JP2014226699A - プロジェクション溶接用溶接ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】平行度調整作業が簡単なプロジェクション溶接用溶接ヘッドを提供する。
【解決手段】スライドシャフトと溶接電極27との間に次の構成からなる溶接電極27と被溶接金属とのそれぞれの押圧面の平行度調整機構を備える。a)前記スライドシャフトに固定される平行度調整用上板26B、b)前記平行度調整用上板26Bに所定の角度回転可能に取り付けられる平行度調整用下板26D、c)前記平行度調整用上板26Bと平行度調整用下板26Dとの間に介在し、これらの板を所定の距離離隔する硬球体、d)前記平行度調整用上板26Bと平行度調整用下板26Dとを所定の角度で固定する平行度調整用ねじ
【選択図】図3

Description

本発明は、被溶接金属の一方の面に当接する一対の溶接電極を有し前記被溶接金属に対する前記各溶接電極の加圧力を一致させるバランス機構を備えたプロジェクション溶接用溶接ヘッドに係り、特に前記各溶接電極それぞれの前記被溶接金属の加圧面に均一の加圧力を印加するような自動平行調整機構に関する。
積層された複数の板状のワークを一対の電極によって加圧保持しながら前記各溶接電極に通電することにより、前記ワークを接合する抵抗溶接装置が公知である。
この抵抗溶接装置の一種にプロジェクション溶接装置があり、一般的には図9に示すように、ワークである金属板81、82のいずれか一方(ここでは金属板81側)に予め突起81Aを設けておき、上下に配された一対の溶接電極71、72で金属板81、82を加圧挟持した状態で電流を流し、通電された電流は、前記突起81Aに集中して流れ、この部位が溶着される。
一方、図10に示すように、先端部を鋭化させた一対の溶接電極73、74を所定距離離隔して金属板83に当接させて溶接を行う方法もある。すなわち、溶接電極73、74の先端部73A、74Aが鋭化しているため、通電による発熱が先端部73A、74Aに集中的に惹起され、この発熱によって当接部位近傍が溶融し、通電後凝固することでナゲットが形成され、金属板83、84が溶着するに至る。このとき、先端部73A、74Aの加圧力が一致していないと、溶着の不均衡が生じ、溶接剥離等の不都合が生じる。この不具合を防止すべく、溶接電極が取り付けられるプロジェクション溶接用溶接ヘッド(以下、単に溶接ヘッドという。)にバランス機構を付加し、加圧力を一致させるようにしている(例えば、特許文献1)。
また、通電による発熱が先端部に集中的に惹起させるためには、溶接電極73、74が当接する金属板83を介して溶接電極間に流れる電流(分流)を少なくして、溶接電極間73、74に流れる電流(溶接電流)が金属板83、84を介して流れる必要があることから、溶接電極73、74が当接する金属板83には溶接電極間に適当な間隙のスリットを設けたり、独立した2枚の導電部材で構成したりするようにしている(例えば、特許文献2)。
特開2004−358509号公報 特開2011−253683号公報
最近では、例えば円筒型電池(以下、単に電池ともいう。)を複数接続して大容量の組電池を形成する場合など、電池の電極にタブ電極の一方の端部を溶接し、このタブ電極の他方の端部に別の電池の電極を溶接することが求められている。この溶接にはタブ電極に一対の溶接電極を当接させる方法を採用する必要があり、このような大容量の電池を形成する場合は、円筒型電池の電極当たりの溶接は一点では足りず、少なくとも2点以上は必要である。このような溶接は通常スポット的に一点ずつ行っていることから、複数の部位に溶接を行う場合は溶接ヘッドと溶接対象とを相対的に適当な距離移動させてから溶接を行わなければならない。
したがって、従来のプロジェクション溶接装置による溶接では溶接箇所が増えることになり、その分溶接時間が必要となり、製造コストが増大するという問題が生じるので、複数の溶接個所を一度に溶接できる溶接電極を備えたプロジェクション溶接装置が求められている。
このような要請に対して、タブ電極との押圧面を広くとることができる溶接電極で対応することを考え付いたが、押圧面を広くすることには次のような問題点があることが分かった。
まずタブ電極と電池の電極とが共に平面のままでは押圧力が不均一となり、結果として溶着の不均衡という不具合が生じる可能性が高いことである。この不具合を解消するために特許文献1に記載の技術からタブ電極に図9のような突起を複数設けることとした。また、溶接電極間に効果的に溶接電流が流れるようにして、前記突起形成部位に溶接ナゲットが形成されるように特許文献2に記載の技術からタブ電極を溶接電極の押圧面を境に適当な幅の切込みを入れて分割し、図8に示すように上平面ローマ字大文字のH状に形成することとした。なお、前記突起は電池の電極側に設けることも可能であるが、電池は形状が定まった量産品であり、どの電池も使用できるようにタブ電極側に加工を施すこととした。
同様に、溶接電極でタブ電極を電池の電極に均等に押圧することが求められることから、前記溶着の不均衡という不具合は溶接電極の溶接ヘッドへの取り付け過程でも生じ、この不具合を解消するために溶接電極の押圧面と電池の電極上に載置されたタブ電極とは平行になるように取り付けなければならず、それも2つの溶接電極がそれぞれ独立して平行にならなければならない。このように溶接電極の押圧面をタブ電極と平行に取り付けるのは溶接電極と溶接電極を溶接ヘッドに取り付ける機構部品の加工精度や取付精度で対応するには時間と費用がかかり、この対応策では製造コストの増大という問題点は依然として残存したままであった。
この問題を解消する技術は特許文献1、2には記載されておらず、本願発明者が調査した範囲では、他のプロジェクション溶接に関する特許文献や技術文献、自社、他社の装置からは見出すことができなかった。このことは、前記のようにプロジェクション溶接が1点ずつ溶接するものであることから、溶接電極間の加圧力の均衡をとる必要があるが、このように平行に取り付ける必要がないことから当然のことと判断した。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、機構部品の加工精度、取付精度ではなく、適当な加工精度と取付精度を前提として、簡単な構成で溶接電極が溶接ヘッドに平行に取り付けられたプロジェクション溶接用溶接ヘッドを提供することを目的とする。
本願発明者は、溶接電極取付後に溶接電極と溶接対象との平行度の調整作業を簡単に実行できるようにすることが作業性の向上から総合的にプロジェクション溶接装置の製造コスト、運用コストの低減につながるという観点から、本願発明を為すに至った。
すなわち、プロジェクション溶接装置の溶接ヘッドに取り付ける溶接電極に平行度調節機構を備えることである。
本発明になるプロジェクション溶接用溶接ヘッドは、被溶接金属の一方の面に押圧する2つの溶接電極に連設され、前記各溶接電極とともに前記被溶接金属に指向して変位可能なスライドシャフトを有するプロジェクション溶接用溶接ヘッドであって、前記スライドシャフトと溶接電極との間に次の構成からなり、前記溶接電極と被溶接金属とのそれぞれの押圧面の平行度調整機構を備えることを特徴とするものである。
a)前記スライドシャフトに固定される平行度調整用上板
b)前記平行度調整用上板に所定の角度回転可能に取り付けられる平行度調整用下板
c)前記平行度調整用上板と平行度調整用下板との間に介在し、これらの板を所定の距離離隔する硬球体
d)前記平行度調整用上板と平行度調整用下板とを所定の角度で固定する平行度調整用ねじ
また、本発明になるプロジェクション溶接用溶接ヘッドの前記平行度は前記平行度調整用上板と平行度調整用下板とのそれぞれの中央部に円錐状の凹部を設け、この凹部に前記硬球体を収容し、この硬球体を中心として前記平行度調整用上板と平行度調整用下板の取付角度を前記所定の角度回転可能にすることを特徴とするものである。
また、本発明になるプロジェクション溶接用溶接ヘッドの前記溶接電極の押圧面は所定の面積を備え、この面積は前記被溶接金属の一方に用途に応じて定まる溶接品質を確保可能な間隔で設けられたプロジェクション溶接用突起の少なくとも2つ分を覆うものであることを特徴とするものである。
請求項1〜3に係る発明によれば、溶接電極は硬球体を挟んで平行度調整用上板と平行度調整用下板とを平行度調整用ねじで固定することで所定の角度回転可能とする平行度調整機構を介して取り付けているので、平行度調節用ねじの締め付け具合で溶接電極の溶接対象との押圧面とのなす角度を簡単に調整することができる。したがって、実際の溶接作業前に簡単な調整作業で平行度調節ができるのでメーカ、ユーザ双方にとって製造コストを低減できるプロジェクション溶接用溶接ヘッドを提供することができる。
特に、請求項2に係る発明によれば、円錐状の凹部に硬球体が収容されているので、平行度調整用ねじで平行度調整用上板と下板との取付角度を変えても安定してその角度を維持することができるから、ユーザにとっては溶接品質の向上につながり、製造コストを低減することができる。
また、請求項3に係る発明によれば、溶接電極の押圧面が一定の広さがあるので、一回当たりの溶接面積を広くできるので、ユーザにとっては溶接作業の効率化につながり、製造コストを低減することができる。
本発明になる溶接ヘッドを備えたプロジェクション溶接装置の概要図である。 本発明になる溶接ヘッドを正面から見た概要図である。 図2の給電部のA−A矢視(正面)概要図である。 図2の給電部のB−B矢視(底面)概要図である。 図2の給電部の構成を詳細に示す図である。 本発明になる平行度調節機能の原理の概要説明図である。 図1のプロジェクション溶接装置を用いた組電池製造における溶接部分の概要図である。 図7の溶接部分をタブ電極側から見た概要図である。 従来の一つのプロジェクション溶接方法を示す断面図である。 従来の他のプロジェクション溶接方法を示す断面図である。
次に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。ここでは、組電池製造時の円筒型電池の電極へのタブ電極溶接を例にとってプロジェクション溶接装置の概要の説明と並行して説明する。なお、図面は発明を具体的に説明することを目的とするためのものであることから極端な記載になっていたり、構成部分が実際の寸法を的確に反映していない。また、本実施の形態に記載するすべてが本発明に必須のものではない。
図1は、本発明になる溶接ヘッドを備えたプロジェクション溶接装置の概要図、図2は、本発明になる溶接ヘッドを正面から見た概要図、図3は図2の給電部のA−A矢視(正面)概要図、図4は、図2の給電部のB−B矢視(底面)概要図、図5は、図2の給電部の構成を詳細に示す図、図6は、本発明になる平行度調節機能の原理の概要説明図、図7は、図1のプロジェクション溶接装置を用いた組電池製造における溶接部分の概要図、図8は、図7の溶接部分をタブ電極側から見た概要図である。
図1において1はプロジェクション溶接装置であり、主要部を制御部11と電源部12とで構成する電気系、基台21、基台21から立設された支柱22、支柱22に上下動可能に保持された昇降部23、昇降部23に上下動自在に保持されたヘッド上下移動機構部24,24、ヘッド上下移動機構部24,24にそれぞれ固定された荷重調整部25と一対の給電部26,26、および給電部26,26にそれぞれ固定された溶接電極27,27とで構成する機構系からなる。なお、ヘッド上下移動機構部24,24、荷重調整部25、給電部26,26および溶接電極27,27とで溶接ヘッド28を構成する(図2参照)。また、荷重調整部25には溶接電極27,27の荷重を調整する機構がそれぞれ独立して設けられている。
制御部11はプロジェクション溶接装置1の制御全般を司り、電源部12は給電部26,26と給電ケーブル14,14で接続され、制御部11の制御の下に溶接時には溶接電流が電源部12から溶接電極27,27に供給される。なお、制御部11の制御の下にプロジェクション溶接装置1は動作するので、ここからは説明の煩雑さを避けるために特に必要と考えられる場合を除いて制御部11からの制御であるとの記載は省略する。
昇降部23は第1のアクチュエータ23Aの駆動により支柱22に対して昇降可能であり、この昇降は昇降部23に保持されたヘッド上下移動機構部24,24を昇降させることで溶接電極27,27を円筒型電池42とタブ電極43とからなるワーク41に向けて近接又は離隔する。ワーク41はステージ31上に載置されており、ステージ31は第2のアクチュエータ31Aの駆動によりワーク41の溶接部位と溶接電極27,27との位置合わせのために矢印オの方向に移動される。
次に、本発明になる溶接ヘッドの平行度調整機構について詳細に説明する。
この平行度調節機構は給電部26,26の構造により実現しているので、給電部26,26の構造を詳細に説明し、溶接ヘッド28の他の部分であるヘッド上下移動機構部24,24および荷重調整部25については前述以上の説明は省略する。また、給電部26,26は一対のもので同一の構成であるから、一方の給電部のみの説明とする。
[給電部の構成]
給電部26は前述の通り溶接ヘッド28の溶接電極27,27を含む溶接電極側の端部を構成するもので(図2参照)、電源部12から供給される溶接電流を受けて溶接電極27,27に通電するものである。次に、図3を用いて給電部26の構成について説明する。
図3に示すように、給電部26は荷重調整部25につながるシャフト25A(図示せず。)に取り付ける平行度調節機構上板シャフト取付部材(以下、上板取付部材という。)26A、平行度調節機構上板(以下、上板という。)26B、硬球体26C、平行度調節機構下板(以下、下板という。)26D、給電ブロック26E、電極取り付けプレート26F、溶接電極27とからなる。なお、上板、硬球体、下板および後述する平行度調節用固定ねじとで溶接ヘッドの平行度調節機構を構成する。
上板26Bは上板取付部材26Aに上板固定ねじ51で固定され、上板取付部材26Aでシャフト25Aを巻装して上板取付部材固定ねじ52,52でシャフト25Aに固定され、給電部26を荷重調整部25に固定することで溶接ヘッド28と一体となって上下動するようにしている。
下板26Dは硬球体26Cを挟んで上板26Bに離隔して配置され、下板26Dと上板26Bとはそれぞれの4隅に配置される平行度調整用ねじ53の締め付け具合で間隔(取付角度)が変更自在に固定できるようになっている。下板26Dには給電ブロック26Eが取り付けられ、給電ブロック26Eには電極取付プレート26Fが給電ブロック固定ねじ54,54で固定されている。そして、電極取付プレート26Fには溶接電極27が電極固定ねじ55,55で固定されている(図4参照)。なお、溶接電流は給電ブロック26Eに供給される。
次に図4、図5を用いてこれらの構成と取り付けの詳細について説明する。
[各構成の詳細]
図5を主に用いて説明しているが、左右、上下および前後とは図5において左右、上下、表裏(用紙の表裏)を意味し、前後で重なる場合には誤解を生じないと考えられる範囲で省略している。図4においては、図中上側が正面であり、図5は正面から見た図、図4は底面から見た図であるから、正面から見た図5を用いた説明文中の左右は図4でも左右であるが、前後は図4では上下となる。
上板26Bには、4隅にそれぞれ平行度調整用ねじ用雌ねじ26B1、中央の前後に上板シャフト取付部材固定ねじ用雌ねじ26B3、中央部に硬球体26Cを収容する円錐状の凹部26B2が設けられている。
下板26Dには、4隅にそれぞれ平行度調整用ねじ用貫通孔26D1、中央部に硬球体26Cを収容する円錐状の凹部26D2、4隅のそれぞれから内側に給電ブロック固定用ねじ取付貫通凹部26D3が設けられている。なお、平行度調整用ねじ用雌ねじ26B1等、この[各構成の詳細]記載のものについては、後述する組み立て時の説明で明らかにする。
給電ブロック26Eには、中央部の左右方向に電極取付プレート嵌合用溝26E1、この溝26E1の中央近傍から右方向に2つの電極取付プレート固定ねじ用雌ねじ26E2、4隅のそれぞれから内側に給電ブロック固定用ねじ用雌ねじ26E3が設けられている。
電極取付プレート26Fには、中央部の左右方向に電極取付プレート嵌合用凸部26F1、この凸部26F1の中央近傍から右方向に2つの電極取付プレート固定ねじ用貫通長孔26F2、左側部近傍の前後に中心部を挟んで2つの電極位置合わせ用凸部26F3、この凸部26F3のさらに外側の前後にそれぞれ電極固定用雌ねじ26F4が設けられている。
溶接電極27には、中心部の前後に2つの電極位置合わせ用凹部273、この凹部273のさらに外側の前後にそれぞれ電極固定用雌ねじ用貫通孔274、左側部の中心から前後方向に溶接対象に当接し溶接電流を流す凸部275が設けられており、この凸部275の溶接対象との当接する面が押圧面275Aとなる。
[給電部の組み立て]
次に、給電部の組み立てを説明する。
最初に下板26Dと給電ブロック26Eとを結合し一体化する。この結合は給電ブロック固定用ねじ取付貫通凹部26D3を通して給電ブロック固定用ねじ用雌ねじ26E3に給電ブロック固定ねじ(図示せず。)を締め付けることで実現する。
次に、上板26Bと下板26Dとを円錐状の凹部(26B2、26D2)が対向するように配置し、この凹部(26B2、26D2)に硬球体26Cを収容して固定する。この固定は平行度調整ねじ53を平行度調整用ねじ用貫通孔26D1を通して平行度調整用ねじ用雌ねじ26B1に締め付けることで実現する。この締め付けは、上板26Bと下板26Dとが平行度調整用ねじ近傍で等間隔となるようにする。なお、この平行度調整用ねじは実際の溶接作業時に後述する平行度調整により改めて締め直す。このときの作業性から六角レンチが使用できるように平行度調整用ねじは六角穴付き止めねじを用いる。もちろん、これ以外の固定ねじも作業性、工具の共通性から六角穴付き止めねじを用いるのがよい。
次に、電極取付プレート26Fを給電ブロック26Eに取り付ける。この取り付けは、嵌合用溝26E1に凸部26F1を嵌合させて電極取付プレート26Fと給電ブロック26Eとの前後方向の位置合わせを行った上、電極取付プレート固定ねじ54を電極取付プレート固定ねじ用貫通長孔26F2を通して電極取付プレート固定ねじ用雌ねじ26E2に締め付けることで実現する。なお、この貫通長孔26F2により電極取付プレート26Fは左右方向に一定量移動自在となっているので実際の溶接作業時に電極間隔が適当になるように改めて締め直すこともできるし、間隔が決まっていれば、最初からその間隔になるようにすることもできる。
次に、溶接電極27を電極取付プレート26Fに取り付ける。この取り付けは、電極位置合わせ用凹部273に電極位置合わせ用凸部26F3を挿入して溶接電極27を位置合わせした上、電極固定ねじ55を電極固定ねじ用貫通孔274を通して電極固定ねじ用雌ねじ26F4に締め付けることで実現する。
このようにして、給電部26の組み立てが完了する。
次に、このような給電部26を用いた溶接ヘッドの平行度調節作業について説明する。
[原理]
まず、図6を用いて平行度調整の原理から説明する。図6(A)は上板26Bから見た平面図、図6(B)は(A)のC−Cで示す位置の断面図、図6(C)は平行度調整により下板26Dの回転の様子を示す図である。
この平行度調整機構は基本的には上板26B、下板26D、この両板に挟まれる硬球体26Cおよび平行度調整用ねじ53とで構成され、硬球体26Cは上板26B、下板26Dそれぞれの中央部に形成された円錐状の凹部26B2、26D2に収容される。
また、この硬球体26Cの直径と円錐状の凹部26B2、26D2の高さ、底面積は、硬球体26Cが円錐状の凹部26B2、26D2に収容されたときに、上板26Bと下板26Dとが予め定められた間隔を置いて配置されるように決める。この予め定められた間隔は平行度調整が可能な範囲で任意に定めることができるが、プロジェクション溶接装置1に求められる溶接ヘッドの押圧力に応じて決定される。なお、上板26B溶接電極は下板側に後述する部材を介してその先端に取り付けられている。
上板26Bと下板26Dとは4隅それぞれで4つの平行度調整用ねじ53で間隔が変更自在になっている。このために、前述のように上板26Bには平行度調整用ねじの雌ねじ26B1が設けられており、下板26Dには平行度調整用ねじの貫通孔26D1が設けられている。上板26Bと下板26Dとの間隔を4隅それぞれに配置された4つの平行度調整用ねじ53の締め付け具合により溶接電極27の取付角度を調整し、ステージ31に置かれたワーク41のタブ電極(図示せず、図1参照)と平行になるように調整する。平行度調整用ねじ53の締め付けに応じて、硬球体26Cと上板26Bおよび下板26Dとの密着部位が移動して安定して密着するので、4つの平行度調整用ねじ53の締め付け具合が異なっていても、上板26Bと下板26Dとは安定して固定され、溶接時の押圧を受けても一度決めた平行度は変化することはない。
上記のように、平行度の調整は平行度調節用ねじ53の締め付け具合に応じて上板26Bに対する下板26Dの取り付け角度を変えることで実現している。この変更角度は上板26Bと下板26Dとが平行な時からプラスマイナス3度程度回転可能となるようにしている(図6(C)カ参照、ただし、マイナス側への回転時のみが記載されており、煩雑さを避けるためにハッチングは省略してある。)。回転可能な範囲をプラスマイナス3度程度としているのは、溶接対象の溶接面の平行度(水平度)がこれ以上変更しなければならない場合は、溶接対象のステージ31への載置状況の面から見直す必要があるからである。
なお、溶接電極27の押圧面275Aの平行度を調整するので上板26Bが固定されており、下板26Dが前記角度回転するようになっている。また、上板26B、硬球体26Cおよび下板26Dには平行度調節用ねじ53の締め付けにより歪みが生じないように比較的硬いステンレス鋼を用いている。また、溶接電極27の押圧面275Aはプロジェクション溶接装置1に求められる溶接ヘッドの押圧力と所望の溶接作業一回当たりの面積に応じて決定される。例えば、直径18mm、高さ65mm程度の円筒型電池にタブ電極をプロジェクション溶接する場合は5mm×15mm程度である。
[平行度調整]
続いて、平行度の調整作業について説明する。
先ず前記のようにして組み立てた給電部26を溶接ヘッド28に取り付け、この溶接ヘッド28を用いたプロジェクション溶接装置1を準備する(図1参照)。
こうして、タブ電極43と円筒型電池42の電極とを重ねてステージ31の所定の位置に置き、さらにその上(溶接電極27でタブ電極42を押圧する面)に加えた圧力に応じて赤く発色するフィルムで面圧分布を可視化・定量化する圧力測定フィルム(例えば、フジフィルム製のプレスケールなど)を置く。
このようにして、溶接電極27の平行度を測定する準備を整えた後、プロジェクション溶接装置1を起動する。起動するとプロジェクション溶接装置1は一連の所定の溶接時の動作を行うが(後記のプロジェクション溶接装置の動作説明参照)、この場合には平行度の測定を目的とするので溶接電流は流さず空運転とする。
空運転により、前記圧力測定フィルムに溶接電極27でタブ電極43を押圧する面に加えた圧力の面圧分布が赤く発色して現れる。加えた圧力により発色した赤色の濃さが異なるので、この面圧分布を目視により読み取ることで、溶接電極27の押圧面275Aとタブ電極43との平行度を判断する。
そして、濃さが均等になるように平行度調整用ねじの締め具合を調節する。例えば、図4の底面図で示す場合の溶接電極27の上側に相当する部位の赤色の濃さが下側に相当する部位のそれに比べて薄いときには(A)の平行度調整用ねじ53の締め付けが(B)の平行度調節用ねじ53の締め付けより強いと考えられる。そこで、(A)の平行度調節用ねじ53を適度に緩めて、新しい圧力測定フィルムを置いて、プロジェクション溶接装置1を再度空運転して面圧分布を測定する。こうして得られた面圧分布を同様に目視により読み取り平行度を再判断する。
このような過程を繰り返し、面圧分布が許容の面圧分布になるまで繰り返す。そして必要であれば、このようにして求められた平行度調整用ねじの締め具合が変更しないようにねじ止め処置を行う。なお、平行度調整用ねじ53の締め付けに応じて、硬球体26Cと上板26Bおよび下板26Dとの密着部位が移動して安定して密着するので、4つの平行度調整用ねじ53の締め付けが異なっていても、上板26Bと下板26Dとは安定して固定され、溶接時に加圧しても一度決めた平行度は変化することはない。
[プロジェクション溶接装置の動作説明]
最後に、図1、7および8を用いて、このように平行度が調整されたプロジェクション溶接装置1の動作について簡単に説明する。
オペレータはワーク41をステージ31上に位置決めして載置したのちプロジェクション溶接装置1を操作し、溶接動作を開始させる。制御部11は動作開始指令を受けて、ステージ31を矢印オの方向に移動させ、所定の位置、つまりワーク41の溶接部位が一対の溶接電極27,27の直下となる位置に位置決めする。次に昇降部23を下降させることで、これと共に一対の溶接電極27,27も下降させ、ワーク41の溶接部位に溶接電極27,27の押圧面275A,275Aを接触させる。その後も昇降部23は下降を続け、溶接電極27,27がワーク41を所定の押圧力で押圧するようになったところで下降を停止する。
このとき、溶接電極27,27はそれぞれの荷重調整部25により、所定の押圧力となるように調整されるので、溶接電極27,27がそれぞれ当接する2箇所の溶接部位に図示上下方向の位置の差がある場合でも均等の押圧力で溶接部位が押圧される。また、溶接電極27,27の押圧面275A,275Aとワーク41とは平行になっているので溶接部位には均等な押圧力が印加される(押圧状態については図7、8参照)。
所定の押圧力が溶接部位に印加されたことが検出されると、電源部12から所定の溶接電流が所定の時間流れてタブ電極43の突起43A,43Aと円筒型電池42の電極との密着部がジュール熱により溶融し、凝固することでナゲットが形成され、タブ電極43の突起43A,43Aが円筒型電池42の電極に溶接される。溶接電流の通電停止後所定の時間経過後に昇降部23を上昇させて、溶接電極27,27をワーク41から離隔させ、次の溶接部位が溶接電極27,27の直下に来るように第2のアクチュエータ31Aを駆動し、前記の手順により、この溶接部位を溶接する。このような手順を繰り返し、円筒型電池の電極をタブ電極で接続し、組電池を製造する。
以上説明した平行度調整機構は1例であって、種々の変更例が考えられる。
例えば、平行度調整用下板を固定のものとし、平行度調整用上板を取付角度変更可能とすることができる。
また、硬球体の収納用の円錐状の凹部を平行度調整用上板と平行度調整用下板の中央部に設けることとしているが、溶接電極が給電部の一方の端部に寄って取り付けられていることから、中央部よりこの端部側に一定距離寄った位置に設けることもできる。
1 プロジェクション溶接装置、11 制御部、12 電源部
23 昇降部、24 ヘッド上下移動機構部、25 荷重調整部、26 給電部、
26A 平行度調節機構上板シャフト取付部材、26B 平行度調節機構上板、
26C 硬球体、26D 平行度調節機構下板、26E 給電ブロック、
26F 電極取り付けプレート、27 溶接電極、28 溶接ヘッド

Claims (3)

  1. 被溶接金属の一方の面に押圧する2つの溶接電極に連設され、前記各溶接電極とともに前記被溶接金属に指向して変位可能なスライドシャフトを有するプロジェクション溶接用溶接ヘッドであって、
    前記スライドシャフトと溶接電極との間に次の構成からなり、前記溶接電極と被溶接金属とのそれぞれの押圧面の平行度調整機構を備えることを特徴とするプロジェクション溶接用溶接ヘッド。
    a)前記スライドシャフトに固定される平行度調整用上板
    b)前記平行度調整用上板に所定の角度回転可能に取り付けられる平行度調整用下板
    c)前記平行度調整用上板と平行度調整用下板との間に介在し、これらの板を所定の距離離隔する硬球体
    d)前記平行度調整用上板と平行度調整用下板とを所定の角度で固定する平行度調整用ねじ
  2. 前記平行度は前記平行度調整用上板と平行度調整用下板とのそれぞれの中央部に円錐状の凹部を設け、この凹部に前記硬球体を収容し、この硬球体を中心として前記平行度調整用上板と平行度調整用下板の取付角度を前記所定の角度回転可能にすることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクション溶接用溶接ヘッド。
  3. 前記溶接電極の押圧面は所定の面積を備え、この面積は前記被溶接金属の一方に用途に応じて定まる溶接品質を確保可能な間隔で設けられたプロジェクション溶接用突起の少なくとも2つ分を覆うものであることを特徴とする請求項1または2いずれかに記載のプロジェクション溶接用溶接ヘッド。
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