JP2014225957A - 永久磁石式電動機及び鉄道車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部から供給される冷却風から磁性物質を除去し、清浄な冷却風を利用して固定子及び回転子の冷却を行うこと。【解決手段】コイル21を有する固定子20と、永久磁石33を有し、軸線O回りに回転する回転子30と、固定子及び回転子を内部に収容すると共に外部から供給された冷却風Aを内部に入気させる吸入口43、及び冷却風を外部に排気させる排気口50が形成され、吸入口から排気口に向かう冷却風の流通経路を内部に有するケーシング40と、を備え、ケーシングには、冷却風の流通経路の途中であって、吸入口とは軸線を挟んで径方向の反対側に位置する対向部分48に磁性体60が設けられている永久磁石式電動機3を提供する。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、永久磁石式電動機及び鉄道車両に関する。
現在、鉄道車両用の主電動機としては誘導電動機が大半を占めている。誘導電動機は、確率された技術及び実績に加え、永久磁石式電動機に比べて初期コストが安価であることから、鉄道車両用のみならず、一般産業用の電動機としても主流となっている。
その一方、近年では誘導電動機に代わって、上記永久磁石式電動機の開発が進んでいる。この永久磁石式電動機によれば、誘導電動機では実現が困難なレベルの小型・軽量化や、高効率化が達成可能とされている。加えて、ランニングコストの低減や、全閉構造にすることによるメンテナンス性の向上や低騒音化についても期待されている。
特開2009−118716号公報
ところで、永久磁石式電動機においてさらなる高出力化を図る場合、高出力化にするほど外気を利用した冷却が必要とされている。この場合、外気を電動機内部に取り入れる必要があるので、外気中に含まれる鉄粉、粉塵、塵埃等の異物も電動機内部に同時に取り込まれてしまう。この際、電動機内部は各所で磁気を帯びているので、取り込まれる上記各種異物のうち、とくに鉄粉等の磁性物質については電動機に影響を与えないように、外気から磁性物質を除去(収集)するための対策を施すことが必要とされている。
実施形態における永久磁石式電動機は、コイルを有する固定子と、永久磁石を有し、軸線回りに回転する回転子と、前記固定子及び前記回転子を内部に収容すると共に、外部から供給された冷却風を内部に入気させる吸入口、及び前記冷却風を外部に排気させる排気口が形成され、前記吸入口から前記排気口に向かう前記冷却風の流通経路を内部に有するケーシングと、を備え、前記ケーシングには、前記冷却風の流通経路の途中であって、前記吸入口とは前記軸線を挟んで径方向の反対側に位置する対向部分に磁性体が設けられていることを特徴とする。
実施形態における鉄道車両は、前記永久磁石式電動機と、前記吸入口を通じて前記冷却風を前記ケーシングの内部に供給する供給手段と、前記永久磁石式電動機及び前記供給手段が取り付けられた車体と、を備えることを特徴とする。
第1の実施形態における電気機関車を示す図である。 図1に示す車体の床下に設置された永久磁石式電動機を、車体の前後方向に沿って見た外観正面図である。 図2に示す永久磁石式電動機をB−B線方向から見た外観図である。 図2に示す永久磁石式電動機の縦断面図である。 図4に示す永久磁石式電動機の部分拡大断面図である。 図5に示す磁石をケーシングの外部から矢印Cの視点で見た図である。 第2の実施形態における永久磁石式電動機の一部断面図である。 図7に示す磁石をD−D線方向から見た外観図である。 第3の実施形態における永久磁石式電動機の一部断面図である。 図9に示すガイドの斜視図である。 第3の実施形態の変形例を示す永久磁石式電動機の一部断面図である。 第4の実施形態における永久磁石式電動機の一部断面図である。 図12に示す上流ガイドの斜視図である。 図12に示す永久磁石式電動機を、車体の前後方向に沿って見た外観正面図である。 第4の実施形態の変形例を示す永久磁石式電動機の一部断面図である。 第5の実施形態を示す永久磁石式電動機の一部断面図である。 第6の実施形態を示す永久磁石式電動機の一部断面図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、鉄道車両の一例として電気機関車を例に挙げて説明する。
<第1の実施形態>
〔電気機関車の構成〕
図1に示すように、本実施形態の電気機関車1は、車体2と、この車体2の床下に設置された永久磁石式電動機3と、車体2における機器室内の床上に設置され、永久磁石式電動機3に冷却風Aを供給するブロア(供給手段)4と、を備えている。
上記車体2には、図示しない車両用電力変換装置が例えば機器室内の床上又は車体2の床下に取り付けられている。そして、この車両用電力変換装置が、架線5からパンタグラフ6を介して供給された直流電力、又は図示しない電力供給源から供給された直流電力を交流電力に変換し、永久磁石式電動機3や、車体2における図示しない各電気装備品(空調機等)に交流電力を供給している。
なお、本実施形態では、車体2の前方及び後方を結ぶ方向を「前後方向L1」、車体2の車幅方向を「左右方向L2」、車体2の高さ方向を「上下方向L3」という。
車体2の床下には、車輪7が軸支された台車8が例えば空気ばね等の緩衝装置9を介して取り付けられている。そして、この台車8に上記永久磁石式電動機3が車輪7の近傍に位置するように取り付けられている。
具体的には、図2に示すように、永久磁石式電動機3は、左右方向L2に並んだ車輪7を連結する車軸10の上方に配置されており、車軸10に機械的に連結されたギヤボックス(駆動装置)11内のギヤに対して、図示しないピニオンを介して後述するロータ軸31が機械的に連結されている。なお、図2では台車8の図示を省略している。
これにより、永久磁石式電動機3は、供給された交流電力により回転駆動し、ギヤボックス11を介して回転力を車軸10及び車輪7に伝達することで、電気機関車1の走行を可能とさせている。
〔永久磁石式電動機の構成〕
上記永久磁石式電動機3について、詳細に説明する。
図3及び図4に示すように、永久磁石式電動機3は、ステータコイル(コイル)21を有する固定子20と、軸線O回りに回転するロータ軸31を有する回転子30と、これら固定子20及び回転子30を内部に収容するケーシング40と、を備え、固定子20及び回転子30の周囲をケーシング40が覆う全閉構造タイプの電動機とされている。
なお、本実施形態では、上記軸線Oに直交する方向を径方向といい、軸線O回りに周回する方向を周方向という。また、本実施形態では、図2に示すように、ロータ軸31が車軸10と平行となるように(軸線Oが左右方向L2に延びるように)、永久磁石式電動機3が取り付けられている場合を例に挙げて説明するが、この場合に限定されるものではなく、ロータ軸31が前後方向L1に平行となるように永久磁石式電動機3が取り付けられていても構わない。
(ケーシング)
まず、ケーシング40について説明する。
図3及び図4に示すように、ケーシング40は、ロータ軸31を径方向の外側から囲繞するように円筒状に形成されたフレーム41と、このフレーム41の内周側に配置され、該フレーム41に対して一体とされたケーシング本体42と、を備えている。
フレーム41の上端部には、上下方向L3に該フレーム41を貫通し、ブロア4から供給された冷却風Aを内部に入気させる吸入口43が形成されている。この吸入口43は、例えば前後方向L1に長く、左右方向L2に短い平面視長方形状の開口とされており、入気した冷却風Aを上方から下方に向けて真っ直ぐに直進させることが可能とされている。
また、フレーム41の上端部には、図3に示すように、吸入口43を挟んだ左右に位置する部分にモータ吊り孔41aがそれぞれ形成されると共に、一方のモータ吊り孔41aの下方に台車用取付孔41bが形成され、さらに他方のモータ吊り孔41aの下方にギヤボックス用取付孔41cが形成されている。
そして、例えばモータ吊り孔41aを利用してフレーム41を吊り下げながら、台車用取付孔41bを利用してフレーム41を台車8に取り付け、且つギヤボックス用取付孔41cを利用してフレーム41をギヤボックス11に取り付ける。このように、フレーム41を主に台車8及びギヤボックス11に対してそれぞれ取り付けることで、永久磁石式電動機3の全体が図2に示すように車体2の床下に固定される。
図4に示すように、ケーシング本体42は、フレーム41に一体に取り付けられたブラケット45と、このブラケット45に一体に取り付けられた一対のハウジング46A、46Bと、を備えている。
ブラケット45は、ロータ軸31を径方向の外側から囲繞すると共に、フレーム41の内周側に一体に取り付けられた円筒状のブラケット筒45aと、このブラケット筒45aの左右両端縁にそれぞれ連設され、ブラケット筒45aの左右開口を塞ぐように径方向の内側に向かって延びた環状のブラケット壁45b、45cと、を備えている。
これらブラケット壁45b、45cのうち、一方のブラケット壁45bがギヤボックス11側に位置し、他方のブラケット壁45cが左右方向L2に間隔をあけて一方のブラケット壁45bに対して向かい合っている。
一対のハウジング46A、46Bは、共に軸線Oと同軸に配置されていると共に、ロータ軸31を径方向の外側から囲繞するリング状に形成され、その外周部が上記ブラケット壁45b、45cにおける内周縁部に対してそれぞれ組み合わされるように取り付けられている。
また、一対のハウジング46A、46Bとロータ軸31との間にはそれぞれ軸受47A、47Bが配設されており、一対のハウジング46A、46Bはこの軸受47A、47Bを介してロータ軸31を軸線O回りに回転自在に支持している。
このように、ケーシング本体42はブラケット45及び一対のハウジング46A、46Bによって左右両端が閉塞された概略円筒状に形成され、軸受47A、47Bを介してロータ軸31を回転自在に支持している。
なお、フレーム41とケーシング本体42とは入り組んだ状態で一体に組み合わされており、上述した吸入口43とは軸線Oを挟んで径方向の反対側に位置する下端部(対向部分)48は、フレーム41の一部とされている。
なお、図示の例では、上記した軸受47A、47Bを、内輪側がロータ軸31に固定されると共に外輪側がハウジング46A、46Bに固定されて、両輪の間にボール等の転動体が配設された転がり軸受としている。但し、転がり軸受に限定されるものではなく、ロータ軸31を軸支できればどのようなタイプの軸受でも構わない。また、負荷する荷重の方向に応じて、ラジアル軸受やスラスト軸受等、適宜選択して構わない。
上述のように構成されたケーシング40には、他方のブラケット壁45cに排気口50が形成されている。
この排気口50は、例えば後述するエアギャップGよりも径方向の内側に位置しており、周方向に間隔をあけて複数形成されている。そして、この排気口50は、吸入口43を通じてケーシング40の内部に入気し、固定子20及び回転子30との間で熱交換が終了した冷却風(温度が上昇した冷却風)Aをケーシング40の外部に排気させている。
(固定子)
上記固定子20は、ステータ鉄心22、及び上記ステータコイル21を備えている。
ステータ鉄心22は、鉄心を複数枚積層することでリング状に形成されており、外周面をブラケット筒45aの外周面に一致させた状態で、このブラケット筒45aに固定されている。この際、ステータ鉄心22は、環状に形成された一対の鉄心押さえ23によって、左右方向L2の両側から挟まれるように固定されている。
また、ステータ鉄心22には、左右方向L2に延びた図示しない溝部が周方向に沿って間隔をあけて複数形成されており、これら複数の溝部のそれぞれにステータコイル21が埋め込まれている。この際、ステータコイル21のコイルエンド21aは、ステータ鉄心22よりも左右方向L2の外側に張り出すように突出している。但し、ステータコイル21のコイルエンド21aとブラケット壁45b、45cとの間には、所定の隙間が確保されている。
(回転子)
上記回転子30は、固定子20よりも径方向の内側に配設されて軸線O回りに回転するインナーロータとされ、左右方向L2に延びるロータ軸31と、該ロータ軸31に固定されたロータ鉄心32と、を備えている。
ロータ軸31は、ギヤボックス11側に位置する一方のブラケット壁45b側からケーシング40の内部に挿入されており、一方の端部31aがケーシング40の内部において上記軸受47Bによって軸支されている。ロータ軸31の他方の端部は、先に説明したようにギヤボックス11内においてピニオンを介してギヤに連結されている。
なお、図示の例では、ロータ軸31は軸方向に径が適宜変化する多段軸とされており、一方の端部31a側が他の部分よりも縮径している場合を例に挙げているが、この場合に限定されるものではない。
ロータ鉄心32は、永久磁石33を内蔵したリング状に形成され、ステータ鉄心22に対して径方向の内側に位置するようにロータ軸31に固定されている。この際、ロータ鉄心32の外周面とステータ鉄心22の内周面との間には、所定のエアギャップ(空隙)Gが全周に亘って環状に確保されている。また、ロータ鉄心32は、環状に形成された一対のロータ鉄心押さえ34によって、左右方向L2の両側から挟まれるようにロータ軸31に固定されている。
なお、図示の例では、永久磁石33は、左右方向L2に延びた筒状に形成されているが、この場合に限定されるものではなく、左右方向L2に複数個に分割しても構わない。
なお、ロータ鉄心32及びロータ鉄心押さえ34には、両者を左右方向L2に貫通する風穴であるロータダクト35が、例えば周方向に間隔をあけて複数形成されている。
ところで、ロータ軸31には、軸受47A、47Bよりも左右方向L2の内側に位置する部分に、環状のカラー36A、36Bが取り付けられており、ハウジング46A、46Bとの間に、該ハウジング46A、46Bと協働してラビリンスシールを形成している。これにより、ロータ軸31とハウジング46A、46Bとの間のシール性が確保され、ケーシング40の内部の密閉性に寄与している。
また、ロータ軸31には、一方の軸受47Aよりも左右方向L2の外側に位置する部分に、この軸受47Aにおける内輪を上記カラー36Aとの間で挟み込むことで、軸受47Aの位置を安定に保持するための環状のカラー37が取り付けられている。
(ケーシングの付属構成)
一対のハウジング46A、46Bには、軸受47A、47Bよりも左右方向L2の外側に位置する部分にそれぞれ蓋体55、56が取り付けられている。
一方の蓋体55は、環状に形成され、ロータ軸31に固定された上記カラー37を径方向の外側から囲繞するように一方のハウジング46Aに取り付けられている。これにより、一方の蓋体55は、軸受47Aを左右方向L2の外側から塞いでいる。この際、一方の蓋体55の内周面とカラー37の外周面とは、近接又は摺接している。そのため、一方の蓋体55とカラー37との間のシール性を維持しながら、ロータ軸31及びカラー37の回転が可能とされている。
他方の蓋体56は、中央部分が左右方向L2の外側に膨らんだ円形の皿状に形成され、他方の軸受47Bを左右方向L2の外側から塞ぐように、他方のハウジング46Bに取り付けられている。これにより、ロータ軸31の一方の端部31aをケーシング40の内部に閉じ込めている。
(磁性体)
ところで、本実施形態のケーシング40には、吸入口43とは軸線Oを挟んで径方向の反対側に位置する下端部48に、図3〜図6に示すように、磁石(磁性体)60が固定されている。図示の例では、磁石60は、前後方向L1に長く、左右方向L2に短い平面視長方形状の板状磁石とされており、下端部48の上面に左右方向L2に間隔をあけて2つ並んで固定されている。
〔ブロアの構成〕
上記ブロア4は、図1に示すように、図示しないダクトを通じて冷却風Aを車体2の床下に設置されている永久磁石式電動機3に対して強制的に供給している。具体的には、ダクトを通じて冷却風Aを永久磁石式電動機3の上方まで導いた後、図3に示すように、吸入口43を通じてケーシング40の内部に、冷却風Aを上方から下方に向けて強制的に送り込むように供給している。
なお、ブロア4は、例えば電気機関車1の走行を総合的に制御する図示しない制御装置によって作動が制御されており、少なくとも永久磁石式電動機3の駆動中(電気機関車1の走行中)、冷却風Aを強制的に供給する。
〔作用効果〕
次に、上述したように構成された永久磁石式電動機3の作用について説明する。
電気機関車1を走行させる場合、車両用電力変換装置から供給される交流電力をステータコイル21に通電する。これにより、永久磁石33を有するロータ鉄心32と、ステータコイル21を有するステータ鉄心22との相互間に働く電磁力によってトルクが発生して回転子30が軸線O回りに回転する。すると、この回転力はロータ軸31及びピニオンを介してギヤボックス11に伝わり、該ギヤボックス11から車軸10及び車輪7に伝達される。その結果、車輪7を駆動でき、電気機関車1を走行させることができる。
一方、ステータコイル21に通電がなされると、ブロア4が作動して冷却風Aを強制的に永久磁石式電動機3に供給する。これにより、図3及び図4に示すように、固定子20及び回転子30を内部に収容することで全閉構造としているケーシング40の内部に、吸入口43を通じて外部のブロア4から強制的に供給された冷却風Aを入気させることができる。そのため、ケーシング40の内部において、冷却風Aと、固定子20及び回転子30とを熱交換させて、これら固定子20及び回転子30を適切に冷却することができる。また、熱交換により温度が上昇した冷却風Aは、排気口50を通じてケーシング40の外部に排気される。
このように、強制的に供給された冷却風Aを利用して、固定子20及び回転子30を冷却し続けて温度上昇を防止できるので、例えばさらなる高出力化を図ることができる。
ここで、上記冷却風Aの流れについてより詳細に説明する。
冷却風Aは、吸入口43を通じてケーシング40の内部に強制的に入気するので、入気した後、図3及び図4に示すように吸入口43から上下方向L3に沿って一旦下方に向けて真っ直ぐ流れ、ケーシング40における下端部48に次第に到達する。すると冷却風Aは、この下端部48との接触によって流れの向きが変化し、その後、エアギャップG及びロータダクト35内を適宜流れながら、固定子20及び回転子30との熱交換によりこれらを冷却し、排気口50を通じてケーシング40の外部に排気される。
従って、ケーシング40の内部には、吸入口43から下端部48に向かい、その後、エアギャップG及びロータダクト35を通じて排気口50に向かうという、冷却風Aの大まかな流通経路が形成されている。そして、その流通経路の途中であって、且つ冷却風Aが最初に到達する下端部48に磁石60が設けられているので、図5に示すように、冷却風Aに含まれる鉄粉等の磁性物質Mを、磁力を利用して磁石60に吸着することができる。
これにより、冷却風Aが固定子20及び回転子30に達する前の段階で、冷却風Aに含まれる磁性物質Mをできるだけ除去することができる。特に、鉄粉等の磁性物質Mは比較的大きな質量であるので、強制的な冷却風Aの流れに加え、自重によっても下方に落下する。そのため、磁性物質Mを磁石60に効果的に引き寄せて、除去を確実に行い易い。
これらのことから、磁性物質Mの含有率が低下した清浄な冷却風Aを利用して固定子20及び回転子30の冷却を行うことができ、磁性物質Mが固定子20や回転子30に付着(吸着)してしまうことを抑制できる。特に、微小な空隙であるエアギャップGに磁性物質Mが付着することを効果的に抑制することができる。
従って、例えば回転子30の回転性能や、永久磁石式電動機3自体の出力性能等に影響を与えてしまうことを防止することができる。
以上説明したように本実施形態によれば、ブロア4によって強制的にケーシング40の内部に入気させた冷却風Aが固定子20及び回転子30に達する前の段階で、磁石60を利用して冷却風Aに含まれる磁性物質Mを効果的に除去することができる。従って、清浄な冷却風Aを利用して固定子20及び回転子30の冷却を行えるので、回転子30の回転性能を安定化することができるうえ、出力性能をさらに高めて、電気機関車1の走行性能の向上化に繋げることができる。
〔第1の実施形態の変形例〕
上述した第1の実施形態では、ケーシング40における下端部48に、板状の磁石60を2つ固定したが、磁石60の形状や個数はこの場合に限定されるものではなく、下端部48に固定可能であれば自由に変更して構わない。また、磁石60の固定としては、下端部48の上面に例えば接着や溶着等により強固に固定しても構わないし、ねじ等の締結手段等により着脱自在に固定しても構わない。
また、回転子30にロータダクト35を形成したが、このロータダクト35は必須なものではなく、形成しなくても構わない。それとは逆に、例えば永久磁石33よりも径方向の外側又は内側に位置する部分において、周方向に間隔をあけて複数のロータダクトを追加して形成しても構わない。このようにすることで、回転子30の冷却効率を高めることが可能である。
さらには、回転子30だけでなく、固定子20側にもロータダクト35に相当するダクト(風穴)を形成しても良い。例えばステータ鉄心22及び鉄心押さえ23を左右方向L2に貫通するダクトを周方向に間隔をあけて形成しても良い。このようにすることで、固定子20の冷却効率を高めることが可能である。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態との異なる点は、第1の実施形態では、ケーシング40における下端部48に磁石60を固定したが、第2の実施形態では、下端部48に点検カバーを取り付け、この点検カバーに磁石60を固定する点である。
なお、この第2の実施形態においては、第1の実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
〔永久磁石式電動機の構成〕
図7及び図8に示すように、本実施形態の永久磁石式電動機70では、ケーシング40における下端部48に、ケーシング40の内部と外部とを連通する点検口71が形成されており、この点検口71を下方から塞ぐように点検カバー72が着脱自在に取り付けられている。
点検口71は、例えば平面視矩形状の開口とされている。点検カバー72は、この点検口71よりも大きい平面視矩形状の板状パネルであり、図示の例では合計4つのボルト73によりケーシング40の下方から取り付けられている。そして、この点検カバー72の上面に2つの磁石60が固定されている。
〔作用効果〕
本実施形態の永久磁石式電動機70によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を奏功することができることに加え、点検カバー72を取り外すことで、例えば車体2の床下に潜り込んだ作業員が、床下に設置されているその他の搭載機器等に邪魔されることなく、点検口71を通じてケーシング40の内部を容易に点検することが可能である。
そして、ケーシング40の内部を点検する際に、同時に点検カバー72に固定されている磁石60を清掃することが可能である。従って、磁石60に吸着されている磁性物質Mを除去することができ、例えば吸着した磁性物質Mによって磁石60が覆われることによる磁力低下を抑制することができる。そのため、適切な磁力を継続的に維持し易く、冷却風Aに含まれる磁性物質Mの除去を安定して行うことができる。
〔第2の実施形態の変形例〕
上述した第2の実施形態では、ボルト73を利用して点検カバー72を着脱自在に固定したが、ボルト73による固定方法に限定されるものではない。例えば、ワンタッチで着脱できるような固定手段で点検カバー72を固定しても構わないし、その他の既知な方法で点検カバー72を着脱自在に固定しても良い。
<第3の実施形態>
次に、本発明に係る第3の実施形態について説明する。
第2の実施形態との異なる点は、第2の実施形態では、点検カバー72に磁石60だけが固定されていたが、第3の実施形態では、点検カバー72に冷却風Aの流れを変えるガイドがさらに取り付けられている点である。
なお、この第3の実施形態においては、第2の実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
〔永久磁石式電動機の構成〕
図9に示すように、本実施形態の永久磁石式電動機80では、ケーシング40の内部側に突出し、冷却風Aの流れを磁石60に向かう方向に促進するガイド(案内突片)81が点検カバー72に取り付けられている。
なお、本実施形態では、点検カバー72に磁石60が1つだけ取り付けられている場合を例にしている。
上記ガイド81は、図9及び図10に示すように、例えばアルミ板を途中で斜めに折り曲げることで形成された板片であり、磁石60よりも一方のブラケット壁45b側に位置した部分で、点検カバー72の上面から上方に向かって立設された垂直片81aと、この垂直片81aの上端部から一方のブラケット壁45bに向かって斜め上方に延在したガイド片81bと、を備えている。
〔作用効果〕
本実施形態の永久磁石式電動機80によれば、第2の実施形態と同様の作用効果を奏功することができることに加え、吸入口43を通じてケーシング40の内部に上方から下方に向かって真っ直ぐに入気してきた冷却風Aの流れを、図9に示すように、ガイド81を利用して(主にガイド片81bを利用して)変えることができ、磁石60に向かう方向に促進(誘導)することができる。これにより、より積極的に冷却風Aを磁石60に当てることができ、磁性物質Mの除去をより効率良く行うことができる。
また、点検カバー72を取り外した際に、磁石60に加えてガイド81についても清掃することが可能であるので、例えばガイド81の汚れ等を落として表面を清浄な状態に維持できる。従って、冷却風Aの促進を確実に行い易い。
〔第3の実施形態の変形例〕
上述した第3の実施形態では、ガイド81をアルミ製としたが、アルミに限定されるものではなく、他の金属材料や金属以外の例えば樹脂材料で形成しても構わない。但し、耐久性等を考慮すると金属材料が好ましく、さらには軽量化の観点において鉄よりも比重の小さい金属材料が好ましい。
また、ガイド81の形状としては、ステータコイル21及びブラケット45に干渉しない範囲で、ガイド片81bが一方のブラケット壁45bに極力接近するように、垂直片81aとの接続部分からガイド片81bを斜め上方に長く形成することが好ましい。
このようにすることで、冷却風Aの流れを広範囲に受け止めながら、磁石60に向かう方向により積極的に促進することができる。従って、磁性物質Mの除去をさらに効率良く行うことができる。
また、上述した第3の実施形態において、図11に示すように、磁性材料でガイド81を形成してガイド81の全体を磁化させても構わない。
この場合には、冷却風Aの流れを磁石60に向かう方向に促進しながら、冷却風Aに含まれる磁性物質Mを磁力により吸着して、ガイド81に吸着させることができる。従って、磁石60に加えて、ガイド81でも磁性物質Mを冷却風Aから除去できるので、磁性物質Mの除去ポイントが2箇所に増え、冷却風Aに含まれる磁性物質Mの除去を二段階に分けてより確実に行うことができる。
また、点検カバー72を取り外した際に、ガイド81に吸着されている磁性物質Mを清掃により除去することができる。従って、磁石60を清掃する場合と同様に、例えば吸着した磁性物質Mによってガイド81が覆われることによる磁力低下を防止することができるうえ、吸着した磁性物質Mによってガイド81上を流れる冷却風Aの流れが乱されてしまうことを防止することができる。このように、磁力によって磁性物質Mを吸着する点と、冷却風Aの流れを磁石60に向かう方向に促進させる点と、を同時に確実に満たすことができる。
なお、ガイド81の全体を磁化させたが、全体ではなく少なくともガイド81の一部が磁化されていても構わない。この場合には、例えばガイド81の一部を磁性材料で形成したり、ガイド81の一部に磁石60等を埋め込んだりすることで、一部を磁化させれば良い。
<第4の実施形態>
次に、本発明に係る第4の実施形態について説明する。
第3の実施形態との異なる点は、第3の実施形態では、冷却風Aの流れを変えるガイド81を点検カバー72に設けたが、第4の実施形態では、点検カバー72のさらに上流側に冷却風Aの流れを変える上流ガイドがさらに取り付けられている点である。
なお、この第4の実施形態においては、第3の実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
〔永久磁石式電動機の構成〕
図12に示すように、本実施形態の永久磁石式電動機90では、ケーシング40の内部に冷却風Aの流れを磁石60に向かう方向に促進する上流ガイド(案内部材)91が取り付けられている。詳細には、上流ガイド91は、点検カバー72よりも吸入口43に近く、且つステータコイル21よりも径方向の内側に位置するように一方のブラケット壁45bに取り付けられている。
この上流ガイド91は、図12及び図13に示すように、例えばアルミ板を複数折り曲げることで形成された板片であり、一方のブラケット壁45bから左右方向L2に沿ってケーシング40の内部に突出した水平片91aと、水平片91aの先端部から斜め下方に折り曲げられた第1ガイド片91bと、第1ガイド片91bの先端部からさらに斜め下方に向けて折り曲げられた第2ガイド片91cと、を備えている。この際、第2ガイド片91cは、一方のブラケット壁45bに向かって折り返されるように折り曲げられている。
しかも、図14に示すように、上流ガイド91は、ケーシング40の内部を前後方向L1に横切るように、前後方向L1に沿って長尺に形成されている。そのため、吸入口43を通じて上方から下方に向かって入気してくる冷却風Aの全体が、上流ガイド91に当たり易くなっている。
また、図12及び図13に示すように、上流ガイド91のうち、水平片91a及び第1ガイド片91bには両者の接続部分を中心として冷却風Aを通過させる風穴となる開口部92が形成されている。これにより、ケーシング40の内部に入気した冷却風Aの大部分は開口部92を通じて第2ガイド片91cに当たって流れが変化する。
〔作用効果〕
本実施形態の永久磁石式電動機90によれば、吸入口43を通じてケーシング40の内部に上方から下方に向かって真っ直ぐに入気してきた冷却風Aが、図12に示すように、開口部92を通じて上流ガイド91における第2ガイド片91cに当たって流れの方向が変化する。これにより、冷却風Aは、ステータコイル21のコイルエンド21aに向かうので点検カバー72に取り付けられたガイド81に向かう方向に促進され、さらにこのガイド81によって結果的に磁石60に向かう方向に促進される。
このように、上流ガイド91を設けることで、ケーシング40の内部に入気してきた冷却風Aの流れを早い段階で変えて、最終的には磁石60に向かう方向に促進することができる。特に、冷却風Aの流れを早い段階で変えることで、ステータコイル21を迂回するように磁石60に向けて促進することができる。そのため、冷却風Aが磁石60に到達する前の段階で、例えばエアギャップG側に流れてしまうことを抑制することができる。
従って、より積極的に冷却風Aの大部分を磁石60に当てることができ、磁性物質Mの除去をさらに効率良く行うことができる。
〔第4の実施形態の変形例〕
上述した第4の実施形態では、上流ガイド91をアルミ製としたが、アルミに限定されるものではなく、他の金属材料や金属以外の例えば樹脂材利で形成しても構わない。但し、耐久性等を考慮すると金属材料が好ましく、さらには軽量化の観点において鉄よりも比重の小さい金属材料が好ましい。
また、上流ガイド91の形状としては、ステータコイル21に干渉しない範囲で、第2ガイド片91cがステータコイル21に極力接近するように、第1ガイド片91bとの接続部分から第2ガイド片91cを斜め下方に長く形成することが好ましい。このようにすることで、冷却風Aの流れをステータコイル21のコイルエンド21aに向かう方向に積極的に変えることができ、エアギャップG側に流れてしまうことを確実に抑制し易い。
さらに、上流ガイド91に形成した開口部92の形状や大きさは適宜変更して構わないが、できるだけ大きな開口とすることが好ましい。また、開口部92の形成位置としては、ステータコイル21のコイルエンド21aと鉄心押さえ23との、左右方向L2の略中間部分の直上に位置するように形成することが好ましい。このようにすることで開口部92を通じて、第2ガイド片91cで冷却風Aを効率良くキャッチして(受け止めて)、流れの方向を変えることができる。
また、上述した第4の実施形態において、図15に示すように、例えば磁性材料でガイド81を形成することで、ガイド81の全体を磁化させても構わない。
この場合には、第3の実施形態における変形例で説明した場合と同様に、上流ガイド91を経由してきた冷却風Aの流れを、さらに磁石60に向かう方向に促進しながら、冷却風Aに含まれる磁性物質Mを磁力により吸着してガイド81に吸着させることができる。このとき、上流ガイド91によって冷却風Aを集中的にガイド81に当てることができるので、磁性物質Mをさらに効率良くガイド81に吸着させて除去することができる。
<第5の実施形態>
次に、本発明に係る第5の実施形態について説明する。
第3の実施形態との異なる点は、第3の実施形態では、冷却風Aの流れを変えるガイド81を点検カバー72に設けたが、第5の実施形態では、冷却風Aの流れに対して直交するように配置された磁性板が、点検カバー72にさらに取り付けられている点である。
なお、この第5の実施形態においては、第3の実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
〔永久磁石式電動機の構成〕
図16に示すように、本実施形態の永久磁石式電動機100では、冷却風Aの流れに対して直交するように配置された磁性板101が点検カバー72に取り付けられている。この磁性板101は、例えば磁性材料により形成された板片であり、全体が磁化されている。そして、この磁性板101は、磁石60よりもステータ鉄心22側に位置した部分で、点検カバー72の上面から上方に向かって立設されている。また、磁性板101の略中心には、冷却風Aを通過させる風穴である流通口101aが形成されている。
なお、図示の例では、点検カバー72に取り付けられているガイド81は全体が磁化されている。但し、ガイド81は磁化されていなくても構わない。
〔作用効果〕
本実施形態の永久磁石式電動機100によれば、第3の実施形態と同様の作用効果を奏功することができることに加え、ガイド81によって流れの向きが変わった冷却風Aを、最終的に磁性板101で受け止めることができる。従って、磁石60では除去しきれなかった磁性物質Mを、磁性板101による磁力で吸着することができ、磁性物質Mの除去をさらに効率良く行うことができる。
しかも、磁性板101に到達した冷却風Aは、流通口101aを通じて磁性板101を通過するので、磁性板101によって冷却風Aの流れが妨げられてしまい難く、例えば無用な乱流や渦流等が発生し難い。従って、磁性板101によって磁性物質Mが除去された清浄な冷却風Aを、流通口101aを通じてステータ鉄心22側へ流すことができ、その後、例えばエアギャップG等に速やかに向かわせて冷却に寄与させることができる。
また、点検カバー72を取り外した際に、磁性板101に吸着されている磁性物質Mを清掃により除去することができるので、磁石60及びガイド81を清掃する場合と同様に、例えば吸着した磁性物質Mによって磁性板101が覆われることによる磁力低下を防止することができる。
〔第5の実施形態の変形例〕
上述した第5の実施形態では、磁性板101に流通口101aを形成したが、この流通口101aは必須なものではなく形成しなくても構わない。但し、上述したように速やかな冷却を行える点で形成した方が好ましい。特に、流通口101aを形成した場合、例えばステータ鉄心22及び鉄心押さえ23を左右方向L2に貫通する風穴であるダクトを形成することが好ましい。このようにすることで、流通口101aを通過した清浄な冷却風Aを、すみやかにダクトに流入させて固定子20の冷却を効率良く行うことができる。
また、磁性板101の形状としては、ステータコイル21に干渉しない範囲で、極力上方に向けて突出させることが好ましい。
<第6の実施形態>
次に、本発明に係る第6の実施形態について説明する。
第5の実施形態との異なる点は、点検カバー72のさらに上流側に冷却風Aの流れを変える上流ガイドがさらに取り付けられている点である。
なお、この第6の実施形態においては、第5の実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
〔永久磁石式電動機の構成〕
図17に示すように、本実施形態の永久磁石式電動機110では、ケーシング40の内部に第4の実施形態で説明した上流ガイド91が取り付けられている。従って、この上流ガイド91については、その説明を省略する。
つまり、本実施形態の永久磁石式電動機110は、ケーシング40の内部に取り付けられた上流ガイド91と、点検カバー72に取り付けられたガイド81、磁石60及び磁性板101と、を備えている。
〔作用効果〕
本実施形態の永久磁石式電動機110によれば、上流ガイド91を備えているので、吸入口43を通じてケーシング40の内部に上方から下方に向かって真っ直ぐに入気してきた冷却風Aの流れを早い段階で変えて、点検カバー72に取り付けられたガイド81に向かう方向に促進することができる。これにより、冷却風Aが磁石60に到達する前の段階で、例えばエアギャップGの方向に流れてしまうことを抑制することができる。
そして、点検カバー72に取り付けられたガイド81が、冷却風Aに含まれる磁性物質Mを磁力による吸着によって除去しながら、冷却風Aの流れをさらに磁石60に向かう方向に促進する。その後、磁石60がガイド81で除去しきれなかった磁性物質Mを磁力による吸着によって冷却風Aから除去する。さらに、その後、磁性板101が磁石60で除去しきれなかった磁性物質Mを磁力による吸着によって冷却風Aから除去する。
このように、本実施形態によれば、上流ガイド91、ガイド81、磁石60及び磁性板101を備えているので、冷却風Aに含まれる磁性物質Mを3段階で除去でき、最も効率良く磁性物質Mの除去を行うことができ、より清浄な冷却風Aを利用して固定子20及び回転子30の冷却を行うことができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記各実施形態では、鉄道車両の一例として電気機関車1を例に挙げて説明したが、この場合に限られず、その他の鉄道車両でも構わない。その際、ブロア4の設置場所としては、車体2における機器室内の床上に限定されるものではなく、鉄道車両の種類等に応じて適宜変更して構わない。
また、上記各実施形態では、ブロア4を利用して永久磁石式電動機に対して冷却風Aを強制的に供給した場合を例に挙げて説明したが、この場合に限定されるものではなく、例えば走行に伴ってケーシング40の内部に入気してくる走行風を冷却風Aとして利用しても構わない。
また、上記各実施形態では、磁性体の一例として磁石60を採用した場合を例に挙げて説明したが、磁石60に限定されるものではない。例えば、磁性粉を蒸着等によって被膜させた磁性膜や、磁性粉と合成ゴムとを混合させたマグネットシート等を磁性体として用いても構わない。
さらに、上記各実施形態では、回転子30が固定子20よりも径方向の内側で回転するインナーロータータイプの永久磁石式電動機を例に挙げて説明したが、これとは逆に、回転子30が固定子20よりも径方向の外側で回転するアウターロータータイプの永久磁石式電動機としても構わない。
A…冷却風
G…エアギャップ
M…磁性物質
O…軸線
L1…前後方向
L2…左右方向
L3…上下方向
1…電気機関車
2…車体
3、70、80、90、10、110…永久磁石式電動機
4…ブロア(供給手段)
5…架線
6…パンタグラフ
7…車輪
8…台車
9…緩衝装置
10…車軸
11…ギヤボックス
20…固定子
21…ステータコイル(コイル)
21a…コイルエンド
22…ステータ鉄心
30…回転子
31…ロータ軸
31a…一方の端部
32…ロータ鉄心
33…永久磁石
34…ロータ鉄心押さえ
35…ロータダクト
36A、36B、37…カラー
40…ケーシング
41…フレーム
41a…モータ吊り孔
41b…台車用取付孔
41c…ギヤボックス用取付孔
42…ケーシング本体
43…吸入口
45…ブラケット
45a…ブラケット筒
45b、45c…ブラケット壁
46A、46B…ハウジング
47A、47B…軸受
48…下端部(対向部分)
50…排気口
55、56…蓋体
60…磁石(磁性体)
71…点検口
72…点検カバー
73…ボルト
81…ガイド(案内突片)
81a…垂直片
81b…ガイド片
91…上流ガイド(案内部材)
91a…水平片
91b…第1ガイド片
91c…第2ガイド片
92…開口部
101…磁性板
101a…流通口

Claims (8)

  1. コイルを有する固定子と、
    永久磁石を有し、軸線回りに回転する回転子と、
    前記固定子及び前記回転子を内部に収容すると共に、外部から供給された冷却風を内部に入気させる吸入口、及び前記冷却風を外部に排気させる排気口が形成され、前記吸入口から前記排気口に向かう前記冷却風の流通経路を内部に有するケーシングと、を備え、
    前記ケーシングには、
    前記冷却風の流通経路の途中であって、前記吸入口とは前記軸線を挟んで径方向の反対側に位置する対向部分に磁性体が設けられていることを特徴とする永久磁石式電動機。
  2. 請求項1に記載の永久磁石式電動機において、
    前記ケーシングにおける前記対向部分には外部から着脱可能な点検カバーが設けられ、
    前記磁性体は、前記点検カバーに取り付けられていることを特徴とする永久磁石式電動機。
  3. 請求項2に記載の永久磁石式電動機において、
    前記点検カバーには、前記ケーシングの内部側に突出すると共に、前記冷却風の流れを前記磁性体に向かう方向に促進する案内突片が設けられていることを特徴とする永久磁石式電動機。
  4. 請求項3に記載の永久磁石式電動機において、
    前記案内突片の少なくとも一部は、磁化されていることを特徴とする永久磁石式電動機。
  5. 請求項2から4のいずれか1項に記載の永久磁石式電動機において、
    前記ケーシングの内部には、前記冷却風の流れを前記磁性体に向かう方向に促進する案内部材が設けられていることを特徴とする永久磁石式電動機。
  6. 請求項2から5のいずれか1項に記載の永久磁石式電動機において、
    前記点検カバーには、前記冷却風の流れに対して直交するように配置された磁性板が立設されていることを特徴とする永久磁石式電動機。
  7. 請求項6に記載の永久磁石式電動機において、
    前記磁性板には、前記冷却風を通過させる流通口が形成されていることを特徴とする永久磁石式電動機。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の永久磁石式電動機と、
    前記吸入口を通じて前記冷却風を前記ケーシングの内部に供給する供給手段と、
    前記永久磁石式電動機及び前記供給手段が取り付けられた車体と、を備えることを特徴とする鉄道車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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