JP2014220538A - 半導体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014220538A
JP2014220538A JP2014172522A JP2014172522A JP2014220538A JP 2014220538 A JP2014220538 A JP 2014220538A JP 2014172522 A JP2014172522 A JP 2014172522A JP 2014172522 A JP2014172522 A JP 2014172522A JP 2014220538 A JP2014220538 A JP 2014220538A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
active layer
layer
laser device
semiconductor laser
ridge waveguide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014172522A
Other languages
English (en)
Inventor
茂行 高木
Shigeyuki Takagi
茂行 高木
秀彦 薮原
Hidehiko Yabuhara
秀彦 薮原
陽 前川
Yo Maekawa
陽 前川
藤井孝佳
Takayoshi Fujii
孝佳 藤井
康友 塩見
Yasutomo Shiomi
康友 塩見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2014172522A priority Critical patent/JP2014220538A/ja
Publication of JP2014220538A publication Critical patent/JP2014220538A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/20Structure or shape of the semiconductor body to guide the optical wave ; Confining structures perpendicular to the optical axis, e.g. index or gain guiding, stripe geometry, broad area lasers, gain tailoring, transverse or lateral reflectors, special cladding structures, MQW barrier reflection layers
    • H01S5/22Structure or shape of the semiconductor body to guide the optical wave ; Confining structures perpendicular to the optical axis, e.g. index or gain guiding, stripe geometry, broad area lasers, gain tailoring, transverse or lateral reflectors, special cladding structures, MQW barrier reflection layers having a ridge or stripe structure
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/30Structure or shape of the active region; Materials used for the active region
    • H01S5/34Structure or shape of the active region; Materials used for the active region comprising quantum well or superlattice structures, e.g. single quantum well [SQW] lasers, multiple quantum well [MQW] lasers or graded index separate confinement heterostructure [GRINSCH] lasers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

【課題】12μm以上、18μm以下の波長を有する赤外線を出射可能な半導体レーザ装置を提供する。
【解決手段】半導体レーザ装置は、積層体と、誘電体層と、を有する。積層体は、量子井戸層を含む活性層を有し、リッジ導波路が設けられる。また、活性層は量子井戸層のサブバンド間光学遷移により12μm以上18μm以下の波長の赤外線レーザ光を放出可能な第1領域と、キャリアのエネルギーを緩和可能な第2領域と、が交互に積層されたカスケード構造を有し、赤外線レーザ光をリッジ導波路が延在する方向に出射可能である。誘電体層は、活性層を構成するいずれの層の屈折率よりも低い屈折率を有し、臭沃化タリウム、臭塩化タリウム、ZnSe、CdTe、NaCl、KCl、KBr、AgBr、AgCl、ダイアモンドのうちのいずれかを含む。活性層の幅は、第1の面と第2の面とにおいて同一であり、5μm以上かつ20μm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、半導体レーザ装置に関する。
赤外光を放出するレーザ装置は、環境測定など広い分野に応用されている。このうち、半導体からなる量子カスケードレーザ装置は、小型で利便性が高く、高精度の測定を可能とする。
量子カスケードレーザ装置は、例えばGaInAsとAlInAsとが交互に積層され、量子井戸層を含む活性層を有する。そして、活性層の両側面が、例えばInPクラッド層により挟まれた構造を有している。この場合、カスケード接続された量子井戸層は、キャリアのサブバンド間光学遷移により波長4〜10μmの赤外線レーザ光を放出可能である。
しかしながら、波長10μm以上の赤外線レーザ光の場合、InPの格子振動(フォノン)による光吸収のため、活性層から放出された赤外線レーザ光が活性層の両側面のInPクラッド層で吸収される。このため、発光効率が低下し、高出力のレーザ光を得ることが困難となる。
特許第4108297号公報
12μm以上、18μm以下の波長を有する赤外線を出射可能な半導体レーザ装置を提供する。
実施形態の半導体レーザ装置は、積層体と、誘電体層と、を有する。積層体は、量子井戸層を含む活性層を有し、リッジ導波路が設けられる。また、前記活性層は前記量子井戸層のサブバンド間光学遷移により12μm以上、かつ18μm以下の波長の赤外線レーザ光を放出可能な第1領域と、前記第1領域から注入されたキャリアのエネルギーを緩和可能な第2領域と、が交互に積層されたカスケード構造を有し、前記赤外線レーザ光を前記リッジ導波路が延在する方向に出射可能である。誘電体層は、前記リッジ導波路と直交する断面において、前記活性層の側面を両側から挟みかつ前記リッジ導波路の表面が露出する開口部を有する。前記誘電体層は、、前記活性層を構成するいずれの層の屈折率よりも低い屈折率を有し、臭沃化タリウム、臭塩化タリウム、ZnSe、CdTe、NaCl、KCl、KBr、AgBr、AgCl、ダイアモンドのうちのいずれかを含む。前記活性層は、第1の面と、前記第1の面とは反対の側の第2の面と、を有する。前記活性層の幅は、前記第1の面と前記第2の面とにおいて同一であり、5μm以上かつ20μm以下である。
図1(a)は本発明の第1の実施形態にかかる半導体レーザ装置の模式斜視図、図1(b)はA−A線に沿って切断した部分模式断面図、である。 第1の実施形態にかかる半導体レーザ装置の作用を説明するバンド図である。 AlGa1−xAsのAl組成比xに対する赤外線レーザ光の波長依存性を示すグラフ図である。 InPの吸収スペクトルを示すグラフ図である。 波数および波長に対する誘電体材料の透過率の依存性を表すグラフ図である。 図6(a)から(e)は、第1の実施形態にかかる半導体レーザ装置の製造方法のうち、リッジ導波路を形成するまでの工程断面図である。 図7(a)〜(d)は、第1の実施形態の半導体レーザ装置の製造方法の工程断面図のうち、電極を形成するまでの工程断面図である。 図8(a)は第1変形例、図8(b)は第2変形例、にかかる半導体レーザ装置の模式断面図である。 導波路ロスに対する利得依存性を示すグラフ図である。 第2の実施形態にかかる半導体レーザ装置の模式断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
図1(a)は本発明の第1の実施形態にかかる半導体レーザ装置を部分切断した模式斜視図、図1(b)はA−A線に沿った模式断面図、である。
半導体レーザ装置は、基板10と、基板10の上に設けられた積層体20と、誘電体層40と、を少なくとも有する。図1(a)では、第1電極50と、第2電極52と、絶縁膜42と、をさらに有している。
積層体20は、第1クラッド層22と、第1ガイド層23と、活性層24と、第2ガイド層25と、第2クラッド層28と、を有している。第1クラッド層22の屈折率と、第2クラッド層28の屈折率と、は、第1ガイド層23、活性層24、および第2ガイド層25、の屈折率のいずれよりもそれぞれ低くし、活性層24の積層方向に赤外線レーザ光60を適正に閉じ込めるようにする。なお、第1ガイド層23と第1クラッド層22とを合わせて、クラッド層と呼ぶことができる。また、第2ガイド層25と第2クラッド層28とを合わせて、クラッド層と呼ぶことができる。
また、積層体20は、ストライプの形状を有しており、リッジ導波路RGと呼ぶことができる。リッジ導波路RGの2つの端面をミラー面とすると、誘導放出された光は、赤外線レーザ光62として、光出射面から放出される。この場合、光軸62は、ミラー面を共振面とする光共振器の断面の中心を結ぶ線と定義する。すなわち、光軸62は、リッジ導波路RGの延在する方向と一致する。
光軸62に対して垂直な断面において、活性層24の第1の面24a、第2の面24b、に平行な方向の幅WAが広すぎると、水平横方向に高次モードを生じ、高出力とすることが困難となる。活性層24の幅WAは、例えば5〜20μmなどとすると、水平横方向モードの制御が容易となる。誘電体層40の屈折率が活性層24を構成するいずれの層の屈折率よりも低いものとすると、積層体20の側面20a、20bを挟むように設けられた誘電体層40により、光軸62に沿ってリッジ導波路RGを構成することができる。
図2は、第1の実施形態にかかる半導体レーザ装置の作用を説明するバンド図である。
活性層24は、第1領域25と、第2領域26と、が交互に積層されたカスケード構造を有する。第1領域25は、量子井戸層72のサブバンド間光学遷移により、例えば12μm以上、18μm以下の波長の赤外線レーザ光60を放出可能である。また、第2領域26は、第1領域25から注入されたキャリア(例えば電子)70のエネルギーを緩和可能である。
量子井戸層72において、井戸幅WTを、例えば数nm以下のように狭くしていくとエネルギー準位が離散して、サブバンド72a(高準位Lu)、サブバンド72b(低準位Ll)、などを生じる。注入障壁層73から注入された電子70は、量子井戸層72に効果的に閉じ込めることができる。高準位Luから低準位Llへキャリアが遷移する場合、エネルギー差(Lu−Ll)に対応した光(hn)を放出する(光学遷移)。なお、量子井戸層72は、波動関数が重なり合う複数の井戸を有し、共通の準位LuおよびLlを有していてもよい。
サブバンド間遷移は、伝導帯および価電子帯のいずれにかにおいて生じる。すなわち、pn接合によるホールと電子との再結合が必要ではなく、いずれかのキャリアのみの光学遷移により発光する。本図の場合、積層体20は、第1電極50と、第2電極52と、の間に印加された電圧により、注入障壁層73を介して電子70を量子井戸層72へ注入し、サブバンド間遷移を生じる。
第2領域26は、複数のサブバンド(ミニバンドともいう)を有している。サブバンドにおけるエネルギー差は小さく連続エネルギーバンドに近いことが好ましい。この結果、電子のエネルギーが緩和されるので、第2領域26では、12〜18μmの波長の赤外線レーザ光を生じない。第1領域25の低準位Llの電子は、抽出障壁層74を通過して、第2領域26へ注入され、緩和されて、カスケード接続された次段の第1領域25へ注入され(電子70)次の光学遷移を生じる。すなわち、カスケード構造では、電子70が単位構造27内で光学遷移をそれぞれ行うので、活性層24の全体において高い光出力を取り出すことが容易となる。
第1の実施形態において、量子井戸層72はGaAsを含み、障壁層はAlGa1−xAs(0<x<1)を含むものとすることができる。この場合、基板10をGaAsとすると、量子井戸層および障壁層との格子整合が良好にできる。第1クラッド層22および第2クラッド層28は、Siドープにより、例えば6×1018cm−3のn形不純物濃度を有し、例えば1μmの厚さとすることができる。また、第1ガイド層23および第2ガイド層25は、Siドープにより、例えば4×1016cm−3のn形不純物濃度を有し、3.5μmの厚さとすることができる。また、活性層24の幅WAは14μm、リッジ導波路RGの長さLは、3mmなどとすることができる。
障壁層のAl組成比xを0.32とし、GaAsからなる量子井戸層72の井戸幅WTを、例えば2〜6nmとして電子を量子井戸層72に有効に閉じ込め可能な単位構造27を50段カスケード接続した活性層24は、例えば厚さが2μmなどとなる。発明者らの実験によれば、第1電極50と第2電極52とにより、33.5kV/cmの電界を加えたところ、波長が16±0.3μmの赤外線レーザ光を得ることができた。
図3は、AlGa1−xAsのAl組成比xに対する赤外線レーザ光の波長依存性を示すグラフ図である。発明者らの実験によれば、Al組成比xが0.25の場合、波長は17.7±0.3μm、Al組成比が0.47の場合、波長は12.3±0.3μmであることが判明した。すなわち、図3で破線で示すように、Al組成比xを変化することにより、波長が12〜18μmである要求波長範囲の赤外線レーザ光を得ることができた。
また、基板10をInP(屈折率:2.50)、第1および第2クラッド層22、28をInP(屈折率:3.089)からなるものとしてもよい。すなわち、活性層24がInAlAsおよびInGaAsを含むものとし、量子井戸層72の井戸幅WTを制御すると波長が12μm以上、18μm以下の範囲の赤外線レーザ光を得ることができる。
環境測定などにおいて、12〜18μmの赤外線レーザ光が要求されることが多い。この場合、例えば、炭酸ガスレーザなどからの波長10μmの赤外線レーザ光をラマンレーザ装置で波長変換しても12μm以上の赤外線レーザ光を得ることができる。しかしながら、レーザ装置が複雑な構成となり、大型化する。これに対して、量子カスケードレーザ装置は、半導体レーザであり、小型化が容易である。
図4は、InPの吸収スペクトルを示すグラフ図である。
縦軸は光の吸収率(相対値)、横軸は光の波数(cm−1)、である。InPの場合、波長16μm(波数:628cm−1)の近傍にフォノンの吸収ピークがある。そして、活性層24から放射される光の波長が16μmの場合、もし第1および第2クラッド層22、28、活性層24を含む積層体20の側面20a、20bを挟む層がInPであると、活性層24から放射される光の一部を吸収する。このため、12〜18μmの波長範囲の赤外線レーザ光を放射する半導体レーザ装置において、活性層24の側面を挟む誘電体層40は、16μm以上の波長に対するInPの透過率よりも高い透過率を有することが好ましい。
図5は、波数に対する誘電体材料の透過率の依存性を表すグラフ図である。
縦軸は透過率(%)、横軸は波数(cm−1)または波長(cm)、である。透過率は、分光光度計などを用いて測定可能である。
本実施形態では、誘電体の透過率(%)が50%に低下する波長が16μm以上である材料を用いる。なお、図3において、多くの材料の透過率の最大値が100%とはなっていない。本明細書で、「透過率が50%に低下する波長」とは、透過率がその最大値の2分の1に低下する波長を意味するのではなくて、「光度計などを用いて測定した透過率が50%に低下する波長」であることを意味する。
透過率が50%に低下する波長が16μm以上となる誘電体材料を用いると、波長が12μm以上の赤外線レーザ光が吸収されるのを抑制でき、高い出力を得ることが容易となる。このような材料として、KBr(屈折率:1.5)、KRS−5(臭沃化タリウム、屈折率:2.36)、KRS−6(臭塩化タリウム、屈折率:2.14))、NaCl、KCl(屈折率:1.49)、ダイアモンド(屈折率:2.4)、ZnSe(屈折率:2.4)などを用いることができる。なお、発明者らの実験によれば、CdTe、AgBr、AgClなどを用いてもよいことが判明した。このような誘電体層40を、積層体20の側面20a、20bの一部の両側に設けることにより、赤外線レーザ光の吸収を抑制しつつ水平横方向モードを制御することが容易となる。誘電体層40を、エピタキシャル成長による単結晶材料とすると、光学特性をより安定にできる。この場合、KRS−5、KRS−6、ダイアモンド、ZnSe、CdTeなどは、単結晶化が容易である。
この場合、例えば、GaAsの屈折率は3.62、Al0.35Ga0.65Asの屈折率は3.47である。また、InGaAs、AlInAsの屈折率は、3.2〜3.43の間である。すなわち、誘電体層40の屈折率は活性層24を構成するいずれの層の屈折率よりも低く、赤外線レーザ光の水平横方向モードの制御が容易となる。
図6(a)から(e)は、第1の実施形態にかかる半導体レーザ装置の製造方法のうち、リッジ導波路を形成するまでの工程断面図である。
基板10はn形GaAsからなるものとする。図6(a)のように、基板10の主面10aに、例えばn形GaAsからなる第1クラッド層22、n形GaAsからなる第1ガイド層23、活性層24、n形GaAsからなる第2ガイド層25、n形GaAsからなる第2クラッド28を結晶成長する。なお、第1ガイド層23および第2ガイド層25は、省略することもできる。結晶成長法は、例えば、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法やMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法を用いることができる。
本実施形態において、リッジ導波路RGの端面をミラー面とし、ファブリーペロー型光共振器とすることができる。または、図6(b)のように、第2クラッド層28などの表面に、回折格子29を設けてもよい。回折格子29は、光共振器の光軸方向に、凹凸のピッチが、例えば、媒質内波長の2分の1波長となるように設ける。このようにすると、分布帰還(DFB:Distributed Feedback))型や分布ブラッグ反射(DBR:Distrbuted Blagg Reflector)型構造とし、動的単一モード発振とすることができる。さらに、図6(c)のように、第2クラッド層28の表面にSiOのような絶縁膜30を形成する。
続いて、図6(d)のように、リッジ導波路RGとする領域に、フォトレジスト70をストライプ状にパターニングする。パターニングされたフォトレジスト70をマスクとして、RIE(Reactive Ion Etching)法などを用いて積層体20をエッチングし、リッジ導波路RGを形成する。さらに絶縁膜30を除去する。(リッジ導波路RGの表面には、第1電極50が設けられ、積層体20と電気的に接続可能となる。第1電極50から注入されたキャリアは、活性層24内の第1領域25でサブバンド間光学遷移を生じる。)
図7(a)〜(d)は、第1の実施形態の半導体レーザ装置の製造方法のうち、電極を形成するまでの工程断面図である。
図7(a)のように、積層体20のリッジ導波路RGを覆うように、レーザアブレーション、スパッタリング、蒸着などを用いて誘電体層40を形成する。さらに、その上に、SiN(Siを含む)やSiOなどの絶縁膜(パッシベーション膜)42を形成する。誘電体層40の材料は、16μm以上の波長において、光の透過率が50%以上となるように、例えば、KBr、ZnSe、NaCl、KCl、KRS−5、KRS−6、ダイアモンド、などとすることができる。なお、NaClやKClは潮解性を有しているが、パッシベーション膜42を設けることにより、膜質を安定に保つことができる。
回折格子を形成する場合、図7(b)のように、回折格子29の上面において、誘電体層40が露出するように、パッシベーション膜42に開口部42aを設ける。続いて、図7(c)のように、誘電体層40を除去し、積層体20の上部の回折格子29を露出する。
続いて、図7(d)のように、パッシベーション膜42および露出したリッジ導波路RGの表面RSに第1電極50を形成する。なお、リッジ導波路RGの一方の端面に低反射膜を設けて光出射面とし、他方の端面に高反射膜を設けて光反射面とすると、高出力を取り出すことが容易となる。
図8(a)は第1の実施形態の第1変形例、図8(b)はその第2変形例、にかかる半導体レーザ装置の模式断面図である。
リッジ導波路RGは、積層体20の全体に設けられなくともよい。図8(a)では、第2クラッド層28の一部28aをリッジ導波路RGとしている。すなわち、第2クラッド層28の上方の一部28aをメサ形断面とする。誘電体層40は、メサ側面28bおよびメサ非形成領域の表面28cを覆うように設けられる。
また、図8(b)では、活性層24、第2ガイド層25、および第2クラッド層28、をリッジ導波路RGとしている。すなわち、活性層24、第2ガイド層25、および第2クラッド層28をメサ形断面とする。誘電体層40は、メサ側面およびメサ側面の両側の第1ガイド層23を覆うように設けられる。図8(a)、(b)のようにしても、水平横方向モードを制御することができる。また、第1電極50の上に、厚いAu膜を含むパッド電極51を設けると、ワイヤボンディングが容易となる。
図9は、導波路ロスに対する利得依存性を示すグラフ図である。
縦軸は利得(1/cm)、横軸は導波路ロス(1/m)、である。
リッジ導波路RGの側面に設けられ、水平横方向モードを制御する誘電体40が赤外線レーザ光を吸収すると導波路ロス(1/m)を生じる。他方、活性層24に流れる電流が増加するのに伴い導波路利得が増加する。
レーザ発振には、利得が導波路ロスを上回ることが必要であり、レーザ発振に必要な動作電流はInP、GaAs、誘電体材料、の順となる。動作電流が高いと内部での発熱量が大きくなり、連続動作が困難となったり、素子の劣化が早くなるなどの問題を生じる。本実施形態では、活性層24の両側面に誘電体層40を設けることにより、連続動作が容易で寿命の長い半導体レーザ装置が実現できる。
図10は、第2の実施形態にかかる半導体レーザ装置の模式断面図である。
第2の実施形態において、活性層24の幅WAと、活性層24の両側面に設けられ活性層24の表面に沿った誘電体層40の長さと、の和W2は、活性層24の厚さT2よりも小さい。このようにすると、活性層24から基板10へ向かう光を低減し、活性層24からその両側面の誘電体層40へ向かう光を相対的に増加させることができる。このため、基板10における光吸収を低減することができる。本実施形態は、基板10における光吸収が大きいInPなどの場合、光出力の低下を抑制することが容易となる。
第1の実施形態、これに付随した第1および第2の変形例、および第2の実施形態によれば、12〜18μmの波長範囲を有する赤外線レーザ光を出射可能な半導体レーザ装置が提供される。このような赤外線レーザ光は、特定物質に吸収されるので環境測定などに応用可能である。また、半導体レーザ装置は、炭酸ガスレーザ装置やラマンレーザ装置などと比較して、小型化が容易となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
20 積層体、20a、20b 積層体の側面、24 活性層、25 第1領域、26 第2領域、40 誘電体層、42 絶縁膜、50 第1電極、60 赤外線レーザ光、70 電子、72 量子井戸層、72a、72b サブバンド、RG リッジ導波路、RS リッジ導波路の表面、T2 活性層の厚さ、W2 活性層の幅とその両側の誘電体層の水平方向長さとの和

Claims (7)

  1. 量子井戸層を含む活性層を有し、リッジ導波路が設けられた積層体であって、前記活性層は前記量子井戸層のサブバンド間光学遷移により12μm以上かつ18μm以下の波長の赤外線レーザ光を放出可能な第1領域と、前記第1領域から注入されたキャリアのエネルギーを緩和可能な第2領域と、が交互に積層されたカスケード構造を有し、前記赤外線レーザ光を前記リッジ導波路が延在する方向に出射可能な積層体と、
    前記リッジ導波路と直交する断面において、前記活性層の側面を両側から挟みかつ前記リッジ導波路の表面が露出する開口部が設けられ、前記活性層を構成するいずれの層の屈折率よりも低い屈折率を有し、臭沃化タリウム、臭塩化タリウム、ZnSe、CdTe、NaCl、KCl、KBr、AgBr、AgCl、ダイアモンドのうちのいずれかを含む誘電体層と、
    を備え、
    前記活性層は、第1の面と、前記第1の面とは反対の側の第2の面と、を有し、
    前記活性層の幅は、前記第1の面と前記第2の面とにおいて同一であり、5μm以上かつ20μm以下であることを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 前記断面において、前記活性層の幅と、前記活性層の表面に平行な方向に沿った前記誘電体層の長さと、の和は、前記活性層の厚さよりも小さいことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
  3. 前記誘電体層は、単結晶材料であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記誘電体層の表面を覆うパッシベーション膜と、
    前記誘電体層の前記開口部に露出した前記リッジ導波路の前記表面と、前記パッシベーション膜の表面と、を覆う第1電極と、
    をさらに備えた請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  5. 前記誘電体層は、KBr、NaCl、KClのうちのいずれかであり、
    前記パッシベーション膜は、窒化シリコン膜または酸化シリコン膜である請求項4記載の半導体レーザ装置。
  6. 前記活性層は、GaAsを含む量子井戸層とAlGa1−xAs(0.25≦x0.47≦)を含む障壁層とを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  7. 前記活性層は、InGa1−yAs(0<y<1)およびAlIn1−zAs(0<z<1)を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
JP2014172522A 2014-08-27 2014-08-27 半導体レーザ装置 Pending JP2014220538A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014172522A JP2014220538A (ja) 2014-08-27 2014-08-27 半導体レーザ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014172522A JP2014220538A (ja) 2014-08-27 2014-08-27 半導体レーザ装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011170145A Division JP5638483B2 (ja) 2011-08-03 2011-08-03 半導体レーザ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014220538A true JP2014220538A (ja) 2014-11-20

Family

ID=51938662

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014172522A Pending JP2014220538A (ja) 2014-08-27 2014-08-27 半導体レーザ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014220538A (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58148777A (ja) * 1982-02-27 1983-09-03 Kanzaki Paper Mfg Co Ltd レ−ザ−ダイオ−ドを用いた感熱プリンタ−
JPH01302203A (ja) * 1988-05-30 1989-12-06 Idemitsu Petrochem Co Ltd 赤外線透過性光学材
JPH06347607A (ja) * 1993-06-02 1994-12-22 Topcon Corp 防湿性光学材料及びその製造方法
JPH10160570A (ja) * 1996-11-27 1998-06-19 Kishimoto Akira 粉末atr測定方法及び装置並びに赤外分光光度計
JP2000171728A (ja) * 1998-12-09 2000-06-23 Olympus Optical Co Ltd 赤外観察用プローブ
JP2002076516A (ja) * 2000-07-07 2002-03-15 Lucent Technol Inc カルコゲナイド誘電体コーティングを有するメサ構造半導体光エミッタ
JP2002540639A (ja) * 1999-03-25 2002-11-26 アルプ ラゼール エス.アー. 赤外線半導体レーザー
JP2008010733A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 National Institute Of Information & Communication Technology 量子カスケードレーザ
JP2008218915A (ja) * 2007-03-07 2008-09-18 Hamamatsu Photonics Kk 量子カスケードレーザ素子

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58148777A (ja) * 1982-02-27 1983-09-03 Kanzaki Paper Mfg Co Ltd レ−ザ−ダイオ−ドを用いた感熱プリンタ−
JPH01302203A (ja) * 1988-05-30 1989-12-06 Idemitsu Petrochem Co Ltd 赤外線透過性光学材
JPH06347607A (ja) * 1993-06-02 1994-12-22 Topcon Corp 防湿性光学材料及びその製造方法
JPH10160570A (ja) * 1996-11-27 1998-06-19 Kishimoto Akira 粉末atr測定方法及び装置並びに赤外分光光度計
JP2000171728A (ja) * 1998-12-09 2000-06-23 Olympus Optical Co Ltd 赤外観察用プローブ
JP2002540639A (ja) * 1999-03-25 2002-11-26 アルプ ラゼール エス.アー. 赤外線半導体レーザー
JP2002076516A (ja) * 2000-07-07 2002-03-15 Lucent Technol Inc カルコゲナイド誘電体コーティングを有するメサ構造半導体光エミッタ
JP2008010733A (ja) * 2006-06-30 2008-01-17 National Institute Of Information & Communication Technology 量子カスケードレーザ
JP2008218915A (ja) * 2007-03-07 2008-09-18 Hamamatsu Photonics Kk 量子カスケードレーザ素子

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6015026277; S.Gianordoli et al.: 'Improved Performance of GaAs-AlGaAs Superlattice Quantum Cascade Lasers Beyond lambda=13 mum' IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS VOL.12, NO.9, 200009, p.1144-p.1146, IEEE *
JPN7015001784; Michel Rochat et al.: 'Long-wavelength (lambda〜16mum), room-temperature, single-frequency quantum-cascade lasers based on a bo' APPLIED PHYSICS LETTERS VOLUME 79, NUMBER 26, 200112, p.4271-p.4273, American Institute of Physics *
JPN7015001785; Alessandro Tredicucci et al.: 'Long wavelength superlattice quantum cascade lasers at lambda〜17mum' APPLIED PHYSICS LETTERS VOLUME 74, NUMBER 5, 199902, p.638-p.640, American Institute of Physics *

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5638483B2 (ja) 半導体レーザ装置
JP5372349B2 (ja) 量子カスケードレーザ素子
US10008829B2 (en) Quantum cascade laser
US9077154B2 (en) Semiconductor light emitting device and method for manufacturing same
US9912119B2 (en) Quantum cascade laser
US10038308B2 (en) Quantum cascade semiconductor laser
JP4571635B2 (ja) スーパールミネッセントダイオード
US10014662B2 (en) Quantum cascade laser
US20040009681A1 (en) Quantum dot tunable external cavity laser (QD-TEC laser)
US9843161B2 (en) Quantum cascade laser
US9451672B2 (en) Light source and optical coherence tomography apparatus using the same
US20050152430A1 (en) Laser device
JP4215984B2 (ja) 異質インターサブバンド(hisb)光デバイス
US10312667B2 (en) Quantum cascade laser
JP7530740B2 (ja) 量子カスケードレーザ素子
JP2006162736A (ja) テラヘルツ波発生装置
JP2014220538A (ja) 半導体レーザ装置
JPS5948975A (ja) 半導体発光素子
JP5087321B2 (ja) 半導体発光素子
JP4718309B2 (ja) 光半導体素子
JP2017157865A (ja) 半導体発光装置およびその製造方法
JP2014053648A (ja) 半導体発光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160404

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160902