JP2014229507A - 防爆用放電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 必要な性能を維持しながら、部品点数を少なくし、製造コストを抑えた防爆用放電装置を提供すること。
【解決手段】 高圧流体源に接続するとともに密封された筒状のケーシング本体1、ケーシング本体1内に設け、高電圧を印加する複数の放電電極針2と、放電電極針2に対向させるとともに複数の細孔10aを設けたアース電極板10とを備え、上記アース電極板10の周囲に、ケーシング本体1に対してシール機能を果たすリング部11を一体的に設け、このリング部11をケーシング本体1の開口周囲に密着させてはめ合わせた。
【選択図】 図1
【解決手段】 高圧流体源に接続するとともに密封された筒状のケーシング本体1、ケーシング本体1内に設け、高電圧を印加する複数の放電電極針2と、放電電極針2に対向させるとともに複数の細孔10aを設けたアース電極板10とを備え、上記アース電極板10の周囲に、ケーシング本体1に対してシール機能を果たすリング部11を一体的に設け、このリング部11をケーシング本体1の開口周囲に密着させてはめ合わせた。
【選択図】 図1
Description
この発明は、防爆仕様が要求される環境において利用可能な、防爆用放電装置に関する。
この種の装置として特許文献1に示す防爆用放電装置が知られている。
この防爆用放電装置は、図4に示すように、筒状のケーシング本体1内に、3本の放電電極針2を備え装置である。上記ケーシング本体1は両端を開口した円筒部材であり、その後端をカバーで覆っている。
一方、上記ケーシング本体1の先端側開口には、は絶縁材料からなる取り付けブロック3を圧入し、この取り付けブロック3にアース電極板4をあてがい、このアース電極板4の周囲に押さえ板5を密着させている。この押さえ板5を上記取り付けブロック3にねじ部材6で固定するとともに、上記取り付けブロック3とアース電極板4との間を、絶縁材料からなるシール部材7でシールするようにしている。そして、上記アース電極板4には、イオン風を放射させるとともに、外部からの異物の侵入を防止する大きさの細孔4aを形成している。
この防爆用放電装置は、図4に示すように、筒状のケーシング本体1内に、3本の放電電極針2を備え装置である。上記ケーシング本体1は両端を開口した円筒部材であり、その後端をカバーで覆っている。
一方、上記ケーシング本体1の先端側開口には、は絶縁材料からなる取り付けブロック3を圧入し、この取り付けブロック3にアース電極板4をあてがい、このアース電極板4の周囲に押さえ板5を密着させている。この押さえ板5を上記取り付けブロック3にねじ部材6で固定するとともに、上記取り付けブロック3とアース電極板4との間を、絶縁材料からなるシール部材7でシールするようにしている。そして、上記アース電極板4には、イオン風を放射させるとともに、外部からの異物の侵入を防止する大きさの細孔4aを形成している。
上記従来の放電装置では、取り付けブロック3にアース電極板4をあてがっているので、ケーシング内の圧力が高くなったとき、アース電極板4が取り付けブロック3から離れる方向に撓む可能性がある。このようにアース電極板4が撓むと、取り付けブロック3とアース電極板4との間にすき間ができてしまい、そこから高圧流体が漏れ出てしまう。もし、上記すき間から圧力流体が漏れてしまうと、細孔4aからイオン風が噴射されにくくなる。そこで、上記のようにアース電極板が撓んでも、圧力流体が漏れないようにするため、上記シール部材7を用いていた。
このように、上記従来の防爆用放電装置は、アース電極板4を、取り付けブロック3に取り付ける際に、リング状の押さえ板5と、ねじ部材6と、シール部材7とが必要であった。つまり、アース電極板4を取り付けるための部品点数が多いという問題があった。
また、上記シール部材7を設けたとしても、アース電極板4の撓み量を小さく抑えることは必要である。上記アース電極板4の撓み量を小さく抑えるために、押さえ部材5を均等に押さえようとすると、ねじ部材6の数も多くしなければならず、さらに部品点数が多くなってしまう。
また、上記シール部材7を設けたとしても、アース電極板4の撓み量を小さく抑えることは必要である。上記アース電極板4の撓み量を小さく抑えるために、押さえ部材5を均等に押さえようとすると、ねじ部材6の数も多くしなければならず、さらに部品点数が多くなってしまう。
このように、部品点数が多くなれば、その分組み付け工数も多くなり、製造コストが高くなってしまう。
また、上記シール部材7は、難燃性の材質からなる防爆仕様のものにしなければならず、高価なものを使用しなければならなかった。
この発明の目的は、必要な性能を維持しながら、部品点数を少なくし、製造コストを抑えた防爆用放電装置を提供することである。
また、上記シール部材7は、難燃性の材質からなる防爆仕様のものにしなければならず、高価なものを使用しなければならなかった。
この発明の目的は、必要な性能を維持しながら、部品点数を少なくし、製造コストを抑えた防爆用放電装置を提供することである。
第1の発明は、高圧流体源に接続するとともに密封された筒状のケーシングと、このケーシング内に設けた複数の放電電極針と、この放電電極針に対向させるとともに複数の細孔を設けたアース電極板とを備え、上記放電電極針に高電圧を作用させたとき、上記放電電極針とアース電極板との間で放電させてイオンを生成し、上記生成されたイオンを上記流体とともに上記細孔から放射させる防爆用放電装置を前提とする。
上記防爆用放電装置を前提とし、第1の発明は、上記アース電極板の周囲に、ケーシングに対してシール機能を果たすリング部を一体的に設け、このリング部をケーシングの開口周囲に密着させてはめ合わせたことを特徴とする。
上記防爆用放電装置を前提とし、第1の発明は、上記アース電極板の周囲に、ケーシングに対してシール機能を果たすリング部を一体的に設け、このリング部をケーシングの開口周囲に密着させてはめ合わせたことを特徴とする。
第2の発明は、上記リング部の先端を、上記アース電極板に対してイオンの放射方向下流側に突出させ、これらリング部とアース電極板との間に凹部を形成したことを特徴とする。
第3の発明は、上記アース電極板に、上記放電電極針よりも多くの細孔を形成するとともに、上記各放電電極針の先端には少なくとも一つの細孔を対向させる一方、上記ケーシング内に、上記細孔に連続する流体導入路を絶縁材料で形成し、一つの流体導入路に複数の細孔を対応させたことを特徴とする。
第1の発明は、ケーシングに対してシール機能を備えたリング部とアース電極板とを一体的に形成したので、アース電極板を取り付ける際に、従来装置のような押さえ板やシール部材を必要としない。また、押さえ板を必要としないため、押さえ板を取り付けるための多数のねじ部材も不要になり、全体の部品点数を少なくすることができる。
このように、部品点数を減らすことができるで、部品コストを低減できるだけでなく、組み立ての作業工数も減らして、製造コストを下げることができる。
特に、難燃性材料からなる高価なシール部材が不要になるため、部品コストをさらに下げることができる。
このように、部品点数を減らすことができるで、部品コストを低減できるだけでなく、組み立ての作業工数も減らして、製造コストを下げることができる。
特に、難燃性材料からなる高価なシール部材が不要になるため、部品コストをさらに下げることができる。
第2の発明では、アース電極板の周囲のリング部の先端をイオンの放射方向下流側に突出させて凹部を形成しているので、この凹部がガイド機能を発揮して、細孔から放射されたイオン風の広がりを抑えることができる。このように、イオン風の広がりが抑えられれば、直進方向の勢いが保たれ、より離れた場所までイオンを到達させることができる。
第3の発明では、ひとつの流体導入路に複数の細孔を対応させることによって、多数の細孔に効率的に高圧流体を導いて、各細孔から高圧流体を放射させることができる。これにより、放電電極針に対向した細孔から効率的にイオンが放射されるとともに、他の細孔から放射された流体の流れが合流して、上記細孔から放射されたイオンをより遠くへ導くことができる。
図1〜3に、この発明の一実施形態を示す。
この放電装置は、筒状のケーシング本体1内に、3本の放電電極針2(図1,2参照)を備えた防爆用の装置である。そして、この実施形態では、高圧流体として高圧エアを用いるものとする。
なお、上記図1はケーシング本体1の軸心を含む面での断面図、図2は正面図、図3は底面図である。
この放電装置は、筒状のケーシング本体1内に、3本の放電電極針2(図1,2参照)を備えた防爆用の装置である。そして、この実施形態では、高圧流体として高圧エアを用いるものとする。
なお、上記図1はケーシング本体1の軸心を含む面での断面図、図2は正面図、図3は底面図である。
上記ケーシング本体1は、アルミニウムなどの導電性材料で構成した両端を開放した円筒部材であり、先端側を金属製の細孔ヘッダー8で塞ぎ、後端側をカバー部材9で覆っている。
また、上記カバー部材9にアース端子30を設け、このアース端子30にはアース線を接続している。したがって、上記細孔ヘッダー8は、上記ケーシング本体1を介してアースされる。
また、上記カバー部材9にアース端子30を設け、このアース端子30にはアース線を接続している。したがって、上記細孔ヘッダー8は、上記ケーシング本体1を介してアースされる。
上記細孔ヘッダー8は、複数の細孔10aを形成したアース電極10と、その周囲に一体的に形成され、軸方向に所定の長さを備えたリング部11とで構成される。このリング部11は、ケーシング本体1の先端側開口に圧入され、ケーシング本体1の外側面から六角孔付きのねじ部材12によって固定されている。上記リング部11は軸方向に所定の長さを備えていて、圧入時にはその外周面とケーシング本体1の内周面とが密着してシール機能を発揮するようにしている。そのため、上記細孔ヘッダー8とケーシング本体1との間にシール部材を設ける必要はない。
また、上記ケーシング本体1の後端側内周には円盤状の密封ブロック13を圧入し、この密封ブロック13をケーシング本体1の外周からねじ部材12で固定している。この密封ブロック13とケーシング本体1との間も、シール性を保つようにしている。
したがって、上記ケーシング本体1内であって、上記密封ブロック13と上記細孔ヘッダー8との間が、この発明の密封されたケーシングの内部を構成する。
したがって、上記ケーシング本体1内であって、上記密封ブロック13と上記細孔ヘッダー8との間が、この発明の密封されたケーシングの内部を構成する。
上記アース電極板10の細孔10aは、ケーシング本体1内に導いたエアを放射させるための孔であり、従来の防爆用放電装置の細孔と同様に、外部からの異物の侵入を防止できる大きさにしたものである。この実施形態では、全ての細孔10aの開口径を1〔mm〕未満の同一寸法にしている。
また、この実施形態では、5個の細孔10aを一組にし、上記アース電極板10においてケーシング本体1の軸心を中心とする円周上に、上記細孔10aの組みを6組、等間隔に配置している(図2参照)。つまり、上記アース電極板10には、合計30個の細孔10aが形成されている。
また、この実施形態では、5個の細孔10aを一組にし、上記アース電極板10においてケーシング本体1の軸心を中心とする円周上に、上記細孔10aの組みを6組、等間隔に配置している(図2参照)。つまり、上記アース電極板10には、合計30個の細孔10aが形成されている。
また、上記細孔ヘッダー8の内側には、樹脂製の取り付けブロック14が、ねじ部材12によってケーシング本体1に固定されている。この取り付けブロック14には、軸方向に貫通するこの発明の流体導入路としての複数のエア導入路14aを、円周方向に所定の間隔を保って形成している。
そして、上記各エア導入路14aには、上記細孔10aの5個ずつの各組を位置させるようにしている。
そして、上記各エア導入路14aには、上記細孔10aの5個ずつの各組を位置させるようにしている。
また、図1に示すように、上記取り付けブロック14の後方には、電極保持部材15を設け、そこに電極針2を取り付けている。
上記電極保持部材15は、ステンレスなどの導電性部材からなり、三方に突出した板状の突出部15aを備え、各突出部15aの先端に放電電極針2を取り付けている。上記突出部15aの先端には、雌ねじを形成したねじ孔15bを形成するとともに、放電電極針2の基端側外周にはねじ部2aを形成し、このねじ部2aを上記ねじ孔15bにねじ込んで止めている。
さらに、放電電極針2のねじ部2aには止めナット16をねじ込んで、放電電極針2の位置を固定している。
上記電極保持部材15は、ステンレスなどの導電性部材からなり、三方に突出した板状の突出部15aを備え、各突出部15aの先端に放電電極針2を取り付けている。上記突出部15aの先端には、雌ねじを形成したねじ孔15bを形成するとともに、放電電極針2の基端側外周にはねじ部2aを形成し、このねじ部2aを上記ねじ孔15bにねじ込んで止めている。
さらに、放電電極針2のねじ部2aには止めナット16をねじ込んで、放電電極針2の位置を固定している。
上記のようにして放電電極針2を保持した電極保持部材15の中心に、金属製の棒状の支持部材17を挿入固定するとともに、この支持部材17を、上記取り付けブロック14の中心にねじ結合するようにしている。このとき、個々の放電電極針2はその先端が、それぞれ別のエア導入路14aに対応するとともに上記アース電極板10に形成した細孔10aに対向するようにしている。なお、この実施形態では、上記一つのエア導入路14aを、上記5個で一組となった細孔10aに連続させているが、これら指向10aの内中心の細孔10aに上記放電電極針2の先端を正対させるようにしている。
このようにして取り付けた上記放電電極針2と上記アース電極板10とは、上記樹脂製の取り付けブロック14を介在させることによって電気的に絶縁されている。
このようにして取り付けた上記放電電極針2と上記アース電極板10とは、上記樹脂製の取り付けブロック14を介在させることによって電気的に絶縁されている。
この実施形態では、ケーシング本体1内に3本の放電電極針2を設けているが、放電電極針2の本数は3本に限らない。ただし、上記エア放射用小孔3aの個数の方が放電電極針2の本数よりも多くなるようにする。
また、この実施形態では、上記細孔10aを30個形成し、エア導入路14aを6個形成しているが、これら細孔10a及びエア導入路14aの数は上記のものに限らない。上記細孔10aとエア導入路14aとが対応し、高圧エアがエア導入路14aを経由して上記各細孔10aに導かれるように構成されていればよい。
また、この実施形態では、上記細孔10aを30個形成し、エア導入路14aを6個形成しているが、これら細孔10a及びエア導入路14aの数は上記のものに限らない。上記細孔10aとエア導入路14aとが対応し、高圧エアがエア導入路14aを経由して上記各細孔10aに導かれるように構成されていればよい。
さらに、上記放電電極針2にねじ止めした止めナット16を緩めれば、放電電極針2を回して軸方向に移動させ、放電電極針2の位置を調整することができる。そして、放電電極針2の位置を変えると、放電電極針2の先端からエア放射用小孔3aまでの距離が変わるので、イオンの放射量を変えることができる。
ただし、イオンの放射量は、上記放電電極針2の位置だけでなく、放電電極針2の本数、放電電極針2に印加する電圧、及びエア流量などの影響を受けるので、これらの要素を、目的にあわせて調整する必要がある。
ただし、イオンの放射量は、上記放電電極針2の位置だけでなく、放電電極針2の本数、放電電極針2に印加する電圧、及びエア流量などの影響を受けるので、これらの要素を、目的にあわせて調整する必要がある。
また、上記細孔ヘッダー8のリング部11の先端は、ケーシング本体1の外方であるイオンの放射方向下流側に向かって突出し、アース電極板10との間に凹部8aを形成している(図1,2参照)。このような凹部8a内に上記細孔10aから放射されたエア流は、直径方向への広がりを抑制され、上記凹部8aがガイドとなって、イオン風の直進方向への勢いが保たれることになる。これにより、イオンをより遠方へ到達させることが可能になる。
また、上記取り付けブロック14には、図1に示すように、支持部材18を介して電源制御回路19を取り付け、この電源制御回路19の図示しない出力端子を上記電極保持部材15に接続するようにしている。
上記電源制御回路19は、昇圧トランス20などを実装したプリント基板からなり、外部電源から供給される電圧を高電圧に変換して出力する回路である。この電源制御回路19から出力された高電圧は、上記電極保持部材15を介して放電電極針2に印加される。
上記電源制御回路19は、昇圧トランス20などを実装したプリント基板からなり、外部電源から供給される電圧を高電圧に変換して出力する回路である。この電源制御回路19から出力された高電圧は、上記電極保持部材15を介して放電電極針2に印加される。
上記のように、この実施形態では、高電圧を出力する上記電源制御回路19をケーシング本体1内に設けたので、ケーシング本体1の外部に、高電圧用ケーブルを設ける必要がない。そのため、高電圧ケーブルが引き回されることによる漏電や放電による危険や、他の電子機器へノイズの悪影響を排除することができる。
一方、底面図3に示すように、カバー部材9内に位置し、ケーシング本体1に圧入された密封ブロック13には、ケーブル取り付け孔21とエア供給孔22とを貫通させている(図1参照)。
上記ケーブル取り付け孔21は、図示しない外部のコントローラなどに接続する低電圧用ケーブルとケーシング本体1内の上記電源制御回路19とを接続するための図示しないコネクタ取り付けるための孔であり、上記エア供給孔22は、図示しない高圧エア源に接続するエアチューブ用のコネクタを取り付ける孔である。
なお、カバー部材9にも、上記低電圧用ケーブルやエアチューブなどを引き出す開口9a,9bが形成されている。
上記ケーブル取り付け孔21は、図示しない外部のコントローラなどに接続する低電圧用ケーブルとケーシング本体1内の上記電源制御回路19とを接続するための図示しないコネクタ取り付けるための孔であり、上記エア供給孔22は、図示しない高圧エア源に接続するエアチューブ用のコネクタを取り付ける孔である。
なお、カバー部材9にも、上記低電圧用ケーブルやエアチューブなどを引き出す開口9a,9bが形成されている。
また、上記密封ブロック13には、図1,3に示すように、ケーシング内の圧力を検出するための一対の圧力センサ23,23を取り付けている。これらの圧力センサ23は、上記密封ブロック13を貫通する図示しない貫通孔に検出部を対向させ固定されている。
そして、この圧力センサ23の信号線を、上記定電圧ケーブルとともにカバー9から引き出して図示しない表示部に接続し、その検出値を表示するようにしている。
なお、上記のように、ケーシング本体1に一対の圧力センサ23を設けたのは、一方の圧力センサ23が故障した場合に他方の圧力センサ23の検出信号を確認できるようにするためである。
そして、この圧力センサ23の信号線を、上記定電圧ケーブルとともにカバー9から引き出して図示しない表示部に接続し、その検出値を表示するようにしている。
なお、上記のように、ケーシング本体1に一対の圧力センサ23を設けたのは、一方の圧力センサ23が故障した場合に他方の圧力センサ23の検出信号を確認できるようにするためである。
上記のように構成したこの実施形態の防爆用放電装置の作用を以下に説明する。
なお、この放電装置を使用する際には、上記カバー9に設けたアース端子30にアース線を接続し、ケーシング本体1及びアース電極板10をアースにしておく。
まず、流体供給源から図示しないエアチューブを介してケーシング本体1内にエアを供給し、上記表示部によって圧力センサ23の検出値が所定の圧力になるのを確認してから電源をオンにする。
上記所定の圧力とは、ケーシング内に供給されたエアが上記アース電極板10の細孔10aから確実に放射され、異物の侵入を防止できる圧力である。つまり、外部の圧力より高い圧力である。
なお、この放電装置を使用する際には、上記カバー9に設けたアース端子30にアース線を接続し、ケーシング本体1及びアース電極板10をアースにしておく。
まず、流体供給源から図示しないエアチューブを介してケーシング本体1内にエアを供給し、上記表示部によって圧力センサ23の検出値が所定の圧力になるのを確認してから電源をオンにする。
上記所定の圧力とは、ケーシング内に供給されたエアが上記アース電極板10の細孔10aから確実に放射され、異物の侵入を防止できる圧力である。つまり、外部の圧力より高い圧力である。
このように、上記圧力センサ23の圧力を確認することで、ケーシング本体1内、すなわち放電電極針2の周囲をエアパージしてから、高電圧を印加することができる。
このエアパージによって、放電電極針2に高電圧を印加する前に、ケーシング本体1内の異物を排出することができるとともに、高電圧印加時に、上記細孔10aからケーシング本体1内に上記細孔10aよりも小さい異物が混入しないようにできる。
したがって、高電圧を印加した状態の上記放電電極針2に、金属粉などの異物が接近して、放電による火花が発生することを防止できる。
このエアパージによって、放電電極針2に高電圧を印加する前に、ケーシング本体1内の異物を排出することができるとともに、高電圧印加時に、上記細孔10aからケーシング本体1内に上記細孔10aよりも小さい異物が混入しないようにできる。
したがって、高電圧を印加した状態の上記放電電極針2に、金属粉などの異物が接近して、放電による火花が発生することを防止できる。
上記のように、高圧エア供給源からケーシング本体1内にエアを供給すると、そのエアは上記30個の細孔10aから放射される。このとき、エアは取り付けブロック14に形成したエア導入路14aによって細孔10aに導かれるので、ケーシング本体1内のエアは、あまり乱れることなく軸方向流れとなる。
このような軸方向のエア流が形成された状態で、上記放電電極針2に高電圧を印加すると放電電極針2の先端側に生成されたイオンが上記エアに乗り、イオン風として放電電極針2に対向するエア放射用小孔3aから放射される。
このような軸方向のエア流が形成された状態で、上記放電電極針2に高電圧を印加すると放電電極針2の先端側に生成されたイオンが上記エアに乗り、イオン風として放電電極針2に対向するエア放射用小孔3aから放射される。
この実施形態では、エア導入路14aでエア流を整えるとともに、放電電極針2と対向する位置に細孔10aを設けているので、生成されたイオンは、上記放電電極針2の先端に正対する細孔10a及びその周囲に配置された複数の細孔10aから放射されるエア流に乗って外部に放射されるまでに、イオンがケーシング本体1の側面などに衝突するなどして中和され難いようになっている。
つまり、生成されたイオンを効率的に放射できる。
つまり、生成されたイオンを効率的に放射できる。
なお、上記イオン風は、主に、放電電極針2に対応させたエア導入路14aに連続する細孔10aから放射され、他の細孔10aからはイオンがほとんど含まれないエアが放射されることになる。このように、放電電極針2の先端と対向しない細孔10aからは、イオンがほとんど放射されないが、このような細孔10aを設けた理由は次のとおりである。
この防爆用放電装置は、ケーシング本体1内に異物が混入し難いように、細孔10aの直径を1〔mm〕未満にしているが、このように細孔10aの直径を小さくすれば、エアがスムーズに流れないことがある。エアがスムーズに流れなければ、生成されたイオンは、ケーシング本体1内で中和してしまい、イオン風が外部に放射されなくなってしまう。そこで、この実施形態では、上記細孔10aの直径を小さくしても、エアの供給流量を確保してスムーズな流れを作るために、細孔10aの個数を多くしているのである。
この防爆用放電装置は、ケーシング本体1内に異物が混入し難いように、細孔10aの直径を1〔mm〕未満にしているが、このように細孔10aの直径を小さくすれば、エアがスムーズに流れないことがある。エアがスムーズに流れなければ、生成されたイオンは、ケーシング本体1内で中和してしまい、イオン風が外部に放射されなくなってしまう。そこで、この実施形態では、上記細孔10aの直径を小さくしても、エアの供給流量を確保してスムーズな流れを作るために、細孔10aの個数を多くしているのである。
以上のように、この実施形態の防爆用放電装置は、密閉されたケーシング内に設けた放電電極針2の周囲に、火花発生の原因となるような異物の混入がないようにしながら、上記放電電極針2で生成されたイオンを無駄なく効率的に、イオン風として放射できるものである。
さらに、上記リング部11とアース電極板10との間に凹部8aを形成し、この凹部8aが細孔10aから放射されるエア流を直進方向にガイドしているため、エアに乗って放射されるイオン風をより遠くまで到達させることができる。
但し、イオン風を直進させる必要が無い場合には、リング部11の先端を突出させる必要はない。
さらに、上記リング部11とアース電極板10との間に凹部8aを形成し、この凹部8aが細孔10aから放射されるエア流を直進方向にガイドしているため、エアに乗って放射されるイオン風をより遠くまで到達させることができる。
但し、イオン風を直進させる必要が無い場合には、リング部11の先端を突出させる必要はない。
また、上記防爆用放電装置では、上記アース電極板10の周囲にリング部11を設け、このリング部11がケーシング本体1との間でシール機能を発揮するように構成したため、従来装置のような高価なシール部材7や、押さえ板5が不要になる。したがって、従来と比べて、部品点数や組み付け工数を少なくして製造コストを抑えることができる。
なお、上記防爆用放電装置は、エアを供給してケーシング内の圧力が処置の圧力以上になったことを確認してから、放電電極針2に高電圧を印加するようにしているが、上記圧力の確認や電源の制御は、作業員が手動で行なうようにしてもよいし、コントローラなどによって自動的に制御するようにしてもよい。
また、上記防爆用放電装置を、アースチェッカーとして利用する場合には、上記コントローラに、エア供給源及び表面電位計を接続し、エア供給の開始、電源のオン、表面電位計の測定開始などのタイミングを自動制御することもできる。
さらに、上記実施形態の防爆用放電装置は、上記電源制御回路19の出力電圧の極性を、プラス・マイナスに交互に変更可能なものとすることで、帯電装置としてだけでなく、プラス・マイナスのイオンを交互に放射する防爆用の除電装置としても利用できる。
また、上記防爆用放電装置を、アースチェッカーとして利用する場合には、上記コントローラに、エア供給源及び表面電位計を接続し、エア供給の開始、電源のオン、表面電位計の測定開始などのタイミングを自動制御することもできる。
さらに、上記実施形態の防爆用放電装置は、上記電源制御回路19の出力電圧の極性を、プラス・マイナスに交互に変更可能なものとすることで、帯電装置としてだけでなく、プラス・マイナスのイオンを交互に放射する防爆用の除電装置としても利用できる。
この発明の防爆用放電装置は、防爆仕様が要求される様々な環境において、帯電装置あるいは除電装置として有用である。
1 ケーシング本体
2 放電電極針
8 細孔ヘッダー
8a 凹部
10 アース電極板
10a 細孔
11 リング部
14a エア導入路
2 放電電極針
8 細孔ヘッダー
8a 凹部
10 アース電極板
10a 細孔
11 リング部
14a エア導入路
Claims (3)
- 高圧流体源に接続するとともに密封された筒状のケーシングと、
このケーシング内に設けた複数の放電電極針と、
この放電電極針に対向させるとともに流体放射用の複数の細孔を設けたアース電極板とを備え、
上記放電電極針に高電圧を作用させたとき、上記放電電極針とアース電極板との間で放電させてイオンを生成し、
上記生成されたイオンを上記流体とともに上記細孔から放射させる防爆用放電装置であって、
上記アース電極板の周囲に、ケーシングに対してシール機能を果たすリング部を一体的に設け、このリング部をケーシングの開口周囲に密着させてはめ合わせた防爆用放電装置。 - 上記リング部の先端を、上記アース電極板に対してイオンの放射方向下流側に突出させ、これらリング部とアース電極板との間に凹部を形成した請求項1に記載の防爆用放電装置。
- 上記アース電極板に、上記放電電極針よりも多くの細孔を形成するとともに、上記各放電電極針の先端には少なくとも一つの細孔を対向させる一方、上記ケーシング内に、上記細孔に連続する流体導入路を絶縁材料で形成し、一つの流体導入路に複数の細孔を対応させた請求項1又は2に記載の防爆用放電装置。
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