JP2014219055A - 自動変速機 - Google Patents

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建人 相原
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Abstract

【課題】自動変速機において、遊星歯車機構の出力要素の変速機ケースに対する偏心量を低減し、高効率で低騒音の構成を実現することである。【解決手段】自動変速機は、変速機ケース12内に回転可能に設けられた入力要素であるリアサンギヤSRまたはリングギヤと、出力要素であるフロントキャリアCF1とを有し、リアサンギヤSRまたはリングギヤとフロントキャリアCF1との間で動力を可変速で伝達可能に構成される遊星歯車機構28を含む。フロントキャリアCF1は、変速機ケース12に対し、スプライン結合部を介さずに転がり軸受であるボール軸受36により回転可能に支持される。【選択図】図4

Description

本発明は、回転可能に設けられた入力要素及び出力要素を含み、入力要素及び出力要素の間で動力を可変速で伝達可能に構成される遊星歯車機構を備える自動変速機に関する。
従来から、自動変速機において、ピニオンギヤとして1組のみを含むシングルピニオン型の遊星歯車機構、またはロングピニオンギヤ及びショートピニオンギヤを含むラビニヨ型の遊星歯車機構、またはシングルピニオン型及びラビニヨ型の両方を組み込むことが行われている。
特許文献1には、ラビニヨ型の遊星歯車機構を含む自動変速機が記載されている。入力軸にクラッチを介して連結されるサンギヤ軸には、入力要素であるリアサンギヤが一体に設けられる。リアサンギヤはショートピニオンギヤに噛合する。ショートピニオンギヤは、ロングピニオンギヤと出力要素であるリングギヤとに噛合する。リングギヤはフランジ部材を介してカウンタドライブギヤに結合される。
特開2002−181141号公報
Daisuke Kusamoto他4名、「Toyota’s New Six−Speed Automatic Transaxle U660E for FWD Vehicles」,SAE TECHNICAL PAPER SERIES(米国),2006年、2006―01−0847
特許文献1に記載の構成において、出力要素であるリングギヤは、フランジ部材とカウンタドライブギヤとの間に設けられたスプライン結合部を介してカウンタドライブギヤに結合される。カウンタドライブギヤはボール軸受を介して変速機ケースに回転可能に支持される。この構成では、リングギヤは、カウンタドライブギヤに対してスプライン結合部によって偏心して組み付けられる場合がある。このため、リングギヤが変速機ケースに対して大きく偏心して回転し、複数のピニオンギヤの荷重分担が不均等になって損失及び騒音が増大するおそれがある。
本発明の目的は、遊星歯車機構の出力要素の変速機ケースに対する偏心量を低減し、高効率で低騒音の自動変速機を提供することである。
本発明に係る自動変速機は、変速機ケース内に回転可能に設けられた入力要素及び出力要素を含み、前記入力要素及び前記出力要素の間で動力を可変速で伝達可能に構成される遊星歯車機構を備える自動変速機であって、前記出力要素は、前記変速機ケースに対し、スプライン結合部を介さずに転がり軸受により回転可能に支持されることを特徴とする。
本発明の自動変速機によれば、出力要素が変速機ケースに対し、スプライン結合部を介さずに回転可能に支持されるので、変速機ケースに対する偏心量を低減でき、高効率で低騒音の構成を実現できる。
本発明の実施形態の自動変速機の断面図である。 図1の構成の機能を説明するための模式図である。 図1の構成のクラッチ及びブレーキの接続状態と実現される変速段との関係を示す図である。 図1のA部拡大図である。 図4に対応する模式図である。 比較例の自動変速機における図5に対応する模式図である。 本発明において、サンギヤ軸に対する荷重増加による損失と、ケースに対するキャリアの偏心量との関係の計算結果を示す図である。 本発明において、カウンタドライブギヤの荷重変動振幅(回転1次成分)と、ケースに対するキャリアの偏心量との関係の計算結果を示す図である。 本発明の実施形態の別例の自動変速機を示す模式図である。 図9の自動変速機の一部の具体的構造を示す断面図である。 本発明の実施形態の別例の第2例の自動変速機の図5に対応する図である。
以下において、図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。図1から図5は、本発明の実施形態を示している。先ず、図1から図3を用いて、自動変速機10の基本的構成と変速段を実現する制御とを説明し、その後、本実施形態の特徴部分である遊星歯車機構28の出力要素であるフロントキャリアCF1の回転支持構造を説明する。図1は、本実施形態の自動変速機10の断面図を示している。図1は前輪駆動車両(FWD)に組み込んで用いる自動変速機10を示しているが、自動変速機はこれに限定するものではなく、種々の形式の車両に組み込む自動変速機としてもよい。
自動変速機10は、変速機ケース12と、変速機ケース12内にそれぞれ配置されたトルクコンバータ14、入力軸16、サンギヤ軸18、主変速部20、副変速部22、及びカウンタドライブギヤ24とを備える。トルクコンバータ14は、エンジンの出力軸26に結合される。入力軸16及びサンギヤ軸18は変速機ケース12に回転可能に支持される。入力軸16は、トルクコンバータ14の出力側に結合される。サンギヤ軸18は入力軸16に同軸に結合され、同期回転する。エンジンから入力軸16に伝達された動力は、主変速部20及び副変速部22の一方または両方により変速されて主変速部20の後述するフロントキャリアCF1に結合されたカウンタドライブギヤ24から取り出し可能である。
主変速部20は、ラビニヨ型の遊星歯車機構28と、複数のクラッチC1,C2と、ブレーキB2と、一方向クラッチF1とを含む。遊星歯車機構28は、サンギヤ軸18の周囲に配置され、サンギヤ軸18にクラッチC1を介して連結されるリアサンギヤSRと、リアサンギヤSRと同軸で軸方向にずれて配置されるフロントサンギヤSFと、複数のロングピニンギヤPLと、複数のショートピニオンギヤPSと、リングギヤR1と、フロントキャリアCF1及びリアキャリアCR1とを有する。リアサンギヤSR、フロントサンギヤSF、ロングピニンギヤPL、ショートピニオンギヤPS、リングギヤR1、フロントキャリアCF1及びリアキャリアCR1は回転可能である。リアサンギヤSR及びフロントサンギヤSFはそれぞれサンギヤ軸18に軸受を介して回転可能に支持される。
複数のロングピニオンギヤPLは、フロントサンギヤSF及びリアサンギヤSRの周囲に配置される。複数のショートピニオンギヤPSは、フロントサンギヤSFの周囲に配置される。リングギヤR1は、複数のロングピニオンギヤPLの周囲に配置される。リングギヤR1は、クラッチC2を介してサンギヤ軸18に連結される。リングギヤR1は、ブレーキB2により変速機ケース12に固定可能である。一方向クラッチF1は、変速機ケース12とリングギヤR1との間に設けられ、変速機ケース12に対しリングギヤR1の一方向の回転のみを許容し、他方向の回転を阻止する。
フロントキャリアCF1及びリアキャリアCR1は、ショートピニオンギヤPS及びロングピニオンギヤPLの両側に配置される。なお、エンジンに近い図1の右側をフロントといい、エンジンから遠い図1の左側をリアという。各キャリアCF1,CR1は、各ショートピニオンギヤPSを回転可能に支持する第1ピニオン軸T1を介して、各ショートピニオンギヤPSを支持する。各キャリアCF1,CR1は、各ロングピニオンギヤPLを回転可能に支持する第2ピニオン軸T2を介して、各ロングピニオンギヤPLを支持する。フロントサンギヤSFは、後述する副変速部22を構成する遊星歯車機構30のリアキャリアCR2にスプライン結合部で同軸に結合され、リアキャリアCR2と同期回転する。
図2の模式図で分かりやすく示すように、複数のロングピニオンギヤPLは、リアサンギヤSR及びリングギヤR1に噛合する。複数のショートピニオンギヤPSは、ロングピニオンギヤPL及びフロントサンギヤSFに噛合する。リアサンギヤSR及びリングギヤR1の一方は、クラッチC1,C2の接続により入力要素として機能する。遊星歯車機構28は、入力要素であるリアサンギヤSRまたはリングギヤR1と、出力要素であるフロントキャリアCF1との間で動力を可変速で伝達可能に構成される。
カウンタドライブギヤ24は、図示しない車輪側に動力を取り出す動力取出し用として用いられ、カウンタドリブンギヤ50(図1)と噛合する。カウンタドライブギヤ24に出力される動力は、カウンタドリブンギヤ50と噛合するディファレンシャル装置を介して、車輪に連結された車軸に伝達され、車輪を駆動する。
副変速部22は、シングルピニオン型の遊星歯車機構30と、ブレーキB1,B3とを含む。遊星歯車機構30は、サンギヤ軸18の周囲に回転可能に配置された第2リアキャリアCR2と、第2フロントキャリアCF2と、入力軸16に一体に設けられたサンギヤS2と、サンギヤS2の周囲に配置されたリングギヤR2と、サンギヤS2及びリングギヤR2に噛合する複数のピニオンギヤP2とを有する。第2リアキャリアCR2及び第2フロントキャリアCF2は、複数のピニオンギヤP2の両側に配置され、各ピニオンギヤP2を回転可能に支持するピニオン軸Tを介して、各ピニオンギヤP2を支持する。
第2フロントキャリアCF2は、ブレーキB1により変速機ケース12に固定可能である。リングギヤR2は、ブレーキB3により変速機ケース12に固定可能である。
図2、図3を用いてクラッチC1,C2、ブレーキB1,B2,B3、及び一方向クラッチF1と実現される変速段との関係を説明する。図3は、図1の構成のクラッチC1,C2及びブレーキB1,B2,B3の接続状態と実現される変速段との関係を示している。図3において、○印はクラッチの係合を、無印はクラッチの係合解除を示しており、△印はエンジンブレーキ達成のためのブレーキの係合を表している。例えば、自動変速機10の第1変速段(1st)の実現時には、クラッチC1、ブレーキB2及び一方向クラッチF1を係合させる。
図示しない制御装置は、図3のクラッチC1,C2、ブレーキB1,B2,B3、及び一方向クラッチF1と実現される変速段との関係を表すマップのデータを記憶部で記憶する。制御装置は、図示しないシフトレバー位置の検出値と車速などの運転条件とに応じて、記憶部のマップのデータからクラッチ及びブレーキの係合状態を制御する。この場合、制御装置は、必要に応じて、サーボ油圧の供給の制御によって、リアサンギヤSRまたはリングギヤR1と一体回転するギヤ側ディスクに対して摩擦部材の押し付けまたは押し付け解除を指示し、クラッチC1,C2の係合状態を制御する。また、制御装置は、必要に応じて、サーボ油圧の供給の制御で、第2フロントキャリアCF2、リングギヤR1またはリングギヤR2と一体回転する回転側ディスクに対して摩擦部材の押し付けまたは押し付け解除を指示し、ブレーキB1,B2,B3の係合状態を制御する。
次に、図4を用いて、遊星歯車機構28の出力要素であるフロントキャリアCF1の回転支持構造を説明する。フロントキャリアCF1は、サンギヤ軸18の周囲に回転可能に配置される。フロントキャリアCF1は、円板状に形成されてピニオン軸T1,T2を支持するフランジ部32と、フランジ部32の内周部に軸方向一方側である図4の右側に突出するように一体に設けられた筒部34とを含む。転がり軸受であるボール軸受36は、筒部34の円筒状の外周面と、変速機ケース12の内周面との間に設けられ、フロントキャリアCF1を変速機ケース12に対し回転可能に支持する。筒部34は、外周面に設けられ、ボール軸受36の内輪40,42が外周側に嵌合される軸受嵌合部37を有する。
ボール軸受36は、外輪38と2つの内輪40,42との間に複列に設けられた複数のボール44を含む。図示の例ではボール軸受36用の外輪38は1つであるが、2つに分離された外輪を軸方向に突き合わせた構造としてもよい。ボール軸受36は、単列の複数のボールを含む単列型としてもよい。このような構成により、フロントキャリアCF1は、スプライン結合部を介さずにボール軸受36を介して変速機ケース12に回転可能に支持される。
筒部34の外周面において、軸受嵌合部37よりも軸方向一方側である図4の右側である、軸受嵌合部37とは軸方向に異なる部分には、ギヤ固定部45が設けられる。カウンタドライブギヤ24は、ギヤ固定部45の周囲にスプライン結合部46により結合固定され、フロントキャリアCF1と同期回転可能となる。ギヤ固定部45は、雄スプラインライン部を有する。
締結部材であるナット部材48は、筒部34の一方側(図4の右側)端部外周面にねじ結合され、フランジ部32との間で、ボール軸受36の内輪40,42とカウンタドライブギヤ24とを軸方向に挟んで固定する。この構成により、フロントキャリアCF1は、カウンタドライブギヤ24にナット部材48とその締結部である筒部34のねじ部とにより結合される。このため、フロントキャリアCF1は、変速機ケース12に対し、カウンタドライブギヤ24を介さずにボール軸受36により回転可能に支持される。
なお、カウンタドライブギヤ24は、フロントキャリアCF1の筒部34に圧入により固定してもよい。この場合、フロントキャリアCF1は、筒部34の外周面において、軸受嵌合部37とは軸方向に異なる部分である先端部に設けられた円筒状のギヤ固定部の周囲に圧入により固定される。この場合、カウンタドライブギヤ24の圧入荷重は、ナット部材48とねじ部との締結部により管理してもよい。なお、ボール軸受36の外輪38を支持する変速機ケース12は、互いにボルトなどによって結合される複数のケース構成部材により構成されてもよい。例えば、変速機ケース12はケース本体と、ケース本体とは別のケース構成部材の結合により構成され、フロントキャリアCF1は、このケース構成部材に、スプライン結合部を介さずにボール軸受36により回転可能に支持されてもよい。
上記の自動変速機10によれば、効率化及び低騒音化を図れる。これについて、図5、図6を用いて説明する。図5は、図2に対応する模式図であり、図6は、比較例の自動変速機10における図5に対応する模式図である。
本実施形態では、出力要素であるフロントキャリアCF1は、変速機ケース12に対して、スプライン結合部を介さずにボール軸受36を介して直接に回転可能に支持される。このため、変速機ケース12に対してフロントキャリアCF1の偏心量が増大する要因となるスプライン結合部がないので、この偏心量を低減でき、高効率で低騒音の構成を実現できる。また、組み付け時には、フロントキャリアCF1にボール軸受36を組み付けた後、フロントキャリアCF1にカウンタドライブギヤ24をスプライン結合させ、またはフロントキャリアCF1をカウンタドライブギヤ24に圧入させた状態でナット部材48の結合により固定すればよく、組み付け性の低下を抑制できる。
一方、図6に示す比較例は、カウンタドライブギヤ24の内周部の軸方向一方側に突出する筒部52を含む。筒部52は、フロントキャリアCF1の筒部34の周囲に配置される。カウンタドライブギヤ24は、2つの筒部34,52同士の間に設けられたスプライン結合部54によって、フロントキャリアCF1と同期回転可能にフロントキャリアCF1に固定される。ナット部材48は、フロントキャリアCF1の筒部34の先端部にねじ結合され、フロントキャリアCF1のフランジ部32との間で、カウンタドライブギヤ24を軸方向に挟んで固定する。
ボール軸受36は、カウンタドライブギヤ24の筒部52の外周面と変速機ケース12の内周面との間に設けられる。このため、フロントキャリアCF1は、スプライン結合部54とカウンタドライブギヤ24とボール軸受36とを介して、変速機ケース12に回転可能に支持される。
このような比較例の構成では、スプライン結合部54の存在によって、出力要素であるフロントキャリアCF1と変速機ケース12との間の組み付けによる偏心量が大きくなる場合がある。偏心量が大きくなると、フロントキャリアCF1の回転に伴って複数のショートピニオンギヤPS同士及び複数のロングピニオンギヤPL同士の分担荷重が変動し、ショートピニオンギヤPS同士及びロングピニオンギヤPL同士のそれぞれで、分担荷重が不均等になる。このため、自動変速機のエネルギ損失及び騒音が増大する要因となる。本実施形態によれば、このような不都合がなくなる。
図7は、本発明において、サンギヤ軸18に対する荷重増加による遊星歯車機構28でのエネルギ損失と、変速機ケース12に対するフロントキャリアCF1の偏心量との関係の計算結果を示している。図7で、フロントキャリアCF1の「偏心なし」は、本実施形態の場合に対応する。後述する図8でも同様である。図7の縦軸で表す損失は、「偏心なし」の場合を1とした相対値で示している。図7の計算では、偏心量を種々に変更した自動変速機10を対象に機構運動解析を行い、偏心量がエネルギ損失に及ぼす影響を調査した。
フロントキャリアCF1の偏心量が大きくなることによって、複数のピニオンギヤPS,PLの分担荷重が不均等になると、複数のピニオンギヤPS,PLの内側に配置されたサンギヤSF,SRを介してサンギヤ軸18の軸受部に不均等荷重が作用して、エネルギ損失が増大する。図7の計算結果では、偏心が大きくなるほど損失が非線形的に増大した。本実施形態は「偏心なし」に対応するので、損失を大きく低減できることが分かる。
図8は、本発明において、カウンタドライブギヤ24の荷重変動振幅(回転1次成分)と、変速機ケース12に対するフロントキャリアCF1の偏心量との関係の計算結果を示している。図8の縦軸で表す荷重変動振幅は、「偏心なし」の場合を1とした相対値で示している。図8の計算では、偏心量を種々に変更した自動変速機10を対象に機構運動解析を行い、偏心量が荷重変動振幅に及ぼす影響を調査した。遊星歯車機構28が起振源となる振動の大きさは、カウンタドライブギヤ24を支持するボール軸受36の荷重変動振幅で評価可能である。
フロントキャリアCF1の偏心量が大きくなる場合、カウンタドライブギヤ24に加わる荷重が周方向で不均等になるので、回転周期における荷重変動振幅が増大する。図8の計算結果から、偏心が大きくなるほど荷重変動振幅が増大した。本実施形態は「偏心なし」に対応するので、荷重変動振幅を大きく低減でき、その結果、振動及び騒音を低減できることが分かる。
図9は、本発明の実施形態の別例の自動変速機を示す模式図である。図10は、図9の自動変速機の一部の具体的構造を示す断面図である。まず、図9で自動変速機の概略構成を説明する。自動変速機は、変速機ケース12に回転可能に支持された入力軸16及びサンギヤ軸18と、サンギヤ軸18の周囲に配置されたラビニヨ型の遊星歯車機構56と、クラッチC1,C2,C3、ブレーキB1及び一方向クラッチFA,FBとを備える。本実施形態では、遊星歯車機構56のリングギヤR1が出力要素となる。
遊星歯車機構56は、サンギヤ軸18に一体に設けられたリアサンギヤSRと、リアサンギヤSRと同軸で軸方向にずれて配置されるフロントサンギヤSFと、複数のショートピニオンギヤPSと、複数のロングピニンギヤPLと、リングギヤR1と、フロントキャリアCF1及びリアキャリアCR1とを有する。リアサンギヤSR、フロントサンギヤSF、ショートピニオンギヤPS、ロングピニンギヤPL、リングギヤR1、フロントキャリアCF1及びリアキャリアCR1は回転可能である。サンギヤ軸18は、入力軸16に対し、互いに並列に設けられた一方向クラッチFA及びクラッチC2を介して連結される。一方向クラッチFAは、入力軸16に対しサンギヤ軸18の一方向の回転のみを許容し、他方向の回転を阻止する。
複数のショートピニオンギヤPSは、リアサンギヤSRの周囲に配置される。複数のロングピニオンギヤPLは、フロントサンギヤSF及びリアサンギヤSRの周囲に配置される。リングギヤR1は、複数のショートピニオンギヤPSの周囲に配置される。後述するように、リングギヤR1にはフランジ部材58が固定され、フランジ部材58にカウンタドライブギヤ24が固定される。
フロントキャリアCF1及びリアキャリアCR1は、ショートピニオンギヤPS及びロングピニオンギヤPLの両側に配置される。各キャリアCF1,CR1は、各ショートピニオンギヤPSを回転可能に支持する第1ピニオン軸T1を介して、各ショートピニオンギヤPSを支持する。各キャリアCF1,CR1は、各ロングピニオンギヤPLを回転可能に支持する第2ピニオン軸T2を介して、各ロングピニオンギヤPLを支持する。フロントサンギヤSFは、クラッチC1を介して入力軸16に連結される。
複数のショートピニオンギヤPSは、リアサンギヤSR及びリングギヤR1に噛合する。複数のロングピニオンギヤPLは、ショートピニオンギヤPS及びフロントサンギヤSFに噛合する。リアサンギヤSR、フロントサンギヤSF及び各キャリアCF1,CR1の少なくとも一方は入力要素として機能する。遊星歯車機構56は、入力要素とリングギヤR1との間で動力を可変速で伝達可能に構成される。カウンタドライブギヤ24は、図示しないカウンタドリブンギヤを介してディファレンシャルギヤ装置に動力の伝達可能に連結される。カウンタドリブンギヤとディファレンシャルギヤ装置との間にシングルプラネタリ型の遊星歯車機構を設けてもよい。
図示しない制御装置は、図示しないシフトレバー位置の検出値と車速などの運転条件とに応じて、予め設定されたクラッチC1,C2,C3、ブレーキB1の接続状態と変速段との関係を表すマップのデータから、クラッチC1,C2,C3及びブレーキB1の係合状態を制御する。
次に、図10を用いて、出力要素であるリングギヤR1の回転支持構造を説明する。リングギヤR1にはフランジ部材58が固定される。フランジ部材58は、円板状のフランジ部60と、フランジ部60の内周部に軸方向一方側に突出するように一体に設けられた筒部62とを含む。
筒部62の外周面に設けられた軸受嵌合部64にボール軸受36の内輪40,42が嵌合固定され、リングギヤR1は、スプライン結合部を介さずにボール軸受36を介して変速機ケース12に回転可能に支持される。筒部62の外周面の軸受嵌合部64とは軸方向に異なる先端部に設けられたギヤ固定部66に、スプライン結合部68によりカウンタドライブギヤ24が結合固定される。このため、リングギヤR1には、フランジ部材58を介してカウンタドライブギヤ24が結合される。
上記の構成によれば、出力要素であるリングギヤR1は、変速機ケース12に対して、スプライン結合部を介さずにボール軸受36を介して回転可能に支持される。このため、変速機ケース12に対するリングギヤR1の偏心量の増大の要因となるスプライン結合部がないので、この偏心量を低減でき、高効率で低騒音の構成を実現できる。その他の構成及び作用は、上記の図1から図5と同様である。なお、筒部62の外周面において、ボール軸受36とフランジ部60との軸方向の間にギヤ固定部を設けて、カウンタドライブギヤ24はこのギヤ固定部に固定されてもよい。
図11は、本発明の実施形態の別例の第2例の自動変速機の図5に対応する図を示している。本例の構成では、上記の図1から図5の構成において、フロントキャリアCF1は、フランジ部32と、フランジ部32の径方向中間部と内周部とに、互いに同軸で軸方向一方側である図11の右側に突出するように一体に設けられた外側筒部70及び内側筒部72とを含む。外側筒部70及び内側筒部72は円筒状であり、内側部分である内側筒部72は、外側筒部70の径方向内側に配置される。外側筒部70は、ボール軸受36の内輪40,42が外周側に嵌合される軸受嵌合部74を有する。内側筒部72は、雄スプライン部を有するギヤ固定部76を含む。
変速機ケース12と軸受嵌合部74との間にボール軸受36が設けられる。この構成により、フロントキャリアCF1は、変速機ケース12に対しスプライン結合部を介さずに、ボール軸受36によって回転可能に支持される。
カウンタドライブギヤ24は、円板状のフランジ部78と、ギヤ側筒部80とを含む。ギヤ側筒部80は、フロントキャリアCF1の外側筒部70よりも径方向内側に配置されるように、フランジ部78の内周部の軸方向他方側である図11の左側に突出するように、フランジ部78に一体に設けられる。ギヤ側筒部80は、内側筒部72と外側筒部70との間に進入して、内側筒部72のギヤ固定部76との間に設けられたスプライン結合部82によって、フロントキャリアCF1に結合固定される。
ナット部材48は、内側筒部72の一方側である図11の右側の端部外周面にねじ結合され、外側筒部70の先端面との間でカウンタドライブギヤ24を軸方向に挟んで固定する。この構成により、カウンタドライブギヤ24はフロントキャリアCF1と同期回転可能となる。
上記の構成によれば、カウンタドライブギヤ24とフロントキャリアCF1との間に設けられるスプライン結合部82の軸方向長さを大きくできるので、フロントキャリアCF1からカウンタドライブギヤ24を介して出力可能なトルクを大きくできる。なお、外側筒部70の内周面は図11のような円筒状に限定するものではなく、例えば先端に向かって直径が大きくなるテーパ面状としてもよい。また、図11の構成で、出力要素を上記の図10の構成と同様にリングギヤとしてもよい。その他の構成及び作用は、上記の図1から図5と同様である。なお、上記の図4,5,6において、図11のようにスプライン係合部46,54とナット部材48のねじ部との径方向位置を異ならせることもできる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。例えば、遊星歯車機構の出力要素は、キャリア及びリングギヤ以外の遊星歯車機構の構成要素としてもよい。また、出力要素と変速機ケースとの間に設けられる転がり軸受は、ボール軸受36以外、例えばころ軸受としてもよい。また、出力要素を有する遊星歯車機構は、上記のようなラビニヨ型に限定せず、例えばシングルプラネタリ型としてもよい。例えば、シングルプラネタリ型の遊星歯車機構を構成するキャリアまたはリングギヤを出力要素として、変速機ケースにこの出力要素を、スプライン結合部を介さずにボール軸受により回転可能に支持してもよい。
10 自動変速機、12 変速機ケース、14 トルクコンバータ、16 入力軸、18 サンギヤ軸、20 主変速部、22 副変速部、24 カウンタドライブギヤ、26 出力軸、28,30 遊星歯車機構、32 フランジ部、34 筒部、36 ボール軸受、37 軸受嵌合部、38 外輪、40,42 内輪、44 ボール、45 ギヤ固定部、46 スプライン係合部、48 ナット部材、50 カウンタドリブンギヤ、52 筒部、54 スプライン結合部、56 遊星歯車機構、58 フランジ部材、60 フランジ部、62 筒部、64 軸受嵌合部、66 ギヤ固定部、68 スプライン結合部、70 外側筒部、72 内側筒部、74 軸受嵌合部、76 ギヤ固定部、78 フランジ部、80 ギヤ側筒部、82 スプライン結合部。

Claims (5)

  1. 変速機ケース内に回転可能に設けられた入力要素及び出力要素を含み、
    前記入力要素及び前記出力要素の間で動力を可変速で伝達可能に構成される遊星歯車機構を備える自動変速機であって、
    前記出力要素は、前記変速機ケースに対し、スプライン結合部を介さずに転がり軸受により回転可能に支持されることを特徴とする自動変速機。
  2. 請求項1に記載の自動変速機おいて、
    前記出力要素は、動力取り出し用のカウンタドライブギヤに締結部材により結合され、かつ、前記変速機ケースに対し、前記カウンタドライブギヤを介さずに前記転がり軸受により回転可能に支持されることを特徴とする自動変速機。
  3. 請求項2に記載の自動変速機において、
    前記出力要素は、前記転がり軸受が外周側に嵌合される軸受嵌合部を有する筒部を含み、
    前記カウンタドライブギヤは、前記筒部の前記軸受嵌合部とは軸方向に異なる部分、または前記出力要素の前記筒部よりも径方向内側に配置される部分に設けられたギヤ固定部の周囲に固定されることを特徴とする自動変速機。
  4. 請求項3に記載の自動変速機において、
    前記カウンタドライブギヤは、前記出力要素において、前記筒部よりも径方向内側に配置されるように一体に設けられた内側部分と前記筒部との間に進入して、前記内側部分にスプライン結合されることを特徴とする自動変速機。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1に記載の自動変速機において、
    前記遊星歯車機構は、
    互いに同軸で軸方向にずれて配置される回転可能なリアサンギヤ及びフロントサンギヤと、
    キャリアに第1ピニオン軸を介して支持され、前記リアサンギヤ及び前記フロントサンギヤの周囲に前記リアサンギヤまたは前記フロントサンギヤと噛合するように配置された複数のロングピニオンギヤと、
    前記キャリアに第2ピニオン軸を介して支持され、前記フロントサンギヤまたは前記リアサンギヤの周囲に、前記フロントサンギヤまたは前記リアサンギヤと前記ロングピニオンギヤとに噛合するように配置された複数のショートピニオンギヤと、
    前記複数のロングピニオンギヤまたは前記複数のショートピニオンギヤの周囲に配置され、前記複数のロングピニオンギヤまたは前記複数のショートピニオンギヤと噛合するリングギヤとを備え、
    前記出力要素は、前記キャリアまたは前記リングギヤであり、
    前記入力要素は、前記出力要素以外の前記遊星歯車機構の構成要素の少なくとも1つであり、
    ラビニヨ型遊星歯車であることを特徴とする自動変速機。
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