JP2014226326A - スロットマシン - Google Patents

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小倉 敏男
Toshio Ogura
敏男 小倉
涼 梶原
Ryo Kajiwara
涼 梶原
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Abstract

【課題】有利状態で遊技者が何ら恩恵を得ていない時点で所定制御が行われてしまい、遊技者が不満を抱くことを防止する。【解決手段】判定カウントが2回以上になっても、判定カウントが2回以上になるまでに少なくとも1回ベルに当選して判定用手順であるベル当選フラグセット手順でストップスイッチが操作されていない場合には、所定制御が行われない。そして、判定カウントが2回以上になるのは、偶然の一致がない限り、AT中に判定用ナビ演出が実行されたときである。よって、例えば、ATにおけるナビ演出によって遊技者がベルを入賞させてメダルを獲得していない時点で、AT信号1やAT信号2が外部出力されて外部電飾が変色し、遊技者が不自然さを感じるなど、ATにおけるナビ演出によって何ら恩恵を得ていない時点で所定制御が行われてしまい、遊技者が不満を抱くことを防止できる。【選択図】図30

Description

本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域の全てに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えており、まず遊技者のBET操作により賭数を設定し、規定の賭数が設定された状態でスタート操作されることによりリールの回転を開始し、各リールに対応して設けられた停止ボタンが操作されることにより回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに入賞ライン上に予め定められた入賞図柄の組み合わせ(たとえば、7−7−7、以下図柄の組み合わせを役とも呼ぶ)が導出されることによって入賞が発生する。
入賞となる役の種類としては、小役、特別役、再遊技役といった種類がある。ここで、小役の入賞では、小役の種類ごとに定められた数のメダルが払い出されるという利益を遊技者が得ることができる。特別役の入賞では、次のゲームからレギュラーボーナスやビッグボーナスといった遊技者にとって有利な遊技状態へ移行されるという利益を遊技者が得ることができる。再遊技役の入賞では、賭数の設定に新たなメダルを消費することなく次のゲームを行うことができるという利益を得ることができる。
各役の入賞が発生するためには、一般的には、事前(通常はスタートレバー操作時)に行われる内部抽選で当選することが条件となる。そして、内部抽選に当選している役を構成する図柄の組合せを有効なラインに揃えるようにするとともに、内部抽選に当選していない役を構成する図柄の組合せを有効なラインに揃えないようにするリール制御が行われる。
この種のスロットマシンとして、ゲームの制御を行う遊技制御手段としての遊技制御基板と、演出の制御を行う演出制御手段としての演出制御基板とを接続するとともに、遊技制御基板から演出制御基板への一方向に通信可能とし、演出制御基板側で遊技者にとって有利な有利状態であるアシストタイム(以下、ATという)の制御を行うスロットマシンが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1のスロットマシンでは、演出制御基板でATに制御しているか否かを遊技制御基板が特定できるように、通常リプレイに当選したときにストップスイッチの操作順序を決定し、決定した操作順序を演出制御基板に送信する。そして、遊技制御基板では、遊技者によるストップスイッチの実際の操作順序と、送信したストップスイッチの操作順序が一致するか否かを判定し、両者が一致した場合には遊技者がナビ演出にしたがってストップスイッチの操作を行ったものと識別し、演出制御基板がATに制御していることを特定している。ATであることを特定したときには、所定制御として例えばAT信号を外部に出力している。
特許第4889804号公報(段落0103〜0106、0108、図31など)
上記のようにスロットマシンの外部に出力されたAT信号は、遊技店のデータ表示器が表示するAT回数のカウントアップに用いられることが一般的である。しかし、特許文献1のように、遊技者にとって有利度の変化しない通常リプレイを用いてATであることを特定すると、ATの開始から他の当選役にすることなく通常リプレイに当選してATであることが特定された場合には、遊技者がATによって何ら恩恵(利益)を得ていない時点で、データ表示器によるAT回数のカウントアップがなされる。このように、所定制御が行われるときは有利状態であることが特定されたときであるにもかかわらず、有利状態になったことによる恩恵を得られていない時点で所定制御が行われることは遊技者が不満を抱く要因になりかねない。
この発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、有利状態で遊技者が何ら恩恵を得ていない時点で所定制御が行われてしまい、遊技者が不満を抱くことを防止できるスロットマシンを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域(たとえば、リール2L、2C、2R)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置(たとえば、リールユニット2)を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域の全てに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン(たとえば、スロットマシン1)であって、
ゲームの制御を行う遊技制御手段(たとえば、メイン制御部41)と、
前記遊技制御手段から送信された制御情報(たとえば、コマンド)に基づいて演出の制御を行う演出制御手段(たとえば、サブ制御部91)と、
前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8R)とを備え、
前記遊技制御手段と前記演出制御手段とは当該遊技制御手段から当該演出制御手段への一方向通信のみ可能に接続されており(たとえば、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、一方向のみにしか信号が通過できないように構成されている部分)、
前記遊技制御手段は、
前記可変表示装置に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(たとえば、図14のSd2の処理を行う部分)と、
前記事前決定手段による決定結果と前記導出操作手段の操作とに応じて表示結果を前記可変表示装置に導出させる制御を行う導出制御手段(たとえば、図14のSd4の処理を行う部分)と、
前記事前決定手段の決定結果が所定結果(たとえば、通常リプ1当選、通常リプ2、ベル当選)となったときに当該所定結果となった旨を特定可能な所定制御情報(たとえば、判定用役当選コマンド)を制御情報として前記演出制御手段に対して送信する所定制御情報送信手段(たとえば、図15のSg6の処理を行って判定用役当選コマンドを送信する部分)とを含み、
前記演出制御手段は、通常状態と該通常状態よりも有利な有利状態(たとえば、AT)とを含む複数種類の演出制御状態に制御する演出制御状態制御手段(たとえば、図24のSp8の処理を行う部分)を含み、
前記遊技制御手段は、
前記事前決定手段の決定結果が所定結果となりかつ前記導出操作手段の操作手順が判定用手順であるときに有利状態であることを特定することが可能な演出制御状態特定手段(たとえば、図21および図22に示す演出制御状態判定処理を行う部分)と、
前記演出制御状態特定手段が有利状態であることを特定したときに所定制御(たとえば、図20に示す所定制御)を行う所定制御手段(たとえば、図21および図22に示すSc18の処理を行って所定制御を行う部分)とをさらに含み、
前記所定結果は、第1所定結果(たとえば、通常リプ1、通常リプ2当選)と第2所定結果(たとえば、ベル当選)とを含み、
前記導出制御手段は、
前記事前決定手段の決定結果が第1所定結果であるときには前記導出操作手段の操作手順にかかわらず全ての前記可変表示領域に表示結果が導出されたときに同一有利度の表示結果の組合せを導出し(たとえば、図11に示すように、いずれの押し順でもリプ1またはリプ2が入賞する部分)、
事前決定手段の決定結果が第2所定結果であるときに前記識別情報が変動表示されている複数の前記可変表示領域のうち該第2所定結果に応じた前記可変表示領域に対応する前記導出操作手段が最初に操作される特定操作手順によって前記導出操作手段が操作され(たとえば、図11に示すように、左ベル1〜4当選時は左第1停止、中ベル1〜4当選時は中第1停止、右ベル1〜4当選時は右第1停止)、その後に残りの前記可変表示領域に対応する前記導出操作手段が操作されて全ての前記可変表示領域に表示結果が導出されたときには特定表示結果の組合せを導出し(たとえば、図11に示すように、左ベル1〜4当選時はベル2入賞、中ベル1〜4または右ベル1〜4当選時はベル1入賞となる部分)、前記事前決定手段の決定結果が第2所定結果であるときに前記導出操作手段が前記特定操作手順以外の手順によって操作され、その後に残りの前記可変表示領域に対応する前記導出操作手段が操作されて全ての前記可変表示領域に表示結果が導出されたときには前記特定表示結果の組合せを導出せず(たとえば、図11に示すように、左ベル1〜4当選時はベル2以外引き込み、中ベル1〜4または右ベル1〜4当選時はベル1以外引き込む部分)、
前記特定表示結果が導出されたときには前記特定表示結果が導出されなかったときよりも遊技者にとって有利になり(たとえば、図11に示すように、左ベル1〜4当選時はベル2入賞、中ベル1〜4または右ベル1〜4当選時はベル1入賞でメダルが払い出される部分)、
前記事前決定手段の決定結果が第2所定結果であるときの判定用手順は前記特定操作手順を含み(たとえば、図19に示すように、左ベル1〜4はベル当選フラグセット手順に左第1停止、中ベル1〜4はベル当選フラグセット手順に中第1停止、右ベル1〜4はベル当選フラグセット手順に右第1停止を含む部分)、
前記演出制御手段は、有利状態において前記事前決定手段の決定結果が所定結果であるときに判定用手順を特定可能な特定情報を報知する報知手段(たとえば、図28のSe10の処理を行う部分)をさらに含み、
前記演出制御状態特定手段は、前記事前決定手段の決定結果が所定結果になった複数回のゲームで前記導出操作手段の操作手順が判定用手順になり、さらに該複数回のゲームのうち少なくとも1回のゲームで前記事前決定手段の決定結果が第2所定結果になるとともに前記導出操作手段の操作手順が判定用手順になったときに有利状態であることを特定する(たとえば、図21および図22のSc14でYかつSc16でYのときにSc18の処理が行われる部分)。
このような構成によれば、有利状態での報知によって遊技者が何ら恩恵を得ていない時点で所定制御が行われてしまい、遊技者が不満を抱くことを防止できる。
また、所定制御手段は、複数回のゲームにわたって連続して事前決定手段の決定結果が所定結果になるとともに導出操作手段の操作手順が判定用手順になったとき以降に、所定制御を実行することを可能にする決定用手順で導出操作手段の操作が行われたときに所定制御を実行し(たとえば、図21および図22のSc4でYかつSc14でYのときにSc18の処理を行う部分)、
報知手段は、決定用手順を特定可能な特定情報を報知する(たとえば、図28のSe9の処理を行う部分)。
このような構成によれば、決定用手順の報知を行うタイミングを調節することにより、容易に実行を望むタイミングで所定制御を実行することができる。
また、演出制御手段は、
有利状態に所定期間制御するとともに終了条件の成立で制御中の該有利状態を終了させる有利状態制御手段(たとえば、図24のSp8で1セットのATを50ゲームに制御する部分)と、
有利状態に制御する権利(たとえば、ナビストック)を付与するか否かを決定する権利付与決定手段(たとえば、図24のSp5の処理を行う部分)と、
通常状態(非AT)において付与された権利に基づいて該通常状態から有利状態に制御する有利状態開始制御手段(たとえば、図24のSp8の処理を行う部分)と、
前記有利状態開始制御手段により制御された有利状態でさらなる権利が付与されているときに該有利状態の終了条件の成立後以降にさらなる権利に基づく有利状態に継続して制御する有利状態継続制御手段(たとえば、図24のSp8の処理を行う部分)とを含み、
報知手段は、さらなる権利が付与されているときは、有利状態継続制御手段による有利状態の制御が開始されるまでの残りの期間が特定期間(たとえば、残り5ゲーム)となったとき以降に判定用手順を特定可能な特定情報の報知を行う(たとえば、図28のSe13でYのときにSe13の処理を行う部分)。
このような構成によれば、さらなる権利に基づく有利状態の開始とともに所定制御を実行することができる。
また、演出制御手段は、
有利状態に所定期間制御するとともに終了条件の成立で制御中の該有利状態を終了させる有利状態制御手段(たとえば、図24のSp8で1セットのATを50ゲームに制御する部分)と、
有利状態に制御する権利(たとえば、ナビストック)を付与するか否かを決定する権利付与決定手段(たとえば、図24のSp5の処理を行う部分)と、
通常状態(非AT)において付与された権利に基づいて該通常状態から有利状態に制御する有利状態開始制御手段(たとえば、図24のSp8の処理を行う部分)と、
前記有利状態開始制御手段により制御された有利状態でさらなる権利が付与されているときに該有利状態の終了条件の成立後以降にさらなる権利に基づく有利状態に継続して制御する有利状態継続制御手段(たとえば、図24のSp8の処理を行う部分)とを含み、
演出制御状態制御手段は、ゲームに用いられた遊技媒体の量よりも獲得する遊技媒体の量のほうが多くなるように有利状態の制御を行い、
演出制御状態特定手段は、有利状態継続制御手段が制御する有利状態において該有利状態を特定するときは、複数回のゲームのうち少なくとも1回のゲームで事前決定手段の決定結果が第2所定結果とならないときでも、事前決定手段の決定結果が所定結果になった複数回のゲームで導出操作手段の操作手順が判定用手順になったときに有利状態であることを特定する(たとえば、図15のSg3でベルを省略する部分)。
このような構成によれば、さらなる権利に基づく有利状態が開始されたときには遊技用価値が付与されている可能性が高い。このため、さらなる権利に基づく有利状態では第2所定結果に関する判定を省いても、有利状態で遊技者が何ら恩恵を得ていない時点で所定制御が行われてしまう可能性が低くなる。このため、第2所定結果に関する判定を省くことが可能になり、所定制御を行うために有利状態を特定する期間が延びてしまうことを防止できる。
また、演出制御手段は、
有利状態に所定期間制御するとともに終了条件の成立で制御中の該有利状態を終了させる有利状態制御手段(たとえば、図24のSp8で1セットのATを50ゲームに制御する部分)と、
有利状態に制御する権利(たとえば、ナビストック)を付与するか否かを決定する権利付与決定手段(たとえば、図24のSp5の処理を行う部分)と、
通常状態(非AT)において付与された権利に基づいて該通常状態から有利状態に制御する有利状態開始制御手段(たとえば、図24のSp8の処理を行う部分)と、
前記有利状態開始制御手段により制御された有利状態でさらなる権利が付与されているときに該有利状態の終了条件の成立後以降にさらなる権利に基づく有利状態に継続して制御する有利状態継続制御手段(たとえば、図24のSp8の処理を行う部分)とを含み、
演出制御状態特定手段は、
有利状態開始制御手段が制御する有利状態において特定期間で該有利状態を特定し、有利状態継続制御手段が制御する有利状態において特定期間より短い所定期間で該有利状態を特定する(たとえば、図15のSg3で通常リプ2を加えている部分や図20に示すように2セット目以降のATでは判定カウントが2回になる部分)。
このような構成によれば、有利状態であることが特定された場合には、遊技者が有利状態中に報知にしたがって該有利状態に対応する操作手順で導出操作手段を操作した結果、有利状態であることが特定された可能性が高い。したがって、通常状態から移行した初回の有利状態から引き続いて移行した再度の有利状態では、初回の有利状態において有利状態に対応する操作手順の報知および特定結果に対応する操作手順の報知を経ているので、報知にしたがって導出操作手段を操作することへの遊技者の意識がすでに高まっており、報知にしたがわずに導出操作手段を操作するようなことは起こりにくい。このため、再度の有利状態では、有利状態であることを特定する期間を短くすることができる。これにより、有利状態であることを偶然に特定してしまうことを防止しながらも、有利状態が開始するタイミングと有利状態であることを特定するタイミングとのずれを小さくすることができる。これにより、有利状態が開始するタイミングと有利状態であることを特定するタイミング(すなわち、所定制御を実行するタイミング)とのずれが大きくなり、所定制御が行われたときに遊技者の不満が募ることを防止できる。また、所定制御によってさらなる権利に基づく有利状態が開始されることを報知する場合には、他の演出や可変表示の表示結果などによりさらなる権利に基づく有利状態が開始されることを認識しているにもかかわらず、所定制御によってさらなる権利に基づく有利状態の開始が遅れることへの不満や煩わしさを解消できる。
また、報知手段は、事前決定手段の決定結果が第2所定結果であるときに、演出制御状態特定手段が有利状態を特定するまでの特定期間において判定用手順を特定可能な特定情報を報知するとともに特定期間の経過後の期間において特定操作手順を特定可能な特定情報のみを報知する(たとえば、図28において、ベルに当選したときに、Se7でNの場合はSe10で6択の判定用ナビ演出が行い、Se7でYの場合はSe15で3択のナビ演出を行う部分)。
このような構成によれば、特定期間の経過後は特定手順を特定可能な特定情報のみを報知するので、所定制御が実行された後は有利状態を特定するための残りの可変表示領域に対応する導出操作手段の操作手順による導出操作手段の操作を行わなくてもよくなり、遊技者の負担を軽減できる。
本実施の形態における遊技システムの構成を示すシステム構成図である。 本実施の形態におけるスロットマシンの正面図である。 スロットマシンの内部構造図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 再遊技役の種類、再遊技役の図柄組み合わせ、および再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。 小役の種類、小役の図柄組み合わせ、および小役に関連する技術事項について説明するための図である。 ベルこぼし目の図柄組み合わせ、およびベルこぼし目に関連する技術事項について説明するための図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。 遊技状態ごとに抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。 外部出力信号の出力に関連するブロック図である。 メイン制御部が起動時に実行する起動処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部がゲーム処理中に実行する判定用役当選コマンド生成、格納処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が一定間隔毎に実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が一定間隔毎に実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。 通常リプ1,2についてメイン制御部が管理する停止順種別決定テーブルについて説明するための図である。 ベルについてメイン制御部が管理する停止順種別決定テーブルについて説明するための図である。 メイン制御部が実行する所定制御と判定用手順との関係を説明するための図である。 メイン制御部が実行する演出制御状態判定処理の制御内容を示すフローチャートである。 メイン制御部が実行する演出制御状態判定処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部が起動時に実行する起動処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部が一定間隔毎に実行するタイマ割込処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部が管理するAT抽選テーブルについて説明するための図である。 サブ制御部が管理するAT種類抽選テーブルについて説明するための図である。 サブ制御部が管理するCZ抽選テーブルについて説明するための図である。 サブ制御部が実行する判定用ナビ演出実行処理の制御内容を示すフローチャートである。 サブ制御部が実行するカウントリセット処理の制御内容を示すフローチャートである。 所定制御が実行されるまでのメイン制御部側とサブ制御部側の制御内容の一例を説明するためのタイミングチャートの一例を示す図である。
本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
[遊技用システムの構成]
図1は、本発明が適用された本実施の形態の遊技用システムの構成を示す図である。本実施の形態の遊技用システムは、図1に示すように、遊技場において複数配置された遊技島に並設された複数の機種のスロットマシン1と、該スロットマシン1に対して1対1に対応設置された呼び出しランプ装置200と、各スロットマシン1の遊技情報を収集する収集ユニット50、該収集ユニット50にて収集された各遊技情報に基づく遊技情報データをホールコンピュータ140に中継する中継ユニット60と、各中継ユニット60にて中継された当該遊技場に設置されている各スロットマシン1の遊技情報を含む遊技情報データを受信し、該受信した遊技情報データに含まれる各スロットマシン1の遊技情報などを管理するホールコンピュータ140とを含む。
本実施の形態の遊技島には、図1に示すように、その側面に複数のスロットマシン1ならびに該スロットマシン1において遊技を行うための遊技媒体であるメダルを貸し出すためのメダル貸出機102とが並設されているとともに、呼び出しランプ装置200が、対応するスロットマシン1の上方位置に設けられており、本実施の形態に用いた該呼び出しランプ装置200は、通常のランプの点灯機能に加えて、その前面に表示部を有することで、各種の遊技情報やメッセージなどの表示機能を有している。
また、本実施の形態のスロットマシン1と収集ユニット50とは、図1に示すように信号ケーブル59を介して接続されており、各収集ユニット50はさらに通信ケーブル61を介して中継ユニット60と接続されており、これら収集ユニット50と中継ユニット60とは簡易ローカルエリアネットワークにより双方向にデータ通信可能とされていて、収集ユニット50が各スロットマシン1から出力される後述する各種の信号の入力により収集した遊技情報含む遊技情報データや、遊技状態履歴(状態別データ)を含む遊技状態履歴データを送信するようになっている。
さらに、これら各中継ユニット60はハブ57を介して通信ケーブル58にてホールコンピュータ140に接続されていて、中継ユニット60とホールコンピュータ140とが、比較的高速のデータ通信可能なローカルエリアネットワークにより双方向にデータ通信可能とされており、前記中継ユニット60にて各収集ユニット50から送信された送信データが中継されてホールコンピュータ140に送信されることで、該ホールコンピュータ140が各スロットマシン1に関する情報を収集して集中管理できるようになっている。
また、本実施の形態の呼び出しランプ装置200も、収集ユニット50と同様に中継ユニット60を介してホールコンピュータ140に接続されており、これら中継ユニット60を介して呼び出しランプ装置200とホールコンピュータ140とが、双方向のデータ通信を実施できるようになっており、各呼び出しランプ装置200が対応するスロットマシン1の機種設定や、遊技情報に関する各種の条件設定などをホールコンピュータ140において実施できるようになっている。
[スロットマシンの構成]
図2および図3に示すように、本実施の形態のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図3に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図2に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
図4に示すように、リール2L、2C、2Rの外周部には、それぞれ「スイカ」(たとえば、左リール2Lの領域番号20の図柄)、「ベル」(たとえば、左リール2Lの領域番号19の図柄)、「リプb」(たとえば、左リール2Lの領域番号18の図柄)、「赤7」(たとえば、左リール2Lの領域番号17の図柄)、「オレンジ」(たとえば、左リール2Lの領域番号12の図柄)、「リプa」(たとえば、左リール2Lの領域番号9の図柄)、「BAR」(たとえば、左リール2Lの領域番号8の図柄)、「チェリー」(たとえば、左リール2Lの領域番号7の図柄)、および「白7」(たとえば、左リール2Lの領域番号3の図柄)、「プラム」(たとえば、中リール2Cの領域番号12の図柄)といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図5参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55とが設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実整施の形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。なお、3つのリール2L、2C、2Rのうち、左リール2Lを第1停止することを左第1停止、中リール2Cを第1停止することを中第1停止、右リール2Rを第1停止することを右第1停止と称する。また、本実施の形態では、遊技者がストップスイッチ8L、8C、8Rを操作する手順(押し順ともいう)には、順押し、順挟み押し、中左押し、中右押し、逆挟み押し、および逆押しが含まれる。順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる押し順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる押し順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる押し順をいう。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられたペイアウト表示器13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図5参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図5参照)がそれぞれ設けられている。また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや後述する配当表1などが印刷された下部パネル1dが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図3参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図5参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図3に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図5参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図2参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施の形態では、規定数の賭数として遊技状態にかかわらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施の形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施の形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用してもよい。
また、本実施の形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(たとえば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施の形態では、図2に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図2参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴なう図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
なお、本実施の形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールが1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としてもよく、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組み合わせに基づいて入賞を判定する構成とすればよい。また、本実施の形態では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていてもよい。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1においては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図5は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図5に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断処理(メイン)を実行し、一定時間間隔ごとにタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
電断処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAM41cに退避させる処理が行われる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。次いで、全出力ポートを初期化した後、RAM41cに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。このように電断処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAM41cに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行わなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行われる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、たとえば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、およびリールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させるようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
[設定値]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
[電断処理]
本実施の形態におけるスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断処理(サブ)を実行する。電断処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行うようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、サブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
[初期化]
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oの入出力データなど、初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かにかかわらず必ず値が設定されることとなる。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数など、初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、各種ソフトウェア乱数など、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
[入賞ライン]
本実施の形態のスロットマシン1は、遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施の形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施の形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施の形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであってもよいし、異なる図柄を含む組み合わせであってもよい。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴なう小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。なお、本実施の形態では、小役と再遊技役のみを備える構成であるが、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴なう特別役を備えていてもよい。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。なお、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。
[内部抽選]
以下、本実施の形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM41cに割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、賭数および設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
乱数値格納ワークは、スタートスイッチ7の操作と同時にラッチされた数値データが格納される記憶領域であり、新たな数値データがラッチされるごとに、ラッチされた数値データがその後のタイマ割込処理(メイン)において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。なお、内部当選フラグ格納ワークに設定された当選フラグは、1ゲームごとにクリアされる。
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、およびリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、セキュリティチェックプログラムに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)ごとに分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施の形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
本実施の形態においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
[送信コマンド]
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。本実施の形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、復帰コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定変更中コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンド、判定用役当選コマンド、カウント更新コマンド、リセットコマンド、および所定制御実行済コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。これらのコマンドは、メイン制御部41のRAM41cの特別ワークに設けられたコマンド送信用バッファに一時的に格納され、図16〜図17に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるコマンド送信処理(Sk16)においてサブ制御部91に送信される。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴なう停止制御が行われるごとに送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞番号コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、ならびに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(RT1およびRT2のいずれか)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、RT2終了後、打止状態が開始した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生およびその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定変更中コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定変更中コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了および設定変更後の設定値を示す設定変更中コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴なってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定変更中コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、一定時間ごとに送信される。
判定用役当選コマンドは、判定用役に当選したこと、当選した判定用役の種類、および後述する停止順種別を示すコマンドである。判定用役当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されて判定用役に当選した場合にゲームが開始したときに、後述する図15の判定用役当選コマンド生成、格納処理で、コマンドバッファに格納された後送信される。ここで、判定用役とは、当選したときにメイン制御部41により、図15の処理で所定の停止順種別が抽選によって決定される役である。メイン制御部41は、停止順種別によって特定される押し順で遊技者によってストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された場合に、判定用手順を割り出し、それに基づき複数種類の所定制御のうちのいずれかを選択的に実行する。より具体的には、本実施の形態におけるメイン制御部41は、AT信号1・2の外部出力、フリーズ演出1・2、リール演出1・2、チャンス信号の外部出力といった複数種類の所定制御を実行する。また、メイン制御部41は、遊技者によってストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された場合に判定用手順を割り出し、それに基づきサブ制御部91における演出制御状態を特定するとともに、演出制御状態に応じて複数種類の所定制御を選択的に実行することができるようになっている。そのため、判定用手順とは、メイン制御部41が複数種類の所定制御のうちのいずれかを選択的に実行するために用いられる手順となる。なお、本実施の形態においては、判定用役として、通常リプ1および通常リプ2が定められている。
カウント更新コマンドは、遊技者によって操作された判定用手順を割り出したときに、割り出した判定用手順が第1〜3判定手順のいずれかであった場合に、判定用手順に対応してRAM41cに記憶された判定カウントを更新した旨、およびその更新内容を示すコマンドである。カウント更新コマンドは、判定用役に当選したゲームにおいて、遊技者によって第1〜3判定手順のいずれかでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、後述する図21および図22の演出制御状態判定処理で、コマンドバッファに格納された後送信される。
リセットコマンドは、遊技者によって操作された判定用手順を割り出したときに、割り出した判定用手順が決定手順またはリセット手順であった場合に、判定用手順に対応してRAM41cに記憶された判定カウントをリセットした旨、およびそのリセット内容を示すコマンドである。リセットコマンドは、判定用役に当選したゲームにおいて、遊技者によって決定手順またはリセット手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、図21および図22の処理で、コマンドバッファに格納された後送信される。
所定制御実行済コマンドは、所定制御を実行した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41により所定制御が実行されたときに、後述する所定制御実行処理で、コマンドバッファに格納された後送信される。
[コマンド受信時のサブ制御部91による制御]
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターンごとに、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様など、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターンおよび遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施の形態では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、賭数が設定された旨を示す投入枚数コマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41から特定のコマンドを受信した場合に、該特定のコマンドに対応する制御パターンによる演出を行う。たとえば、エラーコマンドを受信した場合に、エラー状態に対応する制御パターンにてエラー報知演出を行い、待機コマンドを受信した場合に、待機状態を示すデモ演出を行う。
また、サブ制御部91は、操作検出コマンドから特定されるMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出状態(on/off)を時系列にて複数個バッファしておくとともに、これらバッファされているMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出状態(on/off)に基づいて、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出状態が変化したか否かを特定可能とされており、これらの検出状態の変化を特定することで、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作状況を特定できるようになっている。
また、本実施の形態において、サブ制御部91は、メイン制御部41から判定用役当選コマンドを受信した場合に、後述する図28に示す判定用ナビ演出実行処理を実行する。サブ制御部91は、判定用ナビ演出実行処理において、制御中の演出制御状態に対応した所定制御をメイン制御部41に実行させるための判定用ナビ演出を実行する。なお、判定用ナビ演出は、判定用役である通常リプ1または通常リプ2(通常リプ2の場合はAT2セット目以降)またはベル(ベルの場合はAT1セット目のみ)に当選したときに、メイン制御部41により決定された停止順種別と制御中の演出制御状態とに基づきサブ制御部91が実行する。また、本実施の形態では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が設けられているがこれらをベルと総称する(図11参照)。
また、本実施の形態において、サブ制御部91は、メイン制御部41からカウント更新コマンドを受信した場合に、後述する図29に示すカウントリセット処理を実行する。サブ制御部91は、カウントリセット処理において、判定用手順に対応してRAM91cに記憶された判定カウントと、メイン制御部41のRAM41cに記憶された判定カウントとが一致しない場合に、RAM91cに記憶された判定カウントをリセットするとともに、メイン制御部41のRAM41cに記憶された判定カウントをリセットさせるためのリセット手順に対応する判定用ナビ演出を実行する。
また、本実施の形態において、サブ制御部91は、メイン制御部41からリセットコマンドを受信した場合に、後述する図29に示すカウントリセット処理を実行する。サブ制御部91は、カウントリセット処理において、リセットコマンドに基づきRAM91cに記憶された判定カウントをリセットする。
また、本実施の形態において、サブ制御部91は、メイン制御部41から所定制御実行済コマンドを受信した場合に、実行された所定制御の種類を特定する。
[入賞役および遊技状態の遷移]
本実施の形態のスロットマシン1においては、いずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴なう小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の入賞を許容する旨の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
図6、図7は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図8は、ベルこぼし目の図柄組み合わせ、およびベルこぼし目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図9は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。本実施の形態におけるスロットマシンは、図9に示すように、RT1またはRT2に制御される。
入賞役のうち再遊技役には、図6に示すリプ1〜3の3種類の再遊技役が含まれる。リプ1は、入賞ラインLNに「リプa/リプb−リプa−リプa」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
本実施の形態における図柄組合せの説明における「/」は、“または”という意味を示し、「−」は、“隣り合うリールの区切り”を示し、左が“左リール2Lの図柄”を示し、真ん中が“中リール2Cの図柄”を示し、右が“右リール2Rの図柄”を示している。よって、たとえば「リプa−リプa−リプa」、「リプb−リプa−リプa」という2種類の図柄の組合せを意味する。
図6に示すように、リプ1に入賞したときには、いずれの押し順で入賞したかにかかわらず、メダルを用いることなく次のゲームを行うことが可能な再遊技となる。そのため、本実施の形態では、リプ1を通常リプ1ともいう。
リプ2は、入賞ラインLNに「赤7/白7/BAR/スイカ−オレンジ/ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。よって、図6に示すように、「赤7−オレンジ−ベル」、「赤7−ベル−ベル」、「白7−オレンジ−ベル」、「白7−ベル−ベル」、「BAR−オレンジ−ベル」、「BAR−ベル−ベル」、「スイカ−オレンジ−ベル」、および「スイカ−ベル−ベル」という、8種類の図柄の組合せを意味する。
リプ2に入賞したときには、いずれの押し順で入賞したかにかかわらず、メダルを用いることなく次のゲームを行うことが可能な再遊技となる。そのため、本実施の形態では、リプ2を通常リプ2ともいう。
リプ3は、入賞ラインLNに「リプa/リプb−リプa−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。よって、図6に示すように、「リプa−リプa−ベル」、「リプb−リプa−ベル」という、2種類の図柄の組合せを意味する。図9に示されるように、RT1においてリプ3に入賞した後は、RT1よりも遊技者にとって有利なRT2に制御される。このため、リプ3を昇格リプともいう。
リプ1〜3を構成する図柄は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、内部抽選においてリプ1〜3のいずれかに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず、当選しているリプ(リプが複数当選しているときにはいずれかのリプ)を入賞させることができる役といえる。後述するように、複数のリプに当選しているときには、操作手順に応じたリプが入賞するようにリール制御が行われる。
リプ1〜3のいずれかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
次に、図7を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、ベル1、ベル2、AT1、AT2、AT3、AT4、AT5、AT6、AT7、AT8、チェリー1、チェリー2、スイカ1、スイカ2、一枚1、一枚2、および一枚3が含まれる。なお、以下、AT1、AT2、AT3、AT4、AT5、AT6、AT7、AT8は、AT役またはAT1〜8と総称することもある。
図7に示すように、ベル1は、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ベル1は、入賞ラインLNにおいて「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが停止することにより入賞となるため、中段ベルともいう。
ベル2は、入賞ラインLNに「リプa/リプb−ベル−リプa」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ベル2は、入賞ラインLNにおいて入賞となる図柄が停止したときに、無効ラインLM3において「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが停止することにより入賞となるため、右下ベルともいう。
ベル1およびベル2各々を構成する図柄は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、内部抽選においてベル1またはベル2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングにかかわらず、当選しているベル1またはベル2を入賞させることができる役といえる。
AT1は、入賞ラインLNに「リプa−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。AT2は、入賞ラインLNに「リプa−BAR−チェリー/プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。AT3は、入賞ラインLNに「リプa−チェリー−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。AT4は、入賞ラインLNに「リプa−チェリー−チェリー/プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
AT5は、入賞ラインLNに「リプb−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。AT6は、入賞ラインLNに「リプb−BAR−チェリー/プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。AT7は、入賞ラインLNに「リプb−チェリー−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。AT8は、入賞ラインLNに「リプb−チェリー−チェリー/プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
AT1〜8は、各々、入賞ラインLNにおいて入賞となる図柄が停止したときに、無効ラインLM1において「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが停止することにより入賞となるため、上段ベルともいう。
AT1〜8各々を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてAT1〜8のいずれかに当選していても、AT1〜8のうち当選しているAT役の種類に応じた適正なタイミングでストップスイッチ8L、8C、8Rを操作しなければ、当選しているAT役に入賞することはない。ベル1、ベル2、およびAT1〜8のいずれかに入賞したときには、メダルが13枚払い出される。
チェリー1は、入賞ラインLNに「チェリー−ANY−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。チェリー1は、左リール2Lのチェリーが入賞ラインLN上に位置することにより入賞するため、中段チェリーともいう。
チェリー2は、入賞ラインLNに「BAR−ANY−赤7/白7/オレンジ/リプa」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。チェリー2は、各々、入賞ラインLNにおいて入賞となる図柄が停止したときに、左リール2Lの「チェリー」が下段に停止して入賞となるため、角チェリーともいう。
チェリー1、2各々を構成する図柄のうち左リール2Lの図柄は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてチェリー1、2のいずれかに当選していても、ストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、当選しているチェリーに入賞することはない。チェリー1、2のいずれかに入賞したときには、メダルが4枚払い出される。
スイカ1は、入賞ラインLNに「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。そのため、スイカ1は、中段スイカともいう。
スイカ2は、入賞ラインLNに「ベル−スイカ−BAR/プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。スイカ2は、入賞ラインLNにおいて入賞となる図柄が停止したときに、無効ラインLM3において「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが停止することにより入賞となるため、右下スイカともいう。
スイカ1、2各々を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてスイカ1、2のいずれかに当選していても、スイカ1、2のうち当選しているスイカの種類に応じた適正なタイミングでストップスイッチ8L、8C、8Rを操作しなければ、当選しているスイカに入賞することはない。スイカ1、2のいずれかに入賞したときには、メダルが10枚払い出される。
一枚1は、入賞ラインLNに「オレンジ−オレンジ−オレンジ/リプa」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。一枚2は、入賞ラインLNに「赤7−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。一枚3は、入賞ラインLNに「赤7−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
一枚1〜3各々を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において一枚1〜3のいずれかに当選していても、一枚1〜3のうち当選している一枚の入賞役に応じた適正なタイミングでストップスイッチ8L、8C、8Rを操作しなければ、当選している一枚の入賞役に入賞することはない。一枚1〜3のいずれかに入賞したときには、メダルが1枚払い出される。
次に、図8を用いて、ベルこぼし目を説明する。ベルこぼし目は、小役のうちAT1〜8に当選(後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかに当選)しているゲームにおいて、当選している入賞役のうちいずれをも発生させることができない場合(取りこぼす場合)において、入賞ラインLNに停止する特定のはずれの図柄組合せである。
図8に示すように、ベルこぼし目は、入賞ラインLNに「リプa/リプb−BAR/チェリー−ベル」、「リプa/リプb−ベル−BAR/チェリー/プラム」、および「スイカ−BAR/チェリー−BAR/チェリー−プラム」のいずれかが停止された図柄組み合わせをいう。
RT2において、いずれの入賞も発生することなく、ベルこぼし目が停止した後は、RT1に制御される。
次に、図10、図11を参照して、内部抽選において読み出される抽選対象役、抽選対象役の判定値数、および抽選対象役に当選しているゲームにおけるリール制御について説明する。図10、図11においては、縦の欄に、内部抽選で読み出され得る抽選対象役の種類を示し、横の欄に、抽選対象役毎の、入賞役の組合せ、抽選される遊技状態、およびリール制御の内容を示している。
抽選対象役は、一の入賞役のみについて内部抽選される役と、複数の入賞役について同時に内部抽選される役とが設けられている。抽選対象役に対応して内部抽選される役については、入賞役の組合せの欄に示している。
また、抽選対象役に対応する遊技状態の欄の○印は、当該遊技状態であるときの内部抽選において当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときの内部抽選において当該抽選対象役が読み出されないことを示している。
また、○印の下に示す数値は、判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「256」が設定されている抽選対象役の当選確率は、256/65536となる。なお、内部抽選において、いずれの抽選対象役にも当選しなかったときには、はずれとなる。
図10、図11に示すように、遊技状態がRT1であるときには、強チェリー、弱チェリー、強一枚、弱一枚1、弱一枚2、弱一枚3、強スイカ、弱スイカ、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4、中リプ、および右リプが内部抽選の対象役として順に読み出される。
遊技状態がRT2であるときには、強チェリー、弱チェリー、強一枚、弱一枚1、弱一枚2、弱一枚3、強スイカ、弱スイカ、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4、通常リプ1、および通常リプ2が内部抽選の対象役として順に読み出される。
RT0およびRT2のいずれの遊技状態においても、強チェリー、弱チェリー、強一枚、弱一枚1、弱一枚2、弱一枚3、強スイカ、弱スイカ、左ベル1〜4、中ベル1〜4、および右ベル1〜4については、抽選対象役に定められており、遊技状態にかかわらず共通の判定値数が定められている。すなわち、内部抽選において小役に当選する当選確率は、遊技状態にかかわらず一定である。なお、内部抽選において小役に当選する当選確率は、設定されている設定値に応じて異なるように定められているものであってもよい。
また、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の判定値数を比較すると、中ベル1〜4、右ベル1〜4よりも左ベル1〜4の方が小さく、当選確率が低くなるように設定されている。
また、弱チェリー、強チェリー、弱一枚1〜3、強一枚、弱スイカ、強スイカの判定値数を比較すると、それぞれ、「弱」が付された抽選対象役(弱チェリー、弱一枚、弱スイカ)よりも「強」が付された抽選対象役(強チェリー、強一枚、強スイカ)の方が小さく、当選確率が低くなるように設定されている。
後述するように、弱チェリー、強チェリー、強スイカに当選したときにAT抽選が行われ、「弱」が付された抽選対象役当選時よりも「強」が付された抽選対象役当選時の方が高い確率でAT当選する。これにより、「弱」が付された抽選対象役よりも「強」が付された抽選対象役に当選することに対し遊技者が抱く期待感を高めることができる。
次に、通常リプ1、通常リプ2、中リプ、および右リプの判定値数を、遊技状態ごとに比較する。通常リプ1および通常リプ2は、RT2のみ抽選対象役に定められている。中リプおよび右リプは、RT1のみ抽選対象役に定められている。また、RT2で通常リプ1または通常リプ2が当選する確率は、RT1で中リプまたは右リプが当選する確率よりも高くなるように、判定値数が設定されている。つまり、RT2は、RT1よりもリプレイ入賞によって再遊技となる可能性が高いため、メダルを極力消費することなく遊技を進
めることができ、遊技者にとって有利な遊技状態である。
また、本実施の形態では、通常リプ1および通常リプ2は、判定用役として設定されている。そのため、RT2において通常リプ1および通常リプ2の当選確率を高く設定しておくことで、RT2においてメイン制御部41が所定制御を実行するために行う演出制御状態の判定機会を増やすことができる。つまり、RT2において通常リプ1および通常リプ2の当選確率を低く設定している場合は、サブ制御部91における演出制御状態が変化しても、その後なかなか通常リプ1および通常リプ2に当選しないためメイン制御部41が演出制御状態を特定するタイミングが遅くなる。それに対し、RT2において通常リプ1および通常リプ2の当選確率を高く設定している場合は、サブ制御部91における演出制御状態が変化した後すぐに通常リプ1および通常リプ2に当選するためメイン制御部41が演出制御状態を特定するタイミングが早くなる。これにより、サブ制御部91における演出制御状態が変化したときに、限りなく時差のないように、メイン制御部41が演出制御状態に対応する所定制御を実行することができる。
ここで、メイン制御部41が実行する複数種類の所定制御の中には、AT信号(AT信号1、AT信号2)を外部出力する制御が含まれている。メイン制御部41は、サブ制御部91における演出制御状態が後述するATの1セット目であるときにはAT信号1を外部出力し、ATの2セット目以降であるときにはAT信号2を外部出力する。さらに、本実施の形態では、メイン制御部41は、AT1セット目を特定するときには通常リプ1を判定用役に設定し、AT2セット目以降を特定するときには通常リプ1に加えて通常リプ2も判定用役に設定する。これにより、2セット目以降のATが開始されたタイミングとAT信号2が出力されたタイミングとのずれを小さくすることが可能になり、外部機器でATのセット回数を外部電飾などを用いて遊技者に報知する場合において、2セット目以降のATが開始されたにもかかわらずATのセット回数がカウントアップされるまでに時差が生じるなど、ATが開始されたタイミングとAT信号2が出力されたタイミングとのずれが大きくなることによる遊技者の不満を解消することができる。
さらに、AT1セット目を特定するときには、AT2セット目以降を特定するときとは異なり、通常リプ1しか判定用役に設定しない代わりに、通常リプ1が当選する確率は、通常リプ2が当選する確率よりも高くなるように、判定値数が設定されている。これにより、判定用役を通常リプ1の1つの役しか設定していないときでも、サブ制御部91における演出制御状態が変化したときに、極力時差のないように、メイン制御部41が演出制御状態に対応する所定制御を実行することができる。
次に、リール制御の内容について説明する。本実施の形態では、当選した抽選対象役の種類(当選している入賞役)およびストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順に応じて定められた入賞役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。
左ベル1〜4、中ベル1〜4、および右ベル1〜4のうちいずれかに当選している場合には、最初に停止操作がなされたリール(第1停止されたリール)が左リール2L、中リール2C、右リール2Rのいずれであるかに応じて、ベル1あるいはベル2を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。
左ベル1が当選し、左第1停止した場合には、当選した小役のうちベル2を入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。一方、左ベル1が当選し、中第1停止または右第1停止した場合には、当選した小役のうちAT1またはAT4を引込可能範囲で入賞ラインLN上に揃えて停止させる制御を行う。前述したように、AT1およびAT4を構成する図柄は、各々、左リール2L、中リール2C、および右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていない。よって、ストップスイッチ8L、8C、8R各々が、AT1またはAT4のうちいずれかに応じた適正なタイミングで停止操作されたときには、対応するAT1またはAT4に入賞し得るが、適正なタイミングで停止操作されなかったときには、入賞せずに、ベルこぼし目を入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル2〜4のいずれかが当選しているゲームにおいても同様に、左第1停止した場合には、当選した小役のうちベル2を入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。一方、左ベル2〜4のいずれかが当選し、中第1停止または右第1停止した場合には、当選した小役のうちAT役を引込可能範囲で入賞ラインLN上に揃えて停止させる制御を行う。前述したように、AT役を構成する図柄は、いずれも、左リール2L、中リール2C、および右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていない。よって、ストップスイッチ8L、8C、8R各々が、当選しているAT役に応じた適正なタイミングで停止操作されたときには、対応するAT役に入賞し得るが、適正なタイミングで停止操作されなかったときには、入賞せずに、ベルこぼし目を入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
また、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかに当選しているときも同様である。すなわち、中ベル1〜4のいずれかに当選しているゲームにおいて、中第1停止であった場合には、当選した小役のうちベル1の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中第1停止以外であった場合には、AT1〜8のうち当選しているAT役の図柄組み合わせを引込可能範囲で入賞ラインLNに引き込み停止させる制御を行い、当選しているAT役の図柄組み合わせを入賞ラインLNに引き込み停止させることができない場合に、ベルこぼし目を入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
また、右ベル1〜4のいずれかが当選しているゲームにおいて、右第1停止であった場合には、当選した小役のうちベル1の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右第1停止以外であった場合には、AT1〜8のうち当選しているAT役の図柄組み合わせを引込可能範囲で入賞ラインLNに引き込み停止させる制御を行い、当選しているAT役の図柄組み合わせを入賞ラインLNに引き込み停止させることができない場合に、ベルこぼし目を入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
このように、左ベル1〜4のいずれかに当選したときにおいては、左第1停止したときに確実にベル2を入賞させるようにリール制御が行われ、左第1停止以外をしたときには、引き込み可能な場合にのみ当選しているAT役を入賞させ、引き込み不可能な場合にすべて取りこぼし、ベルこぼし目を導出させるようにリール制御が行われる。
また、中ベル1〜4のいずれかに当選したときにおいては、中第1停止したときに確実にベル1を入賞させるようにリール制御が行われ、中第1停止以外をしたときには、引き込み可能な場合にのみ当選しているAT役を入賞させ、引き込み不可能な場合にすべて取りこぼし、ベルこぼし目を導出させるようにリール制御が行われる。
また、右ベル1〜4のいずれかに当選したときにおいては、右第1停止したときに確実にベル1を入賞させるようにリール制御が行われ、右第1停止以外をしたときには、引き込み可能な場合にのみ当選しているAT役を入賞させ、引き込み不可能な場合にすべて取りこぼし、ベルこぼし目を導出させるようにリール制御が行われる。
以上のように本実施の形態では、左ベルが当選したか、中ベルが当選したか、右ベルが当選したかによって、ベル1あるいは2を確実に入賞させるための第1停止リールを異ならせることにより、入賞させるための操作手順(入賞用操作手順)であり、かつ移行出目の導出を回避するための操作手順を異ならせることができる。
なお、前述したように、中ベルや右ベルよりも、左ベルの当選確率は低くなるように設定されている。また、前述したように、本実施の形態におけるスロットマシン1では、演出状態がAT中でないときに左リール2Lを第1停止させなかった場合に遊技者にとって不利な所定のペナルティを科すことにより、左リール2Lを第1停止させるように設計されている。このため、AT中でないときには、特に中ベルや右ベルに当選したときに、ベルを確実に入賞させることが困難となる。よって、仮にRT2のときにATが終了して非ATに制御されたときは、高い確率でベルこぼし目が停止されるため、当該RT2を維持させることが困難となる。これに対し、演出状態がAT中であるときには、左リール2Lを第1停止させないことによってはペナルティが科されないため、左ベル、中ベル、および右ベルに当選したときにおけるナビ演出にしたがった操作手順で停止操作を行うことにより、ベルを確実に入賞させることができ、遊技状態がRT2であっても、RT1に転落することを回避させることができる。
チェリー1(中段チェリー)が入賞したゲームにおいては、左リール2Lのチェリーが入賞ラインLN上にしか停止されない。一方、チェリー2(角チェリー)に入賞したゲームにおいては、左リール2Lのチェリーが上段または下段に停止される。また、チェリー1は強チェリーが当選したときでしか入賞しないが、チェリー2は強チェリーまたは弱チェリーが当選したときに入賞可能である。これにより、左リール2Lのチェリーが中段に停止してチェリー入賞が発生したときには強チェリーに当選していたことを遊技者に報知することができ、左リール2Lのチェリーが上段または下段に停止してチェリー入賞が発生したときには、弱チェリーあるいは強チェリーに当選していたことを遊技者に報知することができる。
弱一枚1〜3に当選しているゲームにおいては、はずれ図柄の組み合わせのうち、移行出目と異なる予め定められた弱チャンス目を停止させるリール制御を行う。また、強一枚に当選しているゲームにおいては、はずれ図柄の組み合わせのうち、移行出目とも弱チャンス目とも異なる予め定められた強チャンス目を停止させるリール制御を行う。チャンス目は、弱一枚や強一枚を取りこぼしたときだけでなく、弱チェリー、強チェリー、弱スイカ、強スイカなどを取りこぼしたときにも停止し得るように、リール制御が行われる。
弱スイカに当選しているゲームにおいては、引込可能範囲でスイカ1よりもスイカ2を優先して入賞ラインLNに引き込み、右下スイカを停止させ、スイカ2を引き込むことができない場合には、スイカ1も引き込むことができない場合であるため、前述した弱チャンス目あるいは強チャンス目を停止させるリール制御を行う。
強スイカに当選しているゲームにおいては、引込可能範囲でスイカ2よりもスイカ1を優先して入賞ラインLNに引き込み、中段スイカを停止させ、スイカ1を引き込むことができない場合にはスイカ2を引き込み、スイカ2をも引き込むことができない場合には、前述した弱チャンス目あるいは強チャンス目を停止させるリール制御を行う。
また、通常リプ1に当選しているゲームにおいては、いずれの操作手順によっても、リプ1を入賞させる制御が行われる。
また、通常リプ2に当選しているゲームにおいては、いずれの操作手順によっても、リプ2を入賞させる制御が行われる。
中リプに当選しているゲームにおいては、中第1停止した場合には、当選した再遊技役のうち、リプ3の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、それ以外の操作手順で停止させた場合にはリプ2を入賞させるリール制御を行う。
右リプに当選しているゲームにおいては、右第1停止した場合には、当選した再遊技役のうち、リプ3の図柄組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させるリール制御を行い、それ以外の操作手順で停止させた場合にはリプ1を入賞させるリール制御を行う。
このように、中リプおよび右リプのいずれに当選したかによって、昇格リプであるリプ3を入賞させるための操作手順を異ならせることができる。
なお、前述したように、本実施の形態におけるスロットマシン1では、非AT中において左リール2Lを第1停止させるように設計されている。このため、AT中でないときに中リプまたは右リプに当選したときには、ペナルティが科される中第1停止または右第1停止をしない限り昇格リプであるリプ3を入賞させることはできず、非AT中においてはRT1への制御を維持させることができる。
このように、メイン制御部41は、遊技状態に応じた抽選対象役について内部抽選し、当該抽選結果およびストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順に応じて、リール制御を行い、表示結果にしたがってメダル払出や遊技状態移行を行う。また、メイン制御部41は、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信する。
ここで、図9を再び参照し、ゲームの流れに関しまとめて説明する。本実施の形態におけるスロットマシン1では、図9に示されるように、設定変更状態が終了した後において、RT1に制御される。RT1およびRT2においては、AT中であるか否かによって、それぞれ、以下に説明するようなゲームの流れとなる。
まず、AT中でないときのゲームの流れについて説明する。本実施の形態におけるスロットマシン1では、前述したように、AT中でないときに、左リール2Lを第1停止させるように設計されている。このため、遊技者は、AT中でないときには、左リール2Lを第1停止させるように停止操作を行う。その結果、ゲームの流れは以下のようになる。
RT1では、リプ3(昇格リプ)に入賞することにより、RT2に移行される。リプ3に入賞するためには、図11で示したように、中リプまたは右リプに当選し、かつ昇格リプ入賞させるための操作手順で停止操作する必要がある。しかし、中リプまたは右リプに当選しても、左第1停止する限りは昇格リプ入賞させることはできないため、ATが行われない限り、RT2に移行される可能性はない。
また、RT2では、ベルこぼし目が導出することにより、RT1に移行される。ベルこぼし目は、図11で示したように、左ベル1〜4、中ベル1〜4、および右ベル1〜4のいずれかに当選し、かつベル1入賞またはベル2入賞を取りこぼし、さらに、AT役の入賞をとりこぼしたときに導出される。さらに、AT中でないときに左リール2Lを第1停止させるように設計されているにもかかわらず、左ベル1〜4は、中ベル1〜4および右ベル1〜4よりも当選確率が低く設定されているため、ATが行われない限り、RT2を維持することは難しくなっている。
次に、AT中であるときのゲームの流れについて説明する。RT1では、中リプまたは右リプに当選したときに、リプ3を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出にしたがって停止操作を行うことにより、リプ3入賞によりRT2に移行させることができる。
また、RT2では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、および右ベル1〜4のいずれかに当選したときに、ベル1またはベル2を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出にしたがって停止操作を行うことにより、ベル1入賞またはベル2入賞させるとともに、ベルこぼし目の導出を回避してRT2を維持させることができる。
このように、本実施の形態のスロットマシン1において、AT中であるときには、RT2に制御されるように、かつRT2が維持されるように、ナビ演出が実行されるため、AT中であるときの遊技の大部分は、RT2において消化されることとなる。本実施の形態では、遊技者にとって有利なRT2においてATに制御されている状態を、特に、アシストリプレイタイム(以下、ARTという)と呼ぶ。
また、本実施の形態におけるATは、1セット(ナビストック1消費して)50ゲームである。AT中におけるRT1においては、昇格リプ入賞してRT2に移行し、その後、後述するフリーズ演出1またはフリーズ演出2を実行した後、ATが開始される旨を報知して50ゲームのカウントを開始するAT開始演出が実行される。なお、RT2でATに制御された場合においては、ATに制御後すぐにAT開始演出が実行される。
[ナビ演出]
本実施の形態のナビ演出は、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって行われる。ナビ画像として、たとえば、左ベル1に当選したときには、「123」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「132」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像と、スロットマシン1のモチーフに合わせたキャラクタ画像とを表示する。また、ナビ音声として、たとえば、「左中右!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「左右中!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す音声を出力する。なお、ナビ音声は、遊技者が最初あるいは次に押下すべきストップスイッチ8L、8C、8Rのみが出力される。したがって、全リールの回転中であれば、たとえば最初に「左!」と出力され、リール2Lを停止させると次に「中!」と出力され、リール2Lおよびリール2Cを停止させると次に「右!」といった音声が出力される。他のナビストック対象役に当選したときにも、各々の役に応じたナビ画像が液晶表示器51から表示されるとともにナビ音声がスピーカ53、54から出力される。
以上のように、本実施の形態におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類にかかわらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、ベル入賞をさせること、ベルこぼし目の導出を回避させることができる。
さらに、本実施の形態では、サブ制御部91は、判定用役(通常リプ1、通常リプ2、ベル)に当選したときに、制御中の演出制御状態に応じて、遊技者に判定用手順でストップスイッチ8L、8C、8Rを操作させるための判定用ナビ演出を実行する。サブ制御部91により判定用ナビ演出が実行されることによって、遊技者は判定用ナビ演出に従った押し順でストップスイッチ8L、8C、8Rを操作する。一方、メイン制御部41は、遊技者によってなされた判定用手順と、その判定用手順での操作回数とに基づきサブ制御部91の演出制御状態を特定するとともに、特定した演出制御状態に基づき複数種類の所定制御を選択的に実行する。サブ制御部91が実行する判定用ナビ演出としては、判定用役(通常リプ1、通常リプ2)に当選したときに、左第1停止、中左押し、中右押し、右左押し、および右中押しのいずれかを遊技者が特定可能な情報が報知される。たとえば、通常リプ1に当選したときに、サブ制御部91が遊技者に対して中右押しでストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することを促すときには、「中だ!右だ!」といったストップスイッチ8L、8C、8R8L、8C、8Rの押下順序を示すナビ画像が表示される。また、判定用役(ベル)に当選したときに、左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左のいずれかを遊技者が特定可能な情報が報知される。たとえば、左ベル1に当選したときに、サブ制御部91が遊技者に対して左中右の順でストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することを促すときには、「左だ!中だ!右だ!」といったストップスイッチ8L、8C、8R8L、8C、8Rの押下順序を示すナビ画像が表示される。なお、左はストップスイッチ8Lの操作、中はストップスイッチ8Cの操作、右はストップスイッチ8Rの操作を示す。よって、例えば、左中右は、ストップスイッチ8L(すなわちリール2L)が第1停止、ストップスイッチ8C(すなわちリール2C)が第2停止、ストップスイッチ8R(すなわちリール2R)が第3停止となる。他の押し順に関しても同様である。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などを用いて実行するものであってもよい。
[外部出力について]
図12に示すように、本実施の形態のスロットマシン1は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する。これら外部出力信号は、メイン制御部41の制御により遊技制御基板40より出力され、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板1010を介してホールコンピュータやスロットマシン1に対応して設置されたデータ表示端末などの外部機器に出力されるようになっている。
遊技制御基板40から外部出力基板1000に対しては、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技者にATのセット数を報知するために呼び出しランプ装置200などの外部電飾を点灯制御させるためのAT信号(AT信号1、AT信号2を含む)、後述する有利チャンスゾーンが発生したことを報知するために外部電飾を点灯制御するチャンス信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、後述する設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号がそれぞれ出力される。
なお、本実施の形態では、他のスロットマシンとの共通化を図るため、遊技制御基板40と外部出力基板1000との間には、上記の信号を出力する信号線に加えて、遊技状態を示す予備の信号線が接続されている。
外部出力基板1000には、リレー回路1001、パラレル・シリアル変換回路1002、出力信号ごとの端子が設けられ、情報提供端子板1010の回路と電気的に接続するための接続されるコネクタ1003が設けられている。
遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、AT信号、およびチャンス信号は、リレー回路1001を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板1010に出力される。これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、パラレル・シリアル変換回路1002にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して情報提供端子板1010に出力される。
これら外部出力基板1000から出力されたメダルIN信号、メダルOUT信号、AT信号、およびチャンス信号は、情報提供端子板1010を介して外部機器へ出力される。一方、外部出力基板1000から出力されたセキュリティ信号は、情報提供端子板1010にて再度、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号に再変換されて外部機器へ出力されることとなる。
外部出力信号は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を含むが、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、頻繁に出力される信号ではないため、これらの信号に対して個々に外部出力用の端子を設ける必要性は低い。このため本実施の形態では、上述のように遊技制御基板40から出力された外部出力信号を、外部出力基板1000を介して、外部機器に出力するとともに、これら外部出力信号のうちドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっており、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を1本の端子から出力することが可能となり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。
なお、本実施の形態のように、外部出力信号のうちドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、および払出エラー信号をまとめてセキュリティ信号に変換して外部出力するものに限らない。たとえば、ドア開放信号のみを、設定変更信号、投入エラー信号、および払出エラー信号とは別の信号で外部出力するものであってもよい。つまり、設定変更信号、投入エラー信号、および払出エラー信号は、セキュリティ信号に含まれて外部出力され、ドア開放信号は、セキュリティ信号とは別のドア開放信号によって外部出力されるものであってもよい。このようにすれば、メダルを補充するときなどのように、エラー時や設定変更時よりも頻繁に行われる可能性のあるドア開放時においては、エラー時や設定変更時とは別の信号が出力されることになる。その結果、セキュリティ信号に一つにまとめて出力される場合と比べて、エラー時や設定変更時と、ドア開放時とを切り分ける判定時間を省略することができ、判定処理を簡素化することができる。さらに、エラー時や設定変更時においては、必ずドア開放も同時にされることになるため、セキュリティ信号による検出とドア開放信号による検出とで2重チェックをすることができ、より詳細により正確に、エラーや設定変更の発生有無を判定することができる。
次に、本実施の形態におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を以下に説明する。
[起動処理(メイン)]
メイン制御部41は、リセット回路49からシステムリセット信号が入力されると、図13のフローチャートに示す起動処理(メイン)を行う。
図13に示すように、メイン制御部41は、まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sa2)、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(Sa3)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM41cの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa4)、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算する(Sa5)。
Sa6のステップでは、Sa5のステップにおいて計算したRAMパリティが0か否かを判定する。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sa6のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではなく、この場合には、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、重要ワークを除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(Sa19)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa20)、設定キースイッチ37がonであれば、設定変更中コマンドを生成し(Sa16)、生成した設定変更中コマンドをコマンドバッファに格納し(Sa17)、図16〜図17において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(Sa18)、当選役の当選確率の変更などを行う設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。そして、設定変更処理が終了すると、図14に示すゲーム処理に移行する。
Sa20のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(Sa21)、RAM異常を示すエラーコマンドを生成し(Sa22)、生成したエラーコマンドをコマンドバッファに格納し(Sa23)、図16〜図17において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(Sa24)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。そして、例えば、遊技店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されるなどして、RAM異常エラー状態が解除されると、図14に示すゲーム処理に移行する。
Sa6のステップにおいて、RAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa7)。正常に電断処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa7のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)にも、RAM41cのデータが正常ではないので、Sa19のステップに移行して初期化1を実行し、その後、Sa20のステップにおいて設定キースイッチ37がonであれば、前述したSa16〜Sa18の処理を行い、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。また、Sa20のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、前述したSa21〜Sa24の処理を行い、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。そして、RAM異常エラー状態が解除されると、図14に示すゲーム処理に移行する。
Sa7のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(Sa8)、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(Sa9)、設定キースイッチ37がonか否かを判定し(Sa10)、設定キースイッチ37がonであれば、前述したSa16〜Sa18の処理を行い、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。そして、設定変更処理が終了すると、図14に示すゲーム処理に移行する。
Sa10のステップにおいて設定キースイッチ37がoffであれば、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa11)、復帰コマンドを生成して(Sa12)、コマンドバッファに格納し(Sa13)、図16〜図17において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可して(Sa14)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。電断前に図14に示すゲーム処理中のいずれかの処理が行われていた場合には、Sa11で復帰されたプログラムカウンタ(PC)の値に基づいて、ゲーム処理のS1〜S6の処理のうち、電断前に行われていた処理に戻る。また、例えば、電断前に図16〜図17に示すタイマ割込処理中のいずれかの処理が行われていた場合には、Sa11で復帰されたプログラムカウンタ(PC)の値に基づいて、タイマ割込処理のSk1〜Sk26の処理のうち、電断前に行われていた処理に戻る。
[ゲーム処理]
図14は、メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、判定用役当選コマンド生成、格納処理(Sd3)、リール回転処理(Sd4)、演出制御状態判定処理(Sd5)、入賞判定処理(Sd6)、払出処理(Sd7)、ゲーム終了時処理(Sd8)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、メイン制御部41は、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。また、BET処理では、メイン制御部41は、ゲームを開始させる処理として、スタートスイッチ7が操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAMに設定する。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、メイン制御部41は、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
Sd3のステップにおける判定用役当選コマンド生成、格納処理では、メイン制御部41は、後述する図15で示すように、判定用役に当選したときに正解となる押し順を付加した判定用役当選コマンドを生成するとともに、生成したコマンドをコマンドバッファに格納する処理を実行する。
Sd4のステップにおけるリール回転処理では、メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd5のステップにおける演出制御状態判定処理では、メイン制御部41は、後述する図21および図22で示すように、サブ制御部91が制御する複数種類の演出制御状態を特定し、特定した演出制御状態に基づき、複数種類の所定制御を選択的に実行する。
Sd6のステップにおける入賞判定処理では、メイン制御部41は、Sd4のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sd7のステップにおける払出処理では、メイン制御部41は、Sd6のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算ならびにメダルの払出などの処理を行う。また、払出処理では、メイン制御部41は、クレジットの加算ならびにメダルの払出により遊技者に対して付与されたメダル数分のメダルOUT信号の出力を命令する出力命令をRAMに設定する。
Sd8のステップにおけるゲーム終了時処理では、メイン制御部41は、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
[判定用役当選コマンド生成、格納処理]
次に、メイン制御部41がゲーム処理のSd3のステップで実行する判定用役当選コマンド生成、格納処理について説明する。図15は、メイン制御部41がゲーム処理中に実行する判定用役当選コマンド生成、格納処理の制御内容を示すフローチャートである。
図15に示すように、メイン制御部41は、後述する図21および図22のSc21で判定期間短縮フラグがセットされたか否かを判定する(Sg1)。ここで、本実施の形態では、後述するナビストックを1つ消化するたびに1セットのATが実行される。複数のナビストックが付与されている場合にはAT1セット目の終了後に引き続きAT2セット目が開始される。そして、判定期間短縮フラグは、AT1セット目でAT信号1を出力するときにセットされ、全てのナビストックを消化してATが終了し、RT2からRT1に移行したときにクリアされるので、判定期間短縮フラグがセットされているということはAT1セット目でAT信号1を出力した後の状態であることを識別できる。
判定期間短縮フラグがセットされていない場合、すなわちATに制御されていないか、または、AT1セット目でAT信号1が出力される前である場合には(Sg1でN)、メイン制御部41は、通常リプ1またはベルに当選したか否かを判定することにより、判定用役に当選したか否かを判定する(Sg2)。メイン制御部41は、通常リプ1またはベルに当選していない場合には(Sg2でN)、処理を終了する。メイン制御部41は、通常リプ1またはベルに当選した場合には(Sg2でY)、後述する図18または図19の停止順種別決定テーブルに基づき、通常リプ1またはベルに対する判定用の押し順を決定する(Sg4)。
通常リプ1またはベルに対する停止順種別を決定して押し順を決定した後は、メイン制御部41は、判定用役に当選したこと、当選した判定用役の種類、および決定した停止順種別を示す判定用役当選フラグをRAM41cの所定領域にセットする(Sg5)。その後、メイン制御部41は、判定用役に当選したこと、当選した判定用役の種類、および決定した停止順種別を示す判定用役当選コマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファに格納する(Sg6)。
一方、メイン制御部41は、判定期間短縮フラグがセットされている場合、すなわちAT1セット目でAT信号1を出力した後の場合には(Sg1でY)、通常リプ1または通常リプ2に当選したか否かを判定することにより、判定用役に当選したか否かを判定する(Sg3)。メイン制御部41は、通常リプ1または通常リプ2に当選していない場合には(Sg3でN)、処理を終了する。メイン制御部41は、通常リプ1または通常リプ2に当選した場合には(Sg3でY)、図18の停止順種別決定テーブルに基づき、通常リプ1または通常リプ2に対する判定用の押し順を決定する(Sg4)。次いで、メイン制御部41は、上記と同様にSg5、Sg6の処理を実行する。
本実施の形態では、ATでは遊技者がゲームに使用したメダルの枚数よりも払出枚数のほうが多くなるように各当選役の当選確率が設定されている。すなわち、メダルの獲得に対する期待値が100%を超えるように設計されている。よって、2セット目以降のATが開始されたときには、遊技者はメダルを獲得している可能性が高い。このため、Sg3のように2セット目以降のATでは判定用役としてベルに関する判定を省いても、ATで遊技者が何ら恩恵を得ていない時点で所定制御が行われてしまう可能性が低くなる。このため、ベルに関する判定を省くことが可能になり、所定制御を行うためにATを特定する期間が延びてしまうことを防止できる。
また、本実施の形態では、2セット目以降のATでは、ベルよりも当選確率の高い通常リプ2を増やして判定用役の種類を増やし、1セット目においてATが開始されたことを特定するための特定期間より短い所定期間でATが開始されたことを特定している。これにより、ATが開始されたタイミングとAT信号が出力されたタイミングとのずれを小さくすることが可能になり、たとえば、外部機器でATの移行回数を表示する場合において、ATが開始されたにもかかわらずATの移行回数がカウントアップされるまでに時差が生じるなど、ATが開始されたタイミングとAT信号が出力されたタイミングとのずれが大きくなることによる遊技者の不満を解消することができる。
また、AT1セット目であることが特定された場合には、ATに制御されていないときに偶然に押し順が3連続で第1判定手順となったわけではなく、AT1セット目において判定用ナビ演出に従った結果、3連続で押し順が第1判定手順となった可能性が高い。したがって、通常状態(非AT)から移行した初回のATから引き続いて移行した2セット目以降のATでは、1セット目のATにおいて判定用ナビ演出および判定用ナビ演出以外の通常のナビ演出を経ているので、判定用ナビ演出に従ってストップスイッチを操作することへの遊技者の意識がすでに高まっており、判定用ナビ演出に従わずにストップスイッチを操作するようなことは起こりにくい。このため、2セット目以降のATでは、ATであることを特定する期間を短くすることができる。これにより、1セット目のATにおいてATであることを偶然に特定してしまうことを防止しながらも、2セット目以降のATにおいてATが開始するタイミングとATであることを特定するタイミングとのずれを小さくすることができる。そして、ATが開始するタイミングと所定制御を実行するタイミングとのずれが大きくなり、所定制御が行われたときに遊技者の不満が募ることを防止できる。また、フリーズ演出などの所定制御によってATが開始されることを報知する場合には、他の演出や可変表示の表示結果などによりATが開始されることを認識しているにもかかわらず、所定制御によってATの開始が遅れることへの不満や煩わしさを解消できる。
[タイマ割込処理(メイン)]
図16及び図17は、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で起動処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行期間中は自動的に他の割込が禁止される。
図16および図17に示すように、タイマ割込処理(メイン)においては、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sk1)。
次いで、停電判定処理を行う(Sk2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sk2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sk3)、電断フラグが設定されていなければ、Sk4に進み、電断フラグが設定されていた場合には、後述する電断処理(メイン)に移行する。
Sk4のステップでは、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理を行う。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Sk5)。この実施形態では、タイマ割込1とは、モータを制御してリールの開始制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するリール始動処理など、Sk9〜Sk11の処理が行われる。また、タイマ割込2とは、LED表示制御や、時間カウンタの更新、ドア開閉状態の監視、制御信号等の出力制御、コマンドおよび外部出力信号の更新を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するLEDダイナミック表示処理など、Sk12〜Sk17の処理が行われる。また、タイマ割込3とは、リールの原点通過を検出したり、スイッチ入力を監視したり、乱数値の読み出しを行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する原点通過時処理など、Sk20〜Sk22の処理が行われる。また、タイマ割込4とは、停止スイッチの入力を検出してリールの停止制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する停止スイッチ処理など、Sk23〜Sk25の処理が行われる。Sk5のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sk6)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSk10のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSk24の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sk7)。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sk8)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sk9)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sk10)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sk11)を順次実行した後、Sk25のステップに進む。
また、Sk8のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sk12)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Sk13)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sk14)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視、ドアコマンドの送信要求などを行うドア監視処理(Sk15)、コマンドバッファに設定された設定変更中コマンドや復帰コマンド、エラーコマンド等の各種コマンドをサブ制御部91に送信するコマンド送信処理(Sk16)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sk17)を順次実行した後、Sk25のステップに進む。
また、Sk6のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sk18)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているか(停止準備完了コードが設定されているか)を確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作を有効化する原点通過時処理(Sk20)、スイッチ類の検出状態に変化があったか否かの判定、操作検出コマンドの送信要求等を行うスイッチ入力判定処理(Sk21)、乱数値レジスタR1Dから数値データを読み出して乱数値格納ワークに格納する乱数値読出処理(Sk22)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk18のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出に伴って停止リールのワークに停止操作位置が格納されたときに、停止リールのワークに格納された停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Sk23)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sk24)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sk25)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
Sk26のステップでは、Sk1においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し、割込前の処理に戻る。
このように本実施の形態では、一定間隔毎に基本処理に割り込んでタイマ割込処理(メイン)を実行するとともに、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に処理カウンタを更新し、処理カウンタ値に応じて定められた処理を行うようになっており、一度のタイマ割込処理(メイン)に要する負荷を分散できるうえに、処理カウンタ値に関わらず、電圧低下信号に基づいて電断の条件が成立しているか否かを判定する停電判定処理を行い、電断の条件が成立していれば、電断処理を行うようになっており、電断が検知された場合には速やかに電断処理を行うことが可能となる。
また、タイマ割込処理(メイン)内で、電断の条件が成立しているか否かの判定を行い、電断の条件が成立していれば、そのまま電断処理に移行することとなり、タイマ割込処理(メイン)の実行中に電断に伴う割込が発生することもないため、タイマ割込処理(メイン)の実行中に電断処理を割り込ませたり、タイマ割込処理(メイン)の終了を待って電断に伴う割込処理を行う必要がないため、電断条件の成立に伴う処理が複雑化してしまうことがない。
ここで、Sg4の処理において用いられる停止順種別決定テーブルについて説明する。図18、図19は、メイン制御部が管理する停止順種別決定テーブルについて説明するための図である。
停止順種別決定テーブルにおいては、判定用役である通常リプ1および通常リプ2のそれぞれに対して、停止順種別0および停止順種別1が対応付けられている。さらに、停止順種別0および停止順種別1のそれぞれにおいては、複数種類の押し順のそれぞれに対して複数種類の判定用手順が1対1で対応付けられている。また、停止順種別決定テーブルにおいては、判定用役であるベルに対して、停止順種別0および停止順種別1が対応付けられている。さらに、停止順種別0および停止順種別1のそれぞれにおいては、複数種類の押し順のそれぞれに対して複数種類の判定用手順が1対1で対応付けられている。ここで、本実施の形態では、判定用手順として、第1判定手順、第2判定手順、第3判定手順、リセット手順、および決定手順が設けられている。
図18に示すように、通常リプ1に対応付けられた停止順種別0においては、左第1停止がリセット手順として設定され、中左押しが第1判定手順として設定され、中右押しが第2判定手順として設定され、右左押しが第3判定手順として設定され、右中押しが決定手順として設定されている。
通常リプ1に対応付けられた停止順種別1においては、左第1停止がリセット手順として設定され、中左押しが第3判定手順として設定され、中右押しが決定手順として設定され、右左押しが第1判定手順として設定され、右中押しが第2判定手順として設定されている。
通常リプ2に対応付けられた停止順種別0においては、左第1停止がリセット手順として設定され、中左押しが第2判定手順として設定され、中右押しが第1判定手順として設定され、右左押しが決定手順として設定され、右中押しが第3判定手順として設定されている。
通常リプ2に対応付けられた停止順種別1においては、左第1停止がリセット手順として設定され、中左押しが決定手順として設定され、中右押しが第3判定手順として設定され、右左押しが第2判定手順として設定され、右中押しが第1判定手順として設定されている。
図19に示すように、左ベル1〜4に対応付けられた停止順種別0においては、左中右はベル当選フラグがセットされるベル当選フラグセット手順として設定され、左右中はベル当選フラグが維持される(すなわち、ベル当選フラグがセットされているときはセットされたままにし、ベル当選フラグがセットされていないときはセットしない)ベル当選フラグ維持手順として設定され、それ以外の手順はリセット手順として設定されている。このように、ベル当選フラグセット手順またはベル当選フラグ維持手順となる6択の押し順には、左ベル1〜4が確実に入賞する3択の押し順である左第1停止が含まれている。よって、ベル当選フラグセット手順またはベル当選フラグ維持手順の操作が行われたときには、そのゲームで当選した左ベル1〜4のうちのいずれかが併せて入賞することになる。
左ベル1〜4に対応付けられた停止順種別1においては、左中右はベル当選フラグ維持手順として設定され、左右中はベル当選フラグセット手順として設定され、それ以外の手順はリセット手順として設定されている。このように、ベル当選フラグセット手順またはベル当選フラグ維持手順となる6択の押し順には、左ベル1〜4が確実に入賞する3択の押し順である左第1停止が含まれている。よって、ベル当選フラグセット手順またはベル当選フラグ維持手順の操作が行われたときには、そのゲームで当選した左ベル1〜4のうちのいずれかが併せて入賞することになる。
中ベル1〜4に対応付けられた停止順種別0においては、中左右はベル当選フラグセット手順として設定され、中右左はベル当選フラグ維持手順として設定され、それ以外の手順はリセット手順として設定されている。このように、ベル当選フラグセット手順またはベル当選フラグ維持手順となる6択の押し順には、中ベル1〜4が確実に入賞する3択の押し順である中第1停止が含まれている。よって、ベル当選フラグセット手順またはベル当選フラグ維持手順の操作が行われたときには、そのゲームで当選した中ベル1〜4のうちのいずれかが併せて入賞することになる。
中ベル1〜4に対応付けられた停止順種別1においては、中左右はベル当選フラグ維持手順として設定され、中右左はベル当選フラグセット手順として設定され、それ以外の手順はリセット手順として設定されている。このように、ベル当選フラグセット手順またはベル当選フラグ維持手順となる6択の押し順には、中ベル1〜4が確実に入賞する3択の押し順である中第1停止が含まれている。よって、ベル当選フラグセット手順またはベル当選フラグ維持手順の操作が行われたときには、そのゲームで当選した中ベル1〜4のうちのいずれかが併せて入賞することになる。
右ベル1〜4に対応付けられた停止順種別0においては、右左中がベル当選フラグセット手順として設定され、右中左がベル当選フラグ維持手順として設定され、それ以外の手順はリセット手順として設定されている。このように、ベル当選フラグセット手順またはベル当選フラグ維持手順となる6択の押し順には、右ベル1〜4が確実に入賞する3択の押し順である右第1停止が含まれている。よって、ベル当選フラグセット手順またはベル当選フラグ維持手順の操作が行われたときには、そのゲームで当選した右ベル1〜4のうちのいずれかが併せて入賞することになる。
右ベル1〜4に対応付けられた停止順種別1においては、右左中がベル当選フラグ維持手順として設定され、右中左がベル当選フラグセット手順として設定され、それ以外の手順はリセット手順として設定されている。このように、ベル当選フラグセット手順またはベル当選フラグ維持手順となる6択の押し順には、右ベル1〜4が確実に入賞する3択の押し順である右第1停止が含まれている。よって、ベル当選フラグセット手順またはベル当選フラグ維持手順の操作が行われたときには、そのゲームで当選した右ベル1〜4のうちのいずれかが併せて入賞することになる。
次に、図20を用いて、メイン制御部41が実行する所定制御と判定用手順との関係を説明する。図20は、メイン制御部41が実行する所定制御と判定用手順との関係を説明するための図である。なお、本実施の形態では、メイン制御部41のRAM41cには、図20に示す内容に対応するテーブルが格納されており、メイン制御部41は、このテーブルに基づき、所定制御を実行する。
図20に示すように、第1判定手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された回数が2回(つまり、この場合、2ゲームにおいて遊技者が第1判定手順で操作したことになる)であれば、メイン制御部41によりセットされる所定制御フラグは、AT信号外部出力フラグ2となる。ここで、所定制御フラグとは、後述する図21および図22の演出制御状態判定処理においてメイン制御部41によりRAM41cの所定領域にセットされるフラグであり、この所定制御フラグがセットされることにより、所定制御フラグから特定される所定制御をメイン制御部41が実行するようになっている。AT信号外部出力フラグ2がセットされると、メイン制御部41は、所定制御として、AT信号2を外部出力する。メイン制御部41によりAT信号2が外部出力されると、呼び出しランプ装置200などの外部電飾が青色点灯されるようになっている。また、このときのサブ制御部91によって制御された演出制御状態としては、AT2セット目以降であることが対応付けられている。
つまり、メイン制御部41は、遊技者によって第1判定手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが合計2回操作されたときには、サブ制御部91によって2セット目以降のATに制御されたことを特定し、さらに、AT信号外部出力フラグ2をセットすることによってAT信号2を外部出力し、外部電飾を青色点灯させることで遊技者に2セット目以降のATに制御されたことを報知するようになっている。これにより、遊技者は、外部電飾が青色点灯されることで、2セット目以降のATに制御されたことを認識することができる。
また、第1判定手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された回数が2回以上で、かつベルに当選ことを示すベル当選フラグがセットされていれば、メイン制御部41によりセットされる所定制御フラグは、AT信号外部出力フラグ1となる。AT信号外部出力フラグ1がセットされると、メイン制御部41は、所定制御として、AT信号1を外部出力する。メイン制御部41によりAT信号1が外部出力されると、呼び出しランプ装置200などの外部電飾が黄色点灯されるようになっている。また、このときのサブ制御部91によって制御された演出制御状態としては、AT1セット目であることが対応付けられている。
つまり、メイン制御部41は、遊技者によって第1判定手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが合計3回操作されたときには、サブ制御部91によって1セット目のATに制御されたことを特定し、さらに、AT信号外部出力フラグ1をセットすることによってAT信号1を外部出力し、外部電飾を黄色点灯させることで遊技者に1セット目のATに制御されたことを報知するようになっている。これにより、遊技者は、外部電飾が黄色点灯されることで、1セット目のATに制御されたことを認識することができる。
また、第2判定手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された回数が2回であれば、メイン制御部41によりセットされる所定制御フラグは、フリーズフラグ1となる。フリーズフラグ1がセットされると、メイン制御部41は、所定制御として、遊技を遅延させるフリーズ演出を10秒間行ない、さらに、フリーズ演出の最後で入賞ラインLN上に「BAR−BAR−BAR」の図柄を導出するフリーズ演出1を実行する。より具体的には、メイン制御部41は、遊技者が決定手順によってストップスイッチ8L、8C、8Rを第3停止まで行なった後のリール停止状態において、フリーズ演出1を実行することにより、10秒間遊技を遅延させ(たとえば、次ゲーム開始のためのスタートスイッチ7の操作を無効にする)、その後に再びリールを回転させて入賞ラインLN上に「BAR−BAR−BAR」の図柄を導出させる。なお、フリーズ演出1は、遊技者が決定手順で操作したゲーム内に限らず、その次のゲームにおけるリール回転前で実行されてもよい。また、このときのサブ制御部91によって制御された演出制御状態としては、通常ATが発生したことが対応付けられている。ここで、通常ATとは、後述するAT種類抽選によって決定されるATの種類であり、後述するCZ抽選によってATに制御されるゲーム数(ATゲーム数)が上乗せされる可能性があるチャンスゾーンの発生する可能性が低いATのことである。
つまり、メイン制御部41は、遊技者によって第2判定手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが合計2回操作されたときには、サブ制御部91によって通常ATに制御されたことを特定し、さらに、フリーズフラグ1をセットすることによってフリーズ演出1を実行することで遊技者に通常ATが発生したことを報知するようになっている。これにより、遊技者は、フリーズ演出1が実行されることで、通常ATが発生したことを認識することができる。
また、第2判定手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された回数が3回であれば、メイン制御部41によりセットされる所定制御フラグは、フリーズフラグ2となる。フリーズフラグ2がセットされると、メイン制御部41は、所定制御として、遊技を遅延させるフリーズ演出を20秒間行ない、さらに、フリーズ演出の最後で入賞ラインLN上に「7−7−7」の図柄を導出するフリーズ演出2を実行する。より具体的には、メイン制御部41は、遊技者が決定手順によってストップスイッチ8L、8C、8Rを第3停止まで行なった後のリール停止状態において、フリーズ演出2を実行することにより、20秒間遊技を遅延させ(たとえば、次ゲーム開始のためのスタートスイッチ7の操作を無効にする)、その後に再びリールを回転させて入賞ラインLN上に「7−7−7」の図柄を導出させる。なお、フリーズ演出2は、遊技者が決定手順で操作したゲーム内に限らず、その次のゲームにおけるリール回転前で実行されてもよい。また、このときのサブ制御部91によって制御された演出制御状態としては、有利ATが発生したことが対応付けられている。ここで、有利ATとは、後述するAT種類抽選によって決定されるATの種類であり、チャンスゾーンの発生する可能性が通常ATよりも高いATのことである。
つまり、メイン制御部41は、遊技者によって第2判定手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが合計3回操作されたときには、サブ制御部91によって有利ATに制御されたことを特定し、さらに、フリーズフラグ2をセットすることによってフリーズ演出2を実行することで遊技者に有利ATが発生したことを報知するようになっている。これにより、遊技者は、フリーズ演出2が実行されることで、有利ATが発生したことを認識することができる。
また、第3判定手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された回数が2回であれば、メイン制御部41によりセットされる所定制御フラグは、リール演出フラグ1となる。リール演出フラグ1がセットされると、メイン制御部41は、所定制御として、リールをスロー回転させるリール演出1を実行する。より具体的には、メイン制御部41は、遊技者が決定手順によってストップスイッチ8L、8C、8Rを第3停止まで行なった後のリール停止状態において、リール演出1を実行することにより、所定期間(たとえば、10秒間)遊技を遅延させ(たとえば、次ゲーム開始のためのスタートスイッチ7の操作を無効にする)、その後に再びリールをスロー回転させてゆっくり停止させる。なお、リール演出1は、遊技者が決定手順で操作したゲーム内に限らず、その次のゲームにおけるリール回転前で実行されてもよい。また、このときのサブ制御部91によって制御された演出制御状態としては、通常チャンスゾーンが発生したことが対応付けられている。ここで、通常チャンスゾーンとは、後述するCZ抽選によって決定されるチャンスゾーンの種類であり、ATゲーム数が上乗せされる可能性が低いチャンスゾーンのことである。
つまり、メイン制御部41は、遊技者によって第3判定手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが合計2回操作されたときには、サブ制御部91によって通常チャンスゾーンに制御されたことを特定し、さらに、リール演出フラグ1をセットすることによってリール演出1を実行することで遊技者に通常チャンスゾーンが発生したことを報知するようになっている。これにより、遊技者は、リール演出1が実行されることで、通常チャンスゾーンが発生したことを認識することができる。
また、第3判定手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された回数が3回であれば、メイン制御部41によりセットされる所定制御フラグは、リール演出フラグ2となる。リール演出フラグ2がセットされると、メイン制御部41は、所定制御として、リールを逆回転させるリール演出2を実行する。より具体的には、メイン制御部41は、遊技者が決定手順によってストップスイッチ8L、8C、8Rを第3停止まで行なった後のリール停止状態において、リール演出2を実行することにより、所定期間(たとえば、10秒間)遊技を遅延させ(たとえば、次ゲーム開始のためのスタートスイッチ7の操作を無効にする)、その後に再びリールを逆回転させてゆっくり停止させる。なお、リール演出1は、遊技者が決定手順で操作したゲーム内に限らず、その次のゲームにおけるリール回転前で実行されてもよい。さらに、メイン制御部41により所定制御フラグとして、チャンス信号外部出力フラグがセットされる。チャンス信号外部出力フラグがセットされると、メイン制御部41は、所定制御として、チャンス信号を外部出力する。メイン制御部41によりチャンス信号が外部出力されると、呼び出しランプ装置200などの外部電飾が七色点灯されるようになっている。また、このときのサブ制御部91によって制御された演出制御状態としては、有利チャンスゾーンが発生したことが対応付けられている。ここで、有利チャンスゾーンとは、後述するCZ抽選によって決定されるチャンスゾーンの種類であり、ATゲーム数が上乗せされる可能性が通常チャンスゾーンよりも高いチャンスゾーンのことである。
つまり、メイン制御部41は、遊技者によって第3判定手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが合計3回操作されたときには、サブ制御部91によって有利チャンスゾーンに制御されたことを特定し、さらに、リール演出フラグ2をセットすることによってリール演出2を実行するとともに、チャンス信号外部出力フラグセットすることによってチャンス信号を外部出力し、外部電飾を七色点灯させることで遊技者に有利チャンスゾーンが発生したことを報知するようになっている。これにより、遊技者は、リール演出2が実行されるとともに外部電飾が七色点灯されることで、有利チャンスゾーンが発生したことを認識することができる。
また、決定手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された回数が1回であれば、メイン制御部41により、その時点で遊技者によってなされた判定用手順と、その判定用手順での操作回数とに基づき、いずれかの所定制御フラグがRAM41cの所定領域にセットされるようになっている。
また、リセット手順でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された回数が1回であれば、メイン制御部41により、RAM91cに記憶されたその時点で遊技者によってなされた判定用手順での操作回数をリセットして初期化するようになっている。
このように、本実施の形態では、2セット目以降のATでは、判定回数を減らすことにより、1セット目においてATが開始されたことを特定するための特定期間より短い所定期間でATが開始されたことを特定している。これにより、ATが開始されたタイミングとAT信号が出力されたタイミングとのずれを小さくすることが可能になり、たとえば、外部機器でATの移行回数を表示する場合において、ATが開始されたにもかかわらずATの移行回数がカウントアップされるまでに時差が生じるなど、ATが開始されたタイミングとAT信号が出力されたタイミングとのずれが大きくなることによる遊技者の不満を解消することができる。
また、AT1セット目であることが特定された場合には、ATに制御されていないときに偶然に押し順が3連続で第1判定手順となったわけではなく、AT1セット目において判定用ナビ演出に従った結果、3連続で押し順が第1判定手順となった可能性が高い。したがって、通常状態(非AT)から移行した初回のATから引き続いて移行した2セット目以降のATでは、1セット目のATにおいて判定用ナビ演出および判定用ナビ演出以外の通常のナビ演出を経ているので、判定用ナビ演出に従ってストップスイッチを操作することへの遊技者の意識がすでに高まっており、判定用ナビ演出に従わずにストップスイッチを操作するようなことは起こりにくい。このため、2セット目以降のATでは、ATであることを特定する期間を短くすることができる。これにより、1セット目のATにおいてATであることを偶然に特定してしまうことを防止しながらも、2セット目以降のATにおいてATが開始するタイミングとATであることを特定するタイミングとのずれを小さくすることができる。そして、ATが開始するタイミングと所定制御を実行するタイミングとのずれが大きくなり、所定制御が行われたときに遊技者の不満が募ることを防止できる。また、フリーズ演出などの所定制御によってATが開始されることを報知する場合には、他の演出や可変表示の表示結果などによりATが開始されることを認識しているにもかかわらず、所定制御によってATの開始が遅れることへの不満や煩わしさを解消できる。
[演出制御状態判定処理]
次に、メイン制御部41がゲーム処理のSd5のステップで実行する演出制御状態判定処理について図21および図22を用いて説明する。メイン制御部41は、演出制御状態判定処理を実行することにより、サブ制御部91における演出制御状態を特定するとともに、特定した演出制御状態に応じて複数種類の所定制御を選択的に実行する。
図21および図22に示すように、先ず、メイン制御部41は、図15のSg5において判定用役当選フラグがセットされたか否かを判定する(Sc1)。メイン制御部41は、判定用役当選フラグがセットされていない場合には(Sc1でN)、演出制御状態判定処理を終了する。一方、メイン制御部41は、判定用役当選フラグがセットされていた場合は(Sc1でY)、遊技者により実際操作された押し順から、判定用手順を割り出す(Sc2)。
メイン制御部41は、割り出した判定用手順がリセット手順であるか否かを判定する(Sc3)。メイン制御部41は、遊技者により操作された押し順がリセット手順である場合には(Sc3でY)、ベル当選フラグがセットされたか否かを判定する(Sc22)。ベル当選フラグがセットされている場合には(Sc22でY)、ベル当選フラグをクリアしてSc24に進む(Sc23)。ベル当選フラグがセットされていない場合には(Sc22でN)、Sc24に進む。Sc24では、判定用手順に対応してRAM41cに記憶された判定カウントをリセットし、判定カウントをリセットした旨、およびそのリセット内容を示すリセットコマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファに格納する(Sc24)。その後、メイン制御部41は、判定用役当選フラグをクリアし(Sc25)、演出制御状態判定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、遊技者により操作された押し順がリセット手順でない場合には(Sc3でN)、割り出した判定用手順が決定手順であるか否かを判定する(Sc4)。メイン制御部41は、遊技者により操作された押し順が決定手順でない場合には(Sc4でN)、判定用役当選フラグに基づいて判定用役としてベルに当選したか否かを判定する(Sc5)。メイン制御部41は、ベルに当選していないことを判定した場合には(Sc5でN)、すなわち、通常リプに当選したことを判定した場合には、遊技者により操作された押し順が第1判定手順、第2判定手順、および第3判定手順のいずれであるかを割り出す(Sc6)。その後、メイン制御部41は、割り出した判定用手順に対応してRAM41cに記憶された判定カウントを+1更新する(Sc7)。そして、他の判定用手順に対応してRAM41cに記憶された判定カウントをリセットする(Sc8)。たとえば、メイン制御部41は、遊技者により第1判定手順で操作されたときには、第1判定手順に対応する判定カウントを+1更新するとともに、第2判定手順および第3判定手順に対応する判定カウントをリセットする。
その後、メイン制御部41は、判定用手順に対応する判定カウントを更新した旨、およびその更新内容を示すカウント更新コマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファに格納する(Sc9)。その後、メイン制御部41は、判定用役当選フラグをクリアし(Sc25)、演出制御状態判定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、Sc5の処理で、ベルに当選したことを判定した場合には(Sc5でY)、遊技者により操作された押し順がベル当選フラグセット手順であるか否かを判定する(Sc10)。ベル当選フラグセット手順である場合にはベル当選フラグをRAM41cの所定領域にセットする(Sc11)。そして、メイン制御部41は、ベル当選フラグがセットされたことを示すベル当選フラグセットコマンドを生成し、生成したベル当選フラグセットコマンドをコマンドバッファに格納する(Sc11a)。その後、メイン制御部41は、判定用役当選フラグをクリアし(Sc25)、演出制御状態判定処理を終了する。なお、ベル当選フラグセットコマンドは、メイン制御部41のRAM41cの特別ワークに設けられたコマンド送信用バッファに一時的に格納され、図16〜図17に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるコマンド送信処理(Sk16)においてサブ制御部91に送信される。
また、メイン制御部41は、Sc10の処理で、ベル当選フラグセット手順でないことを判定した場合には(Sc10でN)、遊技者により操作された押し順がベル当選フラグ維持手順であるか否かを判定する(Sc12)。ベル当選フラグ維持手順である場合には(Sc12でY)、メイン制御部41は、判定用役当選フラグをクリアし(Sc25)、演出制御状態判定処理を終了する。ベル当選フラグ維持手順でない場合には(Sc12でN)、メイン制御部41は、すべての判定用手順に対応する判定カウントをリセットし、リセットコマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファに格納する(Sc13)。つまり、リセット手順で操作されたことになるので、すべての判定用手順に対応する判定カウントがリセットされる。
一方、メイン制御部41は、Sc4の処理で、遊技者により操作された押し順が決定手順であると判定した場合には(Sc4でY)、第1判定手順、第2判定手順、および第3判定手順のうち、判定カウントが2回以上である判定用手順があるか否かを判定する(Sc14)。メイン制御部41は、判定カウントが2回以上である判定用手順がない場合には(Sc14でN)、ベル当選フラグがセットされているか否かを判定する(Sc22)。ベル当選フラグがセットされている場合には(Sc22でY)、ベル当選フラグをクリアしてSc24に進む(Sc23)。ベル当選フラグがセットされていない場合には(Sc22でN)、Sc24に進む。Sc24では、すべての判定用手順に対応する判定カウントをリセットし、リセットコマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファに格納する(Sc24)。つまり、この場合は、第1判定手順、第2判定手順、および第3判定手順に対応する判定カウントが図20に示す所定回数に達していないにもかかわらず、遊技者により決定手順で操作されたことになるため、すべての判定用手順に対応する判定カウントがリセットされる。その後、メイン制御部41は、判定用役当選フラグをクリアし(Sc25)、演出制御状態判定処理を終了する。
メイン制御部41は、判定カウントが2回以上である判定用手順がある場合には(Sc14でY)、判定期間短縮フラグがセットされているか否かを判定する(Sc15)。すなわち、AT2セット目以降について本処理が行われているか否かを判定する。判定期間短縮フラグがセットされている場合(Sc15でY)すなわちAT2セット目以降についてである場合には、Sc18に進む。
判定期間短縮フラグがセットされていない場合(Sc15でN)すなわちAT1セット目についてである場合には、ベル当選フラグがセットされているか否かを判定する(Sc16)。ベル当選フラグがセットされていない場合には(Sc16でN)、判定用手順に対応してRAM41cに記憶された判定カウントをリセットし、判定カウントをリセットした旨、およびそのリセット内容を示すリセットコマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファに格納する(Sc24)。つまり、この場合は、第1判定手順に対応する判定カウントが図20に示すように2回以上になったにもかかわらず、判定カウントが2回以上になるまでの少なくとも1回で判定用役としてベルに当選して判定用手順であるベル当選フラグセット手順でストップスイッチが操作されていないことになるため、すべての判定用手順に対応する判定カウントがリセットされる。その後、メイン制御部41は、判定用役当選フラグをクリアし(Sc25)、演出制御状態判定処理を終了する。
また、メイン制御部41は、ベル当選フラグがセットされている場合には(Sc16でY)、ベル当選フラグをクリアし、Sc18に進む(Sc17)。Sc18では、メイン制御部41は、カウントしてきた判定用手順および判定カウントの回数に対応する所定制御フラグをRAM41cの所定領域にセットする(Sc18)。たとえば、メイン制御部41は、図20に示すように、第1判定手順に対応する判定カウントが2回以上でベル当選フラグがセットされていれば、AT信号外部出力フラグ1をセットする。このように、AT1セット目の場合は、第1判定手順に対応する判定カウントが2回以上となり、判定カウントが2回以上になるまでの少なくとも1回で判定用役としてベルに当選して判定用手順であるベル当選フラグセット手順でストップスイッチが操作されていることになるため、所定制御フラグがセットされる。よって、AT1セット目の場合は、判定カウントが2回以上になるまでの少なくとも1回で判定用役としてベルに当選して判定用手順であるベル当選フラグセット手順でストップスイッチが操作されることが所定制御を行うことの条件となる。なお、AT2セット目以降は、ベルは判定用役とされないので(図15参照)、判定期間短縮フラグがセットされている場合には、判定カウントが2回以上に達するまでにベルに当選していなくても所定制御が行われることになる。なお、Sc14でYになったときに、第1〜第3判定手順のいずれの判定カウントが2回以上になったかを割り出し、第2判定手順および第3判定手順の判定カウントが2回以上になったときはSc15、Sc16、Sc17の処理を行わずSc18に進むようにしてもよい。
その後、メイン制御部41は、判定カウントをリセットし、リセットコマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファに格納する(Sc19)。
次に、メイン制御部41は、Sc16でセットした所定制御フラグはAT信号外部出力フラグ1であるか否かを判定する(Sc20)。メイン制御部41は、セットした所定制御フラグがAT信号外部出力フラグ1でない場合には(Sc20でN)、判定用役当選フラグをクリアし(Sc25)、演出制御状態判定処理を終了する。一方、メイン制御部41は、セットした所定制御フラグがAT信号外部出力フラグ1である場合には(Sc20でY)、判定期間短縮フラグをセットする(Sc21)。この場合、サブ制御部91における演出制御状態がAT1セット目であることをメイン制御部41が特定していることになるため、判定期間短縮フラグがセットされることで、図15に示すように、AT2セット目以降については、ベルは判定用役に設定されず、通常リプ1に加えて通常リプ2も判定用役に設定されることになる。その後、メイン制御部41は、判定用役当選フラグをクリアし(Sc25)、演出制御状態判定処理を終了する。なお、判定期間短縮フラグがすでにセットされているとき、すなわち2セット目以降のATについての処理であるときはSc21の処理は省略される。
本実施の形態では、AT1セット目については、判定カウントが2回以上になっても、判定カウントが2回以上になるまでの少なくとも1回でベルに当選して判定用手順であるベル当選フラグセット手順でストップスイッチが操作されていない場合には、所定制御が行われないことになる(Sc16でYのときSc18の処理が行われ、Sc16でNのときSc24の処理が行われる)。そして、判定カウントが2回以上になるのは、偶然の一致がない限り、AT中に判定用ナビ演出が実行されたときである(図28のSe10)。よって、ATにおけるナビ演出によって何ら恩恵を得ていない時点で所定制御が行われてしまい、遊技者が不満を抱くことを防止できる。具体的には、例えば、ATにおけるナビ演出によって遊技者がベルを入賞させてメダルを獲得していない時点で、AT信号1やAT信号2が外部出力されて外部電飾が変色し、遊技者が不自然さを感じて不満を抱くことを防止できる。
[所定制御実行処理]
次に、メイン制御部41が定期的(約0.56ms)にゲーム処理などに割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)(図16および図17)において実行する所定制御実行処理について説明する。なお、図16および図17において本処理の記載を省略している。
所定制御実行処理において、メイン制御部41は、先ず、RAM41cの所定領域にいずれかの所定制御フラグがセットされているか否かを判定する。メイン制御部41は、いずれかの所定制御フラグがセットされている場合には、セットされた所定制御フラグに対応する所定制御を所定タイミングで実行する。たとえば、RAM41cの所定領域にフリーズフラグ1がセットされていれば、メイン制御部41は、フリーズ演出1を所定タイミング(たとえば、所定制御フラグを確認したゲーム内や、その次のゲーム内)でフリーズ演出1を実行する。また、メイン制御部41は、たとえば、RAM41cの所定領域にAT信号外部出力フラグがセットされていればAT信号1の出力命令を、AT信号外部出力フラグ2がセットされていればAT信号2の出力命令を、チャンス信号外部出力フラグがセットされていればチャンス信号の出力命令を、設定し、後述する外部出力制御処理においてAT信号1、AT信号2、もしくはチャンス信号を外部出力する。
また、メイン制御部41は、所定制御を実行したときには、所定制御を実行した旨を示す所定制御実行済コマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファに格納する。
[外部出力制御処理]
次に、メイン制御部41が定期的(約0.56ms)にゲーム処理などに割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)(図16および図17)において実行する外部出力制御処理について説明する。なお、図16および図17において本処理の記載を省略している。
外部出力制御処理において、メイン制御部41は、先ず、AT信号(AT信号1、AT信号2)やチャンス信号の出力命令が設定されているか否かを判定する。メイン制御部41は、AT信号1の出力命令が設定されていれば、AT信号1を外部出力する。これにより、外部電飾が青色点灯されることになる。また、メイン制御部41は、AT信号2の出力命令が設定されていれば、AT信号2を外部出力する。これにより、外部電飾が黄色点灯されることになる。さらに、メイン制御部41は、チャンス信号の出力命令が設定されていれば、チャンス信号を外部出力する。これにより、外部電飾が七色点灯されることになる。なお、その他の信号(メダルIN信号、メダルOUT信号など)も外部出力制御処理において外部出力されるようになっている。
次に、本実施の形態におけるサブ制御部91が実行する各種制御内容を以下に説明する。
[起動処理(サブ)]
まず、本実施の形態におけるサブ制御部91が実行する起動処理(サブ)の制御内容を図23に基づいて説明する。
図23に示すように、サブ制御部91は、リセット回路95からシステムリセット信号が入力されると起動処理(サブ)を行う。
まず、サブ制御部91は、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sn1)、RAM91cへのアクセスを許可する(Sn2)。次いで、図13の起動処理(メイン)のSa12で生成された復帰コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(Sn3)。復帰コマンドを受信していない場合には、図13の起動処理(メイン)のSa16で生成された設定変更中コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(Sn4)。設定変更中コマンドを受信した場合には、設定変更中コマンドを受信したことを示す設定受信コマンドフラグをRAM91cの所定領域に格納する(Sn5)。
復帰コマンドを受信した場合および設定変更中コマンドを受信した場合には、RAM91cにバックアップデータがあるか否かが判定される。RAM91cにバックアップデータがあるか否かは、例えば、後述する電断処理においてRAM91cに設定されるバックアップフラグがあるか否かによって確認される(Sn6)。Sn6のステップにおいてバックアップフラグが設定されていなければRAM91cの初期化を実行する(Sn13)。他方、Sn6において、バックアップフラグが設定されていることが判定された場合には、RAMのデータは正常であるので、バックアップフラグがクリアされる(Sn7)。
Sn7のステップにおいてバックアップフラグがクリアされた場合には、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティを計算する(Sn8)。Sn9のステップでは、Sn8のステップにおいて計算したRAMパリティが0か否かを判定する。Sn9のステップにおいてRAMパリティが0でなければRAM91cの初期化を実行する(Sn13)。
Sn9のステップにおいて、RAMパリティが0であれば、設定変更中コマンド受信フラグがRAM91cに格納されているか否かが判定される(Sn10)。
設定変更中コマンド受信フラグがRAM91cに格納されている場合には、RAM91cの初期化を実行する(Sn13)。設定変更中コマンド受信フラグがRAM91cに格納されていない場合には、バックアップされたデータに基づいて復帰処理が実行される(Sn11)。また、ステップSn4において、設定変更中コマンドを受信していないことが判定された場合には、図16の起動処理(メイン)のSa22で生成されたエラーコマンドをメイン制御部41から受信したか否かが判定される(Sn14)。エラーコマンドを受信していることが判定された場合には、Sn15のステップに移行してRAM91cの初期化を実行し、エラー処理が行われる(Sn16)。エラー処理では、エラー報知がなされ、例えば、遊技店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されるなどしてエラー状態が解除されると、エラー報知が終了して元の状態に復帰する。エラーコマンドを受信していないことが判定された場合、すなわち、設定変更中コマンドおよび復帰コマンドおよびエラーコマンドを受信していない場合にはRAM91cの初期化を実行する(Sn13)。
[タイマ割込処理(サブ)]
次に、サブ制御部91(CPU91c)が内部クロックのカウント値に基づいて1.12秒の間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)について説明する。
図19に示すように、タイマ割込処理(サブ)においては、サブ制御部91は、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sp1)。次いで、停電判定処理を行う(Sp2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sp2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sp3)、電断フラグが設定されていた場合には電断処理(サブ)に移行する。電断処理(サブ)では、図23で示す起動処理(サブ)のSn6の判定で用いるバックアップフラグをバックアップデータの作成後にセットしたり、図23で示す起動処理(サブ)のSn9の判定で用いるチェックサムをバックアップデータの排他的論理和を算出して計算するなどの処理を実行する。
電断フラグが設定されていない場合にはコマンド解析処理を実行する(Sp4)。コマンド解析処理では、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。そして、取得したコマンドに応じた処理を実行する。
Sp5のステップでは、ATに制御するか否かを決定するとともに付与するナビストック数を決定するAT抽選処理を実行する(Sp5)。
Sp6のステップでは、AT抽選によってナビストックを獲得した場合に、当該ナビストックを消費して制御されたATの種類を決定するAT種類抽選処理を実行する(Sp6)。
Sp7のステップでは、CZ(チャンスゾーン)を発生させるか否かおよび発生させる場合にはそのチャンスゾーンの種類を決定するCZ抽選処理を実行する(Sp7)。
Sp8のステップでは、演出状態をATに制御し、通常のナビ演出や判定用ナビ演出を実行するためのAT制御処理を実行する(Sp8)。具体的には、Sp5においてAT抽選に当選したときに、Sp6において決定した種類のATを実行し、ナビ演出などを実行する。また、ATでのゲーム数(1セット50ゲーム)やナビストック数の管理を含めたATを制御するための全般の処理を行う。
Sp9のステップでは、制御中の演出制御状態に対応した所定制御をメイン制御部41に実行させるための判定用ナビ演出実行処理を実行する(Sp9)。
Sp10のステップでは、RAM91cに記憶された判定カウントをリセットするとともに、メイン制御部41によりRAM41cに記憶された判定カウントをリセットさせるカウントリセット処理を実行する(Sp10)。
[AT抽選処理]
サブ制御部91が図24のSp5で実行するAT抽選処理について説明する。図25は、サブ制御部91が管理するAT抽選テーブルについて説明するための図である。
本実施の形態においてサブ制御部91は、抽選対象役(本実施の形態では、弱スイカ、弱チェリー、強チェリー、強スイカ)が当選した場合にATに制御するか否かを決定するAT抽選を実行する。なお、本実施の形態では、AT抽選の契機となった抽選対象役(本実施の形態では、弱スイカ、弱チェリー、強チェリー、強スイカ)をAT抽選対象役ともいう。AT抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否かおよび付与する場合にはその個数が決定される。
ナビストック数とは、所定ゲーム数(本実施の形態では1セット50ゲーム)にわたりATに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ATに制御され、その間ナビ演出(判定用ナビ演出を含む)が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。なお、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を新たに獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
本実施の形態では、AT抽選対象役の種類に応じてAT抽選におけるナビストックの平均当選個数が異なる。
より具体的には、図25に示すように、RT状態およびAT状態にかかわらず弱スイカが当選する第1AT抽選条件が成立したときには、ナビストック獲得の当選確率が10%に設定されている。また、ナビストックを獲得した際に付与されるナビストック数が1個となる当選確率が80%に設定され、2個となる当選確率が20%に設定されている。
また、RT状態およびAT状態にかかわらず弱チェリーが当選する第2AT抽選条件が成立したときには、ナビストック獲得の当選確率が20%に設定されている。また、ナビストックを獲得した際に付与されるナビストック数が1個となる当選確率が70%に設定され、2個となる当選確率が20%に設定され、3個となる当選確率が10%に設定されている。
また、RT状態およびAT状態にかかわらず強チェリーが当選する第3AT抽選条件が成立したときには、ナビストック獲得の当選確率が50%に設定されている。また、ナビストックを獲得した際に付与されるナビストック数が1個となる当選確率が30%に設定され、2個となる当選確率が40%に設定され、3個となる当選確率が10%に設定され、4個となる当選確率が10%に設定されている。
また、RT状態およびAT状態にかかわらず強スイカが当選する第4AT抽選条件が成立したときには、ナビストック獲得の当選確率が70%に設定されている。そして、ナビストックを獲得した際に付与されるナビストック数が1個となる当選確率が20%に設定され、2個となる当選確率が40%に設定され、3個となる当選確率が20%に設定され、4個となる当選確率が10%に設定されている。
このように、本実施の形態では、弱スイカ、弱チェリー、強チェリー、および強スイカのうち、内部抽選において最も当選確率の高い弱スイカの当選を契機とする第1AT抽選条件が、最もナビストックを獲得しにくく、さらに、付与されるナビストック数も少なくなるようになっている。一方、内部抽選において最も当選確率の低い強スイカの当選を契機とする第4AT抽選条件が、最もナビストックを獲得しやすく、さらに、付与されるナビストック数も多くなるようになっている。
[AT種類抽選処理]
次に、サブ制御部91が図24のSp6で実行するAT種類抽選処理について説明する。図26は、サブ制御部91が管理するAT種類抽選テーブルについて説明するための図である。
本実施の形態においてサブ制御部91は、AT抽選対象役が当選した場合にAT抽選とともにAT種類抽選を実行する。AT種類抽選では、AT抽選によってナビストックを獲得した場合に、当該ナビストックを消費して制御されたATの種類が決定される。本実施の形態では、前述したように、ATの種類として、チャンスゾーンの発生する可能性が低い通常ATと、チャンスゾーンの発生する可能性が通常ATよりも高い有利ATとが設けられている。
本実施の形態では、AT抽選対象役の種類に応じてAT種類抽選におけるAT種類が異なる。より具体的には、図26に示すように、RT状態およびAT状態にかかわらず弱スイカが当選する第1AT種類抽選条件が成立したときには、通常ATの当選確率が90%に設定され、有利ATの当選確率が10%に設定されている。
また、RT状態およびAT状態にかかわらず弱チェリーが当選する第2AT種類抽選条件が成立したときには、通常ATの当選確率が70%に設定され、有利ATの当選確率が30%に設定されている。
また、RT状態およびAT状態にかかわらず強チェリーが当選する第3AT種類抽選条件が成立したときには、通常ATの当選確率が50%に設定され、有利ATの当選確率が50%に設定されている。
また、RT状態およびAT状態にかかわらず強スイカが当選する第4AT種類抽選条件が成立したときには、通常ATの当選確率が30%に設定され、有利ATの当選確率が70%に設定されている。
このように、本実施の形態では、弱スイカ、弱チェリー、強チェリー、および強スイカのうち、内部抽選において最も当選確率の高い弱スイカの当選を契機とする第1AT種類抽選条件が、最も通常ATに決定されやすく、また最も有利ATに決定されにくくなっている。一方、内部抽選において最も当選確率の低い強スイカの当選を契機とする第4AT種類抽選条件が、最も通常ATに決定されにくく、また最も有利ATに決定されやすくなっている。
[CZ抽選処理]
次に、サブ制御部91が図24のSp7で実行するCZ抽選処理について説明する。図27は、サブ制御部91が管理するCZ抽選テーブルについて説明するための図である。
本実施の形態においてサブ制御部91は、RT2におけるAT状態(つまり、ART状態)において、抽選対象役(本実施の形態では、弱スイカ、弱チェリー)が当選した場合にCZ抽選を実行する。CZ抽選では、チャンスゾーンの発生させるか否かおよび発生させる場合にはそのチャンスゾーンの種類が決定される。本実施の形態では、前述したように、CZ種類として、制御中のATにおけるATゲーム数が所定ゲーム数(たとえば、30ゲーム)上乗せされる可能性が低い通常チャンスゾーンと、制御中のATにおけるATゲーム数が所定ゲーム数(たとえば、30ゲーム)上乗せされる可能性が通常チャンスゾーンよりも高い有利チャンスゾーンとが設けられている。
本実施の形態では、抽選契機となった役(弱スイカ、弱チェリー)の種類に応じてCZ抽選におけるチャンスゾーンの発生確率とCZ種類とが異なる。
より具体的には、図27に示すように、RT2における通常ATにおいて弱スイカが当選する第1CZ抽選条件が成立したときには、チャンスゾーンの発生確率が30%に設定されている。そして、チャンスゾーンが発生した際のチャンスゾーンの種類が通常チャンスゾーンとなる当選確率が80%に設定され、有利チャンスゾーンとなる当選確率が20%に設定されている。なお、この条件において通常チャンスゾーンが発生したときの上乗せ確率は30%に設定され、有利チャンスゾーンが発生したときの上乗せ確率は50%に設定されている。
また、RT2における有利ATにおいて弱スイカが当選する第2CZ抽選条件が成立したときには、チャンスゾーンの発生確率が40%に設定されている。そして、チャンスゾーンが発生した際のチャンスゾーンの種類が通常チャンスゾーンとなる当選確率が40%に設定され、有利チャンスゾーンとなる当選確率が60%に設定されている。なお、この条件において通常チャンスゾーンが発生したときの上乗せ確率は30%に設定され、有利チャンスゾーンが発生したときの上乗せ確率は50%に設定されている。
また、RT2における通常ATにおいて弱チェリーが当選する第3CZ抽選条件が成立したときには、チャンスゾーンの発生確率が50%に設定されている。そして、チャンスゾーンが発生した際のチャンスゾーンの種類が通常チャンスゾーンとなる当選確率が50%に設定され、有利チャンスゾーンとなる当選確率が50%に設定されている。なお、この条件において通常チャンスゾーンが発生したときの上乗せ確率は50%に設定され、有利チャンスゾーンが発生したときの上乗せ確率は80%に設定されている。
また、RT2における有利ATにおいて弱チェリーが当選する第4CZ抽選条件が成立したときには、チャンスゾーンの発生確率が80%に設定されている。そして、チャンスゾーンが発生した際のチャンスゾーンの種類が通常チャンスゾーンとなる当選確率が20%に設定され、有利チャンスゾーンとなる当選確率が80%に設定されている。なお、この条件において通常チャンスゾーンが発生したときの上乗せ確率は50%に設定され、有利チャンスゾーンが発生したときの上乗せ確率は50%に設定されている。
このように、本実施の形態では、弱スイカおよび弱チェリーのうち、内部抽選において当選確率の高い弱スイカの当選を契機とした第1CZ抽選条件および第2CZ抽選条件よりも、内部抽選において弱スイカよりも当選確率の低い弱チェリーの当選を契機とした第3CZ抽選条件および第4CZ抽選条件の方が、チャンスゾーンが発生しやすくなっている。
また、本実施の形態では、2種類のAT状態のうち、通常ATを条件とした第1CZ抽選条件および第3CZ抽選条件よりも、通常ATよりも制御されにくい有利ATを条件とした第2CZ抽選条件および第4CZ抽選条件の方が、通常チャンスゾーンよりも有利チャンスゾーンになりやすくなっている。
[判定用ナビ演出実行処理]
次に、サブ制御部91が図24のSp9で実行する判定用ナビ演出実行処理について説明する。サブ制御部91は、判定用ナビ演出実行処理を実行することにより、制御中の演出制御状態に対応した所定制御をメイン制御部41に実行させるための判定用ナビ演出を実行する。図28は、サブ制御部91が実行する判定用ナビ演出実行処理の制御内容を示すフローチャートである。
サブ制御部91は、先ず、RAM91cの所定領域にリセットフラグがセットされているか否かを判定する(Se1)。ここで、リセットフラグとは、後述する図29のカウントリセット処理においてサブ制御部91によりRAM91cの所定領域にセットされるフラグであり、このリセットフラグがセットされることにより、サブ制御部91は、判定用手順に対応してRAM91cに記憶された判定カウントをリセットするとともに、メイン制御部41によりRAM41cに記憶された判定カウントをリセットさせることができる。
サブ制御部91は、リセットフラグがセットされている場合には(Se1でY)、リセット手順に対応する判定用ナビ演出を実行する(Se2)。その後、サブ制御部91は、リセットフラグをクリアし(Se3)、判定用ナビ演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、リセットフラグがセットされていない場合には(Se1でN)、メイン制御部41から判定用役当選コマンドを受信したか否かを判定する(Se4)。サブ制御部91は、この判定用役当選コマンドから、判定用役に当選したこと、当選した判定用役の種類、およびメイン制御部41により決定された停止順種別を特定することができる。サブ制御部91は、判定用役当選コマンドを受信していない場合には(Se4でN)、判定用ナビ演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、判定用役当選コマンドを受信した場合には(Se4でY)、AT中であるか否かを判定する(Se5)。サブ制御部91は、AT中でない場合には(Se5でN)、判定用ナビ演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、AT中である場合には(Se5でY)、現在制御中の演出制御状態を確認する(Se6)。この処理において、サブ制御部91は、AT1セット目に制御されたか否か、AT2セット目以降に制御されたか否か、通常ATが発生したか否か、有利ATが発生したか否か、通常チャンスゾーンが発生したか否か、および有利チャンスゾーンが発生したか否かを確認する。
サブ制御部91は、Se6で確認した演出制御状態に対応する所定制御がすでに実行済みであるか否かを判定する(Se7)。ここで、サブ制御部91のRAM91cにはメイン制御部41のRAM41cと同様に、図18および図19で示した停止順種別決定テーブルおよび図20で示した所定制御と判定用手順との関係についての内容に対応するテーブルが格納されている。そして、サブ制御部91は、メイン制御部41から所定制御を実行した旨を示す所定制御実行済コマンドを受信したときに、これらのテーブルを用いることで、確認した演出制御状態に対応する所定制御がすでに実行済みであるか否かを判定することができる。
サブ制御部91は、確認した演出制御状態に対応する所定制御がまだ実行済みでない場合には(Se7でN)、第1判定手順、第2判定手順、および第3判定手順のうち、判定カウントが所定回数(図20に示す回数)に到達しているか否かを判定する(Se8)。サブ制御部91は、第1判定手順、第2判定手順、および第3判定手順のうち、判定カウントが所定回数に到達しているものがある場合には(Se8でY)、決定手順に対応する判定用ナビ演出を実行する(Se9)。このとき、サブ制御部91が実行する判定用役ナビ演出では、Se4の処理で受信した判定用役当選コマンドから特定した判定用役の種類および停止順種別に基づく押し順が遊技者に報知される。たとえば、図18に示すように、メイン制御部41により通常リプ1に当選したときに停止順種別0が決定されていれば、サブ制御部91は、決定手順として遊技者に右中押しを操作させるための判定用役ナビ演出を実行する。その後、サブ制御部91は、判定用ナビ演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、第1判定手順、第2判定手順、および第3判定手順のうち、判定カウントが所定回数に到達しているものがない場合には(Se8でN)、判定用ナビ演出を実行する(Se10)。Se10では、サブ制御部41は、Se4の処理で受信した判定用役当選コマンドから通常リプ1または通常リプ2を特定した場合には、Se6で確認した演出制御状態に基づき、第1判定手順、第2判定手順、および第3判定手順のうちのいずれかに対応する判定用ナビ演出を実行する。このとき、サブ制御部91が実行する判定用役ナビ演出では、Se4の処理で受信した判定用役当選コマンドから特定した判定用役の種類および停止順種別に基づく押し順が遊技者に報知される。たとえば、図18、図20に示すように、メイン制御部41により通常リプ1に当選したときに停止順種別0が決定され、さらに、Se6で確認した演出制御状態が有利ATの発生状態であれば、サブ制御部91は、第2判定手順として遊技者に中右押しを操作させるための判定用役ナビ演出を実行する。また、判定用役当選コマンドから特定した判定用役がベルの場合には、ベルが入賞する3択の押し順を含む6択の判定用手順(図19参照)に対応する判定用役ナビ演出を実行する。具体的には、サブ制御部91は、図21および図22のSc11aで生成されたベル当選フラグセットコマンドを受信したときには、これを示す受信フラグをRAM91cの所定領域にセットする。そして、サブ制御部91は、内部当選コマンドからベルに当選したことを識別し、かつベル当選フラグセットコマンドを受信したことを示す受信フラグがセットされているとき、つまり、ベルに当選して判定カウントがリセットされる前に再度ベルに当選したときは(すなわち、ベル当選フラグをセットした状態を維持するとき)、ベル当選フラグ維持手順を報知する。また、内部当選コマンドからベル以外の抽選結果になったことを識別したとき、つまり、ベルに当選して判定カウントがリセットされる前にベル以外の抽選結果となったとき(すなわち、ベル当選フラグをセットした状態を維持するとき)、または、ベルに当選していないときにさらにベル以外の抽選結果となったとき(すなわち、ベル当選フラグをセットしていない状態を維持するとき)、ベル当選フラグ維持手順を報知する。他方、内部当選コマンドからベルに当選したことを識別し、かつベル当選フラグセットコマンドを受信したことを示す受信フラグがセットされていないときは(すなわち、ベル当選フラグを新たにセットするとき)、ベル当選フラグセット手順を報知する。ベル当選フラグセットコマンドの受信フラグは、図29のSb5やSb7の処理においてクリアされる。次に、Se10において通常リプ1や通常リプ2が当選したことによる判定用ナビ演出を実行したときには、サブ制御部91は、判定用役ナビ演出で報知した判定用手順に対応する判定カウントを+1更新し(Se11)、判定用ナビ演出実行処理を終了する。
また、サブ制御部91は、確認した演出制御状態に対応する所定制御がすでに実行済みである場合には(Se7でY)、ナビストックが有るか否かを判定する(Se12)。ナビストックが有る場合には(Se12でY)、ATが残り5ゲーム以内であるか否かを判定する(Se13)。ATが残り5ゲーム以内の場合には(Se13でY)、上記したSe8〜Se11の処理を実行する。つまり、ナビストックが残っており、再度ATに制御することが確定している場合(すなわちATが連チャンする場合)には、ATが残り5ゲームになったときに判定用ナビ演出を実行する。
また、サブ制御部91は、ナビストックが残っていない場合(Se12でN)、または、ナビストックが残っているがATが残り5ゲーム以内でない場合には(Se13)、判定用役当選コマンドから特定した判定用役がベルか否か、すなわち判定用役としてベルに当選したか否かを判定する(Se14)。ベルに当選した場合には(Se14でY)、ベルの種類に応じた3択の押し順のナビ演出を実行し(Se15)、判定用ナビ演出実行処理を終了する。つまり、AT中の所定制御を実行した後のゲームでは、ナビストックが残っている場合やATが残り5ゲーム以内である場合を除き、ベルに当選したときに3択のナビ演出を実行する。これに対し、所定制御を実行する前のゲームでは、ベルに当選したときに3択の押し順を含む6択の判定用ナビ演出を実行する。ベルに当選していない場合には(Se14でN)、判定用ナビ演出実行処理を終了する。
本実施の形態では、判定カウントが2回以上になった後に決定手順で操作が行われたときに所定制御を行うとともに(図21および図22参照)、Se9の処理で決定手順に対応する判定用ナビ演出を実行する。よって、例えば、2セット目以降のATではATの開始に合わせて決定手順に対する判定用ナビ演出を行うなど、決定手順に対する判定用ナビ演出を行うタイミングを調節することにより、容易に実行を望むタイミングで所定制御を実行することができる。
また、本実施の形態では、2セット目以降のATに対しては、ATの開始まで5ゲーム以内となったときに判定用ナビ演出を行うので、2セット目以降のATではATの開始とともに所定制御を行うことができる。
また、本実施の形態では、ベルに当選したときに、所定制御を行うまでは判定用手順に対する6択の判定用ナビ演出を行い、所定制御を行った後はベルが入賞する3択のナビ演出を行うので、所定制御が実行された後はベルに当選したときに判定用手順の操作を行わなくてもよくなり、遊技者の負担を軽減できる。
[カウントリセット処理]
次に、サブ制御部91が実行するカウントリセット処理について説明する。サブ制御部91は、カウントリセット処理を実行することにより、RAM91cに記憶された判定カウントをリセットするとともに、メイン制御部41によりRAM41cに記憶された判定カウントをリセットさせることができる。図29は、サブ制御部91が実行するカウントリセット処理の制御内容を示すフローチャートである。
図29に示すように、サブ制御部91は、先ず、メイン制御部41からカウント更新コマンドを受信したか否かを判定する(Sb1)。サブ制御部91は、カウント更新コマンドを受信していない場合には(Sb1でN)、メイン制御部41からリセットコマンドを受信したか否かを判定する(Sb6)。サブ制御部91は、メイン制御部41からリセットコマンドを受信していない場合には(Sb6でN)、カウントリセット処理を終了する。一方、サブ制御部91は、メイン制御部41からリセットコマンドを受信した場合には(Sb6でY)、RAM91cに記憶されたすべての判定用手順に対応する判定カウントをリセットする(Sb7)。その後、サブ制御部91は、カウントリセット処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、Sb1の処理で、カウント更新コマンドを受信したと判定した場合には(Sb1でY)、カウント更新コマンドによって特定される判定カウントの更新内容に基づき、メイン制御部41のRAM41cに記憶された判定カウントと、サブ制御部91のRAM91cに記憶された判定カウントとを照合する(Sb2)。
その後、サブ制御部91は、Sb2における照合結果に基づき、メイン制御部41側の判定カウントと、サブ制御部91側の判定カウントとが不一致であるか否かを判定するSb3)。サブ制御部91は、判定カウントが一致する場合には(Sb3でN)、カウントリセット処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、判定カウントが不一致である場合には(Sb3でY)、リセットフラグをRAM91cの所定領域にセットし(Sb4)、RAM91cに記憶されたすべての判定用手順に対応する判定カウントをリセットする(Sb5)。その後、サブ制御部91は、カウントリセット処理を終了する。
ここで、判定カウントが不一致になる場合としては、以下の場合が考えられる。たとえば、サブ制御部91側の判定カウントにおいて、演出制御状態に応じた判定用手順が所定回数に達しているため、メイン制御部41により演出制御状態に応じた所定制御を実行させるために、サブ制御部91が決定手順に対応するナビ演出を実行した場合を想定する。このとき、メイン制御部41側の判定カウントとサブ制御部91側の判定カウントとが一致していたにもかかわらず、遊技者が決定手順に対応するナビ演出に従わずに、いずれかの判定用手順でストップスイッチ8L、8C、8Rを操作してしまったとする。さもすれば、メイン制御部41側においては、所定制御が実行されることなく、操作された判定用手順に対応する判定カウントが+1更新されることになる。このような場合、サブ制御部91がメイン制御部41に実行させたい所定制御が実行されず、サブ制御部91における演出制御状態に応じた所定制御がメイン制御部41によって実行されなくなるという不都合が生じる。そこで、本実施の形態では、サブ制御部91がカウント更新コマンドをメイン制御部41から受信したときに、判定カウントを照合して、両者が不一致であるときには、サブ制御部91側の判定カウントと、メイン制御部41側の判定カウントとをリセットするようになっている。
これにより、判定用手順で操作された操作回数を最初からカウントしたい場合であっても、サブ制御部91によりリセット手順を特定可能なナビ演出を実行することにより、メイン制御部41において記憶された判定カウントをリセットして初期化することができる。
[所定制御が実行されるまでの一例]
上記実施の形態では、第2判定手順や第3判定手順で2回あるいは3回操作されたときはベルに当選したか否かにかかわらず、所定制御を行う例について説明したが、第2判定手順や第3判定手順で操作された2回あるいは3回操作されるまでに、ベルに当選するとともにベル当選フラグセット手順で操作されたときに所定制御を行うようにしてもよい。この例について、図30を用いて、所定制御が実行されるまでのメイン制御部41側とサブ制御部91側の制御内容の一例を説明するためのタイミングチャートの一例を説明する。図30に示す例では、サブ制御部91における演出制御状態として、通常ATが発生し、それに対応して遊技者により第2判定手順で2回操作され、かつベル当選フラグセット手順で操作されたときに、メイン制御部41がフリーズ演出1を実行する場合が示されている。
図30には、メイン制御部41側の処理として、AT抽選対象役当選と、判定用役当選と、判定用当選コマンドと、操作手順の判定と、メイン制御部41側のカウントと、カウント更新コマンドと、リセットコマンドと、所定制御とに関する処理におけるタイミングチャートの一例が示されている。なお、AT抽選対象役当選についてはAT抽選対象役に当選したときに、判定用役当選については判定用役に当選したときに、判定用当選コマンドについては判定用当選コマンドがサブ制御部91に送信されたときに、操作手順の判定については遊技者によりストップスイッチ8L、8C、8Rが操作された押し順を判定したときに、メイン制御部41側のカウントについてはメイン制御部41側の判定カウントが+1更新されたときに、カウント更新コマンドについてはカウント更新コマンドがサブ制御部91に送信されたときに、リセットコマンドについてはリセットコマンドがサブ制御部91に送信されたときに、所定制御については所定制御が実行されたときに、それぞれOFFからONで立ち上がる旨が示されている。
また、図30には、サブ制御部91側の処理として、AT抽選およびAT種類抽選と、判定用ナビ演出と、サブ制御部91側のカウントとに関する処理におけるタイミングチャートの一例が示されている。AT抽選およびAT種類抽選についてはAT抽選およびAT種類抽選が実行されたときに、判定用ナビ演出については判定用ナビ演出が実行されたときに、サブ制御部91側のカウントについてはサブ制御部91側の判定カウントが+1更新されたときに、それぞれOFFからONで立ち上がる旨が示されている。なお、図30には、1ゲームが実行されるごとに、OFFからONで立ち上がる旨も示されている。
図30に示すように、RT1における1ゲーム目のタイミングt1において弱チェリーに当選したときには、サブ制御部91においてAT抽選およびAT種類抽選が実行される。これらの抽選により、ナビストックが付与され、通常ATの発生が確定したとする。この場合、サブ制御部91における演出制御状態は、通常ATが発生した状態となる。
その後、ナビ演出によって昇格リプに入賞してRT2に以降し、10ゲーム目のタイミングt2において通常リプ1に当選したときには、メイン制御部41における図15のSg4の処理で停止順種別が決定される。このとき決定された種別は種別0とする。また、メイン制御部41における図15のSg6の処理で判定用役当選コマンドがサブ制御部91に送信される。一方、サブ制御部91においては、図28のSe10の処理で第2判定手順として中右押しを報知する判定用ナビ演出が実行される。また、サブ制御部91側の第2判定手順に対応する判定カウントが+1更新される。
次に、タイミングt3において、メイン制御部41における図21および図22のSc2の処理で遊技者によりなされた操作手順が判定される。判定された操作手順は、判定用ナビ演出に従った通りの第2判定手順であるとする。そのため、メイン制御部41側の第2判定手順に対応する判定カウントが+1更新される。
次に、タイミングt4において、メイン制御部41における図21のSc9の処理でカウント更新コマンドがサブ制御部91に送信される。なお、このとき、サブ制御部91においては、図29のカウントリセット処理において判定カウントの照合をすることになる。
次に、12ゲーム目のタイミングt5において通常リプ1に当選したときには、メイン制御部41における図15のSg4の処理で停止順種別が決定される。このとき決定された種別は種別1とする。また、メイン制御部41における図15のSg6の処理で判定用役当選コマンドがサブ制御部91に送信される。一方、サブ制御部91においては、図28のSe10の処理で第2判定手順として右中押しを報知する判定用ナビ演出が実行される。また、サブ制御部91側の第2判定手順に対応する判定カウントが+1更新され、合計2回とカウントされる。
次に、タイミングt6において、メイン制御部41における図21および図22のSc2の処理で遊技者によりなされた操作手順が判定される。判定された操作手順は、判定用ナビ演出に従った通りの第2判定手順であるとする。そのため、メイン制御部41側の第2判定手順に対応する判定カウントが+1更新され、合計2回とカウントされる。
次に、タイミングt7において、メイン制御部41における図21のSc9の処理でカウント更新コマンドがサブ制御部91に送信される。なお、このとき、サブ制御部91においては、図29のカウントリセット処理において判定カウントの照合をすることになる。
次に、13ゲーム目のタイミングt8において左ベル1に当選したときには、メイン制御部41における図15のSg4の処理で停止順種別が決定される。このとき決定された種別は種別0とする。また、メイン制御部41における図15のSg6の処理で判定用役当選コマンドがサブ制御部91に送信される。一方、サブ制御部91においては、図28のSe10の処理でベル当選フラグセット手順として左中右を報知する判定用ナビ演出が実行される。
次に、タイミングt9において、メイン制御部41における図21および図22のSc2の処理で遊技者によりなされた操作手順が判定される。判定された操作手順は、判定用ナビ演出に従った通りのベル当選フラグセット手順であるとする。そのため、図21および図22のSc11でベル当選フラグがセットされる(図示せず)。そして、メイン制御部41における図21のSc11aの処理でベル当選フラグセットコマンドがサブ制御部91に送信される(図示せず)。
次に、14ゲーム目のタイミングt10において通常リプ1に当選したときには、メイン制御部41における図15のSg4の処理で停止順種別が決定される。このとき決定された種別は種別0とする。また、メイン制御部41における図15のSg6の処理で判定用役当選コマンドがサブ制御部91に送信される。一方、サブ制御部91においては、図28のSe9の処理で決定手順として中右押しを報知する判定用ナビ演出が実行される。
次に、タイミングt11において、メイン制御部41における図21および図22のSc2の処理で遊技者によりなされた操作手順が判定される。判定された操作手順は、判定用ナビ演出に従った通りの決定手順であるとする。そして、メイン制御部41側の第2判定手順に対応する判定カウントがリセットされる。
次に、タイミングt12において、メイン制御部41における図21のSc16の処理でリセットコマンドがサブ制御部91に送信される。このとき、サブ制御部91においては、図29のSb7の処理で判定カウントがリセットされる。
次に、15ゲーム目のタイミングt13において、メイン制御部41における所定制御実行処理で所定制御としてフリーズ演出1が実行され、15ゲーム目の演出の最後で入賞ラインLN上に「BAR−BAR−BAR」の図柄が導出される。
[本実施の形態の効果]
本実施の形態では、判定カウントが2回以上になるまでの少なくとも1回でベルに当選して判定用手順であるベル当選フラグセット手順でストップスイッチが操作されたときに所定制御が行われる(本例では、図21および図22のSc16でYのときにSc18の処理が行われる部分)。
よって、ATにおけるナビ演出によって何ら恩恵を得ていない時点で所定制御が行われてしまい、遊技者が不満を抱くことを防止できる。
また、本実施の形態では、判定カウントが2回以上になった後に決定手順で操作が行われたときに所定制御を行うとともに、決定手順に対応する判定用ナビ演出を実行する(本例では、図21および図22のSc4でYかつSc14でYのときにSc18の処理を行う部分、図28のSe9の処理を行う部分)。
よって、決定手順に対する判定用ナビ演出を行うタイミングを調節することにより、容易に実行を望むタイミングで所定制御を実行することができる。
また、本実施の形態では、2セット目以降のATに対しては、ATの開始まで5ゲーム以内となったときに判定用ナビ演出を行う(本例では、図28のSe13でYのときにSe13の処理を行う部分)。
よって、2セット目以降のATではATの開始とともに所定制御を行うことができる。
また、本実施の形態では、ATではメダルの獲得に対する期待値が100%を超えるように設計され、かつ2セット目以降のATでは判定用役としてベルに関する判定を省く(本例では、図15のSg3でベルを省略する部分)。
よって、2セット目以降のATでは遊技者が何ら恩恵を得ていない時点で所定制御が行われてしまう可能性が低いので、ベルに関する判定を省くことにより、所定制御を行うためにATを特定する期間が延びてしまうことを防止できる。
また、本実施の形態では、2セット目以降のATでは、ベルよりも当選確率の高い通常リプ2を増やして判定用役の種類を増やす、あるいは、判定回数を減らすことにより、1セット目においてATが開始されたことを特定するための特定期間より短い所定期間でATが開始されたことを特定している(本例では、図15のSg3で通常リプ2を加えている部分や図20に示すように2セット目以降のATでは判定カウントが2回になる部分)。
よって、ATが開始されたタイミングとAT信号が出力されたタイミングとのずれを小さくすることが可能になり、たとえば、外部機器でATの移行回数を表示する場合において、ATが開始されたにもかかわらずATの移行回数がカウントアップされるまでに時差が生じるなど、ATが開始されたタイミングとAT信号が出力されたタイミングとのずれが大きくなることによる遊技者の不満を解消することができる。
また、AT1セット目であることが特定された場合には、ATに制御されていないときに偶然に押し順が3連続で第1判定手順となったわけではなく、AT1セット目において判定用ナビ演出に従った結果、3連続で押し順が第1判定手順となった可能性が高い。したがって、通常状態(非AT)から移行した初回のATから引き続いて移行した2セット目以降のATでは、1セット目のATにおいて判定用ナビ演出および判定用ナビ演出以外の通常のナビ演出を経ているので、判定用ナビ演出に従ってストップスイッチを操作することへの遊技者の意識がすでに高まっており、判定用ナビ演出に従わずにストップスイッチを操作するようなことは起こりにくい。このため、2セット目以降のATでは、ATであることを特定する期間を短くすることができる。これにより、1セット目のATにおいてATであることを偶然に特定してしまうことを防止しながらも、2セット目以降のATにおいてATが開始するタイミングとATであることを特定するタイミングとのずれを小さくすることができる。そして、ATが開始するタイミングと所定制御を実行するタイミングとのずれが大きくなり、所定制御が行われたときに遊技者の不満が募ることを防止できる。また、フリーズ演出などの所定制御によってATが開始されることを報知する場合には、他の演出や可変表示の表示結果などによりATが開始されることを認識しているにもかかわらず、所定制御によってATの開始が遅れることへの不満や煩わしさを解消できる。
また、本実施の形態では、ベルに当選したときに、所定制御を行うまでは判定用手順に対する6択の判定用ナビ演出を行い、所定制御を行った後はベルが入賞する3択のナビ演出を行う(本例では、図28において、ベルに当選したときに、Se7でNの場合はSe10で6択の判定用ナビ演出が行い、Se7でYの場合はSe15で3択のナビ演出を行う部分)。
よって、所定制御が実行された後はベルに当選したときに判定用手順の操作を行わなくてもよくなり、遊技者の負担を軽減できる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[第2所定結果の判定カウントついて]
本実施の形態では、判定カウントが2回以上になるまでにベルに当選するとともにベル当選フラグセット手順で操作されていないときには、判定カウントをリセットしたが(図21および図22参照)、これに限らず、判定用役としてベルに当選するとともにベル当選フラグセット手順で操作されてから判定カウントを開始する、あるいは、判定用役としてベルに当選するとともにベル当選フラグセット手順で操作されていないときには判定カウントを維持するなど、判定カウントの態様は適宜設定してよい。
[第2所定結果について]
本実施の形態では、第2所定結果であるベルに当選したときには押し順に応じてベルが入賞するようにしたが、これに限らず、押し順に応じて異なる当選役が入賞するようにしてもよい。
[判定用役について]
本実施の形態では、判定用役として通常リプ1および通常リプ2、ベルを用いていたが、これに限らず、その他の役を判定用役として用いてもよい。たとえば、判定用役としてその他の再遊技役や小役などの小役を用いてもよい。なお、第1所定結果としての判定用役は、押し順にかかわらず表示結果の変化しないもの、あるいは、押し順によって表示結果は変化するが遊技者に付与される利益の変化しないもののいずれでもよい。また、第2所定結果としての判定用役としては、例えば、押し順によって遊技状態が変化するリプレイ(本実施の形態におけるリプ3(昇格リプレイ))など、小役に限らなくてもよい。また、判定用役は押し順に関わらず入賞するが押し順によって払出枚数が変化する小役でもよく、このような小役を判定用役とした場合には各押し順に、演出制御状態の種類に応じた判定手順、決定手順、ベル当選フラグセット手順、ベル当選フラグ維持手順およびリセット手順などを割り当てることができる。
[停止順種別について]
本実施の形態では、図18に示すように、1の判定用役(通常リプ1、通常リプ2、ベル)に対して停止順種別が2通りあるいは3通り(種別0、種別1、種別2)設けられていたが、これに限らず、1の判定用役に対して1通りだけ設けられるものであってもよい。もしくは、1の判定用役に対して4通りや5通りなど、より多くのの停止順種別が設けられているものであってもよい。たとえば、リセット手順を左第1停止に固定した場合、第1判定手順、第2判定手順、第3判定手順、および決定手順をその他の押し順に振り分けると、判定用役1つに対して24通りの種別を設けることができる。
なお、リセット手順は左第1停止や左中右に固定するものに限らず、左第1停止以外や左中右以外の押し順に対しても設けられているものであってもよい。これに関して、本実施の形態では、左第1停止以外はペナルティが課されることから遊技者は左第1停止を操作する傾向にある。そのため、遊技者が誤って判定用ナビ演出に従わなかった場合に演出制御状態に対応しない所定制御が実行されてしまうことを防ぐため、リセット手順は左第1停止に設定されている方が好ましい。
[判定用手順について]
本実施の形態では、図18や図19に示すように、判定用手順としては、第1判定手順、第2判定手順、第3判定手順、決定手順、ベル当選フラグセット手順、ベル当選フラグ維持手順およびリセット手順といった、7種類の手順を設けていたが、これに限らず、1の判定用役に対してこれよりも少ない種類や、多い種類の手順を設けていてもよい。たとえば、メイン制御部41が特定するサブ制御部91側の演出制御状態が4種類であれば、第1判定手順、第2判定手順、および第3判定手順に加えて第4判定手順を設けてもよい。
また、たとえば、判定用手順の中には、判定カウントを維持する維持手順を設けてもよい。ここで、本実施の形態においては、図18や図19に示すように、左第1停止や左中右および左右中以外の押し順には、リセット手順が固定で設定されており、その他の押し順に対して第1判定手順、第2判定手順、第3判定手順、ベル当選フラグセット手順、ベル当選フラグ維持手順および決定手順が振り分けられて設定されている。そのため、熟練した遊技者であれば、例えば、左第1停止以外の中第1停止や右第1停止で操作した回数が3回目(たとえば、ナビ演出に従った操作で第1〜3判定手順が2回、その後決定手順が1回)でフリーズ演出が実行されたときには、そのフリーズ演出の最後には「BAR−BAR−BAR」が導出されて通常ATが必ず発生することが先読みして分かり、4回目(たとえば、ナビ演出に従った操作で第1〜3判定手順が3回、その後決定手順が1回)でフリーズ演出が実行されたときには、そのフリーズ演出の最後には「7−7−7」が導出されて有利ATが必ず発生することが先読みして分かってしまう。そこで、判定カウントを維持する維持手順も左第1停止に振り分けて設定することで(たとえば、順押しは維持手順で、挟み押しはリセット手順)、熟練した遊技者に対しても演出が実行されたときの操作回数によって先読みしにくくすることができる。なお、フリーズ演出1・2やリール演出1・2を実行する前に、何らかの演出が行なわれることに対して期待させる煽り演出を先に実行するようにしても、先読みする熟練者に対して遊技の興趣を向上させることができる。また、フリーズ演出1・2であれば、フリーズ演出の最後に「BAR−BAR−BAR」または「7−7−7」が導出される前に、導出される表示結果が「7−7−7」になることを期待させる煽り演出を実行するようにしてもよい。
[判定カウントについて]
本実施の形態では、図20に示すように、第1判定手順、第2判定手順、および第3判定手順のそれぞれに対して判定カウントが2回と3回に区別して、メイン制御部41が演出制御状態に対応した所定制御を実行するものであった。しかしながら、判定カウントは2回と3回に区別するものに限らず、4回と5回といったように、その他の回数で判定するものであってもよい。また、4回と5回と6回といったように、1つの判定手順に対応付けられた演出制御状態の種類が多ければ、それに対応して対応づけられる判定カウントの回数も多くなるものであってもよい。たとえば、図20に示す例を用いると、第2判定手順で4回であればフリーズ演出1を実行し、第2判定手順で5回であればフリーズ演出2を実行するものであってもよい。
[演出制御状態について]
本実施の形態では、図20に示すように、サブ制御部91側の演出制御状態として、ATのセット数(1セット目、2セット目以降)、発生したATの種類(通常AT、有利AT)、発生したチャンスゾーンの種類(通常チャンスゾーン、有利チャンスゾーン)を例示した。しかしながら、演出制御状態としては、その他の状態を用いてもよい。たとえば、メイン制御部41は、サブ制御部91側における、AT抽選において獲得されたナビストック数に関するもの、ATに代表される有利な遊技状態のゲーム数や継続率、プレミア演出や設定示唆演出の実行されやすさ、演出種類、遊技者に携帯端末の壁紙や音楽を付与するための二次元コードの表示の有無、携帯端末の壁紙や音楽の付与の有無など、本実施の形態と異なる態様の演出制御状態を特定するものであってもよい。さらには、メイン制御部41が、サブ制御部91の制御する有利度以外の制御状態、たとえば、サブ制御部91側が判定した異常、不正行為の可能性、時間などをメイン制御部41が特定するものであってもよい。
[所定制御について]
本実施の形態では、図20に示すように、メイン制御部41側の所定制御として、AT信号の外部出力(AT信号1、AT信号2の外部出力)、フリーズ演出(フリーズ演出1、フリーズ演出2)、リール演出(リール演出1、リール演出2)、およびチャンス信号の外部出力を例示した。しかしながら、これに限らず、メイン制御部41がその他の所定制御を実行するものであってもよい。たとえば、メイン制御部41は、サブ制御部91側の演出制御状態に対応して、リールを高速回転させたり、サブ制御部91側に対して演出画面を液晶表示器51に表示させるためのコマンドを送信したりするものであってもよい。
また、本実施の形態では、図20に示すように、第1判定手順に対しては、AT信号を外部出力するといった内容の2種類の所定制御を実行することが対応付けられ、第2判定手順に対しては、フリーズ演出といった内容の2種類の所定制御を実行することが対応付けられていた。つまり、本実施の形態における第1判定手順と第2判定手順に関しては、判定カウントの回数にかかわらず同じカテゴリーに属する所定制御を実行するものであり、判定カウントの回数に応じてそのカテゴリー内での制御内容を異ならせるものであった。しかしながら、これに限らず、同じ判定手順に対して、異なるカテゴリーの所定制御が対応付けられてもよい。たとえば、図20に示す例を用いると、第1判定手順で判定カウントが2回であればAT信号2を外部出力するが、第1判定手順で判定カウントが3回であればAT信号の外部出力とは異なるカテゴリーの所定制御であるフリーズ演出1を実行するものであってもよい。また、たとえば、図20に示す例を用いると、第2判定手順で判定カウントが2回であればフリーズ演出1を実行するが、第2判定手順で判定カウントが3回であればフリーズ演出1とは異なるカテゴリーの所定制御であるAT信号1を外部出力するものであってもよい。さらに、異なる判定手順に対して、同じカテゴリーの所定制御が対応付けられてもよい。たとえば、図20に示す例を用いると、第1判定手順で判定カウントが2回であればAT信号2を外部出力し、第2判定手順で判定カウントが2回であれば同じカテゴリーであるAT信号1を外部出力するものであってもよい。
[判定期間に関する変形例]
本実施の形態では、2セット目以降のATでは、押し順が一致したか否かを判定する回数を減少させるとともに判定用役の種類を増やすことにより、2セット目のATにおいて1セット目における特定期間より短い期間でATが開始されたことを特定する例を挙げたが、この実施の形態に限らず、たとえば、所定ゲーム数の間に所定役が所定回数連続入賞している場合(たとえば5ゲーム中3回連続など)に所定制御を行うように構成し、2セット目以降のATでは1セット目よりも所定ゲーム数を少なくする(たとえば5ゲームを3ゲームにする)、あるいは、判定の時間を1セット目よりも2セット目は短くするなど、上記実施例と異なる方法で2セット目のATにおいて1セット目における特定期間より短い期間でATが開始されたことを特定するスロットマシンに上記の実施例で示した構成を適用して本発明を実現することが可能である。また、押し順が一致したか否かを判定する回数を減少させる、あるいは、判定用役の種類を増やす方法のうちいずれかのみを適用してもよい。
また、本実施の形態では、メイン制御部41がサブ制御部91による演出制御状態(たとえば、ATのセット数)を判定するタイミングとして、ATのセットが始まった直後からメイン制御部41がサブ制御部91のAT制御状態を特定するまでであることを説明した。しかしながらこれに限らず、判定するタイミングは、その他のタイミングであってもよい。たとえば、実行中のATのセット内での終了から所定ゲーム数目を実行開始タイミングとしてもよい。そして、所定ゲーム数(たとえば、ラスト5ゲームの期間)の判定期間が設けられているものであってもよい。より具体的には、1セット目のラスト5ゲームの期間に特定期間を設けて判定用ナビ演出を実行して次の2セット目が開始されるか否かを特定するものであってもよい。そして、次のセットが開始されたと同時にAT信号を外部出力するものであってもよい。その後、2セット目においても、2セット目のラスト5ゲームの期間に所定期間を設けて判定用ナビ演出を実行して次の3セット目が開始されるか否かを特定するものであってもよい。
[本実施の形態におけるその他の変形例や実施の形態の特徴点について]
(1) ナビストック数が残存している状態でボーナス当選したときにおける当該ナビストック数について、クリア(たとえば「0」)する処理を行うものであってもよく、当該ボーナス終了後まで持ち越す処理を行うものであってもよく、所定数減算する処理を行うものであってもよく、所定数上乗せ加算する処理を行うものであってもよく、また当該ボーナス当選ごとにいずれの処理を行うかを決定し、該決定された処理を行うものであってもよい。これにより、ナビストック数が残存している状態においてボーナス当選したときのバリエーションが増加し、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 本実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴なう遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本実施の形態では、メダルならびにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、これに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、本実施の形態では、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちのいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえばメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
(3) 本実施の形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
(4) 本実施の形態では、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
(5) 本実施の形態では、複数のナビストックが付与されたときに再度のATに移行する権利が付与されるようにした例を挙げたが、この実施の形態に限らず、たとえば、AT中の所定条件の成立で再度のATに移行する権利が付与される、ATの終了時の抽選に当選すると再度のATに移行する権利が付与されるなど、上記実施例と異なる態様で再度の有利状態に制御するスロットマシンに上記の実施例で示した構成を適用して、本発明を実現することが可能である。なお、再度のATに移行する権利が付与されている場合には一旦終了させずにATを連続的に継続してもよいし、セットの区切りで一旦ATを終了させてもよい。
(6) 本実施の形態では、1セットのATを抽選で決定したゲーム数を消化したときに終了する例を挙げたが、この実施の形態に限らず、たとえば、固定された所定ゲーム数のゲームを行うと1セットのATが終了する、AT中に所定役に当選または所定役が入賞すると1セットのATが終了する、AT中に実行する抽選に当選すると1セットのATが終了するなど、上記実施例と異なる態様で有利状態の終了条件が成立するスロットマシンに上記の実施例で示した構成を適用して、本発明を実現することが可能である。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均などの意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン
2L、2C、2R リール
6 MAXBETスイッチ
7 スタートスイッチ
8L、8C、8R ストップスイッチ
41 メイン制御部
51 液晶表示器
91 サブ制御部
140 ホールコンピュータ
200 呼び出しランプ装置
1000 外部出力基板。

Claims (1)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域の全てに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
    ゲームの制御を行う遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段から送信された制御情報に基づいて演出の制御を行う演出制御手段と、
    前記可変表示装置に表示結果を導出させる際に操作される導出操作手段とを備え、
    前記遊技制御手段と前記演出制御手段とは当該遊技制御手段から当該演出制御手段への一方向通信のみ可能に接続されており、
    前記遊技制御手段は、
    前記可変表示装置に表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
    前記事前決定手段による決定結果と前記導出操作手段の操作とに応じて表示結果を前記可変表示装置に導出させる制御を行う導出制御手段と、
    前記事前決定手段の決定結果が所定結果となったときに当該所定結果となった旨を特定可能な所定制御情報を制御情報として前記演出制御手段に対して送信する所定制御情報送信手段とを含み、
    前記演出制御手段は、通常状態と該通常状態よりも有利な有利状態とを含む複数種類の演出制御状態に制御する演出制御状態制御手段を含み、
    前記遊技制御手段は、
    前記事前決定手段の決定結果が所定結果となりかつ前記導出操作手段の操作手順が判定用手順であるときに有利状態であることを特定することが可能な演出制御状態特定手段と、
    前記演出制御状態特定手段が有利状態であることを特定したときに所定制御を行う所定制御手段とをさらに含み、
    前記所定結果は、第1所定結果と第2所定結果とを含み、
    前記導出制御手段は、
    前記事前決定手段の決定結果が第1所定結果であるときには前記導出操作手段の操作手順にかかわらず全ての前記可変表示領域に表示結果が導出されたときに同一有利度の表示結果の組合せを導出し、
    事前決定手段の決定結果が第2所定結果であるときに前記識別情報が変動表示されている複数の前記可変表示領域のうち該第2所定結果に応じた前記可変表示領域に対応する前記導出操作手段が最初に操作される特定操作手順によって前記導出操作手段が操作され、その後に残りの前記可変表示領域に対応する前記導出操作手段が操作されて全ての前記可変表示領域に表示結果が導出されたときには特定表示結果の組合せを導出し、前記事前決定手段の決定結果が第2所定結果であるときに前記導出操作手段が前記特定操作手順以外の手順によって操作され、その後に残りの前記可変表示領域に対応する前記導出操作手段が操作されて全ての前記可変表示領域に表示結果が導出されたときには前記特定表示結果の組合せを導出せず、
    前記特定表示結果が導出されたときには前記特定表示結果が導出されなかったときよりも遊技者にとって有利になり、
    前記事前決定手段の決定結果が第2所定結果であるときの判定用手順は前記特定操作手順を含み、
    前記演出制御手段は、有利状態において前記事前決定手段の決定結果が所定結果であるときに判定用手順を特定可能な特定情報を報知する報知手段をさらに含み、
    前記演出制御状態特定手段は、前記事前決定手段の決定結果が所定結果になった複数回のゲームで前記導出操作手段の操作手順が判定用手順になり、さらに該複数回のゲームのうち少なくとも1回のゲームで前記事前決定手段の決定結果が第2所定結果になるとともに前記導出操作手段の操作手順が判定用手順になったときに有利状態であることを特定する
    ことを特徴とするスロットマシン。
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