JP2014226439A - X線撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シフト加算法を用いて歪みやぼけが少ないトモシンセシス断層画像を再構成することができるX線撮影装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るX線撮影装置は、旋回手段と、旋回手段がX線照射部及びX線検出部を被検者の周りを移動させることに伴ってX線検出部が出力する信号をフレームデータとして順次記憶し、標準座標群を予め記憶する記憶手段と、シフト加算法を用いてフレームデータからトモシンセシス断層画像を再構成する画像処理手段と、を備える。画像処理手段は、標準座標群を補正する補正処理と、補正処理によって得られた座標群の隣り合う2点間を結ぶ各線分と、各フレームにおけるX線照射部及びX線検出部を結ぶ線分との交点からなる座標群を修正座標群とし、シフト加算法を用いてフレームデータから修正座標群を含む断層面に基づいてトモシンセシス断層画像を再構成する再構成処理とを行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、1回の断層撮影で任意裁断高さの断層像を再構成するトモシンセシス(tomosynthesis)を行うX線撮影装置に関し、特にシフト加算法を用いてトモシンセシス断層画像を再構成するX線撮影装置に関する。
従来、歯科用のパノラマX線撮影装置においては、複数の断層面が検出器の検出面に平行であると仮定し、パノラマ画像を作成していた。このため、基準断層面に被検者の歯列が位置している場合は、前歯の中心については歪みのない画像を作成することができたが、基準断層面から被検者の歯列が外れた場合は必ず画像に歪みが生じていた。また、被検者の歯列が基準断層面に沿って位置していないと、画像に横方向のぼけも生じていた。
そこで、近年、基準断層面から被検者の歯列が外れた場合でもぼけの少ない画像を得ることができる歯科用のパノラマX線撮影装置として、1回の断層撮影で任意裁断高さの断層像を再構成するトモシンセシスを行う歯科用のパノラマX線撮影装置が提案されている。
トモシンセシス断層画像を再構成する際に用いる手法の一つにシフト加算法がある。シフト加算法は、金属アーチファクトの発生を抑えることができるので、インプラント体への骨の付き具合の診断及びインレーやクラウン周辺のカリエスの診断が容易であるという利点を有している。また、シフト加算法は、再構成計算が速く、撮影後、速やかに画像を表示して、診断することができるという利点も有している。さらに、シフト加算法は、ノイズが少ないので、少ない線量の撮影でも診断することができるという利点も有している。
特開2007−136163号公報(段落0136乃至段落0142)
シフト加算法を用いてトモシンセシス断層画像を再構成する場合、基準断層面に被検者の歯列が位置していると仮定して再構成処理が行われている。しかしながら、実際には被検者個々によって歯列の形状が異なるため基準断層面から被検者の歯列が外れていることが殆どである。その結果、シフト加算法を用いてトモシンセシス断層画像を再構成することで従来よりもぼけの少ない画像を得ることはできるものの、依然として歪みやぼけが生じてしまっていた。
特許文献1では、複数の基準断層面から被検者の歯列に適した基準断層面を選択することで歪みやぼけの低減を図っているが、調整パターンはあくまで基準断層面の個数分だけしかなく、本当の意味で被検者個々に適した基準断層面に調整されているわけではない。したがって、特許文献1では、歪みやぼけの低減効果は小さかった。
本発明は、上記の状況に鑑み、シフト加算法を用いて歪みやぼけが少ないトモシンセシス断層画像を再構成することができるX線撮影装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明に係るX線撮影装置は、被検者にX線を照射するX線照射部と、入射するX線に応じたデジタル量の電気信号を一定のフレームレートで出力するX線検出部と、前記X線照射部と前記X線検出部の対を、前記被検者を挟んで互いに対向させた状態で前記被検者の周りを移動させる旋回手段と、前記旋回手段が前記X線照射部及び前記X線検出部を前記被検者の周りを移動させることに伴って前記X線検出部が出力する信号をフレームデータとして順次記憶する第1記憶手段と、標準座標群を予め記憶する第2記憶手段と、シフト加算法を用いて前記フレームデータからトモシンセシス断層画像を再構成する画像処理手段と、を備え、前記画像処理手段は、前記標準座標群を補正する補正処理と、前記補正処理によって得られた座標群の隣り合う2点間を結ぶ各線分と、所定のフレーム数おきの前記X線照射部及び前記X線検出部を結ぶ線分との交点からなる座標群を修正座標群とし、シフト加算法を用いて前記フレームデータから前記修正座標群を含む断層面に基づいて前記トモシンセシス断層画像を再構成する再構成処理とを行う構成としている。なお、前記第1記憶手段及び前記第2記憶手段は、それぞれ別個のメモリであってもよく、同一のメモリであってもよい。
上記構成のX線撮影装置は、操作者による操作を受け付ける操作手段を備え、前記補正処理は、前記被検者の複数の部位に対応する前記標準座標群の複数点の移動量を前記操作手段の出力に基づいて決定し、前記被検者の複数の部位に対応する前記標準座標群の複数点の移動量に応じて、前記標準座標群の残りの点を移動させる処理であることが望ましい。
本発明によると、シフト加算法を用いて、フレームデータから、実際の撮影対象とのずれが少ない修正座標群を含む断層面に基づいて、トモシンセシス断層画像を再構成する。したがって、歪みやぼけが少ないトモシンセシス断層画像を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る歯科用X線撮影装置の基本構成を説明するブロック図である。 パノラマ撮影の軌道図を示す図である。 立位タイプのX線撮影装置本体の外観例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る歯科用X線撮影装置の画像処理手段を説明するための機能ブロック図である。 5層の断層面を示す図である。 本発明の一実施形態に係る画像処理動作を示すフローチャートである。 パノラマ画像の部分表示例を示す図である。 パノラマ画像の他の部分表示例を示す図である。 歯列座標群を示す図である。 歯列座標群を示す図である。 歯列座標群を示す図である。 歯列座標群を示す図である。 歯列座標群を示す図である。 歯列座標群を示す図である。 歯列座標群を示す図である。 歯列座標群を示す図である。 歯列座標群を示す図である。 軌道フレームと歯列座標群との関係を示す図である。
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る歯科用X線撮影装置の基本構成を説明するブロック図である。本実施形態に係る歯科用X線撮影装置は、歯科用パノラマX線撮影や頭頸部X線CT撮影を行うことができる。本実施形態に係る歯科用X線撮影装置は、X線撮影装置本体1と、X線画像表示装置2を備え、通信ケーブル等によってデータを送受信する構成になっている。
X線撮影装置本体1は、被検者(患者)にX線を照射するX線照射部110と、被検者Oを透過したX線を検出するX線検出部120と、X線照射部110及びX線検出部120を対向して有する旋回アーム3とを備える。
パノラマ撮影においては、X線照射部110及びX線検出部120が歯列弓の形状に沿った所定の軌跡を描くように、旋回アーム3を水平移動及び水平旋回させながら断層撮影を行う。
X線撮影装置本体1は、被検者Oの顎顔面を保持する被検者保持手段(頭部固定部)4と、旋回アーム3を駆動する駆動ユニット部160と、撮影装置本体制御部170とをさらに備えている。撮影装置本体制御部170には操作パネル71aが付加されている。
X線照射部110は、X線を照射するX線管等からなるX線発生器112と、X線ビームの広がりを規制するスリット等からなるコリメータ111とを備えている。コリメータ111は、例えば、形状を異ならせた複数のスリットを形成したマスクで構成されており、スリットのいずれかを選択し、選択したスリットによってX線発生器112から照射されたX線ビームの広がりを制限する仕組みになっている。例えば、パノラマ撮影では、パノラマ用スリットが選択され、その選択されたパノラマ用スリットの形状に対応したX線細隙ビームが、X線検出部120のX線検出器121に向かって照射される。
X線検出部120は、2次元的に広がったCCDセンサやX線間接変換方式(FPD:フラットパネルディテクタ)センサ等からなるX線検出器121を設けたカセット122を備えている。カセット122はX線検出部120に対して着脱可能であるが、X線検出器121は、カセット122を介さずにX線検出部120に固定的に設けてもよい。なお、本実施形態に係る歯科用X線撮影装置はトモシンセシス法を採用しているため、X線検出器121は、その横(幅)方向にも複数のX線検出素子を有する。X線検出器121は、例えば、300fpsのフレームレート(1フレームは、例えば、64×1500画素)で入射X線を、当該X線の量に応じたデジタル電気量の画像データとして収集することができる。以下、この収集データを「フレームデータ」という。
駆動ユニット部160は、パノラマ撮影時に旋回軸3cを歯列弓に沿って移動させたりする旋回軸位置設定手段161と、旋回アーム3を回転させる旋回軸回転手段162とを備えている。旋回軸位置設定手段161は、旋回軸3cをXY方向(水平方向)に移動させるXYテーブルと、X軸モータ及びY軸モータとを備えている。旋回軸回転手段162は、旋回軸位置設定手段161のXYテーブルに設けられた旋回用モータを備えている。旋回用モータには、中空式で減速機を使用せずに負荷をモータに直結して駆動するダイレクトドライブ方式で高精度の位置決め機能を有するモータを用いている。旋回軸3cは、撮影開始時に被検者Oの正中線に一致するように設定される。
X線撮影装置本体1は、旋回アーム3を水平方向に直進移動させるための旋回アーム位置設定手段31をさらに備えている。旋回アーム位置設定手段31は、旋回可能な旋回テーブルと、旋回テーブルの上を直動可能なスライドテーブルとを備えている。
パノラマ撮影時には、X線照射部110及びX線検出部120の対は、被検者Oの口腔部を挟んで互いに対峙するように位置し、その対毎、一体に口腔部の周りを回転するように駆動される。ただし、この回転は単純な円を画く回転ではない。つまり、X線発生器112及びX線検出器121の対は、その対の回転中心RCが図2に示す如くY軸に沿って移動するように回転駆動される。Y軸は略馬蹄形の標準歯列SSの対称軸である。図2では、旋回アーム3の軌跡を、紙面左半分において所定のフレーム数おき(例えば30フレームおき)に1本図示しており、紙面右半分において図示を省略している。また、1本の軌跡のみX線照射部110及びX線検出部120を図示し、他の軌跡では図示を省略している。
撮影装置本体制御部170は、駆動ユニット部160を制御する制御プログラムを含んだ各種制御プログラムを実行する制御装置(例えばCPU)171と、X線照射部110を制御するX線発生部制御手段172と、X線検出部120を制御するX線検出部制御手段173とを備えている。操作パネル71aは、小型液晶パネルや複数の操作釦で構成されている。操作釦のほか、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力手段を用いることもできる。また、操作パネル71aが液晶モニタ等のディスプレイからなる表示手段を備えるようにしてもよい。
例えば、操作パネル71aに設けた表示手段に、X線撮影装置本体1の操作に必要な文字や画像等の情報を表示するように構成してもよい。また、X線パノラマ画像やX線CT画像を表示するX線画像表示装置2と接続して、X線画像表示装置2の表示手段26に表示される表示内容が操作パネル71aに設けた表示手段にも表示されるようにしてもよく、表示手段26に表示される文字や画像の上でマウス等によるポインタ操作などを通してX線撮影装置本体1に各種の指令ができるようにしてもよい。
X線撮影装置本体1は、操作パネル71a、あるいはX線画像表示装置2からの指令に従って、歯列弓のパノラマ撮影などを実行する。また、各種指令や座標データ等をX線画像表示装置2から受け取る一方、撮影した画像データをX線画像表示装置2に送る。また、被撮影領域(撮影対象領域)rrの底辺は、X線照射部110から照射されるコーンビームの下縁の線が基準となる。
X線撮影装置本体1と接続されるX線画像表示装置2は、表示装置本体20を備えている。表示装置本体20には、例えば、液晶モニタ等のディスプレイ装置からなる表示手段26や、キーボード、マウス等で構成された操作手段25が付加されている。表示手段26にX線画像が表示される。また、表示手段26に表示された文字や画像の上でのマウスでのポインタ操作等を通じて各種指令を与えることができる。表示手段26はタッチパネルで構成することもできるので、この場合、表示手段26は操作手段25を兼ねる。
画像表示装置本体20は、各種プログラムを実行する制御装置(例えばCPU)21と、ハードディスク等で構成され各種撮影データや画像等を記憶する記憶部22と、画像再構成を行う画像生成手段23とを備えている。制御装置21、記憶部22、及び画像生成手段23は画像処理手段を構成している。記憶部22には、後述する歯列座標等も記憶される。制御装置21は、記憶部22に格納されたプログラムにより、各種動作を制御し、プログラムに従って画像生成手段23の機能を果たすように動作する。つまり、制御装置21は画像生成手段23を兼ねる。
記憶部22は、フレームデータやトモシンセシス断層画像などを記憶することができる。
図3は立位タイプのX線撮影装置本体1の外観例を示す図である。なお、ここでは立位タイプについて説明するが、当然の事ながら座位タイプのX線撮影装置本体を備える歯科用X線撮影装置にも本発明を適用することができる。図3(a)は上面図、図3(b)は正面図、図3(c)は側面図である。
X線撮影装置本体1は、床面に載置されるベース5と、ベース5から鉛直方向に立設された下部ポール6と、鉛直方向にスライド可能に下部ポール6に接続される上部ポール7と、上部ポール7の上端部に固定されている固定アーム8と、回転可能に固定アーム8に接続される旋回アーム3と、上部ポール7の中央部に固定されており被写体(例えば歯など)を含む人体の頭部を保持する頭部保持部9とを備えている。旋回アーム3はX線照射部110及びX線検出部120を有しており、頭部保持部9は被検者保持手段(頭部固定部)4を有している。実施形態では、固定アーム8が上部ポール7に固定されているが、例えば、X線撮影装置本体1を設置する部屋の壁や天井に固定アーム8が直接あるいは部屋の壁や天井との距離を調整することができる調整機構を介して取り付けられる態様であってもよい。
図4に、本実施形態に係るX線撮影装置の制御及び処理のためのブロック図を示す。同図に示す如く、X線撮影装置本体1からのデータは通信ラインを介してX線画像表示装置2に与えられる。
X線画像表示装置2は、例えば、大量の画像データを扱うため、大容量の画像データを格納可能な、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーションで構成される。つまり、X線画像表示装置本体20は、その主要な構成要素して、制御装置21と、記憶部22と、画像生成手段23と、インターフェース24及び27とを備えており、それらが内部バス28を介して相互に通信可能に接続されている。制御装置21は、CPU21aと、OS等の制御プログラムが格納されたROM21bとを備えている。記憶部22は、バッファメモリ22aと、画像メモリ22bと、フレームメモリ22cとを備えている。制御装置21には、インターフェース24を介して操作手段25及び表示手段26が接続されている。
インターフェース27は、X線撮影装置本体1に接続されており、制御装置21とX線照射部110、X線検出部120との間で交わされる制御情報や収集データの通信を媒介する。また、これにより、制御装置21はX線撮影装置本体1で撮影したパノラマ画像を例えばDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格により外部のサーバに送出できるようになっている。
バッファメモリ22aは、インターフェース27を介して受信した、X線検出部120からのデジタル電気量のフレームデータを一時的に記憶する。
また、画像生成手段23は、制御装置21の制御下に置かれ、装置側が提供する標準歯列SSを用いたパノラマ画像の作成を行うための処理及びそのパノラマ画像を利用するための処理を操作者との間でインターラクティブに実行する機能を有する。この機能を実現するためのプログラムは、ROM21bに予め格納されている。なお、このプログラムは予めROM21bに格納しておいてもよいが、場合によっては、外部システムから通信回線や持ち運び可能なメモリを介して、ROM21bや図示しない他の不揮発性記録媒体にインストールするようにしてもよい。
上述した標準歯列SSは、本実施形態では、装置側で予め用意されているものである。なお、標準歯列SSは、特許文献1と同様に、複数の断層面から選択するようにしてもよい。
画像生成手段23により処理される又は処理途中のフレームデータ及び画像データは画像メモリ22bに読出し書込み可能に格納される。画像メモリ22bには、例えばハードディスクなどの大容量の記録媒体(不揮発性且つ読出し書込み可能)が使用される。また、フレームメモリ22cは、再構成されたパノラマ画像データ、後処理されるパノラマ画像データなどを表示するために使用される。フレームメモリ22cに記憶される画像データは、インターフェース24を介して表示手段26に与えられ、表示手段26の画面に表示される。
制御装置21のCPU21aは、ROM21bに予め格納されている制御及び処理の全体を担うプログラムに従って、装置の構成要素の全体の動作を制御する。かかるプログラムは、操作者からそれぞれに制御項目についてインターラクティブに操作情報を受け付けるように設定されている。このため、CPU21aは、後述するように、フレームデータの収集(スキャン)などを実行可能に構成されている。
被検者Oが立位の姿勢で頭部保持部9に顎を置くことにより、被検者Oの頭部(顎部)の位置が旋回アーム3の回転空間のほぼ中央部で固定される。この状態で、旋回アーム3が被検者Oの頭部の周りをXY面に沿って回転する。
旋回アーム3が回転している間に、X線照射部110から所定周期でパルス状のX線が曝射される。このX線は、撮影位置に位置する被検者Oの顎部(歯列部分)を透過してX線検出部120に入射する。X線検出部120は、前述したように、非常に高速のフレームレート(例えば、300fps)で入射X線を検出し、対応するデジタル電気量の2次元のデジタルデータ(例えば64×1500画素)をフレーム単位で順次出力する。このフレームデータは、前述したように、通信ラインを介して、X線画像表示装置2のインターフェース27を介してバッファメモリ22aに一時的に保管される。この一時保管されたフレームデータは、その後、画像メモリ22bに転送されて保管される。
本実施形態では、パノラマ画像を得るためにトモシンセシス法を用いている。トモシンセシス法では、X線照射部110から被検者Oに対して複数の異なる角度でX線を曝射し、被検者Oを透過したX線をX線検出部120により検出し、複数の撮影画像(フレームデータ)が撮影され、画像メモリ22bに保管される。画像生成手段23は、画像メモリ22bに保管された複数の撮影画像(フレームデータ)から任意の断層面に基づいてトモシンセシス断層画像を再構成する。トモシンセシス断層画像はパノラマ画像として記憶部22に記憶されたり、表示手段26に表示されたりする。本実施形態では、任意の断層面を設定するために必要な断面として、標準歯列SSを含む断面と、標準歯列SSを含む断面に対してY軸の正方向(内側方向)に1mmピッチで設定される15個の断面と、標準歯列SSを含む断面に対してY軸の負方向(外側方向)に1mmピッチで設定される15個の断面との合計31個の断面を設定している。図5では、31個の断面のうち5個の断面を図示している。実線は標準歯列SSを含む断面を示しており、4本の点線は、標準歯列SSを含む断面に対して1mm内側に設定される断面と、標準歯列SSを含む断面に対して2mm内側に設定される断面と、標準歯列SSを含む断面に対して1mm外側に設定される断面と、標準歯列SSを含む断面に対して2mm外側に設定される断面とを示している。
また、本実施形態では、シフト加算法を用いてフレームデータからトモシンセシス断層画像を再構成している。シフト加算法は、スキャンによって一定レートで収集されるフレームデータ(画素データ)のうち、XY面に投影される軌跡の各位置について定まる複数のフレームデータを、例えば、その位置に応じた量だけ互いにシフトさせて相互加算する処理である。
画像メモリ22bに保存されたパノラマ画像は、表示手段26に様々な態様で表示される。なお、表示態様は例えば操作手段25から与えられるユーザの指示に基づいて設定される。
次に、図6のフローチャートを参照して、制御装置21及び画像生成手段23により実行される処理を説明する。
まず、制御装置21は、被検者Oの位置決めなど撮影の準備が済むと、操作手段25を介して与えられる操作者の指示に応答し、データ収集のためのスキャンを指令する(ステップS1)。これにより、旋回アーム3及びX線照射部110が予め設定されている制御シーケンスに沿って駆動するように指令される。このため、X線照射部110及びX線検出部120の対を被検者Oの顎部の周囲に回転させながら、その回転動作の間に、X線照射部110からパルス状又は連続波のX線を所定周期で又は連続的に曝射させる。X線検出部110から曝射されたX線は被検者Oを透過してX線検出部120により検出される。したがって、前述したように、X線検出器121から例えば300fpsのレートでX線透過量を反映したデジタル電気量のフレームデータ(画素データ)が出力される。このフレームデータは画像メモリ22bに保管される。
このスキャンの指令が済むと、処理の指示は画像生成手段23に渡される。画像生成手段23は、シフト加算法を用いて、画像メモリ22bに保管されたフレームデータから30層のトモシンセシス断層画像を再構成する(ステップS2)。ステップS2の処理で得られた30層のトモシンセシス断層画像は、30層のパノラマ画像として画像メモリ22bに保管される。具体的には、画像生成手段23は、以下のようにして30層のトモシンセシス断層画像を再構成する。画像生成手段23は、標準歯列SSを含む断層面(標準歯列SSを含む断面と、標準歯列SSを含む断面より内側で且つ標準歯列SSを含む断面に対して1mm内側に設定される断面より外側の領域とからなる断層面)に基づいてトモシンセシス断層画像を再構成する。また、画像生成手段23は、内側P番目の断層面(標準歯列SSを含む断面に対してPmm内側に設定される断面と、標準歯列SSを含む断面に対してPmm内側に設定される断面より内側で且つ標準歯列SSを含む断面に対して(P+1)mm内側に設定される断面より外側の領域とからなる断層面)に基づいて、トモシンセシス断層画像を再構成する。ただし、Pは1以上14以下の自然数である。また、外側1番目の断層面(標準歯列SSを含む断面より外側で且つ標準歯列SSを含む断面に対して1mm外側に設定される断面より内側の領域と、標準歯列SSを含む断面に対して1mm外側に設定される断面とからなる断層面)に基づいて、トモシンセシス断層画像を再構成する。また、画像生成手段23は、外側Q番目の断層面(標準歯列SSを含む断面に対して(Q−1)mm外側に設定される断面より外側で且つ標準歯列SSを含む断面に対してQmm外側に設定される断面より内側の領域と、標準歯列SSを含む断面に対してQmm外側に設定される断面とからなる断層面)に基づいて、トモシンセシス断層画像を再構成する。ただし、Qは2以上15以下の自然数である。
画像生成手段23は次いで、パノラマ画像の一部を表示手段26の表示画面26aに表示させる(ステップS3)。
図7はパノラマ画像の部分表示例を示す図である。紙面上部はステップS3における初期表示画面を示している。初期表示画面では、標準歯列SSを含む断層面に基づいて再構成されたパノラマ画像の右臼歯部、前歯部、左臼歯部が表示されており、画面中の「0」は標準歯列SSを含む断層面に基づいて再構成されたパノラマ画像の一部であることを意味している。紙面下部は、初期表示画面が表示されている状態で操作手段25によって右臼歯部の画像下部に位置する「+」キーが1回操作された場合に初期表示画面から切り替わる表示画面である。画面中の「1」は標準歯列SSを含む断層面の一つ内側の断層面に基づいて再構成されたパノラマ画像の一部であることを意味している。右臼歯部、前歯部、左臼歯部それぞれにおいて最もぼけの少ない画像を選び終わった時点で、操作者は操作手段25を用いて画面右下隅部に位置する「決定」キーを操作するとよい。
図8はパノラマ画像の他の部分表示例を示す図である。図8の表示例は、右臼歯部、前歯部、左臼歯部それぞれにおいて、仮選択されている画像(図8中の太枠で囲まれている画像)だけでなく、その一つ外側の画像と一つ内側の画像も表示している点で図7の表示例と異なる。これにより、最もぼけの少ない画像の選択が容易になる。
図7又は図8の「決定」キーが操作されると、ステップS4に移行する。
右臼歯部、前歯部、左臼歯部のいずれにおいても、標準歯列SSを含む断層面に基づいて再構成されたパノラマ画像の一部が選ばれた場合、画像生成手段23は、歯列座標群を修正しないと判断し(ステップS4のNO)、ステップS16に移行し、標準歯列SSを含む断層面に基づいて再構成されたパノラマ画像を表示して処理を終了する。
一方、右臼歯部、前歯部、左臼歯部の少なくとも一つにおいて、標準歯列SSを含む断層面以外の断層面に基づいて再構成されたパノラマ画像の一部が選ばれた場合、画像生成手段23は、歯列座標群を修正すると判断し(ステップS4のYES)、ステップS5に移行する。
ステップS5において、画像生成手段23は、標準歯列SSの歯列座標群を補正する。ここでは、補正の具体例として、3種類の補正について図9〜図17を参照して説明する。本実施形態では、標準歯列SSの歯列座標群は、M(Mは歯列の形状を滑らかに表現できる程度に十分大きい自然数)個の歯列座標によって構成されており、Xの値が0である歯列座標を前歯部に対応する歯列座標とし、Xの値が最も小さい歯列座標を右臼歯部に対応する歯列座標とし、Xの値が最も大きい歯列座標を左臼歯部に対応する歯列座標とする。なお、例えばXの値が0に最も近い歯列座標あるいはXの値が0に2番目に近い歯列座標を前歯部に対応する歯列座標にしてもよい。また、例えばXの値が2番目に小さい歯列座標あるいはXの値が3番目に小さい歯列座標を右臼歯部に対応する歯列座標としてもよい。また、例えばXの値が2番目に大きい歯列座標あるいはXの値が3番目に大きい歯列座標を右臼歯部に対応する歯列座標としてもよい。
いずれの補正例においても、画像生成手段23は、前歯部のパノラマ画像選択結果に従って前歯部に対応する歯列座標のY軸方向移動量ΔYFを決定し、右臼歯部のパノラマ画像選択結果に従って右臼歯部に対応する歯列座標のX軸方向移動量ΔXR及びY軸方向移動量ΔYRを決定し、左臼歯部のパノラマ画像選択結果に従って左臼歯部に対応する歯列座標のX軸方向移動量ΔXL及びY軸方向移動量ΔYLを決定する。
<第1の補正例>
図9において黒菱形で示す標準歯列SSの歯列座標群の全ての歯列座標を、Y軸方向にΔYF平行移動させる。図9において黒三角で示す歯列座標群は、ΔYFが負である場合の平行移動後の歯列座標群であり、図9において黒四角で示す歯列座標群は、ΔYFが正である場合の平行移動後の歯列座標群である。
平行移動後の歯列座標群の右臼歯部に対応する歯列座標をX軸方向にΔXR及びY軸方向にΔYR移動させる。この移動は平行移動後の歯列座標群の前歯部に対応する歯列座標を中心とした回転移動である。そして、平行移動後の歯列座標群の右半分に属する全ての歯列座標(ただし右臼歯部に対応する歯列座標を除く)を、右臼歯部に対応する歯列座標と同じ回転移動量で回転移動させる。同様に、平行移動後の歯列座標群の左臼歯部に対応する歯列座標をX軸方向にΔXL及びY軸方向にΔYL移動させる。この移動は平行移動後の歯列座標群の前歯部に対応する歯列座標を中心とした回転移動である。そして、平行移動後の歯列座標群の左半分に属する全ての歯列座標(ただし左臼歯部に対応する歯列座標を除く)を、左臼歯部に対応する歯列座標と同じ回転移動量で回転移動させる。
図10において黒菱形で示す歯列座標群は、ΔYFが正である場合の平行移動後の歯列座標群である。図10において黒四角で示す歯列座標群は、ΔXRが負、ΔYRが負、ΔXLが正、ΔYLが負である場合の回転移動後の歯列座標群である。図10において黒三角で示す歯列座標群は、ΔXRが正、ΔYRが正、ΔXLが負、ΔYLが正である場合の回転移動後の歯列座標群である。
上述した平行移動及び回転移動により補正が完了する。図11において黒菱形で示す歯列座標群は、標準歯列SSの歯列座標群である。図11において黒四角で示す歯列座標群は、ΔYFが負、ΔXRが負、ΔYRが負、ΔXLが負、ΔYLが正である場合の補正完了後の歯列座標群である。
<第2の補正例>
図12において黒菱形で示す標準歯列SSの歯列座標群の前歯部に対応する歯列座標をY軸方向にΔYF移動させ、図12において黒菱形で示す標準歯列SSの歯列座標群の右臼歯部に対応する歯列座標及び右臼歯部に対応する歯列座標を固定しておく。そして、図12において黒菱形で示す歯列座標群の右半分に属する全ての歯列座標(ただし右臼歯部に対応する歯列座標を除く)を、Y軸方向にΔYF×Y2/Y1移動させる。ここで、Y1は右臼歯部に対応する歯列座標と前歯部に対応する歯列座標とのY方向距離であり、Y2は右臼歯部に対応する歯列座標と移動対象である歯列座標とのY方向距離である。同様に、図12において黒菱形で示す歯列座標群の左半分に属する全ての歯列座標(ただし左臼歯部に対応する歯列座標を除く)を、Y軸方向にΔYF×Y3/Y4移動させる。ここで、Y3は左臼歯部に対応する歯列座標と前歯部に対応する歯列座標とのY方向距離であり、Y4は左臼歯部に対応する歯列座標と移動対象である歯列座標とのY方向距離である。図12において黒三角で示す歯列座標群は、ΔYFが負である場合のY方向移動(Y方向引伸ばし)後の歯列座標群であり、図12において黒四角で示す歯列座標群は、ΔYFが正である場合のY方向移動(Y方向圧縮)後の歯列座標群である。
Y方向移動後の歯列座標群の右臼歯部に対応する歯列座標をX軸方向にΔXR及びY軸方向にΔYR移動させる。この移動はY方向移動後の歯列座標群の前歯部に対応する歯列座標を中心とした回転移動である。そして、Y方向移動後の歯列座標群の右半分に属する全ての歯列座標(ただし右臼歯部に対応する歯列座標を除く)を、右臼歯部に対応する歯列座標と同じ回転移動量で回転移動させる。同様に、Y方向移動後の歯列座標群の左臼歯部に対応する歯列座標をX軸方向にΔXL及びY軸方向にΔYL移動させる。この移動はY方向移動後の歯列座標群の前歯部に対応する歯列座標を中心とした回転移動である。そして、Y方向移動後の歯列座標群の左半分に属する全ての歯列座標(ただし左臼歯部に対応する歯列座標を除く)を、左臼歯部に対応する歯列座標と同じ回転移動量で回転移動させる。
図13において黒菱形で示す歯列座標群は、ΔYFが正である場合のY方向移動後の歯列座標群である。図13において黒四角で示す歯列座標群は、ΔXRが負、ΔYRが負、ΔXLが正、ΔYLが負である場合の回転移動後の歯列座標群である。図13において黒三角で示す歯列座標群は、ΔXRが正、ΔYRが正、ΔXLが負、ΔYLが正である場合の回転移動後の歯列座標群である。
上述したY方向移動及び回転移動により補正が完了する。図14において黒菱形で示す歯列座標群は、標準歯列SSの歯列座標群である。図14において黒四角で示す歯列座標群は、ΔYFが負、ΔXRが負、ΔYRが負、ΔXLが負、ΔYLが正である場合の補正完了後の歯列座標群である。
<第3の補正例>
図15〜図17において、黒菱形で示す標準歯列SSの歯列座標群の前歯部に対応する歯列座標をY軸方向にΔYF移動させ、黒菱形で示す標準歯列SSの歯列座標群の右臼歯部に対応する歯列座標をX軸方向にΔXR及びY軸方向にΔYR移動させ、黒菱形で示す標準歯列SSの歯列座標群の左臼歯部に対応する歯列座標をX軸方向にΔXL及びY軸方向にΔYL移動させる。
そして、図15〜図17において、黒菱形で示す歯列座標群の右半分に属する全ての歯列座標(ただし右臼歯部に対応する歯列座標を除く)を、X軸方向にΔXR×X12/(X11+X12)移動させ、Y軸方向に(ΔYR×Y12+ΔYF×Y11)/(Y11+Y12)移動させる。ここで、X11は右臼歯部に対応する歯列座標と移動対象である歯列座標とのX方向距離であり、X12は前歯部に対応する歯列座標と移動対象である歯列座標とのX方向距離であり、Y11は右臼歯部に対応する歯列座標と移動対象である歯列座標とのY方向距離であり、Y12は前歯部に対応する歯列座標と移動対象である歯列座標とのY方向距離である。同様に、図15〜図17において、黒菱形で示す歯列座標群の左半分に属する全ての歯列座標(ただし左臼歯部に対応する歯列座標を除く)を、X軸方向にΔXL×X14/(X13+X14)移動させ、Y軸方向に(ΔYL×Y14+ΔYF×Y13)/(Y13+Y14)移動させる。ここで、X13は左臼歯部に対応する歯列座標と移動対象である歯列座標とのX方向距離であり、X14は前歯部に対応する歯列座標と移動対象である歯列座標とのX方向距離であり、Y13は左臼歯部に対応する歯列座標と移動対象である歯列座標とのY方向距離であり、Y14は前歯部に対応する歯列座標と移動対象である歯列座標とのY方向距離である。
図15において黒四角で示す歯列座標群は、ΔYFが正、ΔXRが正、ΔYRが負、ΔXLが正、ΔYLが正である場合の補正完了後の歯列座標群である。図16において黒四角で示す歯列座標群は、ΔYFが負、ΔXRが負、ΔYRが正、ΔXLが正、ΔYLが正である場合の補正完了後の歯列座標群である。図17において黒四角で示す歯列座標群は、ΔYFが正、ΔXRが正、ΔYRが負、ΔXLが負、ΔYLが負である場合の補正完了後の歯列座標群である。
ステップS5の補正処理が終了した段階の歯列座標群は、各フレームにおけるX線発生器112及びX線検出部120を結ぶ線分上に存在するとは限らない。そこで、画像生成手段23は、ステップS6〜S14の処理を行うことで、ステップS5の補正処理が終了した段階の歯列座標群を、各歯列座標が各フレームにおけるX線発生器112及びX線検出部120を結ぶ線分上に存在する修正歯列座標群に変換する。
ステップS6において、画像生成手段23は、所定のフレーム数おき(例えば30フレームおき)に個別に付与するフレーム番号を示すパラメータfrの値を「1」にする。次に、画像生成手段23は、パラメータfrの値に対応するフレームの軌道フレームデータから、X線発生器112及び検出部120を結ぶ線分の一次式を算出する(ステップS7)。
次に、画像生成手段23は、ステップS5の補正処理が終了した段階の歯列座標群から任意の隣り合う二つの歯列座標を抽出するために用いられるパラメータiの値を「1」にする(ステップS8)。それから、画像生成手段23は、ステップS5の補正処理が終了した段階の歯列座標群を構成する歯列座標を一方向から順に数えた場合のi番目の歯列座標及び(i+1)番目の歯列座標を結ぶ線分と、X線発生器112及び検出部120を結ぶ線分の一次式との交点が存在するか否かを判定する(ステップS9)。なお、上記「i番目の歯列座標」、「(i+1)番目の歯列座標」は図6において「歯列座標i」、「歯列座標i+1」と表記している。
交点が存在しない場合(ステップS9のNO)、画像生成手段23は、パラメータiの値が「M」であるか否かを判定し(ステップS10)、パラメータiの値が「M」でなければパラメータiの値を一つインクリメントし(ステップS11)、ステップS9に戻り、パラメータiの値が「M」であればステップS13に移行する。
一方、交点が存在する場合(ステップS9のYES)、画像生成手段23は、その交点を修正歯列座標として記憶部22に保存し(ステップS12)、ステップS13に移行する。
ステップS13において、画像生成手段23は、パラメータfrの値が「N(Nは総フレーム数を所定のフレーム数で除した値に対応する自然数、かつN≧M)」であるか否かを判定し、パラメータfrの値が「N」でなければパラメータfrの値を一つインクリメントし(ステップS14)、ステップS7に戻り、パラメータfrの値が「N」であればステップS15に移行する。これにより、ステップS5の補正処理が終了した段階の歯列座標群(図18において一部のみを白菱形で図示)とは異なり、所定のフレーム数おきの修正歯列座標からなる修正歯列座標群(図18において一部のみを黒丸で図示)は、所定のフレーム数おきのX線発生器112及びX線検出部120を結ぶ線分L上に存在することになる。
ステップS15において、画像生成手段23は、シフト加算法を用いて、画像メモリ22bに保管されたフレームデータから、修正歯列座標群を含む断層面に基づいて、トモシンセシス断層画像を再構成し、ステップS16に移行する。ステップS15の処理で得られたトモシンセシス断層画像は、パノラマ画像として画像メモリ22に保管される。なお、修正歯列座標群を含む断層面は、例えば、修正歯列座標群を含む断面と、修正歯列座標群を含む断面より内側で且つ修正歯列座標群を含む断面に対して1mm内側に設定される断面より外側の領域とからなる断層面と定義することができる。
ステップS15からステップS16に移行した場合、ステップS16において、画像生成手段23は、修正歯列座標群を含む断層面に基づいて再構成されたパノラマ画像を表示して処理を終了する。修正歯列座標群を含む断層面に基づいて再構成されたパノラマ画像は、歯列の実在位置及びその実際のサイズを精度良く表現した画像であり、歪みやぼけが少ない。
また、ステップS4からステップS16に移行した場合、上述した通り、ステップS16において、画像生成手段23は標準歯列SSを含む断層面に基づいて再構成されたパノラマ画像を表示して処理を終了する。ステップS4からステップS16に移行した場合は、標準歯列SSを修正する必要がなかっただけであり、この場合における標準歯列SSを含む断層面に基づいて再構成されたパノラマ画像は、修正歯列座標群を含む断層面に基づいて再構成されたパノラマ画像と同様に、歯列の実在位置及びその実際のサイズを精度良く表現した画像であり、歪みやぼけが少ない。
なお、本発明に係るX線撮影装置は、歯科用X線撮影装置に限らず、シフト加算法を用いてフレームデータからトモシンセシス断層画像を再構成するX線撮影装置全般に適用することができる。例えば、肋骨を撮影対象とする場合、標準歯列座標群の代わりに、標準的な肋骨の形状に対応する標準肋骨座標群が用いられることになる。
1 X線撮影装置本体
2 X線画像表示装置
3 旋回アーム
110 X線照射部
120 X線検出部
20 画像表示装置本体
21 制御装置
22 記憶部
25 操作手段
26 表示手段

Claims (2)

  1. 被検者にX線を照射するX線照射部と、
    入射するX線に応じたデジタル量の電気信号を一定のフレームレートで出力するX線検出部と、
    前記X線照射部と前記X線検出部の対を、前記被検者を挟んで互いに対向させた状態で前記被検者の周りを移動させる旋回手段と、
    前記旋回手段が前記X線照射部及び前記X線検出部を前記被検者の周りを移動させることに伴って前記X線検出部が出力する信号をフレームデータとして順次記憶する第1記憶手段と、
    標準座標群を予め記憶する第2記憶手段と、
    シフト加算法を用いて前記フレームデータからトモシンセシス断層画像を再構成する画像処理手段と、を備え、
    前記画像処理手段は、
    前記標準座標群を補正する補正処理と、
    前記補正処理によって得られた座標群の隣り合う2点間を結ぶ各線分と、所定のフレーム数おきの前記X線照射部及び前記X線検出部を結ぶ線分との交点からなる座標群を修正座標群とし、シフト加算法を用いて前記フレームデータから前記修正座標群を含む断層面に基づいて前記トモシンセシス断層画像を再構成する再構成処理とを行うことを特徴とするX線撮影装置。
  2. 操作者による操作を受け付ける操作手段を備え、
    前記補正処理は、前記被検者の複数の部位に対応する前記標準座標群の複数点の移動量を前記操作手段の出力に基づいて決定し、前記被検者の複数の部位に対応する前記標準座標群の複数点の移動量に応じて、前記標準座標群の残りの点を移動させる処理である請求項1に記載のX線撮影装置。
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