JP2014228605A - 光拡散シート - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、裏面貼り付き防止層は、表側の光拡散層とは異なり、光をできるだけ散乱、反射、吸収せずに、導光板などからの光をそのまま基材シートの側に透過させ得ること(光透過性が優れていること)が望まれる。一方、光拡散シートの製造工程や加工工程において、裏面貼り付き防止層が搬送ロールに擦れることによって裏面貼り付き防止層の微小粒体が脱落すれば、貼り付き防止効果が低下してしまい、その結果、光拡散シートをコイル状に巻き取って保管する際に、前述のブロッキング現象を引き起こしたり、さらには各種表示装置に組み込まれて使用される際に、上述のスティッキング現象を引き起こしたりするおそれがある。したがってこのような観点から、裏面貼り付き防止の強度が高いことが望まれる。
そのため、特許文献1〜4に示される光拡散シートを、実際に各種表示装置などに組み込んで使用するにあたっては、裏面貼り付き防止層の光透過性が十分ではないために、表示面に十分な輝度が得られなかったり、また相手材と擦れ合った場合などにおける裏面貼り付き防止層の微小粒体の脱落によってブロッキング現象が生じて、光拡散性が低下したり、スティッキング現象により、表示面の輝度ムラなどが生じたりすることがあった。
このように特許文献4では、平均粒径が異なる2種の粒子の混合物を用いることが記載されていて、粒径分布について考慮していると言うことができる。しかしながら特許文献4において平均粒径が異なる2種の粒子の混合物を用いている理由は、バックコート層の表面性状の制御、ひいては張り付き防止効果向上のためであり、光透過性および強度については考慮されていない。そして実際特許文献4に記載されているように裏面貼り付き防止層の微小粒体の粒径を制御しても、光透過性および強度を満足させることは困難であることが本発明者等の実験により確認されている。
可撓性を有する透明な基材シートと、
前記基材シートの第1の面に形成された裏面貼り付き防止層と、
前記基材シートにおける前記第1の面に対し反対側の第2の面に形成された光拡散層と
を有してなり、
裏面貼り付き防止層は、前記基材シートにおける第1の面上に相互に間隔を置いて分散配置された多数の透明な第1の微小粒体と、その第1の微小粒体を、前記第1の面上において固着保持する第1のバインダーとを備え、
前記第1の微小粒体の一部が、前記第1のバインダー層の表面から突出しており、
前記裏面貼り付き防止層における表面での前記第1の微小粒体の分散密度が50〜300個/mm2であり、
前記第1の微小粒体の全体に占める、粒径が6〜12μmの範囲内にある微小粒体の割合が90質量%以上であることを特徴とするものである。
前記裏面貼り付き防止層の表面における第1の微小粒体が存在しない領域からの第1の微小粒体の平均の突出高さが3〜7μmである、光拡散シートである。
前記裏面貼り付き防止層の乾燥塗工量が2〜7g/m2である、光拡散シートである。
前記第1の微小粒体と前記第1のバインダーとして、屈折率が実質的に同じ樹脂が用いられている、光拡散シートである。
前記第1の微小粒体がアクリル樹脂からなり、前記第1のバインダーがアクリル樹脂である、光拡散シートである。
前記光拡散層が、分散配置された多数の透明な第2の微小粒体と、その第2の微小粒体を基材シートの前記第2の面上において固着保持する第2のバインダーとを有してなる、光拡散シートである。
前記第2の微小粒体の平均粒径が前記第1の微小粒体の平均粒径より大きく、かつ前記第2の微小粒体の分散密度が、前記第1の微小粒体の分散密度よりも大きい、光拡散シートである。
図1に、本発明の実施形態の光拡散シートの要部を示し、さらに図2に、その光拡散シートにおける裏面貼り付き防止層を拡大して示す。
裏面貼り付き防止層の微小粒体(第1の微小粒体)は、その少なくとも一部が、第1のバインダーの表面から突出して、光拡散シートの裏面側に微小な凸部が、相互に離間された状態で形成されている。したがって光拡散シートの使用時において、導光板などの相手材の表面に光拡散シートの裏面が対接した場合には、光拡散シートの裏面が全面的に相手材の表面に接触するのではなく、第1のバインダーからの第1の微小粒体の突出部分(凸部)の先端のみが相手材の表面に接触する。そして各凸部の間においては、第1のバインダーの表面は、相手材に接触しないか、または光拡散シートの撓みによって接触したとしてもその接触圧力は小さい。そのため、光拡散シートの裏面が相手材に貼り付いてしまうスティッキング現象の発生を防止することができる。また製造された光拡散シートをコイル状に巻き取ることによって、光拡散シートの表裏が密着しても、上記と同様な理由によって、光拡散シートの表裏が貼り付いてしまうブロッキング現象が生じることを防止できる。
そこで、ブロッキング防止効果およびスティッキング防止効果を十分に発揮させると同時に、裏面貼り付き防止層の光透過性および強度を十分に確保するため、裏面貼り付き防止層の第1の微小粒体の分散密度と粒径分布を前述のように規定している。その具体的理由は次の通りである。
一方、粒径が12μmを越える粗大な微小粒体が数多く存在すれば、裏面貼り付き防止層の強度が低下して、導光板などの相手材と擦れ合ったときに、第1のバインダー樹脂からなる保持層から微小粒体が脱落しやすくなる。
したがって、ブロッキング防止効果およびスティッキング防止効果を発揮することができ、しかも光透過性を低下させるおそれおよび強度を低下させるおそれの少ない粒径は、6〜12μmの範囲内である。そしてこのように粒径が6〜12μmの範囲内にある微小粒体が、裏面貼り付き防止層中の第1の微小粒体の大部分を占めることによって、光透過性および強度を低下させることなく、良好なブロッキング防止効果およびスティッキング防止効果を奏することが可能となる。
特に第1の微小粒体の全体に占める、粒径が6〜12μmの範囲内にある微小粒体の割合が90質量%未満では、上記の効果を得ることが困難となり、光透過性または強度が低下してしまう。そこで第1の微小粒体の粒径分布条件を前述のように定めた。
なおここで、微小粒体の粒径とは、各微小粒体における最大径方向の寸法と最小径方向の寸法との平均を意味する。
基材シートは、光拡散層を支持すると同時に光を透過させるものであり、種々の形状の面に沿わせ得る程度の可撓性を有していればよい。その材質は特に限定されないが、通常は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、あるいはPEN(ポリエチレンナフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)、ポリエステル、ポリアミドなどが使用される。また基材シートの厚みも特に限定されないが、12〜250μmが望ましい。
なお本明細書において、平均粒径とは、粒子の分散液をレーザー回折式粒度分布測定装置により測定して得られる累積中位径を意味する。すなわち、サンプル粒子群の全体積を100%として累積カーブを求めたとき、その累積カーブが、50%となる点の粒子径である。
第2のバインダーのガラス転移温度が90℃未満では、光拡散シートをコイル状に巻き取った際など、光拡散シート同士が重なり合った場合に、特に高温雰囲気や高温多湿雰囲気では、第2のバインダーが軟質化して、コイルの内外層間など、重なり合った光拡散シート同士で光拡散シートが貼り付いてしまいやすい。ガラス転移温度が90℃以上であれば、通常の巻き取り時の温度においては充分な硬さを維持できるから、張力が加わった巻き取り状態でも、コイルの内外層間での光拡散シート同士の張り付き(ブロッキング現象)の発生を、より有効に防止することが可能となる。
すなわち第2の微小粒体のガラス転移温度が高いほど、高温雰囲気や高温多湿雰囲気での前述のような貼り付き現象の発生を防止する効果が大きくなるが、第2の微小粒体の材料としてポリスチレンなどの熱可塑性樹脂を用いる場合においては、ガラス転移温度が140℃を越えれば、別の問題が生じるおそれがある。すなわち熱可塑性樹脂からなる微小粒体のガラス転移温度が著しく高い場合、通常の雰囲気温度(例えば室温)や低温の雰囲気での微小粒体が硬くなりすぎ、そのためコイルに巻き取った場合など、光拡散シートが重なり合った場合に光拡散シート同士でキズ付け合ってしまうおそれがある。
したがって第2の微小粒体のガラス転移温度は、一般には90℃以上とすることが望ましく、特に微小粒体としてポリスチレンなどの熱可塑性樹脂を用いる場合、そのガラス転移温度を90〜140℃とすることが望ましい。また、内部架橋型樹脂を用いる場合は、90℃未満の温度では軟化や変質(脆化や黄変など)の起こらないものを使用することが好ましい。
第1のバインダーのガラス転移温度が90℃未満では、既に述べたような、導光板などの相手材に対する貼り付き(スティッキング現象)や、光拡散シートが重ね合わされた状態での光拡散シートの表裏の張り付き(ブロッキング現象)が生じやすくなり、特に高温雰囲気や高温多湿雰囲気では、第1のバインダーが軟質化して、スティッキング現象やブロッキング現象が生じやすくなるおそれがある。
そこで第1のバインダーのガラス転移温度も、90〜140℃とすることが好ましい。
さらに、裏面貼り付き防止層の光透過性の観点からは、第1の微小粒体と第1のバインダーとの境界面において光の屈折が生じて、裏面貼り付き防止層内で光の拡散が生じてしまわないようにすることが望ましい。そのためには、第1の微小粒体の材料として、第1のバインダーと等しい屈折率、もしくはほぼ同等の屈折率を有する材料を選定することが望ましい。そしてそのためには、第1の微小粒体の材料としては、第1のバインダーと同じ材料を選定することが好ましい。
具体的な第1の微小粒体の材料としては、例えばアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ナイロンなどを使用することができ、さらには石英系ガラスなどのガラス材料を使用することができるが、第1のバインダーとしてアクリル樹脂を使用する場合には、前述の観点から、第1の微小粒体としても、同じアクリル樹脂を使用することが望ましい。
具体的には裏面貼り付き防止層の第1の微小粒体の平均粒径を、6〜12μmとすることが好ましい。
既に述べたように、ブロッキング防止およびスティッキング防止に効果があるのは、6μm以上の粒径の微小粒体であり、6μm未満の微小粒体は、ブロッキング防止およびスティッキング防止にほとんど寄与しない。したがって前記粒径分布条件が満たされていても、平均粒径が6μm未満となれば、ブロッキング防止効果およびスティッキング防止効果は特に向上しないにも拘わらず、光透過性が低下してしまうおそれがある。
一方粒径が12μmを越える粗大な微小粒体は、裏面貼り付き防止層の強度を低下させてしまうおそれがある。したがって前記粒径分布条件が満たされていても、平均粒径が12μmを越えれば、裏面貼り付き防止層の強度が低下して、導光板などの相手材と擦れ合ったときに、第1のバインダーから微小粒体が脱落しやすくなるおそれがある。
したがって、第1の微小粒体の粒径については、前記粒径分布条件を満たした上で、平均粒径が6〜12μmであることが望まれる。なお第1の微小粒体のより好ましい平均粒径は、6〜10μmである、
以上のような実施形態の光拡散シート(3層構造)を製造するための方法は、特に限定されないが通常は次のような方法を適用することが望ましい。
本実施例は、図1、図2に示した実施形態の光拡散シート、すなわち基材シートの表側に光拡散層を形成しかつその反対側の面に裏面貼り付き防止層を形成した3層構造の光拡散シートを製造した実施例である。
架橋剤を含まない光拡散層形成用の下記塗工液A1を、基材シートとしての透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡株式会社製「A4300」、厚さ:100μm)の片面に、乾燥後の塗工量が8.0g/m2となるようにバーコーターにより塗布して乾燥させ、光拡散層を形成した。
さらに前記ポリエチレンテレフタレートフィルムにおける塗工液A1が塗布された面とは反対側の面に、裏面貼り付き防止層形成用の塗工液として、架橋剤であるHDI系イソシアネートを含む下記塗工液B1を、乾燥後の塗工量が4.8g/m2になるようにバーコーターにより塗布して、乾燥させ、裏面貼り付き防止層を形成した。なお乾燥後の光拡散層のバインダーは、未架橋のままであり、乾燥後の裏面貼り付き防止層のバインダーは架橋されている。
(塗工液A1)
アクリル樹脂A(ガラス転移温度Tg=105℃)・・・8.0質量部
架橋ポリスチレン粒子(積水化成品工業株式会社製 テクポリマーSBX−6;平均粒径6.4μm、ガラス転移温度なし)・・・13.2質量部
架橋ポリスチレン粒子(積水化成品工業株式会社製 テクポリマーSBX−12;平均粒径11.7μm、ガラス転移温度なし)・・・9.6質量部
架橋ポリスチレン粒子(積水化成品工業株式会社製 テクポリマーSBX−17;平均粒径16.1μm、ガラス転移温度なし)・・・1.2質量部
トルエン・・・68.0質量部
(塗工液B1)
アクリル樹脂A(ガラス転移温度Tg=105℃)・・・19.6質量部
PMMA粒子(積水化成品工業株式会社製 テクポリマーSSX−108;平均粒径8.0μm、粒径が6〜12μmの範囲内にある粒子の割合が98.6質量%、ガラス転移温度なし)・・・0.2質量部
HDI系イソシアネート(日本ポリウレタン製 コロネートHL)・・・0.2質量部
トルエン・・・80.0質量部
実施例1において塗工液B1に替えて下記塗工液B5を使用した以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。
(塗工液B5)
アクリル樹脂A(ガラス転移温度Tg=105℃)・・・19.5質量部
PMMA粒子G(平均粒子径12.5μm、粒径が6〜12μmの範囲内の粒子の割合が96質量%、ガラス転移温度なし)・・・0.3質量部
HDI系イソシアネート(日本ポリウレタン製 コロネートHL)・・・0.2質量部
トルエン・・・80.0質量部
実施例1において塗工液B1に替えて下記塗工液B2を使用した以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。
(塗工液B2)
アクリル樹脂A(ガラス転移温度Tg=105℃)・・・19.6質量部
PMMA粒子E(平均粒子径8.0μm、粒径が6〜12μmの範囲内の粒子の割合が78質量%、ガラス転移温度なし)・・・0.2質量部
HDI系イソシアネート(日本ポリウレタン製 コロネートHL)・・・0.2質量部
トルエン・・・80.0質量部
実施例1において塗工液B1に替えて下記塗工液B3を使用した以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。
(塗工液B3)
アクリル樹脂A(ガラス転移温度Tg=105℃)・・・19.6質量部
PMMA粒子F(平均粒子径14μm、粒径が6〜12μmの範囲内の粒子の割合が80質量%、ガラス転移温度なし)・・・0.2質量部
HDI系イソシアネート(日本ポリウレタン製 コロネートHL)・・・0.2質量部
トルエン・・・80.0質量部
実施例1において塗工液B1に替えて下記塗工液B4を使用した以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。
(塗工液B4)
アクリル樹脂A(ガラス転移温度Tg=105℃)・・・18.8質量部
PMMA粒子D(平均粒子径8.0μm、粒径が6〜12μmの範囲内の粒子の割合が98.6質量%、ガラス転移温度なし)・・・1.0質量部
HDI系イソシアネート(日本ポリウレタン製 コロネートHL)・・・0.2質量部
トルエン・・・80.0質量部
実施例1において塗工液B1に替えて下記塗工液B4を使用した以外は、実施例1と同様にして光拡散シートを得た。
(塗工液B4)
アクリル樹脂A(ガラス転移温度Tg=105℃)・・・19.76質量部
PMMA粒子D(平均粒子径8.0μm、粒径が6〜12μmの範囲内の粒子の割合が98.6質量%、ガラス転移温度なし)・・・0.04質量部
HDI系イソシアネート(日本ポリウレタン製 コロネートHL)・・・0.2質量部
トルエン・・・80.0質量部
さらに実施例1、2および各比較例1〜4によって得られた光拡散シートについて、ブロッキング防止効果およびスティッキング防止効果に関する評価を行い、また各光拡散シートについて、その全体の光透過性を調べ、さらに、裏面貼り付き防止層の強度を調べた。
各測定方法、評価方法について、次に示す。またそれらの評価結果を表1中に示す。
光学顕微鏡を用いて光拡散シートの裏面貼り付き防止層表面を観察し、1mm2当りに存在する粒子の個数を数えた。
<粒径が6〜12μmの範囲内にある第1の微小粒体の割合の測定>
粒子を分散媒に分散した液を、日機装社製マイクロトラックMT3000を使用して、平均粒径(累積中位径(体積))を測定し、粒径が6〜12μmの範囲内にある粒子の割合を求めた。
<裏面貼り付き防止層の第1の微小粒体の突出高さの測定方法>
サンプル表面の凹凸高さを計測可能なレーザー顕微鏡を用いて光拡散シートの裏面貼り付き防止層表面を観察し、100μm2当りに存在する粒子について、第1の微小粒体を有さない部分の表面より、微小粒体が形成する凸部の頂点までの高さを計測し、高さの平均値を算出した。
<ブロッキング評価>
光拡散シートから5cm×5cmのサンプルを複数枚切り出し、光拡散層と裏面(基材シートの面)が接するようにサンプルを積み重ね、接触面に2kg/cm2の荷重をかけて、60℃90%RHの条件下、2週間静置した後に、サンプルの光拡散層と裏面の貼り付きを、目視によって確認した。その結果を表1中に示す。なお評価基準は、次の通りである。
光拡散層と裏面の貼り付きが見られない。 :○
光拡散層と裏面の貼り付きが見られ、容易に剥がすことができない。 :×
<スティッキング評価>
光拡散シートをパネルライト部材として使用された場合を想定して、アクリル板との密着性試験を次のように行った。
実施例1、2および比較例1〜4で得られた光拡散シートの裏面貼り付き防止層がアクリル板(アクリライト、三菱レイヨン製)と接するように光拡散シートとアクリル板を積み重ね、接触面に2kg/cm2の荷重を加えて、60℃、90%RHの条件下で、2週間静置した後に、光拡散シートの前記アクリル板への貼り付きを確認した。評価は目視で以下の通り。
アクリル板とシートとの密着が見られない。 :○
アクリル板とシートとの密着がほぼ全面に見られる。 :×
JIS K 7361−1に規定された方法で実施例1、2および比較例1〜4で得られた光拡散シートの全光線透過率を測定した。なおここで、全光線透過率が90%を越えていれば、光透過性が優れていると評価できる。
裏面貼り付き防止層の表面を指で数回擦った後、裏面貼り付き防止層表面を光学顕微鏡で観察した。その評価は次の通りである。
裏面貼り付き防止層表面から粒子の脱落が殆ど見られない。 :○
裏面貼り付き防止層表面から粒子の脱落が僅かに見られるが実用上使用可能である。
:△
裏面貼り付き防止層表面から粒子の脱落が多く見られる。 :×
Claims (8)
- 可撓性を有する透明な基材シートと、
前記基材シートの第1の面に形成された裏面貼り付き防止層と、
前記基材シートにおける前記第1の面に対し反対側の第2の面に形成された光拡散層と
を有してなり、
裏面貼り付き防止層は、前記基材シートにおける第1の面上に相互に間隔を置いて分散配置された多数の透明な第1の微小粒体と、その第1の微小粒体を、前記第1の面上において固着保持する第1のバインダーとを備え、
前記第1の微小粒体の一部が、前記第1のバインダー層の表面から突出しており、
前記裏面貼り付き防止層における表面での前記第1の微小粒体の分散密度が50〜300個/mm2であり、
前記第1の微小粒体の全体に占める、粒径が6〜12μmの範囲内にある微小粒体の割合が90質量%以上であることを特徴とする光拡散シート。 - 前記第1の微小粒体の平均粒径が、6〜12μmである、請求項1に記載の光拡散シート。
- 前記裏面貼り付き防止層の表面における第1の微小粒体が存在しない領域からの第1の微小粒体の平均の突出高さが3〜7μmである、請求項1または請求項2に記載の光拡散シート。
- 前記裏面貼り付き防止層の乾燥塗工量が2〜7g/m2である、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の光拡散シート。
- 前記第1の微小粒体と前記第1のバインダーとして、屈折率が実質的に同じ樹脂が用いられている、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の光拡散シート。
- 前記第1の微小粒体がアクリル樹脂からなり、前記第1のバインダーがアクリル樹脂である、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の光拡散シート。
- 前記光拡散層が、分散配置された多数の透明な第2の微小粒体と、その第2の微小粒体を基材シートの前記第2の面上において固着保持する第2のバインダーとを有してなる、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の光拡散シート。
- 前記第2の微小粒体の平均粒径が、前記第1の微小粒体の平均粒径より大きく、かつ前記第2の微小粒体の分散密度が、前記第1の微小粒体の分散密度よりも大きい、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の光拡散シート。
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