JP2014220869A - 給電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全で利便性の高い給電装置を提供すること【解決手段】受電素子を有する給電対象物が載置される給電面と、前記給電面に沿って配置されて前記受電素子と電磁結合するための磁界を発生する給電素子と、給電対象物及び/又は非給電対象物を移動させて給電対象物と非給電対象物とを選別することで前記所定領域内に非給電対象物が存在しないようにする移動選別手段と、を備えることとする。【選択図】図1
Description
本発明は、非接触電力伝送に係る給電装置に関する。
近年、給電装置から受電装置(給電対象物)に対して非接触で(物理的な電気的接続を要さずに)電力を伝送するシステムが開発されている。非接触で電力を伝送するための方法として、給電装置及び受電装置にコイルモジュールを設けて電磁結合方式で電力を伝送する方法が採用されることが多い。非接触で電力を伝送することで、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等種々の電子機器が受電装置として給電装置から電力を受電することができる。
非接触給電は一般的に給電装置が備える給電面に受電装置を載置した状態で行う。この給電面に受電装置以外の異物(非給電対象物)が存在した場合、特に、給電面と受電装置との間に異物が侵入したような場合には給電効率が低下する。また、異物が金属等の磁性体である場合には給電装置から発生する磁界により磁性体に過電流が発生して異物自体が加熱してしまうことがある。
そこで特許文献1に示す金属異物検出装置は給電面上の金属異物を検知し、金属異物が存在することをユーザに報知している。当該構成によれば金属異物の存在を知ったユーザが金属異物を取り除くことで、給電面上から金属異物が除去される。
しかしながら異物の存在を報知されても異物を除去するのはユーザ自身であるため利便性が低い。また、異物がユーザにより確実に除去されるとは限らないため異物の加熱等による火災の危険がある。
本発明は上述した問題点に鑑み、安全で利便性の高い給電装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の給電装置は、受電素子を有する給電対象物が載置される給電面と、前記給電面に沿って配置されて前記受電素子と電磁結合するための磁界を発生する給電素子と、給電対象物及び/又は非給電対象物を移動させて給電対象物と非給電対象物とを選別することで前記所定領域内に非給電対象物が存在しないようにする移動選別手段と、を備えることを特徴としている。
また上記構成の給電装置において、前記所定領域は前記受電素子に対応する前記給電素子が発生する磁界が存在する領域であることが望ましい。
また上記構成の給電装置において、前記移動選別手段は非給電対象物を前記給電面上から除去することが望ましい。
また上記構成の給電装置において、前記移動選別手段は給電対象物と非給電対象物との大きさに基づいて給電対象物と非給電対象物とを選別することが望ましい。
また上記構成の給電装置において、前記所定領域内に存在する非給電対象物を検知する検知手段を備え、前記検知手段が非給電対象物が検知したときに前記移動選別手段により給電対象物及び/又は非給電対象物を移動させて給電対象物と非給電対象物とを選別することで前記所定領域内に非給電対象物が存在しないようにすることが望ましい。
また上記構成の給電装置において、自装置周辺の人の存在を検知する検知手段を備え、前記検知手段が人を検知したときに前記移動選別手段により給電対象物及び/又は非給電対象物を移動させて給電対象物と非給電対象物とを選別することで前記所定領域内に非給電対象物が存在しないようにすることが望ましい。
また上記構成の給電装置において、前記移動選別手段は前記給電面上に移動可能に設けられるシート部材と前記シート部材を移動させる駆動手段とを有する移動手段を備えることが望ましい。
また上記構成の給電装置において、前記移動選別手段は前記給電面を傾斜可能に支持する支持手段と前記給電面を傾斜させる駆動手段とを有する移動手段を備えることが望ましい。
また上記構成の給電装置において、前記移動選別手段は前記給電面上を摺動可能な棒状部材と前記棒状部材に前記給電面上を摺動させる駆動手段を有する移動手段を備えることが望ましい。
また上記構成の給電装置において、前記移動選別手段は前記移動手段により移動された給電対象物の前記給電面からの脱落を防いで給電対象物を選別する選別手段を備えることが望ましい。
また上記構成の給電装置において、前記選別手段は自装置内部に収容可能に配されることが望ましい。
本発明によれば、給電面上の所定領域内に給電対象物以外の非給電対象物が存在することが検知される。所定領域内に非給電対象物が存在する場合には少なくとも給電対象物を移動させて給電対象物と非給電対象物とを選別して所定領域内に非給電対象物が存在しないようにする。従って、所定領域内に非給電対象物が存在することに起因する給電効率の低下や非給電対象物の加熱が防がれ、安全で利便性の高い給電装置となる。
<第1実施形態>
以下に本発明の給電装置について図面を参照して説明する。なお、本実施形態及び以降の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために給電装置の一例を示すものであって、本発明をこれら給電装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の装置にも等しく適応し得るものである。
以下に本発明の給電装置について図面を参照して説明する。なお、本実施形態及び以降の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するために給電装置の一例を示すものであって、本発明をこれら給電装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の装置にも等しく適応し得るものである。
図1〜図2は本実施形態の給電装置を示す図である。図1は本実施形態の給電装置1の斜視図であり、図2は本実施形態の給電装置1の側面断面図である。給電装置1は直方体状の筐体10を有し、筐体10の上面10aには給電面11が設けられる。給電面11の裏面側には給電面11に沿って給電素子14が配置される。給電面11は交番磁界に影響を与えない範囲で摩擦係数の高い材質、形状にすることで給電面11上に載置される非給電対象物(異物)を滑りにくくすることができる。材質としては例えばゴム材が使用され、形状としては波状な粒状の形状とすることが望ましい。
本実施形態及び以降の実施形態において給電素子14の材質や形状は特に限られるものではないが、例えば上面視で渦巻きの中心に向かって反時計回りに渦を巻く形状を有するコイルモジュールが使用される。給電素子14に交流電力が供給されると給電面11に垂直な方向(Y軸方向)に交番磁界が生じる。この交番磁界により給電面11上に載置される給電対象物が有する受電素子に誘導電流が励起され、給電対象物に充電される。給電素子14は給電面11に沿ってマトリクス状に配される複数の給電素子からなることとしてもよいし、給電面11に沿って移動可能に構成される単一の給電素子(ムービングコイル)からなることとしてもよい。図2の給電素子14はムービングコイルである。
ムービングコイルは給電面11上に載置された給電対象物の位置まで移動して電力を供給する。給電対象物の位置の検知方法は特に限られるものではないが、例えば従来より行われている共振周波数のずれによって検知する。
給電素子14の背面側(給電面11とは反対側)には磁気抑制シート15が配される。磁気抑制シート15は給電素子14から発生した交番磁界の基板16に対する侵入を抑制する磁気抑制部材である。基板16は給電素子14に対して交流電力を供給する送電回路を備える回路基板である。
給電面11上には側面視略L字型、上面視棒状の第1のワイパー12及び第2のワイパー13が設けられる。各ワイパー12、13は給電面11の一辺方向に沿って伸びて形成される棒状部材(図2ではワイパー12の棒状部材12aのみ図示)と、棒状部材の一端に形成されて棒状部材を給電面11から所定の高さで片持ち状態で支持する支持部(図2ではワイパー12の支持部12bのみ図示)を有する。
各ワイパー12、13は図示しない駆動手段により給電面11上をX軸方向に摺動可能に設けられる。支持部12bの高さ、すなわち、棒状部材12aの給電面11に対する高さは給電面11に載置される給電対象物に接触し、給電対象物よりも小さい非給電対象物に接触しない程度に設定され、例えば本実施形態では約3mmに設定される。
以下、本実施形態の給電装置1において、給電対象物と非給電対象物の隔離の流れについて図3〜図5を参照して説明する。図3〜図5は夫々本実施形態の給電装置1による給電対象物と非給電対象物の隔離の流れを示す図である。
給電面11に給電対象物Sが載置されると、給電素子14は給電面11に沿って給電対象物Sに対応する位置に移動する。そして給電素子14に交流電力が供給されると給電面11に対して垂直方向に交番磁界Mが生じる。このような場合に、交番磁界Mの領域内(給電面11において交番磁界Mが存在する領域内)であって給電対象物Sの周辺に非給電対象物Cが存在すると、給電効率の低下及び非給電対象物Cの加熱が生じうる。そこで給電装置1は検知手段を備え、検知手段は交番磁界M内に存在する非給電対象物を検知する。検知方法は特に限られるものではないが、例えば給電面11の温度、圧力、磁気等に基づいて検知する。
図3に示すように交番磁界M内に非給電対象物が存在するときは第1のワイパー12、第2のワイパー13を駆動して給電対象物Sと非給電対象物Cとを隔離する。例えば第1のワイパー12を第2のワイパー13に向かって摺動させる。上述したように第1のワイパー12の高さ(棒状部材12aの給電面11に対する高さ)は給電対象物Sよりも低く設定されると共に非給電対象物Cよりも高く設定される。従って、図4に示すように第1のワイパー12が第2のワイパー13に近づいた場合に、第1のワイパー12は給電対象物Sと接触して給電対象物Sを第2のワイパー13の方に移動させる。一方、第1のワイパー12は非給電対象物Cには接触しないので、非給電対象物Cは第1のワイパー12によって移動されない。
図4に示す状態において非給電対象物Cが交番磁界M内に存在しなければ、給電対象物Sと非給電対象物Cの隔離が完了する。しかし図4では第1のワイパー12によって給電対象物Sを第2のワイパー13の方に移動させても交番磁界M内に非給電対象物Cが存在する。そこで駆動部は第1のワイパー12及び第2のワイパー13を第1のワイパー12の初期位置(図3に示す第1のワイパー12の位置)に向かって摺動させる。当該駆動により図5に示すように第2のワイパー13は給電対象物Sと接触して給電対象物Sを第1のワイパー12の初期位置の方向に移動させる。一方、第2のワイパー13は非給電対象物Cには接触しないので、非給電対象物Cは第2のワイパー13によって移動されない。
図5に示す状態では交番磁界M内に非給電対象物Cが存在していないため給電対象物Sと非給電対象物Cの隔離が完了する。本実施形態で第1のワイパー12及び第2のワイパー13は給電対象物Sを移動させる移動手段であり、且つ、給電面11に対して所定の高さを有していることにより給電対象物Sと非給電対象物Cとを選別する選別手段である。
本実施形態によれば交番磁界内に非給電対象物が存在する場合に、給電対象物を移動させることで給電面における交番磁界の位置を変えるので、交番磁界内に非給電対象物が存在しなくなる。従って、交番磁界内に非給電対象物が存在することによる給電効率の低下及び非給電対象物の加熱等による火災の危険等が防がれる。
<第2実施形態>
図6〜図7は本実施形態の給電装置を示す図である。図6は本実施形態の給電装置2の斜視図であり、図7は本実施形態の給電装置2の側面断面図である。給電装置2は直方体状の筐体20を有し、筐体20の上面20aには給電面21が設けられる。給電面21の裏面側には給電面21に沿って給電素子22が配置される。
図6〜図7は本実施形態の給電装置を示す図である。図6は本実施形態の給電装置2の斜視図であり、図7は本実施形態の給電装置2の側面断面図である。給電装置2は直方体状の筐体20を有し、筐体20の上面20aには給電面21が設けられる。給電面21の裏面側には給電面21に沿って給電素子22が配置される。
給電素子22の背面側(給電面21とは反対側)には磁気抑制シート23が配される。磁気抑制シート23は給電素子22から発生した交番磁界の基板24に対する侵入を抑制する磁気抑制部材である。基板24は給電素子22に対して交流電力を供給する送電回路を備える回路基板である。
筐体20の外周には、筐体20の上面20aと、底面20bと、上面20a及び底面20bを接続する一対の側面20c、20dとを囲むようにシート部材(ベルトコンベア)25が設けられる(図6において底面20b及び側面20dは隠れているが、夫々筐体20において上面20a、側面20cと対向する面である)。シート部材25は筐体20内に設けられた一対の駆動部(ローラー)26により筐体20の周囲を移動(回動)可能に設けられる(図7のA方向又はB方向)。
側面20c及び20dには上面視略コ字状、側面視棒状の取付具27がシート部材25を跨いで設けられる。取付具27のシート部材25に対応する箇所には給電面21に対して垂直方向に伸びる直方体状のストッパー28が所定の間隔を隔てて複数設けられる。当該間隔は給電対象物が通り抜けられないように給電対象物の長さよりも短い距離であって、給電対象物よりも小さい非給電対象物のみが通り抜けられる距離に設定される。なお、本実施形態及び以降の実施形態においてストッパーは直方体状であるが、ストッパーの形状はこれに限定されるものではなく、給電対象物の脱落を防止可能な形状であればよい。
以下、本実施形態の給電装置2において、給電対象物と非給電対象物の隔離の流れについて図8〜図9を参照して説明する。図8〜図9は夫々本実施形態の給電装置2による給電対象物と非給電対象物の隔離の流れを示す図である。
給電面21又はシート部材25の温度、圧力、磁気等に基づいて給電面21上(給電面21の上のシート部材25の上)に非給電対象物Cが存在すると検知された場合、シート部材25は駆動部26によって例えば図8に示すようにA方向に所定距離移動される。その移動に伴って給電面21上に載置された給電対象物S及び給電面21上に存在する非給電対象物Cが移動する。移動距離は特に限られるものではないが、非給電対象物がシート部材25の移動方向後端に存在する場合に前端に移動させることができるよう給電面21におけるシート部材25の移動方向の長さX以上移動させることが望ましい。
シート部材25が移動して給電対象物S及び非給電対象物Cが給電面21の端部に到達すると、給電対象物はストッパー28の間を通り抜けることができず給電面21上に留まる。これに対して非給電対象物はストッパー28の間を通り抜けて給電面21から脱落する。
一方、図9に示すように被対象給電物Cが給電対象物Sの移動方向後方に位置する場合には、給電対象物Sの存在に起因して給電面21の端部に到達しないことが考えられる。そこでシート部材25のA方向への移動によって非給電対象物Cが給電面21から脱落しない場合、すなわち、給電面21上に非給電対象物Cが存在すると検知された場合に、駆動部26はシート部材25をB方向へ所定距離移動する。移動する距離は特に限られるものではないが、上述したように給電面21におけるシート部材25の移動方向の長さX以上移動させることが望ましい。
シート部材25のB方向への移動により非給電対象物Cが給電面21の他方の端部に到達すると非給電対象物はストッパー28の間を通り抜けて給電面21から脱落する。
給電面21上の非給電対象物Cが検知されなくなると、駆動部26はシート部材25を直前の移動方向とは逆方向に給電面21におけるシート部材25の移動方向の長さXの略半分の距離を移動させて駆動を終了する。このようにシート部材25を逆方向に移動させることで、給電面21の端部に移動させられていた給電対象物Sを給電面21の略中央部に移動させることができる。
本実施形態によれば、給電面上に非給電対象物が存在することが検知されたときにシート部材を移動させて給電対象物及び非給電対象物を移動させる。給電面の端部には給電対象物が通り抜けできず、非給電対象物が通り抜けられるストッパーが設けられている。従って、給電対象物及び非給電対象物が給電面の端部に到達した場合に給電対象物のみを給電面上に残すことができる。給電面上に非給電対象物が残らないので、交番磁界が存在する領域内に非給電対象物が存在することによる給電効率の低下及び非給電対象物の加熱等による火災の危険等が防がれる。
<第3実施形態>
第2実施形態に示す給電装置2はストッパー28が給電対象物の幅の長さよりも短く、非給電対象物の幅の長さよりも長い間隔を隔てて設けられた。つまり第2実施形態の給電装置2は給電対象物と非給電対象物の幅の長さに基づいて給電対象物と非給電対象物を選別している。しかし、給電対象物と非給電対象物の選別方法はこれに限られるものではなく、第1実施形態に示すように給電対象物及び非誘電対象物の高さに基づいて選別してもよい。本実施形態は給電対象物及び非誘電対象物の高さに基づいて給電対象物と非給電対象物を選別する給電装置を示す。
第2実施形態に示す給電装置2はストッパー28が給電対象物の幅の長さよりも短く、非給電対象物の幅の長さよりも長い間隔を隔てて設けられた。つまり第2実施形態の給電装置2は給電対象物と非給電対象物の幅の長さに基づいて給電対象物と非給電対象物を選別している。しかし、給電対象物と非給電対象物の選別方法はこれに限られるものではなく、第1実施形態に示すように給電対象物及び非誘電対象物の高さに基づいて選別してもよい。本実施形態は給電対象物及び非誘電対象物の高さに基づいて給電対象物と非給電対象物を選別する給電装置を示す。
図10は本実施形態の給電装置3の斜視図である。給電装置3は直方体状の筐体30を有し、筐体30の上面30aには給電面31が設けられる。給電面31の裏面側には給電面31に沿って給電素子(不図示、図7の給電素子22を参照)が配置される。
筐体30の外周には、筐体30の上面30aと、底面30bと、上面30a及び底面30bを接続する一対の側面30c、30dとを囲むようにシート部材(ベルトコンベア)32が設けられる(図10において底面30b及び側面30dは隠れているが、夫々筐体30において上面30a、側面30cと対向する面である)。シート部材32は筐体30内に設けられた一対の駆動部(不図示、図7の駆動部26を参照)により筐体30の周囲を移動(回動)可能に設けられる。
上面30aのシート部材32の移動方向両端部には上面視棒状、側面視略コ字状の取付具33、34がシート部材32を跨いで設けられる。取付具33、34は給電面31においてシート部材32の移動方向に垂直な方向と平行な一辺に沿って伸びて形成される棒状部材33a、34aと、棒状部材33a、34aの両端に形成されて棒状部材33a、34aを給電面31から所定の高さで支持する支持部33b、33c及び34b、34cを有する。棒状部材33a、34aの給電面31に対する高さは給電面31に載置される給電対象物に接触し、給電対象物よりも小さい非給電対象物に接触しない程度に設定され、例えば本実施形態では約3mmに設定される。
以下、本実施形態の給電装置3において、給電対象物と非給電対象物の隔離の流れについて図11〜図12を参照して説明する。図11〜図12は夫々本実施形態の給電装置3による給電対象物と非給電対象物の隔離の流れを示す図である。
給電面31又はシート部材32の温度、圧力、磁気等に基づいて給電面31上(給電面31の上のシート部材32の上)に非給電対象物Cが存在すると検知された場合、シート部材32は駆動部によって例えば図11に示すようにA方向に所定距離移動される。その移動に伴って給電面31上に載置された給電対象物S及び給電面31上に存在する非給電対象物Cが移動する。移動距離は特に限られるものではないが、非給電対象物がシート部材32の移動方向後端に存在する場合に前端に移動させることができるよう給電面31におけるシート部材32の移動方向の長さX以上移動させることが望ましい。
シート部材32が移動して給電対象物S及び非給電対象物Cが給電面31の端部に到達すると、給電対象物Sは棒状部材34aの下を通り抜けることができず給電面31上に留まる。これに対して非給電対象物Cは棒状部材34aの下を通り抜けて給電面31から脱落する。
一方、図12に示すように被対象給電物Cが給電対象物Sの移動方向後方に位置する場合には、給電対象物Sの存在に起因して給電面31の端部に到達しないことが考えられる。そこでシート部材32のA方向への移動によって非給電対象物Cが給電面31から脱落しない場合、すなわち、給電面31上に非給電対象物Cが存在すると検知された場合に、駆動部はシート部材32をB方向へ所定距離移動する。移動する距離は特に限られるものではないが、上述したように給電面31におけるシート部材32の移動方向の長さX以上移動させることが望ましい。
シート部材32のB方向への移動により非給電対象物Cが給電面31の他方の端部に到達すると非給電対象物Cは棒状部材33aの下を通り抜けて給電面31から脱落する。
給電面31上の非給電対象物Cが検知されなくなると、駆動部はシート部材32を直前の移動方向とは逆方向に給電面31におけるシート部材32の移動方向の長さXの略半分の距離を移動させて駆動を終了する。このようにシート部材32を逆方向に移動させることで、給電面31の端部に移動させられていた給電対象物Sを給電面31の略中央部に移動させることができる。
本実施形態によれば第2実施形態と同様の効果を奏する。
<第4実施形態>
第2実施形態及び第3実施形態ではベルトコンベア型の給電装置によりシート部材上の給電対象物及び非給電対象物を移動させた。しかしながらコンベア型の給電装置としてはベルトコンベア型に限られるものではなく、振動コンベア型であってもよい。本実施形態では振動コンベア型の給電装置を示す。
第2実施形態及び第3実施形態ではベルトコンベア型の給電装置によりシート部材上の給電対象物及び非給電対象物を移動させた。しかしながらコンベア型の給電装置としてはベルトコンベア型に限られるものではなく、振動コンベア型であってもよい。本実施形態では振動コンベア型の給電装置を示す。
図13は本実施形態の給電装置4の斜視図である。給電装置4は直方体状の筐体40を有し、筐体40の上面40aには給電面41が設けられる。給電面41の裏面側には給電面41に沿って給電素子(不図示、図7の給電素子22を参照)が配置される。
筐体40の側面40b、40c(図13において側面40cは隠れているが、筐体40において側面40bと対向する面である)にはバイブレータ42、43が設けられる。バイブレータ42、43は筐体40に慣性力を与えて給電面41上に載置される給電対象物を水平方向(本実施形態ではA方向及びB方向)に移動可能である。
筐体40の底面40d(図13において底面40dは隠れているが、筐体40において上面40aと対向する面である)には支持バネ44が設けられ、バイブレータ42、43による振動を吸収しつつ筐体40を支持する。
上面40aの慣性力のベクトル方向(A−B方向)両端部には略直方体状のストッパー45が所定の間隔を隔てて複数設けられる。当該間隔は給電対象物が通り抜けられないように給電対象物の長さよりも短い距離であって、給電対象物よりも小さい非給電対象物のみが通り抜けられる距離に設定される。給電対象物と非給電対象物の隔離の流れは第2実施形態と同様であるため説明を省略する。
本実施形態によれば第2実施形態と同様の効果を奏する。
<第5実施形態>
第4実施形態に示す給電装置4はストッパー45が給電対象物の幅の長さよりも短く、非給電対象物の幅の長さよりも長い間隔を隔てて設けられた。つまり第4実施形態の給電装置4は給電対象物と非給電対象物の幅の長さに基づいて給電対象物と非給電対象物を選別している。しかし、給電対象物と非給電対象物の選別方法はこれに限られるものではなく、第1実施形態及び第3実施形態に示すように給電対象物及び非誘電対象物の高さに基づいて選別してもよい。本実施形態は給電対象物及び非誘電対象物の高さに基づいて給電対象物と非給電対象物を選別する給電装置を示す。
第4実施形態に示す給電装置4はストッパー45が給電対象物の幅の長さよりも短く、非給電対象物の幅の長さよりも長い間隔を隔てて設けられた。つまり第4実施形態の給電装置4は給電対象物と非給電対象物の幅の長さに基づいて給電対象物と非給電対象物を選別している。しかし、給電対象物と非給電対象物の選別方法はこれに限られるものではなく、第1実施形態及び第3実施形態に示すように給電対象物及び非誘電対象物の高さに基づいて選別してもよい。本実施形態は給電対象物及び非誘電対象物の高さに基づいて給電対象物と非給電対象物を選別する給電装置を示す。
図14は本実施形態の給電装置5の斜視図である。給電装置5は直方体状の筐体50を有し、筐体50の上面50aには給電面51が設けられる。給電面51の裏面側には給電面51に沿って給電素子(不図示、図7の給電素子22を参照)が配置される。
筐体50の側面50b、50c(図14において側面50cは隠れているが、筐体50において側面50bと対向する面である)にはバイブレータ52、53が設けられる。バイブレータ52、53は筐体50に慣性力を与えて給電面51上に載置される給電対象物を水平方向(本実施形態ではA方向及びB方向)に移動可能である。
筐体50の底面50d(図14において底面50dは隠れているが、筐体50において上面50aと対向する面である)には支持バネ44が設けられ、バイブレータ42、43による振動を吸収しつつ筐体40を支持する。
上面50aの慣性力のベクトル方向(A−B方向)両端部には上面視棒状、側面視略コ字状の取付具55、56がベクトル方向とは垂直な方向に跨いで設けられる。取付具55、56はベクトル方向に垂直な方向と平行な一辺に沿って伸びて形成される棒状部材55a、56aと、棒状部材55a、56aの両端に形成されて棒状部材55a、56aを給電面51から所定の高さで支持する支持部55b、55c及び56b、56cを有する。棒状部材55a、56aの給電面51に対する高さは給電面51に載置される給電対象物に接触し、給電対象物よりも小さい非給電対象物に接触しない程度に設定され、例えば本実施形態では約3mmに設定される。給電対象物と非給電対象物の隔離の流れは第3実施形態と同様であるため説明を省略する。
本実施形態によれば第2実施形態と同様の効果を奏する。
<第6実施形態>
第2実施形態〜第5実施形態に示す給電装置は給電対象物及び非給電対象物を水平方向に移動させることで給電対象物と非給電対象物を選別している。しかしながら、給電対象物及び非給電対象物を移動させる方向は水平方向に限られるものではない。本実施形態は給電対象物及び非誘電対象物を水平方向以外の方向に移動させて給電対象物と非給電対象物を選別する給電装置を示す。
図15〜図16は本実施形態の給電装置を示す図である。図15は本実施形態の給電装置6の斜視図であり、図16は本実施形態の給電装置6の側面断面図である。給電装置6は直方体状の第1の筐体60及び第2の筐体61を有し、第1の筐体60の上面60aには給電面62が設けられる。給電面62の裏面側には給電面62に沿って給電素子63が配置される。
給電素子63の背面側(給電面62とは反対側)には磁気抑制シート64が配される。磁気抑制シート64は給電素子63から発生した交番磁界の基板65に対する侵入を抑制する磁気抑制部材である。基板65は給電素子63に対して交流電力を供給する送電回路を備える回路基板である。
第2の筐体61の上面61aの側端略中央部には上面61aに対して垂直方向に伸びる2本の支持部66、67が設けられる。支持部66、67の上端には回動部68、69が設けられており、回動部68、69は第1の筐体60の側面60b及び60c(図15において側面60cは隠れているが、筐体60において側面60cと対向する面である)の略中央部に取り付けられる。
支持部66、67は第1の筐体60を第2の筐体61に対して所定の高さで支持する。支持部66、67に支持された状態で第1の筐体60は回動部68、69内に設けられる駆動部(不図示)により回動部68、69を中心に図15に示すA方向又はB方向に回動される。
上面60aの回動方向(回動による給電面62の傾斜方向)両端部には略直方体状のストッパー611が所定の間隔を隔てて複数設けられる。当該間隔は給電対象物が通り抜けられないように給電対象物の長さよりも短い距離であって、給電対象物よりも小さい非給電対象物のみが通り抜けられる距離に設定される。
第1の筐体60は上面60aから底面60d(図16参照)に向かって貫通する貫通孔612が形成される。貫通孔612は上面60aの一端に設けられたストッパー611と他端に設けられたストッパー611の間に形成され、貫通孔612の大きさは給電対象物が落下しない大きさであって、給電対象物よりも小さい非給電対象物のみが落ちる大きさに設定される。
以下、本実施形態の給電装置6において、給電対象物と非給電対象物の隔離の流れについて図17〜図18を参照して説明する。図17〜図18は夫々本実施形態の給電装置6による給電対象物と非給電対象物の隔離の流れを示す図である。
給電面62の温度、圧力、磁気等に基づいて給電面62上に非給電対象物Cが存在すると検知された場合、第1の筐体60は回動部66及び67によって例えば図17に示すようにA方向に回動される。回動角度は特に限られるものではないが、給電対象物S及び非給電対象物Cが給電面61との間で生じる摩擦力に抗して給電面62の端部に移動する程度に給電面62が傾斜するように回動される。
第1の筐体60が図17に示すように回動して給電対象物S及び非給電対象物Cが給電面62の端部に到達すると、給電対象物Sはストッパー611を通り抜けることができず給電面62上に留まる。これに対して非給電対象物Cはストッパー611の間を通り抜けて給電面62から脱落する。
一方、図17に示すように被対象給電物Cが給電対象物Sの移動方向後方にも位置する場合には、給電対象物Sの存在に起因して給電面62の端部に到達しないことが考えられる。そこで第1の筐体60のA方向への回動によって非給電対象物Cが給電面62から脱落しない場合、すなわち、給電面62上に非給電対象物Cが存在すると検知された場合に、駆動部は第1の筐体60をB方向へ回動する。
図18に示すように第1の筐体60のB方向への回動により非給電対象物Cが貫通孔612又は給電面62の他方の端部に到達すると非給電対象物Cは貫通孔612又はストッパー611の間を通り抜けて給電面62から脱落する。
なお、本実施形態は第1の筐体60に貫通孔612を形成して非給電対象物Cがどのような角度で給電面62に載置されていても貫通孔612又はストッパー611の間を通り抜けて給電面62から脱落するようにしているが、いずれか一方のみを有することとしてもよい。
給電面62上の非給電対象物Cが検知されなくなると、駆動部66、67は第1の筐体60を直前の回動方向とは逆方向に回動して給電面62を水平状態或いはA方向に向かって傾斜した状態にして駆動を終了する。このように第1の筐体60を逆方向に回動させることで、貫通孔612上から移動して給電面62上の給電可能な位置に給電対象物Sが載置された状態になる。
本実施形態によれば給電対象物及び非誘電対象物を水平方向以外の方向に移動させても第2実施形態〜第5実施形態と同様の効果を奏する。
なお、本実施形態では回動部68、69が第1の筐体60の側面60b及び60cの略中央部に取り付けられることとしているが、取付位置はこれに限られるものではなく、例えば図19〜20に示すように側面60b及び60cの端部に取り付けられることとしてもよい。
<第7実施形態>
第6実施形態に示す給電装置6はストッパー611が給電対象物の幅の長さよりも短く、非給電対象物の幅の長さよりも長い間隔を隔てて設けられた。つまり第6実施形態の給電装置6は給電対象物と非給電対象物の幅の長さに基づいて給電対象物と非給電対象物を選別している。しかし、給電対象物と非給電対象物の選別方法はこれに限られるものではなく、第1実施形態、第3実施形態、第5実施形態に示すように給電対象物及び非誘電対象物の高さに基づいて選別してもよい。本実施形態は給電対象物及び非誘電対象物の高さに基づいて給電対象物と非給電対象物を選別する給電装置を示す。
第6実施形態に示す給電装置6はストッパー611が給電対象物の幅の長さよりも短く、非給電対象物の幅の長さよりも長い間隔を隔てて設けられた。つまり第6実施形態の給電装置6は給電対象物と非給電対象物の幅の長さに基づいて給電対象物と非給電対象物を選別している。しかし、給電対象物と非給電対象物の選別方法はこれに限られるものではなく、第1実施形態、第3実施形態、第5実施形態に示すように給電対象物及び非誘電対象物の高さに基づいて選別してもよい。本実施形態は給電対象物及び非誘電対象物の高さに基づいて給電対象物と非給電対象物を選別する給電装置を示す。
図21は本実施形態の給電装置7の斜視図である。給電装置7は直方体状の第1の筐体70及び第2の筐体71を有し、第1の筐体70の上面70aには給電面72が設けられる。給電面72の裏面側には給電面72に沿って給電素子(不図示、図16の給電素子63参照)が配置される。
第2の筐体71の上面71aの側端略中央部には上面71aに対して垂直方向に伸びる2本の支持部76、77が設けられる。支持部76、77の上端には回動部78、79が設けられており、回動部78、79は第1の筐体70の側面70b及び70c(図21において側面70cは隠れているが、筐体70において側面70cと対向する面である)の略中央部に取り付けられる。
支持部76、77は第1の筐体70を第2の筐体71に対して所定の高さで支持する。支持部76、77に支持された状態で第1の筐体70は回動部78、79内に設けられる駆動部(不図示)により回動部78、79を中心に図21に示すA方向又はB方向に回動される。
上面70aの回動方向(回動による上面70aの傾斜方向)両端部には上面視棒状、側面視略コ字状の取付具711、712が第1の筐体70の回動方向(回動による給電面72の傾斜方向)とは垂直な方向に跨いで設けられる。取付具711、712は第1の筐体70の回動方向に垂直な方向と平行な一辺に沿って伸びて形成される棒状部材711a、712aと、棒状部材711a、712aの両端に形成されて棒状部材711a、712aを給電面72から所定の高さで支持する支持部711b、711c及び712b、712cを有する。棒状部材711a、712aの給電面72に対する高さは給電面72に載置される給電対象物に接触し、給電対象物よりも小さい非給電対象物に接触しない程度に設定され、例えば本実施形態では約3mmに設定される。
第1の筐体70は上面70aから底面70dにかけて貫通する貫通孔713が形成される。貫通孔713は上面70aの一端に設けられた取付具711と他端に設けられた取付具712の間に形成され、貫通孔713の大きさは給電対象物が落下しない大きさであって、給電対象物よりも小さい非給電対象物のみが落ちる大きさに設定される。
本実施形態によれば第6実施形態と同様の効果を奏する。
<第8実施形態>
第1実施形態〜第7実施形態に示す給電装置は給電対象物及び非給電対象物を直線方向に移動させることで給電対象物と非給電対象物を選別している。しかしながら、給電対象物及び非給電対象物を移動させる方向は直線方向に限られるものではない。本実施形態は給電対象物及び非誘電対象物を円周方向に移動させて給電対象物と非給電対象物を選別する給電装置を示す。
第1実施形態〜第7実施形態に示す給電装置は給電対象物及び非給電対象物を直線方向に移動させることで給電対象物と非給電対象物を選別している。しかしながら、給電対象物及び非給電対象物を移動させる方向は直線方向に限られるものではない。本実施形態は給電対象物及び非誘電対象物を円周方向に移動させて給電対象物と非給電対象物を選別する給電装置を示す。
図22は本実施形態の給電装置8の斜視図である。給電装置8は円柱状の筐体80を有し、筐体80の上面80aには給電面81が設けられる。給電面81の裏面側には給電面81に沿って給電素子(不図示)が配置される。
円形状の上面80aの略中心部には回転軸81が設けられ、回転ワイパー82の一端が回転軸81に取り付けられる。回転ワイパー82の一端から他端までの長さは上面80aの半径と同じかそれよりもやや短い長さに設定される。回転ワイパー82は回転軸81が駆動されることにより給電面81上を360度回転する。
回転ワイパー82の回転速度は特に限られるものではないが、給電面81上に載置された給電対象物が回転ワイパー82によって一周移動させられた場合に、給電対象物が給電面81から脱落しない程度の速度に設定される。なお、給電対象物の給電面81からの脱落を防止するために、上記各実施形態のストッパーや取付具(円環状の取付具)を上面80aの外周縁部に設けることとしてもよい。
筐体80は上面80aから底面80bにかけて貫通する貫通孔83が形成される。貫通孔83の大きさは給電対象物が落下しない大きさであって、給電対象物よりも小さい非給電対象物のみが落ちる大きさに設定される。
本実施形態によれば、給電対象物及び非誘電対象物を円周方向に移動させても第2実施形態〜第7実施形態と同様の効果を奏する。加えて、回転軸81を一定方向に回転すればよく、回転距離や逆回転の制御を行わなくてもよいので簡単な構成で給電対象物と非給電対象物を選別することができる。
<第9実施形態>
図23は本実施形態の給電装置9の斜視図である。給電装置9は円柱状の第1の筐体90と半楕円体状の第2の筐体91を有する。第2の筐体91の上面91aには給電面92が設けられる。給電面92の裏面側には給電面92に沿って給電素子(不図示)が配置される。
図23は本実施形態の給電装置9の斜視図である。給電装置9は円柱状の第1の筐体90と半楕円体状の第2の筐体91を有する。第2の筐体91の上面91aには給電面92が設けられる。給電面92の裏面側には給電面92に沿って給電素子(不図示)が配置される。
第1の筐体90の上面90aの略中心部には回転軸93が設けられ、第2の筐体91は回転軸93に取り付けられる。回転軸93が回転すると第2の筐体91が第1の筐体90に対して回転する。これにより給電面92に載置された給電対象物及び給電面92に存在する非給電対象物が遠心力によって第2の筐体91の外周縁部に向かって移動する。
第2の筐体91の外周縁部には上方に伸びる直方体状のストッパー94が所定の間隔を隔てて複数設けられる。当該間隔は給電対象物が通り抜けられないように給電対象物の長さよりも短い距離であって、給電対象物よりも小さい非給電対象物のみが通り抜けられる距離に設定される。
ストッパー94により第2の筐体92が回転して給電対象物が第2の筐体92の外周縁部に移動しても給電面92からの脱落が防止される。
本実施形態によれば第8実施形態と同様の効果を奏する。
<補足1>
第1実施形態では交番磁界内に非給電対象物が存在するか否かを検知して、存在するときに非給電対象物が交番磁界内に存在しなくなるように給電対象物を移動させることとした。これに対して第2実施形態〜第9実施形態では給電面上に非給電対象物が存在するか否かを検知して、存在するときに給電対象物及び非給電対象物を移動させて非給電対象物のみを給電面から除去することとした。
第1実施形態では交番磁界内に非給電対象物が存在するか否かを検知して、存在するときに非給電対象物が交番磁界内に存在しなくなるように給電対象物を移動させることとした。これに対して第2実施形態〜第9実施形態では給電面上に非給電対象物が存在するか否かを検知して、存在するときに給電対象物及び非給電対象物を移動させて非給電対象物のみを給電面から除去することとした。
しかしながら第2実施形態〜第9実施形態においても交番磁界内に非給電対象物が存在するか否かを検知して、存在するときに非給電対象物が交番磁界内に存在しなくなるように給電対象物及び非給電対象物を移動させることとしてもよい。すなわち、給電対象物と非給電対象物は大きさが異なり、同一の移動手段で同時に移動させたとしても移動速度、移動方向等がずれることがあり、そのずれによって非給電対象物が交番磁界内に存在しなくなったときに給電対象物及び非給電対象物の移動を終了して、給電対象物に対して給電を行うこととしてもよい。当該構成によっても安全で利便性の高い給電装置となる。
つまり、本願発明は給電面上の所定領域(給電面全体又は交番磁界)内に非給電対象物が存在するか否かを検知し、非給電対象物が存在するときに非給電対象物が所定領域内に存在しないようにするものである。具体的には所定領域が給電面全体であれば給電対象物及び非給電対象物を移動させて非給電対象物のみを給電面から除去する。
一方、所定領域が交番磁界であれば少なくとも給電対象物を移動させて非給電対象物が交番磁界内に存在しないようにする。その際、非給電対象物を移動させて、非給電対象物を給電面から除去することとしてもよい。
<第10実施形態>
上記第1実施形態〜第9実施形態では少なくとも給電対象物を移動させて非給電対象物と給電対象物とを選別して所定領域内に非給電対象物が存在しないようにしていた。これに対して本実施形態は給電対象物を移動させることなく非給電対象物と給電対象物とを選別して所定領域内に非給電対象物が存在しないようにする。
上記第1実施形態〜第9実施形態では少なくとも給電対象物を移動させて非給電対象物と給電対象物とを選別して所定領域内に非給電対象物が存在しないようにしていた。これに対して本実施形態は給電対象物を移動させることなく非給電対象物と給電対象物とを選別して所定領域内に非給電対象物が存在しないようにする。
図24は本実施形態の給電装置10の平面図である。図25は本実施形態の給電装置10の正面図である。図26は本実施形態の給電装置10の側面図である。給電装置10は直方体状の筐体100と筐体100の上面101から上方に向かって突出して設けられる複数の支持部102を有する。
本実施形態の支持部102は図24〜図26に示すように錐体状(本実施形態では円錐状)の突起部102aを所定の間隔G1を隔てて一列に並べて構成され、支持部102は突起部102aの並び方向に垂直な方向に所定の間隔G2を隔てて設けられる。支持部102同士の間隔G2は給電対象物の大きさ(長さ)よりも小さく(短く)、給電対象物よりも小さい(短い)非給電対象物の大きさより大きく(長く)設定される。これにより給電対象物のみが支持部102上に載置され、非給電対象物は後述するシート部材104上に置かれた状態になる。
筐体100の上面101において各支持部102の間には給電面103(図24〜図26において図示されていないが後述するシート部材104の下側(裏面側)に位置する)が設けられる。給電面103の裏面側には給電面103に沿って給電素子(不図示)が配置される。給電面103上にはシート部材104が設けられる。シート部材104の両端は給電面103の両端に配されて回転する回転軸105と回転しない静止軸106に巻かれている。回転軸105をA方向に回転させるとシート部材104上に置かれた非給電対象物はA方向に移動する。また、回転軸105をB方向に回転させるとシート部材104上に置かれた非給電対象物はB方向に移動する。また、一方向に回転させた後に、他方向に回転させることでユーザによるシート部材104の巻き戻し作業が不要になる。
つまり本実施形態において支持部102は給電対象物と非給電対象物とを選別する選別手段であり、シート部材104は非給電対象物を移動させる移動手段である。
なお、本実施形態では錐体状の突起部102aを所定の間隔を隔てて一列に並べてた支持体102を並設することとしたが形状及び間隔は給電対象物がシート部材104上に落下しない形状及び間隔であれば特に限られるものではない。また、図27及び図28に示すように各突起部102a間に梁部102bを設けて格子状の支持体102としてもよい。
また、非給電対象物を移動させる手段として巻き取り型のシート部材104を給電面103上に設けることとしたが非給電対象物を移動させる手段はこれに限られるものではなく、支持部102上の給電対象物が移動しない方法であればよい。例えば第2実施形態に示したベルトコンベア型であってもよいし、第4実施形態に示した振動コンベア型であってもよい。
また、支持部102を筐体100内に収納可能に設けることとしてもよい。すなわち、支持部102は給電対象物を非給電対象物と共に移動させないために給電対象物を給電面103に対して所定の高さで保持する。しかしながら受電素子と給電素子は遠ざかれば給電効率が低下することがある。そこで非給電対象物を移動させた後に支持部102を筐体100内に収容して給電対象物の受電素子と給電装置10の給電素子を近づけることで給電効率が向上する。
<補足2>
上記各実施形態では給電面上に非給電対象物が存在することを検知して、当該検知結果をトリガとして給電対象物と非給電対象物を選別している。しかしながら給電対象物と非給電対象物を選別するトリガはこれに限られるものではなく、例えば給電装置に人が近付いてきたことを検知して、当該検知結果をトリガとしてもよい。すなわち、給電が開始される場合には人が近付いてくると考えられ、人が周辺に存在しなければ給電は開始されない。つまり、給電装置に人が近付いてきた場合に給電面上に非給電対象物が存在するか否かを問わず給電対象物と非給電対象物を選別する駆動を行うこととしてもよい。
上記各実施形態では給電面上に非給電対象物が存在することを検知して、当該検知結果をトリガとして給電対象物と非給電対象物を選別している。しかしながら給電対象物と非給電対象物を選別するトリガはこれに限られるものではなく、例えば給電装置に人が近付いてきたことを検知して、当該検知結果をトリガとしてもよい。すなわち、給電が開始される場合には人が近付いてくると考えられ、人が周辺に存在しなければ給電は開始されない。つまり、給電装置に人が近付いてきた場合に給電面上に非給電対象物が存在するか否かを問わず給電対象物と非給電対象物を選別する駆動を行うこととしてもよい。
給電対象物に人が近づいてくることを検知する方法は公知の人感センサを用いて行うことができ、例えば照度センサ、反射型の光センサを用いて検知可能である。また、支持部102に圧力センサを設けて人の接近を検知することとしてもよい。支持部102上に所定の圧力が加わったときとは支持部102上に給電対象物が載置された場合であり、つまり人によって給電対象物が載置されたと考えられるからである。
その場合、各実施形態の給電対象物と非給電対象物を選別する駆動は給電中にも定期的或いは不定期的に実行することとしてもよい。給電中に所定領域に非給電対象物が載せられた場合にも非給電対象物を所定領域外に移動することができる。
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10 給電装置
11、21、31、41、51、62、72、81、92,103 給電面
14、22、63 給電素子
S 給電対象物
C 非給電対象物
11、21、31、41、51、62、72、81、92,103 給電面
14、22、63 給電素子
S 給電対象物
C 非給電対象物
Claims (11)
- 受電素子を有する給電対象物が載置される給電面と、
前記給電面に沿って配置されて前記受電素子と電磁結合するための磁界を発生する給電素子と、
給電対象物及び/又は非給電対象物を移動させて給電対象物と非給電対象物とを選別することで前記所定領域内に非給電対象物が存在しないようにする移動選別手段と、
を備える給電装置。 - 前記所定領域は前記受電素子に対応する前記給電素子が発生する磁界が存在する領域である請求項1に記載の給電装置
- 前記移動選別手段は非給電対象物を前記給電面上から除去する請求項1又は請求項2に記載の給電装置。
- 前記移動選別手段は給電対象物と非給電対象物との大きさに基づいて給電対象物と非給電対象物とを選別する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の給電装置。
- 前記所定領域内に存在する非給電対象物を検知する検知手段を備え、前記検知手段が非給電対象物が検知したときに前記移動選別手段により給電対象物及び/又は非給電対象物を移動させて給電対象物と非給電対象物とを選別することで前記所定領域内に非給電対象物が存在しないようにする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の給電装置。
- 自装置周辺の人の存在を検知する検知手段を備え、前記検知手段が人を検知したときに前記移動選別手段により給電対象物及び/又は非給電対象物を移動させて給電対象物と非給電対象物とを選別することで前記所定領域内に非給電対象物が存在しないようにする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の給電装置。
- 前記移動選別手段は前記給電面上に移動可能に設けられるシート部材と前記シート部材を移動させる駆動手段とを有する移動手段を備える請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の給電装置。
- 前記移動選別手段は前記給電面を傾斜可能に支持する支持手段と前記給電面を傾斜させる駆動手段とを有する移動手段を備える請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の給電装置。
- 前記移動選別手段は前記給電面上を摺動可能な棒状部材と前記棒状部材に前記給電面上を摺動させる駆動手段を有する移動手段を備える請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の給電装置。
- 前記移動選別手段は前記移動手段により移動された給電対象物の前記給電面からの脱落を防いで給電対象物を選別する選別手段を備える請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載の給電装置。
- 前記選別手段は自装置内部に収容可能に配される請求項10に記載の給電装置。
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2013
- 2013-05-01 JP JP2013096524A patent/JP2014220869A/ja active Pending
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