JP2014228165A - 空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】一般家庭等の比較的小規模な商用電力の需要者であっても、エンジンあるいは燃料電池を用いた発電機を効率良く利用し、ピーク時における商用電力の電力需要量をより効率よく低減し、吸収式冷凍機よりも低コストで広く普及させることができる空調装置を提供する。【解決手段】商用電力と系統連系可能な発電機10と、電気式冷凍手段21と蓄冷手段22と冷凍機側熱交換器23を備えた電気式冷凍機20と、冷凍機側循環配管32、33にて冷凍機側熱交換器に接続された第1空調側熱交換器31を有する第1空調手段30と、冷凍機側循環配管内の熱媒を循環させる冷凍機側熱媒循環手段24とを備え、冷房が必要な場合は、蓄冷手段と冷凍機側熱交換器と第1空調側熱交換器と冷凍機側熱媒循環手段を用いて第1空調手段にて空調し、発電機による発電余力がある場合に、発電余力の電力にて電気式冷凍機の蓄冷手段に蓄冷することが可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、商用電力のピーク時の電力需要量を低減できる空調装置に関する。
従来より、一年を通じて夏期の午後に、空調装置(冷房)の利用等により、商用電力の需要のピークが発生している。
現状の商用電力の供給システムでは、主に商用電力の需要に応じてリアルタイムに発電して商用電力を供給している。従って、商用電力の供給者は、ピーク時の電力需要量を予測して、必要な発電設備を用意している。
しかし、種々の事情により、充分な発電設備を用意できない場合があり、電力供給量の不足が予測された場合は、企業、官公庁、一般家庭等の電力需要者に対して電力供給量を超えないように節電への協力が求められる。
そのような状況の中で、近年では、太陽光発電機や熱電併給装置を保有する企業や一般家庭等が増加傾向にある。
例えば熱電併給装置として、特許文献1に記載された従来技術では、ガスエンジン式発電機の高温排熱を吸収式冷凍機に供給し、冷房を行っている。
特開平7−217951号公報
特許文献1に記載の従来技術に開示されている吸収式冷凍機は、業務用や産業用の比較的大能力の装置が実用化されているが、発電機の高温排熱を吸収式冷凍機に供給するためのシステムが大がかりになることに加えて、安全面への充分な配慮が必要であり、多大なコストがかかるので、一般家庭等の小規模な利用者には、ほとんど普及していない。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、一般家庭等の比較的小規模な商用電力の需要者であっても、エンジンあるいは燃料電池を用いた発電機を効率良く利用し、ピーク時における商用電力の電力需要量をより効率よく低減し、吸収式冷凍機よりも低コストで広く普及させることができる空調装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る空調装置は次の手段をとる。
まず、本発明の第1の発明は、発電した電力を、商用電力が供給される分電盤に供給し、商用電力と系統連系可能なエンジンあるいは燃料電池を用いた発電機と、電気式冷凍手段と蓄冷手段と冷凍機側熱交換器を備えた電気式冷凍機と、熱媒を循環させる冷凍機側循環配管にて前記冷凍機側熱交換器に接続された第1空調側熱交換器を有する第1空調手段と、前記冷凍機側循環配管の経路上に設けられて前記冷凍機側循環配管内の熱媒を循環させる冷凍機側熱媒循環手段と、を備えた空調装置である。
そして、冷房が必要な場合は、前記蓄冷手段と前記冷凍機側熱交換器と前記第1空調側熱交換器と前記冷凍機側熱媒循環手段を用いて前記第1空調手段にて空調し、前記発電機による発電余力がある場合に、発電余力の電力にて前記電気式冷凍機の前記蓄冷手段に蓄冷することが可能である。
この第1の発明では、電気式冷凍手段と蓄冷手段と冷凍機側熱交換器を備えた電気式冷凍機を備え、エンジンあるいは燃料電池を用いた発電機による電力または商用電力を用いて、蓄冷することができる。
電気式冷凍機は、吸収式冷凍機を用いたシステムと比較して非常に小規模で安全性も高いので、一般家庭等の比較的小規模な商用電力の需要者に、吸収式冷凍機よりも広く普及させることができる。
また深夜電力の利用はもちろんのこと、発電機の発電余力がある場合に発電余力の電力を用いて蓄冷することができるので、夏期の冷房の利用によるピーク時における商用電力の電力需要量を、より効率よく低減することができる。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る空調装置であって、前記発電機にて発生した排熱を用いて熱交換可能な排熱側熱交換器と、前記発電機と前記排気側熱交換器とに接続されて排気あるいは排気熱媒を循環させる発電機側循環配管と、前記冷凍機側循環配管から分岐されて前記排熱側熱交換器に接続された排熱側分岐配管と、を備ている。
そして、前記冷凍機側熱媒循環手段が、前記排熱側熱交換器と前記第1空調側熱交換器とを接続するように前記冷凍機側循環配管の一部と前記排熱側分岐配管とで形成された暖房経路に含まれない前記冷凍機側循環配管の経路上に設けられている場合は、前記排熱側分岐配管の経路上に、前記暖房経路内の熱媒を循環させる排熱側熱媒循環手段が設けられており、暖房が必要な場合、前記排熱側熱媒循環手段を有している場合は当該排熱側熱媒循環手段と、前記排熱側熱媒循環手段を有していない場合は前記冷凍機側熱媒循環手段と、前記発電機と、前記排熱側熱交換器と、前記第1空調側熱交換器と、を用いて前記第1空調手段にて空調する。
この第2の発明によれば、発電機の排熱を暖房に利用することで、夏期だけでなく冬期においても、電力需要量をより効率良く低減することができる。
また第1空調手段を、必要に応じて冷房用または暖房用として利用するので、冷房用と暖房用をそれぞれ専用に備えるよりも低コストである。
次に、本発明の第3の発明は、上記第1の発明に係る空調装置であって、前記発電機にて発生した排熱を用いて熱交換可能な排熱側熱交換器と、前記発電機と前記排気側熱交換器とに接続されて排気あるいは排気熱媒を循環させる発電機側循環配管と、前記冷凍機側循環配管とは独立して熱媒を循環させる排熱側循環配管にて前記排熱側熱交換器に接続された第2空調側熱交換器を有する第2空調手段と、前記排熱側循環配管の経路上に設けられて前記排熱側循環配管内の熱媒を循環させる排熱側熱媒循環手段と、を備えている。
そして、暖房が必要な場合は、前記発電機と前記排熱側熱交換器と前記第2空調側熱交換器と前記排熱側熱媒循環手段を用いて前記第2空調手段にて空調する。
この第3の発明によれば、発電機の排熱を暖房に利用することで、夏期だけでなく冬期においても、電力需要量をより効率良く低減することができる。
また冷房専用の第1空調手段と、暖房専用の第2空調手段を、それぞれ備えているので、空調手段の設置の自由度が高い。例えば冷気を室内に広く供給するために第1空調手段を天井近傍に設置し、暖気を室内に広く供給するために第2空調手段を床近傍に設置することができる。
次に、本発明の第4の発明は、上記第1の発明〜第3の発明のいずれか1つに係る空調装置であって、前記電気式冷凍手段の蓄冷運転の開始と停止を行う蓄冷運転指令手段と、前記蓄冷運転指令手段に対して、蓄冷運転の開始と停止を指示する制御信号を出力する制御手段と、を備えている。
この第4の発明によれば、制御手段を用いて、電力需要のピーク時間帯を避けた時間帯に蓄冷するように電気式冷凍機を自動的に運転することや、蓄冷が完了した場合に電気式冷凍機を自動的に停止することができるので、非常に便利である。
次に、本発明の第5の発明は、上記第1の発明〜第4の発明のいずれか1つに係る空調装置であって、前記発電手段の発電運転の開始と停止を行う発電運転指令手段と、制御手段を備えていない場合は、前記発電運転指令手段に対して、発電運転の開始と停止を指示する制御信号を出力する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記発電運転指令手段に対して、発電運転の開始と停止を指示する制御信号を出力する。
この第5の発明によれば、制御手段を用いて、電力需要のピーク時間帯を避けた時間帯に蓄冷するように発電機を自動的に運転することや、蓄冷が完了した場合に発電機を自動的に停止することができるので、非常に便利である。
次に、本発明の第6の発明は、上記第4の発明または第5の発明に係る空調装置であって、日付あるいは時間帯の少なくとも一方に対応させた商用電力の料金を示す電気料金情報を記憶した記憶手段を備え、前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている電気料金情報と、現在の日付及び時刻と、に基づいて、前記電気式冷凍手段の蓄冷運転をするべきタイミングと前記発電機の発電運転をするべきタイミングを判定し、前記蓄冷運転指令手段を有する場合、前記電気式冷凍手段の蓄冷運転をするべきタイミングであると判定した場合は蓄冷運転の開始を指示する制御信号を前記蓄冷運転指令手段に出力し、前記発電運転指令手段を有する場合、前記発電機の発電運転をするべきタイミングであると判定した場合は発電運転の開始を指示する制御信号を前記発電運転指令手段に出力する。
この第6の発明によれば、商用電力の時間帯別の料金や、商用電力の需要状況等に応じて、経済性や環境性に対して、適切な電気式冷凍機の運転タイミングや発電機の運転タイミングを、制御手段に判断させることができるので、非常に便利である。
次に、本発明の第7の発明は、上記第6の発明に係る空調装置であって、前記制御手段は、有線または無線による通信手段を備えており、前記通信手段を介して空調装置の外部から前記電気料金情報を取り込み、取り込んだ電気料金情報を前記記憶手段に記憶する。
この第7の発明によれば、電気料金情報を適切な方法で記憶させることができる。
第1の実施の形態の空調装置の構成の例を説明する図である。 第2の実施の形態の空調装置の構成の例を説明する図である。 第3の実施の形態の空調装置の構成の例を説明する図である。 第4の実施の形態の空調装置の構成の例を説明する図である。 第5の実施の形態の空調装置の構成の例を説明する図である。 第7の実施の形態の空調装置の構成の例を説明する図である。
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。
●[第1の実施の形態の空調装置1Aの構成と動作(図1)]
まず、図1を用いて第1の実施の形態の空調装置1Aの構成の例について説明する。
空調装置1Aは、発電機10と、電気式冷凍機20と、第1空調手段30(空調室内機等)とを備えている。
発電機10は、ガスエンジンや燃料電池等を用いて発電する発電手段11と、電力変換装置12と、を備えている。
電力変換装置12は、発電手段11にて発電された電力を、商用電力の交流周波数と電圧レベルに変換し、商用電力の交流電力と同程度に変換することで、商用電力に系統連系可能な電力品質に変換する。
そして電力変換装置12にて変換された電力は、商用電力が供給される分電盤80に供給される。なお分電盤80に供給するだけでなく、電力供給線13を介して、後述する電気式冷凍手段21に電力を供給するようにしてもよい。
電気式冷凍機20は、電気式冷凍手段21と、蓄冷手段22と、冷凍機側熱交換器23と、を備えている。
電気式冷凍手段21は、例えば電気式ヒートポンプであり、分電盤80から供給される商用電力または発電機10による電力、あるいは電力供給線13からの発電機10による電力にて駆動され、蓄冷手段22に蓄冷する。
蓄冷手段22は、水等の蓄冷剤が充填された蓄冷槽であり、例えば蓄冷剤が水の場合は氷を蓄えることで冷熱を蓄える。
冷凍機側熱交換器23は、例えば蓄冷槽内に配置されてコイル状に巻回された配管であり、内部を循環する熱媒(例えば水)の温度を下げる。
第1空調手段30は、例えば冷房をするための室内に配置された冷房用室内機であり、第1空調側熱交換器31を備えている。
第1空調側熱交換器31は、冷凍機側循環配管32、33にて冷凍機側熱交換器23と接続されている。そして冷凍機側循環配管32、33の経路上には、冷凍機側循環配管32、33の内部の熱媒を循環させる冷凍機側熱媒循環手段24(例えば循環ポンプ)が設けられている。なお、冷凍機側熱媒循環手段24は、電気式冷凍機20内や第1空調手段30内に設けられていてもよい。また冷凍機側熱媒循環手段24の配置位置は、冷凍機側循環配管32、33の内部の熱媒を循環させることができる位置に配置されていれば、電気式冷凍機20内や第1空調手段30内であっても、冷凍機側循環配管32、33の経路上であってもよい(電気式冷凍機20内や第1空調手段30内も、冷凍機側循環配管上に含む)。
また冷凍機側熱媒循環手段24は、第1空調手段30に設けられた運転状態入力手段(図示省略)や、第1空調手段30の運転を指示するリモコン38等から制御され、冷房運転の実行の指示や設定温度の指示に応じて駆動される。
また第1空調手段30は、ファンコイル式のように電動ファン等を備えて室内空気と熱媒の間で熱交換した冷気を室内に送風するようにしてもよいし、電動ファン等を備えずに自然対流式や輻射冷房式にて冷気を室内に供給するようにしてもよい。
例えば冷房が必要な場合、第1空調手段30に設けられた運転状態入力手段(図示省略)、あるいはリモコン38から冷房運転の指示が入力されると、当該運転状態入力手段あるいはリモコン38は、冷凍機側熱媒循環手段24を制御して、冷凍機側循環配管32、33内の熱媒を循環させて、第1空調手段30にて冷房を行う。
この場合、蓄冷手段22と、冷凍機側熱交換器23と、第1空調側熱交換器31と、冷凍機側熱媒循環手段24と、を用いて第1空調手段30にて冷房を行う。
以上の構成により、空調装置1Aは、発電機10の発電余力がある場合に、発電余力の電力にて電気式冷凍手段21を駆動して蓄冷手段22に蓄冷することができる。そして蓄冷した冷熱を、商用電力の需要のピーク時間帯で利用することで、ピーク時における商用電力の電力需要量を低減することができる。
また発電機の発電運転時における発電余力(発電した電力量>消費される電力量)がある場合に蓄冷手段に蓄冷することで、最も効率良く発電機を駆動した場合等に発生した余剰電力が無駄にならず、しかもピーク時の商用電力の需要量を低減することができる。
もちろん、発電機の発電余力がある場合だけでなく、深夜電力を用いて蓄冷するようにしてもよい。
また、発電機10、電気式冷凍機20は、吸収式冷凍機を用いた冷房システムと比較して、小規模で安全性の確保も容易で低コストで実現可能であり、一般家庭等の比較的小規模な電力需要者に広く普及させることができる。
●[第2の実施の形態の空調装置1Bの構成と動作(図2)]
図2に示す第2の実施の形態の空調装置1Bは、図1に示す第1の実施の形態の空調装置1Aに対して、排熱側熱交換器45、発電機側循環配管14、15、排熱側分岐配管42、43、排熱側熱媒循環手段44、流路切替弁52、53が追加されている点が異なる。
以下、第1の実施の形態との相違点について主に説明する。
排熱側熱交換器45には、発電機側循環配管14、15が接続され、発電機の駆動によって発生した排気あるいは排気によって加熱された排気熱媒が供給される。発電機側循環配管14、15は、発電機10と排熱側熱交換器45とに接続され、排気あるいは排気熱媒を循環させる。そして排熱側熱交換器45にて、発電機側循環配管14、15から供給される排気あるいは排気熱媒が、排熱側分岐配管42、43内を循環する熱媒を加熱する。
排熱側分岐配管42、43は、冷凍機側循環配管32、33から分岐されて排熱側熱交換器45に接続されている。
排熱側分岐配管42の一方端は排熱側熱交換器45に接続され、他方端は冷凍機側循環配管32の経路上に設けられた流路切替弁52に接続されている。
排熱側分岐配管43の一方端は排熱側熱交換器45に接続され、他方端は冷凍機側循環配管33の経路上に設けられた流路切替弁53に接続されている。
そして第1空調側熱交換器31から、流路切替弁53と排熱側分岐配管43と排熱側熱交換器45と排熱側分岐配管42と流路切替弁52を経由して第1空調側熱交換器31に戻る経路である暖房経路が形成されている。
なお図2の例では、冷凍機側熱媒循環手段24は、暖房経路に含まれない冷凍機側循環配管32、33の経路上に配置されている。この場合、排熱側分岐配管42、43の経路上に、排熱側熱媒循環手段44(例えば循環ポンプ)を配置する(なお、第1空調手段30内や排熱側熱交換器45内も、暖房経路の経路上に含む)。
なお、冷凍機側熱媒循環手段24を、上記の暖房経路に含まれる冷凍機側循環配管32、33の経路上(例えば図2中に点線で示す位置)に配置した場合は、排熱側熱媒循環手段44を省略してもよい。
例えば冷房が必要な場合、第1空調手段30に設けられた運転状態入力手段(図示省略)、あるいはリモコン38から冷房運転の指示が入力されると、当該運転状態入力手段あるいはリモコン38は、流路切替弁53を制御して冷凍機側循環配管33を連通させて排熱側分岐配管43への流路を閉鎖する。また流路切替弁52を制御して冷凍機側循環配管32を連通させて排熱側分岐配管42への流路を閉鎖する。なお、流路切替弁52、53は、少なくとも一方が設けられていればよい。
運転状態入力手段あるいはリモコン38は、上記のように流路切替弁52、53を制御して、冷凍機側循環配管32、33にて第1空調側熱交換器31と冷凍機側熱交換器23との間で熱媒を循環させる経路である冷房経路を形成し、冷凍機側熱媒循環手段24を制御して熱媒を循環させ、冷房を行う。
この場合、第1の実施の形態と同様、蓄冷手段22と、冷凍機側熱交換器23と、第1空調側熱交換器31と、冷凍機側熱媒循環手段24と、を用いて第1空調手段30にて冷房を行う。
また例えば暖房が必要な場合、第1空調手段30に設けられた運転状態入力手段あるいはリモコン38から暖房運転の指示が入力されると、当該運転状態入力手段あるいはリモコン38は、流路切替弁53を制御して冷凍機側熱交換器23の側の冷凍機側循環配管33を閉鎖し、第1空調側熱交換器31の側の冷凍機側循環配管33と排熱側分岐配管43を連通する。また流路切替弁52を制御して冷凍機側熱交換器23の側の冷凍機側循環配管32を閉鎖し、第1空調側熱交換器31の側の冷凍機側循環配管32と排熱側分岐配管42を連通する。なお、流路切替弁52、53は、少なくとも一方が設けられていればよい。
運転状態入力手段あるいはリモコン38は、上記のように流路切替弁52、53を制御して、第1空調側熱交換器31と、冷凍機側循環配管32、33の一部(第1空調側熱交換器31から流路切替弁(分岐個所)までの冷凍機側循環配管32、33)と、排熱側分岐配管42、43とで環状に形成された暖房経路を形成し、排熱側熱媒循環手段44を制御して暖房経路内に熱媒を循環させる。
なお、冷凍機側熱媒循環手段24が、上記の暖房経路に含まれる冷凍機側循環配管32、33の経路上に配置されて排熱側熱媒循環手段44が省略されている場合は、冷凍機側熱媒循環手段24が制御されて暖房を行う。
この場合、発電機10と排熱側熱交換器45と第1空調側熱交換器31と排熱側熱媒循環手段44(あるいは冷凍機側熱媒循環手段24)を用いて、第1空調手段30にて暖房を行う。
以上の構成により、空調装置1Bは、第1の実施の形態の空調装置1Aの機能に加えて、冷房だけでなく暖房も行うことができる。従って、冷房を必要とする夏期だけでなく、暖房を必要とする冬期においても、商用電力の電力需要量を効率よく低減することができる。
また、第1空調手段30、第1空調側熱交換器31を、冷房と暖房で兼用しているので、スペースメリットとコストメリットを有している。
●[第3の実施の形態の空調装置1Cの構成と動作(図3)]
図3に示す第3の実施の形態の空調装置1Cは、図2に示す第2の実施の形態の空調装置1Bに対して、暖房用の第2空調手段40が独立しており、排熱側分岐配管42、43及び流路切替弁52、53の代わりに排熱側循環配管46、47を有している点が異なる。
以下、第2の実施の形態との相違点について主に説明する。
排熱側循環配管46、47は、冷凍機側循環配管32、33とは独立しており、排熱側熱交換器45と第2空調側熱交換器41との間で熱媒(例えば水)を循環させる経路を構成している。
第2空調手段40(暖房用室内機等)は、第2空調側熱交換器41を有しており、排熱側循環配管46、47内を循環する熱媒から放熱して暖房する。
また排熱側熱媒循環手段44は、排熱側循環配管46、47の経路上に配置される(なお、第2空調手段40内や排熱側熱交換器45内も、排熱側循環配管の経路上に含む)。
例えば冷房が必要な場合、第1空調手段30に設けられた運転状態入力手段(図示省略)、あるいはリモコン38から冷房運転の指示が入力されると、当該運転状態入力手段あるいはリモコン38は、冷凍機側熱媒循環手段24を制御して、冷凍機側循環配管32、33内に熱媒を循環させて冷房を行う。
この場合、第1の実施の形態と同様、蓄冷手段22と、冷凍機側熱交換器23と、第1空調側熱交換器31と、冷凍機側熱媒循環手段24と、を用いて第1空調手段30にて冷房を行う。
また例えば暖房が必要な場合、第2空調手段40に設けられた運転状態入力手段(図示省略)、あるいはリモコン38から暖房運転の指示が入力されると、当該運転状態入力手段あるいはリモコン38は、排熱側熱媒循環手段44を制御して、排熱側循環配管46、47内に熱媒を循環させて、暖房を行う。
この場合、発電機10と、排熱側熱交換器45と、第2空調側熱交換器41と、排熱側熱媒循環手段44と、を用いて第2空調手段40にて暖房を行う。
以上の構成により、空調装置1Cは、第2の実施の形態の空調装置1Bに対して、暖房用の第2空調手段40が、第1空調手段30から独立しているので、空調手段の設置の自由度が高い。例えば冷房用の第1空調手段30を天井近傍に設置し、暖房用の第2空調手段40を床近傍に設置することができるので、空調対象の室内に、効率良く冷気や暖気を供給することができる。
●[第4の実施の形態の空調装置1Dの構成と動作(図4)]
図4に示す第4の実施の形態の空調装置1Dは、図1に示す第1の実施の形態の空調装置1Aに対して、制御手段50、蓄冷運転指令手段25が追加されている点が異なる。
以下、第1の実施の形態との相違点について主に説明する。
空調装置1Dは、蓄冷手段22に予め蓄冷した冷熱を、商用電力のピーク需要時間帯に取り出して空調に利用することで、商用電力のピーク需要時間帯の電力需要量を低減する。従って、蓄冷手段22に蓄冷する蓄冷運転は、商用電力のピーク需要時間帯を避けた時間帯に行うことが望ましい。
制御手段50は、マイクロコンピュータ等を有して少なくともタイマ機能を有しており、商用電力のピーク需要時間帯を避けた時間帯に、蓄冷運転の開始タイミングと停止タイミングを判定するように設定されている。そして制御手段50は、蓄冷運転の開始タイミングを判定した場合に蓄冷運転の開始を指示する制御信号を蓄冷運転指令手段25に出力し、蓄冷運転の停止タイミングを判定した場合に蓄冷運転の停止を指示する制御信号を蓄冷運転指令手段25に出力する。
蓄冷運転指令手段25は、例えば電気式冷凍手段21の運転と停止を行うためのスイッチやコントローラであり、制御手段50から蓄冷運転の開始を指示する制御信号を受信すると、電気式冷凍手段21の運転を開始し、蓄冷手段22への蓄冷を開始する。また蓄冷運転指令手段25は、制御手段50から蓄冷運転の停止を指示する制御信号を受信すると、電気式冷凍手段21の運転を停止し、蓄冷手段22への蓄冷を停止する。
このように、制御手段50を用いて、商用電力のピーク需要時間帯を避けた時間帯に自動的に蓄冷手段への蓄冷を行うことができるので、非常に便利である。
なお第2、第3の実施の形態の空調装置に、制御手段50と蓄冷運転指令手段25を追加することも可能であるが、動作及び効果は上記の説明と同じであるので、図示及び説明を省略する。
●[第5の実施の形態の空調装置1Eの構成と動作(図5)]
図5に示す第5の実施の形態の空調装置1Eは、図4に示す第4の実施の形態の空調装置1Dに対して、発電運転指令手段16が追加されている点が異なる。
以下、第4の実施の形態との相違点について主に説明する。
空調装置1Eにおいて発電機10の駆動タイミングは重要である。商用電力の日付や時間帯別の料金や、現在の商用電力の需要状態等に応じて、商用電力を利用するよりも発電機による発電電力を利用して電気式冷凍機20の蓄冷運転を行ったほうが、経済性や環境性に優れた運転ができる場合がある。
そこで制御手段50に、予め発電運転の開始タイミングと停止タイミングを設定しておく。
制御手段50は、発電の開始タイミングになると、発電運転の開始を指示する制御信号を、発電運転指令手段16に出力する。また制御手段50は、発電の停止タイミングになると、発電運転の停止を指示する制御信号を、発電運転指令手段16に出力する。
発電運転指令手段16は、例えば発電手段11の運転と停止を行うためのスイッチやコントローラであり、制御手段50から発電運転の開始を指示する制御信号を受信すると、発電手段11の運転を開始して発電を開始する。また発電運転指令手段16は、制御手段50から発電運転の停止を指示する制御信号を受信すると、発電手段11の運転を停止して発電を停止する。
なお、制御手段50から蓄冷運転指令手段25には、第4の実施の形態と同様な制御信号を出力してもよいし、発電運転の開始と停止に連系させた制御信号を出力するようにしてもよい。
このように、制御手段50を用いて、経済性や環境性に効果が高い発電機の運転時間帯を予め設定しておくことで、自動的に発電機の駆動や蓄冷手段への蓄冷を行うことができるので、非常に便利である。
なお第1〜第3の実施の形態の空調装置に、制御手段50と蓄冷運転指令手段25と発電運転指令手段16を追加することも可能であるが、動作及び効果は上記の説明と同じであるので、図示及び説明を省略する。
●[第6の実施の形態の空調装置の動作]
第5の実施の形態では発電運転の開始タイミングと停止タイミングを制御手段50に設定したが、第6の実施の形態では、発電運転の開始タイミングと停止タイミングを制御手段50に判断させる。
第6の実施の形態の空調装置は、図5に示す第5の実施の形態の空調装置に対して、制御手段50の動作が異なる。
以下、第5の実施の形態との相違点について主に説明する。
日付あるいは時間帯の少なくとも一方に対応させた商用電力の料金(電気料金情報)は、種々の事情により変更される場合がある。
そこで、制御手段50に記憶手段を備え、変更後の電気料金情報を記憶させておく。つまり、電気料金情報が変更される毎に、変更後の電気料金情報を記憶手段に記憶させておく。なお、変更後の電気料金情報を記憶手段に記憶する方法については第7の実施の形態にて説明する。
制御手段50は、記憶手段に記憶されている電気料金情報と、現在の日付及び時刻と、に基づいて、蓄冷運転をするべきタイミングと、発電運転をするべきタイミングを判定する。
そして制御手段50は、蓄冷運転の開始タイミングになると、蓄冷運転指令手段25に、蓄冷運転の開始を指示する制御信号を出力し、蓄冷運転の停止タイミングになると、蓄冷運転指令手段25に、蓄冷運転の停止を指示する制御信号を出力する。
また制御手段50は、発電運転の開始タイミングになると、発電運転指令手段16に、発電運転の開始を指示する制御信号を出力し、発電運転の停止タイミングになると、発電運転指令手段16に、発電運転の停止を指示する制御信号を出力する。
さらに制御手段50に、以下に説明するような学習機能を持たせるようにしてもよい。学習機能を持たせることで、さらに経済性や環境性に優れた空調装置を実現することができる。
例えば制御手段50は、過去の発電機10の運転状況や過去の電力需要状況や冷房運転状況等を記憶しており、記憶している過去の冷房運転状況や電力需要状況等から冷房時間帯を予測し、予測した冷房時間帯に対して前もって電気式冷凍機20に蓄冷する。
そして制御手段50は、前もって電気式冷凍機20に蓄冷するための時間帯の判断や、当該時間帯では、商用電力と発電電力で、どちらが経済性や環境性に優れているか判断する。例えば、前もって蓄冷するべき時間帯であると判断した場合は、蓄冷運転するべきタイミングであると判断し、当該時間帯において発電電力のほうが経済性や環境性に優れていると判断した場合は、発電運転をするべきタイミングであると判断する。
このように、制御手段50を用いて、経済性や環境性に効果が高い時間帯と、当該時間帯にて商用電力と発電電力のどちらがより効果が高いか自動的判定させて、自動的に発電機の駆動や蓄冷手段への蓄冷を行うことができるので、非常に便利である。
なお第1〜第4の実施の形態の空調装置に、制御手段50と蓄冷運転指令手段25と発電運転指令手段16等を追加して、上記の第6の実施の形態の構成(機能)を追加することも可能であるが、動作及び効果は上記の説明と同じであるので、図示及び説明を省略する。
●[第7の実施の形態の空調装置1Fの構成と動作(図6)]
図6に示す第7の実施の形態の空調装置1Fは、図5に示す空調装置1Eに、電気料金情報を記憶した記憶手段を追加した第6の実施の形態に対して、制御手段50に電気料金情報を種々の方法で記憶させるための構成が追加されている点が異なる。
以下、第6の実施の形態との相違点について主に説明する。
例えば制御手段50に有線または無線で接続可能な端末装置60を接続し、作業者が端末装置60を操作して、制御手段50の記憶手段に電気料金情報を記憶させるように構成することができる。
また例えば制御手段50は、有線または無線にてインターネット70に接続されており、電気料金情報を配信するサーバ71から最新の電気料金情報を自動的にダウンロードして記憶手段に記憶するように構成することができる。
このように、電気料金情報を適切な方法で更新することができるので、便利である。
なお第1〜第5の実施の形態の空調装置に、制御手段50と蓄冷運転指令手段25と発電運転指令手段16等を追加して、上記の第7の実施の形態の構成(機能)を追加することも可能であるが、動作及び効果は上記の説明と同じであるので、図示及び説明を省略する。
以上、本実施の形態にて説明した空調装置は、一般家庭等の比較的小規模な商用電力の需要者であっても、エンジンあるいは燃料電池を用いた発電機10を効率良く利用し、ピーク時における商用電力の電力需要量をより効率よく低減し、吸収式冷凍機よりも低コストで広く普及させることができる。
本発明の温水システムは、本実施の形態で説明した外観、構成、構造、動作等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
また発電機10は、熱電併給装置に限定されず、内燃機関等を備えて発電機能のみを有するシンプルな発電機であってもよい。
1A〜1F 空調装置
10 発電機
11 発電手段
12 電力変換装置
14、15 発電機側循環配管
16 発電運転指令手段
20 電気式冷凍機
21 電気式冷凍手段
22 蓄冷手段
23 冷凍機側熱交換器
24 冷凍機側熱媒循環手段
25 蓄冷運転指令手段
30 第1空調手段
31 第1空調側熱交換器
32、33 冷凍機側循環配管
38 リモコン
40 第2空調手段
41 第2空調側熱交換器
42、43 排熱側分岐配管
44 排熱側熱媒循環手段
45 排熱側熱交換器
46、47 排熱側循環配管
50 制御手段
52、53 流路切替弁
80 分電盤

Claims (7)

  1. 発電した電力を、商用電力が供給される分電盤に供給し、商用電力と系統連系可能なエンジンあるいは燃料電池を用いた発電機と、
    電気式冷凍手段と蓄冷手段と冷凍機側熱交換器を備えた電気式冷凍機と、
    熱媒を循環させる冷凍機側循環配管にて前記冷凍機側熱交換器に接続された第1空調側熱交換器を有する第1空調手段と、
    前記冷凍機側循環配管の経路上に設けられて前記冷凍機側循環配管内の熱媒を循環させる冷凍機側熱媒循環手段と、を備え、
    冷房が必要な場合は、前記蓄冷手段と前記冷凍機側熱交換器と前記第1空調側熱交換器と前記冷凍機側熱媒循環手段を用いて前記第1空調手段にて空調し、
    前記発電機による発電余力がある場合に、発電余力の電力にて前記電気式冷凍機の前記蓄冷手段に蓄冷することが可能である、
    空調装置。
  2. 請求項1に記載の空調装置であって、
    前記発電機にて発生した排熱を用いて熱交換可能な排熱側熱交換器と、
    前記発電機と前記排気側熱交換器とに接続されて排気あるいは排気熱媒を循環させる発電機側循環配管と、
    前記冷凍機側循環配管から分岐されて前記排熱側熱交換器に接続された排熱側分岐配管と、を備え、
    前記冷凍機側熱媒循環手段が、前記排熱側熱交換器と前記第1空調側熱交換器とを接続するように前記冷凍機側循環配管の一部と前記排熱側分岐配管とで形成された暖房経路に含まれない前記冷凍機側循環配管の経路上に設けられている場合は、前記排熱側分岐配管の経路上に、前記暖房経路内の熱媒を循環させる排熱側熱媒循環手段が設けられており、
    暖房が必要な場合、前記排熱側熱媒循環手段を有している場合は当該排熱側熱媒循環手段と、前記排熱側熱媒循環手段を有していない場合は前記冷凍機側熱媒循環手段と、前記発電機と、前記排熱側熱交換器と、前記第1空調側熱交換器と、を用いて前記第1空調手段にて空調する、
    空調装置。
  3. 請求項1に記載の空調装置であって、
    前記発電機にて発生した排熱を用いて熱交換可能な排熱側熱交換器と、
    前記発電機と前記排気側熱交換器とに接続されて排気あるいは排気熱媒を循環させる発電機側循環配管と、
    前記冷凍機側循環配管とは独立して熱媒を循環させる排熱側循環配管にて前記排熱側熱交換器に接続された第2空調側熱交換器を有する第2空調手段と、
    前記排熱側循環配管の経路上に設けられて前記排熱側循環配管内の熱媒を循環させる排熱側熱媒循環手段と、を備え、
    暖房が必要な場合は、前記発電機と前記排熱側熱交換器と前記第2空調側熱交換器と前記排熱側熱媒循環手段を用いて前記第2空調手段にて空調する、
    空調装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の空調装置であって、
    前記電気式冷凍手段の蓄冷運転の開始と停止を行う蓄冷運転指令手段と、
    前記蓄冷運転指令手段に対して、蓄冷運転の開始と停止を指示する制御信号を出力する制御手段と、を備えている、
    空調装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の空調装置であって、
    前記発電手段の発電運転の開始と停止を行う発電運転指令手段と、
    制御手段を備えていない場合は、前記発電運転指令手段に対して、発電運転の開始と停止を指示する制御信号を出力する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記発電運転指令手段に対して、発電運転の開始と停止を指示する制御信号を出力する、
    空調装置。
  6. 請求項4または5に記載の空調装置であって、
    日付あるいは時間帯の少なくとも一方に対応させた商用電力の料金を示す電気料金情報を記憶した記憶手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記記憶手段に記憶されている電気料金情報と、現在の日付及び時刻と、に基づいて、前記電気式冷凍手段の蓄冷運転をするべきタイミングと前記発電機の発電運転をするべきタイミングを判定し、
    前記蓄冷運転指令手段を有する場合、前記電気式冷凍手段の蓄冷運転をするべきタイミングであると判定した場合は蓄冷運転の開始を指示する制御信号を前記蓄冷運転指令手段に出力し、
    前記発電運転指令手段を有する場合、前記発電機の発電運転をするべきタイミングであると判定した場合は発電運転の開始を指示する制御信号を前記発電運転指令手段に出力する、
    空調装置。
  7. 請求項6に記載の空調装置であって、
    前記制御手段は、有線または無線による通信手段を備えており、前記通信手段を介して空調装置の外部から前記電気料金情報を取り込み、取り込んだ電気料金情報を前記記憶手段に記憶する、
    空調装置。

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