JP2014221443A - 有機性廃棄物の処理装置 - Google Patents

有機性廃棄物の処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014221443A
JP2014221443A JP2013101080A JP2013101080A JP2014221443A JP 2014221443 A JP2014221443 A JP 2014221443A JP 2013101080 A JP2013101080 A JP 2013101080A JP 2013101080 A JP2013101080 A JP 2013101080A JP 2014221443 A JP2014221443 A JP 2014221443A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steam
heat
tank
sludge
pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013101080A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6159573B2 (ja
Inventor
栗原 元
Hajime Kurihara
元 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd filed Critical Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Priority to JP2013101080A priority Critical patent/JP6159573B2/ja
Publication of JP2014221443A publication Critical patent/JP2014221443A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6159573B2 publication Critical patent/JP6159573B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

【課題】熱可溶化槽の熱可溶化効率が向上する有機性廃棄物の処理装置を提供する。
【解決手段】脱水汚泥供給管路7を介して投入される脱水汚泥W3を熱可溶化処理する熱可溶化槽2と、熱可溶化槽2で熱可溶化処理された処理汚泥W4を消化処理する消化槽3と、を備える有機性廃棄物の処理装置1において、脱水汚泥供給管路7の下流において脱水汚泥W3に高温スチームS1を供給する混合ポット12を設け、この混合ポット12の高温スチームS1で処理されたスチーム処理汚泥W5を熱可溶化槽2に投入する。混合ポット12は、脱水汚泥供給管路7の一部として設けられる円筒状のポット本体と、このポット本体の内部に挿入され、高温スチームS1を噴射するスチーム噴射孔が複数穿孔されたスチーム管とから構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機性廃棄物の処理装置に関する。
生ごみ(食品廃棄物)、畜産糞尿、下水汚泥等の有機性廃棄物を処理する方法として、嫌気性生物を用いた嫌気性消化処理が挙げられる。この嫌気性消化処理では、消化槽に投入される有機性廃棄物を、可溶化、加水分解及び酸発酵を経てメタン発酵させ、固形分をメタンガスと二酸化炭素とに分解することで固形分を減容化し、メタンガスはエネルギーとして利用する。
従来より、熱可溶化槽にて有機性廃棄物を所定温度に加熱し固形分を加水分解する、いわゆる熱可溶化処理を行ったうえで、この熱可溶化処理された有機性廃棄物(処理汚泥という)を前記消化槽に投入する処理方法が知られている。熱可溶化槽における熱可溶化処理の技術として、特許文献1には、熱可溶化槽に高温スチームを供給することにより熱可溶化する技術が記載され、特許文献2には、熱可溶化槽の内部に熱交換器を設けることにより熱可溶化する技術が記載されている。
特許文献2に記載された熱交換器を用いる間接加熱技術では、処理汚泥の固形分が熱交換器の表面で焦げ付き、熱交換率が低下しやすいという問題がある。そして、熱交換率の低下を回避するためには熱交換器表面の焦げ付きを除去するなどの作業が必要となり、管理に手間がかかりやすくなる。これに対し、熱可溶化槽に高温スチームを直接供給する方式は、スチームを供給する分、スチームの凝縮水分により処理汚泥が増量するという問題はあるものの流動性が増し、搬送が容易となり、前記間接加熱より熱損失を低く抑えられ、さらに前記間接加熱の場合の熱効交換器における焦げ付きの問題がないため、熱可溶化の効率が向上し、安定するという利点がある。
また、間接加熱用の熱交換器が不要となるため可溶化装置の小型化を図ることができると共に、前記熱交換器における圧力損失を削減できるため処理汚泥の循環動力の省エネルギー化を図ることができる。
特表2003−500208号 特開2008−296192号
しかしながら、熱可溶化槽に高温スチームを供給する方式においても次のような問題がある。一般に熱可溶化槽に投入される有機性廃棄物は、処理フローによって、消化槽で消化処理した有機性廃棄物か、新規に投入される有機性廃棄物か等の違いはあるものの、いずれの場合も、一旦脱水機等で脱水処理し、減量化されたうえで(以降、脱水汚泥という)熱可溶化槽に投入される。
脱水汚泥は管路(以降、脱水汚泥供給管路という)を介して熱可溶化槽に投入されることとなるが、脱水汚泥はかなり粘度の高い粘性流体であるため配管抵抗による圧力損失が高くなりやすい。これを低減するために脱水汚泥供給管路はその管径仕様が一般に供給に必要な管径より太管のものが用いられており、この太管がほぼそのまま熱可溶化槽に接続した構造となっている。つまり、脱水汚泥は脱水汚泥供給管路の大径の開口部から排出されて熱可溶化槽内に投入されることとなるが、その際、脱水汚泥の粘度はかなり高いことから、脱水汚泥供給管路の開口部からさながら太径の練り物のように半固形の連続した塊の流動性の低い状態で排出されて熱可溶化槽内に投入される。したがって、このような半固形の流動性の低い状態で投入された脱水汚泥に高温スチームを吹き付けると汚泥の軟化に時間がかかり、熱可溶化の効率が良くないという問題がある。
本発明はこのような問題を解決するために創案されたものであり、熱可溶化槽の熱可溶化効率が向上する有機性廃棄物の処理装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明は、脱水汚泥供給管路を介して投入される脱水汚泥を熱可溶化処理する熱可溶化槽と、前記熱可溶化槽で熱可溶化処理された処理汚泥を消化処理する消化槽と、を備える有機性廃棄物の処理装置において、前記脱水汚泥供給管路の下流において脱水汚泥に高温スチームを供給する管路スチーム供給手段を備え、該管路スチーム供給手段の高温スチームで処理されたスチーム処理汚泥を前記熱可溶化槽に投入することを特徴とする。
この有機性廃棄物の処理装置によれば、脱水汚泥は管路スチーム供給手段による高温スチームと直接混合されることにより、加熱されるとともにスチーム凝縮水分が付与されて粘度が下がる。この粘度の低下により、スチーム処理汚泥は予め固形具合が低減された状態で熱可溶化槽に投入されるため、熱可溶化槽における汚泥の熱可溶化効率が向上する。管路スチーム供給手段を脱水汚泥供給管路の下流に設けることで管路搬送時の熱損失もさほど生じない。
また、本発明は、前記管路スチーム供給手段は、前記脱水汚泥供給管路の一部として設けられる円筒状のポット本体と、該ポット本体の内部に挿入され、高温スチームを噴射するスチーム噴射孔が複数穿孔されたスチーム管とを備えた混合ポットから構成されていることを特徴とする。
この有機性廃棄物の処理装置によれば、簡単な構造で管路スチーム供給手段を構成でき、既存の脱水汚泥供給管路に対しても容易に管路スチーム供給手段を追加することができる。
また、本発明は、前記熱可溶化槽の内部に、前記脱水汚泥供給管路と連通し排出端にノズル孔が複数形成された排出ノズルを備え、前記スチーム処理汚泥を前記複数のノズル孔から前記熱可溶化槽に投入することを特徴とする。
この有機性廃棄物の処理装置によれば、スチーム処理汚泥を分散して熱可溶化槽に投入でき、熱可溶化効率が一層向上する。
また、本発明は、前記ノズル孔は、熱可溶化槽の軸心周りに等間隔で位置していることを特徴とする。
この有機性廃棄物の処理装置によれば、スチーム処理汚泥を放射状に均一に熱可溶化槽に投入でき、熱可溶化効率がより一層向上する。
また、本発明は、前記熱可溶化槽に高温スチームを供給する槽スチーム供給手段を備え、該槽スチーム供給手段および前記管路スチーム供給手段からそれぞれ供給される高温スチームの単位時間当たりの熱量は前記管路スチーム供給手段の方が前記槽スチーム供給手段よりも多く設定されていることを特徴とする。
この有機性廃棄物の処理装置によれば、熱可溶化槽における熱可溶化効率を一層高めることができる。
本発明によれば、熱可溶化槽の熱可溶化の効率が高まるため、その結果メタン発酵処理能力の優れた有機性廃棄物の処理装置となる。
本発明に係る有機性廃棄物の処理装置の処理フロー図である。 本発明に係る有機性廃棄物の処理装置の他の処理フロー図である。 混合ポットの側断面図である。 図3におけるA−A断面図である。 熱可溶化槽および排出ノズルの側断面図である。 図5におけるB−B断面図である。 (a),(b)はそれぞれ混合ポットのスチーム管の変形例を示す図である。
先ず図1を参照して本発明に係る有機性廃棄物の処理装置1の概略的な処理フローの一例を説明する。有機性廃棄物の処理装置1は、脱水汚泥供給管路7を介して投入される脱水汚泥W3を熱可溶化処理する熱可溶化槽2と、熱可溶化槽2で熱可溶化処理された処理汚泥W4を消化処理する消化槽3とを備えて構成されている。
先ず新たに処理する有機性廃棄物W1が消化槽3に投入される。有機性廃棄物W1としては、例えば下水汚泥や浄化槽汚泥等の有機性汚泥、食品廃棄物、生ごみ、畜産糞尿等である。消化槽3において有機性廃棄物W1は、嫌気性のメタン発酵菌によりメタン発酵(消化処理)する。メタン発酵に伴い、消化槽3から主にCH、COからなる消化ガスGが発生し、その一部または全てが蒸気ボイラ4に送出される。蒸気ボイラ4はこの消化ガスGを燃料として高温スチームを発生し、後述するように熱可溶化槽2および混合ポット12に供給する。なお、蒸気ボイラ4に代えて消化ガスGを消化ガス発電機に供給して発電させ、消化ガス発電機(消化ガスエンジンと発電機から構成される)の排熱から回収した高温スチームを熱可溶化槽2および混合ポット12に供給してもよい。消化槽3の運転温度はメタン発酵菌の種類やダブリングタイム等を考慮して適宜に設定される。
消化槽3で消化処理された有機性廃棄物(汚泥W2)は、一旦消化汚泥貯槽5に貯えられる。消化汚泥貯槽5で貯えられた汚泥W2の一部は汚泥脱水機6に送出される。汚泥脱水機6は例えば遠心脱水機(デカンター)、スクリュー圧搾式脱水機等から構成される。脱水ろ液は図示しない水処理系に送られる。汚泥脱水機6により脱水処理された脱水汚泥W3は、汚泥ポンプPにより消化汚泥貯槽5から送出される汚泥W2の残りと合流したうえで、脱水汚泥供給管路7を介して熱可溶化槽2に送出される。熱可溶化槽2は、連続して投入される脱水汚泥W3を熱可溶化処理し、処理された処理汚泥W4は還流管路8を介して消化槽3に戻される。なお、消化汚泥貯槽5から汚泥W2の全量を汚泥脱水機6に送出する場合もあり得る。また、消化汚泥貯槽5を設けることなく、消化槽3から汚泥W2を直接汚泥脱水機6に送出する場合もあり得る。
図2に処理装置1の処理フローの別例を示す。この処理フローでは、新たに処理する有機性廃棄物W1を先ず汚泥脱水機6で脱水処理する。脱水汚泥W3は脱水汚泥供給管路7を介して熱可溶化槽2に送出される。熱可溶化槽2で熱可溶化処理された処理汚泥W4はフラッシュタンク9、冷却器10を介して消化槽3に連続的に送出される。消化槽3において処理汚泥W4がメタン発酵し、消化ガスGが蒸気ボイラ4に送出され、消化汚泥が外部に回収されるか或いは熱可溶化槽2に戻される。蒸気ボイラ4は消化ガスGを燃料として高温スチームを発生し、熱可溶化槽2および混合ポット12に供給する。
以上の各処理フローから判るように、熱可溶化槽2には、汚泥脱水機6で脱水処理された脱水汚泥W3が脱水汚泥供給管路7を介して投入される。脱水汚泥W3は粘度が高いために搬送時の圧力損失を低減するべく脱水汚泥供給管路7を太管にせざるを得ないこと、従来では、脱水汚泥W3が脱水汚泥供給管路7の大径の開口部から半固形の連続した塊の状態で熱可溶化槽2に投入されるために熱可溶化の効率が悪くなりやすいことは本発明の課題として既述した通りである。
この問題に対し、本発明の処理装置1は、図3に示すように、脱水汚泥供給管路7の下流において脱水汚泥W3に高温スチームS1を供給する管路スチーム供給手段11を備え、この管路スチーム供給手段11の高温スチームS1で処理された脱水汚泥W3(これをスチーム処理汚泥W5というものとする)を熱可溶化槽2に投入することを主な特徴とする。
図3において、脱水汚泥供給管路7の下流端には管路スチーム供給手段11としての混合ポット12が接続される。混合ポット12は、その一端側(下端側)のフランジ13が脱水汚泥供給管7のフランジとボルト締結されることにより脱水汚泥供給管路7の一部として配される略円筒状のポット本体14と、ポット本体14の周面からポット本体14の内部に挿入されるスチーム管15とを備えて構成されている。
ポット本体14は、中央部が大径に形成され、上端寄りおよび下端寄りは緩やかに縮径して小径に形成されている。フランジ13が形成された下端側の開口径は脱水汚泥供給管路7の管内径と略同寸法であり、上端側の開口径は後記する排出ノズル20の下端側の内径と略同寸法である。スチーム管15は本実施形態では2本配されており、互いがポット本体14の軸方向にずれて、ポット本体14の軸方向と直交する方向に延設するようにポット本体14の内部に挿入されている。また、図4に示すように、各スチーム管15は、ポット本体14の軸方向から見て互いに直交するようにポット本体14の内部に挿入されている。各スチーム管15の先端周りはポット本体14の内周面に凹設されたスチーム管支持部16に内嵌固定される。
ポット本体14の内部において、各スチーム管15には6ミリメートル程度の小径のスチーム噴射孔17が複数穿孔されている。脱水汚泥供給管路7から流れてくる、すなわちポット本体14の一端側の開口部から流れてくる脱水汚泥W3によって目詰まりしないように、スチーム噴射孔17はポット本体14の他端側の開口部寄りに向くように穿孔されている。そして、各スチーム管15の基端側は前記蒸気ボイラ4(図1、図2)に連通している。
図5において、熱可溶化槽2は、その筐体として密閉された円筒形状のタンク本体18を備える。タンク本体18内の設定圧力は概ね0.2MPa〜1.0MPa、好ましくは0.5MPa〜0.8MPaであり、設定温度は120℃〜180℃、好ましくは150℃〜170℃である。熱可溶化槽2の制御部(図示せず)は、温度センサおよび圧力センサ(共に図示せず)で測定されたタンク本体18内の温度及び圧力に基づいて、前記設定圧力及び設定温度となるように、蒸気ボイラ4との流路に介設されたスチームバルブ(図示せず)とタンク本体18に取り付けられた圧力調整弁(図示せず)とを開閉制御する。熱可溶化槽2内の汚泥の滞留時間はたとえば10〜60分程度である。
タンク本体18の下端には太径のドレン管19がタンク本体18と同軸に取り付けられており、このドレン管19の内部には排出ノズル20が同軸状に位置している。排出ノズル20は下端が開口形成された管部材からなり、下端のフランジ21が前記ポット本体14の上端側のフランジ22とボルト締結されることで混合ポット12と連通接続されている。排出ノズル20はその上端周りが下端寄りの管径よりも若干大径に形成されており、タンク本体18の底部に配置される。排出ノズル20の上端面は開口することなく塞がれている。そして、大径に形成された排出ノズル20の上端(排出端)周りには、小径のノズル孔23が周方向に等間隔で複数穿孔されている。つまり、複数のノズル孔23は熱可溶化槽2(タンク本体18)の軸心O周りに等間隔で位置している。ノズル孔23の孔径はたとえば15ミリメートル程度である。
タンク本体18の周壁には処理汚泥W4を外部に排出するための汚泥排出管24が取り付けられている。また、本実施形態の処理装置1は、管スチーム供給手段11とは別に、熱可溶化槽2の内部に高温スチームS2を供給する槽スチーム供給手段25を備えている。槽スチーム供給手段25は、たとえばタンク本体18の底部寄りの周壁に取り付けられたスチーム噴射管26から構成されている。スチーム噴射管26には複数のスチーム噴射孔27が穿孔されている。スチーム噴射孔27の孔径は6ミリメートル程度である。スチーム噴射管26は本実施形態では2つ配されており、図6に示すように、各スチーム噴射管26はタンク本体18の軸方向から見てそれぞれが前記汚泥排出管24に対して対向するように位置している。各スチーム噴射管26の基端側は前記蒸気ボイラ4(図1、図2)に連通している。
管路スチーム供給手段11および槽スチーム供給手段25からそれぞれ供給される高温スチームS1,S2の温度は便宜的に略同温度に設定されている。仮に熱可溶化槽2の設定温度が160℃である場合、高温スチームS1,S2の温度はこれよりも若干高い175〜180℃程度に設定される。これらの温度条件で発明者が試験した結果、1トンの脱水汚泥W3に対して高温スチームS1,S2を合計0.1〜0.4トン/hr、より好ましくは0.15〜0.35トン/hrで供給し、かつ管路スチーム供給手段11の高温スチームS1の単位時間当たりの熱量を槽スチーム供給手段25の高温スチームS2の単位時間当たりの熱量よりも多く、好ましくは「高温スチームS1:高温スチームS2=7:3」程度の割合に設定すると、効果的に汚泥を熱可溶化できることが確認できた。
「作用」
脱水汚泥供給管路7を搬送されてきた脱水汚泥W3は、混合ポット12においてスチーム管15のスチーム噴射孔17から噴射される高温スチームS1と直接混合されることにより、加熱されるとともにスチーム凝縮水分が付与されて粘度が下がる。なお、脱水汚泥供給管路7内で搬送されている脱水汚泥W3の温度は概ね25〜35℃程度である。混合ポット12において粘度が下がった汚泥はスチーム処理汚泥W5として排出ノズル20を介して熱可溶化槽2に投入される。熱可溶化槽2に投入されたスチーム処理汚泥W5は、スチーム噴射管26のスチーム噴射孔27から噴射される高温スチームS2によって熱可溶化処理され、所定の滞留時間の後、汚泥排出管24から排出されて消化槽3に搬送される。図2の例では汚泥排出管24から排出されてフラッシュタンク9および冷却器10を経て消化槽3に搬送される。
ここで仮に排出ノズル20に小径のノズル孔23を穿孔することなく、大径のノズル口からスチーム処理汚泥W5を熱可溶化槽2に排出させたとしても、スチーム処理汚泥W5は既に粘度が下がって加熱もされていることから、ノズル口から排出されるスチーム処理汚泥W5の固形具合は大幅に低減され、熱可溶化槽2内での熱可溶化効率は向上する。まして本実施形態のようにスチーム処理汚泥W5を複数の小径のノズル孔23から熱可溶化槽2に排出させる構成にすれば、粘度の低い加熱されたスチーム処理汚泥W5が放射状に均一に分散されて熱可溶化槽2に投入されることになるため、熱可溶化効率が一層向上する。排出ノズル20内においては、スチーム処理汚泥W5が小径のノズル孔23から出ていくことによる乱流も生じているため、排出ノズル20内で汚泥と高温スチームS1との混合が促進されたうえでスチーム処理汚泥W5がノズル孔23から熱可溶化槽2に排出される。
以上のように、脱水汚泥供給管路7の下流において脱水汚泥W3に高温スチームS1を供給する管路スチーム供給手段11を備え、この管路スチーム供給手段11の高温スチームS1で処理されたスチーム処理汚泥W5を熱可溶化槽2に投入することにより、熱可溶化槽2における熱可溶化効率を高めることができ、汚泥をバッチ方式ではなく連続的に熱可溶化槽2に投入して熱可溶化処理できる。仮に管路スチーム供給手段11を脱水汚泥供給管路7の上流に設けると、熱可溶化槽2に投入されるまでの熱損失が大きくなってしまうが、管路スチーム供給手段11を脱水汚泥供給管路7の下流、特に本実施形態のように熱可溶化槽2に投入される直前部に設けることで熱損失を低減させ、熱可溶化槽2における熱可溶化効率を高めることができる。
また、管路スチーム供給手段11として、脱水汚泥供給管路7の一部として設けられる円筒状のポット本体14と、ポット本体14の内部に挿入され、高温スチームS1を噴射する小径のスチーム噴射孔17が複数穿孔されたスチーム管15とを備えた混合ポット12から構成すれば、簡単な構造で管路スチーム供給手段11を構成でき、既存の脱水汚泥供給管路7に対しても容易に管路スチーム供給手段11を追加することができる。
さらに、熱可溶化槽2の内部に、脱水汚泥供給管路7と連通し小径のノズル孔23が複数形成された排出ノズル20を備え、スチーム処理汚泥W5を複数のノズル孔23から熱可溶化槽2に投入することで、スチーム処理汚泥W5を分散して熱可溶化槽2に投入でき、熱可溶化効率が一層向上する。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。混合ポット12のスチーム管15の形状としては、図3、図4に記載したものに限定されず、たとえば図7(a)に示すように、ポット本体14の内部においてスチーム管15を放射状に配され互いに連通する複数の枝管31から構成したり、図7(b)に示すように、ポット本体14の内部において同心上に配され互いに連通する内輪管32および外輪管33から構成してもよい。
その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で、様々な設計変更が可能である。
1 有機性廃棄物の処理装置
2 熱可溶化槽
3 消化槽
7 脱水汚泥供給管路
11 管路スチーム供給手段
12 混合ポット
14 ポット本体
15 スチーム管
17 スチーム噴射孔
18 タンク本体
19 ドレン管
20 排出ノズル
23 ノズル孔
24 汚泥排出管
25 槽スチーム供給手段
26 スチーム噴射管
S1,S2 高温スチーム
W1 有機性廃棄物
W3 脱水汚泥
W4 処理汚泥
W5 スチーム処理汚泥

Claims (5)

  1. 脱水汚泥供給管路を介して投入される脱水汚泥を熱可溶化処理する熱可溶化槽と、
    前記熱可溶化槽で熱可溶化処理された処理汚泥を消化処理する消化槽と、
    を備える有機性廃棄物の処理装置において、
    前記脱水汚泥供給管路の下流において脱水汚泥に高温スチームを供給する管路スチーム供給手段を備え、該管路スチーム供給手段の高温スチームで処理されたスチーム処理汚泥を前記熱可溶化槽に投入することを特徴とする有機性廃棄物の処理装置。
  2. 前記管路スチーム供給手段は、
    前記脱水汚泥供給管路の一部として設けられる円筒状のポット本体と、該ポット本体の内部に挿入され、高温スチームを噴射するスチーム噴射孔が複数穿孔されたスチーム管とを備えた混合ポットから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の有機性廃棄物の処理装置。
  3. 前記熱可溶化槽の内部に、前記脱水汚泥供給管路と連通し排出端にノズル孔が複数形成された排出ノズルを備え、
    前記スチーム処理汚泥を前記複数のノズル孔から前記熱可溶化槽に投入することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機性廃棄物の処理装置。
  4. 前記ノズル孔は、熱可溶化槽の軸心周りに等間隔で位置していることを特徴とする請求項3に記載の有機性廃棄物の処理装置。
  5. 前記熱可溶化槽に高温スチームを供給する槽スチーム供給手段を備え、
    該槽スチーム供給手段および前記管路スチーム供給手段からそれぞれ供給される高温スチームの単位時間当たりの熱量は前記管路スチーム供給手段の方が前記槽スチーム供給手段よりも多く設定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の有機性廃棄物の処理装置。
JP2013101080A 2013-05-13 2013-05-13 有機性廃棄物の処理装置 Active JP6159573B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013101080A JP6159573B2 (ja) 2013-05-13 2013-05-13 有機性廃棄物の処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013101080A JP6159573B2 (ja) 2013-05-13 2013-05-13 有機性廃棄物の処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014221443A true JP2014221443A (ja) 2014-11-27
JP6159573B2 JP6159573B2 (ja) 2017-07-05

Family

ID=52121281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013101080A Active JP6159573B2 (ja) 2013-05-13 2013-05-13 有機性廃棄物の処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6159573B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016087554A (ja) * 2014-11-06 2016-05-23 三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社 汚泥搬送装置
CN109704529A (zh) * 2019-02-28 2019-05-03 上海同济普兰德生物质能股份有限公司 一种污泥热水解装置
JP2019130443A (ja) * 2018-01-29 2019-08-08 株式会社ディスコ 汚泥排出機構
WO2023013445A1 (ja) * 2021-08-05 2023-02-09 メタウォーター株式会社 消化システム及び加熱制御方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003010890A (ja) * 2001-07-06 2003-01-14 Yanmar Co Ltd 汚泥可溶化処理方法及び汚泥可溶化処理装置並びにその汚泥可溶化処理装置を備えた汚水処理システム
JP2007117801A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 有機性廃棄物のメタン発酵処理方法及びその装置
JP2009148650A (ja) * 2006-12-01 2009-07-09 Shinzo Ishikawa 活性余剰汚泥の処理方法、固形燃料の製造方法および固形燃料
JP2010064913A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Katsumi Iida 炭化物系肥料の製造方法
JP2011516246A (ja) * 2008-03-31 2011-05-26 ヴェオリア・ウォーター・ソリューション・アンド・テクノロジーズ・サポート 生物学的物質を連続的に熱分解する装置および方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003010890A (ja) * 2001-07-06 2003-01-14 Yanmar Co Ltd 汚泥可溶化処理方法及び汚泥可溶化処理装置並びにその汚泥可溶化処理装置を備えた汚水処理システム
JP2007117801A (ja) * 2005-10-25 2007-05-17 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 有機性廃棄物のメタン発酵処理方法及びその装置
JP2009148650A (ja) * 2006-12-01 2009-07-09 Shinzo Ishikawa 活性余剰汚泥の処理方法、固形燃料の製造方法および固形燃料
JP2011516246A (ja) * 2008-03-31 2011-05-26 ヴェオリア・ウォーター・ソリューション・アンド・テクノロジーズ・サポート 生物学的物質を連続的に熱分解する装置および方法
JP2010064913A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Katsumi Iida 炭化物系肥料の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016087554A (ja) * 2014-11-06 2016-05-23 三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社 汚泥搬送装置
JP2019130443A (ja) * 2018-01-29 2019-08-08 株式会社ディスコ 汚泥排出機構
JP7117855B2 (ja) 2018-01-29 2022-08-15 株式会社ディスコ 汚泥排出機構
CN109704529A (zh) * 2019-02-28 2019-05-03 上海同济普兰德生物质能股份有限公司 一种污泥热水解装置
WO2023013445A1 (ja) * 2021-08-05 2023-02-09 メタウォーター株式会社 消化システム及び加熱制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6159573B2 (ja) 2017-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10266422B2 (en) Method for continuous thermal hydrolysis with recirculation of recovered steam
JP6159573B2 (ja) 有機性廃棄物の処理装置
CA2909609C (en) System and method for treating wastewater and resulting sludge
JP6328183B2 (ja) 汚泥熱加水分解のエネルギー効率の良いシステム及びプロセス
US9994473B2 (en) Radial flow hydrothermal reactor for sludge thermal hydrolysis treatment
CN204752349U (zh) 一种污水、污泥、生活垃圾同时进行循环利用的系统
CA2871854A1 (fr) Method and installation for the thermal hydrolysis of sludge
ITMI20120516A1 (it) Apparato per la produzione di biogas e relativo metodo
KR100314377B1 (ko) 자가발열고온호기성소화를이용한고효율유기물분해장치및공정
CN207143065U (zh) 一种城市污泥处理装置
KR100745201B1 (ko) 혐기성 소화조의 슬러지 감량장치
CN103121777B (zh) 基于热水解的污泥处理及综合利用方法及其应用
JP6938420B2 (ja) 有機性汚泥の嫌気性消化方法及び嫌気性消化装置
CN207483754U (zh) 外循环式多点热补偿大型全混式沼气厌氧发酵罐
CN106145588A (zh) 一种牛粪回收利用系统
CN209352747U (zh) 污泥厌氧消化处理装置
JP2019107602A (ja) メタン発酵システム
CN209554873U (zh) 一种反应器的内回流/进水调控装置
CN105800896A (zh) 两级油渣污泥厌氧消化方法及其厌氧消化装置
JP5441787B2 (ja) 有機性廃水の処理方法及び処理装置
RU2500627C2 (ru) Устройство для аэробно-анаэробной обработки органических субстратов
CN209321684U (zh) 一种制奶加热罐
CN203754724U (zh) 垂直折流复合厌氧消化器双向调控机构
JP7311222B2 (ja) 汚泥処理システム及び汚泥処理方法
CN112815295B (zh) 一种锅炉连续排污系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160126

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20160707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170313

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170606

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170612

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6159573

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250