JP2014224735A - 透明基体のぎらつきを評価する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】客観的かつ定量的に、透明基体のぎらつきを評価する方法を提供する。
【解決手段】表示装置の上に配置される透明基体のぎらつきを評価する方法であって、(a)第1および第2の表面を有する透明基体を、前記第2の表面が前記表示装置の表示面側になるようにして、該表示装置の上に配置し、(b)前記透明基体を前記第1の表面側から撮影し、デジタル画像を取得し、(c)前記デジタル画像の一部を解析領域として選択し、前記解析領域を複数画素からなる複数の領域に分割し、前記各領域内における最大輝度値と最大輝度傾斜を求め、前記解析領域における前記最大輝度値と前記最大輝度傾斜それぞれのばらつきから算出される指標値を用いて、前記透明基体のぎらつきを定量化することを特徴とする方法。
【選択図】図1
【解決手段】表示装置の上に配置される透明基体のぎらつきを評価する方法であって、(a)第1および第2の表面を有する透明基体を、前記第2の表面が前記表示装置の表示面側になるようにして、該表示装置の上に配置し、(b)前記透明基体を前記第1の表面側から撮影し、デジタル画像を取得し、(c)前記デジタル画像の一部を解析領域として選択し、前記解析領域を複数画素からなる複数の領域に分割し、前記各領域内における最大輝度値と最大輝度傾斜を求め、前記解析領域における前記最大輝度値と前記最大輝度傾斜それぞれのばらつきから算出される指標値を用いて、前記透明基体のぎらつきを定量化することを特徴とする方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、透明基体のぎらつきを評価する方法に関する。
一般に、LCD(Liquid Crystal Display)装置等の表示装置の上には、該表示装置の保護のため、透明基体で構成されたカバーが配置される。
しかしながら、表示装置上にこのような透明基体を設置した場合、表示装置側からの表示画に、しばしば、ぎらつきが発生する場合がある。透明基体にそのようなぎらつきが生じると、表示画の視認者は、表示画を視認することが難しくなる上、不快な印象を受けるようになる。
このようなぎらつきの一因として、透明基体の表面に施工されたアンチグレア処理が考えられる。アンチグレア処理とは、透明基体の表面に微細な凹凸を形成し、光を散乱させる効果を発現させる処理をいう。透明基体のアンチグレア処理により、透明基体を介して表示装置を視認した際に、照明や太陽光などの映り込みを抑制することが可能になる。
しかしながら、ぎらつきは、透明基体のアンチグレア処理された表面の粗さが、表示装置の画素間のピッチよりも大きい場合や、透明基体の表面凸凹サイズの不均一、凸凹深さの不均一等がある場合に顕著になる。表示装置の高精細化とともに、画素サイズも画素ピッチも小さくなってきているため、今後、透明基体のぎらつきの問題は、ますます顕著になるものと予想される。
なお、特許文献1には、このようなぎらつきを評価するための方法が記載されている。
一般に、前述のような、透明基体を介して表示装置の像を視認した際に生じるぎらつきの評価は、観察者によって、目視で実施される場合が多い。
しかしながら、ぎらつきの目視による評価では、判断指標が曖昧となり、観察者によってその判断が分かれたり、観察者の主観が介在したりして、正確な評価結果を得ることができない場合がある。また、同一の観察者であっても、評価の際の体調や気分等により、判断が変化する場合も考えられる。
このように、ぎらつきの目視による評価では、しばしば、客観的に、信頼性および再現性のある評価を行うことが難しい。このため、より客観的に、透明基体のぎらつきを評価することができる方法の開発が要望されている。
なお、前述の特許文献1には、防眩性フィルムのぎらつきを定量的に評価するため、防眩性フィルムの撮影画像の輝度分布に対する画像処理により、輝度分布のばらつきの標準偏差を求め、得られた標準偏差値を使用することが記載されている。
しかしながら、特許文献1による方法の適用対象は、防眩性フィルムに限られ、この方法は、透明基体全般に対する普遍的なぎらつきの評価方法としては利用することが難しい。従って、透明基体のぎらつきを定量的に評価する方法に対しては、いまだに大きな要望がある。
また、特許文献1による方法は、アンチグレア処理によるぎらつきの面内不均一性を評価するには不十分である。
本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、本発明では、客観的かつ定量的に、透明基体のぎらつきを評価する方法を提供することを目的とする。
本発明では、表示装置の上に配置される透明基体のぎらつきを評価する方法であって、
(a)第1および第2の表面を有する透明基体を、前記第2の表面が前記表示装置の表示面側になるようにして、該表示装置の上に配置し、
(b)前記透明基体を前記第1の表面側から撮影し、デジタル画像を取得し、
(c)前記デジタル画像の一部を解析領域として選択し、前記解析領域を複数画素からなる複数の領域に分割し、前記各領域内における最大輝度値と最大輝度傾斜を求め、前記解析領域における前記最大輝度値と前記最大輝度傾斜それぞれのばらつきから算出される指標値を用いて、前記透明基体のぎらつきを定量化する
ことを特徴とする方法が提供される。
(a)第1および第2の表面を有する透明基体を、前記第2の表面が前記表示装置の表示面側になるようにして、該表示装置の上に配置し、
(b)前記透明基体を前記第1の表面側から撮影し、デジタル画像を取得し、
(c)前記デジタル画像の一部を解析領域として選択し、前記解析領域を複数画素からなる複数の領域に分割し、前記各領域内における最大輝度値と最大輝度傾斜を求め、前記解析領域における前記最大輝度値と前記最大輝度傾斜それぞれのばらつきから算出される指標値を用いて、前記透明基体のぎらつきを定量化する
ことを特徴とする方法が提供される。
ここで、本発明による方法において、前記透明基体は、ソーダライムガラスまたはアルミノシリケートガラスで構成されても良い。
この場合、前記透明基体は、第1および第2の表面のうちの少なくとも一方が、化学強化処理されていても良い。
また、本発明による方法において、前記透明基体は、第1の表面がアンチグレア処理されていても良い。
この場合、前記アンチグレア処理は、前記透明基体の第1の表面に、フロスト処理、エッチング処理、サンドブラスト処理、ラッピング処理、およびシリカコート処理からなる群から選択された、少なくとも一つの処理方法を適用することにより実施されても良い。
また、本発明による方法において、前記表示装置は、カラーLCD装置、カラーOLED装置、およびカラーPDP装置からなる群から選択された一つであっても良い。
本発明では、客観的かつ定量的に、透明基体のぎらつきを評価する方法を提供することが可能となる。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明では、
表示装置の上に配置される透明基体のぎらつきを評価する方法であって、
(a)第1および第2の表面を有する透明基体を、前記第2の表面が前記表示装置の表示面側になるようにして、該表示装置の上に配置し、
(b)前記透明基体を前記第1の表面側から撮影し、デジタル画像を取得し、
(c)前記デジタル画像の一部を解析領域として選択し、前記解析領域を複数画素からなる複数の領域に分割し、前記各領域内における最大輝度値と最大輝度傾斜を求め、前記解析領域における前記最大輝度値と前記最大輝度傾斜それぞれのばらつきから算出される指標値を用いて、前記透明基体のぎらつきを定量化する
ことを特徴とする方法が提供される。
表示装置の上に配置される透明基体のぎらつきを評価する方法であって、
(a)第1および第2の表面を有する透明基体を、前記第2の表面が前記表示装置の表示面側になるようにして、該表示装置の上に配置し、
(b)前記透明基体を前記第1の表面側から撮影し、デジタル画像を取得し、
(c)前記デジタル画像の一部を解析領域として選択し、前記解析領域を複数画素からなる複数の領域に分割し、前記各領域内における最大輝度値と最大輝度傾斜を求め、前記解析領域における前記最大輝度値と前記最大輝度傾斜それぞれのばらつきから算出される指標値を用いて、前記透明基体のぎらつきを定量化する
ことを特徴とする方法が提供される。
前述のように、ぎらつきの目視による評価では、客観的に、信頼性および再現性のある評価を行うことが難しい場合がある。このため、より客観的に、透明基体のぎらつきを適正に評価することができる方法の開発が要望されている。
表示装置の各画素から出射した光は、通常、表示装置の表示面に対して概ね所定の方向でそろっていると考えられ、この状態ではぎらつきは発生しない。しかし、表示装置の各画素から出射した光が透明基体を透過すると、透明基体の第1の表面上の場所によって、すなわち透過する箇所の表面凹凸の形状や深さ分布に応じて、光の進行方向や強度が変化する。そして、異なる画素から出射し、透明基体の第1の表面状態に影響を受けた光どうしが互いに干渉すること等に起因して、ぎらつきが発生すると考えられる。たとえば、表示体のある画素Aを出射して透明基体透過後に斜めに進行方向を変えた光は、近くにある別の画素Bから出射し、進行方向を変えずに透明基体を透過した光と重なり合ったり、干渉しあったりして、全体としては場所によって輝度の不均一が発生し、これがぎらつきとして認識される。
従って、このようなぎらつきを定量化するにあたっては、少なくとも、表示体の各画素から出射して透明基体を透過した後の光の輝度分布や輝度傾斜を解析する必要がある。
本発明では、取得されたデジタル画像の一部を解析対象の領域(以下、解析領域ともいう)として選択し、前記解析領域を複数画素からなる複数領域に分け、各領域内における最大輝度値と最大輝度傾斜とを求め、解析領域における最大輝度値と最大輝度傾斜それぞれのばらつき(たとえば標準偏差)から算出される指標値を用いて、透明基体のぎらつきを定量的に評価する。
解析領域のサイズは、この後の輝度値等のばらつきを評価でき、かつ計算量が適切になる範囲であれば任意に選択できるが、たとえば128画素×100画素〜1024画素×800画素からなる矩形エリアを解析領域とすることができる。さらに解析領域を複数画素からなる複数領域に分割し、各領域内における最大輝度値と最大輝度傾斜とを求める。前記複数領域は、各々の領域が互いに重なり合わないように解析領域を満たすことができる同一の画素数であって、かつ最大輝度値や輝度傾斜を求めるのに適する程度の画素数から構成されることが好ましく、たとえば、4画素×4画素〜16画素×16画素からなる矩形領域とすることができる。
最大輝度傾斜は、各領域内において各隣接画素の輝度差の最大値から求められる。また最大輝度値は、目視評価との相関を確保する目的で、視感度係数等を用いて表示色によって適宜補正を行ってもよい。このような解析は、たとえば、市販のソフトウェアEyscale−4W(アイ・システム社製)によって出力されるISC−A値を指標値として用いることで可能である。
このような方法は、人間の目による目視評価と相関が高く、かつ透明基体のぎらつきをより定量的に表現するのに好適である。また、このような方法を用いれば、より客観的に、再現性良く、透明基体のぎらつきを判断でき、判断指標が曖昧となったり、観察者の主観が介在したりする可能性を有意に抑制できる。
従って、本発明による方法では、透明基体のぎらつきを、客観的かつ定量的に評価することが可能になる。
(本発明による透明基体のぎらつきを評価する方法の一実施例について)
以下、図面を参照して、本発明による透明基体のぎらつきを評価する方法の一実施例について説明する。
以下、図面を参照して、本発明による透明基体のぎらつきを評価する方法の一実施例について説明する。
図1には、本発明の一実施例による透明基体のぎらつきを評価する方法のフローを概略的に示す。
図1に示すように、本発明による方法は、
(a)第1および第2の表面を有する透明基体を、前記第2の表面が前記表示装置の表示面側になるようにして、該表示装置の上に配置し(以下、S110:透明基体の配置ともいう)、
(b)前記透明基体を前記第1の表面側から撮影し、デジタル画像を取得し(以下、S120:デジタル画像の取得ともいう)、
(c)前記デジタル画像の一部を解析領域として選択し、前記解析領域を複数画素からなる複数の領域に分割し、前記各領域内における最大輝度値と最大輝度傾斜を求め、前記解析領域における前記最大輝度値と前記最大輝度傾斜それぞれのばらつきから算出される指標値を用いて、前記透明基体のぎらつきを定量化する(S130:ぎらつきの定量化ともいう)ことを特徴とする。
(a)第1および第2の表面を有する透明基体を、前記第2の表面が前記表示装置の表示面側になるようにして、該表示装置の上に配置し(以下、S110:透明基体の配置ともいう)、
(b)前記透明基体を前記第1の表面側から撮影し、デジタル画像を取得し(以下、S120:デジタル画像の取得ともいう)、
(c)前記デジタル画像の一部を解析領域として選択し、前記解析領域を複数画素からなる複数の領域に分割し、前記各領域内における最大輝度値と最大輝度傾斜を求め、前記解析領域における前記最大輝度値と前記最大輝度傾斜それぞれのばらつきから算出される指標値を用いて、前記透明基体のぎらつきを定量化する(S130:ぎらつきの定量化ともいう)ことを特徴とする。
以下、各工程について詳しく説明する。
(S110:透明基体の配置)
まず、相互に対向する第1および第2の表面を有する透明基体が準備される。
まず、相互に対向する第1および第2の表面を有する透明基体が準備される。
透明基体は、透明である限り、いかなる材料で構成されても良い。透明基体は、例えば、ガラスまたはプラスチック等であっても良い。
透明基体がガラスで構成される場合、ガラスの組成は特に限られない。ガラスは、例えば、ソーダライムガラスまたはアルミノシリケートガラスであっても良い。
また、透明基体がガラスで構成される場合、第1および/または第2の表面は、化学強化処理されても良い。
ここで、化学強化処理とは、アルカリ金属を含む溶融塩中にガラス基板を浸漬させ、ガラス基板の最表面に存在する原子径の小さなアルカリ金属(イオン)を、溶融塩中に存在する原子径の大きなアルカリ金属(イオン)と置換する技術の総称を言う。化学強化処理法では、処理されたガラス基板の表面には、元の原子よりも原子径の大きなアルカリ金属(イオン)が配置される。このため、ガラス基板の表面に圧縮応力を付与することができ、これによりガラス基板の強度(特にワレ強度)が向上する。
例えば、ガラス基板がナトリウム(Na)を含む場合、化学強化処理により、このナトリウムは、例えばカリウム(Ka)と置換される。あるいは、例えば、ガラス基板がリチウム(Li)を含む場合、化学強化処理により、このリチウムは、例えばナトリウム(Na)および/またはカリウム(Ka)と置換されても良い。
一方、透明基体がプラスチックで構成される場合、プラスチックの組成は特に限られない。透明基体は、例えばポリカーボネート基板であっても良い。
なお、ステップS110の前に、透明基体の第1の表面を、アンチグレア処理するステップが実施されていても良い。アンチグレア処理の方法は、特に限られない。アンチグレア処理は、例えば、フロスト処理、エッチング処理、サンドブラスト処理、ラッピング処理、またはシリカコート処理等であっても良い。
アンチグレア処理後の透明基体の第1の表面は、例えば、0.05μm〜1.0μmの範囲の表面粗さ(算術平均粗さRa)を有しても良い。
次に、表示装置の上に透明基体が配置される。この際には、透明基体は、第2の表面が表示装置の側になるようにして、表示装置の上に配置される。
表示装置は、特に限られない。表示装置は、例えば、カラーLCD装置、カラーOLED(Organic Light Emitting Diode)装置、またはカラーPDP(Plasma Display Panel)装置であっても良い。
また、表示装置には通常、ガラス製や樹脂製などの透明カバーが取り付けられており、このカバー上に透明基体を配置した評価でも良いし、表示装置のカバーを取り外して、表示面に直接透明基体を配置しても良い。この場合は、表示装置のカバーの影響を完全に除いた定量評価が可能になる。
(S120:デジタル画像の取得)
次に、表示装置をONにした状態で、透明基体を第1の表面側から撮影し、透明基体のデジタル画像を取得する。
次に、表示装置をONにした状態で、透明基体を第1の表面側から撮影し、透明基体のデジタル画像を取得する。
表示装置に表示させる像は、単一色(例えば緑色)の像であって、表示装置の表示画面全体に表示されることが好ましい。再現性の面から、表示させる像と画面明るさは、一定であることが好ましい。
撮影には、高画素のデジタルカメラを使用することが好ましい。
撮影された透明基体のデジタル画像は、解析装置(コンピュータ等)に取り込まれる。
再現性の面からは、デジタルカメラの受光素子と被撮影サンプルとの距離を固定することが好ましい。また、光源等の放熱起因での輝度変化等を避けるため、表示装置の電源を立ち上げてから測定までの時間は、固定することが好ましい。
(S130:ぎらつきの定量化)
次に、前記画像の一部を解析領域として選択し、前記解析領域を複数の領域に分け、各領域内における最大輝度値と最大輝度傾斜を求め、前記解析領域における最大輝度値、最大輝度傾斜それぞれのばらつきから、定量化されたぎらつき指標値を算出する。
次に、前記画像の一部を解析領域として選択し、前記解析領域を複数の領域に分け、各領域内における最大輝度値と最大輝度傾斜を求め、前記解析領域における最大輝度値、最大輝度傾斜それぞれのばらつきから、定量化されたぎらつき指標値を算出する。
このような定量化されたぎらつき指標値の1例として、ソフトウェアEyscale−4W(アイ・システム社製)により出力されるISC−Aが使用できる。このISC−Aの値は、後述するように、観察者の目視によるぎらつきの判断結果と相関し、人の視感に近い挙動を示すことが確認されている。例えば、ISC−Aの値が大きな透明基体は、ぎらつきが顕著であり、逆にISC−Aの値が小さな透明基体は、ぎらつきが抑制される傾向にある。従って、このISC−Aの値は、透明基体のぎらつきを判断する際の定量的指標として、使用することができる。
以上のS110〜S130により、透明基体のぎらつきを定量的に評価することが可能となる。
以下、実際の透明基体を用いて実施した、ぎらつき評価の結果について説明する。
まず、第1の表面が各種方法でアンチグレア処理された透明基体を8枚準備した。透明基体は、いずれもガラス製とした。透明基体の厚さは、0.7mm〜2mmの範囲から選定した。
次に、各透明基体を表示装置(iPhone4S(登録商標)、アップル社製)の上に配置したものをサンプルとした。この際には、各透明基体の第1の表面(すなわちアンチグレア処理された表面)が、観察者側となるようにして、透明基体を表示装置上に配置した。なお、表示装置から表示される像は、緑色単色の像とし、像の寸法は、表示画面全体の5cm×7.5cmとした。
(目視評価)
次に、この状態で、各透明基体を第1の表面側から目視で観察し、ぎらつきをレベル0〜レベル10までの11段階で評価した。レベル0は、ぎらつきがほとんど認められないことを表し、レベル11は、ぎらつきが極めて顕著であることを表す。また、この間のレベル値は、数値が大きいほど、ぎらつきが大きくなる傾向にある。
次に、この状態で、各透明基体を第1の表面側から目視で観察し、ぎらつきをレベル0〜レベル10までの11段階で評価した。レベル0は、ぎらつきがほとんど認められないことを表し、レベル11は、ぎらつきが極めて顕著であることを表す。また、この間のレベル値は、数値が大きいほど、ぎらつきが大きくなる傾向にある。
図2には、参考として、レベル0およびレベル7のそれぞれのぎらつきを示す透明基体の例を示す。なお、このレベル0は、何れの表面もアンチグレア処理を実施していない透明基体で得られたものである。
(定量評価)
次に、CCDイメージセンサカメラ(型番:DXC−390、ソニー社製)を、上記サンプルとの距離が40cmになるように固定してセッティングした。レンズは(型番:TF25DA−8B、フジノン社製)を使用し、表示面上で512画素×400画素の範囲について撮影して、デジタル画素を取得した。取得したデジタル画像は、ソフトウェアEyscale−4W(アイ・システム社製)に取り込まれ、前述のステップS130の操作によって、各透明基体のISC−A値を取得した。
(定量評価)
次に、CCDイメージセンサカメラ(型番:DXC−390、ソニー社製)を、上記サンプルとの距離が40cmになるように固定してセッティングした。レンズは(型番:TF25DA−8B、フジノン社製)を使用し、表示面上で512画素×400画素の範囲について撮影して、デジタル画素を取得した。取得したデジタル画像は、ソフトウェアEyscale−4W(アイ・システム社製)に取り込まれ、前述のステップS130の操作によって、各透明基体のISC−A値を取得した。
図3には、各透明基体において得られた、ISC−Aの値(縦軸)と、目視によるぎらつきのレベル(横軸)の間の関係を示す。
図3から、両者の間には、正の相関関係(直線関係)が得られることがわかる。
この結果は、ISC−Aの値が観察者の目視によるぎらつきの判定結果の傾向と対応し、従ってISC−Aの値を用いて、透明基体のぎらつきを判断することができることを示唆するものである。換言すれば、ISC−Aの値を使用することにより、透明基体のぎらつきを、客観的かつ定量的に判断することができることが確認された。
本発明は、例えば、LCD装置、OLED装置、およびPDP装置のような、各種表示装置等に設置される透明基体の光学特性評価に利用することができる。
Claims (6)
- 表示装置の上に配置される透明基体のぎらつきを評価する方法であって、
(a)第1および第2の表面を有する透明基体を、前記第2の表面が前記表示装置の表示面側になるようにして、該表示装置の上に配置し、
(b)前記透明基体を前記第1の表面側から撮影し、デジタル画像を取得し、
(c)前記デジタル画像の一部を解析領域として選択し、前記解析領域を複数画素からなる複数の領域に分割し、前記各領域内における最大輝度値と最大輝度傾斜を求め、前記解析領域における前記最大輝度値と前記最大輝度傾斜それぞれのばらつきから算出される指標値を用いて、前記透明基体のぎらつきを定量化する
ことを特徴とする方法。 - 前記透明基体は、ソーダライムガラスまたはアルミノシリケートガラスで構成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記透明基体は、第1および第2の表面のうちの少なくとも一方が、化学強化処理されていることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
- 前記透明基体は、第1の表面がアンチグレア処理されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の方法。
- 前記アンチグレア処理は、前記透明基体の第1の表面に、フロスト処理、エッチング処理、サンドブラスト処理、ラッピング処理、およびシリカコート処理からなる群から選択された、少なくとも一つの処理方法を適用することにより実施されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
- 前記表示装置は、LCD装置、OLED装置、およびPDP装置からなる群から選択された一つであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の方法。
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