JP2014224484A - 2サイクルエンジン及び2サイクルエンジンの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】目標とするエンジン出力を出すために充分な吸入空気量を安定して得ることができる。
【解決手段】2サイクルエンジン1は、吸気口5aを介して吸気管5と連通し、排気口6aを介して排気管6と連通し、吸気口5aに設けられるリード弁15bと、リード弁15bの開度を検出するギャップセンサ11と、排気口6aの開口タイミングを変更する可変排気バルブ16と、ギャップセンサ11によって検出されたリード弁15bの開度に基づいて吸入空気量を算出するとともに、吸入空気量に基づいて、可変排気バルブ16を制御するECU12とを備える。
【選択図】図4

Description

この発明は2サイクルエンジン及び2サイクルエンジンの制御方法に関する。
2サイクルエンジンでは、4サイクルエンジンにおける吸気弁、排気弁のようなバルブによる空気量制御装置がなく、掃気口と排気口とが同時に開くことによる掃気によって、シリンダ内から排気ガスを排出するとともにシリンダ内へ新しい空気を送り込んでいる。このような2サイクルエンジンでは、シリンダ内の空気量を正確に把握することが難しく、また、同一の回転数であっても燃料噴射量によって空気量が勝手に変わるなど、4サイクルエンジンと比較して空気量のコントロールが難しい。
ここで、特許文献1には、2サイクルエンジンを制御するために、吸気管から燃焼室に吸入される吸入空気量を求め、その変化に応じて燃料供給量等を制御する方法が記載されている。具体的には、吸気口に設けられたリードバルブのリフト量を検出し、この検出したリフト量から吸入空気量を求める。そして、吸入空気量とエンジン回転数及びスロットル開度とを比較することにより、エンジンの失火状態を検出し、エンジンを正常燃焼状態に復帰させるべく、燃料噴射量を制御する。
特開平6−272583号公報
しかしながら、特許文献1の制御方法では、吸入空気量の減少に伴って燃料噴射量を制御することはできるが、吸入空気量自体を増やすことはできない。そのため、安定した空気吸入量を確保することができず、目標とするエンジン出力を出し続けることはできない。
この発明はこのような問題を解決するため、目標とするエンジン出力を出すために充分な吸入空気量を安定して得ることができる2サイクルエンジン及び2サイクルエンジンの制御方法を提供することを目的とする。
上記の問題を解決するために、この発明に係る2サイクルエンジンは、吸気口を介して吸気管と連通し、排気口を介して排気管と連通し、吸気口に設けられるリード弁と、リード弁の開度を検出するリード弁計測手段と、排気口の開口タイミングを変更する排気タイミング変更手段と、リード弁計測手段によって検出されたリード弁の開度に基づいて吸入空気量を算出するとともに、吸入空気量に基づいて、排気タイミング変更手段を制御する制御手段とを備える。
これによって、リード弁の開度に基づいて、目標とする吸入空気量に対する実際の吸入空気量の乖離を把握することができ、その結果が制御手段にフィードバックされ、排気口の開口タイミング、すなわち排気タイミングが制御される。
この発明に係る2サイクルエンジンは、制御手段は、リード弁計測手段によって検出されたリード弁の前記開度に基づいてリード弁の実開弁時期を算出するとともに、リード弁の開弁時期の目標時期を設定し、リード弁の実開弁時期が目標時期よりも遅い場合に、排気タイミング変更手段を制御して排気口の開口タイミングを早くしてもよい。
また、制御手段は、リード弁計測手段によって検出されたリード弁の開度に基づいて吸気口の実積算開口面積を算出するとともに、吸気口の積算開口面積の目標面積を設定し、リード弁の実積算開口面積が目標面積よりも小さい場合に、排気タイミング変更手段を制御して排気口の開口タイミングを遅くしてもよい。
また、この発明に係る2サイクルエンジン及び2サイクルエンジンの制御方法は、吸気口に設けられたリード弁の開度を検出する工程と、リード弁の開度に基づいて吸入空気量を算出する工程と、吸入空気量に基づいて前記排気口の開口タイミングを制御する工程とを備える。
この発明に係る2サイクルエンジンの制御方法において、吸入空気量を算出する工程は、リード弁の実開弁時期を算出する工程を含み、排気口の開口タイミングを制御する工程は、リード弁の開弁時期の目標時期を設定する工程と、リード弁の実開弁時期が目標時期よりも遅い場合に排気口の開口タイミングを早くする工程を含んでもよい。
また、吸入空気量を算出する工程は、吸気口の実積算開口面積を算出する工程を含み、排気口の開口タイミングを制御する工程は、吸気口の積算開口面積の目標面積を設定する工程と、吸気口の実積算開口面積が目標面積よりも小さい場合に排気口の開口タイミングを遅くする工程を含んでもよい。
この発明に係る2サイクルエンジンの制御方法によれば、目標とするエンジン出力を出すために充分な吸入空気量を安定して得ることができることができる。
この発明に係る2サイクルエンジンにおいて、ピストンが下死点に至った時の状態を模式的に示す図である。 図1Aに示す2サイクルエンジンにおいて、ピストンが下死点通過後、上死点に向かって上昇する時の状態を模式的に示す図である。 図1Aに示す2サイクルエンジンにおいて、ピストンが上死点に至った時の状態を模式的に示す図である。 図1Aに示す2サイクルエンジンにおいて、ピストンが上死点通過後、下死点に向かって下降する時の状態を模式的に示す図である。 図1A〜Dに示す2サイクルエンジンが有するリード弁機構の構造を模式的に示す図である。 図1A〜Dに示す2サイクルエンジンのクランク角に対する、リード弁、排気口及び掃気口の開閉タイミングを示すチャート図である。 図1A〜Dに示す2サイクルエンジンの排気タイミングの制御のフローチャートである。 図1A〜Dに示す2サイクルエンジンのリード弁の実開弁時期が目標時期よりも遅い場合のリード弁の挙動を示すグラフである。X軸にクランク角を、Y軸にリード弁開度をとる。 図1A〜Dに示す2サイクルエンジンのリード弁の実積算開口面積が目標面積よりも小さい場合のリード弁の挙動を示すグラフである。図5と同様に、X軸にクランク角を、Y軸にリード弁開度をとる。
図1Aに示すように、2サイクルエンジン1は略円筒形のシリンダ2を有し、シリンダ2の下部にはクランク室10が一体的に形成されている。クランク室10には吸気口5aを介して吸気管5が接続し、シリンダ2には排気口6aを介して排気管6が接続している。すなわち、2サイクルエンジン1は吸気口5aを介して吸気管5と連通し、排気口6aを介して排気管6と連通している。また、内部にシリンダ2を形成するシリンダブロック(図示せず)には一端がシリンダ2に、他端がクランク室10に接続する掃気経路3が形成されており、掃気経路3は掃気口3aを介してシリンダ2に連通している。ここで、吸気口5aには、リード弁15bを有するリード弁機構15が取り付けられている。そして、吸気口5a近傍の、リード弁機構15の下方に位置する箇所にはリード弁15bの開度を検出するギャップセンサ11が設けられている。ギャップセンサ11はECU12に電気的に接続する。また、排気口6aには可変排気バルブ16が取り付けられており、可変排気バルブ16もECU12に電気的に接続している。可変排気バルブ16は、ECU12からの信号によってスライド式に上下方向に動かされる。なお、ECU12は、エンジン回転数及びスロットル開度に基づいて、リード弁15bの開弁の目標時期Lt及び吸気口5aの積算開口面積の目標面積Laを設定するためのマップを有している。
また、シリンダ2内にはピストン8が、クランク室10内にはクランクシャフト9がそれぞれ収容されており、ピストン8とクランクシャフト9とはロッド7によって連結されている。ここで、ピストン8の上端面とシリンダ2とで囲まれた空間は燃焼室4を形成する。また、シリンダ2の上部、すなわち燃焼室4の上部にはインジェクションノズル13が設けられる。なお、可変排気バルブ16が最も下方向に下げられた時の可変排気バルブ16の下端は、掃気口3aの上端よりも上方に位置するように構成されている。従って、燃焼室4で空気が燃焼して膨張しピストン8を押し下げる過程において、常に排気口6aの開口タイミング、すなわち排気タイミングは掃気の開始タイミングよりも早くなるようになっている(図1C及び図1D参照)。
ここで、ギャップセンサ11はリード弁計測手段を構成する。また、可変排気バルブ16は排気タイミング変更手段を構成する。さらに、ECU12は制御手段を構成する。
ここで、図2を参照して、リード弁機構15の構造について説明する。
リード弁機構15は、バルブシート15aとリード弁15bと図示しないストッパーとからなる。バルブシート15aは吸気管5内部の吸気口5a近傍に固定して取り付けられており、クランク室10内部に向かってV字形に傾斜した形状をしている。また、リード弁15bは薄い金属板であり、バルブシート15aの上下の外面にそれぞれ複数枚、ビス15cによって端部を固定されて取り付けられている。リード弁15bは、図2の矢印の方向に空気が流れる時は、先端が外方向に湾曲して開状態になるように構成されている。リード弁15bの開度は吸気管5に流れる空気流の流速に依拠する。ストッパーは、リード弁15bの湾曲量を規制する。リード弁15bの開度は、リード弁機構15の下方に設けられたギャップセンサ11によって検出される。
次に、図1A〜図1Dを参照して、2サイクルエンジン1の動きについて説明する。
図1Aに示すように、空気の燃焼後、ピストン8が下降して下死点に至る工程において、ピストン8の下降に伴って、排気口6a及び掃気口3aが順次開口する。排気口6aが開いた後に掃気口3aが開くと、クランク室10内の空気はシリンダ2内の燃焼室4に流入し、シリンダ2内に残っている燃焼後の排ガスが排気口6aから排気管6に押し出される。次に、図1Bに示すように、ピストン8が下死点を経て上昇する工程において、掃気口3a及び排気口6aはピストン8によって閉じられ、ピストン8の上昇とともに燃焼室4内の空気が圧縮される。さらに、図1Cはピストン8が上死点に達した状態を示しているが、ピストン8が上死点に達する直前にインジェクタノズル13から燃料が燃焼室4に噴射される。燃焼室4内で圧縮されるとともに燃料と混合した空気は、ピストン8が上死点に達した時点で燃焼し、それとともにピストン8は下降を開始する。そして、図1Dに示すように、ピストン8の下降によりクランク室10内の圧力が上がってリード弁15bが閉じられ、クランク室10内の圧力が圧縮されてさらに上昇する。さらに、ピストン8が下がって排気口6aが開いた時点で、燃焼室4内の排気ガスが排気管6へ排出される。この際、可変排気バルブ16が上方に上がっていれば排気口6aの開口タイミングは早くなり、可変排気バルブ16が下方に下がっていれば排気口6aが開口タイミングは遅くなる。すなわち、可変排気バルブ16によって、排気口6aの開口タイミング、すなわち排気タイミングを適宜変更して調整することができる。
ここで、排気管6の途中には拡大管(図示せず)が設けられており、シリンダ2から延びる排気管6が拡大管の端部に連通する部位は、解放端(図示せず)を形成している。この拡大管によって、排気管6を流れる排ガスには圧力脈動が生じる。従って、排気口6aが開いた後、拡大管の解放端で反射された排ガスの負圧波が逆流して排気口6aを介してシリンダ2に帰ってくる。ここで、図1Aに示すような掃気工程において、リード弁機構15が開状態となるためには、排気管6内の圧力、シリンダ2内の圧力及びクランク室10内の圧力が吸気管5内の圧力よりも低圧である必要がある。従って、吸入空気の圧力が大気圧に等しいことを考慮すると、排気管6内の圧力、シリンダ2内の圧力及びクランク室10内の圧力が負圧になった時にリード弁15bが開く。すなわち、排気口6aが開いた後、シリンダ2に負圧波が帰ってきたタイミングにおいて、リード弁15bが開き、吸気管5から掃気経路3を経てシリンダ2への吸気が開始される。
2サイクルエンジン1においては、クランク室10内で空気を一次圧縮するため、クランク室10内の体積変化分、すなわち排気量が理論的な最大吸入空気量となる。従って、ピストン8が下死点にある時にリード弁15bが開き、上死点にある時にリード弁15bが閉じることが理想である。但し、実際にはリード弁15bが上死点以降で閉じた方が、吸入空気量は増加する。ここで、ピストン8が下死点にある時にリード弁15bを開くためには、前述したように、ピストン8が下死点に至った時点でシリンダ2に排ガスの負圧波が帰って来なければならない。負圧波が帰ってくるタイミングが遅れると、ピストン8が下死点に至った時点で、クランク室10内の圧力が大気圧以下まで下がらず、その結果リード弁15bが開くタイミングも遅れ、吸入空気量が低下してしまうからである。
吸入空気量を最大にするためのリード弁15bの開閉タイミングと排気タイミングとの関係について、図3を参照して説明する。
前述のようにリード弁15bの開弁タイミングLOは下死点BDCと一致し、リード弁15bの閉弁タイミングLCは上死点TDCからやや遅れたタイミングとなる。また、リード弁15bの開弁期間はLOTとする。また、排気口6aの開口タイミング、すなわち排気タイミングは可変である。一方、排気口6aの閉口タイミングは排気口6aの開口タイミングに応じて変更される。ここで、可変排気バルブ16が最も下方に下げられた時、排気口6aの開口タイミングはEO1となり、最も遅くなる。この時の排気口6aの閉口タイミングはEC1であり、排気口6aの開口期間をEOT1とする。一方、可変排気バルブ16が最も上方に上げられた時、排気口6aの開口タイミングはEO2となり、最も早くなる。この時の排気口6aの閉口タイミングはEC2であり、排気口6aの開口期間をEOT2とする。すなわち、排気口6aの開口期間はEO1からEO2までの間で可変であり、これに伴い、排気口6aの開口期間はEOT1からEOT2までの間で変更される。なお、リード弁15bの開弁タイミングLOを常に下死点BDCと一致させるには、可変排気バルブ16によって排気口6aの開弁タイミングEOを適宜変更することにより、負圧波がシリンダ2に帰ってくるタイミングを調整する。すなわち、ECU12が可変排気バルブ16の位置を変更させることによって、ピストン8が下死点に至ったタイミングに負圧波がシリンダ2に帰ってくるように調整される。また、掃気口3aは所定の開口タイミングSOにおいて開き、所定の閉口タイミングSCにおいて閉じる。
ECU12による排気タイミングの制御方法について、図4のフローチャートを参照して説明する。
まず、ECU12は、ステップS1において、2サイクルエンジン1のエンジン回転数及びスロットル開度を読み込む。次にステップS2において、ステップ1で読み込んだエンジン回転数及びスロットル開度をもとに、目標とするリード弁15bの開弁時期の目標時期Lt及び吸気口5aの積算開口面積の目標面積Laをマップより読み込む。次にステップS3において、2サイクルエンジン1のクランク角を読み込み、ステップS4で掃気工程か否かを判断する。掃気工程であれば、ステップS5に移ってギャップセンサ11により検出したリード弁15bの開度を読み込み、ステップS6でリード弁15bが開いたか否かを判断する。すなわち、クランク角が、掃気口3aの開口タイミングSOから閉口タイミングSCまでの間にある時、ECU12は2サイクルンジン1が掃気工程にあると判断する。リード弁15bが開いたことが検知されれば、ステップS7に移り、リード弁15bの開度に基づいてリード弁15bの実際の開弁時期、すなわち実開弁時期Ltactが算出される。次に、ステップS8では、リード弁15bが閉じるまでの間の吸気口5aの開口面積が積算されて、実際の積算開口面積、すなわち実積算開口面積Laactが算出される。ステップS9でリード弁15bが閉じたことが検出されると、吸気口5aの開口面積の積算は終了し、制御はステップS10に移る。
ステップS10において、リード弁15bの実開弁時期Ltactと目標時期Ltとを比較する。実開弁時期Ltactが目標時期Ltよりも遅れていた場合、制御はステップS11に移り、ECU12は可変排気バルブ16を上方向に移動させ、排気タイミングを早める。
また、ステップS10において、リード弁15bの実開弁時期Ltactが目標時期Ltよりも遅れていないと判断される場合は、ステップS12に移り、吸気口5aの実積算開口面積Laactと目標面積Laとを比較する。ここで、実積算開口面積Laactが目標面積Laよりも小さかった場合、制御はステップS13に移り、ECU12は可変排気バルブ16を下方向に移動させ、排気タイミングを遅らせる。
ここで、図4に示すステップS11の制御について、図5を参照して具体的に説明する。
実開弁時期Ltactが目標時期Ltよりも遅れている場合のリード弁15bの挙動は図5の破線グラフに表される。この時、図5に示すように、リード弁15bの開弁タイミングLOは下死点BDC(クランク角180度)よりも遅れている。ここで、ECU12は、実開弁時期Ltactと目標時期Ltとを比較して、可変排気バルブ16の開弁タイミング、すなわち排気口6aの開口タイミングを変更して、負圧波がシリンダ2に帰ってくるタイミングを調整する。これにより、ECU12は、リード弁15bの開弁タイミングLOと下死点BDCとを一致させることができる。
圧力波は音速で伝播するので、負圧波がシリンダ2に帰ってくるタイミングは、排気温度に依存する。すなわち、排気口6aが開いてからシリンダ2に負圧波が帰ってくるまでの時間は、同一の排気温度の下では一定である。従って、エンジン回転数が高くなれば、負圧波は相対的に遅いタイミングでシリンダ2に帰ってくるようになる。そのため、2サイクルエンジン1の回転が高速になるほど、可変排気バルブ16を上方に上げ、図5に示すように、排気口6aの開口タイミングを早開きに変更する。これによって、適したタイミング、すなわちピストン8が下死点BDCに達するタイミングに負圧波をシリンダ2に帰すことができる。
また、排気温度が低くなった場合、負圧波がシリンダ2に帰ってくる速度が遅くなるため、可変排気バルブ16を上方に上げ、図5に示すように、排気口6aの開口タイミングを早開きに変更する。これによって、排気温度が低くなった場合であっても、排気タイミングを早めることで、リード弁機構15の開弁タイミングLOを下死点BDCと一致させることができる。
なお、排気温度は、外気温、車速、排気管温度等に影響を受けて変化する。
また、図4に示すステップS13の制御について、図6を参照して具体的に説明する。
吸気口5aの実積算開口面積Laactが目標面積Laよりも小さい場合のリード弁15bの挙動は図5の破線グラフに表される。よって、実積算開口面積Laactは、破線グラフとY=0とで囲まれた領域の面積である。また、実線グラフは、吸入空気量が最大に保たれている状態のリード弁15bの挙動を示しており、目標面積Laは、実線グラフとY=0とで囲まれた領域の面積である。
一般的には、シリンダ2内の空気の充填効率を向上させる手段として、掃気口3aが閉じてから排気口6aが閉じるまでの間、排気管6からシリンダ2へ正圧波を帰すことにより、空気が排気管6側に流出するのを防止する方法がとられている。この場合、掃気口3aが閉じてから排気口6aが閉じるまでのごく短い期間に合わせて、正圧波がシリンダ2へ帰るように構成されている。そのため、排気温度が高くなった場合、正圧波がシリンダ2へ帰る時間が早くなるので、掃気口6aが開いている間に正圧波がシリンダ2へ帰ってきてしまう場合がある。このように掃気口6aが開いている間に正圧波がシリンダ2へ帰ってくると、図6に示すように、リード弁15bの積算開口面積が減り、かえって吸入空気量の減少に繋がってしまう。従って、図6に示すように、実積算開口面積Laactが目標面積Laよりも小さい場合は、排気口6aの開口タイミングを遅開きに変更し、正圧波がシリンダ2へ帰ってくるタイミングを遅らせる。
なお、上記の制御において、2サイクルエンジン1の吸入空気量は、リード弁15bの実開弁時期Ltact及び吸気口5aの実積算開口面積Laactと同様に、リード弁15bの開度に基づいて算出される。また、リード弁15bの実開弁時期Ltact及び吸気口5aの実積算開口面積Laactは、2サイクルエンジン1の吸入空気量に依拠している。
以上より、この実施の形態に係る2サイクルエンジン1では、リード弁15bの開度のセンシングのみで、目標とする吸入空気量に対する実際の吸入空気量の乖離を把握することができる。そして、その結果がECU12にフィードバックされ、排気口6aの開口タイミング、すなわち排気タイミングが制御される。
従って、この実施の形態に係る2サイクルエンジン1では、排気温度が変化した場合であっても、目標とするエンジン出力を出すために充分な吸入空気量を安定して得ることができる。
また、リード弁15bの開度のセンシングのみで吸入空気量を制御することが可能であるので、車速センサ、排気温度センサ等が不要となる。
なお、この実施の形態に係る2サイクルエンジン1はディーゼルエンジンであるが、ガソリンエンジンであってもよい。
また、リード弁計測手段は、ギャップセンサ11のように間接的にリード弁15bの開度を計測するものに限らず、リード弁15bに直接装着して開度を計測するセンサであってもよい。
また、可変排気バルブ16は、この実施の形態で示すものに限定されず、ロータリー式のものを用いてもよい。
1 2サイクルエンジン、5 吸気管、5a 吸気口、6 排気管、6a 排気口、11 ギャップセンサ(リード弁計測手段)、12 ECU(制御手段)、15b リード弁、16 可変排気バルブ(排気タイミング変更手段)、Lt 目標時期、Ltact 実開弁時期、La 目標面積、Laact 実積算開口面積。

Claims (6)

  1. 吸気口を介して吸気管と連通し、排気口を介して排気管と連通する2サイクルエンジンであって、
    前記吸気口に設けられるリード弁と、
    前記リード弁の開度を検出するリード弁計測手段と、
    前記排気口の開口タイミングを変更する排気タイミング変更手段と、
    前記リード弁計測手段によって検出された前記リード弁の前記開度に基づいて吸入空気量を算出するとともに、前記吸入空気量に基づいて、前記排気タイミング変更手段を制御する制御手段とを備える2サイクルエンジン。
  2. 前記制御手段は、前記リード弁計測手段によって検出された前記リード弁の前記開度に基づいて前記リード弁の実開弁時期を算出するとともに、前記リード弁の開弁時期の目標時期を設定し、前記リード弁の前記実開弁時期が前記目標時期よりも遅い場合に、前記排気タイミング変更手段を制御して前記排気口の前記開口タイミングを早くする請求項1に記載の2サイクルエンジン。
  3. 前記制御手段は、前記リード弁計測手段によって検出された前記リード弁の前記開度に基づいて前記吸気口の実積算開口面積を算出するとともに、前記吸気口の積算開口面積の目標面積を設定し、前記吸気口の前記実積算開口面積が前記目標面積よりも小さい場合に、前記排気タイミング変更手段を制御して前記排気口の前記開口タイミングを遅くする請求項1又は2に記載の2サイクルエンジン。
  4. 吸気口を介して吸気管と連通し、排気口を介して排気管と連通する2サイクルエンジンの制御方法であって、
    前記吸気口に設けられたリード弁の開度を検出する工程と、
    前記リード弁の前記開度に基づいて吸入空気量を算出する工程と、
    前記吸入空気量に基づいて前記排気口の開口タイミングを制御する工程とを備える2サイクルエンジンの制御方法。
  5. 前記吸入空気量を算出する工程は、前記リード弁の実開弁時期を算出する工程を含み、
    前記排気口の開口タイミングを制御する工程は、前記リード弁の開弁時期の目標時期を設定する工程と、前記リード弁の前記実開弁時期が前記目標時期よりも遅い場合に前記排気口の開口タイミングを早くする工程を含む、請求項4に記載の2サイクルエンジンの制御方法。
  6. 前記吸入空気量を算出する工程は、前記吸気口の実積算開口面積を算出する工程を含み、
    前記排気口の開口タイミングを制御する工程は、前記吸気口の前記積算開口面積の目標面積を設定する工程と、前記吸気口の前記実積算開口面積が前記目標面積よりも小さい場合に前記排気口の開口タイミングを遅くする工程を含む、請求項4又は5に記載の2サイクルエンジンの制御方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10697386B2 (en) 2015-12-08 2020-06-30 Continental Automotive France Method and device for determining the air flow rate entering the intake manifold of a two-stroke engine

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