JP2014227531A - 熱伝導性グリース - Google Patents

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真洋 加藤
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真洋 加藤
山縣 利貴
Toshitaka Yamagata
利貴 山縣
知幸 奈良
Tomoyuki Nara
知幸 奈良
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Abstract

【課題】 低熱抵抗を示し、高温環境での熱抵抗の劣化が少ない熱伝導性グリースを提供する。【解決手段】 レーザー回折式粒度分布測定方法によって測定された粒度分布において、2.0〜10μm、及び0.3〜0.7μmの範囲に頻度極大値を有する熱伝導性粉末50〜70体積%、パーフルオロポリエーテル30〜50体積%を含有してなる熱伝導性グリース。熱伝導性粉末が平均粒子径2.0〜10μmの熱伝導性粉末35〜49体積%、平均粒子径0.3〜0.7μmの熱伝導性粉末15〜21体積%である前記に記載の熱伝導性グリース。熱伝導性粉末が酸化アルミニウム及び/又は酸化亜鉛である前記に記載の熱伝導性グリース。【選択図】 なし

Description

本発明は、熱伝導性グリースに関する。
パソコンのCPU(中央処理装置)等の発熱性電子部品の小型化、高出力化に伴い、それらの電子部品から発生する単位面積当たりの熱量は非常に大きくなってきている。それらの熱量はアイロンの約20倍の熱量にも達する。この発熱性の電子部品を長期にわたり故障しないようにするためには、発熱する電子部品の冷却が必要とされる。冷却には金属製のヒートシンクや筐体が使用され、さらに発熱性電子部品からヒートシンクや筐体などの冷却部へ効率よく熱を伝えるために熱伝導性材料が使用される。この熱伝導性材料を使用する理由として発熱性電子部品とヒートシンク等をそのまま接触させた場合、その界面には微視的にみると、空気が存在し熱伝導の障害となる。したがって、界面に存在する空気の代わりに熱伝導性材料を発熱性電子部品とヒートシンク等の間に存在させることによって、効率よく熱を伝えることができる。
熱伝導性材料としては、シリコーンゴムに熱伝導性粉末を充填した硬化物からなる熱伝導性シート;シリコーンゲルのような柔らかいシリコーンに熱伝導性粉末が充填され、柔軟性を有する硬化物からなる熱伝導性パッド;液状シリコーンに熱伝導性粉末が充填された流動性のある熱伝導性グリース;発熱電子部品の作動温度で軟化又は流動化する相変化型熱伝導性材料などがある。これらの中で、熱伝導性グリースが特に熱を伝えやすい。
熱伝導性グリースは、シリコーンオイル等の液状シリコーンである基油に熱伝導性粉末を含有させてなるものである。高熱伝導化の要求を満たさせるため、窒化アルミニウム粉末を熱伝導性粉末として用いることが提案されている(特許文献1)。しかしながら、窒化アルミニウム粉末は六方晶の結晶構造であり、その形状は非球状であるため熱伝導性粉末の充填量を高めて高熱伝導化することには限界がある。
アルミナ粉末と窒化アルミニウム粉末(特許文献2、3)、又はアルミナ粉末と金属アルミニウム粉末(特許文献4)をジメチルシリコーンオイルである基油に充填して用いた場合、高熱伝導性ではあるが、低温と高温でのヒートサイクルが長期間繰り返されるところで使用すると、基油であるシリコーンオイル成分が分離するいわゆる、「離油」を生じ、熱抵抗が上昇する。
一方、基油であるシリコーンオイル成分の分離の問題を解決するため、特殊なシリコーンを用いることが提案されているが(特許文献5)、この特許文献5には高熱伝導化については記載されていない。
特開2000−169873号公報 特開2002−194379号公報 特開2005−54099号公報 特開2005−170971号公報 特開2004−917743号公報
本発明の目的は、低熱抵抗を示し、高温環境での熱抵抗の劣化が少ない熱伝導性グリースを提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の手段を採用する。
(1)レーザー回折式粒度分布測定方法によって測定された粒度分布において、2.0〜10μm、及び0.3〜0.7μmの範囲に頻度極大値を有する熱伝導性粉末50〜70体積%、パーフルオロポリエーテル30〜50体積%を含有してなる熱伝導性グリース。
(2)熱伝導性粉末が平均粒子径2.0〜10μmの熱伝導性粉末35〜49体積%、平均粒子径0.3〜0.7μmの熱伝導性粉末15〜21体積%である前記(1)に記載の熱伝導性グリース。
(3)熱伝導性粉末が酸化アルミニウム及び/又は酸化亜鉛である前記(1)又は(2)に記載の熱伝導性グリース。
(4)前記(1)から(3)のいずれか1項に記載の熱伝導性グリースを用いた電子部品用放熱部材。
本発明の熱伝導性グリースは、低熱抵抗を示し、高温環境での熱抵抗の劣化が少ないので、発熱性電子部品の熱伝導性グリースとして好適である。
本発明の熱伝導性グリースに含有される熱伝導性粉末は、酸化アルミニウム、酸化亜鉛又は酸化アルミニウムと酸化亜鉛の混合物である。熱伝導性粉末には、例えば、金属錫、金属銀、金属銅、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素等の熱伝導性粉末が含有されてもよいが、熱伝導性粉末の全体に対して、好ましくは5体積%、さらに好ましくは3体積%までを置き換えて使用することができる。
本発明の熱伝導性グリースは、レーザー回折式粒度分布測定方法によって測定された熱伝導性粉末の粒度分布において、2.0〜10μm、及び0.3〜0.7μmの範囲に頻度極大値を有することにより、熱伝導性粉末間の接触点数を上げることができる。その結果、グリースとしての熱伝導性が向上することができる。このような頻度極大値を有する熱伝導性粉末の粒度分布をもつ手段の一つとしては、異なる粒度分布をもつ熱伝導性粉末を混合する方法がある。
本発明の熱伝導性グリースは、平均粒子径の異なる、2種類の熱伝導性粉末を混合することにより、熱伝導性粉末の充填性を上げることができる。その結果、グリースとしての熱伝導性が向上することができる。さらに、平均粒子径が好ましくは0.3〜10μmの小さい、好ましくは0.4〜6μmの小さい粒子径の材料からなる熱伝導性粉末を含有させることにより、熱伝導性グリースの薄膜化が可能となり熱抵抗(熱の伝わりやすさ)は小さくなる。これにより、非常に熱を伝え易いグリースが製造可能となる。
本発明で使用する平均粒子径が2.0〜10μmの熱伝導性粉末は、さらに平均粒子径が3〜6μmの範囲のものが好ましい。平均粒子径が10μmより大きくなるとグリースの薄膜化が難しくなる傾向にあり、グリースの熱抵抗が上昇する傾向にある。反対に平均粒子径が2.0μmより小さくなると熱伝導性が悪くなる傾向にある。平均粒子径が2.0〜10μmの熱伝導性粉末としては、酸化アルミニウムが好ましい。
本発明で使用する平均粒子径が0.3〜0.7μmの熱伝導性粉末は、さらに平均粒子径が0.4〜0.6μmの範囲のものが好ましい。平均粒子径が0.7μmより大きくなると、充填性が悪くなる傾向にあり、熱抵抗が上昇する傾向にある。平均粒子径が0.3μmより小さくなると全体の熱伝導性粉末の充填性が悪くなる傾向にあり、熱抵抗が上昇する傾向にある。
平均粒子径が0.3〜0.7μmの熱伝導性粉末としては、酸化亜鉛が好ましい。
熱伝導性グリース中の熱伝導性粉末の含有量は50〜70体積%であり、好ましくは、55〜65体積%である。熱伝導性粉末の含有量が70体積%を超えると、グリースが硬くなる傾向にあり、熱抵抗が大きくなる傾向にある。また、熱伝導性粉末の含有量が50体積%より小さくなると、熱伝導性粉末の充填量が小さいため、熱が伝わりにくい傾向にあり、熱抵抗が大きくなる傾向にある。
平均粒子径が異なる2種類の熱伝導性粉末の配合割合は、平均粒子径が2.0〜10μmの熱伝導性粉末が好ましくは35〜49体積%、特に好ましくは38.5〜45.5体積%であり、平均粒子径が0.3〜0.7の熱伝導性粉末が好ましくは15〜21体積%、特に好ましくは16.5〜19.5体積%が好適である。平均粒子径が2.0〜10μmの熱伝導性粉末が49体積%より大きくなると充填性が悪くなり、35体積%より小さくなると熱伝導性が悪くなる。また、平均粒子径が0.3〜0.7の熱伝導性粉末が21体積%より大きくなると充填性が悪くなり、15体積%より少なくなると熱伝導性が悪くなる傾向にある。
本発明における平均粒子径は、島津製作所製「レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−200」を用いて測定を行った。評価サンプルは、ガラスビーカーに50ccの純水と測定する熱伝導性粉末を5g添加して、スパチュラを用いて撹拌し、その後超音波洗浄機で10分間、分散処理を行った。分散処理を行った熱伝導性粉末の溶液をスポイトを用いて、装置のサンプラ部に一滴ずつ添加して、吸光度が測定可能になるまで安定するのを待った。このようにして吸光度が安定になった時点で測定を行う。レーザー回折式粒度分布測定装置では、センサで検出した粒子による回折/散乱光の光強度分布のデータから粒度分布を計算する。平均粒子径は測定される粒子径の値に相対粒子量(差分%)を掛けて、相対粒子量の合計(100%)で割って求められる。なお、平均粒子径は粒子の平均直径である。
本発明で用いられるパーフルオロポリエーテルは、ふっ素、炭素、酸素よりなる完全フッ素化油の一つである。フッ素化油は150℃で長時間使用しても、酸化、重合、分子破断等の化学変化は起こりにくく、耐熱性にすぐれている。パーフルオロポリエーテルの重量平均分子量はグリース化するためには低分子量である必要があり、3000〜9000であり、好ましくは2700〜8400である。また動粘度は20℃で60〜600cStであり、好ましくは53〜500cStである。
なお、本発明の熱伝導性グリースは上述した各成分に加えて、さらに必要に応じて酸化防止剤などを配合してもよい。
本発明の熱伝導性グリースは、上記材料を万能混合攪拌機、ニーダー、ハイブリッドミキサー等で混練りすることによって製造することができる。
熱伝導性グリースの熱抵抗の測定方法としては、ヒーターが埋め込まれた直方体の銅製治具で先端が1cm(1cm×1cm)と、冷却フィンを取り付けた直方体の銅製治具で先端が1cm(1cm×1cm)との間に、グリースを挟んで、1平方センチメートル当たり4kgの荷重をかけて、試料と銅製治具を密着させる。試料の量は、密着面の全体を埋める状態とする。ヒーターに電力20Wをかけて30分間保持し、銅製治具同士の温度差(℃)を測定し、式、熱抵抗(℃/W)={温度差(℃)/ 電力(W)}、にて算出する。
本発明の熱伝導性グリースの熱抵抗としては、グリースの熱伝導性を考慮すると、好ましくは0.2℃/W以下、特に好ましくは0.1℃/W以下が好ましい好適である。
本発明の熱伝導性グリースの耐熱性については、下記の方法で評価を行った。温度20℃において、厚さ1mmで10000mm(100mm×100mm)の面積の透明なガラス板同士の間に、厚さ100μmで900mm(30mm×30mm)の熱伝導性グリースを塗布した。その後、乾燥機を用いて、温度125℃で1000時間の条件で、高温放置試験を行い、終了後の熱伝導性グリースの熱抵抗を評価し、高温劣化がないか確認した。
(実施例1〜15 比較例1〜8)
表1に示される熱伝導性粉末、表2に示されるパーフルオロポリエーテルを、比較としてアルキル変性シリコーンオイル(信越化学工業社製KF−412)を表3〜5の割合で配合し、シンキー製「あわとり練太郎AR−250」を用い、5分間混合し、熱伝導性グリースを製造した。得られた熱伝導性グリースの初期熱抵抗と125℃で1000時間後の熱抵抗を測定し、耐熱性を評価した結果を表3〜5に示した。なお、粒度分布における頻度極大値の粒子径は、二つの粒子径を記載した。上段は大きな粒子径、下段は小さな粒子径である。
Figure 2014227531
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実施例と比較例に示されるように、本発明の熱伝導性グリースは、低熱抵抗を示し、高温環境での熱抵抗の劣化が少ない。
本発明による熱伝導性グリースは、種々の分野に好適に使用されるが、特に、発熱性電子部品とヒートシンク等の間に存在させることによって、効率よく熱を伝えることができるので、発熱する電子部品の冷却などに使用される。

Claims (4)

  1. レーザー回折式粒度分布測定方法によって測定された粒度分布において、2.0〜10μm、及び0.3〜0.7μmの範囲に頻度極大値を有する熱伝導性粉末50〜70体積%、パーフルオロポリエーテル30〜50体積%を含有してなる熱伝導性グリース。
  2. 熱伝導性粉末が平均粒子径2.0〜10μmの熱伝導性粉末35〜49体積%、平均粒子径0.3〜0.7μmの熱伝導性粉末15〜21体積%である請求項1に記載の熱伝導性グリース。
  3. 熱伝導性粉末が酸化アルミニウム及び/又は酸化亜鉛である請求項1又は2に記載の熱伝導性グリース。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の熱伝導性グリースを用いた電子部品用放熱部材。
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