2各々に貫通した状態で行われる。第一加熱・冷却工程は、複数の第一止水チューブ2を加熱器7で加熱した後に冷却する工程である。
第一加熱・冷却工程では、第一止水チューブ2は、第一接着剤層22及び第二接着剤層23が粘着可能な程度に軟化するまで加熱され、その後、第一接着剤層22及び第二接着剤層23が硬化するまで冷却される。これにより、第一止水チューブ2各々が絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分に密着し、さらに、隣り合う第一止水チューブ2どうしが接着する。
即ち、第一加熱・冷却工程は、複数の第一止水チューブ2を加熱器7で加熱した後に冷却することにより、第一止水チューブ2各々を絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分に密着させるとともに隣り合う第一止水チューブ2どうしを接着する工程である。
第一加熱・冷却工程における冷却工程としては、加熱を停止するだけの自然冷却工程、或いはより積極的に冷却する強制冷却工程が考えられ得る。強制冷却工程は、例えば、第一止水チューブ2に送風する工程などが考えられる。
<第二加熱・冷却工程>
図7が示すように、第二加熱・冷却工程は、電線束90における第一止水チューブ2が存在する部分から接合された芯線91の先端までを含む止水領域が第二止水チューブ3内に位置する状態で行われる。第二加熱・冷却工程は、第二止水チューブ3を加熱器7で加熱した後に冷却する工程である。
第二加熱・冷却工程では、第二止水チューブ3は、接着剤層32が流動状になるまで加熱され、その後、接着剤層32が硬化するまで冷却される。これにより、第二止水チューブ3は止水領域に密着し、第二止水チューブ3の接着剤層32は、第一止水チューブ2の第二接着剤層23とともに、第一止水チューブ2各々の熱収縮チューブ21と第二止水チューブ3の熱収縮チューブ31との間を隙間無く塞ぐ。
即ち、第二加熱・冷却工程は、第二止水チューブ3を加熱器7で加熱した後に冷却することにより、第二止水チューブ3を止水領域に密着させる工程である。
第二加熱・冷却工程における冷却工程としては、加熱を停止するだけの自然冷却工程、或いはより積極的に冷却する強制冷却工程が考えられ得る。強制冷却工程は、例えば、第二止水チューブ3に送風する工程、又は金属部材などの熱伝導性に優れた部材を第二止水チューブ3に接触させて放熱を促進する工程などが考えられる。
便宜上、図2は、第一止水チューブ2各々の第二接着剤層23と第二止水チューブ3の接着剤層32とを区分して示している。しかしながら、実際には、ワイヤハーネス1において、第一止水チューブ2各々の第二接着剤層23と第二止水チューブ3の接着剤層32とが混在して形成されることが考えられる。
<第2実施形態>
次に、図8,9を参照しつつ、第2実施形態に係るワイヤハーネス1Aについて説明する。ワイヤハーネス1Aは、図1〜4に示されたワイヤハーネス1と比較して、止水領域に密着した第二止水チューブ3の外形のみが異なる。図8,9において、図1〜7に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、ワイヤハーネス1Aにおけるワイヤハーネス1と異なる点についてのみ説明する。
ワイヤハーネス1Aは、電線束90、第一止水チューブ2及び第二止水チューブ3を備える。図8はワイヤハーネス1Aにおける第一止水チューブ2の位置の断面図である。また、図9はワイヤハーネス1Aの製造工程の第二加熱・冷却工程に含まれる冷却工程(第二冷却工程)におけるワイヤハーネス1A及び冷却用金型5の断面図である。
図8が示すように、ワイヤハーネス1Aの第二止水チューブ3は、電線束90における隣り合う絶縁電線9の間に向かって凹んだ凹部311を有する形状に成形されている。この凹部311の成形は、第二加熱・冷却工程の冷却工程(第二冷却工程)で行われる。
ワイヤハーネス1Aの製造工程における第二冷却工程は、熱伝導性に優れた冷却用金型5を第二止水チューブ3に押し当てることにより、第二止水チューブ3を成形しつつ第二止水チューブ3の放熱を促進する工程である。この第二冷却工程は、第二止水チューブ3が第二加熱・冷却工程の加熱工程(第二加熱工程)を経て軟化している状態で行われる。
図9が示すように、冷却用金型5の成形面(内側面)には、電線束90における隣り合う絶縁電線9の間に向かって突出して凸部51が形成されている。この凸部51が、第二止水チューブ3の凹部311を成形する。
便宜上、図8は、第一止水チューブ2各々の第二接着剤層23と第二止水チューブ3の接着剤層32とを区分して示している。しかしながら、実際には、ワイヤハーネス1Aにおいて、第一止水チューブ2各々の第二接着剤層23と第二止水チューブ3の接着剤層32とが混在して形成されることが考えられる。
<効果>
ワイヤハーネス1,1Aにおいて、第一止水チューブ2の外側の第二接着剤層23と第二止水チューブ3の内側の接着剤層32とが、複数の絶縁電線9各々の絶縁被覆92の部分の間を塞ぐ。また、ワイヤハーネス1,1Aが採用されれば、複数の絶縁電線9各々が貫通した複数の第一止水チューブ2と、電線束90及び複数の第一止水チューブ2を内包する第二止水チューブ3とを加熱するという簡易な工程により、芯線91の接合部910の止水構造が完成する。その際、射出成形装置のような大規模な装置は必要ない。
従って、ワイヤハーネス1,1Aが採用されれば、芯線91どうしが接合された複数の絶縁電線9を有するワイヤハーネスにおいて、簡易に芯線91の接合部910の止水が可能となる。
また、ワイヤハーネス1Aが採用されれば、絶縁電線9の間の位置における第一止水チューブ2と第二止水チューブ3の熱収縮チューブ31との間の体積を小さくすることができる。この場合、第一止水チューブ2各々の第二接着剤層23及び第二止水チューブ3の接着剤層32を併せた接着剤の量を少なくしても、第一止水チューブ2各々の熱収縮チューブ21と第二止水チューブ3の熱収縮チューブ31との間を隙間無く塞ぐことができる。このことは、ワイヤハーネス1Aの軽量化及び低コスト化につながる。
<応用例>
ワイヤハーネス1,1Aの製造工程において、第二止水チューブ3を加熱及び冷却する第二加熱・冷却工程が、第二止水チューブ3の内側に位置する複数の第一止水チューブ2を加熱及び冷却する第一加熱・冷却工程を兼ねてもよい。
即ち、第一加熱・冷却工程を兼ねる第二加熱・冷却工程は、束ねられた複数の絶縁電線9各々における絶縁被覆92の部分が複数の第一止水チューブ2各々に貫通し、かつ、電線束90における第一止水チューブ2が存在する部分から接合された芯線91の先端までを含む止水領域が第二止水チューブ3内に位置する状態で行われる。
第二加熱・冷却工程が第一加熱・冷却工程を兼ねることにより、芯線91の接合部910を止水するための工程がより簡易となる。
また、ワイヤハーネス1,1Aが端子金具8を備えていないことも考えられる。例えば、芯線91の接合部910が、複数の芯線91が溶接によって接合された部分であってもよい。
ワイヤハーネス1,1Aが端子金具8を備えていない場合、例えば、第二止水チューブ3は、第2の端部寄りの部分において、隙間無く閉じて接着される。この場合、第二止水チューブ3における第2の端部寄りの部分には、高温状態で相互に対向する部分どうしが扁平に圧着された跡である圧着跡が形成される。第二止水チューブ3の圧着跡の部分において、相互に対向する部分どうしが確実に隙間無く接着される。
また、ワイヤハーネス1,1Aにおける電線束90が3本以上の絶縁電線9を含むことも考えられる。この場合、3本以上の絶縁電線9の芯線91どうしが接合される。
なお、本発明に係るワイヤハーネス及びその製造方法は、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された各実施形態及び応用例を自由に組み合わせること、或いは各実施形態及び応用例を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
1,1A ワイヤハーネス
2 第一止水チューブ
3 第二止水チューブ
5 冷却用金型
6 圧着機
7 加熱器
8 端子金具
9 絶縁電線
21 第一止水チューブの熱収縮チューブ
22 第一止水チューブの第一接着剤層
23 第一止水チューブの第二接着剤層
31 第二止水チューブの熱収縮チューブ
32 第二止水チューブの接着剤層
33 圧着跡
51 凸部
61 アンビル
62 クリンパ
81 接点部
82 中間部
83 芯線圧着部
84 被覆圧着部
90 電線束
91 芯線
92 絶縁被覆
311 凹部
811 接点部の孔
910 芯線の接合部

Claims (3)

  1. 複数の絶縁電線各々の芯線どうしを接合する接合工程と、
    束ねられた複数の前記絶縁電線各々における絶縁被覆の部分が、熱収縮チューブと該熱収縮チューブの内側面に形成された熱可塑性の第一接着剤層と前記熱収縮チューブの外側面に形成された熱可塑性の第二接着剤層とを含む3層構造を有する複数の第一止水チューブ各々に貫通した状態で、複数の前記第一止水チューブを加熱した後に冷却することにより、前記第一止水チューブ各々を前記絶縁電線各々の前記絶縁被覆の部分に密着させるとともに隣り合う前記第一止水チューブどうしを接着する第一加熱・冷却工程と、
    前記絶縁電線の束における前記第一止水チューブが存在する部分から接合された前記芯線の先端までを含む止水領域が、熱収縮チューブと該熱収縮チューブの内側面に形成された熱可塑性の接着剤層とを含む2層構造を有する第二止水チューブ内に位置する状態で、前記第二止水チューブを加熱した後に冷却することにより、前記第二止水チューブを前記止水領域に密着させる第二加熱・冷却工程と、を含むワイヤハーネスの製造方法。
  2. 請求項1に記載のワイヤハーネスの製造方法であって、
    前記第二加熱・冷却工程が前記第一加熱・冷却工程を兼ねる、ワイヤハーネスの製造方法。
  3. 芯線どうしが接合された複数の絶縁電線を含む電線束と、
    熱収縮チューブと該熱収縮チューブの内側面に形成された熱可塑性の第一接着剤層と前記熱収縮チューブの外側面に形成された熱可塑性の第二接着剤層とを含む3層構造を有し、熱を受けて収縮した状態で、複数の前記絶縁電線各々における絶縁被覆の部分に密着して前記絶縁被覆の部分を覆う複数の第一止水チューブと、
    熱収縮チューブと該熱収縮チューブの内側面に形成された熱可塑性の接着剤層とを含む2層構造を有し、熱を受けて収縮した状態で、前記電線束における前記第一止水チューブが存在する部分から接合された前記芯線の先端までを含む止水領域に密着して前記止水領域を覆う第二止水チューブと、を備えるワイヤハーネス。
JP2013110552A 2013-05-27 2013-05-27 ワイヤハーネスの製造方法及びワイヤハーネス Expired - Fee Related JP5907119B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013110552A JP5907119B2 (ja) 2013-05-27 2013-05-27 ワイヤハーネスの製造方法及びワイヤハーネス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013110552A JP5907119B2 (ja) 2013-05-27 2013-05-27 ワイヤハーネスの製造方法及びワイヤハーネス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014229574A true JP2014229574A (ja) 2014-12-08
JP5907119B2 JP5907119B2 (ja) 2016-04-20

Family

ID=52129235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013110552A Expired - Fee Related JP5907119B2 (ja) 2013-05-27 2013-05-27 ワイヤハーネスの製造方法及びワイヤハーネス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5907119B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107696992A (zh) * 2017-09-26 2018-02-16 鹤壁天海环球电器有限公司 一种铜铝端子及其共压注塑的方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02108253U (ja) * 1988-10-07 1990-08-28

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02108253U (ja) * 1988-10-07 1990-08-28

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107696992A (zh) * 2017-09-26 2018-02-16 鹤壁天海环球电器有限公司 一种铜铝端子及其共压注塑的方法
CN107696992B (zh) * 2017-09-26 2023-07-25 鹤壁天海环球电器有限公司 一种铜铝端子及其共压注塑的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5907119B2 (ja) 2016-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5860618B2 (ja) 電線の接続方法
US9356438B2 (en) Wire cable assembly having a terminal with an encapsulated wire end
JP2013246886A (ja) 端子付き電線およびその製造方法、ならびに治具
KR101523150B1 (ko) 단자 접합 방법
JP6056686B2 (ja) 端子金具及びワイヤーハーネス
CN111210927B (zh) 导电部件
JP2010020980A (ja) 端子金具付き電線及びその製造方法
JP5369637B2 (ja) 端子金具付き電線及びその製造方法
JP6142807B2 (ja) ワイヤーハーネス
JP5962589B2 (ja) 端子付電線
JP6409973B2 (ja) モールド樹脂付電線及びモールド樹脂付電線の製造方法
JP2016110901A (ja) ワイヤーハーネスの接続端子構造
JP2013131446A (ja) 端子付電線
JP2012185984A (ja) 端子金具付き電線
WO2012060151A1 (ja) 端子付き電線、及び端子付き電線の製造方法
JP2017103073A (ja) 端子付電線及び端子付電線の製造方法
JP6996974B2 (ja) 端子付き電線および端子付き電線の製造方法
JP5907119B2 (ja) ワイヤハーネスの製造方法及びワイヤハーネス
JP2016186922A (ja) ワイヤハーネスの止水構造
JP2014229586A (ja) ワイヤハーネス
JP2017183042A (ja) ワイヤーハーネス
WO2019155705A1 (ja) 熱収縮チューブ付電線
JP2022003644A (ja) 端子付電線及び端子付電線の製造方法
JP2015015205A (ja) 止水チューブ及びワイヤハーネス製造方法
JP6082621B2 (ja) 端子付き電線及び端子付き電線の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150529

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160217

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160223

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5907119

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees