JP2014227401A - フェニルアラニン誘導体 - Google Patents

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Nobuhisa Fukuda
展久 福田
洋平 井熊
Yohei Ikuma
洋平 井熊
哲也 喜多
Tetsuya Kita
哲也 喜多
鈴木 久仁子
Kuniko Suzuki
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Abstract

【課題】優れた活性化第XI因子(FXIa)阻害活性を有し、血栓症等の治療薬として有用なフェニルアラニン誘導体及びその薬学上許容される塩を提供する。【解決手段】式(1)で表される化合物またはその薬学上許容される塩。[式中、Raは水素原子または置換されていてもよいC1−6アルコキシカルボニルキル基を表し;Rb1およびRb2はそれぞれ独立して水素原子もしくは置換されていてもよいC1−6アルキル基であるかまたはこれらが結合する炭素原子と一緒になって3員〜6員のシクロアルカン環を形成してもよく;Rcは水素原子または置換されていてもよいC1−6アルキル基を表し;Rdは置換されていてもよいフェニル基または置換されていてもよいシクロヘキシル基を表し;環Qは式(2а‘)等で表される基を表す。]【選択図】なし

Description

本発明は、抗血液凝固作用を有するフェニルアラニン誘導体またはその塩に関する。詳しくは活性化第XI因子(FXIa)(activated factor XI)阻害薬として有効なフェニルアラニン誘導体に関する。さらにFXIa阻害薬として有効なフェニルアラニン誘導体の医薬用途に関する。
心筋梗塞、脳梗塞などを誘発するアテローム血栓症 や、肺塞栓症を誘発する深部静脈血栓症は人類の死因の多くを占めている。そして、「血栓塞栓症(静脈血栓症、心筋梗塞症、肺塞栓症、脳塞栓症、緩徐に進行する脳血栓症等)の治療及び予防」を効能又は効果とする経口抗血液凝固剤として現在、最も使用されているワルファリンは、優れた抗血栓作用を示す一方で、出血時には止血しにくくなり、出血合併症という重篤な副作用を引き起こすという問題がある。このような背景の下、病的血栓の成長を抑制し、かつ血管の止血に影響しない、新しい作用機序を有する血栓症や塞栓症の治療剤および予防剤の開発が強く望まれている。
止血と血栓の形成には、多くの血液凝固因子(カスケード)が関与していることが知られている。そこで、個々の血液凝固因子の作用機序を解明し、特定の血液凝固因子をコントロールすることができれば、上記問題の解決のための有力なアプローチになりえると考えられる。近年、内因性血液凝固因子の一つである第XI因子(factor XI;FXI)が、病的血栓の成長に大きく関与していることが見出されている(例えば、非特許文献1、2を参照)。すなわち、病的血栓の成長過程において、FXIから活性化第XI因子(activated factor XI;FXIa)が産出される血液凝固カスケードの亢進が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。さらにFXIは、出血時の止血機構には関与しないことも明らかにされてきている。実際に、FXIをノックアウトしたマウスを用いた研究において、静脈血栓モデルにおける血栓の生成抑制作用が確認され、かつ止血時間に影響がないことが証明されている(例えば、非特許文献3を参照)。したがって、FXIaを阻害することは、上記問題の解決のための極めて魅力的なアプローチであるといえる。
下記式[化1]および[化2]で表される蛋白分解酵素阻害剤が、それぞれ特許文献1および2に開示されている。


(式中、Xは−COY(但し、Yは特定の置換基で置換されていてもよい低級アルキル基等を示す。)を表し、RおよびRは、それぞれ水素原子(但し、RおよびRが同時に水素原子となることはない。)、特定の置換基で置換されていてもよいアルキル基、シクロアルキル基、特定の置換基で置換されていてもよいフェニル基、特定の置換基で置換されていてもよいピリジル基、又はRおよびRがそれらが結合する窒素原子と共に環状となったピペリジニル基(特定の基で置換されていてもよい)を示し、nは4または10を示す。)


〔式中、AはHN−等を示し、Bは−CH−シクロヘキサン環−等を表し、Xは水素原子等を表し、Yは−NR(R及びRは、それぞれ独立に、水素原子(但しRとRとが同時に水素原子となることはない)、特定の置換基で置換されていてもよいフェニル基、特定の置換基で置換されていてもよいピリジル基、特定の置換基で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、C〜Cのシクロアルキル基、又はR及びRがそれらが結合する窒素原子と共に一緒になってピペリジノ基(特定の基で置換されていてもよい。)もしくはピロリジル基(特定の基で置換されていてもよい)を示す。〕
これらの特許文献には、蛋白分解酵素阻害剤の一つである抗プラスミン剤が止血剤として有用であること、および抗ウロキナーゼ剤が血栓溶解療法の際の出血症状を抑制するのに有用であることが記載されている(両文献の「従来の技術及び発明が解決しようとする問題点」参照)。しかし、前記化合物は、R及びRに二環性ヘテロ環を有する部分構造を含んでおらず、後記の本発明化合物と化学構造が異なる。
また下記式[化3]で表される蛋白分解酵素阻害剤が、特許文献3に開示されている。


〔式中、AはHN−等を示し、Bは−CH−シクロヘキサン環−等を示し、Xはヒドロキシル基等を示し、Yは−NR(R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、特定の基で置換されていてもよいフェニル基、特定の基で置換されていてもよいピリジル基、イミダゾリル基、ピリミジル基、テトラゾリル基、特定の基で置換されていてもよいチアゾリル基、特定の置換基で置換されていてもよいC〜Cアルキル基、特定の基で置換されていてもよいC〜Cのシクロアルキル基、又はR及びRがそれらが結合する窒素原子と共に一緒になってピペラジル基(特定の基で置換されていてもよい)、ピペリジノ基(特定の基で置換されていてもよい)、ピロリジル基(特定の基で置換されていてもよい)またはモルホリノ基を示す)又は−OR(Rは水素原子等を示す)又はピリジル基を示す。〕
当該特許文献には、蛋白分解酵素阻害剤の一つであるカリクレインの阻害剤が血圧調整剤等として有用であることが記載されている(「従来の技術及び発明が解決しようとする問題点」参照)。しかし、前記化合物は、R及びRに二環性ヘテロ環を有する部分構造を含んでおらず、後記の本発明化合物と化学構造が異なる。
また下記式[化4]で表される膵炎等治療剤が、特許文献4に開示されている。


(式中、AはHNCH−シクロヘキサン環−等であり、X、Xは一方は水素原子であり、他方は水素原子等を表し、Yは、C〜Cアルキル基、特定の基で置換されていてもよいフェニル基、ピリジル基(ハロゲン原子で置換されていてもよい)またはピリミジル基である。)
しかし、前記化合物は、Yに二環性ヘテロ環を有する部分構造を含んでおらず、後記の本発明化合物と化学構造が異なる。
特開昭63−233963号公報 特開昭63−238051号公報 特開昭63−239256号公報 国際公開第89/11852号
Blood 2010, 115, 2569. Arterioscler Thromb Vasc Biol 2010, 30, 388. J.Thromb.Haemost. 2006, 4, 1982.
本発明の課題は、優れたFXIa阻害活性を有し、血栓症の治療薬として有用な新規化合物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意研究した結果、下記式(1)で表される化合物またはその薬学上許容される塩(以下必要に応じ「本発明化合物」と略称することがある。)が優れたFXIa阻害活性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の通りである。
〔1〕 式(1):


〔式中、Rは、水素原子、または置換されていてもよいC1−6アルコキシカルボニルキル基を表し;
b1、およびRb2は、それぞれ独立して、水素原子、もしくは置換されていてもよいC1−6アルキル基であるか、またはこれらが結合する炭素原子と一緒になって3員〜6員のシクロアルカン環を形成してもよく;
は、水素原子、または置換されていてもよいC1−6アルキル基を表し;
は、置換されていてもよいフェニル基、または置換されていてもよいシクロヘキシル基を表し;
環Qは、下記式(2a)〜(2h):



(式中、Xは、CR21、またはNを表し;
は、NR31、O、またはSを表し;
11、R12、およびR13は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1−6アルキル基、または置換されていてもよいC1−6アルコキシ基を表し;
21は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、置換されていてもよいC1−6アルキル基、または置換されていてもよいC1−6アルコキシカルボニル基を表し;
31は、水素原子、置換されていてもよいC1−6アルキル基、置換されていてもよいC3−7シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基、または置換されていてもよいC1−6アルキルカルボニル基を表し;
は、
(1)水素原子、
(2)置換されていてもよいC1−6アルキル基、
(3)置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、
(4)カルボキシル基、
(5)シアノ基、
(6)置換されていてもよいアミノカルボニル基、
(7)置換されていてもよい4員〜7員の環状アミノカルボニル基、
(8)置換されていてもよいフェニル基、
(9)置換されていてもよい5員〜6員のヘテロアリール基、
(10)テトラゾリル基、
(11)5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、
(12)置換されていてもよいC4−7シクロアルコキシカルボニル基、
(13)置換されていてもよいC1−6アルコキシカルボニル基、
(14)下記式(3a):


(式中、R41は、水素原子、またはC1−4アルキル基を表す。)で表される基、または、
(15)下記式(3b):


(式中、Xは単結合、または酸素原子を表し;
51、およびR52は、それぞれ独立して、水素原子、またはC1−4アルキル基を表し;
61は、C1−4アルキル基、またはC4−7シクロアルキル基を表す。)で表される基を表す。)からなる群から選択される基を表す。〕で表される化合物、またはその薬学上許容される塩。
〔2〕Rが、水素原子、またはC1−6アルコキシカルボニルキル基であり;
b1、およびRb2が、それぞれ独立して、水素原子、もしくはC1−6アルキル基(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)であるか、またはこれらが結合する炭素原子と一緒になって3員〜6員のシクロアルカン環を形成してもよく;
が、水素原子、またはC1−6アルキル基であり;
が、
(1)フェニル基(該基は、
(a)ハロゲン原子、
(b)C1−6アルキル(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、および
(c)C1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、または
(2)シクロヘキシル基(該基は、前記(1)の(a)〜(c)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)であり;
11、R12、およびR13が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、またはC1−6アルコキシ基(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)であり;
21が、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、C1−6アルキル基、またはC1−6アルコキシカルボニル基であり;
31が、水素原子、C1−6アルキル基(該基は、1〜3個のハロゲン原子、カルボキシル基、またはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい。)、C3−7シクロアルキル基、C1−6アルキルスルホニル基、またはC1−6アルキルカルボニル基であり;
が、
(1)水素原子、
(2)C1−6アルキル基(該基は、1〜3個のハロゲン原子、またはカルボキシル基で置換されていてもよい。)、
(3)C1−6アルコキシ基、
(4)カルボキシル基、
(5)シアノ基、
(6)アミノカルボニル基(該基は、同種または異種の1〜2個のC1−6アルキル(該アルキルは1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)で置換されていてもよい。)、
(7)4員〜7員の環状アミノカルボニル基(該基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル、およびC1−6アルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
(8)フェニル基(該基は、
(a)ハロゲン原子、
(b)C1−6アルキル(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、
(c)C1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、
(d)カルボキシル、および
(e)C1−6アルコキシカルボニルからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
(9)5員もしくは6員のヘテロアリール基(該基は、前記(8)の(a)〜(e)で置換されていてもよい。)、
(10)テトラゾリル基、
(11)5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、
(12)C4−7シクロアルコキシカルボニル基、
(13)C1−6アルコキシカルボニル基(該基は、
(a)C1−6アルコキシ、
(b)C3−7シクロアルコキシ、
(c)モノ-またはジ-C1−6アルキルアミノ、
(d)4員〜7員の環状アミノ、
(e)モノ-またはジ-C1−6アルキルアミノカルボニル、または
(f)4員〜7員の環状アミノカルボニル、または、
(g)C3−7シクロアルキルで置換されていてもよい。)、
(14)下記式(3a):


(式中、R41は、水素原子、またはC1−4アルキル基を表す。)で表される基、または、
(15)下記式(3b):


(式中、Xは単結合、または酸素原子を表し;
51、およびR52は、それぞれ独立して、水素原子、またはC1−4アルキル基を表し;
61は、C1−4アルキル基、またはC4−7シクロアルキル基を表す。)で表される基である、〔1〕に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
〔3〕R、およびRがいずれも水素原子であり;Rb1、およびRb2が、それぞれ独立して、水素原子、またはC1−6アルキル基(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)である、〔1〕または〔2〕に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
〔4〕環Qが式(2a)で表される基である、〔1〕〜〔3〕いずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
〔5〕R11、R12、R13、およびR21が、それぞれ独立して、水素原子、またはハロゲン原子であり;R31が、水素原子、またはC1−4アルキル基である、〔1〕〜〔4〕いずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
〔6〕Rが、カルボキシル基、またはC1−6アルコキシカルボニル基(該基は、C1−6アルコキシで置換されていてもよい。)である、〔1〕〜〔5〕いずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
〔7〕上記〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
〔8〕上記〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する、FXIa阻害薬。
〔9〕上記〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する、血栓塞栓症の治療剤。
本発明化合物は、強いFXIa阻害活性を有するので、血栓症等の予防および/または治療に有用である。
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。本明細書において「置換基」の定義における炭素の数を、例えば、「C1−6」等と表記する場合もある。具体的には、「C1−6アルキル」なる表記は、炭素数1から6のアルキル基と同義である。
「置換されていてもよい」で定義される基における置換基は、特に数量に指定がない限り、置換可能な位置に、置換可能な数の範囲内で置換することができる。例えば、置換されていてもよいC1−6アルキル基がメチル基である場合、そのメチル基における置換可能な置換基数の範囲は1〜3である。置換されていてもよいC6−10アリール基がフェニル基である場合、そのフェニル基における置換可能な置換基数の範囲は1〜5である。また、置換されている基が複数ある場合は、それらは同一でも異なっていてもよい。さらに、特に指示した場合を除き、各々の基の説明はその基が他の基の一部分または置換基である場合にも該当する。
「ハロゲン原子」は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子が挙げられる。
「C1−6アルキル基」は、炭素数1〜6個を有する直鎖状もしくは分枝状の飽和炭化水素基を意味する。好ましくは、「C1−4アルキル基」である。「C1−6アルキル基」の具体例としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル等が挙げられる。
「C3−7シクロアルキル基」は、3員〜7員の単環式の飽和炭化水素基を意味する。好ましくは、「C5−6シクロアルキル基」である。「C3−7シクロアルキル基」の具体例としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル等が挙げられる。
前記「C3−7シクロアルキル基」には、飽和ビシクロ環も包含される。具体例としては、例えば、下記群で表される基等が挙げられる。


「C6−10アリール基」は、炭素数6〜10個を有する芳香族炭化水素基を意味する。好ましくは「C6アリール基」(フェニル)である。「C6−10アリール基」の具体例としては、例えば、フェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチル等が挙げられる。
「ヘテロアリール基」としては、例えば、5員〜10員の単環式もしくは多環式の芳香族基等が挙げられ、該基は、窒素原子、硫黄原子または酸素原子から選ばれるヘテロ原子を同じまたは異なって1個以上(例えば1〜4個)含有する。「多環式のヘテロアリール基」としては、2もしくは3環式の基が好ましく、2環式の基がより好ましい。多環式のヘテロアリール基には、前記単環式のへテロアリール基と芳香族環(ベンゼン、ピリジンなど)または非芳香族環(シクロヘキシル、ピペリジンなど)とが縮環したものも含む。「ヘテロアリール基」の具体例としては、例えば、下記式で表される基等が挙げられる。

前記式において環を横切る結合手は、「基」が該環における置換可能な位置で結合することを意味する。例えば、下記式


のヘテロアリール基の場合には、2−フリル基、または3−フリル基であることを意味する。
更に、「ヘテロアリール基」が多環式の基である場合において、例えば、下記式


で表される場合には、2−ベンゾフリル、または3−ベンゾフリルの他に、4−、5−、6−または7−ベンゾフリルであってもよい。
但し、芳香環と非芳香族環(シクロヘキサン環、ピペリジン環など)とが縮環する多環式へテロアリール基の場合には、芳香環のみが「基」の結合手を有する。例えば、下記式


で表される「多環式のヘテロアリール基」の場合には、「基」が2−、3−、または4−位で結合することを意味する。「ヘテロアリール基」は、5員〜10員の単環式もしくは多環式の芳香族基が好ましく、5員もしくは6員の単環式の芳香族基が更に好ましい。
「C1−6アルコキシ基」の「C1−6アルキル」部分は、前記「C1−6アルキル」と同義である。好ましくは、「C1−4アルコキシ基」である。「C1−6アルコキシ基」の具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等が挙げられる。
「C3−7シクロアルコキシ基」の「C3−7シクロアルキル」部分は、前記「C3−7シクロアルキル」と同義である。具体例としては、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が挙げられる。
「C1−6アルキルスルホニル基」の「C1−6アルキル」部分は、前記「C1−6アルキル」と同義である。好ましくは、「C1−4アルキルスルホニル基」である。「C1−6アルキルスルホニル基」の具体例としては、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニルまたはヘキシルスルホニル等が挙げられる。
「C1−6アルキルカルボニル基」の「C1−6アルキル」部分は、前記「C1−6アルキル」と同義である。好ましくは、「C1−4アルキルカルボニル基」である。「C1−6アルキルカルボニル基」の具体例としては、例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ペンチルカルボニル、イソブチルカルボニル、またはブチルカルボニル等が挙げられる。
「C1−6アルコキシカルボニル基」の「C1−6アルコキシ」部分は、前記「C1−6アルコキシ」と同義である。好ましくは、「C1−4アルコキシカルボニル基」などが挙げられる。「C1−6アルコキシカルボニル基」の具体例としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル等が挙げられる。
「4員〜7員の環状アミノ基」は、4員〜7員からなる単環式もしくは多環式の環状のアミノ基を意味する。該環の窒素原子が直接「基」の結合手となる基を意味する。好ましくは、5員〜7員である。環を構成する原子には、酸素原子または硫黄原子が含まれていてもよい。具体例としては、例えば、アゼチジノ、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チオモルホリノオキシド、チオモルホリノジオキシド、ピペラジノ、下記であらわされる「基」等が挙げられる。尚、該基には、部分不飽和を含む環である環状アミノ基も含まれる。
「5員もしくは6員の環状アミノ基」には、「5員もしくは6員の飽和ヘテロ環」を基本骨格とする飽和ビシクロ環基および飽和スピロ環基も包含される。具体例としては、下記群で表わされる「基」等が挙げられる。

「4員〜7員の環状アミノカルボニル基」は、「環状アミノ」部分は、前記「環状アミノ」と同義である。好ましくは、「5〜6員の環状アミノカルボニルアミノ基」などが挙げられる。「3員〜10員の環状アミノカルボニル基」の具体例としては、例えば、アゼチジノカルボニル、ピロリジノカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル、ピペラジノカルボニル等が挙げられる。
b1、およびRb2が一緒になって3員〜6員のシクロアルカン環を形成してもよいとは、例えば、下記群で表される基等が挙げられる。

「置換されていてもよいC1−6アルキル基」における置換基としては、例えば
(a)ハロゲン原子、
(b)シアノ基、
(c)ヒドロキシ基、
(d)C1−6アルキルカルボニル基(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、
(e)カルボキシル基、
(f)アミノ基(該アミノは、
(f1) C1−6アルキル(該基は、
(f11)1〜3個のハロゲン原子、
(f12)シアノ、
(f13)ヒドロキシ、
(f14)C1−6アルコキシ、または
(f15)C3−7シクロアルキルで置換されていてもよい。)、
(f2)C3−7シクロアルキル(該基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル、およびC1−6アルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、および
(f3)フェニル(該基は、ハロゲン原子、シアノ、C1−6アルキル(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、またはC1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい。)からなる群から選択される同種または異種の1〜2個の基で置換されていてもよい。)、
(g)アミノカルボニル基(該基は、前記(f1)〜(f3)からなる群から選択される同種または異種の1〜2個の基で置換されていてもよい。)
(h)4員〜7員の環状アミノ基(該環は、
(h1)ハロゲン原子、
(h2)ヒドロキシ、
(h3)C1−6アルキル(該基は、1〜3個のハロゲン原子、ヒドロキシ、またはC1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい。)、
(h4)C1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子、ヒドロキシ、またはC1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい。)、および
(h5)モノ−もしくはジ−C1−6アルキルアミノ(該アルキルは、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
(i)4員〜7員の環状アミノカルボニル基(該環は、前記(h1)〜(h5)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
(j)フェニル基(該基は、
(j1)ハロゲン原子、
(j2)シアノ、
(j3)C1−6アルキル(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、および
(j4)C1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
(k)5員〜10員のヘテロアリール基(該基は、前記(j1)〜(j4)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
(l)C3−7シクロアルキル基(該基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル、およびC1−6アルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
(m)C1−6アルコキシ基(該基は、
(m1)ヒドロキシ、
(m2)C1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、
(m3)C3−7シクロアルキル(該基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル、およびC1−6アルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、または
(m4)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、
(n)C3−7シクロアルコキシ基(該基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル、およびC1−6アルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、および
(o)フェノキシ基(該基は、前記(j1)〜(j4)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)等が挙げられる。
「置換されていてもよいフェニル基」における置換基としては、例えば
(a)ハロゲン原子、
(b)シアノ基、
(c)ヒドロキシ基、
(d)C1−6アルキルカルボニル基(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、
(e)カルボキシル基、
(f)アミノ基(該アミノは、
(f1) C1−6アルキル(該基は、
(f11)1〜3個のハロゲン原子、
(f12)シアノ、
(f13)ヒドロキシ、
(f14)C1−6アルコキシ、または
(f15)C3−7シクロアルキルで置換されていてもよい。)、
(f2)C3−7シクロアルキル(該基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル、およびC1−6アルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、および
(f3)フェニル(該基は、ハロゲン原子、シアノ、C1−6アルキル(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、またはC1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい。)からなる群から選択される同種または異種の1〜2個の基で置換されていてもよい。)、
(g)アミノカルボニル基(該基は、前記(f1)〜(f3)からなる群から選択される同種または異種の1〜2個の基で置換されていてもよい。)
(h)4員〜7員の環状アミノ基(該環は、
(h1)ハロゲン原子、
(h2)ヒドロキシ、
(h3)C1−6アルキル(該基は、1〜3個のハロゲン原子、ヒドロキシ、またはC1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい。)、
(h4)C1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子、ヒドロキシ、またはC1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい。)、および
(h5)モノ−もしくはジ−C1−6アルキルアミノ(該アルキルは、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
(i)4員〜7員の環状アミノカルボニル基(該環は、前記(h1)〜(h5)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
(j)フェニル基(該基は、
(j1)ハロゲン原子、
(j2)シアノ、
(j3)C1−6アルキル(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、および
(j4)C1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
(k)5員〜10員のヘテロアリール基(該基は、前記(j1)〜(j4)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
(l)C3−7シクロアルキル基(該基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル、およびC1−6アルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
(m)C1−6アルキル基(該基は、
(m1)ヒドロキシ、
(m2)C1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、
(m3)C3−7シクロアルキル(該基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル、およびC1−6アルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、または
(m4)1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、
(n)C1−6アルコキシ基(前記(m1)〜(m4)で置換されていてもよい。)、
(o)C3−7シクロアルコキシ基(該基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル、およびC1−6アルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、および
(p)フェノキシ基(該基は、前記(j1)〜(j4)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)等が挙げられる。
「置換されていてもよいC1−6アルコキシ基」、「置換されていてもよいC1−6アルキルカルボニル基」、および「置換されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基」における置換基としては、前記「置換されていてもよいC1−6アルキル基」における置換基から選択される基等が挙げられる。
「置換されていてもよいC3−7シクロアルキル基」、「置換されていてもよいC3−7シクロアルコキシ基」、「置換されていてもよいC3−7シクロアルコキシカルボニル基」、「置換されていてもよい4員〜7員の環状アミノ基」、および「置換されていてもよい4員〜7員の環状アミノカルボニル基」における置換基としては、前記「置換されていてもよいフェニル基」における置換基から選択される基等が挙げられる。
「置換されていてもよいアミノ基」、および「置換されていてもよいアミノカルボニル基」における置換基としては、
(a)C1−6アルキル基(該基は、
(a1)1〜3個のハロゲン原子、
(a2)シアノ、
(a3)ヒドロキシ、
(a4)C1−6アルコキシ、または
(a5)C3−7シクロアルキルで置換されていてもよい。)、
(b)C3−7シクロアルキル基(該基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル、およびC1−6アルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、および
(c)フェニル基(該基は、ハロゲン原子、シアノ、C1−6アルキル(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、またはC1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)で置換されていてもよい。)からなる群から選択される同種または異種の1〜2個の基が挙げられる。
の「置換されていてもよいC1−6アルコキシカルボニル基」における置換基としては、例えば
(a)C1−6アルコキシ基、
(b)C3−7シクロアルコキシ基、
(c)モノ-またはジ-C1−6アルキルアミノ基、
(d)4員〜7員の環状アミノ基、
(e)モノ-またはジ-C1−6アルキルアミノカルボニル基、
(f)4員〜7員の環状アミノカルボニル基、
(g)C3−7シクロアルキル基等が挙げられる。
好ましくは、C1−6アルコキシ基、C3−7シクロアルコキシ基、モノ-またはジ-C1−6アルキルアミノ基、および4員〜7員の環状アミノ基が挙げられ、より好ましくは、C1−6アルコキシ基が挙げられる。
式(1)で表される化合物およびその薬学上許容される塩は、水和物および/または溶媒和物の形で存在することもあるので、これらの水和物またはエタノール溶媒和物等の溶媒和物も本発明化合物に含まれる。さらに、本発明化合物はあらゆる態様の結晶形のものも包含している。
薬学上許容される塩としては、式(1)で表される化合物が酸性基を有する場合は、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;亜鉛塩等の無機金属塩;トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリヒドロキシメチルアミノメタン、アミノ酸等の有機塩基塩等が挙げられる。
式(1)で表される化合物が塩基性基を有する場合は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等の無機酸塩;および酢酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩等が挙げられる。
式(1)で表される化合物(1)は、互変異性体として存在する場合もあり得る。従って、本発明化合物は、式(1)で表される化合物の互変異性体も包含する。
式(1)で表される化合物は、少なくとも一つの不斉炭素原子を有する場合もあり得る。従って、本発明化合物は、式(1)で表される化合物のラセミ体のみならず、これらの化合物の光学活性体も包含する。式(1)で表される化合物が、2個以上の不斉炭素原子を有する場合、立体異性を生じる場合がある。従って、本発明化合物は、これらの化合物の立体異性体およびその混合物も包含する。
また、式(1)で表される化合物および参考例に記載の化合物の立体配置がわかっている場合は、例えば、以下のように図示する。

さらに式(1)で表される化合物は、分子内回転の束縛により生じた軸性または面性キラリティーに基づくアトロプ異性を生じる場合もあり得る。従って、本発明化合物は、これらの化合物の立体異性体およびその混合物も包含する。
以下に、本発明化合物の製造法について、例を挙げて説明するが、本発明はもとよりこれに限定されるものではない。有機合成に習熟している者の知識に基づき、適宜、他の方法で本発明化合物を製造することもできる。なお、本明細書において、記載の簡略化のために次の略語を使用することもある。
Boc基:tert−ブトキシカルボニル基
Cbz基:ベンジルオキシカルボニル基
Alloc基:アリルオキシカルボニル基
Fmoc基:9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基
THF:テトラヒドロフラン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
製造法
原料化合物は、市販されているかあるいは公知化合物から公知の合成方法を組み合わせることにより製造され、それぞれ塩として用いてもよい。
下記において説明した製造法の各方法において、具体的に保護基の使用を明示した場合以外でも、反応点以外の何れかの官能基が説明した反応条件以外で変化する場合、または説明した方法を実施するのに不適切な場合には、反応点以外を必要に応じて保護し、反応終了後または一連の反応を行った後に脱保護することにより目的物を得ることができる。 保護基としては、文献(T.W.Greene and P.G.M.Wuts, ”Protective Groups in Organic Synthesis”, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York(1999))などに記載されている通常の保護基を用いることができ、更に具体的には、アミノ基の保護基としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、アセチル、ベンジル等を、またヒドロキシ基の保護としては、例えば、トリアルキルシリル、アセチル、ベンジル等をそれぞれ挙げることができる。
保護基の導入及び脱離は、有機合成化学で常用される方法(例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts, ”Protective Groups in Organic Synthesis”, 3rd Ed., John Wiley and Sons, inc., New York(1999)に記載されている方法等)またはそれに準じた方法により行うことができる。
製造法1
式(1)で表される化合物は、例えば下記に示す方法によって製造される。



[式中、R、Rb1、Rb2、R、R、および環Qは、前記〔1〕に記載のものと同義であり、R100は、水素原子、C1−4アルキル基、またはベンジル基を表し、R101は、Cbz基、Boc基、Alloc基、ベンジル基、またはFmoc基を表す。]
原料化合物
式(1−1)、式(1−2)、式(1−6)、および式(1−7)で表される化合物としては、市販品もしくは既知の合成法を用いて製造したものを用いることができる。
化合物(1−3)としては、市販品または既知の合成法(例えば、WO9305021、WO2009152133、JP55151539等)を用いて製造したものを用いることができる。化合物(1−6)としては、市販品または既知の合成法(例えば、Chem. Commun. 2009, 48, 7581、WO2008012782等)を用いて製造したものを用いることができる。
また、Rが置換されていてもよいC1−6アルキル基、または置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基である化合物(1−1)は、Rが水素原子である化合物(1−1)に対し、不活性溶媒中、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムまたは水素化シアノホウ素ナトリウムの存在下、対応するアルデヒドとの還元的アミノ化反応を行うことにより製造することができる。
不活性溶媒の具体例としては、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。
水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムまたは水素化シアノホウ素ナトリウムの使用量は、化合物(1−1)に対して0.01〜100当量である。好ましくは、0.8〜3当量である。またアルデヒドの使用量は、化合物(1−1)に対して、0.1〜100当量である。好ましくは、0.5〜5当量である。
反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約−10℃〜約60℃の範囲から選択される。
別法として、Rが置換されていてもよいC1−6アルキル基、または置換されていてもよいC3−10シクロアルキル基である化合物(1−1)は、Rが水素原子である化合物(1−1)を、不活性化溶媒中、塩基存在下、対応するハライド、メシレート、トリフレート、またはトシレート等と反応させることにより製造することもできる。
塩基の具体例としては、通常の反応において塩基として使用されるものであれば特に限定されないが、例えば、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピコリン等の有機塩基;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。
不活性溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;アセトン等のケトン系溶媒;アセトニトリル、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホアミド等の非プロトン性溶媒等が具体例として挙げられ、これらの混合物であってもよい。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約−70℃〜100℃の範囲から選択される。
工程1−1:化合物(1−2)の製造工程
化合物(1−2)は、化合物(1−1)を原料として用い、文献(Protective Groups in Organic Synthesis 3rd Edition (John Wiley & Sons, Inc.)(以下必要に応じ「文献A」と略称することがある。)等)に記載されている方法等と同様の方法によって製造することができる。
工程1−2:化合物(1−4)の製造工程
化合物(1−2)を、不活性溶媒中、縮合剤を用いて、必要に応じて塩基の存在下に、化合物(1−3)と反応させることにより、化合物(1−4)を製造することができる。必要に応じて相間移動触媒を添加してもよい。
塩基の具体例としては、通常の反応において塩基として使用されるものであれば特に限定されないが、例えば、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピコリン等の有機塩基;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。塩基の使用量は、化合物(1−3)に対して通常0.1〜100当量であるが、好ましくは、1〜5当量である。
相間移動触媒の具体例としては、例えば、テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド等の四級アンモニウム塩、18−クラウン−6−エーテル等のクラウンエーテル等が挙げられる。相間移動触媒の使用量は、化合物(1−3)に対して通常0.01〜100当量であり、好ましくは、0.1〜3当量である。
縮合剤の具体例としては、実験化学講座(日本化学会編、丸善)22巻に記載されているものなどが挙げられる。例えば、シアノリン酸ジエチル、ジフェニルホスホリルアジド等のリン酸エステル類;1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド塩酸塩(WSC・HCl)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)等のカルボジイミド類;2,2'-ジピリジルジスルフィド等のジスルフィド類とトリフェニルホスフィンのようなホスフィン類の組み合わせ;N,N'-ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィニッククロリド(BOPCl)等のリンハライド類;アゾジカルボン酸ジエチル等のアゾジカルボン酸ジエステルとトリフェニルホスフィン等のホスフィンの組み合わせ;2-クロロ-1-メチルピリジニウムヨーダイド等の2-ハロ-1-低級アルキルピリジニウムハライド類;1,1'-カルボニルジイミダゾール(CDI);ジフェニルホスホリルアジド(DPPA);ジエチルホスホリルシアニド(DEPC);2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、2-クロロ-1,3-ジメチルイミダゾリジニウムテトラフルオロボレート(CIB)等のテトラフルオロボレート類;2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(BOP)、ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PYBOP)、2-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HATU)等のホスフェート類などが挙げられる。
不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;アセトン等のケトン系溶媒;アセトニトリル、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホアミド等の非プロトン性溶媒等が具体例として挙げられ、これらの混合物であってもよい。
反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約−70℃〜100℃の範囲から選択され、さらに好ましくは0℃〜40℃の範囲から選択される。
また、化合物(1−3)を、ハロゲン化試薬(例えば、1−クロロ−N,N,2−トリメチルプロペニルアミン、オキシ塩化リン、三塩化リン、塩化チオニル、五塩化リン等が挙げられる。)を用いて、酸ハライドに導いた後、不活性溶媒中、必要に応じて塩基の存在下、化合物(1−2)と反応させることにより、化合物(1−4)を製造することもできる。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸イソプロピル等のエステル系溶媒;メチルエチルケトン、アセトン等のケトン系溶媒;アセトニトリル、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホアミド等の非プロトン性溶媒が挙げられる。塩基の具体例としては、例えば、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピコリン等の有機塩基が挙げられる。ハロゲン化試薬の使用量は、化合物(1−3)に対して、0.1〜100当量であり、好ましくは、0.8〜3当量である。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約−30℃〜60℃の範囲から選択される。
工程1−3:化合物(1−5)の製造工程
化合物(1−5)は、化合物(1−4)を公知の方法(例えば、文献A、Comprehensive Organic transformation, R. C. ラロック著(以下必要に応じ「文献B」と略称することがある。)等)で加水分解することにより製造することができる。
工程1−4:式(1)で表される化合物の製造工程
式(1)で表される化合物は、化合物(1−5)と化合物(1−6)を用い、工程2と同様の方法により製造することができる。
工程1−5:化合物(1−7)の製造工程
化合物(1−7)は、化合物(1−1)より、工程3と同様の方法により製造することができる。
工程1−6:化合物(1−8)の製造工程
化合物(1−8)は、化合物(1−7)と化合物(1−6)を用い、工程2と同様の方法により製造することができる。
工程1−7:化合物(1−9)の製造工程
化合物(1−9)は、化合物(1−8)より、工程1と同様の方法により製造することができる。
工程1−8:式(1)で表される化合物の製造工程
式(1)で表される化合物は、化合物(1−9)と化合物(1−3)を用い、工程2と同様の方法により製造することができる。
製造法2
式(1−6)で表される化合物のうち、式(2−4)で表される化合物は、例えば下記に示す方法によって製造することができる。


(式中、R21,R31およびRは前記〔1〕に記載のものと同義であり、X100はハロゲン原子を示す。)
工程2−1:化合物(2−3)の製造工程
化合物(2−1)は、市販品が利用できるか、文献(例えば、J. Org. Chem. 1997, 62, 7447.等)に記載されている方法と同様の方法にて製造することができる。
化合物(2−3)は、化合物(2−1)に対し、不活性化溶媒中、塩基存在下、化合物(2−2)を反応させることにより製造することができる。
塩基の具体例としては、通常の反応において塩基として使用されるものであれば特に限定されないが、例えば、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピコリン等の有機塩基、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。塩基の使用量は、化合物(2−1)に対して、通常0.1から100当量であり、1から3当量が好ましい。また化合物(2−2)の使用量は、化合物(2−1)に対して、通常0.5から10当量であり、0.8から3当量が好ましい。
不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトン等のケトン系溶媒、アセトニトリル、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホアミド等の非プロトン性溶媒等が具体例として挙げられ、これらの混合物であってもよい。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約−70℃〜100℃の範囲から選択される。
工程2−2:化合物(2−4)の製造工程
化合物(2−4)は、化合物(2−3)を、鉄、亜鉛、スズ、マグネシウム、インジウム等の還元性金属、または二塩化スズ、三塩化チタン等の還元性金属塩を用いて還元することにより製造することができる。
該還元性金属および還元性金属塩は、単独もしくは組み合わせて使用することができる。該還元性金属および還元性金属塩の使用量は、化合物(2−3)に対して、0.5〜5モル倍量の範囲であり、好ましくは1〜3モル倍量の範囲である。
また、通常、添加物として塩酸、硫酸、酢酸、水酸化ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、塩化アンモニウム、硫化アンモニウム、アンモニア水等を使用する。添加物の使用量は、化合物(2−3)に対して、0.5〜20モル倍量の範囲であり、好ましくは1.0〜10モル倍量の範囲である。
反応は無溶媒もしくは溶媒を用いて行い、溶媒の具体例としては、例えば、水;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒;トルエン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒;メタノールやイソプロパノールなどのアルコール系溶媒等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。
反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約0℃〜約100℃の範囲から選択される。
化合物(2−4)は、水素添加触媒を用いた接触還元法によっても製造できる。
接触還元法に用いる水素添加触媒の具体例としては、例えば、パラジウム触媒、白金触媒、ニッケル触媒、ロジウム触媒、ルテニウム触媒、およびオスミウム触媒などが挙げられる。具体的には、例えば、パラジウム−カーボン、パラジウム−ブラック、パラジウム炭素−エチレンジアミン複合体、パラジウム−フィブロイン、水酸化パラジウム−カーボン、水酸化パラジウム、酸化パラジウム、酸化白金、プラチナ−カーボン、プラチナ−ブラック、ラネーニッケル、ロジウム−カーボン、ロジウム−アルミナ、ルテニウム−カーボン、オスミウム−カーボン、Lindlar触媒等が挙げられる。該水素添加触媒の使用量は、化合物(2−3)に対して、金属基準で通常0.01重量%から20重量%であり、好ましくは0.5重量%から10重量%である。
本法を行う場合には、触媒能を制御するために、ジメチルスルホキシドやエチレンジアミン等の被毒化剤を添加してもよい。被毒化剤の使用量は、式(3)で表される化合物に対して、1.0〜5.0モル倍量の範囲であり、好ましくは2.0〜3.0モル倍量の範囲である。
反応は無溶媒もしくは溶媒を用いて行い、溶媒の具体例としては、例えば、水;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒;トルエン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール系溶媒等が挙げられ、これらの溶媒は単独でまたは2種以上混合して用いられる。
反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約0℃〜約50℃の範囲から選択される。
製造法3
式(1−6)で表される化合物のうち、式(3−5)で表される化合物は、例えば下記に示す方法によって製造することができる。


[式中、R21およびR31は前記〔1〕に記載のものと同義であり、R80はヒドロキシ基、またはC1−4アルキル基を示す。]
工程3−1:化合物(3−2)の製造工程
化合物(3−1)は、市販のものを利用するか、文献(例えば、J. Org. Chem. 1997, 62, 7447.等)に記載されている方法と同様の方法にて製造することができる。
化合物(3−2)は、製造法1の工程2記載の方法と同様の方法にて、化合物(3−1)に対して1−アミノ−2,2−ジアルコキシエタン(例えば、1−アミノ−2,2−ジメトキシエタン等が挙げられる)と反応させることにより製造することができる。
工程3−2:化合物(3−3)の製造工程
化合物(3−2)に酢酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、シュウ酸等の有機酸又は塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸を作用させることにより、化合物(3−3)を製造することができる。
反応は必要に応じて不活性溶媒を混合してもよい。不活性溶媒の具体例としては、水、メタノール、エタノールもしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1、4−ジオキサン、もしくは1、2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムもしくはジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、またはこれらの混合溶媒等が挙げられる。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約0℃〜約120℃の範囲から選択される。
工程3−3:化合物(3−4)の製造工程
化合物(3−3)を不活性溶媒中、Burgess試薬と反応させることにより化合物(3−4)を製造することができる。Burgess試薬の使用量は、化合物(3−3)に対して、通常0.5から10当量であり、0.8から5当量が好ましい。
不活性溶媒の具体例としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1、4−ジオキサン、もしくは1、2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルムもしくはジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、もしくはキシレン等の炭化水素系溶媒等が挙げられる。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約0℃〜約100℃の範囲から選択される。
工程3−4:化合物(3−5)の製造工程
化合物(3−4)を製造法2の工程2−2と同様の方法で還元し、化合物(3−5)を製造することができる。
製造法4
式(1−6)で表される化合物のうち、式(4−7)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によっても製造することができる。



[式中、R31もしくはRは前記〔1〕に記載のものと同義であり、R300はメチル基またはエチル基を示す。]
工程4−1:化合物(4−3)の製造工程
化合物(4−1)は、市販のものが利用できるか、公知の合成法を用いて製造することができる。
化合物(4−3)は、化合物(4−1)を不活性溶媒中、化合物(4−2)と反応させることにより製造することができる。
化合物(4−2)の使用量は、化合物(4−1)に対して、通常0.5から100当量であり、0.8から3当量が好ましい。
不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1、4−ジオキサン、1、2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;1、2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;水;アセトニトリル、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホアミド等の非プロトン性溶媒等が具体例として挙げられ、これらの混合物であってもよい。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約0℃〜約80℃の範囲から選択される。
工程4−2:化合物(4−6)の製造工程
化合物(4−3)に対して、文献(J. Org. Chem. 2008, 73, 6835.、J. Heterocycl. Chem. 2007, 44, 1509.等)と同様の方法にて、式(4−4)または式(4−5)で表される化合物を反応させることにより、化合物(4−6)を製造することができる。
工程4−3::化合物(4−7)の製造工程
化合物(4−6)を製造法2の工程2−2と同様の方法で還元し、化合物(4−7)を製造することができる
製造法5
式(1)で表される化合物のうち、式(5−2)で表される化合物またはその塩は、例えば下記に示す方法によって製造することができる。


[式中、R、Rb1、Rb2、R、R、R31、およびRは、前記〔1〕に記載のものと同義であり、X400は塩素原子、ヨウ素原子もしくは臭素原子を表す。]
化合物(5−1)は、製造法1、2、または3記載と同様の方法で製造することができる。また、化合物(5−1)は、反応性の置換基(特にアミノ基、アミジノ基、ヒドロキシ基、カルボニル基、カルボキシル基等)を有する場合、適切な保護基で保護されているものを用いることができる。
化合物(5−1)に対し、不活性溶媒中、N−クロロコハクイミド、N−ヨードコハクイミドまたはN−ブロモコハクイミドと反応させることにより化合物(5−2)を製造することができる。使用量は、化合物(5−1)に対し、0.1〜10当量であり、好ましくは0.8〜3当量である。不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;アセトニトリル、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホアミド等の非プロトン性溶媒等が具体例として挙げられ、これらの混合物であってもよい。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約0℃〜約80℃の範囲から選択される。
また、化合物(5−2)の置換基が適切な保護基で保護されている場合、工程1を実施した後、文献(例えば、文献B等、文献A等)に記載されている方法と同様の方法にて、その保護基を除去することができる。
製造法6
式(1−3)で表される化合物のうち、式(6−8)で表される化合物は、例えば下記に示す方法によって製造される。


[式中、R500は、C1−4アルキル基、またはベンジル基、4−メトキシベンジル基、2,4−ジメトキシベンジル基を表し、R600は、置換されていてもよいC1−6アルキル基を表し、Xは脱離基(例えば、メタンスルホニルオキシ基、クロロメタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエンメタンスルホニルオキシ基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)を表し、Mは、リチウム、マグネシウムハライドを表し、R101は、Cbz基、Boc基、Alloc基、ベンジル基、またはFmoc基を表す。]
式(6−1)で表される化合物として、市販されているtrans-4-(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンカルボン酸を公知の製造法(例えば、文献A等)を用いて適切に官能基を保護したものか、市販品を用いることができる。
工程6−1:化合物(6−2)の製造工程
化合物(6−1)を公知の方法(例えば、文献B等)と同様の方法で酸化することにより化合物(6−2)を製造することができる。酸化方法として、好ましくはDess−Martin酸化、Swern酸化、TPAP酸化、PCC酸化、PDC酸化等が用いられる。
工程6−2:化合物(6−3)の製造工程
化合物(6−2)を、不活性溶媒中、アルキルリチウム、もしくはグリニャール試薬と反応させることにより、化合物(6−3)を製造することができる。
また、必要に応じてルイス酸を添加することもできる。
ルイス酸の具体例としては、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、チタニウム(IV)テトライソプロポキサイド、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化ビスマス(III)、塩化マンガン(II)等が挙げられる。ルイス酸の使用量は、化合物(6−2)に対して通常0.01〜100当量であり、好ましくは、0.1〜3当量である。
アルキルリチウムの具体例としては、メチルリチウム、エチルリチウム、n-プロピルリチウム、n-ペンチルリチウム、n-ヘキシルリチウム、イソプロピルリチウム、イソブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、ネオペンチルリチウム、シクロペンチルリチウム等が挙げられる。
グリニャール試薬の具体例としては、メチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウムクロライド、プロピルマグネシウムクロライド、n-ブチルマグネシウムクロライド、n-ペンチルマグネシウムクロライド、n-ヘキシルマグネシウムクロライド、イソプロピルマグネシウムクロライド、イソブチルマグネシウムクロライド、tert-ブチルマグネシウムクロライド、sec-ブチルマグネシウムクロライド、シクロプロピルマグネシウムクロライド、シクロブチルマグネシウムクロライド、シクロペンチルマグネシウムクロライド、シクロヘキシルマグネシウムクロライド、シクロヘプチルマグネシウムクロライド、1,1-ジメチルプロピルマグネシウムクロライド、2,2-ジメチルプロピルマグネシウムクロライド、3,3−ジメチル−1−ブチルマグネシウムクロライド、3−メチルブチルマグネシウムクロライド、2−メチル−2−ペンチルマグネシウムクロライド、2−メチルペンチルマグネシウムクロライド、メチルマグネシウムブロマイド、エチルマグネシウムブロマイド、プロピルマグネシウムブロマイド、n-ブチルマグネシウムブロマイド、n-ペンチルマグネシウムブロマイド、n-ヘキシルマグネシウムブロマイド、イソプロピルマグネシウムブロマイド、イソブチルマグネシウムブロマイド、tert-ブチルマグネシウムブロマイド、sec-ブチルマグネシウムブロマイド、シクロプロピルマグネシウムブロマイド、シクロブチルマグネシウムブロマイド、シクロペンチルマグネシウムブロマイド、シクロヘキシルマグネシウムブロマイド、シクロヘプチルマグネシウムブロマイド、1,1-ジメチルプロピルマグネシウムブロマイド、2,2-ジメチルプロピルマグネシウムブロマイド、3,3−ジメチル−1−ブチルマグネシウムブロマイド、3−メチルブチルマグネシウムブロマイド、2−メチル−2−ペンチルマグネシウムブロマイド、2−メチルペンチルマグネシウムブロマイド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、n-プロピルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージド、n-ブチルマグネシウムヨージド、イソブチルマグネシウムヨージド等が挙げられる。
不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が具体例として挙げられ、これらの混合溶媒であってもよい。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約−100℃〜100℃の範囲から選択され、さらに好ましくは−100℃〜0℃である。
工程6−3:化合物(6−4)の製造工程
がメタンスルホニルオキシ基、クロロメタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p-トルエンメタンスルホニルオキシ基である場合、化合物(6−3)を不活性溶媒中、塩基存在下、メタンスルホニルクロライド、メタンスルホン酸無水物、クロロメタンスルホニルクロライド、トリフルオロメタンスルホニルクロライド、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、ベンゼンスルホニルクロライド、ベンゼンスルホン酸無水物、p-トルエンスルホニルクロライド、またはp-トルエンスルホン酸無水物と反応させることにより化合物(6−4)を製造することができる。
塩基の具体例としては、通常の反応において塩基として使用されるものであれば特に限定されないが、例えば、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピコリン等の有機塩基;ナトリウムメトキシド、ナトリウム tert−ブトキシド、カリウム tert−ブトキシド、リチウム ジイソプロピルアミド、リチウム ビス(トリメチルシリル)アミド、カリウム ビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミド、リチウムアミド、n―ブチルリチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。塩基の使用量は、化合物(6−3)に対して通常0.1〜100当量であり、好ましくは、0.8〜3当量である。
不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホアミド等の非プロトン性溶媒が具体例として挙げられ、これらの混合溶媒であってもよい。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約−20℃〜40℃の範囲から選択される。
が塩素原子を表す場合、化合物(6−3)を公知の方法(例えば、文献B等)と同様の方法で塩素化することにより化合物(6−4)を製造することができる。塩素化試薬としては、好ましくはオキサリルクロライド、塩化チオニル、オキシ塩化リン、塩化スルフリル、三塩化シアヌリル、四塩化炭素、またはN−クロロスクシンイミド等が用いられる。
が臭素原子を表す場合、化合物(6−3)を公知の方法(例えば、文献B等)と同様の方法で臭素化することにより化合物(6−4)を製造することができる。臭素化試薬としては、好ましくは三臭化リン、四臭化炭素、臭素、またはN−ブロモスクシンイミド等が用いられる。
がヨウ素原子を表す場合、化合物(6−3)を公知の方法(例えば、文献B等)と同様の方法でヨウ素化することにより化合物(6−4)を製造することができる。ヨウ素化試薬としては、好ましくはヨウ素、N−ヨードスクシンイミド等が用いられる。
工程6−4:化合物(6−5)の製造工程
化合物(6−4)を不活性溶媒中、アジ化ナトリウム、アジ化カリウム、またはアジ化リチウムと反応させることにより化合物(6−5)を製造することができる。
不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホアミド等の非プロトン性溶媒が具体例として挙げられ、これらの混合溶媒であってもよい。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約20℃〜160℃の範囲から選択される。
工程6−5:化合物(6−6)の製造工程
化合物(6−5)を公知の方法(例えば、実験化学講座(日本化学会編、丸善)14巻等)と同様の方法で還元することにより化合物(6−6)を製造することができる。
工程6−6:化合物(6−7)の製造工程
化合物(6−6)を用い、公知の方法(例えば、文献A等)と同様の方法により化合物(6−7)を製造することができる。
工程6−7:化合物(6−8)の製造工程
化合物(6−7)を公知の方法(例えば、文献A、文献B等)で加水分解することにより化合物(6−8)を製造することができる。
製造法7
式(1−3)で表される化合物のうち、式(7−10)で表される化合物は、例えば下記に示す方法によって製造される。


[式中、R500は、C1−4アルキル基、またはベンジル基、4−メトキシベンジル基、2,4−ジメトキシベンジル基を表し、Xは脱離基(例えば、メタンスルホニルオキシ基、クロロメタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエンメタンスルホニルオキシ基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など)を表し、R101は、Cbz基、Boc基、Alloc基、ベンジル基、またはFmoc基を表し、X800は、臭素原子、または塩素原子を表す。]
原料化合物
式(7−1)で表される化合物として、市販品であるtrans-1,4-シクロヘキサンジカルボン酸を公知の製造法(例えば、文献A等)を用いて適切に官能基を保護したもの、もしくは、市販品であるtrans-1,4-シクロヘキサンジカルボン酸モノメチルエステルを用いることができる。
工程7−1:化合物(7−2)の製造工程
化合物(8−1)を公知の方法(例えば、文献B等)と同様の方法で酸クロライド化することにより(8−2)を製造することができる。
工程7−2:化合物(7−3)の製造工程
化合物(7−2)を、不活性溶媒中、ジアゾメタン、またはトリメチルシリルジアゾメタンと反応させ、続いて臭化水素酸、または塩酸を加えることにより、化合物(7−3)を製造することができる。
不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒、またはアセトニトリル等が具体例として挙げられ、これらの混合溶媒であってもよい。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約−40℃〜40℃の範囲から選択される。
工程7−3:化合物(7−4)の製造工程
化合物(7−3)を、不活性溶媒中、フッ化リチウム、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム、フッ化タリウム、フッ化水素カリウム、またはテトラブチルアンモニウムフルオライドと反応させることにより化合物(7−4)を製造することができる。
また、必要に応じてクラウンエーテル、もしくは酸を添加することもできる。
クラウンエーテルの具体例としては、例えば、18-クラウン-6、15-クラウン-5、ジシクロヘキシル-18-クラウン-6、ジベンゾ-18-クラウン-6等が挙げられる。クラウンエーテルの使用量は、化合物(7−3)に対して通常0.01〜100当量であり、好ましくは、0.1〜3当量である。
酸の具体例としては、例えば、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸等が挙げられる。クラウンエーテルの使用量は、化合物(7−3)に対して通常0.01〜100当量であり、好ましくは、0.1〜3当量である。
不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホアミド、ピリジン等の非プロトン性溶媒;または、エチレングリコール等が具体例として挙げられ、これらの混合溶媒であってもよい。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約20℃〜130℃の範囲から選択される。
工程7−4:化合物(7−5)の製造工程
化合物(7−4)を公知の方法(例えば、文献B等)と同様の方法で還元することにより(8−5)を製造することができる。
工程7−5:化合物(7−6)の製造工程
化合物(7−5)を用い、工程6−3と同様の方法により化合物(7−6)を製造することができる。
工程7−6:化合物(7−7)の製造工程
化合物(7−6)を用い、工程6−4と同様の方法により化合物(7−7)を製造することができる。
工程7−7:化合物(7−8)の製造工程
化合物(7−7)を用い、工程6−5と同様の方法により化合物(7−8)を製造することができる。
工程7−8:化合物(7−9)の製造工程
化合物(7−8)を用い、工程6−6と同様の方法により化合物(7−9)を製造することができる。
工程7−9:化合物(7−10)の製造工程
化合物(7−9)を用い、工程6−7と同様の方法により化合物(7−10)を製造することができる。
製造法8
式(1−3)で表される化合物のうち、式(8−8)で表される化合物は、例えば下記に示す方法によって製造される。


[式中、R500は、C1−4アルキル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、または2,4−ジメトキシベンジル基を表し、R900は、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、置換されてもよいベンジル基を表し、R901は、置換されていてもよいC1−6アルキル基を表し、Mは、リチウム、またはマグネシウムハライドを表し、R101は、Cbz基、Boc基、Alloc基、ベンジル基、またはFmoc基を表す。]
工程8−1:化合物(8−1)の製造工程
化合物(6−1)を用い、公知の方法(例えば、文献A等)と同様の方法により化合物(8−1)を製造することができる。
工程8−2:化合物(8−2)の製造工程
化合物(8−1)を、不活性溶媒中、アルキルリチウム、もしくはグリニャール試薬と反応させることにより、化合物(8−2)を製造することができる。また、必要に応じてルイス酸を添加することもできる。
ルイス酸の具体例としては、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、チタニウム(IV)テトライソプロポキサイド、塩化亜鉛、臭化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化ビスマス(III)、塩化マンガン(II)等が挙げられる。ルイス酸の使用量は、化合物(9−2)に対して通常0.01〜100当量であり、好ましくは、0.1〜3当量である。
アルキルリチウムの具体例としては、メチルリチウム、エチルリチウム、n-プロピルリチウム、n-ペンチルリチウム、n-ヘキシルリチウム、イソプロピルリチウム、イソブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、ネオペンチルリチウム、シクロペンチルリチウム等が挙げられる。
グリニャール試薬の具体例としては、メチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウムクロライド、プロピルマグネシウムクロライド、n-ブチルマグネシウムクロライド、n-ペンチルマグネシウムクロライド、n-ヘキシルマグネシウムクロライド、イソプロピルマグネシウムクロライド、イソブチルマグネシウムクロライド、tert-ブチルマグネシウムクロライド、sec-ブチルマグネシウムクロライド、シクロプロピルマグネシウムクロライド、シクロブチルマグネシウムクロライド、シクロペンチルマグネシウムクロライド、シクロヘキシルマグネシウムクロライド、シクロヘプチルマグネシウムクロライド、1,1-ジメチルプロピルマグネシウムクロライド、2,2-ジメチルプロピルマグネシウムクロライド、3,3−ジメチル−1−ブチルマグネシウムクロライド、3−メチルブチルマグネシウムクロライド、2−メチル−2−ペンチルマグネシウムクロライド、2−メチルペンチルマグネシウムクロライド、メチルマグネシウムブロマイド、エチルマグネシウムブロマイド、プロピルマグネシウムブロマイド、n-ブチルマグネシウムブロマイド、n-ペンチルマグネシウムブロマイド、n-ヘキシルマグネシウムブロマイド、イソプロピルマグネシウムブロマイド、イソブチルマグネシウムブロマイド、tert-ブチルマグネシウムブロマイド、sec-ブチルマグネシウムブロマイド、シクロプロピルマグネシウムブロマイド、シクロブチルマグネシウムブロマイド、シクロペンチルマグネシウムブロマイド、シクロヘキシルマグネシウムブロマイド、シクロヘプチルマグネシウムブロマイド、1,1-ジメチルプロピルマグネシウムブロマイド、2,2-ジメチルプロピルマグネシウムブロマイド、3,3−ジメチル−1−ブチルマグネシウムブロマイド、3−メチルブチルマグネシウムブロマイド、2−メチル−2−ペンチルマグネシウムブロマイド、2−メチルペンチルマグネシウムブロマイド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、n-プロピルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージド、n-ブチルマグネシウムヨージド、イソブチルマグネシウムヨージド等が挙げられる。
不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が具体例として挙げられ、これらの混合溶媒であってもよい。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約−20℃〜50℃の範囲から選択される。
工程8−3:化合物(8−3)の製造工程
化合物(8−2)を、不活性溶媒中、酸存在下もしくは非存在下、アジ化水素、アジ化ナトリウム、アジ化トリメチルシリルと反応させることにより、化合物(8−3)を製造することができる。また、必要に応じて添加物を加えることもできる。
酸の具体例としては、トリフルオロ酢酸、硫酸、塩酸等が挙げられる。酸の使用量は、化合物(9−3)に対して通常0.01〜100当量であり、好ましくは、0.1〜20当量である。
添加物の具体例としては、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、15−クラウン−5、18−クラウン−6、HY−ゼオライトが挙げられる。添加物の使用量は、化合物(9−3)に対して通常0.01〜100当量であり、好ましくは、0.1〜20当量である。
不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホアミド、ピリジン等の非プロトン性溶媒等が具体例として挙げられ、これらの混合溶媒であってもよい。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約−20℃〜100℃の範囲から選択される。
工程8−4:化合物(8−4)の製造工程
化合物(8−3)を用い、工程6−5と同様の方法により化合物(8−4)を製造することができる。
工程8−5:化合物(8−5)の製造工程
化合物(8−4)を用い、工程6−6と同様の方法により化合物(8−5)を製造することができる。
工程8−6:化合物(8−6)の製造工程
化合物(8−5)を公知の方法(例えば、文献A、文献B等)で脱保護することにより化合物(8−6)を製造することができる。
工程8−7:化合物(8−7)の製造工程
化合物(8−6)を用い、工程2−6と同様の方法を用いて酸化することにより化合物(8−7)を製造することができる。好ましくはDess−Martin酸化、Swern酸化、TPAP酸化、PCC酸化等が用いられる。
工程8−8:化合物(8−8)の製造工程
化合物(8−7)を用い、工程2−8と同様の方法を用いて酸化することにより化合物(8−8)を製造することができる。酸化方法として、好ましくはPinnick酸化、PDC酸化等が用いられる。
製造法9
式(1−3)で表される化合物のうち、式(9−7)で表される化合物は、例えば下記に示す方法によって製造される。


[式中、R500は、C1−4アルキル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、または2,4−ジメトキシベンジル基を表し、R900は、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェニルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、置換されてもよいベンジル基を表し、R101は、Cbz基、Boc基、Alloc基、ベンジル基、またはFmoc基を表す。]
工程9−1:化合物(9−1)の製造工程
化合物(8−1)を公知の方法(例えば、文献A、文献B等)で加水分解することにより化合物(9−1)を製造することができる。
工程9−2:化合物(9−2)の製造工程
化合物(9−1)を公知の方法(例えば、文献B等)で塩化アンモニウム、もしくはアンモニア水を用いて縮合することにより化合物(9−2)を製造することができる。
工程9−3:化合物(9−3)の製造工程
化合物(9−2)を公知の方法(例えば、文献B等)で脱水することにより化合物(9−3)を製造することができる。
工程9−4:化合物(9−4)の製造工程
下記に示す(1)−(2)の反応を行うことによって、化合物(9−3)から化合物(9−4)を製造することができる。
(1)化合物(9−3)を、不活性溶媒中、チタニウム(IV)テトライソプロポキサイド、もしくはメチルチタニウム(IV)トリイソプロポキサイド存在下、エチルマグネシウムブロマイドと反応させる。チタニウム(IV)テトライソプロポキサイド、もしくはメチルチタニウム(IV)トリイソプロポキサイドの使用量は、化合物(9−3)に対して通常0.01〜100当量であり、好ましくは、0.1〜3当量である。
不活性溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素系溶媒等が具体例として挙げられ、これらの混合溶媒であってもよい。反応温度は、特に限定されないが、好ましくは約−20℃〜60℃の範囲から選択される。
(2)上記(1)の反応溶液に、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体を加え、反応を行う。三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体の使用量は、化合物(10−3)に対して通常0.01〜100当量であり、好ましくは、0.1〜5当量である。
工程9−5:化合物(9−5)の製造工程
化合物(9−4)を用い、工程9−6と同様の方法を用いて保護基を除去することにより化合物(9−5)を製造することができる。
工程9−6:化合物(9−6)の製造工程
化合物(9−5)を用い、工程2−6と同様の方法により化合物(9−6)を製造することができる。好ましくはDess−Martin酸化、Swern酸化、TPAP酸化、PCC酸化等が用いられる。
工程9−7:化合物(9−7)の製造工程
化合物(9−6)を用い、工程2−8と同様の方法により化合物(9−7)を製造することができる。好ましくはPinnick酸化、PDC酸化等が用いられる。
製造法10
式(1)で表される化合物のうち、生体内で加水分解されてカルボキシル基を再生する基を有する化合物は、対応するカルボン酸を公知の方法(例えば、文献B等)と同様の方法でエステル化することにより製造することができる。
上記製造方法における中間体または最終生成物は、その官能基を適宜変換すること、また特に、アミノ基、アミジノ基、ヒドロキシ基、カルボニル基、ハロゲン基などを足がかりに種々の側鎖を伸張すること、ニトロ基、カルボキシル基、ハロゲン基、ヒドロキシ基などを足がかりにアミノ基へ変換すること、並びにその際に応じて適切な保護および脱保護を行うことによって、本発明に含まれる別の化合物へ導くこともできる。官能基の変換および側鎖の伸張は、通常行われる一般的方法(例えば、文献B等)によって行うことができる。
上記各製造法における中間体および目的化合物は、有機合成化学で常用される精製法、例えば中和、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等に付して単離精製することができる。また、中間体においては、特に精製することなく次の反応に供することも可能である。
特に本発明化合物の光学異性体やアトロプ異性体は、ラセミ体として、または光学活性の出発原料や中間体が用いられた場合には光学活性体として、それぞれ得ることができる。必要であれば、前記製造法の適切な段階で、対応する原料、中間体または最終品のラセミ体を、光学活性カラムを用いた方法、分別結晶化法などの公知の分離方法によって、物理的にまたは化学的にそれらの光学対掌体に分割することができる。具体的には、例えばジアステレオマー法では、光学活性分割剤を用いる反応によってラセミ体から2種のジアステレオマーを形成する。この異なるジアステレオマーは一般に物理的性質が異なるため、分別結晶化などの公知の方法によって分割することができる。
式(1)で表される本発明の化合物の薬学上許容される塩は、例えば水、メタノール、エタノール、アセトン等の溶媒中で、塩を形成し得るに十分な塩基度または酸性度を有する場合の式(1)で表される化合物と、薬学上許容される酸または塩基と混合することで製造することができる。薬学上許容される酸としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸塩、リン酸、硝酸等の無機酸、あるいは酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、アスコルビン酸等の有機酸が挙げられる。また、薬学上許容される塩基としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等の無機塩基、エタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基が挙げられる。
本発明化合物は、そのFXIaに対する阻害作用より様々な疾病の治療への応用が考えられる。本明細書に記載の化合物は、血栓塞栓症(静脈血栓症、心筋梗塞症、肺塞栓症、脳塞栓症、緩徐に進行する脳血栓症等)の予防薬あるいは治療薬として有用である。これらの化合物は、動脈、静脈血栓症、敗血症および人工弁、留置カテーテル、ステント、人工心肺、血液透析など人工的な表面に血液が曝されることにより起こる血栓症に有用であると期待される。またこれらの化合物は、関節リウマチ、潰瘍性大腸炎などの炎症疾患に有用であると期待される。加えて、これらの疾患等に対する治療効果の向上に有効である。
本発明化合物は経口的または非経口的に投与することができる。経口的に投与する場合、通常用いられる投与形態で投与することができる。非経口的には、局所投与剤、注射剤、経皮剤、経鼻剤等の形で投与することができる。経口剤または直腸投与剤としては、例えば、カプセル、錠剤、ピル、散剤、カシェ剤、座剤、液剤等が挙げられる。注射剤としては、例えば、無菌の溶液または懸濁液等が挙げられる。局所投与剤としては、例えば、クリーム、軟膏、ロ−ション、経皮剤(通常のパッチ剤、マトリクス剤)等が挙げられる。
上記の剤形は通常の方法で、薬学的に許容される賦形剤、添加剤とともに製剤される。薬学的に許容される賦形剤、添加剤としては、担体、結合剤、香料、緩衝剤、増粘剤、着色剤、安定剤、乳化剤、分散剤、懸濁化剤、防腐剤等が挙げられる。
薬学的に許容される担体としては、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、砂糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、澱粉、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロ−ス、低融点ワックス、カカオバター等が挙げられる。カプセルは、本発明化合物を薬学的に許容される担体と共に中に入れることにより製剤できる。本発明化合物は薬学的に許容される賦形剤と共に混合し、または賦形剤なしにカプセルの中に入れることができる。カシェ剤も同様の方法で製造できる。
注射用液剤としては、溶液、懸濁液、乳剤等が挙げられる。例えば、水溶液、水−プロピレングリコール溶液等が挙げられる。液剤は、水を含んでもよい、ポリエチレングリコールまたは/およびプロピレングリコールの溶液の形で製造することもできる。経口投与に適切な液剤は、本発明化合物を水に加え、着色剤、香料、安定化剤、甘味剤、溶解剤、増粘剤等を必要に応じて加え製造することができる。また経口投与に適切な液剤は、本発明化合物を分散剤とともに水に加え、粘重にすることによっても製造できる。増粘剤としては、例えば、薬学的に許容される天然または合成ガム、レジン、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースまたは公知の懸濁化剤等が挙げられる。
用量は、個々の化合物により、また患者の疾患、年齢、体重、性別、症状、投与経路等により変化するが、通常は成人(体重50kg)に対して、本発明化合物を、0.1〜1000mg/日、好ましくは1〜300 mg/日を1日1回または2ないし3回に分けて投与する。また、数日〜数週に1回投与することもできる。
本発明化合物は、その効果の増強を目的として、抗血液凝固剤や抗血小板剤などの薬剤(以下、併用薬剤と略記する)と組み合わせて用いることができる。本発明化合物および併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。また、本発明化合物と併用薬剤の合剤としても良い。併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬剤との配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択することができる。例えば投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
尚、抗血液凝固剤としてはトロンビン阻害剤(例、ダビガトラン、AZD−0837、MPC−0920、Org−27306、NU−172等)、他のFXIa因子阻害剤(例、ISIS−FXIRx等)、他の血漿カリクレイン阻害剤、FVIIa因子阻害剤(例、PCI−27483等)、FIXa因子阻害剤(例、TTP−889、REGI、REG2等)およびFXa因子阻害剤(例、リバロキサバン、アピキサバン、エドキサバン、YM−150、TAK−442、ベトリキサバン、エリバキサバン、LY−517717,AVE−3247、GW−813893、R−1663、DB−772d等)等が挙げられる。抗血小板剤としては、GPIIb/IIIaブロッカー(例、Abciximab、Epifibatide、Tirofiban等)、P2Y1およびP2Y12アンタゴニスト(例、クロピドグレル、プラスグレル、Ticagrelor、Elinogrel等)、トロンボキサン受容体アンタゴニスト、およびアスピリンから選択される抗血小板薬である。
併用薬剤は好ましくは抗血小板薬等である。上記併用薬剤は2種以上を適宜の割合で組み合わせて用いても良い。
本発明化合物が、併用薬剤と組み合わせて使用される場合には、これらの薬剤の使用量は、薬剤の副作用を考えて安全な範囲内で低減できる。したがって、これらの薬剤により引き起こされるであろう副作用は安全に防止できる。
以下に本発明を、参考例、実施例および試験例により、更に具体的に説明するが、本発明はもとよりこれに限定されるものではない。尚、以下の参考例及び実施例において示された化合物名は、必ずしもIUPAC命名法に従うものではない。なお、記載の簡略化のために略語を使用することもあるが、これらの略号は前記記載と同義である。
本明細書において次の略号を使用することもある。
参考例ならびに実施例のNMRデータにおいては以下の略号を使用する。
Me基:メチル基
Et基:エチル基
tert- :ターシャリー
s : シングレット(singlet)
brs: ブロードシングレット(broad singlet)
d : ダブレット(doublet)
t : トリプレット(triplet)
m : マルチプレット(multiplet)
br : ブロード(broad)
J : カップリング定数(coupling constant)
Hz : ヘルツ(Hertz)
CDCl3: 重クロロホルム
DMSO−d6: 重ジメチルスルホキシド
参考例1
5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-4-フルオロ-L-フェニルアラニル}アミノ)-1H-インドール-2-カルボン酸


参考例1−3の化合物(252 mg、0.41 mmol)をメタノール(1.3 mL)とテトラヒドロフラン(1.3 mL)、水酸化ナトリウム水溶液(1mol/L)(1.3 mL)の混合溶液に加え、50℃にて3時間攪拌した。室温まで冷却後、氷冷しながら反応溶液に塩酸(1mol/L)を加え中和した。この反応溶液に酢酸エチルを加え3回抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去し、表題化合物を得た(235mg、98%)。
MS(ESI+)581 (M+1, 41%)
参考例1−1
エチル5-アミノ‐1H‐インドール‐2‐カルボキシレート


エチル 5-ニトロ-1H-インドール-2-カルボキシレート(500 mg、2.14 mmol)をエタノール(10 mL)と水(5.0 mL)の混合溶媒に溶解させ、この溶液に還元鉄(663 mg、10.7 mmol)、塩化アンモニウム(137 mg、2.57 mmol)を順次加え、95℃で5時間還流した。室温まで冷却後、反応溶液をセライトろ過し、ろ液に水と酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧乾燥して表題化合物を得た(505 mg、100%)。
MS(ESI+)205(M+1, 47%)
参考例1−2
エチル 5-[(4-フルオロ-L-フェニルアラニル)アミノ]-1H-インドール-2-カルボキシレート


N-(t-ブトキシカルボニル)-4-フルオロ-L-フェニルアラニン(250 mg、0.88 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2.6 mL)溶液に、参考例1−1の化合物(150 mg、0.73 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド(211 mg、1.10 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(149 mg、1.10 mmol)、トリエチルアミン(409 μL、2.94 mmol)を加え、室温にて18時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。この残渣にジエチルエーテル-テトラヒドロフランを加え超音波処理し、析出した固体をろ取した。この固体に塩酸/ジオキサン(4.0 mL)を加え、室温にて2時間攪拌した。反応溶液の溶媒を減圧留去した後、残渣にジエチルエーテル-テトラヒドロフランを加え超音波処理をした。析出した固体をろ過し、表題化合物を得た(209 mg、71%)。
MS(ESI+)370 (M+1, 42%)
参考例1−3
エチル 5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-4-フルオロ-L-フェニルアラニル}アミノ)-1H-インドール-2-カルボキシレート


trans-4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシルカルボン酸(122 mg、0.47 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.7 mL)溶液に参考例1−2の化合物(200 mg、0.569 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド(118 mg、0.62 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(84 mg、0.62 mmol)、トリエチルアミン(264 μL、1.90 mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。この残渣を酢酸エチル-ヘキサンで洗浄し、ろ取した固体を減圧乾燥して表題化合物を得た(252 mg、87%)。
MS(ESI+)609 (M+1, 36%)
参考例2
Nα-[(trans-4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-N-(2-メチル-1H-ベンズイミダゾール-5-イル)-L-フェニルアラニンアミド


N-[(trans-4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニン(223.5 mg, 0.553 mmol)のジメチルホルムアミド(2 mL)溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール (92.6 mg)、1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩 (131 mg)、トリエチルアミン (95.5 μl)、2−メチル−1H−ベンズイミダゾール−6−アミン (74.0 mg)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、ろ過、ジエチルエーテルで洗浄することにより表題の化合物(107.9 mg)を固体として得た。
MS(ESI+)534 (M+1, 33%)
参考例2−1
メチルN-[(trans-4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニエート


trans-4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシルカルボン酸(7.05 g, 27.40 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド (90 mL)溶液に、L-フェニルアラニン メチルエステル 塩酸塩 (6.50 g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール (5.55 g)、1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩 (7.88 g)、トリエチルアミン (5.54 g)を加え、室温で5時間撹拌した。反応混合物に1mol/L塩酸を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を1mol/L 塩酸、1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮することで表題の化合物(10.11 g)を固体として得た。
MS(ESI+)419 (M+1, 42%)
参考例2−2
N-[(trans-4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニン


メチル N-[(trans-4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニエート(10.11g, 24.16 mmol)をテトラヒドロフラン(36 mL)とメタノール (36 mL)の混合溶媒に溶解させ、1mol/L 水酸化ナトリウム水溶液 (36.0 mL)を加え室温で3時間撹拌した。反応混合物に5%硫酸水素カリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、減圧濃縮することにより表題の化合物(8.90 g)を固体として得た。
MS(ESI+)405 (M+1, 7%)
参考例3
エチル 5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-1H-インドール-2-カルボキシレート


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−2の化合物と参考例3−1の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.87 (s, 1H), 7.82 (m, 2H), 7.37-7.25 (m, 6H), 7.16 (m,2H), 6.25 (m, 1H), 4.79 (m, 1H), 4.57 (m, 1H), 4.41 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.16 (m, 2H), 2.97 (m, 2H), 2.05 (m, 1H), 1.94-1.82(m, 4H), 1.61 (s, 9H), 1.45-1.35 (m, 6H), 0.91 (m, 2H).
参考例3−1
エチル 5-アミノ-1H-インドール-2-カルボキシレート


エチル 5-ニトロ-1H-インドール-2-カルボン酸 (234 mg、1.0 mmol)に、鉄粉 (310 mg、5.0 mmol)、塩化アンモニウム (59 mg、1.1 mmol)、エタノール (4 mL)、水 (2 mL)を順次加え、95℃で2時間撹拌した。室温まで冷却後、反応溶液をセライトろ過し、水、酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物を得た(180 mg、88%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.70 (br, 1H), 7.24 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.04 (m, 1H), 6.94 (m, 1H), 6.82 (m, 1H), 4.40 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.57 (br, 2H), 1.41 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
参考例4
5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-1H-インドール-2-カルボン酸


参考例1記載の方法に準じ、参考例3の化合物から表題化合物を合成した。
MS(ESI+)563(M+1, 51%)
参考例5
5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-2-メチル-1H-インドール


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−2化合物と2-メチル-5-アミノ-1H-インドールから表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ7.87 (s, 1H), 7.53-7.47 (m, 2H), 7.37-7.18 (m, 6H), 6.92 (m, 1H), 6.28 (m, 1H), 6.17 (s, 1H), 4.77 (m, 1H), 4.56 (m, 1H), 3.20 (m, 2H), 2.95 (m, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.06 (m, 1H), 1.92-1.80 (m, 4H), 1.45-1.28 (m, 12H), 0.90 (m, 2H).
参考例6
エチル 5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボキシレート


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−2化合物と参考例6−1の化合物から表題化合物を合成した。
1H NMR (d6-DMSO, 400 MHz)δ10.0 (s, 1H), 8.05 (m, 2H), 7.54 (m, 1H), 7.40 (m, 1H), 7.30-7.17 (m, 6H), 6.77 (m, 1H), 4.68 (m, 1H), 4.32 (q, J = 7.1 Hz, 2H),3.99 (s, 3H), 3.05 (m, 1H), 2.86 (m, 1H), 2.67 (m, 2H), 2.11 (m, 1H), 1.71-1.52 (m, 4H), 1.36 (s, 9H), 1.35 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.29-1.03 (m, 3H), 0.85 (m, 2H).
参考例6−1
エチル 5-アミノ-1-メチル-1H-インドール-2-カルボキシレート


55%水素化ナトリウム (24 mg、0.55 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド (2 mL)溶解に、氷冷下、エチル 5-ニトロ-1H-インドール-2-カルボン酸 (117 mg、0.50 mmol)を加え、0℃で30分拌した。氷冷下、ヨウ化メチル (0.04 mL、0.60 mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム溶液、酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣に、鉄粉 (155 mg、2.5 mmol)、塩化アンモニウム (30 mg、0.55 mmol)、エタノール (2 mL)、水 (1 mL)を順次加え、95℃で1時間撹拌した。室温まで冷却後、反応溶液をセライトろ過し、水、酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物を得た(82 mg、75%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ7.21 (m, 1H), 7.11 (m, 1H), 6.94 (m, 1H), 6.85 (m, 1H),4.36 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 4.05 (s, 3H), 1.40 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
参考例7
5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸


実施例17記載の方法に準じ、参考例6の化合物から表題化合物を合成した。
MS(ESI+)577(M+1, 34%)
参考例8
Nα-[(トランス-4-{[(t-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-N-(2-カルバモイル-1H-インドール-5-イル)-L-フェニルアラニンアミド


参考例4の化合物 (60 mg, 0.107 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド (0.4 mL)溶液に塩化アンモニウム(6.8 mg、0.128 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド (27 mg、0.139 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール (19 mg、0.139mmol)、トリエチルアミン (60μL、0.426 mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をテトラヒドロフラン-ジエチルエーテルで洗浄し、ろ取した固体を減圧乾燥して表題化合物を得た (26mg、43%)。
MS (ESI+) 562 (M+1, 30%)
参考例9
Nα-[(トランス-4-{[(t-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-N-[2-(モルホリン-4-イルカルボニル)-1H-インドール-5-イル]-L-フェニルアラニンアミド


参考例4の化合物 (130 mg, 0.231 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド (1.0 mL)溶液にモルホリン (23μL、0.277 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド (58 mg、0.300 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール (41 mg、0.300 mmol)、トリエチルアミン (129μL、0.924 mmol)を加え、室温にて12時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をテトラヒドロフラン-ジエチルエーテルで洗浄し、ろ取した固体を減圧乾燥して表題化合物を得た (67 mg、46%)。
MS (ESI+) 632 (M+1, 13%)
参考例10
Nα-[(トランス-4-{[(t-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-N-{2-[(2,2-ジフルオロエチル)カルバモイル]-1H-インドール-5-イル}-L-フェニルアラニンアミド


参考例4の化合物 (130 mg, 0.231 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド (1.0 mL)溶液にジフルオロエチルアミン(23 mg、0.277 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド (58 mg、0.300 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール (41 mg、0.300 mmol)、トリエチルアミン (129μL、0.924 mmol)を加え、室温にて12時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をテトラヒドロフラン-ジエチルエーテルで洗浄し、ろ取した固体を減圧乾燥して表題化合物を得た (95 mg、66%)。
MS (ESI+) 626 (M+1, 54%)
参考例11
Nα-[(トランス-4-{[(t-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-N-{2-[エチル(メチル)カルバモイル]-1H-インドール-5-イル}-L-フェニルアラニンアミド


参考例4の化合物 (60 mg, 0.107 mmol) のN,N−ジメチルホルムアミド (0.4 mL)を溶液に、エチルメチルアミン(12μL、0.139 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド (27 mg、0.139 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(19mg、0.139mmol)、トリエチルアミン (60μL、0.426 mmol)を加え、室温にて15時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をテトラヒドロフラン-ジエチルエーテルで洗浄し、ろ取した固体を減圧乾燥して表題化合物を得た (48 mg、74%)。
参考例12
Nα-[(トランス-4-{[(t-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-N-[2-(エチルカルバモイル)-1H-インドール-5-イル]-L-フェニルアラニンアミド


参考例4の化合物 (60 mg, 0.107 mmol) のN,N−ジメチルホルムアミド (0.4 mL)溶液に、エチルアミン塩酸塩(12 mg、0.139 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド (27 mg、0.139 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール (19mg、0.139 mmol)、トリエチルアミン (60μL、0.426 mmol) を加え、室温にて15時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。この残渣をテトラヒドロフラン-ジエチルエーテルで洗浄し、ろ取した固体を減圧乾燥して表題化合物を得た (22 mg、34%)。
参考例13
N-[2-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インドール-5-イル]-L-フェニルアラニンアミド


参考例13−4の化合物 (100 mg, 0.502 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド (3.5mL)溶液に、Boc-L-フェニルアラニン (96 mg、0.602 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド (125 mg、0.653 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール (88 mg、0.653 mmol)、トリエチルアミン (280μL、2.00 mmol)を加え、室温にて18時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。この残渣にテトラヒドロフラン-ジエチルエーテルを加えリバルプ洗浄を行い、ろ取した固体を減圧乾燥した。この固体に塩酸/ジオキサンを加え、室温にて2時間攪拌した。反応溶液の溶媒を減圧留去した後、残渣にジエチルエーテル-テトラヒドロフランを加え超音波処理をした。析出した固体をろ過し、表題化合物を得た(59 mg、34%)。
MS (ESI+) 347 (M+1, 41%)
参考例13−1
N-(2,2-ジメトキシエチル)-5-ニトロ-1H-インドール-2-カルボキシアミド


5-ニトロインドール-2-カルボン酸 (400 mg, 1.94 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド (5.8 mL)溶液に、アミノアセトアルデヒド ジメチルアセタール (170 mg、1.62 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド(403 mg、2.10 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール (284 mg、2.10 mmol)、トリエチルアミン (900μL、6.47mmol)を加え、室温にて17時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去し、さらに減圧乾燥することにより表題化合物を得た (444 mg、94%)。
TLC (1:2 酢酸エチル:ヘキサン), Rf = 0.11
参考例13−2
5-ニトロ-N-(2-オキソエチル)-1H-インドール-2-カルボキシアミド


参考例13−1の化合物 (444 mg, 1.51 mmol)に酢酸 (2.0 mL)と蒸留水 (3.0 mL)を加え、120℃にて3時間攪拌した。その後反応溶液の溶媒を減圧留去し、さらにトルエンを用いて共沸させた。残渣を減圧乾燥することにより表題化合物を得た (344 mg、92%)。
MS (ESI+) 248 (M+1, 100%)
参考例13−3
5-ニトロ-2-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インドール


参考例13−2の化合物 (344 mg, 1.39 mmol)にテトラヒドロフラン (3.0 mL)とバージェス試薬 (662 mg, 2.78 mmol)を加えた。この溶液を90℃にて6時間還流した。その後反応溶液の溶媒を減圧留去し、得られた残渣をテトラヒドロフラン-ジエチルエーテル-ヘキサンで洗浄した。ろ取した固体を減圧乾燥し表題化合物を得た (315 mg、100%)。
MS (ESI+) 230 (M+1, 100%)
参考例13−4
2-(1,3-オキサゾール-2-イル)-1H-インドール-5-アミン


参考例13−3の化合物 (300 mg, 1.31 mmol)にエタノール (6.2 mL)と蒸留水 (3.1 mL)、還元鉄 (400 mg, 6.55 mmol)、塩化アンモニウム (84 mg, 1.57 mmol)を加えた。この溶液を95℃にて8時間還流した。室温まで冷却後、反応溶液をセライトろ過し、ろ液に水と酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧乾燥して表題化合物を得た (208 mg、80%)。
MS (ESI+) 200 (M+1, 61%)
参考例14
エチル 5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-3-クロロ-1H-インドール-2-カルボキシレート


参考例3の化合物 (51 mg、0.086 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド (1 mL)溶液に、氷冷下、N-クロロスクシンイミド (14 mg、0.10 mmol)を加えて、50℃で3時間撹拌した。反応溶液に水、酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去し、表題化合物を得た(50 mg、93%)。
MS(ESI+)625 (M+1, 16%)
参考例15
Nα-[(トランス-4-{[(t-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-N-[2-(ジメチルカルバモイル)-1H-インドール-5-イル]-4-フルオロ-L-フェニルアラニンアミド


参考例1の化合物 (75 mg, 0.129 mmol) のN,N−ジメチルホルムアミド (0.5mL)溶液に、ジメチルアミン塩酸塩(13 mg、0.155 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド (32 mg、0.168 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール (23 mg、0.168 mmol)、トリエチルアミン (72μL、0.516 mmol) を加え、室温にて21時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を酢酸エチル-ヘキサンで洗浄し、ろ取した固体を減圧乾燥して表題化合物を得た (58 mg、74%)。
参考例16
Nα-[(トランス-4-{[(t-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-4-フルオロ-N-[2-(メチルカルバモイル)-1H-インドール-5-イル]-L-フェニルアラニンアミド


参考例1の化合物 (75 mg, 0.129 mmol) にN,N−ジメチルホルムアミド (0.5 mL) を加えた。この溶液にメチルアミン塩酸塩 (11 mg、0.155 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド (32 mg、0.168 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール (23 mg、0.168 mmol)、トリエチルアミン (72μL、0.516 mmol) を加え、室温にて21時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を酢酸エチル-ヘキサンで洗浄し、ろ取した固体を減圧乾燥して表題化合物を得た (46mg、60%)。
参考例17
N-1H-ベンズイミダゾール-5-イルyl-Nα-[(trans-4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニンアミド


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−2の化合物と5-アミノベンズイミダゾールを用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)520 (M+1, 28%)
参考例18
Nα-[(trans-4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-N-(2-メチル-1H-ベンズイミダゾール-5-イル)-L-フェニルアラニナミド


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−2の化合物と2−メチル−1H−ベンズイミダゾール−5−イルアミンを用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)534(M+1, 38%)
参考例19
5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-2-フェニル-1H-ベンズイミダゾール


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−1の化合物と参考例26−2の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.03 (br, 5H), 7.55-7.35 (m, 4H), 7.25-7.14 (m, 5H), 6.97 (br, 1H), 4.97 (m, 1H), 4.67 (m, 1H), 3.19-3.08 (m, 2H), 2.91 (m, 2H), 2.01 (br, 1H), 1.91-1.70 (m, 4H), 1.46 (s, 9H), 1.40-1.25 (m, 3H), 0.83 (m, 2H).
参考例19−1
2-フェニル-5-ニトロ-1H-ベンズイミダゾール


参考例32−1の方法に準じ、トリエトキシメチルベンゼンと1,2-ジアミノ-4-ニトロベンゼンから表題化合物を合成した。
MS(ESI+)240 (M+1, 78%)
参考例19−2
2-フェニル-5-アミノ-1H-ベンズイミダゾール


参考例25−2記載の方法に準じ、参考例19−1の化合物から表題化合物を合成した。
MS(ESI+)210 (M+1, 100%)
参考例20
5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-2-エトキシ-1H-ベンズイミダゾール


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−1の化合物と参考例27−2の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.50 (br, 1H), 7.65 (br, 1H), 7.23 (m, 6H), 6.88 (br, 1H), 6.68 (m, 1H), 4.87 (m, 1H), 4.63 (m, 3H), 3.15 (m, 2H), 2.96 (m, 2H), 2.05 (m, 1H), 1.85-1.74 (m, 4H), 1.52-1.35 (m, 15H), 0.90 (m, 2H).
参考例20−1
2-エトキシ-5-ニトロ-1H-ベンズイミダゾール


参考例25−1の方法に準じ、テトラエトキシメタンと1,2-ジアミノ-4-ニトロベンゼンから表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.30 (s, 1H), 8.13 (m, 1H), 7.43 (m, 1H), 4.66 (q, 2H, J = 7.1 Hz), 1.51 (t, 1H, J = 7.1 Hz).
参考例20−2
2-エトキシ-5-アミノ-1H-ベンズイミダゾール


参考例25−2記載の方法に準じ、参考例20−1の化合物から表題化合物を合成した。
MS(ESI+)178 (M+1, 14%)
参考例21
エチル 5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-1H-ベンズイミダゾール-2-カルボキシレート


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−2の化合物と参考例28−2の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz)δ10.25 (s, 1H), 8.12 (m, 2H), 7.76 (m, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.37-7.18 (m, 6H), 4.67 (m, 1H), 4.35 (m, 2H), 3.06 (m, 1H), 2.88 (m, 1H), 2.74 (m, 2H), 2.11 (m, 1H), 1.68 (m, 3H), 1.52 (m, 1H), 1.42-1.30 (m, 12H), 1.27-1.08 (m, 3H), 0.91 (m, 2H).
参考例21−1
エチル 5-ニトロ-1H-ベンズイミダゾール-2-カルボキシレート


1,2-ジアミノ-4-ニトロベンゼン (306 mg、2.0 mmol)に、メチル 2,2,2-トリクロロアセトイミデート (0.30 mL、2.4 mmol)、酢酸 (8 mL)を順次加え、室温で36時間撹拌した。反応溶液から溶媒を留去し、水、酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣に硝酸銀 (170 mg、1.0 mmol)、エタノール (5 mL)を順次加え、20時間加熱還流した。室温まで冷却後、反応溶液をセライトろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物を得た(164 mg、34%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.85 (br, 1H), 8.35 (br, 1H), 7.68 (m, 1H), 4.60 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 1.53 (t, J = 7.2 Hz, 3H).
参考例21−2
エチル 5-アミノ-1H-ベンズイミダゾール-2-カルボキシレート


参考例25−2記載の方法に準じ、参考例28−1の化合物から表題化合物を合成した。
MS(ESI+)206 (M+1, 24%)
参考例22
メチル 2-{5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-1H-ベンズイミダゾール-2-イル}ベンゾエート


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−1の化合物と参考例29−2の化合物から表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.74 (br, 1H), 8.25 (s, 1H), 7.93 (m, 3H), 7.60-7.45 (m, 3H), 7.27-7.21 (m, 3H), 7.08 (br, 1H), 6.54 (br, 1H), 4.87 (m, 1H), 4.60 (m, 3H), 3.87 (s, 3H), 3.16 (m, 2H), 2.94 (m, 2H), 2.08 (m, 1H), 1.85-1.71 (m, 4H), 1.44-1.31 (m, 12H), 0.91 (m, 2H).
参考例22−1
メチル 2-(5-ニトロ-1H-ベンズイミダゾール-2-イル)ベンゾエート


1,2-ジアミノ-4-ニトロベンゼン (306 mg、2.0 mmol)に、2-ホルミル安息香酸メチル (328 mg、2.0 mmol)、硝酸セリウムアンモニウム (110 mg、0.20 mmol)、30%過酸化水素水 (0.8 mL)を順次加え、50℃で1時間撹拌した。反応溶液に5%チオ硫酸ナトリウム溶液、酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物を得た(330 mg、55%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.65 (br, 1H), 8.59 (m, 1H), 8.24 (m, 1H), 8.05 (m, 1H), 7.77 (m, 2H), 7.59 (m, 1H), 4.01 (s, 3H).
参考例22−2
メチル 2-(5-アミノ-1H-ベンズイミダゾール-2-イル)ベンゾエート


参考例25−2記載の方法に準じ、参考例29−1の化合物より表題化合物を合成した。
MS(ESI+)268 (M+1, 32%)
参考例23
メチル 4-{5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-1H-ベンズイミダゾール-2-イル}ベンゾエート


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−2の化合物と参考例30−2の化合物から表題化合物を合成した。
1H NMR (DMSO- d6, 400 MHz)δ10.25 (s, 1H), 8.49 (m, 2H), 8.11 (m, 4H), 7.63 (m, 1H), 7.37-7.22 (m, 6H), 6.79 (m, 1H), 4.70 (m, 1H), 3.90 (s, 3H), 3.06 (m, 1H), 2.88 (m, 1H), 2.74 (m, 2H), 2.11 (m, 1H), 1.67 (m, 3H), 1.52 (m, 1H), 1.36 (s, 9H), 1.30-1.08 (m, 3H), 0.85 (m, 2H).
参考例23−1
メチル 4-(5-ニトロ-1H-ベンズイミダゾール-2-イル)ベンゾエート


参考例22−1記載の方法に準じ、4-ホルミル安息香酸メチルより表題化合物を合成した。
参考例23−2
メチル 4-(5-アミノ-1H-ベンズイミダゾール-2-イル)ベンゾエート


参考例25−2記載の方法に準じ、参考例30−1の化合物より表題化合物を合成した。
MS(ESI+)268 (M+1, 100%)
参考例24
エチル 2-{5-{N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-2-メチル-1H-ベンズイミダゾール-1-イル}アセテート


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−2の化合物と参考例31−3の化合物から表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.14 (br, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.45-7.07 (m, 7H), 6.28 (br, 1H), 4.84-4.77 (m, 3H), 4.59 (m, 1H), 4.24 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.15 (m, 2H), 2.95 (m, 2H), 2.62 (s, 3H), 2.08 (m, 1H), 1.87-1.72 (m, 4H), 1.43-1.31 (m, 12H), 1.25 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.91 (m, 2H).
参考例24−1
N-(2-アセチルアミノ-4-ニトロフェニル)グリシン エチルエステル


2-フルオロ-5-ニトロアニリン (158 mg、1.0 mmol)に、ピリジン (1 mL)、無水酢酸 (1 mL)を順次加え、室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣に酢酸エチル-ヘキサンを加え、析出した固体をろ過した。得られた固体に、グリシンエチルエステル塩酸塩 (280 mg、2.0 mmol)、N-メチル-2-ピロリジノン (2 mL)、ジイソプロピルエチルアミン (0.52 mL、3.0 mmol)を順次加え、120℃で12時間撹拌した。反応溶液に水、酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物を得た(102 mg、36%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.07 (m, 2H), 7.16 (s, 1H), 6.53 (m, 2H), 5.42 (s, 1H), 4.24 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 4.02 (s, 2H), 2.22 (s, 3H), 1.30 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
参考例24−2
エチル 2-(2-メチル-5-ニトロ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセテート


参考例26−1で合成した化合物 (100 mg、0.36 mmol)に、4mol/L 塩酸-1,4-ジオキサン (3 mL)を加え、100℃で3時間撹拌した。反応溶液から溶媒を留去し、得られた残渣に酢酸エチル-ジエチルエーテルを加え、析出した固体をろ過することで、表題化合物を得た (83 mg、89%)。
参考例24−3
エチル 2-(2-メチル-5-アミノ-1H-ベンズイミダゾール-1-イル)アセテート


参考例27−2記載の方法に準じ、参考例24の化合物より表題化合物を合成した。
参考例25
5-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-2-エチル-1H-ベンズイミダゾール


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−2の化合物と参考例25−2の化合物から表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.58 (br, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.41 (m, 1H), 7.20 (m, 6H), 6.95 (m, 1H), 6.64 (br, 1H), 4.89 (m, 1H), 4.65 (m, 1H), 3.15 (m, 2H), 2.92 (m, 4H), 2.09 (m, 1H), 1.88-1.74 (m, 4H), 1.55-1.33 (m, 15H), 0.91 (m, 2H).
参考例25−1
2-エチル-5-ニトロ-1H-ベンズイミダゾール


1,2-ジアミノ-4-ニトロベンゼン (306 mg、2.0 mmol)に、1,1,1-トリエトキシプロパン(423 mg、2.4 mmol)、ヨウ素 (254 mg、1.0 mmol)、アセトニトリル (10 mL)を順次加え、室温で2時間撹拌した。反応溶液に5%チオ硫酸ナトリウム溶液、酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣に酢酸エチル-ヘキサンを加え、析出した固体をろ過し、表題化合物を得た (288 mg、75%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.51 (m, 1H), 8.20 (m, 1H), 7.61 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.04 (q, J = 7.6 Hz, 2H), 1.50 (t, 3H, J = 7.6 Hz).
参考例25−2
2-エチル-5-アミノ-1H-ベンズイミダゾール


2-エチル-5-ニトロ-1H-ベンズイミダゾール (144 mg、0.75 mmol)に、エタノール (3 mL)、10% パラジウム-炭素 (0.08 g)を加え、水素雰囲気下、室温で5時間撹拌した。反応溶液をセライトろ過した後、溶媒を減圧留去し、表題化合物を得た (115 mg、95 %)。
1H NMR (DMSO- d6, 400 MHz)δ7.13 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.59 (m, 1H), 6.45 (m, 1H), 2.72 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 1.26 (t, J = 7.6 Hz, 3H).
参考例26
メチル 3-(5-アミノ-1H-ベンズイミダゾール-2-イル)ベンゾエート


参考例25−2記載の方法に準じ、参考例26−1の化合物より表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.56 (s, 1H), 8.29 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.54-7.44 (m, 2H), 6.85 (s, 1H), 6.70 (m, 1H), 3.91 (s, 3H).
.29 (m, 1H), 1.81-1.70 (m, 3H), 1.52-1.33 (m, 3H), 1.17 (m, 1H), 0.88 (m, 2H).
参考例26−1
メチル 3-(5-ニトロ-1H-ベンズイミダゾール-2-イル)ベンゾエート


参考例22−1記載の方法に準じ、3-ホルミル安息香酸メチルより表題化合物を合成した。
参考例27
エチル 5-({N-[(4-{[(ベンジルカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-N-メチル-L-フェニルアラニル}アミノ)-1H-インドール-2-カルボキシレート


参考例2記載の方法に準じ、参考例27−2の化合物と参考例3−1の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)639 (M+1, 8%)
参考例27−1
N-{[4-(ベンジルオキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキシル]カルボニル}-N-メチル-L-フェニルアラニン メチルエステル


4-{(ベンジルオキシカルボニル)アミノメチル}シクロヘキサンカルボン酸 (192 mg、0.66 mmol)に、N-メチル-L-フェニルアラニン メチルエステル (150 mg、0.66 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド 塩酸塩 (190 mg、0.99 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール (135 mg、0.99 mmol)、トリエチルアミン (0.23 mL、1.65 mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド (3 mL)を順次加え、室温で12時間撹拌した。反応溶液に水、酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物を得た(192 mg、62%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ7.36-7.27 (m, 5H), 7.25-7.08 (m, 5H), 5.32 (dd, 1H, J = 11.2 Hz, 5.2 Hz), 5.09 (s, 2H), 4.74 (m, 1H), 3.66 (s, 3H), 3.36 (dd, J = 13.4 Hz, 5.2 Hz, 1H), 3.02 (m, 3H), 2.18 (s, 3H),2.29 (m, 1H), 1.81-1.70 (m, 3H), 1.52-1.33 (m, 3H), 1.17 (m, 1H), 0.88 (m, 2H).
参考例27−2
N-{[4-(ベンジルオキシカルボニルアミノメチル)シクロヘキシル]カルボニル}-N-メチル-L-フェニルアラニン


参考例1記載の方法に準じ、参考例27−1の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
参考例28
Nα-[(trans-4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-N-(2-メチル-1-ベンゾフラン-5-イル)-L-フェニルアラニンアミド


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−2の化合物と2-メチル-5−ベンゾフランアミンを用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)534 (M+1, 21%)
参考例29
エチル 5-アミノ-ベンゾフラン-2-カルボキシレート


参考例25−2記載の方法に準じ、エチル 5-ニトロ-ベンゾフラン-2-カルボン酸より表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ7.36 (m, 2H), 6.84 (m, 2H), 4.43 (br, 1H), 4.42 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.41 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
参考例30
Nα-[(トランス-4-{[(t-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-N-1H-インドール-6-イル-L-フェニルアラニンアミド


参考例2−2の化合物 (250 mg, 0.618 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド (2.2 mL)溶液に、6‐アミノインドール (90 mg、0.68 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド (178 mg、0.80 3mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(125mg、0.803 mmol)、トリエチルアミン (300μL、2.47 mmol) を加え、室温にて15時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を酢酸エチル-ヘキサンで洗浄し、ろ取した固体を減圧乾燥して表題化合物を得た (293mg、92%)。
MS (ESI+) 519 (M+1, 43%)
参考例31
Nα-[(トランス-4-{[(t-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-N-(2-メチル-1H-インドール-6-イル)-L-フェニルアラニンアミド


参考例2−2の化合物 (250 mg, 0.618 mmol) のN,N−ジメチルホルムアミド (2.2 mL)溶液に、2‐メチル‐1H‐インドール‐6‐アミン (99 mg、0.68 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド (178 mg、0.803 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(125 mg、0.803 mmol)、トリエチルアミン (300μL、2.47 mmol) を加え、室温にて15時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を酢酸エチル-ヘキサンで洗浄し、ろ取した固体を減圧乾燥して表題化合物を得た (152 mg、46%)。
MS (ESI+) 533 (M+1, 53%)
参考例32
エチル 6-({N-[(4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-2-メチル-1H-インドール-3-カルボキシレート


参考例2記載の方法に準じ、参考例2−2の化合物と参考例32−1の化合物から表題化合物を合成した。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.22 (s, 1H), 7.88 (m, 1H), 7.78 (m, 1H), 7.32-7.22 (m, 6H), 7.11 (m, 1H), 6.26 (m, 1H), 4.84 (m, 1H), 4.58 (m, 1H), 4.40 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 3.15 (m, 2H), 2.96 (m, 2H), 2.75 (s, 3H), 2.05 (m, 1H), 1.90-1.80 (m, 4H), 1.44-1.35 (m, 15H), 0.95 (m, 2H).
参考例32−1
エチル 6-アミノ-2-メチル-1H-インドール-3-カルボキシレート


2,4-ジニトロクロロベンゼン(404 mg、2.0 mmol)、アセト酢酸エチル (286 mg、2.2 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド (4 mL)に溶解させ、この溶液に炭酸カリウム (553 mg、4.0 mmol)を加え、80℃で3時間撹拌した。室温まで冷却後、反応溶液に1mol/L塩酸、酢酸エチルを加えて、分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣に、鉄粉 (1.24 g、20 mmol)、塩化アンモニウム (257 mg、4.8 mmol)、エタノール (4 mL)、水 (2 mL)を順次加え、95℃で2時間撹拌した。室温まで冷却後、反応溶液をセライトろ過し、水、酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物を得た(63 mg、14%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ7.68 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 6.75 (m, 1H),
参考例33
エチル 6-アミノ-1H-インドール-2-カルボキシレート


3-ニトロフェニルヒドラジン塩酸塩 (1.89 g、10 mmol)をエタノール (15 mL)に溶解させ、ピルビン酸エチル(1.64 g、12 mmol)を加え、室温で5時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、ポリリン酸 (2.0 g)、トルエン (20 mL)を加えて、14時間加熱還流した。反応溶液に水、酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣に酢酸エチル (20 mL)、10% パラジウム-炭素 (0.30 g)を加え、水素雰囲気下、室温で10時間撹拌した。反応溶液をセライトろ過し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物を得た(310 mg、15%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ8.58 (br, 1H), 7.46 (d1H, J = 8.4 Hz, 1H), 7.12 (m, 1H), 6.62 (m, 2H), 4.37 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 3.80 (br, 2H), 1.42 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
参考例34
5-({N-[(trans-4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-D-フェニルアラニル}アミノ)-1H-インドール-2-カルボン酸


参考例1記載の方法に準じ、参考例34−2を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)563 (M+1, 28%)
参考例34−1
エチル 5-(D-フェニルアラニルアミノ)-1H-インドール-2-カルボキシレート


参考例1−2記載の方法に準じ、参考例1−1とN-(t-ブトキシカルボニル)-D-フェニルアラニンを用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)352 (M+1, 46%)
参考例34−2
エチル 5-({N-[(trans-4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシル)カルボニル]-D-フェニルアラニル}アミノ)-1H-インドール-2-カルボキシレート


参考例1−3記載の方法に準じ、trans-4-{[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}シクロヘキシルカルボン酸と参考例34−1の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)591 (M+1, 40%)
参考例35
5-({N-[(trans-4-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フルオロエチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-1-ベンゾフラン-2-カルボン酸



参考例1記載の方法に準じ、参考例35−10の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)596 (M+1, 100%)
参考例35−1
メチル trans-4-(ブロモアセチル)シクロヘキサンカルボキシレート


trans-1,4-シクロヘキサンジカルボン酸 モノメチルエステル(9.98 g, 53.60 mmol)のジクロロメタン(60 mL)溶液に、室温にてオキサリルクロライド(10.20 mL, 119 mmol)、およびDMF(50 μL)を加えた。反応溶液を1時間加熱還流し、室温に放冷後、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え減圧留去し、THF(30 mL)、アセトニトリル(30 mL)を加え、氷浴下、(トリメチルシリル)ジアゾメタン(32.2 mL, 64.32 mmol)を滴下した。氷浴下、1時間撹拌後、室温でさらに1時間撹拌した。反応溶液を氷冷し、48%臭化水素酸(11.75 g, 69.7 mmol)を滴下し、15分間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで表題の化合物を得た(7.89 g, 56%)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz)δ 3.96 (s, 2H), 3.67 (s, 3H), 2.77-2.69 (m, 1H), 2..32-2.25 (m, 1H), 2.11-1.98 (m, 4H), 1.58-1.40 (m, 4H).
参考例35−2
メチル trans-4-(フルオロアセチル)シクロヘキサンカルボキシレート


参考例35−1の化合物(7.89 g, 30.0 mmol)のアセトニトリル(50 mL)溶液に、フッ化カリウム(8.71 g, 150 mmol), 18-クラウン-6(3.96 g, 14.98 mmol)を加えた。5時間加熱還流を行った後、放冷し、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで表題の化合物を得た(5.29 g, 87%)。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz)δ 4.96 (s, 1H), 4.80 (s, 1H), 3.67 (s, 3H), 2.69-2.61 (m, 1H), 2.33-2.24 (m, 1H), 2.11-2.07 (m, 2H), 1.99-1.95 (m, 2H), 1.58-1.34 (m, 4H).
参考例35−3
メチル trans-4-(2-フルオロ-1-ヒドロキシエチル)シクロヘキサンカルボキシレート


参考例35−2の化合物(5.29 g, 26.16 mmol)のメタノール(50 mL)溶液に、氷浴下、水素化ホウ素ナトリウム(693 mg, 18.32 mmol)を加え45分間撹拌した。氷浴下、反応混合物に0.5 mol/L 塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで表題の化合物を得た(4.76 g, 89%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ 4.58-4.55 (m, 0.5H), 4.48-4.23 (m, 1H), 4.36-4.32 (m, 0.5H), 3.66 (s, 3H), 3.65-3.59 (m, 1H), 2.28-2.21 (m, 1H), 2.07-1.96 (m, 3H), 1.78-1.73 (m, 1H), 1.54-1.38 (m, 3H), 1.22-1.12 (m, 2H).
参考例35−4
メチル trans-4-[1-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-2-フルオロエチル]シクロヘキサンカルボキシレート


参考例35−3の化合物(4.76 g, 23.31 mmol)のTHF (50 mL)溶液に、氷浴下、トリメチルアミン(4.72 g, 46.65 mmol)、およびメタンスルホニルクロライド(4.00 g, 34.90 mmol)を加えた。室温で2時間撹拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。
得られた残渣をDMF(40 mL)に溶かし、アジ化ナトリウム(2.27 g, 34.90 mmol)を加えた。90 ℃で4時間撹拌後、放冷し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で2回、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。
得られた残渣をTHF(40 mL)、水(4 mL)に溶かし、トリフェニルホスフィン (9.17 g, 34.96 mmol)を加え加熱還流を行った。3時間後、反応溶液を放冷し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40 mL)、ジ-tert-ブチルジカーボネート(7.63 g, 34.96 mmol)を加え2時間撹拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで表題の化合物を得た(6.04 g, 85%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ 4.72-4.70 (m, 1H), 4.62-4.59 (m, 0.5H), 4.50-4.47 (m, 1H), 4.38-4.35 (m, 0.5H), 3.66 (s, 3H), 3.65-3.48 (m, 1H), 2.28-2.20 (m, 1H), 2.05-2.02 (m, 2H), 1.94-1.86 (m, 2H), 1.55-1.48 (m, 1H), 1.45-1.42 (m, 10H), 1.40-1.36 (m, 1H), 1.17-1.03 (m, 2H).
参考例35−5
trans-4-[1-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-2-フルオロエチル]シクロヘキサンカルボン酸


参考例35−4の化合物(11.94 g, 39.36 mmol)をメタノール(115 mL)、THF(115 mL)に溶かし、1 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(115 mL)を加えて、室温で6時間攪拌した。反応溶液に5%硫酸水素カリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去することで、表題化合物を得た(11.21 g, 98%)。
1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz)δ 6.87 (m, 1H), 4.48-4.37 (m, 1H), 4.32-4.21 (m, 1H), 3.45-3.34 (m, 1H), 2.11-2.03 (m, 1H), 1.89-1.86 (m, 2H), 1.71-1.67 (m, 2H), 1.37-1.30 (m, 10H), 1.23-1.17 (m, 2H), 1.13-0.95 (m, 2H).
参考例35−6
ベンジル trans-4-[1-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-2-フルオロエチル]シクロヘキサンカルボキシキシレート


参考例35−5の化合物(4.14 g, 14.31 mmol)のDMF (30 mL)溶液に、炭酸カリウム(3.96 g, 28.65 mmol)、臭化ベンジル(2.57 g, 15.02 mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。反応溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で2回、飽和食塩水で1回洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで表題の化合物を得た(5.14 g, 95%)。
1H NMR (CDCl3, 400 MHz)δ 7.35-7.34 (m, 5H), 5.11 (s, 2H), 4.72-4.70 (m, 1H), 4.61-4.35 (m, 2H), 3.59-3.51 (m, 1H), 2.32-2.26 (m, 1H), 2.09-2.05 (m, 2H), 1.94-1.86 (m, 2H), 1.59-1.44 (m, 11H), 1.16-1.06 (m, 2H).
参考例35−7
ベンジル trans-4-[(1S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-2-フルオロエチル]シクロヘキサンカルボキシキシレート


ラセミ体の参考例35−6の化合物を下記の条件にてHPLC分取を行い、表題の化合物を得た。
CHIRALCEL(登録商標) OD-H(0.46 cmI.D. x 25 cmL)、移動層:n-ヘキサン/2-プロパノール(5/1)、流速:0.5 mL/min、波長:254 nm、RT 12.078 min
参考例35−8
trans-4-[(1S)-1-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ-2-フルオロエチル]シクロヘキサンカルボン酸


参考例35−7の化合物 (540 mg, 1.423 mmol)のメタノール(20 mL)溶液にパラジウム-炭素 (760 mg)を加え、水素雰囲気下で3時間撹拌した。反応溶液をセライトろ過し、減圧濃縮することにより表題の化合物を得た(411 mg, 100%)。
1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz)δ 6.87 (m, 1H), 4.48-4.37 (m, 1H), 4.32-4.21 (m, 1H), 3.45-3.34 (m, 1H), 2.11-2.03 (m, 1H), 1.89-1.86 (m, 2H), 1.71-1.67 (m, 2H), 1.37-1.30 (m, 10H), 1.23-1.17 (m, 2H), 1.13-0.95 (m, 2H).
参考例35−9
エチル 5-{[N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-フェニルアラニル]アミノ}-1-ベンゾフラン-2-カルボキシレート


N-(t-ブトキシカルボニル)-L-フェニルアラニン(124 mg、0.47 mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5 mL)溶液に、参考例29の化合物(87 mg、0.42 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド(106 mg、0.55 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(74 mg、0.55 mmol)、トリエチルアミン(180 μL、1.27 mmol)を加え、室温にて20時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物を得た(130 mg、62%)。
MS(ESI+)453 (M+1, 100%)
参考例35−10
エチル 5-({N-[(trans-4-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フルオロエチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-1-ベンゾフラン-2-カルボキシレート

氷冷下、参考例35−9の化合物 (130 mg、0.29 mmol)のクロロホルム (5 mL)溶液に、トリフルオロ酢酸 (1 mL)を加えた後、室温に昇温させ、2時間攪拌した。反応液の溶媒を減圧留去した後、トルエン (2 mL)を加え再度減圧留去した。さらにクロロホルム (3 mL)とヘキサン (3 mL)を加え減圧留去した。得られた残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(4 mL)溶液に、参考例35−8の化合物(83 mg、0.29 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド(72 mg、0.37 mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(51 mg、0.37 mmol)、トリエチルアミン(200 μL、1.44 mmol)を加え、室温にて20時間攪拌した。この反応溶液に水と酢酸エチルを加えて分液後、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。この溶液をろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、表題化合物を得た(126 mg、70%)。
MS(ESI+)624 (M+1, 42%)
参考例36
3-メトキシプロピル 5-({N-[(trans-4-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フルオロエチル}シクロヘキシル)カルボニル]-L-フェニルアラニル}アミノ)-1-ベンゾフラン-2-カルボキシレート



参考例35−10記載の方法に準じ、参考例36−4の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)668 (M+1, 100%)
参考例36−1
5-ニトロ-1-ベンゾフラン-2-カルボン酸



エチル 5-ニトロ-ベンゾフラン-2-カルボン酸(362 mg、1.54 mmol)をエタノール(2.3 mL)とテトラヒドロフラン(2.3 mL)、水酸化ナトリウム水溶液(1mol/L)(4.6 mL)の混合溶液に加え、50℃にて3時間攪拌した。室温まで冷却後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣を水に溶かし、氷冷しながら塩酸(2mol/L)を加え酸性にした。析出した固体をろ取し、水で洗浄した後減圧乾燥させることで表題の化合物を得た(284mg、89%)。
1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz)δ 8.77 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.38-8.34 (m, 1H), 7.97 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.85 (s, 1H).
参考例36−2
3-メトキシプロピル 5-ニトロ-1-ベンゾフラン-2-カルボキシレート



参考例36−1の化合物(282 mg, 1.36 mmol)のDMF(12.3 mL)溶液に、炭酸カリウム(282 mg, 2.04 mmol)、1-ブロモ-3-メトキシプロパン(167 μL, 1.5 mmol)を加え、50 ℃で4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで表題の化合物を得た(110 mg, 29%)。
1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz)δ 8.65 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.39-8.35 (m, 1H), 7.70 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 4.53-4.49 (m, 2H), 3.56-3.52 (m, 2H), 3.37 (s, 3H), 2.19-2.03 (m, 2H).
参考例36−3
3-メトキシプロピル 5-アミノ-1-ベンゾフラン-2-カルボキシレート


参考例36−2の化合物 (102 mg、0.37 mmol)に、酢酸エチル (1 mL)、10% パラジウム-炭素 (0.01 g)を加え、水素雰囲気下、室温で5時間撹拌した。反応溶液をセライトろ過した後、溶媒を減圧留去し、表題化合物を得た(90 mg、99%)。
MS(ESI+)250(M+1, 100%)
参考例36−4
3-メトキシプロピル 5-{[N-(tert-ブトキシカルボニル)-L-フェニルアラニル]アミノ}-1-ベンゾフラン-2-カルボキシレート


参考例35−9記載の方法に準じ、参考例36−3の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)497 (M+1, 31%)
参考例37
5-({N-[(trans-4-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フルオロエチル}シクロヘキシル)カルボニル]-3-シクロヘキシル-L-アラニル}アミノ)-1-ベンゾフラン-2-カルボン酸



参考例1記載の方法に準じ、参考例37−3の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)602 (M+1, 100%)
参考例37−1
メチル N-[(trans-4-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フルオロエチル}シクロヘキシル)カルボニル]-3-シクロヘキシル-L-アラニネート



参考例35−9記載の方法に準じ、参考例35−8の化合物と3-シクロヘキシル-L-アラニン メチルエステル 塩酸塩を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)457 (M+1, 31%)
参考例37−2
N-[(trans-4-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フルオロエチル}シクロヘキシル)カルボニル]-3-シクロヘキシル-L-アラニン



参考例2−2記載の方法に準じ、参考例37−1の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)465 (M+23, 100%)
参考例37−3
エチル 5-({N-[(trans-4-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フルオロエチル}シクロヘキシル)カルボニル]-3-シクロヘキシル-L-アラニル}アミノ)-1-ベンゾフラン-2-カルボキシレート


参考例35−9記載の方法に準じ、参考例37−2の化合物と参考例29の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)630 (M+1, 100%)
参考例38
3-メトキシプロピル 5-({N-[(trans-4-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フルオロエチル}シクロヘキシル)カルボニル]-3-シクロヘキシル-L-アラニル}アミノ)-1-ベンゾフラン-2-カルボキシレート



参考例35−9記載の方法に準じ、参考例37−2の化合物と参考例36−3の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)674 (M+1, 54%)
参考例39
5-({N-[(trans-4-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フルオロエチル}シクロヘキシル)カルボニル]-3-シクロヘキシル-D-アラニル}アミノ)-1-ベンゾフラン-2-カルボン酸



参考例1記載の方法に準じ、参考例39−3の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)602 (M+1, 100%)
参考例39−1
メチル N-[(trans-4-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フルオロエチル}シクロヘキシル)カルボニル]-3-シクロヘキシル-D-アラニネート



参考例35−9記載の方法に準じ、参考例35−8の化合物と3-シクロヘキシル-D-アラニン メチルエステル 塩酸塩を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)457 (M+1, 30%)
参考例39−2
N-[(trans-4-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フルオロエチル}シクロヘキシル)カルボニル]-3-シクロヘキシル-D-アラニン



参考例2−2記載の方法に準じ、参考例39−1の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)443 (M+1, 100%)
参考例39−3
エチル 5-({N-[(trans-4-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フルオロエチル}シクロヘキシル)カルボニル]-3-シクロヘキシル-D-アラニル}アミノ)-1-ベンゾフラン-2-カルボキシレート


参考例35−9記載の方法に準じ、参考例39−2の化合物と参考例29の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)630 (M+1, 100%)
参考例40
3-メトキシプロピル 5-({N-[(trans-4-{(1S)-1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]-2-フルオロエチル}シクロヘキシル)カルボニル]-3-シクロヘキシル-D-アラニル}アミノ)-1-ベンゾフラン-2-カルボキシレート



参考例35−9記載の方法に準じ、参考例37−2の化合物と参考例36−3の化合物を用いて、表題化合物を合成した。
MS(ESI+)674 (M+1, 5%)
実施例1
5-[(N-{[4-(アミノメチル)シクロヘキシル]カルボニル}-4-フルオロ-L-フェニルアラニル)アミノ]-1H-インドール-2-カルボン酸 トリフルオロ酢酸塩


氷冷下、参考例1の化合物 (150 mg、0.26 mmol)のクロロホルム (3 mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(1.5 mL)を加えた後、室温に昇温させ、2時間攪拌した。反応液の溶媒を減圧留去した後、残渣にトルエン (2 mL)を加え再度減圧留去した。さらにクロロホルム (3 mL)とヘキサン (3 mL)を加え減圧留去することを2回繰り返した後、ジエチルエーテル-テトラヒドロフランを加え結晶を析出させた。析出した固体をろ過し、表題化合物を得た (89 mg、58%)。
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz)δ11.72 (s, 1H), 10.03 (s, 1H), 8.13 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.70 (brs, 2H), 7.37-7.28 (m, 4H), 7.12-7.04 (m, 3H), 4.63 (m, 1H), 3.05-3.01 (m, 1H), 2.88-2.80 (m, 1H), 2.64-2.62 (m, 2H), 2.15-2.08 (m, 1H), 1.74-1.70 (m, 3H), 1.57-1.44 (m, 2H), 1.26-1.06 (m, 2H), 0.96-0.84 (m, 2H).
実施例2〜14
実施例1記載の方法に準じ、対応する参考例2、4、5、7〜12の化合物を用いて、実施例2、4、5、7〜12の化合物を合成した。参考例2、実施例1記載の方法に順じ、参考例2−2化合物と参考例13の化合物を用いて、実施例13の化合物を合成した。また、実施例17記載の方法に順じ、参考例3、6、14の化合物を用いて、実施例3,6,14の化合物を合成した。



実施例15、16
実施例1記載の方法に準じ、対応する参考例15、16の化合物を用いて、実施例15、16の化合物を合成した。


実施例17
エチル 5-[(N-{[trans-4-({[(ヘキシルオキシ)カルボニル]アミノ}メチル)シクロヘキシル]カルボニル}-L-フェニルアラニル)アミノ]-1H-インドール-2-カルボキシレート


エチル5-[(N-{[trans-4-(アミノエチル)シクロヘキシル]カルボニル}-L-フェニルアラニル)アミノ]-1H-インドール-2-カルボキシレート(実施例3の化合物) (53.4 mg, 0.0908 mmol)のテトラヒドロフラン (2 mL)溶液にトリエチルアミン (63.2 μl)、ヘキシルクロロホルメート (29.9 μl)を加え室温で4時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1/1)により精製することで表題の化合物 (6.8 mg)を固体として得た。
RT 6.001 min (Shim-pack XR-ODS, 0.1%トリフルオロ酢酸 含有 水/アセトニトリル, アセトニトリル1-99% 5.7min, 1.0mL/min).
MS (ESI+) 637 (M+1, 16%).
実施例18〜28
実施例1記載の方法に準じ、対応する参考例17、18、19、20、22、25の化合物を用いて、実施例18、19、20、21、23、27の化合物を合成した。参考例1、実施例1記載の方法に準じ、対応する参考例21、22、23、24の化合物を用いて、実施例22、24、25、26の化合物を合成した。参考例1−3、参考例1、実施例1記載の方法に準じ、対応する参考例2−2の化合物と参考例26の化合物を用いて、実施例28の化合物を合成した。


実施例29
5-[(N-{[trans-4-(アミノエチル)シクロヘキシル]カルボニル}-N-メチル-L-フェニルアラニル)アミノ]-1H-インドール-2-カルボン酸


参考例27の化合物 (82 mg、0.13 mmol)に、テトラヒドロフラン (0.5 mL)、メタノール(0.5 mL)、2mol/L水酸化リチウム水溶液(0.5 mL)を順じ加え、室温で3時間撹拌した。反応溶液に1mol/L塩酸水溶液、酢酸エチルを加えて分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣に、10%パラジウム-炭素 (64 mg、0.029 mmol)、メタノール (3 mL)を加え、水素雰囲気下、室温で8時間撹拌した。反応溶液をセライトろ過し、溶媒を減圧留去して表題化合物を得た (55 mg、90%)。
1H NMR (DMSO- d6, 400 MHz)δ11.03 (s, 1H), 9.80 (m, 1H), 7.77 (m, 1H), 7.36-7.19 (m, 9H), 6.60 (s, 1H), 5.47 (m, 1H), 3.27 (m, 1H), 3.10-2.90 (m, 5H), 2.40 (m, 1H), 1.81-1.62 (m, 5H), 1.45 (m, 1H), 1.33 (m, 2H), 0.91 (m, 2H).
実施例30、31
実施例1記載の方法に準じ、対応する参考例28の化合物を用いて、実施例30の化合物を合成した。参考例2、参考例1、実施例1記載の方法に準じ、参考例2−2の化合物と参考例29の化合物を用いて、実施例31の化合物を合成した。

実施例32〜38
実施例1記載の方法に準じ、対応する参考例30、31、32の化合物を用いて、実施例32、33、35の化合物を合成した。参考例14、実施例1記載の方法に準じ、参考例31の化合物を用いて、実施例34の化合物を合成した。参考例1、実施例1記載の方法に準じ、参考例32の化合物を用いて、実施例36の化合物を合成した。参考例1−3、実施例1記載の方法に準じ、参考例2−2の化合物と参考例33の化合物を用いて、実施例37の化合物を合成した。参考例1−3、参考例1、実施例1記載の方法に準じ、参考例2−2の化合物と参考例33の化合物を用いて、実施例38の化合物を合成した。


実施例39
5-[(R)-2-((1r, 4R)-4-(アミノメチル)シクロヘキサンカルボキサアミド)-3-フェニルプロパンアミド]-1H-インドール-2-カルボン酸 トリフルオロ酢酸塩


対応する実施例1記載の方法に順じ、参考例34の化合物を用いて、実施例39の化合物を合成した。
1H NMR (DMSO-d6, 400 MHz)δ12.93 (br, 1H), 11.73 (s, 1H), 10.02 (s, 1H), 8.12 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 8.00 (s, 1H), 7.69 (br, 2H), 7.39-7.13 (m, 6H), 7.05 (s, 1H), 4.67 (br, 2H), 3.87 (s, 1H), 3.05 (dd, 1H, J = 13.7, 4.7 Hz), 2.86 (dd, 1H, J = 13.4, 10.0 Hz), 2.66 (br, 2H), 2.13 (m, 1H), 1.74 (m, 3H), 1.57 (d, 1H, J = 12.3 Hz), 1.45 (br, 1H), 1.30-1.11 (m, 2H), 0.93-0.86 (m, 2H).
MS (ESI+) 463(M+1, 25%).
実施例40〜41
実施例1記載の方法に準じ、対応する参考例35、36の化合物を用いて、実施例40、41の化合物を合成した。


実施例42〜43
実施例1記載の方法に準じ、対応する参考例37、38の化合物を用いて、実施例42、43の化合物を合成した。


実施例44〜45
実施例1記載の方法に準じ、対応する参考例39、40の化合物を用いて、実施例44、45の化合物を合成した。


試験例1
In vitro FXIa阻害作用測定試験
HEPES (7.15 g)、塩化ナトリウム (8.47 g)、塩化カリウム (0.372 g)、およびPEG8000 (2 mL)の混合物に、1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を加えていきpH 7.4に調整した後、精製水を加えて全容量を1000 mLとし、緩衝液を調製した。調製した緩衝液にFactor XIa、基質、および被験化合物を加え、37 ℃で15分間反応させた。Factor XIaは最終濃度0.35 μg/mLとなるように添加した。また、基質としてはS-2366(pyroGlu-Pro-Arg-pNA・HCl)を最終濃度300 μMとなるように添加した。反応を進行させた後の生成物をOD 405 nmにおける吸光度で測定した。被験化合物非添加のOD変化を100%とし、OD値の上昇を50%抑制する濃度をIC50(μM)として算出した。


本発明化合物は、FXIaに対して強い阻害作用を有することから、血栓症等の予防および/または治療剤として有用である。

Claims (9)

  1. 式(1):


    〔式中、Rは、水素原子、または置換されていてもよいC1−6アルコキシカルボニルキル基を表し;
    b1、およびRb2は、それぞれ独立して、水素原子、もしくは置換されていてもよいC1−6アルキル基であるか、またはこれらが結合する炭素原子と一緒になって3員〜6員のシクロアルカン環を形成してもよく;
    は、水素原子、または置換されていてもよいC1−6アルキル基を表し;
    は、置換されていてもよいフェニル基、または置換されていてもよいシクロヘキシル基を表し;
    環Qは、下記式(2a)〜(2h):

    (式中、Xは、CR21、またはNを表し;
    は、NR31、O、またはSを表し;
    11、R12、およびR13は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC1−6アルキル基、または置換されていてもよいC1−6アルコキシ基を表し;
    21は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、置換されていてもよいC1−6アルキル基、または置換されていてもよいC1−6アルコキシカルボニル基を表し;
    31は、水素原子、置換されていてもよいC1−6アルキル基、置換されていてもよいC3−7シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキルスルホニル基、または置換されていてもよいC1−6アルキルカルボニル基を表し;
    は、
    (1)水素原子、
    (2)置換されていてもよいC1−6アルキル基、
    (3)置換されていてもよいC1−6アルコキシ基、
    (4)カルボキシル基、
    (5)シアノ基、
    (6)置換されていてもよいアミノカルボニル基、
    (7)置換されていてもよい4員〜7員の環状アミノカルボニル基、
    (8)置換されていてもよいフェニル基、
    (9)置換されていてもよい5員〜6員のヘテロアリール基、
    (10)テトラゾリル基、
    (11)5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、
    (12)置換されていてもよいC4−7シクロアルコキシカルボニル基、
    (13)置換されていてもよいC1−6アルコキシカルボニル基、
    (14) 下記式(3a):


    (式中、R41は、水素原子、またはC1−4アルキル基を表す。)で表される基、または、
    (15) 下記式(3b):


    (式中、Xは単結合、または酸素原子を表し;
    51、およびR52は、それぞれ独立して、水素原子、またはC1−4アルキル基を表し;
    61は、C1−4アルキル基、またはC4−7シクロアルキル基を表す。)で表される基を 表す。)からなる群から選択 される基を表す。〕で表される化合物、またはその薬学上許容される塩。
  2. が、水素原子、またはC1−6アルコキシカルボニルキル基であり;
    b1、およびRb2が、それぞれ独立して、水素原子、もしくはC1−6アルキル基(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)であるか、またはこれらが結合する炭素原子と一緒になって3員〜6員のシクロアルカン環を形成してもよく;
    が、水素原子、またはC1−6アルキル基であり;
    が、
    (1)フェニル基(該基は、
    (a)ハロゲン原子、
    (b)C1−6アルキル(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、および
    (c)C1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、または
    (2)シクロヘキシル基(該基は、前記(1)の(a)〜(c)からなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)であり;
    11、R12、およびR13が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、またはC1−6アルコキシ基(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)であり;
    21が、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシル基、C1−6アルキル基、またはC1−6アルコキシカルボニル基であり;
    31が、水素原子、C1−6アルキル基(該基は、1〜3個のハロゲン原子、カルボキシル基、またはC1−6アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい。)、C3−7シクロアルキル基、C1−6アルキルスルホニル基、またはC1−6アルキルカルボニル基であり;
    が、
    (1)水素原子、
    (2)C1−6アルキル基(該基は、1〜3個のハロゲン原子、またはカルボキシル基で置換されていてもよい。)、
    (3)C1−6アルコキシ基、
    (4)カルボキシル基、
    (5)シアノ基、
    (6)アミノカルボニル基(該基は、同種または異種の1〜2個のC1−6アルキル(該アルキルは1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい)で置換されていてもよい。)、
    (7)4員〜7員の環状アミノカルボニル基(該基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル、およびC1−6アルコキシからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
    (8)フェニル基(該基は、
    (a)ハロゲン原子、
    (b)C1−6アルキル(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、
    (c)C1−6アルコキシ(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)、
    (d)カルボキシル、および
    (e)C1−6アルコキシカルボニルからなる群から選択される同種または異種の1〜4個の基で置換されていてもよい。)、
    (9)5員もしくは6員のヘテロアリール基(該基は、前記(8)の(a)〜(e)で置換されていてもよい。)、
    (10)テトラゾリル基、
    (11)5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、
    (12)C4−7シクロアルコキシカルボニル基、
    (13)C1−6アルコキシカルボニル基(該基は、
    (a)C1−6アルコキシ、
    (b)C3−7シクロアルコキシ、
    (c)モノ-またはジ-C1−6アルキルアミノ、
    (d)4員〜7員の環状アミノ、
    (e)モノ-またはジ-C1−6アルキルアミノカルボニル、または
    (f)4員〜7員の環状アミノカルボニル、または、
    (g)C3−7シクロアルキルで置換されていてもよい。)、
    (14) 下記式(3a):


    (式中、R41は、水素原子、またはC1−4アルキル基を表す。)で表される基、または、
    (15) 下記式(3b):


    (式中、Xは単結合、または酸素原子を表し;
    51、およびR52は、それぞれ独立して、水素原子、またはC1−4アルキル基を表し;
    61は、C1−4アルキル基、またはC4−7シクロアルキル基を表す。)で表される基である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  3. 、およびRがいずれも水素原子であり;Rb1、およびRb2が、それぞれ独立して、水素原子、またはC1−6アルキル基(該基は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい。)である、請求項1または2に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  4. 環Qが式(2a)で表される基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  5. 11、R12、R13、およびR21が、それぞれ独立して、水素原子、またはハロゲン原子であり;R31が、水素原子、またはC1−4アルキル基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  6. が、カルボキシル基、またはC1−6アルコキシカルボニル基(該基は、C1−6アルコキシで置換されていてもよい。)である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する、FXIa阻害薬。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する、血栓塞栓症の治療剤。
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WO2016146599A1 (de) * 2015-03-19 2016-09-22 Bayer Pharma Aktiengesellschaft Herstellverfahren für phenylalanin-derivate
WO2016146605A1 (de) 2015-03-19 2016-09-22 Bayer Pharma Aktiengesellschaft Substituierte phenylalanin-derivate
WO2016146604A1 (de) 2015-03-19 2016-09-22 Bayer Pharma Aktiengesellschaft 7-{4-[(2s)-2-({[trans-4-(aminomethyl)cyclohexyl]carbonyl}amino)-3-(phenylamino)-3-oxopropyl]phenyl}-6-methyl-4-oxo-1,4-dihydrochinolin-3-carbonsäure-derivate als faktor xia inhibitoren zur behandlung von fibrinolytischen erkrankungen
CN107115334A (zh) * 2017-03-04 2017-09-01 王宏 一种治疗免疫性流产的药物组合物

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