JP2014227135A - 車両用シートのクッション材構造 - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献1に記載のクッション材は中実であり、かつ、その下面はボトムプレートの上面形状に対応した形状に形成され、該ボトムプレートの上面に密接している。
車体に設けられたボトムプレートの上面に支持されるクッション材を備えた車両用シートのクッション材構造において、
前記クッション材は、上層部以外の部分から撓むように形成されていることを特徴としている。
前記クッション材は、最下層部から撓むように形成されていることを特徴としている。
前記クッション材は、前記最下層部の密度が最も大きいことを特徴としている。
前記クッション材には、下方から上方にかけて徐々に小さくなる複数の空間部が前記最下層部を下端として形成されていることを特徴としている。
前記空間部の下端部は開放していることを特徴としている。
前記空間部の開放部の形状は、円形状又はオーバル形状であることを特徴としている。
前記空間部の内面は、上方に向かって凹んだ凹曲面であることを特徴としている。
前記クッション材の下面には全面にわたって重ねられた積層部材が設けられていることを特徴としている。
前記積層部材には、前記空間部との通気を確保する通気孔が形成されていることを特徴としている。
また、空間部を形成することでクッション材が中抜きされるため、軽量化を図ることができる。
図1において符号1は、本発明に係るクッション材構造を備えた車両用シートを示す。本実施の形態の車両用シート1は、自動二輪車に用いられるものとする。
なお、車両用シートとは、本実施の形態のように自動二輪車だけに適用されるものではなく、二輪車、すなわち陸上のオートバイ、スクーターや、雪上のスノーモービル、水上バイク用のシートを含み、また三輪バギー車等や跨座式乗物、或いは建機シート、或いは四輪車に関する乗物用シートをも含むものとする。
なお、本実施の形態のボトムプレート10は、例えばポリプロピレンを材料としたものであり、前記自動二輪車の車体2に固定するため、特に硬質とされている。また、前記ボトムプレート10に対しては、前記自動二輪車の車体2に固定するのに必要な金具等が取り付けられていてもよい。
また、前記クッション材20は、前記ボトムプレート10の上面に支持されるため、このクッション材20の下面の形状は、前記ボトムプレート10の上面の形状が反映されたものとなっている。これによって、前記クッション材20を、前記ボトムプレート10の上面によって安定的に支持することができる。また、前記ボトムプレート10と前記クッション材20とが互いに接する面、すなわち、前記ボトムプレート10の上面と前記クッション材20の下面はそれぞれ基準面10a,20aとされている。
また、前記クッション材20は、前記自動二輪車を運転する乗員が座る部分の上面が、側面視において他の部分よりも低くなるように形成されている。この部分は、前記車両用シート1の前後方向に沿った該車両用シート1の幅方向中心部C2のうち最も低い位置1aとされている。また、前記最も低い位置1a付近は、前記自動二輪車を運転する乗員の坐骨位置にも対応する部分であり、前記車両用シート1のうちで最も乗員による荷重がかかる最大荷重部とされる。
前記表皮材3の端末3aは、図3に示すように、前記ボトムプレート10の裏面側へと折り込まれ、このボトムプレート10の裏面に、ステープル4によって固定されている。
なお、前記表皮材3の端末3aとは、該表皮材3の全周縁を指している。したがって、この表皮材3の端末3aは、前記ボトムプレート10の全周縁にわたって固定される。
前記ボトムプレート10は、該ボトムプレート10の幅方向中央部C1と交差し、少なくとも一部が前記車両用シートの前後方向に対して斜めに配置される斜辺として構成された複数の補強部11…を有する。つまり、前記複数の補強部11…は、単に前記ボトムプレート10の縦横(前後左右)に配置されるのではなく、斜めに配置される部分を有することで、前後方向および左右方向に対する剛性を得ようとするものである。
なお、前記ボトムプレート10の表面とは、該ボトムプレート10の上面と、該ボトムプレート10の全周縁にわたって設けられるとともに前記ボトムプレート10の上面よりも前記車体2側に折り曲げられるようにして形成された段差部14b(後述する)の表面側の部分を含むものである。一方、前記ボトムプレート10の裏面とは、前記ボトムプレート10の表面に対する裏面であり、前記ボトムプレート10の下面および前記段差部14bの裏面側を含むものである。
このような補強部11によれば、前記ボトムプレート10に対して凹凸形状を形成でき、該ボトムプレート10の剛性を向上できる。さらに、前記ボトムプレート10の表面が部分的に凹んだ状態で補強できるため、例えば表面が部分的に突出する状態で補強する場合に比して、前記ボトムプレート10の上面に支持される前記クッション材20の撓みを抑制しないので、乗員に対して快適な座り心地を提供できる。
なお、本実施の形態においては、前記補強部11は断面凹型に形成されるものとしたが、これに限られるものではなく、リブのような突出形状として、前記ボトムプレート10の裏面に備えられるものとしてもよい。
前記マウント部12とは、前記車体2に固定される部位そのものを指すと同時に、当該部位に取り付けられるゴム等の弾性部材および当該弾性部材が取り付けられる部位を指すものとする。
また、図8,図9,図13,図14に示すように、この弾性部材は突起状の差込部を備えており、前記ボトムプレート10に形成された差込孔に、該差込部を差し込んで嵌合させることによって前記ボトムプレート10に固定されている。なお、例えば溶着等により、前記弾性部材を、前記ボトムプレート10の底面に固定してもよいものとする。
なお、前記シートレール2aまでの間隔が長い部分については前記ボトムプレート10の裏面に脚部12aを一体形成し、この脚部12aの先端に前記マウント部12の弾性部材を固定する。つまり、前記マウント部12は、この脚部12aも含んで構成される。
なお、前記脚部12aは、前記ボトムプレート10の表面において凹むようにして形成されている。すなわち、前記脚部12aは、前記ボトムプレート10の表面において凹む凹部12bを備えるものとする。
さらに、本実施の形態の複数のマウント部12…は、前記ボトムプレート10の裏面の8箇所に、左右対称的に配置されている。横一列に並ぶ一対のマウント部12,12が、前記ボトムプレート10の前後方向にわたって4列配置された状態となっている。
なお、前記複数のマウント部12…のうち前記ボトムプレート10の前端部(前から1列目)に設けられるマウント部12,12は、図7に示すように、前記車体2の燃料タンク2bに当接している。これら1列目のマウント部12,12は、前記燃料タンク2bに対してボルト固定されないし、前記シートレール2aに対しては固定されない。
なお、本実施の形態の複数の補強部11…は、他方向に配置されるにあたって左右対称になるように配置されている。
また、本実施の形態において、前記交差部13は、前記ボトムプレート10に対して複数設けられている。
さらに、前記複数の交差部13,13のうち一方の交差部13の表面側には、該交差部13における剛性の向上を図るための補強リブ13aが一体形成されている。
また、前記複数の交差部13,13は、前記ボトムプレート10の最も低い位置1aを避けて配置されている。すなわち、前記ボトムプレート10の最も低い位置1aは、上述のように乗員荷重が大きくかかる最大荷重部でもある。一方、前記交差部13は、前記ボトムプレート10において剛性が向上された部位である。したがって、前記乗員荷重が大きくかかる部位と、前記交差部13によって剛性向上された部位とが重ならないように配置されることになる。これによって、乗員が当たり感を強く感じることを抑制できるので、乗員に対して快適な座り心地を提供できる。
なお、本実施の形態においては、図5に示すように、前記複数の交差部13,13のうち前方に位置する交差部13は、前から2列目のマウント部12,12と3列目のマウント部12,12との間に位置している。一方、前記最大荷重部である最も低い位置1aは、前から1列目のマウント部12,12と2列目のマウント部12,12との間に位置しており、前記交差部13は、この最大荷重部である最も低い位置1aを避けて配置された状態となっている。
これら一対の突出部15,15は、前記ボトムプレート10の表面において凹むようにして形成されている。すなわち、前記一対の突出部15,15のそれぞれは、前記ボトムプレート10の表面において凹む凹部15aを備えるものとする。
図9に示すように、ボトムプレート10における曲部103の裏面には、2列目のマウント部12,12の間に配置され左右方向に延在するリブ104が設けられている。
また、2列目のマウント部12,12の近傍においては、補強部11,11が配置されているが、図5に示すように補強部11,11は後方に向かって凸となる上面視V字形状となっている。そして、このV字形状をなす補強部11,11の部分においては、その両端部が2列目のマウント部12,12に近接している。これにより、2列目の左右のマウント部12,12の間に配置された上面視V字状のビード(補強部11,11)が形成されることになる。
前端部側の開口17は、図20及び図21に示すように、車体2の燃料タンク2b上に設けられた係止部200との干渉を防止するためのものである。例えば車両用シート1上に人が乗った際に、クッション材20とともにボトムプレート10も撓むことも想定される。ボトムプレート10が撓んだとしても、車体2側の係止部200との干渉を防止できるように、開口17の大きさは設定されている。
その一つとして、前記ボトムプレート10は、図3,図6〜図8に示すように、該ボトムプレート10の周縁に沿って設けられる周縁補強部14を有する。なお、前記ボトムプレートの周縁とは、該ボトムプレート10の全周縁を指している。つまり、このような周縁補強部14によって、前記ボトムプレート10の全周縁の剛性を向上できるようになっている。
なお、前記ボトムプレート10のうち、乗員が座る位置に該当する部位とは、前記自動二輪車を運転する乗員が座る部分(最も低い位置1a)よりも後方側である。すなわち、最も低い位置1aよりも前方は、前記燃料タンク2b上であるため、乗員が座る位置としては好ましくない。
したがって、前記メイン補強部14aは、前記ボトムプレート10のうち、前記最も低い位置1aよりも後方側に、該ボトムプレート10の縁部を取り囲むようにして設けられている。すなわち、前記メイン補強部14aによって前記ボトムプレート10のうち、乗員が座る位置に該当する部位の周縁に沿って剛性を特に向上できる。
一方、前記段差部14bは、前記メイン補強部14aよりも、さらに外側の縁部に配置されている。これによって、前記段差部14bによって前記メイン補強部14aを含む前記ボトムプレート10の全周縁の剛性を向上できるので、前記ボトムプレート10の引き上げ剛性も向上させることができる。すなわち、前記自動二輪車を引き起こす際に、前記ボトムプレート10の周縁部に指を引っかけて引き起こしても、前記自動二輪車の重みによって前記ボトムプレート10が変形することを抑制できる。
前記補強凸部16は、前記ボトムプレート10の中央部であって、かつ前記3列目のマウント部12,12に連結される前記複数の補強部11…によって囲まれた位置に設けられている。つまり、前記補強凸部16は、断面凹型に形成された前記補強部11に対する凸部として、前記複数の補強部11…に隣接して設けられている。なお、この補強凸部16は、前記ボトムプレート10の裏面において凹むようにして形成されている。
また、この補強凸部16の中央部の菱形凹部の表面側には、該菱形凹部における剛性の向上を図るための補強リブ16aが一体形成されている。
様々な種類の凹凸形状部としては、例えば、前記ボトムプレート10の幅方向中心部C2に沿って断続的に形成された凸状部である帯状ビード19や、前記ボトムプレート10の前部側の開口17の周囲に形成された凹状部19a、前記ボトムプレート10の後端部側の前記交差部13を左右に横切る凹状部19b、ボトムプレート10の後部側の開口18の周囲に形成された凹状部19c等が挙げられる。凹状部19a,19cによって、開口17,18の周囲がビード形状になっている。
前記クッション材20は、図2に示すように、空間部としての凹部21を備えるものである。なお、このクッション材20は、上述のようにウレタンフォーム等のような多孔質素材が用いられているため、製造段階で、発泡によって生じる無数の細孔を有する。前記凹部21は、これら無数の細孔とは異なるものであり、微小なものではなく、前記クッション材20に対して意図的に形成したものである。
前記凹部21は、前記クッション材20の裏面に形成され、前記ボトムプレート10側に開放した凹部である。
前記凹部21は、前記クッション材20に対して複数形成されている。そして、前記クッション材20に前記凹部21が形成されることによって、乗員が前記車両用シート1に乗車した際に前記クッション材20を前記ボトムプレート10側に撓みやすくすることができる。各凹部21の間における凹んでいない部分を壁部27とする。
また、凹部21の下端部の開放部の形状は、図6に示すように円形状となっている。なお、凹部21の開放部の形状は円形状に限らず、オーバル形状であってもよい。
すなわち、前記クッション材20の幅方向中心部C3は、乗員の荷重がかかりやすい部分である。このように荷重がかかりやすい前記クッション材20の幅方向中心部C3を、前記並んで配置された複数の凹部21…によって、該クッション材20の前後方向にわたって撓みやすくすることができる。
なお、図6には、前記クッション材20のうち、前記複数のマウント部12…に対応する部分として、複数のマウント対応部位22…が示されている。
このように、前記複数の凹部21…が格子状に配列されているので、前記複数の凹部21…を、前記クッション材20の裏面の範囲内で整然と効率良く並べることができ、前記複数の凹部21…を多く形成できる。また、前記格子状に配列された複数の凹部21…が、前記クッション材20の前後方向に対して斜め向きに配置されていたとしても、前記複数の凹部21…を、前記クッション材20の裏面の範囲内で整然と効率良く並べることができるので、前記複数の凹部21…を多く形成できる。
さらに、このように斜め向きであることから、前後に隣り合う前記複数の凹部21…よりなる列のうち、一方の列の前記複数の凹部21…の位置と、他方の列の前記複数の凹部21…の位置とを左右にずらして配置することができる。つまり、千鳥状に配置することができる。これによって、例えば前記複数の凹部21…の大きさを大きくして前記クッション材20の撓み量向上を図ることができる。また、例えば前記複数の凹部21…同士の間隔を狭めて、より多くの凹部21を密に並べることが可能となる。
また、曲部103上においては、乗員の坐骨が配置される場合が多い。このため、曲部103に対応する部分に設けられた2つの凹部21aは、乗員の坐骨に対向することとなる。
他方、ボトムプレート10の後部側の開口18に対応する部分には凹部21dが設けられている。この凹部21dはその後部が開口18に重なっている。
図18中、格子部分Kはクッション材20の各層の変形具合を示している。図18に示すように、乗員の乗車前であるとクッション材20は撓んでおらず、格子部分Kの各層もいずれも同じ大きさの通常の状態を維持している。
図19中、二点鎖線部は乗車前のクッション材20の状態を示している。図19に示すように乗員が乗車しクッション材20が撓むと、格子部分Kの通り、最下層から上層に向かうにつれて撓み量が小さくなっている。断面積の小さい壁部27に応力が集中するため、最下層部の方が上層部よりも撓み量が大きくなっている。
また、下方から上方にかけて徐々に小さくなる複数の凹部(空間部)21が最下層部を下端としてクッション材20に形成されているので、最下層部の断面積は上層部の断面積よりも小さくなる。これによって、最下層部では応力が集中されるために、より一層最下層部を撓みやすくすることができる。
また、凹部21を形成することでクッション材20が中抜きされるため、軽量化を図ることができる。
また、凹部21の下端部が開放しているので周方向の変形の自由度が高まり、最下層部をより撓ませることが可能となる。
また凹部21の内面が上方に向かって凹んだ凹曲面であるので、凹部21の内面が曲面となって応力を分散させることができ、破損を防止することができる。
また、曲部103に対応する部分に設けられた凹部21aの内面が上方に向けて凹んだ凹曲面であり、凹曲面の最も深い地点が曲部103上に配置されているので、曲部103上に乗車した乗員による圧力を効率的に分散することができる。
また、ボトムプレート10における曲部103の左右方向で対向する部分には上下方向に延在する壁部105,105が前後方向に沿って形成されているので、この壁部105,105によって曲部103における前後方向の剛性を高めることができる。曲部103の前後方向の剛性が高められれば、ボトムプレート10の捻れを防止することができ、より快適な乗り心地を提供することが可能となる。
また、クッション材20における曲部103に対応する部分に設けられた凹部21aと重なるように上面視V字状のビード(補強部11,11)が配置されているので、クッション材20が撓むことによる凹部21内の空気の出入りをビードが案内することとなり、スムーズにクッション材20を撓ませることが可能となる。
また、開口17に対向する位置に設けられた凹部21bの前後にも凹部21e,21aが設けられているので、車両用シート1の支持に直接関係のない開口17付近に複数の凹部21a,21b,21eを配置することができ、より軽量化を図ることができる。
また、ボトムプレート10における開口17,18の周囲が凹状部19a,19cによってビード形状になっているので、開口17,18の周囲の剛性を高めることができ、開口17,18の周囲の安定性を確保することができる。
これによって、前記クッション材20を撓ませる際に、前記補強部11による段差、すなわち、前記折返し段部11aおよび前記側壁部11bを利用して前記基準面20aをより下方に沈み込ませることができるので、前記クッション材20をより撓みやすくすることができる。
つまり、前記ボトムプレート10の基準面10aと前記クッション材20の基準面20aとがぴったりと当接するだけでなく、前記基準面20aが、断面凹型の前記補強部11の凹みに対して部分的に沈み込むため、前記クッション材20が撓みにくくなることを抑制できる。
また、前記側縁凹部25,25は、前記車両用シート1の前後方向における途中の複数個所に形成されたリブ25aを有する。
このような側縁凹部25,25によれば、前記クッション材20の軽量化を図ることができる。また、前記車両用シート1を二人乗りシートとして使用する場合には、前記側縁凹部25,25の部分が撓みやすくなるので、前記車両用シート1を二人乗りシートとして使用する場合を含めた乗車性の向上を図ることができる。
なお、前記複数のリブ25a…は、その下面が、前記メイン補強部14aの上面に当接しており、前記自動二輪車を運転する乗員の後方に座る乗員の荷重を支持しやすくなっている。
となっている。
このように前記段差部14bと前記当接段部26とが当接することによって、前記ボトムプレート10の全周縁の端末と、前記クッション材20の全周縁の端末とが一体的な状態となるので、前記表皮材3の端末3aを前記ボトムプレート10の裏面側へと折り込んで固定する際に、前記表皮材3を、前記ボトムプレート10と前記クッション材20の端末を被覆しやすくなる。
このため、前記複数の凹部21のうちの一つの凹部21と、該一つの凹部21とは異なる他の凹部21とが、前記ボトムプレート10の表面において凹むように形成された前記補強部11を介して連通されている。これによって、前記クッション材20が撓む際の空気を、前記一つの凹部21から、前記補強部11を介して前記他の凹部21へと逃がすことができるので、前記クッション材20をより撓みやすくすることができる。
なお、前記クッション材20は、前記ボトムプレート10の上面に支持され、さらに前記表皮材3によって被覆されてしまうため、空気の流通が滞りやすくなる場合がある。これを抑制するため、前記ボトムプレート10には、空気の流通路として前記開口17が形成されている。
例えば、ウレタンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリエチレンフォーム等の柔軟フォーム材からなるクッション材は、一般的に密度が高い部分の方が撓みやすい特性がある。このため、クッション材の最下層部の密度を最も大きくすれば、凹部21を設けなくともそれだけで最下層部から撓むようにクッション材を形成することができる。すなわち、形状等を考慮しなくとも最下層部から撓むクッション材を実現することができる。
なお、凹部21を有するクッション材20に対して、最下層部の密度を最も大きくすれば、より最下層部からクッション材20を撓ませることができ、クッション性を高めることができる。
また、図24に示すように、上述のクッション材20の下面の全面にわたって積層部材210を取り付けることで凹部21の下端部を閉塞してもよい。積層部材210は樹脂製の板状部材であり、各凹部21に対応する部分に、当該凹部21内との通気を確保する通気孔211が形成されている。
さらに、凹部21との通気を確保する通気孔211が積層部材210に形成されているので、クッション材20の撓みに応じて通気孔211から凹部21内に空気がわずかに出入りすることになる。凹部21が完全に閉塞されていると、凹部21内の空気によってクッション材20の撓みが阻害されるおそれもあるが、通気孔211から凹部21内に空気がわずかに出入りすることになれば、安定したクッション性を確保しつつ、クッション材20の撓みもスムーズに行うことができる。
1a 最も低い位置
2 車体
2a シートレール
2b 燃料タンク
3 表皮材
3a 端末
4 ステープル
10 ボトムプレート
11 補強部
11a 折返し段部
11b 側壁部
11c 底部
12 マウント部
12a 脚部
13 交差部
13a 補強リブ
14 周縁補強部
14a メイン補強部
14b 段差部
14c 折曲部
17 開口
18 開口
18a 係合部
20 クッション材
21 凹部(空間部)
22 マウント対応部位
23 坐骨想定部
25 側縁凹部
26 当接段部
27 壁部
101 主面部
102 副面部
103 曲部
104 リブ
105 壁部
200 係止部
201 被係合部
210 積層部材
211 通気孔
Claims (9)
- 車体に設けられたボトムプレートの上面に支持されるクッション材を備えた車両用シートのクッション材構造において、
前記クッション材は、上層部以外の部分から撓むように形成されていることを特徴とする車両用シートのクッション材構造。 - 請求項1記載の車両用シートのクッション材構造において、
前記クッション材は、最下層部から撓むように形成されていることを特徴とする車両用シートのクッション材構造。 - 請求項2記載の車両用シートのクッション材構造において、
前記クッション材は、前記最下層部の密度が最も大きいことを特徴とする車両用シートのクッション材構造。 - 請求項2又は3記載の車両用シートのクッション材構造において、
前記クッション材には、下方から上方にかけて徐々に小さくなる複数の空間部が前記最下層部を下端として形成されていることを特徴とする車両用シートのクッション材構造。 - 請求項4記載の車両用シートのクッション材構造において、
前記空間部の下端部は開放していることを特徴とする車両用シートのクッション材構造。 - 請求項5記載の車両用シートのクッション材構造において、
前記空間部の開放部の形状は、円形状又はオーバル形状であることを特徴とする車両用シートのクッション材構造。 - 請求項5又は6記載の車両用シートのクッション材構造において、
前記空間部の内面は、上方に向かって凹んだ凹曲面であることを特徴とする車両用シートのクッション材構造。 - 請求項5〜7のいずれか一項に記載の車両用シートのクッション材構造において、
前記クッション材の下面には全面にわたって重ねられた積層部材が設けられていることを特徴とする車両用シートのクッション材構造。 - 請求項8記載の車両用シートのクッション材構造において、
前記積層部材には、前記空間部との通気を確保する通気孔が形成されていることを特徴とする車両用シートのクッション材構造。
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