JP2014227183A - スパウト付き収容体およびスパウト - Google Patents

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Abstract

【課題】収容物注出後に収容部内に外気が流入することを確実に防止できるとともに、収容物注出後の再シール性能を高めて収容物の液だれを防止できるスパウト付き収容体を提供する。【解決手段】本発明のスパウト付き収容体は、収容部S内の収容物を流出させるための流出口20aを形成するスパウト20を有する。スパウト20の表面にはシート状部材2が密着可能に配設される。スパウト20は、スパウト内を収容部S側に開口する第1の区画室20Aと流出口20a側に開口する第2の区画室20Bとに区画する隔壁30と、シート状部材2が密着されるスパウトの表面領域42に形成され、第1の区画室20A内に開口する注出孔24と、シート状部材2が密着されるスパウトの表面領域42に形成され、第2の区画室20B内に開口する流入孔22とを有する。【選択図】図4

Description

本発明は、所定の収容物を収容可能な収容体に関し、特に、樹脂等によって形成された注出口(スパウトと称される)を介して収容物を注出可能としたスパウト付き収容体、および、収容物を収容した収容体に用いられるスパウトに関する。
従来、例えば、合成樹脂製のシート状部材(プラスチックフイルム)を重ね、その周縁部を溶着(熱溶着)した収容体が知られている。このような収容体は、安価であると共に軽量で取扱性に優れるため、医療分野、化粧品やサニタリー用品などの日用品分野、事務用品分野、食品分野等、様々な分野で使用されている。ところで、このような収容体には、嫌気性の液体を収容する場合があり、そのような収容物は、開封して注出操作をした後に、そのまま残しておくことがあるため、開封した後は、外気の流入を阻止できるように、再シール構造を備えていることが好ましい。
このような再シール構造を備えたものとして、例えば、特許文献1には、密着性のノズルを形成した収容体が開示されている。このノズルは、2枚の柔軟性シートを重ね、その内面が収容物を充填した後の常態において密着するように構成されており、収容部の内圧を高めて収容物を注出操作した後は、少なくとも一方の柔軟性シートが屈曲することで密着度を高め、再シールできるように構成されている。
特開2001−192045号
上記した収容体は、収容物を充填した後、常態時において、常にノズル部分が密着し、かつ、収容物を注出した後は、少なくとも一方側が屈曲してシール性が得られるように、ノズルを構成する柔軟性シートに折り癖となる境界線を付与する構造であるため、製造するのが容易ではなく、製造コストも高くなってしまう。また、実際の注出操作後の常態時においては、シート同士の密着領域のみで収容物を収容体内部に保持することになるため、密着機能(シール機能)が十分に果たされずに内部の収容物が外部へ漏れ出る可能性も否定できない。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、収容物注出後に収容部内に外気が流入することを確実に防止できるとともに、収容物注出後の再シール性能を高めて収容物の液だれを防止できるスパウト付き収容体、およびそのような機能を備えたスパウトを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明は、所定の収容物が収容される収容部を形成する収容本体と、この収容本体に設けられ、前記収容部内の収容物を流出させるための流出口を形成するスパウトと、を有するスパウト付き収容体であって、前記スパウトの表面にはシート状部材が密着可能に配設され、前記スパウトは、スパウト内を前記収容部側に開口する第1の区画室と前記流出口側に開口する第2の区画室とに区画する隔壁と、前記シート状部材が密着されるスパウトの表面領域に形成され、前記第1の区画室内に開口する注出孔と、前記シート状部材が密着されるスパウトの表面領域に形成され、前記第2の区画室内に開口する流入孔とを有することを特徴とする。
また、本発明は、所定の収容物を収容する収容体に装着可能であり、前記収容体から収容物を流出させるための流出口を有するとともに、シート状部材が表面に密着可能なスパウトを提供するのであり、前記スパウトは、前記収容体側に開口する第1の区画室と前記流出口側に開口する第2の区画室とに区画する隔壁と、前記シート状部材が密着される表面領域に形成され、前記第1の区画室内に開口する注出孔と、前記シート状部材が密着される表面領域に形成され、前記第2の区画室内に開口する流入孔と、を有することを特徴とする。
上記構成のスパウト付き収容体、およびスパウトによれば、例えば、収容体の収容部に押圧力を作用させると、この押圧力を受ける収容部内の収容物が、第1の区画室を通じて、スパウト表面領域に密着しているシート状部材(注出孔を閉塞しているシート状部材)を押圧するようになる。そして、この押圧力により、密着していたシート状部材がスパウトの表面から離間して(シート状部材が押し広げられ)注出孔および流入孔が開放され、そのため、収容物は、第1の区画室から開放された注出孔を通じて注出されるとともに、密着状態が解放されたシート状部材とスパウトの表面との間の空間(シート状部材が押し広げられることにより注出孔と流入孔との間に形成される収容物のための流路)を介して流入孔から第2の区画室内に流入し、流出口を介して外部に流出されるようになる。その後、収容部に作用する押圧力を解除すると、シート状部材に作用する押圧力も解除されるため、シート状部材は再びスパウトの表面に密着して、前記注出孔および流入孔を閉塞するようなる。したがって、収容物注出後に収容部内に外気が流入することを確実に防止できる。
また、上記構成によれば、収容体の収容部は、隔壁によって外部から隔離されるとともに、注出孔および流入孔とシート状部材との密着によっても外部から更に隔離されている。すなわち、収容部が外部に対して2段階で隔離された状態となっている。そのため、収容物注出後のシール性を、従来(例えば、シート同士の密着のみで収容物を収容本体内部に保持する特許文献1)と比べて飛躍的に高めることができ、収容物注出後の収容物の漏出を防止できる。また、上記構成では、スパウトが流出口で外部に開放している(外部に露出されている)ため、サックバック効果(注出孔および流入孔が閉じられる際に外気との圧力差で収容物が収容部内へ向けて吸引される効果)も得られ、確実な再シール性および耐漏れ性を確保できる。また、このようにスパウトが流出口で外部に露出されていると、スパウトの流出口に閉塞キャップを装着することも可能となり、そのようにすることで、外部に対して収容部を確実に遮断することも可能となる。また、上記構成は、前述した作用効果を実現するためにスパウトに隔壁を設けて注出孔および流入孔を形成するだけで済むため、製造も容易となる。
本発明によれば、収容物注出後に収容部内に外気が流入することを確実に防止できるだけでなく、収容物注出後の再シール性能を高めて収容物の漏出も防止できる製造が容易なスパウト付き収容体、およびスパウトが得られる。
本発明の一実施形態に係るスパウト付き収容体の全体構成(フィルムシートを除く)を示す斜視図。 図1のスパウト付き収容体の表側を示す斜視分解図。 図1のスパウト付き収容体の裏側の斜視図。 図1のスパウト付き収容体の要部拡大図。 図1のスパウト部分の拡大図。 図1のスパウト付き収容体の作用を説明する斜視図。 図1のスパウト付き収容体の作用を説明する正面図。 (a)はシート状部材によって上下の区画室の流入孔および注出孔が閉塞されている状態を示す断面図、(b)は押圧力によってシート状部材が押し広げられて上下の区画室の流入孔および注出孔が開放された状態を示す断面図。 本発明の変形例に係るスパウト付き収容体の要部断面を示し、(a)はシート状部材によって上下の区画室の流入孔および注出孔が閉塞されている状態を示す断面図、(b)は押圧力によってシート状部材が押し広げられて上下の区画室の流入孔および注出孔が開放された状態を示す断面図。
以下、図面を参照しながら本発明に係るスパウト付き収容体の一実施形態について説明する。
図1〜図5は、本発明に係るスパウト付き収容体の一実施形態を示す図であり、図1は、本発明の一実施形態に係るスパウト付き収容体の全体構成(フィルムシートは除く)を示す斜視図、図2は、図1のスパウト付き収容体の表側を示す斜視分解図、図3は、図1のスパウト付き収容体の裏側の斜視図、図4は、図1のスパウト付き収容体の要部拡大図、そして、図5は、図1のスパウト部分の拡大図である。
本実施形態に係るスパウト付き収容体1は、例えば、図1〜図3に示すような形態で構成されており、所定の収容物が収容される収容部Sを形成する収容本体4と、この収容本体4に設けられ、収容部S内の収容物を注出するためのスパウト20とを有する。
本実施形態における収容本体4は、図2に示されるように、樹脂製(例えばプラスチック製)のベースボード50にフィルムシート2を重ね合わせて周囲を溶着することにより形成される。具体的には、ベースボード50は、矩形の平板状に構成されており、同じ形状のフィルムシート2をベースボード50の周辺領域の平面部に対して溶着された構成となっている。この場合、フィルムシート2は、平板状のベースボード50に溶着されるため、大きい容量の収容部Sが形成されるように、ベースボード50には、収容規定部が形成されている。
本実施形態では、収容規定部は、ベースボード50の両サイド表面に、湾曲して盛り上がる一対の突出壁2a,2bによって構成されており、突出壁2a,2bの高さによって収容部Sが形成されるようになっている。具体的には、前記フィルムシート2が溶着される部分は、突出壁2a,2bの上端湾曲面2a´,2b´、上縁部2c、下縁部2d(溶着領域を図2に斜線で示す)となっており、これらの部分に図示しないヒートバーによってフィルシートが熱溶着されることにより、収容部Sを有する収容本体4が形成される。この場合、スパウト20の表面には、後述するようにフィルムシート2が溶着される。
なお、図2に示すように、前記溶着部分の一部、例えば下縁部2dの一部を未溶着として開口5を形成しておいてもよい。その場合、開口5を介して収容本体4の収容部Sに収容物を充填し、充填した後、開口5を溶着することで収容物が収容されたスパウト付き収容体が形成される。或いは、収容物は、後述するスパウト20の流出口20aを介して充填しても良い。また、本実施形態では、単にフィルムシート2の下縁部2dをベースボード50の下縁の表面に溶着した非自立体として構成されているが、下縁部の領域に突出壁2a,2bのような突出壁を形成しておき、全体として自立体としても良いし、ベースボード50の表面を凹ませる等して収容部Sを形成しても良い。
前記収容本体4に関しては、フィルムシート2の配置、溶着する部分、収容部Sの形状等については、使用用途などに応じて適宜変形することができ、図に示す構成に限定されることはない。また、ベースボード50についても、矩形形状に限定されることはなく、円形、三角形等の形状であっても良いし、表面に湾曲面を有していても良い。さらに、収容規定部の構成についても、効果的に収容部Sが形成されれば、図に示すような形状に限定されることはない。
前記フィルムシート2bは、柔軟性を有する合成樹脂製のシート(プラスチックフイルム)、例えば、溶着し易いように、ポリエチレンやポリプロピレンなどによって構成されており、その表面側に、収容物に対するバリア性を高めるように、ナイロン、アルミホイルなどを積層した、いわゆる複合層で構成されている。
前記ベースボード50の上縁部のほぼ中央部分には、収容部Sに充填された収容物を流出させるための流出口20aを具備し、断面が略半円状のスパウト20が設けられている。本実施形態のスパウト20は、前記ベースボード50と共に一体形成されるが、スパウト20については、ベースボードとは別体で形成されていても良い。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂によって、ベースボード50とは別体に形成しておき、これを任意の手段によりベースボード50に取り付け固定しても良い。また、前記スパウト20を設ける位置については、ベースボード50の中央部分に限定されることはなく、スパウト20の断面形状についても、円形、台形など、他の形状を選択することができる。
前記スパウト20の流出口20aは、着脱自在なキャップ90によって閉塞できるようになっている。この場合、本実施形態のキャップ90は、図に示すように、流出口20aに差し込む差し込み式に構成されているが、スクリューキャップとして構成したり、ヒンジによって開閉される開閉蓋によって構成することも可能である。さらに、流出口20aには、内容物が液だれしないように、嘴状の案内面20bを形成しておいても良い。
前記スパウト20は、その周側面(表面領域)に、シート状部材2Aが密着可能に配設される。この場合、本実施形態では、シート状部材2Aを、前記フィルムシート2によって形成している(したがって、以下の説明では、フィルムシート2をシート状部材2(2A)とも称する)が、シート状部材2Aがフィルムシート2と別体であっても構わない。なお、フィルムシートが密着するとは、フィルムシートが溶着されるのではなく、内側から所定の押圧力が作用した際に、密着状態が解消されて膨らむことができることを意味する。
図4および図5に詳しく示されるように、前記スパウト20は、その内部を上下2つの区画室20A,20Bに分ける隔壁30を備えている。前記下側の区画室20Aは径が大きく、上側の区画室20Bは、それよりも径が小さく注出口20aと同径となっている。すなわち、注出口20aに合わせて区画室20Bを形成しており、注出量を制限すると共に成型を容易にしている。なお、本実施形態では、スパウト20の内部が隔壁30によって上下に仕切られているが、左右に仕切られてもよく、仕切り方向は特に限定されない。また、本実施形態では、仕切られる空間が半円筒状の空間であるが、任意の形状の空間が仕切られてもよい。
前記シート状部材2は、例えば図示しないヒートバーによって、スパウト20の表面に溶着される。このシート状部材2は、ベースボード50の表面から半円筒状に膨出するスパウトの表面に対して、実際に溶着される溶着領域40(図4において斜線で示される部分)と、溶着されない密着領域42(図4において白抜きで示される部分)が生じるように溶着される。具体的には、流出口20a側と収容部S側の表面が溶着され、その間で、前記2つの区画室20A,20Bを跨ぐように密着領域42が形成される。すなわち、スパウト20の密着領域42は、シート状部材2が溶着されることがなく、その張力によって、スパウト表面に対して密着(あるいは圧着)する部分となる。
前記隔壁30によって仕切られるスパウト20の下側の第1の区画室20Aは、収容本体4の収容部S内に連通するとともに、収容部S内の収容物を注出させるための注出孔24を前記密着領域42に有する。本実施形態では、1つの注出孔24がスパウト20の周側面に形成されているが、注出孔24の数については1つに限らず複数個形成されていてもよい。
前記隔壁30によって仕切られるスパウト20の上側の第2の区画室20Bは、流出口20aを通じて外部に開放されるとともに、第1の区画室20Aの注出孔24から注出される収容物を受け入れるための流入孔22を密着領域42に有する。本実施形態の流入孔22は、前記注出孔24と上下にほぼ位置合わせされた状態でスパウト20の周側面に形成されており、前記第2の区画室20Bに至るように、径方向の中心に向けてくり抜くように形成される(図8参照)。なお、流入孔22の形成位置については限定されることはなく、また、前記注出孔24と同様、流入孔22の数については1つに限らず複数個形成されていてもよい。
また、本実施形態では、流入孔22および注出孔24がスパウト20の周側面と略面一に設けられているが、スパウト20の周側面から径方向外側に突出する凸部を設け、この凸部の先端に流入孔22および注出孔24を形成してもよい。その場合、凸部の先端を平坦な面に形成してシート状部材2の内面が密着し易い形状にしておくことが好ましい。このような構成では、前記凸部によってシート状部材2が径方向外側に弾性的に引き伸ばされるようになるため、密着領域42において前記凸部の先端面にシート状部材2がその引張力によって圧接し、流入孔22および注出孔24を十分なシール状態で閉塞できるようになる。
次に、図6〜図8を参照して、上記構成のスパウト付き収容体1の作用について説明する。
まず、上記構成のスパウト付き収容体1の収容部S内に収容された収容物60(図7参照)を外部に注出する(流出させる)場合には、スパウト20からキャップ90を取り外す。
その後、収容本体4の収容部S(フィルムシート2)に押圧力を作用させると、この押圧力を受ける収容部S内の収容物60が、図6〜図8の矢印で示されるように、下側の第1の区画室20Aを通じて、密着領域42でスパウト20に密着している(密着領域42で注出孔24を閉塞している)シート状部材2を押圧するようになる。そして、この押圧力により、密着領域42のシート状部材2がスパウト20の周側面から離間して(シート状部材2が押し広げられ)注出孔24および流入孔22が開放される(図8の(b)参照)。
これにより、収容物60は、第1の区画室20Aから、開放された注出孔24を通じて流出し、密着状態が解放されたシート状部材2とスパウト20の周側面との間の空間(シート状部材2が押し広げられることにより注出孔24と流入孔22との間に形成される収容物60のための流路)を介して流入孔22から上側の第2の区画室内20Bに流入し、流出口20aを介して外部に流出されるようになる。このときの収容物60の各区画室20A,20Bに対する充填状態が図7に斜線および交差線で示されている。
そして、このような収容物60を注出して収容部Sに作用する押圧力を解除すると、第2の区画室20Bに、収容物60をそのまま貯留しておくことが可能となる(貯留された収容物は、確実なシール効果機能を有する)。この際、収容部Sに作用する押圧力が解除されるため、密着領域42におけるシート状部材2は、再びスパウト20の周側面に密着して注出孔24および流入孔22を閉塞するため、収容物注出後に、収容部S内に外気が流入することを確実に防止することが可能となる(第2の区画室によるシール効果と、シート状部材2が密着することによる確実なシール効果)。
以上、説明したように、本実施形態のスパウト付き収容体1によれば、収容本体4の収容部Sは、隔壁30によって外部から隔離されるとともに、注出孔24および流入孔22とシート状部材2との密着領域42によっても外部から更に隔離されている。すなわち、収容部Sが外部に対して2段階で隔離された状態となっているため、収容物注出後のシール性を、従来(例えば、シート同士の密着領域のみで収容物を収容本体内部に保持する特許文献1)と比べて飛躍的に高めることができる(収容物注出後の再シール性能を高めることができる)とともに、収容物注出後の収容物の漏出を防止できる。
また、本実施形態では、スパウト20が流出口20aで外部に開放している(外部に露出されている)ため、サックバック効果(注出孔24および流入孔22が閉じられる際に外気との圧力差で収容物60が収容部S内へ向けて吸引される効果)も得られ、確実な再シール性が得られるとともに、液だれを確実に防止することができる。
また、スパウト20の流出口20aに対しては、キャップ90を装着するようになっており、これにより、外部に対して収容部Sを確実に遮断することが可能となる。さらに、本実施形態の構成では、前述した作用効果を実現するために、スパウト20に隔壁30を設けて注出孔24および流入孔22を形成するだけで済むため、製造も容易となる。
また、本実施形態では、第2の区画室20Bが、流出口20aを通じた収容物60の流出後に収容物60を貯留させる貯留室を形成するため(図7参照)、収容物60を注出する度に、第2の区画室20Bに常に一定量の収容物60(図7に交差線で示される)を貯留させることが可能となり、収容物60の計量機能を得ることができる。また、本実施形態では、注出孔24および流入孔22が互いに上下にほぼ位置合わせされた状態でスパウト20の周側面にそれぞれ形成されるため、効率的な押圧力の伝達および収容物の流出を実現することができる。
上述した実施形態において、収容物60の流出量(注出量)を増大させるためには、例えば、流入孔24の開口面積を拡大させればよいが、流入孔24の開口面積を増大させると、密着領域42でのシート状部材2の密着力(注出孔24および流入孔22の閉塞力;外気遮断性能)が低下する虞がある。
そのため、スパウト20は、例えば、図9に示すように構成してもよい。すなわち、密着領域42でのシート状部材2の密着力を低下させることなく収容物60の流出量(注出量)が増大するように、同様な密着力によって閉塞される流入孔(第2流入孔82と称する)を更に形成する。
具体的には、前記実施形態において、第1の区画室20Aを収容部Sから区画する底壁81をスパウト20に設け、この底壁81の上方のスパウト表面領域に第2流入孔82を形成する。そして、前記シート状部材2を、前記注出孔24と第2流入孔82との間でスパウトの表面に溶着(溶着領域を符号85で示す)し、第2流入孔82が形成される部分を含むように溶着されない部分、すなわち密着領域を形成する(密着領域を符号88で示す)。
なお、上記した構成では、第1の区画室20Aが隔壁30及び底壁81によって閉じられるため、底壁81及び第2流入孔82が形成された部分は、スパウト20とは別となる筒状の別部材80を一体化することで形成可能である。すなわち、スパウト20と同じ径を有し、略半円筒形状の別部材80の開口縁80aを前記スパウト20の下縁に当て付け、この状態でシート状部材2を溶着する(溶着領域85を形成する)ことで、図9に示す構造を形成することが可能である。
このような構成では、収容本体4の収容部S(フィルムシート2)に押圧力を作用させると、この押圧力を受ける収容部S内の収容物が、密着領域88において第2流入孔82を閉塞しているシート状部材2を径方向外側に押圧するようになる。この押圧力により、密着領域88のシート状部材2がスパウト20(別部材80)の周側面から離間して(シート状部材2が押し広げられ)第2流入孔82が開放される(図9の(b)参照)。
このようにして第2流入孔82が開放されると、押圧力を受ける収容部S内の収容物は、図9の矢印で示されるように、第2流入孔82を通じて第1の区画室20A内に入り、この第1の区画室20Aを通じて(第1の区画室20Aが収容物で飽和状態になると)、今度は、密着領域42でスパウト20に密着して注出孔24を閉塞しているシート状部材2を押圧するようになる。そして、この押圧力により、密着領域42のシート状部材2がスパウト20の周側面から離間して(シート状部材2が押し広げられ)注出孔24および流入孔22が開放される(図9の(b)参照)。
これにより、収容物は、第1の区画室20Aから、開放された注出孔24を通じて流出し、密着状態が解放されたシート状部材2とスパウト20の周側面との間の空間(シート状部材2が押し広げられることにより注出孔24と流入孔22との間に形成される収容物のための流路)を介して流入孔22から上側の第2の区画室内20Bに流入して、流出口20aを介して外部に流出されるようになる。
このように、図9の構造では、密着領域42において、流入孔22の数を増やしたり、その開口面積を広げることなく、第1の区画室20Aを底壁81によって封鎖し、別途、溶着部85、及び、シート状部材が密着して閉塞される第2流入孔82を形成したことで、シール効果を損なうことなく流出量を増大することが可能となる。
なお、図9に示す構造では、底壁81および第2流入孔82を伴う部分80の端縁80aをスパウト20に突き当てて一体化したが、両者は、例えば螺合や嵌合等によって一体化する構造であってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されず、種々変形して実施することが可能である。
例えば、スパウト20の全体的な構成や、溶着領域42の形状、流出口20a、注出孔24、および、流入孔22の配設位置、形成個数については適宜変形することが可能である。また、前述した実施形態では、スパウト20の内部が1つの隔壁30によって2つの区画室に仕切られているが、複数の隔壁によって3つ以上の区画室に仕切られてもよく、要は、少なくとも2つの区画室がスパウト20の内部に存在すればよい。また、前述した実施形態では、ベースボード50にフィルムシート2を重ね合わせて収容本体4が形成されているが、ベースボード50を設けることなく2枚のシート状部材を重ね合わせて周囲を溶着することにより収容本体4が形成されてもよい。その場合、2枚のシート状部材間にスパウト20を介在させて溶着してもよい。また、本発明のスパウト20は、単体としてペットボトルのような収容体に装着して使用されてもよく、その場合、注出孔24、および、流入孔22の領域に、上述したシール効果が発揮されるようにシート状部材を取着したものであれば良い。
1 スパウト付き収容体
2 フィルムシート(シート状部材)
2A シート状部材
4 収容本体
20 スパウト
20a 流出口
20A 第1の区画室
20B 第2の区画室
22 流入孔
24 注出孔
30 隔壁
40,85 溶着領域
42,88 密着領域
50 ベースボード
60 収容物
82 第2流入孔
S 収容部

Claims (7)

  1. 所定の収容物が収容される収容部を形成する収容本体と、この収容本体に設けられ、前記収容部内の収容物を流出させるための流出口を形成するスパウトと、を有するスパウト付き収容体であって、
    前記スパウトの表面にはシート状部材が密着可能に配設され、前記スパウトは、スパウト内を前記収容部側に開口する第1の区画室と前記流出口側に開口する第2の区画室とに区画する隔壁と、前記シート状部材が密着されるスパウトの表面領域に形成され、前記第1の区画室内に開口する注出孔と、前記シート状部材が密着されるスパウトの表面領域に形成され、前記第2の区画室内に開口する流入孔とを有することを特徴とするスパウト付き収容体。
  2. 前記収容本体は、樹脂製のベースボードを備えており、前記ベースボードの周囲にフィルムシートを重ね合わせて周囲を溶着することで前記収容部が形成されることを特徴とする請求項1に記載のスパウト付き収容体。
  3. 前記フィルムシートが前記シート状部材を形成することを特徴とする請求項2に記載のスパウト付き収容体。
  4. 前記スパウトが前記ベースボードと一体形成されることを特徴とする請求項2又は3に記載のスパウト付き収容体。
  5. 前記スパウトが略半円の断面形状を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のスパウト付き収容体。
  6. 前記スパウトは、前記第1の区画室を前記収容部から区画する底壁と、前記シート状部材が密着されるスパウトの表面領域に形成され、前記第1の区画室内に開口する第2流入孔とを更に備え、
    前記シート状部材が前記注出孔と前記第2流入孔との間でスパウトの表面に溶着され、前記第2流入孔部分で密着領域を形成することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のスパウト付き収容体。
  7. 所定の収容物を収容する収容体に装着可能であり、前記収容体から収容物を流出させるための流出口を有するとともに、シート状部材が表面に密着可能なスパウトであって、
    前記収容体側に開口する第1の区画室と前記流出口側に開口する第2の区画室とに区画する隔壁と、
    前記シート状部材が密着される表面領域に形成され、前記第1の区画室内に開口する注出孔と、
    前記シート状部材が密着される表面領域に形成され、前記第2の区画室内に開口する流入孔と、
    を有することを特徴とするスパウト。
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