JP2014224725A - 半導体集積回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】設計時間や設計コストを増大させずに故障検出率を向上させることができる半導体集積回路を提供する。【解決手段】選択制御信号SEL1に応じて、スキャンテスト時に出力が不定値であるXソース101の出力又はクロック信号CLKAを選択して出力するセレクタ108と、セレクタ108の出力が入力される組み合わせ回路102と、クロック信号CLKBに応じて組み合わせ回路102の出力を保持するフリップフロップ103と、セレクタ108の出力をクロックとして動作しセレクタ108の出力に応じて出力を反転させるフリップフロップ105と、クロック信号CLKBに応じてフリップフロップ105の出力を保持するフリップフロップ106とを有し、信号線S102に1縮退故障があると、スキャンテストのキャプチャー動作時にフリップフロップ105の出力が反転することで縮退故障が検出可能になる。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路に関する。
半導体集積回路のテストを容易にする設計手法であるDFT(Design For Testability)技術の一つに、スキャンテストがある。スキャンテスト時には、回路内のフリップフロップ(スキャンフリップフロップ)がシリアルに接続されて1つ以上のシフトレジスタを形成し、半導体集積回路の外部端子からフリップフロップを制御したり観測したりできるようにする。これにより、フリップフロップが仮想的に外部端子と見なせるため、テスト対象が順序回路から組み合わせ回路に帰着される。組み合わせ回路に対するテストパターンは、ATPG(Automatic Test Pattern Generation)技術により効率良く自動生成することが可能である。
半導体集積回路におけるテスト対象の回路内に信号値の制御や観測が困難な信号線がある場合に、故障検出率を向上させることを目的として、信号値を制御したり観測したりするためのテストポイントが挿入されることがある。信号値を制御する仕組みは制御点と呼ばれ、制御点は、信号値が変化しにくい信号線に、フリップフロップや入力端子、及び制御素子を挿入することで、信号値をフリップフロップ等で制御可能にする。信号値を観測する仕組みは観測点と呼ばれ、観測点は、外部端子やフリップフロップへ信号値が到達しにくい信号線に、フリップフロップや出力端子を分岐し接続することで、信号値をフリップフロップ等で観測可能にする。
半導体集積回路の故障に、回路中の信号線の値が固定してしまう縮退故障がある。縮退故障には、信号線の値が“0”に固定する0縮退故障及び信号線の値が“1”に固定する1縮退故障がある。縮退故障は、0縮退故障又は1縮退故障を仮定して、対象の信号線が故障値とは反対の値になるような信号値をテストパターンにより設定し、観測される信号値が期待値と異なることを利用して故障検出される。
また、後段のフリップフロップのクロック信号やクリア信号に、通常動作時には前段のフリップフロップや論理回路の出力信号を供給し、スキャンテスト時には他のフリップフロップと共通のクロック信号やクリア信号を供給するセレクタを有する半導体集積回路が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−181167号公報 特開2004−163287号公報 特開平6−160491号公報
半導体集積回路のスキャンテストでは、テスト時に出力が“0”か“1”かどちらかわからない不定値Xである、つまり出力信号値が一意に決まらないマクロなどの回路(以下、「Xソース」とも称す。)があると、縮退故障を検出できない場合があり、故障検出率の低下の一要因となる。例えば、図13に示すように、スキャンテスト時の出力が不定値XであるXソース401と、ユーザ定義の論理回路(UDL)402とが接続されるとする。ここで、論理回路402は、例えば、Xソース401の出力及び信号Aが入力される論理和演算回路(OR回路)403と、OR回路403の出力が入力されるインバータ404と、インバータ404の出力及び信号Bが入力される論理積演算回路(AND回路)405とを有する。
図13に示した回路構成において、スキャンテスト時にXソース401の出力が不定値Xであるので、それが伝送される、論理回路402の入力である信号線S401の0縮退故障及び1縮退故障はともに検出することができない。また、信号Aを制御してもOR回路403の出力が伝送される信号線S402の信号値を“0”に確定することができないので、信号線S402の1縮退故障は検出することができない。また、信号Bを制御してもAND回路405の出力が伝送される信号線S403の信号値を“1”に確定することができないので、信号線S403の0縮退故障は検出することができない。
それを解決する1つの方法として、図14に示すようにXソース411とユーザ定義の論理回路412の間に、Xソース411の出力及びテストモード信号TMが入力されるOR回路413を設け、テストモード信号TMでXソース411の出力をマスクする方法がある。テストモード信号TMは、スキャンテスト時に“1”となり、システム動作時(通常動作時)に“0”となる。これにより、スキャンテスト時にXソース411が出力する不定値Xが論理回路412に伝搬されないようにする。
しかし、図14に示した回路構成において、スキャンテスト時には論理回路412の入力である信号線S411の信号値はテストモード信号TMにより“0”に確定することができないので、信号線S411の1縮退故障は検出することができない。また、スキャンテスト時にはテストモード信号TMが伝送される信号線S412は“0”に確定することができないので、信号線S412の1縮退故障は検出することができない。そのため、図14に示した回路構成では、ATPGが生成するテストパターンだけで故障検出を行うことは不可能であり、スキャンテストとは別にユーザファンクション試験で故障検出が行われる。これは、手作業でのテストパターンの作成と検証が必要なため、設計時間や設計コストが増大してしまう。
また、解決する他の方法として、図15に示すようにXソース411とユーザ定義の論理回路412の間に、制御用のスキャンフリップフロップ414及びセレクタ415を有するテストポイントを挿入する方法がある。セレクタ415は、テストモード信号TMが“0”であるとき、すなわちシステム動作時(通常動作時)には、Xソース411の出力を選択して論理回路412に出力する。また、セレクタ415は、テストモード信号TMが“1”であるとき、すなわちスキャンテスト時には、スキャンフリップフロップ414の出力を選択して論理回路412に出力する。なお、スキャンフリップフロップ414は、スキャンテスト時において値“0”又は“1”がテストパターンに応じて設定される。これにより、スキャンテスト時にXソース411が出力する不定値Xが論理回路412に伝搬されないようにする。また、スキャンテストにより論理回路412の入力である信号線S421の0縮退故障及び1縮退故障が検出可能になる。
しかし、図15に示した回路構成においても、スキャンテスト時にはテストモード信号TMが伝送される信号線S422は“0”に確定することができないので、信号線S422の1縮退故障は検出することができない。そのため、図15に示した回路構成においても、ATPGが生成するテストパターンだけで故障検出を行うことは不可能である。信号線S422の1縮退故障の検出は、スキャンテストとは別にユーザファンクション試験で行われるので、手作業でのテストパターンの作成と検証が必要となり、設計時間や設計コストが増大してしまう。
本発明の目的は、設計時間や設計コストを増大させずに故障検出率を向上させることができる半導体集積回路を提供することにある。
半導体集積回路の一態様は、第1信号を出力する第1の回路の出力が入力されるとともに、第1のクロック信号又は固定信号が入力され、第1の選択制御信号に応じて一方の入力を選択して出力する第1のセレクタと、第1のセレクタの出力が入力される組み合わせ回路及び第2のクロック信号により動作して組み合わせ回路の出力を保持する第1のフリップフロップを含む第2の回路と、第1のセレクタの出力をクロックとして動作し、第1のセレクタの出力に応じて出力を反転させる第2のフリップフロップと、第2のクロック信号により動作して第2のフリップフロップの出力を保持する第3のフリップフロップとを有する。
開示の半導体装置は、第1の選択制御信号が伝送される信号線に縮退故障があると、スキャンテストのキャプチャー動作時に第1のセレクタから第1のクロック信号が出力され、第2のフリップフロップの出力が反転して期待値とは異なる値になる。これにより、スキャンテストによって第1の選択制御信号が伝送される信号線の縮退故障を検出することができ、設計時間や設計コストを増大させずに故障検出率を向上させることができる。
本発明の実施形態における半導体集積回路の構成例を示す図である。 本実施形態における半導体集積回路の動作を説明するための図である。 本実施形態における半導体集積回路の動作例を示す図である。 本実施形態における半導体集積回路の他の動作例を示す図である。 本実施形態における半導体集積回路の他の動作例を示す図である。 本実施形態における半導体集積回路の他の動作例を示す図である。 本実施形態における半導体集積回路の例を示す図である。 本実施形態における半導体集積回路の他の構成例を示す図である。 本実施形態における半導体集積回路の他の構成例を示す図である。 本実施形態における半導体集積回路の他の構成例を示す図である。 本実施形態をクロックライン上に適用する場合の例を示す図である。 テスト制御回路の出力を用いた制御信号の生成例を示す図である。 縮退故障を検出できない場合の例を示す図である。 従来技術の例を示す図である。 従来技術の他の例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における半導体集積回路の構成例を示す図である。図1には、本実施形態における半導体集積回路の要素的特徴を含む一部構成を図示している。本実施形態における半導体集積回路100は、Xソース101、組み合わせ回路102、フリップフロップ(スキャンフリップフロップ)103、104、105、106、セレクタ107、108、インバータ109、論理和演算回路(OR回路)111、バッファ113、スリーステートバッファ114、及びハードマクロ115を有する。半導体集積回路100には、制御信号CLKA、CLKB、SEL1、SEL2、SEN、TM、TPRSTがそれぞれ外部端子より入力される。
図1において、フリップフロップ103は、通常のスキャンフリップフロップであり、フリップフロップ104、105、106は、テストポイントとして挿入するスキャンフリップフロップである。また、図1において、破線はスキャンチェーンの一部を示しており、図1に示す例では、フリップフロップ104、103、106がスキャンチェーンAに組み込まれ、フリップフロップ105がスキャンチェーンBに組み込まれている。
Xソース101は、第1の回路の一例としてのデジタル信号を出力する回路であり、スキャンテスト時に出力が“0”又は“1”に確定せずに不定値Xである、つまり出力信号値が一意に決まらないマクロなどの回路である。なお、Xソース101は、システム動作時(通常動作時)には、図示しない入力等に応じた動作結果を出力する。本実施形態では、Xソース101から出力される信号はデジタル信号である。
Xソース101が出力する信号値は、後述するようにスキャンテストでのキャプチャー動作において一定期間(少なくとも期間TKの間)、“0”又は“1”の一定値に維持されれば良く、スキャンテストの全期間に亘って一定でなくとも良い。Xソース101は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)マクロ、SRAM(Static Random Access Memory)マクロ、スキャンチェーンに組み込まないDフリップフロップやDラッチを含むマクロなどである。
組み合わせ回路102は、ユーザ定義の組み合わせ回路であり、セレクタ108の出力が入力される。フリップフロップ103〜106は、入力されるスキャンイネーブル信号(スキャンモード信号)SENが“1”であるときにシフトモードとなり、スキャンイネーブル信号SENが“0”であるときに非シフトモードとなる。フリップフロップ103、104、106は、入力されるクロック信号CLKBをクロックとして動作して入力される値を保持し、フリップフロップ105は、入力されるセレクタ108の出力の反転信号をクロックとして動作して入力される値を保持する。
フリップフロップ103は、シフトモード時にはスキャンチェーンAにおける前段のフリップフロップの出力を入力として受け、非シフトモード時(シフトモード時以外)には組み合わせ回路102の出力を入力として受ける。フリップフロップ104は、シフトモード時にはスキャンチェーンAにおける前段のフリップフロップの出力を入力として受け、非シフトモード時には接続される組み合わせ回路の出力を入力として受ける。
また、フリップフロップ105は、シフトモード時にはスキャンチェーンBにおける前段のフリップフロップの出力を入力として受け、非シフトモード時にはインバータ109により反転された自らの出力を入力として受ける。すなわち、フリップフロップ105は、非シフトモード時にはセレクタ108の出力が立ち下がる度に出力を反転させる。フリップフロップ106は、シフトモード時にはスキャンチェーンAにおける前段のフリップフロップの出力を入力として受け、非シフトモード時にはフリップフロップ105の出力を入力として受ける。
また、フリップフロップ105は、リセット信号TPRSTが入力され、リセット信号TPRSTが“0”であるときにリセットされて出力値が“0”になる。なお、リセット信号TPRSTは、テストポイントとして挿入されるフリップフロップ105用のリセット信号であり、半導体集積回路100内の各回路をリセットするための通常のリセット信号とは異なる信号である。
セレクタ107は、バッファ113を介して入力される選択制御信号SEL2に応じて、フリップフロップ104の出力又はクロック信号CLKAの一方を選択して出力する。セレクタ107は、選択制御信号SEL2が“0”であるときにはフリップフロップ104の出力を選択して出力し、選択制御信号SEL2が“1”であるときにはクロック信号CLKAを選択して出力する。セレクタ108は、入力される選択制御信号SEL1に応じて、Xソース101の出力又はセレクタ107の出力の一方を選択して出力する。セレクタ108は、選択制御信号SEL1が“0”であるときにはXソース101の出力を選択して出力し、選択制御信号SEL1が“1”であるときにはセレクタ107の出力を選択して出力する。
OR回路111は、テストモード信号TM及び図示しないユーザ定義の論理回路からの信号が入力され、その演算結果を出力する。OR回路111の出力は、例えば図1に例示した信号SEL2が入力される入出力端子のように双方向制御回路が有するバッファ113、スリーステートバッファ114の制御に用いられる。本実施形態では、例えばテストモード信号TMが“1”であるときにスリーステートバッファ114がオフ状態になり、信号SEL2の入出力端子について入力状態に固定する。ハードマクロ115は、テストモード信号TMが“1”であるときにテストモードに設定されてテスト用の動作に切り替わるマクロである。
図2(A)は、本実施形態における半導体集積回路の各動作での制御信号SEL1、SEL2、SEN、TPRSTを説明するための図である。動作モードMDaは、システム動作(通常動作)を行う動作モードであり、選択制御信号SEL1は“0”にし、スキャンイネーブル信号SENは“0”にし、リセット信号TPRSTは“0”にする。なお、選択制御信号SEL2は任意であり、テストモード信号TMは“0”である。
動作モードMDbは、スキャンテストにおけるシフト動作を行う動作モードであり、選択制御信号SEL1は“1”にし、選択制御信号SEL2は“1”にし、スキャンイネーブル信号SENは“1”にし、リセット信号TPRSTは“1”にする。なお、テストモード信号TMは“1”である。動作モードMDcは、スキャンテストにおける第1のキャプチャー動作を行う動作モードであり、選択制御信号SEL1は“0”にし、選択制御信号SEL2は“1”にし、スキャンイネーブル信号SENは“0”にし、リセット信号TPRSTは“1”にする。なお、テストモード信号TMは“1”である。
動作モードMDdは、スキャンテストにおける第2のキャプチャー動作を行う動作モードであり、選択制御信号SEL1は“1”にし、選択制御信号SEL2は“0”にし、スキャンイネーブル信号SENは“0”にし、リセット信号TPRSTは“1”にする。なお、テストモード信号TMは“1”である。動作モードMDeは、スキャンテストにおけるスキャンフリップフロップの非同期リセット故障検出を行う動作モードであり、選択制御信号SEL1は“1”にし、選択制御信号SEL2は“1”にし、リセット信号TPRSTは“0”にする。なお、スキャンイネーブル信号SENは任意であり、テストモード信号TMは“1”である。
本実施形態によれば、各動作モードMDb〜MBeを適宜組み合わせてスキャンテストを実行することで、図2(B)に示すように各信号線における0縮退故障及び1縮退故障を検出することができる。例えば、本実施形態では、従来の手法で検出できなかった信号線S102(図14や図15に示したテストモードTMが伝送される信号線に相当)の1縮退故障を検出することができる。また、本実施形態では、追加した回路部分の信号線S101、S103の0縮退故障及び1縮退故障も検出することができる。したがって、半導体集積回路における未検出故障を減らし、半導体集積回路(チップ)の品質を向上させることが可能になる。また、スキャンテストでの故障検出が可能であるので、ATPGでテストパターンを効率良く自動生成することが可能になり、半導体集積回路の設計時間や設計コストを削減することができる。
以下に、図2(B)に示した各縮退故障の検出を行う際の動作についてそれぞれ説明する。なお、以下の説明において、本実施形態における半導体集積回路の構成は簡略して示し、スキャンイネーブル信号SENと、テストモード信号TM及びそれを受ける回路とは図示を省略し、選択制御信号SEL2が入力される入出力端子を入力端子として図示する。また、各動作のタイミングチャートにおいて、スキャンテストのシフト動作におけるクロック信号CLKA、CLKBは、1パルスだけを図示しているが、スキャンチェーンA、Bに組み込まれたフリップフロップの数に応じた複数のパルスが入力される。
図3は、本実施形態における半導体集積回路の動作例を示す図である。図3に例示する動作は、信号線S101、S102、S103の0縮退故障と、信号線S104の0縮退故障及び1縮退故障とを検出することができる。
図3(A)に示すように、まず、時刻T11〜T12において、半導体集積回路を動作モードMDbで動作させる。すなわち、選択制御信号SEL1は“1”にし、選択制御信号SEL2は“1”にし、スキャンイネーブル信号SENは“1”にし、リセット信号TPRSTは“1”にする。このとき、フリップフロップ103、104、106は、シフトモードとなってスキャンチェーンAにおける前段のフリップフロップの出力を入力として受け、クロック信号CLKBに応じてシフト動作を行う。また、フリップフロップ105は、シフトモードとなってスキャンチェーンBにおける前段のフリップフロップの出力を入力として受け、図3(B)に示すようにセレクタ107及び108を介して供給されるクロック信号CLKAに応じてシフト動作を行う。これにより、フリップフロップ103、104、105、106のそれぞれに値を設定する。
ここで、信号線S101、S102、S103の少なくとも1つにおいて0縮退故障があると、フリップフロップ105は、クロック信号CLKAが供給されない、あるいは常にリセットされている状態となる。この場合には、スキャンチェーンBにおいては値を正しくシフトさせることができない。したがって、チェーンテストによって、信号線S101、S102、S103における0縮退故障が検出可能になる。また、例えばフリップフロップ105に設定された値を、次のキャプチャー動作によってフリップフロップ106に取り込み、期待値と比較することでも検出可能である。
次に、時刻T12〜T13において、半導体集積回路を動作モードMDdで動作させる。すなわち、選択制御信号SEL1は“1”にし、選択制御信号SEL2は“0”にし、スキャンイネーブル信号SENは“0”にし、リセット信号TPRSTは“1”にする。このとき、フリップフロップ103、104、105、106は、キャプチャーモードとなる。また、図3(C)に示すようにフリップフロップ104の出力がセレクタ107及び108を介して組み合わせ回路102に入力される。そして、時刻T16において、クロック信号CLKBが入力されると、フリップフロップ103は、組み合わせ回路102の出力を取り込んで保持する。
つまり、フリップフロップ104がフリップフロップ103の制御用のテストポイントとして機能する。したがって、前述した時刻T11〜T12のシフト動作によりフリップフロップ104に“0”を設定することで信号線S104の1縮退故障が検出可能になり、“1”を設定することで信号線S104の0縮退故障が検出可能になる。
次に、時刻T13〜T14において、半導体集積回路を動作モードMDeで動作させる。すなわち、選択制御信号SEL1は“1”にし、選択制御信号SEL2は“1”にし、リセット信号TPRSTは“0”にする。フリップフロップ105にクロック信号として反転入力される信号は、フリップフロップ104の値によっては時刻T13、T16において立ち下がる可能性があり、フリップフロップ105の出力値も変わる可能性がある。そこで、フリップフロップ105の出力値を確定させるためにリセット信号TPRSTを“0”にして、フリップフロップ105をリセットし、その出力値を“0”にする。
続いて、時刻T14〜T15において、半導体集積回路を動作モードMDbで動作させる。すなわち、選択制御信号SEL1は“1”にし、選択制御信号SEL2は“1”にし、スキャンイネーブル信号SENは“1”にし、リセット信号TPRSTは“1”にする。これにより、スキャンチェーンAではクロック信号CLKBに応じたシフト動作を行ってフリップフロップ103、104、106の値を取り出し、スキャンチェーンBではクロック信号CLKAに応じたシフト動作を行ってフリップフロップ105の値を取り出す。
以上のように、図3(A)のタイミングチャートに示すようにしてスキャンテストを実行することで、信号線S101、S102、S103の0縮退故障と、信号線S104の0縮退故障及び1縮退故障の検出を行うことができる。
図4は、本実施形態における半導体集積回路の他の動作例を示す図である。図4に例示する動作は、信号線S103の1縮退故障を検出することができる。時刻T21〜T22において、半導体集積回路を動作モードMDbで動作させ、図3に示した時刻T11〜T12と同様にしてスキャンチェーンA、Bでシフト動作を行う。
次に、時刻T22〜T23において、半導体集積回路を動作モードMDeで動作させ、リセット信号TPRSTを“0”にして、フリップフロップ105をリセットし、フリップフロップ105の出力値を“0”にする。続いて、時刻T23〜T24において、半導体集積回路を動作モードMDbで動作させ、図3に示した時刻T14〜T15と同様にしてスキャンチェーンA、Bでシフト動作を行い、フリップフロップ103〜106の値を取り出す。
図4のタイミングチャートに示すようにしてスキャンテストを実行したとき、信号線S103において1縮退故障があると、リセット信号TPRSTを“0”にしてもフリップフロップ105がリセットされない。したがって、フリップフロップ105に“1”を設定し、リセット信号TPRSTを“0”にした後のフリップフロップ105の出力値を観測することで、信号線S103の1縮退故障の検出を行うことができる。
図5は、本実施形態における半導体集積回路の他の動作例を示す図である。図5に例示する動作は、信号線S102の1縮退故障を検出することができる。なお、Xソース101は、キャプチャー動作の開始から次にクロック信号CLKBが立ち上がるまでの期間TKにおいては、出力する信号値が一定値(“0”又は“1”)であるとする。図5(A)に示すように、時刻T31〜T32において、半導体集積回路を動作モードMDbで動作させ、図3に示した時刻T11〜T12と同様にしてスキャンチェーンA、Bでシフト動作を行う。
次に、時刻T32〜T34において、半導体集積回路を動作モードMDcで動作させる。すなわち、選択制御信号SEL1は“0”にし、選択制御信号SEL2は“1”にし、スキャンイネーブル信号SENは“0”にし、リセット信号TPRSTは“1”にする。このとき、フリップフロップ103〜106は、キャプチャーモードとなる。そして、時刻T32〜T33においてクロック信号CLKAを入力し(1パルス)、その後の時刻T33〜T34においてクロック信号CLKBを入力する(1パルス)。
この時刻T32〜T34においては、信号線S102において1縮退故障がなければ、図5(B)に点線で示すようにXソース101の出力がセレクタ108を介してフリップフロップ105にクロック信号として入力される。期間TKにおいては、Xソース101が出力する信号値は一定であるので、フリップフロップ105にクロック信号として入力される信号が立ち下がることはなく、フリップフロップ105は時刻T31〜T32のシフト動作により設定された値を保持している。したがって、クロック信号CLKBが立ち上がる時刻T38において、時刻T31〜T32のシフト動作によりフリップフロップ105に設定された値が、フリップフロップ106に取り込まれて保持される。
一方、信号線S102において1縮退故障があると、図5(B)に一点鎖線で示すようにクロック信号CLKAがセレクタ107及び108を介してフリップフロップ105にクロック信号として入力される。そのため、時刻T37において、フリップフロップ105にクロック信号として入力されるクロック信号CLKAが立ち下がることで、フリップフロップ105は時刻T31〜T32のシフト動作により設定された値を反転した値を保持する。したがって、その後にクロック信号CLKBが立ち上がる時刻T38において、時刻T31〜T32のシフト動作により設定された値を反転した値が、フリップフロップ106に取り込まれて保持される。
次に、時刻T34〜T35において、半導体集積回路を動作モードMDeで動作させ、リセット信号TPRSTを“0”にして、フリップフロップ105をリセットし、フリップフロップ105の出力値を“0”にする。続いて、時刻T35〜T36において、半導体集積回路を動作モードMDbで動作させ、図3に示した時刻T14〜T15と同様にしてスキャンチェーンA、Bでシフト動作を行い、フリップフロップ103〜106の値を取り出す。
以上のように、図5(A)のタイミングチャートに示すようにしてスキャンテストを実行し、フリップフロップ106から取り出された値と期待値とを比較する。信号線S102において1縮退故障がある場合には、フリップフロップ106から取り出された値は期待値とは異なるので、信号線S102の1縮退故障の検出を行うことができる。
図6は、本実施形態における半導体集積回路の他の動作例を示す図である。図6に例示する動作は、信号線S101の1縮退故障を検出することができる。図6(A)に示すように、時刻T41〜T42において、半導体集積回路を動作モードMDbで動作させ、図3に示した時刻T11〜T12と同様にしてスキャンチェーンA、Bでシフト動作を行う。次に、時刻T42〜T44において、半導体集積回路を動作モードMDdで動作させ、時刻T42〜T43においてクロック信号CLKAを入力し(1パルス)、その後の時刻T43〜T44においてクロック信号CLKBを入力する(1パルス)。
この時刻T42〜T44においては、信号線S101において1縮退故障がなければ、図6(B)に点線で示すようにフリップフロップ104の出力がセレクタ107及び108を介してフリップフロップ105にクロック信号として入力される。期間TKにおいては、フリップフロップ104の出力値は一定であるので、フリップフロップ105にクロック信号として入力される信号が立ち下がることはなく、フリップフロップ105は時刻T41〜T42のシフト動作により設定された値を保持している。したがって、クロック信号CLKBが立ち上がる時刻T48において、時刻T41〜T42のシフト動作によりフリップフロップ105に設定された値が、フリップフロップ106に取り込まれて保持される。
一方、信号線S101において1縮退故障があると、図6(B)に一点鎖線で示すようにクロック信号CLKAがセレクタ107及び108を介してフリップフロップ105にクロック信号として入力される。そのため、時刻T47において、フリップフロップ105にクロック信号として入力されるクロック信号CLKAが立ち下がることで、フリップフロップ105は時刻T41〜T42のシフト動作により設定された値を反転した値を保持する。したがって、その後にクロック信号CLKBが立ち上がる時刻T48において、時刻T41〜T42のシフト動作により設定された値を反転した値が、フリップフロップ106に取り込まれて保持される。
次に、時刻T44〜T45において、半導体集積回路を動作モードMDeで動作させ、リセット信号TPRSTを“0”にして、フリップフロップ105をリセットし、フリップフロップ105の出力値を“0”にする。続いて、時刻T45〜T46において、半導体集積回路を動作モードMDbで動作させ、図3に示した時刻T14〜T15と同様にしてスキャンチェーンA、Bでシフト動作を行い、フリップフロップ103〜106の値を取り出す。
以上のように、図6(A)のタイミングチャートに示すようにしてスキャンテストを実行し、フリップフロップ106から取り出された値と期待値とを比較する。信号線S101において1縮退故障がある場合には、フリップフロップ106から取り出された値は期待値とは異なるので、信号線S101の1縮退故障の検出を行うことができる。
なお、前述した信号線S103の1縮退故障の検出を行う図4に示した動作以外の動作では、スキャンテストにおけるキャプチャー動作とシフト動作との間のリセット動作を省略することが可能である。この場合には、フリップフロップ105については期待値をとらないように設定し、ATPGがフリップフロップ105の期待値をとらないようマスクする処理を行うようにすれば良い。
また、スキャンテストにおけるキャプチャー動作の開始前に、フリップフロップ105に“0”又は“1”の値が設定可能であれば、フリップフロップ105はスキャンチェーンに組み込まなくとも良い。例えば、シフト動作とキャプチャー動作との間に、フリップフロップ105をリセットするリセット動作を追加することで、キャプチャー動作の開始前にフリップフロップ105の値を“0”に設定することができる。また、信号線S101の1縮退故障及び信号線S102の1縮退故障の検出については、スキャンテストのATPGを用いずに、専用のツールを用いてテストパターンを生成して行うようにしても良い。信号線S101の1縮退故障及び信号線S102の1縮退故障の検出については入力するテストパターンが決まっているので、ATPGを用いなくとも、設計時間や設計コストが大きく増大することはない。
また、テスト対象とする複数の回路のそれぞれに対してテストポイントを別々に挿入せずに、複数の回路でテストポイントを共有するようにしても良い。すなわち、テスト対象の複数の回路のそれぞれに対して、図1に示したフリップフロップ104〜106、セレクタ107、108、及びインバータ109を設けずに、これらの一部を複数の回路で共有するようにしても良い。
例えば、図7に示すように、フリップフロップ104とセレクタ107とをブロック0(151)、フリップフロップ105とインバータ109とをブロック1(152)、フリップフロップ106をブロック2(153)とする。そして、図8〜図10に示すように、第1の対象回路(XソースA101A、組み合わせ回路102A、フリップフロップ103A)及び第2の対象回路(XソースB101B、組み合わせ回路102B、フリップフロップ103B)に前述のテストポイントを挿入するとする。
このとき、第1の対象回路及び第2の対象回路のそれぞれに対してテストポイントを別々に挿入すると、図8(A)、図9(A)、図10(A)に示す構成となる。すなわち、第1の対象回路に対してブロック0(151A)、ブロック1(152A)、ブロック2(153A)、及びセレクタ108Aを設け、第2の対象回路に対してブロック0(151B)、ブロック1(152B)、ブロック2(153B)、及びセレクタ108Bを設けた構成となる。このような構成とはせずに、第1の対象回路と第2の対象回路とで、例えばブロック0を共有したり、ブロック1及びブロック2を共有したり、ブロック2を共有したりするようにしても良い。
図8(B)は、第1の対象回路と第2の対象回路とでブロック0を共有している例を示している。第1の対象回路に対してブロック1(152A)、ブロック2(153A)、及びセレクタ108Aを設け、第2の対象回路に対してブロック1(152B)、ブロック2(153B)、及びセレクタ108Bを設ける。ブロック0(151C)は、第1の対象回路と第2の対象回路とで共有し、ブロック0(151C)のセレクタ107の出力がセレクタ108A及び108Bに入力される。
また、図9(B)は、第1の対象回路と第2の対象回路とでブロック1及びブロック2を共有している例を示している。第1の対象回路に対してブロック0(151A)及びセレクタ108Aを設け、第2の対象回路に対してブロック0(151B)及びセレクタ108Bを設ける。ブロック1(152C)及びブロック2(153C)は、第1の対象回路と第2の対象回路とで共有する。第1の対象回路に対して設けたセレクタ108Aの出力及び第2の対象回路に対して設けた108Bの出力がOR回路154に入力され、そのOR回路154の出力がブロック1(152C)のフリップフロップ105にクロック信号として入力される。
また、図10(B)は、第1の対象回路と第2の対象回路とでブロック2を共有している例を示している。第1の対象回路に対してブロック0(151A)、ブロック1(152A)、及びセレクタ108Aを設け、第2の対象回路に対してブロック0(151B)、ブロック1(152B)、及びセレクタ108Bを設ける。ブロック2(153D)は、第1の対象回路と第2の対象回路とで共有する。第1の対象回路に対して設けたブロック1(152A)のフリップフロップ105の出力、及び第2の対象回路に対して設けたブロック1(152B)のフリップフロップ105の出力が、排他的論理和演算回路(EXOR回路)155に入力される。EXOR回路155の出力が、ブロック2(153D)のフリップフロップ106に入力される。
なお、第1の対象回路と第2の対象回路とで、ブロック0を共有するとともにブロック1及びブロック2を共有するようにしても良いし、ブロック0を共有するとともにブロック2を共有するようにしても良い。このようにテスト対象とする複数の回路でテストポイントを共有することで、テストポイントの挿入による回路面積の増大を抑制することができる。
また、図11(A)に示すようなクロックライン上に本実施形態による試験技術を適用することも可能である。図11(A)に示す例は、フリップフロップ201に対し、セレクタ202が、選択制御信号SEL1に応じて、クロック信号System clock又はクロック信号TCLKの一方を選択しクロック信号として出力するものである。セレクタ202は、選択制御信号SEL1が“0”であるときにはクロック信号System clockを選択して出力し、選択制御信号SEL1が“1”であるときにはクロック信号TCLKを選択して出力する。スキャンテスト時にはクロック信号TCLKが使用され、クロック信号System clockは不定である。
ここで、クロック信号TCLKがクロック信号CLKBと異なり、かつクロック信号System clockが、スキャンテスト時にキャプチャー動作の開始から次にクロック信号CLKBが立ち上がるまでの期間TKにおいて出力値が一定であれば、図11(B)に示すように構成することで各信号線の縮退故障を検出することができる。クロック信号CLKBは、フリップフロップ204の動作クロックである。
図11(B)において、フリップフロップ203、204は、テストポイントとして挿入するスキャンフリップフロップであり、任意のスキャンチェーンに組み込まれている。フリップフロップ203、204は、入力されるスキャンイネーブル信号SENが“1”であるときにシフトモードとなり、スキャンイネーブル信号SENが“0”であるときに非シフトモードとなる。フリップフロップ203には、セレクタ202の出力の反転信号が動作クロックとして入力され、フリップフロップ204には、クロック信号CLKBが動作クロックとして入力される。
フリップフロップ203は、シフトモード時にはスキャンチェーンにおける前段のフリップフロップの出力を入力として受け、非シフトモード時にはインバータ205により反転された自らの出力を入力として受ける。フリップフロップ204は、シフトモード時にはスキャンチェーンにおける前段のフリップフロップの出力を入力として受け、非シフトモード時にはフリップフロップ203の出力を入力として受ける。
図11(B)に示した回路構成において、図5(A)に示したタイミングチャートと同様にしてスキャンテストを実行することで、選択制御信号SEL1が伝送される信号線の1縮退故障の検出を行うことができる。ただし、図5(A)に示したタイミングチャートにおけるクロック信号CLKAをクロック信号TCLKに置き換え、選択制御信号SEL2を削除する。また、そのスキャンテストでは、フリップフロップ204の値について期待値との比較を行い、フリップフロップ201、203の期待値はマスクする。また、図3(A)に示したタイミングチャートと同様にしてスキャンテストを実行することで、他の信号線の縮退故障及び選択制御信号SEL1が伝送される信号線の1縮退故障の検出を行うことができる。ただし、図3(A)に示したタイミングチャートにおけるクロック信号CLKAをクロック信号TCLKに置き換え、選択制御信号SEL2を削除するとともに、リセット動作は行わない。
また、前述した実施形態では、制御信号CLKA、SEL1、SEL2、SEN、TM、TRSTは、半導体集積回路の外部端子より入力しているが、これらの制御信号は、所定の順序で制御されれば良いので半導体集積回路の内部で生成するようにしても良い。例えば、制御信号CLKA、SEL1、SEL2、SEN、TM、TRSTを生成する信号生成回路を半導体集積回路内に設け、ステートマシン等のテスト制御回路の出力からそれらの制御信号を生成するようにしても良い。
図12に、IEEE1149.1規格に準拠したTAP(Test Access Port)コントローラを用いて制御信号CLKA、SEL1、SEL2、SEN、TM、TRSTを生成する信号生成回路の構成例を示す。図12に示すTAPコントローラ301及び回路素子304〜318からなる信号生成回路は、半導体集積回路内に設けられる。図12に示す信号の内の信号TCK、TMS、TDI、TRST、CLKBは、半導体集積回路の外部端子より入力され、信号TDOは、半導体集積回路の外部端子より出力される。
TAPコントローラ301は、インストラクションを保持するインストラクションレジスタ302、及びステートマシン303を有する。TAPコントローラ301は、テストクロック信号TCK、テストモードステート信号TMS、テストモードイン信号TDI、及びテストリセット信号TRSTが入力され、これらの信号に基づいてテストにおける状態を制御する。
テストクロック信号TCKは、ステートマシン303の動作を同期させるクロック信号であり、テストモードステート信号TMSは、次の状態を規定するための信号である。また、テストデータイン信号TDIは、テスト用入力データであり、テストリセット信号TRSTは、ステートマシン303をリセットするための信号である。フリップフロップ304、305は、スキャンクロック信号CLKBで動作する、スキャンチェーンに組み込まれたスキャンフリップフロップである。
図12に示す例では、前述した本実施形態におけるスキャンテストを実行するときには、ユーザ定義インストラクションを設定してスキャンテスト状態にする。このとき、TAPコントローラ301のインストラクションレジスタ302には値“00101”が保持される。また、ステートマシン303が、テストモードステート信号TMSに応じてShift−DR状態(シフト動作)とRun−Test/Idle状態(キャプチャー動作)との状態遷移を制御してスキャンテストが行われる。ステートマシン303は、信号State及び信号Shift−DRを出力しており、Run−Test/Idle状態のときにステート信号Stateを“1111”にし、Shift−DR状態であるときに信号Shift−DRを“1”にする。
AND回路306は、TAPコントローラ301のインストラクションレジスタ302に保持された値が入力され、入力された値の演算結果をテストモード信号TMとして出力する。AND回路306は、入力される値が“00101”のときに出力を“1”にし、それ以外は出力を“0”にする。すなわち、スキャンテスト状態になると、テストモード信号TMが“1”になる。
AND回路307は、AND回路306の出力(テストモード信号TM)及びTAPコントローラ301のステートマシン303から出力された信号Shift−DRが入力され、演算結果をスキャンイネーブル信号SENとして出力する。テストモード信号TMが“1”(スキャンテスト状態)であるときには、AND回路307により信号Shift−DRと等しい信号がスキャンイネーブル信号SENとして出力される。したがって、テストモード信号TMが“1”であり、ステートがShift−DR状態(シフト動作)である場合に、スキャンイネーブル信号SENが“1”になる。
AND回路308は、TAPコントローラ301のステートマシン303から出力された信号State及びフリップフロップ304の出力が入力され、その演算結果を出力する。OR回路309は、AND回路307の出力(スキャンイネーブル信号SEN)及びAND回路308の出力が入力され、その演算結果を出力する。AND回路310は、OR回路309の出力及びテストクロック信号TCKが入力され、演算結果をクロック信号CLKAとして出力する。シフト動作によりフリップフロップ304に“1”が設定された後に信号Stateが“1111”であるとき、もしくはスキャンイネーブル信号SENが“1”であるときにOR回路309の出力が“1”となり、AND回路310によりテストクロック信号TCKと等しい信号がクロック信号CLKAとして出力される。
フリップフロップ311は、AND回路307の出力(スキャンイネーブル信号SEN)が入力され、テストクロックTCKを動作クロックとして動作する。また、フリップフロップ312は、フリップフロップ311の出力が入力され、テストクロックTCKの反転信号を動作クロックとして動作する。OR回路313は、フリップフロップ311の出力が反転入力されるとともにフリップフロップ312の出力が入力され、その演算結果を出力する。AND回路314は、AND回路306の出力(テストモード信号TM)及びOR回路313の出力が入力され、演算結果をリセット信号TPRSTとして出力する。スキャンイネーブル信号SENが“0”(キャプチャー動作)から“1”(シフト動作)に変化したとき、テストクロックTCKの次の立ち上がりから立ち下がりの期間においてOR回路313の出力が“0”となり、リセット信号TPRSTが同様に変化する。
AND回路315は、AND回路306の出力(テストモード信号TM)及びAND回路307の出力(スキャンイネーブル信号SEN)が入力され、その演算結果を出力する。AND回路316は、AND回路306の出力(テストモード信号TM)及びフリップフロップ305の出力が入力されるとともに、AND回路307の出力(スキャンイネーブル信号SEN)が反転入力され、その演算結果を出力する。OR回路317は、AND回路315の出力及びAND回路316の出力が入力され、演算結果を選択制御信号SEL1として出力する。また、OR回路318は、AND回路307の出力(スキャンイネーブル信号SEN)が入力されるとともに、AND回路306の出力(テストモード信号TM)及びフリップフロップ305の出力が反転入力され、演算結果を選択制御信号SEL2として出力する。
したがって、スキャンテスト時にスキャンイネーブル信号SENが“1”(シフト動作)である場合に、選択制御信号SEL1、SEL2はともに“1”となる。また、スキャンテスト時にスキャンイネーブル信号SENが“0”(キャプチャー動作)である場合に、シフト動作によりフリップフロップ305に“0”が設定されていれば、選択制御信号SEL1は“0”となり、選択制御信号SEL2は“1”となる。また、スキャンテスト時にスキャンイネーブル信号SENが“0”(キャプチャー動作)である場合に、シフト動作によりフリップフロップ305に“1”が設定されていれば、選択制御信号SEL1は“1”となり、選択制御信号SEL2は“0”となる。
なお、前記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明の諸態様を付記として以下に示す。
(付記1)
第1信号を出力する第1の回路と、
前記第1の回路の出力が入力されるとともに、第1のクロック信号又は固定信号が入力され、第1の選択制御信号に応じて一方の入力を選択して出力する第1のセレクタと、
前記第1のセレクタの出力が入力される組み合わせ回路、及びスキャンチェーンに組み込まれ第2のクロック信号により動作して前記組み合わせ回路の出力を保持する第1のフリップフロップを含む第2の回路と、
前記第1のセレクタの出力をクロックとして動作し、前記第1のセレクタの出力に応じて出力を反転させる第2のフリップフロップと、
前記スキャンチェーンに組み込まれ、前記第2のクロック信号により動作して前記第2のフリップフロップの出力を保持する第3のフリップフロップとを有することを特徴とする半導体集積回路。
(付記2)
前記第1のクロック信号及び前記固定信号が入力され、第2の選択制御信号に応じて一方の入力を選択して出力する第2のセレクタを有し、
前記第2のセレクタの出力が、前記第1のセレクタに入力されることを特徴とする付記1記載の半導体集積回路。
(付記3)
前記スキャンチェーンに組み込まれ、スキャンテストのシフト動作によって設定された値を前記固定信号として出力する第4のフリップフロップを有することを特徴とする付記2記載の半導体集積回路。
(付記4)
テストにおける状態を、外部からの入力に応じて制御するテスト制御回路と、
前記テスト制御回路の出力から、前記第1のクロック信号、前記第1の選択制御信号、前記第2の選択制御信号、及びスキャンテストに係るスキャンイネーブル信号を生成する信号生成回路とを有することを特徴とする付記2又は3記載の半導体集積回路。
(付記5)
前記第1の選択制御信号が伝送される第1の信号線及び前記第2の選択制御信号が伝送される第2の信号線の少なくとも一方の信号線に縮退故障がある場合には、前記スキャンテストのキャプチャー動作時に前記第1のセレクタから前記第1のクロック信号が出力され、前記第1の信号線及び前記第2の信号線に縮退故障がない場合には、前記キャプチャー動作時に前記第1のセレクタから前記第1の回路の出力又は前記固定信号が出力されるように、前記第1の選択制御信号及び前記第2の選択制御信号を制御することを特徴とする付記2〜4の何れか1項に記載の半導体集積回路。
(付記6)
前記第1の回路と前記第2の回路との組を複数有し、
前記第2のセレクタと前記第4のフリップフロップとを前記第1の回路と前記第2の回路との複数の組で共有していることを特徴とする付記3記載の半導体集積回路。
(付記7)
前記第1の回路と前記第2の回路との組を複数有し、
前記第2のフリップフロップと前記第3のフリップフロップとを前記第1の回路と前記第2の回路との複数の組で共有していることを特徴とする付記3又は6記載の半導体集積回路。
(付記8)
前記第1の回路と前記第2の回路との組を複数有し、
前記第3のフリップフロップを前記第1の回路と前記第2の回路との複数の組で共有していることを特徴とする付記3又は6記載の半導体集積回路。
100 半導体集積回路
101 回路(Xソース)
102 組み合わせ回路
104〜106 フリップフロップ(スキャンフリップフロップ)
107、108 セレクタ
109 インバータ
111 論理和演算回路(OR回路)

Claims (5)

  1. 第1信号を出力する第1の回路と、
    前記第1の回路の出力が入力されるとともに、第1のクロック信号又は固定信号が入力され、第1の選択制御信号に応じて一方の入力を選択して出力する第1のセレクタと、
    前記第1のセレクタの出力が入力される組み合わせ回路、及びスキャンチェーンに組み込まれ第2のクロック信号により動作して前記組み合わせ回路の出力を保持する第1のフリップフロップを含む第2の回路と、
    前記第1のセレクタの出力をクロックとして動作し、前記第1のセレクタの出力に応じて出力を反転させる第2のフリップフロップと、
    前記スキャンチェーンに組み込まれ、前記第2のクロック信号により動作して前記第2のフリップフロップの出力を保持する第3のフリップフロップとを有することを特徴とする半導体集積回路。
  2. 前記第1のクロック信号及び前記固定信号が入力され、第2の選択制御信号に応じて一方の入力を選択して出力する第2のセレクタを有し、
    前記第2のセレクタの出力が、前記第1のセレクタに入力されることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
  3. 前記スキャンチェーンに組み込まれ、スキャンテストのシフト動作によって設定された値を前記固定信号として出力する第4のフリップフロップを有することを特徴とする請求項2記載の半導体集積回路。
  4. テストにおける状態を、外部からの入力に応じて制御するテスト制御回路と、
    前記テスト制御回路の出力から、前記第1のクロック信号、前記第1の選択制御信号、前記第2の選択制御信号、及びスキャンテストに係るスキャンイネーブル信号を生成する信号生成回路とを有することを特徴とする請求項2又は3記載の半導体集積回路。
  5. 前記第1の選択制御信号が伝送される第1の信号線及び前記第2の選択制御信号が伝送される第2の信号線の少なくとも一方の信号線に縮退故障がある場合には、前記スキャンテストのキャプチャー動作時に前記第1のセレクタから前記第1のクロック信号が出力され、前記第1の信号線及び前記第2の信号線に縮退故障がない場合には、前記キャプチャー動作時に前記第1のセレクタから前記第1の回路の出力又は前記固定信号が出力されるように、前記第1の選択制御信号及び前記第2の選択制御信号を制御することを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載の半導体集積回路。
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