JP2014221589A - 車両の操舵制御装置及び操舵制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、転舵アクチュエータの回転角の検出状態に異常が発生した可能性を検出した場合であっても、挙動安定性の低下を抑制することが可能な、車両の操舵制御装置及び操舵制御方法を提供することを目的とする。
このため、回転角の検出状態に異常が発生した可能性を検出した場合であっても、運転者によるステアリングホイールの操舵量と転舵輪の転舵量との乖離を抑制して、車両の挙動安定性が低下することを抑制可能となる。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態(以下、本実施形態と記載する)について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図1は、本実施形態の車両の操舵制御装置(以降の説明では、「操舵制御装置」と記載する場合がある)を備えた車両の概略構成を示す図である。
本実施形態の操舵制御装置1を備えた車両は、ステアバイワイヤ(SBW:Steer By Wire、以降の説明では、「SBW」と記載する場合がある)と呼称するシステム(SBWシステム)を適用した車両である。
そして、例えば、断線等、SBWシステムに異常が発生した場合には、開放状態のクラッチを締結状態に切り換えて、トルク伝達経路を機械的に接続することにより、運転者がステアリングホイールに加える力を用いて、転舵輪の転舵を継続する。なお、SBWシステムに発生した異常は、例えば、各種センサが出力した信号の異常等を参照して検出する。
第一転舵モータ2は、総合コントローラ20が出力する転舵指令電流に応じて駆動するモータであり、回転可能な第一転舵モータ出力軸22を有する。また、第一転舵モータ2は、転舵指令電流に応じて駆動することにより、転舵輪を転舵制御する転舵アクチュエータを形成する。また、第一転舵モータ2は、転舵指令電流に応じて駆動することにより、転舵輪を転舵させるための転舵トルクを出力する。なお、転舵アクチュエータとしては、電動モータ以外に、動力シリンダーや、ソレノイドを備えた油圧回路等を用いることが可能である。
第一転舵角検出部4は、例えば、レゾルバ等を用いて形成し、第一転舵モータ2に設ける。
また、第一転舵角検出部4は、第一転舵モータ2の回転角(転舵角度)を検出する。そして、第一転舵角検出部4は、検出した転舵角度(以降の説明では、「第一転舵モータ回転角」と記載する場合がある)を含む情報信号を、総合コントローラ20へ出力する。なお、以降の説明では、第一転舵モータ回転角を、「第一実転舵角θt1」と記載する場合がある。
転舵モータトルク検出部6は、第一転舵モータ2が駆動時に発生させるトルクである転舵モータトルクを検出する。そして、転舵モータトルク検出部6は、検出した転舵モータトルクを含む情報信号を、総合コントローラ20へ出力する。なお、転舵モータトルク検出部6が検出した転舵モータトルクは、操舵トルクに変換してもよい。
第二転舵モータ8は、総合コントローラ20が出力する転舵指令電流に応じて駆動するモータであり、回転可能な第二転舵モータ出力軸28を有する。また、第二転舵モータ8は、第一転舵モータ2と同様に、転舵アクチュエータを形成する。
ここで、ラックギアは、第一転舵モータ出力軸22及び第二転舵モータ出力軸28の回転に応じて車幅方向へ変位するラック軸30を有する。
ラック軸30の両端は、それぞれ、タイロッド及びナックルアーム等を介して、転舵輪32に連結する。
また、第二転舵角検出部10は、第二転舵モータ8の回転角(転舵角度)を検出する。そして、第二転舵角検出部10は、検出した転舵角度(以降の説明では、「第二転舵モータ回転角」と記載する場合がある)を含む情報信号を、総合コントローラ20へ出力する。なお、以降の説明では、第二転舵モータ回転角を、「第二実転舵角θt2」と記載する場合がある。
反力モータ12は、ステアリングホイール26とクラッチ16との間に配置する。
また、反力モータ角検出部14は、反力モータ12の回転角を検出する。そして、反力モータ角検出部14は、検出した回転角(以降の説明では、「反力モータ回転角」と記載する場合がある)を含む情報信号を、総合コントローラ20へ出力する。なお、以降の説明では、反力モータ回転角を、「反力モータ回転角θr」と記載する場合がある。
クラッチ16は、運転者が操作するステアリングホイール26と転舵輪32との間に介装し、総合コントローラ20が出力するクラッチ指令電流に応じて、開放状態または締結状態に切り換わる。なお、クラッチ16は、通常状態(SBWシステムの作動時)では、開放状態である。
車速検出部18は、例えば、公知の車速センサであり、車両の車速を検出し、この検出した車速を含む情報信号を、総合コントローラ20へ出力する。
総合コントローラ20は、第一転舵角検出部4、第二転舵角検出部10、反力モータ角検出部14及び車速検出部18から入力を受けた情報信号に基づき、第一転舵モータ2、第二転舵モータ8を駆動制御する。なお、総合コントローラ20の詳細な構成については、後述する。
以下、図1を参照しつつ、図2から図4を用いて、総合コントローラ20の詳細な構成を説明する。
図2は、総合コントローラ20の詳細な構成を説明するブロック図である。
図2中に示すように、総合コントローラ20は、反力側RDコンバータ38と、反力側機械角演算部40と、第一転舵側RDコンバータ42と、第一転舵側ADコンバータ44と、第一転舵側機械角演算部46を備える。これに加え、総合コントローラ20は、第二転舵側RDコンバータ48と、第二転舵側ADコンバータ50と、第二転舵側機械角演算部52と、角度情報異常検出部54と、機械角情報選択部56を備える。さらに、総合コントローラ20は、第一指令角演算部58と、第一転舵指令電流演算部60と、第二指令角演算部62と、第二転舵指令電流演算部64と、第三指令角演算部66と、第三転舵指令電流演算部68を備える。また、総合コントローラ20は、指令角側相互監視部70と、指令電流側相互監視部72を備える。
反力側機械角演算部40は、反力レゾルバ電気角に基づき、反力側RDコンバータ38が変換した電気角を機械角に変換する。そして、反力側機械角演算部40は、変換した機械角(以降の説明では、「反力レゾルバ機械角」と記載する場合がある)を含む情報信号を、第一指令角演算部58、第二指令角演算部62及び第三指令角演算部66へ出力する。
第一転舵側機械角演算部46は、第一転舵側RDコンバータ42から入力を受けた情報信号が含む電気角を、機械角に変換する。そして、第一転舵側機械角演算部46は、変換した機械角(以降の説明では、「第一転舵モータ機械角」と記載する場合がある)を含む情報信号を、機械角情報選択部56へ出力する。
第二転舵側機械角演算部52は、第二転舵側RDコンバータ48から入力を受けた情報信号が含む電気角を、機械角に変換する。そして、第二転舵側機械角演算部52は、変換した機械角(以降の説明では、「第二転舵モータ機械角」と記載する場合がある)を含む情報信号を、機械角情報選択部56へ出力する。
さらに、角度情報異常検出部54は、第一転舵角検出部4及び第二転舵角検出部10に対して演算異常が発生した可能性を検出すると、その検出結果を含む情報信号を、機械角情報選択部56へ出力する。
ここで、異常診断処理は、演算異常が発生した可能性を検出している状態が確定時間において継続すると、演算異常の発生を確定させる処理である。なお、角度情報異常検出部54は、確定時間内において、例えば、演算異常が発生しているか否かの判定を、複数回(複数ステップ)行なうことにより、異常診断処理を行う。
なお、以下の説明は、SBWシステムに異常が発生していない(正常)との判定結果の入力を受けた状態を前提として行なう。また、SBWシステムに異常が発生しているか否かの判定結果は、図3中に示す「システムステータス」の欄に示す。なお、図3は、機械角情報選択部56が行なう処理を示すテーブルである。
第一指令角演算部58は、反力側機械角演算部40から入力を受けた情報信号が含む反力レゾルバ機械角と、車速検出部18から入力を受けた情報信号が含む車速を用いて、転舵輪32の転舵角の指令値(転舵指令角)を演算する。そして、第一指令角演算部58は、演算した転舵指令角(以降の説明では、「第一転舵指令角」と記載する場合がある)を含む情報信号を、第一転舵指令電流演算部60と指令角側相互監視部70へ出力する。
可変ギアマップは、反力レゾルバ機械角及び車速と転舵指令角との関係を示すマップであり、横軸に反力レゾルバ機械角を示し、縦軸に転舵指令角を示すマップである。また、転舵角推定マップには、図中に右上がりの直線で示すように、予め設定した車速に応じて、反力レゾルバ機械角の変化に応じた転舵指令角の変化度合いを記憶させてある。
なお、第一指令角演算部58の構成は、上記の可変ギアマップを記憶した構成に限定するものではなく、例えば、反力レゾルバ機械角及び車速を、転舵指令角を算出するための数式へ入力して、転舵指令角を演算する構成としてもよい。これは、第二指令角演算部62及び第三指令角演算部66の構成に関しても、同様である。
第一転舵指令電流演算部60は、第一指令角演算部58及び機械角情報選択部56が出力した情報信号の入力を受ける。
一方、機械角情報選択部56が転舵マスタIDとして第二転舵ECUを選択している状態では、第一指令角演算部58及び第二転舵側機械角演算部52が出力した情報信号に基づいて、転舵指令電流を演算する。この場合、転舵指令電流の演算は、例えば、第一転舵指令角と第二転舵モータ機械角との偏差を用いて行なう。
ここで、転舵指令電流は、運転者によるステアリングホイール26の操舵操作に応じた目標転舵角を算出し、この算出した目標転舵角に応じて第一転舵モータ2及び第二転舵モータ8を駆動制御するための、電流指令値である。また、転舵指令電流は、上述した転舵トルクを制御して第一転舵モータ2及び第二転舵モータ8を駆動制御するための、電流指令値である。
第二転舵指令電流演算部64は、第二指令角演算部62及び機械角情報選択部56が出力した情報信号の入力を受ける。そして、第一転舵指令電流演算部60と同様、機械角情報選択部56が選択した転舵マスタIDに応じて、転舵指令電流を演算する。
第三指令角演算部66は、第一指令角演算部58と同様、反力側機械角演算部40から入力を受けた情報信号が含む反力レゾルバ機械角と、車速検出部18から入力を受けた情報信号が含む車速を用いて、転舵指令角を演算する。そして、第三指令角演算部66は、演算した転舵指令角(以降の説明では、「第三転舵指令角」と記載する場合がある)を含む情報信号を、第三転舵指令電流演算部68と指令角側相互監視部70へ出力する。
転舵指令電流を演算した第三転舵指令電流演算部68は、演算した転舵指令電流(以降の説明では、「第三転舵指令電流」と記載する場合がある)を含む情報信号を、指令電流側相互監視部72へ出力する。
演算異常が発生しているか否かを判定した指令角側相互監視部70は、その判定結果を含む情報信号を、指令電流側相互監視部72へ出力する。
指令電流側相互監視部72は、第一転舵指令電流演算部60、第二転舵指令電流演算部64、第三転舵指令電流演算部68、指令角側相互監視部70が出力した情報信号の入力を受ける。そして、入力を受けた情報信号が含む三種類の転舵指令電流を比較して、第一転舵指令電流演算部60、第二転舵指令電流演算部64及び第三転舵指令電流演算部68に演算異常が発生しているか否かを判定する。
演算異常が発生していると判定した指令電流側相互監視部72は、演算異常が発生していると判定した転舵指令電流演算部以外が演算した転舵指令電流を含む情報信号を、第一転舵モータ2及び第二転舵モータ8へ出力する。
なお、車両の構成を、指令電流側相互監視部72が各転舵指令電流演算部のうち少なくとも一つに演算異常が発生していると判定すると、その判定結果を示す情報(インジケータの点灯等)を、車両の乗員が視認可能な位置に表示する構成としてもよい。
次に、図1から図4を参照しつつ、図5を用いて、本実施形態の車両の操舵制御装置1を用いて行なう動作の一例を説明する。なお、図5は、操舵制御装置1を用いて行なう動作の一例を示すタイムチャートである。
本実施形態の車両の操舵制御装置1を備える車両では、SBWシステムの作動時に、第一転舵角検出部4、第二転舵角検出部10、反力モータ角検出部14において、それぞれ、対応するモータの回転角を検出する。これに加え、車速検出部18により、車速を検出する。
そして、図5中の「第一転舵角検出部の状態」欄に示すように、角度情報異常検出部54が、第一転舵角検出部4に演算異常(図中には、「異常」と示す)が発生した可能性を検出すると、この時点t1から、異常診断処理を行う。これに加え、時点t1において、時点t1からの経過時間が確定時間となり、角度情報異常検出部54が、検出した演算異常の発生が確定する時点t2よりも前に、転舵マスタIDとして第二転舵ECUを選択する。
したがって、本実施形態では、通常時において第一転舵角検出部4に演算異常が発生した可能性を検出すると、演算異常が発生した可能性を検出した時点で、転舵指令値の演算に用いる回転角を第二転舵角検出部10が検出する回転角に切り替える。また、回転角の切り替えを、第一転舵角検出部4に対する演算異常の発生を確定する前に行なう。
なお、時点t1から時点t2までの間に、第一転舵角検出部4に演算異常が発生した可能性が検出されなかった場合は、時点t1において第二転舵ECUに切り替えた転舵マスタIDを、第一転舵ECUへ戻す。
なお、上述した第一転舵モータ2は、第一転舵アクチュエータに対応する。同様に、上述した第二転舵モータ8は、第二転舵アクチュエータに対応する。
また、上述した第一転舵側ADコンバータ44は、第一転舵側デジタル変換部に対応する。同様に、上述した第二転舵側ADコンバータ50は、第二転舵側デジタル変換部に対応する。
本実施形態では、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)機械角情報選択部56が、角度情報異常検出部54が第一転舵角検出部4に演算異常が発生した可能性を検出し、さらに、検出した演算異常の発生を確定させる前に、転舵指令値の演算に用いる回転角として、第二転舵角検出部10が検出した回転角を選択する。
このため、第一転舵モータ2の回転角の検出状態に異常が発生した可能性を検出すると、検出した異常の発生が確定する前に、検出状態に異常が発生した可能性を検出していない第二転舵モータ8の回転角に基づいて、各転舵モータを制御することが可能となる。
その結果、第一転舵モータ2の回転角の検出状態に異常が発生した可能性を検出した場合であっても、運転者によるステアリングホイール26の操舵量と転舵輪32の転舵量との乖離を抑制して、車両の挙動安定性が低下することを抑制可能となる。
このため、第一転舵モータ2の回転角の検出状態に異常が発生した可能性を検出した時点で、検出状態に異常が発生した可能性を検出していない第二転舵モータ8の回転角に基づいて、第一転舵モータ2及び第二転舵モータ8を制御することが可能となる。
その結果、第一転舵モータ2の回転角の検出状態に異常が発生した可能性を検出しても、運転者によるステアリングホイール26の操舵量と転舵輪32の転舵量との乖離を抑制する制御の応答性を向上させた状態で、車両の挙動安定性が低下することを抑制可能となる。
その結果、第一実転舵角θt1を変換した電気角と、アナログ信号として検出した第一実転舵角θt1を変換したデジタル信号に基づいて、第一転舵角検出部4に演算異常が発生した可能性を検出することが可能となる。
その結果、第二実転舵角θt2を変換した電気角と、アナログ信号として検出した第二実転舵角θt2を変換したデジタル信号に基づいて、第二転舵角検出部10に演算異常が発生した可能性を検出することが可能となる。
このため、第一転舵モータ2の回転角の検出状態に異常が発生した可能性を検出すると、検出した異常の発生が確定する前に、検出状態に異常が発生した可能性を検出していない第二転舵モータ8の回転角に基づいて、各転舵モータを制御することが可能となる。
その結果、第一転舵モータ2の回転角の検出状態に異常が発生した可能性を検出した場合であっても、運転者によるステアリングホイール26の操舵量と転舵輪32の転舵量との乖離を抑制して、車両の挙動安定性が低下することを抑制可能となる。
(1)本実施形態では、角度情報異常検出部54により第一偏差を算出し、算出した第一偏差が偏差角閾値以上であるか否かを判定して、第一転舵角検出部4に演算異常が発生した可能性を検出したが、これに限定するものではない。
すなわち、例えば、第一転舵側RDコンバータ42が検出した演算異常が発生した可能性に応じて、機械角情報選択部56が、転舵指令値の演算に用いる回転角を選択する処理を行ってもよい。これは、第一転舵側RDコンバータ42の構成が、第一転舵角検出部4に演算異常が発生した可能性を検出可能な構成である場合に適用可能である。
同様に、第二転舵側RDコンバータ48が検出した演算異常が発生した可能性に応じて、機械角情報選択部56が、転舵指令値の演算に用いる回転角を選択する処理を行ってもよい。これは、第二転舵側RDコンバータ48の構成が、第二転舵角検出部10に演算異常が発生した可能性を検出可能な構成である場合に適用可能である。
2 第一転舵モータ
4 第一転舵角検出部
6 転舵モータトルク検出部
8 第二転舵モータ
10 第二転舵角検出部
12 反力モータ
14 反力モータ角検出部
16 クラッチ
18 車速検出部
20 総合コントローラ
22 第一転舵モータ出力軸
24 ステアリングラック
26 ステアリングホイール
28 第二転舵モータ出力軸
30 ラック軸
32 転舵輪(転舵輪32FL、転舵輪32FR)
34 ステアリングシャフト
36 トルク伝達経路
38 反力側RDコンバータ
40 反力側機械角演算部
42 第一転舵側RDコンバータ
44 第一転舵側ADコンバータ
46 第一転舵側機械角演算部
48 第二転舵側RDコンバータ
50 第二転舵側ADコンバータ
52 第二転舵側機械角演算部
54 角度情報異常検出部
56 機械角情報選択部
58 第一指令角演算部
60 第一転舵指令電流演算部
62 第二指令角演算部
64 第二転舵指令電流演算部
66 第三指令角演算部
68 第三転舵指令電流演算部
70 指令角側相互監視部
72 指令電流側相互監視部
Claims (5)
- 転舵輪を転舵させるための転舵指令値に応じて駆動する第一転舵アクチュエータと、
前記転舵指令値に応じて駆動する第二転舵アクチュエータと、
前記第一転舵アクチュエータの回転角を検出する第一転舵角検出部と、
前記第二転舵アクチュエータの回転角を検出する第二転舵角検出部と、
前記第一転舵角検出部及び前記第二転舵角検出部のうち少なくとも一方に演算異常が発生した可能性を検出し、さらに、前記可能性を検出している状態が予め設定した確定時間において継続すると前記演算異常の発生を確定させる角度情報異常検出部と、
前記角度情報異常検出部が前記第一転舵角検出部及び前記第二転舵角検出部のうち一方に演算異常が発生した可能性を検出し、さらに、前記検出した演算異常の発生を確定させる前に、前記転舵指令値の演算に用いる回転角として前記第一転舵角検出部及び前記第二転舵角検出部のうち他方が検出した回転角を選択する機械角情報選択部と、を備えることを特徴とする車両の操舵制御装置。 - 前記機械角情報選択部は、前記角度情報異常検出部が前記第一転舵角検出部及び前記第二転舵角検出部のうち一方に演算異常が発生した可能性を検出した時点で、前記転舵指令値の演算に用いる回転角として前記第一転舵角検出部及び前記第二転舵角検出部のうち他方が検出した回転角を選択することを特徴とする請求項1に記載した車両の操舵制御装置。
- 前記第一転舵角検出部がアナログ信号として検出した回転角を電気角に変換する第一転舵側電気角変換部と、
前記第一転舵角検出部がアナログ信号として検出した回転角をデジタル信号に変換する第一転舵側デジタル変換部と、を備え、
前記角度情報異常検出部は、前記第一転舵側電気角変換部が変換した電気角と、前記第一転舵側デジタル変換部が変換したデジタル信号に応じた回転角と、の偏差が予め設定した偏差角閾値以上である場合、前記第一転舵角検出部に演算異常が発生した可能性を検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載した車両の操舵制御装置。 - 前記第二転舵角検出部がアナログ信号として検出した回転角を電気角に変換する第二転舵側電気角変換部と、
前記第二転舵角検出部がアナログ信号として検出した回転角をデジタル信号に変換する第二転舵側デジタル変換部と、を備え、
前記角度情報異常検出部は、前記第二転舵側電気角変換部が変換した電気角と、前記第二転舵側デジタル変換部が変換したデジタル信号に応じた回転角と、の偏差が予め設定した偏差角閾値以上である場合、前記第二転舵角検出部に演算異常が発生した可能性を検出することを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載した車両の操舵制御装置。 - 転舵輪を転舵させるための転舵指令値に応じて駆動する第一転舵アクチュエータの回転角を検出し、
前記転舵指令値に応じて駆動する第二転舵アクチュエータの回転角を検出し、
前記第一転舵アクチュエータの回転角及び前記第二転舵アクチュエータの回転角のうち少なくとも一方の検出時に演算異常が発生した可能性を検出し、
前記可能性を検出している状態が予め設定した確定時間において継続すると、前記演算異常の発生を確定させ、
前記第一転舵アクチュエータの回転角及び前記第二転舵アクチュエータの回転角のうち一方の検出時に演算異常が発生した可能性を検出すると、当該検出した演算異常の発生を確定させる前に、前記転舵指令値の演算に用いる回転角として前記検出時に前記演算異常が発生した可能性を検出していない回転角を選択することを特徴とする車両の操舵制御方法。
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